JP4410441B2 - 製本装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、集積した複数枚の中紙を綴じて製本する製本装置に係り、特に、デジタル複写機やカラープリンタで画像形成された用紙を綴じて製本する製本装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、製本装置として、例えば、デジタル複写機やカラープリンタなどの画像形成装置のフィニッシャとして組み合わされた装置が知られている。
【0003】
この種の製本装置として、画像形成装置で画像形成された複数枚の用紙を集積し、集積した用紙の1つの角部をステープルによって綴じたり、用紙の一端辺に沿った数箇所をステープルによって綴じたりして冊子状に製本するタイプの装置が知られている。また、集積した複数枚の用紙の中心線に沿った数箇所をステープルによって綴じ、ステープルした中心線に沿って用紙を2つ折りして冊子状に製本するタイプの装置も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したようにステープルによって用紙を綴じる装置では、綴じることのできる用紙の枚数に限度があり、50枚程度が限界とされている。このため、上述した従来の製本装置では、50枚を超える多数枚の用紙を綴じて製本することはできなかった。
【0005】
また、上述した従来の装置では、ステープルで綴じた複数枚の用紙に表紙を付けたりカバーを付けたりすることはできなかった。このため、体裁の良い冊子を製本することはできなかった。
【0006】
さらに、上述した従来の装置では、ステープルによる製本しかできず、製本の形態を選択することはできなかった。
【0007】
この発明は、以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、多数枚の中紙を綴じた製本が可能で、製本の形態を選択でき、製本の自由度を増すことができる製本装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の製本装置は、複数枚の中紙を第1の形態によって冊子状に綴じて製本する第1製本機構と、複数枚の中紙を上記第1の形態とは異なる第2の形態によって冊子状に綴じて製本する第2製本機構と、を備え、上記第1製本機構は、複数枚の中紙を集積してその集積方向両端に表紙を集積し、集積した複数枚の中紙および2枚の表紙の端辺をシール部材で綴じ、これら2枚の表紙を覆うカバーを設けた上記第1の形態の製本を行ない、上記第2製本機構は、複数枚の中紙を集積し、その中心線に沿ってステープルで綴じ、この中心線に沿って上記複数枚の中紙を2つ折りした上記第2の形態の製本を行なうことを特徴とする。
また、本発明の製本装置は、複数枚の中紙を第1の形態によって冊子状に綴じて製本する第1製本機構と、複数枚の中紙を上記第1の形態とは異なる第2の形態によって冊子状に綴じて製本する第2製本機構と、を備え、上記第1製本機構は、複数枚の中紙を集積してその一端辺を揃える第1集積機構と、この第1集積機構で一端辺を揃えて集積した複数枚の中紙をその他端辺近くで集積方向に挟持して拘束し、上記一端辺側から他端辺側に向かう第1の方向、および第1の方向とは逆の第2の方向にスライド移動させるスライド機構と、このスライド機構によって挟持拘束された複数枚の中紙が上記第1の方向にスライドされて接着位置に設定された状態で、集積方向一端にある第1の中紙の他端辺に一端辺が接合する第1の位置に第1の表紙を供給し、且つ集積方向他端にある第2の中紙の他端辺に一端辺が接合する第2の位置に第2の表紙を供給する表紙供給機構と、上記接着位置に設定された複数枚の中紙の他端辺、上記第1の位置に供給された第1の表紙の一端辺、および上記第2の位置に供給された第2の表紙の一端辺に接するシール位置にシート状のシール部材を供給し、複数枚の中紙の他端辺と第1および第2の表紙の一端辺とをシールするシール機構と、上記シール部材の裏面側に上記第1および第2の表紙を被覆するためのカバーを供給するカバー供給機構と、上記第1および第2の表紙の他端辺をそれぞれくるむように、上記カバー供給機構で供給されたカバーの両端を折り畳むカバー折り畳み機構と、を備え、上記第2製本機構は、複数枚の中紙を集積してその一端辺を揃える第2集積機構と、この第2集積機構に集積された複数枚の中紙の中心線に沿って複数枚の中紙をステープルで綴じるステープラと、このステープラで綴じられた上記中心線に沿って上記複数枚の中紙を2つ折りにする2つ折り機構と、を備えている。
【0009】
また、本発明の製本装置は、用紙の少なくとも1面に画像を形成する画像形成装置に組み合わされたものであって、上記画像形成装置で少なくとも1面に画像形成された複数枚の用紙を第1の形態によって冊子状に綴じて製本する第1製本機構と、上記画像形成装置で少なくとも1面に画像形成された複数枚の用紙を上記第1の形態とは異なる第2の形態によって冊子状に綴じて製本する第2製本機構と、を備え、上記第1製本機構は、複数枚の用紙を集積してその集積方向両端に表紙を集積し、集積した複数枚の用紙および2枚の表紙の端辺をシール部材で綴じ、これら2枚の表紙を覆うカバーを設けた上記第1の形態の製本を行ない、上記第2製本機構は、複数枚の用紙を集積し、その中心線に沿ってステープルで綴じ、この中心線に沿って上記複数枚の用紙を2つ折りした上記第2の形態の製本を行なうことを特徴とする。
さらに、本発明の製本装置は、用紙の少なくとも1面に画像を形成する画像形成装置に組み合わされたものであって、上記画像形成装置で少なくとも1面に画像形成された複数枚の用紙を第1の形態によって冊子状に綴じて製本する第1製本機構と、上記画像形成装置で少なくとも1面に画像形成された複数枚の用紙を上記第1の形態とは異なる第2の形態によって冊子状に綴じて製本する第2製本機構と、を備え、上記第1製本機構は、複数枚の用紙を集積してその一端辺を揃える第1集積機構と、この第1集積機構で一端辺を揃えて集積した複数枚の用紙をその他端辺近くで集積方向に挟持して拘束し、上記一端辺側から他端辺側に向かう第1の方向、および第1の方向とは逆の第2の方向にスライド移動させるスライド機構と、このスライド機構によって挟持拘束された複数枚の用紙が上記第1の方向にスライドされて接着位置に設定された状態で、集積方向一端にある第1の用紙の他端辺に一端辺が接合する第1の位置に第1の表紙を供給し、且つ集積方向他端にある第2の用紙の他端辺に一端辺が接合する第2の位置に第2の表紙を供給する表紙供給機構と、上記接着位置に設定された複数枚の用紙の他端辺、上記第1の位置に供給された第1の表紙の一端辺、および上記第2の位置に供給された第2の表紙の一端辺に接するシール位置にシート状のシール部材を供給し、複数枚の用紙の他端辺と第1および第2の表紙の一端辺とをシールするシール機構と、上記シール部材の裏面側に上記第1および第2の表紙を被覆するためのカバーを供給するカバー供給機構と、上記第1および第2の表紙の他端辺をそれぞれくるむように、上記カバー供給機構で供給されたカバーの両端を折り畳むカバー折り畳み機構と、を備え、上記第2製本機構は、複数枚の用紙を集積してその一端辺を揃える第2集積機構と、この第2集積機構に集積された複数枚の用紙の中心線に沿って複数枚の用紙をステープルで綴じるステープラと、このステープラで綴じられた上記中心線に沿って上記複数枚の用紙を2つ折りにする2つ折り機構と、を備えている。
【0010】
上記発明によると、1台の製本装置で2種類の形態の製本ができ、製本の自由度を増すことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0012】
