JP4401880B2 - 多重バンドパスフィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、複数の波長域に透過帯域を有する多重バンドパスフィルタに関する。
周知の通り、光通信の光ファイバ伝送方式における波長多重システムにおいては、1本の光ケーブルに、例えば光が有効利用される干渉フィルタを用いたフィルタ形のバンドパスフィルタである光合波器を介し、複数の異なる波長域の光を同時に伝搬させ、光合波器と同様構成の光分波器を介して各波長域の光に分離し、所要の光信号を効率的に伝送することが行われている。しかし、良好な伝送を確保するためには、複数の波長域に対応したバンドパスフィルタを用意し、合波、分波を行う必要がある。
例えば、4波長λ、λ、λ、λを含む光の中から2つの波長λ、λを分波する光分波器101は、図43に示すように、4本の光ファイバ102を、ガラスブロック103の対向する両面にそれぞれスぺーサ104、レンズ105を介して設け、また所定位置のスぺーサ104とガラスブロック103の間に、分波する波長λ、λに対応する第1のバンドパスフィルタ106、第2のバンドパスフィルタ107を配した構成となる。そして、光分波器101では、図中に光軸を一点鎖線、送光方向を矢印で示すように、1つの光ファイバ102から送り込まれた4波長λ、λ、λ、λを含む光から、第1のバンドパスフィルタ106部分で波長λの光が分波され、第2のバンドパスフィルタ107部分で波長λの光が分波される。なお、光合波器は、送光方向が逆となるだけで、光分波器101と同様に構成される。
このため、1本の光ケーブルに同時に複数の異なる波長域の光を伝搬させる場合においても、各波長域に対応するバンドパスフィルタを用意しなくてすむと共に、良好な光信号の伝送も行うことができるようにすることが望まれている。そして、こうした要求に対し、1つのフィルタにより複数の異なる波長域の光、例えば2つの異なる波長域の光を透過させることができる2つの透過帯域を有するものが提示されている(例えば、特許文献1参照)。このような1つのフィルタにより複数の異なる波長域の光を合波、分波することができるフィルタに対しては、各波長域間のアイソレーションが不十分であるとクロストークが生じ、通信の品質を低下させてしまうため、こうした点からは各波長域間のアイソレーションをより十分に大きく、信頼性を高いものとすることが求められる。
一方、カラーTV等におけるカラー画像の撮像においては、撮像対象を青色、緑色、赤色の光に分解し、各色に対応して設けた素子によって青、緑、赤の各色画像信号を得るようにしている。そして、撮像対象を青色、緑色、赤色の光に分解するために色分解プリズムと各色用のトリミングフィルタが使用される。トリミングフィルタは、色分解プリズムに設けられたダイクロイック膜だけでは不足する色分解を、より完全なものとするために用いられるもので、こうしたトリミングフィルタにも、1つのフィルタでもって例えば青色、緑色、赤色の各波長域を透過させることができる複数の透過帯域を有するものがある(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
また、このように1つのフィルタで、青、緑、赤の各波長域を透過させることができるものにおいても、各透過帯域間のアイソレーションを十分大きく取る必要があり、1つのフィルタでも、より確実な分離が行え、再現時に忠実な色再現がなし得るような色分解が行えるものであることが求められている。
特公平5−26162号公報 特公昭60−38682号公報 特公昭60−38683号公報
上記のような状況に鑑みて本発明はなされたもので、その目的とするところは、複数の透過帯域間のアイソレーションが十分に大きく、1つのフィルタによっても複数の異なる波長域の光の分離がより確実に行え、例えば光通信の波長多重システムにおいては、通信の品質の低下をきたさずに合波、分波が行える信頼性の高い多重バンドパスフィルタを提供することにある。また画像とカラー分野においては、三原色に関係するフィルタを提供することにある。
本発明の多重バンドパスフィルタは、
対象光に透明な基板上に、それぞれ屈折率及び材質の異なる2種類の誘電体を、光学膜厚が参考とする波長の4分の1を1単位として積層した、ミラー層、キャビティ層及び必要に応じマッチング層を設け、複数のファブリペロー干渉計構造を形成してなる薄膜積層部を備えた多重バンドパスフィルタであって、
前記薄膜積層部が、前記誘電体の膜をX,Yとし、前記ミラー層をM、前記キャビティ層をC、前記マッチング層をTとしたときに、これらの積層関係の基本式が、
[M……C(T)]
または、[M……C
但し、i,k:2以上の整数
であり、
Mは、膜の光学厚さが参考波長の4分の1の奇数倍である単層、または異なる誘電体X,Yによる奇数倍の[(2p+1)X,(2q+1)Y,……]で示される交互層(但し、p,q,……は0または正の整数)、
Cは、膜の光学厚さが参考波長の4分の1の偶数倍である単層、または異なる誘電体X,Yによる偶数倍の[(2r)Y,(2s)X,……]で示される交互層(但し、r,s,……は0または正の整数)、
Tは、膜の光学厚さが参考波長の4分の1の奇数倍である単層、である構成となっているか、
または、前記基本式の構造の任意位置に、厚さが参考波長の4分の1の偶数倍の誘電体X,Yの少なくとも一方を、単独挿入してなることを特徴とするものであり、
さらに、前記薄膜積層部が、前記基板側または表面側の少なくとも一方に、該薄膜積層部外との整合を取るためのマッチング層を有していることを特徴とするものであり、
さらに、前記薄膜積層部外との整合を取るためのマッチング層が、前記[M……C(T)]の基本ブロックと同数の前記誘電体の膜でなることを特徴とするものであり、
さらに、前記参考波長が1450nmであり、前記iが2、前記kが2以上であることを特徴とするものであり、
さらに、前記薄膜積層部が、前記ミラー層M、前記キャビティ層Cを構成する前記誘電体Xの一部または前記誘電体Yの一部を、前記誘電体X,Yと異なる第3の誘電体と入れ替えた構成、または、前記誘電体Xの一部または前記誘電体Yの一部を、前記誘電体X,Yと異なる前記第3の誘電体、第4の誘電体と入れ替えた構成となっていることを特徴とするものであり、
また、対象光に透明な基板上に、それぞれ屈折率及び材質の異なる2種類の誘電体を、光学膜厚が参考とする波長の4分の1を1単位として積層した、ミラー層、キャビティ層及びマッチング層を設け、複数のファブリペロー干渉計構造を形成してなる薄膜積層部を備えた多重バンドパスフィルタであって、
前記参考波長が可視光であり、前記薄膜積層部が、前記誘電体の膜をX,Yとし、前記ミラー層をMとしたときに、
[M(2eY)M(2fY)M(2gY)M(Y)]
または、[M(2eY)(2fX)(2gY)M(Y)]
または、[M(2eY)M(2fX)M(2gY)M(X)]
但し、M〜MがX、XYX、XYXYX、XYXYXYXのいずれかであり、M、MがYX、YXYX、YXYXYXのいずれかであり、M、MがXY、XYXY、XYXYXYのいずれかであり、e,f,gが1以上、kが2以上の整数の構成となっていて、形成される透過率特性曲線の3ピークの中心波長が、それぞれ青、緑、赤の三原色の波長であることを特徴とするものであり、
また、対象光に透明な基板上に、誘電体でなり光学膜厚が(532/4)nmである高屈折率膜と、この高屈折率膜よりも低屈折率の誘電体でなり光学膜厚が(532/4)nmである低屈折率膜とを交互に積層してなる薄膜積層部を備えた多重バンドパスフィルタであって、
