JP4401948B2 - 像加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録材上の像を加熱する加熱装置に関する。例えば、電子写真方式・静電記録方式等のプリンタ・複写機等の画像形成装置において、記録材上に転写方式もしくは直接方式で形成担持させた加熱溶融性の未定着トナー像を加熱定着させるための定着装置として用いて好適な電磁誘導加熱方式の像加熱装置に関する。
従来、像加熱装置として、例えば特許文献1には、加熱源として高周波誘導を利用した誘導加熱方式の定着装置が提案されている。この定着装置は、金属導体からなる中空の定着ローラの内部にコイルが同心状に配置されており、このコイルに高周波電流を流して生じた高周波磁界により定着ローラに誘導渦電流を発生させ、定着ローラ自体の表皮抵抗によって定着ローラそのものをジュール発熱させるようになっている。この電磁誘導加熱方式の定着装置によれば、電気−熱変換効率がきわめて向上するため、ウォームアップタイムの短縮化が可能となる。
このような電磁誘導加熱方式の定着装置であっても、最大通紙域の全域を定着温度で温めて定着するように作動するために、実際にトナーを定着する以上のエネルギーを消費し、また、記録材のサイズによっては、定着ローラの通紙域ではない領域が異常昇温(端部昇温、非通紙部昇温現象)して機内昇温や加熱部材である定着ローラ等の装置構成部材の熱劣化などを引き起こしてしまっていた。
この対応手段としては、例えば特許文献2にあるように、磁束遮蔽手段が有効である。これは、非通紙部昇温発生領域に対応する定着ローラ部分に対して磁束発生手段の発生磁束が作用しないように、該定着ローラ部分と磁束発生手段の間に磁束遮蔽板を介入移動させるものである。特許文献2では、磁束遮蔽手段は記録材サイズまたは記録材のサイズを検知する為に設けられた非通紙部温度検知手段の温度検知結果により記録材が小サイズかどうか判断し、小サイズの場合、磁束遮蔽板(シャッタ)を入れることで定着ローラの非通紙部(端部)の異常温度を抑えている。
特開昭59−33787号公報 特開2003−123957号公報
しかしながら特許文献2では、小サイズを連続通紙する場合、シャッタが入れっぱなしのままであると、磁束遮蔽手段により磁束が作用されない為、非通紙域内の温度を低下させすぎ、次に大きなサイズの記録材が通紙された場合など、低温オフセットや温度勾配が激しいために生じる紙しわ、画像不良が発生してしまう。
また、次の記録材サイズにより、通紙間隔を広げ、温度回復を待つ手段もあるが、混載原稿などの場合、待機時間が長くなり使い勝手が非常に悪くなることが判明した。
そこで本発明の目的は、電磁誘導加熱方式の像加熱装置について、従来の問題点である磁束低減手段を用いたときの、発熱体の温度が所定温度よりも低温になることによる加熱不良などの不具合の改善を実現することである。
本発明は下記の構成を特徴とする像加熱装置である。
通電により磁束を生ずるコイルと、磁束により熱を生じ、記録材上の像を加熱する像加熱部材と、前記像加熱部材の端部に作用する磁束が中央部に比べて少なくするための磁束低減部材と、記録材の搬送方向と直交する方向において搬送可能な最大サイズの記録材の幅よりも小さい幅の記録材が連続して搬送される工程時に、非通紙部となる前記像加熱部材の端部に向かう磁束が通紙部となる中央部に比べて少なくなる調整位置と前記調整位置から退避した退避位置とに前記磁束低減部材を移動させるための移動手段と、前記像加熱部材が像を加熱する像加熱温度になるようにコイルへの通電を制御する通電制御手段と、前記像加熱部材の端部の温度を検知する端部温度検知部材と、を有する像加熱装置において、前記工程時に、前記磁束低減部材が前記調整位置にあるときに、前記端部温度検知部材による検知温度が前記像加熱温度よりも低い温度である下限設定温度に達すると、前記移動手段は前記磁束低減部材を前記退避位置に移動させることを特徴とする像加熱装置。
すなわち、磁束低減部材を上記のように退避位置に移動させる動作を行うことで、磁束低減部材を用いたときの、像加熱部材の温度が所定温度よりも低温になることによる加熱不良を防止することができる。つまり、端部昇温の防止のための磁束低減部材を調整位置への移動による過剰な温度低下を防止しつつ、磁束低減部材の退避動作を少なくすることができる。
