JP4407303B2 - 電子写真用トナー及びその製造方法、電子写真用現像剤並びに画像形成方法 - Google Patents
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Description
しかし、結晶性樹脂を用いた懸濁重合法では、トナー中に均一に着色剤を分散させることが難しいと言う不具合がある。
<1> 主成分として結晶性樹脂を含有するコア粒子と、前記コア粒子を被覆するシェル層とを含む構造を有し、前記シェル層の質量は、前記コア粒子の質量の5〜60%であるトナー粒子を含有し、且つ、下記(1)及び(2)を満たす電子写真用トナーの製造方法であって、前記結晶性樹脂を乳化し乳化粒子を形成する乳化工程と前記乳化粒子の凝集体を形成する第一の凝集工程と前記凝集体を前記結晶性樹脂の融点よりも高い温度で熱融合させる融合工程とを経て形成された前記コア粒子に樹脂ラテックスを付着させてラテックス付着粒子を形成する第二の凝集工程と、前記ラテックス付着粒子を加熱して前記シェル層を形成する溶融工程とを有する電子写真用トナーの製造方法である。
(1) 前記シェル層の平均厚みが0.2μm以下のトナー粒子は、全トナー粒子の少なくとも80%を占める。
(2) 前記コア粒子の表面積の少なくとも80%を厚み0.05μm以上の前記シェル層で被覆されているトナー粒子は、全トナー粒子の少なくとも80%を占める。
[電子写真用トナー及びその製造方法]
本発明の電子写真用トナーは、主成分として結晶性樹脂を含有するコア粒子と、前記コア粒子を被覆するシェル層とを含む構造を有し、前記シェル層の質量は、前記コア粒子の質量の5〜60%(つまり、コア粒子の質量に対するシェル層の質量が5〜60%)であるトナー粒子を含有し、且つ、下記(1)及び(2)を満たす。
(1) 前記シェル層の平均厚みが0.2μm以下のトナー粒子は、全トナー粒子の少なくとも80%を占める。
(2) 前記コア粒子の表面積の少なくとも80%を厚み0.05μm以上の前記シェル層で被覆されているトナー粒子は、全トナー粒子の少なくとも80%を占める。
前記シェル層の質量は、前記コア粒子の質量の10〜40%が好ましく、10〜30%がさらに好ましい。
本発明において、前記シェル層の質量と前記コア粒子の質量との関係は、本発明の電子写真用トナーを製造する際に材料として用いられるトナー粒子の全質量と、シェル層を構成する材料の全質量とから求められた値をいう。
本発明においては、前記シェル層の平均厚みが0.2μm以下のトナー粒子の全トナー粒子に占める割合は、85%以上が好ましく、90%以上がさらに好ましい。
なお、コア粒子の表面積に対する、厚み0.05μm以上のシェル層で被覆されている面積の割合を、以下、被覆率と称することがある。つまり、コア粒子の表面積の80%を厚み0.05μm以上のシェル層で被覆されているトナー粒子の被覆率は、80%である。
本発明においては、被覆率が少なくとも80%のトナー粒子の全トナー粒子に占める割合は、85%以上が好ましく、90%以上がさらに好ましい。
測定法としては分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に測定試料を0.5〜50mg加える。これを前記電解液100〜150ml中に添加する。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパーチャー径として100μmアパーチャーを用いて2〜60μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、個数平均分布を求める。このようにして測定された体積平均分布をトナー粒子の平均粒径とした。
シェル層の平均厚みの測定は、下記方法により行った。
透過型電子顕微鏡写真のトナー画像の中心から10本の等角度間隔(各36度)の放射線を引き、放射線の延長上にあるシェル部分色濃いシェル層の厚みを定規を用いて膜厚測定する(10箇所)。その膜厚10箇所の平均値がそのトナーのシェル厚みとした。
コア粒子の被覆率は、下記方法により行った。
透過型電子顕微鏡写真のトナー画像の中心から20本の等角度間隔(各18度)の放射線を引き、放射線の延長上にあるシェル部分色濃いシェル層の厚みを定規を用いて膜厚測定する(20箇所)。その測定した膜厚20箇所のうち、0.05μmを越えるの部分の割合を被覆率とした。
本発明は、結晶性樹脂を主成分として含有するコア粒子を用い、コアシェル構造を有するカプセルトナーのうちシェル層を形成する樹脂の厚みとその厚みの割合を規定することにより、低温定着が可能な、高帯電トナーを得るものである。
本発明の電子写真用トナー(以下、単に「トナー」と称する場合がある。)に係るコア粒子は、結晶性樹脂を主成分とする結着樹脂および着色剤を含み、必要に応じてその他の成分を含有する。
本発明に係るコア粒子に用いられる結着樹脂は、下記(式1)で定義されるエステル濃度Mが、0.01以上0.12以下である結晶性ポリエステル樹脂を主成分として含むことが好ましい。
前記「エステル濃度M」は、結晶性ポリエステル樹脂のポリマーにおけるエステル基の含有割合を示す一つの指標である。
式1中のKで表される「ポリマー中のエステル基数」は、言い換えればポリマー全体に含まれるエステル結合の数を指す。
/{AXa×a+AXb×b+AXc×c}・・・(式1−2)
