JP4397009B2 - 沸騰水型原子炉用燃料集合体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は沸騰水型原子炉のうちD格子炉心向けの燃料集合体、特に、高燃焼度化を目的とする取替燃料集合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
沸騰水型原子炉では、経済性を高めるためには、
1)プラントの設備利用率(稼働率)の向上による経済効果をねらった運転サイクルの長期化と、
2)燃料集合体1体当たりの取出しエネルギを大きくして経済性向上をねらった平均取出燃焼度増加と、
が有効な手段として知られている。これら2つの目的に対しては、燃料集合体に対して、ウラン235で代表される核分裂性物質の平均濃縮度を高めることが、有効かつ不可欠な手段となっている。
【0003】
一方、現在取り扱い可能なウラン濃縮度は5wt%であるため、高濃縮度化を図るためには、目標とする安全余裕の確保を前提に、如何にして平均濃縮度を高めるかが重要である。
【0004】
沸騰水型原子炉には燃料集合体を取り囲むチャンネルボックスの外側に位置するギャップ水の幅が制御棒側と反制御棒側で等しい対称炉心と、制御棒側がより広い非対称炉心とがあり、後者はD格子炉心と呼ばれる。
【0005】
D格子炉心では、中性子の減速は、ギャップ幅が広い制御棒側で大きく、ギャップ幅が狭い反制御棒側で小さくなるため、対称格子炉心に比べて、燃料集合体内の燃料棒の出力分布の歪みは大きくなる。
【0006】
公知のとおり、D格子炉の炉心向け燃料集合体で、かつ、水ロッドが対称位置にある燃料集合体では、出力分担は制御棒側の燃料棒で相対的に大きくなる。このため、対称性のある構造の燃料集合体の場合、2層目及び3層目の燃料棒のうち、沸騰遷移が起こりやすく限界出力が小さくなるのは、出力が高くなりやすい制御棒側の燃料棒である。
【0007】
これに対し、水ロッドを非対称に配置した燃料集合体においては、制御棒側と反制御棒側の出力分布の差を緩和することができる。しかしながら、燃料集合体の冷却水分布が非均一となる結果、制御棒側の2層目及び3層目付近の限界出力特性は相対的に悪化する傾向にあることが分かっている。この領域は、燃料棒9本分の領域を占める1本の角型形状の水ロッドを有する9×9格子形状の燃料集合体の場合、制御棒に最も近いコーナ燃料棒と水ロッドとを含む最小の正方形領域のうち、最外層から数えて第2層目及び第3層目に位置する燃料棒を含む領域(以下、領域Lという。)である。以上は、特開平9−236676号公報に記載されている。
【0008】
一般に、高燃焼度化に伴い燃料集合体断面の平均濃縮度を高めた場合には、燃料棒の相対出力は燃料集合体の半径方向を取り囲む水ギャップの近傍、すなわち最外層の燃料棒で大きくなる傾向があり、沸騰遷移に至る限界出力は、最外層の燃料棒で小さくなる傾向にある。
【0009】
ところで、燃料棒の沸騰遷移の起こり易さは、前述のような燃料集合体の構造に関わると共に、燃料棒の出力に依存する。燃料棒の沸騰遷移の起こり易さは、着目する燃料棒の出力と着目する燃料棒に隣接する燃料棒の出力に依存し、これらが小さい方が沸騰遷移は起こりにくい。隣接燃料棒の出力の影響は、着目する燃料棒の出力の影響に比べて約半分程度以下と小さい。これは、特開昭62−12890号公報に記載されている。
【0010】
また、高濃縮度化を目的としたD格子炉心向けの燃料集合体における濃縮度及び可燃性毒物の配置例が特開2000−81495号公報に記載されている。この公報には、燃料棒9本分の領域を占める水ロッドが非対称な位置、すなわち反制御棒側にずれて配置された燃料集合体における実施例が記載されている(図6)。この実施例では、領域Lの限界出力特性を改善するために、領域Lにおいて熱出力の小さな可燃性毒物入り燃料棒を多く配置し、その代わりに可燃性毒物を含まない燃料棒は全て最高濃縮度としている。
【0011】
