JP4457197B2 - 遠心分離装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、流体に含まれる微粉末状クズ等の微細物を分離して除去する遠心分離装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、機械加工装置では、供給タンクから切削液を供給しながら切削加工が行なわれ、切削液には微粉末状の切削クズが含まれる。この微粉末状の切削クズが含まれる切削液をフィルタ装置に供給し、このフィルタ装置で切削クズを除去して切削液を供給タンクに戻している(例えば特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−137743号公報(第1〜第5頁、図1〜図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようなフィルタ装置として、例えばフィルタ膜によって切削クズを除去したり、沈殿によって切削クズを除去するものがあるが、いずれも切削液に大量に含まれる微粉末状の切削クズを、小型の装置で短時間に確実に除去することができない等の問題がある。
【0005】
また、フィルタ膜が目詰まりを起こすことがあり、詰まってしまった場合まずフィルタ装置の分解作業をし、そのフィルタ膜を洗浄しなければならない。この洗浄作業や使用不能になると交換作業が発生する。
【0006】
また、フィルタ膜は大抵繰り返し使用すると、濾過精度は悪くなり、詰まり易くなるため、フィルタ膜の殆どが使い捨てフィルタ膜であり、コストがかかる等の問題がある。
【0007】
この発明は、かかる実情に鑑みてなされたもので、短時間に大量に微細物を分離して確実に除去することが可能な遠心分離装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
【0009】
請求項1に記載の発明は、軸芯に流体出口を有し、前記軸芯から偏位した位置に流体入口を有し、前記流体入口から微細物を含む流体を所定流速で供給して渦巻きを生じさせ、遠心状態で微細物を外側へ移動させて前記流体出口から微細物を分離した流体を排出し、前記渦巻きを減速させて分離された微細物を沈降させるフィルタ部と、
前記フィルタ部で沈降する微細物を沈殿させる沈殿部とを有し、
前記フィルタ部の内面にスパイラル溝を形成し、
前記スパイラル溝は、溝底部と、上溝壁と、下溝壁とを有し、
前記溝底部の面、前記溝底部の面の上側に連続した前記上溝壁の面、前記溝底部の面の下側に連続した前記下溝壁の面は、
前記上溝壁の面と前記下溝壁の面は、対向し、かつそれぞれ前記溝底部面から沈殿方向に向けて延び、
前記溝底部の面、前記上溝壁の面、前記下溝壁の面により形成される溝開口が、前記微細物の沈殿方向に向けて形成されていることを特徴とする遠心分離装置である。
【0010】
この請求項1に記載の発明によれば、フィルタ部の内面にスパイラル溝を形成したことで、微細物を含んだ流体は流体入口から流れ込み、遠心作用により、微細物は外側へと分離され、さらにスパイラル溝により下方向へ沈降して行き、沈殿部に溜り、浄化流体は流体出口から放出される。この時スパイラル溝により微細物が流体出口側へ上がるのを防止でき、短時間に大量に微細物を分離して確実に除去することができる。また、スパイラル溝は、溝底部と、上溝壁と、下溝壁とを有し、このスパイラル溝により微細物が流体出口側へ上がるのを確実に防止でき、分離された微細物を逃がすことなく沈降させることができ、微細物の分離精度、分離効率が向上する。
【0013】
請求項2に記載の発明は、前記スパイラル溝は、連続して形成されていることを特徴 とする請求項1に記載の遠心分離装置である。
【0014】
この請求項2に記載の発明によれば、スパイラル溝は、連続して形成されており、ス パイラル溝により微細物が流体出口側へ上がるのを確実に防止でき、分離された微細物 を逃がすことなく沈降させることができ、微細物の分離精度、分離効率が向上する。
【0017】
