JP2022067934A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多数枚の記録材にプリントする必要があるのに、スループットを落とすと、指定した全ての記録材を出力し終わるまでの時間が長くなってしまうことを防止できる画像形成装置を提供する。【解決手段】商用電源の電力を、画像形成装置全体が超えないように、定着装置以外の電気的負荷にかけられた電力が増えた場合には、定着器投入電力から、前記増加分を差し引く系において、所定の条件下で、定着器投入電力が、所定の値を下回った場合、所定の電力負荷に通電せず、その分の電力を定着器に投入する。【選択図】図1

Description

本発明は、加熱手段と加圧用回転体との圧接ニップ部に、被加熱材を挟持搬送して加熱する加熱装置を有する画像形成装置に関する。
近年の画像形成装置の高速化に伴い、画像形成装置の消費電力は、増加する傾向にある。標準的な交流電源電圧、標準的な環境、標準的な装置内の負荷状態において、画像形成装置は、トナー像を定着するのに必要な電力を定着部に供給できる設計になっている。しかしながら高速化による消費電力の増加に伴い、商用電源が供給可能な最大電力に対し、余裕の少ない設計となりつつある。そのため、商用電源の入力電圧が低い時、装置の使用期間や環境などの影響により駆動負荷の電力が大きい時等に、画像形成装置の状況によっては、必要電力を定着部に供給できない場合がある。そこで、プリンタに必要な電流が、商用電源から供給可能な最大電流を超えると判断した場合には、プリント初期のスループット(単位時間当たりのプリント枚数)を落とすという提案がある。
特開2015-99180号公報
しかしながら、電力が不足するのでスループットを落とすという制御を必要とする画像形成装置は、一般的に高速の装置である。その為、多数枚の記録材に連続してプリントするケースが多い。多数枚の記録材にプリントする必要があるのに、スループットを落とすと、指定した全ての記録材を出力し終わるまでの時間が長くなってしまう。
本発明の目的は、定着装置以外の電気的負荷にかけられた電力が増えた場合に、スループットを落とすことなくトナーの定着性を確保することができる画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の画像形成装置は、転写材を収納する転写材収納部とトナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に当接して転写挟持部を形成し、前記転写挟持部において前記像担持体に担持されたトナー像を転写材に転写する転写部材と、前記転写材上のトナー像を、定着する定着装置、および、および転写材を搬送するためのモータや、像担持体を回転させるため、転写挟持部を動作させるため等の電気的負荷を備える画像形成装置において、商用電源の電力を、画像形成装置全体が超えないように、定着装置以外の電気的負荷にかけられた電力が増えた場合には、定着器投入電力から、前記増加分を差し引く系において、所定の条件下で、定着器投入電力が、所定の値を下回った場合、所定の電力負荷に通電せず、その分の電力を定着器に投入することを特徴とする。
本発明によれば、定着器以外の電気的負荷と電気的負荷としての定着装置を備える画像形成装置において、商用電源の電力を、画像形成装置全体が超えないように、定着装置以外の電気的負荷にかけられた電力が増えた場合には、定着器投入電力から、前記増加分を差し引く系において、所定の条件下で、定着器投入電力が、所定の値を下回った場合、所定の電力負荷に通電せず、その分の電力を定着器に投入することでスループットを落とすことなくトナーの定着性を確保することができる。
本実施例1の画像形成装置の構成の説明図である。 本実施例1の定着装置の概略構成模型図である。 本実施例1のドラムヒータの配置を示す概略構成模型図である。 本実施例1のドラムヒータの概略構成模型図である。 本実施例1での定着器が使う電力と定着器以外が使う電力の配分の時間による変化の一例を示す図である。 本実施例1での定着器が使う電力と定着器以外が使う電力の配分の時間による変化のもう一つの例を示す図である。 本実施例1での環境温度25℃での、定着器投入電力と定着ローラ表面温度の時間変化を示す図である。 本実施例1での環境温度20℃での、定着器投入電力と定着ローラ表面温度の時間変化を示す図である。 本実施例1での環境温度20℃での、ドラムヒータのOFF,ON制御を入れた場合の定着器投入電力と定着ローラ表面温度の時間変化を示す図である。 本実施例2でのカセットヒータの配置を示す図である。 本実施例1の制御を使った場合のフローチャートである。 本実施例1の定着装置の正面図である。 本実施例1の周波数と電力の関係を表す図である。
