JP4409319B2 - 造形物の製造方法 - Google Patents
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Description
が可能な造形物の製造方法を提供することを目的としている。
(1)第1支持体上に、無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物からペースト層を形成する工程と、
(2)前記ペースト層上にポジ型レジストからポジ型レジスト膜を形成する工程と、
(3)前記レジスト膜を露光処理して、レジストパターンの潜像を形成する工程と、
(4)前記レジスト膜を第1現像液を用いて現像処理してレジストパターンを顕在化させる工程と、
(5)前記レジストパターンを露光する工程と、
(6)前記レジストパターンを第2現像液を用いて剥離する工程とを含み、
前記工程(4)または(6)において前記ペースト層をエッチング処理してレジストパターンに対応する第1パターンを形成することを特徴としている。
本発明に係る造形物の第2の製造方法は、少なくとも、
(1)第1支持体上に、無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物からペースト層を形成する工程と、
(2)前記ペースト層上にポジ型レジストからポジ型レジスト膜を形成する工程と、
(3)前記レジスト膜を露光処理して、レジストパターンの潜像を形成する工程と、
(4)前記レジスト膜を第1現像液を用いて現像処理してレジストパターンを顕在化させ、前記ペースト層をエッチング処理してレジストパターンに対応する第1パターンを形成する工程と、
(5)前記レジストパターンを露光する工程と、
(6)前記ペースト層の第1パターンの凹部に、導電性粒子を含む導電性ペースト組成物から導電体層の第2パターンを形成する工程と、
(7)前記レジストパターンを第2現像液を用いて剥離する工程と、
(8)前記第1パターンおよび第2パターンを第2支持体に転写する工程と、
(9)前記工程(1)から(8)を経て形成された造形物を、必要に応じて積層した後、焼成する工程とを含むことを特徴としている。
本発明の造形物の製造方法は、
(I)ペースト層の形成工程、(II)ポジ型レジスト膜の形成工程、(III)ポジ型レジ
スト膜の露光工程、(IV)ポジ型レジスト膜の現像工程、(V)ペースト層のエッチング工程(第1パターン形成工程)、(VI)レジストパターンの露光工程、(VII)導電体層
の形成工程(第2パターン形成工程)、(VIII)レジストパターンの剥離工程、(IX)第1パターンおよび第2パターンの転写工程および(X)得られた造形物の積層・焼成工程を含む。
ては必要に応じて行われる工程であり、本発明に係る第2の製造方法においては必須の工程である。
ペースト層は、無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物を第1支持体上に塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部または全部を除去することにより形成することができる。
この工程においては、前記ペースト層の表面にポジ型レジスト膜を形成する。すなわち、このレジスト膜を構成するレジストは、ポジ型のレジストである。
<(III)ポジ型レジスト膜の露光工程>
この工程においては、前記ペースト層上に形成されたポジ型レジスト膜の表面に、露光用マスクMを介して、紫外線などの放射線を選択的に照射(露光)して、レジストパターンの潜像を形成する。図1〜4における符号MAおよびMBは、それぞれ、露光用マスクMにおける光遮光部および光透過部である。
ー法で使用されている紫外線照射装置、半導体および液晶表示装置を製造する際に使用されている露光装置など特に限定されるものではない。
この工程においては、露光されたレジスト膜を現像処理することにより、レジストパターン(潜像)を顕在化させる。
濃度、現像時間、現像温度、現像方法(例えば、浸漬法、揺動法、シャワー法、スプレー法、パドル法)、現像装置などを適宜選択することができる。
このレジストパターンは、後述するペースト層のエッチング工程におけるエッチングマスクとして作用するものであり、レジスト残留部の構成材料(光照射されないレジスト部分)は、前記ペースト層の構成材料よりもエッチング液に対する溶解速度が小さいことが必要である。
この工程においては、ペースト層をエッチング処理し、レジストパターンに対応する第1パターンを形成する。すなわち、ペースト層のうち、レジストパターンのレジスト除去部に対応する部分がエッチング液に溶解されて選択的に除去される。
後述のレジストパターン剥離工程でレジスト残留部を除去することを目的に、該レジスト残留部のパターン表面に放射線を照射して露光する。
この工程は、本発明に係る第1の製造方法においては、必要に応じて行われる工程であり、この工程を行う場合には、上記ペースト層のエッチング工程(V)が行われて、第1パターンが形成されていることが必要である。
この工程においては、前記レジストパターンの露光部分を剥離除去または溶解除去するために現像処理を行う。現像液としては、アルカリ現像液が好ましく、現像液による現像処理後には、水洗を施すことが好ましい。
いる第2現像液のpHは、上記レジスト膜現像工程(IV)およびペースト層エッチング工程で用いた第1現像液のpHよりも小さいことが好ましい。
層のエッチング工程(V)を行うことで、ペースト層におけるレジストパターンのレジスト除去部に対応する部分が選択的に溶解されて、第1パターンが形成される。
)において不要部分に残存した導電性粒子の残渣を除去することができ、製造歩留まりの向上、導電体層パターンの高精細化、さらに電子部品の信頼性向上が期待できる。
この工程においては、第1支持体上に形成された第1パターンおよび第2パターンを、別の第2支持体に転写する。このような転写方法の例としては、以下の方法が挙げられる。なお、本発明に係る第1の製造方法においては、第2パターンは必要に応じて形成されるため、同様の方法にて第1パターンのみを第2支持体に転写してもよい。
ーラによるロール圧が0.1〜5kg/cm2 、かつ加熱ローラの移動速度が0.1〜10.0m/分というような条件を示すことができる。また、第2支持体は予め予熱されていてもよく、予熱温度としては、例えば40〜100℃とすることができる。
このようにして支持体上に形成された樹脂成分を含有する造形物(パターン化物、部品の前駆体)は、焼成することにより無機パターンと導電体パターンからなる無機造形物を製造することができる。また、焼成工程前の造形物を必要に応じて積層した後に焼成処理を行ってもよい。
本発明の製造方法により得られる造形物は、シート状造形物であることが好ましく、電子部品、回路基板等として用いることができる。また、上記シート状造形物は、未焼成のグリーンシートであってもよく、電子部品用グリーンシート、回路基板用グリーンシートとして好ましく用いられる。
<支持体>
支持体は、無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物、導電性粒子を含む導電性組成物あるいは感光性粘着剤を塗布し、塗膜を形成することが可能であれば特に制限されない。
本発明で用いられる非感光性ペースト組成物は、(a)無機粉体、(b)アルカリ可溶性樹脂および(c)希釈溶剤を含有してなるペースト状の組成物である。
本発明で用いられる無機粉体(a)としては、具体的には、セラミックス粉末、ガラス
粉末、フェライト粉末などが好ましい。
Cu系、Mn−Mg−Zn−Cu系、Mg−Zn系等のフェライトが挙げられ、透磁率
が高い、損失係数が小さい、温度係数が小さい、飽和磁束密度が高いなどの特性に優れるNi−Zn−Cu系、Mg−Zn−Cu系、Mn−Mg−Zn−Cu系フェライトが好ましい。
本発明で用いられる非感光性ペースト組成物では、アルカリ可溶性樹脂(b)を100重量部としたときに、無機粉体(a)を、重量比〔(a)/(b)〕で100以上、好ましくは500〜2000の割合で含有することが望ましい。
(b)アルカリ可溶性樹脂
