JP4410898B2 - 球状作物調製機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圃場から採取した玉葱等の球状作物を出荷できる状態にすべく、球状作物の球状部から茎葉や根を切除する球状作物調製機に関する。
【0002】
【従来の技術】
玉葱等の球状作物を倒立姿勢に保持して移送しながら、その移送途上に球状作物の根や茎葉を根切断装置と茎切断装置でもって切除するようにした球状作物調製機が知られている(例えば、特開平7−67605号公報参照)。
【0003】
そして、従来の球状作物調製機は、左右一対のスクリュ−軸からなる第1搬送手段と、第1搬送手段の下流側の上部に配置される上下二体の搬送ベルト装置からなる第2搬送手段とを備え、第2搬送手段の後部上方に根切断装置を設け、かつ、第二搬送手段の後方下側に茎切断装置を配設して構成されて、第1搬送手段により倒立姿勢で後送される球状作物を、搬送中途から第2搬送手段にも挟持させ、両搬送手段によって後送される球状作物の根及び茎葉をそれぞれ根切断装置と茎切断装置で切除するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の球状作物調製機においては、第1搬送手段や第2搬送手段を駆動する伝動機構、茎切断装置を駆動する伝動機構やその装置の駆動機構などの諸伝動機構が、第1搬送手段と第2搬送手段によって搬送される球状作物が移行する部分の下方に纏まりなく拡散状に、しかも、剥き出し状態に配設されていたから、球状作物が第1搬送手段及び第2搬送手段で搬送されて根と茎葉が切除される際に生ずる剥離表皮や切除物等の屑類が、前記諸伝動機構に引っ掛かって堆積膨大化して、装置の各機構の作動や球状作物の適正姿勢での移行に不具合を生ぜしめることになり易く、また、伝動機構自体も構造が複雑になるといった問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の問題を解消することを目的としてなされたもので、目的を達成するために、球状作物の球状部を被処理物供給部の機匡天面上に位置させ、その球状作物を前記天面の下方に沿って配設する第1搬送手段によって後方の処理装置部に移送して処理装置部に設置する第2搬送手段に受継ぎ挟持させて更に後送し、その後送中に球状作物の根を第2搬送手段の上側に設置した根切断装置で切断し、かつ、茎を第2搬送手段の下側に配設した茎切断装置で切断する球状作物調製機において、前記第1搬送手段と茎切断装置及び第2搬送手段、根切断装置の全てを、単一の駆動源と共に処理装置部に組成設置する駆動機構によって駆動するものにおいて、前記単一の駆動源を処理装置部の後端寄り下部の左右方向一側に偏寄して設置するとともに、その駆動源に連動する前後向きのカウンタ−軸を前記駆動源とは反対の左右方向他側に設け、該カウンタ−軸の動力を第1搬送手段と茎切断装置に各々の下側から伝動し、第2搬送手段と根切断装置には各々の上側から伝動するように構成し、カウンタ−軸から第1搬送手段及び茎切断装置に伝動する駆動系を駆動ケ−ス内に収容組成した球状作物調製機にしている。
【0008】
また、単一の駆動源を処理装置部の後端寄り下部の左右方向一側に偏寄して設置するとともに、その駆動源に連動する前後向きのカウンタ−軸を前記駆動源とは反対の左右方向他側に設け、該カウンタ−軸の動力を、第1搬送手段と茎切断装置に各々の下側から伝動し、第2搬送手段と根切断装置には各々の上側から伝動するように構成し、カウンタ−軸から第2搬送手段に伝動する駆動系を処理装置部の後端部に配設すると共に、その前部にカウンタ−軸から第1搬送手段と茎切断装置に伝動する駆動系を配置し、さらに、カウンタ−軸から根切断装置に伝動する伝動機構を処理装置部の前部に配設した球状作物調製機にしている。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を、球状作物調製機が玉葱用である場合を例示した図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施例に係る玉葱調製機の全体的な配置構成を示した側面概略図、図2は同じく玉葱調製機の搬送部を示した平面概略図、図3は図1の玉葱調製機を左方からみた前面概略図、図4は図1の玉葱調製機を右方からみた後面概略図である。
【0010】
まず、図1〜図4によって玉葱調製機の全体的な配置構成と、その玉葱調製機による作業行程の概略を説明する。
図1〜図4において、玉葱調製機は、機全体の前方部分(図1の左半部)に配置される被処理物供給部(1)と、機全体の後方部分(図1の右半部)に配置される処理装置部(2)を主要素として構成され、被処理物供給部(1)及び処理装置部(2)は、キャスタ−輪(3)を備えた機枠(4)に装設される。
【0011】
なお、機枠(4)は、前記キャスタ−輪(3)によって所定の対地高さに支持される基台(4A)上に複数本の支柱を立設し、それ等の支柱間を複数の前後向き横部材及び左右向き横部材で連結して組成する枠体と、その枠体の所定部位に着脱自在に取付ける複数の外装カバ−とで構成され、下方が解放された機匡として構成されるが、前記支柱と横部材からなる枠体及び外装カバ−の具体的図示は省略している。
【0012】
機匡(4)の前方部分の天板面(4B)は、図1にみられるように、機匡(4)の後方部分よりも高さを適宜低くして設けられる。
すなわち、前記天板面(4B)は、被処理物供給部(1)への玉葱(被処理物)の供給や、被処理物供給部(1)に供給された玉葱の姿勢矯正などの所作を作業者が楽な姿勢で無理なく行うことができる高さに設定されている。
【0013】
そして、前面視(図3参照)において、前記天板面(4B)の左右方向中央部分に適宜幅の通路溝(4C)が開設され、この通路溝(4C)の左右両側に隣接する天板部分(4a)(4b)が、図3にみられるように、通路溝(4C)に向けて次第に低くなる傾斜面に形成されている。
また、前記通路溝(4C)の前端部は、平面視(図2参照)において前方拡がり八字状に開拡されて、その開拡端が、前面視(図3参照)において機枠(4)の前側壁(4D)に開設されている縦向きの凹陥切欠部(4E)に連絡されている。