(実施例1)
以下、本発明のいくつかの実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
(1)〈画像形成装置例〉
図1は本発明に従う電磁誘導加熱方式の加熱装置を画像加熱定着装置として備えた画像形成装置の一例の概略構成模型図である。本例の画像形成装置100は転写式電子写真プロセス利用、レーザ走査露光方式の画像形成装置(複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機能機等)である。101は原稿読取装置(イメージスキャナー)、102は領域指定装置(デジタイザー)であり、何れも画像形成装置100の上面側に配設してある。
原稿読取装置101は原稿台上に載置した原稿面を内部に設けた光源等からなる走査照明光学系により走査し、原稿面からの反射光をCCDラインセンサ等の光センサにより読み取り、画像情報を時系列電気デジタル電気信号に変換する。領域指定装置102は原稿の読み取り領域等の設定を行い、信号を出力する。104は装置制御手段としての制御部(CPU)であり、原稿読取装置101、領域指定装置102、プリントコントローラ103等からの信号を受けて、画像出力機構の各部に指令を送る信号処理及び種々の作像シーケンス制御を行う。
以下は画像出力機構部(作像機構部)の説明である。105は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、ドラムと記す)であり、矢印の時計方向に所定の速度にて回転駆動される。ドラム105はその回転過程で、帯電装置106により所定の極性・電位の一様な帯電処理を受け、その一様帯電面に対して画像書き込み装置107による像露光Lを受ける。これにより、一様帯電面の露光明部の電位が衰退してドラム105面に露光パターンに対応した静電潜像が形成される。画像書き込み装置107は本例の場合はレーザースキャナーであり、制御部104において信号処理された画像データに従って変調されたレーザ光Lを出力し、回転するドラム105の一様帯電面を走査露光して画像情報に対応した静電潜像を形成する。
次いで、その静電潜像が現像装置108によりトナー画像として現像される。そのトナー画像が転写帯電装置109の位置において、給紙機構部側からドラム105と転写帯電装置106との対向部である転写部Tに所定の制御タイミングにて給送された被加熱材である記録材Pにドラム105面側から静電転写される。給紙機構部は、本例の場合は、大サイズ記録材を積載収容したカセット給紙部111と小サイズ記録材を積載収容したカセット給紙部110を有する。
また、カセット給紙部111又は110から1枚分離給紙された記録材Pを転写部Tに所定のタイミングにて搬送する記録材搬送路112を有している。転写部Tでドラム105面側からトナー画像の転写を受けた記録材Pは、ドラム105面から分離され定着装置114へ搬送された未定着トナー画像の定着処理を受け、画像形成装置外部の排紙トレイ115上に排紙される。一方、記録材分離後のドラム105面はクリーニング装置113により転写残りトナー等の付着汚染物の除去を受けて清掃されて繰り返して作像される。
(2)〈定着装置〉
図2は定着装置114の要部の拡大横断面模型図、図12は、主要部の正面模式である。この定着装置114は、加熱ローラ型で電磁誘導加熱方式の加熱装置であり、被加熱材である記録材Pを加熱する発熱体(加熱部材)としての加熱ローラ(像加熱部材:以下、定着ローラと記す)1を有する。また、この定着ローラ1に並行に配列され、定着ローラ1とニップ部(定着ニップ部)Nを形成する加圧部材としての加圧ローラ2を有する。
