JP4407138B2 - 固体撮像素子の製造方法 - Google Patents

固体撮像素子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4407138B2
JP4407138B2 JP2003078341A JP2003078341A JP4407138B2 JP 4407138 B2 JP4407138 B2 JP 4407138B2 JP 2003078341 A JP2003078341 A JP 2003078341A JP 2003078341 A JP2003078341 A JP 2003078341A JP 4407138 B2 JP4407138 B2 JP 4407138B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor substrate
solid
manufacturing
state imaging
imaging device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003078341A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004274002A (ja
Inventor
智 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2003078341A priority Critical patent/JP4407138B2/ja
Publication of JP2004274002A publication Critical patent/JP2004274002A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4407138B2 publication Critical patent/JP4407138B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像素子の製造方法に関する。具体的には、固体撮像素子において、画素毎の受光部の感度のバラツキを低減させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、固体撮像素子は、二次元マトリクス状に配置された多数の画素と、画素出力をそれぞれ読み出しアンプに転送する水平転送部とを有している。各画素は、受光量に応じた信号電荷を生成する受光部と、この信号電荷を水平転送部に順次転送する垂直転送部とで構成されている。
【0003】
受光部の構造は、例えば、半導体基板の表面側から順に、高濃度P型層、N型層、P型ウェル層を有するものである。高濃度P型層は、界面準位により生じる電荷の湧き出し(暗電流)がN型層に到達することを防止する。N型層は、高濃度P型層とP型層との間に形成され、光電変換により生成される信号電荷を蓄積する。P型ウェル層は、オーバーフローバリアを形成する。この構造では、通常、高濃度P型層及びN型層は、垂直転送部の転送電極(以下、垂直転送電極という)を形成後、この垂直転送電極をマスクとしたイオン注入により形成される。即ち、垂直転送電極の形状は、受光部の開口形状を決定する。
【0004】
垂直転送電極は、フォトリソグラフィ解像度などの精度上、形状的にくびれた部分を有していることがある。このため、一方向から不純物イオンを打ち込んだ場合、くびれた部分の下の領域には、不純物イオンが注入がされない。従って、くびれた部分の下の領域は、高濃度P型層として形成されず、不純物未形成領域となる。不純物未形成領域は、垂直転送電極の際に存在するため、垂直転送電極に正の電圧が印加された場合に空乏化しやすい。従って、不純物未形成領域は、暗電流を発生しやすくし、暗時の画質に悪影響を与えるおそれがある。
【0005】
そこで、特許文献1は、受光部を形成するイオン注入を、複数回に分けて多方向から行う方法を提案している。これにより、上述したくびれた部分の下の領域にも不純物拡散領域を形成することを試みている。
【特許文献1】
特開2001−308304号公報 (第2−4項、第3−8図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、固体撮像素子においては、画素毎の受光部の感度が均一であることが望ましい。画素毎の受光部の感度のバラツキが大きいと、撮像画像に僅かな輝度ムラが生じるおそれがあるからである。この感度のバラツキは、受光部の面積が大きい固体撮像素子ほど大きくなる。しかし、上述した特許文献1では、受光部の感度のバラツキに関しては、考慮されていない。
【0007】
そこで、本発明は、固体撮像素子において、画素毎の受光部の感度のバラツキを低減させる技術を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1〜請求項の発明では、固体撮像素子は、半導体基板と、光電変換部と、信号転送部とを備えている。光電変換部は、半導体基板に形成された不純物拡散領域を有し、受光量に応じた信号電荷を生成する。信号転送部は、半導体基板に形成され、光電変換部が生成する信号電荷を、それぞれ読み出し回路に転送する。
【0009】
請求項1の固体撮像素子の製造方法は第1工程と、第2工程と、第3工程とを有する複数回注入工程により、不純物拡散領域を形成することを特徴とする。第1工程は、半導体基板に対して、第1のチルト角度でイオン注入を行うものでる。第2工程は、第1工程の後、半導体基板を、半導体基板の中央部を中心として半導体基板の両面に平行に予め定められた角度回転させるものである。第3工程は、第2工程の後、回転後の停止した半導体基板に、第1のチルト角度とは異なる第2のチルト角度でイオン注入を行うものである。
【0011】
請求項の固体撮像素子の製造方法は、請求項記載の発明において、ドーズ量及び加速電圧を同一条件として複数回注入工程が行われることを特徴とする。
