JP4409302B2 - 車両共同利用システム - Google Patents
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Description
従って、車両貸出し時に利用者に課せられる処理の負担を軽減すると共に、利用者の利便性を向上させた車両共同利用システムを実現することができるという効果が得られる。また、特に請求項2に記載の車両共同利用システムのように、車両が走行可能な状態であるか否かを管理装置側で判断することで、車両側における処理負担も軽減し、車両のコストを上昇させることなく、利用者の利便性を向上させることができる。
図1は、本発明の第1の実施例の車両共同利用システムの構成を示すブロック図である。
図1において、管制室1は、ポートと呼ばれる駐車領域に駐車され、利用者に共同で利用される共有車両2の予約や配車、利用料金の請求等、車両の共同利用を管理する管理装置を備えた管理センタである。金融機関3は、利用者が車両の利用料金を精算するための銀行やクレジット会社等の金融機関である。また、共有車両2は、管制室1に会員として登録された利用者4が所持するスマートカード5により、利用することが可能となる。
なお、共有車両2は、管制室1の下で1台以上が管理されるものとする。また、利用者4は何人いても良い。
制御部11は、CPU(中央演算装置)を備えたコンピュータシステムにおいて車両管理制御プログラムを実行し、管制室1の全体の動作を管理する。なお、制御部11の動作の詳細は後述する。
カードマスタ12は、会員として登録された各利用者4が所持するスマートカード5のデータを記録するデータベースであって、(1)カードID、(2)会員ID、(3)カード種別等が記録されている。
会員マスタ13は、会員として登録された各利用者の登録データを記録するデータベースであって、会員毎の(1)会員ID、(2)氏名、(3)住所、(4)暗証番号、(5)利用区分等が記録されている。
車両マスタ15は、共有車両2を管理するために、各共有車両に関する状態を記録したデータベースであって、例えば共有車両毎の(1)車両ID、(2)車両番号、(3)状態、(4)現在位置、(5)エラーコード等が記録されている。
貸出履歴17は、共有車両2の利用履歴を記録したデータベースであって、例えば利用者4毎の個別情報として、(1)会員ID、(2)(貸出した)車両番号、(3)状態、(4)貸出時刻、(5)貸出場所、(6)返却時刻、(7)返却場所、(8)走行距離、(9)消費燃料、(10)料金等が記録されている。
精算処理部19は、例えば、各利用者毎に複数金融機関の1つの口座や、1つの金融機関の複数口座等、費用請求先毎に区別した複数の利用ログ毎の車両利用料金とその合計金額を記録し、金融機関3を通じて費用の精算を行う。
ネットワーク20は、管制室1内で、上述の制御部11と、カードマスタ12と、会員マスタ13と、料金表14と、車両マスタ15と、ポートマスタ16と、貸出履歴17と、通信装置18と、精算処理部19とを接続し、データの送受信を行うためのLAN(Local Area Network)を構成する通信網である。
次に、図面を用いて、本実施例で用いられる共有車両2について説明する。
図2は、共有車両2の構成を示すブロック図であって、図2において、共有車両2は、通信アンテナ21と、通信装置22と、カード用アンテナ23と、カードリーダ24と、制御部25と、ドアロック機構26と、メイン電源制御機構27と、モニタ表示部28と、操作部29と、ポップアップキー30と、記憶装置32と、車速パルス検出器33と、A/D変換器34と、燃料計35と、タグ用アンテナ36と、IDタグリーダ37とから構成される。
共有車両2は、ポートと呼ばれる駐車領域の、ロットと呼ばれる1台分の駐車スペースに停められており、管制室1とは、通信アンテナ21に接続された通信装置22を介して各種データを交換する。
制御部25は、通信装置22と通信アンテナ21を介して無線通信により通信を行い、利用者4がスマートカード5をかざして、共有車両2の利用を求めたことを管制室1へ送信し、車両の貸出しの許可を求める。
なお、ポップアップキー30は、このようなイグニッション装置に限らず、機械的な開閉装置を備えた、この開閉装置の操作の可否が制御可能なものであれば、どのようなものであっても良い。
なお、利用者が共有車両2を借りる場合の操作については、詳細を後述する。
また、タグ用アンテナ36とIDタグリーダ37は、ポートに駐車された共有車両2が、ポートの中のロットを識別するための装置である。タグについて図3のポートを示す図を用いて説明すると、図3に示すように、ポート50には共有車両2を駐車するためのロット51が複数設けられており、それぞれのロット51には、ポート50やロット51に個別に割り当てられたID番号を送出する装置であるIDタグ52が設置されている。