本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂(b)は、アルカリ可溶性モノマー類から選ばれる少なくとも1種のモノマーを必須成分として、重合あるいは共重合し、さらに必要に応じてカルボキシル基以外の反応性官能基を導入することにより得ることができる。
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ケイ皮酸、ヘキサヒドロフタル酸モノ2−メタクリロイルオキシエチル、コハク酸モノ2−メタクリロイルオキシエチル等のカルボキシル基含有モノマー類;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル等の水酸基含有モノマー類;
o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン等のフェノール性水酸基含有モノマー類などが挙げられる。
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;
スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル系モノマー類;
ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類等;
(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリブチレングリコール、(メタ)アクリル酸プロピレングリコールポリブチレングリコール、(メタ)アクリル酸エチレングリコールポリプロピレングリコールなど側鎖にプロピレングリコール鎖、ブチレングリコール鎖、エチレングリコール鎖を含む(メタ)アクリル酸エステル等;
メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)などが挙げられる。
ル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2-ヘプタノン、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、γ-ブチロラクトンなどが挙げられる。
本発明の非感光性ペースト組成物に用いられる希釈溶剤(c)としては、無機粉体(a)との親和性、ならびにアルカリ可溶性樹脂(b)およびその他必要に応じて配合される後述の各種添加剤との溶解性が良好で、ペースト組成物に適度な粘性を付与することができ、乾燥させることによって容易に蒸発除去できる溶剤が好ましい。
ジエチルケトン、メチルエチルケトン、ジプロピルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
n−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル系アルコール類;
酢酸−n−ブチル、酢酸アミル等の飽和脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル類;
乳酸エチル、乳酸−n−ブチル等の乳酸エステル類;
メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート等のエーテル系エステル類などを挙げることができる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
非感光性ペースト組成物における希釈溶剤(c)の含有割合は、所望の流動性が得られる範囲内において適宜選択することができるが、通常、非感光性ペースト組成物の固形分100重量部に対して、1〜10,000重量部であり、好ましくは5〜500重量部であることが望ましい。
本発明で用いられる導電性ペースト組成物は、(1)スクリーン印刷法、(2)フォトリソグラフィー法、(3)電着法等の導電体層パターンの形成方法により主要構成成分が異なる。
スクリーン印刷法で用いられる導電性ペースト組成物は、(1−a)導電性粒子、(1−b)バインダー樹脂および(1−c)希釈溶剤を含有してなるペースト状の組成物である。
本発明で用いられる導電性粒子(1−a)としては、導電性の金属もしくはそれらの化合物、または導電性の有機化合物もしくは導電性の無機物で、前記無機粉末(非感光性ペースト組成物の構成成分として使用できるセラミックス粉末、ガラス粉末、フェライト粉末等の無機粉体(a))の表面の一部に、1種単独でまたは複数種を併用して付着されていてもよい。
ム、鉄、ニッケル、コバルト、ゲルマニウム、珪素、亜鉛、チタン、マグネシウム、アルミニウムなどから選ばれる少なくとも1種の金属を用いることができる。
このような導電性粒子(1−a)の平均粒子径は、好ましくは0.01〜10.0μm、さらに好ましくは0.01〜6.0μm、より好ましくは0.01〜3.0μmであることが望ましい。平均粒子径が上記範囲内にあると、粗大粒子化せず、しかも、膜厚を薄くした場合に塗膜の組成が均一となる。
本発明で用いられる導電性ペースト組成物では、バインダー樹脂(1−b)を100重量部としたときに、導電性粒子(1−a)を、重量比〔(1−a)/(1−b)〕で100以上、好ましくは500〜2000の割合で含有することが望ましい。
本発明で用いられるバインダー樹脂(1−b)は、前述の非感光性ペースト組成物を構成するアルカリ可溶性樹脂(b)と同様の樹脂、またそれ以外に、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース類、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール等を使用することができる。
本発明で用いられる希釈溶剤(1−c)としては、たとえば、
エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類;
エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールフェニルメチルエーテル等のエチレングリコールフェニルエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;
プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル類;
エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類;
エチルカルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類;
エチルカルビト−ルアセテート、ブチルカルビトールアセテート等のカルビトールアセテート類;
乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸イソプロピル等の乳酸エステル類;
酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸イソブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;
3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等の他のエステル類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;
N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;
γ−ブチロラクン等のラクトン類;
テトラヒドロフルフリルアルコール、2−ヒドロキシエチルアセテート、ターピネオールなどを挙げることができる。これらの溶剤は、一種単独で使用してもよいし、あるいは二種以上を混合して使用することもできる。
フォトリソグラフィー法で用いられる導電性ペースト組成物は、(2−a)導電性粒子、(2−b)アルカリ可溶性樹脂、(2−c)感放射線性成分および(2−d)希釈溶剤を含有してなるペースト状の組成物である。
本発明で用いられる導電性粒子(2−a)は、前述のスクリーン印刷用導電性ペースト組成物を構成する導電性粒子(1−a)と同様の導電性粒子を使用することができる。
