JP4404549B2 - 新規バチルス・チューリンゲンシス殺虫性タンパク質 - Google Patents

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Description

本発明は、バチルス・チューリンゲンシス株により産生される殺虫性タンパク質をコードする新規核酸配列、具体的にはDNA配列に関する。具体的には、Cry2Ae、Cry2Af及びCry2Agと命名されたタンパク質をコードする新規核酸配列、具体的にはDNA配列が提供され、これらは昆虫の害から植物を守るのに有用である。さらに、新規に単離されたCry2Aタンパク質の少なくとも1つをコードする核酸配列、具体的にはDNA配列で形質転換された微生物及び植物体も、本発明に含まれる。
(i)発明の分野:
バチルス・チューリンゲンシス(本明細書では「Bt」と略記する)は、害虫に対する特異的な毒性のため周知であり、植物の害虫を制御するためにほぼ1世紀前から使用されてきた。さらに近年、Btタンパク質を発現するトランスジェニック植物が作製され、それらが、植物に対する昆虫被害を良好に制御することが見出された(例えば、Vaeck et al., 1987, Jansens et al., 1997)。かなり多数の殺虫性Bt遺伝子が単離されているにもかかわらず、殺虫性タンパク質をコードする新規性遺伝子の探索は継続中である。実際、殺虫性Btタンパク質は、化学的殺虫剤と比較して、比較的狭い標的昆虫域を有することが知られている。また、同じ標的昆虫種に対して多数個の毒素を有することは、異なる作用様式を有するタンパク質の使用を可能にし、従って、昆虫の耐性の発達を防止するか、又は遅延させることができる。異なるアミノ酸配列を有する殺虫性Btタンパク質は、特定の昆虫に対して様々なレベルの殺虫効果を有し、様々な穀物植物体に関連する害虫を抑制できるように、いくつかの異なる殺虫性タンパク質を利用可能にすることが望まれる。
(ii)関連技術の説明:
以前に、いくつかの型のCry2Aタンパク質が同定された(参照により本明細書に組み込まれるCrickmore et al., 1998を参照)。本発明の新規Cry2Aeタンパク質は、Cry2Aa1タンパク質(Donovan et al., GenBank受託番号M31738)と最も高い配列同一性を有するが、そのアミノ酸配列の約9%において依然異なる。Cry2Afタンパク質に最も近似な配列同一性は、Cry2Ab1タンパク質(Widner and Whiteley, GenBank 受託番号M23724)に見られたが、両タンパク質は、アミノ酸配列の約5%において依然異なっている。
Cry2Agタンパク質に最も近似な配列同一性は、Cry2Ac1タンパク質(Wu et al., GenBank受託番号X57252)に見られたが、両タンパク質はアミノ酸配列の約20%において依然異なっている。
さらに、公知のCry2Aタンパク質は、Cry2Ad1タンパク質(Choi et al., 1999)ならびに他のCry2Aa、Cry2Ab、及びCry2Acタンパク質(Cricmore et al., 1998)を含む。Cry2A様タンパク質及びそれらをコードするDNA配列も、米国特許第5,338,544号、公開されたPCT特許出願WO00/26371号及び公開されたPCT特許出願WO98/40490号に記載されている。
植物におけるCry2A型タンパク質の発現は、例えばKota et al. (1999)及び公開されたPCT特許出願WO00/26371号に記載されている。
発明の目的及び開示
本発明によれば、a)BCCM−LMBPに受託番号LMPG4248で寄託されているcry2Ae遺伝子によりコードされるタンパク質の最小毒性断片のアミノ酸配列、b)BCCM−LMBPに受託番号LMBP4247で寄託されているcry2Af遺伝子によりコードされるタンパク質の最小毒性断片のアミノ酸配列、及びc)BCCM−LMBPに受託番号LMBP4249で寄託されているcry2Ag遺伝子によりコードされているタンパク質の最小毒性断片のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むタンパク質をコードする核酸配列、具体的にはDNA配列が提供される。
本発明において特に好ましいのは、配列番号2のタンパク質の殺虫性断片のアミノ酸配列、配列番号4のタンパク質の殺虫性断片のアミノ酸配列、配列番号4のタンパク質の殺虫性断片のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むタンパク質をコードする核酸配列、具体的にはDNA配列である。
さらに、本発明により、配列番号2の1〜632位のアミノ酸配列、配列番号4の1〜632位のアミノ酸配列、及び配列番号6の1〜627位のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むタンパク質をコードする核酸配列、具体的にはDNA配列が提供される。
さらに、本発明により、天然に存在する配列と比較して異なるコドン使用を有するが、同じタンパク質又はその殺虫性断片をコードする人工配列を含む上記核酸配列、具体的にはDNA配列が提供され、そのようなコドン使用が、核酸配列、具体的にはDNAで形質転換されるべき植物、具体的には宿主植物体のものと似ていることが好ましい。
さらに、本発明により、a)BCCM−LMBPに受託番号LMBP4248で寄託されているcry2Ae遺伝子によりコードされるタンパク質の最小毒性断片のアミノ酸配列、b)BCCM−LMBPに受託番号LMBP4247で寄託されているcry2Af遺伝子によりコードされるタンパク質の最小毒性断片のアミノ酸配列、及びc)BCCM−LMBPに受託番号LMBP4249で寄託されているcry2Ag遺伝子によりコードされるタンパク質の殺虫性最小毒性断片のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むタンパク質が提供される。
本明細書において特に好ましいのは、配列番号2のタンパク質の殺虫性断片のアミノ酸配列、配列番号4のタンパク質の殺虫性断片のアミノ酸配列、及び配列番号6のタンパク質の殺虫性断片のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むタンパク質である。
また、植物発現可能プロモーターの制御下で前記定義のようなDNAを含むキメラ遺伝子、それらのキメラ遺伝子を含有するよう形質転換された植物細胞、植物体、又は種子、具体的にはトウモロコシ、ワタ、イネ、タバコ、アブラナ、アブラナ属の各種、ナス、ダイズ、ジャガイモ、ヒマワリ、トマト、サトウキビ、チャノキ、マメ類、タバコ、イチゴ、クローバ、キュウリ、スイカ、コショウ、カラスムギ、オオムギ、コムギ、ダリア、グラジオラス、キク、サトウダイコン、ソルガム、アルファルファ、リンゴ、ナシ、イチゴ及びラッカセイからなる群より選択される植物細胞、植物体、又は種子も、本発明において提供される。本発明によると、キメラ遺伝子が、植物細胞の核、プラスチド又はミトコンドリアのDNAに取り込まれることが可能であり、液胞、クロロプラスト、ミトコンドリア、プラスチドに指向させるため又は分泌のための、効果的なターゲッティングペプチド又は輸送ペプチドをコードするDNAをも含むことが可能である。
さらに、本発明によれば、上記DNA配列のいずれかを含有するよう形質転換された微生物、特にシュードモナス(Pseudomonas)属、アグロバクテリウム(Agrobacterium)属、エシェリキア(Escherichia)属、又はバチルス(Bacillus)属が提供される。
さらに、本発明により、上記核酸配列、具体的にはDNA配列のいずれかを宿主細胞、具体的には植物細胞中で発現させること、及び昆虫をその宿主細胞と接触させることを含む、昆虫を制御するための方法、ならびに植物細胞を上記DNA配列又はキメラ遺伝子のいずれかで形質転換すること、及び昆虫に対して抵抗性であるような細胞から形質転換された植物体を再生することを含む、植物体を耐虫性にする方法も提供される。
本発明は、鱗翅目の昆虫、具体的にはワタ、トウモロコシ又はダイズの鱗翅目の害虫を制御する方法に関し、この方法は、保護されるべき区域又は植物体に本明細書において定義のCry2Aタンパク質、好ましくは、本明細書において定義のCry2Aeタンパク質を(すなわち、本発明のcry2A遺伝子で形質転換された植物体を植えることにより、又はCry2Aタンパク質を含有する組成物を噴霧することにより)施用することを含む。本発明は、ダイズ植物体への被害を最小限にするための、本発明のCry2Aタンパク質、具体的にはCry2Aeタンパク質の、鱗翅目害虫に対する使用にも関する。
本発明は、鱗翅目イネ害虫、具体的には、鱗翅目のニカメイガ(rice stemborer)、イチモンジセセリ(rice skipper)、ハスモンヨトウ(rice cutworm)、アワヨトウ(rice armyworm)、イサゴムシ(rice caseworm)、又はコブノメイガ(rice leaffolder)、好ましくは、キロ・スプレサリス(Chilo suppressalis)、キロ・パルテラス(Chilo partellus)、スキルポファガ・インセルチュラス(Scripophaga incertulas)、セサミア・インフェレンス(Sesamia inferens)、ナファロクロシス・メヂナリス(Cnaphalocrocis medinalis)、マラスミア・パトナリス(Marasmia patnalis)、マラスミア・エクシグア(Marasumia exigua)、マラスミア・ルラリス(Marasmia ruralis)及びスキルポファガ・イノタタ(Scirpophaga innotata)からなる群より選択される昆虫を制御する方法に関し、この方法は、保護されるべき区域又は植物体に、本明細書において定義のCry2Aタンパク質、好ましくは本明細書において定義のCry2Aeタンパク質を(すなわち、本発明のcry2A遺伝子で形質転換されたイネ植物体を植えることにより、又は本発明のCry2Aタンパク質を含有する組成物を噴霧することにより)施用することを含む。本発明は、イネ植物体の被害を最小限にするための、鱗翅目イネ害虫に対する、本発明のCry2Aタンパク質、具体的にはCry2Aeタンパク質の使用にも関する。
本発明によれば、「核酸配列」とは、本発明のCry2Aタンパク質のいずれかをコードする、単鎖又は二重鎖形態のDNA又はRNA分子、好ましくはDNA又はRNA、具体的にはDNAを意味する。本明細書において使用する「単離核酸配列」とは、単離された自然環境中には最早ない、例えば他の細菌宿主又は植物核ゲノム中の核酸配列を意味する。
本発明によれば、「タンパク質」又は「ポリペプチド」は、相互に同様にアミノ酸配列を意味し、機能性、サイズ、三次元構造又は起源を問わない。したがって、本発明のCry2Aタンパク質の断片又は部分は、本明細書では依然として「タンパク質」として言及される。
