JP4407117B2 - 排気ガス浄化用触媒の製造方法 - Google Patents

排気ガス浄化用触媒の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気ガス浄化用触媒の製造方法に係り、更に詳細には、炭化水素(HC)吸着浄化機能を有し、製造効率に優れた排気ガス浄化用触媒の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、HC吸着浄化触媒として、モノリス担体上にHC吸着材から成るHC吸着材層を被覆し、更にこの上に排気ガス浄化能を有する触媒成分層を被覆したコート層構造を有し、エンジンの暖機に伴ってゼオライトなどのHC吸着材から脱離してくるHCを効果的に浄化する触媒が提案されている(特開平8−10566及び特開平11−104462号公報など)。
通常、かかるHC吸着浄化触媒は、HC吸着材のゼオライトと結着材のシリカゾルとの混合スラリーをモノリス担体にコートすることなどによって製造される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなゼオライトスラリーは、スラリーの粘度が高いため、また、スラリーの持つチクソトロピー性が高いため、製造効率が十分とは言えず、特に担体にスラリーをコートする時のハンドリング性について改善の余地があった。
【0004】
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、HCの吸着・浄化機能を有し、製造効率に優れた排気ガス浄化用触媒の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、HC吸着材層形成用のスラリーとして、ゼオライトとシリカゾルと所定金属を0.01〜10%の割合で含有する耐熱性無機酸化物とを含有し、耐熱性無機酸化物がゼオライトに対し1〜20%の割合で含有されるように所定金属を含有する耐熱性無機酸化物を添加して成るゼオライトスラリーを作成することにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明の排気ガス浄化用触媒の製造方法は、ゼオライトを含有するHC吸着材層及び触媒成分を含有する触媒成分層をこの順で一体構造型担体に積層した構造を有し、上記HC吸着材層が所定の金属元素を含む耐熱性無機酸化物を更に含有し、上記所定の金属元素が、ロジウム、パラジウム、コバルト、ニッケル、白金、マンガン、鉄、インジウム及びガリウムから成る群より選ばれた少なくとも1種の金属元素である排気ガス浄化用触媒を製造するに当たり、上記HC吸着材層形成用のスラリーとして、上記ゼオライトとシリカゾルと上記所定金属を0.01〜10%の割合で含有する耐熱性無機酸化物とを含有し、上記耐熱性無機酸化物が上記ゼオライトに対し1〜20%の割合で含有されるように上記所定金属を含有する耐熱性無機酸化物を添加して成るゼオライトスラリーを作成し、このHC吸着材層形成用スラリーを上記一体構造型担体にコートする、ことを特徴とする
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、排気ガス浄化用触媒について詳細に説明する。なお、本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を表すものとする。
【0008】
上述の如く、排気ガス浄化用触媒は、ゼオライトを含有するHC吸着材層及び触媒成分を含有する触媒成分層をこの順で一体構造型担体に積層した構造を有し、上記HC吸着材層が所定の金属元素を含む耐熱性無機酸化物を更に含有し、上記所定の金属元素が、ロジウム、パラジウム、コバルト、ニッケル、白金、マンガン、鉄、インジウム及びガリウムから成る群より選ばれた少なくとも1種の金属元素である排気ガス浄化用触媒を製造するに当たり、上記HC吸着材層形成用のスラリーとして、上記ゼオライトとシリカゾルと上記所定金属を0.01〜10%の割合で含有する耐熱性無機酸化物とを含有し、上記耐熱性無機酸化物が上記ゼオライトに対し1〜20%の割合で含有されるように上記所定金属を含有する耐熱性無機酸化物を添加して成るゼオライトスラリーを作成し、このHC吸着材層形成用スラリーを上記一体構造型担体にコートする、ことを特徴とする排気ガス浄化用触媒の製造方法により製造されたことを特徴とする。
ここで、一体構造型担体としては、コーディエライトなどのセラミックスやフェライト系ステンレスなどの金属等の耐熱性材料から成るモノリス担体やハニカム担体などが用いられる。
【0009】
また、触媒では、上記所定の金属元素のうちでも、ポーリングの電気陰性度(electronegativity:en)の値が1.2〜2.4であるものを用いることが好ましく、1.5〜2.2であることが更に好ましい。特に好ましいのはパラジウム(en=2.2)、白金(en=2.2)、ロジウム(en=2.2)である。