本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂(2−b)は、前述の非感光性ペースト組成物に記載のアルカリ可溶性樹脂(b)と同様のものを使用することができる。
本発明で用いられる感放射線性成分(2−c)としては、多官能性モノマーと光重合開始剤が好ましい。
エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;
両末端ヒドロキシポリブタジエン、両末端ヒドロキシポリイソプレン、両末端ヒドロキシポリカプロラクトン等の両末端ヒドロキシル化重合体のジ(メタ)アクリレート類;
グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールアルカン、テトラメチロールアルカン、ジペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート類;
3価以上の多価アルコールのポリアルキレングリコール付加物のポリ(メタ)アクリレート類;
1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ベンゼンジオール類等の環式ポリオールのポリ(メタ)アクリレート類;
ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、アルキド樹脂(メタ)アクリレート、シリコーン樹脂(メタ)アクリレート、スピラン樹脂(メタ)アクリレート等のオリゴ(メタ)アクリレート類などを挙げる
ことができる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ベンジル、ベンゾイン、ベンゾフェノン、カンファーキノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−メチル−〔4’−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のカルボニル化合物;
アゾイソブチロニトリル、4−アジドベンズアルデヒド等のアゾ化合物あるいはアジド化合物;
メルカプタンジスルフィド等の有機硫黄化合物;
ベンゾイルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、tert−ブチルハイドロパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、パラメタンハイドロパーオキシド等の有機パーオキシド;
1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2’−クロロフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔2−(2−フラニル)エチレニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン等のトリハロメタン類;
2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール等のイミダゾール二量体などを挙げることができる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
(2−d)希釈溶剤
本発明で用いられる希釈溶剤(2−d)としては、前述の非感光性ペースト組成物に記載の希釈溶剤(c)と同様の溶剤を使用することができる。感放射線性導電性ペースト組成物における希釈溶剤(2−d)の含有割合としては、所望の流動性が得られる範囲内において適宜選択することができるが、通常、組成物の固形分100重量部に対して、1〜10,000重量部であり、好ましくは5〜500重量部であることが望ましい。
電着法で用いられる水性分散液(本明細書においては、広義の導電性ペースト組成物に含めるものとする。)は、(3−a)導電性粒子分散液、および(3−b)有機粒子含有水性エマルジョンが混合した分散液である。
本発明で用いられる導電性粒子は、前述のスクリーン印刷用導電性ペースト組成物を構成する導電性粒子(1−a)と同様の導電性粒子を使用することができる。
(3−b)有機粒子含有水性エマルジョン
本発明において使用する有機粒子は、「重合性化合物および重合体の少なくとも一方」からなる。ここで、「重合性化合物」とは重合性基を有する化合物を指し、完全硬化前の前駆的重合体、重合性オリゴマー、単量体などを含む意味である。一方、「重合体」とは実質的に重合反応が完了した化合物を指す。ただし、加熱、湿気などによりこの重合体を電着後に架橋させることも可能である。有機粒子の表面は電着を可能とするために電荷を有することが好ましく、この表面電荷はアニオン型でもカチオン型でもよい。なお、導電性微粒子の材質が銅である場合には、有機粒子の表面電荷がカチオン型である方が、これらの粒子を含む水性分散液の保存安定性がよいため好ましい。
、粒子の分散性等が低下して貯蔵安定性が不足したり、十分な電着速度が得られず生産性が低下したり、取り扱い時や使用時の作業性が低下したり、細かな形状の部分への電着が困難となったりする場合がある。
本発明に係るレジスト膜の形成の際に用いられるレジスト組成物は、ポジ型レジストである。ポジ型レジスト組成物としては、たとえば(a)アルカリ現像可能な樹脂、(b)感光性酸生成化合物、および必要に応じて(c)溶剤、(d)各種添加剤をを混合することにより調製することができる。
レジスト組成物に使用されるアルカリ現像可能な樹脂としては、種々の樹脂を用いることができる。ここで、「アルカリ現像可能」とは、アルカリ性の現像液によって溶解する性質をいい、具体的には、目的とする現像処理が遂行される程度に溶解性を有していればよい。
エポキシブチル、メタクリル酸−3,4−エポキシブチル、アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、メタクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、α−エチルアクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、N−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジメチルベンジル]アクリルアミド、N−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジメチルフェニルプロピル]アクリルアミドなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ラウリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等のモノマー、モノマー(ロ)を含む場合は、モノマー(イ)および(ロ)以外の(メタ)アクリル酸エステル類;
スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル系モノマー類;
ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類;
ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ベンジル等のポリマー鎖の一方の末端に(メタ)アクリロイル基などの
重合性不飽和基を有するマクロモノマー類などが挙げられる。
(b)感光性酸生成化合物
感光性酸生成化合物(b)は、放射線光の照射によって酸を生成する化合物である。たとえば1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸アミド、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸アミドなどを挙げることができる。具体的には、J.Kosar著“Light−Sensitive Systems”339〜352(1965)、
John Wiley & Sons社(New York)や、W.S.De Fores
t著“Photoresist”50(1975)、McGraw−Hill、Inc.
