JP4397997B2 - 昇降装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、昇降装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の昇降装置としては、レールに昇降機体を昇降自在に配設し、同昇降機体に電動式の駆動モータを配設し、同駆動モータに制動手段としてのドラムブレーキを連動連結したものが知られている。
【0003】
そして、通常運転時においては、駆動モータへの電力供給を停止することにより、駆動モータを停止して、昇降機体を停止するようにしていた。
【0004】
また、昇降機体に所定値以上の荷重がかかり、昇降機体が所定値以上の速度で降下する場合には、ドラムブレーキが作動して、昇降機体を一定速度で降下させるようにしていた。
【0005】
かかる、ドラムブレーキは、駆動モータに連動連結したブレーキ軸にブレーキシューを取付ける一方、昇降機体のケーシングにブレーキドラムを取付け、ブレーキ軸の回動によって生ずる遠心力の作用によりブレーキシューが拡径し、ブレーキシューの外周面がブレーキドラムの内周面に当接し、その摩擦力によってブレーキ軸の回動を一定に保持するように構成したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の昇降装置にあっては、ドラムブレーキが作動した際に、ブレーキシューの外周面とブレーキドラムの内周面との摩擦によって熱が発生し、長時間にわたって降下すると、その摩擦熱によってブレーキシューの外周面とブレーキドラムの内周面との間の摩擦力が低下して制動力が低減し、それによって、ブレーキ軸の回動を低減することができず、昇降機体が暴走してしまい、安全性が確保できないといった不具合が発生するおそれがあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、レールに沿って昇降する昇降機体に、制動手段としてのドラムブレーキを配設してなる昇降装置において、ドラムブレーキのブレーキドラムに作用するトルクを検出し、ブレーキドラムに所定値以上のトルクが作用した場合にのみブレーキドラムを回動させるように取付けたトルク検出手段と、回動自在に取付けた伝動軸の基端部に従動スプロケットを取付ける一方、伝動軸の先端部に、左右幅方向に伸延させた状態で回動自在に取付けた連動軸を傘歯車を介して連動連結し、同連動軸の左右端部に、前後方向に伸延させた状態で回動自在に取付けた左右一対のブレーキ軸の基端部をそれぞれ傘歯車を介して連動連結し、各ブレーキ軸の先端部に平面視で半径を漸次拡大した形状のレール挟持体が取り付けられ、同レール挟持体が回動して、レール挟持体の間隔を縮小し、レールを挟持することにより、前記昇降機体を強制的に停止させるための停止手段と、を具備し、トルク検出手段(66)によってブレーキドラム(55)に所定値以上のトルクが作用していることを検出した場合に停止手段(40)を作動させるべく、前記ブレーキドラムと同軸状に取り付けた駆動スプロケットと、前記停止手段の従動スプロケットとの間に伝動チェンを懸架して連動連結した構成としている。
【0008】
特に、トルク検出手段は、昇降機体のケーシングにブレーキドラムを、同ブレーキドラムに所定値以上のトルクが作用した場合にのみ回動するように取付けるとともに、同ブレーキドラムに停止手段を連動連結することとした。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に係る昇降装置は、レールに昇降機体を昇降自在に配設し、同昇降機体に電動式の駆動モータを配設し、同駆動モータに制動手段としてのドラムブレーキを連動連結したものである。
【0010】
しかも、ドラムブレーキのブレーキドラムに作用するトルクを検出し、ブレーキドラムに所定値以上のトルクが作用した場合にのみブレーキドラムを回動させるように取付けたトルク検出手段と、回動自在に取付けた伝動軸の基端部に従動スプロケットを取付ける一方、伝動軸の先端部に、左右幅方向に伸延させた状態で回動自在に取付けた連動軸を傘歯車を介して連動連結し、同連動軸の左右端部に、前後方向に伸延させた状態で回動自在に取付けた左右一対のブレーキ軸の基端部をそれぞれ傘歯車を介して連動連結し、各ブレーキ軸の先端部に平面視で半径を漸次拡大した形状のレール挟持体が取り付けられ、同レール挟持体が回動して、レール挟持体の間隔を縮小し、レールを挟持することにより、前記昇降機体を強制的に停止させるための停止手段と、を具備し、トルク検出手段によってブレーキドラムに所定値以上のトルクが作用していることを検出した場合に停止手段を作動させるべく、前記ブレーキドラムと同軸状に取り付けた駆動スプロケットと、前記停止手段の従動スプロケットとの間に伝動チェンを懸架して連動連結した構成としているものである。
