JP4399683B2 - ポリエステルエラストマー組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械的特性及び耐久性に優れ、さらに、加熱時の揮散性と成形品からのブリードアウト物が少ないポリエステルエラストマー組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
芳香族ポリエステルとラクトン類とを反応せしめたポリマーの製法としては、結晶性芳香族ポリエステルとラクトンを反応させる方法(特公昭48-4116号公報)、結晶性芳香族ポリエステルとラクトンを反応させ、得られるブロック初期共重合体に多官能アシル化剤を反応させて鎖延長させる方法(特公昭48-4115号公報)、結晶性芳香族ポリエステルの存在下にラクトン類を固相状態で重合させる方法(特公昭52-49037号公報)等が知られている。
【0003】
これらの方法によって得られるポリマーは、熱可塑性でありながら優れたゴム状弾性を有する。しかし、耐熱性が不十分であり、高温に長時間曝されると、強度および伸度が著しく低下するという難点がある。さらに、これらのポリマーは耐水性が不十分であり、水の存在下で加水分解を起こし易い。そのため、これらの組成物は、そのまま、繊維、フィルム、成形材料などの素材として実用に供することが難しい。
【0004】
そこで、上記のようなポリエステル型ブロック共重合体の耐熱性および耐水性を改善するため、1官能以上のエポキシ化合物を配合する方法(特開昭58-162654号公報)などが提案されている。この方法により、耐熱性および耐水性は改良される。
【0005】
前述のようなエポキシ化合物の配合により樹脂の耐熱性および加水分解性は改善され、加熱時の揮散性も抑えられるが、用途によっては厳しい使用環境に曝される場合があるので、酸化防止剤、光安定剤等の安定剤を配合することが一般的である。ただし、安定剤の配合は安定剤の種類と配合量が不適切である場合は、特性を改善出来ないばかりか、樹脂との親和性不足からブリードアウトし、成型品の外観を損ねたり、耐久性を低下させるなどの問題が生じるので、特定の安定剤が必要となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、優れた耐熱性、および耐加水分解性を有し、しかも加工時の揮散性と成型品からのブリードアウト物が少ない熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することのできた本発明に係る熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物の構成は、(A)結晶性芳香族ポリエステルとラクトン類とを反応させて得られたポリエステル型ブロック共重合体(a)100重量部に対して、ビスフェノールF−ジグリシジルエーテル(b)0.1〜10重量部と分子量が2000以上の安定剤(c)0.1〜5重量部からなり、前記分子量が2000以上の安定剤(c)が、コハク酸ジメチル-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン重縮合物であることを特徴とする熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明組成物の製造に用いられるポリエステル型ブロック共重合体自体は公知のものであり、結晶性芳香族ポリエステルはラクトン類を反応させることによって得ることが出来る。尚アルキル基の炭素数は特に限定されないが、C1〜C17のメチレン基を有するのが好ましい。
【0009】
ここで用いられる結晶性芳香族ポリエステルとしては、主としてエステル結合またはエステル結合とエーテル結合とからなるポリマーが好ましいものとして挙げられ、少なくとも1種の芳香族基を主たる繰り返し単位とし、そして分子末端に水酸基を有するものが用いられる。この結晶性芳香族ポリエステルは、融点が150℃以上のものが、また好ましい分子量は用途によって異なり、成形材料として使用する場合は5000以上、より好ましくは8000以上のものであり、接着剤やコーティング剤などとして使用される場合の分子量は5000以下である。
【0010】
結晶性芳香族ポリエステルの好ましい具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリブチレン−2,6−ナフタレートなどのホモポリエステル;ポリエチレンオキシベンゾエート、ポリ−p−フェニレンビスオキシエトキシテレフタレートなどのポリエステルエーテル;主としてテトラメチレンテレフタレート単位またはエチレンテレフタレート単位からなり、他にテトラメチレンまたはエチレンイソフタレート単位、テトラメチレンまたはエチレンアジペート単位、テトラメチレンまたはエチレンセバケート単位、1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート単位、テトラメチレンまたはエチレン−p−オキシベンゾエート単位などの共重合成分を有する共重合ポリエステルまたは共重合ポリエステルエーテルなどである。なお、共重合体の場合にはテトラメチレンテレフタレートまたはエチレンテレフタレート単位が60モル%以上含まれることが好ましい。