【0014】
しかして、被処理物供給部(1)における前記機枠の天板面(4B)より下方の機匡内に、左右一対のベルト(5L)(5R)による搬送路(5A)を前記通路溝(4C)に対応位置させた搬送ベルト装置(5)と、左右一対のベルト(6L)(6R)が形成する作用路(6A)を、前記搬送路(5A)と同様に通路溝(4C)に対応位置させて搬送ベルト装置(5)の下方部位に配設する茎引きベルト装置(6)と、茎引きベルト装置(6)の作用始端の前方に配設する茎葉誘引ブラシ装置(7)等から成る第1搬送手段(8)が設けられ、第1搬送手段(8)の搬送下手側の後部は、後方の処理装置部(2)における機匡内に延設されている。
【0015】
一方、処理装置部(2)の機匡内においては、前記第1搬送手段(8)の上方側に配設する第2搬送手段(9)と、その第2搬送手段(9)の上方に配設する根切断装置(10)と、第2搬送手段(9)の下方に配設する茎切断装置(11)などが設けられる。
第2搬送手段(9)は、左右一対の挟持ベルト(9L)(9R)によって挟持搬送路(9A)を形成する挟持搬送ベルト装置に構成され、この装置前部が、処理装置部(2)の機匡内に延出している第1搬送手段(8)の後部上方にラップするように配設され、そのラップ部分において、前記挟持搬送路(9A)が第1搬送手段(8)の作用路(6A)及び搬送路(5A)の上方に対応位置されている。
【0016】
そして、第2搬送手段(9)、根切断装置(10)及び茎葉切断装置(11)は、電動モ−タやエンジン等の駆動源(12)に連動する駆動機構で駆動するようになっており、その駆動系及び駆動源(12)は、当然に処理装置部(2)側に設けられるが、被処理物供給部(1)に配設される第1搬送手段(8)を駆動する駆動系も処理装置部(2)側に構成され、前記駆動源(12)によって共通に駆動されるようになっている。
つまり、第1搬送手段(8)を駆動する駆動系を含む全ての駆動系が、図1、2に示している分割線(X−X)よりも後方(図の右方)の処理装置部(2)に配設されている。
なお、第1搬送手段(8)及び第2搬送手段(9)、根切断装置(10)、茎葉切断装置(11)の具体的構成、並びにそれらを駆動する駆動系の具体的構成については後記に詳述する。
【0017】
上記のような駆動系の配設によって、第1搬送手段(8)の搬送ベルト装置(5)および茎引きベルト装置(6)の被動側のみが被処理物供給部(1)側に在ることになり、両装置(5)(6)のベルトの被駆動側を外せば、前記分割線(X−X)を境目にして被処理物供給部(1)と処理装置部(2)とが非連動連結状態になる。
【0018】
したがって、前記機枠(4)を分割線(X−X)で分割し、被処理物供給部(1)側の機枠と処理装置部(2)側の機枠を各々独立に組成して、それらの機枠を一体に組付分解できるようにする、或いは分割線(X−X)中心で折り畳めるようにするなどユニット構成にすることによって、必要に応じて被処理物供給部(1)と処理装置部(2)を分離したり折り畳んだりして球状作物調製機の出荷梱包姿や格納スペ−スをコンパクトにすることができ、また、被処理物供給部(1)を種々の方式のものに組替えることもでき、さらには、被処理物供給部(1)から切り離した処理装置部(2)を用いて自走型調製機に構成する、或いは玉葱収穫機に併設する調製機とするなど共用性の高いものにできる。
【0019】
以上のような配置構成の玉葱調製機においては、図1にみられるように、玉葱(T)をその茎(t1)が下になり根(t2)が上になる倒立姿勢にし、球状部が被処理物供給部(1)の天板(4B)より上方に在る状態で球状部から垂下する茎(t1)部を図3に示す如く機枠前側壁(4D)の凹陥切欠部(4E)から挿し込み玉葱全体を通路溝(4C)に沿って図1の右方に少し移行させると、その球状部の肩部分が第1搬送手段(8)の搬送ベルト装置(5)により挟持状にキャッチされ、以降は第1搬送手段(8)により搬送下手側の処理装置部(2)に向けて搬送される。
【0020】
そうして、玉葱(T)が被処理物供給部(1)を移行する間は、通路溝(4C)の左右側の天板部分(4a)(4b)が傾斜面に形成されていることから、この傾斜天板部分(4a)(4b)のガイド作用により、玉葱の球状部が左右に倒れることが防がれて適正な倒立姿勢に維持されて移行され、また、天板(4B)上で発生する剥離表皮などの屑類は、前記傾斜天板部分(4a)(4b)に沿って通路溝(4C)に集約され、同通路溝(4C)を通して落流することとなって屑類が辺りに散乱することも少ない。
【0021】
第1搬送手段(8)により搬送される玉葱(T)が処理装置部(2)に達すると、その玉葱(T)の球状部が第1搬送手段(8)の後部上方に前部をラップさせて配設されている第2搬送手段(9)の挟持搬送路(9A)に誘い込まれ、その球状部が挟持搬送路(9A)間に抱持状に挟まれて後送される。
そして、第2搬送手段(9)によって球状部を挟持されて後送される間に、球状部の上方の根(t2)を根切断装置(10)が切断し、また、球状部下方の茎(t1)を茎切断装置(11)が切断するのであり、根(t2)及び茎(t1)が切断された玉葱の球状部は、第2搬送手段(9)の搬送終端部で挟持を解かれ、排出部(13)から機外に排出されるのである。
【0022】
なお、図1及び2、3に示されているように、前記基台(4A)下方の空間部には複数個の屑受コンテナ(14)を装填し、各々の屑受コンテナ(14)を必要な時に機枠(4)の左側方又は右側方に抜き出して、それぞれの内部に堆積した屑類を排出できるようにしている。
そして、装填体勢にある複数個の屑受コンテナ(14)のうち、被処理物供給部(1)の基台下方に位置するものは、通路溝(4C)を通して集約落下される剥離表皮等や、第1搬送手段(8)によって搬送される間に生ずる茎部の切れっ端などの屑類を受収し、また、処理装置部(2)の基台下方に位置する屑受コンテナ(14)は、第1搬送手段(8)の後部と第2搬送手段(9)とで搬送される間に生ずる屑類および根切断装置(10)で切断された根(t2)や茎切断装置(11)で切断された茎(t1)などを受収する。
