JP4405200B2 - 歩行時間演算装置及びそれを用いた歩行距離演算装置 - Google Patents

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本発明は、加速度センサで人や動物等の歩行体の加速度を測定し、この加速度に基き歩行時間を演算し、この歩行時間を用いて歩行距離を演算する歩行時間演算装置及びそれを用いた歩行距離演算装置に関する。
従来、歩行体の歩行距離を計測する装置として、歩数計又は万歩計(登録商標)が知られている。これらの装置として、例えば特許文献1に記載のものがある。この特許文献1の内容においては、歩行体の歩幅を予め計測又は設定しておき、この歩幅と、歩数計等によって演算された歩数との積を算出することによって歩行距離としている。
特開2001−143048号公報
しかし、上記特許文献1における歩行距離の演算方法においては、次に記述するような問題がある。
(1)歩行体の歩幅を計測又は設定するようになっているが、その値に信憑性がないことである。歩幅を設定するというのは、歩行する本人が自ら推定した値を入力することであり、多くは大凡の感覚で歩幅の値を設定すると推測されるので、信憑性はないと言わざるを得ない。
仮に、歩幅を計測しようとすると、歩行体の両脚にセンサ等を取り付け、一歩踏み出す毎にその間隔を測定するのが現状ではもっとも確からしい方法だが、一般にこの種のセンサ(距離センサ等)は非常に高価であること、また、当該センサは比較的サイズが大きいため両脚に取り付けることによって歩行の邪魔になりやすいこと、更には、両脚の間隔が時間的に絶えず変化するため、その結果から歩幅を求めるのは非常に困難なこと等の理由から現実的に正確な歩幅を計測するのは困難である。
(2)歩数計等による歩数の算出には誤差が生じやすいことである。一般に歩数の算出には、重りの振動回数を適用するか、加速度センサの信号に適当な演算処理を施すことによって加速度の変化が何回生じたかを導く方法が用いられる。
しかし、いずれの方法においても、歩数が、そのまま振動回数又は加速度変化の回数になる保証はない。特に、歩行体の歩行によって生じる加速度の変化は、一般的に鉛直方向に対して最も大きく生じるが、それにもかかわらず歩行テンポとは全く異なる周波数成分を含むなど非常に複雑である。このため、歩行体が1歩踏み出したにも拘わらず、2歩又は3歩と誤って数えたり、全く歩いていないと誤ったりするケースも多々ある。この結果、その誤差が累積され、実際とは全く異なる歩数が計算されることが多い。
上記の(1)及び(2)のことから、歩幅と歩数との積で歩行距離を演算する方法においては、正確に歩行距離を求めることができないという問題がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、正確に歩行距離を求めることができる歩行時間演算装置及びそれを用いた歩行距離演算装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1による歩行時間演算装置は、加速度センサで歩行体の加速度を測定し、この加速度に基づき歩行時間を演算する歩行時間演算装置において、2軸もしくは3軸方向の加速度をそれぞれ検出する加速度センサと、前記加速度センサで測定された加速度の信号波形のピークトゥピーク幅をそれぞれ測定する測定手段と、前記測定手段によって測定された各ピークトゥピーク幅を加算する加算手段と、前記加算手段によって加算された値と所定のしきい値との比較によって、前記加速度に変化が生じたか否かを求める比較手段と、前記比較手段で加速度に変化が生じていることを検出している間の時間を測定し、この測定された時間を歩行時間とする歩行時間測定手段とを備えたことを特徴としている。
この構成によれば、実際の歩行時には加速度に変化が生じるが、この加速度に変化が生じている場合のみの時間を測定し、これを歩行時間とするようにしたので、正確に歩行時間を測定することができる。