請求項の固体撮像素子の製造方法は、請求項1または請求項記載の発明において、以下の3点を特徴とする。第1に、光電変換部は、半導体基板の表面側に形成された第1導電型の表面領域と、表面領域における半導体基板の内部側に隣接して形成された第2導電型の埋め込み領域とを有する埋め込み型フォトダイオードである。第2に、表面領域は、第1導電型のイオンを注入する複数回注入工程により形成される。第3に、埋め込み領域は、第2導電型のイオンを注入する複数回注入工程により形成される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明における固体撮像素子のブロック図を示している図において、固体撮像素子10は、二次元マトリクス状に配置された多数の画素12と、水平CCD16と、読み出しアンプ18とで構成されている。
【0013】
各画素12は、センサ部22と、読み出しゲート領域23と、垂直CCD24とを有している。センサ部22は、受光量に応じた信号電荷を生成及び蓄積する。垂直CCD24は、センサ部22で生成された信号電荷(画素出力)を、水平CCD16に順次転送する。水平CCD16は、垂直CCD24から転送される信号電荷を、読み出しアンプ18に順次転送する。
【0014】
図2は、図1の固体撮像素子10の単位画素の断面模式図を示している。各画素12は、N型の半導体基板28上に形成されたP型ウェル領域30上に各部を形成することで構成されている。まず、センサ部22は、P型表面領域34及びN型埋め込み領域36からなる埋め込み型フォトダイオードとして形成されている。
【0015】
垂直CCD24は、N型の埋め込みチャネル領域40と、その下のP型領域42と、絶縁膜44を介して埋め込みチャネル領域40の上方に形成された転送電極46とで構成されている。転送電極46は、例えば、ポリシリコンにより、P型表面領域34の縁まで延在するように形成されている。N型埋め込み領域36に蓄積される信号電荷は、読み出しゲート領域23を介して、埋め込みチャネル領域40に転送される。
【0016】
また、センサ部22における読み出しゲート領域23と反対側には、P型のチャネルストップ領域54が形成されている。そして、垂直CCD24の転送電極46の上部は、絶縁膜44を介して、センサ部22が開口するように遮光膜58で覆われている。遮光膜58は、例えば、アルミニウムで形成されている。
以下、請求項と本実施形態との対応関係を説明する。なお、以下に示す対応関係は、参考のために示した一解釈であり、本発明を限定するものではない。
【0017】
請求項記載の光電変換部は、センサ部22に対応する。
請求項記載の信号転送部は、垂直CCD24及び水平CCD16に対応する。
請求項記載の読み出し回路は、読み出しアンプ18に対応する。
「N型半導体の導電型」及び「P型半導体の導電型」のうち、一方が請求項記載の「第1導電型」に対応し、他方が請求項記載の「第2導電型」に対応する。
【0018】
図3は、上述した固体撮像素子10の製造方法の要部を示す模式的工程断面図である。以下、図3を用いて、固体撮像素子10の製造方法を説明する。
まず、従来と同様の製造工程により、水平CCD16、垂直CCD24、チャネルストップ領域54などを形成する。
【0019】
次に、センサ部22のN型埋め込み領域36を形成するため、図示しないイオン注入装置を用いてイオン注入を2回行う。図3(a)は、この状態を示している。これら2回の注入において、注入条件はチルト角度のみを変え、入射方向その他を変えない。注入条件は、例えば、イオン種をP+(原子量31のリン)、加速電圧を130keV、ドーズ量を2×1012cm-2、1回目の注入のチルト角度θ1を12°、2回目の注入のチルト角度θ2を16°にする。
【0020】
なお、本実施形態では、チルト角度(入射角度)は、「イオン注入の際、不純物イオンが照射される角度を、半導体基板の表面に垂直な方向(半導体基板の厚さ方向)から何度傾けるか」を意味する。また、本実施形態では、入射方向(注入方向)は、「イオン注入に際して、ウェハの状態の半導体基板を時計盤に見立てた場合、何時の向き(入射方向)から不純物イオンを注入するか」を意味する。
【0021】
次に、センサ部22のP型表面領域34を形成するため、注入条件のうちチルト角度のみを変えて、イオン注入を2回行う。図3(b)は、この状態を示している。注入条件は、例えば、イオン種をB+(原子量11のボロン)、加速電圧を50keV、ドーズ量を5×1012cm-2、1回目の注入のチルト角度θ3を7°、2回目の注入のチルト角度θ4を10°にする。これら2回の注入において、入射方向は変えない。
【0022】
次に、熱処理によって各層の不純物イオンを活性化する。図3(c)は、この状態を示している。この後さらに、従来と同様の工程を実施し、図2に示した構造を形成する。
なお、イオン化したアクセプタ不純物(この例ではB+)、及びイオン化したドナー不純物(この例ではP+)のうち、一方が請求項記載の「第1導電型の不純物イオン」に対応し、他方が請求項記載の「第2導電型の不純物イオン」に対応する。
【0023】
以下、従来の製造方法と、本実施形態の製造方法との違いについて説明する。まず、従来の製造方法において画素毎の受光部の感度がばらつく理由を説明する。
図4(a)は、半導体ウェハの表面における、従来のイオン注入の軌跡を示す説明図である。図4(b)は、図4(a)において、1チップの固体撮像素子の領域を拡大した模式的平面図である。通常、イオン注入工程では、図4(a)に示すように、イオンビームが一筆書きのようにウェハ表面の全域に照射される。
【0024】
実際のイオンビームの軌跡は、図4(b)のように密であり、ウェハの一方の端から他方(反対側)の端に向けての1回の一筆書きの照射において、照射ムラが少なくなるように制御される。例えば、ビーム断面が円形である場合、ビーム断面の中心が通過する部分では、1回の横方向の走査(図4(a)参照)において、他の部分より照射を受ける時間が長くなる。この場合、例えば、ビームの横方向の軌跡が適切な程度で重なるように走査すれば、1回の一筆書きの照射において、照射ムラが少なくなる。実際は、ウェハの一方の端から他方(反対側)の端に向けての、或いは逆方向の一筆書きの照射を何回か行うことで、注入される不純物イオン濃度のバラツキを低減させている。
【0025】
