JP4406118B2 - 工作機械 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被送り台に係合してこの被送り台を移送する送りねじと、動力伝達機構を介して前記送りねじに連結し、送りねじを軸中心に回転させるサーボモータなどを備え、少なくとも垂直方向の送り成分を含む送り方向、換言すれば斜め方向を含む上下方向に前記被送り台を移動させるように設けられた工作機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
上述したような、少なくとも垂直方向の送り成分を含む送り方向に被送り台を移動させるように設けられた工作機械は、通常、主電源が遮断されたとき、無励磁作動形のブレーキにより前記送りねじの回転が制止されるようになっており、これにより自重で前記被送り台が下方に移動するのを防止している。
【0003】
ところで、例えば、駆動ベルトが切断されるなど動力伝達機構の連結状態に異常を来したり、或いはサーボモータへ供給される電流が遮断されたりした場合には、サーボモータによる制動力も、ブレーキによる制動力も送りねじに作用しないため、送りねじが回転自由となり、被送り台が自重により下方に移動して、治工具やテーブルが損傷するという問題を生じる。
【0004】
そこで、このような問題が生じるのを防止すべく、従来、特開平10−309645号公報に開示されるような落下防止装置が提案されている。この落下防止装置は、送りねじの回転を制止する制動手段と、送りねじの回転角を検出し、検出された回転角が指定値と異なる場合に制動手段を駆動して送りねじの回転を制止する検出手段とを備えたものとして構成されている。この落下防止装置によれば、上述した駆動ベルトの切断や、サーボモータに供給される電流の遮断によって送りねじが回転自由となり、被送り台が自重によって下方に移動すると、被送り台の移動に伴う送りねじの回転が前記検出手段によって検出され、この検出手段により前記制動手段が駆動されて送りねじの回転が制止され、その結果被送り台の下方への移動が制止されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した特開平10−309645号公報に開示された落下防止装置には、次に説明するような問題があった。即ち、上記落下防止装置は、被送り台の移動に伴う送りねじの回転を検出手段により検出して、当該送りねじの回転を制止するようにしているので、被送り台の送りが停止され、送りねじの回転が停止した状態でなければ、駆動ベルトの切断などによって、被送り台が自重移動(落下)可能となったかどうかを検出できないという問題があった。被送り台が送り駆動されている場合には、サーボモータにより送りねじが回転せしめられているのであるから、当然のことである。殊に、被送り台が下方に送り駆動されているときに、駆動ベルトが切断等して被送り台が自重移動(落下)可能になると、上方に移動している場合や停止している場合に比べて被送り台の移動速度が速いため、工作機械の損傷がひどくなり大きな問題となる。
【0006】
また、上記落下防止装置においては、サーボモータに通常付設される位置検出器の他に、送りねじの回転を検出する検出手段が設けられているので、この分だけ工作機械を構成する部品点数が増えてコストアップとなり、更には、前記検出手段を送りねじの下端部に設けていることから、その配線が煩雑になる等の問題がある。
【0007】
本発明は以上の実情に鑑みなされたものであり、特に、送りねじとサーボモータとを連結する動力伝達機構の連結状態に異常を来した場合などに、被送り台が例え送り駆動されている状態であってもこれをいち早く安価に検出して、被送り台が自重移動(落下)するのを防止し得る工作機械の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記目的を達成するための本発明の請求項1に係る発明は、少なくとも垂直方向の送り成分を含む送り方向に被送り台を移動させる送り機構と、該送り機構の作動を制御する制御手段とを備えた工作機械であって、前記送り機構が、前記被送り台に係合して該被送り台を前記送り方向に移動させる送りねじと、動力伝達機構を介して前記送りねじに連結し、該送りねじを軸中心に回転させるサーボモータとを備えるとともに、前記制御手段が前記サーボモータの作動をフィードバック制御するように設けられてなる工作機械において、