また、例えば、加算手段で得られる、加速度センサで測定される複数方向の加速度の信号波形のピークトゥピーク幅を加算した値が、しきい値よりも大きい場合は、歩行によって加速度の変化が生じたことを検出し、そうでない場合には、加速度の変化が生じなかったことを検出することができ、測定手段、加算手段及び比較手段は、ピークトゥピークホールド回路と加算回路と比較回路とで構成可能なので、簡単且つ消費電力の少ない回路で構成することができる。
また、本発明の請求項2による歩行時間演算装置を用いた歩行距離演算装置は、請求項1に記載の歩行時間演算装置と、前記歩行時間演算装置の加速度センサとは別に測定された歩行速さ、及び任意に設定された歩行速さの何れか一方と、前記歩行時間測定手段で得られた歩行時間とを乗算することにより歩行距離を演算する演算手段とを備えたことを特徴としている。
この構成によれば、歩行時間演算装置によって正確に測定された歩行時間と、歩行速さとの乗算によって歩行距離を求めるようにしたので、従来の信憑性に欠け又は測定が困難な歩幅と、測定誤差の多い歩数との積で歩行距離を求めるよりも、正確に歩行距離を求めることができる。
更に説明すると、本発明の構成の歩行時間演算装置を用いた歩行距離演算装置(本発明装置)と、従来の歩数測定を行う歩行距離演算装置(従来装置)との最も大きな違いは、従来装置が加速度の変化を直接的に参照する処理を行っていたのに対して、本発明装置が加速度の変化の有無に変換した後に参照する処理を行うことにある。従って、歩行によって生じる加速度は一般的に非常に複雑であるが、本発明装置では、加速度変化が有るか無いかに大別すれば充分なので、従来よりも簡単な回路構成で歩行時間すなわち歩行距離を得ることができる。
更に、従来装置では、加速度の変化よりも速い時間間隔(一般には数十ミリ秒程度)で測定値を得る必要があるが、本発明装置では加速度の有無のみ獲得すれば良いので、時間間隔を歩行時間又は歩行距離の精度にのみ依存する形で任意に選択することができる。例えば、歩行ピッチよりも長い時間間隔(数秒程度)でサンプリングしても良い。これら2点のメリットによって、測定系の回路規模と消費電力を従来装置と比較して大幅に低減させることが可能となる。
また、本発明の請求項3による歩行距離演算装置は、歩行体の加速度を測定する加速度センサと、前記加速度センサで測定された加速度に変化が生じたか否かを検出する歩行検出手段と、前記歩行検出手段で加速度に変化が生じていることを検出している間の時間を測定し、この測定された時間を歩行時間とする歩行時間測定手段と、を有する歩行時間演算装置を備え、且つ前記歩行時間演算装置の加速度センサとは別に測定された歩行速さ、及び任意に設定された歩行速さの何れか一方と、前記歩行時間測定手段で得られた歩行時間とを乗算することにより歩行距離を演算する演算手段と、前記加速度センサで測定される加速度の信号波形のピークトゥピーク幅を測定し、このピークトゥピーク幅からなる信号波形が立ち下がり検出用のしきい値を下回った時点を立ち下がりとして検出する手段と、前記ピークトゥピーク幅からなる信号波形の立ち下がりの検出タイミング間の時間間隔に基づき前記加速度の信号波形のピーク検出周波数を測定し、このピーク検出周波数の高低に応じて前記歩行速さの値を増減することにより、当該歩行速さを補正する補正手段と、を備えたことを特徴としている。
この構成によれば、実際の歩行時には加速度に変化が生じるが、この加速度に変化が生じている場合のみの時間を測定し、これを歩行時間とするようにしたので、正確に歩行時間を測定することができ,この正確に測定された歩行時間と歩行速さとの乗算によって歩行距離を求めるようにしたので、従来の信憑性に欠け又は測定が困難な歩幅と、測定誤差の多い歩数との積で歩行距離を求めるよりも、正確に歩行距離を求めることができる。
さらに、本来的には時々刻々と変化する歩行速さを、精度よく補正することができ、この結果として歩行距離の演算結果の精度を向上させることができる。