しかしながら、それでも照射量の多い部分と、少ない部分とが生じる。照射量の多い部分の下の領域では、不純物濃度が濃くなる。この不純物濃度のばらつき方は、ビーム軌跡によるものであり、イオン注入装置毎に異なる。通常、注入される不純物濃度のバラツキは1%未満であるが、光電変換を行う不純物拡散領域の不純物濃度は、画素毎に僅かにばらつくことになる。そして、このバラツキが画素毎の受光部の感度を僅かにばらつかせることを、本発明者は解明した。
【0026】
固体撮像素子のように、1チップの全域に亘って極めて均一な特性を要求される半導体装置では、僅かなバラツキもないことが望ましい。そこで、本実施形態では、イオン注入装置固有のビーム軌跡による画素毎の不純物濃度の僅かなバラツキをさらに低減させるため、従来とは異なる製造方法を提案した。
図5は、本実施形態のようにチルト角度のみを変えてイオン注入を2回行う場合の、ビーム軌跡を示す平面模式図である。なお、前記したように実際のビーム軌跡は図5に示したものより密である。
【0027】
図5に示されるように、チルト角度を変えてイオン注入を2回行えば、2回目のビーム軌跡は、イオン注入装置固有の特性により、1回目のビーム軌跡と異なる確率が非常に高い。これは、チルト角度を変えているので、イオンビームの直射断面積が変化することにもよる。即ち、1回目の注入において照射量の少ない部分では、2回目の注入において照射量が1回目より多くなる可能性が高い。従って、ウェハの全域において、ビームの照射量、即ち、注入される不純物濃度を従来より均一にできる。この結果、イオン注入装置固有のビーム軌跡による、画素12毎のセンサ部22の感度の僅かなバラツキをさらに低減できる。
【0028】
<第2の実施形態>
図6は、本発明の第2の実施形態における、固体撮像素子の製造方法の要部を示している第1の実施形態と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。本実施形態は、センサ部22のP型表面領域34及びN型埋め込み領域36を形成する工程が異なることを除いて、第1の実施形態と同じである。
【0029】
本実施形態におけるN型埋め込み領域36を形成する工程では、注入条件のうちチルト角度及び入射方向のみを変えて、イオン注入を2回行う。1回目、2回目の注入における入射方向以外の条件は、例えば、第1の実施形態で述べた1回目、2回目のリン注入とそれぞれ同じでよい。1回目の注入の入射方向は、例えば、図6(a)に示すように、オリエンテーションフラットの方向にする。2回目の注入では、図6(b)に示すように、半導体基板28を、基板の中心点を中心に120°回転させ、1回目の注入とは入射方向を120°ずらす。
【0030】
P型表面領域34を形成する工程も、同様に注入条件のうちチルト角度及び入射方向のみを変えて、イオン注入を2回行う。1回目、2回目の注入における入射方向以外の条件は、例えば、第1の実施形態で述べた1回目、2回目のボロン注入とそれぞれ同じでよい。上述と同様に、2回目の注入では、1回目の注入とは入射方向を120°ずらす。
【0031】
図7は、1つのウェハに形成された全ての固体撮像素子に均一な光を照射し、各画素からの出力を測定した結果の模式図である。但し、この測定結果は、各固体撮像素子を最終的に実装した後、受光面に均一な光を照射して各画素からの出力を測定したものである。図7(a)は、従来の製造方法により製造された固体撮像素子の測定結果に対応し、図7(b)は、本実施形態の製造方法により製造された固体撮像素子10の測定結果に対応する。
【0032】
図7(a)から明らかなように、従来の製造方法では、画素毎に感度がばらついている。そして、感度の高い領域は、イオン注入時の一筆書きのようなビーム軌跡により照射量が多くなった領域であると、ほぼ断定できる。一方、本実施形態の製造方法による固体撮像素子10では、図7(b)のように、感度のバラツキは殆どない。
【0033】
以上、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態では、2回目のイオン注入を、1回目とは120°ずれた別の方向から、チルト角度も変えて行う。このため、2回目のイオン注入のビーム軌跡は、1回目の軌跡と交差する。従って、1回目の注入においてビームの照射量の少ない部分が、2回目の注入において1回目より多く照射を受ける可能性は、さらに高くなる。この結果、ウェハの全域における不純物注入濃度、即ち、固体撮像素子10の画素12間のセンサ部22の感度を殆ど均一にできる。
【0034】
<第3の実施形態>
図8は、本発明の第3の実施形態における、固体撮像素子の製造方法の要部を示す流れ図である第1の実施形態と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。本実施形態は、センサ部22のP型表面領域34及びN型埋め込み領域36を形成する工程が異なることを除いて、第1の実施形態と同じである。以下、図7に示すステップ番号に従って、本実施形態における固体撮像素子の製造方法を説明する。
【0035】
[ステップS1]
従来と同様の工程で、多数の半導体ウェハ(半導体基板28)に、水平CCD16、垂直CCD24、チャネルストップ領域54などを形成する。次に、これら半導体ウェハを、Aロット及びBロットの2つのグループに分ける。
[ステップS2]
Aロットの半導体ウェハにN型埋め込み領域36を形成するため、イオン注入装置66A(図示せず)を用いて、リンを注入する。このときの注入条件は、例えば、第1の実施形態で述べた1回目のリン注入と同じでよい。
【0036】
同時に、Bロットの半導体ウェハにN型埋め込み領域36を形成するため、イオン注入装置66Aとは異なるイオン注入装置66B(図示せず)を用いて、リンを注入する。このときの注入条件は、Aロットのものと同じにする。
[ステップS3]
N型埋め込み領域36の不純物濃度のムラを低減させるため、イオン注入装置66Bを用いて、Aロットの半導体ウェハにリンを注入する。同時に、イオン注入装置66Aを用いて、Bロットの半導体ウェハにリンを注入する。このときの注入条件は、どちらもステップS2と同じにする。
【0037】
[ステップS4]
