JP4402375B2 - 処理液に含まれる油等の混入物除去方法および装置 - Google Patents

処理液に含まれる油等の混入物除去方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工液(水溶性クーラント)、洗浄液、冷却液等の処理液に含まれる作動油、潤滑油等の油分や、切削切粉、研磨粉等のスラッジ、ヘドロ等の混入物を、処理液から分離することにより、処理液を再利用するために用いられる処理液に含まれる油等の混入物除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、工作機械で用いられる水溶性クーラント等の処理液に含まれる油等の混入物除去装置としては、例えば、使用後に回収される処理液を収容した原液タンクの液面近傍の油を多く含む液をポンプ等で回収し、まずこれをフィルタによってスラッジ、ヘドロ、高濃度油等の混入物を濾過した後、比重差による油水分離槽において浮上油分と処理液とに分離してそれぞれ回収するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−286562号公報 (第(2)頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来例のように、フィルタで濾す方式の場合は、以下に述べるような問題点がある。
即ち、上述のように原液タンクの液面に浮上している油分だけを回収したつもりでも、浮上した油部分にはスラッジ、ヘドロ等が付着したまま浮上しているケースがほとんどであり、従って、これをフィルタで濾過しようとすると短期で目詰まりを生じるため、頻繁にフィルタの掃除や交換作業等のメンテが必要になってランニングコストが高くつく。そこで、メンテ回数を減らすためフィルタの目を荒くすると混入物除去機能が低下するため、油水分離槽の内底部にスラッジやヘドロが溜まり、その処理を定期的にかつ頻繁に行う必要があるが、沈殿した重いスラッジやヘドロは単に油水分離槽の底部に排出口を設けただけでは回収することは極めて困難であるため、処理液を全て抜いて油水分離槽全体を掃除するという面倒な作業が必要になる。
【0005】
本発明は、上述の従来の問題点に着目してなされたもので、メンテ回数の大幅な減少によりランニングコストの低減化が可能であると共に、混入物除去機能を高めて処理液の寿命を延ばすことができる処理液に含まれる油等の混入物除去装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明請求項1記載の処理液に含まれる油等の混入物除去装置は、処理液を収容した原液タンクの液面近傍の油を多く含む液を回収する行程と、回収された液を遠心力により油分を多く含む処理液と、スラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液とに分離する行程と、遠心分離されたスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液を分離槽に収容し比重差により軽い油分と処理液とスラッジ、ヘドロ等の重い混入物とに分離する行程と、該分離槽の底部に沈殿堆積したスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を回収手段により分離槽の底部から回収する行程と、遠心分離された油分を多く含む液および前記分離槽の液面から溢出した液を収容し比重差により処理液と油分とに分離してそれぞれ回収する行程と、からなることを特徴とする手段とした。
【0007】
本発明請求項2記載の処理液に含まれる油等の混入物除去装置は、処理液を収容した原液タンクの液面近傍の油を多く含む液を回収する吸引ポンプと、該吸引ポンプで回収された液を遠心力により油分を多く含む液とスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液分離する遠心分離装置と、該遠心分離装置で遠心分離されたスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液を収容し比重差により軽い油分と処理液とスラッジ、ヘドロ等の重い混入物とを分離する分離槽と、該分離槽の底部に沈殿堆積したスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を分離槽の底部から回収する回収手段と、前記遠心分離装置で遠心分離された油分を多く含む液および前記分離槽の液面から溢出した液を収容し比重差により処理液と油分とに分離してそれぞれ回収する油水分離槽と、を備えていることを特徴とする手段とした。
【0008】
本発明請求項3記載の処理液に含まれる油等の混入物除去装置は、請求項2記載の処理液に含まれる油等の混入物除去装置において、前記回収手段が、前記分離槽の底部に沈殿堆積したスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を分離槽の底部から側壁内面に沿って掻き揚げ回収する掻き揚げコンベアで構成されていることを特徴とする手段とした。