また、このような補正手段は、歩行距離を求めるための回路をほぼそのまま流用することが可能なため、本発明装置全体の回路規模及び消費電流の削減を図ることができる。
以上説明したように本発明の歩行時間演算装置及びそれを用いた歩行距離演算装置においては、歩行時間演算装置によって歩行時間を正確に測定可能とし、歩行距離演算装置によって、その正確に測定された歩行時間と、歩行速さとの乗算によって歩行距離を求めるようにしたので、従来の信憑性に欠け又は測定が困難な歩幅と、測定誤差の多い歩数との積で歩行距離を求めるよりも、正確に歩行距離を求めることができるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る歩行距離演算装置の構成を示すブロック図である。
図1に示す歩行距離演算装置は、3軸加速度センサ1と、歩行検出部2と、歩行時間測定部3と、歩行速さ測定設定部4と、歩行速さ補正部5と、歩行距離演算部6とを備えて構成されている。これらの構成要素1〜6の説明を行う。
3軸加速度センサ1は、一般的に知られているX,Y,Z軸の3軸が互いに垂直に交わる関係となるように配置された3個の加速度センサを用いたものであり、各加速度センサによって歩行体(ここでは人とする)の加速度を測定し、この測定された加速度の値(加速度値)を歩行検出部2及び歩行速さ補正部5へ出力するものである。
但し、ここで言う加速度センサは、ピエゾ抵抗型、静電容量型など原理はどれであっても良いし、3軸ではなく1軸又は2軸の加速度センサを使用しても良い。本明細書における説明では3軸加速度センサを具体例として適用するが、1軸又は2軸の加速度センサを用いても全く同様に歩行距離を測定することができる。
歩行検出部2は、3軸加速度センサ1で測定された加速度値から、歩行によって加速度の変化が生じているか否かを検出し、この検出結果を歩行時間測定部3へ出力するものである。
歩行時間測定部3は、歩行検出部2の検出結果に基づいて歩行時間の測定を行うものである。
歩行速さ測定設定部4は、歩行体の歩行速さを測定又は設定するものである。ここで言う歩行速さとは、連続歩行時の平均の歩行速さのことである。この歩行速さを測定する手段としては、例えば全地球測位システム(GPS)が用いられる。また、歩行速さを、歩行者自らが、予め設定することも可能である。
歩行速さ補正部5は、歩行速さ測定設定部4で定められた歩行速さを、3軸加速度センサ1からの加速度値によって補正するものである。ここで、補正を行うのは、歩行速さ測定設定部4で定められた歩行速さは、本来であれば、早足や、ゆっくり歩きなどの歩行ピッチに応じて変化するので、必要な場合には、歩行速さ補正部5によって歩行速さを補正する。
歩行距離演算部6は、歩行時間測定部3で測定された歩行時間と、歩行速さ補正部5で補正された歩行速さとを乗算することによって歩行距離を求めるものである。
次に、図2に、歩行検出部2の構成例を示し、その説明を行う。
歩行検出部2は、3軸加速度センサ1から出力される加速度値の加速度センサX成分7、加速度センサY成分8及び加速度センサZ成分9が、独立に入力される波形整形回路部10,11,12と、ピークトゥピークホールド回路部13,14,15と、加算回路部16と、比較回路部17と、しきい値設定部18とを備えて構成されている。
各波形整形回路部10〜12は、入力される加速度値の加速度センサX成分7、加速度センサY成分8、加速度センサZ成分9において、上側又は下側に鋭く発生したピークを平滑化するものである。例えば、各波形整形回路部10〜12には、図3に一回路例の図を示すように、オペアンプOpAmp(以下、OpAmpという)に、抵抗器R1,R2,R3及びコンデンサC1,C2を組み合わせて構成した周知のローパスフィルタ(LPF)が用いられる。この他に図示せぬイコライザ回路やクリッピング回路などを用いることも可能である。
