JP2002189095A - 沸騰水型原子炉用燃料集合体 - Google Patents

沸騰水型原子炉用燃料集合体

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JP2002189095A
JP2002189095A JP2000388517A JP2000388517A JP2002189095A JP 2002189095 A JP2002189095 A JP 2002189095A JP 2000388517 A JP2000388517 A JP 2000388517A JP 2000388517 A JP2000388517 A JP 2000388517A JP 2002189095 A JP2002189095 A JP 2002189095A
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boiling water
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Kazunari Oguchi
一成 小口
Yuzo Inaba
勇三 稲葉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経済性や運転中の熱的運転余裕を確保しつ
つ、停止余裕を向上させることができ、運転サイクル長
期化と高燃焼度化とを達成するに好適な沸騰水型原子炉
用燃料集合体を得る。 【解決手段】 太径水ロッドを備えた沸騰水型原子炉用
燃料集合体の燃料棒群が配置された正方格子状配列は、
前記燃料集合体の少なくとも上部側に位置する横断面に
おいて、冷温時に中性子を吸収する介在物質により縦、
横又は斜めに区画された複数の領域に分割され、前記介
在物質として、可燃性毒物含有燃料棒内に装填された可
燃性毒物及び/又は冷温時において部分長燃料棒の頂部
より上方に形成される空隙に満たされた軽水が用いられ
ているもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は沸騰水型原子炉の燃
料集合体、特に、運転サイクルの長期化と高燃焼度化を
目的に高濃縮度化を図った取替燃料集合体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より沸騰水型原子炉では、経済性を
高めるために、 1)プラントの設備利用率(稼働率)の向上による経済
効果をねらった運転サイクルの長期化、 2)燃料集合体1体当たりの取出しエネルギを大きくし
て経済性の向上をねらった平均取出燃焼度の増加、すな
わち高燃焼度化、 が有効な手段として知られている。
【0003】これら2つの目的に対しては、燃料集合体
においてウラン235で代表される核分裂性物質の平均
濃縮度を高めることが有効かつ不可欠な手段となってい
る。沸騰水型原子炉用燃料集合体の核燃料物質には通常
ウランやプルトニウムを用いるが、ここでは、特に断ら
ない限り、核分裂性物質をウラン235で代表して記述
することとし、核分裂性物質濃度を単にウラン濃縮度又
は濃縮度という。
【0004】一方、原子炉の安全性を確保するための基
準の一つに停止余裕がある。停止余裕とは、低温時にお
いて、反応度価値の最も大きい制御棒1本が完全に炉心
の外に引き抜かれ、挿入できないときでも、炉心を未臨
界にできる状態を意味する。つまり、停止余裕は低温時
における炉心の未臨界性の指標であり、一般に、沸騰水
型原子炉では1%△k以上の停止余裕を確保することを
設計目標としている。
【0005】ところで、運転サイクルの長期化や高燃焼
度化を目的に燃料集合体の濃縮度を高めると、原子炉停
止状態、すなわち冷温時における反応度が大きくなる。
この結果、停止余裕が低下するといった不具合が生じ
る。
【0006】ここで、炉心構成と停止余裕との関係につ
いて考察する。図10は炉心に装荷された燃料集合体の
様子を示した説明図である。図10は、9×9格子状に
燃料棒が配置された燃料集合体の例であり、燃料集合体
の中心部分には、燃料棒9本分の領域を太径水ロッドで
置換した高燃焼度燃料集合体を例にしている。炉心はチ
ャンネルボックス103を装着した燃料集合体101で
構成されており、燃料集合体101は約15cmの間隔
(図中A)で、炉心に規則正しく配置される。