(1)画像形成装置例
図1は本発明に従う電磁誘導加熱方式の像加熱装置を画像加熱定着装置114として備えた画像形成装置の一例の概略構成模型図である。本例の画像形成装置100は転写式電子写真プロセス利用、レーザ走査露光方式のデジタル画像形成装置(複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機能機等)である。
101は原稿読取装置(イメージスキャナー)、102は領域指定装置(デジタイザー)であり、何れも画像形成装置本体100の上面側に配設してある。原稿読取装置101は該装置の原稿台上に載置した原稿面を内部に設けた光源等からなる走査照明光学系により走査し、原稿面からの反射光をCCDラインセンサ等の光センサにより読み取り、画像情報を時系列電気デジタル画素信号に変換する。領域指定装置102は原稿の読み取り領域等の設定を行い、信号を出力する。103はプリントコントローラーであり、不図示のパソコン等の画像データに基づくプリント信号を出力する。104は原稿読取装置101、領域指定装置102、プリントコントローラー103等からの信号を受けて、画像出力機構の各部に指令を送る信号処理及び種々の作像シーケンス制御を行う制御部(CPU)である。
以下は画像出力機構部(作像機構部)の説明である。105は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)であり、矢印の時計方向に所定の周速度にて回転駆動される。感光ドラム105はその回転過程で、帯電装置106により所定の極性・電位の一様な帯電処理を受け、その一様帯電面に対して画像書き込み装置107による像露光Lを受けることで一様帯電面の露光明部の電位が減衰して感光ドラム105面に露光パターンに対応した静電潜像が形成される。画像書き込み装置107は本例の場合はレーザスキャナーであり、制御部(CPU)104において信号処理された画像データに従って変調されたレーザ光Lを出力し、回転する感光ドラム105の一様帯電面を走査露光して原稿画像情報に対応した静電潜像を形成する。
次いで、その静電潜像が現像装置108によりトナー画像として現像される。そのトナー画像が転写帯電装置109の位置において、給紙機構部側から感光ドラム105と転写帯電装置109との対向部である転写部Tに所定の制御タイミングにて給送された記録媒体である記録材(転写材)Pに感光ドラム105面側から静電転写される。
給紙機構部は、本例の画像形成装置の場合は、小サイズ記録材を積載収容した第1のカセット給紙部110と、大サイズ記録材を積載収容した第2のカセット給紙部111と、第1または第2のカセット給紙部110・111から選択的に1枚分離給紙された記録材Pを転写部Tに所定のタイミングにて搬送する記録材搬送路112を有している。
転写部Tで感光ドラム105面からトナー画像の転写を受けた記録材Pは、感光ドラム105面から分離され、定着装置114へ搬送されて記録材上の未定着トナー画像の定着処理を受け、画像形成装置外部の排紙トレー115上に排紙される。
一方、記録材分離後の感光ドラム105面はクリーニング装置113により転写残りトナー等の付着汚染物の除去を受けて清掃されて繰り返して作像に供される。
(2)定着装置114
図2は本発明の加熱装置としての定着装置114の要部の拡大横断面模型図、図3は要部の正面模型図、図4はその縦断正面模型図である。
この定着装置114は、加熱ローラ型で、電磁誘導加熱方式の加熱装置であり、互いに所定の押圧力で圧接させて所定のニップ長(ニップ幅)の定着ニップ部Nを形成させた一対の像加熱部材(加熱媒体、定着部材)と加圧部材としての、上下並行2本の加熱ローラ1と加圧ローラ2を主体とする。
加熱ローラ(以下、定着ローラと記す)1は例えば鉄、ニッケル、SUS430などの誘導発熱体(導電性磁性材、芯金)から形成された、肉厚0.1mm〜1.5mm程度の中空(円筒状)の金属層(導電層)を有するローラであり、その外周表面には、フッ素樹脂等をコーティングして耐熱性の離型層(伝熱材)1aを形成してある。