【0009】
本発明請求項4記載の処理液に含まれる油等の混入物除去装置は、請求項2または3に記載の処理液に含まれる油等の混入物除去装置において、前記吸引ポンプが前記原液タンクの液面近傍の油を多く含む液と底部に沈殿したスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液を同時に吸引して回収するようにしたことを特徴とする手段とした。
【0010】
本発明請求項5記載の処理液に含まれる油等の混入物除去装置は、請求項2〜4のいずれか1項に記載の処理液に含まれる油等の混入物除去装置において、前記遠心分離装置と油水分離槽との間に前記吸引ポンプによる遠心分離装置からの吐出流速を減速させると共に空気を抜く流入調整槽が介装されていることを特徴とする手段とした。
【0011】
本発明請求項6記載の処理液に含まれる油等の混入物除去装置は、請求項2〜5のいずれか1項に記載の処理液に含まれる油等の混入物除去装置において、前記油水分離槽内の処理液中に含まれる微細な油分を付着して浮上可能な微細気泡を供給する微細気泡発生供給手段を備えていることを特徴とする手段とした。
【0012】
【発明の作用および効果】
この発明請求項1または2に記載の処理液に含まれる油等の混入物除去方法および装置では、上述のように構成されるため、まず、処理液を収容した原液タンクの液面近傍の油を多く含む液が吸引ポンプにより回収される。
次に、吸引ポンプで回収された液面近傍の油を多く含む液は、遠心分離装置において遠心力により油分を多く含む液とスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液とに分離される。
そして、遠心分離装置で遠心分離されたスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液は分離槽に回収され、この分離槽において比重差により軽い油分と処理液とスラッジ、ヘドロ等の重い混入物とに分離されると共に、分離槽の底部に沈殿堆積したスラッジ、ヘドロ等の重い混入物は、所定の回収手段により回収される。
一方、遠心分離装置で遠心分離された油分を多く含む液および分離槽の液面から溢出した液は、油水分離槽に収容され、この油水分離槽ではさらに比重差により処理液と油分とに分離されてそれぞれ回収される。
【0013】
以上のように、原液タンクの液面近傍の油を多く含む液を、まず遠心分離装置で油分を多く含む液とスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液とに分離(第1段階分離)するようにしたことで、少なくとも軽い油と重い混入物をスムーズかつ効率的に分離することができ、また、スラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液は分離槽において軽い油分と処理液とスラッジ、ヘドロ等の重い混入物とに分離(第2段階分離)され、さらに、遠心分離装置で遠心分離された油分を多く含む液と分離槽の液面から溢出した液は油水分離槽においてさらに軽い油分と処理液とが分離(第3段階分離)されるため、混入物除去機能が極めて高く、これにより、処理液の寿命を延ばすことができ、処理液の交換周期を延ばすことができるようになるという効果が得られる。
【0014】
また、以上のように、スラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液は遠心分離装置において予め分離され、油水分離槽には油分を多く含む液のみが供給されるため、液を全て抜いて油水分離槽全体を掃除する手間を省くことができるようになる。
【0015】
また、フィルタを用いていないため、目詰まり解消のためのメンテが不要になり、これにより、メンテ回数の大幅な減少によりランニングコストの低減化が可能になるという効果が得られる。
【0016】
本発明請求項3記載の処理液に含まれる油等の混入物除去装置では、上述のように、分離槽の底部に沈殿堆積したスラッジ、ヘドロ等の重い混入物は掻き揚げコンベアによって分離槽の底部から側壁内面に沿って常時掻き揚げ回収されるため、連続運転が可能であり、これにより、液を全て抜いて分離槽全体を掃除する手間を省くことができるようになる。
【0017】
本発明請求項4記載の処理液に含まれる油等の混入物除去装置では、上述のように、原液タンクの液面近傍の油を多く含む液と底部に沈殿したスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液を同時に吸引して回収するようにしたことで、液面近傍の油を多く含む液のみを吸引する場合に比べ、ヘドロ等を同時に吸い込むようにした方が粘土の高い油を回収する際の流動性が高くなり、これにより、スムーズに回収することができるようになる。