図1には、この発明の実施の形態に係る製本装置30を組み合わせた電子写真方式のデジタル複写機100(画像形成装置)の概略構成を示してある。ここでは、まず、デジタル複写機100について説明し、製本装置30については後で説明する。
【0013】
デジタル複写機100は、その外殻をなす筐体1を有する。筐体1の上面には、透明なガラスからなる原稿台3が設けられ、その上に原稿供給部2が設けられている。原稿供給部2は、原稿台3上の所定位置に、複数枚の原稿を1枚ずつ送り込む。原稿台3の下方には、図中左右に移動するスキャナ4が設けられている。スキャナ4を介して原稿から読み取られたイメージデータは、筐体1の下端近くに配置された大容量のデータファイル装置5に蓄積される。
【0014】
スキャナ4の下方には、用紙を収容する2つのカセット6a、6bが筐体1に対して脱着自在に設けられている。各カセット6a、6bには、用紙Pの有無を検知する透過型光センサ7a、7b、および用紙Pを1枚ずつ分離して繰り出す繰り出しローラ8a、8bが設けられている。尚、本実施の形態では、下段のカセット6aにA4サイズの用紙P1をセットし、上段のカセット6bにA3サイズの用紙P2をセットした。各カセット6a、6bから繰り出された用紙Pは、複数組のローラ対9を備えた搬送路10を介して第1の画像形成部11へ送り込まれる。A4サイズの用紙Pはその短手方向に沿って搬送され、A3サイズの用紙Pはその長手方向に沿って搬送される。
【0015】
第1の画像形成部11は、その略中央に感光体ドラム12を備え、その周りに、レーザ光学系13、チャージャ14、現像器15、転写チャージャ15aなどを備えている。データファイル装置5から適宜読み出されたイメージデータに基づいてレーザ光学系13の露光走査により感光体ドラム12上に潜像が形成され、この潜像が現像器15から供給されるトナーにより現像され、転写チャージャ15aにより搬送路10を介して送り込まれた用紙P上にトナー像が転写される。
【0016】
トナー像が転写された用紙Pは、第1の画像形成部11から送り出されて、第1の定着装置16へ送り込まれる。ここで、ヒートローラ16aにより用紙Pが加熱および加圧され、トナー像が用紙P上に定着される。トナー像が定着されて画像形成された用紙Pは、図示しないアクチュエータにより回動するゲート17を通過される。
【0017】
ゲート17により切換えられる一方の搬送路上には、上述した第1の画像形成部11と同じ構造の第2の画像形成部19が逆さに設けられている。すなわち、第1の画像形成部11で一方の面に画像形成した用紙Pの他方の面にも画像形成可能となっている。この場合も、データファイル装置5から適宜読み出されたイメージデータに基づいて用紙Pの裏面に画像が形成される。また、第2の画像形成部19の下流側には、ヒートローラ20aを有する第2の定着装置20が配設されている。
【0018】
第2の定着装置20の下流側の搬送路は、ゲート17により切換えられる他方の搬送路18に接続される。つまり、第2の画像形成部19および第2の定着装置20を迂回した搬送路18を介して片面のみに画像形成した用紙Pが搬送されるようになっている。
【0019】
この合流した搬送路18上には、図示しないアクチュエータにより回動するゲート21がさらに設けられている。ゲート21により切換えられる一方の搬送路上には、後述する製本装置30へ用紙Pを排出するための一対の排出ローラ22が設けられている。また、ゲート21により切換えられる他方の搬送路上には、製本しない用紙Pを用紙スタッカ25へ排紙するための一対の排紙ローラ26が設けられている。
【0020】
また、筐体1の底部近くには、所定の動作プログラムに従って上述したデジタル複写機100の動作を制御するとともに後述する製本装置30の動作を制御する制御部ユニット23、およびデジタル複写機100および製本装置30に電力を供給するための電源ユニット24が配設されている。さらに、筐体1の上部には、オペレータによる各種操作入力を受け付けるとともにオペレータに対して各種操作案内等を表示するタッチパネル式の操作表示パネル27が設けられている。つまり、デジタル複写機100および製本装置30は、操作表示パネル27を介してなされる入力操作に基づいて動作される。
【0021】
次に、製本装置30の詳細な構成について説明する。
【0022】
図2に示すように、製本装置30は、装置の外殻をなす筐体30aを有する。筐体30a内の所定位置、すなわちデジタル複写機100の排出ローラ対22のニップに対向する位置には、排出ローラ対22を介して筐体30a内に送り込まれた用紙Pの搬送方向を切り換えるためのゲート31が設けられている。ゲート31は、ステッピングモータ32によって回転されて所望する姿勢に設定される。
【0023】
例えば、デジタル複写機100から送り込まれた用紙Pをそのまま水平方向に搬送する場合、ゲート31が図3に示す姿勢に回転されて停止される。このとき、ゲート31の一部がセンサ33で検知されたことをもってゲート31が図示の姿勢に停止される。これにより、筐体30a内に送り込まれた用紙Pは、ゲート31の略中心を通るスリットを介して図中矢印T1方向に搬送される。
【0024】
また、筐体30a内に送り込まれた用紙Pを図中下方に搬送する場合、図3に示す姿勢からステッピングモータ32が所定パルスだけ図中半時計回り方向に回転され、ゲート31が半時計回り方向に所定量だけ回転される。この状態(図4に示す状態)で、用紙Pの先端がゲート31の湾曲した第1案内面31aに沿って図中下方に案内され、用紙Pが図中矢印T2方向に搬送される。
【0025】
また、筐体30a内に送り込まれた用紙Pを図中上方に搬送する場合、図3に示す姿勢からステッピングモータ32が所定パルスだけ図中時計回り方向に回転され、ゲート31が時計回り方向に所定量だけ回転される。この状態(図5に示す状態)で、用紙Pの先端がゲート31の湾曲した第2案内面31bに沿って図中下方に案内され、用紙Pが図中矢印T3方向に搬送される。
【0026】
さらに、矢印T3方向と逆方向に搬送された用紙Pを矢印T2方向に搬送する場合、すなわちゲート31を通過させて用紙Pを図中上方から下方へ搬送する場合、図3に示す姿勢からステッピングモータ32が所定パルスだけ回転され、ゲート31が略180°回転される。この状態(図6に示す状態)で、用紙Pがゲート31の背面31cに沿って案内されて、用紙Pが図中矢印T4方向に搬送される。尚、ゲート31の背面31cは、ゲート31を貫通するスリットによって分割されているため、T4方向に通過する用紙Pの先端が分割部分に突き当たることのないように段差が付けられている。
【0027】
筐体30a内であってゲート31の図中斜め左下方に離間した位置には、後述する第1の形態による製本がなされる用紙を冊子の中紙として集積するための第1集積機構40が設けられている。本実施の形態では、第1集積機構40には、デジタル複写機100で少なくとも片面に画像形成されたA4サイズの用紙P1が集積される。
【0028】
第1集積機構40は、図示しないステッピングモータによって一定方向に回転される駆動ローラ41、駆動ローラ41から図中左方向に離間して設けられベルト42を介して駆動ローラ41に従動回転可能なように連結された従動ローラ43、および、2つのローラ41、43を回転可能に支持するとともに昇降機構45によって図中上下方向に昇降移動可能に設けられた一対の支持部材44を有する。昇降機構45は、一対の支持部材44の図中右端を固設した無端状のベルト46、ベルト46を巻回せしめて張設した図中上下に離間した2つのローラ47、48、およびローラ47を回転させるためのモータ49を有する。