この定着ローラ1はその両端部側をそれぞれ定着装置の手前側と奥側の側板(定着ユニットフレーム)21・22間に軸受23を介して回転可能に支持させて配設してある。また内空部には、上記の定着ローラ1に誘導電流(渦電流)を誘起させてジュール発熱させるための高周波磁界を生じる、磁束発生手段としてのコイル・アセンブリ3を挿入して配置してある。
加圧ローラ2は、軸芯2aと、該軸芯の外回りに同心一体にローラ状に形成具備させた表面離型性耐熱ゴム層であるシリコーンゴム層2b等からなる弾性ローラである。この加圧ローラ2は上記定着ローラ1の下側に並行に配列して、芯金2aの両端部側をそれぞれ定着装置の手前側と奥側の側板21・22間に軸受26を介して回転自在に保持させて、かつ定着ローラ1の下面に対して不図示の付勢手段により弾性体層2bの弾性に抗して所定の押圧力にて圧接させて加熱部としての所定のニップ長の定着ニップ部Nを形成させている。
定着ローラ1の内空部に挿入した磁束発生手段としてのコイル・アセンブリ3は、ボビン4、磁性材からなるコア(芯材)5、誘導コイル(励磁コイル、誘導発熱源)6、絶縁部材製のステー7等の組み立て体である。コア5はボビン4に形成した通孔に挿入させてあり、誘導コイル6はこのボビン4の周囲に銅線を巻回して形成されている。このボビン4・コア5・誘導コイル6のユニットをステー7に固定支持させてある。
コイルは発熱体の周方向の一部を発熱させるように発熱体の周方向の一部でありかつ、ローラの回転軸に沿って巻回されている配置されている。
8は磁束低減手段(移動自在な磁束低減部材)としての磁束遮蔽板である。前記ステー7の長手両端部側はそれぞれ丸軸形状部7aにしてあり、磁束遮蔽板8はその長手両端部側をそれぞれ軸受10・10を介して上記のステー7の長手両端部側の丸軸形状部7aに対して回動自由に支持させて配設してある。すなわち、ボビン4・コア5・誘導コイル6、ステー7等の組み立て体であるコイル・アセンブリ3に対して開閉動作可能に配設してある。
上記のように磁束遮蔽板8を組付けたコイル・アセンブリ3を定着ローラ1の内空部に挿入して所定の角度姿勢でかつ定着ローラ1の内面と誘導コイル6との間に一定のギャップを保持させた状態にしてステー7の両端部側をそれぞれ定着装置の手前側と奥側の保持部材24・25に非回転に固定支持させて配置してある。ボビン4・コア5・誘導コイル6のユニットは定着ローラ1の外部に露呈しないように収納されている。
コア5としては、透磁率が大きく自己損失の小さい材料がよく、例えばフェライト、パーマロイ、センダスト等が適している。ボビン4は、コア5と誘導コイル6とを絶縁する絶縁部としても機能している。
誘導コイル6は加熱に十分な交番磁束を発生するものでなければならないが、そのためには抵抗成分が低く、インダクタンス成分を高くとる必要がある。誘導コイル6の芯線としてφ0.1〜0.3の細線を略80〜160本ほど束ねたリッツ線を用いている。細線には絶縁被覆電線を用いている。また磁性コア5を周回するようにボビン4の形状に合せて横長舟型に複数回巻回して誘導コイルとしてある。誘導コイル6は定着ローラ1の長手方向に巻かれている。6a・6bは上記誘導コイル6の2本のリード線(コイル供給線)であり、誘導コイル6に高周波電流を供給するステー7の奥側の丸軸形状部7aを中空軸にしてその中空部から外部に引き出して、コイル駆動電源(励磁回路)116に接続してある。
11と12はそれぞれ定着ローラ1の温度検知手段としての第1と第2の2つのサーミスタである。この2つのサーミスタについては後述する。13は分離爪であり、定着ニップ部Nに導入されて定着ニップ部Nを出た記録材Pが定着ローラ1に巻き付くのを抑え、定着ローラ1から分離させる役目をする。
前記のボビン4、ステー7、分離爪14は耐熱および電気絶縁性エンジニアリング・プラスチックから形成されている。
G1は定着ローラ1の奥側の端部側に固着させた定着ローラドライブギアである。このドライブギアG1に駆動源M1から伝達系を介して回転力が伝達されることで、定着ローラ1が図2において矢印Aの時計方向に所定の周速度にて回転駆動される。加圧ローラ2はこの定着ローラ1の回転駆動に従動して矢印の反時計方向Bに回転する。