また、原液タンクの底部に沈殿したスラッジ、ヘドロ等を同時に処理することができるため、原液タンクのヘドロ対策が不要になる。
【0018】
本発明請求項5記載の処理液に含まれる油等の混入物除去装置では、上述のように、遠心分離装置と油水分離槽との間に吸引ポンプによる遠心分離装置からの吐出流速を減速させると共に空気を抜く流入調整槽が介装されることで、油水分離槽への流入速度を緩やかにし、これにより、油水分離槽内の液の動きを極力小さくすることができるようになる。
【0019】
本発明請求項6記載の処理液に含まれる油等の混入物除去装置では、上述のように、油水分離槽内の処理液中に含まれる微細な油分を付着して浮上可能な微細気泡を供給する微細気泡発生供給手段を備えることで、比重差のみでは分離困難な微細な油分の浮上を促進させ、これにより、油分除去機能を高めることができるようになる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。この発明の実施の形態は請求項1〜6に対応するものである。
図1は発明の実施の形態の処理液に含まれる油等の混入物除去装置を示す平面図、図2は同正面図、図3は同配管系統図であり、これらの図において、1は原液タンク、2は吸引フロート装置、3は吸引ポンプ、4は遠心分離装置、5は分離槽、6は掻き揚げコンベア(回収手段)、7は油水分離槽、8は微細気泡発生供給手段、9は水位調整器、10は処理水受けタンク、11は処理水回収タンク、12は油受けタンク、13は油回収タンク、14は基台を示す。
【0021】
さらに詳述すると、前記原液タンク1は、工作機械で使用された使用済の水溶性クーラント等の処理液を収容するタンクであり、この原液タンク1には、オーバーフローを防止するための液面センサ1aが設けられている。
前記吸引フロート装置2は、原液タンク1に収容された処理液の液面に吸引ポンプ3の吸込口3aを配置させることにより、液面近傍の油を多く含む液を吸引させる役目をなす。
【0022】
また、前記吸引ポンプ3は、原液タンク1の底部にもその吸込口3bが配置されていて、原液タンク1の液面近傍の油を多く含む液と共に、底部に沈殿したスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液も同時に吸引して回収するようになっている。
前記遠心分離装置4は、吸引ポンプ3で吸引回収された液を遠心力により油分を多く含む液とスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液とに分離する役目をなす。
【0023】
前記分離槽5は、遠心分離装置4で遠心分離されたスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液を収容し、比重差により軽い油分と処理液とスラッジ、ヘドロ等の重い混入物とを分離する役目をなす。この分離槽5には、遠心分離装置4からスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液が勢いよく送り込まれることによって、分離槽5内の液が掻き乱されることを防止するため、図1、2に示すように排出口51aが液内で開口する隔壁筒51が設けられている。
【0024】
前記掻き揚げコンベア6は、分離槽5の底部に沈殿堆積したスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を分離槽5の底部5aから傾斜状に形成された側壁5bの内面に沿って上方へ掻き揚げて、スラッジ受けタンク61に回収する役目をなす。即ち、この掻き揚げコンベア6は、モータ6aにより極低速で回転するベルト6bの外面側に所定間隔のもとに掻き揚げ板6cが突出形成されていて、この掻き揚げ板6cにより掻き揚げが行われるようになっている。
【0025】
前記油水分離槽7は、遠心分離装置4で遠心分離された油分を多く含む液、および、分離槽5の液面に浮上してオーバーフロー口5cから溢出する油分を多く含む液を収容し、比重差により処理液と油分とに分離してそれぞれ回収する役目をなす。この油水分離槽7は、有底円筒状に形成されていて、その上端開口部外周には該開口縁部から溢出る油分を受ける環状受け部71が形成されている。
また、前記遠心分離装置4と油水分離槽7との間には、吸引ポンプ3による遠心分離装置4からの吐出流速を減速させると共に空気を抜く流入調整槽41が介装されていて、この流入調整槽41のオーバーフロー口41aから緩やかに漏出する油分を多く含む液が、油水分離槽7に回収される。
【0026】
前記微細気泡発生供給手段8は、前記油水分離槽7内の処理液中に含まれる微細な油分を付着して浮上可能な微細気泡81を供給する役目をなすもので、油水分離槽7の底部付近の処理液を循環パイプ8aを経由して循環させる循環ポンプ8bと、循環パイプ8aの途中に介装された微細空気発生装置(インジェクター)8cとで構成されている。