本発明によれば、新規Bt Cryトキシンをコードする核酸配列、具体的にはDNA配列が単離され特徴付けられている。新規遺伝子は、cry2Ae、cry2Af、cry2Agと命名され、それらがコードするタンパク質はCry2Ae、Cry2Af及びCry2Agと命名された。
本発明によれば、「Cry2Aeタンパク質」は、殺虫活性を保持する、配列番号2のアミノ酸配列の最小断片(以下、「最小毒性断片」とする)を含む任意のタンパク質、具体的には配列番号2の1〜625位、具体的には632位までのアミノ酸のアミノ酸配列を含む任意のタンパク質を意味する。これは、最小毒性タンパク質断片を含むハイブリッド又はキメラタンパク質、及び配列番号2のタンパク質の3つのドメインの少なくとも1つを含有するタンパク質を含む。さらに、この定義に含まれるのは、配列番号2のアミノ酸の変異体であり、例えばGCGのウィスコンシンパッケージのGAPプログラム(Madison, Wisconsin, USA,バージョン10.0;GAPプログラムではGCGデフォルトを使用;アミノ酸配列比較には、blosum62スコアリングマトリックスを使用)により対配列比較法を用いて決定されるアミノ酸配列レベルでの配列同一性が、少なくとも92%、具体的には少なくとも93%、95%、96%、97%、98%又は99%であるタンパク質、好ましくは、タンパク質の殺虫活性の著しい変化、好ましくは変化を起こすことなく、いくつかの、好ましくは5〜10個、具体的には5個未満のアミノ酸を付加、置換又は欠失させたタンパク質、例えば配列番号8のCry2Aeタンパク質である。
本明細書で使用する「配列Xを含むDNA/タンパク質」とは、少なくとも配列Xを含む又は含有するDNA又はタンパク質を意味し、例えばEP0193259に開示されているような選択可能なマーカータンパク質(の核酸配列)、輸送ペプチド(の核酸配列)、及び/又は5’若しくは3’リーダー配列などのヌクレオチドまたはアミノ酸配列を5’(又はN末端)及び/又は3’(又はC末端)に含むことができる。
本明細書で使用する、本発明のCryタンパク質の「最小毒性断片」とは、全長Cryタンパク質を酵素、好ましくはトリプシンもしくはキモトリプシンにより消化して得ることができる殺虫活性を保持するCryタンパク質の最小断片又は部分、又はCryタンパク質をコードするDNA中にヌクレオチド欠失を生じさせることにより得ることができる、殺虫活性を保持するCryタンパク質の最小断片又は部分である。最小毒性断片のN末端及びC末端のアミノ酸配列の末端は、当分野において通常利用可能な技術により上記断片のアミノ酸配列決定により便利よく決定される。殺虫性活性を保持する本発明のCry2Aタンパク質断片については、典型的にはN末端を欠失させることができるが、C末端はほとんど欠失させることができない。本発明のCry2Ae及びCry2fタンパク質については、C末端の625位のアミノ酸までの欠失(すなわち、C末端のアミノ酸が625位のアミノ酸となる)を、殺虫活性を保持しながら行うことができると予想され、Cry2Agタンパク質については、C末端の620位のアミノ酸までの欠失(すなわち、C末端のアミノ酸が620位のアミノ酸となる)を、タンパク質の殺虫活性を保持しながら行うことができると予想される。本発明の3種のCry2Aタンパク質のアミノ酸配列中の50位のアミノ酸付近までのN末端欠失、好ましくは50位までのN末端欠失(すなわち、N末端アミノ酸が、配列表中に示す配列の50位である)は、鱗翅目昆虫に対するその殺虫活性のほとんどを保持すると予想される。
本発明によれば、「Cry2Afタンパク質」とは、配列番号4のアミノ酸配列の最小毒素断片を含む任意のタンパク質を意味し、具体的には配列番号4の1〜625位、具体的には632位までのアミノ酸配列を含む任意のタンパク質を意味する。これは、最小毒性タンパク質断片を含むハイブリッド又はキメラタンパク質、及び配列番号4のタンパク質の3つのドメインの少なくとも1つを含有するタンパク質を含む。さらに、この定義に含まれるのは、配列番号4のアミノ酸配列の変異体であり、例えばGCGのウィスコンシンパッケージのGAPプログラム(Madison, Wisconsin, USA,バージョン10.0;GAPプログラムではGCGデフォルトを使用;アミノ酸配列比較には、blosum62スコアリングマトリックスを使用)により対配列比較法を用いて決定されるアミノ酸配列レベルでの配列同一性が、少なくとも95%、特に少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%であるタンパク質、好ましくは、タンパク質の殺虫活性の著しい変化、好ましくは変化を起こすことなく、いくつかの、好ましくは5〜10個、具体的には5個未満のアミノ酸を付加、置換又は欠失させたタンパク質である。
本発明によれば、「Cry2Agタンパク質」とは、配列番号6のアミノ酸配列の最小毒性断片を含む任意のタンパク質、具体的には配列番号6の1〜620位アミノ酸、特に627位までのアミノ酸配列を含む任意のタンパク質を意味する。これは、最小毒性タンパク質断片を含むハイブリッド又はキメラタンパク質、及び配列番号6のタンパク質の3つのドメインの少なくとも1つを含有するタンパク質を含む。さらに、この定義に含まれるのは、配列番号6のアミノ酸配列の変異体であり、例えばGCGのウィスコンシンパッケージのGAPプログラム(Madison, Wisconsin, USA,バージョン10.0;GAPプログラムではGCGデフォルトを使用;アミノ酸配列比較には、blosum62スコアリングマトリックスを使用)により対配列比較法を用いて決定されるアミノ酸配列レベルでの配列同一性が、少なくとも80%、具体的には少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、又は少なくとも99%であるタンパク質、好ましくは、タンパク質の殺虫活性の著しい変化、好ましくは変化を起こすことなく、いくつかの、好ましくは5〜10個、具体的には5個未満のアミノ酸を付加、置換又は欠失させたタンパク質、である。
本明細書で使用する「cry2AeDNA」、「cry2AfDNA」、又は「cry2AgDNA」とは、それぞれ上記定義のCry2Ae、Cry2Af又はCry2Agタンパク質をコードする任意のDNA配列を意味する。これらは、配列番号2、4若しくは6のタンパク質又は上記定義のそれらの殺虫性断片若しくは変異体をコードする、天然に存在するか、人工的又は合成のDNA配列を含む。本発明には、寄託されたゲノムDNA配列又は配列表に提供された配列のコード領域と十分に類似し、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でこれらのDNA配列とハイブリダイズすることができる(すなわち、その能力を有する)殺虫性タンパク質をコードするDNA配列も含まれる。本明細書で使用するストリンジェントなハイブリダイゼーション条件とは、具体的には以下の条件をさす。関連するゲノムDNA配列をフィルター上に固定化し、50%ホルムアミド、5%SSPE、2×デンハート試薬、及び0.1%SDSの中で42℃で1〜2時間、又は6×SSC、2×デンハート試薬、及び0.1%SDSの中で68℃で1〜2時間、フィルターをプレハイブリダイズする。次いで、変性させた(dig又は放射)標識化プローブを、プレハイブリダイゼーション液へと直接添加し、インキュベーションを前記の適当な温度で16〜24時間実施する。次いで、インキュベーション後、フィルターを2×SSC、0.1%SDSで室温で30分間洗浄し、続いて0.5×SSC及び0.1%SDSで68℃で30分間の洗浄を2回行う。増感スクリーンを用いて、−70℃で、X線フィルム(Kodak XAR-2又は等価物)へと24〜48時間フィルターを感光させることによりオートラジオグラフを確立する。無論、所望のストリンジェントなハイブリダイゼーション条件を保持する限り、同等な条件及びパラメータをこの過程において使用することができる。本発明のcry2AeDNAの好ましい変異体は、上記の殺虫性Cry2Aeタンパク質変異体をコードするDNAであるか、又は配列番号1のコード配列に対して少なくとも92%、好ましくは少なくとも93%〜97%、具体的に少なくとも98%又は少なくとも99%の配列同一性を有する、殺虫性タンパク質をコードするDNAである。具体的には、このようなDNA配列は、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下、BCCM−LMBPに受託番号LMBP4248で寄託されているcry2Aeのコード配列、又は配列番号1のコード配列に対してもハイブリダイズする。本発明のcry2AfDNAの好ましい変異体は、上記の殺虫性Cry2Afタンパク質変異体をコードするDNA,又は配列番号3のコード配列に対して、少なくとも95%、好ましくは少なくとも96%又は97%、より好ましくは少なくとも98%又は少なくとも99%の配列同一性を有する殺虫性タンパク質をコードするDNA配列である。具体的には、このようなDNA配列は、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下、BCCM−LMBPに受託番号LMBP4247で寄託されているcry2Afのコード配列又は配列番号3のコード配列にもハイブリダイズする。本発明のcry2AgDNAの好ましい変異体は、上記のCry2Agタンパク質変異体をコードするDNA,又は配列番号5のコード配列に対して、少なくとも86%、好ましくは87%、具体的には少なくとも98%又は少なくとも99%の配列同一性を有するDNA配列である。具体的には、このようなDNA配列は、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下、BCCM−LMBPに受託番号LMBP4249で寄託されているcry2Agのコード配列、又は配列番号5のコード配列にもハイブリダイズする。上記の配列同一性は、GCGのウィスコンシンパッケージのGAPプログラム(Madison, Wisconsin, USA)バージョン10.0(これらのDNA配列比較には、GCGデフォルトが使用され、「nwsgapdna」スコアリングマトリックスが使用された)を使用して計算し、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、上記定義のとおりである。
本明細書で使用するタンパク質の「殺虫活性」とは、好ましくは植物のような組換え宿主における発現により、昆虫へと与えられた場合に昆虫を殺傷するタンパク質の能力を意味する。本明細書で使用するタンパク質の「昆虫制御量」とは、植物に対する昆虫被害が減少し、かつ植物収量が有意に悪影響を受けないような状態で、例えば昆虫を殺傷するか、又は昆虫の発生、受精能力若しくは成長を阻害することにより、植物体を常食とする昆虫による植物に対する被害を、商業的に許容されるレベルにまで制限するために十分なタンパク質の量をさす。
