JP2920887B2 - 感光性全フッ素化ポリイミド前駆体及びそれらの製造方法 - Google Patents

感光性全フッ素化ポリイミド前駆体及びそれらの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フォトマスクを通して
光照射することにより、照射部が適当な溶媒に不溶化
し、光未照射部をその溶媒によって除去した後、加熱に
より硬化させることにより、C−H結合を有しない全フ
ッ素化ポリイミドのレリーフ構造を形成する感光性全フ
ッ素化ポリイミド前駆体に関し、特に光電子集積回路
(OEIC)における光導波路として使用可能な低光損
失率ポリイミドレリーフ構造を形成する感光性全フッ素
化ポリイミド前駆体に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチック材料は、無機系の材料に比
べて軽量であり、耐衝撃性、加工性に優れ、取扱いが容
易であるなどの優れた特徴を有しているため、これまで
も光ファイバーや光ディスク用基板、光学用レンズなど
様々な光学用途に用いられてきた。中でもプラスチック
をOEICにおける光導波路など、近赤外域(波長=
0.8〜2.5μm)での光学材料として用いる場合、
無機系の材料と比較してまず問題となるのは大きな光損
失である。プラスチックにおける損失原因には大きく分
けて光の散乱と光の吸収の2つがあるが、光通信に用い
られる波長が今後、長波長域へ移る(0.85μmから
1.3μm〜1.5μmへ)に従って、後者の原因、つ
まり分子構造に本質的な振動吸収による損失が支配的と
なり、プラスチック光学材料の光導波特性に大きな制約
をもたらすものと考えられる。特にPMMAやPSのよ
うに、分子鎖内に炭素−水素結合(C−H結合)を有す
るものは高調波の吸収強度が減衰しにくいこともあっ
て、近赤外域での光損失は大きなものとなっている。こ
のC−H結合に起因する高調波を小さくしかつ長波長側
へシフトさせるためには、分子鎖内の水素を重水素
(D)あるいはフッ素(F)で置換することが提案され
ており、PMMAやPS中の水素を重水素あるいはフッ
素で置換した材料については具体的な検討が既になされ
ている〔例えば戒能俊邦、アプライド フィジクス レ
ターズ( Appl. Phys. Lett. )第48巻、第757頁
(1986年)参照〕。しかし、これらのプラスチック
光学材料は、例えば基板上でのOEIC作製に必要な耐
熱性(260℃)を持たないため、光電子集積回路等に
適用するには工程上の種々の工夫が必要である。一方、
ポリイミド樹脂はプラスチックの中で最も耐熱性の優れ
たものの一つとして知られており、光学材料への適用も
最近検討(IBM、ハネウェル、NTT)され始めてい
る。しかしこれまでに検討されたすべてのポリイミドは
分子鎖中にフェニル基のC−H結合を有するため、C−
H結合の伸縮振動の高調波あるいはC−H結合の伸縮振
動の高調波と変角振動の結合音が表れ、近赤外域にはな
お大きな吸収損失が存在している。これまで全フッ素化
ポリイミドは明らかにされていない。更に、ルブナー
( Rubner ) 等の著書「光反応性重合体前駆物質からの
高耐熱性フィルムパターンの製造」( Production of H
ighly-Heat Resistant Film Patterns from Photoreact
ive Polymer Precursors )(1976)に記載されてい
るように、ポリイミドレリーフ構造を形成する感光性ポ
リイミド前駆体が知られているが、形成されたポリイミ
ドレリーフ構造がポリイミド分子中にフェニル基のC−
H結合を有するため、C−H結合の伸縮振動の高調波あ
るいはC−H結合の伸縮振動の高調波と変角振動の結合
音が表れ、近赤外域にはなお大きな吸収損失が存在して