ステップS2、S3と同様の工程で、P型表面領域34を形成する。まず、イオン注入装置66C(図示せず)を用いてAロットの半導体ウェハにボロンを注入し、イオン注入装置66D(図示せず)を用いてBロットの半導体ウェハにボロンを注入する。なお、イオン注入装置66C、66Dは、互いに異なるものである。次に、Aロットの半導体ウェハにイオン注入装置66Dを用いてボロンを注入し、Bロットの半導体ウェハにイオン注入装置66Cを用いてボロンを注入する。このときの注入条件は、全て同じにする。例えば、第1の実施形態で述べた1回目のボロン注入と同じ条件でよい。以下、従来と同様の工程を実施し、図2に示した構造を形成する。
【0038】
前述したように、ビーム軌跡はイオン注入装置固有のものであり、同じメーカー製の同じ型番の2つの装置を用いて同じ条件で照射しても、ビーム軌跡は僅かに異なる。これは、イオン注入装置を作製する上での加工精度上、例えば、ビーム照射口の形状、寸法、取り付け位置等が若干ばらつくためである。
このため、本実施形態のように、異なる2つのイオン注入装置により注入を2回行えば、2回目の注入のビーム軌跡は、1回目の軌跡と異なる可能性が非常に高い。従って、本実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、ステップS2、S3での計4つのイオン注入を同じ条件で行い、ステップS4での計4つのイオン注入も同じ条件で行う。即ち、同一のイオン注入工程を、複数のイオン注入装置を用いて同時に行えるので、その時間を短縮できる。
【0039】
<本発明の補足事項>
なお、第1及び第2の実施形態では、1つの不純物拡散領域を形成するイオン注入を2回行う例を述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。1つの不純物拡散領域を形成するイオン注入を、毎回チルト角度を変えて3回以上行ってもよい。この場合、さらに不純物濃度の均一化を期待できる。
【0040】
第2の実施形態では、1回目と2回目のイオン注入において、入射方向を120°変える例を述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。1回目と2回目のビーム軌跡が確実に異なるような角度で、半導体基板28を回転させればよい。半導体基板28を回転させる角度を0°〜180°の範囲で定義すれば、この回転角度は、10°〜170°の範囲であることが望ましい。
【0041】
第2の実施形態では、半導体基板28を回転させることで、イオン注入の入射方向を変える例を述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。イオン注入装置のイオン照射口と半導体基板28との相対位置関係が保たれていれば、イオン照射口の位置(向き)を変えることで、イオン注入の入射方向を変えてもよい。
【0042】
第3の実施形態では、2つのイオン注入装置を用いて1つの不純物拡散領域を形成する例を述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。1つの不純物拡散領域を形成するに際して、3つ(または4つ以上)のイオン注入装置を用いて、イオン注入を3回(または4回以上)行ってもよい。この場合、ウェハの全域において、注入される不純物濃度の僅かなバラツキを、さらに低減できる。
【0043】
第3の実施形態では、1つの不純物拡散領域を形成するために2つのイオン注入装置を用いてイオン注入を2回行うに際して、注入条件を全て同じにする例を述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。イオン注入装置毎に、チルト角度のみ、または入射方向のみを変えてイオン注入を行ってもよい。或いは、イオン注入装置毎に、チルト角度及び入射方向を変えてイオン注入を行ってもよい。
【0044】
第3の実施形態では、1つの不純物拡散領域を形成するために異なる2つのイオン注入装置を用いてイオン注入を2回行う例を述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。前記した理由により、同じメーカー製の同じ型番の2つのイオン注入装置を用いてもよい。
第1〜第3の実施形態では、N型埋め込み領域36を形成後、P型表面領域34を形成する例を述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。P型表面領域34を形成後、N型埋め込み領域36を形成してもよい。
【0045】
【発明の効果】
本発明の固体撮像素子の製造方法に従えば、イオン注入装置固有のビーム軌跡による、注入される不純物濃度のバラツキを低減できる。このため、固体撮像素子における画素毎の受光部の感度の僅かなバラツキをさらに低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における固体撮像素子のブロック図である。
【図2】第1の実施形態における固体撮像素子の単位画素の断面模式図である。
【図3】第1の実施形態における、固体撮像素子の製造方法の要部を示す模式的工程断面図である。
【図4】半導体ウェハの表面における、従来のイオン注入のビーム軌跡を示す説明図である。
【図5】第1の実施形態における、チルト角度を変えてイオン注入を行う場合のビーム軌跡を示す説明図である。
【図6】第2の実施形態における固体撮像素子の製造方法の要部を示す説明図である。
【図7】1つのウェハに形成された全ての固体撮像素子に均一な光を照射し、各画素から出力を測定した結果を示す平面模式図である。
【図8】第3の実施形態における固体撮像素子の製造方法を説明する流れ図である。
【符号の説明】
10 固体撮像素子
12 画素
16 水平CCD
18 読み出しアンプ
22 センサ部
23 読み出しゲート領域
24 垂直CCD
28 半導体基板
30 P型ウェル領域
34 P型表面領域
36 N型埋め込み領域
40 埋め込みチャネル領域
42 P型領域
44 絶縁膜
46 転送電極
54 チャネルストップ領域
58 遮光膜
66A、66B、66C、66D イオン注入装置