本発明によると、本発明の新規Cryタンパク質に対して感受性を有する昆虫を、昆虫制御量、好ましくは殺虫量のこのタンパク質に接触させる。本発明のタンパク質の好ましい標的昆虫は、具体的には北米及び南米各国においてトウモロコシ、ワタ、イネ及びダイズ植物体に経済的被害を与える害虫である。本発明のCry2Aタンパク質、具体的にはCry2Aeタンパク質の特に好ましい標的昆虫は、ヘリオチス(Heliothis)属、ヘリコベルパ(Helicoverpa)属、スポドプテラ(Spodoptera)属、セサミア(Sesamia)属、アンチカルシア(Anticarsia)属、オストリニア(Ostrinia)属、キロ(Chilo)属、セサミア(Sesamia)属、マラスミア(Marasmia)属、スキルポファガ(Scirpophaga)属及びナファロクロシス(Cnaphalocrocis)属の昆虫、最も好ましくは、ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens)、ヘリコベルパ・ジー(Helicoverpa zea)、ヘリコベルパ・アルミゲラ(Helicoverpa armigera)、アンチカルシア・ゲマタリス(Anticarsia gemmatalis)及びオストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)である。
本明細書で使用する「Cry2Aタンパク質」、「本発明のCry2Aタンパク質」、「Cryタンパク質」又は「本発明のCryタンパク質」とは、本発明により単離され、同定され、本明細書においてCry2Ae、Cry2Af又はCry2Agタンパク質と定義された新規タンパク質のいずれか一つを意味する。本明細書で使用するCryタンパク質は、プロトキシンとも命名される全長サイズのタンパク質であってもよいし、殺虫活性が保持されている限り切断型であってもよいし、ハイブリッド又は融合タンパク質において異なるタンパク質との組合わせ体であってもよい。「Cryプロトキシン」とは、天然に存在するBtDNA配列によってコードされるような全長の結晶性タンパク質を意味し、「Cryトキシン」とは、その殺虫活性断片、具体的にはその最小毒性断片、典型的にはSDS−PAGE電気泳動により決定されるような約50〜65kD、具体的には約60kDの分子量範囲の最小毒性断片を意味する。本明細書で使用する「cry2A遺伝子」、「cryDNA」、又は「cry2ADNA」とは、本発明によるCryタンパク質をコードするDNA配列であり、上記定義のcry2Ae、cry2Af又はcry2AgDNA配列のいずれかを意味する。
本発明のCryタンパク質をコードする核酸配列、具体的にはDNA配列は、ブダペスト条約に従って、2000年10月6日にVakgroep voor Moleculaire Biologie-Plasmidencollectie, Universiteit Gent, K.L. Ledeganckstraat 35, B-9000 Gent, Belgium(以下、「BCCM−LMBP」と略記)に以下の受託番号で寄託された組換えE. coli株から従来の方法で単離することができる:BCCM−LMBP4247、XL1Blue:pUC1099E/cry2clone1株(Cry2Afタンパク質をコードする);BCCM−LMBP4248、XL1Blue:pUC1099E/cry2clone7株(Cry2Aeタンパク質をコードする);及びBCCM−LMBP4249、XL1Blue:pUC2761A/cry2clone141株(Cry2Agタンパク質をコードする)。本発明のCryタンパク質をコードするDNA配列は、通常の技術を用いて寄託された株から単離することができ、発現ベクターに挿入して、大量のCryタンパク質を産生させることができる。Cryタンパク質を用いて、特異的モノクローナル又はポリクローナル抗体を従来技術により調製することができる(Hoefte et al., 1988)。
また、本発明に使用するDNA配列を合成的に作製することができる。実際、遺伝子コードの縮重のため、いくつかのアミノ酸コドンをタンパク質のアミノ酸配列を変えることなく他のものに置き換えることができる。さらに、いくつかのアミン酸を、タンパク質の殺虫活性を著しく変えることなく、好ましくは変えることなく、他の同等のアミノ酸で置き換えることができる。さらに、結合又はポア形成に関与する領域とは異なる、分子中の領域内におけるアミノ酸配列または組成の変化により、タンパク質の殺虫活性の相違が生じる可能性はより低い。本発明のDNA配列の同等物は、ストリンジェントな条件下、配列番号1、3又は5のCryタンパク質のDNA配列にハイブリダイズし、本発明のタンパク質と同じ殺虫特性を有するタンパク質をコードするDNA配列、又は本発明の天然のcry2A遺伝子と比較して異なるコドン使用を有するが、同じ殺虫活性を有し、実質的に同じ、好ましくは同じアミノ酸配列を有するタンパク質をコードするDNA配列を含む。本発明のCry2Aeタンパク質のコドン最適化DNA配列の例は、配列番号7及び9に見られる。これらのDNA配列は、利用可能なコドン使用表(配列番号7はワタにおける発現に、より適合させ、配列番号9はトウモロコシに、より適合させた)を用いて、植物遺伝子、具体的には標的とする植物の属又は種に天然の遺伝子において最も好ましいもの(Bennetzen & Hall, 1982; Itakura et al., 1977)にコドン使用を適応させることにより最適化させ、また、これらのDNA配列を最適化して、5又は6、好ましくは5を超える長さのAT又はGCヌクレオチドのストレッチを除去し、さらに適切な制限部位を挿入した。
さらに、Cryタンパク質のN末端を修飾して、最適な翻訳開始状況を有するようにし、タンパク質のN末端において1個以上のアミノ酸を付加又は欠失させることができる。ほとんどの場合、植物細胞中で発現させる本発明のタンパク質が最適翻訳開始のためにMet−Asp又はMet−Alaジペプチドで始まることが好ましく、cry2ADNA中、開始コドンの下流にAsp又はAlaアミノ酸をコードするコドンを新しい第二のコドンとして挿入することが必要となる。
無論、具体的な目的に応じて、コドン使用は異なるが同じタンパク質又は実質的に同じ殺虫活性を有する類似のタンパク質をコードするいかなるDNA配列も構築することができる。原核及び真核の発現系において、異質な宿主での遺伝子発現のためには、コドン使用を宿主細胞のものに変えることが望ましいと記載されている(Bennetzen & Hall, 1982; Itakura et al., 1977)。さらに、Bt結晶タンパク質遺伝子は、真核コドンに対し何らバイアスがないこと、及びATに極めて富んでいることが知られている(Adang et al., 1985, Schnepf et al., 1985)。コドン使用表は文献(Wada et al., 1990; Murray et al., 1989)又は主要DNA配列データベース(例えば、EMBL at Heidelberg, Germany)中で利用可能である。したがって、同じ又は実質的に同じタンパク質を生成するように、合成DNA配列を構築することができる。本発明のCryタンパク質のアミノ酸配列が一度公知となれば、いくつかのDNA配列を作製できることは明白である。このような他のDNA配列は、遺伝子中の特定の部位を不活性化するために、例えば天然の配列中に存在する潜在性の制御又はプロセシング因子をPCT公開公報WO91/16432号及びWO93/09218号に記載のように選択的に不活性化することにより、又はすべてのコドン使用を、より近縁の宿主生物、好ましくは発現を所望する宿主生物のものに適合させることにより変化させた合成又は半合成DNA配列を含む。コドン使用を宿主細胞に好ましいものに修飾するいくつかの技術は、特許及び特定の文献の中に見ることができる。コドン使用修飾の方法自体は、ほとんどの又はすべての潜在性制御配列又はプロセシング因子が他の配列で置き換えられている限り、本発明にとって重要ではない。植物中での発現に最適化したDNA配列の例を、添付の配列番号7及び9に示す。
上記のような、DNA配列への小さな修飾は、通常通り、すなわちPCR媒介突然変異誘発により行うことができる(Ho et al., 1989, White et al., 1989)。
DNA配列へのさらに顕著な修飾は、利用可能な技術を用いた所望のコード領域のde novoDNA合成により、通常通りに行うことができる。
用語「実質的に同じ」とは、Cryタンパク質のアミノ酸配列に言及する場合には、比較するタンパク質のアミノ酸配列に対して5%以下、好ましくは2%以下異なるアミノ酸配列を含むことを意味し、Cryタンパク質の毒性に言及する場合には、同じバイオアッセイ条件下で得られるLC50値が、比較するタンパク質で得られるLC50値の10%以下、好ましくは5%以下異なるタンパク質を含む。
本明細書において使用するCryトキシンの「ドメイン」という用語は、本発明のCryトキシンの少なくとも一つの機能的特徴(例えば、結合及び/又は毒性特性)を有する新規ハイブリッドタンパク質を提供するために、別の(Cry)タンパク質へと転移させることができる特定の構造を有する毒素の任意の(1つ以上の)部分又は(1つ以上の)ドメインを意味する(Ge et al., 1991)。そのような部分は、本発明のCryタンパク質の結合及び/又は毒性特性を有するハイブリッドBtタンパク質の本質的な特性を形成しうる。そのようなハイブリッドタンパク質は、宿主の範囲を拡張し、毒性を改善し、かつ/又は昆虫の耐性の発達を防止するための方法において使用することができる(欧州特許公開公報(「EP」)408403; Visser et al., 1993)。
全DNAから調製された本発明のcryDNA配列を、適当な発現ベクターにライゲートさせ、E. coliを形質転換させ、次いで、Cryタンパク質に対するモノクローナル又はポリクローナルの抗体を用いた、トキシンの発現に関する従来のコロニーイムノプロービング(immunoprobing)法(French et al., 1986)により、クローンをスクリーニングすることができる。
また、本発明のcryDNAを、適当なBtシャトルベクター(Lereclus et al., 1992)にライゲートさせ、結晶マイナスBt突然変異体へと形質転換させることもできる。次いで、(顕微鏡により検出される)結晶又は(SDS−PAGEにより検出される)結晶タンパク質の産生に関して、クローンをスクリーニングし、対照である結晶マイナス株と比較して、その殺虫活性について試験をすることができる。