但し、各波形整形回路部10〜12は、全て回路が相互に同じでなくても良い。また、場合によっては、各波形整形回路部10〜12を適宜省略しても良い。
図2に示す各ピークトゥピークホールド回路部13〜15は、各波形整形回路部10〜12で平滑化された加速度値の加速度センサX成分7、加速度センサY成分8、加速度センサZ成分9のピークトゥピーク幅を求めるものである。但し、各波形整形回路部10〜12が省略されている場合は、3軸加速度センサ1から出力される加速度値の加速度センサX成分7、加速度センサY成分8、加速度センサZ成分9のピークトゥピーク幅を求める。
例えば、各ピークトゥピークホールド回路部13〜15は、図4に一回路例の図を示すように、5つのOpAmpに、ダイオードD1,D2と、抵抗器R4,R5,R6と、コンデンサC3,C4とを組み合わせて構成した周知のものが用いられる。各ピークトゥピークホールド回路部13〜15は、図4に示す破線枠19内の回路によって上側ピークを、破線枠20内の回路によって下側ピークをホールドし、破線枠21内の差動増幅回路によって、それら上側及び下側ピークのホールド値の差分を求めるようになっている。なお、ピークホールド時間は、コンデンサC3及びC4の静電容量によって調節可能となっている。
但し、各ピークトゥピークホールド回路部13〜15として、図4の構成の他に、ある時間において各波形整形回路部10〜12で平滑化された加速度値の加速度センサX成分7、加速度センサY成分8、加速度センサZ成分9の実効値を計算し、この計算値を2√2倍することによって求める回路構成も考えられる。
図2に示す加算回路部16は、各ピークトゥピークホールド回路部13〜15で求められた加速度値の加速度センサX成分7、加速度センサY成分8、加速度センサZ成分9の各々のピークトゥピーク幅を加算するものである。
但し、加算回路部16においては、3軸加速度センサ1が、2軸しかない場合には2軸分のみ加算すれば良い。また、1軸しかない場合には加算回路部16は不要となる。
しきい値設定部18には、歩行によって加速度の変化が生じたと見なすかどうかを判定するためのしきい値が予め設定される。
比較回路部17は、加算回路部16で3軸分の加速度値を加算した加算値と、しきい値設定部18に設定されたしきい値とを比較し、例えば加算値の方がしきい値より大きい場合には、歩行によって加速度の変化が生じたことを示す「0」を出力し、そうでない場合には、加速度の変化が生じなかったことを示す「1」を出力するようになっている。
従って、しきい値を大きくすれば多少の変化では加速度が変化したとは見なされない。逆に小さくすれば少しの変化でも加速度が変化したと見なされる。このことから、ピークトゥピークホールド回路部13〜15のホールド時間は、歩行による加速度の変化を検出するという目的に鑑みると、加速度の変化が生じなくなってから、しきい値を通過するまで1秒程度であることが望ましい。
次に、図5に、歩行時間測定部3の構成例を示し、その説明を行う。
歩行時間測定部3は、積分回路部22及び歩行時間演算部23を備えて構成される。タイミングクロック発生部24は、別の回路構成にて歩行時間測定部3を実現する際に後述するように用いられる。
積分回路部22は、歩行検出部2の比較回路部17での比較結果出力される加速度が変化したことを示す値に応じて、時間積分を行い、この積分値を歩行時間演算部23へ出力するものである。例えば、積分回路部22は、図6に一回路例の図を示すように、OpAmpに、抵抗器R8及びコンデンサC5を組み合わせると共に、OpAmpの入出力端に、この入出力端を短絡するためのスイッチSW1を組み合わせて構成した回路が用いられる。但し、スイッチSW1は、歩行時間演算部23へ所定の積分値を出力した時に、ONとなってOpAmpの入出力端を短絡することにより、積分値をクリアする。また、本例では比較回路部17から出力される値が「0」の場合に積分を行い、「1」の場合に積分を行わないようになっている。