【0029】
第1集積機構40は、デジタル複写機100から送り込まれる用紙P1を集積する集積動作時には図示の位置に配置される。そして、デジタル複写機100から送り込まれた用紙P1が図4に示す姿勢に設定されたゲート31を介して図中下方に搬送され、アクチュエータ141によって切り換えられるゲートG1を介して図中左方向へ搬送されて第1集積機構40に集積される。ゲート31から第1集積機構40に至る搬送路上には、複数の搬送ガイド、およびモータM1によって駆動される複数の送りローラ対が設けられている。製本する冊子B1(第1の冊子)(図16参照)に綴じ込まれる枚数の全ての用紙P1が集積された後、第1集積機構40が昇降機構45によって所定の高さまで上昇される。
【0030】
このとき、上昇位置に待機している2つの送りローラ34a、34bとの間で用紙P1がその集積方向に沿って挟持されて拘束される。2つの送りローラ34a、34bは、所定の高さまで上昇された第1集積機構40の2つのローラ41、43にそれぞれ対向する位置に配置され、後述する上部ユニットの筐体から一体的に延設された支持部35に回転可能に取付けられており、上部ユニットとともに図中矢印A方向(上下方向)に移動可能となっている。
【0031】
このようにして挟持拘束された用紙P1の搬送方向下流側、すなわち図中左側には、後に詳述する製本部300が設けられている。製本部300の図中下方には、表紙Sを製本部300内の所定位置に供給するための表紙供給機構50、カバーKを後述する製本テープの裏面側の所定位置に供給するためのカバー供給機構60、および後述する第2の形態による製本がなされる複数枚の用紙P2を集積するとともに複数枚の用紙P2をステープルした後製本部300へ供給するための第2集積機構150が配設されている。
【0032】
表紙供給機構50は、複数枚の表紙Sを集積状態で収容した表紙スタッカ51を有する。本実施の形態では、表紙Sは、A4サイズのものが表紙スタッカ51に収容されている。表紙スタッカ51の図中左上近くには、図示しないモータによって回転される一対の取出しローラ52a、52bが設けられている。一方の取出しローラ52aは表紙Sの上面に転接され、このローラ52aの下流側の他方の取出しローラ52bには従動ローラ53が転接されている。
【0033】
つまり、一方の取出しローラ52aを回転することにより表紙スタッカ51から取出された表紙Sが、他方の取出しローラ52bと従動ローラ53との間のニップに受け渡されて送り出されるようになっている。さらに、ローラ52b、53間のニップを介して給紙される表紙Sの搬送方向下流側には、表紙Sをニップで挟持して回転することで製本部300へ送る2組の送りローラ対54a、54bが設けられている。
【0034】
カバー供給機構60は、複数枚のカバーKを集積状態で収容したカバースタッカ61を有する。本実施の形態では、カバーKは、2枚の表紙Sをその短手方向に繋げて用紙Pの厚さを考慮した長さを少なくとも超える長手方向長さを有し、表紙Sの長手方向の長さと略同じ長さの短手方向長さを有するものがカバースタッカ61に収容されている。
【0035】
カバースタッカ61の図中左上近くには、図示しないモータによって回転される一対の取出しローラ62a、62bが設けられている。一方の取出しローラ62aはカバーKの上面に転接され、このローラ62aの下流側の他方の取出しローラ62bには従動ローラ63が転接されている。
【0036】
つまり、一方の取出しローラ62aを回転することによりカバースタッカ61から取出されたカバーKが、他方の取出しローラ62bと従動ローラ63との間のニップに受け渡されて送り出されるようになっている。さらに、ローラ62b、63間のニップを介して給紙されるカバーKの搬送方向下流側には、カバーKをニップで挟持して回転することで製本部300へ送る3組の送りローラ対64a、64b、64cが設けられている。
【0037】
第2集積機構150は、デジタル複写機100で少なくとも片面に画像形成されたA4サイズの用紙P2を集積する。用紙P2は、図4の姿勢に設定されたゲート31を介して図中下方に搬送され、ゲートG1を介してさらに下方へ搬送されて第2集積機構150へ集積される。第2集積機構150は、集積した用紙P2の後端を揃えるため、後端側が下になるように傾斜されており、その傾斜した下端にストッパ151を備えている。つまり、第2集積機構150に集積された用紙P2は、その後端がストッパ151に当接されて整位される。
【0038】
また、第2集積機構150は、集積した複数枚の用紙P2の搬送方向と直交する方向に延びた中心線、すなわち用紙P2をその長手方向に2等分する中心線に沿って2、3箇所をステープルで綴じるためのステープラ152を有する。ステープラ152で綴じられた複数枚の用紙P2は、第2集積機構150の下面に沿って設けられた2組の送りローラ対153、154によって上述した送りローラ対54bのニップに向けて送られる。
【0039】
筐体30aの図中右上には、デジタル複写機100で画像形成した用紙P1、P2を表紙SやカバーKとして供給するため一時的に集積するとともに、予め用意した表紙SやカバーKを手差し給紙するための手差しユニット160が設けられている。つまり、この手差しユニット160は、本発明の表紙・カバー供給機構および手差し供給機構として機能する。手差しユニット160は、A4サイズの表紙Sを集積するためのスタッカ161と、略A3サイズのカバーKを集積するためのスタッカ162を有する。
【0040】
例えば、デジタル複写機100で表紙Sとして画像形成されたA4サイズの用紙P1は、図5に示す姿勢に設定されたゲート31を介して図中上方に搬送され、ゲートG2を介して下段のスタッカ161に集積される。一方、A3サイズの用紙P2は、ゲートG2を切り換えることにより上段のスタッカ162に集積される。または、各スタッカ161、162には、予め用意した表紙SやカバーKが手差し供給される。
【0041】
このようにして各スタッカ161、162にそれぞれ集積された用紙P1、P2は、各スタッカに設けられたローラ163、164を回転することによりゲート31に向けて取出される。このとき、ゲート31は、図6に示す姿勢に設定されており、用紙P1、P2がゲート31を通して矢印T4方法に搬送されるようになっている。このようにしてゲート31を通過された用紙P1、P2は、ゲートG1を介して第2集積機構150を通過され、或いは一旦集積され、製本部300へ送り込まれるようになっている。当然のことながら、第2集積機構150を通過する用紙P1、P2にはステープルによる処理はなされない。
【0042】
ここで、製本部300を拡大して示す図7を主に参照して製本部300について説明する。
【0043】
製本部300は、上述した第1集積機構40を含む側の下部ユニット36と、この下部ユニット36の上方に設けられた上部ユニット37と、を有する。下部ユニット36は固定的に設けられ、上部ユニット37は図示しないモータによって下部ユニット36に対して離接する方向、すなわち図中矢印A方向に移動可能に設けられている。また、上部ユニット37の筐体37aから図中右方には、上述した支持部35が一体的に延設されている。
【0044】
上部ユニット37には、下部ユニット36に対向する下端に沿って、5つの送りローラ34a、34b、71、72、73が並設されている。これら5つの送りローラ34a、34b、71、72、73は、ベルト74を介してステッピングモータM2に接続されており、同じ周速で同じ方向に回転されるようになっている。また、下部ユニット36が上部ユニット37に対向する側の上端近くにも、上記3つの送りローラ71、72、73にそれぞれ対向して供動する3つの送りローラ75、76、77が設けられている。3つの送りローラ75、76、77には、ステッピングモータM3に接続されたベルト78が巻回されて張設されており、各ローラが同じ周速で同じ方向に回転されるようになっている。