【0007】炉心内には燃料棒102、チャンネルボッ
クス103あるいは制御棒104といった燃料集合体や
炉心構造物があるが、冷温時においては、これらの構造
物を除く領域は、非沸騰水で満たされる。また、太径水
ロッド105は、冷温時はもとより運転中においても非
沸騰水で満たされている。
【0008】炉心や燃料集合体のタイプにもよるが、チ
ャンネルボックスの内寸(図中B)は13cm程度、チ
ャンネルボックス間の距離(図中C)は1〜2cm程度
である。また、互いに隣接する燃料集合体の最外周燃料
棒表面の距離(図中D)は、たかだか3cm程度であ
る。
【0009】炉心内の核分裂のほとんどは熱中性子によ
り引き起こされる。先の距離Dにあたる領域(ここで
は、ギャップ領域ということにする。)により、熱中性
子から見て隣接する燃料集合体を互いに孤立させたに近
い状態が形成されている。つまり、熱中性子は、ギャッ
プ領域での吸収により、隣の燃料集合体にまで届きにく
い状態になる。こうした効果は、燃料集合体の配置間隔
を広げたことに相当し、炉心をより未臨界にする方向に
作用する。
【0010】尚、誤解のないよう説明を追加すると、炉
心内で熱中性子が吸収されるまでの平均距離は、冷温時
の場合4cm程度であることを考えあわせると、炉心内
の各々の燃料集合体は必ずしも完全に孤立しているとは
言えないが、いずれにせよ炉心の未臨界度を大きくする
のに寄与していることに変わりはない。
【0011】以上は、炉内における燃料集合体間の説明
であるが、チャンネルボックス内側においても、燃料集
合体を領域分けして孤立させる技術が導入できれば、炉
心の未臨界度を大きく、すなわち停止余裕を大きくする
ことができる。
【0012】チャンネルボックス内側について言えば、
高濃縮度された燃料集合体に対して停止余裕を確保する
ためには、低温時における反応度すなわち無限増倍率を
小さくすれば良く、この目的のための従来技術として、
1)燃料棒複数本分の領域を占める水ロッドを配する、
2)ガドリニアで代表される可燃性毒物入り燃料棒を集
中的に配置する、3)部分長燃料棒を集中的に配置す
る、といった方法がある。ここで、3)の部分長燃料棒
とは燃料棒が他の燃料棒よりも短い燃料棒であり、冷温
時において部分長燃料棒の頂部より上に形成された空隙
は非沸騰水領域となる。
【0013】こうした従来例に共通する特徴は、中性子
を熱化させると共に吸収効果のある水、又は、熱中性子
の吸収物質であるガドリニアを集中配置することであ
る。つまり、一旦この領域に吸収された熱中性子は、漏
れ出る確率が少なく次の核分裂に寄与しにくくなるた
め、無限増倍率を小さく、すなわち、炉心の未臨界度を
大きくすることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高濃縮
度化を進めていくと前述の従来技術には、以下のような
不具合が生じ、停止余裕改善の方策として先に示した従
来例は、停止余裕の向上をもたらす一方で、経済性や運
転中の安全余裕を損なう恐れがある。
【0015】まず、1)については、停止余裕の改善を
目的に水ロッドの面積をあまり大きくしすぎると、運転
中においては水ロッドの摩擦が増え、圧力損失の増大に
よるチャンネル安定性の低下を招く恐れがある。
【0016】次に、2)については、ガドリニア入り燃
料棒を集中的に配置すると、この領域のスペクトルが硬
くなるため、毒物価値、すなわち、熱中性子吸収効果が
低減し、運転中の反応度を制御するために、より多くの
毒物の添加が必要となり、この結果、ウラン装荷量の低
下による経済性の悪化を招く。
【0017】また、3)については、部分長燃料棒を集
中的に配置すると、運転中この領域の上部側は、摩擦が
少なく圧力損失が小さいため冷却水が集中してしまう一
方、他の燃料棒は、逆に冷却不足となるため熱除去が十
分行えず、沸騰遷移し易くなり、この結果、燃料集合体
の限界出力が低下してしまうといった不具合を招く。
【0018】本発明は、このような不具合を解決し、経
済性や運転中の熱的運転余裕を確保しつつ、停止余裕を
向上させることのでき、運転サイクル長期化と高燃焼度
化とを達成するに好適な沸騰水型原子炉用燃料集合体を
提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明に係る沸騰水型原子炉用燃料集合体は、核燃料物質か
