JP4403486B2 - シュレッダーダストの溶融処理方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車や電化製品等の、石油化学製品と金属製品とが組み合わされた物品の廃棄物を破砕処理する場合に発生するシュレッダーダストを溶融させて処理する方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車や電化製品等の、石油化学製品と金属製品とが組み合わされた物品の廃棄物の処理は、その廃棄物をシュレッダーにより破砕してそこから再利用可能な物だけを選別し、残りの粉砕された細かい鉄くずや細かいガラス片や細かいプラスチック片等からなるシュレッダーダストをスクラップとして管理型最終処分場で埋め立て処分する、という方法で行っていた。
【0003】
しかしながら近年、処分費の上昇が止まらず、また廃棄物の埋め立て処分地にも限界があり、土地の確保も困難になっているという極めて重大な問題がある。同時に、埋め立て後の二次公害の発生が社会問題となっている。さらに、埋め立て処分の困難性から廃棄物が不法投棄されるという問題もある。
【0004】
また従来、廃棄物の構成物を選別して構成物毎に処理する方法も知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この方法は工程が複雑であり、また廃棄物に付着している汚泥やダスト等は最終処分場で埋め立て処分をしていた。さらに、ダストや残土は水に融かして処分する為、新たに汚水が発生するという問題もあった。
【0005】
これがため結果的には、廃棄物全体のうちの30%は最終処分場で埋め立て処分をしているのが実状である。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−24282号公報 (図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
それゆえ本発明は、自動車や電化製品等の、石油化学製品と金属製品とが組み合わされた物品の廃棄物を破砕処理する場合に発生するシュレッダーダストを溶融させて処理する方法および装置を提供して、上記従来技術の問題点を有利に解決することを目的としている。
【0008】
さらに本発明は、シュレッダーダストの処理に際しエネルギーおよび資源の高効率の回収および利用を図り得る方法および装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のシュレッダーダストの溶融処理方法は、石油化学製品と金属製品とが組み合わされた物品の廃棄物を破砕処理する場合に発生するシュレッダーダストを溶融処理するに際し、前記シュレッダーダストを、炉体下部に溶融物排出口を設けるとともに炉体下部の側部にガス排出口を設けた高温溶融還元炉にコークスや石灰や木炭等の固体燃料とともに炉頂から投入して、炉体下部内で1000℃以上かつ2600℃以下の超高温で溶融処理し、前記シュレッダーダスト中の金属類や無機物を溶融スラグや溶融メタル等の溶融物として前記溶融物排出口から排出するとともに、前記シュレッダーダスト中の石油化学物を還元雰囲気中で残存酸素0.5%以内の還元ガスにガス化させて前記ガス排出口から回収することを特徴としている。
【0010】
なお、本発明の方法においては、前記高温溶融還元炉での前記シュレッダーダストの溶融処理の前工程用として、前記高温溶融還元炉に対し直結するかあるいは並行稼動させる中温処理炉を単体であるいは複数設けて、前記シュレッダーダストを、前記中温処理炉にも投入して酸化雰囲気中で155℃以上かつ1000℃以下の温度で中温処理し、その中温処理で発生するガスを前記高温溶融還元炉のエネルギーとして使用するとともに、その中温処理で発生する残渣物から磁選機により再利用できる金属を回収して残りのカスを前記高温溶融還元炉に投入することとすると、好適である。
【0011】