(New York)に記載されている1,2−キノンジアジド化合物を挙げることができる。
4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、3′−メトキシ−2,3,4,4′−テトラヒド
ロキシベンゾフェノン、2,2′,5,5′−テトラメチル−2′,4,4′−トリヒドロキ
シトリフェニルメタン、4,4′−[1−[4−(1−(4−ヒドロキシフェニル)−1
−メチルエチル)フェニル]エチリデン]ジフェノールおよび2,4,4−トリメチル−2′,4′,7−トリヒドロキシ−2−フェニルフラバン等の1,2−ベンゾキノンジアジド
−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルま
たは1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルを好ましいものとして挙げ
ることができる。
レジスト組成物には、必要に応じて溶剤(c)が含有される。上記溶剤(c)としては、アルカリ現像可能な樹脂(a)、感光性酸生成化合物(b)、および必要に応じて含有される後述の各種添加剤(d)との溶解性が良好で、レジスト組成物に適度な粘性を付与することができ、乾燥させることによって容易に蒸発除去できるものであることが好ましい。
ジエチルケトン、メチルエチルケトン、ジプロピルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
n−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル系アルコール類;
酢酸−n−ブチル、酢酸アミル等の飽和脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル類;
乳酸エチル、乳酸−n−ブチル等の乳酸エステル類;
メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート等のエーテル系エステル類などを例示することができる。これらは、単独で、または2種以上組み合わせて使用することができる。
レジスト組成物には、上記(a)〜(c)成分のほかに、可塑剤、接着助剤、分散剤、充填剤、保存安定剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、現像促進剤などの各種添加剤が任意成分として含有されていてもよい。
本発明で用いられる感光性粘着剤は、バインダー樹脂(a)、感放射線性成分(b)、および希釈溶剤(c)を含有してなる組成物である。なお、本発明で用いられる感光性粘着シートは、支持体としてのシート表面に、この粘着剤をコーティングすることにより得られる。
本発明で用いられるバインダー樹脂(a)としては、たとえば、
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ケイ皮酸、ヘキサヒドロフタル酸モノ2−メタクリロイルオキシエチル、コハク酸モノ2−メタクリロイルオキシエチル等のカルボキシル基含有モノマー類;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル等の水酸基含有モノマー類;
o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン等のフェノール性水酸基含有モノマー類;
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;
スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル系モノマー類;
ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類等;
(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリブチレングリコール、(メタ)アクリル酸プロピレングリコールポリブチレングリコール、(メタ)アクリル酸エチレングリコールポリプロピレングリコールなど側鎖にプロピレングリコール鎖、ブチレングリコール鎖、またはエチレングリコール鎖を含む(メタ)アクリル酸エステル等;
メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)などのモノマーからなる共重合体が挙げられる。
本発明で用いられる感放射線性成分(b)としては、前述のフォトリソグラフィー法で用いられる導電性ペースト組成物を構成する感放射線性成分と同様の成分を使用することができる。
(c)希釈溶剤
本発明の感光性粘着剤に用いられる希釈溶剤(c)としては、バインダー樹脂(a)、感放射線性成分(b)、およびその他必要に応じて含有される後述の各種添加剤との溶解性が良好で、感光性粘着剤組成物に適度な粘性を付与することができ、乾燥させることによって容易に蒸発除去できる溶剤が好ましい。
ジエチルケトン、メチルエチルケトン、ジプロピルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
n−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル系アルコール類;
酢酸−n−ブチル、酢酸アミル等の飽和脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル類;
乳酸エチル、乳酸−n−ブチル等の乳酸エステル類;
メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート等のエーテル系エステル類などを挙げることができる。これらは、単独で、または2種以上を組み合わせて使用
することができる。
感光性粘着剤における希釈溶剤(c)の含有割合は、所望の流動性が得られる範囲内において適宜選択することができるが、通常、感光性粘着剤の固形分100重量部に対して、1〜10,000重量部、好ましくは5〜1,000重量部の割合であることが望ましい。
<露光用マスク>
露光工程において使用される露光用マスクの露光パターンとしては、そのマスク材料によって異なるが、一般的には、10〜500μmφのホールや10〜500μm幅のストライプである。
ポジ型レジスト膜の現像工程(IV)、ペースト層のエッチング工程(V)およびレジストパターンの剥離工程(VIII)で使用される現像液としては、アルカリ現像液が好適に用いられる。アルカリ現像液のアルカリ成分としては、たとえば、
