JP4409319B2 - 造形物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は造形物の製造方法に関し、さらに詳しくは、電子部品の高密度実装に用いられる回路パターンを有する回路基板の製造、受動チップ部品および受動部品内蔵基板の製造等の用途における高精細パターンを有する造形物を形成することができる製造方法に関する。
近年、電子部品の高集積化が進むにつれて、それらを実装するための基板に受動部品を内蔵する試みや、セラミックス部品であるコンデンサー、フェライト部品であるインダクターの小型化が急速に進んでいる。そのため、このような電子部品等を構成する造形物の微細な加工が必要となってきている。
従来の造形物は、セラミックス粉末、フェライト粉末、ガラス粉末等の無機粉体、有機バインダー樹脂、可塑剤および溶剤などを適宜配合し、混合してスラリーとした後、得られたスラリーをシート状に成形したグリーンシートを用いて製造される。その際、導電性ペーストを埋め込むための空間(ビアホール、溝パターン)の形成には、超硬の打ち抜き金型を用いたメカパンチングや炭酸レーザー等を用いたレーザー加工が行われている。
このようなメカパンチングによる加工は、超硬の強度の点から100μm以下の微細なビアホールを形成することが難しく、また、微細なビアホールを形成する場合、打ち抜きかすが残り、仕上がりの歩留まり低下の原因となっている。一方レーザーによる加工では、50μm程度の高精度のパターン形成が難しく、また、加工時間が長いため生産性が劣るといった問題点があった。
また、微細なパターンを形成する方法として、フォトリソグラフィー法が新しい技術として提案されている。例えば特許文献1には、セラミックス粉末と紫外線硬化型感光性樹脂組成物とからなる感光性のセラミックス・グリーンシートが提案されている。
しかしながら、従来のフォトリソグラフィー法では、例えば、黒色系の無機粉体が用いられることにより紫外線等の放射線が無機粉体分散ペースト層を透過しにくい場合、無機粉体の含有量が50容積%以上の場合、無機粉体分散ペースト層の膜厚が10μm以上の場合などは、50μm幅以下の高精細パターンを形成することは困難だった。
一方、パターン内に導電性ペーストを形成する方法としては、金属粉末、例えば銀粉末と有機バインダーとからなる導電性ペーストをスクリーン印刷により埋め込む方法が一般的に行われている。
しかしながら、従来のスクリーン印刷では、印刷の位置精度が悪いこと、導電性ペーストのパターンににじみが発生することなどから、50μm幅以下の高精細パターンを形成することは困難だった。また、従来用いられてきた有機バインダーでは粘着性、可撓性が十分でないため、形成した微細パターンの積層が困難であった。
特開平2−204356号公報
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、解像性に優れ、微細な造形物パターンを形成でき、さらには該造形物パターンを積層させること
が可能な造形物の製造方法を提供することを目的としている。
本発明に係る造形物の第1の製造方法は、少なくとも、
(1)第1支持体上に、無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物からペースト層を形成する工程と、
(2)前記ペースト層上にポジ型レジストからポジ型レジスト膜を形成する工程と、
(3)前記レジスト膜を露光処理して、レジストパターンの潜像を形成する工程と、
(4)前記レジスト膜を第1現像液を用いて現像処理してレジストパターンを顕在化させる工程と、
(5)前記レジストパターンを露光する工程と、
(6)前記レジストパターンを第2現像液を用いて剥離する工程とを含み、
前記工程(4)または(6)において前記ペースト層をエッチング処理してレジストパターンに対応する第1パターンを形成することを特徴としている。
なお、上記第1の製造方法は、前記工程(1)〜(6)を経て形成された造形物を、必要に応じて積層した後、焼成する工程をさらに含んでもよい。
本発明に係る造形物の第2の製造方法は、少なくとも、
(1)第1支持体上に、無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物からペースト層を形成する工程と、
(2)前記ペースト層上にポジ型レジストからポジ型レジスト膜を形成する工程と、
(3)前記レジスト膜を露光処理して、レジストパターンの潜像を形成する工程と、
(4)前記レジスト膜を第1現像液を用いて現像処理してレジストパターンを顕在化させ、前記ペースト層をエッチング処理してレジストパターンに対応する第1パターンを形成する工程と、
(5)前記レジストパターンを露光する工程と、
(6)前記ペースト層の第1パターンの凹部に、導電性粒子を含む導電性ペースト組成物から導電体層の第2パターンを形成する工程と、
(7)前記レジストパターンを第2現像液を用いて剥離する工程と、
(8)前記第1パターンおよび第2パターンを第2支持体に転写する工程と、
(9)前記工程(1)から(8)を経て形成された造形物を、必要に応じて積層した後、焼成する工程とを含むことを特徴としている。
本発明によれば、異なる種類の無機材料パターンが高寸法精度で微細に加工されている造形物を得ることができる。また、得られた造形物は、積層、転写が容易であり、電子部品の高密度実装に用いられる微細な回路パターンを有する回路基板、特に多層回路基板の製造、インダクターやコンデンサーなどの微細な受動チップ部品および受動部品内蔵基板の製造用途に好適に用いることができる。
以下、本発明に係る造形物の製造方法について具体的に説明する。
本発明の造形物の製造方法は、
(I)ペースト層の形成工程、(II)ポジ型レジスト膜の形成工程、(III)ポジ型レジ
スト膜の露光工程、(IV)ポジ型レジスト膜の現像工程、(V)ペースト層のエッチング工程(第1パターン形成工程)、(VI)レジストパターンの露光工程、(VII)導電体層
の形成工程(第2パターン形成工程)、(VIII)レジストパターンの剥離工程、(IX)第1パターンおよび第2パターンの転写工程および(X)得られた造形物の積層・焼成工程を含む。
なお、上記工程(VII)、(IX)および(X)は、本発明に係る第1の製造方法におい
ては必要に応じて行われる工程であり、本発明に係る第2の製造方法においては必須の工程である。
<(I)ペースト層の形成工程>
ペースト層は、無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物を第1支持体上に塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部または全部を除去することにより形成することができる。
上記非感光性ペースト組成物は、たとえば、無機粉体、アルカリ可溶性樹脂および希釈溶剤などの成分をロール混練機、ミキサー、ホモミキサー、ボールミル、ビーズミルなどの混練機で混練してペースト状にすることにより調製することができる。
非感光性ペースト組成物の第1支持体への塗布は、通常の塗膜形成方法を使用することができ、具体的には、例えばスクリーン印刷法、ロール塗布法、回転塗布法、流延塗布法などを挙げることができる。
上記のような方法で塗布して得られた塗膜には、通常乾燥処理を施す。塗膜の乾燥温度は、後の各工程に影響がない程度に前記塗膜中の溶剤を除去できる限り、適宜選定できるが、例えば60〜130℃程度である。塗膜の厚さは、通常1〜50μmである。
<(II)ポジ型レジスト膜の形成工程>
この工程においては、前記ペースト層の表面にポジ型レジスト膜を形成する。すなわち、このレジスト膜を構成するレジストは、ポジ型のレジストである。
このレジスト膜は、スクリーン印刷法、ロール塗布法、回転塗布法、流延塗布法等の種々の方法によってレジストを塗布した後、塗膜を乾燥することにより形成することができる。
また、支持フィルム上に形成されたポジ型レジスト膜を前記ペースト層の表面に転写することによって形成してもよい。このような形成方法によれば、ポジ型レジスト膜の形成工程における工程改善(高効率化)を図ることができるとともに、形成される無機パターンの膜厚均一性を図ることができる。
ポジ型レジスト膜の膜厚としては、通常、0.1〜40μm、好ましくは0.5〜20μmである。
<(III)ポジ型レジスト膜の露光工程>
この工程においては、前記ペースト層上に形成されたポジ型レジスト膜の表面に、露光用マスクMを介して、紫外線などの放射線を選択的に照射(露光)して、レジストパターンの潜像を形成する。図1〜4における符号MAおよびMBは、それぞれ、露光用マスクMにおける光遮光部および光透過部である。
上記露光工程(III)で用いられる放射線照射装置としては、前記フォトリソグラフィ
ー法で使用されている紫外線照射装置、半導体および液晶表示装置を製造する際に使用されている露光装置など特に限定されるものではない。
<(IV)ポジ型レジスト膜の現像工程>
この工程においては、露光されたレジスト膜を現像処理することにより、レジストパターン(潜像)を顕在化させる。
現像処理条件としては、ポジ型レジスト膜の種類などに応じて、現像液の種類・組成・
濃度、現像時間、現像温度、現像方法(例えば、浸漬法、揺動法、シャワー法、スプレー法、パドル法)、現像装置などを適宜選択することができる。
この現像工程により、レジスト残留部と、レジスト除去部とから構成されるレジストパターン(露光用マスクMに対応するパターン)が形成される。
このレジストパターンは、後述するペースト層のエッチング工程におけるエッチングマスクとして作用するものであり、レジスト残留部の構成材料(光照射されないレジスト部分)は、前記ペースト層の構成材料よりもエッチング液に対する溶解速度が小さいことが必要である。
<(V)ペースト層のエッチング工程>
この工程においては、ペースト層をエッチング処理し、レジストパターンに対応する第1パターンを形成する。すなわち、ペースト層のうち、レジストパターンのレジスト除去部に対応する部分がエッチング液に溶解されて選択的に除去される。
そして、さらにエッチング処理を継続すると、ペースト層におけるレジスト除去部に対応する部分で第1支持体表面が露出する。これにより、ペースト層残留部とペースト層除去部とから構成される第1パターンが形成される。
エッチング処理条件としては、ペースト層の種類などに応じて、エッチング液の種類・組成・濃度、処理時間、処理温度、処理方法(例えば、浸漬法、揺動法、シャワー法、スプレー法、パドル法)、処理装置などを適宜選択することができる。
なお、本発明に係る第1の製造方法においては、ペースト層のエッチング工程(V)は、上記レジスト膜現像工程(IV)に引き続いて行ってもよく、あるいは、後述のレジストパターン剥離工程(VIII)におけるレジストパターンの剥離除去の前、または、剥離除去と同時に(連続的に)行ってもよい。一方、本発明に係る第2の製造方法においては、ペースト層のエッチング工程(V)は、上記レジスト膜現像工程(IV)に引き続いて行う。
上記レジスト膜現像工程(IV)に引き続いてペースト層をエッチングする場合には、レジスト膜およびペースト層の種類を適宜選択し、エッチング液として、上記現像工程で使用した第1現像液を使用することが好ましい。このように、エッチング液として第1現像液を使用することにより、現像工程とエッチング工程とを連続的に実施することが可能となり、工程の簡略化による製造効率の向上を図ることができる。
一方、後述のレジストパターン剥離工程(VIII)においてペースト層をエッチングする場合にも同様に、エッチング液として、後述の剥離工程で使用する第2現像液を使用することが好ましい。また、この場合には、上記現像工程(IV)においてペースト層がエッチングされないような条件、例えば、レジスト膜の種類、第1現像液の種類・pH、現像時間などを適宜調整することが望ましい。なお、上記現像工程においてペースト層の一部がエッチングされていても構わない。
<(VI)レジストパターンの露光工程>
後述のレジストパターン剥離工程でレジスト残留部を除去することを目的に、該レジスト残留部のパターン表面に放射線を照射して露光する。