歩行時間演算部23は、積分回路部22から出力される積分値を、時単位、分単位、秒単位などの定められた時間単位に換算することによって、積分値を歩行時間に変換し、この歩行時間を歩行距離演算部6へ出力するものである。
但し、積分回路部22は、上記構成の他に、適当なタイミングクロックを発生するタイミングクロック発生部24を用意しておき、比較回路部17から取り込まれた回数を「0」及び「1」の各々において、タイミングクロックでカウントアップする方法を用いてもよい。この場合、歩行時間又は歩行距離の精度が、さほど要求されない場合には、タイミングクロックの周期を極めて遅くしても良い。例えば、歩行ピッチよりも遅い周期にすることも可能である。
次に、図7に、歩行速さ補正部5の構成例を示し、その説明を行う。
但し、この歩行速さの補正を行うには、図2に示した加速度値の加速度センサX成分7、加速度センサY成分8、加速度センサZ成分9が入力される各波形整形回路部10〜12から加算回路部16までの測定手段を、そのまま構成要素として用いることができる。
従って、加算回路部16の出力以降の測定手段である図7に示す立ち下がり検出部25と、立ち下がりレベル設定部26と、ピーク検出周波数測定部27と、早足ゆっくり歩き判定部28とについて説明する。
立ち下がり検出部25は、加算回路部16で3軸分の加速度値が加算された加算値の信号波形の立ち下がりを検出し、この検出タイミングをピーク検出周波数測定部27へ出力するものである。その立ち下がり検出のレベルは、立ち下がりレベル設定部26に設定されている。
ピーク検出周波数測定部27は、立ち下がり検出部25から順次入力される検出タイミング間の時間間隔を測定するものである。この時間間隔の測定結果によって、加算回路部16の出力のピークの周期又は周波数を測定することができるようになっている。但し、ピークの時間間隔の測定には、上記の歩行時間測定部3で説明したと同様に、積分回路やタイミングクロックによるカウンタ回路が用いられる。
なお、ピーク検出測定に立ち下がり検出方式を用いる理由は、加算回路部16の出力が次のピークが発生するまで単調に減衰していくことを利用するためである。これにより、チャタリング等に起因する誤検出を防止することが容易となっている。
早足ゆっくり歩き判定部28は、ピーク検出周波数測定部27の測定結果に基づいた歩行速さの補正を行い、この補正された歩行速さを歩行距離演算部6へ出力するものである。その歩行速さの補正の方法は、例えば、ピーク検出周波数測定部27の測定結果が、通常の歩行速さ設定値よりも大きければ歩行速さを大きく、逆に設定値よりも小さければ歩行速さを小さくするといった内容が考えられる。
更に、その歩行速さの補正の他の方法として、立ち下がり検出部25の代わりに加算回路部16の出力のピークをコンパレータ等で検出してもよい。また、ピーク検出周波数測定部27の代わりに適当な時間に渡って検出数をカウントしてもよい。また、補正をさらに精度良く行う場合には、3軸加速度センサ1から出力される加速度センサX成分7、加速度センサY成分8、加速度センサZ成分9から歩数又は歩行ピッチを測定することにより補正を行っても良い。
歩行距離演算部6は、早足ゆっくり歩き判定部28によって補正された歩行速さと、先に説明した歩行時間とを乗算することにより歩行距離を求める。
次に、このような構成の歩行距離演算装置を歩行体に取り付けることによって、その歩行距離を求める場合の動作を、図8に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1において、3軸加速度センサ1によって歩行体の加速度が測定される。この測定においては、3軸分の加速度値である加速度センサX成分7、加速度センサY成分8及び加速度センサZ成分9が測定され、歩行検出部2及び歩行速さ補正部5へ出力される。
