JP2010148387A - 収穫機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】作物を下方から後方上方に向けて挟持搬送する搬送路40を有する搬送部9を、走行装置5を有する走行機体2に傾斜姿勢で搭載する収穫機1であって、前記走行装置5を走行フレーム19を介して前後方向に連結した小径な従動輪23と径大な駆動輪6に、クローラ25を巻き掛けたクローラ型走行装置にすると共に、当該クローラ型の走行装置5を搬送部9の左右幅の略中央で、従動輪23側を搬送部9の下部に近接させて前後方向に入り込ませて設置すると共に、搬送部9を走行装置5のクローラ25がなす上側斜面に沿わせて設けた。
【選択図】図1
Description
然しながら、上記収穫機は車輪を畝溝に位置決めして走行させるものであり、畝面を走行させると車輪が沈下し易いことや小旋回走行が困難であるため、大規模な栽培収穫には適するものの、畝幅や条列間隔並びに条列数がさまざまで栽培される圃場には不向きになるものである。
また上記のように走行機体の左右に車輪(走行装置)を備える収穫機は、複雑でコスト高な左右走行装置の操向操作機構を必要としたり機体フレームが大型化すると共に、機体の前後長さに制約をうけて搬送部を急傾斜姿勢で設置される。このため急傾斜姿勢で挟持搬送される作物は、屈折したり乱れを生じて品質が損なわれ易く、ホウレン草やコマツ菜,小ネギ等の非結球葉菜等(軟弱野菜)の作物が栽培される栽培ハウス内での使用が困難になる等の課題がある。
この走行機体2は、機体フレーム4を後述するクローラ型の走行装置5に構成し、収穫装置3を前低後高状の傾斜姿勢で機体フレーム4に支持し、走行装置5の両側でその駆動輪6の設置位置に、略等しい重量のバッテリ7,7を設置している。
機体フレーム4は後部に二股状のハンドル13を設けており、搬送部9の下方に沿わせて後方に延出し、把持部に前記モータ8,8aの正逆回転及び回転速度等の操作を司る各種操作スイッチ15,15a,15c・・を制御ボックス16を介して備えている。
これにより収穫機1は、モータ8を正逆及び回転調節をして機体の前後進と走行速度調節操作を行い、モータ8aを回転調節して搬送速度調節操作を行い、圃場や作物の状況に適応した走行速度と搬送速度を選定し収穫作業を行うことができる。
また左右のバッテリ載置台22を上方から逆コ字状に形成し走行装置5を股いで構成される機体フレーム4は、簡単な屈曲構造によってフレーム剛性を高めることができる等の特徴がある。
これにより走行装置5は側面視において、クローラ25を前方が鋭角状の三角形状に張設することができ、小径の従動輪23側を装置フレーム3aの左右幅の中央部で、搬送部9のより前方下部に可及的に接近させることができる。
また接地長を長くしながら装置フレーム3aの下部に入り込ませるクローラ25は、従来のもののように敢えて機体の左右に複数の走行装置5を設けることなく、搬送経路が長く重量のある収穫装置3の中央部を、広い接地面で安定よく支持することができる。
そして、機体の左右バランスがよく前後方向の揺動を抑制したスムーズな走行を可能にしている。
また搬送部9の傾斜を緩やかにすることができるため、作物の搬送姿勢を乱すことなく整然と搬送し収容姿勢も整えて収穫作業を行い易くすることができる。さらに後述するような上下方向に広幅になした搬送帯10の設置使用を、ベルト外れや大きな撓み等のトラブルの発生を防止し好適に行うことができる等の特徴がある。
これにより左右に配置される回動規制支持機構17は、装置フレーム3aの左右を支持部30を介して緩衝構造を持って支持することができる。
従って、収穫装置3及び走行装置5の駆動軸6aを支点とする互いの上下回動を、各構成部材の過負荷並びに大きな振動や騒音を抑制しスムーズに行うことができる。
また図示例の回動規制支持機構17は連結杆31の上部側に複数のピン孔33を穿設しており、選択したピン孔33にストッパピン35を挿入することにより、支持部30とストッパピン35を接当させて装置フレーム3aと走行装置5との駆動軸6aを支点とする大きな離間を規制し、且つ規制量を調節することができる。
この際に案内プーリ46は搬送帯10の搬送路40側の裏面に転接するように立設され、外側搬送部9aと内側搬送部9bに設ける案内プーリ46は互いに対向しないように配置することが望ましい。また上記従動プーリ43,駆動プーリ45,案内プーリ46には、その外周の所定位置に搬送帯10の後述するガイド突起47を突入させて案内させるプーリ溝48を形成している。
従って、駆動プーリ45のプーリ溝48にガイド突起47を嵌挿させた搬送帯10は、互いの弾性挟持用突起52によって作物の挟持箇所を押し潰したりすることなく柔らかく挟持して搬送を確実に行うことができる。また作物の非挟持部分を対向する平ベルト部51で形成される搬送路40の搬送支持間隔内で、側方への姿勢を規制した状態で整然と搬送する等の特徴がある。
従って、左右の搬送路40,40の終端で互いの作物が絡み合ったりすることなく、整然と分離された状態で、補助搬送体37による作物の元送り作用と相俟って、図1に2点鎖線で示す作物の搬送軌跡のように、受部材39内に整然と重ねながら収容することができる等の特徴がある。