上記露光工程(VI)で用いられる放射線照射装置としては、フォトリソグラフィー法で使用されている紫外線照射装置、半導体および液晶表示装置を製造する際に使用されている露光装置などが挙げられるが、特にこれらの装置に限定されるものではない。
<(VII)導電体層の形成工程>
この工程は、本発明に係る第1の製造方法においては、必要に応じて行われる工程であり、この工程を行う場合には、上記ペースト層のエッチング工程(V)が行われて、第1パターンが形成されていることが必要である。
この工程においては、上記第1パターンの凹部に、導電性粒子を含む導電性ペースト組成物から導電体層の第2パターンを形成する。導電体層の形成方法としては、スクリーン印刷法、フォトリソグラフィー法、電着法が好ましい。
スクリーン印刷法の場合、所望のパターンを有するスクリーン版を介して導電性ペースト組成物をスキージで塗布して乾燥することにより、導電体層が形成される。スクリーン印刷法で用いられる導電性ペースト組成物は、例えば、導電性粒子、セルロース樹脂、希釈溶剤などの成分をロール混練機、ミキサー、ホモミキサー、ボールミル、ビーズミルなどの混練機で混練してペースト状にすることにより調製することができる。
フォトリソグラフィー法の場合、導電性ペースト組成物を塗布・乾燥後、所望のパターンを有するフォトマスクを介して露光して現像することにより、導電体層が形成される。フォトリソグラフィー法で用いられる導電性ペースト組成物は、例えば、導電性粒子、アルカリ可溶性樹脂、光開始剤、架橋剤、希釈溶剤などの成分をロール混練機、ミキサー、ホモミキサー、ボールミル、ビーズミルなどの混練機で混練してペースト状にすることにより調製することができる。
電着法の場合、水性分散液に電極間距離1cm当たり1〜50Vの電圧を印可することにより支持体(Ni−PTFEメッキ等の離型性電極)上に導電体層を電着することができる。また、塗膜の均一性を得るため公知の電着手法、例えば、定電流法、定電圧法、パルス電着法などを用いることができる。電着法で用いられる水性分散液は、導電性粒子と希釈溶剤などからなる成分をロール混練機、ミキサー、ホモミキサー、ボールミル、ビーズミルなどで混練した導電性粒子分散液と、有機粒子含有水性エマルジョンを混合して調製することができる。
<(VIII)レジストパターンの剥離工程>
この工程においては、前記レジストパターンの露光部分を剥離除去または溶解除去するために現像処理を行う。現像液としては、アルカリ現像液が好ましく、現像液による現像処理後には、水洗を施すことが好ましい。
ここで、上記ペースト層のエッチング工程(V)を、上記レジスト膜現像工程(IV)に引き続いて第1現像液を用いて行った場合には、レジストパターン剥離工程(VII)で用
いる第2現像液のpHは、上記レジスト膜現像工程(IV)およびペースト層エッチング工程で用いた第1現像液のpHよりも小さいことが好ましい。
これにより、第2現像液は露光されたレジストパターンのみを選択的に剥離除去または溶解除去することが可能となる。また、ペースト層は第1現像液にのみエッチングされることが可能となり、形成された第1パターンが第2現像液によって溶解したり、該パターンの寸法が変化することを防止することが可能となる。
なお、ペースト層のエッチング工程(V)で第1現像液とは異なるエッチング液を用いた場合であって、ペースト層が、第1現像液および第2現像液に対する溶解性が低い材料で構成されている場合には、第2現像液のpHは、露光されたレジストパターンを良好に剥離除去または溶解除去できるpHであれば、特に制限されない。この場合、レジストパターンの剥離工程(VIII)の前に、第2現像液とは異なるエッチング液を用いてペースト
層のエッチング工程(V)を行うことで、ペースト層におけるレジストパターンのレジスト除去部に対応する部分が選択的に溶解されて、第1パターンが形成される。
一方、上記レジスト膜現像工程(IV)に引き続いてペースト層のエッチング工程(V)が行われていない場合であって、該レジストパターン剥離工程(VIII)で用いられる第2現像液を用いてペースト層のエッチング工程(V)を行う場合には、第2現像液のpHは、上記レジスト膜現像工程(IV)で用いた第1現像液のpHと同程度か、または、低いことが好ましい。ただし、ペースト層をエッチングできる程度のpHであることが必要である。
これにより、第2現像液によって、ペースト層におけるレジストパターンのレジスト除去部に対応する部分が選択的に溶解されて、第1パターンが形成されるとともに、露光されたレジストパターンを剥離除去または溶解除去することができる。そのため、ペースト層のエッチング工程(V)とレジストパターンの剥離工程(VIII)とを連続的に実施することが可能となり、工程の簡略化による製造効率の向上を図ることができる。
なお、レジストパターンの剥離工程を導入することで、上記導電体層の形成工程(VII
)において不要部分に残存した導電性粒子の残渣を除去することができ、製造歩留まりの向上、導電体層パターンの高精細化、さらに電子部品の信頼性向上が期待できる。
<(IX)転写工程>
この工程においては、第1支持体上に形成された第1パターンおよび第2パターンを、別の第2支持体に転写する。このような転写方法の例としては、以下の方法が挙げられる。なお、本発明に係る第1の製造方法においては、第2パターンは必要に応じて形成されるため、同様の方法にて第1パターンのみを第2支持体に転写してもよい。
第2支持体の表面に、第1パターンおよび第2パターンの表面が当接されるように重ね合わせ、加熱ローラなどにより熱圧着した後、第1支持体を剥離除去する。これにより、第2支持体の表面に、第1パターンおよび第2パターンが転写されて密着した状態となる。
また、上記以外の方法として、予め第3支持体上に、感光性粘着剤を塗布・乾燥して感光性粘着シートを作製しておき、この感光性粘着シートの感光性粘着剤面が第1パターンおよび第2パターンの表面に当接されるように重ね合わせ、加熱ローラなどにより熱圧着した後、第1支持体を剥離除去する。これにより、感光性粘着シートに、第1パターンおよび第2パターンが転写されて密着した状態となる。次いで、第2支持体の表面に第1パターンおよび第2パターンが当接されるように重ね合わせ、加熱ローラなどにより熱圧着した後、感光性粘着シートの裏面より露光し、第3支持体を剥離除去する。
さらに、上記以外の方法として、予め第3支持体上に感光性粘着剤を塗布・乾燥して感光性粘着シートを作製しておき、この感光性粘着シートの感光性粘着剤面が第1パターンおよび第2パターンの表面に当接されるように重ね合わせ、加熱ローラなどにより熱圧着した後、第1支持体を剥離除去する。これにより、感光性粘着シートに、第1パターンおよび第2パターンが転写されて密着した状態となる。次いで、感光性粘着シートの裏面より露光し、その後に第2支持体の表面に第1パターンおよび第2パターンが当接されるように重ね合わせ、加熱ローラなどにより熱圧着し、第3支持体を剥離除去する。これにより、第2支持体の表面に、第1パターンおよび第2パターンが転写されて密着した状態となる。
ここで、転写条件としては、例えば、加熱ローラの表面温度が50〜140℃、加熱ロ
ーラによるロール圧が0.1〜5kg/cm2 、かつ加熱ローラの移動速度が0.1〜10.0m/分というような条件を示すことができる。また、第2支持体は予め予熱されていてもよく、予熱温度としては、例えば40〜100℃とすることができる。
<(X)焼成工程>
このようにして支持体上に形成された樹脂成分を含有する造形物(パターン化物、部品の前駆体)は、焼成することにより無機パターンと導電体パターンからなる無機造形物を製造することができる。また、焼成工程前の造形物を必要に応じて積層した後に焼成処理を行ってもよい。
積層方法としては、まず、工程(I)〜(IX)のうちの工程(I)〜(VI)、(VIII)等、必要に応じていずれかの工程を経て得られた(第1または第2)支持体上のペースト層(造形物、パターン化物)を、ペースト層が下側になるように圧着基材の上に置く。これを上方からプレスし、圧着する。(第1または第2)支持体の部分だけを剥がすことによってペースト層だけが圧着基材上に残る。この時、必要に応じて熱を加えた熱圧着としてもよく、その条件は、好ましくは、加圧力が105〜107Pa、加熱温度が40〜150℃である。この圧着および剥離を繰り返すことによって、積層体を形成することができる。
焼成は、大気中あるいは窒素中で、通常300〜1500℃、好ましくは500〜1000℃程度に加熱することにより行われる。焼成時間は、造形物の厚さ、焼成温度などの条件にもよるが、通常0.5〜10時間、好ましくは1〜5時間程度である。この焼成により、樹脂成分をはじめとする無機粉末以外の成分の全量あるいは大半が、焼失あるいは揮発し、無機粉末および導電体粒子を主成分とした無機造形物パターンが得られる。
<用途>
本発明の製造方法により得られる造形物は、シート状造形物であることが好ましく、電子部品、回路基板等として用いることができる。また、上記シート状造形物は、未焼成のグリーンシートであってもよく、電子部品用グリーンシート、回路基板用グリーンシートとして好ましく用いられる。
以下に、前記の各工程に用いられる材料、各種条件などについて説明する。
<支持体>
支持体は、無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物、導電性粒子を含む導電性組成物あるいは感光性粘着剤を塗布し、塗膜を形成することが可能であれば特に制限されない。
このような支持体としては、たとえば、ポリエステル、ポリカーボネート、芳香族アミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ガラス、シリコン、アルミナ、Ni、SUSなどのフィルムまたはフィルム以外の基材が挙げられる。また、基材には、現像後のパターン造形物の転写積層が可能となるように、離型剤塗布のように表面処理を施してもよい。これらのうち、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、Ni−PTFE基材が好ましい。
<非感光性ペースト組成物>
本発明で用いられる非感光性ペースト組成物は、(a)無機粉体、(b)アルカリ可溶性樹脂および(c)希釈溶剤を含有してなるペースト状の組成物である。
(a)無機粉体
本発明で用いられる無機粉体(a)としては、具体的には、セラミックス粉末、ガラス
粉末、フェライト粉末などが好ましい。
セラミックス粉末としては、セラミックス粉末単独、ガラス−セラミックス複合系、結晶化ガラスなどが挙げられる。セラミックス粉末の具体例としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化珪素、ムライト、コーディライト、窒化アルミ、酸化ビスマス、酸化ホウ素、酸化亜鉛、酸化バリウム、酸化アルミニウム−酸化珪素、チタン系金属酸化物などが挙げられる。
ここで、「チタン系金属酸化物」とは、チタン元素と酸素元素とを必須元素として含む化合物をいう。このようなチタン系金属酸化物としては、結晶構造を構成する金属元素としてチタンを単一で含むチタン系単一金属酸化物(たとえば、アナターゼ構造またはルチル構造の二酸化チタン系金属酸化物)と、金属元素としてチタンおよび他の金属元素を含むチタン系複酸化物(たとえば、チタン酸バリウム系、チタン酸鉛系、チタン酸ストロンチウム系、チタン酸ビスマス系、チタン酸マグネシウム系、チタン酸ネオジウム系、チタン酸カルシウム系等の金属酸化物)が挙げられる。
フェライト粉末としては、酸化鉄、Mn−Zn系、Ni−Zn−Cu系、Mg−Zn−
Cu系、Mn−Mg−Zn−Cu系、Mg−Zn系等のフェライトが挙げられ、透磁率
が高い、損失係数が小さい、温度係数が小さい、飽和磁束密度が高いなどの特性に優れるNi−Zn−Cu系、Mg−Zn−Cu系、Mn−Mg−Zn−Cu系フェライトが好ましい。
このような無機粉体(a)の平均粒子径は、好ましくは0.01〜10.0μm、さらに好ましくは0.01〜6.0μm、より好ましくは0.01〜3.0μmであることが望ましい。平均粒子径が上記範囲内にあると、粗大粒子化せず、しかも、膜厚を薄くした場合に塗膜の組成が均一である。
また、本発明で用いられる無機粉体(a)の形状は、特に制限されるものではないが、たとえば球状、粒状、板状、鱗片状、ウィスカー状、棒状、フィラメント状などの形状が挙げられる。これらの形状のうち、球状、粒状、板状、鱗片状であることが好ましい。
