JP4614242B2 - シリンダ式のバランス装置を備えた工作機械 - Google Patents

シリンダ式のバランス装置を備えた工作機械 Download PDF

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Description

本発明は、エアシリンダまたは油圧シリンダを使用したシリンダ式のバランス装置を備えた工作機械に関する。特に、バランス装置に障害が発生したときに、ブレーキ装置を作動させて移動体の落下を防止する構成の工作機械に関する。
工具が取り付けられた軸方向を主軸として、エンドミルやバイトのような工具と被加工物とを軸送り装置によって互いに直交する水平2軸方向および鉛直1軸方向の同期制御軸方向に相対移動させて、被加工物を所望の加工形状に切削加工する工作機械が知られている。このような工作機械は、一般に、コンピュータ数値制御装置(CNC, Computerized Numerical Controller)を備え、数値制御装置から出力される移動指令に基づいて各同期制御軸の軸送り装置の移動体を同期させて移動制御して、工具が被加工物に対して所定の相対移動軌跡に沿って相対移動するように構成されている。
モータ制御装置は、サーボ制御回路とパワーアンプを備え、数値制御装置から出力される移動指令に基づいて各軸送り装置を制御する。各同期制御軸のサーボ制御回路は、それぞれ移動指令に従ってパワーアンプに電圧指令を出力する。パワーアンプは、電圧指令に応じた駆動電流を軸送り装置のサーボモータに出力してサーボモータを駆動して移動体を所定の方向に移動させる。サーボ制御回路は、位置指令と検出される移動体の位置との位置偏差に基づき速度指令を出力し、出力された速度指令と検出されるサーボモータの速度との速度偏差に基づき電流指令を出力し、電流指令と検出されるパワーアンプから出力される駆動電流との偏差に基づき電圧指令を出力して、移動体を常時位置決め制御している。
ところで、制御軸がその軸方向に重力が作用する鉛直軸、いわゆる重力軸である場合、移動体に下向きの力が加わっているため、下向きの力を相殺するように移動体を含む可動部位の質量に釣り合うカウンタバランスウェイトを付与するバランス装置が設けられている。また、サーボモータの励磁が切られているときは移動体が自重によって落下するため、移動体が落下しないように移動体を制止するブレーキ装置が設けられている。
カウンタバランスウェイトを付与するバランス装置の1つとして、エアシリンダまたは油圧シリンダを利用したシリンダ方式のバランス装置がある。シリンダ方式のバランス装置は、重錘吊下げ方式のバランス装置に比べて追従性があり、カウンタバランスウェイトの調整が容易であるなどの利点がある。例えば、エアバランサは、特許文献1に開示されるように、コンプレッサ等のエア源からの圧縮空気をエアレギュレータで所定の圧力にしてエアシリンダのシリンダ筒内のシリンダ室に供給するとともにピストンの移動に合わせてシリンダ室の空気の給排気を行なって所定の圧力を維持することによって一定のカウンタバランスウェイトを付与する構成である。
ブレーキ装置は、一般に、異常が発生したときに機械的に移動体の移動を制止する構成である。機械的に移動体を制止するように構成することで、電力が供給されていないときでも移動体を制止しておくことができる。ブレーキ装置の1つとして、ボールねじとナットによる伝達機構を有する工作機械に設けることができ、ボールねじの回転を機械的に制止するタイプのブレーキ装置が利用されている。また、ブレーキ装置の1つとして、シリンダ方式のバランス装置を有する工作機械に設けることができ、シリンダのピストンロッドを機械的に保持する方式のブレーキ装置が考えられている。シリンダのピストンロッドを保持する方式のブレーキ装置は、特許文献1に開示されている。
停電や故障によってコンプレッサや加圧ポンプが停止したり、配管が破損して圧縮空気や加圧油が漏れたりして、シリンダに供給される圧縮空気や加圧油の圧力が低下すると、バランス力を失ってサーボモータに大きな荷重がかかる。サーボモータには定格電流があり、過負荷によって定格電流を超えた過大な制御電流が流れると、サーボモータの焼損を防止するために保護回路が働いてサーボモータの励磁を切ってしまう。サーボモータの励磁が切られると、移動体が落下する。そのため、シリンダ式のバランス装置を備えた工作機械では、バランス装置の圧縮空気や加圧油の圧力に異常が生じたときは、ブレーキ装置を作動させて移動体を制止して、移動体の落下を防止するようにされている。
特許文献1に開示されるバランス装置とブレーキ装置を制御するシステムは、バランス装置の空気供給装置にエアレギュレータで所定の圧力に維持されている圧縮空気の圧力の低下を検出する圧力スイッチを設けて、圧縮空気の圧力が所要の圧力よりも低下したときは、制御装置によって電磁バルブを閉じることによってブレーキ装置への圧縮空気の供給を強制的に止めてブレーキ装置を速やかに確実に作動させるように構成され、安全を図っている。
特許第3315945号公報(段落0020−0038)
機械的に移動体の移動を制止するブレーキ装置には、ブレーキ装置の構造によって、制止部材と被制止部材との間で生じる滑り、遊び、あるいは基部と制止部分との間にあるバックラッシュなどが存在するので、ブレーキがかかっているときに修理などのためにサーボモータの駆動を停止した場合、可動部位の全荷重がブレーキ装置にかかって移動体がある程度下降してしまう。特に、摩擦抵抗が極めて小さいリニアモータ駆動方式の軸送り装置の場合は、ブレーキ装置にかかる負荷がより大きくなる。そのため、加工中にバランス装置に異常が発生してブレーキ装置が作動してからサーボモータの励磁が切られると、工具と被加工物とが衝突して、工具が破損したり、被加工物が傷付けられるおそれがある。
また、バランス装置の圧縮空気または加圧油の圧力が所定の圧力よりも低下してブレーキ装置を作動させたときには、加工を継続させることができないので、同期制御軸を有している場合は同期制御軸の全移動体を直ちに停止させなければならないが、全移動体を停止させるときに、工具が被加工物に食い込んでしまい被加工物を傷付けるおそれがある。そのため、バランス装置に障害が発生すると、失敗品をつくってしまうという問題がある。