G2は磁束低減部材としての磁束遮蔽板8の奥側の端部側に固着させた磁束遮蔽板ドライブギアである。このドライブギアG2に駆動源M2から伝達系を介して回転力が伝達されることで、磁束遮蔽板8がステー7の奥側と手前側の丸軸形状部7aを中心に、ボビン4・コア5・誘導コイル6、ステー7等の組み立て体である磁束発生手段としてのコイル・アセンブリ3の外回りを回転して位置変移制御され、コイル・アセンブリ3に対して開閉動作する。
14は定着ローラクリーナであり、クリーニング部材としてのクリーニングウエブ14aをロール巻きに保持したウエブ繰り出し軸部14bと、ウエブ巻取り軸部14cと、該両軸部14b・14c間のウエブ部分を定着ローラ1の外面に押し付ける押し付けローラ14dなどからなる。押し付けローラ14dで定着ローラ1に押し付けたウエブ部分で定着ローラ1面にオフセットしたトナーが拭われて定着ローラ面が清掃される。定着ローラ1に押し付けられるウエブ部分は繰り出し軸部14b側から巻取り軸部14c側にウエブ14aが少しずつ送られることで徐々に更新される。
15はサーモスタットであり、定着ローラ温度の異常上昇時(熱暴走時)の安全対策機構として、定着ローラ1の上方に設けられている。このサーモスタット15は、定着ローラ1の表面に接触しており、予め設定された温度になると接点を開放して誘導コイル6への通電を切断し、定着ローラ1が所定温度以上の高温となることを防止している。
本実施例では、通紙は中央基準で行われる。Sはその中央基準である。すなわち、いかなる記録材サイズでも、記録材の中央部が定着ローラ軸方向中央部を通過することになる。本実施例の画像形成装置においては、通紙できる記録材の最大サイズ(記録材の搬送方向と直交する方向において搬送可能な最大サイズの記録材の幅:以下、大サイズ紙と記す)はA4横である。また通紙できる記録材の最小サイズ(以下、小サイズ紙と記す)はB5Rである。P1はその大サイズ紙の通紙領域幅、P2は小サイズ紙の通紙領域幅である。
前述の第1のサーミスタ11は、定着ローラ1の中央温度検知装置(中央温度検知部材)として、小サイズ紙の通紙領域幅P2(最小幅の記録材の通紙領域内)の略中央部に対応する定着ローラ中央部分において、定着ローラ1を隔てて誘導コイル6に向かい合うように、定着ローラ1の表面に対して弾性部材により押圧して弾性的に圧接させて配置してある。
第2のサーミスタ12は、定着ローラ1の端部温度検知装置(端部温度検知部材)として、非通紙部昇温を発生する、大サイズ紙の通紙領域幅P1と小サイズ紙の通紙領域幅P2との差領域(非搬送領域:最小幅の記録材の通紙領域外で、最大幅の記録材の通紙領域内)に対応する定着ローラ端部部分において定着ローラ1の表面に対して弾性部材により押圧して弾性的に接触させて配置してある。
この第1と第2の各サーミスタ11と12の定着ローラ温度検知信号は制御部(CPU)104に入力する。
図5は磁束遮蔽板8の外観斜視図である。磁束遮蔽板8は端部異常昇温防止部材であり、後述するように、定着ローラ1の記録材が通過する全域において温度を一定範囲内の温度で維持するための手段である。磁束遮蔽板8は、たとえば、アルミニウム、銅、マグネシウム、銀等の合金であり、非磁性かつ良電気導電性の材料(導電板)で作られており、長手両側部の略半円弧状の幅広遮蔽板部分(シャッタ板部)8a・8aと、その両者間の幅の狭いつなぎ板部8bとを有している。そして、この磁束遮蔽板8が、ステー7の奥側と手前側の丸軸形状部7aを中心に、ボビン4・コア5・誘導コイル6・スター7の組み立て体の外回りを移動手段としての駆動源M2とドライブギアG2とにより略180°交互反転駆動されて、図2の実線示のように、定着ローラ1内の上半部側に対応した第1回転角位置と、2点鎖線示のように、定着ローラ1内の下半部側に対応した第2回転角位置とに変移制御される。