前記制御手段から前記サーボモータに出力される駆動電流値を監視し、該駆動電流値が所定の基準範囲外となったときに前記サーボモータの出力軸に作用するトルクが異常であると判定する異常検出手段と、前記送りねじに直結され、この送りねじの回転を制止する制動機構と、前記サーボモータの出力軸に作用するトルクが異常となったときに前記異常検出手段から出力される検出信号を受信し、前記制動機構を駆動して前記送りねじの回転を制止する制動駆動手段とを設けたことを特徴とする。
【0009】
制御手段はサーボモータの出力軸の回転位置データを得てその供給電流を調整し、前記出力軸が所定の回転位置となるように当該サーボモータをフィードバック制御する。そして、このサーボモータの作動により送りねじが所定の回転量だけ回転せしめられると、送りねじに係合した被送り台がこれに応じた所定位置に移送せしめられる。送り方向が水平方向に対し45゜以上傾斜した(90゜を含む)送り機構のサーボモータに供給される駆動電流値は、被送り台の移動時及び非移動時の双方において、▲1▼被送り台の重量が直接送りねじに作用するように構成され、これがサーボモータの出力軸にトルクとして作用する場合にあっては、その定格電流の50〜75%程度となり、▲2▼被送り台にバランスウエイトなどが連結されて構成され、被送り台によってサーボモータの出力軸に作用するトルクが僅かなものとなっている場合にあっては、定格電流の0〜10%となっている。
【0010】
そして、駆動ベルト若しくはカップリングなどからなる動力伝達機構が何らかの原因により切断若しくは破損されてサーボモータと送りねじとの連結状態が解除され、送りねじが回転自由となって被送り台によるトルクがサーボモータの出力軸に作用しなくなると、制御手段からサーボモータに供給される駆動電流値は上述の50〜75%から5%以下まで急激に低下される。一方、チェーンなどを介して被送り台にバランスウエイトが連結されたものである場合には、チェーンなどの切断によって被送り台の荷重がサーボモータの出力軸にトルクとして作用すると、制御手段からサーボモータに供給される駆動電流値は上述の0〜10%から50%以上まで急激に上昇される。
【0011】
したがって、制御手段からサーボモータに供給される駆動電流値を監視することで、サーボモータの出力軸に作用するトルクが異常であるかどうかを検出することができ、ひいては動力伝達機構に異常を来したかどうか、或いはバランスウエイトを連結するチェーンなどが切断されたかどうかを検出することができる。そこで、本発明においては、制御手段からサーボモータに供給される駆動電流値を異常検出手段により監視し、この駆動電流値が予め設定された基準範囲外になったとき、サーボモータの出力軸に作用するトルクが異常である、即ち、動力伝達機構に異常を来した、或いはバランスウエイトを連結するチェーンなどが切断されたと判定するようにしている。
【0012】
このように、この発明によれば、サーボモータに供給される電流値を監視することにより、動力伝達機構に異常を来したかどうか、或いはバランスウエイトを連結するチェーンなどが切断されたかどうかを検出するようにしているので、例え被送り台が移動中であっても、このような異常を確実に検出することができる。また、上記従来の落下防止装置におけるような送りねじ回転検出用の検出手段が不要であるので、この分だけ部品点数が少なくて済み、製造コストを低く押えることができる。
【0013】
そして、動力伝達機構に異常を生じ、これが異常検出手段により検出されると、制動機構によって送りねじの回転が制止される。これにより、被送り台が自重によって下方に移動するのを防止することができる。また、バランスウエイトを連結するチェーンが切断されると、被送り台の重量がそのまま動力伝達機構を介してサーボモータに限界を超える負荷として作用し、サーボモータによる制動力が機能しなくなって、被送り台が自重により下方に移動可能となるが、この場合にも制動機構により送りねじの回転が制止され、被送り台の下方への移動が防止される。また、制動機構が送りねじに直結されているので、即ち、送りねじと制動機構との間に他の構造物(機構)が介在していないので、送りねじを確実に制止させることができる。
【0014】
また、本発明の請求項2に係る発明は、上記請求項1の発明における前記異常検出手段が、前記制御手段から前記サーボモータに出力される駆動電流の変化率を監視し、該変化率が所定の基準範囲外となったときに前記サーボモータの出力軸に作用するトルクが異常であると判定するように設けられている。
【0015】
上述したように、駆動ベルト若しくはカップリングなどからなる動力伝達機構が何らかの原因により切断若しくは破損されてサーボモータと送りねじとの連結状態が解除され、送りねじが回転自由となって被送り台によるトルクがサーボモータの出力軸に作用しなくなると、制御手段からサーボモータに供給される駆動電流値は上述の50〜75%から5%以下まで急激に低下されるが、この場合の駆動電流値の変化率は、通常、5%/msを超えるものとなる。