前記酸由来構成成分となるための酸としては、種々のジカルボン酸が挙げられるが、特定のポリエステル樹脂における酸由来構成成分としては、芳香族ジカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸が好ましく、中でも脂肪族ジカルボン酸が望ましく、特に直鎖型のカルボン酸が望ましい。
が好ましい。
また、これらの低級アルキルエステル、酸無水物等も挙げられる。これらの中でも、コストの点で、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩等が好ましい。
尚、本明細書において「構成モル%」とは、ポリエステル樹脂における各構成成分(酸由来構成成分またはアルコール由来構成成分)を1単位(モル)としたときの百分率を指す。
アルコール由来構成成分となるためのアルコールとしては、脂肪族ジオールが好ましく、鎖炭素数が7〜20である直鎖型脂肪族ジオールがより好ましい。前記脂肪族ジオールが、分岐型では、ポリエステル樹脂の結晶性が低下し、融点が降下するため、耐トナーブロッキング性、画像保存性、および、低温定着性が悪化してしまう場合がある。また、前記鎖炭素数が、7未満であると、芳香族ジカルボン酸と縮重合させる場合、融点が高くなり、低温定着が困難となることがある一方、20を超えると、実用上の材料の入手が困難となり易い。前記鎖炭素数としては、14以下であることがより好ましい。
必要に応じて含まれるその他の成分としては、2重結合を持つジオール由来構成成分、スルホン酸基を持つジオール由来構成成分等の構成成分である。
前記スルホン酸基を持つジオールとしては、1,4−ジヒドロキシ−2−スルホン酸ベンゼンナトリウム塩、1,3−ジヒドロキシメチル−5−スルホン酸ベンゼンナトリウム塩、2−スルホ−1,4−ブタンジオールナトリウム塩等が挙げられる。
前記融点が60℃未満であると、粉体の凝集が起こり易くなったり、定着画像の保存性が悪くなることがある一方、120℃を超えると、低温定着ができなくなる場合がある。
尚、本発明において、前記ポリエステル樹脂の融点の測定には、示差走査熱量計(DSC)を用い、室温から150℃まで毎分10℃の昇温速度で測定を行った時の吸熱ピークのトップの値を用いた。
モノマーが、反応温度下で溶解または相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させる。重縮合反応においては、溶解補助溶剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪いモノマーが存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪いモノマーとそのモノマーと重縮合予定の酸またはアルコールとを縮合させておいてから主成分と供に重縮合させるとよい。
ジルコニール、ステアリン酸ジルコニール、オクチル酸ジルコニール、酸化ゲルマニウム、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、トリエチルアミン、トリフェニルアミン等の化合物が挙げられる。
また、本発明に係るコア粒子に用いられる結着樹脂における、結晶性樹脂以外の樹脂は、非結晶性ポリエステル、スチレン-アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、等、従来トナー用樹脂として用いられてきたものなら、何でも使用できる。
本発明に係るコア粒子に用いられる着色剤としては、特に制限はなく、公知の着色剤が挙げられ、目的に応じて適宜選択することができる。顔料を1種単独で用いてもよいし、同系統の顔料を2種以上混合して用いてもよい。また異系統の顔料を2種以上混合して用いてもよい。
前記着色剤としては、具体的には、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、ベンガラ、アニリンブラック、紺青、酸化チタン、磁性粉等の無機顔料、ファストイエロー、モノアゾイエロー、ジスアゾイエロー、ピラゾロンレッド、キレートレッド、ブリリアントカーミン(3B、6B等)、パラブラウン等のアゾ顔料、銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン顔料、フラバントロンイエロー、ジブロモアントロンオレンジ、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレット等の縮合多環系顔料等が挙げられる。
尚、前記着色剤の種類を適宜選択することにより、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナー等の各色トナーが得られる。
前記湿式造粒法としては、公知の溶融懸濁法、乳化凝集法、溶解懸濁法等の方法が好適に挙げられる。以下、乳化凝集法を例に説明する。
前記乳化工程を、前記特定のポリエステル樹脂を例に説明する。
前記乳化工程において、特定のポリエステル樹脂の乳化粒子(液滴)は、水系媒体と、スルホン化等したポリエステル樹脂および必要に応じて着色剤を含む混合液(ポリマー液)と、を混合した溶液に、剪断力を与えることにより形成される。
前記分散剤の使用量としては、前記ポリエステル樹脂(結着樹脂)100質量部に対して、0.01〜20質量部が好ましい。