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】すなわち近赤外域での
OEIC用光学材料として用いるプラスチック材料に
は、耐熱性の不足とC−H結合の存在に基づく大きな光
損失という問題があった。本発明はこのような現状にか
んがみてなされたものであり、その目的は光電子集積回
路を作製するのに十分な耐熱性があり、近赤外域におい
て光透過損失の極めて少ないポリイミドレリーフ構造を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明の第1の発明は感光性全フッ素化ポリイミド前駆体
に関する発明であって、下記一般式(化1):
【化1】 〔ここで、式中Rは光反応により化学結合を形成し、
分子間を橋架けする(メタ)アクリロイルオキシ基を含
有する脂肪族基、Rは下記式(化2):
【化2】 で表される基のうちのいずれかの基、Rは下記式(化
3):
【化3】 で表される基のうちのいずれかの基であり、ここで式中
Rfはフッ素、又はパーフルオロアルキル基、Xは下記
式(化4):
【化4】 (ここで式中Rf′はパーフルオロアルキレン基、nは
1〜10の数を示す)で表される基のうちのいずれかの
基である〕で表される繰返し単位を含有することを特徴
とする。また、本発明の第2の発明は、上記第1の発明
の感光性全フッ素化ポリイミド前駆体の製造方法に関す
る発明であって、下記一般式(化5):
【化5】 〔式中Rは一般式(化1)中のRと同義である〕で
表されるテトラカルボン酸、又はその誘導体と、式R
OH〔式中Rは一般式(化1)中のRと同義であ
る〕で表される感光性アルコールとを反応させ、その後
酸ハライド化し、次いで下記一般式(化6):
【化6】HN−R−NH 〔式中Rは一般式(化1)中のRと同義である〕で
表されるジアミンと反応させることを特徴とする。
【0005】本発明者らは、種々の既存のポリイミド及
びポリイミド光学材料について、その赤外域、近赤外域
の吸収スペクトルを測定し、近赤外域での光損失を算出
するとともに、その原因について鋭意検討した。その結
果、近赤外域で大きな光損失を引起こす原因の第1は、
アルキル基やフェニル環等におけるC−H結合の伸縮振
動の高調波吸収、及びC−H結合の伸縮振動の高調波と
変角振動の結合音による吸収であることが明らかとなっ
た。
【0006】本発明の感光性全フッ素化ポリイミド前駆
体は、フォトリソグラフィ工程により形成される全フッ
素化ポリイミドがアルキル基、フェニル環等の炭素に結
合するすべての1価元素をフッ素、又はパーフルオロア
ルキル基とし、繰返し単位内にC−H結合を持たない構
造とすることによって、近赤外域での最大の光損失原因
であるC−H結合に基づく振動吸収を無くし、またイミ
ド結合を主鎖構造に導入してポリイミドとすることによ
って、光電子集積回路を作製する上での十分な耐熱性
(260℃以上)を持たせることができる。
【0007】本発明の感光性全フッ素化ポリイミド前駆
体を製造する時に使用するテトラカルボン酸無水物とし
ては、分子内のアルキル基、フェニル環等の炭素に結合
するすべての1価元素をフッ素、又はパーフルオロアル
キル基としたものであればどのようなものでもよい。テ
トラカルボン酸無水物前駆体のテトラカルボン酸並びに
その誘導体としての酸無水物、酸塩化物、エステル化物
等としては次のようなものが挙げられる:1,4−ジフ
ルオロピロメリット酸、1−トリフルオロメチル−4−
フルオロピロメリット酸、1,4−ジ(トリフルオロメ
チル)ピロメリット酸、1,4−ジ(ペンタフルオロエ
チル)ピロメリット酸、ヘキサフルオロ−3,3′,
4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸、ヘキサフルオ
ロ−3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシトリフルオ
ロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス
(3,4−ジカルボキシトリフルオロフェニル)ヘキサ
フルオロプロパン、1,4−ビス(3,4−ジカルボキ
シトリフルオロフェノキシ)テトラフルオロベンゼン、
ヘキサフルオロ−3,3′(又は4,4′)−オキシビ
スフタル酸。酸無水物への転化は、通常の方法で良く、
例えば100℃以上に加熱すればよい。この中でピロメ
リット酸二無水物のベンゼン環にフルオロアルキル基を
導入した含フッ素酸二無水物である1,4−ジ(トリフ
ルオロメチル)ピロメリット酸二無水物、1,4−ジ
(ペンタフルオロエチル)ピロメリット酸二無水物等の
製造方法は特願昭63−165056号明細書に記載さ
れている。
【0008】上記酸無水物に感光基及び重合反応基とな
る酸ハロゲン化基を導入する方法は、通常の方法で良
く、例えば前記ルブナー等の著書に記載されている方法
を使用できる。例えば、次の方式が挙げられる。まず、
2−ヒドロキシエチルメタクリート(HEMA)と酸無
水物を反応させ、感光基を導入する。次に、得られたジ
カルボン酸ジエステルが塩化チオニルとの反応によっ
て、対応する二酸塩化物に転化される。また本発明に用
いることのできるジアミンの例としては、分子内のアミ
ノ基を除くアルキル基、フェニル環等の炭素に結合する
すべての1価元素をフッ素、又はパーフルオロアルキル
基としたものであればどのようなものでもよく、3,
4,5,6−テトラフルオロ−1,2−フェニレンジア
ミン、2,4,5,6−テトラフルオロ−1,3−フェ
ニレンジアミン、2,3,5,6−テトラフルオロ−
1,4−フェニレンジアミン、4,4′−ジアミノオク
タフルオロビフェニル、ビス(2,3,5,6−テトラ
フルオロ−4−アミノフェニル)エーテル、ビス(2,
3,5,6−テトラフルオロ−4−アミノフェニル)ス
ルホン、ヘキサフルオロ−2,2′−ビス(トリフルオ
ロメチル)−4,4′−ジアミノビフェニル等が挙げら
れる。
【0009】感光性全フッ素化ポリイミド前駆体の製造
方法は、通常の感光性全フッ素化ポリイミド前駆体の製
造条件と同じでよく、一般的にはN−メチル−2−ピロ
リドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメ
チルホルムアミドなどの極性有機溶媒中で反応させる。
本発明においてはジアミンまた感光性テトラカルボン酸
二塩化物とも単一化合物で用いるばかりではなく、複数
のジアミン、感光性テトラカルボン酸二塩化物を混合し
て用いる場合がある。その場合は、複数又は単一のジア
ミンのモル数の合計と複数又は単一の感光性テトラカル
ボン酸二塩化物のモル数の合計が等しいかほぼ等しくな
るようにする。得られた感光性全フッ素化ポリイミド前
駆体溶液は、水中に注ぎ沈殿させる。更に再沈殿法等に
より精製した後、適当な溶媒に溶解してキャスト溶液と
する。得られた前述の感光性全フッ素化ポリイミド前駆
体溶液において、その溶液の濃度は5〜40重量%(1
0〜25重量%であることが好ましい)、また前記ポリ
マー溶液の回転粘度(25℃)は、50〜5000ポア
ズであることが好適である。
【0010】本発明の感光性全フッ素化ポリイミド前駆
体からレリーフ構造を得る方法には、通常の方法が使用
できる。例えば感光性全フッ素化ポリイミド前駆体溶液
を、基板上にスピンコートし、窒素雰囲気下で70〜8
0℃で乾燥させて得られる。このフィルムに、フォトマ
スクを介して高圧水銀灯等で、紫外線を照射する。適当
な溶媒で未照射部を除去した後、加熱して、残された溶
媒、感光基を除去すると共にイミド化を行い、ポリイミ
ドレリーフ構造を得る。加熱は、300℃以上まで段階
的に行うのが一般的である。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0012】実施例1 滴下管、窒素導入管を有する容器中で、以下の構造式