同公報の図1及び図7には、水ロッドが対角線上に中心を持つ位置に配置された燃料集合体での燃料棒配列を示している。このとき、制御棒側の2層目及び3層目の可燃性毒物を含まない燃料棒は全て最高濃縮度であり、一方、同位置の可燃性毒物を含む燃料棒の濃縮度は、可燃性毒物を含む燃料棒の熱機械的健全性を確保する観点から全て最高未満となっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2000−81495号公報に記載された実施例(図6)の場合、領域Lで限界出力特性が最も厳しい燃料棒は、可燃性毒物を含まない最高濃縮度の燃料棒であることは明らかである。この場合、可燃性毒物を含む燃料棒をその周辺に配置しても、可燃性毒物の中性子作用効果が消滅し出力の高まる燃焼中期以降に対しては、領域Lの限界出力特性を十分改善することはできない。
【0013】
また、前述のように最外層燃料棒の限界出力特性を向上させた結果、最外層燃料棒の限界出力は、第2層目及び第3層目といった内層に位置する燃料棒の限界出力と均衡する方向となる。さらに、最外層の燃料棒は、燃焼に伴う出力の低下が大きいこともあり、最外層燃料棒の限界出力は燃焼につれて単調に向上する傾向にある。このため、燃焼中期においては、第2層目及び第3層目といった内層に位置する燃料棒の限界出力の方が最外層の燃料棒よりも厳しくなる場合も十分起こりうる。
【0014】
従って、特に、可燃性毒物の毒作用がなくなり反応度が最大化する燃焼中期に対しても、第2層目及び第3層目といった内層に位置する燃料棒の限界出力を改善することが肝要となる。しかしながら、現在のところ核的側面において、高濃縮度化を維持しつつ、第2層目及び第3層目の限界出力特性を向上させる技術は十分とは言えない。
【0015】
そこで、本発明の目的は、高濃縮度化を阻害することなく限界出力特性の向上を目指した高燃焼度化に好適な燃料集合体を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明に係る沸騰水型原子炉用燃料集合体は、最高濃縮度が4.9乃至5.0wt%の範囲にある核燃料物質からなるペレットを被覆管内に充填した燃料棒群が、9行9列の正方格子配列に規則正しく配置されると共に、燃料棒複数本相当の領域を占める太径水ロッドを備えたD格子炉心形状の沸騰水型原子炉に用いる燃料集合体であって、
前記燃料棒群は、可燃性毒物を含有しない第1燃料棒と、可燃性毒物を含有する第2燃料棒とからなり、
前記燃料集合体の横断面のうち、最高濃縮度を有する燃料棒を最も多く含む横断面において、最高濃縮度を有する燃料棒の少なくとも1本以上が最外層から内側に向かって順に第1層目、第2層目、第3層目…とする全ての層に配され、
前記正方格子配列のうち、制御棒挿入側のコーナ燃料棒に隣り合う2つのコーナ燃料棒を結ぶ対角線上に位置する格子を除く領域を、制御棒挿入側に近い領域を第1領域Wと、制御棒挿入側から遠いもう一方の領域を第2領域Nとの2つの領域に分割するとき、
前記太径水ロッドは、燃料棒9本分の領域を占める1本の角型形状の水ロッドであると共に、前記対角線に対し非対称となるように反制御棒側位置にずれて配置され、
前記第2領域Nにあって制御棒より最も遠いコーナ位置を除く全ての前記第1燃料棒は、最高濃縮度からなり、
前記第1領域W側の、制御棒に最も近いコーナ燃料棒と前記水ロッドとを含む最小の正方形領域のうち、
最外層から数えて第2層目及び第3層目に位置する燃料棒を含む第3領域Lにおいては、制御棒挿入側のコーナ位置を除く領域が、
前記最高濃縮度よりも低い濃縮度の前記第1燃料棒と、
前記最高濃縮度の前記第2燃料棒とのみからなる
ものである。
【0017】
請求項2に記載された発明に係る沸騰水型原子炉用燃料集合体は、最高濃縮度が4.9乃至5.0wt%の範囲にある核燃料物質からなるペレットを被覆管内に充填した燃料棒群が、9行9列の正方格子配列に規則正しく配置されると共に、燃料棒複数本相当の領域を占める太径水ロッドを備えたD格子炉心形状の沸騰水型原子炉に用いる燃料集合体であって、
前記燃料棒群は、可燃性毒物を含有しない第1燃料棒と、可燃性毒物を含有する第2燃料棒とからなり、