【0045】
つまり、上述した第1集積機構40から送り込まれた複数枚の用紙P1を、下部ユニット36と上部ユニット37との間の水平方向に延びた隙間70(搬送路)を通して図中左右方向へ一定速度で送ることができるようになっている。尚、隙間70の間隔は、上部ユニット37を下部ユニット36に対して矢印A方向に離接させることにより変更可能となっており、複数枚の用紙P1の集積方向に沿った厚さに応じて変更される。
【0046】
また、下部ユニット36には、上記隙間70に挟圧面81aを露出させた挟圧ブロック81が設けられており、上部ユニット37には、上記挟圧ブロック81に隙間70を介して対向した位置で隙間70に挟圧面82aを露出させた挟圧ブロック82が設けられている。各挟圧ブロック81、82の図中左側端部は、後述する第2の形態の製本時に複数枚の用紙P2を容易に2つ折りするため、先細に形成されている。
【0047】
上部ユニット37に設けられた挟圧ブロック82は、上部ユニット37とともに図中上下方向(矢印A方向)に移動可能となっており、図7に示すように、下部ユニット36の挟圧ブロック81との間で複数枚の用紙P1をその他端近くで集積方向に沿って挟持拘束可能となっている。このとき、複数枚の用紙P1の集積方向下端にある用紙P1に挟圧ブロック81の挟圧面81aが面接し、集積方向上端にある用紙P1に挟圧ブロック82の挟圧面82aが面接する。言い換えると、2つの挟圧ブロック81、82間で複数枚の用紙P1を挟持拘束した状態で、2つの挟圧面81a、82a間の距離が用紙P1の集積方向の厚さtに等しくなるようになっている。
【0048】
尚、2つの挟圧ブロック81、82は、下部ユニット36側に配設されたスライダ83に取付けられており、ステッピングモータM4を回転することにより、図中左右方向にスライド可能となっている。つまり、2つの挟圧ブロック81、82で挟持拘束された状態の複数枚の用紙P1は、ステッピングモータM4を所定方向に回転することで、複数の送りローラ対と供動して、隙間70に沿って図中左右方向にスライド可能となっている。尚、上述した2つの挟圧ブロック81、82、スライダ83、およびステッピングモータM4は、本発明のスライド機構として機能するとともに、後述する2つ折り機構として機能する。
【0049】
また、下部ユニット36および上部ユニット37には、上述した表紙供給機構50の表紙スタッカ51から送り込まれる表紙Sを受け入れるとともに、上述したカバー供給機構60のカバースタッカ61から送り込まれるカバーKを受け入れるための図中上下方向に延びた縦搬送路90が形成されている。縦搬送路90は、複数のガイド板90aによって規定されており、表紙S或いはカバーKの両面が複数のガイド板90aによって案内されるようになっている。
【0050】
下部ユニット36内には、縦搬送路90の図中左側で上下に離間して並設された2つの駆動ローラ91、92、およびこれらローラ91、92に対して縦搬送路90を介してそれぞれ転接して配置された2つの従動ローラ93、94が設けられている。下方に配設された駆動ローラ91および従動ローラ93は、カバーKの折り畳み位置に応じて位置決めされている。2つの駆動ローラ91、92には、ステッピングモータM5の回転軸に巻き回された無端状のベルト95が巻回されて張設されている。また、各従動ローラ93、94は、それぞれ、ソレノイド96、97に接続されており、対向する駆動ローラ91、92に対して離接可能となっている。尚、2つの従動ローラ93、94は、通常、対向する駆動ローラ91、92に転接されている。
【0051】
上部ユニット37内には、縦搬送路90の図中左側で上下に離間して並設された2つの駆動ローラ101、102、およびこれらローラ101、102に対して縦搬送路90を介してそれぞれ転接して配置された2つの従動ローラ103、104が設けられている。上方に配設された駆動ローラ102および従動ローラ104は、カバーKの折り畳み位置に応じて位置決めされている。2つの駆動ローラ101、102には、ステッピングモータM6の回転軸に巻き回された無端状のベルト105が巻回されて張設されている。また、各従動ローラ103、104は、それぞれ、ソレノイド106、107に接続されており、対向する駆動ローラ101、102に対して離接可能となっている。尚、2つの従動ローラ103、104は、通常、対向する駆動ローラ101、102に転接されている。
【0052】
また、下部ユニット36内であって、縦搬送路90の最下端近くには、後述する2枚目の表紙S2(第1の表紙)の搬送方向後端を検知することで表紙S2を第1の位置に設定するためのセンサ98が設けられている。また、上部ユニット37内であって、縦搬送路90の最上端近くには、後述する1枚目の表紙S1(第2の表紙)の搬送方向先端を検知することで表紙S1を第2の位置に設定するためのセンサ108、およびカバーKの搬送方向先端を検知するためのセンサ109が配設されている。尚、センサ108は、上述した第2集積機構150に集積されてステープラ152で綴じられた複数枚の用紙P2の搬送方向先端をも検知する。
【0053】
表紙S2の後端を検知するセンサ98は、センサ98で後端を検知して停止した表紙S2の先端(一端辺)が挟圧ブロック81の挟圧面81aと面一になる位置に位置決めされて配置されている。また、表紙S1の先端を検知するセンサ108は、センサ108で先端を検知して停止した表紙S1の後端(一端辺)が挟圧ブロック82の挟圧面82aと面一になる位置に位置決めされて配置されている。つまり、製本の対象となる用紙P1の枚数が変化して厚さtが変化した場合でも、用紙P1の集積方向下端にある用紙Pに挟圧ブロック81の挟圧面81aが面接するとともにこの挟圧面81aと面一になる位置に表紙S2の先端が配置され、且つ、用紙P1の集積方向上端にある用紙Pに挟圧ブロック82の挟圧面82aが面接するとともにこの挟圧面82aと面一になる位置に表紙S1の後端が配置されることになり、常に、2枚の表紙の一端辺を用紙P1の集積方向両端にある用紙の他端辺とそれぞれ接合させることができる。言い換えると、2枚の表紙S1、S2の向かい合う端辺間の距離が、常に、用紙P1の厚さと等しくなるようになっている。
【0054】
尚、上述した4つの駆動ローラ91、92、101、102、および4つの従動ローラ93、94、103、104は、上述した2つのセンサ98、108、上述した表紙スタッカ51、および複数のローラ52a、52b、53、54とともに表紙供給機構50を構成し、且つ上述したセンサ109、上述したカバースタッカ61、および複数のローラ62a、62b、63、64、65とともにカバー供給機構60を構成している。
【0055】
また、上部ユニット37内には、上述したスライド機構の2つの挟圧ブロック81、82で挟持拘束された状態の複数枚の用紙Pの他端辺に複数本の切り込みを入れるための切り込み機構110が設けられている。切り込み機構110は、移動の途中で用紙P1の他端辺に作用する複数本のカッタ111を有し、各カッタ111の基端部は、モータM7によって回転されるピニオンギア112に連結されたラック113に取付けられている。しかして、モータM7を所定方向に回転すると、カッタ111が図中矢印C方向に移動され、挟圧ブロック81、82で挟持拘束された状態の複数枚の用紙P1の他端辺に複数本の切り込みが入れられるようになっている。
【0056】