らなるペレットを被覆管内に充填した燃料棒群が、正方
格子状配列に規則正しく配置されると共に、該格子配列
のほぼ中央位置に燃料棒複数本相当の領域を占める非沸
騰領域である太径水ロッドを備えた沸騰水型原子炉用燃
料集合体であって、前記配列は、前記燃料集合体の少な
くとも上部側に位置する横断面において、冷温時に中性
子を吸収する介在物質により縦、横又は斜めに区画され
た複数の領域に分割され、前記介在物質として、可燃性
毒物含有燃料棒内に装填された可燃性毒物及び/又は冷
温時において部分長燃料棒の頂部より上方に形成される
空隙に満たされた軽水が用いられていることを特徴とす
るものである。
【0020】請求項2に記載された発明に係る沸騰水型
原子炉用燃料集合体は、請求項1に記載の各領域内にお
ける燃料棒単位格子数は、各領域で等しいことを特徴と
するものである。
【0021】請求項3に記載された発明に係る沸騰水型
原子炉用燃料集合体は、請求項1に記載の各領域内にお
ける燃料棒単位格子数が多い領域ほど、前記可燃性毒物
を添加した燃料棒と前記部分長燃料棒の総本数を多くし
たことを特徴とするものである。
【0022】請求項4に記載された発明に係る沸騰水型
原子炉用燃料集合体は、請求項1に記載の部分長燃料棒
は、縦または横方向に互いに隣接することなく配置され
たことを特徴とするものである。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明においては、太径水ロッド
を備えた沸騰水型原子炉用燃料集合体の燃料棒群が配置
された正方格子状配列は、前記燃料集合体の少なくとも
上部側に位置する横断面において、冷温時に中性子を吸
収する介在物質により縦、横又は斜めに区画された複数
の領域に分割され、前記介在物質として、可燃性毒物含
有燃料棒内に装填された可燃性毒物及び/又は冷温時に
おいて部分長燃料棒の頂部より上方に形成される空隙に
満たされた軽水が用いられているため、経済性や運転中
の熱的運転余裕を確保しつつ、停止余裕を向上させるこ
とができ、また、運転サイクル長期化と高燃焼度化とを
達成することができる。
【0024】即ち、本発明の燃料集合体は、冷温時にお
いて、熱中性子から見たときに燃料集合体を孤立性の高
い複数の領域に分割することで、停止余裕の向上を図る
ものである。領域の境界には熱中性子吸収体を設ければ
よく、このための介在物質として、本発明では、可燃性
毒物を添加した燃料棒内に装填された可燃性毒物及び/
又は冷温時において部分長燃料棒の頂部より上に形成さ
れた空隙に満たされた軽水を用いる。典型的には、介在
物質を含む又は結果的に構成する燃料棒は燃料集合体の
ほぼ中心部を交差するごとく十字型に並べることによ
り、燃料集合体の半径方向はほぼ4領域に分割される。
【0025】このように介在物質は燃料棒の構成のみで
得られるため、燃料集合体の構造変更を最小限としたま
ま、目標とする停止余裕の改善を図ることができる。な
お、原子炉停止時における反応度は、炉心上部側に対し
て支配的であることから、こうした技術の導入は、燃料
集合体の上部断面に適用すれば最も効果的である。
【0026】この際、好ましくは、燃料棒格子数(例え
ば、9×9格子の燃料集合体であれば、9×9=81個
の燃料格子数となる)を各領域で同じにする方が、燃料
集合体断面を均等に孤立化することができる。このた
め、停止余裕の改善効果も大きい。また、本発明は、各
領域の内部においてガドリニア入り燃料棒や部分長燃料
棒を配置しても、その効果は失われない。この際、各領
域の核特性を均一化させ、出力分布を平坦化させる目的
から、各領域の内部領域に配置するガドリニア入り燃料
棒や部分長燃料棒の本数は、各領域間で等しくすること
が望ましい。つまり、対称性を強くすることで、核設計
を単純化できると共に、運転中においては燃料棒出力ピ
ーキングを低減させることもできる。
【0027】また、本発明は、太径水ロッドが燃料集合
体の中心よりもずれた位置にある場合にも適用できる。
この際、構造上各領域の燃料棒格子数を同じにすること
ができない場合がある。この際には、好ましくは、内部
領域に配するガドリニア入り燃料棒や部分長燃料棒の数
は、領域面積つまり占有する燃料棒格子数が多い領域ほ
ど多くすることにより、各領域の核特性をより均一化す