【0027】
前記水位調整器9は、油水分離槽7の液面を制御する役目をなすもので、油水分離槽における底部寄り中間部に連結された処理水取り出しパイプ91の排出口91aの位置を油水分離槽7の開口縁部より5mm程度の僅かに低い位置に設定することにより、油水分離槽7から浮上油のみを溢出させるようになっている。
【0028】
また、前記処理水取り出しパイプ91の排出口91aから溢出した処理水は、その外周に設けられた受け部92の底部から前記処理水受けタンク10に収容される。そして、この処理水受けタンク10には、液面検知フロート10aと、該液面検知フロート10aにより検知された処理水の液面が所定の位置まで上昇すると作動して前記処理水回収タンク11に汲み出すポンプ10bが備えられ、処理水回収タンク11には、液面検知センサ11aと、ホース着座検知センサ11bが備えられている。
【0029】
また、前記油水分離槽7の上部には、強制掻き出し装置72が設けられている。この強制掻き出し装置72は、モータ72aにより油水分離槽7の開口縁部内周面に沿って回転する掻き出し板72bによって、浮上した粘度の高い油分を強制的に環状受け部71に向けて掻き出すように構成されている。
また、前記掻き出し板72bには、環状受け部71内底面に沿って回転することにより、該環状受け部71に収容された油分をその内底面に形成された排出口71aに掻き寄せる掻き寄せ板72cが連結されている。
【0030】
このようにして排出口71aから排出される油分は、前記油受けタンク12に収容される。そして、この油受けタンク12には、油面検知フロート12aと、該油面検知フロート12aにより検知された油分の油面が所定の位置まで上昇すると作動して前記油回収タンク13に汲み出しポンプ12bが備えられ、油回収タンク13には、油面検知センサ13aが備えられている。
【0031】
そして、以上の構成備品は、図1、2に示すように、原液タンク1、処理水回収タンク11、油受けタンク12、油回収タンク13を除く全ての備品が基台14に載置固定されていて、キャスター14aにより移動可能に構成されている。また、基台14には、オイルパン14bと、油面検知フロート14cとが備えられている。
【0032】
次に、この発明の実施の形態の作用・効果を説明する。
この発明の実施の形態の処理液に含まれる油等の混入物除去装置では、上述のように構成されるため、まず、処理液を収容した原液タンク1の液面近傍の油分を多く含む液が吸引ポンプ3により回収される。
【0033】
次に、吸引ポンプ3で回収された液面近傍の油分を多く含む液は、遠心分離装置4において遠心力により油分を多く含む液とスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液とに分離される。
そして、遠心分離装置4で遠心分離されたスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液は分離槽5に回収され、この分離槽5において、さらに比重差により軽い油分と処理液とスラッジ、ヘドロ等の重い混入物とに分離される。
分離槽5の底部に沈殿堆積したスラッジ、ヘドロ等の重い混入物は、掻き揚げコンベア6によって分離槽5の底部5aから側壁5b内面に沿って掻き揚げることにより回収される。分離槽5内の液のうちでも軽い油分は分離槽5内上部に浮上し、オーバーフロー口41aから流出し、油水分離槽7に収容される。
【0034】
一方、遠心分離装置4で遠心分離された軽い油分を多く含む液は、流入調整槽41のオーバーフロー口41aから漏出し、油水分離槽7に流入する。この油水分離槽7では比重差により処理液と油分とに分離されてそれぞれ回収される。
【0035】
以上のように、原液タンク1の液面近傍の油を多く含む液および底部に沈殿したスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液を、まず遠心分離装置4で油分を多く含む液とスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液とに分離(第1段階分離)するようにしたことで、少なくとも軽い油と重い混入物をスムーズかつ効率的に分離することができ、また、スラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液は分離槽5において軽い油分と処理液とスラッジ、ヘドロ等の重い混入物とに分離(第2段階分離)され、さらに、遠心分離装置4により分離された油分を多く含む液および分離槽5のオーバーフロー口5cから溢出した油分を多く含む液は油水分離槽7において軽い油分と処理液とが分離(第3段階分離)されるため、混入物除去機能が極めて高く、これにより、処理液の寿命を延ばすことができ、処理液の交換周期を延ばすことができるようになるという効果が得られる。
【0036】