【0023】
また、(15)は屑類案内板であり、該案内板(15)は、根切断装置(10)によって切断された根(t2)など根切断装置(10)部で発生する屑類と、茎切断装置(11)により切断された茎(t1)など茎切断装置(11)部で発生する屑類を、処理装置部(2)の下方に位置する屑受コンテナ(14)に向けて集約落流させる役目を果たし、この屑類案内板(15)が設けられることによって、切断根や切断茎などの屑類が周辺に散乱して処理装置部(2)の諸駆動系などに堆積することが減少され、屑類の堆積による不具合の発生が少なくなる。
【0024】
ついで、第1搬送手段(8)の構成をより詳しく説明する。
図5は球状作物調製機の第1搬送手段と茎切断装置部分を抽出し拡大した側面図、図6はその第1搬送手段及び茎切断装置の平面図、図7は第1搬送手段の前部を更に拡大した側面断面図、図8は同じく第1搬送手段前部の拡大平面図、図9は第1搬送手段における搬送ベルト装置の断面図、図10は第1搬送手段における搬送ベルト装置及び茎引きベルト装置の断面図である。
【0025】
図5〜図10において、第1搬送手段(8)は、搬送ベルト装置(5)と、その下方に配設する茎引きベルト装置(6)と、茎引きベルト装置(6)の作用始端の前方に配設する茎葉誘引ブラシ装置(7)とで構成される。
そして、搬送ベルト装置(5)における左右一対のベルト(5L)(5R)は、断面丸形のものが用いられ、各々のベルト(5L)(5R)が、処理装置部(2)に配設される左右の第1搬送駆動プ−リ(16)(16)と、処理装置部(2)から被処理物供給部(1)の機匡内に延設する支持腕(17)(17)の先端部に軸支される第1搬送従動プ−リ(18)(18)と、支持腕(17)(17)に設けるアイドルプ−リ(19)(19)とに巻回掛張されて、両ベルト(5L)(5R)の対面部間に、球状部の肩部分を挟持して後送する搬送路(5A)を構成し、搬送路(5A)の後方部分は、図6にみられるように平面視において後方に八字状拡がりとなされている。
【0026】
一方、茎引きベルト装置(6)における左右一対のベルト(6L)(6R)にはスポンジVベルトを用い、各々のベルト(6L)(6R)を茎引駆動プ−リ(20)(20)と、支持体(21)(21)の先端部に軸支する茎引被動プ−リ(22)(22)と、両プ−リ(20)(22)、(20)(22)間の前記支持体(21)(21)に配設するアイドルプ−リ(23)(23)群とに巻回し、左右のVベルト(6L)(6R)の対面部間に玉葱(T)の茎葉部(t1)を軽やかに挟持する作用路(6A)を形成し、その作用路(6A)の後方部分は、前記搬送ベルト装置(5)の搬送路後方部分と略同様に平面視において後方に八字状拡がりとなされている。
【0027】
また、茎葉誘引ブラシ装置(7)は、茎引きベルト装置(6)における左右の支持体(21)(21)の先端から前方に向けて平行状に延設する支持軸(24)(24)にそれぞれ回転自在に装着する左右一対の回転ブラシ(25)(25)によって構成されており、左右の回転ブラシ(25)(25)は、前記支持軸(24)(24)に回転自在に嵌装する筒体(26)(26)の外周に、柔軟弾性材からなる毛体(27)(27)を図7及び図8に仮想線で示しているように互いに逆向きの螺旋状に植設して形成されている。
【0028】
そして、茎葉誘引ブラシ装置(7)とその搬送下手側に連係する茎引きベルト装置(6)とが、側面視(図1及び図5参照)において水平状に設けられる前記搬送ベルト装置(5)に対して前高後低に傾斜する相対位置関係で配設される。
すなわち、茎葉誘引ブラシ装置(7)の回転ブラシ(25)(25)が搬送ベルト装置(5)の前端から所定距離搬送下手側に寄った部位に対応位置して、その回転ブラシ(25)(25)の前端が側面視において搬送ベルト装置(5)の下面に最も接近し、搬送下手側になるに従って次第に搬送ベルト装置(5)の下面からの離間度が大きくなり、その離間度が茎引きベルト装置(6)の搬送終端部で最大となるように傾斜させて配設されている。
【0029】
また、茎引きベルト装置(6)における左右の茎引被動プ−リ(22)(22)の上面側には、茎引被動プ−リ(22)(22)に対するベルト(6L)(6R)の巻掛り径よりも大なる回転径の弾性材製スタ−ホイル(28)(28)がそれぞれ取り付けられて、両スタ−ホイル(28)(28)の掻込み爪(28a)(28a)が、図8にみられるように平面視で交互に位置齟齬して掻込み回転するように成され、各々のスタ−ホイル(28)(28)の前部が、図7にみられるように、搬送ベルト装置(5)の下面と回転ブラシ(25)(25)の後方上面部との間に入り込んで、回転ブラシ(25)(25)の後方上面部に当接又は近接して回転するようにされている。
【0030】
さらに、上記搬送ベルト装置(5)における左右の支持腕(17)(17)の搬送路(5A)側には、図9及び図10にみられるように、搬送路(5A)側の掛回ベルトの下側及び掛回内側を支える横摺接案内部(29x)と縦摺接案内部(29y)とを直交状に備えたベルト支持具(29)がそれぞれ設けられ、さらに、各々のベルト支持具(29)の前記横摺接案内部(29x)の搬送路側端部には、図9及び図10に示している断面状態において横摺接案内部(29x)の遊端外方上部に位置するガイド体(30)(30)が設けられて、これらにより、搬送路(5A)側における掛回ベルトの垂れ下がりや、掛回内方へのベルトの逃げを防止している。
なお、ガイド体(30)(30)は、玉葱(T)を傷付けることがないようにする為に、合成樹脂など適宜の素材を用い、また、断面丸形にするなど形状をも配慮して設ける。
【0031】
そして、上述した各々のガイド体(30)(30)は、第1搬送駆動プ−リ(16)と第1搬送従動プ−リ(18)の間において、図7〜図9にみられるように、搬送路(5A)の横側部に沿わせ、搬送路(5A)内に少し張り出して設けられ、各々のガイド体(30)(30)の前端部分を、茎葉誘引ブラシ装置(7)における回転ブラシ(25)(25)の前端より前方で、平面視(図8参照)において前拡がり八字状に屈曲させてベルト(5L)(5R)の掛回圏内に指向退入させ、且つ、その前端屈曲部分を側面視(図7参照)において前方下方に屈曲指向させている。