本発明の目的は、シリンダ方式のバランス装置を備えた工作機械において、バランス装置の圧縮空気または加圧油の圧力に異常が発生したときに、移動体が下降して工具と被加工物とが衝突することを防止する工作機械を提供することである。また、本発明の別の目的は、シリンダ方式のバランス装置を備えた工作機械において、バランス装置の圧縮空気または加圧油の圧力に異常が発生したときに、工具が被加工物に食い込んで被加工物を傷付けることを防止する工作機械を提供することである。その他の本発明におけるいくつかの利点は、発明を実施するための最良の形態において具体的に説明される。
本発明の工作機械は、上記課題を解決するために、圧縮空気または加圧油の圧力によって鉛直軸にカウンタバランスウェイトを付与するバランス装置を備えた工作機械において、バランス装置の圧力に異常が発生したときに工具と被加工物との干渉を回避できる所定距離工具が被加工物から離れる方向に主軸の移動体を移動させるとともに鉛直軸に設けられたブレーキ装置を作動させるように制御する制御装置を設ける。
本発明の別の工作機械は、水平2軸および鉛直1軸方向に同期制御軸を有し工具を被加工物に対して所定の相対移動軌跡に沿って相対移動させて加工を行なう工作機械であって、圧縮空気または加圧油の圧力によって鉛直軸にカウンタバランスウェイトを付与するバランス装置を備えた工作機械において、バランス装置の圧力に異常が発生したときに工具が所定の相対移動軌跡上を移動して停止するように同期制御軸の各移動体を所定の加速度または減速時間で減速停止させて工具と被加工物との干渉を回避できる所定距離工具が被加工物から離れる方向に主軸の移動体を移動させるように制御するとともに鉛直軸に設けられたブレーキ装置を作動させるように制御する制御装置を設ける。
具体的には、水平2軸および鉛直1軸方向に同期制御軸を有し工具を被加工物に対して所定の相対移動軌跡に沿って相対移動させて加工を行なう工作機械であって、圧縮空気または加圧油の圧力によって鉛直軸にカウンタバランスウェイトを付与するバランス装置を備えた工作機械において、バランス装置の圧力に異常が発生したときに所定の相対移動軌跡上の各位置における速度が所定の加速度または減速時間で徐々に小さくなって停止するような各位置と各位置における速度とを含む指令に基づいて各サーボモータを制御して同期制御軸の全サーボモータまたは全移動体が停止したときに工具と被加工物との干渉を回避できる所定距離工具と被加工物が離れる方向に主軸の移動体を移動させる指令に基づいて主軸のサーボモータを制御するとともに鉛直軸に設けられたブレーキ装置を作動するように制御する制御装置を設ける。
本発明の工作機械は、バランス装置の圧縮空気または加圧油の圧力が所要の圧力より低下したときに、工具と被加工物が離れるように主軸の移動体を移動するとともにブレーキ装置を作動させるようにしたので、ブレーキ装置によって移動体の落下を防止するとともに、修理などのためにサーボモータの励磁を切ったときに、ブレーキの滑りなどによって移動体がある程度下降しても、工具と被加工物とが衝突して、被加工物が傷付くことがない。
また、本発明の別の工作機械は、バランス装置の圧縮空気または加圧油の圧力が所要の圧力より低下したときに、工具が所定の相対移動軌跡上で移動して停止するように各同期制御軸の各移動体を減速停止させるようにしたので、工具がオーバシュートを起こさずに所定の相対移動軌跡上で停止する。その結果、加工中にバランス装置に異常が発生したときでも失敗品をつくることがなく、損失を最小限に抑えることができる。
図1は、本発明の好ましい実施の形態として工作機械の全体の概容を示す。工作機械は、機械本機1、制御装置2、バランス装置3、ブレーキ装置4を有する。また、図示しない自動工具交換装置(ATC, Automatically Tool Changer)やクーラント供給装置のような付属装置が必要に応じて適宜設けられている。付属装置は、制御装置2によって制御される。バランス装置3は、圧縮空気または加圧油の圧力によって鉛直軸にカウンタバランスウェイトを付与する構成である。
実施の形態の工作機械は、重力軸である鉛直軸を主軸とする。主軸は、工具5が取り付けられる軸方向とする。実施の形態の工作機械は、主軸をZ軸、互いに直交する水平2軸方向をX軸およびY軸として各同期制御軸に制御装置2で制御される軸送り装置を備えている。また、実施の形態の工作機械は、主軸回転軸をR軸として主軸回転モータ11によって工具5を高速回転させるスピンドルを有する。工具の自動交換のために、またはバイトのような工具を使用して、工具または被加工物を主軸廻りに回転角度割出しを行なう構成の工作機械は、主軸回転軸をC軸として主軸回転モータによって回転角度割出しができる加工ヘッドまたはターンテーブルを有する。
機械本機1に設けられるX軸方向の軸送り装置は、移動体12であるコラムとサーボモータであるX軸送りモータ13とを含んで構成される。Y軸方向の軸送り装置は、移動体14であるテーブルとサーボモータであるY軸送りモータ15とを含んで構成される。主軸Z軸方向の軸送り装置は、移動体16であるスライダとサーボモータであるZ軸送りモータ17を含んで構成される。実施の形態における各送りモータ13,15,17はリニアモータであり、それぞれ励磁コイルを含む一次側可動子と永久磁石を配列した磁石板を含む二次側固定子で構成される。
工具5を回転させるスピンドルは加工ヘッドに設けられ、加工ヘッドは移動体16に取り付けられる。移動体16は、図示しないガイドによって移動体12に主軸Z軸方向に往復移動可能に支持される。被加工物6は、移動体14に載置される。したがって、各同期制御軸にそれぞれ設けられた送りモータ13,15,17を制御装置2で同期して制御することによって各移動体12,14,16を同期して移動制御して、工具5を被加工物6に対して所望の加工形状に従う所定の相対移動軌跡に沿って相対移動させることができる。なお、移動体12および移動体14が配設される基台であるベッドは、図示省略されている。
制御装置2は、コンピュータ数値制御装置10とモータ制御装置20でなる。モータ制御装置20は、サーボ制御回路21とパワーアンプ22を含んでなる。制御装置2は、バランス装置3の圧縮空気の圧力に異常が発生したときに工具5と被加工物6との干渉を回避できる所定距離工具5が被加工物6から離れる方向に主軸の移動体16を移動させるとともに重力軸に設けられたブレーキ装置4を作動させるように制御する。