磁束遮蔽板8の第1回転角位置においては、定着ローラ1の内面(像加熱部材の内側)と誘導コイル6との間のギャップ内から磁束遮蔽板8が逃げている。この磁束遮蔽板8の第1回転角位置を遮蔽板OFF位置(磁束発生手段に対して開動作位置:退避位置)とする。磁束遮蔽板8は常時は遮蔽板OFF位置をホームポジションとしてこの位置に保持されている。
また、磁束遮蔽板8の第2回転角位置においては、定着ローラ1の内面と誘導コイル6との間のギャップ(隙間)内に幅広遮蔽板部分(シャッタ板部)8a・8aが進入位置して、非通紙部昇温を発生する、大サイズ紙の通紙領域幅P1と小サイズ紙の通紙領域幅P2との差領域に対応する、定着ローラの内面部分でコイルからみて発熱領域側の誘導コイル部分と前記ローラの間のギャップ内で、コイルの巻中心位置に幅広遮蔽板部分8a・8aが進入位置した状態にある。以下この磁束遮蔽板8の第2回転角位置を遮蔽板ON位置(磁束発生手段に対して閉動作位置:調整位置)とする。シャッタ8aは定着ローラ内面部分と誘導コイル部分との間のギャップ内に進入させるとき、コイル保持手段であるボビン4に接触させて侵入(摺動)させることでガイド機能を持たせることもできる。こうすることで、シャッタの振動防止、またシャッタと発熱体の接触を低減することができる。
画像形成装置の制御部104は装置のメイン電源スイッチのONにより装置を起動させて所定の作像シーケンス制御をスタートさせる。定着装置114は駆動源M1の起動により定着ローラ1の回転が開始される。この定着ローラ1の回転に従動して加圧ローラ2も回転する。また制御部104はコイル起動電源116を起動させて誘導コイル6に高周波電流(例えば10kHz〜500kHz)を流す。これにより誘導コイル6の周囲に高周波交番磁束が発生し、定着ローラ1が電磁誘導発熱して所定の定着温度(像加熱温度)、本実施例では200℃に向かって昇温していく。この定着ローラ1の昇温が第1および第2のサーミスタ11および12で検知され、その検知温度情報が制御部104に入力する。
制御部(通電制御手段)104は第1のサーミスタ11を温調用の温度検知手段としてこの第1のサーミスタ11から入力する定着ローラ1の検知温度が所定の定着温度200℃に維持されるようにコイル起動電源116から誘導コイル6に供給される電力を制御して定着ローラ1の温度立上げ、定着温度200℃での温調を行う。この場合、磁束遮蔽板8は常時は第1回転角位置である遮蔽板OFF位置に変移されて保持されているので、定着ローラ1は大サイズ紙通紙領域幅P1の全域が定着温度200℃に立ち上げられて温調される。そして、この温調状態において、定着ニップ部Nに対して作像部側から未定着トナー像tを担持した被加熱材としての記録材Pが導入されて定着ニップ部Nを挟持搬送されていくことで、定着ローラ1の熱と定着ニップ部Nの加圧力で、未定着トナー像tが記録材Pの面に加熱定着される。
通紙される記録材Pが小サイズ紙の場合は、定着ニップ部Nの大サイズ紙通紙領域幅P1と小サイズ紙通紙領域幅P2との差領域が非通紙部領域となり、小サイズ紙の通紙が連続的になされと、通紙域である小サイズ紙通紙領域幅P2に対応する定着ローラ部分の温度は所定の定着温度200℃に温調維持されるけれども、非通紙部領域に対応する定着ローラ部分の温度はこの定着ローラ部分の熱が記録材やトナー画像の加熱に消費されないので所定の定着温度200℃を越えて昇温(非通紙部昇温)していく。
第2のサーミスタ12は定着ローラ1の温度分布異常をモニターする温度検知手段としてこの非通紙部領域に対応する定着ローラ部分の温度を検知しその温度検知情報を制御部104に入力する。制御部104はこの第2のサーミスタ12から入力する温度検知情報に基づいて駆動源M2を制御して、磁束遮蔽板8をON位置またはOFF位置に変移させることで、定着ローラ1の記録材が通過する全域P1において所定の一定範囲内の温度で維持する。
本実施例では、誘導コイル6の耐熱温度が230℃であり、ニップ部Nの加圧力及びニップ長さから導き出される低温オフセット温度が170℃であるため、小サイズ紙の連続通紙時の場合でも定着ローラ1の通紙域全域P1がこの温度範囲170℃〜230℃に入るように、制御部104は第2のサーミスタ12から入力する温度検知情報に基づいて駆動源M2を制御して、磁束遮蔽板8をON位置またはOFF位置に変移させる。