ることができる。
【0028】更に、前述のとおり、沸騰遷移に至る限界
出力の低下を回避する観点から、部分長燃料棒を用いる
際には、これらを横方向もしくは縦方向に互いに隣接さ
せない配置とすることが好ましい。
【0029】
【実施例】図1は本発明の沸騰水型原子炉用燃料集合体
の一実施例の構成を示す説明図である。本実施例は9×
9格子配列を持つ燃料集合体(以下、9×9燃料集合体
という。)の上部断面を示したものである。ここで、燃
料集合体は、ほぼ中央部に燃料棒9本分の領域に角型の
水ロッドWを配した構造となっている。ここでは、領域
の境界となる介在物質には、ガドリニア入り燃料棒G内
に装填されたガドリニアを用い、ガドリニア入り燃料棒
Gを燃料集合体断面に中心を縦断及び横断するようにこ
れらを配した。この結果、燃料集合体は、等面積、つま
り燃料棒格子数は共に15本となる4つの領域に分割す
ることができ、停止余裕は向上する。また、各領域内に
配するガドリニア入り燃料棒は、共に1本と等しくなっ
ている。
【0030】図2は本発明の別の実施例の構成を示す説
明図であり、図3は本発明の更に別の実施例の構成を示
す説明図である。図2及び図3は図1と同じ構造の9×
9燃料集合体に、さらに部分長燃料棒Vを用いた例であ
る。各図において、領域境界をなす介在物質としては、
ガドリニア入り燃料棒G内に装填されたガドリニアと部
分長燃料棒Vによって冷温時において部分長燃料棒の頂
部より上方に形成される空隙に満たされた軽水とにより
構成する。
【0031】ここで、図2の場合、領域数は4つ、図3
の場合は、対角方向に対しても介在物質によって分割さ
れ、領域数は8つとしている。沸騰遷移に対する余裕の
低下を避けるため、部分長燃料棒Vは、互いに縦及び横
方向に隣接した配置としていない。また、部分長燃料棒
Vは、最外周位置又は水ロッドWに近接する位置に配す
ることで、非沸騰水による広領域の吸収体を形成するこ
とができる特徴も有する。この場合には、ガドリニア入
り燃料棒Gによる吸収体を設ける場合と異なり、燃料集
合体の燃焼期間に亘って、停止余裕の向上に寄与すると
いう相乗効果がある。
【0032】図4は本発明の別の実施例の構成を示す説
明図である。図4に示す実施例では、図1〜図3と同じ
く9×9燃料集合体の実施例であるが、制御棒側のギャ
ップ水領域が、反制御棒側より広い非対称格子の炉心に
おける実施例である。本実施例では、特に、運転中にお
ける水分布を半径方向で均一化させる目的から、水ロッ
ドWは燃料棒ピッチにして1ピッチ分だけ反制御棒側に
ずらしている。この場合、制御棒から最も遠い領域は他
の3領域より面積は小さくなっているが、領域内に配す
る吸収体の数をこの領域で少なくすることで、各領域の
核特性の均一化を図っている。
【0033】また、図5は本発明の別の実施例の構成を
示す説明図であり、図6は本発明の更に別の実施例の構
成を示す説明図である。図5及び図6での燃料集合体に
配する太径水ロッドWは、燃料棒7本分を占める領域に
配されたものであり、この場合、燃料集合体の中心に対
して対向する領域の面積は同じであるが、隣接する領域
の面積は相違する。この場合でも、小さい領域内に配す
る吸収体の数を大きい領域内に配する吸収体よりも少な
くすることで、各領域の核特性の均一化を図っている。
【0034】最後に、より具体的な実施例とその効果に
ついて示す。図7は10×10燃料集合体を用いた一実
施例の説明図である。また、図8は図7と比較するため
の比較例の説明図である。図8の従来例と、図7の実施
例とは水ロッド及び燃料棒などの構造、使用した燃料棒
種類、部分長燃料棒配置は共に同じとしている。つま
り、実施例と従来例とは、ガドリニア入り燃料棒の配置
が異なっているのみである。
【0035】具体的には、図7及び図8に示された各々
の燃料集合体は、51本の濃縮度4.95wt%の燃料
棒(1) と、8本の濃縮度4.45wt%の燃料棒(2)
と、4本の濃縮度3.95wt%の燃料棒(3) と、16
本の濃縮度4.95wt%のガドリニア濃度6.0%含
有燃料棒Gと、12本の部分長燃料棒Vと、角型の水ロ
ッドWとで構成されるため、燃料集合体断面の平均濃縮
度は共に、4.85wt%である。
【0036】本発明による停止余裕の改善効果を、以下
で定義する停止−運転反応度差を用いて説明する。 (停止−運転反応度差)=(低温状態における無限増倍