前記薄膜積層部が、前記高屈折率膜と低屈折率膜の一方をX、他方をYしたときに、
[X(2Y)X(2Y)X(2Y)X(Y)]
但し、kが2以上の整数の構成となっていることを特徴とするものであり、
さらに、前記高屈折率膜がXであり、前記低屈折率膜がYであり、前記kが6であることを特徴とするものであり、
さらに、前記高屈折率膜がTiO、Ta、ZrO、Nb、Alのいずれかでなり、前記低屈折率膜がSiOでなることを特徴とするものである。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、複数の透過帯域間のアイソレーションを十分に大きなものとすることができ、1つのフィルタによっても複数の異なる波長域の光の分離がより確実に行え、光通信の波長多重システムなどにおいて、通信の品質の低下をきたすことなく合波、分波が行え、信頼性の高いものとすることができる等の効果を有する。また青、緑、赤の三原色を同時透過するフィルタの提供が可能になるので、ディスプレー、デジタルカメラ等の画像関係、写真、カメラ等のカラー関係の光学に効果を奏する。
以下本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。本発明は、例えば図1に概略の断面図を示すように、多重バンドパスフィルタ1は、誘電体多層膜フィルタで、赤外光から紫外光の範囲に入る対象光に対して透明な基板2上に、それぞれ屈折率及び材質の異なる2種類以上の誘電体を、光学膜厚が参考とする波長の4分の1を1単位として積層した、ミラー部、キャビティ部及び必要に応じマッチング層を設け、複数のファブリペロー(FP)干渉計構造を形成してなる薄膜積層部3を設けて構成されている。そして、基板2には、無アルカリガラスやホウケイ酸ガラスの白板ガラス、二酸化ケイ素を主組成とする石英ガラスや水晶、また例えばBK7(商品名)、WMS−13(商品名)、WMS−15(商品名)等の光学ガラス、サファイア、LiNbO、CaF、シリコン、さらに半導体基板、合成樹脂、ガラスファイバ端面などの中から用途により選択される。
また、基板2上に設けられる薄膜積層部3の高屈折率膜Hと低屈折率膜Lは、例えばTiO、Y、Ta、ZrO、ZrO、Si、ZnS、HfO、Ge、Nd、Nb、CeO、ZnO、Fe、SiO、MgF、AlF、CaF、LiF、NaAlF、NaAl14、Al、CeF、MgO、LaF、PbF、NdFなど、あるいはこれらの混合材料の内から、少なくとも2種類を選択し、選択した材料を蒸着やスパッタリング、イオンプレーティングのPVD法(物理気相成長法)、例えば抵抗加熱蒸着、電子ビーム(EB)加熱蒸着、高周波加熱蒸着、レーザビーム加熱蒸着、イオン化スパッタ、イオンビームスパッタ、プラズマスパッタ、イオンアシスト法、ラジカルアシストスパッタの何れかを採用してそれぞれ交互に所定厚さに成膜し、積層がなされる。
そして、薄膜積層部3における誘電体膜の交互積層の構成は、次の通りとなっている。
すなわち、誘電体膜は、対象光が含まれる波長域の選択された参考波長をλとしたときに、それぞれの光学膜厚がλ/4となっていて、各誘電体膜をX,Yとし、ミラー層をM、キャビティ層をC、マッチングを層Tとしたときに、これらの積層関係の基本式が、
[M……C(T)]
または、[M……C
但し、i,k:2以上の整数
であり、
Mは、膜の光学厚さが参考波長の4分の1の奇数倍である単層、または異なる
誘電体X,Yによる奇数倍の[(2p+1)X,(2q+1)Y,……]
で示される交互層(但し、p,q,……は、0または正の整数)、
(例えば、X、Y、XYX、YX、3XYX5Y、……等、)
Cは、膜の光学厚さが参考波長の4分の1の偶数倍である単層、または異なる
誘電体X,Yによる偶数倍の[(2r)Y,(2s)X,……]で示され
る交互層(但し、r,s,……は0または正の整数)、
(例えば、2X、2Y、2X4Y、2Y2X2Y、……等、)
Tは、膜の光学厚さが参考波長の4分の1の奇数倍である単層、
(隣接する基本ブロック(単一の基本式構成)間の位相を整合するもの
で、Mの始まりの層と、Mの終わりの層が同じ物質である場合に、
この層が整合層として必要になる。)
である構成となっているか、
または、基本式の構造の任意位置に、厚さが参考波長の4分の1の偶数倍の誘電体X,Yの少なくとも一方を、単独または複数挿入してなる構成となっている。
なお、上記のミラー層M、キャビティ層C、マッチング層Tの積層関係の基本式
[M……M(i−1)(T)] には、複数のFP干渉計構造の繰り返しが含まれており、i≧2では、ミラー層Mは3以上、キャビティ層Cは2以上となり、基本ブロック(基本式の[ ]内の部分)内に2以上のFP干渉計構造を持ち、例えばミラー層Mは、MとMの両方のFP干渉計構造で共用されている。
また、上記基本式でなる誘電体膜の交互積層の構成は、隣接するミラー層Mとキャビティ層Cのそれぞれの最外層の膜物質が異なったものでなければならない。このため、基本式の繰り返される基本ブロックの始めに位置するミラー層Mと、終わりに位置するミラー層Mの互いに隣接することになる膜物質が同じである場合には、そのまま繰り返されると、隣接する膜物質同士で偶数倍厚さの層となるので、これを避けるために、このような場合について、XまたはYの奇数倍厚さの単層のマッチング層Tを入れる。
また、基本ブロック中のキャビティ層Cの数は、そのまま透過率特性曲線におけるピークの数となる。そして、参考波長が多重バンドパスフィルタの中心波長となるため、キャビティ層Cが奇数個の場合は、透過率特性曲線においては中心波長でピークが生じ、逆に偶数の場合は、ボトムが生じる。
さらに、多重バンドパスフィルタのスペクトル形状は、横軸を周波数としたときに、左右対称(実際は物質の屈折率の波長分散による影響で厳密には非対称となるが)となるため、横軸を波長にすると、中心より長波長側のピークは太く、短波長側のピークは細くなる。またキャビティ層Cの膜厚が大きければ透過ピークの半値幅が狭くなり、且つピークの間隔が狭くなる。ミラー層Mの層数は、多ければ多いほど透過ピークの半値幅が狭くなる。また基本ブロックの繰り返し回数kが多いほど、透過域と阻止域のアイソレーションが大きくなるため、それぞれを適正に設定することで、目的に応じた多重バンドパスフィルタを得ることができる。
また、基本ブロックの中で、マッチング層Tを除いたミラー層M及びキャビティ層Cの各膜厚のみを数字の列として取り出したときに、この数字の列が左右対称である場合に、基本ブロックのピーク透過率は最も高くなる。
例えば、[M01122(T)]で、M0=(XYX)、M1=(XYXYX)、M2=(XYX)、C1=C2=(2Y)、T=Yのとき、数字の列は、[1112111112111]となり、ピーク透過率は最も高くなる。
例えば、[M01122]で、M0=M2=(XY)、M1=(YXYX)、C1=(4X)、C2=(4Y)のとき、数字の列は、[1141111411]となり、ピーク透過率は最も高くなる。
また、挿入する誘電体X,Yの膜厚は、偶数倍と限定している。挿入に際し、ミラー層Mに挿入したときには、キャビティ層Cの数は変らないためピークの数が変らず、ピークの位置と半値幅が若干変る。キャビティ層Cの周りに挿入したときには、ピークの数を増やすことが可能となる。
例えば、(XYX)に(2Y)を挿入すると、(X3YX)となり、ピークの数は変らない。
例えば、(X2Y2XY)の中央に(2X)または(2Y)のいずれか1つを挿入すると、(X2Y4XY)または(X4Y2XY)となり、キャビティ層Cの数は変らない。たたし、(2X)と(2Y)を同時に挿入すると、(X2Y2X2Y2XY)となり、全てのキャビティ層Cに挿入すれば、ピークの数が増えることになる。