ステップS2において、歩行検出部2で、3軸加速度センサ1で測定された3軸分の加速度値から、歩行による加速度の変化が生じているか否かが検出される。まず、各波形整形回路部10〜12に、3軸分の加速度値である加速度センサX成分7、加速度センサY成分8、加速度センサZ成分9が入力されると、その上側又は下側に鋭く発生したピークが平滑化され、各ピークトゥピークホールド回路部13〜15へ出力される。
各ピークトゥピークホールド回路部13〜15においては、その平滑化された加速度センサX成分7、加速度センサY成分8、加速度センサZ成分9のピークトゥピーク幅が求められる。この際、上側ピーク及び下側ピークがホールドされ、それら上側及び下側ピークのホールド値の差分が求められることによってピークトゥピーク幅が求められる。
この求められた加速度センサX成分7、加速度センサY成分8、加速度センサZ成分9の各々のピークトゥピーク幅は、加算回路部16で加算される。
この加算値と、しきい値設定部18に予め設定されたしきい値とが比較回路部17で比較され、加算値の方がしきい値より大きい場合は、歩行によって加速度の変化が生じたことを示す「0」が歩行時間測定部3へ出力され、そうでない場合には、加速度の変化が生じなかったことを示す「1」が出力される。
次に、ステップS3において、歩行時間測定部3で、歩行検出部2の検出結果に基づいて歩行時間が測定される。即ち、積分回路部22において、歩行検出部2の比較回路部17から加速度が変化したことを示す値が「0」の場合にのみ積分が行われる。この積分値は、歩行時間演算部23において、時単位、分単位、秒単位などの定められた時間単位に換算される。これによって、積分値が歩行時間に変換され、この歩行時間が歩行距離演算部6へ出力される。
次に、ステップS4において、歩行速さ補正部5で、歩行速さ測定設定部4に設定された歩行速さが、3軸加速度センサ1からの3軸分の加速度値によって補正される。つまり、歩行速さは、本来であれば、早足や、ゆっくり歩きなどの歩行ピッチに応じて変化するので、歩行速さ測定設定部4に予め設定された歩行速さが、必要に応じて補正される。
この歩行速さの補正には、まず、上述した加速度センサX成分7、加速度センサY成分8、加速度センサZ成分9が入力される各波形整形回路部10〜12から加算回路部16までの測定手段において、上記ステップS2で説明したと同様の処理が行われる。この処理によって得られた3軸分の加速度値の加算値の信号波形立ち下がりが、立ち下がり検出部25によって検出され、この検出タイミングが順次、ピーク検出周波数測定部27へ出力される。
ピーク検出周波数測定部27では、その順次入力される検出タイミング間の時間間隔が測定される。つまり、加算回路部16の出力のピークの周期又は周波数が測定される。この測定結果が、通常の歩行速さ設定値よりも大きければ歩行速さが大きく、逆に設定値よりも小さければ歩行速さが小さくされるといった補正が行われる。
最後に、ステップS5において、上記ステップS3で測定された歩行時間と、上記ステップS4で補正された歩行速さとが、歩行距離演算部6で乗算されることによって、歩行距離が求められる。
このように、本実施の形態の歩行距離演算装置によれば、3軸加速度センサ1によって歩行体の加速度を測定し、歩行検出部2によって、その測定された加速度に変化が生じたか否かを検出する。歩行時間測定部3によって、歩行検出部2で加速度に変化が生じたことを検出した際の検出時間を測定し、この測定された検出時間を歩行時間とする。また、歩行速さ補正部5によって、3軸加速度センサ1で測定された加速度の信号波形のピークトゥピーク幅を測定し、このピークトゥピーク幅のピーク検出周波数を測定し、このピーク検出周波数の高低に応じて、歩行速さ測定設定部4に定められた歩行速さの値を増減することにより、当該歩行速さを補正する。そして、歩行距離演算部6によって、その補正された歩行速さと、歩行時間とを乗算することにより歩行距離を求めるようにした。