従って、電気陰性度の値が0.7〜1.2であるアルカリ金属やアルカリ土類金属元素(但しベリリウム(en=1.5)を除く。)はあまり好ましいとは言えず、また、これら金属元素を含有させる耐熱性無機酸化物粉末については、アルミナ(Al)(en=1.5)、ジルコニア(ZrO)(en=1.4)、セリア(CeO)(en=1.1)、チタニア(TiO)(en=1.5)、シリカ(SiO)(en=1.8)であるが、これら無機酸化物と同等かこれらより電気陰性度の値が大きい金属元素、即ち両性〜酸性の性質を示す金属元素、特にその酸化物が両性〜酸性を示す金属元素が好ましく、逆にアルカリ金属やアルカリ土類金属は塩基性を示すため、酸性を示すゼオライトの表面との親和性が強く、粒子を凝集する作用を示すからである。
【0010】
そこで、酸化物が両性〜酸性を示す金属元素を担持した耐熱性無機酸化物を使用するのが望ましいが、特に電気陰性度の値の大きな白金(Pt)、パラジウム(Pd)及びロジウム(Rh)などを含有した耐熱性無機酸化物を用いると、ゼオライト表面との電荷バランスの調整作用が向上し、粒子の凝集抑制効果が促進され、HC吸着材層を形成するのに用いるスラリーのチクソトロピー性を効果的に抑制できるようになる。
なお、他の金属元素を含有した耐熱性無機酸化物であっても類似の効果が得られるが、Pt、Pd及びRhなどを含有させた耐熱性無機酸化物が最も優れた効果を示す。
【0011】
上記耐熱性無機酸化物としては、Al、ZrO、CeO、TiO又はSiO及びこれらの任意の組合せに係る無機酸化物を用いることができる。
耐熱性に優れる外、比表面積の大きいこれらの無機酸化物を用いると、その粒子表面に上記特定金属元素を高分散させることができる。
なお、これらの無機酸化物は複合化(CeO−Al、TiO−Alなど)されていてもよい。また、かかる無機酸化物への上記特定金属の含有態様は、該金属が固溶している状態でも、酸化物として担持されている状態のいずれであってもよい。
【0012】
に触媒においては、上記耐熱性無機酸化物の含有量が、HC吸着材層に含まれるゼオライトに対して1〜20%であることが好ましい。
1%未満では、チクソトロピー性の抑制が十分でなく、20%を超えると、該抑制効果が飽和したり、電荷バランスが逆に大きく崩れることがある。
【0013】
更に、上記耐熱性無機酸化物に含まれる、金属元素の量は0.01〜10%とすることが好ましく、0.5〜5.0%とすることが更に好ましい。
0.01%未満では、チクソトロピー性の抑制効果が十分でなく、10%を超えると、この効果が飽和し又は電荷バランスが逆に大きく崩れて良好な結果が得られない可能性がある。
【0014】
更に、上記HC吸着材層に含まれるゼオライトは、SiO/Al比が10〜1000のH型βゼオライトであることが好ましい。
10未満では、十分な耐熱性が得られず、1000を超えると、耐熱性向上の効果が飽和し、一方で、吸着HCの脱離が早くなる可能性がある。
【0015】
一方、触媒成分層は、HCなどの排気ガス成分を浄化できればよいが、具体的には、Pt、Pd又はRh及びこれらの任意の組合せに係る貴金属元素と、セリウム(Ce)、ジルコニウム(Zr)又はランタン(La)及びこれらの任意の組合せに係る金属元素を金属換算で1〜10mol%含むアルミナと、Zr、ネオジム(Nd)、イットリウム(Y)又はLa及びこれらの任意の組合せに係る金属を金属換算で1〜50mol%含むセリウム酸化物を含有することが好ましい。
なお、上記貴金属は排気ガスの浄化作用を担い、上記アルミナはかかる貴金属を高分散状態に維持するとともに高温でのシンタリング(粒成長)を抑制し、上記セリウム酸化物はかかる貴金属が酸化−還元雰囲気に曝された際にこれらの酸化状態を制御してシンタリングを抑制し、且つHC吸着材層からの脱離HCの浄化効率を向上する。
【0016】
上記アルミナに含有されるCe等の金属元素の量が金属換算で1mol%未満では、十分な耐熱性が得られず、10mol%を超えると、比表面積が低下し担持する貴金属を高分散状態にすることができない可能性がある。
また、上記セリウム酸化物に含有されるZr等の金属元素の量が金属換算で1mol%未満では、十分な酸素吸蔵能が得られず、50mol%を超えると、耐熱性に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0017】
更に、触媒では、上述の触媒成分層に、Ce、Nd又はLa及びこれらの任意の組合せに係る金属を金属換算で1〜40mol%含むジルコニウム酸化物を添加することが好ましい。
かかるジルコニウム酸化物は、特にRhの酸化状態を調節して、シンタリングを抑制しHCの浄化効率を向上するが、1mol%未満では、十分な酸素吸蔵能が得られず、40mol%を超えると、耐熱性に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0018】