(化7)を持つ1,4−ビス(3,4−ジカルボキシト
リフルオロフェノキシ)テトラフルオロベンゼン酸二無
水物:
【化7】 11.644g(20.0mmol)を80gのヘキサメチ
ルりん酸トリアミド(HMPTA)に溶解した後、窒素
雰囲気を保ちながら5℃に冷却した。次に、温度が上が
らないように注意しながら、HEMA5.204g(4
0mmol)を滴下した後、室温で10日間かくはんした。
温度を−10℃に下げて、塩化チオニル4.759gを
少しずつ加えた。添加終了後、冷却を止めて3時間反応
させた。次に10℃まで温度を下げ、30gのN,N−
ジメチルアセトアミド(DMAc)86gに溶解した以
外の構造式(化8)を持つ2,4,5,6−テトラフル
オロ−1,3−フェニレンジアミン:
【化8】 を3.602g(20.0mmol)加えた。この溶液を窒
素雰囲気中、室温で3日間かくはんし、感光性全フッ素
化ポリイミド前駆体のDMAc溶液を得た。この溶液を
水中にあけ、沈殿させた後、再びDMAcに溶かして、
水中に沈殿させる再沈殿精製を2回繰返した。生成物を
DMAcに溶かし、20重量%の感光性全フッ素化ポリ
イミド前駆体溶液を得た。この溶液に、感光性全フッ素
化ポリイミド前駆体に対して1%のミヒラーケトンを加
え、アルミ板上にスピンコーティングし、窒素雰囲気下
で70℃で2時間乾燥させて、厚さ10μmの感光性フ
ィルムを得た。このフィルムに、幅10μmのスリット
を持つフォトマスクを介して、365nmの波長域で10
mW/cm2 の強度を持つ高圧灯を10秒間照射した後、D
MAcで現像し、未照射部を除去した。このフィルムを
160℃で1時間、250℃で30分、350℃で1時
間加熱したところ、幅10μm、厚さ5μmのレリーフ
構造を得た。また、フォトマスクを使わずに感光させ
て、5μmの全フッ素化ポリイミドフィルムも作製し
た。このポリイミドフィルムの赤外吸収スペクトルを測
定するとイミド基に特有の吸収が、1790cm-1に現
れ、イミド化が完全に進行したことが確認できた。この
ポリイミドフィルムの波長0.8〜1.7μmの範囲で
の光の吸収を測定したところ、図1に示すとおり、水の
吸収以外に光の吸収はなかった。以下に示す比較例1で
作製した従来のポリイミドフィルムに比べて小さかっ
た。なお、図1において実線は実施例1の全フッ素化ポ
リイミド、破線は後記比較例1のポリイミドにおける、
それぞれ光の吸光度の波長依存性を示すグラフであり、
横軸は波長(μm)、縦軸は吸光度を表す。
【0013】実施例2 実施例1と同様に、1,4−ビス(3,4−ジカルボキ
シトリフルオロフェノキシ)テトラフルオロベンゼン二
無水物と以下の構造式(化9)で示されるビス(2,
3,5,6−テトラフルオロ−4−アミノフェニル)エ
ーテル:
【化9】 から全フッ素化ポリイミドレリーフ構造とフィルムを得
た。このフィルムの吸収スペクトルを測定したところ、
波長0.8〜1.7μmの範囲で水の吸収以外に吸収ピ
ークは見られなかった。
【0014】実施例3 1,4−ビス(3,4−ジカルボキシトリフルオロフェ
ノキシ)テトラフルオロベンゼン二無水物と以下の式
(化10)の構造を持つビス(2,3,5,6−テトラ
フルオロ−4−アミノフェニル)スルフィド:
【化10】 から、実施例1と同様の方法で、全フッ素化ポリイミド
レリーフ構造とフィルムを得た。このフィルムの吸収ス
ペクトルを測定したところ、波長0.8〜1.7μmの
範囲で水の吸収以外に吸収ピークは見られなかった。
【0015】実施例4 以下の構造式(化11)を持つ1,4−ジフルオロピロ
メリット酸二無水物:
【化11】 と2,4,5,6−テトラフルオロ−1,3−フェニレ
ンジアミンから実施例1と同様の方法で、全フッ素化ポ
リイミドレリーフ構造とフィルムを得た。このフィルム
の吸収スペクトルを測定したところ、波長0.8〜1.