つまり、正確に測定可能とした歩行時間と、歩行速さとの乗算によって歩行距離を求めるようにしたので、従来の信憑性に欠け又は測定が困難な歩幅と、測定誤差の多い歩数との積で歩行距離を求めるよりも、正確に歩行距離を求めることができる。
本発明の実施の形態に係る歩行距離演算装置の構成を示すブロック図である。 図1に示す歩行検出部の具体構成例を示すブロック図である。 図2に示す波形整形回路部の一回路例の図である。 図2に示すピークトゥピークホールド回路の一回路例の図である。 図1に示す歩行時間測定部の具体構成例を示すブロック図である。 図5に示す積分回路部の一回路例の図である。 図1に示す歩行速さ補正部の具体構成例を示すブロック図である。 本実施の形態の歩行距離演算装置によって歩行距離を求める場合の動作を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 3軸加速度センサ
2 歩行検出部
3 歩行時間測定部
4 歩行速さ測定設定部
5 歩行速さ補正部
6 歩行距離演算部
7 加速度センサX成分
8 加速度センサY成分
9 加速度センサZ成分
10〜12 波形整形回路部
13〜15 ピークトゥピークホールド回路部
16 加算回路部
17 比較回路部
18 しきい値設定部
19 上側ピークホールド回路
20 下側ピークホールド回路
21 差動増幅回路
22 積分回路部
23 歩行時間演算部
24 タイミングクロック
25 立ち下がり検出部
26 立ち下がりレベル設定部
27 ピーク検出周波数測定部
28 早足ゆっくり歩き判定部

Claims (3)

  1. 加速度センサで歩行体の加速度を測定し、この加速度に基づき歩行時間を演算する歩行時間演算装置において、
    2軸もしくは3軸方向の加速度をそれぞれ検出する加速度センサと、
    前記加速度センサで測定された加速度の信号波形のピークトゥピーク幅をそれぞれ測定する測定手段と、
    前記測定手段によって測定された各ピークトゥピーク幅を加算する加算手段と、
    前記加算手段によって加算された値と所定のしきい値との比較によって、前記加速度に変化が生じたか否かを求める比較手段と、
    前記比較手段で加速度に変化が生じていることを検出している間の時間を測定し、この測定された時間を歩行時間とする歩行時間測定手段と、
    を備えたことを特徴とする歩行時間演算装置。
  2. 請求項1に記載の歩行時間演算装置と、
    前記歩行時間演算装置の加速度センサとは別に測定された歩行速さ、及び任意に設定された歩行速さの何れか一方と、前記歩行時間測定手段で得られた歩行時間とを乗算することにより歩行距離を演算する演算手段と、
    を備えたことを特徴とする歩行時間演算装置を用いた歩行距離演算装置。
  3. 歩行体の加速度を測定する加速度センサと、
    前記加速度センサで測定された加速度に変化が生じたか否かを検出する歩行検出手段と、
    前記歩行検出手段で加速度に変化が生じていることを検出している間の時間を測定し、この測定された時間を歩行時間とする歩行時間測定手段と、を有する歩行時間演算装置を備え、且つ
    前記歩行時間演算装置の加速度センサとは別に測定された歩行速さ、及び任意に設定された歩行速さの何れか一方と、前記歩行時間測定手段で得られた歩行時間とを乗算することにより歩行距離を演算する演算手段と、
    前記加速度センサで測定される加速度の信号波形のピークトゥピーク幅を測定し、このピークトゥピーク幅からなる信号波形が立ち下がり検出用のしきい値を下回った時点を立ち下がりとして検出する手段と、
    前記ピークトゥピーク幅からなる信号波形の立ち下がりの検出タイミング間の時間間隔に基づき前記加速度の信号波形のピーク検出周波数を測定し、このピーク検出周波数の高低に応じて前記歩行速さの値を増減することにより、当該歩行速さを補正する補正手段と、
    を備えたことを特徴とする歩行距離演算装置。
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