水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、アンモニア等の無機アルカリ性化合物;
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミ、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、エタノールアミン等の有機アルカリ性化合物などを挙げることができる。
工程(IV)においては、ペースト層はエッチングされず、剥離工程(VIII)においてペースト層をエッチングすることができる。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
また、重量平均分子量(Mw)は、東ソー株式会社製ゲルパーミィエーションクロマトグラフィー(GPC)(商品名 HLC−802A)により測定したポリスチレン換算の平均分子量である。
メタクリル酸メチル(MMA)20部、メタクリル酸ブチル(BMA)50部、コハク酸モノ2−メタクリロイルオキシエチル(CME)30部、および2,2'-アゾビスイソ
ブチロニトリル(AIBN)1部を、80℃に加温したプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート120部の中に2時間かけて滴下し、さらに80℃で3時間重合反応を継続した。
テトラn-ブチルアンモニウムブロマイド0.56部、およびグリシジルメタクリレート
(GMA)6.17部を加えて80℃にて16時間反応させることにより、側鎖カルボキシル基へのGMAの付加反応を行なった。
メタクリル酸メチル(MMA)60部、メタクリル酸ブチル(BMA)20部、メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール(PEMA)10部、メタクリル酸(MA)10部、および2,2'-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)1gを、80℃に加温した
プロピレングリコールモノメチルエーテル120部の中に2時間かけて滴下し、さらに80℃で3時間重合反応を継続した。
メタクリル酸メチル(MMA)45部、メタクリル酸ブチル(BMA)10部、メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール(PEMA)15部、コハク酸モノ2−メタクリロイルオキシエチル(CME)30部、および2,2'-アゾビスイソブチロニトリル(A
IBN)1gを、80℃に加温したプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート120部の中に2時間かけて滴下し、さらに80℃で3時間重合反応を継続した。
テトラn-ブチルアンモニウムブロマイド0.56部、およびグリシジルメタクリレート
(GMA)6.17部を加えて80℃にて16時間反応させることにより、側鎖カルボキシル基へのGMAの付加反応を行なった。
γ−ブチロラクトン100部を入れた反応容器を、窒素ガス雰囲気下で85℃に保持し、この反応容器に、n−ブチルアクリレート65部、ジメチルアミノエチルアクリレート30部、グリシジルメタアクリレート5部およびアゾビスイソブチロニトリル1部からなる混合液を5時間かけて連続的に滴下しつつ、撹拌下で溶液重合を行なった。滴下終了後、85℃でさらに2時間撹拌を続けて、溶液重合を完結させ、固形分50%のポリマー(D)の溶液を得た。得られたアクリルポリマー溶液20部(固形分換算で10部)と酢酸0.2部とを、イオン交換水80部に強攪拌しながら加えることによって、アクリル系樹脂重合体を主成分とするカチオン性有機粒子のエマルジョンを得た。
メタクリル酸メチル(MMA)50部、メタクリル酸ブチル(BMA)40部、メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール(PEMA)10部、および2,2'-アゾビスイ
ソブチロニトリル(AIBN)1部を、80℃に加温したプロピレングリコールモノメチルエーテル120gの中に2時間かけて滴下し、さらに80℃で3時間重合反応を継続した。
無機粉体として平均粒径0.5μmのフェライト粒子(Mn−Zn系)85部、アルカリ可溶性樹脂として合成例1で得られたポリマー(A)10部、希釈溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート20部、および可塑剤としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート5部を、3本ロールにて混練りすることにより、ペースト状の非感光性ペースト組成物を調製した。
アルカリ可溶性樹脂として合成例2で得られたポリマー(B)60部、感光性酸生成化合物として1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル15部、希釈溶剤と
してプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50部、および可塑剤としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート25部を、攪拌機で混合溶解することにより、液状のポジ型レジスト組成物を調製した。
導電性粒子として平均粒径0.5μmのAg粒子90部、バインダー樹脂としてヒドロキシプロピルメチルセルロース10部、および希釈溶剤としてブチルカルビトール20部を、3本ロールにて混練りすることにより、ペースト状の導電性ペースト組成物を調製した。
導電性粒子として平均粒径0.5μmのAg粒子90部、アルカリ可溶性樹脂として合
成例3で得られたポリマー(C)5部、光硬化剤(架橋剤)としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート3部、光重合開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルジフェニルホスフィンオキサイド1部、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン1部、および希釈溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート20部を、3本ロールにて混練りすることにより、ペースト状の感放射線性導電性ペースト組成物を調製した。
