JP4411744B2 - 光導波路用感光性含フッ素ポリイミド前駆体組成物および含フッ素ポリイミド光導波路とその製造方法 - Google Patents
光導波路用感光性含フッ素ポリイミド前駆体組成物および含フッ素ポリイミド光導波路とその製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導波路等に適する光学特性、耐熱性、長期信頼性に優れかつフォトリソグラフィーなどによりパターン形成が可能な感光性ポリイミド前駆体およびポリイミド光導波路に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年急速に関心の高まりつつある光通信において、重要な光部品として光分岐結合器(光カプラ)、光合分波器、光アイソレータ、光ファイバーアンプ等があるが、導波路型素子が有望視されている。現在までに最も高性能で信頼性の高い受動型光導波路素子はガラス導波路であるが、1000℃以上の高温のプロセスを含むなどの加工性に問題があり、ポリマー材料による光導波路作製の検討も数多くなされている。このなかでも、近赤外領域(1.2−1.6μm)での光損失が小さいこと、また高耐熱性、低吸湿性などにすぐれている点で含フッ素ポリイミド樹脂が光導波路材料として脚光を浴びている。(例えば、特開平2−281037号公報、特開平4−8734号公報、特開平4−9807号公報、特開平5−164929号公報および特開平6−51146号公報等)しかしながら、これらの方法では、いずれも導波路パターンのレリーフ構造をつくるのに例えばポリイミドの層の上に感光性樹脂でパターンを形成し、RIE(リアクティブイオンエッチング)などでエッチングし、余分な感光性樹脂を剥離するという複雑な手法を用いているため、導波路作製プロセスのステップ数が多くなり、製造コストや歩留りに影響する。
【0003】
そこで、製造プロセスの簡便性を考慮に入れた、光導波路に適した含フッ素ポリイミドが開発されている。(特開平4−328127号公報)。同公報には、含フッ素ポリイミド前駆体であるポリアミド酸に感光性基をエステル結合させた感光性含フッ素化ポリイミド前駆体が記載されている。しかし感光性基をエステル結合により導入させているために、ポリイミド化するときに高温で処理しても一部の感光性基部分が残存し、吸収強度の増加や耐熱性の低下などの不具合をもたらす。また感光基を導入する工程が複雑であるという問題があった。また、特開平8−184718号公報には感光基を持たせた含フッ素ポリイミドが開示されているが、感光基または感光後の残基(例えばOH基)が存在した形となり本来の近赤外領域での光損失が小さいという特性を出せない。
【0004】
一方ポリイミド前駆体を含有する、レリーフ構造を形成することが可能な感光材料として、例えば特開昭54−145794、特開昭59−160140に開示された組成物があるが、これらは、得られる硬化物が近赤外領域に大きな吸収を持つため光導波路材料に適した組成物は得られない。
【0005】
また感光レジストの細線化方法としてとしてi線(365nm)での露光が可能なフッ素原子を含有させた感光性ポリイミド前駆体も開示されている。(例えば特開平10−301279号公報、特開平11−15157号公報、特開平11−241022号公報)しかし、いずれも、露光時のi線のような短波長領域での低損失な材料を目的としており、半導体のレジストに適した組成物である。従って、光導波路に必要な近赤外領域での低損失を満たすものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上の従来技術の問題点を解決すべく、光導波路の材料として有用である近赤外領域の低損失をみたし、耐熱性、吸収性に優れかつ通常のフォトリソグラフィーで加工可能な光導波路用感光性含フッ素ポリイミド前駆体組成物、光導波路とその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは光導波路の適用を目指して種々の感光性ポリイミド前駆体を合成して適用性を検討した結果、テトラカルボン酸またはその誘導体とジアミンとから得られる特定の含フッ素ポリイミドを光導波路の構成要素として用いかつ、重合性不飽和結合を持つイオン結合性のアミンにて感光性を付与することで光損失の少ない良好な光導波路が形成できることを見いだした。
【0008】
すなわち本発明は、
(A)下記一般式(化13):
【0009】
【化13】
[ここで式中、kは1以上の整数、m、nはm+nが1以上となるそれぞれ0以上の整数である。R1、R3は下記式(化14):
【0010】
【化14】
で表されるいずれかの基、R2、R4は下記式(化15):
【0011】
【化15】
で表される基のいずれかの基であり、ここで式中R5は同一または異なって、水素、重水素、フッ素、パーフルオロアルキル基から選ばれる少なくとも一種であり、式中Xは直結または下記式(化16):
【0012】
【化16】
(ここで式中R7はパーフルオロアルキレン基、nは1〜5の数を示し、R6は重水素、フッ素、パーフルオロアルキル基を示す。)で表される繰り返し単位を含有し、かつフッ素を含有するポリイミド前駆体
(B)1分子中に重合性不飽和基とアミノ基を有する化合物および/またはその塩
(C)増感剤および/または光開始剤
を含有してなる光導波路用感光性含フッ素ポリイミド前駆体組成物。(請求項1)
前記ポリイミド前駆体(A)成分が2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物および/またはピロメリット酸二無水物を含む酸二無水物成分とジアミン成分とを反応させて得られる請求項1に記載の光導波路用感光性ポリイミド前駆体組成物。(請求項2)
前記(A)成分が4,4′−ジアミノジフェニルエーテルを含むジアミン成分と酸ニ無水物成分を反応させて得られる請求項1または2に記載の光導波路用感光性ポリイミド前駆体組成物。(請求項3)
前記(B)成分を前記(A)成分中のカルボキシル基に対して0.3〜1.2当量含有してなる請求項1〜3のいずれか一項に記載の光導波路用感光性ポリイミド前駆体組成物。(請求項4)