また、本発明の方法においては、前記高温溶融還元炉での前記シュレッダーダストの溶融処理の前工程用として、前記高温溶融還元炉に対し直結するかあるいは並行稼動させる炭化炉を単体であるいは複数設けて、前記シュレッダーダストを、前記炭化炉にも投入して還元雰囲気中で155℃以上かつ1000℃以下の温度で炭化処理し、その炭化処理で発生する炭化物を前記高温溶融還元炉に燃料として投入するとともに、その炭化処理で発生する残渣も前記高温溶融還元炉に投入して処理することとすると、好適である。
【0012】
一方、上記目的を達成するため、本発明のシュレッダーダストの溶融処理装置は、石油化学製品と金属製品とが組み合わされた物品の廃棄物を破砕処理する場合に発生するシュレッダーダストを溶融処理する装置において、コークスや石灰や木炭等の固体燃料とともに炉頂から投入された前記シュレッダーダストを炉体下部内で1000℃以上かつ2600℃以下の超高温で溶融処理する高温溶融還元炉と、前記高温溶融還元炉の炉体下部に設けられて、前記シュレッダーダスト中の金属類や無機物が溶融した溶融スラグや溶融メタル等の溶融物を排出する溶融物排出口と、前記高温溶融還元炉の炉体下部の側部に設けられて、前記シュレッダーダスト中の石油化学物が還元雰囲気中でガス化した残存酸素0.5%以内の還元ガスを排出するガス排出口と、を具えることを特徴としている。
【0013】
なお、本発明の装置においては、前記高温溶融還元炉に対し直結されるかあるいは並行稼動する単体あるいは複数の中温処理炉を具え、前記シュレッダーダストが、前記中温処理炉にも投入されて酸化雰囲気中で155℃以上かつ1000℃以下の温度で中温処理され、前記高温溶融還元炉が、前記中温処理で発生するガスをエネルギーとして使用するとともに、その中温処理で発生する残渣物から磁選機により再利用できる金属を回収した残りのカスを投入されて処理するものであると、好適である。
【0014】
また、本発明の装置においては、前記高温溶融還元炉に対し直結されるかあるいは並行稼動する単体あるいは複数の炭化炉を具え、前記シュレッダーダストが、前記炭化炉にも投入されて還元雰囲気中で155℃以上1000℃以下の温度で炭化処理され、前記高温溶融還元炉が、前記炭化処理で発生する炭化物を燃料として投入されるとともに、その炭化処理で発生する残渣も投入されて処理するものであると、好適である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。ここに、図1は、本発明に係るシュレッダーダストの溶融処理装置の一実施形態の概略構成を示す模式図である。
【0016】
本実施形態の装置は、炉頂1aと炉体下部1bとを有する高温溶融還元炉1と、その高温溶融還元炉1の炉体下部1bの下端部に設けられた溶融物排出口2と、その高温溶融還元炉1の炉体下部1bの側部に設けられたガス排出口3とを具えてなる。
【0017】
かかる本実施形態の装置は、高温溶融還元炉1の炉頂1aから、石油化学製品と金属製品とが組み合わされた物品の廃棄物を破砕処理する場合に発生するシュレッダーダストを、コークスや石灰や木炭等の固体燃料とともに投入され、そのシュレッダーダストを高温溶融還元炉1の炉体下部1b内で、1000℃以上かつ2600℃以下の超高温で溶融処理する。
【0018】
このように炉体下部1b内を1000℃以上の超高温とすることで、投入されたシュレッダーダスト中の金属類や無機物が溶融するとともにダイオキシン等の有害物質が熱分解または溶解されることで完全に無害化されて溶融スラグや溶融メタル等の溶融物となり、その溶融物が炉体下部1bの下端部の溶融物排出口2から炉外に排出される。また、投入されたシュレッダーダスト中の石油化学物がコークスや石灰や木炭等の固体燃料の燃焼による還元雰囲気中でガス化するとともにダイオキシン等の有害物質が熱分解または溶解されることで完全に無害化されて残存酸素0%または0%を超えて0.5%以内の還元ガス(COやH2)が生成され、その還元ガスが、上記超高温の炉体下部1bの側部のガス排出口3から炉外に排出されることで酸化されずに回収される。
【0019】