まず、導電性粒子として平均粒径0.2μmのAg粒子20部およびイソプロピルアルコール80部をホモミキサーで混合して、凝集物のない銀微粒子のアルコール分散液(固形分濃度20%)を得た。
バインダー樹脂として合成例5で得られたポリマー(E)15部、光硬化剤(架橋剤)としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート3部、光重合開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルジフェニルホスフィンオキサイド2部、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン1部、および希釈溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート75部を、ウェーブローターにて混練りすることにより、液状の感光性粘着剤組成物を調製した。
次いで、形成された塗膜を90℃で10分間乾燥することにより溶剤を完全に除去し、これにより、厚さ0.5μmの感光性粘着シートを作製した。
製造例1で得られた非感光性ペースト組成物を、予め離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムよりなる第1支持体(幅200mm、長さ30cm、厚さ38μm)上にアプリケーターにより塗布して塗膜を形成した。
[ポジ型レジスト膜の形成工程]
製造例2で得られたポジ型レジスト組成物を、予め離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムよりなる第4支持体(幅200mm、長さ30cm、厚さ38μm)上にアプリケーターにより塗布して塗膜を形成した。
次いで、第1支持体上に形成されたペースト層の表面に、第4支持体上に形成されたポジ型レジスト膜を重ね合わせ、加熱ローラなどにより熱圧着(加熱ローラの表面温度が90℃、加熱ローラによるロール圧が1kg/cm2、加熱ローラの移動速度が0.2m/
分)した後、第4支持体を剥離除去した。これにより、ペースト層上に、ポジ型レジスト膜が転写されて密着した。
ポジ型レジスト膜に対して、露光用マスク(30μm幅のストライプパターン)を介して、超高圧水銀灯により、i線(波長365nmの紫外線)を500mJ/cm2照射し
た。
露光処理されたポジ型レジスト膜に対して、1重量%の水酸化ナトリウム水溶液(30℃、pH13)を現像液とするシャワー法による現像処理を20秒かけて行なった。次いで、超純水による水洗処理および乾燥処理を行なった。これにより、紫外線が照射された部分のレジストの除去、およびそれに対応したペースト層のエッチングを行ない、レジストパターンとペースト層の第1パターンを形成した。
上記レジストパターンに対して、超高圧水銀灯により、i線(波長365nmの紫外線)を照射した。ここに、照射量は500mJ/cm2とした。
製造例3で得られた導電性ペースト組成物を、第1支持体に形成された第1パターンの凹部へスクリーン版(線幅50μm、版厚み50μm)を介して印刷を行なった。
[レジストパターンの剥離工程]
1重量%の炭酸ナトリウム水溶液(30℃、pH11)を現像液とするシャワー法による現像処理を60秒かけて行なった。次いで、超純水による水洗処理を行ない、これにより、レジストパターンを溶解除去した。
第1支持体上に形成された第1パターンおよび第2パターンの表面を別の第2支持体(アルミナ基板)に重ね合わせ、加熱ローラなどにより熱圧着(加熱ローラの表面温度が90℃、加熱ローラによるロール圧が1kg/cm2、加熱ローラの移動速度が0.2m/
分)した後、第1支持体を剥離除去した。これにより、第2支持体の表面に、第1パターンおよび第2パターンが転写されて密着した。
第1パターンおよび第2パターンが形成されたアルミナ基板を焼成炉内で900℃の温度雰囲気下で2時間にわたり焼成処理を行なった。これにより、アルミナ基板の表面に、第1無機パターンおよび第2無機パターン(導電体パターン)が形成された。
図1の(1)は、第1支持体1a上に、無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物からペースト層2が形成されていることを示す。図1の(2)は、このペースト層2の表面に、第4支持体1dの片面に形成されたポジ型レジスト膜3の表面が重ね合わせられていることを示す。図1の(3)は、第4支持体1dを剥離した後のポジ型レジスト膜3に、フォトマスクM(符号4)を用いて露光が矢印の方向から行われていることを示す。図
1の(4)は、レジスト膜3を現像してレジストパターン5が形成されていることを示す。図1の(5)は、このレジストパターン5の凹部に位置するペースト層2をエッチングして第1パターン6aが形成されていることを示す。図1の(6)は、レジストパターン5に露光が矢印の方向から行われていることを示す。図1の(7)は、上記エッチングにより形成された第1パターンの凹部に、導電性ペースト組成物を充填して導電体層の第2パターン6bが形成されていることを示す。図1の(8)は、ペースト層2の上に形成されていたレジストパターン5が剥離されていることを示す。図1の(9)は、第1パターン6aと第2パターン6bを第2支持体1bの表面に接触させて熱圧着がなされていることを示す。図1の(10)は、第1支持体1aを剥離して第1パターン6aと第2パターン6bが第2支持体1bに転写されていることを示す。図1の(11)は、この第1パターン6aと第2パターン6bが形成された第2支持体1bを焼成して第2支持体1bの表面に、第1無機パターン7aと第2無機パターン7bが形成されていることを示す。
[導電体層の形成工程]
製造例4で得られた感放射線性導電性ペースト組成物を、第1支持体に形成された第1パターン上に、アプリケーターにより塗布して塗膜を形成した。
次いで、露光用マスク(50μm幅のストライプパターン)を介して、超高圧水銀灯により、i線(波長365nmの紫外線)を照射した。ここに、照射量は3000mJ/cm2とした。次いで、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液(30℃、pH11)を現像液と
するシャワー法による現像処理を20秒かけて行なった。
[転写工程]
実施例1に記載の第1支持体上に形成された第1パターンおよび第2パターンの表面に、製造例5で得られた感光性粘着シートを重ね合わせ、加熱ローラなどにより熱圧着(加熱ローラの表面温度が90℃、加熱ローラによるロール圧が1kg/cm2、加熱ローラ