発熱体である定着ローラ1は、磁束発生手段から発生する交番磁束により発熱し、少なくとも一部が、所定温度にキュリー温度を調整された整磁合金からなる部材である。本実施例における定着ローラ1は、誘導発熱体である中空(円筒状)の金属層(導電層、芯金)1aを有するローラであり、その外周面には、フッ素樹脂等をコーティングすることで耐熱性の離型層(伝熱材)1bが形成されている。
定着ローラ1を構成する誘導発熱体である金属層は、特開2000-39797号公報等に開示されるように、キュリー温度を所望に調整した整磁合金である。例えば、鉄、ニッケル、SUS430、鉄―ニッケル合金、鉄―ニッケル―クロム合金、ニッケル―コバルト合金等の磁性金属(導電体、磁性体)である。定着ローラ1の金属層1aの厚さは、0.05mm~1.5mmである。また、その金属層1aのキュリー温度は、被加熱材である記録材Pに対してトナー画像tが定着可能な温度(像加熱温度、被加熱材の所定の加熱温度)よりも高く設定されている。また、金属層1aのキュリー温度は、加熱装置の構成部材の耐熱温度(加熱装置の耐熱温度)、本実施例においては、磁束発生手段3の構成部材である誘導コイル6の耐熱温度(加熱装置の耐熱温度)より低く設定されている。
本実施例では、定着温度が195℃で、耐熱温度が230℃に設定されている為、キュリー温度は205℃に設定してある。定着ローラ1はその両端部側をそれぞれ定着装置の手前側と奥側の側板(定着ユニットフレーム)21・22間に軸受23を介して回転可能に支持させて配設してある。また、その定着ローラ1の内部には、金属層1aに誘導電流(渦電流)を誘起させてジュール発熱させるための高周波磁界(交番磁束)を生じる磁束発生手段としてのコイル・アセンブリ3を挿入して配設してある。
加圧ローラ2は、軸芯2aとその軸芯の外回り同心一体にローラ状に形成具備させた表面離型性耐熱ゴム層であるシリコンゴム層(弾性体層)等2bとからなる弾性ローラである。この加圧ローラ2は定着ローラ1の下側に並行に配列して、軸芯2aの両端部側をそれぞれ定着装置の手前側と奥側の側板21・22間に軸受26を介して回転自在に保持させてある。そして、この加圧ローラ2を定着ローラ1の下面に対して不図示の付勢手段により弾性体層2bの弾性に抗して所定の押圧力にて圧接させて加熱部としての所定のニップ長・ニップ幅の定着ニップ部Nを形成させている。ニップ部Nのニップ長とは記録材搬送方向に直交する方向の寸法、ニップ幅とは記録材搬送方向の寸法である。
コイル・アセンブリ3は、ボビン4、磁性材からなるコア(芯材)5、誘導コイル(励磁コイル(磁束を生じるコイル)、誘導発熱源)6、絶縁部材製のステー7等の組み立て体である。コア5はボビン4に形成した通孔に挿入させてあり、コイル6はこのボビン4の周囲に銅線を巻回して形成されている。このボビン4、コア5、コイル6のユニットをステー7に固定して支持させてある。このコイル・アセンブリ3を定着ローラ1の内空部に挿入する。
そして、定着ローラ1の横断面において、コイル・アセンブリ3を所定の角度姿勢で、かつ定着ローラ1の内面とコイル6との間に所定のギャップを保持させた状態にして配設する。
本実施例においては、ステー7の両端部をそれぞれ定着装置の手前側と奥側の固定の保持部材24・25間に非回転に固定支持させてコイル・アセンブリ3を配置してある。ボビン4、コア5、コイル6のユニットは定着ローラ1の両端部から外部に露出しないように定着ローラ1内に収納されている。コア5としては、透磁率が大きく自己損失の小さい材料がよく、例えばフェライト、パーマロイ、センダスト等が適している。ボビン4は、コア5とコイル6とを絶縁する絶縁部としても機能している。コイル6は加熱の十分は交番磁束を発生するものでなければならないが、そのためには抵抗成分が低く、インダクタンス成分を高くとる必要がある。コイル6の芯線としてφ0.1~0.3の細線を略80~160本ほど束ねたリッツ線を用いている。細線には絶縁被覆電線を用いている。
また、コア5は周回するようにボビン4の形状に合わせて横長舟型に複数回巻回してコイルとしてある。コイル6は定着ローラ1の長手方向に巻かれている。6a・6bはコイル6の2本の外方引出しリード線(コイル供給線)であり、ステー端部7aの中空部から外部に引き出してある。そして、そのリード線6a・6bを、制御部104で制御されるコイル駆動電源116に接続してある。コイル駆動電源116は、電流供給回路116Aと、定電流回路116Bと、周波数可変制御部116Cを有する。