さらに、上部ユニット37内には、上述したスライド機構によって隙間70を通して所定の接着位置へスライドされた用紙P1の他端辺に面接するシール位置へ製本テープを供給して2枚の表紙S1、S2の一端辺とともに複数枚の用紙P1の他端辺をシールするためのシール機構120が設けられている。
【0057】
シール機構120は、その接着面にホットメルト接着剤が塗布された製本テープF(シール部材)をその裏面側から保持する保持ブロック121と、保持ブロック121が図7で示す待機位置に設定された状態で保持ブロック121を加熱するヒータ122と、ヒータ122の熱によりホットメルト接着剤が溶融された状態の製本テープFを保持した保持ブロック121を隙間70に介在される位置へ移動することで、2枚の表紙S1、S2の一端辺と接着位置に設定された複数枚の用紙P1の他端辺とをシールするシール位置に製本テープFを移動させるためのモータM8と、を有する。
【0058】
保持ブロック121は、スライド機構の2つの挟圧ブロック81、82と連動され、スライド機構によって図8に示す接着位置へ複数枚の用紙P1が設定されるとともに、製本テープFがシール位置へ移動される。これにより、シール位置へ設定された製本テープFに、表紙S1の一端辺および表紙S2の一端辺が接着されるとともに、複数枚の用紙P1の他端辺が数秒間押し付けられて接着される。このとき、複数枚の用紙P1が接着位置へ設定される前に、その他端辺に上述した切り込み機構によって予め切り込みが入れられているため、複数枚の用紙P1の他端辺が製本テープFに良好に接着される。
【0059】
また、下部ユニット36および上部ユニット37内には、上述したスライド機構に連動してカバーKの両端を折り畳むためのカバー折り畳み機構130が設けられている。
【0060】
下部ユニット36側には、縦搬送路90の図中右側、すなわち従動ローラ93側に配置されたレバー131を動作させるためのソレノイド132、および縦搬送路90の図中左側で駆動ローラ91に圧接された折り畳みローラ133が配設されている。レバー131は、その折り曲げられた先端131aが縦搬送路90から退避する退避位置と、駆動ローラ91および折り畳みローラ133間のニップに近接した作動位置と、の間で移動可能に設けられている。折り畳みローラ133は、アーム133aの先端に回動自在に取付けられ、アーム133aの基端部に接続されたソレノイド134を動作させることにより、駆動ローラ91の周面に沿って移動され、縦搬送路90に介在して従動ローラ93に近づく方向に揺動されるようになっている。
【0061】
また、上部ユニット37側には、縦搬送路90の図中右側、すなわち従動ローラ104側に配置されたレバー135を動作させるためのソレノイド136、および縦搬送路90の図中左側で駆動ローラ102に圧接された折り畳みローラ137が配設されている。レバー135は、その折り曲げられた先端135aが縦搬送路90から退避する退避位置と、駆動ローラ102および折り畳みローラ137間のニップに近接した作動位置と、の間で移動可能に設けられている。折り畳みローラ137は、アーム137aの先端に回動自在に取付けられ、アーム137aの基端部に接続されたソレノイド138を動作させることにより、駆動ローラ102の周面に沿って移動され、縦搬送路90に介在して従動ローラ104に近づく方向に揺動されるようになっている。
【0062】
次に、上記のように構成された製本装置30を組み合わせたデジタル複写機100による動作について説明する。尚、ここでは、デジタル複写機100で原稿画像を片面或いは両面にコピーした複数枚の用紙P1に2枚の表紙S1、S2を付けて冊子状に装丁し、さらに表紙S1、S2を覆うカバーKを付けて製本する第1の形態の製本動作について説明する。図16には、参考のため、本動作によって製本されたカバー付き冊子B1(第1の冊子)の斜視図を示してある。
【0063】
原稿供給部2を介して複写対象となる複数枚の原稿がセットされて操作表示パネル27を介して図示しないスタートボタンがONにされると、原稿供給部2にセットされた原稿が原稿台3へ順次送り込まれる。そして、スキャナ4を介して各原稿の画像が順次読み取られる。スキャナ4で読み取られたイメージデータは、順次、データファイル装置5に蓄積される。
【0064】
原稿画像の読取動作に平行して、データファイル装置5からイメージデータが適宜読み出されて、カセット6aから用紙P1が取出され、第1の画像形成部11および第1の定着装置16を介して、用紙P1の片面に画像が形成される。このとき、両面印刷が選択されている場合には、片面に画像形成された用紙P1がゲート17を介して第2の画像形成部19および第2の定着装置20を通過され、もう一方の面にも画像が形成される。
【0065】
このようにして、少なくとも1面に画像形成された用紙P1は、排出ローラ対22を介してデジタル複写機100の筐体1から排出されて製本装置30へ送り込まれる。
【0066】
デジタル複写機100から製本装置30へ送り込まれた用紙、すなわち中紙P1は、ゲート31を介して搬送されて第1集積機構40に集積される。データファイル装置5に蓄積されている全てのイメージデータに基づく画像形成動作が終了され、製本対象となる全ての中紙P1が第1集積機構40に集積されると、第1集積機構40が所定の高さまで上昇され、上部ユニット37側の2つのローラ34a、34bとの間で挟持拘束される。そして、第1集積機構40の2つのローラ41、43、および上部ユニット37側の2つのローラ34a、34bが所定方向に回転され、挟持拘束状態の複数枚の中紙P1が製本部300へ送り込まれる。
【0067】
一方、表紙供給機構50によって2枚の表紙S1、S2が製本部300内の所定位置に供給されてセットされる。まず、表紙供給機構50の取出しローラ52a、52bが所定方向に回転されて表紙スタッカ51に収容されている最上端の表紙Sが取出され、送りローラ対54a、54bを介して製本部300の縦搬送路90へ送り込まれる。縦搬送路90へ送り込まれた1枚目の表紙S1は、複数のローラ91、92、93、94を介して上部ユニット37へ送り込まれ、その搬送方向先端がセンサ108で検出されたことをもって停止される。この状態で、表紙S1は、図7に示すように、2組のローラ101、103、および102、104のニップで挟持拘束されており、その搬送方向後端(一端辺)が挟圧ブロック82の挟圧面82aと面一になる位置(第2の位置)に設定されている。
【0068】
続いて、取出しローラ52a、52bが回転されて表紙スタッカ51に収容されている最上端の表紙Sが取出され、送りローラ対54a、54bを介して製本部300の縦搬送路90へ送り込まれる。縦搬送路90へ送り込まれた2枚目の表紙S2は、その搬送方向後端がセンサ98で検出されたことをもって停止される。この状態で、表紙S2は、図7に示すように、2組のローラ91、93、および92、94のニップで挟持拘束されており、その搬送方向先端(一端辺)が挟圧ブロック81の挟圧面81aと面一になる位置(第1の位置)に設定されている。
【0069】
上記のように第1集積機構40から製本部300へ送り込まれた複数枚の中紙P1は、図7に示すように、スライド機構の2つの挟圧ブロック81、82によってその集積方向に沿って挟持されて拘束される。このとき、一端辺が揃えられた状態の複数枚の中紙P1が、その他端辺近くで挟持拘束されるため、一端辺側がばらつくことが防止される。尚、中紙P1の挟持動作は、上部ユニット37を下部ユニット36に向けて下降させることによりなされる。
【0070】