また、以上のように、スラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液は遠心分離装置4および分離槽5において予め分離され、油水分離槽7には油分を多く含む液のみが供給されるため、油水分離槽7内にもち込まれるスラッジ、ヘドロ等の堆積はほとんどなく、液を全て抜いて油水分離槽7全体を掃除する手間を省くことができるようになる。
【0037】
また、フィルタを用いていないため、目詰まり解消のためのメンテが不要になり、これにより、メンテ回数の大幅な減少によりランニングコストの低減化が可能になるという効果が得られる。
【0038】
また、分離槽5の底部5aに沈殿堆積したスラッジ、ヘドロ等の重い混入物は掻き揚げコンベア6によって分離槽5の底部5aから側壁5b内面に沿って常時掻き揚げ回収されるため、連続運転が可能であり、これにより、液を全て抜いて分離槽5全体を掃除する手間を省くことができるようになる。
【0039】
また、分離槽5には、排出口51aが液内で開口する隔壁筒51が設けられることで、遠心分離装置4からスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液が勢いよく送り込まれるによって分離槽5内の液が掻き乱されることを防止することができ、これにより、分離効率を高めることができるようになる。
【0040】
また、原液タンク1の液面近傍の油分を多く含む液と底部に沈殿したスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液とを吸引ポンプ3により同時に吸引して回収するようにしたことで、液面近傍の油を多く含む液のみを吸引する場合に比べ、ヘドロ等を多く含む液を同時に吸い込むようにした方が粘度の高い油を回収する際の流動性が高くなり、これにより、スムーズに回収することができるようになる。
また、原液タンク1の底部に沈殿したスラッジ、ヘドロ等を同時に処理することができるため、原液タンク1のヘドロ対策が不要になる。
【0041】
また、遠心分離装置4と油水分離槽7との間に吸引ポンプ3による遠心分離装置4からの吐出流速を減速させると共に空気を抜く流入調整槽41が介装されることで、油水分離槽7への流入速度を緩やかにし、これにより、油水分離槽内7の液の動きを極力小さくして分離効率を高めることができるようになる。
【0042】
また、油水分離槽7内の処理液中に含まれる微細な油分を付着して浮上可能な微細気泡を供給する微細気泡発生供給手段8を備えることで、比重差のみでは分離困難な微細な油分の浮上を促進させ、これにより、油分除去機能を高めることができるようになる。
【0043】
また、前記油水分離槽7の上部には、モータ72aにより油水分離槽7の開口縁部内周面に沿って回転する掻き出し板72bが設けられることで、油水分離槽7の開口縁部に固まった粘度の高い油分を強制的に外部(環状受け部71内)に掻き出すことができ、これにより、油水分離槽7の開口縁部か常に浮上油をスムーズに漏出させることができるようになる。
そして、同じくモータ72aにより環状受け部71の内底面に沿って回転する掻き寄せ板72cにより、環状受け部71内に落下収容された油分をその都度環状受け部71の内底面に形成された排出口71aにスムーズに掻き寄せて、油回収タンク13内に回収することができる。
【0044】
また、この発明に実施の形態の混入物除去装置は、原液タンク1、処理水回収タンク11、油受けタンク12、油回収タンク13を除く全ての備品が基台14に載置固定されていて、キャスター14aにより移動可能に構成されているため、1台の混入物除去装置のみで、各所に設置された前記タンク群(1、11、12、13)間を容易に移動して混入物除去作業を能率的に行うことができるようになる。
【0045】
以上発明の実施の形態を図面により説明したが、具体的な構成はこれらの発明の実施の形態に限られるものではない。
例えば、発明の実施の形態では、基台14により移動可能としたが、固定設置するようにしてもよい。
【0046】
また、発明の実施の形態では、原液タンク1の液面近傍の油分を多く含む液と底部に沈殿したスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液とを吸引ポンプ3により同時に吸引して回収するようにしたが、液面近傍の油分を多く含む液のみを吸引回収するようにしてもよい。
【0047】
また、発明の実施の形態では、回収手段として掻き揚げコンベアーを用いる場合を示したが、その他に、底部に設けた排出口から排出させたり、吸引ポンプを用いる等、公知の手段を用いることができる。
【0048】
また、発明の実施の形態では、処理水として工作機械で用いられる水性クーラントを例にとって説明したが、液面に浮く油分と沈殿する重い混入物を含む全ての処理水に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態の処理液に含まれる油等の混入物除去装置を示す平面図である。