また、共有車両2が駐車したポートやロットの位置を把握するしくみは、IDタグ52に限らず、ETC(自動料金収受システム)に利用する送受信機や、GPS(Global Positioning System )を用いた位置検知手段であっても良い。
次に、本実施例の車両共同利用システムの動作を図面を用いて説明する。図4、図5、図6、図7は、車両共同利用システムの処理の流れを示すフローチャートである。
管制室1に会員として登録された利用者4は、スマートカード5を所持し、これにより、共有車両2を利用する。
共有車両2の制御部25は、利用者4のスマートカード5による共有車両2へのアクセスがあったか否かを知るために、カードリーダ24にデータが有るか否かを判定して(ステップS1)、利用者4が、スマートカード5により共有車両2へアクセスするのを待つ(ステップS1のNO)。
ステップS1において、利用者4が、スマートカード5により共有車両2へアクセスし乗車要求を行ったら(ステップS1のYES)、共有車両2の制御部25は、まず利用者4による乗車要求が初乗りであるか否かを判定する(ステップS2)。
ステップS5において、共有車両2から、会員情報の問合せを受信したら(ステップS5のYES)、管制室1の制御部11は、受信したカードIDでカードマスタ12を検索し(ステップS6)、問い合わせのあったカードIDに関連付けられた会員IDにより、乗車要求した利用者が正規会員であるか否かを判定する(ステップS7)。
また、ステップS7において、乗車要求した利用者が正規会員でない場合(ステップS7のNO)、管制室1の制御部11は、ステップS5へ戻り、共有車両2から、会員情報の問合せを受信するのを待つ。
もし、ステップS11において、乗車要求を行った利用者4の乗車が不可能な場合(ステップS11のNO)、共有車両2の制御部25は、ステップS1へ戻り、別の利用者4が、スマートカード5により共有車両2へアクセスするのを待つ。
また、上述のステップS2において、乗車要求が初乗りでない再乗車であった場合(ステップS2のNO)、共有車両2の制御部25は、該共有車両が乗車を要求した利用者による利用中であるか否かを判定し(ステップS12)、乗車を要求した利用者による利用中ではない場合(ステップS12のNO)、ステップS1へ戻り、該共有車両2を利用中の利用者4による乗車要求を待つ。
次に、PINが入力されたか否かを判定し(ステップS15)、PINが入力されるのを待つ(ステップS15のNO)。
また、ステップS15において、利用者4が操作部29よりPINを入力すると(ステップS15のYES)、共有車両2の制御部25は、入力されたPINが、予め利用者4に対して付与された正しいPINであるか否かを判定する(ステップS16)。
そして、ステップS17において、PIN入力を失敗した回数(正しいPINではなかった回数)が3回未満であった場合(ステップS17のYES)、共有車両2の制御部25は、ステップS15へ戻り、PINが入力されるのを待つ。
そして、利用者4がポップアップキー30により共有車両2のイグニッション回路をONにして共有車両2の利用を開始したか否かを判定し(ステップS19)、共有車両2の利用が開始されるのを待つ(ステップS19のNO)。
そして、更に、共有車両2の制御部25は、モニタ表示部28へ、例えば「降車してドアを閉めてください」等、降車及び施錠を促すメッセージを表示すると共に(ステップS23)、ポップアップキー30の操作ノブが元の没入位置に戻されたか否かを判定し(ステップS24)、利用者4がポップアップキー30の操作ノブを元の没入位置に戻し、共有車両2から降車するのを待つ(ステップS24のNO)。
ステップS25において、共有車両2から何らかの報告が送信されると(ステップS25のYES)、管制室1の制御部11は、受信した報告が利用開始報告であるか、PIN誤入力報告であるかを判定する(ステップS26)。
一方、ステップS26において、受信した報告がPIN誤入力報告であった場合(ステップS26:PIN誤入力)、管制室1の制御部11は、車両マスタ15や貸出履歴17の状態は変更せず、PIN誤入力警告メッセージを表示部(図示せず)に表示する(ステップS29)。
(1)ポップアップキー30がリリースされた(キーリリース=ON)か?
(2)バッテリは正常か?
(3)イグニッション回路をONにしてエンジン(駆動装置)が始動したか?
(4)変速機のポジションを示す信号は正常か?
(5)エンジンの油圧は正常か?
(6)パワーステアリングの油圧や駆動系統は正常か?