【0032】
このような構成のガイド体(30)(30)が設けられることにより、搬送ベルト装置(5)の搬送路(5A)及び茎葉誘引ブラシ装置(7)への玉葱(T)導入と、搬送ベルト装置(5)による玉葱(T)のキャッチ搬送が玉葱を傷つけることなく、しかも姿勢よく保って円滑良好に行われ、また、上述した構成の弾性材製スタ−ホイル(28)(28)が設けられることにより、茎葉誘引ブラシ装置(7)の搬送終端部から茎引きベルト装置(6)始端部への玉葱茎部(t1)の引継ぎも滞りなく円滑良好に行われる。
【0033】
そして、玉葱(T)の球状部が丸形断面ベルトによる搬送ベルト装置(5)で水平状に後送される間に丸形断面ベルトの調心作用を受けることと、玉葱(T)の球状部が搬送ベルト装置(5)で水平状に後送されるに対し、その玉葱の茎(t1)部は互いに逆回転し内側が引下げ方向に回転する茎葉誘引ブラシ装置(7)及び前高後低傾斜の茎引きベルト装置(6)により下方に引かれることとによって、第1搬送手段(8)から第2搬送手段(9)への引継ぎ時点では、玉葱(T)が略直立状態になるように姿勢矯正され、また、玉葱(T)の茎(t1)は、それを切断処理するに好適な姿勢に伸ばされるのである。
【0034】
続いて、第1搬送手段を駆動する駆動系について説明する。
図11は第1搬送手段を駆動する駆動系を含む球状作物調製機全体の駆動系の展開側面図、図12は同じく球状作物調製機全体の駆動系の展開平面図、図13は同じく球状作物調製機全体の駆動系の後面図、図14は第1搬送手段と茎葉切断装置を駆動する駆動系の要部拡大断面後面図である。
【0035】
図11〜図14および図5、6において、処理装置部(2)に設置される駆動源(12)の出力軸(31)に伝動機構(32)を介して連動されるカウンタ−軸(33)が、軸芯を前後に向けて処理装置部(2)の機枠に回転自在に支承設置され、そのカウンタ−軸(33)の軸芯方向中途部にチエン伝動機構(34)を介して連動連結される伝動機構を備えた駆動ケ−ス(35)が、カウンタ−軸(33)の軸芯に直交する左右向きに設けられる。
【0036】
前記伝動ケ−ス(35)に組成される伝動機構は、チエン伝動機構(34)からの動力をベベルギヤ機構(36)を経て受動する左右向きの水平伝動軸(37)とその水平伝動軸(37)に別のベベルギヤ機構(38)(38)及び自在継手(39)(39)を介して連動連結される左右一対の出力軸(40)(40)とで構成され、左右一対の出力軸(40)(40)は前記駆動ケ−ス(35)から上方に延出立設される。
【0037】
各々の出力軸(40)(40)は、処理装置部(2)の機枠に平面視(図6参照)で前拡がり八字状に装設される左右の搬送駆動ケ−ス(41)(41)の後部に縦向きに貫挿支承され、各出力軸(40)(40)から搬送駆動ケ−ス(41)(41)内のギヤ機構(42)(42)を経て、搬送駆動ケ−ス(41)(41)の前部に支承立設されている左右の第1搬送駆動軸(43)(43)に動力伝達し、両駆動軸(43)(43)を図6に示している如く互いに反対の内向き(イ)(ロ)に同速回転するようになっている。
【0038】
そして、左右の搬送駆動ケ−ス(41)(41)から上方に延出する左右の第1搬送駆動軸(43)(43)に、搬送ベルト装置(5)における左右一対の第1搬送駆動プ−リ(16)と茎引きベルト装置(6)における左右一対の茎引駆動プ−リ(20)がそれぞれ嵌着固定され、両駆動プ−リ(16)(20)、(16)(20)の回転によって搬送ベルト装置(5)における左右ベルト(5L)(5R)の搬送路(5A)側部分及び茎引きベルト装置(6)における左右ベルト(6L)(6R)の作用路(6A)側部分が共に後方向きに回転移行され、また、茎引きベルト装置(6)の茎引被動プ−リ(22)(22)側に設けられる左右の弾性材製スタ−ホイル(28)(28)も、互いに反対の内側向き(イ)(ロ)に回転するようになっている。
【0039】
さらに、前記茎引被動プ−リ(22)(22)の下面には、ブラシ駆動ベベルギヤ(44)(44)がそれぞれ一体に形設され、各々のベベルギヤ(44)(44)が回転ブラシ(25)(25)の筒体(26)(26)と一体回転するように設けられている被動ベベルギヤ(45)(45)に各々噛合されて、左右の回転ブラシ(25)(25)を両者の対向側において互いに逆向き下方(図10のハ、ニ方向)に同速回転させるようになされ、回転ブラシ(25)(25)に螺旋状に植設されている毛体(27)(27)によって搬送ベルト装置(5)と同方向の搬送が行われ、かつ、その搬送速度が搬送ベルト装置(5)による搬送速度よりも若干速いか若しくは同速となるように速度設定されている。
【0040】
つぎに、第2搬送手段(9)についてより詳しく説明するが、第2搬送手段(9)は、既に図1、2に基づいて説明しているように、左右一対の挟持ベルト(9L)(9R)間に形成する挟持搬送路(9A)を、第1搬送手段(8)の搬送路(5A)の後部上方に平行水平状に対応位置させて設け、搬送路(5A)から挟持搬送路(9A)に受継ぎ導入する玉葱の球状部を、左右の挟持ベルト(9L)(9R)間に抱持状に挟んで後送するものであり、左右一対の挟持ベルト(9L)(9R)は、図15及び図16に示しているように巻回掛張されている。なお、図15は第2搬送手段を抽出し拡大して示した平面図、図16はその側面断面図である。
【0041】
第2搬送手段(9)における左右一対の挟持ベルト(9L)(9R)は、ゴムや発泡性の合成樹脂等の弾性材で形成され、各々の巻回外周側に断面形状が略「く」字状を呈する玉葱抱持面(9f)(9f)を形設したものとなっている。
そして、各挟持ベルト(9L)(9R)が、処理装置部(2)の機枠に支持される左右の支持台(46)(46)に配設した複数のテンションロ−ラ(47a)(47b)・・と第2搬送駆動プ−リ(48)(48)及び第2搬送被動プ−リ(49)(49)に左右対称状に巻回され、両挟持ベルト(9L)(9R)が相対向する挟持搬送路(9A)側において、左右の玉葱抱持面(9f)(9f)が向い合ってその間に玉葱(T)の球状部を姿勢ブレのないように抱持して後送するようになっている。