【0011】
そのため、ドラムブレーキが作動した際に、ブレーキシューとブレーキドラムとの摩擦熱によってドラムブレーキの制動力が低減する前に、ブレーキドラムに作用するトルクが所定値以上となったことをトルク検出手段によって検出し、停止手段を作動させることにより、同停止手段によって昇降機体を確実に停止することができ、昇降装置の安全性を向上させることができるものである。
【0012】
特に、トルク検出手段として、昇降機体のケーシングにブレーキドラムを、ブレーキドラムに所定値以上のトルクが作用した場合にのみ回動するように取付けるとともに、同ブレーキドラムに停止手段を連動連結した構成のものを用いることにより、簡単な構成でありながら、昇降機体を確実に停止することができ、昇降装置の安全性を向上させることができるものである。
【0013】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1は、本発明に係る昇降装置1を具備する風力発電機2を示しており、同風力発電機2は、地上Gに鉄塔3を組み立て、同鉄塔3の先端部に風力発電装置4を取付ける一方、鉄塔3の外側面に昇降用の梯子5を取付け、同梯子5に昇降装置1を取付けている。図中、6は風力発電装置4のプロペラである。
【0015】
昇降装置1は、図1〜図3に示すように、梯子5に取付けた上下方向に伸延させたレール7と、同レール7に沿って昇降自在に配設した略矩形箱型状の昇降機体8とから構成している。
【0016】
このように、梯子5にレール7を取付けているため、既存の鉄塔3の梯子5を利用して昇降装置1を設置することができる。
【0017】
レール7は、梯子5に取付けた断面H型のレール本体9の表面略中央部に、レール本体9に沿って伸延させたラック10を形成している。
【0018】
昇降機体8は、矩形箱型状のケーシング11の背面側に走行部12を配設する一方、ケーシング11の正面側上部に荷台部13を配設するとともに、ケーシング11の正面側下部に駆動部14を配設している。
【0019】
ケーシング11は、上下に伸延させた平板状の基台15に矩形箱型状の枠体16を取付け、基台15の中途部に平板状の荷台17を水平に取付け、基台15の下端部に平板状の底板18を水平に取付けている。図中、19は底板18の四隅に取付けた脚体である。
【0020】
荷台部13は、荷台17の上部に作業者や作業用の荷物を載置できるようにしている。
【0021】
走行部12は、基台15の背面に左右一対の補助車輪支持体20,21 を上下方向に間隔を開けて3個取付け、各補助車輪支持体20,21 に前後一対の前後側補助車輪22,23 を前後に間隔を開けて回動自在に取付けるとともに、各補助車輪支持体20,21 の内側に左右側補助車輪24,25 を回動自在に取付けている。図中、26,27,28は回動軸、29は回動軸支持体である。
【0022】
そして、前後側補助車輪22,23 によってレール7のフランジ30を上下方向から挟持するとともに、左右側補助車輪24,25 によってレール7のフランジ30を左右方向から挟持して、昇降機体8がレール7に沿って移動できるようにしている。
【0023】
また、走行部12は、基台15の背面下部に駆動輪31としてのピニオンギヤと従動輪32としてのピニオンギヤとを上下に間隔を開けて回動自在に取付け、駆動輪31と従動輪32とをラック10に噛合している。図中、33は駆動輪車軸、34は従動輪車軸、35,36 は車軸支持体である。
【0024】
そして、駆動輪31を回動することにより、駆動輪31がラック10に沿って走行し、それに伴って従動輪32が駆動輪31に連動して回動するようにしている。
【0025】
駆動部14は、図4〜図7に示すように、荷台17と底板18との間に仕切壁37を水平に設け、同仕切壁37の左側上部に、昇降機体8を昇降させるための駆動手段38を配設するとともに、仕切壁37の右側上部に、昇降機体8を一定速度で降下させるための制動手段39を配設し、一方、底板18の左側上部に、昇降機体8を強制的に停止させるための停止手段40を配設するとともに、底板18の右側上部に電源41を配設している。
【0026】
駆動手段38は、電磁モータ42に減速ギヤボックス43を連動連結し、同減速ギヤボックス43の出力軸44に左右一対の駆動スプロケット45,45 を取付け、一方、基台15の背面下部に左右幅方向に伸延させた状態で駆動輪車軸33を回動自在に取付け、同駆動輪車軸33の右端部に駆動輪31を取付けるとともに、駆動輪車軸33の左端部に左右一対の従動スプロケット46,46 を取付け、同従動スプロケット46,46 と前記駆動スプロケット45,45 との間に左右一対の伝動チェン47,47 を懸架している。尚、電磁モータ42には、電源41を接続している。