電流供給回路116Aはコイル6に高周波電流を供給する電流供給手段である。定電流回路116Bはコイル6に定電流を供給する、即ちコイル6に対する供給電流を定電流制御する定電流化手段である。周波数可変制御部116Cはコイル6に対する供給電流の周波数を可変制御する周波数制御手段である。制御部114は温度調整手段としてコイル駆動電源116における上記の電流供給回路116A、定電流回路116B、周波数可変制御部116Cをそれぞれ制御することで、コイル駆動電源116からコイル6に対する電力供給の態様を所定に制御する。これについては後述する。
13は分離爪であり、定着ニップ部Nに導入されて定着ニップ部Nを出た記録材Pが定着ローラ1に巻き付くのを抑え、定着ローラ1から分離させる役目をする。前記のボビン4、ステー7、分離爪13は、例えば液晶ポリマー、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイドなどの耐熱および電気絶縁性エンジニアリング・プラスチックから形成されている。Gは定着ローラ1の一端部に固着させた定着ローラドライブギアである。
このドライブギアGに駆動源Mから伝達系を介して回転力が伝達されることで、定着ローラ1が図1の(a)において矢印Aの時計方向に所定の周速度にて回転駆動される。加圧ローラ2はこの定着ローラ1の回転駆動に従動して矢印の反時計方向に回転する。14は定着ローラクリーナである。このクリーナ14は、クリーニング部材としてのクリーニングウエブ14aをロール巻きに保持したウエブ繰り出し軸部14bと、ウエブ巻取り軸部14cを有する。
また、該両軸部14b・14c間のウエブ部分を定着ローラ1の外面に押し付ける押し付けローラ14dを有する。押し付けローラ14dで定着ローラ1に押し付けたウエブ部分で定着ローラ1面にオフセットしたトナーが拭われて定着ローラ面が清掃される。定着ローラ1に押し付けられるウエブ部分は繰り出し軸部14b側から巻取り軸部14c側にウエブ14aが少しずつ送られることで徐々に更新される。15はサーモスタットであり、定着ローラ温度の異常上昇時(熱暴走時)の対策機構として、定着ローラ1に設けられている。このサーモスタット15は、定着ローラ1の表面に接触しており、予め設定された温度になると接点を開放してコイル6への通電を切断し、定着ローラ1が所定温度以上の高温となることを防止している。
本実施例では、通紙は中央基準で行われる。Cはその中央基準である。すなわち、いかなる記録材サイズでも、記録材の中央部が定着ローラ軸方向中央部を通過することになる。本実施例の画像形成装置においては、通紙できる記録材の最大サイズ(以下、大サイズ紙と記す)はA4横である。また通紙できる記録材の最小サイズ(以下、小サイズ紙と記す)はB5Rである。P1はその大サイズ紙の通紙領域幅、P2は小サイズ紙の通紙領域幅である。11は定着ローラ1の長手中央部の温度検知手段としての第1のサーミスタ、12は定着ローラ1の端部の温度検知手段としての第2のサーミスタである。
第1のサーミスタは、小サイズ紙の通紙領域幅P2の略中央部に対応する定着ローラ中央部分において、定着ローラ1を隔ててコイル6に向かい合うように、定着ローラ1の表面に対して弾性部材により押圧して弾性的に圧接させて配置してある。第2のサーミスタ12は、大サイズ紙の通紙領域幅P1と小サイズ紙の通紙領域幅P2との差領域に対応する定着ローラ端部部分において定着ローラ1の表面に対して弾性部材により押圧して弾性的に接触させて配置してある。この第1と第2のサーミスタ11・12の定着ローラ温度検知信号は制御部(CPU)104に入力する。
制御部104は画像形成装置のメイン電源スイッチのONにより装置を起動させて所定の作像シーケンス制御をスタートさせる。定着装置114は駆動源Mの起動により定着ローラ1の回転が開始される。この定着ローラ1の回転に従動して加圧ローラ2も回転する。また、制御部104はコイル駆動電源116を起動させてコイル6に高周波電流(例えば10kHz~500kHz)を流す。