本発明のCryタンパク質をコードする遺伝子は、DNA配列を得るための従来の方法で配列決定することができる(Maxam and Gilbert, 1980; Sanger, 1977)。配列比較は、遺伝子が、以前に記載された、鱗翅目に対する活性を有するプロトキシン及びトキシンをコードする遺伝子(Hoefte and Whiteley, 1989; Crickmore, et al., 1998; http://epunix.biols.susx.ac.uk/Home/Neil_Crickmore/Bt/index.htmlに見出されるCrickmoreら(1998)の出版物に対応するBt目録ウェブサイト上の2000年10月16日更新版)とは異なることを明らかにした。さらに、本発明のCry2Aタンパク質はこのBt目録ウェブサイトの2001年12月13日更新版に記載のいずれのバチルス・チューリンゲンシス結晶タンパク質配列と比較しても新規である。
新規に同定されたCryタンパク質プロトキシン型の殺虫有効部分をコードする、DNA配列の殺虫有効部分は、遺伝子の配列解析の後、従来の方法で作製することができる。そのような断片においては、少なくともBt結晶タンパク質の保存配列ブロック5(Hofte and Whiteley, 1989; Schnepf et al., 1998)に相同な配列が、そのようなタンパク質中に、好ましくはこの相同領域の2アミノ酸先まで含まれることが好ましい。Cry2Ae及びCry2Afタンパク質では、この相同性領域は、配列番号2及び配列番号4のそれぞれ625位のアミノ酸で終了し、Cry2Agでは、配列番号6の620位で終了する。Cryタンパク質のアミノ酸配列は、単離されたDNA配列のDNA配列から決定することができる。Cryタンパク質をコードするDNA配列の「殺虫有効部分(part)(又は部分(portion)若しくは断片)」とは、本明細書において「切断型遺伝子」又は「切断型DNA」とも呼ばれ、Cryタンパク質プロトキシン型よりも少ないアミノ酸を有するが、殺虫性であるポリペプチドをコードするDNA配列を意味する。
本発明のCryタンパク質をコードするDNA配列の全部又は殺虫有効部分をE. coli、他のBt株、及び植物において発現させるために、そのDNA配列の両端に適当な制限部位を導入することができる。これは、周知の手法を使用して、部位特異的突然変異誘発により実施することができる(Stanssens et al., 1989; White et al., 1989)。植物体における発現を改良するためには、PCT公開公報WO91/16432号及びWO93/09218号; EP0 358 962及びEP0 359 472に従い、本発明のcry遺伝子又はcry遺伝子の殺虫有効部分のコドン使用を変更して、同等か、修飾されているか、人工的な遺伝子もしくは遺伝子部分を形成させてもよいし、あるいは適当なプロモーター(例えば、McBride et al., 1995、米国特許第5,693,507号)を使用して、Bt遺伝子もしくは遺伝子の一部を、プラスチド、ミトコンドリア又はクロロプラストゲノムに挿入し、そこで発現させることもできる。トウモロコシのような単子葉植物において発現を増強するためには、イントロン、好ましくは単子葉イントロンをキメラ遺伝子に付加することもできるし、cry遺伝子又はその殺虫有効部分のDNA配列を、翻訳的に影響のない様にさらに変化させ、コードされたアミノ酸配列を著しく変化させることなく、好ましくは変化させることなく、部位特異的なイントロン挿入の手段により及び/又はコドン使用への変化の導入、例えば、植物にとって最も好ましい、好ましくは特定の関連植物属へのコドン使用の適合化(Murray et al., 1989)により、遺伝子部分に存在する阻害の可能性があるDNA配列を修飾することもできる。
本発明の一実施態様によれば、タンパク質を、プラスチド、好ましくはクロロプラスト、ミトコンドリアなどの細胞内小器官に指向させ、又は細胞から分泌させ、潜在的にタンパク質の安定性及び/又は発現を最適化することが好ましい。この目的のために、本発明のキメラ遺伝子は、本発明のCryタンパク質コード領域に連結させた、シグナル又はターゲッティングペプチドをコードするコード領域を含む。本発明のタンパク質に含まれる特に好ましいペプチドは、クロロプラスト又は他のプラスチド標的指向のための輸送ペプチド、特に、その遺伝子産物がプラスチドに指向される植物遺伝子から複製された輸送ペプチド領域、Capellades et al.(米国特許第5,635,618号)の最適化輸送ペプチド、ホウレンソウ由来のフェレドキシン−NADPオキシドレダクターゼの輸送ペプチド(Oelmuller et al., 1993)、Wong et al. (1992)に記載の輸送ペプチド、及びPCT特許公開公報WO00/26371号に記載のターゲッティングペプチドである。また好ましいのは、ジャガイモプロテイナーゼインヒビターII(Keil et al., 1986)の分泌シグナル、イネのα―アミラーゼ3遺伝子の分泌シグナル(Sutliff et al., 1991)、及びタバコPR1タンパク質の分泌シグナル(Cornelissen et al., 1986)など、それらペプチドに連結されたタンパク質の細胞外分泌シグナルを送るペプチドである。
本発明により特に有用なシグナルペプチドは、クロロプラスト輸送ペプチド(例えば、Van Den Broeck et al. (1985))、又はタンパク質のクロロプラストへの輸送を起こす米国特許5,510,471号及び米国特許第5,635,618号の最適化クロロプラスト輸送ペプチド、分泌シグナルペプチド、又はタンパク質を他のプラスチド、ミトコンドリア、ER、又は別の小器官に指向させるペプチドを含む。細胞内小器官への指向化又は植物細胞外へ又は、細胞壁への分泌のためのシグナル配列が、天然の指向化タンパク質又は分泌タンパク質、好ましくはKloesgen et al. (1989)、Kloesgen and Weil (1991)、Neuhaus & Rogers (1998)、Bih et al. (1999)、Morris et al. (1999)、Hesse et al.(1989)、Tavladoraki et al.(1998)、Terashima et al. (1999)、Park et al. (1997)、Shcherban et al. (1995)(これらの文献はすべて参考として本明細書に組み込まれる)に記載のもの、具体的には、トウモロコシ、ワタ、イネ又はダイズの指向化タンパク質又は分泌タンパク質からのシグナルペプチド配列に見出される。
さらに、本発明のCryタンパク質の結合特性は、当分野において公知の方法(例えば、Van Rie et al., 1990)を使用して、昆虫の中腸上で本発明のCryタンパク質が他の公知のCryタンパク質又はその他のBtタンパク質により認識(若しくは競合)されない部位と結合するか否かを決定して評価することができる。問題とする感受性昆虫において非競合的結合を示す様々な結合部位を有するBtトキシンは、昆虫が耐性を発達させた可能性のある公知のBtトキシンと置き換えるために、又は異なる作用様式を有するBtトキシンと組み合わせて使用して、特に植物体において発現させる場合にBtトキシンに対する昆虫の耐性の発達を防止又は遅延するために、極めて有益である。新規に単離されたBtトキシンは、その特徴のため、植物、例えばトウモロコシ又はイネのような単子葉植物ならびにワタ、ダイズ及びアブラナ科の各種植物のような双子葉植物を形質転換して、これらの植物体を昆虫被害から保護するために極めて有用である。ヘリコベルパ・ジーにおいて、Cry2Aaタンパク質とCry1Acタンパク質の結合部位が共通ではないことが記載されている(English et al., 1994)。同様に、本発明のCry2Aタンパク質の結合特性が、関連のある害虫においてトランスジェニック植物中で現在用いられているCry1又はCry9の結合特性との比較において異なることが予想される。こうした結合特性の差異は、上記のような通常の結合アッセイにより測定することができる。特に、ある特定の害虫に対する耐虫性を管理する目的では、本発明のCry2Aタンパク質を他の昆虫制御タンパク質、具体的にはそのCry2Aタンパク質により認識される少なくとも1つの結合部位を認識しないBt結晶タンパク質と組合わせることが好ましい。植物体、好ましくはワタ植物体において同時発現させるために、本発明のCry2Aタンパク質、好ましくはCry2Aeタンパク質と組合わせる好ましい昆虫制御タンパク質として、Cry1Fタンパク質又はCry1Fタンパク質に由来するハイブリッド(例えば、米国特許第6,326,169号、6,281,016号、6,218,188号に記載のハイブリッドCry1A−Cry1Fタンパク質、又はその毒性断片)、Cry1A型タンパク質又はその毒性断片、好ましくはCry1Acタンパク質又はCry1Acタンパク質に由来するハイブリッド(例えば、米国特許5,880,275号に記載のCry1Ab−Cry1Acハイブリッドタンパク質)、Estruch et al., 1996及び米国特許第6,291,156号に記載のVIP3Aaタンパク質又はその毒性断片、ゼノラブダス(Xhenorhabdus)種、セラチア(Serratia)種またはホトラブダス(Photorhabdus)種の株からの殺虫タンパク質(例えば、Waterfield et al., 2001; ffrench-Constant and Bowen, 2000)を含む。一実施態様においては、そのような共発現は、既に昆虫制御タンパク質を発現している植物を本発明のCry2Aで形質転換することにより、又は昆虫制御タンパク質で形質転換させた植物と本発明のCry2Aタンパク質で形質転換させた植物を交配させることにより、容易に得ることができる。ワタ植物体では、第一の昆虫制御タンパク質としてCry2Aeを使用し、第二の昆虫制御タンパク質としてCry1Ac又はVIP3Aaタンパク質又はその誘導体を用いることが好ましい。トランスジェニック耐虫性植物に対する耐性を発達させるのを最小限に抑え又は防止するために、同じ植物体中で異なるBt(又は同様に、他の昆虫制御タンパク質について)殺虫タンパク質を発現させるための方法は、欧州特許公報第0408403号に記載されている。
本発明のCry2Aタンパク質は、トランスジェニック植物体において、現在すでに市販されているCry1 Btタンパク質などの昆虫制御タンパク質に対して昆虫が耐性を獲得した場合にも、昆虫の制御に便宜的に使用することができる。
好ましくは、選択目的だけでなく雑草防除の選択肢をふやす目的からも、本発明のトランスジェニック植物は、広範囲の除草剤、例えばグルホシネート又はグリホサートを主成分とする除草剤に対する耐性を付与するタンパク質をコードするDNAで形質転換される。