そして、切り込み機構のモータM7が駆動されて、図7に矢印Cで示すように、カッタ111が動作され、2つの挟圧ブロック81、82で挟持拘束された複数枚の中紙P1の他端辺に複数本の切り込みが入れられる。このようにして、他端辺に切り込みが入れられた複数枚の中紙P1は、挟圧ブロック81、82で挟持拘束された状態のまま、スライド機構のステッピングモータM4を所定方向に回転することにより、隙間70を通して所定の接着位置までスライドされる。
【0071】
この接着位置とは、2つの挟圧ブロック81、82で挟持拘束された複数枚の中紙P1の集積方向最下端にある中紙の他端辺が2枚目の表紙S2の一端辺に接合し、且つ複数枚の中紙P1の集積方向最上端にある中紙の他端辺が1枚目の表紙S1の一端辺に接合する位置である。言い換えると、接着位置に設定された複数枚の中紙P1の他端辺と2枚の表紙S1、S2それぞれの一端辺は、図8に示すようにシール位置で一直線に揃うことになる。
【0072】
また、スライド機構による動作に連動して、シール機構120の保持ブロック121が図8に矢印Dで示す方向に移動され、予めヒータ122によってホットメルト接着剤が加熱溶融された製本テープFが、上記のように一直線に並んだ中紙P1の他端辺、および2枚の表紙S1、S2の一端辺に面接するシール位置へ供給される。このとき、スライド機構によってスライドされる中紙P1の他端辺が、図8に示すように、シール位置に供給された製本テープFに数秒間押し付けられて接着される。
【0073】
この後、図9に示すように、スライド機構の挟圧ブロック81、82で挟持拘束されている複数枚の中紙P1が逆方向に僅かに後退されて、シール機構120の保持ブロック121が矢印E方向に退避され、下部ユニット36および上部ユニット37に設けられた第1および第2の保持機構の4つのソレノイド96、97、106、107が動作されて、4つの従動ローラ93、94、103、104が縦搬送路90から退避する位置に設定される。つまり、この一連の動作により、カバーKを縦搬送路90に送り込むためのスペースが確保される。
【0074】
そして、カバー供給機構60の取出しローラ62a、62bが所定方向に回転されてカバースタッカ61に収容されている最上端のカバーKが取出され、3組の送りローラ対64a、64b、64cを介してカバーKが製本部300の縦搬送路90へ送り込まれる。このとき、図9に示すように、縦搬送路90に送り込まれるカバーKの搬送方向先端が、既に供給されている2枚目の表紙S2に突き当たるようにして導かれるようになっており、カバーKが確実に表紙S2の裏面側に送り込まれるようになっている。
【0075】
このようにして縦搬送路90へ導かれたカバーKは、下部ユニット36にある送りローラ対65によって上方へ送り込まれ、その搬送方向先端がセンサ109で検出されたことをもって停止される。センサ109の配置位置は、後述するように折り畳むカバーKの折り畳み長さに応じて設定され、センサ108より折り畳み長さだけ上方に設定されている。このようにして、カバーKが所定位置に設定されると、上述した4つのソレノイド96、97、106、107が再び動作され、カバーKが2枚の表紙S1、S2とともに拘束される。
【0076】
続いて、上述したように中紙P1、表紙S1、S2、およびカバーKが拘束された状態で、下部ユニット36と上部ユニット37との間の隙間70に介在された複数のローラ、および縦搬送路90に介在された複数のローラがそれぞれ所定方向に同じ周速で連動して回転され、スライド機構の2つの挟圧ブロック81、82で挟持拘束された複数枚の中紙Pが、以下に説明するように、隙間70に沿って図中左右方向に移動され、且つ、図7に示す下部ユニット36のカバー折り畳み機構130および上部ユニット37のカバー折り畳み機構130が以下に説明するように動作され、表紙S1、S2の綴じ位置から離間した他端辺をカバーKの両端でそれぞれくるむように、カバーKの両端が折り畳まれる。
【0077】
表紙S1、S2の他端辺をくるむようにカバーKの両端が折り畳まれて製本されたカバー付き冊子B1(図16参照)は、下部ユニット36と上部ユニット37との間の隙間70に介在された複数個のローラ71、72、73、75、76、77を回転することにより、製本装置300からその排出口300a(図7参照)を介して排出される。
【0078】
排出口300aから排出された冊子B1は、排出口300a近くに待機しているトレイ301(スタッカ)上に排出される。トレイ301は、図2に示すように、製本装置30の図中左下に配設されたモータM9によって回転される駆動ローラ302、および排出口300a近くに配設された従動ローラ303に巻回されて張設された無端状のベルト304に固設されており、集積する冊子B1の数に応じて昇降移動可能となっている。つまり、トレイ301は、図中破線で示す最下端位置まで下降することができるようになっており、多数の冊子を集積可能となっている。
【0079】
以下、カバーKの両端を折り畳む動作について、図10乃至図13を参照して、詳細に説明する。
【0080】
まず、図10に示すように、隙間70に沿って配置された送りローラ71、72、75、76が図中矢印方向に回転されて、中紙P1が隙間70に沿って図中左方向へ移動され、その送り方向先端側が、2枚の表紙S1、S2、およびカバーKを伴って2つの送りローラ72、76間に送り込まれる。同時に、縦搬送路90に沿って設けられた4つの駆動ローラ91、92、101、102が図中矢印方向に回転されて、それぞれ対応する従動ローラとの間に挟持された表紙S1、S2、およびカバーKが隙間70に向けて送られる。このとき、各ローラの送り量は、表紙S1の他端辺が駆動ローラ102と折り畳みローラ137との間のニップに位置し、且つ表紙S2の他端辺が駆動ローラ91と折り畳みローラ133との間のニップに位置する程度に設定されている。尚、各ローラの送り量は、ステッピングモータM2、M3、M5、M6のステップ数を制御することにより調整できる。
【0081】
さらに、下部ユニット36にあるソレノイド132によってレバー131が動作されて、カバーKの中途部が駆動ローラ91と折り畳みローラ133との間のニップに押し込まれ、上部ユニット37にあるソレノイド136によってレバー135が動作されて、カバーKの中途部が駆動ローラ102と折り畳みローラ137との間のニップに押し込まれる。このとき、2枚の表紙S1、S2それぞれの他端辺がローラ間のニップに位置するため、表紙がカバーとともに折り畳まれることはない。
【0082】
この状態から、図11に示すように、今度は、上述した8つのローラ71、72、75、76、91、92、101、102がそれぞれ逆方向に回転される。これにより、下部ユニット36のレバー131の先端131aによってニップに押し込まれたカバーKの部分が表紙S2の他端辺を伴ってローラ91、133間のニップを通過されて折り畳まれるとともに、上部ユニット37のレバー135の先端135aによってニップに押し込まれたカバーKの部分が表紙S1の他端辺を伴ってローラ102、137間のニップを通過されて折り畳まれる。
【0083】
このとき、カバーKの上端部がローラ102、137間のニップ近くに位置するように、ニップからセンサ108までの距離L1およびセンサ108、109間の距離L2が設定されている。また、センサ108、109間の距離L2を変更することで、カバーKの上端側の折り畳み長さを変更できる。尚、カバーKの下端側の折り畳み長さは、中紙P1の厚さ、すなわち隙間70の幅に応じて僅かに変化するが、この変化量は以下の構成により吸収できる。
【0084】