コア層とクラッド層を有する光導波路において、コア層とクラッド層の少なくとも1層が、(A)下記一般式(化17):
【0013】
【化17】
[ここで式中、kは1以上の整数、m、nはm+nが1以上となるそれぞれ0以上の整数である。R1、R3は下記式(化18):
【0014】
【化18】
で表されるいずれかの基、R2、R4は下記式(化19):
【0015】
【化19】
で表される基のいずれかの基であり、式中R5は同一または異なって、水素、重水素、フッ素、パーフルオロアルキル基から選ばれる少なくとも一種であり、式中Xは直結または下記式(化20):
【0016】
【化20】
(ここで式中R7はパーフルオロアルキレン基、nは1〜5の数を示し、R6は重水素、フッ素、パーフルオロアルキル基を示す。)で表される繰り返し単位を含有し、かつフッ素を含有するポリイミド前駆体
(C)増感剤および/または光開始剤
(B)1分子中に重合性不飽和結合とアミノ基を有する化合物および/またはその塩
を含有してなるポリイミド前駆体組成物から得られるポリイミドである光導波路。
【0017】
前記ポリイミド前駆体(A)成分が2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物および/またはピロメリット酸二無水物を含む酸二無水物成分とジアミン成分とを反応させて得られる請求項5に記載の光導波路。(請求項6)
前記(A)成分が4,4′−ジアミノジフェニルエーテルを含むジアミン成分と酸二無水物成分を反応させて得られる請求項5または6に記載の光導波路。(請求項7)
前記(B)成分を前記(A)成分中のカルボキシル基に対して0.3〜1.2当量含有してなる請求項5〜7のいずれか一項に記載の光導波路。(請求項8)
前記コア層および/またはクラッド層が、前記(B)成分および前記(C)成分が残存しないポリイミドを含有してなる請求項5〜8のいずれか一項に記載の光導波路。(請求項9)
基材表面に下層クラッド層を形成し、その上に(A)下記一般式(化21):
【0018】
【化21】
[ここで式中、kは1以上の整数、m、nはm+nが1以上となるそれぞれ0以上の整数である。R1、R3は下記式(化22):
【0019】
【化22】
で表されるいずれかの基、R2、R4は下記式(化23):
【0020】
【化23】
で表される基のいずれかの基であり、式中R5は同一または異なって、水素、重水素、フッ素、パーフルオロアルキル基から選ばれる少なくとも一種であり、式中Xは直結または下記式(化24):
【0021】
【化24】
(ここで式中R7はパーフルオロアルキレン基、nは1〜5の数を示し、R6は重水素、フッ素、パーフルオロアルキル基を示す。)で表される繰り返し単位を含有し、かつフッ素を含有するポリイミド前駆体
(B)1分子中に重合性不飽和結合とアミノ基を有する化合物および/またはその塩
を含有してなるポリイミド前駆体組成物を塗装し、レリーフパターン状に露光後、未露光部を現像して除去することによりレリーフパターンを得、次いで上層のクラッド層を形成する光導波路の製造方法。(請求項10)
前記ポリイミド組成物が(C)増感剤および/または光開始剤を含有する請求項10記載の光導波路の製造方法。(請求項11)
前記ポリイミド前駆体(A)成分が2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物および/またはピロメリット酸二無水物を含む酸二無水物成分とジアミン成分とを反応させて得られる請求項10または11に記載の光導波路の製造方法。(請求項12)
前記(A)成分が4,4′−ジアミノジフェニルエーテルを含むジアミン成分と酸二無水物成分を反応させて得られる請求項10〜12のいずれか一項に記載の光導波路の製造方法。(請求項13)
前記(B)成分を前記(A)成分中のカルボキシル基に対して0.3〜1.2当量含有してなる請求項10〜13のいずれか一項に記載の光導波路の製造方法。(請求項14)
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明におけるポリアミド酸(A)成分は、下記一般式
【0023】
【化25】
で表される繰り返し単位を有し、かつフッ素を含有するポリイミド前駆体である。前記一般式の構造を有するポリイミド前駆体は、アルキル基における水素がフッ素などに置換されており、近赤外域での光損失の原因となるアルキル基等のC−H結合に基づく振動吸収が小さくなる。ただし、ベンゼン環に直接結合する水素原子のC−H結合に基づく吸収は、その吸収が少なく、本発明の効果に影響を与えないと考えられるため、ベンゼン環に直接結合する水素を含有していてもかまわないが、すべての水素が、重水素、フッ素、パーフルオロアルキル基から選ばれる少なくとも一種以上で置換されている方が好ましい。
【0024】
前記(A)成分は、酸二無水物成分とジアミン成分から製造することができ、前記一般式の構造を与える酸無水物成分とジアミン成分を適宜選択して共重合すればよい。このような酸二無水物としては、フッ素を含む酸ニ水物が近赤外光の低損失、吸湿率を下げる意味で好適である。
【0025】
前記フッ素を含む酸ニ無水物成分としては、例えば、(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水物、ジ(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水物、ジ(ヘプタフルオロプロピル)ピロメリット酸二無水物、ペンタフルオロエチルピロメリット酸二無水物、ビス{3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェノキシ}ピロメリット酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、5,5′−ビス(トリフルオロメチル)−3,3′,4,4′−テトラカルボキシビフェニル二無水物、2,2′,5,5′−テトラキス(トリフルオロメチル)−3,3′,4,4′−テトラカルボキシビフェニル二