7μmの範囲で水の吸収以外に吸収ピークは見られなか
った。
【0016】実施例5 1,4−ジフルオロピロメリット酸二無水物とビス
(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−アミノフェニ
ル)エーテルから実施例1と同様の方法で全フッ素化レ
リーフ構造とポリイミドフィルムを得た。このフィルム
の吸収スペクトルを測定したところ、波長0.8〜1.
7μmの範囲で水の吸収以外に吸収ピークは見られなか
った。
【0017】実施例6 1,4−ジフルオロピロメリット酸二無水物とビス
(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−アミノフェニ
ル)スルフィドから、実施例1と同様の方法で全フッ素
化ポリイミド前駆体とフィルムを得た。このフィルムの
吸収スペクトルを測定したところ、波長0.8〜1.7
μmの範囲で水の吸収以外に吸収ピークは見られなかっ
た。
【0018】比較例1 以下の構造式(化12)を持つ2,2−ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水
物:
【化12】 と以下の構造式(化13)で示される2,2′−ビス
(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノビフェニ
ル:
【化13】 から、実施例1と同様の方法でポリイミドレリーフ構造
とフィルムを得た。このポリイミドフィルムの波長0.
8〜1.7μmの範囲での光の吸収を測定したところ、
図1の破線で示すとおり、1.1μm付近にC−H結合
の伸縮振動の3倍音による吸収が、また1.4μm付近
にはC−H結合の伸縮振動の高調波と変角振動の結合音
による吸収が、また1.65μm付近ではC−H結合の
伸縮振動の2倍音による吸収が現れた。
【0019】
【発明の効果】これらの結果から、本発明の感光性前駆
体から得られる全フッ素化ポリイミドは従来のものと比
較して、近赤外領域での光透過損失率が極めて小さいこ
とが明らかとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実線は実施例1の全フッ素化ポリイミド、破線
は比較例1のポリイミドにおける、それぞれ光の吸光度
の波長依存性を示すグラフである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/038 504 G02B 6/12 N (72)発明者 佐々木 重邦 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 73/10 C09D 179/08 CA(STN) REGISTRY(STN) WPI/L(QUESTEL)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(化1): 【化1】 〔ここで、式中Rは光反応により化学結合を形成し、
    分子間を橋架けする(メタ)アクリロイルオキシ基を含
    有する脂肪族基、Rは下記式(化2): 【化2】 で表される基のうちのいずれかの基、Rは下記式(化
    3): 【化3】 で表される基のうちのいずれかの基であり、ここで式中
    Rfはフッ素、又はパーフルオロアルキル基、Xは下記
    式(化4): 【化4】 (ここで式中Rf′はパーフルオロアルキレン基、nは
    1〜10の数を示す)で表される基のうちのいずれかの
    基である〕で表される繰返し単位を含有することを特徴
    とする感光性全フッ素化ポリイミド前駆体。
  2. 【請求項2】 下記一般式(化5): 【化5】 〔式中R1 は一般式(化1)中のR1 と同義である〕で
    表されるテトラカルボン酸、又はその誘導体と、式R*
    OH〔式中R* は一般式(化1)中のR* と同義であ
    る〕で表される感光性アルコールとを反応させ、その後
    酸ハライド化し、次いで下記一般式(化6): 【化6】H2 N−R2 −NH2 〔式中R2 は一般式(化
    1)中のR2 と同義である〕で表されるジアミンと反応
    させることを特徴とする請求項1に記載の感光性全フッ
    素化ポリイミド前駆体の製造方法。
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