炉外に排出された溶融スラグや溶融メタルは冷却固化されて無害なスラグや金属となり、その金属は金属材料として再資源化することができ、またそのスラグは建材や路盤材等に再資源化することができる。そして炉外に排出されて回収された還元ガスは発電用等のエネルギーとして利用することができる。なお、炉体下部1b内を2600℃以下とすることで、炉体を構成する通常の耐火物の耐久性が過度に低下するのを防止することができる。
【0020】
従来の100℃〜800℃で焼却する方法と本実施形態に係る1000℃以上の超高温で溶融処理する方法との、炉内環境の条件の比較結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
この結果からも、本実施形態によれば残存酸素0.5%以内の還元ガスを回収し得ることが判る。
【0023】
従来の100℃〜800℃で焼却する方法と本実施形態に係る1000℃以上の超高温で溶融処理する方法との、排出ガス中のダイオキシンの濃度の比較結果を表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】
この結果からも、本実施形態によれば排出ガス中のダイオキシンをほとんどなくし得ることが判る。
【0026】
従って、本実施形態の溶融処理装置によれば、本発明に係る溶融処理方法を実施し得て、自動車や電化製品等のシュレッダーダストを完全無害化処理でき、埋め立て処分地を必要としないため処理費用が安価で、しかも高効率でエネルギーや資源を回収し得る処理方法を提供することができる。
【0027】
図2は、本発明に係るシュレッダーダストの溶融処理装置の他の一実施形態の概略構成を示す模式図である。
【0028】
本実施形態の装置は、炉頂1aと炉体下部1bとを有する高温溶融還元炉1と、その高温溶融還元炉1の炉体下部1bの下端部に設けられた溶融物排出口2と、その高温溶融還元炉1の炉体下部1bの側部に設けられたガス排出口3とを具えるとともに、従来の通常の焼却炉から構成される中温処理炉4と、磁気式選別機(磁選機)5とを溶融処理の前工程用として具えてなる。
【0029】
ここにおける中温処理炉4は、高温溶融還元炉1に対し直結されていても良く、高温溶融還元炉1に対し並行稼動するものでも良い。またここにおける中温処理炉4は所要に応じて、単体としても複数としても良い。
【0030】
かかる本実施形態の装置は、シュレッダーダストを中温処理炉4に投入すると、その中温処理炉4内でシュレッダーダストを、通常の大気による酸化雰囲気中で155℃以上かつ1000℃以下の温度で中温処理し、残渣物を中温処理炉4の下端部から排出するとともに、排ガスを中温処理炉4の炉頂から排出する。
【0031】
中温処理炉4より排出された残渣物は磁選機5によって、再利用金属と残渣に分別する。中温処理炉4より排出された排ガスは回収して、高温溶融還元炉1のガス燃料として利用する。磁選機5によって分別された残渣のみ、もしくはシュレッダーダストと残渣、もしくはシュレッダーダストのみが高温溶融還元炉1に投入され、高温溶融還元炉1はその投入物を、先の実施形態におけると同様にして、残存酸素0%または0%を超えて0.5%以内の還元ガスと、溶融スラグや溶融メタル等の溶融物とに分解する。
【0032】
炉外に排出された溶融スラグや溶融メタルは冷却固化されて無害なスラグや金属となり、その金属は金属材料として再資源化することができ、またそのスラグは建材や路盤材等に再資源化することができる。そして炉外に排出されて回収された還元ガスは発電用等のエネルギーとして利用することができる。
【0033】
従って、本実施形態の溶融処理装置によれば、本発明に係る溶融処理方法を実施し得て、自動車や電化製品等のシュレッダーダストを完全無害化処理でき、埋め立て処分地を必要としないため処理費用が安価で、しかも高効率でエネルギーや資源を回収し得る処理方法を提供することができる。そして本実施形態の溶融処理装置によれば、中温処理炉4より排出された排ガスをガス燃料として高温溶融還元炉1で利用するので、装置を安価に稼動させ得るとともに、より高効率でエネルギーや資源を回収することができる。
【0034】
図3は、本発明に係るシュレッダーダストの溶融処理装置のさらに他の一実施形態の概略構成を示す模式図である。
【0035】