必要に応じて、界面活性剤を使用してこれら着色剤の水分散液を調製したり、分散剤を使用してこれら着色剤の有機溶剤分散液を調製したりすることもできる。以下、かかる着色剤の分散液のことを、「着色粒子分散液」という場合がある。分散に用いる界面活性剤や分散剤としては、前記ポリエステル樹脂を分散させる際に用い得る分散剤と同様のものを用いることができる。
前記乳化工程で着色剤を混入させておく場合、前記ポリマーと着色剤との混合は、ポリマーの有機溶剤溶解液に、着色剤あるいは着色剤の有機溶剤分散液を混合することで行うことができる。
前記凝集工程においては、得られた乳化粒子を、前記ポリエステル樹脂の融点付近の温度で、かつ融点以下の温度にて加熱して凝集し凝集体を形成する。
乳化粒子の凝集体の形成は、攪拌下、乳化液のpHを酸性にすることによってなされる。当該pHとしては、2〜6が好ましく、2.5〜5がより好ましく、2.5〜4がさらに好ましい。この際、凝集剤を使用するのも有効である。
前記融合工程においては、凝集工程と同様の攪拌下で、凝集体の懸濁液のpHを3〜7の範囲にすることにより、凝集の進行を止め、前記ポリエステル樹脂の融点以上の温度で加熱を行うことにより凝集体を融合させ融合させる。
前記加熱の温度としては、前記ポリエステル樹脂の融点以上であれば問題無い。
前記加熱の時間としては、融合が十分に為される程度行えばよく、0.5〜10時間程度行えばよい。
乾燥工程では、通常の振動型流動乾燥法、スプレードライ法、凍結乾燥法、フラッシュジェット法など、任意の方法を採用することができる。トナーの粒子は、乾燥後の含水分率を1.0%以下、好ましくは0.5%以下に調整することが望ましい。
重合開始剤は、乳化工程前にあらかじめポリマーに混合しておいてもよいし、凝集工程で凝集塊に取り込ませてもよい。さらには、融合工程、或いは融合工程の後に導入してもよい。凝集工程、融合工程、あるいは融合工程の後に導入する場合は、重合開始剤を溶解、または乳化した液を、粒子分散液(樹脂粒子分散液等)に加える。これらの重合開始剤には、重合度を制御する目的で、公知の架橋剤、連鎖移動剤、重合禁止剤等を添加してもよい。
本発明に係るコア粒子に用いられ得る前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、無機微粒子、有機微粒子、帯電制御剤、離型剤等の公知の各種添加剤等が挙げられる。なお、前記その他の成分は、コア粒子に添加されて用いられるだけでなく、トナー粒子の外添剤として用いられてもよい。
前記離型剤は、一般に離型性を向上させる目的で使用される。前記離型剤の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル、カルボン酸エステル等のエステル系ワックスなどが挙げられる。本発明において、これらの離型剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用
してもよい。
シェル層を形成する材料として、構樹脂造はポリエステル、ビニル系非結晶性樹脂等特に限定されることはないが、樹脂ラテックスとして存在しえることが必要である。樹脂ラテックスは乳化重合で作製しても良いし、重縮合で得られた樹脂、たとえばポリエステルを機械力で乳化しても良い。乳化装置としては、ウルトラタラックス、ゴーリンホモジナイザー、クリアミックス、キャビトロン、等が挙げられるがラテックスが得られればなんでも良い。
凝集剤の使用量は、凝集剤の種類により異なるので、凝集剤の凝集力に合わせて決定される。入れすぎると、トナー粒子同士が、凝集してしまうし、少ないとシェル層が、はがれやすい傾向にある。凝集剤として金属塩を用いる場合、一般的には金属塩の価数が大きいと、凝集力が強く、凝集剤の量は少なくてすむ。
例えばポリ塩化アルミニウムの場合、シェル材料に対して0.01〜1.0%程度の使用が適当である。
樹脂ラテックスの量は、コア粒子径によってことなり、望みの膜厚になるようにその量を調整される。コア粒子の径が3〜13μmの範囲では、5〜60質量%のラテックスを使用する。その際の樹脂ラテックスの粒子径ももちろん考慮される。
ラテックス付着粒子を形成する場合に樹脂ラテックス量が少ない、あるいはラテックスが大きいと、ラテックス付着粒子が均一になりにくかったり、部分的に樹脂ラテックスで被覆されない場所が出来る。また量が多すぎると、シェル層全体の厚みが増えるために、定着温度が高くなるため低温定着が達成されず、樹脂ラテックスの径が小さすぎると、粒子同士の凝集が先に進み、均一性が低くなる。
本発明の電子写真用トナーに係るトナー粒子は、その表面が表面層によって覆われていてもよい。該表面層は、トナー粒子全体の力学特性、溶融粘弾性特性に大きな影響を与えないことが望ましい。例えば、非溶融、或いは高融点の表面層がトナー粒子を厚く覆っていると、結晶性ポリエステル樹脂を用いたことによる低温定着性を十分に発揮し得なくなる。
従って、表面層の膜厚は薄いことが望ましく、具体的には、0.001〜0.5μmの範囲内であることが好ましい。
表面層を構成する成分としては、シランカップリング剤、イソシアネート類、あるいは、ビニル系モノマー等が挙げられ、また、当該成分には、極性基が導入されていることが好ましく、化学的に結合することにより、トナーと紙等の被転写体との接着力が増加する。