【0042】
より具体的に説明すると、左右一対の挟持ベルト(9L)(9R)は、図15にみられるように、平面視において玉葱調製機の前後方向に長い略楕円形状となるように巻回され、第1搬送手段(8)に対し、図1及び図2にみられる相対位置関係で配置される。
つまり、第2搬送手段(9)の前端部に位置する左右一対の第2搬送被動プ−リ(49)(49)を、第1搬送手段(8)の後部上方に重複する部位において左右間隔を広くして配置すると共に、左右一対の第2搬送駆動プ−リ(48)(48)を、第1搬送手段(8)に重複しない処理装置部(2)の後端寄り部位において前記両被動プ−リ(49)(49)の左右間隔と同様の間隔で設け、さらに、第2搬送被動プ−リ(49)(49)と第2搬送駆動プ−リ(48)(48)間の挟持搬送路(9A)側に位置する左右のテンションロ−ラ(47a)(47a)の左右間隔を、第2搬送被動プ−リ(49)(49)及び駆動プ−リ(48)(48)の左右間隔より狭くして配設することによって、これらに巻回する左右一対の挟持ベルト(9L)(9R)が、その巻回前部間に平面視で前方八字状拡がりの空間を、また、巻回後部間に後方八字状拡がりの空間を形成し、かつ、これら前方八字状空間部と後方八字状空間部との間に、玉葱の球状部を挟持して搬送する挟持搬送路(9A)を形成するものとなっている。
【0043】
また、テンションロ−ラ(47a)(47b)を支承するロ−ラ支持ア−ムの他端部に、付勢力調整可能なテンション機構(50)(51)がそれぞれ設けられ、挟持搬送路(9A)側に位置するテンションロ−ラ(47a)(47a)を前記テンション機構(50)によって挟持搬送路(9A)を狭める方向に移行付勢して、玉葱(T)の球状部を前記玉葱抱持面(9f)(9f)間に確実に挟持して搬送し、その玉葱の茎(t1)や根(t2)を切断するときに玉葱がブレて切断位置がずれることのないようにしている。
【0044】
なお、挟持搬送路(9A)とは反対の機体外側部分に位置するテンションロ−ラ(47b)(47b)は、各々テンション機構(51)によって機体外側方向に付勢されていて、挟持搬送路(9A)に大きな玉葱球状部が挟持されて挟持搬送路(9A)側のテンションロ−ラ(47a)がテンション機構(50)の付勢力に抗して挟持搬送路(9A)から退動されても挟持ベルト(9L)(9R)が弛むことがないように適正な張力を挟持ベルト(9L)(9R)に付与する。
【0045】
このように構成される第2搬送手段(9)において、前記左右一対の第2搬送駆動プ−リ(48)(48)はそれぞれ第2搬送駆動軸(52)(52)に嵌着される。
また、各々の第2搬送駆動軸(52)(52)は、前記支持台(46)(46)の後端に設置されるベベルギヤケ−ス(53)(53)に回転自在に垂下支承され、各々の第2搬送駆動軸(52)(52)が、ベベルギヤケ−ス(53)(53)に水平支持されて後方向きに延出されている入力ベベルギヤ軸(54)(54)にそれぞれベベルギヤ噛合(55)(55)でもって連動連結される。
【0046】
そして、左右の入力ベベルギヤ軸(54)(54)と、入力伝動機構の中間回転軸(56)とにチエン(57)を掛回し、さらに、入力伝動機構の中間回転軸(56)と前出のカウンタ−軸(33)との間を二段階のベルトからなる変速伝動機構(58)で連動連結して、前記駆動源(12)の出力軸(31)からカウンタ−軸(33)伝達される動力でもって左右の第2搬送駆動プ−リ(48)(48)、つまり、左右の挟持ベルト(9L)(9R)を、図15の(イ)(ロ)方向に同速で回転駆動するように構成される。
【0047】
上記のように第2搬送手段(9)の駆動系が構成されることにより、その駆動系の略全体が、既に説明している第1搬送手段(8)の駆動系よりも更に処理装置部(2)の後端寄りに位置し、第1及び第2搬送手段(8)(9)双方の駆動系の殆どの部分が処理装置部(2)の前後方向中間部位から後方の部分、つまり、屑類の落下が少ない搬送下手側に纏まることとなる。
【0048】
次に、茎切断装置(11)について説明する。
図1〜図2と図11〜図14において、第1搬送手段(8)を駆動する駆動系中の伝動ケ−ス(35)に自在継手(39)(39)を介して立設される左右一対の出力軸(40)(40)が左右の搬送駆動ケ−ス(41)(41)を貫通して上方に延出されて、その延出上端部に左右一対の回転刃(59)(59)を両者の内側周縁が部分的に上下に重なるように取付けて茎切断装置(11)が構成され、左右一対の回転刃(59)(59)は、平面視において第1搬送手段(8)における搬送ベルト装置(5)と茎引きベルト装置(6)の後方八字状拡がり部分の後位で、第2搬送手段(9)の挟持搬送路(9A)の後部寄りに対応位置し、側面視においては第2搬送手段(9)の下位に位置して設けられ、第2搬送手段(9)における挟持ベルト(9L)(9R)の玉葱抱持面(9f)(9f)間に玉葱の球状部が挟持搬送されている際に、その玉葱の茎(t1)を両回転刃(59)(59)によって切断するようになっている。
【0049】
そして、両回転刃(59)(59)の下方に前記屑類案内板(15)が配設され、両回転刃(59)(59)が切断した茎などの屑類を屑類案内板(15)に沿って流下させて屑受コンテナ(14)に受収するようになっており、この屑類案内板(15)があることと、前述した第1及び第2搬送手段(8)(9)の駆動系の殆どの部分が搬送下手側に纏まることとが相俟って、前記駆動系部分に屑類が付着堆積して不具合が発生するようなことがなくなる。
【0050】
なお、屑類案内板(15)は、図5及び図6に仮想線で示しているように、後側案内部(15a)とその左右端から前方左右に拡翼状に延出する左右の側方案内部(15b)(15b)とからなり、後側案内部(15a)の前側で側方案内部(15b)(15b)の間に形成される空間部を、平面視において前記両回転刃(59)(59)の前部から搬送ベルト装置(5)及び茎引きベルト装置(6)の後方八字状拡がり部分にかけての部位に対応位置させ、かつ、側面視において後側案内部(15a)を斜め前下方に向けて傾斜させて形成されている。