これらの形状の無機粉体(a)は、一種単独で、または二種以上組み合わせて用いることができる。
本発明で用いられる非感光性ペースト組成物では、アルカリ可溶性樹脂(b)を100重量部としたときに、無機粉体(a)を、重量比〔(a)/(b)〕で100以上、好ましくは500〜2000の割合で含有することが望ましい。
無機粉体(a)の割合が多すぎると、所望のパターニングができなくなったり、パターンの粘着性が低下し、積層させることが困難となる場合がある。
(b)アルカリ可溶性樹脂
本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂(b)は、アルカリ可溶性モノマー類から選ばれる少なくとも1種のモノマーを必須成分として、重合あるいは共重合し、さらに必要に応じてカルボキシル基以外の反応性官能基を導入することにより得ることができる。
アルカリ可溶性モノマーとしては、たとえば、
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ケイ皮酸、ヘキサヒドロフタル酸モノ2−メタクリロイルオキシエチル、コハク酸モノ2−メタクリロイルオキシエチル等のカルボキシル基含有モノマー類;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル等の水酸基含有モノマー類;
o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン等のフェノール性水酸基含有モノマー類などが挙げられる。
また、本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂(b)は、樹脂のアルカリ可溶性を妨げず、必須モノマーであるアルカリ可溶性モノマー類と併用して、アルカリ可溶性モノマー類以外のモノマーを共重合成分としてもよい。
アルカリ可溶性モノマー類と併用して共重合することのできる、アルカリ可溶性モノマー類以外のモノマーとしては、たとえば、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;
スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル系モノマー類;
ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類等;
(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリブチレングリコール、(メタ)アクリル酸プロピレングリコールポリブチレングリコール、(メタ)アクリル酸エチレングリコールポリプロピレングリコールなど側鎖にプロピレングリコール鎖、ブチレングリコール鎖、エチレングリコール鎖を含む(メタ)アクリル酸エステル等;
メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)などが挙げられる。
本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂(b)は、必須モノマーである上記アルカリ可溶性モノマーの少なくとも1種と、必要に応じて併用されるそれ以外のモノマーとをラジカル(共)重合することによって得ることができ、たとえば、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法などによって製造される。
これらの製造方法の中でも溶液重合法が好ましく、その際に用いられる溶剤としては、モノマーと反応しないもので、生成するアルカリ可溶性樹脂(b)が溶解する溶剤であれば特に制限されない。このような溶剤としては、たとえば、メタノール、エタノール、n-ヘキサン、トルエン、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2-ヘプタノン、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、γ-ブチロラクトンなどが挙げられる。
本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂(b)の分子量は、上記モノマーの共重合割合、組成、連鎖移動剤、重合温度などにより制御することができ、これらの条件を適宜選択して、ポリスチレン換算重量平均分子量(以下、単に「Mw」ともいう。)で1,000〜500,000、好ましくは5,000〜100,000程度になるように調整される。Mwが1,000未満であると、無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物からなるペースト層の可とう性が不十分となり、また、Mwが500,000を超えると、現像液に対する溶解性が低下し、解像度が低下する場合がある。
また、アルカリ可溶性樹脂(b)のガラス転移温度は、−30〜100℃、好ましくは0〜70℃程度である。アルカリ可溶性樹脂(b)のガラス転移温度は、共重合するモノマーの種類、構成比によって制御が可能で、各モノマー単独重合体のガラス転移温度と構成比からの算術平均で、ある程度予想することが可能である。ガラス転移温度が−30℃より低いと造形物の強度が不足し、100℃より高いと造形物を積層した場合にパターンに割れが生じやすくなる。
(c)希釈溶剤
本発明の非感光性ペースト組成物に用いられる希釈溶剤(c)としては、無機粉体(a)との親和性、ならびにアルカリ可溶性樹脂(b)およびその他必要に応じて配合される後述の各種添加剤との溶解性が良好で、ペースト組成物に適度な粘性を付与することができ、乾燥させることによって容易に蒸発除去できる溶剤が好ましい。
このような希釈溶剤(c)の具体例としては、
ジエチルケトン、メチルエチルケトン、ジプロピルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
n−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル系アルコール類;
酢酸−n−ブチル、酢酸アミル等の飽和脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル類;
乳酸エチル、乳酸−n−ブチル等の乳酸エステル類;
メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート等のエーテル系エステル類などを挙げることができる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、アルカリ可溶性樹脂(b)の合成に用いることができる重合溶媒も希釈溶剤(c)として併用して用いることができる。
非感光性ペースト組成物における希釈溶剤(c)の含有割合は、所望の流動性が得られる範囲内において適宜選択することができるが、通常、非感光性ペースト組成物の固形分100重量部に対して、1〜10,000重量部であり、好ましくは5〜500重量部であることが望ましい。
非感光性ペースト組成物には、任意成分として、可塑剤、現像促進剤、接着助剤、ハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、フィラー、低融点ガラスの各種添加剤が含有されていてもよい。
<導電性ペースト組成物>
本発明で用いられる導電性ペースト組成物は、(1)スクリーン印刷法、(2)フォトリソグラフィー法、(3)電着法等の導電体層パターンの形成方法により主要構成成分が異なる。
(1)スクリーン印刷法
スクリーン印刷法で用いられる導電性ペースト組成物は、(1−a)導電性粒子、(1−b)バインダー樹脂および(1−c)希釈溶剤を含有してなるペースト状の組成物である。
(1−a)導電性粒子
本発明で用いられる導電性粒子(1−a)としては、導電性の金属もしくはそれらの化合物、または導電性の有機化合物もしくは導電性の無機物で、前記無機粉末(非感光性ペースト組成物の構成成分として使用できるセラミックス粉末、ガラス粉末、フェライト粉末等の無機粉体(a))の表面の一部に、1種単独でまたは複数種を併用して付着されていてもよい。
上記導電性の金属としては、たとえば、金、銀、銅、錫、白金、パラジウム、ルテニウ
ム、鉄、ニッケル、コバルト、ゲルマニウム、珪素、亜鉛、チタン、マグネシウム、アルミニウムなどから選ばれる少なくとも1種の金属を用いることができる。
上記導電性の金属の化合物としては、たとえば前記導電性の金属の窒化物を用いることができる。
このような導電性粒子(1−a)の平均粒子径は、好ましくは0.01〜10.0μm、さらに好ましくは0.01〜6.0μm、より好ましくは0.01〜3.0μmであることが望ましい。平均粒子径が上記範囲内にあると、粗大粒子化せず、しかも、膜厚を薄くした場合に塗膜の組成が均一となる。
また、本発明で用いられる導電性粒子(1−a)の形状は、特に制限されるものではないが、たとえば球状、粒状、板状、鱗片状、ウィスカー状、棒状、フィラメント状などの形状が挙げられる。これらの形状のうち、球状、粒状、板状、鱗片状であることが好ましい。
これらの形状の導電性粒子(1−a)は、一種単独で、または二種以上組み合わせて用いることができる。
本発明で用いられる導電性ペースト組成物では、バインダー樹脂(1−b)を100重量部としたときに、導電性粒子(1−a)を、重量比〔(1−a)/(1−b)〕で100以上、好ましくは500〜2000の割合で含有することが望ましい。
導電性粒子(1−a)の割合が多すぎると、露光した光の散乱や透過性の問題が生じ、所望のパターニングができないばかりか、パターンの粘着性が低下し、積層させることが困難となる場合がある。
(1−b)バインダー樹脂
本発明で用いられるバインダー樹脂(1−b)は、前述の非感光性ペースト組成物を構成するアルカリ可溶性樹脂(b)と同様の樹脂、またそれ以外に、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース類、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール等を使用することができる。
(1−c)希釈溶剤
本発明で用いられる希釈溶剤(1−c)としては、たとえば、
エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類;
エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールフェニルメチルエーテル等のエチレングリコールフェニルエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;
プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル類;
エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類;
エチルカルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類;
エチルカルビト−ルアセテート、ブチルカルビトールアセテート等のカルビトールアセテート類;
乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸イソプロピル等の乳酸エステル類;
酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸イソブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;
3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等の他のエステル類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;
N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;
γ−ブチロラクン等のラクトン類;
テトラヒドロフルフリルアルコール、2−ヒドロキシエチルアセテート、ターピネオールなどを挙げることができる。これらの溶剤は、一種単独で使用してもよいし、あるいは二種以上を混合して使用することもできる。