更にまた、上述の触媒成分層には、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の一方又は双方を触媒1L当たり酸化物換算で1〜50g/L添加することが好ましい。
かかる塩基性の元素は、HCの酸化反応(活性化)の開始を促進し、高温でのNO浄化反応を促進し、シンタリングを抑制するが、1g/L未満では、Pdのシンタリング抑制やHC吸着被毒による活性化遅延の緩和効果が十分に得られず、50g/Lを超えると、Pdの活性が低下する可能性がある。
【0019】
次に、本発明の排気ガス浄化用触媒の製造方法について説明する。
本発明の排気ガス浄化用触媒の製造方法では、上記HC吸着材層形成用のスラリーとして、上記ゼオライトとシリカゾルと上記所定金属を0.01〜10%の割合で含有する耐熱性無機酸化物とを含有し、上記耐熱性無機酸化物が上記ゼオライトに対し1〜20%の割合で含有されるように上記所定金属を含有する耐熱性無機酸化物を添加して成るゼオライトスラリーを作成し、このHC吸着材層形成用スラリーを上記一体構造型担体にコートする。
【0020】
ゼオライトスラリーのチクソトロピー性はゼオライト表面にシリカゾルが付着した粒子が、順次結合し合い成長するために起こると推測され、この成長を抑えるためにシリカゾルが付着したゼオライト粒子間の電荷バランスを意図的に調整又は崩すことが効果的であると考えられる。
そこで、本発明の製造方法では、ゼオライトスラリーのチクソトロピー性を抑制する添加剤として、他の金属元素、特に該金属元素の酸化物が両性〜酸性の性質を示す上記所定金属を含有する耐熱性無機酸化物を添加して、HC吸着材層形成用のスラリーを作成して、これを上記一体構造型担体にコートした。
【0021】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0022】
(実施例1)
Laを1mol%とCeを20mol%含有するジルコニウム酸化物粉末に、硝酸ロジウム水溶液を含浸又は高速撹拌中で噴霧し、150℃で24時間乾燥した後、400℃で1時間、次いで600℃で1時間焼成し、Rh担持ジルコニア粉末(粉末f)を得た。この粉末fのRh濃度は1.0%であった。
【0023】
βゼオライト(SiO/Al=38)粉末2257gと、シリカゾル(固形分15%)1620gと、Rh担持ジルコニア粉末(粉末f)125gと、純水1750gと、を磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリー液をコーディエライト製担体(46.5セル/cm,セル壁厚み0.015cm,担体容量1.0dm)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて乾燥し、400℃で1時間焼成した。該ゼオライトを含有する吸着材層のコート層重量が350g/dm)になるまでコーティング作業を繰り返し、触媒−aを得た。
【0024】
Ceを3mol%とZrを3mol%含有するアルミナ粉末(Al94mol%)に、硝酸パラジウム水溶液を含浸又は高速撹拌中で噴霧し、150℃で24時間乾燥した後、400℃で1時間、次いで、600℃で1時間焼成し、Pd担持アルミナ粉末(粉末a)を得た。この粉末aのPd濃度は4.6%であった。Laを1mol%とZrを32mol%含有するセリウム酸化物粉末(Ce67mol%)に、硝酸パラジウム水溶液を含浸又は高速撹拌中で噴霧し、150℃で24時間乾燥した後、400℃で1時間、次いで、600℃で1時間焼成し、Pd担持セリウム酸化物粉末(粉末b)を得た。この粉末bのPd濃度は2.0%であった。
【0025】
上記Pd担持アルミナ粉末(粉末a)350gと、Pd担持セリウム酸化物粉末(粉末b)141gと、硝酸酸性アルミナゾル240g(ベーマイトアルミナ10%に10%の硝酸を添加することによって得られたゾルでAl換算で24g)と、炭酸バリウムを100g(BaO換算で67g)と、純水2000gとを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリー液を上記コート触媒−aに付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて乾燥し、400℃で1時間焼成し、コート層重量61.5g/dmを塗布し、コート触媒−bを得た。
【0026】
Zrを3mol%含有するアルミナ粉末(Al97mol%)に、硝酸ロジウム水溶液を含浸又は高速撹拌中で噴霧し、150℃で24時間乾燥した後、400℃で1時間、次いで、600℃で1時間焼成し、Rh担持アルミナ粉末(粉末c)を得た。この粉末cのRh濃度は2.0%であった。