これによりコイル6の周囲に高周波交番磁束が発生し、定着ローラ1の導電層1aが電磁誘導発熱して定着ローラ1が所定の定着温度、本実施例では195℃に向かって昇温していく。この定着ローラ1の昇温が第1および第2のサーミスタ11・12で検知され、その検知温度情報が制御部104に入力する。制御部104は第1のサーミスタ11を温度調整用の温度検知手段として定着ローラ1の温度調整を行う。即ち、制御部104は第1のサーミスタ11から入力する定着ローラ1の検知温度が所定の定着温度195℃に維持されるようにコイル駆動電源116からコイル6に供給される電力を制御して定着ローラ1の温度立ち上げ、定着温度195℃での温度調整を行う。即ち、温度調整手段としての制御部104は、定着ローラ1の温度を検知する温度検知手段としての第1のサーミスタ11の検知温度に応じて周波数可変制御部116Cを制御することにより定着ローラ1の温度を所定温度(定着温度)に調整する。
これにより、定着ローラ1は、定着装置の動作中において、制御部104によりキュリー温度より低い所定温度(定着温度)に調整されている。この状態において、定着ニップ部Nに対して作像部側から未定着トナー像tを担持した被加熱材としての記録材Pが導入されて定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。これにより、定着ローラ1の熱と定着ニップ部Nの加圧力で、未定着トナー像が記録材Pの面に加熱定着される。
通紙される記録材Pが小サイズ紙の場合は、定着ニップ部Nの大サイズ紙通紙領域幅P1と小サイズ紙通紙領域幅P2との差領域が非通紙部領域となる。小サイズ紙の通紙が連続的になされと、通紙域である小サイズ紙通紙領域幅P2に対応する定着ローラ部分の温度は所定の定着温度195℃に維持される。
しかし、非通紙部領域に対応する定着ローラ部分の温度は、この定着ローラ部分の熱が記録材やトナー画像の加熱に消費されないので所定の定着温度195℃を越えて昇温(非通紙部昇温)していく。しかし、本実施例では、小サイズ紙の連続通紙時の場合でも、定着ローラ1の通紙域全域P1がコイル6の耐熱温度である230℃以下になるような定電流値で非通紙部温度を抑制している。すなわち、本実施例では電磁誘導加熱の発熱量Pは定着ローラの表皮抵抗Rsに比例し、渦電流iの2乗に比例することから
Figure 2022067934000002
となる。
定着ローラ1がキュリー温度以上である領域では、上記の式4)より、発熱量が周波数に依存せず、コイル電流Iにのみ比例する。そこで、キュリー温度を越えた状態で非通紙部温度が耐熱温度230℃を越えないような電流固定値(固定電流値)を定電流回路(定電流源)116Bで設定することで発熱量を抑制でき、機内昇温や定着装置構成部材の熱劣化が防止される。定電流回路116Bによって供給される高周波電流の固定電流値は、定着ローラ1がキュリー温度を越えた状態において自己温度調整される温度が、所定温度を越えないような固定電流値である。
また、通紙部は定着ローラ1がキュリー温度未満で温度調整されているので、上記の式4)より、周波数を変更することで表皮抵抗が変わるため高周波電流を定電流化しても発熱量を制御することが可能である。
図13に電流値を27Aに固定して周波数を変えた時のIH電源電力を示したグラフを記載する。ここで、破線が周波数25kHz、細線が周波数35kHz、太線が周波数50kHzである。定着ローラ1がキュリー温度未満では、周波数が高くなるにつれてIH電源電力は高くなるが、定着ローラ1がキュリー温度以上である領域ではIH電源電力は周波数によらず一定である。すなわち、通紙部はキュリー温度未満に温度調整されているのでIH電源電力つまり発熱量を周波数のみで制御しながら、非通紙部の発熱量は抑制することが可能である。
表1に定着ローラ1がキュリー温度未満の場合とキュリー温度以上になった場合のコイル電流と周波数の値を示す。第1のサーミスタ11の温度Tが所定の温度範囲になったときに通紙部に必要な電力と電流、周波数である。定着ローラ1がキュリー温度未満の場合では、コイル電流を可変にすることで電力を制御して温度調整を行う。第2のサーミスタ12は定着ローラ1がキュリー点以上であると検知する検知手段である。制御部104は、第2のサーミスタ12で、定着ローラ1がキュリー温度以上であると検知した場合には、耐熱温度を越えないように供給電流(例えば、10、15、20Aなど)を定電流制御する。そして、通紙部に必要な電力を周波数を変更することで制御して温度調整を行う。ここで、周波数可変制御部116Cで可変の周波数[Hz]は下記の式5)を満たす。