無水物、5,5′−ビス(トリフルオロメチル)−3,3′,4,4′−テトラカルボキシジフェニルエーテル二無水物、5,5′−ビス(トリフルオロメチル)−3,3′,4,4′−テトラカルボキシベンゾフェノン二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ベンゼン二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}トリフルオロメチルベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)トリフルオロメチルベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水物、2,2−ビス{(4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ビフェニル二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ジフェニルエーテル二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル二無水物等が挙げられる。
【0026】
また分子内のアルキル基等のみでなく、フェニル環等の炭素に結合するすべての1価元素をフッ素、又はパーフルオロアルキル基としたものであればより近赤外領域での吸収が小さく好ましい。このような酸二無水物を得るには、テトラカルボン酸またはその誘導体を通常の方法で無水物とし、例えば100℃以上に加熱すれば所望の全フッ素酸ニ水物が得られる。このような酸無水物、酸塩化物、エステル化物等としては:2,5−ジフルオロピロメリット酸、2−トリフルオロメチル−5−フルオロピロメリット酸、2,5−ジ(トリフルオロメチル)ピロメリット酸、2,5−ジ(ペンタフルオロエチル)ピロメリット酸、ヘキサフルオロ−3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸、ヘキサフルオロ−3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシトリフルオロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシトリフルオロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシトリフルオロフェノキシ)テトラフルオロベンゼン、ヘキサフルオロ−3,3′(又は4,4′)−オキシビスフタル酸などが挙げられる。
【0027】
前記(A)成分の共重合成分としては、フッ素を含まない酸無水物成分を用いてもよく、例えば、パラ−ターフェニル−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、4,4′−スルホニルジフタル酸二無水物、3,3′,4,4′−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、メタ−ターフェニル−3,3″,4,4″−テトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン二無水物、1−(2,3−ジカルボキシフェニル)−3−(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン二無水物等が挙げられる。
【0028】
本発明におけるポリアミド酸(A)を製造する時に使用するジアミンはアルキル基、アリル基、プロパルギル基、水酸基の水素原子を含まないことが必要である。またフッ素を含むジアミンが近赤外光の低損失、吸湿率を下げる意味で好適である。フッ素を含むジアミン成分としては4−(1H,1H,11H−エイコサフルオロウンデカノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−(1H,1H−パーフルオロ−1−ブタノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−(1H,1H−パーフルオロ−1−ヘプタノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−(1H,1H−パーフルオロ−1−オクタノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−ペンタフルオロフェノキシ−1,3−ジアミノベンゼン、4−(2,3,5,6−テトラフルオロフェノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−(4−フルオロフェノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−(1H,1H,2H,2H−パーフルオロ−1−ヘキサノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−(1H,1H,2H,2H−パーフルオロ−1−ドデカノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、(2,5)−ジアミノベンゾトリフルオライド、ビス(トリフルオロメチル)フェニレンジアミン、ジアミノテトラ(トリフルオロメチル)ベンゼン、ジアミノ(ペンタフルオロエチル)ベンゼン、2,5−ジアミノ(パーフルオロヘキシル)ベンゼン、2,5−ジアミノ(パーフルオロブチル)ベンゼン、2,2′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノビフェニル、オクタフルオロベンジジン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(アニリノ)ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(アニリノ)オクタフルオロブタン、1,5−ビス(アニリノ)デカフルオロペンタン、1,7−ビス(アニリノ)テトラデカフルオロヘプタン、2,2′