本実施形態の装置は、炉頂1aと炉体下部1bとを有する高温溶融還元炉1と、その高温溶融還元炉1の炉体下部1bの下端部に設けられた溶融物排出口2と、その高温溶融還元炉1の炉体下部1bの側部に設けられたガス排出口3とを具えるとともに、従来の通常の炭化炉6と、磁気式選別機(磁選機)5とを溶融処理の前工程用として具えてなる。
【0036】
ここにおける炭化炉6は、高温溶融還元炉1に対し直結されていても良く、高温溶融還元炉1に対し並行稼動するものでも良い。またここにおける炭化炉6は所要に応じて、単体としても複数としても良い。
【0037】
かかる本実施形態の装置は、シュレッダーダストを炭化炉6に投入すると、その炭化炉6内でシュレッダーダストを、155℃以上かつ1000℃以下の温度で炭化処理し、炭化物および残渣物を炭化炉6の下端部から排出するとともに、排ガスを炭化炉6の炉頂から排出する。
【0038】
炭化炉6より排出された残渣物は磁選機5によって、再利用金属と残渣に分別する。炭化炉6より排出された排ガスは回収して、高温溶融還元炉1のガス燃料として利用する。磁選機5によって分別された残渣のみ、炭化物のみ、もしくはシュレッダーダストのみ、または、シュレッダーダストと残渣、シュレッダーダストと炭化物、もしくは残渣と炭化物、または、シュレッダーダストと残渣物と炭化物が、高温溶融還元炉1に投入され、高温溶融還元炉1はその投入物を、先の実施形態におけると同様にして、残存酸素0%または0%を超えて0.5%以内の還元ガスと、溶融スラグや溶融メタル等の溶融物とに分解する。
【0039】
炉外に排出された溶融スラグや溶融メタルは冷却固化されて無害なスラグや金属となり、その金属は金属材料として再資源化することができ、またそのスラグは建材や路盤材等に再資源化することができる。そして炉外に排出されて回収された還元ガスは発電用等のエネルギーとして利用することができる。
【0040】
なお、炭化炉6では、粉状の炭化物と固形化した炭化物との両方が生成するので、炭化炉6の直ぐ近くにブリケットマシーン(図示せず)を設置して、炭化炉6で生成した炭化物のうち粉状の炭化物については、取扱いを容易にする等のためそのブリケットマシーンで固めるようにしても良い。
【0041】
従って、本実施形態の溶融処理装置によれば、本発明に係る溶融処理方法を実施し得て、自動車や電化製品等のシュレッダーダストを完全無害化処理でき、埋め立て処分地を必要としないため処理費用が安価で、しかも高効率でエネルギーや資源を回収し得る処理方法を提供することができる。そして本実施形態の溶融処理装置によれば、炭化炉6より排出された排ガスをガス燃料として高温溶融還元炉1で利用し、炭化炉6より排出された炭化物も固体燃料として利用するので、装置を安価に稼動させ得るとともに、より高効率でエネルギーや資源を回収することができる。
【0042】
以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上述の例に限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載の範囲内で適宜変更し得るものであり、例えば、図2に示す実施形態と図3に示す実施形態とを組み合わせることまできる。
【0043】
【発明の効果】
かくして本発明の方法および装置によれば、自動車や電化製品等のシュレッダーダストを完全無害化処理でき、埋め立て処分地を必要としないため処理費用が安価で、しかも高効率でエネルギーや資源を回収し得る処理方法を提供することができる。
【0044】
そして中温処理炉や炭化炉を高温溶融処理の前工程用に具えれば、装置を安価に稼動させ得るとともに、より高効率でエネルギーや資源を回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るシュレッダーダストの溶融処理装置の概略構成を示す模式図である。
【図2】 本発明の他の一実施形態に係るシュレッダーダストの溶融処理装置の概略構成を示す模式図である。
【図3】 本発明のさらに他の一実施形態に係るシュレッダーダストの溶融処理装置の概略構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 高温溶融還元炉