上記のようにカバーKの両端が折り畳まれた後、図12に示すように、下部ユニット36にあるソレノイド134によって折り畳みローラ133が図中矢印方向に揺動され、且つ上部ユニット37にあるソレノイド138によって折り畳みローラ137が図中矢印方向に揺動され、上述した8つのローラが再び逆転される。このように、折り畳みローラ133を従動ローラ131に近づけるように移動させ、且つ折り畳みローラ137を従動ローラ135に近づけるように移動させることで、カバーKの下端がローラ91、93間のニップに導かれるとともに、カバーKの上端がローラ102、104間のニップに導かれ、折り畳んだカバーKの両端が捲りかえることがない。また、カバーKの折り畳み長さの僅かな変化も、折り畳みローラ133、137を上記のように揺動させることにより吸収できる。
【0085】
さらに、図13に示すように、隙間70に介在された送りローラ73、77も図中矢印方向に回転され、カバーKの両端が表紙S1、S2の他端辺をくるむように折り畳まれたカバー付き冊子B1として、製本装置30から送り出される。製本装置30から送り出されたカバー付き冊子B1は、上述したように昇降移動可能に設けられたトレイ301上に排出される。
【0086】
以上のように、第1の形態の製本によると、複数枚の中紙P1の一端辺を揃え、その他端辺と表紙S1、S2の一端辺を揃え、中紙P1の他端辺と表紙S1、S2の一端辺を製本テープFで接着し、さらに表紙S1、S2を被覆するカバーKを供給し、カバーKの両端を表紙S1、S2の他端辺をくるむように折り畳み、カバー付きの冊子B1として製本している。
【0087】
このため、従来のようにステープルによって綴じただけの製本と比較して、表紙SやカバーKを付けた体裁の良い冊子B1を自動的に製本できるようになった。また、ステープルによる製本ではできなかった多数枚の中紙P1を綴じることができるようになった。具体的には、ステープルによる製本では50枚程度が限界とされていたのに対し、100枚程度の中紙P1でも製本することができるようになった。
【0088】
また、上述した第1の形態の製本によると、複数枚の中紙P1を挟圧する一方の挟圧ブロックを一方の表紙を保持する保持機構と一体化して連動させることにより、中紙P1の厚さによらず表紙S1、S2をきれいに揃えて貼り合せることができる。このため、集積した中紙P1の厚さに合わせて表紙S1、S2の供給位置を調整する必要がなく、表紙S1、S2の一端辺を中紙P1の他端辺に確実且つ容易に揃えることができる。
【0089】
次に、上述した製本装置30を用いた第2の形態による製本動作について、図2、図14、および図15を参照して説明する。尚、参考のため、図17には、第2の形態によって製本された冊子B2(第2の冊子)の斜視図を示してある。
【0090】
まず、デジタル複写機100で少なくとも片面に画像形成されたA3サイズの用紙P2が製本装置30に送り込まれる。送り込まれた用紙P2は、図4に示す姿勢に設定されたゲート31、およびゲートG1を介して図中下方に搬送され、第2集積機構150に集積される。
【0091】
冊子B2として綴じられる予定枚数の用紙P2が第2集積機構150に集積されると、ステープラ152によって、複数枚の用紙P2の中心線に沿った2、3箇所がステープルSTで綴じられる。このようにして綴じられた複数枚の用紙P2は、第2集積機構150の送りローラ対153、154によって製本部300に向けて搬送される。
【0092】
図14に示すように、縦搬送路90を介して製本部300へ送り込まれた複数枚の用紙P2は、その搬送方向先端がセンサ108で検知されたことをもって停止される。センサ108がA4サイズのカバーKの長さに合わせて設置されていることから、上記の位置に複数枚の用紙P2を停止させると、A3サイズの用紙P2の中心線、すなわちステープルSTで綴じた綴じ位置が丁度上部ユニット37と下部ユニット36との間の隙間70に位置するように用紙P2が配置される。
【0093】
この状態で、図15に示すように、スライド機構の2つの挟圧ブロック81、82が図中矢印で示す方向(図中左方向)にスライドされ、挟圧ブロック81、82の先細にされた端部によって複数枚の用紙P2が押し込まれる。このとき、複数枚の用紙P2の中心線、すなわちステープルSTで綴じた綴じ位置が隙間70に位置していることから、複数枚の用紙P2はステープルSTの位置で挟圧ブロック81、82の先細の端部で押し込まれることになる。
【0094】
同時に、隙間70に介在された複数のローラ72、73、76、77、および縦搬送路90に介在された複数のローラ91、92、101、102がそれぞれ図中矢印で示す方向に回転される。これにより、複数枚の用紙P2がその中心線に沿って2つ折りにされる。2つ折りにされた冊子B2は、排出口300aを介して排出されてトレイ301上に集積される。
【0095】
以上のように、第2の形態による製本では、ステープルによる簡易製本ができる。つまり、本発明の装置では、上述した第1の形態の製本のように多数枚の用紙P1を綴じることができるとともに、第2の形態の製本のように表紙やカバーを付けないステープルで綴じるだけの簡単な製本ができ、製本の形態を自由に選択できる。
【0096】
また、本装置では、デジタル複写機100で少なくとも片面に画像形成された用紙Pをそのまま製本装置30を通過させてトレイ301上に排出することもできる。この場合、製本装置30の入口にあるゲート31が図3に示す姿勢に設定され、デジタル複写機100から送り込まれた用紙Pがゲート31のスリットを通過される。このようにしてゲート31を通過された用紙Pは、そのまま隙間を通して排出口300aから排出される。つまり、本発明によると、デジタル複写機100で画像形成された1枚の用紙P、第1の形態によって製本された冊子B1、および第2の形態によって製本された冊子B2を同じ排出口300aから排出させて同じトレイ301に集積できる。言い換えると、用紙P、冊子B1、B2を排出するトレイ301を1つにすることにより集積部を大容量化できる。
【0097】
尚、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、上述した実施の形態では、デジタル複写機に製本装置を組み合わせた場合について説明したが、これに限らず、プリンタに製本装置を組み合わせるようにしても良い。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の製本装置は、上記のような構成および作用を有しているので、多数枚の中紙を綴じた製本が可能で、製本の形態を選択でき、製本の自由度を増すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る製本装置を組み合わせたデジタル複写機を示す概略図。
【図2】図1の製本装置を示す概略図。
【図3】図2の製本装置の入口に設けられたゲートによる動作を説明するための図。
【図4】図2の製本装置の入口に設けられたゲートによる動作を説明するための図。
【図5】図2の製本装置の入口に設けられたゲートによる動作を説明するための図。
【図6】図2の製本装置の入口に設けられたゲートによる動作を説明するための図。
【図7】第1の形態による製本動作を説明するための図。
【図8】第1の形態による製本動作を説明するための図。
【図9】第1の形態による製本動作を説明するための図。
【図10】第1の形態による製本動作を説明するための図。
【図11】第1の形態による製本動作を説明するための図。
【図12】第1の形態による製本動作を説明するための図。
【図13】第1の形態による製本動作を説明するための図。
【図14】第2の形態による製本動作を説明するための図。
【図15】第2の形態による製本動作を説明するための図。
【図16】第1の形態によって製本された冊子を示す斜視図。
【図17】第2の形態によって製本された冊子を示す斜視図。