【0011】
またラクトン類としては、カプロラクトンが最も好ましいが、その他としてエナンラクトン、カプリロラクトン等も使用することができ、これらのラクトン類も2種以上を併用することができる。
【0012】
上記結晶性芳香族ポリエステルとラクトン類との共重合割合は、その用途によって適宜変えられ得る。一般に、結晶性芳香族ポリエステルの割合が増大すると、得られる組成物は硬くなり、強度、伸度などの機械的特性が向上する。ラクトン類の割合が増大すると、得られる組成物は軟質化し、低温特性が向上する。従って、機械的強度、低温特性などのバランスを考慮しながら、用途に応じて両者の共重合割合が選定され得る。標準的な配合比率としては、重量比で芳香族ポリエステル/ラクトン類が97/3〜5/95、より一般的には95/5〜30/70の範囲である。硬質の成形体を得たい場合には、好ましくは上記割合が95/5〜70/30の範囲から選択するのがよい。
【0013】
次に、本発明で使用される2官能以上の化合物で、かつその官能基が前期ポリエステル型ブロック共重合体の末端基と反応し得る化合物としては下記(I)式を満足し、同一内子内に2個以上有する化合物であれば、その構造に一切制限はない。
(W1−W2)/W1≦0.1 (I)
ここで、W1:熱処理前のサンプル重量
W2:200℃で30分熱処理した後のサンプル重量
【0014】
具体例としては、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル、ビスフェノールF−ジグリシジルエーテル、ビスフェノールS−ジグリシジルエーテル、クレゾールノボラック型グリシジルエーテル、フェノールノボラック型グリシジルエーテル、ポリカルボジイミド、ビスオキサゾリン化合物等が挙げられる。特に好ましい例としてはビスフェノールA−ジグリシジルエーテル、ビスフェノールF−ジグリシジルエーテル、ビスフェノールS−ジグリシジルエーテル化合物等が挙げられる。
【0015】
これら2官能以上の化合物の配合量は、用いられるポリエステル型ブロック共重合体の末端に存在する官能基の量、あるいは最終的に得られる組成物の要求特性によって変わり得る。好ましくは上記ポリエステル型ブロック共重合体100重量部に対して、0.1重量部〜10重量部、より好ましくは0.3重量部〜8重量部である。0.1重量部未満では、このような化合物を反応させることによって得られる作用効果、例えば、増粘による成形性の向上効果、耐熱性および耐加水分解性の向上効果が有意に発揮されない。また10重量部を超えると、未反応化合物が残存することによって、成形体の表面性状が粗雑になる等、成形品の品質に悪影響が現れてくる。
【0016】
本発明組成物において、前記ポリエステル型ブロック共重合体と該ポリエステル型ブロック共重合体の末端基と反応する官能基を同一分子内に2個以上有する化合物との反応は触媒を用いなくとも起こり得るが、反応の促進または親和性向上の点から、触媒を用いることが望ましい。触媒としては、一般にアミン類、リン化合物、炭素原子数が10以上であるモノカルボン酸および/またはジカルボン酸類の、元素周期律表より選ばれたIa族またはIIa族の金属塩類などが挙げられ得る。なかでもトリブチルフォスフィン、トリフェニルフォスフィンなどの3価のリン化合物;およびステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウムなどのステアリン酸の金属塩類が好ましい。これらの触媒は、単独でまたは2種以上混合して用いられ得る。また、上記触媒は一括して添加しても分割して添加しても、同様の効果が得られ、触媒の添加量は、通常、上記ポリエステル型ブロック共重合体100重量部に対して3重量以下、好ましくは0.03〜2重量部である。
【0017】
本発明で用いられる安定剤の構造は分子量が2000以上であれば特に限定されないが、ポリエステル型ブロック共重合体を安定化させる効率を考えると一般的には3級アミン部分がシクロ環の1員、特に、ヒンダードアミン、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール構造を有するものが好ましい。上記安定剤の分子量が2000以下であると、成形後に成型品より、安定剤がブリードアウトし、外観不良、耐久性減衰等の問題が発生する。
【0018】
上記安定剤の添加量は、該エラストマーの用途によって適宜変えられ得る。一般にはより高度な安定性を要求される用途では添加量を高める必要があるが、添加量を高めすぎると安定剤が成形時に析出し、成形金型を汚染したり、ポリマー流路に堆積して成形に不都合を生じる原因となる。また、成形品として加工した後でも成形品を使用中にその表面に析出して、見栄えが悪くなったり、衛生上問題を生じる可能性がある。従って、添加量は0.1〜5重量部の範囲が適切であり、より好ましくは0.3〜3重量部である。
【0019】