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′,5,5′−テトラキス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノ−p−テルフェニル、1,4−ビス(p−アミノフェニル)ベンゼン、p−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン、ビス(アミノフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、ビス(アミノフェノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス{4−(2−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジトリフルオロメチルフェニル}ヘキサフルオロプロパン、4,4′−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ビス(4−アミノ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4′−ビス(3−アミノ−5−トリフルオロメチルフェノキシ)ジフェニルスルホン、2,2−ビス{4−(4−アミノ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、ビス{(トリフルオロメチル)アミノフェノキシ}ビフェニル、ビス〔{(トリフルオロメチル)アミノフェノキシ}フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、ビス{2−〔(アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロイソプロピル}ベンゼン、4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)オクタフルオロビフェニル等が挙げられる。
【0029】
分子内のアミノ基を除くアルキル基、フェニル環等の炭素に結合するすべての1価元素をフッ素、又はパーフルオロアルキル基としたものであれば近赤外の吸収が小さく好ましい。例えば3,4,5,6−テトラフルオロ−1,2−フェニレンジアミン、2,4,5,6−テトラフルオロ−1,3−フェニレンジアミン、2,3,5,6−テトラフルオロ−1,4−フェニレンジアミン、4,4′−ジアミノオクタフルオロビフェニル、ビス(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−アミノフェニル)エーテル、ビス(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−アミノフェニル)スルホン、ヘキサフルオロ−2,2′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノビフェニル等が挙げられる。
【0030】
また、共重合成分としてフッ素を含まないジアミン成分を含有していてもよく、例えば、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、ベンジジン、メタフェニレンジアミン、、パラフェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス−(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス−(4−アミノフェノキシフェニル)スルフィド、ビス−(4−アミノフェノキシフェニル)ビフェニル、1,4−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル−3−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル−4−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル−3′−スルホンアミド、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル−4−スルホンアミド、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン−3−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルスルホン−4−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルスルホン−3′−スルホンアミド、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン−4−スルホンアミド、4,4′−ジアミノジフェニルサルファイド−3−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルサルファイド−4−スルホンアミド、3,3′−ジアミノジフェニルサルファイド−4−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルサルファイド−3′−スルホンアミド、1,4−ジアミノベンゼン−2−スルホンアミド、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル−3−カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル−4−カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル−3′−カルボンアミド、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル−4−カルボンアミド、4,4′−ジアミノジフェニルメタン−3−カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルメタン−4−カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルメタン−3′−カルボンアミド、3,3′−ジアミノジフェニルメタン−4−カルボンアミド、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン−3−カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルスルホン−4−カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルスルホン−3′−カルボンアミド、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン−4−カルボンアミド、4,4′−ジアミノジフェニルサルファイド−3−カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルサルファイド−4−カルボンアミド、3,3′−ジアミノジフェニルサルファイド−4−カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルサルファイド−3′−スルホンアミド、1,4−ジアミノベンゼン−2−カルボンアミド、4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン等が挙げられる。上記の酸無水物成分及びジアミン成分はそれぞれ2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0031】
本発明では上記酸ニ無水物またはジアミンの片方または両方に含フッ素化合物を含むことが必要である。特にこの好ましい組み合わせとしては酸ニ無水物として2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物または2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物とピロメリット酸二無水物の混合物、ジアミンとしては4,4′−ジアミノジフェニルエーテルが好ましい。特に2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物とピロメリット酸二無水物を混合して共重合させることで屈折率、線膨張係数等を所望の値にすることが可能であり好ましい。
【0032】
ポリイミド前駆体(A)を含む溶液は、上記酸二無水物及びジアミン成分を酸二無水物とジアミンとが実質的に等モルになるように使用し、有機極性溶媒中で重合して得られる。複数のジアミン、カルボン酸二無水物を混合して用いる場合は、複数又は単一のジアミンのモル数の合計と複数又は単一のカルボン酸二無水物のモル数の合計が等しいかほぼ等しくなるようにする。このポリアミド酸は、まず、好ましくはアルゴン、窒素などの不活性雰囲気中において、ジアミン及びカルボン酸二無水物を有機極性溶媒中に溶解または拡散させて得られる。各モノマーの添加順序は特に限定されず、酸二無水物を有機極性溶媒中に先に加えておき、ジアミン成分を添加し、ポリアミド酸重合体の溶液としても良いし、ジアミン成分を有機極性溶媒中に先に適量加えて、次に酸二無水物を加えても良い。複数又は単一のジアミンと複数又は単一のカルボン酸二無水物を使用する場合、当業者に公知の様々な添加方法がある。
【0033】
前記(A)成分の生成反応に用いられる有機極性溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等のホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン等のピロリドン系溶媒、フェノール、o−,p−,m−またはp−クレゾール、キシノール、ハロゲン化フェノール、カテコール等のフェノール系溶媒、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトン等を挙げることができる。更に必要に応じて、これらの有機極性溶媒とキシレンあるいはトルエン等の芳香族炭化水素とを組み合わせて用いることもできる。
【0034】
その溶液の濃度は5〜40重量%(10〜25重量%であることが好ましい)、また前記ポリマー溶液の回転粘度(25℃)は、50〜5000ポアズであることが好適である。
【0035】
前記(A)成分は、フォトリソグラフィ工程においてイミド化された場合、アルキル基等の炭素原子に結合する水素を実質的にもたないために、近赤外域での最大の光損失原因であるアルキルキ等のC−H結合に基づく振動吸収を少なくし、またイミド結合を主鎖構造に導入してポリイミドとすることによって、光導波路を作製する上での十分な耐熱性(260℃以上)を持たせることができる。
【0036】
本発明における1分子中に重合性不飽和基とアミノ基を有する化合物および/またはその塩(B)成分は特に限定はされないが、例えば、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド等が挙げられる。前記アミノ基にはカルボニル構造が直結したアミド基も含む。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。(B)成分を配合することにより、本発明の組成物に感光性を付与することができる。また、前記(B)成分を用いると、良好なパターンを得ることができ、かつ、イミド化した際にポリイミド中にほとんど残存しないため、光導波路として用いた場合、近赤外領域での光損失を少なくするという特性を十分に得ることができる。
【0037】
前記(B)成分の使用量は、前記(A)成分の全カルボキシル基(またその塩)の0.3当量以上好ましくは0.5当量以上でかつ2倍当量以下、さらには1.2当量以下が好ましい。この使用量が、0.3当量未満であると、光感度が劣る傾向があり、2倍当量を超えると、光透過性、耐熱性、フィルムの機械特性等が劣る傾向がある。
【0038】