制御装置2がブレーキ装置4を作動させるタイミングは、バランス装置3の圧縮空気の圧力が低下していく状態で異なる。基本的には、移動体16を移動させる前、移動体16の移動と同時、または移動体16を移動させた後の何れであってもよいが、バランス装置3の圧縮空気の圧力が所要の圧力より低下したことによってバランス力が失われつつ状態であるので、移動体の落下を確実に防止する上では、圧縮空気の圧力の低下が検出されてから早い時点で作動させることが望ましい。
制御装置2は、バランス装置3の圧縮空気の圧力に異常が発生したときに工具5が所定の相対移動軌跡上を移動して停止するように同期制御軸の各移動体12,14,16を所定の加速度または減速時間で減速停止させてから工具5と被加工物6との干渉を回避できる所定距離工具5が被加工物6から離れる方向に主軸の移動体16を移動させるように制御するとともに重力軸に設けられたブレーキ装置4を作動させるように制御する。
実施の形態のバランス装置3は、圧縮空気の圧力によりカウンタバランスウェイトを重力軸に付与するエアバランサである。バランス装置3は、エアシリンダ31と、エアシリンダ31に所定の圧力に制御された圧縮空気を供給する空気供給装置32とで構成される。また、バランス装置3には、空気供給装置32の空気供給管路中に、エアシリンダ31に供給される圧縮空気の圧力が所定値以下に低下したことを検出する圧力センサ33が設けられる。圧力センサ33は、エアシリンダ31に供給される所定の圧力に維持された圧縮空気の圧力が所要の圧力よりも低下したときにスイッチがオンして信号(以下、空気圧異常信号という)を制御装置2に出力する圧力スイッチである。また、バランス装置3には、コンプレッサからエアシリンダ31への圧縮空気の供給を停止してエアシリンダ31の動作を停止させる電磁弁34が設けられる。電磁弁34は、電磁弁制御回路30を通して制御装置2に開閉制御される。
エアシリンダ31のピストンロッドの先端は、移動体14に固定された取付部材に固定される。エアシリンダのシリンダ筒は、移動体14に対して移動可能に設けられた移動体16に取り付けられる。したがって、移動体16が移動するのにともなってシリンダ筒が上下方向に移動するとともに固定されたピストンロッドの他端にあるピストンがシリンダ筒内で移動して、シリンダ室内の容積が変化する。
バランス装置3は、シリンダ筒内に形成されるピストンを挟んで上側シリンダ室内の空気を供給口から給排気することで、移動体16が重力軸方向に移動してピストンの相対位置が変化することによってシリンダ室の容積が変化するのに合わせて、シリンダ室内の空気の圧力が一定のカウンタバランスウェイトを与える所定の圧力に維持されるようにシリンダ室内の空気の量を増減する。上側シリンダ室内の空気の圧力が一定に維持されると重力軸に一定のカウンタバランスウェイトに相当するバランス力が発生する。したがって、重力軸には、移動体16の位置に関わらず、移動体16を含む可動部位の質量に見合うカウンタバランスウェイトが付与される。
空気供給装置32は、コンプレッサ等のエア源から圧縮空気を設定された圧力に維持するように調整して、エアシリンダ31を制御する。空気供給装置32は、主に、コンプレッサ等のエア源と、エア源からの圧縮空気からゴミを除去するフィルタ310と、圧縮空気からオイルミストを除去するオイルミストフィルタ320と、圧縮空気を所定の圧力にするエアレギュレータ330と、エアシリンダ31のシリンダ筒内の空気の圧力を移動体16のバランスが取れる所定の圧力に維持されるようにエアシリンダ31のピストンの移動に合わせてシリンダ筒内の空気の給排気を大量かつ高速に行なうように構成された圧力調整装置であるリリーフ付エアレギュレータ(ハイリリーフエアレギュレータ)340とを含んで構成される。また、空気供給装置32は、図示しない緊急用のリザーバタンクを備えている。
ブレーキ装置4は、エアシリンダ31のシリンダ筒端に設けられるブレーキ本体41と、定圧の圧縮空気をブレーキ本体41に供給する空気供給装置32と、ブレーキ本体41と空気供給装置32との間の空気供給管路に設けられる電磁弁42と、電磁弁42の開閉を制御する電磁弁制御回路30を含む。ブレーキ本体41は、エアシリンダ31のシリンダ筒と一緒に移動する。したがって、ブレーキ本体41は、移動体16の移動にともなって上下方向に移動する。
実施の形態のブレーキ装置4は、所定の圧力の圧縮空気が供給されているときは、圧縮コイルばねの力に抗してレバーを開きブレーキがかからない状態にするとともに、所定の圧力の圧縮空気が供給されないときは、圧縮コイルばねの力でレバーを閉じて制止部材によりエアシリンダ31のピストンロッドを押さえ付けて保持することによってシリンダ筒とシリンダ筒が取り付けられた移動体16が移動しないように制止する構成である。ブレーキ装置4の具体的な構成は、特許文献1に開示されており、特許文献1を参照するものとして具体的な構成の説明を省略する。
工作機械が正常に運転されているときは、電磁弁42が開放されていてブレーキ本体41に空気供給装置32から所定の圧力の圧縮空気が供給されている。したがって、通常は、レバーが開かれてブレーキがかかっていない状態にある。制御装置2から電磁弁制御回路30にブレーキ信号が出力されたときは、電磁弁制御回路30に設けられたリレー回路がオンになって電磁弁42が閉じられるので、ブレーキ本体41に圧縮空気が供給されなくなる。したがって、レバーが閉じられてブレーキがかかった状態になる。
ブレーキ装置4は、実施の形態に限らず、移動体を摩擦力で制止する構成であればよく、公知のブレーキ装置が採用される。例えば、制止板を軸送り装置のボールねじとともに回転する回転板から切り離してブレーキがかからない状態にするとともに、制止板を回転板に押さえ付けてボールねじの回転を止めることによって移動体が移動しないように制止する構成のブレーキ装置がある。