【符号の説明】
30…製本装置、31…ゲート、36…下部ユニット、37…上部ユニット、40…第1集積機構、50…表紙供給機構、60…カバー供給機構、70…隙間、81、82…挟圧ブロック、90…縦搬送路、98、108、109…センサ、100…デジタル複写機、110…切り込み機構、120…シール機構、130…カバー折り畳み機構、150…第2集積機構、160…手差しユニット、300…製本部、300a…排出口、301…トレイ、K…カバー、P、P1、P2…用紙、S1、S2…表紙、ST…ステープル。

Claims (9)

  1. 複数枚の中紙を第1の形態によって冊子状に綴じて製本する第1製本機構と、
    複数枚の中紙を上記第1の形態とは異なる第2の形態によって冊子状に綴じて製本する第2製本機構と、を備え、
    上記第1製本機構は、複数枚の中紙を集積してその集積方向両端に表紙を集積し、集積した複数枚の中紙および2枚の表紙の端辺をシール部材で綴じ、これら2枚の表紙を覆うカバーを設けた上記第1の形態の製本を行ない、
    上記第2製本機構は、複数枚の中紙を集積し、その中心線に沿ってステープルで綴じ、この中心線に沿って上記複数枚の中紙を2つ折りした上記第2の形態の製本を行なうことを特徴とする製本装置。
  2. 複数枚の中紙を第1の形態によって冊子状に綴じて製本する第1製本機構と、
    複数枚の中紙を上記第1の形態とは異なる第2の形態によって冊子状に綴じて製本する第2製本機構と、を備え、
    上記第1製本機構は、
    複数枚の中紙を集積してその一端辺を揃える第1集積機構と、
    この第1集積機構で一端辺を揃えて集積した複数枚の中紙をその他端辺近くで集積方向に挟持して拘束し、上記一端辺側から他端辺側に向かう第1の方向、および第1の方向とは逆の第2の方向にスライド移動させるスライド機構と、
    このスライド機構によって挟持拘束された複数枚の中紙が上記第1の方向にスライドされて接着位置に設定された状態で、集積方向一端にある第1の中紙の他端辺に一端辺が接合する第1の位置に第1の表紙を供給し、且つ集積方向他端にある第2の中紙の他端辺に一端辺が接合する第2の位置に第2の表紙を供給する表紙供給機構と、
    上記接着位置に設定された複数枚の中紙の他端辺、上記第1の位置に供給された第1の表紙の一端辺、および上記第2の位置に供給された第2の表紙の一端辺に接するシール位置にシート状のシール部材を供給し、複数枚の中紙の他端辺と第1および第2の表紙の一端辺とをシールするシール機構と、
    上記シール部材の裏面側に上記第1および第2の表紙を被覆するためのカバーを供給するカバー供給機構と、
    上記第1および第2の表紙の他端辺をそれぞれくるむように、上記カバー供給機構で供給されたカバーの両端を折り畳むカバー折り畳み機構と、を備え、
    上記第2製本機構は、
    複数枚の中紙を集積してその一端辺を揃える第2集積機構と、
    この第2集積機構に集積された複数枚の中紙の中心線に沿って複数枚の中紙をステープルで綴じるステープラと、
    このステープラで綴じられた上記中心線に沿って上記複数枚の中紙を2つ折りにする2つ折り機構と、
    を備えていることを特徴とする製本装置。
  3. 上記第1製本機構で製本された第1の冊子、および上記第2製本機構で製本された第2の冊子を積み重ねて集積するスタッカをさらに有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の製本装置。
  4. 用紙の少なくとも1面に画像を形成する画像形成装置に組み合わされた製本装置であって、
    上記画像形成装置で少なくとも1面に画像形成された複数枚の用紙を第1の形態によって冊子状に綴じて製本する第1製本機構と、
    上記画像形成装置で少なくとも1面に画像形成された複数枚の用紙を上記第1の形態とは異なる第2の形態によって冊子状に綴じて製本する第2製本機構と、を備え、
    上記第1製本機構は、複数枚の用紙を集積してその集積方向両端に表紙を集積し、集積した複数枚の用紙および2枚の表紙の端辺をシール部材で綴じ、これら2枚の表紙を覆うカバーを設けた上記第1の形態の製本を行ない、
    上記第2製本機構は、複数枚の用紙を集積し、その中心線に沿ってステープルで綴じ、この中心線に沿って上記複数枚の用紙を2つ折りした上記第2の形態の製本を行なうことを特徴とする製本装置。
  5. 用紙の少なくとも1面に画像を形成する画像形成装置に組み合わされた製本装置であって、
    上記画像形成装置で少なくとも1面に画像形成された複数枚の用紙を第1の形態によって冊子状に綴じて製本する第1製本機構と、
    上記画像形成装置で少なくとも1面に画像形成された複数枚の用紙を上記第1の形態とは異なる第2の形態によって冊子状に綴じて製本する第2製本機構と、を備え、
    上記第1製本機構は、
    複数枚の用紙を集積してその一端辺を揃える第1集積機構と、
    この第1集積機構で一端辺を揃えて集積した複数枚の用紙をその他端辺近くで集積方向に挟持して拘束し、上記一端辺側から他端辺側に向かう第1の方向、および第1の方向とは逆の第2の方向にスライド移動させるスライド機構と、
    このスライド機構によって挟持拘束された複数枚の用紙が上記第1の方向にスライドされて接着位置に設定された状態で、集積方向一端にある第1の用紙の他端辺に一端辺が接合する第1の位置に第1の表紙を供給し、且つ集積方向他端にある第2の用紙の他端辺に一端辺が接合する第2の位置に第2の表紙を供給する表紙供給機構と、
    上記接着位置に設定された複数枚の用紙の他端辺、上記第1の位置に供給された第1の表紙の一端辺、および上記第2の位置に供給された第2の表紙の一端辺に接するシール位置にシート状のシール部材を供給し、複数枚の用紙の他端辺と第1および第2の表紙の一端辺とをシールするシール機構と、
    上記シール部材の裏面側に上記第1および第2の表紙を被覆するためのカバーを供給するカバー供給機構と、
    上記第1および第2の表紙の他端辺をそれぞれくるむように、上記カバー供給機構で供給されたカバーの両端を折り畳むカバー折り畳み機構と、を備え、
    上記第2製本機構は、
    複数枚の用紙を集積してその一端辺を揃える第2集積機構と、
    この第2集積機構に集積された複数枚の用紙の中心線に沿って複数枚の用紙をステープルで綴じるステープラと、
    このステープラで綴じられた上記中心線に沿って上記複数枚の用紙を2つ折りにする2つ折り機構と、
    を備えていることを特徴とする製本装置。
  6. 上記画像形成装置で少なくとも1面に画像形成された用紙を上記第1の表紙、第2の表紙、またはカバーとして供給する表紙・カバー供給機構をさらに有することを特徴とする請求項に記載の製本装置。
  7. 上記第1の表紙、第2の表紙、およびカバーを手差し供給する手差し供給機構をさらに有することを特徴とする請求項に記載の製本装置。
  8. 上記第1製本機構で製本された第1の冊子、および上記第2製本機構で製本された第2の冊子を排出する排出口と、
    この排出口を介して排出された上記第1および第2の冊子を積み重ねて集積するスタッカと、
    をさらに有することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の製本装置。
  9. 上記画像形成装置で少なくとも1面に画像形成された用紙を上記排出口へ搬送する搬送路をさらに有することを特徴とする請求項に記載の製本装置。
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