すなわち本実施例では、第2のサーミスタ12の検知温度が220℃(上限設定温度)を越えた場合、磁束遮蔽板8をON位置に変移させるように制御部104により駆動源M2を制御させている。磁束遮蔽板8がON位置に変移されることで、非通紙領域に対応する、定着ローラ1の内面と誘導コイル6との間のギャップ内に幅広遮蔽板部分8a・8aが進入位置して、該定着ローラ部分に対する誘導コイル6からの作用磁束を遮蔽する。これにより非通紙領域に対応する定着ローラ部分の電磁誘導発熱がなくなり、該非通紙領域に対応する定着ローラ部分の温度は降温していく。この定着ローラ部分の降温状態も第2のサーミスタ12で検知され、該第2のサーミスタ12の検知温度が180℃(下限設定温度)を下回った場合、磁束遮蔽板8をOFF位置に変移させるように制御部104により駆動源M2を制御させている。磁束遮蔽板8がOFF位置に変移されることで、非通紙領域に対応する、定着ローラ1の内面と誘導コイル6との間のギャップ内に進入していた幅広遮蔽板部分8a・8aがギャップ外に退避して非通紙領域に対応する定着ローラ部分に対して再び誘導コイル6から磁束が作用する。これにより非通紙領域に対応する定着ローラ部分の電磁誘導発熱が再開されて、該非通紙領域に対応する定着ローラ部分の温度は昇温していく。
上記において、温度低下有効位置への移動温度(上限設定温度)と、それよりも低い温度である温度低下無効位置への移動温度(下限設定温度)は、少なくとも5℃以上、望ましくは10℃以上の温度幅をもつことが好ましい。こうすることで、駆動動作の削減を図ることができ、駆動ギアの劣化を低減することができる。
図6に小サイズ紙(B5R)を通紙した場合の上記制御による定着ローラ中央部と定着ローラ端部の温度勾配を示したグラフを記載する。実線が小サイズ紙通紙領域に対応する定着ローラ中央部の温度であり、点線が非通紙部領域に対応する定着ローラ端部の温度である。このように小サイズ紙の連続通紙時の場合でも定着ローラ1は通紙域全域P1で170℃〜230℃の温度を維持でき、プロダクティビティーを落とすことなく小サイズ紙を連続通紙できるとともに、この直後の大サイズ紙が通紙されても良好な画像定着を実行させることができる。
上記において制御部104による磁束遮蔽板8のON−OFF位置変移制御は第1と第2のサーミスタ11・12の温度差に基づいて実行させることも出来る。
また、本実施例では非通紙部の温度をみてシャッタをON位置(非通紙部の温度を低下させる位置)に移動させているが、これに限らず、例えば紙サイズを検知することで小サイズが搬送されると判断することでシャッタをON位置に移動させてもよい。
尚、本実施例では磁束遮蔽板8を非通紙部に対応する領域の磁束を遮蔽させることで非通紙部の温度を低下させていたが、これに限らず、例えば、小サイズ通紙領域の発熱量を非通紙部領域に対して高めに設定させ、通常の大サイズ通紙のときは、小サイズの通紙領域に対応する磁束を低減させる位置にシャッタを位置させることで発熱体の温度を長手方向で均一化させ、小サイズ通紙のときは、シャッタを小サイズの通紙領域に対応する磁束を低減させない位置に退避させる動作を行うことで通紙部に対して非通紙部の温度を低減することもできる。
また、本発明はコイルに電力を通電している加熱中(ローラの温度を調整する温調手段により所定温度に温調されている間)であれば適応可能であり、シャッタが温度低下有効位置に位置することによる発熱体が局所的に温度が低下することを防止することができる。
[その他]
1)本発明の電磁誘導加熱方式の加熱装置は、実施例の画像加熱定着装置としての使用に限られず、未定着画像を記録用紙に仮定着する仮定着装置、定着画像を担持した記録用紙を再加熱してつや等の画像表面性を改質する表面改質装置等の像加熱装置としても有効である。
2)像加熱部材の形態はローラ体に限られず、エンドレスベルト体など他の回転体形態にすることができる。また、像加熱部材は誘導発熱体単体の部材として構成することもできるし、誘導発熱体の層を含む、耐熱性樹脂・セラミックス等の他の材料層との2層以上の複合層部材として構成することもできる。