の移動速度が0.2m/分)した後、第1支持体を剥離除去した。これにより、第3支持体(ポリエチレンテレフタレートフィルム)に、第1パターンおよび第2パターンが転写されて密着した。
した後、感光性粘着シートの裏面より露光し、第3支持体を剥離除去した。これにより、第2支持体の表面に、第1パターンおよび第2パターンが転写されて密着した。
第1パターンおよび第2パターンが形成されたアルミナ基板を焼成炉内で900℃の温度雰囲気下で2時間にわたり焼成処理を行なった。これにより、アルミナ基板の表面に、第1無機パターンおよび第2無機パターン(導電体パターン)が形成された。
mであり寸法精度が極めて高いものであった。
図2の(1)は、第1支持体1a上に、無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物からペースト層2が形成されていることを示す。図2の(2)は、このペースト層2の表面に、第4支持体1dの片面に形成されたポジ型レジスト膜3の表面が重ね合わせられていることを示す。図2の(3)は、第4支持体1dを剥離した後のポジ型レジスト膜3に、フォトマスクM(符号4)を用いて露光が矢印の方向から行われていることを示す。図2の(4)は、レジスト膜3を現像してレジストパターン5が形成されていることを示す。図2の(5)は、このレジストパターン5の凹部に位置するペースト層2をエッチングして第1パターン6aが形成されていることを示す。図2の(6)は、レジストパターン5に露光が矢印の方向から行われていることを示す。図2の(7)は、レジストパターン5上とエッチングにより形成された第1パターン6aの凹部に、感放射線性導電体層10が形成されていることを示す。図2の(8)は、感放射線性導電体層10に、フォトマスクM(符号4)を用いて露光が矢印の方向から行われていることを示す。図2の(9)は、上記エッチングにより形成された第1パターン6aの凹部に、感放射線性導電体層10の第2パターン6bが形成されていることを示す。図2の(10)は、ペースト層2の上に形成されていたレジストパターン5が剥離されていることを示す。図2の(11)は、第1パターン6aと第2パターン6bを、感光性粘着シート9の第3支持体1cの片面にコーティングされた感光性粘着剤層8の表面に接触させて熱圧着がなされていることを示す。図2の(12)は、第1支持体1aを剥離して第1パターン6aと第2パターン6bが感光性粘着剤層8に転写されていることを示す。図2の(13)は、この第1パターン6aと第2パターン6bの表面を、第2支持体1bの表面に接触させて熱圧着されていることを示す。図2の(14)は、感光性粘着シート9の第3支持体1cに、露光が矢印の方向から行われていることを示す。図2の(15)は、第3支持体1cを剥離して第1パターン6aと第2パターン6bが第2支持体1bに転写されていることを示す。図2の(16)は、この第1パターン6aと第2パターン6bが形成された第2支持体1bを焼成して第2支持体1bの表面に、第1無機パターン7aと第2無機パターン7bが形成されていることを示す。
[ペースト層の形成工程]
製造例1で得られた非感光性ペースト組成物を、離型性のPTFE粒子含有Niメッキ基板よりなる第5支持体(幅100mm、長さ100cm、厚さ500μm)上に、アプリケーターにより塗布して塗膜を形成した。
[導電体層の形成工程]
製造例5で得られた導電性水性分散液に、それぞれ陰極として離型性のPTFE粒子含有Niメッキ基板(第5支持体)および対向電極(陽極)としてSUS板を配置し、20Vの定電圧法により陰極上に導電体膜を電着し(電着時間2分)、水洗を行なった。この後、100℃で10分間加熱し、第1パターンの凹部へ厚み15μmの導電体層を形成した。
第5支持体上に形成された第1パターンおよび第2パターンの表面に、製造例5で得ら
れた感光性粘着シートを重ね合わせ、加熱ローラなどにより熱圧着(加熱ローラの表面温度が90℃、加熱ローラによるロール圧が1kg/cm2、加熱ローラの移動速度が0.
2m/分)した後、第5支持体を剥離除去した。これにより、第3支持体に、第1パターンおよび第2パターンが転写されて密着した。
れにより、第2支持体の表面に、第1パターンおよび第2パターンが転写されて密着した。
第1パターンおよび第2パターンが形成されたアルミナ基板を焼成炉内で900℃の温度雰囲気下で2時間にわたり焼成処理を行なった。これにより、アルミナ基板の表面に無機パターン1および第2無機パターン(導電体パターン)が形成された。
図3の(1)は、第5支持体1e上に、無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物からペースト層2が形成されていることを示す。図3の(2)は、このペースト層2の表面に、第4支持体1dの片面に形成されたポジ型レジスト膜3の表面が重ね合わせられていることを示す。図3の(3)は、第4支持体1dを剥離した後のポジ型レジスト膜3に、フォトマスクM(符号4)を用いて露光が矢印の方向から行われていることを示す。図3の(4)は、レジスト膜3を現像してレジストパターン5が形成されていることを示す。図3の(5)は、このレジストパターン5の凹部に位置するペースト層2をエッチングして第1パターン6aが形成されていることを示す。図3の(6)は、レジストパターン5に露光が矢印の方向から行われていることを示す。図3の(7)は、上記エッチングにより形成された第1パターン6aの凹部に、導電性水性分散液を用いて導電体層の第2パターン6bが形成されていることを示す。図3の(8)は、ペースト層2の上に形成されていたレジストパターン5が剥離されていることを示す。図3の(9)は、第1パターン6aと第2パターン6bを、感光性粘着シート9の第3支持体1cの片面にコーティングされた感光性粘着剤層8の表面に接触させて熱圧着がなされていることを示す。図3の(10)は、第5支持体1eを剥離して第1パターン6aと第2パターン6bが感光性粘着剤層8に転写されていることを示す。図3の(11)は、感光性粘着シート9の第3支持体1cに、露光が矢印の方向から行われていることを示す。図3の(12)は、この第1パターン6aと第2パターン6bの表面を、第2支持体1bの表面に接触させて熱圧着されていることを示す。図3の(13)は、第3支持体1cを剥離して第1パターン6aと第2パターン6bが第2支持体1bに転写されていることを示す。図3の(14)は、この第1パターン6aと第2パターン6bが形成された第2支持体1bを焼成して第2支持体1bの表面に、第1無機パターン7aと第2無機パターン7bが形成されていることを示す。