(2)フォトリソグラフィー法
フォトリソグラフィー法で用いられる導電性ペースト組成物は、(2−a)導電性粒子、(2−b)アルカリ可溶性樹脂、(2−c)感放射線性成分および(2−d)希釈溶剤を含有してなるペースト状の組成物である。
(2−a)導電性粒子
本発明で用いられる導電性粒子(2−a)は、前述のスクリーン印刷用導電性ペースト組成物を構成する導電性粒子(1−a)と同様の導電性粒子を使用することができる。
(2−b)アルカリ可溶性樹脂
本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂(2−b)は、前述の非感光性ペースト組成物に記載のアルカリ可溶性樹脂(b)と同様のものを使用することができる。
(2−c)感放射線性成分
本発明で用いられる感放射線性成分(2−c)としては、多官能性モノマーと光重合開始剤が好ましい。
感放射線性成分(2−c)を構成する多官能性モノマーとしては、たとえば多官能性(メタ)アクリレートが挙げられる。このような多官能性(メタ)アクリレートの具体例としては、
エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;
両末端ヒドロキシポリブタジエン、両末端ヒドロキシポリイソプレン、両末端ヒドロキシポリカプロラクトン等の両末端ヒドロキシル化重合体のジ(メタ)アクリレート類;
グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールアルカン、テトラメチロールアルカン、ジペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート類;
3価以上の多価アルコールのポリアルキレングリコール付加物のポリ(メタ)アクリレート類;
1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ベンゼンジオール類等の環式ポリオールのポリ(メタ)アクリレート類;
ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、アルキド樹脂(メタ)アクリレート、シリコーン樹脂(メタ)アクリレート、スピラン樹脂(メタ)アクリレート等のオリゴ(メタ)アクリレート類などを挙げる
ことができる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、感放射線性成分(2−c)を構成する光重合開始剤の具体例としては、
ベンジル、ベンゾイン、ベンゾフェノン、カンファーキノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−メチル−〔4’−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のカルボニル化合物;
アゾイソブチロニトリル、4−アジドベンズアルデヒド等のアゾ化合物あるいはアジド化合物;
メルカプタンジスルフィド等の有機硫黄化合物;
ベンゾイルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、tert−ブチルハイドロパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、パラメタンハイドロパーオキシド等の有機パーオキシド;
1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2’−クロロフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔2−(2−フラニル)エチレニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン等のトリハロメタン類;
2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール等のイミダゾール二量体などを挙げることができる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
この感放射線性成分(2−c)は、アルカリ可溶性樹脂(2−b)100重量部に対して、通常1〜300重量部、好ましくは10〜200重量部の量で用いられる。
(2−d)希釈溶剤
本発明で用いられる希釈溶剤(2−d)としては、前述の非感光性ペースト組成物に記載の希釈溶剤(c)と同様の溶剤を使用することができる。感放射線性導電性ペースト組成物における希釈溶剤(2−d)の含有割合としては、所望の流動性が得られる範囲内において適宜選択することができるが、通常、組成物の固形分100重量部に対して、1〜10,000重量部であり、好ましくは5〜500重量部であることが望ましい。
感放射線性導電性ペースト組成物には、任意成分として、可塑剤、現像促進剤、接着助剤、ハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、フィラー、低融点ガラスの各種添加剤が含有されていてもよい。
(3)電着法
電着法で用いられる水性分散液(本明細書においては、広義の導電性ペースト組成物に含めるものとする。)は、(3−a)導電性粒子分散液、および(3−b)有機粒子含有水性エマルジョンが混合した分散液である。
(3−a)導電性粒子分散液
本発明で用いられる導電性粒子は、前述のスクリーン印刷用導電性ペースト組成物を構成する導電性粒子(1−a)と同様の導電性粒子を使用することができる。
導電性粒子分散液(3−a)に用いる有機溶媒としては、分散安定性および水性エマルジョンの媒体に対する溶解性の点等から、炭素原子数1〜10のアルコールの一種または二種以上からなるアルコール系溶媒が好ましく、エチルアルコール、イソプロピルアルコールまたはこれらの混合溶媒が特に好ましく用いられる。導電性粒子を有機溶媒に分散させる方法としては、ホモミキサー、高圧ホモジナイザー、超音波混合機等を用いる方法、あるいはこれらを組み合わせて使用する方法等が挙げられる。
この導電性粒子分散液は、導電性粒子を3〜40重量%の割合で含むものとすることが好ましく、5〜30重量%とすることがより好ましい。
(3−b)有機粒子含有水性エマルジョン
本発明において使用する有機粒子は、「重合性化合物および重合体の少なくとも一方」からなる。ここで、「重合性化合物」とは重合性基を有する化合物を指し、完全硬化前の前駆的重合体、重合性オリゴマー、単量体などを含む意味である。一方、「重合体」とは実質的に重合反応が完了した化合物を指す。ただし、加熱、湿気などによりこの重合体を電着後に架橋させることも可能である。有機粒子の表面は電着を可能とするために電荷を有することが好ましく、この表面電荷はアニオン型でもカチオン型でもよい。なお、導電性微粒子の材質が銅である場合には、有機粒子の表面電荷がカチオン型である方が、これらの粒子を含む水性分散液の保存安定性がよいため好ましい。
上記有機粒子は、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびポリイミド系樹脂から選択される一種または二種以上からなることが好ましい。また、これらの樹脂に加えてさらに他の成分を含んでもよい。また、これらの樹脂は互いに、あるいは他の成分と化学的に結合されていてもよい。本発明においては、電着後に樹脂成分を加熱等により分解除去するため、アクリル系樹脂を主成分とする有機粒子を用いることが特に好ましい。
アクリル系樹脂エマルジョンの製造方法は特に限定されるものではないが、例えば通常の乳化重合法や、アルコール等の有機溶媒中で重合させた反応液を水中に攪拌しながら添加して樹脂を分散させる方法等により製造できる。単量体としては、一般的なアクリル系および/またはメタクリル系単量体から選択される一種または二種以上を用いればよい。このとき、粒子を電着可能とするために、通常はカチオン性基またはアニオン性基を有する単量体を共重合させる。その共重合量は、使用する単量体全体に対して、好ましくは5〜80重量%、より好ましくは10〜50重量%とすることが望ましい。
電着法で用いられる水性分散液(水性エマルジョン)は、水性媒体中に上記導電性粒子および上記有機粒子が分散したものである。本明細書中において「水性媒体」とは、水を含有する媒体を意味し、この水性媒体中における水の含有率は通常2重量%以上、好ましくは10重量%以上である。水の含有率が2重量%未満であると、この水性分散液をそのまま電着液に用いることが困難となるため好ましくない。一方、水の含有率が高すぎると導電性粒子等の分散安定性が低下するため、水の含有率は50重量%以下とすることが好ましく、40重量%以下とすることがより好ましく、20重量%以下とすることがさらに好ましい。場合により水と共に使用される他の媒体としては、エステル類、ケトン類、フェノール類、アルコール類、アミン類等を挙げることができる。このうち、導電性粒子としての金属粒子の分散安定性の点から、炭素原子数1〜10のアルコールの一種または二種以上からなるアルコール類を好ましくは10〜90重量%、より好ましくは20〜70重量%含有することが望ましい。また、この水性媒体はモノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミン類を、好ましくは0.01〜5重量%、より好ましくは0.1〜1重量%含有することが望ましく、これにより分散安定性が向上する。
水性分散液に含まれる導電性粒子と有機粒子との重量比は、95/5〜50/50の範囲内であることが好ましく、90/10〜60/40の範囲内であることがより好ましい。導電性粒子の割合が50重量%未満では、体積抵抗率が大きすぎるので導電層としての実用性に乏しい。一方、導電性粒子の割合が95重量%を超える場合には、成膜性や基板に対する接着性が不足しやすく、また導電層にひび割れなどが生じる恐れがある。この水性分散液の好ましいpHは6〜12、より好ましくは8〜10であり、好ましい固形分濃度は1〜50重量%、より好ましくは5〜30重量%であり、20℃における好ましい粘度は1〜100mPa・sである。pH、固形分濃度または粘度が上記範囲から外れると
、粒子の分散性等が低下して貯蔵安定性が不足したり、十分な電着速度が得られず生産性が低下したり、取り扱い時や使用時の作業性が低下したり、細かな形状の部分への電着が困難となったりする場合がある。
<レジスト組成物>
本発明に係るレジスト膜の形成の際に用いられるレジスト組成物は、ポジ型レジストである。ポジ型レジスト組成物としては、たとえば(a)アルカリ現像可能な樹脂、(b)感光性酸生成化合物、および必要に応じて(c)溶剤、(d)各種添加剤をを混合することにより調製することができる。
(a)アルカリ現像可能な樹脂
レジスト組成物に使用されるアルカリ現像可能な樹脂としては、種々の樹脂を用いることができる。ここで、「アルカリ現像可能」とは、アルカリ性の現像液によって溶解する性質をいい、具体的には、目的とする現像処理が遂行される程度に溶解性を有していればよい。
上記のようなアルカリ可溶性樹脂の具体例としては、たとえば(メタ)アクリル系樹脂、ヒドロキシスチレン樹脂、ノボラック樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ナイロン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂などを挙げることができる。
このようなアルカリ可溶性樹脂のうち、(メタ)アクリル系樹脂が好ましく、特に好ましいものとしては、たとえば、カルボキシル基含有モノマー類(イ)(以下「モノマー(イ)」ともいう)とその他の共重合可能なモノマー類(ハ)(以下「モノマー(ハ)」ともいう)との共重合体、または、モノマー(イ)とエポキシ基含有モノマー類(ロ)(以下「モノマー(ロ)」ともいう)とモノマー(ハ)との共重合体などを挙げることができる。
上記モノマー(イ)(カルボキシル基含有モノマー類)としては、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ケイ皮酸、コハク酸モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