【0027】
Ceを3mol%含有するアルミナ粉末(Al97mol%)に、ジニトロジアンミン白金水溶液を含浸又は高速撹拌中で噴霧し、150℃で24時間乾燥した後、400℃で1時間、次いで、600℃で1時間焼成し、Pt担持アルミナ粉末(粉末d)を得た。この粉末dのPt濃度は3.0%であった。
【0028】
Laを1mol%とCeを20mol%含有するジルコニウム酸化物粉末に、ジニトロジアンミン白金水溶液を含浸又は高速撹拌中で噴霧し、150℃で24時間乾燥した後、400℃で1時間、次いで600℃で1時間焼成し、Pt担持ジルコニウム酸化物粉末(粉末e)を得た。この粉末eのPt濃度は3.0%であった。
上記Rh担持アルミナ粉末(粉末c)118gと、Pt担持アルミナ粉末(粉末d)118gと、Pt担持ジルコニウム酸化物粉末(粉末e)118gと、硝酸酸性アルミナゾル160gとを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリー液を得た。このスラリー液を上記コート触媒−bに付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを取り除いて乾燥し、400℃で1時間焼成し、コート層重量37g/dm)を塗布し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒1)を得た。触媒1の貴金属担持量は、Pt0.71g/dm、Pd1.88g/dm、Rh0.41g/dmであった。
【0029】
(実施例2)
HC吸着材層のRh担持濃度を0.1%とした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒2)を得た。
【0030】
(実施例3)
HC吸着材層のRh担持濃度を4.0%とした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒3)を得た。
【0031】
(実施例4)
HC吸着材層のRh担持濃度を8.0%とし、ゼオライトスラリー中への添加量を1%とした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒4)を得た。
【0032】
(実施例5)
HC吸着材層のRh担持濃度を4.0%とし、ゼオライトスラリー中への添加量を20%とした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒5)を得た。
【0033】
(実施例6)
HC吸着材層のPd担持濃度を1.0%とし、耐熱性無機酸化物の組成をLa0.01Zr0.32Ce0.67とした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒6)を得た。
【0034】
(実施例7)
HC吸着材層の耐熱性無機酸化物の組成をSiOとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒7)を得た。
【0035】
(実施例8)
HC吸着材層のPd担持濃度を4.0%とし、耐熱性無機酸化物の組成を3mol%Ceを含有したAlとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒8)を得た。
【0036】
(実施例9)
HC吸着材層のPd担持濃度を4.0%とし、耐熱性無機酸化物の組成をγ−Alとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒9)を得た。
【0037】
(実施例10)
HC吸着材層のRh担持濃度を4.0%とし、耐熱性無機酸化物の組成を3mol%Zrを含有したAlとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒10)を得た。
【0038】
(実施例11)
HC吸着材層の金属元素種をコバルト(Co)とし、耐熱性無機酸化物の組成をZrOとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒11)を得た。
【0039】
(実施例12)
HC吸着材層の金属元素種をニッケル(Ni)とし、耐熱性無機酸化物の組成をZrOとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒12)を得た。
【0040】
(実施例13)
HC吸着材層のPt担持濃度を1.0%とし、耐熱性無機酸化物の組成をZrOとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒13)を得た。
【0041】
(実施例14)
HC吸着材層のPt担持濃度を1.0%とし、耐熱性無機酸化物の組成をCeOとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒14)を得た。