本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物には、(C)増感剤および/または、光開始剤を含有することができる。光開始剤、増感剤として用いうる化合物としては、例えば、ミヒラーズケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、2−t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、4,4,−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、チオキサントン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、ベンジル、ジフェニルジスルフィド、フェナンスレンキノン、2−イソプロピルチオキサントン、リボフラビンテトラブチレート、2,6−ビス(p−ジエチルアミノベンザル)−4−メチル−4−アザシクロヘキサノン、N−エチル−N−(p−クロロフェニル)グリシン、N−フェニルジエタノールアミン、2−(o−エトキシカルボニル)オキシイミノ−1,3−ジフェニルプロパンジオン、1−フェニル−2−(o−エトキシカルボニル)オキシイミノプロパン−1−オン、3,3,4,4,−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3,−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス−[2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル]チタン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0039】
光開始剤、増感剤の使用量は、ポリアミド酸の量に対して、0.01〜30重量%とすることが好ましく、0.05〜10重量%とすることがより好ましい。この使用量が、0.01重量%未満では、光感度が劣る傾向があり、30重量%を超えると、フィルムの機械特性が劣る傾向がある。
【0040】
さらに光感度を向上させるために、重合性不飽和基含有化合物を配合することができる。重合性不飽和基含有化合物としては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、スチレン、ジビニルベンゼン、4−ビニルトルエン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、1,3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、1,3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパン等が挙げられる。これらの中では、2以上の重合性不飽和基を有するものが好ましい。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。重合性不飽和基含有化合物を配合することにより、さらに光感度を向上させることができる。
【0041】
本発明の光導波路用感光性ポリイミド前駆体組成物を得るには上記のポリイミド前駆体(A)および(B)必要に応じて(C)を好ましくはアルゴン、窒素などの不活性雰囲気下、溶媒中で混合する。その溶液の回転粘度(25℃)は、50〜5000ポアズであることが好適である。このときに粘度を調整する意味で溶媒を加えたり除去したりしても良い。溶媒はポリイミド前駆体の生成に使用された溶媒と同じものを使うのが好ましい。
【0042】
本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物は、光導波路に用いられる組成物である。コア層とクラッド層を有する光導波路においてコア層とクラッド層の少なくとも一方が、前記(A)成分、(B)成分を含有する組成物から得られるポリイミドであることが好ましい。次に光導波路の製造方法について説明する。
【0043】
まず、基材上に通常の方法で下層クラッド層を形成し、その上に、スピンコート法、浸漬法、スプレー法、スクリーン印刷法等によって前記感光性ポリイミド前駆体組成物を塗布し、50℃〜100℃で溶剤の大部分を加熱乾燥することにより粘着性のない塗膜とすることができる。この塗膜の膜厚には特に制限はないが、光導波路の設計によるが点から、4〜70μmであることが好ましく、6〜40μmであることがより好ましい。この塗膜上に、所望のパターンが描かれたマスクを通して活性光線又は化学線を照射する等してパターン状に露光後、未露光部を適当な現像液で現像して溶解し、除去することにより、所望のレリーフパターンを得ることができる。一般的には上層のクラッド層をこの上に形成する。
【0044】
用いる基板は板上、フィルム状などを問わない。材料はシリコンウエハー、金属基板、セラミック基板、高分子基板等である。高分子基板の材質はポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリケトン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、フッ素樹脂、ポリアリレート樹脂、液晶ポリマー樹脂、エポキシ樹脂、シアナート樹脂等が挙げられる。耐熱性の点や光導波路材料との接着性の点からポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、シアナート樹脂が好ましい。
【0045】
照射する活性光線又は化学線としては、例えば、超高圧水銀灯を用いるコンタクト/プロキシミテイ露光機、ミラープロジェクション露光機、g−線ステッパ、i−線ステッパその他の紫外線、可視光源、X線、電子線等も使用することができる。
【0046】
現像液としては、例えば、良溶媒(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等)、前記良溶媒と貧溶媒(低級アルコール、ケトン、水、芳香族炭化水素等)との混合溶媒、塩基性溶液(水酸化ナトリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液、トリエタノールアミン水溶液等)が挙げられる。また、低級アルコールのみで現像可能な場合も有る。