制御装置2の数値制御装置10は、モータ制御装置20に同期制御軸であるX軸、Y軸、Z軸および独立した制御軸であるR軸の各制御軸のモータを制御する移動指令データを出力する。モータ制御装置20のサーボ制御回路21とパワーアンプ22は、各制御軸毎に設けられている。数値制御装置10は、工具5が所定の相対移動軌跡に沿って相対移動するように移動体12,14,16を移動させるために送りモータ13,15,17を駆動制御する移動指令データをモータ制御装置20の各同期制御軸の各サーボ制御回路21に同期させて分配出力する。また、数値制御装置10は、工具5が設定された回転速度で高速回転するように主軸回転モータ11を駆動制御する移動指令データをモータ制御装置20のR軸のサーボ制御回路21に出力する。主軸回転軸がC軸である場合、移動指令データは、同期制御軸の各サーボ制御回路21に出力される移動指令データに同期してC軸のサーボ制御回路21に出力される。
数値制御装置10から各同期制御軸の各サーボ制御回路21にそれぞれ出力される移動指令データは、位置、位置と速度、または位置、速度、加速度を得ることができるデータである。R軸のサーボ制御回路21に出力される移動指令データは、回転速度、回転速度と加速度、または回転位置、回転速度、加速度を得ることができるデータである。サーボ制御回路21は、図示しない演算装置を有している。また、モータ制御装置20には、サーボ制御回路21と独立して演算装置を設けることができる。したがって、数値制御装置10が有する演算機能の一部分をモータ制御装置20に負担させることができる。数値制御装置10からモータ制御装置20に出力される移動指令データは、数値制御装置10とモータ制御装置20がそれぞれ有する演算機能によって異なる。実施の形態の工作機械では、数値制御装置10から同期制御軸の各サーボ制御回路21に出力される移動指令データは、単位時間毎の位置データである。
モータ制御装置20に入力される各同期制御軸の各移動指令データは、各サーボ制御回路21においてそれぞれ時間に対する位置を示す位置指令値に変換されてサーボ制御系に与えられる。数値制御装置10は、モータ制御装置20に出力した移動指令データによって各同期制御軸の現在位置を認識している。また、主軸回転軸のR軸の移動指令データは、R軸のサーボ制御回路21において時間に対する回転速度を示す速度指令値に変換されてサーボ制御系に与えられる。なお、本発明では、位置制御系を有していない制御系もサーボ制御系と称する。また、主軸回転軸がR軸とC軸を共有している場合は、サーボ制御回路21は、サーボ制御系をR軸とC軸に切り換えることができる。
数値制御装置10は、予め定められている加速度と設定された加工速度に従って所定の相対移動軌跡上における単位時間毎の位置データを得て移動指令データを出力する。実施の形態の数値制御装置10は、NCプログラムを解読して所定の相対移動軌跡上の位置データを得る。NCプログラムには、工具軌跡(プログラム軌跡)が記述されている。プログラム軌跡は工具5の中心の軌跡であるので、使用する工具5がボールエンドミルの場合のように、被加工物に形成される加工形状軌跡がプログラム軌跡に対して工具5の半径分ずれた位置にある場合は、プログラム軌跡を工具径補正したオフセット軌跡を得る。したがって、本発明でいう所定の相対移動軌跡は、工具径補正が必要ない場合はプログラム軌跡であり、工具径補正が必要な場合はオフセット軌跡である。
各サーボ制御回路21は、位置指令と図示しない位置検出器によって検出される移動体の現在位置との位置偏差を求めて比例ゲインを与えて速度指令を得る。そして、速度指令と図示しない速度検出器によって検出されるサーボモータの現在速度との速度偏差を求めて比例積分ゲインを与えて電流指令を得る。さらに、速度指令と図示しない電流検出器によって検出されるサーボモータに流れる駆動電流との電流偏差を求めて電圧指令をパワーアンプ22に出力する。モータ制御装置20の各同期制御軸毎に設けられたパワーアンプ22は、電圧指令に基づいてパワー素子を制御して各送りモータ13,15,17に駆動電流を出力する。
数値制御装置10は、圧力センサ33から空気圧異常信号を入力したときは、所定の相対移動軌跡上の各位置における速度が所定の加速度または減速時間で徐々に小さくなって停止するような各位置と各位置における速度とを含む指令に基づいて各送りモータ13,15,17を制御して同期制御軸の全送りモータ13,15,17または全移動体12,14,16が停止したときに工具5と被加工物6との干渉を回避できる所定距離工具5と被加工物6が離れる方向に主軸の移動体16を移動させる指令に基づいて主軸の送りモータ17を制御するとともにブレーキ装置4を作動するように制御する。
数値制御装置10は、空気圧異常信号を入力したときに、所定の相対移動軌跡上の各位置と各位置における速度が所定の加速度または減速時間で徐々に小さくなって停止するような各位置と各位置における速度とを含む移動指令データを出力するので、各同期制御軸の各サーボ制御回路21を通して各パワーアンプ22から移動指令データに相応する駆動電流が出力されて各同期制御軸の各送りモータ13,15,17が減速停止することによって各移動体12,14,16が減速停止する。そのため、工具5は、所定の相対移動軌跡上を移動して停止する。
サーボ制御回路21に与えられる、所定の相対移動軌跡上の各位置における速度が所定の加速度または減速時間で徐々に小さくなって停止するような各位置と各位置における速度とを含む指令は、数値制御装置10から出力される移動指令データから得ずに、モータ制御回路20で演算して得ることができる。このように構成した場合は、モータ制御装置20は、バランス装置3の圧縮空気の圧力が所要の圧力より低下したときに、上記指令を計算して、数値制御装置10からの移動指令データの入力を停止すると同時に上記指令を時間に対する位置を示す位置指令値に変換してサーボ制御系に与える。このとき、所定の加速度または減速時間は、数値制御装置10を通してモータ制御装置20に予め設定される。
数値制御装置10は、空気圧異常信号を入力してから、各同期制御軸の各送りモータ13,15,17または各移動体12,14,16が停止して図示しない速度検出器から検出される速度が0になったときにモータ制御装置20の各サーボ制御回路21からそれぞれ出力される停止信号を入力する。数値制御装置10は、全ての停止信号を入力したときに、予め設定された所定距離工具5と被加工物6が離れる方向に主軸Z軸の移動体16を移動させる移動指令データをモータ制御装置20に出力する。所定距離移動体16を移動させる移動量、送り速度、加減速時間(加速度)は予め設定される。実施の形態の工作機械は、主軸と重力軸が一致しているので、移動体16を所定距離上昇させる。停止信号は、速度検出器から直接数値制御装置10に入力するように構成することができる。