Cryタンパク質の殺虫有効部分をコードする、cry遺伝子の殺虫有効部分又はその等価物、好ましくはcryキメラ遺伝子は、単一の植物細胞の核ゲノムへと従来の方法で安定的に挿入することができ、そのようにして形質転換された植物細胞は、耐虫性の形質転換植物体を作製するために、従来の方法により使用することができる。これに関して、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)中のcry遺伝子の殺虫有効部分を含有する無毒化されたTiプラスミドを使用して、植物細胞を形質転換することができ、そしてその後、例えばEP0116718、EP0270822、PCT公開公報WO84/02913号、及び欧州特許公開公報(「EP」)0242246、及びGould et al., (1991)に記載された手法を使用して、形質転換された植物細胞から、形質転換された植物体を再生させることができる。好ましいTiプラスミドベクターは、各々、TiプラスミドのT−DNAの境界配列間に、又は少なくとも右側境界配列の左方に、cry遺伝子の殺虫有効部分を含有する。無論、その他の型のベクターも植物細胞を形質転換するために使用でき、直接遺伝子移入(例えば、EP0 233 247に記載)、花粉媒介形質転換(例えば、EP0270356、PCT公開公報WO85/01856号、及び米国特許第4,684,611号に記載)、植物RNAウイルスにより媒介される形質転換(例えば、EP0067553及び米国特許第4,407,956号に記載)、リポソーム媒介形質転換(米国特許第4536475号に記載)、並びにトウモロコシ(例えば、米国特許第6,140,553号;Fromm et al., 1990:Gordon-Kamm et al., 1990)及びイネ(Shimamoto et al., 1989; Datta et al., 1990)のある種の系を形質転換するための最近記載された方法、及び単子葉植物一般を形質転換するための方法(PCT公開公報WO92/09696号)等その他の手法を使用することができる。ワタの形質転換において、特に好ましいのは、PCT特許公開公報WO00/71733号に記載の方法である。ダイズの形質転換では、当分野に公知の方法、例えばHinchee et al. (1988)及びChristou et al. (1990)又はWO00/42207号の方法が参考にされる。
核ゲノムの形質転換のほか、プラスチドゲノム、好ましくはクロロプラストのゲノムの形質転換も本発明に含まれる。Kota et al. (1999)は、タバコクロロプラストでのCry2Aaタンパク質の過剰発現の方法を述べている。
得られた形質転換された植物体を、従来の植物繁殖スキームにおいて使用し、同一の特徴を有する形質転換された植物体をさらに作製し、又はcry遺伝子の殺虫有効部分を他の多様な同一又は関連植物種へと導入することができる。形質転換された植物体から得られる種子は、安定なゲノム挿入物として、cry遺伝子の殺虫有効部分を含有している。形質転換された植物の細胞を、Cryプロトキシン、好ましくはCryトキシンの殺虫有効部分を作製するため、従来の方法で培養することができ、それは、鱗翅目に対する従来の殺虫性組成物において使用するため回収することができる(米国特許第5,254,799号)。
cry遺伝子の殺虫有効部分、好ましくは切断型cry遺伝子は、挿入された遺伝子が、植物細胞における遺伝子部分の発現を指図しうるプロモーターの下流(即ち、3′)に、かつその制御下にあるよう、植物細胞ゲノムに挿入される。これは、好ましくは、cryキメラ遺伝子を植物細胞ゲノム、特に核又はプラスチド(例えば、クロロプラスト)のゲノムへと挿入することにより達成される。好ましいプロモーターは、単離物CM1841(Gardner et al., 1981)、CabbB−S(Franck et al., 1980)、及びCabbB−JI(Hull and Howell, 1987)のカリフラワーモザイクウイルス(CaMV)の強力な構成35Sプロモーター(「35Sプロモーター」);Odell et al.(1985)に記載された35Sプロモーター、ユビキチンファミリー由来のプロモーター(例えば、Christensen et al., 1992のトウモロコシのユビキチンプロモーター、Cornejo et al., 1993も参照のこと)、gos2プロモーター(de Pater et al., 1992)、emuプロモーター(Last et al., 1990)、An et al.(1996)により記載されたプロモーターのようなシロイヌナズナ(Arabidopsis)アクチンプロモーター、Zhangら(1991)により記載されたプロモーターのようなイネアクチンプロモーター;カッサバベインモザイクウイルス(Cassava vein mosaic virus)のプロモーター(WO97/48819号, Verdauguer et al. (1998))、サブテレニアンクローバースタントウイルスからのプロモーターのpPLEXシリーズ(WO96/06932号、具体的にはS7プロモーター)、例えばpAdh1S(GenBank 受託番号X04049、X00581)などのアルコールデヒドロゲナーゼプロモーター、それぞれT−DNAの1′遺伝子及び2′遺伝子の発現を誘導するTR1′プロモーター及びTR2′プロモーター(それぞれ「TR1′プロモーター」及び「TR2′プロモーター」)(Velten et al., 1984)を含む。あるいは、挿入されたcry遺伝子部分が特定の(1つ以上の)組織又は(1つ以上の)器官においてのみ発現されるような、構成性ではないが、植物体の1つ以上の組織又は器官(例えば、葉及び/又は根)に特異的なプロモーターを利用することができる。例えば、cry遺伝子の殺虫有効部分は、殺虫有効遺伝子部分を、米国特許第5,254,799号に開示されたようなその植物自身又はエンドウのような他の植物のリブロース−1,5−ビスホスフェートカルボキシラーゼ小サブユニット遺伝子のプロモーターのような光誘導性プロモーターの制御下に置くことにより、植物(例えば、トウモロコシ、ワタ)の葉において選択的に発現することができる。もう一つの代替法は、発現が、好ましくは昆虫の摂食などの損傷により、誘導可能なプロモーター、例えばCordera et al. (1994)により記載のMPIプロモーター又は化学的因子を使用することである。
cry遺伝子の殺虫有効部分は、挿入された遺伝子部分が、適当な3′末端転写制御シグナル(即ち、転写物形成シグナル及びポリアデニル化シグナル)の上流(即ち、5′側)にあるよう、植物ゲノムに挿入される。これは、好ましくは、cryキメラ遺伝子を植物細胞ゲノムへと挿入することにより達成される。好ましいポリアデニル化シグナル及び転写物形成シグナルは、形質転換された植物細胞において3′−非翻訳DNA配列として機能する、ノプレンシンターゼ遺伝子(Depicker et al., 1982)、オクトピンシンターゼ遺伝子(Gielen et al., 1984)及びT−DNA遺伝子7(Velten and Schell, 1985)のものを含む。
植物体が、容易に検出可能な融合タンパク質を発現するよう、cry遺伝子の殺虫有効部分を、カナマイシン耐性をコードするneo遺伝子(EP0242236)のような選択可能又は評価可能なマーカー遺伝子と同一のプロモーターの制御下でハイブリッド遺伝子(米国特許第5,254,799号; Vaeck et al., 1987)として植物ゲノムへ場合により挿入してもよい。
植物細胞の形質転換を利用して、例えば、適切に形成させた後、穀物に施用できるCry2Aタンパク質を生成させるなど、植物細胞培養物中で大量に本発明のタンパク質を生成させることができる。本明細書においてトランスジェニック植物細胞に言及するときは、単離体若しくは組織培養としての植物細胞(又は植物プロトプラスト)、又は植物体若しくは分化した器官又は組織に含まれる植物細胞(又はプロトプラスト)を意味するが、どちらの可能性も具体的に本明細書には含まれる。したがって、詳細な説明または特許請求の範囲において植物細胞に言及するときは、培養における単離細胞のみを意味するのではなく、それがどのような場所にあっても、又はどのようなタイプの植物組織又は器官内に存在していても、あらゆる植物細胞を意味する。
抗鱗翅類タンパク質をコードするcry遺伝子の全部又は一部は、鱗翅目又は鞘翅目に対する殺虫活性を有するバチルス.チューリンゲンシスのような他の細菌を形質転換するためにも使用することができる。それにより、広範囲の鱗翅目もしくは鞘翅目の害虫を駆除するため、又はさらなる鱗翅目害虫を駆除するために有用な形質転換されたBt株を、作製することができる。適当なクローニング媒体に組み込まれた本発明のcry遺伝子の全部又は一部による、シュードモナス属、アグロバクテリウム属、バチルス属、又はエシェリキア属の細菌のような細菌の形質転換は、従来の方法で、好ましくはMahillonら(1989)及びPCT特許公開公報WO90/06999号に記載されたような従来の電気穿孔技術を使用して実施できる。
本発明のcry遺伝子を含有する形質転換されたバチルス種株は、多量の細胞を提供するため、従来の方法(Dulmage, 1981; Bernhard and Utz, 1993)により発酵することができる。充分に理解されている適切な条件(Dulmage, 1981)の下で、これらの株は、それぞれ、胞子を形成して、Cryプロトキシンを含有する結晶タンパク質を多量に産生する。
本発明の、殺虫性の、特に抗鱗翅目性の組成物は、適当な担体、希釈剤、乳化剤、及び/又は分散剤(例えば、Bernhard and Utz, 1993により記載されたようもの)と共に、cry遺伝子で形質転換された微生物、又は好ましくはそれぞれのCryタンパク質、もしくはCryプロトキシン、トキシン、もしくは殺虫有効プロトキシン部分を活性成分として使用して、従来の方法で製剤化することができる。この殺虫性組成物は、湿潤性粉末、ペレット、顆粒、もしくは微粉として、又はフォーム、ゲル、懸濁液、濃縮液等の水性もしくは非水性の溶媒を含む液体製剤として製剤化することができる。
本発明に従い、昆虫、特に鱗翅目を制御するための方法は、保護されるべき場所(区域)へ殺虫量の本発明のCryタンパク質又はcry遺伝子で形質転換された宿主を、施用(例えば、噴霧)することを含むことができる。保護される場所には、例えば、害虫の生息箇所もしくは成長中の植物、又は植物を成長させる区域が含まれる。