Figure 2022067934000003
電力制御方法において、電流値を固定し周波数を可変にすることで制御する。キュリー温度未満では、表皮深さ<芯金肉厚、となるので、周波数を変えることで表皮深さが変わるため、発熱量が変わる。キュリー温度以上では、表皮深さ>>芯金肉厚、となるので、周波数を変えて発熱量は変わらない。そこで、キュリー温度を越えた状態で非通紙部温度が所定の温度を越えないような一つの電流固定値を設定し、周波数を変えることだけで発熱量を制御し、温調温度の変更にも対応することが可能である。上述の供給電流を定電流として周波数を可変にして電力制御する方法は、第2のサーミスタ11で、定着ローラ1がキュリー温度以上であると検知された場合だけに限定されるものではない。
(3)ドラムとドラムヒータ
本実施例における感光ドラム105の材料にはアモルファスシリコンが使用されている。この感光体への帯電器による帯電、露光プロセスが繰り返されるに従って、帯電器からコロナ放電によるオゾンが発生し、それに伴って、画像形成装置内には窒素酸化物(NOx)等の帯電生成物が蓄積する。そして、蓄積した帯電生成物は、感光体の動作が停止したときに、その表面上に付着する。帯電生成物が付着した感光体の表面は劣化しており、水分が付着し易くなる。その結果、感光体表面に担持されているべき帯電電荷が流動する現象、いわゆる「画像流れ」現象が発生する。この現象が発生する傾向は、特に高温高湿下や大量印刷後に顕著となる。帯電電荷が流動すると、シート上に転写される画像に不良が生じ、結果として画像不良となるので、帯電生成物を除去する必要がある。
そこで、本実施例においては、帯電生成物を除去するために、図3に示すようにドラムヒータ201が、感光ドラム105の内部に密着するように配置されている。ドラムヒータ201は図4に示すように、耐熱シートの202にニクロム線203を配した構成となっている。
ドラムヒータ201は、画像流れの要因となる感光ドラム105表面の水分付着を防止するために、使われる。このようにして感光ドラム105の表面に水分を付着させないことで、帯電生成物が水分に溶け、亜硝酸や硝酸といった感光ドラム32を劣化させる物質が生成されることを防止できる。本実施例におけるドラムヒータの消費電力は40Wとする。
(4)定着器投入電力の制御
本実施例の画像形成時には、定着器投入電力は、画像形成装置全体の電力が商用電源電力の最大値(ここでは1500W)を超えないように、制御される。例えば画像形成装置の耐久枚数が、あまり進んでいない場合、図5のように、電力が配分される。定着器には、ウォームアップ時には1300W投入さる。また画像形成動作と記録材の搬送の開始後は、定着以外の各種モータが動き出し、定着器に投入される電力は900Wとなる。ただ、画像形成装置の耐久が進んでいない状況では、定着器以外で、電力を使う紙搬送を行うためのモータや像担持体を回転させるためのモータなどの摺動抵抗がまだ上がっていないので、定着器に投入できる電力は、この後出てくる耐久後に比べれば、900Wと大きな電力が投入される。
この定着器への電力制御は、(2)〈定着装置〉で説明したように、コイル・アセンブリに流される電流の周波数によって制御される。一方、画像形成装置の耐久が進んでくると、電力配分は図6のようになる。これは、定着以外の各種モータの負荷が増えるため、画像形成動作と記録材の搬送の開始後は、定着器に投入される電力は、図5時に比べて少ない860Wに抑えられてしまうということになる。
(5)定着器投入電力とドラムヒータの制御
環境温度が25℃の場合の、図5のような電力配分時の定着ローラ表面温度の推移を図7に示す。画像形成と通紙が始まった時の定着器投入電力が860Wであっても、環境温度が25℃であれば、定着ローラ表面温度は、定着性OK温度を下回ることはない。一方、環境温度が20℃の場合の、図5のような電力配分時の定着ローラ表面温度の推移を図8に示す。図7の場合に比べて、環境温度が5℃下がったために、定着ローラ表面温度が、定着性OK温度を下回ってしまう。