上記モノマー(ロ)(エポキシ基含有モノマー類)としては、たとえば、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、アクリル酸−3,4−
エポキシブチル、メタクリル酸−3,4−エポキシブチル、アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、メタクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、α−エチルアクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、N−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジメチルベンジル]アクリルアミド、N−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジメチルフェニルプロピル]アクリルアミドなどが挙げられる。
その他の共重合可能なモノマー類である上記モノマー(ハ)としては、たとえば、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ラウリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等のモノマー、モノマー(ロ)を含む場合は、モノマー(イ)および(ロ)以外の(メタ)アクリル酸エステル類;
スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル系モノマー類;
ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類;
ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ベンジル等のポリマー鎖の一方の末端に(メタ)アクリロイル基などの
重合性不飽和基を有するマクロモノマー類などが挙げられる。
上記モノマー(イ)とモノマー(ハ)との共重合体や、モノマー(イ)とモノマー(ロ)とモノマー(ハ)との共重合体は、モノマー(イ)および/またはモノマー(ロ)のカルボキシル基またはフェノール性水酸基含有モノマーに由来する共重合成分の存在により、アルカリ可溶性を有するものとなる。中でも、モノマー(イ)とモノマー(ハ)との共重合体は、アルカリ現像液への溶解性の観点から特に好ましい。この共重合体におけるモノマー(イ)に由来する共重合成分単位の含有率は、好ましくは1〜50質量%、特に好ましくは3〜30質量%であり、モノマー(ハ)に由来する共重合成分単位の含有率は、好ましくは50〜99質量%、特に好ましくは70〜97質量%である。
レジスト組成物を構成するアルカリ可溶性樹脂(a)の分子量は、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量(以下、単に「重量平均分子量(Mw)」ともいう)で、好ましくは5,000〜5,000,000、さらに好ましくは10,000〜300,000であることが望ましい。
なお、レジスト組成物中に、たとえばビスマレイミド樹脂、エポキシ樹脂などのアルカリ現像可能な樹脂以外の樹脂を含有してもよい。
(b)感光性酸生成化合物
感光性酸生成化合物(b)は、放射線光の照射によって酸を生成する化合物である。たとえば1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸アミド、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸アミドなどを挙げることができる。具体的には、J.Kosar著“Light−Sensitive Systems”339〜352(1965)、
John Wiley & Sons社(New York)や、W.S.De Fores
t著“Photoresist”50(1975)、McGraw−Hill、Inc.
(New York)に記載されている1,2−キノンジアジド化合物を挙げることができる。
これらの中で、放射線光を照射した後の400〜800nmの可視光線領域における透明性が良好な化合物、たとえば、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,
4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、3′−メトキシ−2,3,4,4′−テトラヒド
ロキシベンゾフェノン、2,2′,5,5′−テトラメチル−2′,4,4′−トリヒドロキ
シトリフェニルメタン、4,4′−[1−[4−(1−(4−ヒドロキシフェニル)−1
−メチルエチル)フェニル]エチリデン]ジフェノールおよび2,4,4−トリメチル−2′,4′,7−トリヒドロキシ−2−フェニルフラバン等の1,2−ベンゾキノンジアジド
−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルま
たは1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルを好ましいものとして挙げ
ることができる。
感光性酸生成化合物(b)の含有量は、アルカリ現像可能な樹脂(a)100質量部に対して、好ましくは1〜100質量部、特に好ましくは5〜50質量部である。この含有量が1質量部未満であると、放射線光を吸収して生成する酸の量が少なくなるので、放射線照射前後のアルカリ水溶液に対する溶解度に差をつけることができず、パターニングが困難となり、レジスト組成物から得られるパターンの耐熱性に不具合が生じる恐れがある。また、感光性酸生成化合物(b)の含有量が100質量部を超えると、短時間の放射線光の照射では、添加した感光性酸生成化合物の大半が未だそのままの形で残存するため、アルカリ水溶液への不溶化効果が高過ぎて現像することが困難となる場合がある。
(c)溶剤
レジスト組成物には、必要に応じて溶剤(c)が含有される。上記溶剤(c)としては、アルカリ現像可能な樹脂(a)、感光性酸生成化合物(b)、および必要に応じて含有される後述の各種添加剤(d)との溶解性が良好で、レジスト組成物に適度な粘性を付与することができ、乾燥させることによって容易に蒸発除去できるものであることが好ましい。
上記のような溶剤(c)の具体例としては、
ジエチルケトン、メチルエチルケトン、ジプロピルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
n−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル系アルコール類;
酢酸−n−ブチル、酢酸アミル等の飽和脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル類;
乳酸エチル、乳酸−n−ブチル等の乳酸エステル類;
メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート等のエーテル系エステル類などを例示することができる。これらは、単独で、または2種以上組み合わせて使用することができる。
レジスト組成物における溶剤(c)の含有量としては、良好な流動性が得られる範囲内において適宜選択することができるが、通常、アルカリ可溶性樹脂(a)と感光性酸生成化合物(b)との合計100重量部に対して、1〜10,000重量部、好ましくは10〜1,000重量部であることが望ましい。
(d)各種添加剤
レジスト組成物には、上記(a)〜(c)成分のほかに、可塑剤、接着助剤、分散剤、充填剤、保存安定剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、現像促進剤などの各種添加剤が任意成分として含有されていてもよい。
<感光性粘着剤>
本発明で用いられる感光性粘着剤は、バインダー樹脂(a)、感放射線性成分(b)、および希釈溶剤(c)を含有してなる組成物である。なお、本発明で用いられる感光性粘着シートは、支持体としてのシート表面に、この粘着剤をコーティングすることにより得られる。
(a)バインダー樹脂
本発明で用いられるバインダー樹脂(a)としては、たとえば、
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ケイ皮酸、ヘキサヒドロフタル酸モノ2−メタクリロイルオキシエチル、コハク酸モノ2−メタクリロイルオキシエチル等のカルボキシル基含有モノマー類;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル等の水酸基含有モノマー類;
o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン等のフェノール性水酸基含有モノマー類;
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;
スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル系モノマー類;
ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類等;
(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリブチレングリコール、(メタ)アクリル酸プロピレングリコールポリブチレングリコール、(メタ)アクリル酸エチレングリコールポリプロピレングリコールなど側鎖にプロピレングリコール鎖、ブチレングリコール鎖、またはエチレングリコール鎖を含む(メタ)アクリル酸エステル等;
メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)などのモノマーからなる共重合体が挙げられる。
本発明で用いられるバインダー樹脂(a)の分子量は、上記モノマーの共重合割合、組成、連鎖移動剤、重合温度などにより制御することができ、これらの条件を適宜選択して、ポリスチレン換算重量平均分子量(以下単に「Mw」ともいう。)で5,000〜1,000,000、好ましくは10,000〜500,000程度になるように調整される。このMwが5,000未満であると、均一に塗布できない場合があり、Mwが1,000,000を超えると、粘着性が低下する場合がある。
また、バインダー樹脂(a)のガラス転移温度(Tg)は、−30〜100℃、好ましくは0〜70℃程度である。バインダー樹脂(a)のガラス転移温度は、共重合するモノマーの種類、構成比によって制御が可能で、各モノマー単独重合体のガラス転移温度と構成比からの算術平均で、ある程度予想することが可能である。バインダー樹脂(a)のガラス転移温度が−30℃より低いと、感光性粘着シートをロール状に保管する際ブロッキング性が大きくなるため、その取り扱い性が悪くなる。一方、このガラス転移温度が100℃より高いと、粘着性が低下する場合がある。
(b)感放射線性成分
本発明で用いられる感放射線性成分(b)としては、前述のフォトリソグラフィー法で用いられる導電性ペースト組成物を構成する感放射線性成分と同様の成分を使用することができる。
この感放射線性成分(b)は、バインダー樹脂(a)100重量部に対して、通常1〜300重量部、好ましくは10〜200重量部の割合で用いられる。
(c)希釈溶剤
本発明の感光性粘着剤に用いられる希釈溶剤(c)としては、バインダー樹脂(a)、感放射線性成分(b)、およびその他必要に応じて含有される後述の各種添加剤との溶解性が良好で、感光性粘着剤組成物に適度な粘性を付与することができ、乾燥させることによって容易に蒸発除去できる溶剤が好ましい。
このような希釈溶剤(c)の具体例としては、
ジエチルケトン、メチルエチルケトン、ジプロピルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
n−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル系アルコール類;
酢酸−n−ブチル、酢酸アミル等の飽和脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル類;
乳酸エチル、乳酸−n−ブチル等の乳酸エステル類;
メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート等のエーテル系エステル類などを挙げることができる。これらは、単独で、または2種以上を組み合わせて使用
することができる。
また、バインダー樹脂(a)の合成に用いることができる重合溶媒も希釈溶剤(c)として併用して用いることができる。
感光性粘着剤における希釈溶剤(c)の含有割合は、所望の流動性が得られる範囲内において適宜選択することができるが、通常、感光性粘着剤の固形分100重量部に対して、1〜10,000重量部、好ましくは5〜1,000重量部の割合であることが望ましい。
感光性粘着剤には、任意成分として、可塑剤、接着助剤、ハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤が配合されていてもよい。
<露光用マスク>
露光工程において使用される露光用マスクの露光パターンとしては、そのマスク材料によって異なるが、一般的には、10〜500μmφのホールや10〜500μm幅のストライプである。
<現像液>
ポジ型レジスト膜の現像工程(IV)、ペースト層のエッチング工程(V)およびレジストパターンの剥離工程(VIII)で使用される現像液としては、アルカリ現像液が好適に用いられる。アルカリ現像液のアルカリ成分としては、たとえば、
水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、アンモニア等の無機アルカリ性化合物;
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミ、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、エタノールアミン等の有機アルカリ性化合物などを挙げることができる。
上記現像工程(IV)、ペースト層エッチング工程(V)およびレジストパターン剥離工程(VIII)で使用されるアルカリ現像液(エッチング液、剥離液)は、前記アルカリ性化合物の1種または2種以上を水などに溶解させることにより調製することができる。アルカリ現像液におけるアルカリ性化合物の濃度は、通常0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%である。
前述したように、上記現像工程(IV)においてエッチング工程(V)を連続して行う場合には、剥離工程(VIII)で用いられるアルカリ現像液(第2現像液)のpHは、現像工程(IV)およびエッチング工程(V)で用いられるアルカリ現像液(第1現像液)のpHよりも低いことが好ましい。例えば、水酸化ナトリウム1%を調製してpH13の第1現像液とし、炭酸ナトリウム1%を調製してpH11の第2現像液とすることで、剥離工程(VIII)においてレジスト残留部のみを良好に剥離除去または溶解除去することができる。
一方、上記現像工程(IV)においてはペースト層をエッチングせずに(一部エッチングされていてもよい)、剥離工程(VIII)において第2現像液を用いてペースト層のエッチングを行う場合には、第2現像液のpHは、第1現像液のpHと同等でもよく、またペースト層をエッチングして第1パターンを形成することが可能であれば、第1現像液のpHより低くてもよい。例えば、第1現像液と第2現像液を共に炭酸ナトリウム1%とし、現像工程および剥離工程の時間・シャワー圧力・温度を適宜コントロールすることで、現像
工程(IV)においては、ペースト層はエッチングされず、剥離工程(VIII)においてペースト層をエッチングすることができる。
なお、アルカリ現像液による現像処理、エッチング処理および剥離処理がなされた後は、通常、水洗処理が施される。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
なお、以下において「部」は「重量部」を示す。
また、重量平均分子量(Mw)は、東ソー株式会社製ゲルパーミィエーションクロマトグラフィー(GPC)(商品名 HLC−802A)により測定したポリスチレン換算の平均分子量である。
[合成例1]
メタクリル酸メチル(MMA)20部、メタクリル酸ブチル(BMA)50部、コハク酸モノ2−メタクリロイルオキシエチル(CME)30部、および2,2'-アゾビスイソ
ブチロニトリル(AIBN)1部を、80℃に加温したプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート120部の中に2時間かけて滴下し、さらに80℃で3時間重合反応を継続した。
次いで、この重合反応により得られた反応液に、p-メトキシフェノール0.03部、
テトラn-ブチルアンモニウムブロマイド0.56部、およびグリシジルメタクリレート
(GMA)6.17部を加えて80℃にて16時間反応させることにより、側鎖カルボキシル基へのGMAの付加反応を行なった。
次いで、この反応液をメタノールにあけて再沈殿した後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに再溶解する作業を繰り返し、精製を行ない、ポリマー(A)を得た。
[合成例2]
メタクリル酸メチル(MMA)60部、メタクリル酸ブチル(BMA)20部、メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール(PEMA)10部、メタクリル酸(MA)10部、および2,2'-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)1gを、80℃に加温した
プロピレングリコールモノメチルエーテル120部の中に2時間かけて滴下し、さらに80℃で3時間重合反応を継続した。
次いで、この重合反応により得られた反応液をメタノールにあけて再沈殿した後、プロピレングリコールモノメチルエーテルに再溶解する作業を繰り返し、精製を行ない、ポリマー(B)を得た。
[合成例3]
メタクリル酸メチル(MMA)45部、メタクリル酸ブチル(BMA)10部、メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール(PEMA)15部、コハク酸モノ2−メタクリロイルオキシエチル(CME)30部、および2,2'-アゾビスイソブチロニトリル(A
IBN)1gを、80℃に加温したプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート120部の中に2時間かけて滴下し、さらに80℃で3時間重合反応を継続した。
次いで、この重合反応により得られた反応液に、p-メトキシフェノール0.03部、
テトラn-ブチルアンモニウムブロマイド0.56部、およびグリシジルメタクリレート
(GMA)6.17部を加えて80℃にて16時間反応させることにより、側鎖カルボキシル基へのGMAの付加反応を行なった。
次いで、この反応液をメタノールにあけて再沈殿した後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに再溶解する作業を繰り返し、精製を行ない、ポリマー(C)を得た。
[合成例4]
γ−ブチロラクトン100部を入れた反応容器を、窒素ガス雰囲気下で85℃に保持し、この反応容器に、n−ブチルアクリレート65部、ジメチルアミノエチルアクリレート30部、グリシジルメタアクリレート5部およびアゾビスイソブチロニトリル1部からなる混合液を5時間かけて連続的に滴下しつつ、撹拌下で溶液重合を行なった。滴下終了後、85℃でさらに2時間撹拌を続けて、溶液重合を完結させ、固形分50%のポリマー(D)の溶液を得た。得られたアクリルポリマー溶液20部(固形分換算で10部)と酢酸0.2部とを、イオン交換水80部に強攪拌しながら加えることによって、アクリル系樹脂重合体を主成分とするカチオン性有機粒子のエマルジョンを得た。
[合成例5]
メタクリル酸メチル(MMA)50部、メタクリル酸ブチル(BMA)40部、メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール(PEMA)10部、および2,2'-アゾビスイ
ソブチロニトリル(AIBN)1部を、80℃に加温したプロピレングリコールモノメチルエーテル120gの中に2時間かけて滴下し、さらに80℃で3時間重合反応を継続した。
次いで、この重合反応により得られた反応液をメタノールにあけて再沈殿した後、プロピレングリコールモノメチルエーテルに再溶解する作業を繰り返し、精製を行ない、ポリマー(E)を得た。
[製造例1](非感光性ペースト組成物の調製)
無機粉体として平均粒径0.5μmのフェライト粒子(Mn−Zn系)85部、アルカリ可溶性樹脂として合成例1で得られたポリマー(A)10部、希釈溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート20部、および可塑剤としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート5部を、3本ロールにて混練りすることにより、ペースト状の非感光性ペースト組成物を調製した。
[製造例2](ポジ型レジスト組成物の調製)
アルカリ可溶性樹脂として合成例2で得られたポリマー(B)60部、感光性酸生成化合物として1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル15部、希釈溶剤と
してプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50部、および可塑剤としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート25部を、攪拌機で混合溶解することにより、液状のポジ型レジスト組成物を調製した。
[製造例3](導電性ペースト組成物の調製)
導電性粒子として平均粒径0.5μmのAg粒子90部、バインダー樹脂としてヒドロキシプロピルメチルセルロース10部、および希釈溶剤としてブチルカルビトール20部を、3本ロールにて混練りすることにより、ペースト状の導電性ペースト組成物を調製した。
[製造例4](感放射線性導電性ペースト組成物の調製)
導電性粒子として平均粒径0.5μmのAg粒子90部、アルカリ可溶性樹脂として合
成例3で得られたポリマー(C)5部、光硬化剤(架橋剤)としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート3部、光重合開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルジフェニルホスフィンオキサイド1部、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン1部、および希釈溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート20部を、3本ロールにて混練りすることにより、ペースト状の感放射線性導電性ペースト組成物を調製した。
[製造例5](水性分散液の調製)
まず、導電性粒子として平均粒径0.2μmのAg粒子20部およびイソプロピルアルコール80部をホモミキサーで混合して、凝集物のない銀微粒子のアルコール分散液(固形分濃度20%)を得た。
次いで、この銀微粒子のアルコール分散液500部(固形分換算で100部)と、合成例4で得られたカチオン性有機粒子のエマルジョン100部(固形分換算で10部)とを混合して水性分散液を調製した。
[製造例6](感光性粘着シートの作製)
バインダー樹脂として合成例5で得られたポリマー(E)15部、光硬化剤(架橋剤)としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート3部、光重合開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルジフェニルホスフィンオキサイド2部、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン1部、および希釈溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート75部を、ウェーブローターにて混練りすることにより、液状の感光性粘着剤組成物を調製した。