前記燃料集合体の横断面のうち、最高濃縮度を有する燃料棒を最も多く含む横断面において、最高濃縮度を有する燃料棒の少なくとも1本以上が最外層から内側に向かって順に第1層目、第2層目、第3層目…とする全ての層に配され、
前記正方格子配列のうち、制御棒挿入側のコーナ燃料棒に隣り合う2つのコーナ燃料棒を結ぶ対角線上に位置する格子を除く領域を、制御棒挿入側に近い領域を第1領域Wと、制御棒挿入側から遠いもう一方の領域を第2領域Nとの2つの領域に分割するとき、
前記太径水ロッドは、管状の2本の水ロッドからなると共に、前記対角線上に中心を持つ位置に合計燃料棒7本分の領域を占めて配置され、
前記第2領域Nにあって制御棒より最も遠いコーナ位置を除く全ての燃料棒は、最高濃縮度からなり、
前記第1領域Wにあって、
最外層から数えて第2層目に位置する第4領域LL中の燃料棒は、前記最高濃縮度よりも低い濃縮度の前記第1燃料棒を含み、
最外層から数えて第3層目に位置する燃料棒のうち、前記水ロッドに縦又は横方向に隣接しない第5領域LS中の燃料棒は、前記最高濃縮度の前記第2燃料棒を含むものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態の構成を示す説明図である。本第1の実施の形態は、燃料棒9本分の領域を占める角型の水ロッドが非対称な位置、すなわち反制御棒側にずれて配置された9×9格子の燃料集合体の例であり、燃料集合体断面の濃縮度及びガドリニア分布を示している。以下、可燃性毒物は、ガドリニアで代表することとする。
【0020】
最外層、2層目、3層目及び4層目の各層には、最高濃縮度を含む燃料棒1が配置されている。領域Nにおいては、制御棒から最も離れたコーナ位置を除いて、ガドリニアを含まない燃料棒は、全て最高濃縮度である。
【0021】
また、太枠で示した領域は、前述のとおり限界出力特性が相対的に悪化する領域Lである。尚、前述の特開2000−81495号公報の図6に示された実施例では、熱出力の小さな可燃性毒物入り燃料棒を領域Lに多く配置し、その代わりに可燃性毒物を含まない燃料棒は全て最高濃縮度としている。
【0022】
一方、本発明では、領域Lにおいて、ガドリニアを含まない燃料棒として最高濃縮度未満の燃料棒を配置し、代わりにガドリニアを含む燃料棒の一部を最高濃縮度とした。本実施の形態では、領域Lのガドリニアを含まない燃料棒は全て最高濃縮度未満とした。
【0023】
本発明は、燃焼を通じて燃料棒の相対出力が大きくなるのは、ガドリニアを含まない燃料棒であることに着目し、この燃料棒の出力そのものを小さくできるため、領域Lの限界出力特性を改善することができる。
【0024】
単位燃料集合体核計算と熱水力試験データの結果を基に評価したところ、特開2000−81495号公報の図4に記載の従来例と比べて、本実施の形態の限界出力は、領域L内の燃料棒において燃焼初期で6%、反応度が最も高くなる燃焼中期で4%改善した。
【0025】
なお、本発明者が既に確認したところによれば、領域Lは本来燃料棒出力が大きくならない位置(平均を1.0に規格化したとき、0.9程度以下)である。即ち、図4は角型形状の水ロッドを反制御棒側にずらして配した燃料集合体において、一様濃縮度分布を仮定したときの燃料棒相対出力を示す説明図である。つまり、非対称格子炉心において仮想的に全ての燃料棒の濃縮度を一様分布(4.4%)とし、ガドリニアを添加しない場合とした場合との定格出力運転条件下での燃料棒の出力ピーキングの相対値を示した。
【0026】
図4に示す通り、水ギャップまたは水ロッドに横隣接する燃料棒のまわりでは、中性子の減速が良く、燃料棒の相対出力は大きくなっている。特に、コーナ付近(コーナ部4カ所とこれに横隣接する8カ所)の燃料棒においては、相対出力は特に大きくなる傾向がある(本例では、1.1程度以上)。一方、水ギャップ及び水ロッドのいずれにも横隣接しない燃料棒のうち、コーナより一列内側の4本の燃料棒を除く位置にある燃料棒のまわりでは、中性子の減速が悪く、燃料棒の相対出力が小さくなっている(本例では、0.9程度以下)といった特徴があることが確認された。