前記体積平均粒子径および数平均粒子径は、例えば、コールターカウンター[TA−II]型(コールター社製)を用いて、50μmのアパーチャー径で測定することにより求めることができる。この時、測定はトナーを電解質水溶液(アイソトン水溶液)に分散させ、超音波により30秒以上分散させた後に行う。
本発明の電子写真用トナーは、常温下で十分な硬さを有することが望まれる。
具体的には、その動的粘弾性が、角周波数1rad/sec、30℃において、貯蔵弾性率GL(30)が1×106Pa以上であり、損失弾性率GN(30)が1×106Pa以上であることが望ましい。なお、貯蔵弾性率GLおよび損失弾性率GNは、JIS K−6900にその詳細が規定されている。
前記角周波数1rad/sec、30℃において貯蔵弾性率GL(30)およ
び損失弾性率GN(30)が上記範囲にある場合には、高速の電子写真装置に用
いた場合でも定着時の特性が安定し好ましい。
前記貯蔵弾性率GLおよび前記損失弾性率GNが、前記温度の区間を有しないと、定着温度が高くなり、その結果、低温で定着し、定着工程のエネルギー消費を低減するのに不十分となることがある。
本発明の電子写真用現像剤は、少なくとも本発明の電子写真用トナーを含有するものである。本発明の電子写真用トナーは、そのまま一成分現像剤として用いることができる。また、キャリアとトナーとからなる二成分現像剤において、トナーとして、使用することができる。以下、二成分現像剤について説明する。
キャリアの芯材の体積平均粒径としては、一般的には10〜500μmであり、好ましくは30〜100μmである。
本発明の画像定着方法は、潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、現像剤担持体に担持された現像剤を用い、前記潜像保持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像工程と、前記潜像保持体表面に形成されたトナー画像を被転写体表面に転写する転写工程と、前記被転写体表面に転写されたトナー画像を熱定着する定着工程と、を有する画像形成方法であって、前記現像剤は、少なくとも、本発明の電子写真用トナーを含有する。
前記現像剤は、一成分系、二成分系のいずれの態様であってもよい。
前記潜像保持体としては、例えば、電子写真感光体および誘電記録体等が使用できる。
電子写真感光体の場合、該電子写真感光体の表面を、コロトロン帯電器、接触帯電器等により一様に帯電した後、露光し、静電潜像を形成する(潜像形成工程)。次いで、表面に現像剤層を形成させた現像ロールと接触若しくは近接させて、静電潜像にトナーの粒子を付着させ、電子写真感光体上にトナー画像を形成する(現像工程)。形成されたトナー画像は、コロトロン帯電器等を利用して紙等の被転写体表面に転写される(転写工程)。さらに、被転写体表面に転写されたトナー画像は、定着機により熱定着され、最終的なトナー画像が形成される。
尚、前記定着機による熱定着の際には、オフセット等を防止するため、通常、前記定着機における定着部材に離型剤が供給される。
このヘキサン中に含まれる離型剤の量を、原子吸光分析装置にて定量することで、普通紙に付着した離型剤の量を定量できる。この量を離型剤の定着部材への供給量と定義する。
定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、前記被転写体の表面もできるだけ平滑であることが好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等を好適に使用することができる。
(結晶性ポリエステル樹脂(1)の合成)
5Lのフラスコに、セバシン酸1982g(9.8mol)、エチレングリコール1490g(25mol)、イソフタル酸ジメチル5−スルホン酸ナトリウム59.2g(0.2mol)、及びジブチルスズオキシド0.8gを、窒素雰囲気下、180℃で5時間反応させ、続いて、減圧下220℃で縮合反応を行なった。途中ポリマーをサンプリングし、GPCにて分子量がMw(重量平均分子量)=20000、Mn(数平均分子量)=8500になったところで、反応を止め、結晶性ポリエステル樹脂(1)を得た。融点(DSCのピークトップ)は71℃であった。NMRによるイソフタル酸ジメチル5−スルホン酸ナトリウムの含有量の測定結果は1モル%(対全構成成分)であった。
5Lのフラスコに、セバシン酸1800g(8.9mol)、1、6−ヘキサンジオール1073g(9.08mol)、イソフタル酸ジメチル5−スルホン酸ナトリウム53.8g(0.18mol)、及びジブチルスズオキシド0.1.13gを、窒素雰囲気下、180℃で5時間反応させ、続いて、減圧下220℃で縮合反応を行なった。途中ポリマーをサンプリングし、GPCにて分子量がMw(重量平均分子量)=25400、Mn(数平均分子量)=8500になったところで、反応を止め、結晶性ポリエステル樹脂(2)を得た。融点(DSCのピークトップ)は70℃であった。NMRによるイソフタル酸ジメチル5−スルホン酸ナトリウムの含有量の測定結果は1モル%(対全構成成分)であった。