【0027】
そして、電磁モータ42を駆動すると、電磁モータ42の動力が減速ギヤボックス43, 伝動チェン47,47,駆動輪車軸33を介して駆動輪31に伝達され、駆動輪31がラック10に沿って走行し、それによって、昇降機体8がレール7に沿って昇降移動するようにしている。
【0028】
電磁モータ42には、電源41から電磁モータ42への電力供給が停止した場合に、電磁モータ42の駆動軸(図示省略)を保持して、電磁モータ42を停止する停止機構が内蔵されている。
【0029】
そのため、通常運転時には、電磁モータ42への電力供給を停止することにより、昇降機体8を停止できるようにしている。尚、停電時も同様にして、昇降機体8を停止できるようにしている。
【0030】
上述したように、駆動手段38は、2本の伝動チェン47,47 によって電磁モータ42の動力を駆動輪31に伝達するようにしているため、例え1 本の伝動チェン47が破断しても、もう1本の伝動チェン47によって電磁モータ42の動力を駆動輪31に確実に伝達することができるので、昇降装置1の安全性を確保することができる。
【0031】
制動手段39は、基台15の背面下部であって、かつ、駆動輪車軸33の直下方位置に左右幅方向に伸延させた状態で従動輪車軸34を回動自在に取付け、同従動輪車軸34の左端部に従動輪32を取付けるとともに、従動輪車軸34の右端部に左右一対の駆動スプロケット48,48 を取付け、一方、仕切壁37の右前側上部に増速ギヤボックス49を取付け、同増速ギヤボックス49の入力軸50に左右一対の従動スプロケット51,51 を取付けるとともに、増速ギヤボックス49の出力軸52にドラムブレーキ53を連動連結し、更には、駆動スプロケット48,48 と従動スプロケット51,51 との間に左右一対の伝動チェン54,54 を懸架している。
【0032】
このように、制動手段39も、2本の伝動チェン54,54 によって従動輪32の回動をドラムブレーキ53に伝達するようにしているため、例え1 本の伝動チェン54が破断しても、もう1本の伝動チェン54によって従動輪32の回動をドラムブレーキ53に確実に伝達することができるので、昇降装置1の安全性を確保することができる。
【0033】
ドラムブレーキ53は、図8及び図9に示すように、ケーシング11の仕切壁37の後端縁部に連設した略円筒状のブレーキドラム55と、同ブレーキドラム55の内部に収容し、かつ、増速ギヤボックス49の出力軸52に連動連結したブレーキシュー56とから構成している。図中、57は軸受、58は軸受支持体、59は軸端カバー、60は軸端カバー取付用ボルトである。
【0034】
ブレーキシュー56は、増速ギヤボックス49の出力軸52に連設したボス61の外周面に8個のシュー支持体62を放射状に突設し、各シュー支持体62の先端部に断面円弧状のシュー63を連設している。
【0035】
そして、ドラムブレーキ53は、増速ギヤボックス49の出力軸52の回動に伴って遠心力の作用によりブレーキシュー56のシュー支持体62が伸張し、それによってシュー63の外周面64が外側方に広がり、シュー63の外周面64がブレーキドラム55の内周面65に当接し、その摩擦力によって増速ギヤボックス49の出力軸52の回動を低減させ、同出力軸52に連動連結した従動輪32の回動を低減させて、昇降機体8を一定速度で昇降させるようにしている。
【0036】
ドラムブレーキ53とケーシング11との間には、ドラムブレーキ53のブレーキドラム55に作用するトルクを検出するためのトルク検出手段66を介設している。
【0037】
トルク検出手段66は、昇降機体8のケーシング11にブレーキドラム55を、ブレーキドラム55に所定値以上のトルクが作用した場合にのみ回動するように取付けており、同ブレーキドラム55には、停止手段40を連動連結している。
【0038】
すなわち、ケーシング11の仕切壁37の後端縁部に支持体67の基端部を取付け、同支持体67の先端部にトルクリミッター68(例えば、椿本社製TL250-1 等)を取付け、同トルクリミッター68にブレーキドラム55を取付けており、しかも、トルクリミッター68とブレーキドラム55との間にブレーキドラム55と同軸状に駆動スプロケット69を取付け、同駆動スプロケット69に停止手段40を連動連結している。図中、70は連結体、71は連結用ボルトである。
【0039】
トルクリミッター68は、所定の締め付け力で連結体70を保持しており、その締め付け力に抗して連結体70を回動させるトルクが作用した場合には、連結体70の保持を解除して連結体70が回動できるようにする構造となっている。
【0040】