請求項3に記載の発明は、前記フィルタ部は、前記沈殿部と連通するテーパ下部を有する密閉筒体であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遠心分離装置である。
【0018】
この請求項3に記載の発明によれば、フィルタ部は、沈殿部と連通するテーパ下部を有する密閉筒体であり、微細物を含んだ流体は流体入口から流れ込み、微細物を速く沈降させて沈殿することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の遠心分離装置の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明するが、この発明はこの実施形態に限定されない。また、この発明の実施の形態は、発明の最も好ましい形態を示すものであり、この発明の用語の意義は、これに限定されない。
【0020】
この実施の形態の遠心分離装置は、製薬、化学、食品、飲料の原料他の微細物の濾過に、また自動車、工作機、加工業の切削粉等の微細物の回収に、また各工場、水処理等の循環水、排水の濾過に、また半導体、バイオ等の不純物等の微細物の除去に、また洗浄水、溶剤等の異物である微細物の除去等に使用され、液体、気体の流体に含まれる微細物を分離除去するものに広く使用される。
【0021】
この実施の形態の遠心分離装置の配置の一例を、図1乃至 図3に示す。 図1は遠心分離装置の断面図、 図2は遠心分離装置の平面図、 図3はフィルタ部のスパイラル溝の拡大図である。
【0022】
この実施の形態では、工作機、加工業の切削粉等の微細物の回収に用いる場合について説明する。この実施の形態では、流体として液体に含まれる微粉末状クズの微細物を除去する場合について用いているが、気体に含まれる微細物を除去する場合にも同様に用いることができる。また、微細物であればよく、微粉末状クズに限定されない。
【0023】
この実施の形態の遠心分離装置1は、テーパ下部を有する密閉筒体2を設け、流体に含まれる微細物を沈降させるフィルタ部Aと、このフィルタ部Aで沈降する微細物を沈殿させる沈殿部Bとを有している。この遠心分離装置1は、例えば、流体である切削液を供給しながら切削加工を行なう系に配置され、微細物である微粉末状の切削クズが含まれる切削液を遠心分離装置1に供給し、この遠心分離装置1で切削クズを除去して切削液を供給タンク等に戻す。
【0024】
この密閉筒体2は、テーパ下部2aに連通孔2bを有し、沈殿部Bに連通している。この密閉筒体2は、断面円状の筒体であり、アルミニウム等の金属で形成され、軽量で強度がある。
【0025】
この沈殿部Bは、沈殿カップ3を有し、この沈殿カップ3の上部が密閉筒体2のテーパ下部2aに接続されている。沈殿カップ3のテーパ下部3aにはドレン排出パイプ4が接続されている。ドレン排出パイプ4には、ドレンバルブ5が接続され、このドレンバルブ5によって沈殿カップ3に溜る微細物のドレンが排出される。
【0026】
沈殿カップ3は、透明樹脂で形成され、内部の微細物の沈殿状態を外部から確認することができるようになっている。
【0027】
そして、最上部の密閉筒体2には、軸芯L1から偏位した側部に流体入口2cを設けると共に、軸芯L1に対応する上部に流体出口2dが設けられ、流体入口2cから微細物を含む流体を所定流速で供給し、微細物が分離された流体が流体出口2dから排出される。
【0028】
この最上部の密閉筒体2の流体入口2cから微細物を含む流体を所定流速で供給することで流体の渦巻きが生じ、密閉筒体2の中で遠心状態となり、その作用により微細物が外側へ、微細物の取り除かれたきれいな流体が中心方向から流体出口2d方向へ流れていき、この渦巻きを複数個の密閉筒体2で減速させることで、微細物が沈降することでテーパ下部2aにガイドされて連通孔2bに導かれて順次下側の沈殿カップ3に入り、微細物11が沈殿カップ3に沈殿する。
【0029】
このフィルタ部Aでは、図1及び図3に示すように、密閉筒体2の内面にスパイラル溝20が形成されている。このスパイラル溝20は、密閉筒体2の内面に隙間なく連続して上部から下部まで形成されている。このスパイラル溝20の溝開口20aが微細物11の沈殿方向に向けて形成され、溝底部20b、上溝壁20c、下溝壁20dがそれぞれ沈殿方向に向けて形成されている。