。
露光処理されたポジ型レジスト膜に対して、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液(30℃、pH11)を現像液とするシャワー法による現像処理を60秒かけて行なった。次いで、超純水による水洗処理および乾燥処理を行なった。これにより、紫外線が照射された部分のレジストを除去し、レジストパターンを形成した。なお、ペースト層については、一部エッチングされていることを確認した。
上記レジストパターンに対して、超高圧水銀灯により、i線(波長365nmの紫外線)を照射した。なお、照射量は500mJ/cm2とした。
1重量%の炭酸ナトリウム水溶液(30℃、pH11)を現像液とするシャワー法による現像処理を60秒かけて行った。次いで、超純水による水洗処理および乾燥処理を行なった。これにより、レジストパターンに対応したペースト層のエッチングを行ない、第1パターンを形成するとともに、レジストパターンを溶解除去した。
図4の(1)は、第1支持体1a上に、無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物からペースト層2が形成されていることを示す。図4の(2)は、このペースト層2の表面に、第4支持体1dの片面に形成されたポジ型レジスト膜3の表面が重ね合わせられていることを示す。図4の(3)は、第4支持体1dを剥離した後のポジ型レジスト膜3に、フォトマスクM(符号4)を用いて露光が矢印の方向から行われていることを示す。図4の(4)は、レジスト膜3を現像してレジストパターン5が形成されていることを示す。図4の(5)は、レジストパターン5に露光が矢印の方向から行われていることを示す。図4の(6)は、レジストパターン5の凹部に位置するペースト層2をエッチングして第1パターン6aが形成され、ペースト層2の上に形成されていたレジストパターン5が剥離されていることを示す。
1b・・・ 第2支持体
1c・・・ 第3支持体
1d・・・ 第4支持体
1e・・・ 第5支持体
2・・・・ ペースト層
3・・・・ ポジ型レジスト膜
4・・・・ フォトマスクM
5・・・・ レジストパターン
6a・・・ 第1パターン
6b・・・ 第2パターン
7a・・・ 第1無機パターン
7b・・・ 第2無機パターン
8・・・・ 感光性粘着剤層
9・・・・ 感光性粘着シート
10・・・ 感放射線導電体層
Claims (7)
- 少なくとも、
(1)第1支持体上に、アルカリ可溶性樹脂を含み、かつ無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物からペースト層を形成する工程と、
(2)前記ペースト層上にポジ型レジストからポジ型レジスト膜を形成する工程と、
(3)前記レジスト膜を露光処理して、レジストパターンの潜像を形成する工程と、
(4)前記レジスト膜をアルカリ性の第1現像液を用いて現像処理してレジストパターンを顕在化させる工程と、
(5)前記レジストパターンを露光する工程と、
(6)前記レジストパターンをアルカリ性の第2現像液を用いて剥離する工程と
を含む造形物の製造方法であって、
前記工程(4)または(6)において前記ペースト層をエッチング処理してレジストパターンに対応する第1パターンを形成すること、
前記工程(4)において前記ペースト層をエッチング処理する場合、エッチング液として前記第1現像液が用いられ、
前記工程(6)において前記ペースト層をエッチング処理する場合、エッチング液として前記第2現像液が用いられ、
前記レジストパターンにおいて光照射されていないレジスト残留部の構成材料が、前記ペースト層の構成材料よりも前記エッチング液に対する溶解速度が小さいこと、ならびに、
前記第2現像液のpHが、前記第1現像液のpHより小さいこと
を特徴とする造形物の製造方法。 - 前記工程(1)から(6)を含む製造方法により形成された造形物を、必要に応じて積層した後、焼成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の造形物の製造方法。
- 少なくとも、
(1)第1支持体上に、アルカリ可溶性樹脂を含み、かつ無機粉体が分散された非感光性ペースト組成物からペースト層を形成する工程と、
(2)前記ペースト層上にポジ型レジストからポジ型レジスト膜を形成する工程と、
(3)前記レジスト膜を露光処理して、レジストパターンの潜像を形成する工程と、
(4)前記レジスト膜をアルカリ性の第1現像液を用いて現像処理してレジストパターンを顕在化させ、前記ペースト層をエッチング処理してレジストパターンに対応する第1パターンを形成する工程と、
(5)前記レジストパターンを露光する工程と、
(6)前記ペースト層の第1パターンの凹部に、導電性粒子を含む導電性ペースト組成物から導電体層の第2パターンを形成する工程と、
(7)前記レジストパターンをアルカリ性の第2現像液を用いて剥離する工程と、
(8)前記第1パターンおよび第2パターンを第2支持体に転写する工程と、
(9)前記工程(1)から(8)を経て形成された造形物を、必要に応じて積層した後、焼成する工程とを含み、
前記工程(4)のエッチング処理において、エッチング液として前記第1現像液が用いられ、
前記レジストパターンにおいて光照射されていないレジスト残留部の構成材料が、前記ペースト層の構成材料よりも前記エッチング液に対する溶解速度が小さいこと、ならびに、
前記第2現像液のpHが、前記第1現像液のpHより小さいこと
を特徴とする造形物の製造方法。 - 前記第2パターンの形成方法が、スクリーン印刷法、フォトリソグラフィー法および電着法のいずれかであることを特徴とする請求項3に記載の造形物の製造方法。
- 前記第1パターンおよび第2パターンの第2支持体への転写を、感光性粘着シートを用いて行なうことを特徴とする請求項3または4に記載の造形物の製造方法。
- 前記ポジ型レジスト膜が、支持フィルム上にポジ型レジスト膜が形成された転写フィルムを用いて、該転写フィルムのポジ型レジスト膜を転写することにより、ペースト層上に形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の造形物の製造方法。
- 前記造形物が電子部品用グリーンシートであることを特徴とする請求項1に記載の造形物の製造方法。
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