本発明は、さらに、鱗翅目ダイズ害虫、具体的には、鱗翅目のニカメイガ、イチモンジセセリ、ハスモンヨトウ、アワヨトウ、イサゴムシ(rice caseworm)、又はコブノメイガ(rice leaffolder)、好ましくは、キロ・スプレサリス(Chilo suppressalis)、キロ・パルテラス(Chilo partellus)、スキルポファガ・インセルチュラス(Scripophaga incertulas)、セサミア・インフェレンス(Sesamia inferens)、ナファロクロシス・メヂナリス(Cnaphalocrocis medinalis)、マラスミア・パトナリス(Marasmia patnalis)、マラスミア・エクシグア(Marasumia exigua)、マラスミア・ルラリス(Marasmia ruralis)及びスキルポファガ・イノタタ(Scirpophaga innotata)からなる群より選択される昆虫を制御する方法に関し、この方法は、保護されるべき区域又は植物に、本明細書定義のCry2Aタンパク質、好ましくは本明細書定義のCry2Aeタンパク質を(すなわち、本発明のcry2A遺伝子で形質転換されたイネ植物体を植えることにより、又は本発明のCry2Aタンパク質を含有する組成物を噴霧することにより)施用することを含む。本発明は、イネ植物体の被害を最小限にするための、鱗翅目イネ害虫に対する、本発明のCry2Aタンパク質、特にCry2Aeタンパク質の使用にも関する。
本発明はさらに、鱗翅目ワタ害虫を制御する方法に関し、その方法は、保護されるべき区域又は植物体に、本明細書において定義のCry2Aタンパク質、好ましくは本明細書において定義のCry2Aeタンパク質を(すなわち、本発明のcry2A遺伝子で形質転換されたイネを植え付けすることにより、又は本発明のCry2Aタンパク質を含有する組成物を噴霧することにより)施用することを含む。本発明は、イネ植物体への被害を最小限にするための鱗翅目イネ害虫に対する本発明のCry2Aタンパク質、特にCry2Aeタンパク質の使用にも関する。
本発明は、さらに、鱗翅目イネ害虫、具体的には、鱗翅目のニカメイガ、イチモンジセセリ、ハスモンヨトウ、アワヨトウ、イサゴムシ(rice caseworm)、又はコブノメイガ(rice leaffolder)、好ましくは、キロ・スプレサリス(Chilo suppressalis)、キロ・パルテラス(Chilo partellus)、スキルポファガ・インセルチュラス(Scripophaga incertulas)、セサミア・インフェレンス(Sesamia inferens)、ナファロクロシス・メヂナリス(Cnaphalocrocis medinalis)、マラスミア・パトナリス(Marasmia patnalis)、マラスミア・エクシグア(Marasumia exigua)、マラスミア・ルラリス(Marasmia ruralis)及びスキルポファガ・イノタタ(Scirpophaga innotata)からなる群より選択される昆虫を制御する方法に関し、この方法は、保護されるべき区域又は植物に、本明細書において定義のCry2Aタンパク質、好ましくは本明細書において定義のCry2Aeタンパク質を(すなわち、本発明のcry2A遺伝子で形質転換されたイネ植物体を植え付けることにより、又は本発明のCry2Aタンパク質を含有する組成物を噴霧することにより)施用することを含む。本発明は、イネ植物体の被害を最小限にするための、鱗翅目イネ害虫に対する、本発明のCry2Aタンパク質、特にCry2Aeタンパク質の使用にも関する。
Cryプロトキシン又はトキシンを得るために、Cryタンパク質を発現する組換え宿主の細胞を、適当な培養培地で従来の方法で増殖させ、その後、酵素的分解又は洗浄剤などの従来の手段を用いて溶解することができる。その後、プロトキシンを分離し、クロマトグラフィー、抽出、電気泳動などの標準的な技術により精製することができる。その後、プロトキシンをトリプシン消化することによりトキシンを得ることができる。
本発明のこれら及び/又は他の実施態様は、本発明の記載の一部を形成する、特許請求の範囲の記載中に反映される。
以下の実施例は、本発明を説明するものであって、発明又は求める保護を限定するためのものではない。実施例、特許請求の範囲、発明の記載中で言及する配列表は以下のとおりである。
配列表:
配列番号1−Cry2Aeタンパク質及びDNAのアミノ酸及びDNA配列
配列番号2−Cry2Aeタンパク質のアミノ酸配列
配列番号3−Cry2Afタンパク質及びDNAのアミノ酸及びDNA配列
配列番号4−Cry2Afタンパク質のアミノ酸配列
配列番号5−Cry2Agタンパク質及びDNAのアミノ酸及びDNA配列
配列番号6−Cry2Agタンパク質のアミノ酸配列
配列番号7−ワタにおける発現用の人工的cry2AeDNA配列
配列番号8−配列番号7のDNAによりコードされるCry2Aeタンパク質のアミノ酸配列
配列番号9−トウモロコシにおける発現用の人工的cry2AeDNA配列。
実施例中、特記しない限り、組換えDNAを作成し操作する手法は全て、Sambrook et al., Molecular Cloning-A Laboratory Manual, 第2版, Cold Spring Harbor Laboratory Press, NY(1989), 及びAusubel et al.(1994)Current Protocols in Molecular Biology, Current Protocols, USAの第1及び2巻に記載された標準的な手法により実施される。植物分子生物学研究のための標準的な材料及び方法は、BIOS Scientific Publications Ltd(UK)及びBlackwell Scientific Publicaions Ltd(UK)により共同出版されたR.R.D.CroyによるPlant Molecular Biology Labfax(1993)に記載されている。PCR技術のための手法は、M.A.Innis, D.H.Gelfand, J.J.Sninsky and T.J.White編の「PCR protocols: a guide to methods and applications」(Academic Press, Inc., 1990)に見出される。
実施例
実施例1:株の特徴付け
BTS02761A及びBTS01099E株はそれぞれフィリピン(South Tagalog)及びベルギー(Deerlijk)で収集された穀物微粉試料より単離された。
各株は、従来の標準的な培地、好ましくはT3培地(トリプトン3g/l、トリプトース2g/l、酵母抽出物1.5g/l、5mg MnCl2、0.05M Na2HPO4・2H2O、0.05M NaH2PO4・H2O、pH6.8、及び1.5%寒天)上で、好ましくは28℃で培養することができる。長期保存のためには、等容量の胞子−結晶懸濁液を等容量の50%グリセロールと混合し、これを−70℃で保存するか、又は胞子−結晶懸濁液を凍結乾燥させることが好ましい。胞子形成のためには、T3培地上で28℃で72時間増殖させ、続いて4℃で保存することが好ましい。胞子形成中に株により産生された結晶タンパク質は、結晶中にパッケージされる。
実施例2:選択された鱗翅目昆虫種に対するBTS02761A株及びBTS01099E株の殺虫活性
BTS01099E株及びBTS02761A株のいずれかに由来する胞子−結晶混合物の非希釈アルカリ(pH12)抽出物で層にした人工飼料を与えられたヘリコベルパ・ジー(Helicoverpa zea)、ヘリコベルパ・アルミゲラ(Helicoverpa armigera)、ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens)、オストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)、及びセサミア・ノナグリオイデス(Sesamia nonagrioides)の新生幼虫に対して毒性アッセイを実施した。
人工飼料(Vanderzant, 1962)を、コースター(Costar)48穴プレートのウェルに分配した。抽出物25μlを飼料の表面に(塗布し)、層状空気流中で乾燥させた。各ウェルに幼虫1匹を置き、1試料当たり18匹の幼虫を使用した。7日目に死亡した幼虫及び生存している幼虫を計数した。死亡した幼虫の割合(%)を、以下の表Iに示す。
BTS02761A及びBTS01099E株の胞子/結晶混合物をバイオアッセイで試験をし、以下の結果を得た
Figure 0004404549
:成長に若干影響を受けた生存幼虫。
陰性対照(標準飼料):Hz:6%M、Hv:17%M、Sf:0%M。
Hz:ヘリコベルパ・ジー;Hv:ヘリオチス・ビレセンス;Sf:スポドプテラ・フルギペルダ;On:オストリニア・ヌビラリス;Sn:セサミア・ノナグロイデス(NTは試験せずを意味する)。
実施例3:Bt株BTS01099E及びBTS02761Aからの新規cry2A遺伝子の同定及び特徴付け
適切なプライマーを用いて、BTS02761A株及びBTS01099E株からのcry2A遺伝子の一部を増幅した。その後、これらの増幅生成物を制限酵素で消化した。次いで、得られたパターンを、そのような消化を公知のcry2A遺伝子を含む株に由来する増幅生成物で行ったときに得られるパターンと比較した。制限消化パターンに基づき、BTS02761A株及びBTS01099E株からのcry2A遺伝子は新規であると考えられた。そこで、増幅生成物を配列決定した。これにより、増幅された断片が新規のcry2A遺伝子由来であることが確認された。すなわち、BTS02761A株は、1つの新規cry2A様遺伝子を含有し、株1099Eは2つの新規cry2A様遺伝子を含有した。
BTS02761A及びBTS01099E株からの全DNAをSau3Aで処理し、サイズで分画し、7〜10kbの断片をpUC19I(pUC19の誘導体)にライゲートし、BamHIで切断し、TsAP(熱安定性アルカリホスファターゼ)で処理した。このライゲーション混合物をE. coli XL1Blue中に電気穿孔させた。
DIG標識したPCR断片をプローブとして使用するコロニーハイブリダイゼーションにより陽性クローンを同定した。組換えE. coli株を2000年10月6日にVakgroep voor Moleculaire Biologie-Plasmidencollectie, Universiteit Gent, K.L. Ledeganckstraat 35, B-9000 Gent, Belgium(以下、「BCCM−LMBP」と略記)に以下の受託番号で寄託された:BCCM−LMBP4247、XL1Blue:pUC1099E/cry2clone1株(Cry2Afと命名したタンパク質をコードする);BCCM−LMBP4248、XL1Blue:pUC1099E/cry2clone7(Cry2Aeと命名したタンパク質をコードする);及びBCCM−LMBP4249、XL1Blue:pUC2761A/cry2clone141(Cry2Agと命名したタンパク質をコードする)。遺伝子は、NotI−FseI消化によりこれらの寄託されたクローンから単離することができる。これらのクローンからのインサートをシャトルベクターpSL401にサブクローニングした。得られたプラスミドをまずE. coli GM2163に形質転換した。この株からのプラスミド調製物をその後結晶マイナスバチルス・チューリンゲンシス変種berliner 1715株に電気穿孔させた。