またさらに、基本ブロックのキャビティ層C、ミラー層M、マッチング層の一部が、誘電体X,Yと異なる第3の誘電体、第4の誘電体と入れ替えた場合には、ピークの数は変らないが、ピークの位置と半値幅が変化する。
また、このように構成された多重バンドパスフィルタ1は、例えば基本式でi=2である薄膜積層部3が離れた2つの波長域の光(波長がλ、λの光)をそれぞれ透過させるよう2つの透過帯域を有する2ピーク特性ものであると、多重バンドパスフィルタ1によって、図2に示すような合波、分波を行うことができる。すなわち、合波は、図2(a)に示すように多重バンドパスフィルタ1の表面に波長λ、λの光を所定の入射角、例えば0度から30度で入射させ、また、これに直交するよう裏面側から波長λ、λ、λの光を所定の入射角で入射させると共にフィルタを透過させることで、合波した波長λ、λ、λ、λ、λの光を得ることができる。また分波は、図2(b)に示すように多重バンドパスフィルタ1の表面に波長λ、λ、λ、λ、λの光を所定の入射角で入射させると、これと同方向に波長λ 、λ の光が透過し、また直交する方向に波長λ、λ、λの光が反射して分波がなされる。
以下、上述の構成を有する薄膜積層部を備えた多重バンドパスフィルタの各実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
先ず第1の実施形態を図3乃至図14により説明する。図3は基本構造を示す断面図であり、図4は基本構造における透過率特性を示す図であり、図5は第1実施例を示す断面図であり、図6は第1実施例における透過率特性を示す図であり、図7は第2実施例を示す断面図であり、図8は第2実施例における透過率特性を示す図であり、図9は第3実施例における透過率特性を示す図であり、図10は第4実施例を示す断面図であり、図11は第4実施例における透過率特性を示す図であり、図12は第1の変形形態における透過率特性を示す図であり、図13は第2の変形形態における透過率特性を示す図であり、図14は第3の変形形態における透過率特性を示す図である。
本実施形態は、上記の基本式の
[M……C(T)] において、
全てのMとCがそれぞれ同じ(M=M=……=M、C=……=C)であって、
[M(CM)T] と記されるものであり、
そのうちのi=2の、図3及び図4に示すような基本構造、透過率特性を有するものをもとにしてなるもので、2つの透過帯域を有する。そして、その基本構造は、次に述べるように構成されている。
すなわち、図3及び図4において、2aは屈折率n=1.52のガラスでなる基板で、その上面には薄膜積層部3aが設けられたものとなっている。薄膜積層部3aは、高屈折率膜Hが、屈折率n=2.22の誘電体材料のTiOで、その光学膜厚が参考波長λ=1450nmの1/4であり、また低屈折率膜Lが、屈折率n=1.44の誘電体材料のSiOで、その光学膜厚が参考波長λ=1450nmの1/4であり、そして、これら高屈折率膜Hと低屈折率膜Lとを交互に積層し、図3に示すように基本式におけるX、YをH、Lとした膜構成となっている。
また、薄膜積層部3aは、高屈折率膜Hと低屈折率膜Lとが、H,L,Hと交互に積層されたミラー層Mと、こうしたミラー層Mの間に光学膜厚が(2×λ/4)の低屈折率膜Lで、2Lで示されるキャビティ層Cを位置させるようにし、さらにキャビティ層Cとミラー層Mの組み合わせを2つ繰り返し配置するようにした後に、基板2a側に1層の低屈折率膜Lでなるマッチング層Tを配置した構成となっていて、1つの基本ブロック4aを構成している。そして、その基本ブロック4aは、
[M(CM)T] (但し、M=H,L,H、C=2L、T=L)
で示される。また、その透過率特性は、図4に示すように参考波長λ=1450nmで透過率が低く、その両側に高透過率の透過帯域を有する2ピーク特性となる。
そして、本実施形態における以下の各実施例は、基板2a上にこうした基本ブロック4aを繰り返すように設けたものである。
次に、本実施形態の第1実施例を図5及び図6により説明する。本実施例の多重バンドパスフィルタ1aは、基板2a上に設けた薄膜積層部3aが、上述の基本ブロック4aを2回繰り返すように設けた構成となっており、
[M(CM)T] (但し、M=H,L,H、C=2L、T=L)
で示される。また、その透過率特性は、図6に示すように参考波長λで透過率が低く、その両側に高透過率の波長域を有する2ピーク特性となる。そして、高透過率の波長域が、低透過率の波長域に対し、透過率からみて十分に分離され、透過帯域間のアイソレーションも大きく、本実施例の多重バンドパスフィルタ1aは、略1380nmと1540nmの2つの波長域に透過帯域を有するものである。
次に、本実施形態の第2実施例を図7及び図8により説明する。本実施例の多重バンドパスフィルタ1aは、基板2a上に設けた薄膜積層部3aが、上述の基本ブロック4aを3回繰り返すように設けた構成となっており、
[M(CM)T] (但し、M=H,L,H、C=2L、T=L)
で示される。また、その透過率特性は、図8に示すように参考波長λで透過率が1桁の数%と低く、第1実施例と同様に、その両側に高透過率の波長域を有する2ピーク特性となる。そして、高透過率の波長域が、低透過率の波長域に対し、透過率からみて第1実施例よりもさらに十分に分離され、透過帯域間のアイソレーションも大きなものとなって、略1380nmと1540nmの2つの波長域に透過帯域を有するものとなる。
次に、本実施形態の第3実施例を図9により説明する。本実施例の多重バンドパスフィルタ1a(図示せず)は、その膜構成については、基板2a上に設けた薄膜積層部3a(図示せず)が、上述の基本ブロック4aを4回繰り返すように設けた構成となっており、
[M(CM)T] (但し、M=H,L,H、C=2L、T=L)
で示される。そして、その透過率特性は、図9に実線で示すように、参考波長λで透過率が略0%と低く、第1実施例と同様に、その両側に高透過率の波長域を有する2ピーク特性となる。また、図9に点線で損失を示すように、高透過帯域とその間の低透過帯域とでは26dBの差がある。このように高透過率の波長域が、低透過率の波長域に対し、透過率からみて第2実施例よりもさらに十分に分離され、透過帯域間のアイソレーションも十分に大きなものとなって、略1380nmと1540nmの2つの波長域に透過帯域を有するものとなる。
さらに、本実施形態の第4実施例を図10及び図11により説明する。本実施例の多重バンドパスフィルタ1aは、その膜構成については、基板2a上に設けた薄膜積層部3aが、上述の基本ブロック4aを5回繰り返すように設けた構成となっており、
[M(CM)T] (但し、M=H,L,H、C=2L、T=L)
で示される。そして、その透過率特性は、図11に実線で示すように、参考波長λで透過率が0%と低く、第1実施例と同様に、その両側に高透過率の波長域を有する2ピーク特性となる。また、図11に点線で損失を示すように、高透過帯域とその間の低透過帯域とでは34dBの差がある。このように高透過率の波長域が、低透過率の波長域に対し、基本ブロック4aの繰り返し回数が増すにともない分離性が向上し、透過率からみて第3実施例よりも分離され、透過帯域間のアイソレーションも十分に大きなものとなって、略1380nmと1540nmの2つの波長域に透過帯域を有するものとなる。