次いで、得られた感光性粘着剤組成物を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体3)上にロールコータにより塗布して塗膜を形成した。
次いで、形成された塗膜を90℃で10分間乾燥することにより溶剤を完全に除去し、これにより、厚さ0.5μmの感光性粘着シートを作製した。
[非感光性無機粉体分散ペースト層の形成工程]
製造例1で得られた非感光性ペースト組成物を、予め離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムよりなる第1支持体(幅200mm、長さ30cm、厚さ38μm)上にアプリケーターにより塗布して塗膜を形成した。
次いで、形成された塗膜を90℃で10分間乾燥することにより希釈溶剤を完全に除去し、これにより、第1支持体上に、厚さ15μmのペースト層を形成した。
[ポジ型レジスト膜の形成工程]
製造例2で得られたポジ型レジスト組成物を、予め離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムよりなる第4支持体(幅200mm、長さ30cm、厚さ38μm)上にアプリケーターにより塗布して塗膜を形成した。
次いで、形成された塗膜を90℃で10分間乾燥することにより希釈溶剤を完全に除去し、これにより、第4支持体上に、厚さ5μmのポジ型レジスト膜を形成した。
次いで、第1支持体上に形成されたペースト層の表面に、第4支持体上に形成されたポジ型レジスト膜を重ね合わせ、加熱ローラなどにより熱圧着(加熱ローラの表面温度が90℃、加熱ローラによるロール圧が1kg/cm2、加熱ローラの移動速度が0.2m/
分)した後、第4支持体を剥離除去した。これにより、ペースト層上に、ポジ型レジスト膜が転写されて密着した。
[ポジ型レジスト膜の露光工程]
ポジ型レジスト膜に対して、露光用マスク(30μm幅のストライプパターン)を介して、超高圧水銀灯により、i線(波長365nmの紫外線)を500mJ/cm2照射し
た。
[ポジ型レジスト膜の現像工程とペースト層のエッチング工程]
露光処理されたポジ型レジスト膜に対して、1重量%の水酸化ナトリウム水溶液(30℃、pH13)を現像液とするシャワー法による現像処理を20秒かけて行なった。次いで、超純水による水洗処理および乾燥処理を行なった。これにより、紫外線が照射された部分のレジストの除去、およびそれに対応したペースト層のエッチングを行ない、レジストパターンとペースト層の第1パターンを形成した。
[レジストパターンの露光工程]
上記レジストパターンに対して、超高圧水銀灯により、i線(波長365nmの紫外線)を照射した。ここに、照射量は500mJ/cm2とした。
[導電体層の形成工程]
製造例3で得られた導電性ペースト組成物を、第1支持体に形成された第1パターンの凹部へスクリーン版(線幅50μm、版厚み50μm)を介して印刷を行なった。
次いで、形成された塗膜を90℃で10分間乾燥することにより溶剤を完全に除去し、これにより、厚さ15μmの導電体層の第2パターンを形成した。
[レジストパターンの剥離工程]
1重量%の炭酸ナトリウム水溶液(30℃、pH11)を現像液とするシャワー法による現像処理を60秒かけて行なった。次いで、超純水による水洗処理を行ない、これにより、レジストパターンを溶解除去した。
[転写工程]
第1支持体上に形成された第1パターンおよび第2パターンの表面を別の第2支持体(アルミナ基板)に重ね合わせ、加熱ローラなどにより熱圧着(加熱ローラの表面温度が90℃、加熱ローラによるロール圧が1kg/cm2、加熱ローラの移動速度が0.2m/
分)した後、第1支持体を剥離除去した。これにより、第2支持体の表面に、第1パターンおよび第2パターンが転写されて密着した。
[焼成工程]
第1パターンおよび第2パターンが形成されたアルミナ基板を焼成炉内で900℃の温度雰囲気下で2時間にわたり焼成処理を行なった。これにより、アルミナ基板の表面に、第1無機パターンおよび第2無機パターン(導電体パターン)が形成された。
得られたパターンの形状は、第1無機パターンの幅が200μm±5μm、高さが10μm±1μmであり、第2無機パターン2の幅が50μm±5μm、高さが10μm±1μmであり寸法精度が極めて高いものであった。
以上の工程を図1に示す。図1は、本発明に係る製造方法における造形物の形成工程の一例を示す概略断面図である。
図1の(1)は、第1支持体1a上に、無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物からペースト層2が形成されていることを示す。図1の(2)は、このペースト層2の表面に、第4支持体1dの片面に形成されたポジ型レジスト膜3の表面が重ね合わせられていることを示す。図1の(3)は、第4支持体1dを剥離した後のポジ型レジスト膜3に、フォトマスクM(符号4)を用いて露光が矢印の方向から行われていることを示す。図
1の(4)は、レジスト膜3を現像してレジストパターン5が形成されていることを示す。図1の(5)は、このレジストパターン5の凹部に位置するペースト層2をエッチングして第1パターン6aが形成されていることを示す。図1の(6)は、レジストパターン5に露光が矢印の方向から行われていることを示す。図1の(7)は、上記エッチングにより形成された第1パターンの凹部に、導電性ペースト組成物を充填して導電体層の第2パターン6bが形成されていることを示す。図1の(8)は、ペースト層2の上に形成されていたレジストパターン5が剥離されていることを示す。図1の(9)は、第1パターン6aと第2パターン6bを第2支持体1bの表面に接触させて熱圧着がなされていることを示す。図1の(10)は、第1支持体1aを剥離して第1パターン6aと第2パターン6bが第2支持体1bに転写されていることを示す。図1の(11)は、この第1パターン6aと第2パターン6bが形成された第2支持体1bを焼成して第2支持体1bの表面に、第1無機パターン7aと第2無機パターン7bが形成されていることを示す。
実施例1において、[導電体層の形成工程]、[転写工程]、[焼成工程]を以下のように変更した以外は実施例1と同様に行なった。
[導電体層の形成工程]
製造例4で得られた感放射線性導電性ペースト組成物を、第1支持体に形成された第1パターン上に、アプリケーターにより塗布して塗膜を形成した。
次いで、形成された塗膜を90℃で10分間乾燥することにより溶剤を完全に除去し、これにより、厚さ15μmの感放射線性導電体層を形成した。
次いで、露光用マスク(50μm幅のストライプパターン)を介して、超高圧水銀灯により、i線(波長365nmの紫外線)を照射した。ここに、照射量は3000mJ/cm2とした。次いで、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液(30℃、pH11)を現像液と
するシャワー法による現像処理を20秒かけて行なった。
次いで、超純水による水洗処理を行い、これにより、紫外線が照射されていない未硬化のレジストを除去し、導電体層の第2パターンを形成した。
[転写工程]
実施例1に記載の第1支持体上に形成された第1パターンおよび第2パターンの表面に、製造例5で得られた感光性粘着シートを重ね合わせ、加熱ローラなどにより熱圧着(加熱ローラの表面温度が90℃、加熱ローラによるロール圧が1kg/cm2、加熱ローラ
の移動速度が0.2m/分)した後、第1支持体を剥離除去した。これにより、第3支持体(ポリエチレンテレフタレートフィルム)に、第1パターンおよび第2パターンが転写されて密着した。
次いで、第2支持体(アルミナ基板)の表面に第1パターンおよび第2パターンが当接されるように重ね合わせ、加熱ローラなどにより熱圧着(加熱ローラの表面温度が90℃、加熱ローラによるロール圧が1kg/cm2、加熱ローラの移動速度が0.2m/分)
した後、感光性粘着シートの裏面より露光し、第3支持体を剥離除去した。これにより、第2支持体の表面に、第1パターンおよび第2パターンが転写されて密着した。
[焼成工程]
第1パターンおよび第2パターンが形成されたアルミナ基板を焼成炉内で900℃の温度雰囲気下で2時間にわたり焼成処理を行なった。これにより、アルミナ基板の表面に、第1無機パターンおよび第2無機パターン(導電体パターン)が形成された。
得られたパターンの形状は、第1無機パターンの幅が200μm±4μm、高さが10μm±1μmであり、第2無機パターンの幅が50μm±3μm、高さが10μm±1μ
mであり寸法精度が極めて高いものであった。
以上の工程を図2に示す。図2は、本発明に係る製造方法における造形物の形成工程の一例を示す概略断面図である。
図2の(1)は、第1支持体1a上に、無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物からペースト層2が形成されていることを示す。図2の(2)は、このペースト層2の表面に、第4支持体1dの片面に形成されたポジ型レジスト膜3の表面が重ね合わせられていることを示す。図2の(3)は、第4支持体1dを剥離した後のポジ型レジスト膜3に、フォトマスクM(符号4)を用いて露光が矢印の方向から行われていることを示す。図2の(4)は、レジスト膜3を現像してレジストパターン5が形成されていることを示す。図2の(5)は、このレジストパターン5の凹部に位置するペースト層2をエッチングして第1パターン6aが形成されていることを示す。図2の(6)は、レジストパターン5に露光が矢印の方向から行われていることを示す。図2の(7)は、レジストパターン5上とエッチングにより形成された第1パターン6aの凹部に、感放射線性導電体層10が形成されていることを示す。図2の(8)は、感放射線性導電体層10に、フォトマスクM(符号4)を用いて露光が矢印の方向から行われていることを示す。図2の(9)は、上記エッチングにより形成された第1パターン6aの凹部に、感放射線性導電体層10の第2パターン6bが形成されていることを示す。図2の(10)は、ペースト層2の上に形成されていたレジストパターン5が剥離されていることを示す。図2の(11)は、第1パターン6aと第2パターン6bを、感光性粘着シート9の第3支持体1cの片面にコーティングされた感光性粘着剤層8の表面に接触させて熱圧着がなされていることを示す。図2の(12)は、第1支持体1aを剥離して第1パターン6aと第2パターン6bが感光性粘着剤層8に転写されていることを示す。図2の(13)は、この第1パターン6aと第2パターン6bの表面を、第2支持体1bの表面に接触させて熱圧着されていることを示す。図2の(14)は、感光性粘着シート9の第3支持体1cに、露光が矢印の方向から行われていることを示す。図2の(15)は、第3支持体1cを剥離して第1パターン6aと第2パターン6bが第2支持体1bに転写されていることを示す。図2の(16)は、この第1パターン6aと第2パターン6bが形成された第2支持体1bを焼成して第2支持体1bの表面に、第1無機パターン7aと第2無機パターン7bが形成されていることを示す。
実施例1において、[ペースト層の形成工程]、[導電体層の形成工程]、[転写工程]、[焼成工程]を以下のように変更した以外は実施例1と同様に行なった。
[ペースト層の形成工程]
製造例1で得られた非感光性ペースト組成物を、離型性のPTFE粒子含有Niメッキ基板よりなる第5支持体(幅100mm、長さ100cm、厚さ500μm)上に、アプリケーターにより塗布して塗膜を形成した。
次いで、形成された塗膜を90℃で10分間乾燥することにより希釈溶剤を完全に除去し、これにより、第5支持体上に、厚さ15μmのペースト層を形成した。
[導電体層の形成工程]
製造例5で得られた導電性水性分散液に、それぞれ陰極として離型性のPTFE粒子含有Niメッキ基板(第5支持体)および対向電極(陽極)としてSUS板を配置し、20Vの定電圧法により陰極上に導電体膜を電着し(電着時間2分)、水洗を行なった。この後、100℃で10分間加熱し、第1パターンの凹部へ厚み15μmの導電体層を形成した。
[転写工程]
第5支持体上に形成された第1パターンおよび第2パターンの表面に、製造例5で得ら
れた感光性粘着シートを重ね合わせ、加熱ローラなどにより熱圧着(加熱ローラの表面温度が90℃、加熱ローラによるロール圧が1kg/cm2、加熱ローラの移動速度が0.