5Lのフラスコに、1,10−ドデカン2酸149.7g(9.8mol)、1,4−ブタンジオール901g(10mol)、イソフタル酸ジメチル−5−スルホン酸ナトリウム59.2g(0.2mol)、及びジブチルスズオキシド0.7gを、窒素雰囲気下、180℃で5時間反応させ、続いて、減圧下220℃で縮合反応を行なった。途中ポリマーをサンプリングし、GPCにて分子量がMw=9000、Mn=4500となったところで、反応を止め結晶性ポリエステル樹脂(3)を得た。融点(DSCのピークトップ)は71℃であった。NMRによるイソフタル酸ジメチル5−スルホン酸ナトリウムの含有量の測定結果は1モル%(対全構成モノマー)であった。
5Lのフラスコに、1,10−ドデカン2酸2254g(9.8mol)、1,9−ノナンジオール1600g(10mol)、イソフタル酸ジメチル−5−スルホン酸ナトリウム59.2g(0.2mol)、及びジブチルスズオキシド0.7gを、窒素雰囲気下、180℃で5時間反応させ、続いて、減圧下220℃で縮合反応を行なった。途中ポリマーをサンプリングし、GPCにて分子量がMw=8500、Mn=4300になったところで、反応を止め結晶性ポリエステル樹脂(4)を得た。融点(DSCのピークトップ)は70℃であった。NMRによるイソフタル酸ジメチル5−スルホン酸ナトリウムの含有量の測定結果は1モル%(対全構成モノマー)であった。
1Lのフラスコに、テレフタル酸ジメチル165g(0.85mol)、イソフタル酸ジメチル5−スルホン酸ナトリウム41.4g(0.14mol)、プロピレングリコール106.5g(1.4mol)、ジプロピレングリコール53.6g(0.4mol)、ジエチレングリコール21.2g(0.2mol)、及びジブチルスズオキシド0.07gを、窒素雰囲気下、180℃で5時間反応させ、続いて、減圧下220℃で縮合反応を行なった。途中ポリマーをサンプリングし、GPCにて分子量がMw=11000、Mn=5900になったところで、反応を止め非結晶性ポリエステル樹脂(1)を得た。ガラス転移温度(Tg)はDSCで53℃であった。NMRによるイソフタル酸ジメチル5−スルホン酸ナトリウムの含有量の測定結果は7モル%(対全構成モノマー)であった。
2Lのフラスコに、テレフタル酸ジメチル94g(0.48mol)、イソフタル酸ジメチル94g(0.48mol)、イソフタル酸ジメチル5−スルホン酸ナトリウム11.8g(0.04mol)、ネオペンチルグリコール80g(0.77mol)、エチレングリコール89g(1.43mol)、及びジブチルスズオキシド0.1gを、窒素雰囲気下、180℃で5時間反応させ、続いて、減圧下220℃で縮合反応を行なった。途中ポリマーをサンプリングし、GPCにて分子量がMw=8000、Mn=3400になったところで、反応を止め非結晶性ポリエステル樹脂(2)を得た。ガラス転移温度(Tg)はDSCで58℃であった。NMRによるイソフタル酸ジメチル5−スルホン酸ナトリウムの含有量の測定結果は2モル%(対全構成モノマー)であった。
下記組成を混合溶解し、ホモジナイザー(IKAウルトラタラックス)と超音波照射により分散し、中心粒径150nmの青顔料分散液B−1を得た。
・サイアン顔料 PB15:3(銅フタロシアニン 大日本インク製) 50g
・アニオン性界面活性剤ネオゲンSC 5g
・イオン交換水 200g
下記組成を混合し、97℃に加熱した後、IKA製ウルトラタラックスT50にて分散した。その後、ゴーリンホモジナイザー(松坂貿易製)で分散処理し、105℃、550kg/cm2の条件で20回処理することで、中心径190nmの離型剤分散液C−1を得た。
・離型剤(商品名:WE−2(日本油脂社製) 100g
・アニオン性界面活性剤ネオゲンSC 5g
・イオン交換水 230g
ドデカンチオール19.9g、β−カルボキシエチルアクリレート(ローディア日華社製)23.9g、ブチルアクリレート143.3g、スチレン652.9g、Dowfax(アニオン界面活性剤:ダウケミカル社製)15.8g、イオン交換水333.7gをの混合物をホモジザイザーで乳化する。別途、Dowfax(アニオン界面活性剤)11.9gをイオン交換水740gに溶解し、2Lのフラスコに入れ、窒素置換して、75℃に加温しておく。先のホモジザイザーで乳化したモノマー液12gをフラスコに加え、続いて過硫酸アンモニウム12gを蒸留水60gに溶解した液を滴下する。20分攪拌後、残りのモノマー乳化液を約4時間かけて滴下する。滴下終了後、更に3時間加熱攪拌を続ける。得られた樹脂ラテックス(1)は、Mw17600、Mn6500、Tg57℃、粒子径0.1ミクロンであった。
ドデカンチオール19.9g、β−カルボキシエチルアクリレート17.9g、ブチルアクリレート107.5g、スチレン489.7g、Dowfax(アニオン界面活性剤)11.9g、イオン交換水250.3gをの混合物をホモジザイザーで乳化する。別途、Dowfax(アニオン界面活性剤)17.8gをイオン交換水555gに溶解し、2Lのフラスコに入れ、窒素置換して、75℃に加温しておく。先のホモジザイザーで乳化したモノマー液12gをフラスコに加え、続いて過硫酸アンモニウム8.9gを蒸留水43gに溶解した液を滴下する。20分攪拌後、残りのモノマー乳化液を約4時間かけて滴下する。滴下終了後、更に3時間加熱攪拌を続ける。得られた樹脂ラテックス(2)は、Mw17400、Mn7400、Tg58.8℃、粒子径0.08ミクロンであった。