Claims (3)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板に形成された不純物拡散領域を有し、受光量に応じた信号電荷を生成する光電変換部と、
    前記半導体基板に形成され、前記光電変換部が生成する信号電荷を、読み出し回路に転送する信号転送部と
    を備えた固体撮像素子の製造方法であって、
    前記半導体基板に対して、第1のチルト角度でイオン注入を行う第1工程と、
    前記第1工程の後、前記半導体基板を、前記半導体基板の中央部を中心として前記半導体基板の両面に平行に予め定められた角度回転させる第2工程と、
    回転後の停止した前記半導体基板に、前記第1のチルト角度とは異なる第2のチルト角度でイオン注入を行う第3工程とを有する複数回注入工程により、前記不純物拡散領域を形成する
    ことを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
  2. 請求項1記載の固体撮像素子の製造方法において
    前記複数回注入工程は、ドーズ量及び加速電圧を同一条件として行われる
    ことを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2記載の固体撮像素子の製造方法において
    前記光電変換部は、前記半導体基板の表面側に形成された第1導電型の表面領域と、前記表面領域における前記半導体基板の内部側に隣接して形成された第2導電型の埋め込み領域とを有する埋め込み型フォトダイオードであり
    前記表面領域は、第1導電型の不純物イオンを注入する前記複数回注入工程により形成され、
    前記埋め込み領域は、第2導電型の不純物イオンを注入する前記複数回注入工程により形成され
    ことを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
JP2003078341A 2003-01-17 2003-03-20 固体撮像素子の製造方法 Expired - Lifetime JP4407138B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003078341A JP4407138B2 (ja) 2003-01-17 2003-03-20 固体撮像素子の製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003009999 2003-01-17
JP2003078341A JP4407138B2 (ja) 2003-01-17 2003-03-20 固体撮像素子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004274002A JP2004274002A (ja) 2004-09-30
JP4407138B2 true JP4407138B2 (ja) 2010-02-03