すでにブレーキ装置4が作動している場合は、ブレーキ装置4の摩擦力に抗して移動体16を移動させなければならない。このとき、ゆっくりと引き上げようとすると、送りモータ17の力がブレーキ装置4の摩擦力に勝てずに送りモータ17の過負荷の保護回路が作動して送りモータ17の励磁が切られることがある。したがって、ブレーキ装置4の摩擦力に勝って移動体16を引き上げるためには、移動体16が動き出すときに送りモータ17が瞬間的に大きな力を出して一気に引き上げることが必要である。特に、実施の形態のブレーキ装置4のように、ピストンロッドを制止部材で保持する構成である場合は、一旦移動体16が動き出せば、そのまま引き上げることができる。そのため、移動体16を所定距離移動させるときの加減速時間は比較的短く、言い換えれば、加速度は可能な限り大きい値が設定されることが望ましい。
上記所定距離は、工具5と被加工物6が干渉しない十分な距離である。例えば、主軸と重力軸が一致する構成の工作機械の場合は、ブレーキ装置4が作動して送りモータ17の励磁が切られた後にブレーキ装置4の滑りなどによって移動体16が下降する距離よりも大きい距離である。主軸が重力軸と直交する水平1軸にある構成の工作機械の場合は、工具5が加工前の被加工物6の表面よりも離れる距離である。このように所定距離工具5と被加工物6を離すことによって、送りモータ17の励磁が切られた後にブレーキ装置4の構造上の問題で移動体16がある距離下降してしまうときに、工具5と被加工物6が衝突して、工具5が破損したり、被加工物6が傷つくことがない。
サーボ制御回路21に与えられる、予め設定された所定距離工具5と被加工物6が離れる方向に主軸Z軸の移動体16を移動させる指令は、数値制御装置10から出力される移動指令データから得ずに、モータ制御回路20で演算して得ることができる。このように構成した場合は、モータ制御装置20は、全ての速度検出器がそれぞれ速度が0であることを検出したときに、上記所定距離工具5と被加工物6が離れる方向に主軸Z軸の移動体16を移動させるような位置と各位置における速度を含む指令を計算して、この指令を時間に対する位置を示す位置指令値に変換してサーボ制御系に与える。このとき、所定距離移動体16を移動させる移動量、送り速度、加減速時間(加速度)は、数値制御装置10を通してモータ制御回路20に予め設定される。
数値制御装置10は、空気圧異常信号を入力したときは、ブレーキ装置4を作動させる。実施の形態のブレーキ装置4は、通常、バランス装置3のエア供給源と共通のエア供給源から圧縮空気の供給を受けており、圧縮空気が供給されなくなるとブレーキ装置4が作動する構造であるので、バランス装置3の圧縮空気の圧力が急激に低下した場合は、数値制御装置10によって制御される前に作動する。数値制御装置10は、すでにブレーキ装置4が作動した後であっても、電磁弁制御回路43にブレーキを作動させるブレーキ信号を出力して電磁弁42を閉じる。バランス装置3の圧縮空気が徐々に低下しているときは、数値制御装置10がブレーキ信号を出力して電磁弁制御回路43のリレー回路がオンになり、電磁弁42が閉じられることによってブレーキ装置4が作動する。
数値制御装置10は、主軸Z軸の移動体16を所定距離移動させた後に、R軸のサーボ制御回路21への移動指令データの出力を停止して、主軸回転モータ11を停止させる。好ましくは、速度指令を0にする。工具5を被加工物6から離した後に主軸回転モータ11を停止させるようにすることによって被加工物6に傷が付くことを防止している。
図2に、制御装置2の好ましい実施の形態が示される。図2に示される制御装置2の構成は、ブロック図で表されていて各要素(各部)が実際の部品の配置を示すものではない。したがって、図2に示される数値制御装置10に配置された各要素は、図示される通りに数値制御装置10に設けられる必要はなく、本発明における制御装置2の動作が実現される範囲で、モータ制御装置20に設けることができる。また、図2は、数値制御装置10の有する機能のうちの本発明に直接関係する機能を抽出して図示するものである。
数値制御装置10の軌跡解析部110は、NCプログラムを解読して所望の加工形状に従う所定の相対移動軌跡上の制御点における位置ベクトルと所定の相対移動軌跡の形状を求める。工具径補正されているときは、オフセット軌跡を所定の相対移動軌跡とする。NCプログラムは、図示しないキーボードのような入力装置から直接入力されるか、磁気ディスク装置やUSBメモリ(USB, Universal Serial Bus)等の記憶装置から読み込まれるか、またはハードディスク装置のような記憶装置から読み出される。
数値制御装置10の位置データ計算部120は、軌跡解析部110から出力される位置ベクトルと所定の相対移動軌跡の形状、および予め定められた加速度と設定された加工速度とから相対移動軌跡上の所定単位時間毎の位置を計算する。上記所定単位時間は、モータ制御装置20の処理能力に応じて予め定められる。実施の形態では、所定単位時間を1msec(ミリ秒)としている。位置データ計算部120は、所定の相対移動軌跡の形状から得られる曲線の曲率やコーナの方向転換点などから予め定められた加速度と設定された加工速度に基づく所定の相対移動軌跡上の減速点および加速点などを判断して、加工進行方向に従って位置ベクトルから順次所定単位時間毎の位置を求める。
位置データ計算部120は、バランス装置3の圧縮空気の圧力が所要の圧力よりも低下して各移動体12,14,16が全て減速停止したときは、各移動体12,14,16が全て停止した後に所定の相対移動軌跡における単位時間毎の位置データの出力を停止する。そして、主軸Z軸の移動体16が停止している現在位置を取得して、工具5と被加工物6が離れる方向の移動量および予め設定された送り速度と加減速時間(加速度)とに基づいて所定の単位時間毎の位置を計算する。移動量は、工具5と被加工物6が干渉しない十分な所定距離と工作機械の機械本機2の構成に基づく工具5と被加工物6とが離れる方向によって予め設定されている。