率)−(出力運転状態における無限増倍率)
【0037】一般に、低温状態は、ボイド及びドップラ
による負の反応度フィードバックがない分、出力運転状
態よりも無限増倍率は大きい。このため、停止−運転反
応度差は、燃焼を通じて正の値となる。
【0038】運転中、炉心は過剰な反応度を制御棒挿入
量と炉心流量を調整することで臨界を維持して運転がな
される。反応度寿命、つまりは経済性の観点からは、出
力運転状態における無限増倍率は制御可能な範囲内でよ
り大きい方が望ましい。一方、停止余裕の観点からは、
低温状態における無限増倍率はより小さい方が望まし
い。すなわち、経済性が良く停止余裕が大きい燃料集合
体では、停止−運転反応度差は小さくなる。
【0039】図9は従来例と実施例とにおける停止−運
転反応度差の燃焼度推移を示した線図である。図に示す
通り、実施例の停止−運転反応度差は、燃焼期間に亘っ
て従来例よりも小さく、特に、燃焼初期と中期において
は、最大0.3%△kの差がある。この差は、運転状態
の炉心の過剰反応度を同じになるよう設計をした場合、
本実施例の方が最大0.3%△k停止余裕が改善するこ
とを意味し、これは、前述のとおり停止余裕の目標値が
1%△kであるという実態と照らし合わせると大きな改
善となる。
【0040】
【発明の効果】本発明は以上説明した通り、経済性や運
転中の熱的運転余裕を確保しつつ、停止余裕を向上させ
ることができるため、運転サイクル長期化と高燃焼度化
とを達成することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の沸騰水型原子炉用燃料集合体の一実施
例の構成を示す説明図である。
【図2】本発明の別の実施例の構成を示す説明図であ
る。
【図3】本発明の更に別の実施例の構成を示す説明図で
ある。
【図4】本発明の更に別の実施例の構成を示す説明図で
ある。
【図5】本発明の更に別の実施例の構成を示す説明図で
ある。
【図6】本発明の更に別の実施例の構成を示す説明図で
ある。
【図7】10×10燃料集合体を用いた一実施例の説明
図である。
【図8】図7と比較するための比較例の説明図である。
【図9】従来例と実施例とにおける停止−運転反応度差
の燃焼度推移を示す線図である。
【図10】炉心に装荷された燃料集合体の様子を示す説
明図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核燃料物質からなるペレットを被覆管内
    に充填した燃料棒群が、正方格子状配列に規則正しく配
    置されると共に、該格子配列のほぼ中央位置に燃料棒複
    数本相当の領域を占める非沸騰領域である太径水ロッド
    を備えた沸騰水型原子炉用燃料集合体であって、 前記配列は、前記燃料集合体の少なくとも上部側に位置
    する横断面において、冷温時に中性子を吸収する介在物
    質により縦、横又は斜めに区画された複数の領域に分割
    され、 前記介在物質として、可燃性毒物含有燃料棒内に装填さ
    れた可燃性毒物及び/又は冷温時において部分長燃料棒
    の頂部より上方に形成される空隙に満たされた軽水が用
    いられていることを特徴とする沸騰水型原子炉用燃料集
    合体。
  2. 【請求項2】 前記各領域内における燃料棒単位格子数
    は、各領域で等しいことを特徴とする請求項1記載の沸
    騰水型原子炉用燃料集合体。
  3. 【請求項3】 前記各領域内における燃料棒単位格子数
    が多い領域ほど、前記可燃性毒物を添加した燃料棒と前
    記部分長燃料棒の総本数を多くしたことを特徴とする請
    求項1記載の沸騰水型原子炉用燃料集合体。
  4. 【請求項4】 前記部分長燃料棒は、縦または横方向に
    互いに隣接することなく配置されたことを特徴とする請
    求項1記載の沸騰水型原子炉用燃料集合体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017145268A1 (ja) * 2016-02-23 2017-08-31 株式会社日立製作所 燃料集合体及びそれを装荷する炉心

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