そして、トルク検出手段66は、ドラムブレーキ53による制動時に、シュー63の外周面64がブレーキドラム55の内周面65に当接し、シュー63の外周面64とブレーキドラム55の内周面65との間で生じる摩擦力の作用によってブレーキドラム55に作用するトルクをトルクリミッター68で検出し、そのトルクが所定値以上の場合には、トルクリミッター68が連結体70の保持を解除し、それに伴って、ブレーキドラム55と駆動スプロケット69が増速ギヤボックス49の出力軸52の回動に連動して回動し、それを駆動スプロケット69から停止手段40へと伝動するようにしている。
【0041】
停止手段40は、図4〜図7に示すように、ケーシング11の底板18の左側上部に前後方向に伸延させた伝動軸72を回動自在に取付け、同伝動軸72の基端部に従動スプロケット73を取付け、同従動スプロケット73と前記駆動スプロケット69との間に伝動チェン74を懸架し、一方、伝動軸72の先端部に、基台15に左右幅方向に伸延させた状態で回動自在に取付けた連動軸75の左端部を連動連結し、同連動軸75の左右端部に、基台15に前後方向に伸延させた状態で回動自在に取付けた左右一対のブレーキ軸76,77 の基端部をそれぞれ連動連結し、各ブレーキ軸76,77 の先端部にレール挟持体78,79 を取付けている。図中、80,81 はブレーキ軸76,77 を支持するための軸支持ボス、82,83 は軸支持体、84は伝動軸72の先端部に取付けた傘歯車、85,86 は連動軸75の左右端部に取付けた傘歯車、87,88 はブレーキ軸76,77 の基端部に取付けた傘歯車である。
【0042】
レール挟持体78,79 は、図10に示すように、平面視で半径を漸次拡大した形状としている。
【0043】
そして、停止手段40は、トルク検出手段66がブレーキドラム55に所定値以上のトルクが作用したことを検出した場合に、ブレーキドラム55の回動に連動して駆動スプロケット69が回動するとともにブレーキ軸76,77 が回動し、それに伴って両レール挟持体78,79 が回動し、両レール挟持体78,79 の間隔が縮小し、両レール挟持体78,79 の外周面89,90 によってレール7のフランジ30を挟持して、昇降機体8を強制的に停止させるようにしている。
【0044】
このように、レール挟持体78,79 が平面視で半径を漸次拡大した形状としているため、レール挟持体78,79 の外周面89,90 がレール7のフランジ30に接触すると、レール挟持体78,79 の外周面89,90 とレール7のフランジ30の側面との間の摩擦力によって、レール挟持体78,79 がより強固にレール7のフランジ30を挟持する方向に回動することになり、昇降機体8を確実に停止させることができる。
【0045】
昇降装置1は以上のように構成しており、以下に説明するようにして、緊急時において昇降機体8を停止することができるようにしている。
【0046】
すなわち、通常運転時には、電磁モータ42への電力供給を制御することにより、昇降機体8を昇降又は停止するようにしている。
【0047】
また、昇降機体8に所定値以上の荷重がかかり、昇降機体8が所定値以上の速度となった場合には、その初期段階で、制動手段39としてのドラムブレーキ53が定速ブレーキとして作動して、昇降機体8が一定速度で降下するようにしている。
【0048】
さらに、ドラムブレーキ53が作動した際に、ブレーキシュー56の外周面64とブレーキドラム55の内周面65との摩擦によって熱が発生し、その摩擦熱によってブレーキシュー56の外周面64とブレーキドラム55の内周面65との間の摩擦力が低下して制動力が低減してしまう前に、ブレーキドラム55に作用するトルクが所定値以上となったことをトルク検出手段66により検出し、停止手段40が作動して、昇降機体8が強制的に停止するようにしている。
【0049】
このように、本実施例では、制動手段39としてのドラムブレーキ53のブレーキドラム55に作用するトルクを検出するためのトルク検出手段66と、昇降機体8を強制的に停止させるための停止手段40とを具備し、トルク検出手段66によってブレーキドラム55に所定値以上のトルクが作用していることを検出した場合に停止手段40を作動させるべく構成しているため、ドラムブレーキ53が作動した際に、ブレーキシュー56とブレーキドラム55との摩擦熱によってドラムブレーキ53の制動力が低減する前に、停止手段40によって昇降機体8を確実に停止することができ、昇降装置1の安全性を向上させることができる。
【0050】
また、ブレーキドラム55とブレーキシュー56とに長時間にわたって摩擦熱が作用することがなくなり、ドラムブレーキ53の破損を未然に防止することができる。
【0051】
特に、トルク検出手段66として、昇降機体8のケーシング11にブレーキドラム55を、ブレーキドラム55に所定値以上のトルクが作用した場合にのみ回動するように取付けるとともに、同ブレーキドラム55に停止手段40を連動連結した構成のものを用いることにより、簡単な構成でありながら、昇降機体8を確実に停止することができ、昇降装置1の安全性を向上させることができる。