2m/分)した後、第5支持体を剥離除去した。これにより、第3支持体に、第1パターンおよび第2パターンが転写されて密着した。
次いで、感光性粘着シートの裏面より露光した。その後、第2支持体(アルミナ基板)の表面に第1パターンおよび第2パターンが当接されるように重ね合わせ、加熱ローラなどにより熱圧着(加熱ローラの表面温度が90℃、加熱ローラによるロール圧が1kg/cm2、加熱ローラの移動速度が0.2m/分)した後、第3支持体を剥離除去した。こ
れにより、第2支持体の表面に、第1パターンおよび第2パターンが転写されて密着した。
[焼成工程]
第1パターンおよび第2パターンが形成されたアルミナ基板を焼成炉内で900℃の温度雰囲気下で2時間にわたり焼成処理を行なった。これにより、アルミナ基板の表面に無機パターン1および第2無機パターン(導電体パターン)が形成された。
得られたパターンの形状は、第1無機パターンの幅が200μm±5μm、高さが10μm±1μmであり、第2無機パターンの幅が50μm±4μm、高さが10μm±1μmであり寸法精度が極めて高いものであった。
以上の工程を図3に示す。図3は、本発明に係る製造方法における造形物の形成工程の一例を示す概略断面図である。
図3の(1)は、第5支持体1e上に、無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物からペースト層2が形成されていることを示す。図3の(2)は、このペースト層2の表面に、第4支持体1dの片面に形成されたポジ型レジスト膜3の表面が重ね合わせられていることを示す。図3の(3)は、第4支持体1dを剥離した後のポジ型レジスト膜3に、フォトマスクM(符号4)を用いて露光が矢印の方向から行われていることを示す。図3の(4)は、レジスト膜3を現像してレジストパターン5が形成されていることを示す。図3の(5)は、このレジストパターン5の凹部に位置するペースト層2をエッチングして第1パターン6aが形成されていることを示す。図3の(6)は、レジストパターン5に露光が矢印の方向から行われていることを示す。図3の(7)は、上記エッチングにより形成された第1パターン6aの凹部に、導電性水性分散液を用いて導電体層の第2パターン6bが形成されていることを示す。図3の(8)は、ペースト層2の上に形成されていたレジストパターン5が剥離されていることを示す。図3の(9)は、第1パターン6aと第2パターン6bを、感光性粘着シート9の第3支持体1cの片面にコーティングされた感光性粘着剤層8の表面に接触させて熱圧着がなされていることを示す。図3の(10)は、第5支持体1eを剥離して第1パターン6aと第2パターン6bが感光性粘着剤層8に転写されていることを示す。図3の(11)は、感光性粘着シート9の第3支持体1cに、露光が矢印の方向から行われていることを示す。図3の(12)は、この第1パターン6aと第2パターン6bの表面を、第2支持体1bの表面に接触させて熱圧着されていることを示す。図3の(13)は、第3支持体1cを剥離して第1パターン6aと第2パターン6bが第2支持体1bに転写されていることを示す。図3の(14)は、この第1パターン6aと第2パターン6bが形成された第2支持体1bを焼成して第2支持体1bの表面に、第1無機パターン7aと第2無機パターン7bが形成されていることを示す。
[非感光性無機粉体分散ペースト層の形成工程]、[ポジ型レジスト膜の形成工程]および[ポジ型レジスト膜の露光工程]を実施例1と同様に行った後、以下の工程を行った
[ポジ型レジスト膜の現像工程]
露光処理されたポジ型レジスト膜に対して、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液(30℃、pH11)を現像液とするシャワー法による現像処理を60秒かけて行なった。次いで、超純水による水洗処理および乾燥処理を行なった。これにより、紫外線が照射された部分のレジストを除去し、レジストパターンを形成した。なお、ペースト層については、一部エッチングされていることを確認した。
[レジストパターンの露光工程]
上記レジストパターンに対して、超高圧水銀灯により、i線(波長365nmの紫外線)を照射した。なお、照射量は500mJ/cm2とした。
[ペースト層のエッチング工程とレジストパターンの剥離工程]
1重量%の炭酸ナトリウム水溶液(30℃、pH11)を現像液とするシャワー法による現像処理を60秒かけて行った。次いで、超純水による水洗処理および乾燥処理を行なった。これにより、レジストパターンに対応したペースト層のエッチングを行ない、第1パターンを形成するとともに、レジストパターンを溶解除去した。
以上の工程を図4に示す。図4は、本発明に係る製造方法における造形物の形成工程の一例を示す概略断面図である。
図4の(1)は、第1支持体1a上に、無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物からペースト層2が形成されていることを示す。図4の(2)は、このペースト層2の表面に、第4支持体1dの片面に形成されたポジ型レジスト膜3の表面が重ね合わせられていることを示す。図4の(3)は、第4支持体1dを剥離した後のポジ型レジスト膜3に、フォトマスクM(符号4)を用いて露光が矢印の方向から行われていることを示す。図4の(4)は、レジスト膜3を現像してレジストパターン5が形成されていることを示す。図4の(5)は、レジストパターン5に露光が矢印の方向から行われていることを示す。図4の(6)は、レジストパターン5の凹部に位置するペースト層2をエッチングして第1パターン6aが形成され、ペースト層2の上に形成されていたレジストパターン5が剥離されていることを示す。
図1は、本発明に係る製造方法における造形物の形成工程の一例を示す概略図である。 図2は、本発明に係る製造方法における感光性粘着シートを用いた造形物の形成工程の一例を示す概略図である。 図3は、本発明に係る製造方法における感光性粘着シートを用いた造形物の形成工程の一例を示す概略図である。 図4は、本発明に係る製造方法における造形物の形成工程の一例を示す概略図である。
符号の説明
1a・・・ 第1支持体
1b・・・ 第2支持体
1c・・・ 第3支持体
1d・・・ 第4支持体
1e・・・ 第5支持体
2・・・・ ペースト層
3・・・・ ポジ型レジスト膜
4・・・・ フォトマスクM
5・・・・ レジストパターン
6a・・・ 第1パターン
6b・・・ 第2パターン
7a・・・ 第1無機パターン
7b・・・ 第2無機パターン
8・・・・ 感光性粘着剤層
9・・・・ 感光性粘着シート
10・・・ 感放射線導電体層

Claims (7)

  1. 少なくとも、
    (1)第1支持体上に、アルカリ可溶性樹脂を含み、かつ無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物からペースト層を形成する工程と、
    (2)前記ペースト層上にポジ型レジストからポジ型レジスト膜を形成する工程と、
    (3)前記レジスト膜を露光処理して、レジストパターンの潜像を形成する工程と、
    (4)前記レジスト膜をアルカリ性の第1現像液を用いて現像処理してレジストパターンを顕在化させる工程と、
    (5)前記レジストパターンを露光する工程と、
    (6)前記レジストパターンをアルカリ性の第2現像液を用いて剥離する工程と
    を含む造形物の製造方法であって、
    前記工程(4)または(6)において前記ペースト層をエッチング処理してレジストパターンに対応する第1パターンを形成すること
    前記工程(4)において前記ペースト層をエッチング処理する場合、エッチング液として前記第1現像液が用いられ、
    前記工程(6)において前記ペースト層をエッチング処理する場合、エッチング液として前記第2現像液が用いられ、
    前記レジストパターンにおいて光照射されていないレジスト残留部の構成材料が、前記ペースト層の構成材料よりも前記エッチング液に対する溶解速度が小さいこと、ならびに、
    前記第2現像液のpHが、前記第1現像液のpHより小さいこと
    を特徴とする造形物の製造方法。
  2. 前記工程(1)から(6)を含む製造方法により形成された造形物を、必要に応じて積層した後、焼成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の造形物の製造方法。
  3. 少なくとも、
    (1)第1支持体上に、アルカリ可溶性樹脂を含み、かつ無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物からペースト層を形成する工程と、
    (2)前記ペースト層上にポジ型レジストからポジ型レジスト膜を形成する工程と、
    (3)前記レジスト膜を露光処理して、レジストパターンの潜像を形成する工程と、
    (4)前記レジスト膜をアルカリ性の第1現像液を用いて現像処理してレジストパターンを顕在化させ、前記ペースト層をエッチング処理してレジストパターンに対応する第1パターンを形成する工程と、
    (5)前記レジストパターンを露光する工程と、
    (6)前記ペースト層の第1パターンの凹部に、導電性粒子を含む導電性ペースト組成物から導電体層の第2パターンを形成する工程と、
    (7)前記レジストパターンをアルカリ性の第2現像液を用いて剥離する工程と、
    (8)前記第1パターンおよび第2パターンを第2支持体に転写する工程と、
    (9)前記工程(1)から(8)を経て形成された造形物を、必要に応じて積層した後、焼成する工程とを含み、
    前記工程(4)のエッチング処理において、エッチング液として前記第1現像液が用いられ、
    前記レジストパターンにおいて光照射されていないレジスト残留部の構成材料が、前記ペースト層の構成材料よりも前記エッチング液に対する溶解速度が小さいこと、ならびに、
    前記第2現像液のpHが、前記第1現像液のpHより小さいこと
    を特徴とする造形物の製造方法。
  4. 前記第2パターンの形成方法が、スクリーン印刷法、フォトリソグラフィー法および電着法のいずれかであることを特徴とする請求項3に記載の造形物の製造方法。
  5. 前記第1パターンおよび第2パターンの第2支持体への転写を、感光性粘着シートを用いて行なうことを特徴とする請求項3または4に記載の造形物の製造方法。
  6. 前記ポジ型レジスト膜が、支持フィルム上にポジ型レジスト膜が形成された転写フィルムを用いて、該転写フィルムのポジ型レジスト膜を転写することにより、ペースト層上に形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の造形物の製造方法。
  7. 前記造形物が電子部品用グリーンシートであることを特徴とする請求項1に記載の造形物の製造方法。
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