数値制御装置10の移動指令データ出力部130は、基準時間(以下、タイムベースという)を設定して時間を計測している。タイムベースは、変更することができる。タイムベースは、通常は所定単位時間と同じ時間にされている。移動指令データ出力部130は、所定単位時間毎の位置データを順番に各同期制御軸に分配してタイムベースに従う時間間隔で移動指令データとして各同期制御軸の各サーボ制御回路21に出力する。実施の形態において、タイムベースが所定単位時間と同じ時間にされているときは、位置データ計算部120で求められた1msec毎の位置データは、1msecの時間間隔で移動指令データとして各サーボ制御回路21に分配出力される。
移動指令データ出力部130は、タイムベースが変更されたときは、各同期制御軸の各位置データを変更されたタイムベースに従う時間間隔で各サーボ制御回路21に出力する。タイムベースは、オーバライドの設定値によって変更される。オーバライドは百分率で設定され、100%のときに所定単位時間と同じ時間にされている。オーバライドの設定値が100%を基準として小さくなるほど百分率に対応してタイムベースが長く変更される。例えば、オーバライドが50%に設定されたときは、タイムベースが2倍に延長される。実施の形態において、タイムベースが2倍に延長されたときは、位置データ計算部120で求められた1msec毎の位置データは、2msecの時間間隔で移動指令データとして各サーボ制御回路21に分配出力される。
移動指令データは、予め定められた加速度と設定された加工速度に従う所定単位時間毎の位置データに基づいてタイムベースに従う時間間隔で出力される位置のデータであるから、連続して出力される位置データによって時間に対する位置の関数として表すことができ、指令速度と加速度を得ることができる。したがって、移動指令データは、各位置と各位置における速度を含んでいる。そして、移動指令データから得られる指令速度は、連続して出力される位置データの時間間隔で変化し、タイムベースが所定単位時間であるときは、予め定められた加速度に従って加速して設定された加工速度に到達して維持するような移動指令データが出力される。
タイムベースが変更されると、変更されたタイムベースの倍率で指令される指令速度が変化するので、オーバライドが50%に設定されたときは、タイムベースが2倍になって、指令速度が2分の1になる。オーバライドが0%に設定されたときは、タイムベースは無限大になって、移動データは出力されなくなる。しかしながら、急に指令速度を変化させると、最大加速度を超えてしまって各同期制御軸の各送りモータ13,15,17が追従できずに工具5が所定の相対移動軌跡を外れてしまう。また、急に移動指令が出力されなくなると、各同軸制御軸の各送りモータ13,15,17は急停止しようとするが、移動体12,14,16は慣性によって直ちに停止することができないので、工具5が所定の相対移動軌跡を外れてオーバシュートを生じる。
そこで、オーバライドの設定値が変更されたときは、タイムベースを直線的に段階的に変更させる変化時間(加速時間または減速時間)が予め定められている。変化時間は、変更されるオーバライドの設定値またはオーバライドの設定値の変更幅によって予め設定されている。したがって、オーバライドの設定値が変更されたときは、タイムベースが所定の変化時間中に直線的に変化して位置データの出力される時間間隔が変化して、変更された速度まで減速または加速するような指令速度が得られる。
実施の形態の数値制御装置10は、オーバライドの設定値が0%になるときに変化時間を200msecに設定している。したがって、オーバライドの設定値が0%に変更されたときは、200msecの変化時間の間で時間間隔が徐々に長くされて位置データが出力されて、200msec後に位置データが出力されなくなる。言い換えれば、速度が所定の減速時間で徐々に小さくなって停止するように各位置と各位置における速度とを含む移動指令データが出力される。その結果、工具5が所定の相対移動軌跡に沿って移動して停止するように各同期制御軸の各移動体12,14,16が所定の減速時間で同期して減速停止する。なお、実施の形態の数値制御装置10は、所定単位時間を基準にしたタイムベースで移動指令データを出力しているので変化時間(加速時間または減速時間)を設定するようにしているが、加速度で設定することができる。
移動指令データ出力部130は、バランス装置3の圧縮空気の圧力が低下して全移動体12,14,16が停止した後に、オーバライドの設定値が100%にされたときに、位置データ出力部120で計算された予め設定された主軸Z軸の工具5と被加工物6とが干渉しない十分な所定距離工具5と被加工物6とが離れる方向に移動する移動量、送り速度、加減速時間(加速度)とに基づく単位時間毎の位置データを各位置と各位置における速度を含む移動指令データとしてタイムベースに従う時間間隔で主軸Z軸のサーボ制御回路21に出力する。その結果、主軸Z軸の移動体16は、工具5と被加工物6が干渉しない所定距離上昇して停止する。
数値制御装置10の空気圧異常処理部140は、圧力センサ33から空気圧異常信号を入力したときに、移動指令データ出力部130のオーバライドの設定値を0%にする。移動指令データ出力部130は、オーバライドの設定値が0%にされたときは、予め設定された変化時間(減速時間)でタイムベースが徐々に長くなるように直線的にタイムベースを変更して移動指令データを出力し、変化時間後に移動指令データの出力を停止する。
空気圧異常処理部140は、移動指令データ出力部130に移動指令データの出力を停止させるようにした後に、各同期制御軸の各サーボ制御回路21からの停止信号を全て入力したときは、位置データ計算部120からの所定単位時間毎の位置データの出力を停止させる。そして、移動指令データ出力部130のオーバライドの設定値を100%に戻すとともに、位置データ計算部120から主軸Z軸の移動体16が工具5と被加工物6とが干渉しない予め設定された所定距離工具5が被加工物6から離れる方向に所定距離移動するように所定単位時間毎の位置データを出力させる。