【0052】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0053】
(1)本発明では、ドラムブレーキのブレーキドラムに作用するトルクを検出し、ブレーキドラムに所定値以上のトルクが作用した場合にのみブレーキドラムを回動させるように取付けたトルク検出手段と、回動自在に取付けた伝動軸の基端部に従動スプロケットを取付ける一方、伝動軸の先端部に、左右幅方向に伸延させた状態で回動自在に取付けた連動軸を傘歯車を介して連動連結し、同連動軸の左右端部に、前後方向に伸延させた状態で回動自在に取付けた左右一対のブレーキ軸の基端部をそれぞれ傘歯車を介して連動連結し、各ブレーキ軸の先端部に平面視で半径を漸次拡大した形状のレール挟持体が取り付けられ、同レール挟持体が回動して、レール挟持体の間隔を縮小し、レールを挟持することにより、前記昇降機体を強制的に停止させるための停止手段と、を具備し、トルク検出手段によってブレーキドラムに所定値以上のトルクが作用していることを検出した場合に停止手段を作動させるべく、前記ブレーキドラムと同軸状に取り付けた駆動スプロケットと、前記停止手段の従動スプロケットとの間に伝動チェンを懸架して連動連結した構成としているため、ドラムブレーキが作動した際に、ブレーキシューとブレーキドラムとの摩擦熱によってドラムブレーキの制動力が低減する前に、ブレーキドラムに作用するトルクが所定値以上となったことをトルク検出手段によって検出し、停止手段を作動させることにより、同停止手段によって昇降機体を確実に停止することができ、昇降装置の安全性を向上させることができる。
【0054】
また、簡単な構成でありながら、昇降機体を確実に停止することができ、昇降装置の安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る昇降装置を具備する風力発電機を示す正面図。
【図2】昇降装置の左側面図。
【図3】同右側面図。
【図4】駆動手段及び停止手段を示す左側面図。
【図5】制動手段を示す右側面図。
【図6】駆動手段及び制動手段を示す平面図。
【図7】停止手段を示す平面図。
【図8】トルク検出手段を示す左側面断面図。
【図9】フレーキシューを示す正面図。
【図10】レール挟持体の動作を示す説明図。
【符号の説明】
1 昇降装置
5 梯子
7 レール
8 昇降機体
9 レール本体
10 ラック
11 ケーシング
12 走行部
14 駆動部
31 駆動輪
32 従動輪
38 駆動手段
39 制動手段
40 停止手段
42 電磁モータ
53 ドラムブレーキ
55 ブレーキドラム
56 ブレーキシュー
66 トルク検出手段
68 トルクリミッター
Claims (1)
- レール(7)に沿って昇降する昇降機体(8)に、制動手段(39)としてのドラムブレーキ(53)を配設してなる昇降装置において、
ドラムブレーキ(53)のブレーキドラム(55)に作用するトルクを検出し、ブレーキドラム(55)に所定値以上のトルクが作用した場合にのみブレーキドラム(55)を回動させるように取付けたトルク検出手段(66)と、
回動自在に取付けた伝動軸(72)の基端部に従動スプロケット(73)を取付ける一方、伝動軸(72)の先端部に、左右幅方向に伸延させた状態で回動自在に取付けた連動軸(75)を傘歯車(84,85)を介して連動連結し、同連動軸(75)の左右端部に、前後方向に伸延させた状態で回動自在に取付けた左右一対のブレーキ軸(76,77)の基端部をそれぞれ傘歯車(86,87,88)を介して連動連結し、各ブレーキ軸(76,77)の先端部に平面視で半径を漸次拡大した形状のレール挟持体(78,79)が取り付けられ、同レール挟持体(78,79)が回動して、レール挟持体(78,79)の間隔を縮小し、レール(7)を挟持することにより、前記昇降機体(8)を強制的に停止させるための停止手段(40)と、
を具備し、
トルク検出手段(66)によってブレーキドラム(55)に所定値以上のトルクが作用していることを検出した場合に停止手段(40)を作動させるべく、前記ブレーキドラム(55)と同軸状に取り付けた駆動スプロケット(69)と、前記停止手段(40)の従動スプロケット(73)との間に伝動チェン(74)を懸架して連動連結した構成としていることを特徴とする昇降装置。
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JP2000310261A (ja) | 2000-11-07 |
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