【0016】
また、チェーンなどを介して被送り台にバランスウエイトが連結されたものである場合には、チェーンなどの切断によって被送り台の荷重がサーボモータの出力軸にトルクとして作用すると、制御手段からサーボモータに供給される駆動電流値は上述の0〜10%から50%以上まで急激に上昇されるが、この場合の駆動電流値の変化率も、通常、5%/msを超えるものとなる。
【0017】
したがって、本発明のように、サーボモータに供給される駆動電流値の変化率を監視することで、動力伝達機構に異常を来したかどうか、或いはバランスウエイトを連結するチェーンなどが切断されたかどうかを検出することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態について添付図面に基づき説明する。図1は、本実施形態に係る工作機械を一部断面で示す側面図であり、図2は、この工作機械の作動を制御する数値制御装置の本実施形態における主構成を示したブロック図である。
【0019】
図1に示すように、本例の工作機械1は立形のマシニングセンタであり、その主だった構成として、ベッド2、このベッド2上に立設されたコラム3、上下動可能にコラム3に支持された主軸頭6、軸中心に回転自在に主軸頭6に支持された主軸7、この主軸7の下方のベッド2上に載置され、矢示A−B方向に往復移動可能に設けられたサドル4、このサドル4上に設けられ、その長手方向に沿って往復移動するように設けられたテーブル5、並びに図2に示した数値制御装置20などを備えている。
【0020】
前記コラム3の矢示A方向側の側面(前端面)にはその上下方向に沿ってガイドレール11が設けられ、一方、主軸頭6の矢示B方向側の側面(後端面)にはその上下方向に沿って、複数のスライドベアリング12が配列されており、このスライドベアリング12とガイドレール11が係合して、主軸頭6が上下方向(Z軸方向)に往復移動可能となっている。また、前記コラム3の前端面の上下端にはそれぞれ軸受10,10が固設され、この軸受10,10によって回転自在に支持されるボールネジ8が設けられている。一方、主軸頭6の後端面には、前記ボールネジ8に螺合するナット9が設けられており、ボールネジ8が軸中心に回転することにより、ナット9がその軸方向に沿った推力を与えられ、主軸頭6が上下方向に駆動されるようになっている。
【0021】
図1及び図2に示すように、前記ボールネジ8の上端部近傍には位置検出器14の付設されたサーボモータ13が設けられている。このサーボモータ13はその出力軸13aが前記ボールネジ8と平行になる姿勢でコラム3に固設されており、更に出力軸13aの上端部にはプーリ16が設けられている。また、前記ボールネジ8の上端部には電磁ブレーキ19及びプーリ17が直結され、このプーリ17と前記プーリ16の双方に駆動ベルト18が巻回されている。そして、これらプーリ16,17及び駆動ベルト18からなる動力伝達機構15を介してサーボモータ13の回転力がボールネジ8に伝達され、これが軸中心に回転するようになっている。
【0022】
図2に示すように、前記数値制御装置20はその主だった構成として、NC制御部21,Z軸駆動制御部22,Z軸サーボアンプ23,異常検出部24及びブレーキ駆動アンプ25を備えている。前記NC制御部21は、例えば加工プログラムなどを実行して工作機械各部の作動を数値制御する機能部であり、加工プログラムなどに基づいて前記主軸頭6の移動軸であるZ軸に関する位置制御信号をZ軸駆動制御部22に出力する。Z軸駆動制御部22は、前記NC制御部21から得られる目標位置と、前記位置検出器14からのフィードバック信号に基づいて得られる現在位置との偏差から速度指令を生成してZ軸サーボアンプ23に出力する。そして、Z軸サーボアンプ23は受信した速度指令に比例した駆動電流をサーボモータ13に供給してこれを回転させ、前記駆動ベルト18及びボールネジ8などを介して主軸頭6をZ軸方向に移動させる。
【0023】