【図2】発明の実施の形態の処理液に含まれる油等の混入物除去装置を示す正面図である。
【図3】発明の実施の形態の処理液に含まれる油等の混入物除去装置を示す配管系統図である。
【符号の説明】
1 原液タンク
1a 液面センサ
2 吸引フロート装置
3 吸引ポンプ
3a 吸込口
3b 吸込口
4 遠心分離装置
41 流入調整槽
41a オーバーフロー口
5 分離槽
5a 底部
5b 側壁
5c オーバーフロー口
51 隔壁筒
51a 排出口
6 掻き揚げコンベア(回収手段)
6a モータ
6b ベルト
6c 掻き揚げ板
61 スラッジ受けタンク
7 油水分離槽
71 環状受け部
71a 排出口
72 強制掻き出し装置
72a モータ
72b 掻き出し板
72c 掻き寄せ板
8 微細気泡発生供給手段
9 水位調整器
91 処理水取り出しパイプ
91a 排出口
92 受け部
10 処理水受けタンク
10a 液面検知フロート
10b ポンプ
11 処理水回収タンク
11a 液面検知センサ
11b ホース着座検知センサ
12 油受けタンク
12a 油面検知フロート
12b 汲み出しポンプ
12c 油面検知センサ
13 油回収タンク
13a 油面検知センサ
14 基台
14a キャスター
14b オイルパン
14c 油面検知センサ

Claims (6)

  1. 処理液を収容した原液タンクの液面近傍の油を多く含む液を回収する行程と、
    回収された液を遠心力により油分を多く含む処理液と、スラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液とに分離する行程と、
    遠心分離されたスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液を分離槽に収容し比重差により軽い油分と処理液とスラッジ、ヘドロ等の重い混入物とに分離する行程と、
    該分離槽の底部に沈殿堆積したスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を回収手段により分離槽の底部から回収する行程と、
    遠心分離された油分を多く含む液および前記分離槽の液面から溢出した液を収容し比重差により処理液と油分とに分離してそれぞれ回収する行程と、
    からなることを特徴とする処理液に含まれる油等の混入物除去方法。
  2. 処理液を収容した原液タンクの液面近傍の油を多く含む液を回収する吸引ポンプと、
    該吸引ポンプで回収された液を遠心力により油分を多く含む処理液と、スラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液とに分離する遠心分離装置と、
    該遠心分離装置で遠心分離されたスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液を収容し比重差により軽い油分と処理液とスラッジ、ヘドロ等の重い混入物とを分離する分離槽と、
    該分離槽の底部に沈殿堆積したスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を分離槽の底部から回収する回収手段と、
    前記遠心分離装置で遠心分離された油分を多く含む液および前記分離槽の液面から溢出した液を収容し比重差により処理液と油分とに分離してそれぞれ回収する油水分離槽と、
    を備えていることを特徴とする処理液に含まれる油等の混入物除去装置。
  3. 前記回収手段が、前記分離槽の底部に沈殿堆積したスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を分離槽の底部から側壁内面に沿って掻き揚げ回収する掻き揚げコンベアで構成されていることを特徴とする請求項2に記載の処理液に含まれる油等の混入物除去装置。
  4. 前記吸引ポンプが前記原液タンクの液面近傍の油を多く含む液と底部に沈殿したスラッジ、ヘドロ等の重い混入物を多く含む液を同時に吸引して回収するようにしたことを特徴とする請求項2または3に記載の処理液に含まれる油等の混入物除去装置。
  5. 前記遠心分離装置と油水分離槽との間に前記吸引ポンプによる遠心分離装置からの吐出流速を減速させると共に空気を抜く流入調整槽が介装されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の処理液に含まれる油等の混入物除去装置。
  6. 前記油水分離槽内の処理液中に含まれる微細な油分を付着して浮上可能な微細気泡を供給する微細気泡発生供給手段を備えていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の処理液に含まれる油等の混入物除去装置。
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