上記安定剤は単独でまたは他の一般的な安定剤と混合して用いうるが、共に用いうる安定剤としては、フェノール系、アミン系、リン系、チオエーテル系、金属塩系、などが挙げられる。本発明においては揮散性とブルーミング、機械的特性、耐熱性、耐加水分解性のバランスがとれた熱可塑性エラストマーを得る観点より、安定剤としても高分子量タイプで揮散性の低い化合物を選定することが望ましい。
【0020】
本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物は、必要に応じてさらに、繊維状強化材および/または無機フィラーを含有し得る。前記ポリエステル型ブロック共重合体100重量部にたいして、100重量部を超えない範囲で配合することにより、強度・剛性・耐熱性・寸法安定性等の向上を図ることが可能である。繊維状強化材としては、ガラス繊維、シリカガラス繊維、アルミナ繊維、石膏繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維などの無機繊維、チタン酸カルウムウィスカー、酸化亜鉛ウィスカーなどのウィスカーおよび炭素繊維等が挙げられる。無機フィラーとしてはタルク、ワラストナイト、カオリン、マイカ、セリサイト、クレー、アルミナシリケート、ガラスビーズ、ミルドガラスファイバー、炭酸カルシウム、シリカなどが挙げられる。
【0021】
さらに、本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物は、必要に応じて難燃剤を含有し得る。前記ポリエステル型ブロック共重合体100重量部にたいして、100重量部を超えない範囲で配合することにより難燃性の向上を図ることが可能である。難燃剤としては、ハロゲン系、リン系、メラミン系等の有機添加物、金属水酸化物等の無機添加物等が挙げられる。また、必要に応じて酸化アンチモン、ホウ素化合物等の難燃助剤を添加してもかまわない。
【0022】
本発明の組成物には、用途、目的などに応じて、従来公知の結晶化促進剤、結晶核材、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、難燃剤、難燃助剤、帯電防止剤、導電性改良剤、耐加水分解改良剤、多官能架橋剤、耐衝撃改良剤、金属劣化防止剤、着色剤などが配合され得る。また、本発明の目的を損なわない限り、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリウレタンのような他の種類の樹脂もブレンドされ得る。
【0023】
本発明の組成物の製造方法としては、特に限定されるものではなく、任意の方法で行うことができる。たとえば押出機、ロールミル、バンバリーミキサーなどで加熱・混練することにより、目的の組成物を得ることができる。
【0024】
以下、実施例を挙げて本発明の構成及び作用効果をより詳細に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前後記の趣旨に適合しうる範囲で変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0025】
本発明においては、特に指定しない限り、「部」はすべて重量部を表す。
【0026】
【実施例】
(製造例1)ポリエステル型ブロック共重合体の調整
ポリテトラメチレンテレフタレート70kg、ε−カプロラクトン30kgを反応容器にとり、窒素ガスでパージした後、230℃で撹拌しながら2時間溶融反応させることで、ポリエステル型ブロック共重合体のチップを得た。得られたポリエステル型ブロック共重合体は、還元比粘度が1.163であり、酸価が65当量/106gであり、引っ張り破断強度が370kg/cm2であり、引っ張り破断伸度が710%であった。
【0027】
(実施例1)
製造例1で得られたポリエステル型ブロック共重合体のチップ100重量部、2官能性以上の化合物として、ビスフェノールF−ジグリシジルエーテル4重量部、分子量が2000以上の安定剤としてコハク酸ジメチル-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン重縮合物を1重量部ドラムタンブラーに入れ、室温にて30分間攪拌した。混合物を40mmφ同方向2軸押出機で230℃にて押出し、水冷後切断チップ化した。得られたチップを100℃にて減圧乾燥してから本発明のポリエステルエラストマー組成物のチップを得た。(ビスフェノールF−ジグリシジルエーテルの加熱減量率:0.02)
【0028】
(実施例2)
分子量が2000以上の安定剤の配合量を1.5重量部とした以外は、実施例1と同様にして、本発明のポリエステルエラストマー組成物のチップを得た。
【0029】
(実施例3)
分子量が2000以上の安定剤と共に、一般的に耐久性改良剤として知られる、ヒンダードフェノール系0.3重量部配合した以外は、実施例1と同様にして、本発明のポリエステルエラストマー組成物のチップを得た。
【0030】
(比較例1)