前記異常検出部24は、前記Z軸駆動制御部22からZ軸サーボアンプ23に出力される速度指令値をサンプリングして、Z軸サーボアンプ23からサーボモータ13に供給される駆動電流値を算出し、これを予め記憶されたしきい値と比較して、算出された駆動電流値がしきい値よりも小さくなった場合に、サーボモータ8の出力軸13aに作用するトルクが異常であると判定する機能部である。本例の場合、主軸7を含む主軸頭6の重量が、ナット9、ボールネジ8、プーリ17、駆動ベルト18及びプーリ16を介してサーボモータ13の出力軸13aにトルクとして作用するため、このトルクに抗して位置制御すべくZ軸サーボアンプ23からサーボモータ13に供給される駆動電流はその定格電流の50〜75%となっている。そして、仮に、駆動ベルト18が切断して出力軸13aにトルクが作用しなくなると、Z軸サーボアンプ23からサーボモータ13に供給される駆動電流は、定格電流の5%以下に急激に低下する。そこで、本例では、異常検出部24において、前記しきい値を例えばサーボモータ13の定格電流の30%に設定して、前記サーボモータ13に供給される駆動電流を監視し、これが前記しきい値より小さい値となったときに、サーボモータ13に作用するトルクが異常となった、即ち、前記動力伝達機構15に異常を来したと判定して、異常信号を当該異常検出部24からブレーキ駆動アンプ23に出力するようにしている。
【0024】
前記ブレーキ駆動アンプ25は、前記異常検出部24からの異常信号を受信して前記電磁ブレーキ19に駆動電流を供給し、当該電磁ブレーキ19を作動せしめる機能部であり、電磁ブレーキ19はブレーキ駆動アンプ25から所定の駆動電流を受給して、ボールネジ8が回転しないようにこれをロックする。
【0025】
斯くして、この工作機械1によれば、前記NC制御部21,Z軸駆動制御部22及びZ軸サーボアンプ23により前記サーボモータ23がフィードバック制御され、その回転力が前記動力伝達機構15を介してボールネジ8に伝達され、ボールネジ8とナット9との螺合関係から主軸頭6がZ軸方向に駆動されて同方向に往復移動する。そして、前記動力伝達機構15の駆動ベルト18が切断されるなどして当該動力伝達機構15に異常を来し、ボールネジ8が回転自由になると、前記Z軸サーボアンプ23からサーボモータ13に供給される駆動電流値がその定格電流の5%以下に急激に低下して、これが異常検出部24によって検出され、ブレーキ駆動アンプ25を介して電磁ブレーキ19が駆動されて、ボールネジ8がロックされる。これにより、主軸頭6が自重によって下方に落下するのが防止される。尚、電磁ブレーキ19をボールネジ8に直結させているので、確実にボールネジ8をロックすることができ、主軸頭6が下方に落下するの確実に防止することができる。
【0026】
このように、本例の工作機械1によれば、サーボモータ13に供給される電流を監視することで、動力伝達機構15に異常を来したかどうかを検出するようにしているので、例え主軸頭6が移動中であってもこのような異常を検出することができる。また、上述の従来におけるような送りねじ(ボールネジ8)の回転を検出するための検出手段が不要であるので、この分だけ部品点数が少なくて済み、製造コストを低く押えることができる。
【0027】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の具体的な態様がこれに限られるものでないことは言うまでもなく、例えば、前記動力伝達機構15は、カップリングなどから構成されるものであっても良く、このカップリングを介してボールネジ8とサーボモータ13とが同軸上に連結されるように構成されたものであっても良い。
【0028】
また、前記主軸頭6は、チェーンなどを介してバランスウエイトが連結され、このバランスウエイトによってその重力方向のバランスをとるように設けられたものであっても良い。この場合、動力伝達機構15を介してサーボモータ13の出力軸13aに作用するトルクは僅かなものとなっており、Z軸サーボアンプ23からサーボモータ13に常時供給される駆動電流はその定格電流の0〜10%となっている。そして、仮にチェーンなどが切断されて、サーボモータ13に主軸頭6の自重によるトルクが作用すると、Z軸サーボアンプ23からサーボモータ13に供給される駆動電流は、上述の0〜10%から50%以上にまで急激に上昇する。したがって、この場合には、前記異常検出手段24における処理を、前記しきい値を例えば上例と同様に定格電流の30%に設定し、前記サーボモータ13に供給される駆動電流を監視して、これが前記しきい値より大きい値となったときに、サーボモータ13に作用するトルクが異常となった、即ち、前記チェーンが切断されたと判定して、異常信号を異常検出部24からブレーキ駆動アンプ23に出力するようにすると良い。尚、サーボモータ13の加減速時において、駆動電流値が30%以上となることが想定される場合には、かかる加減速時を判断対象から除外する必要がある。
【0029】