空気圧異常処理部140は、バランス装置3の圧縮空気の圧力が低下したときは、電磁弁制御回路43にブレーキ信号を出力してブレーキ装置4を作動させる。好ましくは、空気圧異常信号を入力して可能な限り早くブレーキ信号を出力する。また、主軸回転制御部150からの回転速度データの出力を停止させて、主軸回転モータ11の回転を停止させる。
主軸回転制御部150は、設定された回転速度に従う回転速度データを移動指令データ出力部160に出力する。主軸回転モータ11の最大加速度は、主軸回転制御部150を通して予めR軸のサーボ制御回路21に設定されている。主軸回転制御部150は、バランス装置3の圧縮空気の低下によって主軸Z軸の移動体16が所定距離上昇して停止したときに、空気圧異常処理部140を通して主軸Z軸のサーボ制御回路21から出力される停止信号に応じて回転速度データの出力を停止する。
移動指令データ出力部160は、回転速度データを移動指令データとして、R軸のサーボ制御回路21に出力する。R軸のサーボ制御回路21は、予め定められた加速度に従って時間に対する速度を示す速度指令値をサーボ制御系に与える。サーボ制御系では、速度検出器によって検出される速度および電流検出器によって検出される主軸回転モータ11の駆動電流によってフィードバック制御される。
すでに述べられているが、以上に説明される各要素は、制御装置2の動作が実行される限り、数値制御装置10とモータ制御装置20の何れに設けられてもよい。各要素は、2以上の要素に分割されて設けることができる。また、各要素の何れかを1つの要素にまとめて設けることができる。各要素は、1つの演算回路で実現することができる。
図3に、図2に示される数値制御装置10の本発明に係る動作が示される。また、図4に、各同期制御軸における指令速度と時間の関係が示される。図4は、上からX軸、Y軸、Z軸の各同期制御軸における指令速度と時間との関係を示す。図4における各同期制御軸の指令速度は同期している。また、図4における指令速度のプラスマイナスは、移動する方向を示す。以下、図3および図4に基づいて、本発明の工作機械の動作を説明する。
工作機械の運転が開始されると、NCプログラムを解読して、解読した順番にNCコードに従う動作を実行する(S1)。NCコードが付属装置を動作させる命令である場合は、付属装置を動作させる。付属装置は、自動工具交換装置、自動被加工物交換装置、クーラントタンクなどがある。NCコードがNCプログラムを終了するコードであるときは、規定の終了時の動作を行なう。
NCコードが各同期制御軸の移動に関する命令である場合は、NCプログラムに記述されたNCデータから所望の加工形状に従う所定の相対移動軌跡の形状を得るとともに、相対移動軌跡上の制御点における位置ベクトルを求める(S2)。制御点は、例えば、相対移動軌跡の形状が直線である場合は、直線の始点と終点、円弧である場合は、予め定められた分割数で分割して得られる微小直線の始点と終点、不等間隔有理化Bスプライン曲線(NURBS, Non-Uniforom Rational B-Spline)のような自由曲線である場合は、それぞれの自由曲線に用いられる公知の計算方法で得られる制御点である。なお、工具径補正が行なわれている場合は、プログラム軌跡をオフセットした軌跡を所定の相対移動軌跡とする。
次に、各制御点における位置ベクトルと相対移動軌跡の形状および予め定められた加速度と設定された加工速度に基づいて所定単位時間毎の位置データを求める(S3)。実施の形態では、所定単位時間は1msecとする。所定単位時間毎の位置データは、各同期制御軸の各移動体12,14,16が予め定められた加速度で加速して設定された加工速度に基づいて速度配分された速度に到達して移動するように、曲線の曲率やコーナの方向転換点などから加速点と減速点を判断して求められる。
各同期制御軸の所定単位時間毎の位置データを求めたら、所定単位時間毎の位置データを移動指令データとしてタイムベースに従う時間間隔でモータ制御装置20の各同期制御軸の各サーボ制御回路21に分配出力する(S4)。タイムベースの初期値は、所定単位時間に設定されている。実施の形態では、1msecである。したがって、各同期制御軸の位置データは、1msec毎にそれぞれのサーボ制御回路21に出力される。
位置データが出力されると、モータ制御装置20は、タイムベースに従う時間間隔で出力された各位置データに基づいて時間に対する位置を示す位置指令値に変換してサーボ制御系に与える。速度は位置の微分、加速度は速度の微分で与えられる。したがって、図4に示されるように、各同期制御軸の各送りモータ13,15,17は、各移動体12,14,16が同期して予め定められた加速度で加速して設定された加工速度を速度配分した速度で所定の相対移動軌跡上の位置を移動するように指令速度が出力される。その結果、工具5は、所定の相対移動軌跡に沿って設定された加工速度で相対移動する。
空気圧異常信号を入力したときは(S5)、ブレーキ装置4を作動させ(S6)、同時にオーバライドを0%にする(S7)。オーバライドを0%にした場合、各位置データの出力される時間間隔が初期値の所定単位時間から徐々に長くなって予め設定されている変化時間後に位置データが出力されなくなる。実施の形態では、変化時間(減速時間)を200msecにしている。各位置データが出力される時間間隔によって各同期制御軸における速度が決定するので、図4に示されるように、空気圧異常信号が入力されると、指令速度が徐々に小さくなって200msec後に0になる。この間に出力される位置データは、所定の相対移動軌跡上の点における位置データである。その結果、工具5は所定の相対移動軌跡上の位置を保ちながら減速して停止する。したがって、オーバライドを0%にすることに限らず、各同期制御軸が所定の相対移動軌跡上に位置するように速度を小さくさせて0にするような指令が与えられればよい。
各同期制御軸の全サーボ制御回路21から各送りモータ13,15,17または各移動体12,14,16が停止したことを示す停止信号を入力したら(S8)、所定の相対移動軌跡に基づく所定単位時間毎の位置データの計算を停止する。そして、工具5と被加工物6とが干渉しない十分な所定距離と工具5と被加工物6とが離れる方向に基づく予め設定された移動量および予め設定された速度と加減速時間(加速度)で主軸Z軸を移動させて退避させる。実施の形態は、主軸が重力軸であるので、移動体16を上昇させる。なお、移動体12,14,16が停止した所定の相対移動軌跡上の位置は、出力された位置データによって識別でき、記憶装置に記憶させておく。