そして、ポップアップキー30の操作ノブが元の没入位置に戻されたか否かを判定し(ステップS36)、目的地のポートに到着した利用者4がポップアップキー30の操作ノブを元の没入位置に戻し、共有車両2の返却を行い降車するのを待つ(ステップS36のNO)。
そして、ステップS37において、利用者4が、スマートカード5により共有車両2へアクセスし降車要求を行ったら(ステップS37のYES)、カードリーダ24により、スマートカード5に記録されたカードIDを読み取り、該共有車両2の乗車中(利用中)の利用者4によるアクセスか否かを判定する(ステップS38)。
また、ステップS38において、該共有車両2の乗車中(利用中)の利用者4によるアクセスであった場合(ステップS38のYES)、共有車両2の制御部25は、ドアロック機構26へ、ドアロック信号を出力してドアキーを施錠する(ステップS39)。
そして、管制室1へ、ステップS31においてチェックした項目の検査結果を車両検査報告として送信し(ステップS40)、乗車要求の新規受付けを中止して処理を終了する(ステップS41)。
そして、ステップS42において、利用者4が、スマートカード5により共有車両2へアクセスし降車要求を行ったら(ステップS42のYES)、カードリーダ24により、スマートカード5に記録されたカードIDを読み取り、該共有車両2の乗車中(利用中)の利用者4によるアクセスか否かを判定する(ステップS43)。
また、ステップS43において、該共有車両2の乗車中(利用中)の利用者4によるアクセスであった場合(ステップS43のYES)、共有車両2の制御部25は、ドアロック機構26へ、ドアロック信号を出力してドアキーを施錠する(ステップS44)。
なお、PIN誤入力により利用者4に共有車両2の貸出しが許可されなかった場合は、これらの情報は必要ないので、降車完了報告だけを管制室1へ送信する。
この後、共有車両2の制御部25は最初のステップS1へ戻り、上述の動作を繰り返す。
ステップS46において、共有車両2から何らかの報告が送信されると(ステップS46のYES)、管制室1の制御部11は、受信した報告が車両検査報告であるか、返却情報報告であるかを判定する(ステップS47)。
また、車両マスタ15に記録された該当する共有車両2の状態を、「状態=貸出し不可」と設定する(ステップS50)。
この後、ステップS50あるいはステップS52の処理を完了した管制室1の制御部11はステップS5へ戻り、上述の動作を繰り返す。
従って、共有車両2の貸出し時に利用者4に課せられる処理の負担を軽減すると共に、利用者4の利便性を向上させた車両共同利用システムを実現することができるという効果が得られる。
次に、図面を参照して車両共同利用システムの処理の別の形態について、これを第2の実施例として説明する。図8、図9は、本実施例における車両共同利用システムの処理の流れを示すフローチャートであり、第1の実施例で説明した車両共同利用システムの処理の図6、図7に相当する部分を説明したフローチャートである。なお、本実施例における車両共同利用システムの構成は、第1の実施例で説明した車両共同利用システムと同一であるので、ここでは説明を省略し、管制室1の制御部11、及び共有車両2の制御部25による車両共同利用システムの処理の流れについてのみ説明する。更に、第1の実施例で説明した車両共同利用システムの処理の図4、図5に示すステップS1からステップS28までの処理は、本実施例でも同一であるので、本実施例では、図8、図9を参照して、図5に示したステップS20、ステップS24、ステップS28、ステップS29より後の車両共同利用システムの処理の流れについて説明する。
この時点で共有車両2から管制室1へ送信される報告は、管制室1側で共有車両2の状態をチェックするための車両情報報告であるから、ステップS62において、共有車両2から車両情報報告が送信されると(ステップS62のYES)、管制室1の制御部11は、受信した車両情報報告を用いて所定の項目をチェックして(ステップS63)、車両が走行可能であるか否かを判定する(ステップS64)。
(1)ポップアップキー30がリリースされた(キーリリース=ON)か?
(2)バッテリは正常か?
(3)イグニッション回路をONにしてエンジン(駆動装置)が始動したか?
(4)変速機のポジションを示す信号は正常か?
(5)エンジンの油圧は正常か?
(6)パワーステアリングの油圧や駆動系統は正常か?