【0027】
さらに本発明では、出力が高くなりやすい最外層に最高濃縮度を含む燃料棒を配していることから、ガドリニアを含む燃料棒の出力分担は低減する。これら2つの作用により、領域Lにおいてガドリニア入り燃料棒の濃縮度を最高濃縮度としても熱機械設計上の健全性が大きく損なわれることない。
【0028】
以上のように、本発明では高濃縮度化を犠牲とすることなく、限界出力が厳しくなりやすい領域Lの限界出力の向上を図ることができる。尚、本実施の形態における燃料集合体断面の平均濃縮度は4.64wt%である。これは、前述の特開2000−81495号公報の図4に示された実施例における平均濃縮度4.65wt%と大差なく高濃縮度化を達成している。
【0029】
(実施の形態2)
まず、水ロッドが対角線上に中心を持つ位置に配置された管状の水ロッド2本が燃料棒7本分の領域を占める9×9格子の燃料集合体構造が持つ特徴について図3を用いて説明する。図3は2本の水ロッドを配した燃料集合体において、一様濃縮度分布を仮定したときの燃料棒相対出力を示す説明図である。つまり、図3は仮想的に全ての燃料棒の濃縮度を一様分布(4.4wt%)とし、ガドリニアを添加しないとしたときの定格出力運転条件下での燃料棒の出力ピーキングの相対値を示した説明図である。
【0030】
水ロッドが対角線上に中心を持つ位置に配置された管状の水ロッド2本が燃料棒7本分の領域を占める9×9格子の燃料集合体の場合においても、水ギャップ及び水ロッドの何れにも横隣接しない燃料棒のうち、コーナより1層内側の4本の燃料棒を除く位置にある燃料棒では熱中性子束は小さく、燃料棒の相対出力は小さくなる傾向を持っていることが確認された。
【0031】
さらに、図3をより詳しく調査すると、燃料棒出力が高くなりやすい制御棒挿入側に近い領域であっても、本構造の燃料集合体の場合、領域LS(図中二重枠で囲んだ領域)に位置する燃料棒の相対出力は0.9を下まわっている。このことから、領域LSにガドリニア入り燃料棒を配置すれば、これが最高濃縮度を含む燃料棒であっても熱機械設計上の健全性を確保できることが分かった。
【0032】
図2は本発明の第2の実施の形態の構成を示す説明図である。本第2の実施の形態は、水ロッドが対角線上に中心を持つ位置に配置された管状の水ロッド2本が燃料棒7本分の領域を占める9×9格子の燃料集合体の例であり、燃料集合体断面の濃縮度及びガドリニア分布を示している。
【0033】
最外層、第2層目、第3層目及び第4層目の各層には最高濃縮度を含む燃料棒が配置されている。領域Nにおいては、制御棒から最も離れたコーナ位置を除いて、ガドリニアを含まない燃料棒及びガドリニアを含む燃料棒は、共に全て最高濃縮度である。
【0034】
領域LL(図中、太枠で示すL字領域)においては、最高濃縮度よりも低い濃縮度からなるガドリニアを含まない燃料棒が配置されている。本例では、図3の評価より得られた出力の高まりやすい位置((1、J)=(3、2)と(2、3))の2本がこれに相当し、限界出力特性が特に低下すると予想される位置に優先的に配置した。本実施の形態の限界出力は、特開2000−81495号公報の図1に示された実施例と比べて領域LL内の燃料棒において燃焼初期で2%、反応度が最も高くなる燃焼中期で3%改善できるものと予想された。
【0035】
また、燃料棒出力が高まりにくい領域LSについては、本実施の形態では第3層目コーナ位置に最高濃縮度からなる可燃性毒物入り燃料棒1本を配置した。本実施の形態における燃料集合体断面の平均濃縮度は4.63wt%である。これは、特開2000−81495号公報の図1に示された実施例における平均濃縮度4.64wt%と大差なく高濃縮度化を達成している。
【0036】
以上の構成により、実施の形態1同様の作用効果により、高濃縮度化を維持して、領域LLの限界出力特性を向上させることができた。
【0037】
【発明の効果】