【0051】
次いで、根切断装置(10)について説明する。
図17は根切断装置を抽出拡大した一部破断側面図、図18は根切断装置の切断機構部分の断面図、図19は同じく切断機構部分の底面図、図20は根切断装置の根起し機構部分を抽出拡大した一部破断平面図、図21は根切断装置と駆動系及び第2搬送手段、茎切断装置との相対位置関係を示す後面説明図である。
【0052】
根切断装置(10)は、図1の分割線(X−X)より後方の処理装置部(2)においてその前端部上方に配設されている支持枠(60)に支承する根起し機構(10A)と根切断機構(10B)とからなり、根切断機構(10B)は、支持枠(60)に上下動自在に連設した平行四節リンク(61)の後延端に支持され、また、根起し機構(10A)は、前記支持枠(60)の下部に設けた軸受支承部(62)(62)に支承設置されて、第2搬送手段(9)が挟持搬送している玉葱(T)の根(t2)を根起し機構(10A)で起立整姿し、起立整姿した根(t2)を根切断機構(10B)で切除するようになっている。
【0053】
根切断機構(10B)は、前記平行四節リンク(61)の後延端に取着するヘッド枠(63)と、ヘッド枠(63)に設けた伝動ケ−ス(64)に縦向き平行に支承する左右一対の駆動軸(65)(65)と、各々の駆動軸(65)(65)の垂下端部に装着する左右一対のディスク刃(66L)(66R)と、ディスク刃(66L)(66R)の前部上側及び後部上側に配設するゲ−ジ輪(67F)(67B)とで構成される。
【0054】
なお、前記平行四節リンク(61)は、上下2本の同長ア−ム(61a)(61b)を左右二組設け、計4本の同長ア−ムでヘッド枠(63)を平行上下動自在に支持するものとなっていて、下方の同長ア−ム(61b)(61b)と支持枠(60)との間に付勢バネ(68)を介装して、ヘッド枠(63)に設けられている前記ゲ−ジ輪(67F)(67B)に玉葱(T)が当接した際に、その当接荷重でヘッド枠(63)が軽くスム−ズに上方に退動されるようにしてある。
【0055】
また、前記駆動軸(65)(65)は、図1と図17にみられるように側面視において少し前方に傾けられて、各々の駆動軸(65)の垂下端部に装着する左右一対のディスク刃(66L)(66R)の前部が、水平状に巻回されている第2搬送手段(9)の挟持ベルト(9L)(9R)の上方側に近接し、ディスク刃(66L)(66R)の後部が、前記挟持ベルト(9L)(9R)の上側から少し離間する前傾姿勢となるようにしてある。
【0056】
そして、この前傾姿勢のディスク刃(66L)(66R)が、茎切断装置(11)の回転刃(59)(59)に対して第2搬送手段(9)の搬送方向上手側又は下手側にやや位置を異ならせて配設され、ディスク刃(66L)(66R)による根(t2)の切断が、茎切断装置(11)の回転刃(59)(59)による茎(t1)の切断とはタイミングをずらして行われるようにして切断負荷のピ−クを低めている。
なお、図示の実施例では、根切断機構(10B)のディスク刃(66L)(66R)の前端部が茎切断装置(11)の回転刃(59)(59)の前端部よりも少し搬送方向上手側に位置するように配置して、ディスク刃(66L)(66R)による根(t2)の切断のほうが回転刃(59)(59)による茎(t1)の切断よりも先行して行われるようにしている。
【0057】
また、根切断機構(10B)のディスク刃(66L)(66R)も、前出の茎切断装置(11)における回転刃(59)(59)と同様に、ディスク刃(66L)(66R)の内側周縁同志が部分的に上下に重合(66a)するように設けられるのであり、このような左右一対のディスク刃(66L)(66R)の駆動は、次のように構成される駆動系によって行われる。
【0058】
すなわち、左右一対の駆動軸(65)(65)が前記伝動ケ−ス(64)の内部においてギヤ噛合(69)により連動連結され、また、両駆動軸(65)(65)のうち一方の上端部が、駆動ケ−ス(64)上面側の受動ベベルケ−ス部(64A)に突入されて、同ケ−ス部(64A)に前後向きに支承した入力軸(70)にベベルギヤ結合(71)される。
また、入力軸(70)が、前記支持枠(60)に前後向きに支承されている受動軸(72)に二個のユニバ−サルジョイント(73)(73)及び中間軸(74)を介して連動連結され、さらに、受動軸(72)がベルト伝動機構(75)によって前記カウンタ−軸(33)に連動連結されて、カウンタ−軸(33)から受動軸(72)、中間軸(74)、入力軸(70)を経て一方の駆動軸(65)に伝達される動力により、左右の駆動軸(65)(65)に装着されたディスク刃(66L)(66R)を互いに反対の内向きに同速回転させるようにしている。
【0059】
なお、上記のように構成される駆動系は、図1にみられるように分割線(X−X)より後方の処理装置部(2)に位置し、かつ、図3にみられる如く処理装置部(2)における第1搬送手段(8)及び第2搬送手段(9)を避けて左右方向の一側から上方にかけての部位に迂回構成される。
【0060】
また、ディスク刃(66L)(66R)の前部上側及び後部上側に位置するゲ−ジ輪(67F)(67B)は、図18と図19にみられる如く略ソロバン玉状に形成されており、略ソロバン玉状に形成することで、根起し機構(10A)によって起立された根(t2)をゲ−ジ輪(67F)(67B)が踏みつけるのを可及的に少なくして根(t2)の切り残しを極力少なくするようにしてある。
【0061】
そして、上記ゲ−ジ輪(67F)(67B)が、前記ヘッド枠(63)に設ける保持体(76)(76)に上下移動自在に装される支持ア−ム(77)(77)の下端部に横軸(78)(78)中心で自由回転状態に支承され、両ゲ−ジ輪(67F)(67B)が底面視又は平面視(図19参照)においてディスク刃(66L)(66R)の重合部(66a)の前後に生ずる略々三角状の空間部にそれぞれ入り込み位置し、後面視又は前面視(図18参照)においては、通常、ディスク刃(66L)(66R)と略同じ高さに位置するように設けられる。