【0042】
(実施例15)
HC吸着材層の耐熱性無機酸化物の組成をCe0.2Zr0.8とした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒15)を得た。
【0043】
(実施例16)
HC吸着材層のPd担持濃度を1.0%とし、耐熱性無機酸化物の組成をTiOとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒16)を得た。
【0044】
(実施例17)
HC吸着材層の金属元素種をマンガン(Mn)とし、耐熱性無機酸化物の組成をZrOとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒17)を得た。
【0045】
(実施例18)
HC吸着材層の金属元素種を鉄(Fe)とし、耐熱性無機酸化物の組成をZrOとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒18)を得た。
【0046】
(実施例19)
HC吸着材層の金属元素種をインジウム(In)とし、耐熱性無機酸化物の組成をγ−Alとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒19)を得た。
【0047】
(実施例20)
HC吸着材層の金属元素種をガリウム(Ga)とし、耐熱性無機酸化物の組成をγ−Alとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒20)を得た。
【0048】
(比較例1)
HC吸着材層のβゼオライト(SiO/Al=25)を硝酸により脱Al処理して、SiO/Al=1000にしたゼオライトを用いた以外は実施例1同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒21)を得た。
【0049】
(比較例2)
HC吸着材層の金属元素種をバリウム(Ba)とした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒22)を得た。
【0050】
(比較例3)
HC吸着材層の金属元素種をLaとし、耐熱性無機酸化物の組成を3mol%Zrを含有するAlとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒23)を得た。
【0051】
(比較例4)
HC吸着材層のPd担持濃度を4.0%とし、耐熱性無機酸化物の組成をγ−Alとし、ゼオライトスラリー中への添加量を30%とした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒24)を得た。
【0052】
(比較例5)
HC吸着材層の金属元素種をナトリウム(Na)とし、耐熱性無機酸化物の組成をγ−Alとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒25)を得た。
【0053】
(比較例6)
HC吸着材層の金属元素種をカリウム(K)とし、K担持濃度を2.0%とし、耐熱性無機酸化物の組成をγ−Alとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒26)を得た。
【0054】
(比較例7)
HC吸着材層の金属元素種をセシウム(Cs)とし、Cs担持濃度を2.0%とし、耐熱性無機酸化物の組成をγ−Alとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒27)を得た。
【0055】
(比較例8)
HC吸着材層の金属元素種をリチウム(Li)とし、Li担持濃度を2.0%とし、耐熱性無機酸化物の組成をγ−Alとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒28)を得た。
【0056】
(比較例9)
HC吸着材層の金属元素種をマグネシウム(Mg)とし、Mg担持濃度を2.0%とし、耐熱性無機酸酸化物の組成をγ−Alとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒29)を得た。
【0057】
(比較例10)
HC吸着材層の金属元素種をカルシウム(Ca)とし、Ca担持濃度を2.0%とし、耐熱性無機酸化物の組成をγ−Alとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の排気ガス浄化用触媒(触媒30)を得た。
【0058】
上記各例の排気ガス浄化用触媒の仕様及び結果であるゼオライトスラリーの粘度を表1に示す。なお、表1中の「金属元素種」はHC吸着材層に含まれる所定金属を示している。
【0059】
【表1】