本発明は以上説明した通り、高濃縮度化を阻害することなく限界出力特性の向上を目指した高燃焼度化に好適な燃料集合体を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成を示す説明図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の構成を示す説明図である。
【図3】2本の水ロッドを配した燃料集合体において、一様濃縮度分布を仮定したときの燃料棒相対出力を示す説明図である。
【図4】角型形状の水ロッドを反制御棒側にずらして配した燃料集合体において、一様濃縮度分布を仮定したときの燃料棒相対出力を示す説明図である。
Claims (2)
- 最高濃縮度が4.9乃至5.0wt%の範囲にある核燃料物質からなるペレットを被覆管内に充填した燃料棒群が、9行9列の正方格子配列に規則正しく配置されると共に、燃料棒複数本相当の領域を占める太径水ロッドを備えたD格子炉心形状の沸騰水型原子炉に用いる燃料集合体であって、
前記燃料棒群は、
可燃性毒物を含有しない第1燃料棒と、
可燃性毒物を含有する第2燃料棒とからなり、
前記燃料集合体の横断面のうち、最高濃縮度を有する燃料棒を最も多く含む横断面において、最高濃縮度を有する燃料棒の少なくとも1本以上が最外層から内側に向かって順に第1層目、第2層目、第3層目…とする全ての層に配され、
前記正方格子配列のうち、制御棒挿入側のコーナ燃料棒に隣り合う2つのコーナ燃料棒を結ぶ対角線上に位置する格子を除く領域を、
制御棒挿入側に近い領域を第1領域Wと、
制御棒挿入側から遠いもう一方の領域を第2領域Nと
の2つの領域に分割するとき、
前記太径水ロッドは、燃料棒9本分の領域を占める1本の角型形状の水ロッドであると共に、前記対角線に対し非対称となるように反制御棒側位置にずれて配置され、
前記第2領域Nにあって制御棒より最も遠いコーナ位置を除く全ての前記第1燃料棒は、最高濃縮度からなり、
前記第1領域W側の、制御棒に最も近いコーナ燃料棒と前記水ロッドとを含む最小の正方形領域のうち、
最外層から数えて第2層目及び第3層目に位置する燃料棒を含む第3領域Lにおいては、制御棒挿入側のコーナ位置を除く領域が、
前記最高濃縮度よりも低い濃縮度の前記第1燃料棒と、
前記最高濃縮度の前記第2燃料棒とのみからなる
ことを特徴とする沸騰水型原子炉用燃料集合体。 - 最高濃縮度が4.9乃至5.0wt%の範囲にある核燃料物質からなるペレットを被覆管内に充填した燃料棒群が、9行9列の正方格子配列に規則正しく配置されると共に、燃料棒複数本相当の領域を占める太径水ロッドを備えたD格子炉心形状の沸騰水型原子炉に用いる燃料集合体であって、
前記燃料棒群は、可燃性毒物を含有しない第1燃料棒と、可燃性毒物を含有する第2燃料棒とからなり、
前記燃料集合体の横断面のうち、最高濃縮度を有する燃料棒を最も多く含む横断面において、最高濃縮度を有する燃料棒の少なくとも1本以上が最外層から内側に向かって順に第1層目、第2層目、第3層目…とする全ての層に配され、
前記正方格子配列のうち、制御棒挿入側のコーナ燃料棒に隣り合う2つのコーナ燃料棒を結ぶ対角線上に位置する格子を除く領域を、制御棒挿入側に近い領域を第1領域Wと、制御棒挿入側から遠いもう一方の領域を第2領域Nとの2つの領域に分割するとき、
前記太径水ロッドは、管状の2本の水ロッドからなると共に、前記対角線上に中心を持つ位置に合計燃料棒7本分の領域を占めて配置され、
前記第2領域Nにあって制御棒より最も遠いコーナ位置を除く全ての燃料棒は、最高濃縮度からなり、
前記第1領域Wにあって、
最外層から数えて第2層目に位置する第4領域LL中の燃料棒は、前記最高濃縮度よりも低い濃縮度の前記第1燃料棒を含み、
最外層から数えて第3層目に位置する燃料棒のうち、前記水ロッドに縦又は横方向に隣接しない第5領域LS中の燃料棒は、前記最高濃縮度の前記第2燃料棒を含むことを特徴とする沸騰水型原子炉用燃料集合体。
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