次に、本実施形態の第1の変形形態を説明する。図12は本変形形態における透過率特性を示す図である。本変形形態の多重バンドパスフィルタ1b(図示せず)は、上記した第4実施例のように、基板2a上に設けた薄膜積層部3b(図示せず)が、次に述べる基本ブロック4bを5回繰り返すように設けた構成となっている。すなわち、基本ブロック4bは、ミラー層Mが光学膜厚λ/4の1層の屈折率n=2.22の誘電体材料のTiOでなる高屈折率膜Hのみで低屈折率膜Lがなく、キャビティ層Cが2Lで示される光学膜厚(2×λ/4)の屈折率n=1.44の誘電体材料のSiOでなる低屈折率膜L、さらに基板2a側に光学膜厚λ/4の1層のキャビティ層Cと同じ材料の低屈折率膜Lでなるマッチング層Tを配置した構成のものである。そして、薄膜積層部3bの構成は、
[M(CM)T] (但し、M=H、C=2L、T=L)
で示される。また、その透過率特性は、図12に実線で示すように参考波長λで透過率が1桁の数%と低く、その両側に第4実施例よりも透過波長範囲の広い高透過率の波長域を有する2ピーク特性のフィルタとすることができる。なお、図12中における点線は、第4実施例の透過率特性である。
次に、本実施形態の第2の変形形態を説明する。図13は本変形形態における透過率特性を示す図である。本変形形態の多重バンドパスフィルタ1c(図示せず)は、上記した第4実施例のように、基板2a上に設けた薄膜積層部3c(図示せず)が、次に述べる基本ブロック4cを5回繰り返すように設けた構成となっている。すなわち、基本ブロック4cは、上記各実施例と同じ光学膜厚λ/4の高屈折率膜Hと低屈折率膜Lとを、H,L,H,L,Hと交互に積層されたミラー層Mと、こうしたミラー層Mの間に光学膜厚が(2×λ/4)の低屈折率膜Lで、2Lで示されるキャビティ層Cを位置させるようにし、さらにキャビティ層Cとミラー層Mの組み合わせを2つ繰り返し配置するようにした後に、基板2a側に1層の低屈折率膜Lでなるマッチング層Tを配置した構成で、
[M(CM)T] (但し、M=H,L,H,L,H、C=2L、T=L)
で示される。また、その透過率特性は、図13に実線で示すように参考波長λで透過率が0%と低く、その両側に上記した第4実施例よりも透過波長範囲が狭く、略1400nmと1500nmの2つの波長域に高透過率の波長域を有する2ピーク特性のフィルタとすることができる。なお、図13中における点線は、第4実施例の透過率特性である。
次に、本実施形態の第3の変形形態を説明する。図14は本変形形態における透過率特性を示す図である。本変形形態の多重バンドパスフィルタ1d(図示せず)は、上記した第4実施例のように、基板2a上に設けた図示しない薄膜積層部3d(図示せず)が、次に述べる基本ブロック4dを5回繰り返すように設けた構成となっている。すなわち、基本ブロック4dは、上記各実施例と同じ光学膜厚λ/4の高屈折率膜Hと低屈折率膜Lとを、H,L,Hと交互に積層されたミラー層Mと、こうしたミラー層Mの間に光学膜厚が(4×λ/4)の低屈折率膜Lで、第4実施例の2倍の膜厚となり、4Lで示されるキャビティ層Cを位置させるようにし、さらにキャビティ層Cとミラー層Mの組み合わせを2つ繰り返し配置するようにした後に、基板2a側に1層の低屈折率膜Lでなるマッチング層Tを配置した構成で、
[M(CM)T] (但し、M=H,L,H、C=4L、T=L)
で示される。また、その透過率特性は、図14に実線で示すように参考波長λで透過率が0%と低く、その両側に上記した第4実施例よりも透過域の波長範囲がやや狭く、1400nmと1500nmの2つの波長域に高透過率の波長域を有する2ピーク特性のフィルタとすることができる。なお、図14中における点線は、第4実施例の透過率特性である。
次に、第2の実施形態を図15乃至図21により説明する。図15は基本構造を示す断面図であり、図16は基本構造における透過率特性を示す図であり、図17は第1実施例を示す断面図であり、図18は第1実施例における透過率特性を示す図であり、図19は第2実施例における透過率特性を示す図であり、図20は第3実施例における透過率特性を示す図であり、図21は第4実施例における透過率特性を示す図である。
本実施形態は、上記第1の実施形態と同様に、基本式の
[M……C(T)] において、
全てのMとCがそれぞれ同じ(M=M=……=M、C=……=C)であって、
[M(CM)T] と記されるものであり、
そのうちのi=3の、図15及び図16に示すような基本構造、透過率特性を有するものをもとにしてなるもので、3つの透過帯域を有する。そして、その基本構造は、次に述べるように構成されている。
すなわち、図15及び図16において、2aは屈折率n=1.52のガラスでなる基板で、その上面には薄膜積層部5aが設けられたものとなっている。薄膜積層部5aは、高屈折率膜Hが、屈折率n=2.22の誘電体材料のTiOで、その光学膜厚が参考波長λ=1450nmの1/4であり、また低屈折率膜Lが、屈折率n=1.44の誘電体材料のSiOで、その光学膜厚が参考波長λ=1450nmの1/4であり、そして、これら高屈折率膜Hと低屈折率膜Lとを交互に積層し、図15に示すように基本式におけるX、YをH、Lとした膜構成となっている。
また、薄膜積層部5aは、高屈折率膜Hと低屈折率膜Lとが、H,L,Hと交互に積層されたミラー層Mと、こうしたミラー層Mの間に光学膜厚が(2×λ/4)の低屈折率膜Lで、2Lで示されるキャビティ層Cを位置させるようにし、さらにキャビティ層Cとミラー層Mの組み合わせを3つ繰り返し配置するようにした後に、基板2a側に1層の低屈折率膜Lでなるマッチング層Tを配置した構成となっていて、1つの基本ブロック6を構成している。そして、その基本ブロック6は、
[M(CM)T] (但し、M=H,L,H、C=2L、T=L)
で示される。また、その透過率特性は、図16に示すように参考波長λ=1450nmと、その両側に低透過率帯域を間に設けて高透過率の透過帯域を有する3ピーク特性となる。
そして、本実施形態における以下の各実施例は、基板2a上にこうした基本ブロック6を繰り返すように設けたものである。
次に、本実施形態の第1実施例を図17及び図18により説明する。本実施例の多重バンドパスフィルタ7aは、基板2a上に設けた薄膜積層部5aが、上述の基本ブロック6を2回繰り返すように設けた構成となっており、
[M(CM)T] (但し、M=H,L,H、C=2L、T=L)
で示される。また、その透過率特性は、図18に示すように参考波長λと、その両側に低透過率帯域を間に設け、略等間隔位置に高透過率の透過帯域を有する3ピーク特性となる。そして、3つの高透過率の波長域が、低透過率の波長域に対し、透過率からみて十分に分離され、透過帯域間のアイソレーションも大きなものとなり、本実施例の多重バンドパスフィルタ7aは、略1340nmと1450nm、1580nmの3つの波長域に透過帯域を有するものである。
次に、本実施形態の第2実施例を図19により説明する。本実施例の多重バンドパスフィルタ7a(図示せず)は、基板2a上に設けた薄膜積層部5a(図示せず)が、上述の基本ブロック6を3回繰り返すように設けた構成となっており、
[M(CM)T] (但し、M=H,L,H、C=2L、T=L)
で示される。また、その透過率特性は、図19に示すように参考波長λと、その両側に透過率が数%と低い低透過率帯域を間に設け、第1実施例と同様に、略等間隔位置に高透過率の透過帯域を有する3ピーク特性となる。そして、3つの高透過率の波長域が、低透過率の波長域に対し、透過率からみて第1実施例よりもさらに十分に分離され、透過帯域間のアイソレーションも大きなものとなって、略1340nmと1450nm、1580nmの3つの波長域に透過帯域を有するものとなる。