主軸Z軸を退避させるプロセスは、最初に、オーバライドの設定値を100%に戻してタイムベースを初期値にする(S9)。実施の形態では、タイムベースを1msecにする。そして、主軸Z軸が停止している現在位置がわかっているので、現在位置から設定された移動量移動する位置ベクトルを求めて、設定された加速度と速度に基づいて所定単位時間毎の位置データを求める(S10)。実施の形態では、所定単位時間は1msec、加減速時間は50msec、送り速度は空送り時の最高速度に設定されている。また、実施の形態では、主軸は重力軸であるので、ブレーキ装置4がかけられて送りモータ17の励磁が切られた後に移動体16がブレーキ装置4の構造上の問題である程度下降してしまう距離より大きい距離に基づいて移動量が決められている。
所定単位時間毎の位置データを求めたら所定単位時間毎の位置データをタイムベースに従う時間間隔で主軸Z軸のサーボ制御回路に出力する(S11)。そして、予め設定された移動量分の位置データを出力したところで位置データの出力が停止される。したがって、図4に示されるように、主軸Z軸の移動体は、50msecの時間で加速して最高速度で上昇して設定された移動量移動して停止する。このとき、主軸Z軸の移動体16が移動するときの加速時間(加速度)は、ブレーキ装置4の摩擦力に抗して移動させることができるように送りモータ17が瞬間的に大きな力を発揮するような値に設定されている。
主軸Z軸の送りモータ17または移動体16が停止したことを示す停止信号を主軸Z軸のサーボ制御回路21から入力したら(S11)、主軸回転軸の主軸回転モータ11の回転を停止させる(S12)。
本発明の工作機械は、実施の形態の工作機械に限定されず、すでにいくつかの例が示されているが、本発明の目的を逸脱せず、本発明の効果を達成する範囲で、種々の変形が可能である。実施の形態のバランス装置は、圧縮空気の圧力でカウンタバランスウェイトを付与する構成であるが、加圧油の圧力でカウンタバランスウェイトを付与する構成の油圧シリンダ方式のバランス装置を備えた工作機械に適用できる。
本発明の工作機械は、工具と被加工物とを軸送り装置によって水平2軸方向および鉛直1軸方向の同期制御軸方向に相対移動させて、被加工物を所望の加工形状に切削加工する工作機械に適用される。特に、圧縮空気または加圧油の圧力によって重力軸にカウンタバランスウェイトを付与するバランス装置を有する工作機械に適用される。本発明の工作機械は、バランス装置の圧縮空気または加圧油の圧力に異常が生じたときに、工具と被加工物が衝突して工具が破損したり被加工物が傷付けられることを確実に防止して、工作機械の安全性の向上に寄与する。
本発明の工作機械の好ましい実施の形態における全体構成の概容を示すブロック図である。 本発明の工作機械の好ましい実施の形態における制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の工作機械の好ましい実施の形態における数値制御装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の工作機械の各制御軸における時間に対する指令速度の変化の一例を示すグラフである。
符号の説明
1 機械本機
2 制御装置
3 バランス装置
4 ブレーキ装置
5 工具
6 被加工物
10 数値制御装置
11 主軸回転モータ
12 移動体(コラム)
13,15,17 送りモータ
14 移動体(テーブル)
16 移動体(スライダ)
20 モータ制御装置
21 サーボ制御回路
22 パワーアンプ
30 電磁弁制御回路
31 エアシリンダ
32 空気供給装置
33 圧力センサ
34 電磁弁
41 ブレーキ本体
42 電磁弁
310 フィルタ
320 オイルミストフィルタ
330 エアレギュレータ
340 ハイリリーフエアレギュレータ

Claims (3)

  1. 圧縮空気または加圧油の圧力によって鉛直軸にカウンタバランスウェイトを付与するバランス装置を備えた工作機械において、前記バランス装置の前記圧力に異常が発生したときに工具と被加工物との干渉を回避できる所定距離前記工具が前記被加工物から離れる方向に主軸の移動体を移動させるとともに前記鉛直軸に設けられたブレーキ装置を作動させるように制御する制御装置を有する工作機械。
  2. 水平2軸および鉛直1軸方向に同期制御軸を有し工具を被加工物に対して所定の相対移動軌跡に沿って相対移動させて加工を行なう工作機械であって、圧縮空気または加圧油の圧力によって鉛直軸にカウンタバランスウェイトを付与するバランス装置を備えた工作機械において、前記バランス装置の前記圧力に異常が発生したときに前記工具が前記所定の相対移動軌跡上を移動して停止するように前記同期制御軸の各移動体を所定の加速度または減速時間で減速停止させて前記工具と前記被加工物との干渉を回避できる所定距離前記工具が前記被加工物から離れる方向に主軸の移動体を移動させるように制御するとともに前記鉛直軸に設けられたブレーキ装置を作動させるように制御する制御装置を有する工作機械。
  3. 水平2軸および鉛直1軸方向に同期制御軸を有し工具を被加工物に対して所定の相対移動軌跡に沿って相対移動させて加工を行なう工作機械であって、圧縮空気または加圧油の圧力によって鉛直軸にカウンタバランスウェイトを付与するバランス装置を備えた工作機械において、前記バランス装置の前記圧力に異常が発生したときに前記所定の相対移動軌跡上の各位置における速度が所定の加速度または減速時間で徐々に小さくなって停止するような前記各位置と前記各位置における速度とを含む指令に基づいて各サーボモータを制御して前記同期制御軸の全サーボモータまたは全移動体が停止したときに前記工具と前記被加工物との干渉を回避できる所定距離前記工具と前記被加工物が離れる方向に主軸の移動体を移動させる指令に基づいて主軸のサーボモータを制御するとともに前記鉛直軸に設けられたブレーキ装置を作動するように制御する制御装置を有する工作機械。
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