その後、組換えBt株からの胞子/結晶混合物から調製されたアルカリ抽出物を、バイオアッセイに使用して、新規Cry2Aタンパク質の毒性を評価した。この抽出物を、上記実施例1に記載のとおりにアッセイした。結果を表IIに示す。
Figure 0004404549
「濃度」:Bradford法による株抽出物の総タンパク質濃度(μg/ml);[Ha」:ヘリオチス・アルミゲラ。他の略語は表I中上記のとおりである;含まれる対照(通常飼料、PBS−BSA添加又は非形質転換結晶マイナスBt株1715)では有意な死亡率は認められなかった。
さらに、Cry2Afタンパク質を発現する組換えクローンは、選択した鱗翅目昆虫に対する試験を行ったところ、有意な死亡率を示した。
さらに、分析を実施して、公知のCry2Aa及びCry2Abタンパク質との比較において、組換え生成したCry2Aeタンパク質のLC50及びLD90値を決定した。
このアッセイでは、昆虫ごとに異なる人工飼料をコースター24穴プレートのウェルに分配した。XL1Blue:pUC1099Eclone7に由来するcry2Ae遺伝子を含有する組換えBt株の胞子−結晶混合物のアルカリ(pH12)抽出物50μlを飼料表面に塗布し、層状空気流中で乾燥させた。スポドプテラ・フルギペルダ及びオストリニア・ヌビラリスの飼料は、水1000ml、寒天20g、トウモロコシ粉112g、小麦麦芽28g、酵母30g、アスコルビン酸4.8g、安息香酸1.2g、ニパジン1g、オーレオマイシン0.06g、ニスタチン0.03gを含んだ。ヘリオチス・ビレセンス及びヘリコベルパ・ジーの飼料は、水1000ml、寒天20g、ダイズ粉81g、小麦麦芽36g、スクロース14.7g、コーン油5ml、Wesson塩混合物10g、Vanderzantビタミン混合物9.5g、ソルビン酸1.1g、ニパジン1g、オーレオマイシン0.34g、ニスタチン0.06gを含んだ。種々のタンパク質濃度を試験して、LC50値を決定できるようにした。ヘリコベルパ・ジー、ヘリオチス・ビレセンス及びスポドプテラ・フルギペルダに対する試験では、幼虫1匹を各ウェルに置き、1試料当たり20匹の幼虫を使用した。オストリニア・ヌビラリスに対する試験では、各ウェルに幼虫2匹を置き、1試料当たり24匹の幼虫を使用した。死亡した幼虫及び生存している幼虫を7日目(スポドプテラ・フルギペルダについては6日目、オストリニア・ヌビラリスについては5日目)に計測した。LC50及びLC90値をプロビット解析(POLOプログラム、LeOraSoftware,1987, POLO-PC. A user's guide to probit or logic analysis. Berkeley, California)により計算した。結果を表IIIに示す。
Figure 0004404549
NT:試験せず;濃度:関連のタンパク質を生成する組換えBt株のアルカリ抽出物中の総タンパク質濃度(μg/ml);アステリスクは、オストリニア・ヌビラリスの結果が、(「濃度」の欄のカッコの間に示される)異なるタンパク質濃度を有する異なるバッチで得られたことを示す;対照(通常飼料、PBS−BSA又は結晶マイナス対照Bt株)では死亡率は0〜5%以下である。
オストリニア・ヌビラリスに上記と同じ実験設定を用いて、但しベルベットビーン・キャタピラ(velvetbean caterpillar)、アンチカルシア・ゲマタリス(Anticarsia gemmatalis)に対して精製されたCry2Aeタンパク質を用いて(各濃度で幼虫1匹を有する20ウェルを試験)、この重要なダイズ害虫に対するこのタンパク質の高活性が明らかにされた。この昆虫に対する精製Cry2Aeタンパク質のLC50値は、0.44ng/cm2であることが見出され(信頼水準95%;このLC50値は、精製されたタンパク質の異なるバイオバッチの2回のアッセイの平均値である)、LC90値は7.79ng/cm2であることが見出された(信頼水準95%;このLC90値は、精製されたタンパク質の異なるバッチにおけるの2回のバイオアッセイの平均値である)。オストリニアと精製Cry2Aeタンパク質に対して上記と同じ実験設定を用いて、このタンパク質のヘリコベルパ・ジー及びオストリニア・ヌビラリスに対する有意な毒性が確認された(これらの昆虫に対するLC50値は、それぞれ、145.1ng/cm2及び48.31ng/cm2であることが明らかになった(信頼水準95%、これらのLC50値は、各昆虫に対する精製タンパク質の異なるバッチにおける2回のバイオアッセイの平均値である))。
これらの結果は、本発明の新規Cryタンパク質、特にCry2Aeタンパク質が、関連の鱗翅目害虫、特にダイズ、ワタ及びトウモロコシなどの植物に商業的被害を及ぼす害虫である、ヘリオチス・ジー、オストリニア・ヌビラリス、アンチカルシア・ゲマタリス及びヘリコベルパ・ジーに高い活性を有する有用なタンパク質であることを示す。
本発明の単離されたcry2A遺伝子について決定された配列、及び決定されたアミノ酸配列を、添付の配列表に示す。表IVA及びIVBに示すように、GCGのウィスコンシンパッケージのGAPプログラムを用いた対配列比較は、他のCry2A配列(公知Cry2Aタンパク質及びDNAの配列については、Crickmore et al. (1998)及び上記のインターネットウェブサイトを参照のこと)との配列同一性のレベルを明らかにした(GAPプログラムではGCGデフォルトを使用した。アミノ酸配列の比較には、blosum62スコアリングマトリックスを使用し、DNA配列の比較には、nwsgapdnaスコアリングマトリックスを使用した)。
Figure 0004404549
実施例4:形質転換植物における新規Cryタンパク質の産生
Cry2Ae、Cry2Af及びCry2Agタンパク質をそれぞれコードするキメラ遺伝子を、CaMV 35S(Hull and Howell, 1987)及びユビキチン(Christensen et al., 1992)プロモーターなどのプロモーターを用いて、周知の手順を使用して作製した。オープンリーディングフレームのコドン使用が、公開されたPCT特許出願WO94/12264号に記載のように、発現効率を最適化するように宿主植物のものに適合されていることが好ましい。さらに、いくつかのキメラ遺伝子では、本発明のCry2Aタンパク質を植物のクロロプラストに指向化するために、輸送ペプチド(詳細な説明に記載されるとおり)をコードするDNA配列が含まれる。
Cry2Aeタンパク質をコードするキメラ遺伝子によるトウモロコシ及びワタの形質転換では、いくつかのキメラ遺伝子コンストラクトをアグロバクテリウム株のプラスミドに挿入する。これらのコンストラクトは、配列番号7のcry2Aeコード配列が、カリフラワーモザイクウイルスからの35S2プロモーター(Odell et al., 1985)、ペチュニアからのクロロフィルa/b結合タンパク質遺伝子(Harpster et al., 1988)及びカリフラワーモザイクウイルスからの35S遺伝子の3’転写終結・ポリアデニル化領域(Sanfacon et al., 1991)に機能的に連結しているpACS9及びpACS11、ならびに同じ制御領域及び同じcry2Aeコード領域を有するが、クロロプラスト指向性にさせるTpssuAt輸送ペプチドをコードするDNA配列(Krebbers et al., 1988)もcry2Aeコード領域の5’末端に挿入されており、輸送ペプチド融合タンパク質が産生されるコンストラクトpACS12及びpACS13を含む。これらのコンストラクトは、カッサバベインモザイクウイルス(Cassava Vein Mosaic Virus)のCsVMVプロモーターの制御下に、選択可能なマーカーとしてグリホサート除草剤耐性タンパク質をコードするDNA配列(公開されたPCT特許出願WO97/04103号に記載され、最適化した輸送ペプチドに結合されている(米国特許第5,635,618号))又はグルホシネート除草剤耐性タンパク質(Thompson et al., 1987)をコードするDNA配列のいずれかを、及びノパリンシンターゼ遺伝子の3’転写終結ポリアデニル化領域(Depicker et al., 1982)をさらに含む。トウモロコシ細胞は、参考として組み込まれる米国特許第6140553号に記載の形質転換法を用いてアグロバクテリウム媒介形質転換によりpACS9、pACS11、pACS12及びpACS13コンストラクトで安定に形質転換された。ワタ細胞は、参考として組み込まれるPCT特許公開公報WO00/71733号に記載のように、形質転換によりpACS9、pACS11、pACS12及びpACS13コンストラクトで安定に形質転換された。イネ細胞は、公開されたPCT特許出願WO92/09696号に記載の方法で安定に形質転換される。タバコ細胞は、本質的に欧州特許第0116718号又はDeblaere et al. (1987)に記載される、アグロバクテリウム媒介形質転換を用いて、pACS11及びpACS12コンストラクトで安定に形質転換された。
形質転換細胞及びそれから再生された植物体は、再生された植物が、すべてではなくても、ほとんどが形質転換されているように選択剤ホスフィノトリシン又はグリホサートを含有する培地で増殖させる。
再生された形質転換タバコ、トウモロコシ、ワタ及びイネ植物体をCry2A ELISA、ノーザンブロット及びサザンブロット法により、殺虫有効性及び栽培学的特性に従って選択する。キメラcry2A遺伝子含有子孫植物体は、昆虫抵抗性及び形質転換された表現型の適切な分離とともに、非形質転換対照植物と比較して改善された昆虫に対する抵抗性を示す。タンパク質及びRNAの測定は、植物における昆虫抵抗性の増加が、その細胞において新規Cry2Aタンパク質のより高い発現を有することを示す。
Figure 0004404549

Figure 0004404549

Figure 0004404549

Claims (22)

  1. a)BCCM−LMBPに受託番号LMBP4248で寄託されているcry2Ae遺伝子によりコードされるタンパク質又はその殺虫性部分のアミノ酸配列、
    b)配列番号2のタンパク質又はその殺虫性部分のアミノ酸配列、
    c)配列番号2のタンパク質の1〜625位のアミノ酸配列、及び
    d)BCCM−LMBPに受託番号LMBP4248で寄託されているcry2Aeのコード配列にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズするDNAによりコードされる殺虫性タンパク質のアミノ酸配列であって、ここで前記DNAが配列番号1のコード配列に、少なくとも93%の配列同一性を有するアミノ酸配列、
    ここで、前記殺虫性部分は、配列番号2のアミノ酸位置50〜アミノ酸位置625のアミノ酸配列を含むたんぱく質であり、
    からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む殺虫性Cry2Aeタンパク質をコードする核酸。
  2. a)BCCM−LMBPに受託番号LMB4247で寄託されているcry2Af遺伝子によりコードされるタンパク質又はその殺虫性部分のアミノ酸配列、
    b)配列番号4のタンパク質又はその殺虫性部分のアミノ酸配列、
    c)配列番号4の1〜625位のアミノ酸配列、及び
    d)BCCM−LMBPに受託番号LMBP4247で寄託されているcry2Afのコード配列にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズするDNAによりコードされる殺虫性タンパク質のアミノ酸配列であって、ここで、前記DNAが配列番号3のコード配列に少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列、
    ここで、前記殺虫性部分は、配列番号のアミノ酸位置50〜アミノ酸位置625のアミノ酸配列を含むたんぱく質であり、
    からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むタンパク質をコードする核酸。
  3. a)BCCM−LMBPに受託番号LMBP4249で寄託されているcry2Ag遺伝子によりコードされるタンパク質又はその殺虫性部分のアミノ酸配列、
    b)配列番号6のタンパク質またはその殺虫性部分のアミノ酸配列、
    c)配列番号6のタンパク質の1〜620位のアミノ酸配列、及び
    d)BCCM−LMBPに受託番号LMBP4249で寄託されているcry2Agのコード配列にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズするDNAによりコードされる殺虫性タンパク質のアミノ酸配列であって、ここで、前記DNAが配列番号5のコード配列に少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列、
    ここで、前記殺虫性部分は、配列番号のアミノ酸位置50〜アミノ酸位置620のアミノ酸配列を含むたんぱく質であり、
    からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むタンパク質をコードする核酸。
  4. 核酸がDNAである、請求項1〜3のいずれか1項記載の核酸。
  5. 天然に存在するDNA配列と比較して異なるコドン使用を有するが、同じタンパク質又はその殺虫性部分をコードする人工的DNA配列を含む、請求項4記載の核酸。
  6. 配列番号7又は9のDNA配列を含む、請求項5記載の核酸。
  7. a)BCCM−LMBPに受託番号LMBP4248で寄託されているcry2Ae遺伝子によりコードされるタンパク質又はその殺虫性部分のアミノ酸配列、
    b)配列番号2のタンパク質又はその殺虫性部分のアミノ酸配列、
    c)配列番号2の1〜625位のアミノ酸配列、又は
    d)BCCM−LMBPに受託番号LMBP4248で寄託されているcry2Aeのコード配列にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズするDNAによりコードされる殺虫性タンパク質のアミノ酸配列であって、ここで、前記殺虫性タンパク質が配列番号2のタンパク質と少なくとも92%の配列同一性を有するアミノ酸配列、
    ここで、前記殺虫性部分は、配列番号2のアミノ酸位置50〜アミノ酸位置625のアミノ酸配列を含むたんぱく質であり、
    からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むタンパク質。
  8. a)BCCM−LMBPに受託番号LMBP4247で寄託されているcry2Af遺伝子によりコードされるタンパク質のアミノ酸配列
    b)配列番号4のタンパク質又はその殺虫性部分のアミノ酸配列、
    c)配列番号4の1〜625位のアミノ酸配列、又は
    d)BCCM−LMBPに受託番号LMBP4247で寄託されているcry2Afのコード配列にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズするDNAによりコードされる殺虫性タンパク質のアミノ酸配列であって、ここで、前記タンパク質が配列番号4のタンパク質と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列、
    ここで、前記殺虫性部分は、配列番号のアミノ酸位置50〜アミノ酸位置625のアミノ酸配列を含むたんぱく質であり、
    からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むタンパク質。
  9. a)BCCM−LMBPに受託番号LMBP4249で寄託されているcry2Ag遺伝子によりコードされるタンパク質又はその殺虫性部分のアミノ酸配列、
    b)配列番号6のタンパク質又はその殺虫性部分のアミノ酸配列、
    c)配列番号6のタンパク質の1〜620位のアミノ酸配列、
    d)BCCM−LMBPに受託番号LMBP4249で寄託されているcry2Agのコード配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAによりコードされる殺虫性タンパク質のアミノ酸配列であって、ここで、前記タンパク質が配列番号6のタンパク質と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列、ここで、前記殺虫性部分は、配列番号のアミノ酸位置50〜アミノ酸位置620のアミノ酸配列を含むたんぱく質であり、
    からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むタンパク質。
  10. 植物発現可能プロモーターの制御下、請求項4の核酸を含む遺伝子。
  11. 植物発現可能プロモーターの制御下、請求項5又は6に記載の核酸を含む遺伝子。
  12. 液胞、ミトコンドリア、クロロプラスト、プラスチドに指向させるため又は分泌のための、ターゲッティングペプチド又は輸送ペプチドをコードするDNAをさらに含む、請求項10記載の遺伝子
  13. 液胞、ミトコンドリア、クロロプラスト、プラスチドに指向させるため、又は分泌のためのターゲッティングペプチド又は輸送ペプチドをコードするDNAをさらに含む、請求項11記載の遺伝子
  14. 請求項10又は12記載の遺伝子を含むように形質転換された植物細胞、植物体又は種子。
  15. 請求項11又は13記載の遺伝子を含むように形質転換された植物細胞、植物体又は種子。
  16. トウモロコシ、ワタ、イネ、タバコ、アブラナ、アブラナ属の各種、ナス、ダイズ、ジャガイモ、ヒマワリ、トマト、サトウキビ、チャノキ、マメ類、タバコ、イチゴ、クローバ、キュウリ、スイカ、コショウ、カラスムギ、オオムギ、コムギ、ダリア、グラジオラス、キク、サトウダイコン、ソルガム、アルファルファ、及びラッカセイからなる群より選択される、請求項14に記載の植物細胞、植物体又は種子。
  17. トウモロコシ、ワタ、イネ、タバコ、アブラナ、アブラナ属の各種、ナス、ダイズ、ジャガイモ、ヒマワリ、トマト、サトウキビ、チャノキ、マメ類、タバコ、イチゴ、クローバ、キュウリ、スイカ、コショウ、カラスムギ、オオムギ、コムギ、ダリア、グラジオラス、キク、サトウダイコン、ソルガム、アルファルファ、及びラッカセイ植物細胞、植物体又は種子からなる群より選択される、請求項15に記載の植物細胞、植物体又は種子。
  18. 請求項1〜6のいずれか1項記載の核酸を含むよう形質転換された微生物。
  19. 請求項10又は11記載の遺伝子で植物細胞を形質転換すること、及びその細胞から、形質転換された耐虫性植物を再生させることを含む、植物を耐虫性にするための方法。
  20. 請求項12又は13記載の遺伝子で植物細胞を形質転換すること、及びその細胞から、形質転換された耐虫性植物を再生させることを含む、植物を耐虫性にするための方法。
  21. 昆虫が、ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens)、ヘリコベルパ・ジー(Helicoverpa zea)、ヘリコベルパ・アルミゲラ(Helicoverpa armigera)、アンチカルシア・ゲマタリス(Anticarsia gemmatalis)及びオストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)、キロ・スプレサリス(Chilo suppressalis)、キロ・パルテラス(Chilo partellus)、スキルポファガ・インセルチュラス(Scirpophaga incertulas)、セサミア・インフェレンス(Sesamia inferens)、ナファロクロシス・メヂナリス(Cnaphalocrocis medinalis)、マラスミア・パトナリス(Marasmia patnalis)、マラスミア・エクシグア(Marasmia exigua)、マラスミア・ルラリス(Marasmia ruralis)及びスキルポファガ・イノタタ(Scirpophaga innotata)からなる群より選択される、請求項19又は20記
    載の方法。
  22. ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens)、ヘリコベルパ・ジー(Helicoverpa zea)、ヘリコベルパ・アルミゲラ(Helicoverpa armigera)、アンチカルシア・ゲマタリス(Anticarsia gemmatalis)及びオストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)、キロ・スプレサリス(Chilo suppressalis)、キロ・パルテラス(Chilo partellus)、スキルポファガ・インセルチュラス(Scripophaga incertulas)、セサミア・インフェレンス(Sesamia inferens)、ナファロクロシス・メヂナリス(Cnaphalocrocis medinalis)、マラスミア・パトナリス(Marasmia patnalis)、マラスミア・エクシグア(Marasmia exigua)、マラスミア・ルラリス(Marasmia ruralis)及びスキルポファガ・イノタタ(Scirpophaga innotata)からなる群より選択される昆虫を殺傷するか、又は該昆虫の発生、受精能力若しくは成長を阻害するための、請求項7〜9のいずれか1項記載のタンパク質の使用。
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