【0030】
このように、フィルタ部Aは、その密閉筒体2の内面にスパイラル溝20を形成したことで、微細物11を含んだ流体は流体入口2cから流れ込み、遠心作用により、微細物11は外側へと分離され、さらにスパイラル溝20が微細物11を捕らえて上方へは行かせない。このため微細物11が分離されて下方向へ沈降して行き、沈殿部Bの沈殿カップ3に溜り、浄化流体は流体出口2dから放出される。この時スパイラル溝20により微細物11が流体出口2d側へ上がるのを防止でき、短時間に大量に微細物11を分離して確実に除去することができる。
【0031】
また、スパイラル溝20は、溝開口20aが微細物11の沈殿方向に向けて連続して形成され、この溝底部20bと、上溝壁20cと、下溝壁20dとがそれぞれ沈殿方向に向けて形成されていることで、スパイラル溝20により微細物11が流体出口2d側へ上がるのを確実に防止でき、分離された微細物11を逃がすことなく沈降させることができ、微細物11の分離精度、分離効率が向上する。
【0032】
また、フィルタ部Aは、沈殿部Bと連通するテーパ下部2aを有する密閉筒体2であり、微細物11を含む流体10を所定流速で最上部の密閉筒体2に供給して渦巻きを生じさせ、この渦巻きを複数個の密閉筒体2で減速させて微細物11を沈降させて沈殿カップ3に確実に沈殿して沈殿させることができる。
【0033】
従って、最上部の密閉筒体2から微細物11を分離した流体10が排出され、流体出口2dから微細物11がつられて排出することが防止でき、小型で、かつ簡単な装置で、短時間に大量の微細物11を沈殿させて確実に除去することができる。
【0034】
【発明の効果】
前記したように、請求項1乃至請求項3に記載の発明では、微細物を含んだ流体は流体入口から流れ込み、遠心作用により、微細物は外側へと分離され、さらにスパイラル溝により下方向へ沈殿して行き、沈殿部に溜り、浄化流体は流体出口から放出され、この時スパイラル溝により微細物が流体出口側へ上がるのを防止でき、短時間に大量に微細物を分離して確実に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】遠心分離装置の断面図である。
【図2】遠心分離装置の平面図である。
【図3】フィルタ部のスパイラル溝の拡大図である。
【符号の説明】
1 遠心分離装置
2 密閉筒体
2a テーパ下部
2b 連通孔
2c 流体入口
2d 流体出口
3 沈殿カップ
10 流体
11 微細物
A フィルタ部
B 沈殿部
Claims (3)
- 軸芯に流体出口を有し、前記軸芯から偏位した位置に流体入口を有し、前記流体入口から微細物を含む流体を所定流速で供給して渦巻きを生じさせ、遠心状態で微細物を外側へ移動させて前記流体出口から微細物を分離した流体を排出し、前記渦巻きを減速させて分離された微細物を沈降させるフィルタ部と、
前記フィルタ部で沈降する微細物を沈殿させる沈殿部とを有し、
前記フィルタ部の内面にスパイラル溝を形成し、
前記スパイラル溝は、溝底部と、上溝壁と、下溝壁とを有し、
前記溝底部の面、前記溝底部の面の上側に連続した前記上溝壁の面、前記溝底部の面の下側に連続した前記下溝壁の面は、
前記上溝壁の面と前記下溝壁の面は、対向し、かつそれぞれ前記溝底部面から沈殿方向に向けて延び、
前記溝底部の面、前記上溝壁の面、前記下溝壁の面により形成される溝開口が、前記微細物の沈殿方向に向けて形成されていることを特徴とする遠心分離装置。 - 前記スパイラル溝は、連続して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の遠心分離装置。
- 前記フィルタ部は、前記沈殿部と連通するテーパ下部を有する密閉筒体であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遠心分離装置。
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