ドデカンチオール4.5g、β−カルボキシエチルアクリレート18g、ブチルアクリレート141.3g、スチレン459g、Dowfax(アニオン界面活性剤)11.9g 、イオン交換水250.2gをの混合物をホモジザイザーで乳化する。別途、Dowfax(アニオン界面活性剤)89.0gをイオン交換水555gに溶解し、2Lのフラスコに入れ、窒素置換して、75℃に加温しておく。先のホモジザイザーで乳化したモノマー液12gをフラスコに加え、続いて過硫酸アンモニウム9gを蒸留水43gに溶解した液を滴下する。20分攪拌後、残りのモノマー乳化液を約4時間かけて滴下する。滴下終了後、更に3時間加熱攪拌を続ける。得られた樹脂ラテックス(3)は、Mw22700、Mn9400、Tg56℃、粒子径0.04ミクロンであった。
(結晶性ポリエステル樹脂ラテックス(1)の作製)
得られた結晶性ポリエステル樹脂(1)40gをイオン交換水360gに加え、90℃に加熱後、5%のアンモニア水でpH=9に調整し、10%ドデシルベンゼンスルホン酸水溶液0.8gを加えながら、Ultra Turrax T−50(IKA製)を用いて、8000rpmで攪拌し、中心径約300nmの結晶性ポリエステル樹脂ラテックス(1)を作製した。
下記の組成を丸型ステンレス製フラスコ中でウルトラタラックスT50で混合分散した後、加熱用オイルバスでフラスコ内の内容物を攪拌しながら55℃まで加熱し、55℃で1間保持した。
・結晶性ポリエステル樹脂ラテックス(1) 1000g
・アニオン界面活性剤(ダウファックス:ダウケミカル社製) 8g
・顔料分散液B−1 25g
・離型剤分散液C−1 40g
・塩化カルシウム10質量%水溶液 10g
その後、得られた内容物を光学顕微鏡で観察すると、約4.5μmの凝集粒子が生成していることが確認された。さらに加熱用オイルバスの温度を上げて60℃で20分時間保持した。得られた内容物を光学顕微鏡で観察すると、約6.5μmの凝集粒子が生成していることが確認された。水酸化ナトリウム水溶液で、pHを8.0に調整し、その後、加熱用オイルバスの温度を上げて75℃にし、冷却後、ろ過し、イオン交換水で充分洗浄後、乾燥してコア粒子(1)を得た。コールターカウンターにてトナーの粒度を測定したところ、体積算術径の50%D径は6.5μmであった。光学顕微鏡でコア粒子(1)は球形である事を確認した。
コア粒子(1)の懸濁液(固形分40%)125gに攪拌下、樹脂ラテックス(1)(固形分40%)19gを加え、pHを2.5に調整し、ポリアルミニウムクロライド10%水溶液0.75gを滴下し、30分攪拌を続けた。その後この懸濁液を55℃に加温し、さらに3時間攪拌を続けた。得られたトナー粒子をろ過し、ウエットケーキをフラッシュジェット乾燥機を用いて、乾燥することによりトナー粒子(1)を得た。光学顕微鏡でトナー粒子(1)は球形である事を確認した。
Mn-Mg系フェライト粒子 100質量部
(真比重4.6g/cm3、平均粒径35μm、飽和磁化65emu/g)
トルエン 11質量部
ジエチルアミノエチルメタクリレート-スチレン-メチルメタクリレート共重合体
(共重合比2:20:78、重量平均分子量50,000) 2質量部
カーボンブラック(キャボット社製、R330R) 0.2質量部
(平均粒径25nm、DBP値71ml/100g、抵抗10Ωcm以下)
フェライト粒子を除く上記成分とガラスビーズ(粒径1mm、トルエンと同量)を関西ペイント社製サンドミルに投入し、回転速度1200rpmで30分間攪拌して被覆樹脂層形成用溶液を調製した。次に、この被覆樹脂層形成用溶液とフェライト粒子を真空脱気型ニーダーに入れ、温度60℃を保って10分間攪拌した後、減圧してトルエンを留去することにより被覆樹脂層を形成してキャリアIを得た。被覆樹脂層の厚みは1μmであった。
以上のキャリアIを100部と電子写真用トナー(1)5部とをV−ブレンダーで40rpm×20分間攪拌し、212μmの目開きを有するシーブで篩分することにより電子写真用現像剤(1)を得た。
得られた電子写真用現像剤(1)を富士ゼロックス製コピー紙(J紙)上にトナー量0.9mg/cm2となるようにソリッド画像を形成し、Color Docutech−60(富士ゼロックス社製)の改造機にて、画像を定着し、低温定着性の評価を行なった。評価においては定着器温度を80℃から150℃まで10℃おきに変化させ、それぞれの定着温度にて定着画像を作製した後、得られた各定着画像の画像面を谷折りして折れ目部の画像のはがれ度合いを観察し、画像がはがれた結果として折れ目部に現れる用紙の幅を測定した。該幅が0.5mm以下になった定着温度をもってMFT(最低定着温度、℃)とした。電子写真用トナー(1)のMFTは90℃であった。
グロス特性は、前記定着画像を、折れ目部を作製する前にJIS Z8741:97に基いて測定を行った。30%以上を許容できる範囲とした。結果を表1に示す。
電子写真用現像剤(1)をフタ付きのガラス瓶に秤量し、高温高湿下(温度28℃、湿度85%)、及び、低温低湿下(温度10℃、湿度15%)で24時間シーズニングした後、ターブラミキサーで5分間攪拌震盪した。この両環境下のトナーの帯電量(μc/g)をブローオフ帯電量測定装置で測定した。結果を表1に示す。
結晶性ポリエステル樹脂(2)を使用した以外は実施例1と同様に結晶性ポリエステル樹脂ラテックス(2)を作製した。結晶性ポリエステル樹脂ラテックス(2)を使用した以外は実施例1と同様にして、コア粒子(2)を作製した。
コールターカウンターにてコア粒子(2)の粒度を測定したところ、体積算術径の50%D径は6.5μmであった。光学顕微鏡でコア粒子(2)は球形である事を確認した。