即ち、搬送路40を有する左搬送部9cと右搬送部9dを左右に調節可能にした搬送部9は、後部側を定位置に支持した状態で前部側を左右に拡開調節することができるので、挟持搬送開始位置の異なる左右列の作物を確実に掻き込んで挟持搬送を確実に行うことができると共に、左右の搬送路40で挟持搬送される作物を搬送終端で定位置に集合させ、収容等の後処理作業を行い易くすることができる利点がある。
図9に示すように、それぞれの入力軸65には上部に中間スプロケット67を設けており、各中間スプロケット67は対応する各搬送フレームの後部に軸支される前記各駆動プーリ45が有するプーリスプロケット68とに、チェン69を巻き掛けて伝動連結することにより、各搬送帯10を回転駆動するようにしている。従って、左搬送部9cと右搬送部9dを前記搬送路間隔を変えた場合でも、搬送帯10の駆動をチェンの張り調節をすることなく行うことができる。尚、搬送帯10のベルト張り調節は従動プーリ43の前調節により簡単に行うことができる。
即ち、補助搬送体37は、回転軸74を対をなす左搬送部9cと右搬送部9dの、各外側搬送フレーム41と内側搬送フレーム42の後部に軸支部を介して回転可能に軸支しており、該回転軸74の中途部に搬送路40に対応する下方に臨ませる元送り部材76を設けると共に、その外側寄りに前記ギヤ73に噛合させるギヤ77を設けている。
この構成により左右の補助搬送体37は、駆動プーリ45の回転に伴いギヤ73,ギヤ77を介して回転軸74が回転すると、元送り部材76が搬送帯10の終端から作物の根元側を支持して引継ぎ搬送し収容部36に収容案内をすることができる。
そして、元側搬送体37は前方(搬送方向上流側)に、作物の根元側に接当して葉茎側を後方に傾倒させる払い部材76aを設けることが望ましく、この場合には搬送路40に臨む棒状の元払い部材76aが根元に搬送抵抗を付与して予め傾倒させるので、収容姿勢にした作物を元送り部材76によって収容部36に整然と集積させることができる。
これにより機体の進行に伴い各デバイダ78は作物を各搬送路40側に分草誘導することができ、分草誘導される作物が内向き回転する両側の搬送帯10によって挟持搬送を開始するとき、カッタ11が根元部を切断し搬送帯10による搬送をスムーズに行うことができる。
そして、搬送路40の終端から挟持搬送を解除されたネギは補助搬送体37により下向きの収容搬送を受けて収容部36内に順次集積して収容される。
こののち作業者は左右の収容支持杆38から受部材39を外し、該受部材39を集積したネギを包むように丸めた状態で両側を重ねて地面に置くと共に、新たな受部材39を収容支持杆38に再びセットして前記作業を再開することにより収穫作業を連続して能率よく行うことができる。
また搬送部9と走行フレーム19を駆動軸6aを支点とする回動を、回動規制機構17によって所定以上の離間を規制して連結支持するため、走行装置5及び搬送部9を駆動軸6aを中心に前方側をスムーズに上下回動させると共に、搬送部9の重量を回動規制機構17を介して走行フレーム19に掛けることができ、クローラ25を前進方向に回転させる際に生ずる駆動反力の打ち消しを効果的にすることができる。従って、搬送部9と走行装置5の大きな離間を規制した走行装置5による安定的な走行を行う。
上記のように機体バランスを改善した単体型の走行装置5を備える収穫機1は、操行及び操作構造を簡略化することができ、機体の軽量化を図りつつ狭い畦や畝溝でも走行し易く、また畝の上でも機体の小旋回を容易に行うことができる。
従って、搬送部9の下部に走行装置5を近接させたコンパクトで纏まりがよく取り扱い性に勝れた収穫機1を廉価に提供することができると共に、機体の振動を低減した安定的な走行を可能にし収穫作業を能率よく行うことができる。
2 走行機体
3 収穫装置
5 走行装置
6 駆動輪
6a 駆動軸
7 バッテリ
8,8a 駆動するモータ
9 搬送部
17 回動規制機構(融通支持機構)
19 走行フレーム
23 従動輪
25 クローラ
40 搬送路
Claims (3)
- 作物を下方から後方上方に向けて挟持搬送する搬送路(40)を有する搬送部(9)を、走行装置(5)を有する走行機体(2)に傾斜姿勢で搭載する収穫機(1)において、前記走行装置(5)を走行フレーム(19)を介して前後方向に連結した小径な従動輪(23)と径大な駆動輪(6)に、クローラ(25)を巻き掛けたクローラ型走行装置にすると共に、当該クローラ型の走行装置(5)を搬送部(9)の左右幅の略中央で、従動輪(23)側を搬送部(9)の下部に近接させて前後方向に入り込ませて設置すると共に、搬送部(9)を走行装置(5)のクローラ(25)がなす上側斜面に沿わせて設けることを特徴とする収穫機。
- 搬送部(9)の中途部と走行フレーム(19)の後部とを、駆動輪(6)の駆動軸(6a)に回動可能に支持すると共に、搬送部(9)と走行フレーム(19)とを、両者の所定以上の離間を規制しながら駆動軸(6a)を支点とする回動を許容する回動規制機構(17)によって連結支持する請求項1記載の収穫機。
- 走行装置(5)又は搬送部(9)を駆動するモータ(8),(8a)に給電するバッテリ(7)を、走行装置(5)の左右に振り分けて設置する請求項1又は2記載の収穫機。
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