次に、本実施形態の第3実施例を図20により説明する。本実施例の多重バンドパスフィルタ7a(図示せず)は、その膜構成については、基板2a上に設けた薄膜積層部5a(図示せず)が、上述の基本ブロック6を4回繰り返すように設けた構成となっており、
[M(CM)T] (但し、M=H,L,H、C=2L、T=L)
で示される。また、その透過率特性は、図20に示すように参考波長λと、その両側に透過率が略0%の低透過率帯域を間に設け、第1実施例と同様に、略等間隔位置に高透過率の透過帯域を有する3ピーク特性となる。そして、3つの高透過率の波長域が、低透過率の波長域に対し、透過率からみて第2実施例よりもさらに十分に分離され、透過帯域間のアイソレーションも十分に大きなものとなって、略1340nmと1450nm、1580nmの3つの波長域に透過帯域を有するものとなる。
さらに、本実施形態の第4実施例を図21により説明する。本実施例の多重バンドパスフィルタ7a(図示せず)は、その膜構成については、基板2a上に設けた薄膜積層部5a(図示せず)が、上述の基本ブロック6を5回繰り返すように設けた構成となっており、
[M(CM)T] (但し、M=H,L,H、C=2L、T=L)
で示される。また、その透過率特性は、図21に示すように参考波長λと、その両側に透過率が0%の低透過率帯域を間に設け、第1実施例と同様に、略等間隔位置に高透過率の透過帯域を有する3ピーク特性となる。そして、3つの高透過率の波長域が、低透過率の波長域に対し、基本ブロック6の繰り返し回数が増すにともない分離性が向上し、透過率からみて第3実施例よりも分離され、透過帯域間のアイソレーションも十分に大きなものとなって、略1340nmと1450nm、1580nmの3つの波長域に透過帯域を有するものとなる。
次に、第3の実施形態の青、緑、赤の各波長域を透過させる多重バンドパスフィルタを図22乃至図24により説明する。図22は基本構造を示す断面図であり、図23は本実施形態の断面図であり、図24は本実施形態の透過率特性を示す図である。
本実施形態は、図22に示すような基本構造を有するものをもとにしてなるもので、3つの透過帯域を有する。そして、その基本構造は、次に述べるように構成されている。
すなわち、図22において、2aは屈折率n=1.52のガラスでなる基板で、その上面には薄膜積層部8が設けられたものとなっている。薄膜積層部8は、高屈折率膜Hが、屈折率n=2.22の誘電体材料のTiOで、その光学膜厚が参考波長λ=532nmの1/4であり、また低屈折率膜Lが、屈折率n=1.44の誘電体材料のSiOで、その光学膜厚が参考波長λ=532nmの1/4であり、そして、これら高屈折率膜Hと低屈折率膜Lとを交互に積層し、図22に示すように基本式におけるX、YをH、Lとした膜構成となっている。
また、薄膜積層部8は、ミラー層Mが光学膜厚λ/4の1層の高屈折率膜Hのみで低屈折率膜Lがなく、キャビティ層Cが2Lで示される光学膜厚(2×λ/4)の低屈折率膜L、さらに基板2a側に光学膜厚λ/4の1層の低屈折率膜Lでなるマッチング層Tを配置した構成となっていて、1つの基本ブロック9を構成している。そして、その基本ブロック9は、
[M(CM)T] (但し、M=H、C=2L、T=L)
で示され、また、その透過率特性は、参考波長λ=532nm(緑)と、その両側に低透過率帯域を間に設けて高透過率の透過帯域を有する3ピーク特性となっている。さらに、ミラー層Mが1層の高屈折率膜Haのみであるため、透過帯域幅が広いものとなっている。
こうした基本構造をもとにして、本実施形態の多重バンドパスフィルタ10は、図23に示すように基板2a上に設けた薄膜積層部8aが、上述の基本ブロック9を6回繰り返すように設けた構成となっており、
[M(CM)T] (但し、M=H、C=2L、T=L)
で示される。また、その透過率特性は、図24に示すように参考波長λ=532nm(緑)と、その両側に低透過率帯域を間に設け、青(473nm)、赤(633nm)をそれぞれ透過させる3つの高透過率の透過帯域を有するものとなる。また各透過帯域は、透過率からみて十分に分離されており、1つのフィルタで青、緑、赤色を高いアイソレーションのもとに、一括して透過させることができる。
次に、第4の実施形態を図25乃至図27により説明する。図25は本実施形態の断面図であり、図26は本実施形態の膜構成を示す図であり、図27は本実施形態の透過率特性を示す図である。なお、本実施形態は、その基本構造が第1の実施形態の基本構造と同じであるため、第1の実施形態の各図面を同時に参照して説明する。
図25及び図26において、多重バンドパスフィルタ11は、屈折率n=1.52のガラスでなる基板2a上に、屈折率n=2.22の誘電体材料のTiOでなる高屈折率膜Hと、屈折率n=1.44の誘電体材料のSiOでなる低屈折率膜Lとを交互に60層積層して形成した薄膜積層部12を備えている。この薄膜積層部12の高屈折率膜Hと低屈折率膜Lの配列順は、概略第1の実施形態の第4実施例と同じくし、基本ブロック4aを5回繰り返す、
[M(CM)T] (但し、M=H,L,H、C=2L、T=L)
の形態を取っている。
しかし、本実施形態においては、薄膜積層部12が、その主部を構成する13層目から48層目の基本構造が第1の実施形態の基本構造と同じで、光学膜厚がそれぞれ参考波長λ=1450nmの1/4である高屈折率膜Hと低屈折率膜Lとを、基本ブロック4aが3回繰り返されるよう設けた構成となっており、主部については、
[M(CM)T] (但し、M=H,L,H、C=2L、T=L)
で示される。
そして、主部の積層方向外側部分に設けられた薄膜積層部12の表面側となる空気側の1層目から12層目と、基板2a側の49層目から60層目とは、それぞれ薄膜積層部12外との整合を取る空気側マッチング層13、基板側マッチング層14となっており、両マッチング層13,14の高屈折率膜Hと低屈折率膜Lは、各膜厚が基本ブロック4aと異なるように形成されている。すなわち、参考波長λ=1450nmの1/4の光学膜厚を基準として図26に示すように、それぞれ適正に光学膜厚を補正した値となっている。
このように両マッチング層13,14の高屈折率膜Hと低屈折率膜Lの各膜厚を適正に補正し最適化することで、その透過率特性は、図27に示すように2つの透過帯域の確実な分離が得られ、透過帯域間のアイソレーションも十分に大きなものとなると共に、図11に示される第1の実施形態の第4実施例における透過率特性よりも、各透過帯域内の1350nm〜1400nmの波長域、1510nm〜1560nmの波長域でフラットな透過特性を得ることができる。なお、フラットな透過特性を得るために、本実施形態では基本構造部分両側の空気側、基板側それぞれ12層の膜厚を適正値とするよう補正したが、補正する層数はこれに限るものでなく、また空気側マッチング層13、基板側マッチング層14を構成する層数、補正値も必要に応じて適宜設定する。
次に、第5の実施形態を図28乃至図31により説明する。図28は基本構造を示す図で、図28(a)は膜構成を示す図、図28(b)は断面図であり、図29は本実施形態の膜構成を示す図であり、図30は本実施形態の断面図であり、図31は本実施形態の透過率特性を示す図である。
本実施形態は、上記の基本式の [M(C)……(C)T] において、
(C)の個数が5の場合で、M≠M≠M、C≠C≠Cであって、
[M(C)(C)(C)(C)(C)T] と記されるものであり、図28に示すような基本構造を有するものをもとにしてなるもので、Cを中心にしてミラー層Mとキャビティ層Cが対称に配され、5つの透過帯域を有する。そして、その基本構造は、次に述べるように構成されている。
すなわち、図28において、屈折率n=1.52のガラスでなる基板2a上に形成される薄膜積層部15は、高屈折率膜Hが、屈折率n=2.22の誘電体材料のTiOで、その光学膜厚が参考波長λ=1450nmの1/4であり、また低屈折率膜Lが、屈折率n=1.44の誘電体材料のSiOで、その光学膜厚が参考波長λ=1450nmの1/4であり、そして、これら高屈折率膜Hと低屈折率膜Lとを交互に積層し、基本式におけるX、YをH、Lとした膜構成となっている。
また、薄膜積層部15を構成する基本ブロック16は、表面側(空気側)からH,L,H,L,Hと交互に積層されたミラー層M、4Lで示されるキャビティ層C、H,L,Hと交互に積層されたミラー層M、2Lで示されるキャビティ層C、Hのみのミラー層M、6Lで示されるキャビティ層C、Hのみのミラー層M、2Lで示されるキャビティ層C、H,L,Hと交互に積層されたミラー層M、4Lで示されるキャビティ層C、H,L,H,L,Hと交互に積層されたミラー層M、Lのマッチング層Tの順に積層されたものとなる。
そして、多重バンドパスフィルタ17を形成する際には、図29及び図30に示すように、例えば基本ブロック16を3回繰り返すように形成した薄膜積層部15aを基板2a上に設けて構成する。
このようにして構成された多重バンドパスフィルタ17の透過率特性は、図31に示すように、参考波長λと、その両側、さらにその外側に透過率が0%の低透過率帯域を間に設け、不等間隔で離間する高透過率の透過帯域を有する5ピーク特性となる。そして、5つの高透過率の波長域が、低透過率の波長域に対し、透過率からみて十分に分離されたものとなって、略1310nmと1390nm、1450nm、1520nm、1630nmの5つの波長域に透過帯域を有するものとなる。
次に、第6の実施形態を図32乃至図35により説明する。図32は基本構造を示す図で、図32(a)は膜構成を示す図、図32(b)は断面図であり、図33は本実施形態の膜構成を示す図であり、図34は本実施形態の断面図であり、図35は本実施形態の透過率特性を示す図である。
本実施形態は、上記の基本式の [M……C(T)] において、
(C)、……、(C)の数が5の場合で、全てのMが同じ(M=M=M=……=M)で、C≠C≠Cであって、
[M(CM)(CM)(CM)(CM)(CM)T] と記されるものであり、
図32に示すような基本構造を有するものをもとにしてなるもので、Cを中心にしてミラー層Mとキャビティ層Cが対称に配され、5つの透過帯域を有する。そして、その基本構造は、次に述べるように構成されている。
すなわち、図32において、屈折率n=1.52のガラスでなる基板2a上に形成される薄膜積層部18は、高屈折率膜Hが、屈折率n=2.22の誘電体材料のTiOで、その光学膜厚が参考波長λ=1450nmの1/4であり、また低屈折率膜Lが、屈折率n=1.44の誘電体材料のSiOで、その光学膜厚が参考波長λ=1450nmの1/4であり、そして、これら高屈折率膜Hと低屈折率膜Lとを交互に積層し、基本式におけるX、YをH、Lとした膜構成となっている。
また、薄膜積層部18は1つの基本ブロック19でなり、表面側(空気側)からH,L,Hと交互に積層されたミラー層M、4Lで示されるキャビティ層C、H,L,Hと交互に積層されたミラー層M、2Lで示されるキャビティ層C、H,L,Hと交互に積層されたミラー層M、6Lで示されるキャビティ層C、H,L,Hと交互に積層されたミラー層M、2Lで示されるキャビティ層C、H,L,Hと交互に積層されたミラー層M、4Lで示されるキャビティ層C、H,L,Hと交互に積層されたミラー層M、Lのマッチング層Tの順に積層されたものとなる。
そして、多重バンドパスフィルタ20を形成する際には、図33及び図34に示すように、例えば基本ブロック19を3回繰り返すように形成した薄膜積層部18aを基板2a上に設けて構成する。
このようにして構成された多重バンドパスフィルタ20の透過率特性は、図35に示すように、参考波長λと、その両側、さらにその外側に透過率が略0%の低透過率帯域を間に設け、離間して高透過率の透過帯域を有する5ピーク特性となる。そして、5つの高透過率の波長域が、低透過率の波長域に対し、透過率からみて十分に分離されたものとなって、略1350nmと1390nm、1450nm、1520nm、1570nmの5つの波長域に透過帯域を有するものとなる。
次に、第7の実施形態を図36乃至図39により説明する。図36は基本構造を示す図で、図36(a)は膜構成を示す図、図36(b)は断面図であり、図37は本実施形態の膜構成を示す図であり、図38は本実施形態の断面図であり、図39は本実施形態の透過率特性を示す図である。
本実施形態は、上記の基本式の [M……C(T)] において、
全てのMとCがそれぞれ異なっている(M≠M≠……≠M、C≠……≠C)場合で、
[M1c(C1c2c)……(Cicic+1)T] と記されるものであり、
そのうちのic=3の、図36に示すような基本構造を有するものをもとにしてなるもので、3つの透過帯域を有する。そして、その基本構造は、次に述べるように構成されている。すなわち、図36において、光学ガラス、例えばBK7(商標)でなる基板2b上に形成される薄膜積層部21は、高屈折率膜Hが、屈折率n=2.22の誘電体材料のTiOで、その光学膜厚が参考波長λ=1450nmの1/4であり、また低屈折率膜Lが、屈折率n=1.44の誘電体材料のSiOで、その光学膜厚が参考波長λ=1450nmの1/4であり、そして、これら高屈折率膜Hと低屈折率膜Lとを交互に積層し、基本式におけるX、YをH、Lとした膜構成となっている。
また、薄膜積層部21は1つの基本ブロック22でなり、表面側(空気側)から基板側に向けて順に、H,L,H,L,Hと交互に積層されたミラー層M1c、2Lで示されるキャビティ層C1c、H,L,Hと交互に積層されたミラー層M2c、4Lで示されるキャビティ層C2c、Hのみでなるミラー層M3c、6Lで示されるキャビティ層C3c、H,L,H,L,H,L,Hと交互に積層されたミラー層M4c、Lのマッチング層Tが積層されものである。そして、その透過率特性(図示せず)は、3つのキャビティ層Cを有することから参考波長λ=1450nmと、その両側に低透過率帯域を間に設けて高透過率の透過帯域を有する3ピーク特性となる。
そして、本実施形態の多重バンドパスフィルタ23は、図37及び図38に示すように、基板2b上に設けた薄膜積層部21aが、上述の基本ブロック22を3回繰り返すように設けた構成となっており、
[M1c(C1c2c)(C2c3c)(C3c4c)T]
但し、M1c=H,L,H,L,H、M2c=H,L,H、M3c=H、
4c=H,L,H,L,H,L,H
1c=2L、C2c=4L、C3c=6L、
T=L
で示される。また、その透過率特性は、図39に示すように参考波長λと、その両側に低透過率帯域を間に設け、不等間隔で離間する高透過率の透過帯域を有する3ピーク特性となる。そして、3つの高透過率の波長域が、低透過率の波長域に対し、透過率からみて十分に分離されたものとなり、本実施例の多重バンドパスフィルタ23は、略1360nmと1450nm、1560nmの3つの波長域に透過帯域を有するものである。
次に、第8の実施形態を図40により説明する。図40は本実施形態の透過率特性を示す図である。