コア粒子(2)の懸濁液(固形分30%)170gに攪拌下、樹脂ラテックス(2)(固形分40%)19gを加え、pHを2.5に調整し、ポリアルミニウムクロライド10%水溶液0.75gを滴下し、30分攪拌を続けた。その後この懸濁液を55℃に加温し、さらに3時間攪拌を続けた。得られたトナー粒子をろ過し、ウエットケーキを、フラッシュジェット乾燥機を用いて、乾燥した。さらにサンプルミルで、10分ほど攪拌してトナー粒子(2)を得た。光学顕微鏡でトナー粒子(2)は球形である事を確認した。
実施例1と同様にしてトナー粒子(2)をTEMを用いて評価した。その結果を表1に示す。
電子写真用トナー(2)、および、電子写真用現像剤(2)について実施例1と同様のテストを行った。結果は表1に示す。
結晶性ポリエステル樹脂(3)を使用した以外は実施例1と同様に結晶性ポリエステル樹脂ラテックス(3)を作製した。
(コア粒子(3)の作製)
下記の組成を丸型ステンレス製フラスコ中でウルトラタラックスT50で混合分散した後、加熱用オイルバスでフラスコ内の内容物を攪拌しながら55℃まで加熱し、55℃で1間保持した。
・結晶性ポリエステル樹脂ラテックス(3) 660g
・アニオン界面活性剤(ダウファックス:ダウケミカル社製) 6.4g
・顔料分散液B−1 17.8g
・離型剤分散液C−1 32g
・ポリアルミニウムクロライド10質量%水溶液 2.7g
その後、得られた内容物を光学顕微鏡で観察すると、約4.5μmの凝集粒子が生成していることが確認された。さらに加熱用オイルバスの温度を上げて60℃で20分時間保持した。得られた内容物を光学顕微鏡で観察すると、約6.5μmの凝集粒子が生成していることが確認された。水酸化ナトリウム水溶液で、pHを8.0に調整し、その後、加熱用オイルバスの温度を上げて75℃にし、光学顕微鏡でコア粒子はポテト形である事を確認した。冷却後、ろ過し、イオン交換水で充分洗浄後、乾燥してコア粒子(3)を得た。コールターカウンターにてコア粒子(3)の粒度を測定したところ、体積算術径の50%D径は6.5μmであった。
コア粒子(3)の懸濁液(固形分40%)125gに攪拌下、樹脂ラテックス(1)(固形分40%)22gを加え、pHを2.5に調整し、ポリアルミニウムクロライド10%水溶液2.0gを滴下し、30分攪拌を続けた。その後、この懸濁液を55℃に加温し、さらに3時間攪拌を続けた。得られたトナー粒子をろ過し、ウエットケーキをフラッシュジェット乾燥機を用いて、乾燥した。さらにサンプルミルで、10分ほど、攪拌してトナー粒子(3)を得た。光学顕微鏡でトナー粒子(3)はポテト形である事を確認した。
実施例1と同様にしてトナー粒子(3)をTEMを用いて評価した。その結果を表1に示す。
電子写真用トナー(3)、および、電子写真用現像剤(3)について実施例1と同様のテストを行った。結果は表1に示す。
結晶性ポリエステル樹脂(4)を使用した以外は実施例1と同様に結晶性ポリエステル樹脂ラテックス(4)を作製した。結晶性ポリエステル樹脂ラテックス(4)を使用した以外は実施例3と同様にして、コア粒子(4)を作製した。
コールターカウンターにてコア粒子(4)の粒度を測定したところ、体積算術径の50%D径は6.5μmであった。光学顕微鏡でコア粒子(4)はポテト形状である事を確認した。
コア粒子(4)の懸濁液(固形分40%)125gに攪拌下、ポリアルミニウムクロライド10%水溶液2.0gを滴下し、その後、樹脂ラテックス(2)(固形分40%)13gを加え、pHを4に調整し30分攪拌を続けた。この懸濁液を55℃に加温し、さらに3時間攪拌を続けた。得られたトナー粒子をろ過し、ウエットケーキをフラッシュジェット乾燥機を用いて、乾燥させトナー粒子(4)を得た。光学顕微鏡でトナー粒子(4)はポテト形状である事を確認した。
実施例1と同様にしてトナー粒子(4)をTEMを用いて評価した。その結果を表1に示す。
電子写真用トナー(4)、および、電子写真用現像剤(4)について実施例1と同様のテストを行った。結果は表1に示す。
結晶性ポリエステル樹脂(4)を使用した以外は実施例1と同様に結晶性ポリエステル樹脂ラテックス(4)を作製した。結晶性ポリエステル樹脂ラテックス(4)を使用した以外は実施例3と同様にして、コア粒子(5)を作製した。
コールターカウンターにてコア粒子(5)の粒度を測定したところ、体積算術径の50%D径は6.5μmであった。光学顕微鏡でコア粒子(5)はポテト形状である事を確認した。
(トナー粒子(5)の作製)
コア粒子(5)の懸濁液(固形分45%)110gに攪拌下、樹脂ラテックス(3)(固形分40%)15gを加え、pHを4.5に調整し、ポリアルミニウムクロライド10%水溶液0.35gを滴下し、その後、30分攪拌を続けた。この懸濁液を55℃に加温し、さらに3時間攪拌を続けた。得られたトナーをろ過し、ウエットケーキをフラッシュジェット乾燥機を用いて、乾燥させトナー粒子(5)を得た。光学顕微鏡でトナー粒子(5)はポテト形状である事を確認した。
実施例1と同様にしてトナー粒子(5)をTEMを用いて評価した。その結果を表1に示す。
電子写真用トナー(5)、および、電子写真用現像剤(5)について実施例1と同様のテストを行った。結果は表1に示す。
非結晶性ポリエステル樹脂(1)を使用した以外は実施例1と同様に非結晶性ポリエステル樹脂ラテックス(1)を作製した。
(コア粒子(6)の作製)