【0047】
現像後は、必要に応じて、水又は貧溶媒でリンスを行い、100℃前後で乾燥し、パターンを安定なものとすることが好ましい。また、このレリーフパターンを、さらに加熱することによりパターン化された高耐熱性ポリイミドを形成することができる。またこの時の加熱により前記(B)成分や(C)成分などがポリイミド中に実質的に残存しないことが必要である。実質的に残存しないとは光吸収率の増加や耐熱性の低下を招かない低緯度の量である。この時の加熱温度は、200〜500℃とすることが好ましく、250〜400℃とすることがより好ましい。この加熱温度が、200℃未満であると、感光性を付与するために加えた付加重合性不飽和結合を持つイオン結合性のアミンや光開始剤などがポリイミド中に残り光学特性や機械特性及び熱特性が低下する傾向があり、500℃を超えると、ポリイミド膜の機械特性及び熱特性が低下する傾向がある。また、この時の加熱時間は、0.05〜10時間とすることが好ましい。この加熱時間が、0.05時間未満であると、ポリイミド膜の機械特性及び熱特性が低下する傾向があり、10時間を超えると、ポリイミド膜の機械特性及び熱特性が低下する傾向がある。また段階的に温度を上昇させて加熱する方が機械的強度に優れる場合が多い。
【0048】
得られる光導波路の光損失は1dB/cm以下、好ましくは0.5dB/cm以下さらに好ましくは0.3dB/cm以下が望ましい。光損失が1dB/cmより大きいと光導波路のパターンが大きい場合、実用上の使用に耐えない場合がある。このとき、アルキル基など、炭素原子と結合する水素原子および水酸基とカルボキシル基の水素原子を実質的に含まないが必要である。実質的に含まないとは光損失等の光学特性に低下させない程度の量である。
【0049】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0050】
使用原料は市販品を使用した。各原料の入手先を示す。2,2′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノビフェニル(セントラルガラス社製)、ジメチルアセトアミド(和光純薬社製)、ピロメリット酸二無水物(和光純薬社製)、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(クラリアントジャパン社製)、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル(和光純薬社製)、ジメチルアミノエチルメタクリレート(アルドリッチ社製)
なお、実施例中、光損失、加熱5重量%減量温度、屈折率は以下の方法にて測定した。
光損失:フィルム状のサンプルを分光光度計(島津社製UV−3100)にて測定した。
加熱5重量%減量温度:フィルム状サンプルを熱重量測定装置(セイコー電子社製TG/DTA200)にて測定した。
屈折率:フィルム状サンプルを精密アッベ屈折率計3T(アタゴ社製NAR− 3T)にて測定した。
(ポリアミド酸(I)の合成)窒素雰囲気下の容器中で2,2′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノビフェニル(3.20g、10mmol)をジメチルアセトアミド(30.5g)に溶解した後、ピロメリット酸二無水物(2.18g、10mmol)を加え容器を氷冷しながら5時間撹拌した。次に20℃まで上げてさらに5時間攪拌しポリアミド酸溶液(I)(固形分15重量%、)を得た。
(ポリアミド酸(II)の合成)窒素雰囲気下の容器中で2,2′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノビフェニル(3.20g、10mmol)をジメチルアセトアミド(43.3g)に溶解した後、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(4.44g、10mmol)を加え容器を氷冷しながら5時間撹拌した。次に室温まで上げてさらに5時間攪拌しポリアミド酸(II)(固形分15重量%、)を得た。
(ポリアミド酸(III)の合成)
窒素雰囲気下の容器中で2,2′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノビフェニル(3.20g、10mmol)をジメチルアセトアミド(39.0g)に溶解した後、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(2.94g、6.6mmol)とピロメリット酸二無水物(0.74g、3.4mmol)を加え容器を氷冷しながら5時間撹拌した。次に室温まで上げてさらに5時間攪拌しポリアミド酸(III)(固形分15重量%)を得た。
(ポリアミド酸(IV)の合成)
窒素雰囲気下の容器中で4,4′−ジアミノジフェニルエーテル(2.00g、10mmol)をジメチルアセトアミド(23.7g)に溶解した後、ピロメリット酸二無水物(2.18g、10mmol)を加え容器を氷冷しながら5時間撹拌した。次に室温まで上げてさらに5時間攪拌しポリアミド酸(III)(固形分15重量%)を得た。
【0051】
(実施例1)合成例1で得られたポリイミド前駆体溶液(I)にジメチルアミノエチルメタクリレート1.57g(10mmol)、ミヒラーケトン0.25g(1mmol)を混合し約1時間撹拌し感光性フッ素化ポリイミド前駆体を得た。アルミ板上にスピンコーティングし、窒素雰囲気下で50℃で10分、70℃で10分、100℃で10乾燥させて、感光性フィルムを得た。このフィルムに、幅10μmのスリットを持つフォトマスクを介して、365nmの波長域で10mW/cm2 の強度を持つ高圧灯を60秒間照射した後、メタノールで現像し、未照射部を除去した。このフィルムを窒素下で100℃で10分、150℃で10分、200℃で10分、250℃で10分、300℃で10分、350℃で10分、400℃で10分間加熱したところ、幅10μm、厚さ10μmの良好なレリーフ構造を得た。また、フォトマスクを使わずに感光させて、同様に加熱し10μmの含フッ素化ポリイミドフィルムも作製した。このポリイミドフィルムの波長1.3μmの光損失、加熱5重量%減量温度、屈折率を測定した。結果を表1に示す。