【0062】
そして、ゲ−ジ輪(67F)(67B)の上下位置を、支持ア−ム(77)(77)と保持体(76)(76)間に介装する圧縮バネと、支持ア−ム(77)(77)の上部に螺着する調節ナットとからなるアジャスト機構(79)(79)によって適宜に調節できるようにし、玉葱の大きさの異なり等に対応してゲ−ジ輪(67F)(67B)の位置を上下調節して根(t1)の切断高さを変え得るようにしてある。
また、図19にみられるように、ヘッド枠(63)に対して保持体(76)(76)を前後方向の長孔の範囲内で移動して固定することによって、ゲ−ジ輪(67F)(67B)の前後方向位置を適宜に調整できるようにしている。
【0063】
一方、前記支持枠(60)の軸受支承部(62)(62)に支承設置される根起し機構(10A)は、図20にみられるように、軸受支承部(62)(62)に平行に支承する左右のブラシ軸(80)(80)を、図17に見られる如く側面視において後部が低くなるように傾斜させて設け、後低に傾斜する左右のブラシ軸(80)(80)の後部に根起しブラシ(81)(81)を後傾装着して構成されて、両根起しブラシ(81)(81)が、図18にみられるように、平行四節リンク(61)の左右の同長ア−ム(61a)(61b)・(61a)(61b)間に納まるように配置される。
【0064】
また、前記左右の根起しブラシ(81)(81)は、両者の対向側に根起し作用路(81A)を形成し、その根起し作用路(81A)の前端部が上記第2搬送手段(9)の挟持搬送路(9A)始端部上方に対応位置し、根起し作用路(79A)の後端が根切断機構(10B)の前方ゲ−ジ輪(67F)の直前部に対応位置するように配置される。そして、このように配置される左右の根起しブラシ(81)(81)が、後述する根起しブラシ駆動機構によって回転駆動されて、根起し作用路(81A)側で下から上方向きに同速で反対回転するようになされる。
【0065】
なお、前記根起しブラシ(81)(81)は、ブラシ軸(80)(80)に嵌着する筒状体(82)(82)の外周に柔軟な毛体(83)(83)を放射状に植設して左右対称状に設けられるが、図示の実施形態においては、図17および図20にみられるように、根起しブラシ(81)(81)の毛体(83)(83)を、根起しブラシ(81)(81)全体の前半部のものは毛足の長い毛体(83a)とし、後半部分のものは毛足の短い毛体(83b)として前後二段径に構成している。
【0066】
このように構成されることにより、第2搬送手段(9)の挟持搬送路(9A)に玉葱(T)の球状部が挟持されると略同時に、後傾姿勢の根起しブラシ(81)(81)による根(t2)部の掻き上げが開始され、最初は毛足の長い毛体(83a)によって緩やかな力で徐々に根(t2)部の掻き上げが行われ、後半部において毛足の短い毛体(83b)によって前半部よりも強い力で根(t2)部が掻き上げられて、全体としては第2搬送手段(9)によって搬送される玉葱(T)の球状部に対して強い負荷を与えることがなくて、球状部を損傷させたり姿勢を悪化させたりせずに根(t2)を的確に起立させる。
【0067】
根起し機構(10A)の左右の根起しブラシ(81)(81)を回転駆動する根起しブラシ駆動機構は、次のように構成される。
すなわち、前記支持枠(60)を挟んで平行四節リンク(61)とは反対側において左右のブラシ軸(80)(80)にブラシ軸プ−リ(84)(85)を各々嵌着するとともに、両ブラシ軸プ−リ(84)(85)間の上方に配設する中間プ−リ軸(86)に中間プ−リ(87a)(87b)を遊転状に装し、また、前記受動軸(72)に動力伝達するベルト伝動機構(75)中の中間伝動軸(88)にブラシ駆動プ−リ(89)を取付けて、これらのプ−リ群に丸形断面のベルト(90)を、図3及び図21などにみられるように巻回掛張して、一本のベルト(90)でもって左右のブラシ軸(80)(80)、つまり、根起しブラシ(81)(81)を根起し作用路(81A)側で下から上方向きに同速で反対回転するように構成されている。
【0068】
なお、図示の実施形態においては、根起しブラシ(81)(81)が、その前半部に毛足の長い毛体(83a)を植設し、後半部に毛足の短い毛体(83b)を植設した前後二段径に構成されているが、これは、図22や図23に示しているように変形構成することもできる。
すなわち、図22のように、ブラシ軸(80)(80)に嵌着する筒状体を、前部から後部になるに従って順次径大となるテ−パ−断面の筒状体(82c)(82c)にして、各々の筒状体(82c)(82c)の外周に、全体が同径又は略同径となるように毛体(83c)を植設して根起しブラシ(81)(81)を構成してもよく、また、図23のように、全体が同径又は略同径となるように毛体(83e)を植設した左右の筒状体(82e)(82e)を、互いの間隔が後部になるに従って狭くなる非平行状態に傾けて軸装する構成にしてもよい。
【0069】
そして、図22或いは図23のように構成した場合にも、根起しブラシ(81)(81)の毛体の実質的な作用長さは、根起しブラシの前部で長く後部に行くに従って短くなるので、上述した前後二段径に毛体を植設したものにおけると略同様の機能が果たされる。
【0070】
【発明の効果】