そこで、本実施例においては、通紙開始時に、環境温度が20℃であり、かつ、定着器のコイル・アセンブリに投入される電力が、900Wを割っている場合には、ドラムヒータへの通電を切り、ドラムヒータ40W分の電力を、定着器へ配分することとする。その場合、図9に示すように定着ローラ表面温度は、定着性OK温度を下回らないことになり、定着性を確保できることになる。
ただ、ドラムヒータをずっとOFFしておくと、(3)ドラムとドラムヒータの部分で説明したように、「画像流れ」が発生するので、通紙開始から1分後に再び、ドラムヒータを点灯することとした。通紙開始1分後では、定着装置の各部材は、十分に温まっているので、ドラムヒータ分の40Wが抜かれても問題ない。
このように定着器投入電力と、ドラムヒータのOFF、ONを制御することで、「画像流れ」などの画像不良を発生させない状態で、トナーの定着性を十分確保できることになる。
これらの制御をフローチャートでまとめると図11の様になる。
また、環境温度20℃以下の場合は、ドラムヒータへの通電をやめて定着器へ電力を投入しても、定着ローラ表面温度が定着性OK温度を下回ることが考えられる。その場合は、スループットダウンを行うことで、定着性を確保することが考えられる。一般的なオフィス環境において、環境温度が20℃を下回ることは少ないと考え、スループットダウンを行う制御にしている。
(実施例2)
本実施例においては、実施例1のドラムヒータではなく、給紙カセットに備えられている、カセットヒータをOFFすることで、定着器のコイル・アセンブリへ投入される電力を制御することとする。カセットヒータは、図9の202に示すように、カセットに隣接して設置されている。カセットヒータは、熱をかけることで用紙Pの水分を飛ばし、紙しわなどが起きないようにするものである。ユーザーが使っている紙の種類によっては(例えば、紙の坪量が90g/m2以上など)、カセットヒータを長時間OFFしていても、影響が出ない場合がある。その場合、より長時間定着器に、カセットヒータ分の電力を投入できることになり、定着性が良い出力物を出すことが可能となる。
1 発熱体
3 磁束発生手段
104 装置制御手段
116A 電流供給手段
116B 定電流化手段
116C 周波数制御手段
P 被加熱材
201 ドラムヒータ
202 カセットヒータ

Claims (5)

  1. 転写材を収納する転写材収納部とトナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に当接して転写挟持部を形成し、前記転写挟持部において前記像担持体に担持されたトナー像を転写材に転写する転写部材と、前記転写材上のトナー像を、定着する定着装置、および、および転写材を搬送するためのモータや、像担持体を回転させるため、転写挟持部を動作させるため等の電気的負荷を備える画像形成装置において、
    商用電源の電力を、画像形成装置全体が超えないように、定着装置以外の電気的負荷にかけられた電力が増えた場合には、定着器投入電力から、前記増加分を差し引く系において、所定の条件下で、定着器投入電力が、所定の値を下回った場合、所定の電力負荷に通電せず、その分の電力を定着器に投入することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記所定の条件が、画像形成装置が置かれている環境温度であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記所定の条件が、画像形成装置の耐久枚数であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記所定の電力負荷が、画像形成装置の像担持体である感光ドラムを温めるためのヒータであることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記所定の電力負荷が、転写材収容部内の用紙の水分を蒸発させるために備えられたヒータであることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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