本実施形態は、上記のマッチング層Tのない基本式の [M……C において、ミラー層Mが偶数倍の層となっており、キャビティ層Cが2Xと2Yを混合使用しているもので、 [M と記されるものであり、M=M=XY、M=YX、C=2X、C=2Y、k=5であって、図示しない薄膜積層部が、基本構造の[(XY)(2X)(YX)(2Y)(XY)]を5回繰り返した[(XY)(2X)(YX)(2Y)(XY)] の構成を有し、2つの透過帯域を有する。
そして、図示しないが、基板上に形成される薄膜積層部は、例えばXは、屈折率n=2.22の誘電体材料のTiOで形成し、その光学膜厚を参考波長λ=1450nmの1/4とした高屈折率膜Hでなり、Yは、屈折率n=1.44の誘電体材料のSiOで形成し、その光学膜厚を参考波長λ=1450nmの1/4とした低屈折率膜Lでなるものとなっている。
このような構成を有する本実施例の多重バンドパスフィルタは、その透過率特性が図40に示すようになっており、略1300nmから1400nm、1520nmから1640nmの2つの波長域に透過帯域を有するものである。
次に、第9の実施形態を図41により説明する。図41は本実施形態の透過率特性を示す図である。
本実施形態は、上記の基本式の [M……C(T)] において、キャビティ層Cが偶数倍のXとYでなるC=C=2X、C=2Yであり、マッチング層TがT=Xであり、ミラー層MがM=M=YXYのみで、MとMが無い構成のものとなっていて、[M(T)] と記され、さらに[M(T)] と記されるもので、基本構造は[(YXY)(2X)(2Y)(2X)(YXY)(X)]となる。本実施形態は、図示しない薄膜積層部が、このような基本構造を6回繰り返した[(YXY)(2X)(2Y)(2X)(YXY)(X)] の構成を有し、3つの透過帯域を有する。
そして、図示しないが、基板上に形成される薄膜積層部は、例えばXは、屈折率n=2.22の誘電体材料のTiOで形成し、その光学膜厚を参考波長λ=532nm(緑)の1/4とした高屈折率膜Hでなり、Yは、屈折率n=1.44の誘電体材料のSiOで形成し、その光学膜厚を参考波長λ=532nm(緑)の1/4とした低屈折率膜Lでなるものとなっている。
このように参考波長λを、緑(532nm)とした本実施例の多重バンドパスフィルタは、その透過率特性は、図41に示すように参考波長λ=532nm(緑)と、その両側に低透過率帯域を間に設け、青の波長域、赤の波長域をそれぞれ透過させる3つの高透過率の透過帯域を有するものとなる。
次に、第10の実施形態を図42により説明する。図42は透過率特性を示す図である。
本実施形態は、上記の第9の実施形態における薄膜積層部の[(YXY)(2X)(2Y)(2X)(YXY)(X)] の構成のうち、ミラー層Mの1つのYを誘電体X,Yと異なる第3の誘電体Vに入れ替え、キャビティ層Cの1つの2Xを2Vに入れ替えたもので、[(YXV)(2X)(2Y)(2V)(YXV)(X)] の構成を有するもので、第9の実施形態と同様に、3つの透過帯域を有する。
そして、図示しないが、基板上に形成される薄膜積層部は、例えばXは、屈折率n=2.22の誘電体材料のTiOで形成し、その光学膜厚を参考波長λ=532nm(緑)の1/4とした高屈折率膜Hでなり、Yは、屈折率n=1.44の誘電体材料のSiOで形成し、その光学膜厚を参考波長λ=532nm(緑)の1/4とした低屈折率膜Lでなるものとなり、Vは、屈折率n=1.63の誘電体材料のAlで形成し、その光学膜厚を参考波長λ=532nm(緑)の1/4とした中間屈折率膜Bでなるものとなっている。
このように参考波長λを、緑(532nm)とした本実施例の多重バンドパスフィルタは、その透過率特性は、図42に実線で示すように参考波長λ=532nm(緑)と、その両側に低透過率帯域を間に設け、青の波長域、赤の波長域をそれぞれ透過させる3つの高透過率の透過帯域を有するものとなる。
次に、第11の実施形態を図42により説明する。
本実施形態は、上記の第10の実施形態における薄膜積層部の[(YXY)(2X)(2Y)(2X)(YXY)(X)] の構成のうち、1つのミラー層MのY,Xを誘電体X,Yと異なる第3、第4のの誘電体Z,Wに入れ替え、キャビティ層Cの1つの2Xを2Zに入れ替えたもので、[(ZWY)(2X)(2Y)(2Z)(YXY)(X)] の構成を有するもので、第10の実施形態と同様に、3つの透過帯域を有する。
そして、図示しないが、基板上に形成される薄膜積層部は、例えばXは、屈折率n=2.22の誘電体材料のTiOで形成し、その光学膜厚を参考波長λ=532nm(緑)の1/4とした高屈折率膜Hでなり、Yは、屈折率n=1.44の誘電体材料のSiOで形成し、その光学膜厚を参考波長λ=532nm(緑)の1/4とした低屈折率膜Lでなるものとなり、Zは、屈折率n=2.07の誘電体材料のZrOで形成し、その光学膜厚を参考波長λ=532nm(緑)の1/4とした第3屈折率膜Dでなるものとなり、Wは、屈折率n=1.38の誘電体材料のMgFで形成し、その光学膜厚を参考波長λ=532nm(緑)の1/4とした第4屈折率膜Eでなるものとなっている。
このように参考波長λを、緑(532nm)とした本実施例の多重バンドパスフィルタは、その透過率特性は、図42に点線で示すように参考波長λ=532nm(緑)と、その両側に低透過率帯域を間に設け、青の波長域、赤の波長域をそれぞれ透過させる3つの高透過率の透過帯域を有するものとなる。なお、第10、第11の実施形態で、X,Yと入れ替えたV,Z,Wの屈折率が、元のX,Yの屈折率と、その差が大きければ大きいほど半値幅及びピーク位置の変化は大きなものとなる。
なお、本発明は、上記の実施形態に限るものでなく、参考波長、キャビティ層Cの数、各ミラー層M及びキャビティ層Cの高屈折率膜Hと低屈折率膜Lの数、基本ブロックの繰り返し回数、基板材料、誘電体膜材料等を適宜設定することで、所要とする特性を有する多重バンドパスフィルタとすることができる。また、必要に応じて第4の実施形態におけると同様に、基本ブロックを繰り返し積層した積層構造の表面側(空気側)、基板側の少なくとも一方側に、表面媒質、基板とのマッチングを取るマッチング層を設けるようにしてもよい。さらに、上記各実施形態では、Xを高屈折率膜Hとし、Yを低屈折率膜Lとしたが、Xを低屈折率膜Lとし、Yを高屈折率膜Hとしてもよい。また基本ブロック中の一部を異なる第3、第4の物質と入れ替えてもよい。
本発明の実施の形態を示す概略の断面図である。 本発明の実施の形態に係る使用形態を説明する図で、図2(a)は合波用の多重バンドパスフィルタを示す図、図2(b)は分波用の多重バンドパスフィルタを示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る基本構造を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態における基本構造の透過率特性を示す図である。 本発明の第1の実施形態における第1実施例を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態における第1実施例の透過率特性を示す図である。 本発明の第1の実施形態における第2実施例を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態における第2実施例の透過率特性を示す図である。 本発明の第1の実施形態における第3実施例の透過率特性を示す図である。 本発明の第1の実施形態における第4実施例を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態における第4実施例の透過率特性を示す図である。 本発明の第1の実施形態における第1の変形形態の透過率特性を示す図である。 