また、チェックした所定の項目の検査結果から、車両は走行可能であると判断できる場合(ステップS64のYES)、管制室1の制御部11は、共有車両2へ、”走行可能”とする車両検査報告を送信する(ステップS66)。
もし、ステップS68において、管制室1から”走行不可能”という報告がされていた場合(ステップS68のNO)、共有車両2の制御部25は、モニタ表示部28へ、例えば「車両に不具合が発生しました。降車してドアを閉め、他の車両に乗り換えてください」等、降車及び施錠、そして他車両への乗り換えを促すメッセージを表示すると共に(ステップS69)、ポップアップキー30の操作ノブが元の没入位置に戻されたか否かを判定し(ステップS70)、利用者4がポップアップキー30の操作ノブを元の没入位置に戻し、共有車両2から降車するのを待つ(ステップS70のNO)。
そして、ポップアップキー30の操作ノブが元の没入位置に戻されたか否かを判定し(ステップS72)、目的地のポートに到着した利用者4がポップアップキー30の操作ノブを元の没入位置に戻し、共有車両2の返却を行い降車するのを待つ(ステップS72のNO)。
そして、ステップS73において、利用者4が、スマートカード5により共有車両2へアクセスし降車要求を行ったら(ステップS73のYES)、カードリーダ24により、スマートカード5に記録されたカードIDを読み取り、該共有車両2の乗車中(利用中)の利用者4によるアクセスか否かを判定する(ステップS74)。
また、ステップS74において、該共有車両2の乗車中(利用中)の利用者4によるアクセスであった場合(ステップS74のYES)、共有車両2の制御部25は、ドアロック機構26へ、ドアロック信号を出力してドアキーを施錠する(ステップS75)。
そして、管制室1へ、利用者4の降車が完了したことを示す降車完了報告を送信し(ステップS76)、乗車要求の新規受付けを中止して処理を終了する(ステップS77)。
そして、ステップS78において、利用者4が、スマートカード5により共有車両2へアクセスし降車要求を行ったら(ステップS78のYES)、カードリーダ24により、スマートカード5に記録されたカードIDを読み取り、該共有車両2の乗車中(利用中)の利用者4によるアクセスか否かを判定する(ステップS79)。
また、ステップS79において、該共有車両2の乗車中(利用中)の利用者4によるアクセスであった場合(ステップS79のYES)、共有車両2の制御部25は、ドアロック機構26へ、ドアロック信号を出力してドアキーを施錠する(ステップS80)。
なお、PIN誤入力により利用者4に共有車両2の貸出しが許可されなかった場合は、これらの情報は必要ないので、降車完了報告だけを管制室1へ送信する。
この後、共有車両2の制御部25は最初のステップS1へ戻り、上述の動作を繰り返す。
ステップS82において、共有車両2から何らかの報告が送信されると(ステップS82のYES)、管制室1の制御部11は、受信した報告が降車完了報告であるか、返却情報報告であるかを判定する(ステップS83)。
また、車両マスタ15に記録された該当する共有車両2の状態を、「状態=貸出し不可」と設定する(ステップS86)。
この後、ステップS86あるいはステップS88の処理を完了した管制室1の制御部11はステップS5へ戻り、上述の動作を繰り返す。
2 共有車両(車両)
4 利用者
11 制御部
25 制御部
50 ポート
S31、S32 車両状態判断手段
S40 車両状態通知手段
S49 貸出取消手段(第1の実施例)
S61 車両状態通知手段
S64 車両状態判断手段
S85 貸出取消手段(第2の実施例)
Claims (2)
- 管理装置により駐車領域に駐車された車両の貸出し及び返却に係わる車両使用情報を管理し、予め個人識別情報が前記管理装置に登録された利用者に前記車両の利用を許可する車両共同利用システムにおいて、
前記車両が、
前記利用者からの入力情報と前記個人識別情報との一致を確認して許可することにより車両利用が開始された際に、該車両が走行可能な状態であるか否かを判断する車両状態判断手段と、
前記車両状態判断手段により走行不可能と判断された場合に、前記管理装置に走行不可能であることを通知する車両状態通知手段とを備え、
前記管理装置が、
前記車両からの走行不可能であることを示す通知に基づいて、前記利用者に対する該車両の貸出しを取消す貸出取消手段を備えた
ことを特徴とする車両共同利用システム。 - 管理装置により駐車領域に駐車された車両の貸出し及び返却に係わる車両使用情報を管理し、予め個人識別情報が前記管理装置に登録された利用者に前記車両の利用を許可する車両共同利用システムにおいて、
前記車両が、
前記利用者からの入力情報と前記個人識別情報との一致を確認して許可することにより車両利用が開始された際に、前記管理装置に車両状態を通知する車両状態通知手段を備え、
前記管理装置が、
前記車両からの車両状態の通知に基づいて、該車両が走行可能な状態であるか否かを判断する車両状態判断手段と、
前記車両状態判断手段により走行不可能と判断された場合に、前記利用者に対する該車両の貸出しを取消す貸出取消手段とを備えた
ことを特徴とする車両共同利用システム。
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