1a 炉頂
1b 炉体下部
2 溶融物排出口
3 ガス排出口
4 中温処理炉
5 磁選機
6 炭化炉
Claims (6)
- 石油化学製品と金属製品とが組み合わされた物品の廃棄物を破砕処理する場合に発生するシュレッダーダストを溶融処理するに際し、
前記シュレッダーダストを、炉体下部に溶融物排出口を設けるとともに炉体下部の側部にガス排出口を設けた高温溶融還元炉にコークスや石灰や木炭等の固体燃料とともに炉頂から投入して、炉体下部内で1000℃以上かつ2600℃以下の超高温で溶融処理し、
前記シュレッダーダスト中の金属類や無機物を溶融スラグや溶融メタル等の溶融物として前記溶融物排出口から排出するとともに、前記シュレッダーダスト中の石油化学物を還元雰囲気中で残存酸素0.5%以内の還元ガスにガス化させて前記ガス排出口から回収することを特徴とする、シュレッダーダストの溶融処理方法。 - 前記高温溶融還元炉での前記シュレッダーダストの溶融処理の前工程用として、前記高温溶融還元炉に対し直結するかあるいは並行稼動させる中温処理炉を単体あるいは複数設けて、
前記シュレッダーダストを、前記中温処理炉にも投入して酸化雰囲気中で155℃以上かつ1000℃以下の温度で中温処理し、
その中温処理で発生するガスを前記高温溶融還元炉のエネルギーとして使用するとともに、その中温処理で発生する残渣物から磁選機により再利用できる金属を回収して残りのカスを前記高温溶融還元炉に投入することを特徴とする、請求項1記載のシュレッダーダストの溶融処理方法。 - 前記高温溶融還元炉での前記シュレッダーダストの溶融処理の前工程用として、前記高温溶融還元炉に対し直結するかあるいは並行稼動させる炭化炉を単体であるいは複数設けて、
前記シュレッダーダストを、前記炭化炉にも投入して還元雰囲気中で155℃以上かつ1000℃以下の温度で炭化処理し、
その炭化処理で発生する炭化物を前記高温溶融還元炉に燃料として投入するとともに、その炭化処理で発生する残渣も前記高温溶融還元炉に投入して処理することを特徴とする、請求項1または請求項2記載のシュレッダーダストの溶融処理方法。 - 石油化学製品と金属製品とが組み合わされた物品の廃棄物を破砕処理する場合に発生するシュレッダーダストを溶融処理する装置において、
コークスや石灰や木炭等の固体燃料とともに炉頂から投入された前記シュレッダーダストを炉体下部内で1000℃以上かつ2600℃以下の超高温で溶融処理する高温溶融還元炉と、
前記高温溶融還元炉の炉体下部に設けられて、前記シュレッダーダスト中の金属類や無機物が溶融した溶融スラグや溶融メタル等の溶融物を排出する溶融物排出口と、
前記高温溶融還元炉の炉体下部の側部に設けられて、前記シュレッダーダスト中の石油化学物が還元雰囲気中でガス化した残存酸素0.5%以内の還元ガスを排出するガス排出口と、
を具えることを特徴とする、シュレッダーダストの溶融装置。 - 前記高温溶融分解炉に対し直結されるかあるいは並行稼動する単体あるいは複数の中温処理炉を具え、
前記シュレッダーダストが、前記中温処理炉にも投入されて酸化雰囲気中で155℃以上かつ1000℃以下の温度で中温処理され、
前記高温溶融還元炉が、前記中温処理で発生するガスをエネルギーとして使用するとともに、その中温処理で発生する残渣物から磁選機により再利用できる金属を回収した残りのカスを投入されて処理することを特徴とする、請求項4記載のシュレッダーダストの溶融処理装置。 - 前記高温溶融還元炉に対し直結されるかあるいは並行稼動する単体あるいは複数の炭化炉を具え、
前記シュレッダーダストが、前記炭化炉にも投入されて還元雰囲気中で155℃以上かつ1000℃以下の温度で炭化処理され、
前記高温溶融還元炉が、前記炭化処理で発生する炭化物を燃料として投入されるとともに、その炭化処理で発生する残渣も投入されて処理することを特徴とする、請求項4または請求項5記載のシュレッダーダストの溶融処理装置。
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