分子量が2000以上の安定剤の代わりに、分子量が2000以下の安定剤として1-[2-[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオンニルオキシ]エチル]-4-[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシルフェニル)プロピオニルオキシ]-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンを1.0重量部以外は、実施例1と同様にして、ポリエステルエラストマー組成物のチップを得た。
【0031】
(比較例2)
ビスフェノールF−ジグリシジルエーテルの代わりにポリエチレングリコールジグリシジルエーテルを3重量部としとした以外は、実施例1と同様にして、ポリエステルエラストマー組成物のチップを得た。(ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルの加熱減量率:0.90)
【0032】
(比較例3)
分子量2000以上の安定剤を添加しない以外は、実施例1と同様にして、ポリエステルエラストマー組成物のチップを得た。
【0033】
上記実施例1〜3及び比較例1〜3で得られたポリエステルエラストマー組成物を、以下の項目について評価した。
【0034】
[引張破断強伸度]
射出成形機(山城精機社model-SAV)を持ちいて、チップを100mm×100mm×2mmの平板に成形した後、ダンベル状3号形の試験片を平板から打ち抜いた。東洋精機社製テンシロンUTM-IIIを用いて、得られた試験片を500mm/minの速さで伸長し、試験片が破断したときの荷重(kg)を初期断面積(cm2)を除した値を引張破断強度(kg/cm2)とし、試験片が破断するまでの試料伸びの原試料長に対する割合を引張破断伸度(%)とした。
【0035】
[溶融粘度]
JIS K6760記載の試験法に準拠し、230℃でのメルトフローレート(MFR)を測定した。
【0036】
[耐熱性]
ダンベル試験片を、180℃の熱風乾燥機にて処理し、引張伸度保持率が初期引張伸度の50%になる時間を測定し、耐熱性の指標とした。
【0037】
[耐加水分解性]
ダンベル試験片を、沸騰水中に浸漬し、引張伸度保持率が初期引張伸度の50%になる時間を測定し、耐加水分解性の指標とした。
【0038】
[ブリードアウトの測定]
平板を40℃恒温漕に1000時間放置し、放置後のものをHORIBA社製の光沢計IG-320にて測定した。光沢度の値が大きいものほどブリードアウトが少なく、良好な試料である。
【0039】
[揮散性]
乾燥により水分率を0.03%以下にしたペレットを、直径6cm×高さ3cmのガラス製秤量瓶に約20g採取し、精秤(S0)した後150℃で2時間、熱風乾燥機にて処理した。冷却後サンプル重量を、加熱後の試料重量を精秤(S1)し、下式により加熱減量率を算出した。加熱減量率が低いものほど揮散性良好な試料である。
加熱減量率(%)=(S0−S1)×100/SO
【0040】
上記評価項目について、実施例及び比較例で得られたポリエステルエラストマー組成物を評価した結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
安定剤A:コハク酸ジメチル-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン重縮合物
安定剤B: 1-[2-[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオンニルオキシ]エチル]-4-[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシルフェニル)プロピオニルオキシ]-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン
【0043】
第1表より明らかなように、ポリエステル型プロック共重合体に前記(I)式で示される2官能以上の化合物でかつその官能基が前期ポリエステル型ブロック共重合体の末端基と反応しうる化合物と、分子量が2000以上の安定剤からなる熱可塑性ポリエステルエラストマーは、加熱時の揮散性が少なく、ブリードアウトの少ない組成物が得られる。更に本発明の組成物は、耐熱性や耐水性においても非常に優れた性能を有している。
【0044】
【発明の効果】
本発明のポリエステルエラストマー組成物を用いることにより、機械的強度、耐熱性、耐加水分解性に優れ、しかも加熱時の揮散性が少なく、ブリードアウトの少ないエラストマー成形品が得られる。
Claims (1)
- 結晶性芳香族ポリエステルとラクトン類とを反応させて得られたポリエステル型ブロック共重合体(a)100重量部に対して、ビスフェノールF−ジグリシジルエーテル(b)0.1〜10重量部と分子量が2000以上の安定剤(c)0.1〜5重量部からなり、前記分子量が2000以上の安定剤(c)が、コハク酸ジメチル-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン重縮合物であることを特徴とする熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物。
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