前記チェーンが何らかの原因により切断されると、主軸頭6の重量がそのまま動力伝達機構15を介してサーボモータ13に限界を超える負荷として作用するため、サーボモータ13による制動力が機能しなくなって、主軸頭6が自重により下方に移動し、治工具やテーブルが損傷するといった問題を生じるが、上記構成とすることで、チェーンの切断をいち早く検出して電磁ブレーキ19によりボールネジ8をロックすることができるので、上記のような問題が生じるのを防止することができる。
【0030】
また、前記異常検出部24を、前記Z軸駆動制御部22からZ軸サーボアンプ23に出力される速度指令値をサンプリングして、Z軸サーボアンプ23からサーボモータ13に供給される駆動電流値を算出した後その変化率を算出し、これを予め記憶されたしきい値と比較して、算出された駆動電流値の変化率がしきい値よりも大きくなった場合に、サーボモータ8の出力軸13aに作用するトルクが異常であると判定するように構成しても良い。
【0031】
上述したように、駆動ベルト18が切断して出力軸13aにトルクが作用しなくなると、Z軸サーボアンプ23からサーボモータ13に供給される駆動電流値は定格電流の50〜75%から5%以下まで急激に低下されるが、この場合の駆動電流値の変化率は、通常、5%/msを超えるものとなる。また、チェーンなどを介して主軸頭6にバランスウエイトが連結されている場合には、チェーンなどの切断によってサーボモータ13に主軸頭6の自重によるトルクが作用すると、Z軸サーボアンプ23からサーボモータ13に供給される駆動電流は、定格電流の0〜10%から50%以上にまで急激に上昇するが、この場合の駆動電流値の変化率も、通常、5%/msを超えるものとなる。したがって、サーボモータ13に供給される駆動電流値の変化率を監視することで、動力伝達機構15に異常を来したかどうか、或いはバランスウエイトを連結するチェーンなどが切断されたかどうかを検出することができる。尚、この場合、駆動電流値の変化率が5%/msを超えたときに、異常であると判断するように構成すると良い。また、この場合において、サーボモータ13の加減速時における駆動電流の変化率が5%/msを超えることが想定される場合には、かかる加減速時を判断対象から除外すると良い。
【0032】
また、本発明を具現化し得る工作機械には、上述した立形のマシニングセンタの他に、垂直方向の送り成分を含む送り方向、即ち、斜め方向を含む上下方向に被送り台を移動させるように設けられた工作機械、例えば、往復台が斜めに傾斜して設けられたスラントタイプの旋盤などの全てが含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る工作機械を一部断面で示す側面図である。
【図2】本実施形態に係る工作機械の作動を制御する数値制御装置の、本実施形態における主構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
1 工作機械
6 主軸頭
8 ボールネジ
9 ナット
13 サーボモータ
14 位置検出器
15 動力伝達機構
16,17 プーリ
18 駆動ベルト
19 電磁ブレーキ
20 数値制御装置
21 NC制御部
22 Z軸駆動制御部
23 Z軸駆動アンプ
24 異常検出部
25 ブレーキ駆動アンプ
Claims (2)
- 少なくとも垂直方向の送り成分を含む送り方向に被送り台を移動させる送り機構と、該送り機構の作動を制御する制御手段とを備えた工作機械であって、前記送り機構が、前記被送り台に係合して該被送り台を前記送り方向に移動させる送りねじと、動力伝達機構を介して前記送りねじに連結し、該送りねじを軸中心に回転させるサーボモータとを備えるとともに、前記制御手段が前記サーボモータの作動をフィードバック制御するように設けられてなる工作機械において、
前記制御手段から前記サーボモータに出力される駆動電流値を監視し、該駆動電流値が所定の基準範囲外となったときに前記サーボモータの出力軸に作用するトルクが異常であると判定する異常検出手段と、
前記送りねじに直結され、この送りねじの回転を制止する制動機構と、
前記サーボモータの出力軸に作用するトルクが異常となったときに前記異常検出手段から出力される検出信号を受信し、前記制動機構を駆動して前記送りねじの回転を制止する制動駆動手段とを設けたことを特徴とする工作機械。 - 前記異常検出手段が、前記制御手段から前記サーボモータに出力される駆動電流の変化率を監視し、該変化率が所定の基準範囲外となったときに前記サーボモータの出力軸に作用するトルクが異常であると判定するものである請求項1記載の工作機械。
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