下記の組成を丸型ステンレス製フラスコ中でウルトラタラックスT50で混合分散した後、加熱用オイルバスでフラスコ内の内容物を攪拌しながら55℃まで加熱し、55℃で1間保持した。
・非結晶性ポリエステル樹脂ラテックス(1) 660g
・アニオン界面活性剤(ダウファックス:ダウケミカル社製) 6.4g
・顔料分散液B−1 17.8g
・離型剤分散液C−1 32g
・ポリアルミニウムクロライド10質量%水溶液 2.7g
その後、得られた内容物を光学顕微鏡で観察すると、約4.5μmの凝集粒子が生成していることが確認された。さらに加熱用オイルバスの温度を上げて60℃で20分時間保持した。得られた内容物を光学顕微鏡で観察すると、約6.5μmの凝集粒子が生成していることが確認された。水酸化ナトリウム水溶液で、pHを8.0に調整し、その後、加熱用オイルバスの温度を上げて75℃にし、光学顕微鏡でコア粒子(6)はポテト形である事を確認した。冷却後、ろ過し、イオン交換水で充分洗浄後、乾燥してコア粒子(6)を得た。コールターカウンターにてコア粒子(6)の粒度を測定したところ、体積算術径の50%D径は6.5μmであった。
コア粒子(6)の懸濁液(固形分40%)125gに攪拌下、樹脂ラテックス(1)(固形分40%)22gを加え、pHを2.5に調整し、ポリアルミニウムクロライド10%水溶液2.0gを滴下し、30分攪拌を続けた。その後、この懸濁液を55℃に加温し、さらに3時間攪拌を続けた。得られたトナー粒子をろ過し、ウエットケーキをフラッシュジェット乾燥機を用いて、乾燥した。さらにサンプルミルで、10分ほど、攪拌してトナー粒子(6)を得た。光学顕微鏡でトナー粒子(6)はポテト形である事を確認した。
実施例1と同様にしてトナー粒子(6)をTEMを用いて評価した。その結果を表1に示す。
電子写真用トナー(6)、および、電子写真用現像剤(6)について実施例1と同様のテストを行った。結果は表1に示す。
非結晶性ポリエステル樹脂(2)を使用した以外は実施例1と同様に非結晶性ポリエステル樹脂ラテックス(2)を作製した。非結晶性ポリエステル樹脂ラテックス(2)を使用した以外は実施例3と同様にして、コア粒子(7)を作製した。
コールターカウンターにてコア粒子(7)の粒度を測定したところ、体積算術径の50%D径は6.5μmであった。光学顕微鏡でコア粒子(7)は球形である事を確認した。
コア粒子(7)の懸濁液(固形分35%)140gに攪拌下、ポリアルミニウムクロライド10%水溶液0.75gを滴下し、その後、樹脂ラテックス(2)(固形分40%)15gを加え、pHを3に調整し30分攪拌を続けた。この懸濁液を55℃に加温し、さらに3時間攪拌を続けた。得られたトナーをろ過し、ウエットケーキをフラッシュジェット乾燥機を用いて、乾燥してトナー粒子(7)を得た。光学顕微鏡でトナー粒子(7)は球形である事を確認した。
実施例1と同様にしてトナー粒子(7)をTEMを用いて評価した。その結果を表1に示す。
電子写真用トナー(7)、および、電子写真用現像剤(7)について実施例1と同様のテストを行った。結果は表1に示す。
結晶性ポリエステル(4)を使用した以外は実施例1と同様に結晶性ポリエステル樹脂ラテックス(4)を作製した。結晶性ポリエステル樹脂ラテックス(4)を使用した以外は実施例1と同様にして、コア粒子(8)を作製した。
コールターカウンターにてコア粒子(8)の粒度を測定したところ、体積算術径の50%D径は6.5μmであった。光学顕微鏡でコア粒子(8)は球形である事を確認した。
コア粒子(8)の懸濁液(固形分15%)340gに攪拌下、ポリアルミニウムクロライド10%水溶液2.0gを滴下し、その後、樹脂ラテックス(1)液(固形分40%)18gを加え、pHを2.5に調整し30分攪拌を続けた。この懸濁液を55℃に加温し、さらに3時間攪拌を続けた。得られたトナー粒子をろ過し、ウエットケーキをフラッシュジェット乾燥機を用いて、乾燥しトナー粒子(8)を得た。光学顕微鏡でトナー粒子(8)は球形である事を確認した。
実施例1と同様にしてトナー粒子(8)をTEMを用いて評価した。その結果を表1に示す。
電子写真用トナー(8)、および、電子写真用現像剤(8)について実施例1と同様のテストを行った。結果は表1に示す。
Claims (1)
- 主成分として結晶性樹脂を含有するコア粒子と、前記コア粒子を被覆するシェル層とを含む構造を有し、前記シェル層の質量は、前記コア粒子の質量の5〜60%であるトナー粒子を含有し、且つ、下記(1)及び(2)を満たす電子写真用トナーの製造方法であって、
(1) 前記シェル層の平均厚みが0.2μm以下のトナー粒子は、全トナー粒子の少なくとも80%を占める。
(2) 前記コア粒子の表面積の少なくとも80%を厚み0.05μm以上の前記シェル層で被覆されているトナー粒子は、全トナー粒子の少なくとも80%を占める。
前記結晶性樹脂を乳化し乳化粒子を形成する乳化工程と前記乳化粒子の凝集体を形成する第一の凝集工程と前記凝集体を前記結晶性樹脂の融点よりも高い温度で熱融合させる融合工程とを経て形成された前記コア粒子に樹脂ラテックスを付着させてラテックス付着粒子を形成する第二の凝集工程と、前記ラテックス付着粒子を加熱して前記シェル層を形成する溶融工程とを有する電子写真用トナーの製造方法。
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