3)磁束発生手段による誘導発熱体の誘導加熱は実施例の内部加熱方式に限られず、磁束発生手段を誘導発熱体の外側に配設した外部加熱方式の装置構成にすることもできる。
4)温度検知手段11・12・19はサーミスタに限らず、温度検知素子であればよく、また接触式でも非接触式でも構わない。
5)実施例の像加熱装置記録材の搬送を中央基準で搬送する装置構成であるが、片側基準で搬送する構成の装置にも本発明は有効に適用することができる。
6)また、実施例の像加熱装置は大小2種類のサイズの記録材に対応する装置構成であるが、本発明は3種類以上のサイズの記録材を通紙する装置にも適用することができる。
実施例1における画像形成装置例の概略構成図 実施例1における画像加熱定着装置の要部の拡大横断面模型図 同じく要部の正面模型図 その縦断正面模型図 実施例1における磁束遮蔽板の外観斜視図 実施例1における定着ローラの温度勾配図
1・・定着ローラ(像加熱部材)、2・・加圧ローラ(加圧部材)、3・・コイル・アセンブリ(磁束発生手段)、4・・ボビン、5・・コア、6・・誘導コイル、7・・ステー、8・・磁束遮蔽板(磁束低減手段)

Claims (7)

  1. 通電により磁束を生ずるコイルと、磁束により熱を生じ、記録材上の像を加熱する像加熱部材と、前記像加熱部材の端部に作用する磁束が中央部に比べて少なくするための磁束低減部材と、記録材の搬送方向と直交する方向において搬送可能な最大サイズの記録材の幅よりも小さい幅の記録材が連続して搬送される工程時に、非通紙部となる前記像加熱部材の端部に向かう磁束が通紙部となる中央部に比べて少なくなる調整位置と前記調整位置から退避した退避位置とに前記磁束低減部材を移動させるための移動手段と、前記像加熱部材が像を加熱する像加熱温度になるようにコイルへの通電を制御する通電制御手段と、前記像加熱部材の端部の温度を検知する端部温度検知部材と、を有する像加熱装置において、
    前記工程時に、前記磁束低減部材が前記調整位置にあるときに、前記端部温度検知部材による検知温度が前記像加熱温度よりも低い温度である下限設定温度に達すると、前記移動手段は前記磁束低減部材を前記退避位置に移動させることを特徴とする像加熱装置。
  2. 前記工程時に、前記端部温度検知部材による検知温度が前記像加熱温度よりも高い温度である上限設定温度に達すると、磁束低減部材を前記退避位置から前記調整位置へ移動させることを特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。
  3. 前記端部温度検知部材は、記録材の搬送方向と直交する方向の通紙される最小幅の記録材の通紙領域外で、記録材の搬送方向と直交する方向の通紙される最大幅の記録材の通紙領域内に配置されることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の像加熱装置。
  4. 記録材の搬送方向と直交する方向において通紙される最小幅の記録材の通紙領域内に配置され、像加熱部材の温度を検知する中央温度検知部材を有し、通電制御手段は前記中央温度検知部材の出力に基づいて制御されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の像加熱装置。
  5. 前記下限設定温度と前記上限設定温度との温度差は10℃以上であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の像加熱装置。
  6. 前記磁束低減部材は導電板であり、前記像加熱部材の内側に設けれ、前記コイルと前記像加熱部材の間を移動することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の像加熱装置。
  7. 前記上限設定温度は前記コイルの耐熱温度よりも低い温度であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の像加熱装置。
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