【0052】
(実施例2)ポリアミド酸溶液(II)を使用したこと以外は実施例1と同様におこない良好なレリーフ構造を得た。
同様にフィルムを作製し光損失、加熱5重量%減量温度、屈折率を測定した。結果を表1に示す。
【0053】
(実施例3)ポリアミド酸溶液(III)を使用し、エタノールで現像したこと以外は実施例1と同様におこない良好なレリーフ構造を得た。同様にフィルムを作製し光損失、加熱5重量%減量温度、屈折率を測定した。結果を表1に示す。
【0054】
(実施例4)ポリアミド酸溶液(I)にジメチルアミノエチルメタクリレート0.16g(1mmol)、ミヒラーケトン0.025g(0.1mmol)を混合すること以外は実施例1と同様におこなったがすこし乱れたレリーフ構造を得た。同様にフィルムを作製し光損失、加熱5重量%減量温度、屈折率を測定した。結果を表1に示す。
【0055】
(実施例5)ポリアミド酸溶液(I)にジメチルアミノエチルメタクリレート4.71g(30mmol)、ミヒラーケトン0.75g(30mmol)を混合すること以外は実施例1と同様におこない良好なレリーフ構造を得た。同様にフィルムを作製し光損失、加熱5重量%減量温度、屈折率を測定した。結果を表1に示す。
【0056】
(比較例1)ポリアミド酸(IV)を使用する以外は実施例1と同様におこない良好なレリーフ構造を得た。同様にフィルムを作製し光損失、加熱5重量%減量温度、屈折率を測定した。結果を表1に示す。
表の結果からわかるように実施例1〜5は全ての項目において実用に耐えるが比較例1は光損失が大きく光導波路材料として実用にたえない。また、実施例1〜3に見られるように酸ニ無水物の種類を変えて共重合することにより屈折率を任意に変化させることができ光導波路材料として好適である。また化合物(B)に相当するジエチルアミノメタクリレート添加量を好適な量より少なくした実施例4は好適な範囲である実施例1に比べて実用に耐える範囲ではあるがレリーフパターンが少し乱れる。同様に化合物(B)に相当するジエチルアミノメタクリレート添加量を好適な量より多くした実施例5は実施例1に比べて実用に耐える範囲ではあるが耐熱性がおとる。
【0057】
【表1】
【0058】
【発明の効果】
本発明の光導波路用含フッ素ポリイミド前駆体をもちいることにより、易加工である感光性を付与したうえで近赤外での低光損失、高耐熱性、低吸湿等の良好な含フッ素ポリイミド光導波路を得ることができる。
Claims (14)
- (A)下記一般式(化1):
(B)1分子中に重合性不飽和基とアミノ基を有する化合物および/またはその塩
(C)増感剤および/または光開始剤
を含有してなる光導波路用感光性含フッ素ポリイミド前駆体組成物。 - 前記ポリイミド前駆体(A)成分が2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物および/またはピロメリット酸二無水物を含む酸二無水物成分とジアミン成分とを反応させて得られる請求項1記載の光導波路用感光性ポリイミド前駆体組成物。
- 前記(A)成分が4,4′−ジアミノジフェニルエーテルを含むジアミン成分と酸ニ無水物成分を反応させて得られる請求項1または2に記載の光導波路用感光性ポリイミド前駆体組成物。
- 前記(B)成分を前記(A)成分中のカルボキシル基に対して0.3〜1.2当量含有してなる請求項1〜3のいずれか一項に記載の光導波路用感光性ポリイミド前駆体組成物。
- コア層とクラッド層を有する光導波路において、コア層とクラッド層の少なくとも1層が、(A)下記一般式(化5):
(B)1分子中に重合性不飽和結合とアミノ基を有する化合物および/またはその塩
(C)増感剤および/または光開始剤
を含有してなるポリイミド前駆体組成物から得られるポリイミドである光導波路。 - 前記ポリイミド前駆体(A)成分が2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物および/またはピロメリット酸二無水物を含む酸二無水物成分とジアミン成分とを反応させて得られる請求項5に記載の光導波路。
- 前記(A)成分が4,4′−ジアミノジフェニルエーテルを含むジアミン成分と酸二無水物成分を反応させて得られる請求項5または6に記載の光導波路。
- 前記(B)成分を前記(A)成分中のカルボキシル基に対して0.3〜1.2当量含有してなる請求項5〜7のいずれか一項に記載の光導波路。
- 前記コア層および/またはクラッド層が、前記(B)成分および前記(C)成分が残存しないポリイミドを含有してなる請求項5〜8のいずれか一項に記載の光導波路。
- 基材表面に下層クラッド層を形成し、その上に(A)下記一般式(化9):
(B)1分子中に重合性不飽和結合とアミノ基を有する化合物および/またはその塩を含有してなるポリイミド前駆体組成物を塗装し、レリーフパターン状に露光後、未露光部を現像して除去することによりレリーフパターンを得、次いで上層のクラッド層を形成する光導波路の製造方法。 - 前記ポリイミド組成物が(C)増感剤および/または光開始剤を含有する請求項10記載の光導波路の製造方法。
- 前記ポリイミド前駆体(A)成分が2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物および/またはピロメリット酸二無水物を含む酸二無水物成分とジアミン成分とを反応させて得られる請求項10または11に記載の光導波路の製造方法。
- 前記(A)成分が4,4′−ジアミノジフェニルエーテルを含むジアミン成分と酸ニ無水物成分を反応させて得られる請求項10〜12のいずれか一項に記載の光導波路の製造方法。
- 前記(B)成分を前記(A)成分中のカルボキシル基に対して0.3〜1.2当量含有してなる請求項10〜13のいずれか一項に記載の光導波路の製造方法。
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