Figure 0004407117
【0060】
表1より、本発明の範囲に属する実施例1〜20は、本発明外の比較例1〜10よりもゼオライトスラリーの粘度が低いことが分かる。このように、上記実施例の触媒では、ゼオライトスラリーのチクソトロピー性が有効に制御されており、従って、モノリス担体に該スラリーをコートする際のハンドリング性が改善されている。
また、現時点では、最少添加量でハンドリング性の改善効果が最も優れる、且つ安定して得られるという観点から、実施例1が最も良好な結果をもたらすものと思われる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、HC吸着材層形成用のスラリーとして、上記ゼオライトとシリカゾルと上記所定金属を0.01〜10%の割合で含有する耐熱性無機酸化物とを含有し、上記耐熱性無機酸化物が上記ゼオライトに対し1〜20%の割合で含有されるように上記所定金属を含有する耐熱性無機酸化物を添加して成るゼオライトスラリーを作成することとしたため、HCの吸着・浄化機能を有し、製造効率に優れた排気ガス浄化用触媒の製造方法を提供できる。

Claims (9)

  1. ゼオライトを含有する炭化水素吸着材層及び触媒成分を含有する触媒成分層をこの順で一体構造型担体に積層した構造を有し、
    上記炭化水素吸着材層が所定の金属元素を含む耐熱性無機酸化物を更に含有し、
    上記所定の金属元素が、ロジウム、パラジウム、コバルト、ニッケル、白金、マンガン、鉄、インジウム及びガリウムから成る群より選ばれた少なくとも1種の金属元素である排気ガス浄化用触媒を製造するに当たり、
    上記炭化水素吸着材層形成用のスラリーとして、
    上記ゼオライトとシリカゾルと上記所定金属を0.01〜10%の割合で含有する耐熱性無機酸化物とを含有し、
    上記耐熱性無機酸化物が上記ゼオライトに対し1〜20%の割合で含有されるように上記所定金属を含有する耐熱性無機酸化物を添加して成るゼオライトスラリーを作成し、
    この炭化水素吸着材層形成用スラリーを上記一体構造型担体にコートする、ことを特徴とする排気ガス浄化用触媒の製造方法。
  2. 上記所定金属元素のポーリングの電気陰性度が1.2〜2.4であることを特徴とする請求項1に記載の排気ガス浄化用触媒の製造方法。
  3. 上記耐熱性無機酸化物がアルミナ、ジルコニア、セリア、チタニア及びシリカから成る群より選ばれた少なくとも1種の無機酸化物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の排気ガス浄化用触媒の製造方法。
  4. 上記所定の金属元素が上記耐熱性無機酸化物に0.5〜5.0%の割合で含有されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化用触媒の製造方法。
  5. 上記炭化水素吸着材層形成用のスラリーとして、
    上記ゼオライトとシリカゾルと上記所定金属を0.01〜10%の割合で含有する耐熱性無機酸化物とを含有し、
    上記耐熱性無機酸化物が上記ゼオライトに対し5〜20%の割合で含有されるように上記所定金属を含有する耐熱性無機酸化物を添加して成るゼオライトスラリーを作成する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化用触媒の製造方法。
  6. 上記ゼオライトは、SiO/Al比が10〜1000のH型βゼオライトであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化用触媒の製造方法。
  7. 上記触媒成分層が、白金、パラジウム及びロジウムから成る群より選ばれた少なくとも1種の貴金属と、セリウム、ジルコニウム及びランタンから成る群より選ばれた少なくとも1種の金属を金属換算で1〜10mol%含むアルミナと、ジルコニウム、ネオジム、イットリウム及びランタンから成る群より選ばれた少なくとも1種の金属を金属換算で1〜50mol%含むセリウム酸化物と、を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化用触媒の製造方法。
  8. 上記触媒成分層が、セリウム、ネオジム、イットリウム及びランタンから成る群より選ばれた少なくとも1種の金属を金属換算で1〜40mol%含むジルコニウム酸化物を更に含有することを特徴とする請求項7に記載の排気ガス浄化用触媒の製造方法。
  9. 上記触媒成分層が、更にアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有することを特徴とする請求項7又は8に記載の排気ガス浄化用触媒の製造方法。
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