本発明に係る球状作物調製機は、球状作物(T)の球状部を被処理物供給部(1)の機匡天面(4B)上に位置させ、その球状作物(T)を前記天面(4B)の下方に沿って配設する第1搬送手段(8)によって後方の処理装置部(2)に移送して処理装置部(2)に設置する第2搬送手段(9)に受継ぎ挟持させて更に後送し、その後送中に球状作物(T)の根(t2)を第2搬送手段(9)の上側に設置した根切断装置(10)で切断し、かつ、茎(t1)を第2搬送手段(9)の下側に配設した茎切断装置(11)で切断する球状作物調製機において、前記第1搬送手段(8)と茎切断装置(11)及び第2搬送手段(9)、根切断装置(10)の全てを、単一の駆動源(12)と共に処理装置部(2)に組成設置する駆動機構によって駆動するものにおいて、前記単一の駆動源(12)を処理装置部(2)の後端寄り下部の左右方向一側に偏寄して設置するとともに、その駆動源(12)に連動する前後向きのカウンタ−軸(33)を前記駆動源(12)とは反対の左右方向他側に設け、該カウンタ−軸(33)の動力を第1搬送手段(8)と茎切断装置(11)に各々の下側から伝動し、第2搬送手段(9)と根切断装置(10)には各々の上側から伝動するように構成し、カウンタ−軸(33)から第1搬送手段(8)及び茎切断装置(11)に伝動する駆動系を駆動ケ−ス(35)(41)内に収容組成することによって、球状作物の移行圏から落流する屑類による悪影響をより一層に低減でき、また、カウンタ−軸(33)から第2搬送手段(9)に伝動する駆動系を処理装置部(2)の後端に設けると共にその前側に第1搬送手段(8)と茎切断装置(11)を設け、根切断装置(10)へ伝動は処理装置部(2)の前端上方から行うように構成することによって、屑類の落流が前記移行圏の殆どの部分で良好に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る玉葱調製機の全体的な配置構成を示した側面概略図。
【図2】同じく玉葱調製機の搬送部を示した平面概略図。
【図3】図1の玉葱調製機を左方からみた前面概略図。
【図4】図1の玉葱調製機を右方からみた後面概略図。
【図5】球状作物調製機の第1搬送手段と茎切断装置部分を抽出し拡大した側面図。
【図6】第1搬送手段及び茎切断装置の平面図。
【図7】第1搬送手段の前部を更に拡大した側面断面図。
【図8】同じく第1搬送手段前部の拡大平面図。
【図9】第1搬送手段における搬送ベルト装置の断面図。
【図10】第1搬送手段における搬送ベルト装置及び茎引きベルト装置の断面図。
【図11】第1搬送手段駆動系を含む球状作物調製機全体の駆動系の展開側面図。
【図12】同じく球状作物調製機全体の駆動系の展開平面図。
【図13】同じく球状作物調製機全体の駆動系の後面図。
【図14】第1搬送手段と茎葉切断装置を駆動する駆動系の要部拡大断面後面図。
【図15】第2搬送手段を抽出し拡大して示した平面図。
【図16】その側面断面図。
【図17】根切断装置を抽出拡大した一部破断側面図。
【図18】根切断装置の切断機構部分の断面図。
【図19】同じく切断機構部分の底面図。
【図20】根切断装置の根起し機構部分を抽出拡大した一部破断平面図。
【図21】根切断装置と第2搬送手段及び茎切断装置との相対位置関係と駆動系を示す後面説明図である。
【図22】根起しブラシの変形例を示した説明図。
【図23】根起しブラシの他の変形例を示した説明図。
【符号の説明】
T 玉葱(球状作物)
t1 茎
t2 根
1 被処理物供給部
2 処理装置部
4 機枠(機匡)
4B 機匡天面
8 第1搬送手段
9 第2搬送手段
10 根切断装置
11 茎切断装置
12 駆動源
33 カウンタ−軸
35 駆動ケ−ス
41 駆動ケ−ス(搬送駆動ケ−ス)

Claims (2)

  1. 球状作物(T)の球状部を被処理物供給部(1)の機匡天面(4B)上に位置させ、その球状作物(T)を前記天面(4B)の下方に沿って配設する第1搬送手段(8)によって後方の処理装置部(2)に移送して処理装置部(2)に設置する第2搬送手段(9)に受継ぎ挟持させて更に後送し、その後送中に球状作物(T)の根(t2)を第2搬送手段(9)の上側に設置した根切断装置(10)で切断し、かつ、茎(t1)を第2搬送手段(9)の下側に配設した茎切断装置(11)で切断する球状作物調製機において、前記第1搬送手段(8)と茎切断装置(11)及び第2搬送手段(9)、根切断装置(10)の全てを、単一の駆動源(12)と共に処理装置部(2)に組成設置する駆動機構によって駆動するものにおいて、前記単一の駆動源(12)を処理装置部(2)の後端寄り下部の左右方向一側に偏寄して設置するとともに、その駆動源(12)に連動する前後向きのカウンタ−軸(33)を前記駆動源(12)とは反対の左右方向他側に設け、該カウンタ−軸(33)の動力を第1搬送手段(8)と茎切断装置(11)に各々の下側から伝動し、第2搬送手段(9)と根切断装置(10)には各々の上側から伝動するように構成し、カウンタ−軸(33)から第1搬送手段(8)及び茎切断装置(11)に伝動する駆動系を駆動ケ−ス(35)(41)内に収容組成してあることを特徴とする球状作物調製機。
  2. 球状作物(T)の球状部を被処理物供給部(1)の機匡天面(4B)上に位置させ、その球状作物(T)を前記天面(4B)の下方に沿って配設する第1搬送手段(8)によって後方の処理装置部(2)に移送して処理装置部(2)に設置する第2搬送手段(9)に受継ぎ挟持させて更に後送し、その後送中に球状作物(T)の根(t2)を第2搬送手段(9)の上側に設置した根切断装置(10)で切断し、かつ、茎(t1)を第2搬送手段(9)の下側に配設した茎切断装置(11)で切断する球状作物調製機において、前記第1搬送手段(8)と茎切断装置(11)及び第2搬送手段(9)、根切断装置(10)の全てを、単一の駆動源(12)と共に処理装置部(2)に組成設置する駆動機構によって駆動するものにおいて、前記単一の駆動源(12)を処理装置部(2)の後端寄り下部の左右方向一側に偏寄して設置するとともに、その駆動源(12)に連動する前後向きのカウンタ−軸(33)を前記駆動源(12)とは反対の左右方向他側に設け、該カウンタ−軸(33)の動力を、第1搬送手段(8)と茎切断装置(11)に各々の下側から伝動し、第2搬送手段(9)と根切断装置(10)には各々の上側から伝動するように構成し、カウンタ−軸(33)から第2搬送手段(9)に伝動する駆動系を処理装置部(2)の後端部に配設すると共に、その前部にカウンタ−軸(33)から第1搬送手段(8)と茎切断装置(11)に伝動する駆動系を配置し、さらに、カウンタ−軸(33)から根切断装置(10)に伝動する伝動機構を処理装置部(2)の前部に配設してあることを特徴とする球状作物調製機。
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