Family

ID=33133580

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003078341A Expired - Lifetime JP4407138B2 (ja) 2003-01-17 2003-03-20 固体撮像素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4407138B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004274002A (ja) 2004-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100748862B1 (ko) 고체 영상 센서
US7465598B2 (en) Solid-state imaging device and method for fabricating same
US20060244090A1 (en) Method for fabricating an integrated circuit comprising a photodiode and corresponding integrated circuit
US8304354B2 (en) Methods to avoid laser anneal boundary effect within BSI CMOS image sensor array
US20060240631A1 (en) Method for manufacturing a solid-state image capturing device and electric information device
JPH02168670A (ja) 固体撮像装置およびその製造方法
JP2005093866A (ja) 固体撮像素子の製造方法
JP2797993B2 (ja) 固体撮像装置およびその製造方法
KR100834300B1 (ko) 고체 촬상 소자의 제조 방법
US20060163617A1 (en) Solid-state imaging device and its manufacturing method
JP3322341B2 (ja) 光電変換素子、それを用いた固体撮像素子およびその製造方法
JP4407138B2 (ja) 固体撮像素子の製造方法
JP2001060680A (ja) 固体撮像素子およびその製造方法
JP4317280B2 (ja) 半導体エネルギー検出器
JPH08264747A (ja) コンテナ側方オーバーフロードレインインプラントを有する固体画像化器及びその製造方法
JP4216935B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2000012828A (ja) Ccd固体撮像素子の製造方法
JPH1140794A (ja) 固体撮像素子の製造方法及び固体撮像素子
JP4490075B2 (ja) 固体撮像素子及びその製造方法
JP3743132B2 (ja) 固体撮像素子の製造方法
JP2517045B2 (ja) 固体撮像素子の製造方法
KR100871798B1 (ko) 이미지 센서 및 그 제조방법
JP2002368204A (ja) 固体撮像素子及びその製造方法
JP2003060191A (ja) 固体撮像素子及びその製造方法
JP2002057320A (ja) 固体撮像素子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050912

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080930

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090707

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090811

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091020

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4407138

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151120

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151120

Year of fee payment: 6

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term