本発明の第1の実施形態における第2の変形形態の透過率特性を示す図である。 本発明の第1の実施形態における第3の変形形態の透過率特性を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る基本構造を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態における基本構造の透過率特性を示す図である。 本発明の第2の実施形態における第1実施例を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態における第1実施例の透過率特性を示す図である。 本発明の第2の実施形態における第2実施例の透過率特性を示す図である。 本発明の第2の実施形態における第3実施例の透過率特性を示す図である。 本発明の第2の実施形態における第4実施例の透過率特性を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る基本構造を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態における透過率特性を示す図である。 本発明の第4の実施形態を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態の膜構成を示す図である。 本発明の第4の実施形態における透過率特性を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る基本構造を示す図で、図28(a)は膜構成を示す図、図28(b)は断面図である。 本発明の第5の実施形態の膜構成を示す図である。 本発明の第5の実施形態を示す断面図である。 本発明の第5の実施形態における透過率特性を示す図である。 本発明の第6の実施形態に係る基本構造を示す図で、図32(a)は膜構成を示す図、図32(b)は断面図である。 本発明の第6の実施形態の膜構成を示す図である。 本発明の第6の実施形態を示す断面図である。 本発明の第6の実施形態における透過率特性を示す図である。 本発明の第7の実施形態に係る基本構造を示す図で、図36(a)は膜構成を示す図、図36(b)は断面図である。 本発明の第7の実施形態の膜構成を示す図である。 本発明の第7の実施形態を示す断面図である。 本発明の第7の実施形態における透過率特性を示す図である。 本発明の第8の実施形態における透過率特性を示す図である。 本発明の第9の実施形態における透過率特性を示す図である。 本発明の第10及び第11の実施形態における透過率特性を示す図である。 従来技術を示す断面図である。
符号の説明
2,2a,2b…基板
3,3a,5a,8a,12,15a,18a,21a…薄膜積層部
4a,6,9,16,19,22…基本ブロック
13…空気側マッチング層
14…基板側マッチング層
C…キャビティ層
L…低屈折率膜
H…高屈折率膜
M…ミラー層
T…マッチング層

Claims (9)

  1. 対象光に透明な基板上に、それぞれ屈折率及び材質の異なる2種類の誘電体を、光学膜厚が参考とする波長の4分の1を1単位として積層した、ミラー層、キャビティ層及び必要に応じマッチング層を設け、複数のファブリペロー干渉計構造を形成してなる薄膜積層部を備えた多重バンドパスフィルタであって、
    前記薄膜積層部が、前記誘電体の膜をX,Yとし、前記ミラー層をM、前記キャビティ層をC、前記マッチング層をTとしたときに、これらの積層関係の基本式が、
    [M……C(T)]
    または、[M……C
    但し、i,k:2以上の整数
    であり、
    Mは、膜の光学厚さが参考波長の4分の1の奇数倍である単層、または異なる
    誘電体X,Yによる奇数倍の[(2p+1)X,(2q+1)Y,……]
    で示される交互層(但し、p,q,……は0または正の整数)、
    Cは、膜の光学厚さが参考波長の4分の1の偶数倍である単層、または異なる
    誘電体X,Yによる偶数倍の[(2r)Y,(2s)X,……]で示され
    る交互層(但し、r,s,……は0または正の整数)、
    Tは、膜の光学厚さが参考波長の4分の1の奇数倍である単層、
    である構成となっているか、
    または、前記基本式の構造の任意位置に、厚さが参考波長の4分の1の偶数倍の誘電体X,Yの少なくとも一方を、単独挿入してなることを特徴とする多重バンドパスフィルタ。
  2. 前記薄膜積層部が、前記基板側または表面側の少なくとも一方に、該薄膜積層部外との整合を取るためのマッチング層を有していることを特徴とする請求項1記載の多重バンドパスフィルタ。
  3. 前記薄膜積層部外との整合を取るためのマッチング層が、前記[M……C(T)]の基本ブロックと同数の前記誘電体の膜でなることを特徴とする請求項2記載の多重バンドパスフィルタ。
  4. 前記参考波長が1450nmであり、前記iが2、前記kが2以上であることを特徴とする請求項1及び請求項2記載の多重バンドパスフィルタ。
  5. 前記薄膜積層部が、前記ミラー層M、前記キャビティ層Cを構成する前記誘電体Xの一部または前記誘電体Yの一部を、前記誘電体X,Yと異なる第3の誘電体と入れ替えた構成、または、前記誘電体Xの一部または前記誘電体Yの一部を、前記誘電体X,Yと異なる前記第3の誘電体、第4の誘電体と入れ替えた構成となっていることを特徴とする請求項1記載の多重バンドパスフィルタ。
  6. 対象光に透明な基板上に、それぞれ屈折率及び材質の異なる2種類の誘電体を、光学膜厚が参考とする波長の4分の1を1単位として積層した、ミラー層、キャビティ層及びマッチング層を設け、複数のファブリペロー干渉計構造を形成してなる薄膜積層部を備えた多重バンドパスフィルタであって、
    前記参考波長が可視光であり、前記薄膜積層部が、前記誘電体の膜をX,Yとし、前記ミラー層をMとしたときに、
    [M(2eY)M(2fY)M(2gY)M(Y)]
    または、[M(2eY)(2fX)(2gY)M(Y)]
    または、[M(2eY)M(2fX)M(2gY)M(X)]
    但し、M〜MがX、XYX、XYXYX、XYXYXYXのいずれかであり、M、MがYX、YXYX、YXYXYXのいずれかであり、M、MがXY、XYXY、XYXYXYのいずれかであり、e,f,gが1以上、kが2以上の整数の構成となっていて、形成される透過率特性曲線の3ピークの中心波長が、それぞれ青、緑、赤の三原色の波長であることを特徴とする多重バンドパスフィルタ。
  7. 対象光に透明な基板上に、誘電体でなり光学膜厚が(532/4)nmである高屈折率膜と、この高屈折率膜よりも低屈折率の誘電体でなり光学膜厚が(532/4)nmである低屈折率膜とを交互に積層してなる薄膜積層部を備えた多重バンドパスフィルタであって、
    前記薄膜積層部が、前記高屈折率膜と低屈折率膜の一方をX、他方をYしたときに、
    [X(2Y)X(2Y)X(2Y)X(Y)]
    但し、kが2以上の整数の構成となっていることを特徴とする多重バンドパスフィルタ。
  8. 前記高屈折率膜がXであり、前記低屈折率膜がYであり、前記kが6であることを特徴とする請求項7記載の多重バンドパスフィルタ。
  9. 前記高屈折率膜がTiO、Ta、ZrO、Nb、Alのいずれかでなり、前記低屈折率膜がSiOでなることを特徴とする請求項8記載の多重バンドパスフィルタ。
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