JP4396842B2 - 断熱形材の製造方法 - Google Patents

断熱形材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4396842B2
JP4396842B2 JP2004263516A JP2004263516A JP4396842B2 JP 4396842 B2 JP4396842 B2 JP 4396842B2 JP 2004263516 A JP2004263516 A JP 2004263516A JP 2004263516 A JP2004263516 A JP 2004263516A JP 4396842 B2 JP4396842 B2 JP 4396842B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin material
water vapor
shape
injection groove
material injection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004263516A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006077485A (ja
Inventor
松芳 竹内
Original Assignee
三協立山アルミ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三協立山アルミ株式会社 filed Critical 三協立山アルミ株式会社
Priority to JP2004263516A priority Critical patent/JP4396842B2/ja
Publication of JP2006077485A publication Critical patent/JP2006077485A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4396842B2 publication Critical patent/JP4396842B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は、断熱形材の製造方法に関する。
特許文献1には、樹脂材注入溝を有する金属製形材を塗装した後、樹脂材注入溝内を放電処理し、放電処理後樹脂材注入溝に樹脂材を注入して断熱形材を製造することが開示されている。
特許文献2には、樹脂材注入溝を有する金属製形材を塗装した後、樹脂材注入溝をプラズマ処理し、プラズマ処理後樹脂材注入溝に樹脂材を注入して断熱形材を製造することが開示されている。
特開平11−2072号公報 特開2003−278449号公報
しかし、特許文献1の技術では放電処理設備を設ける必要があり、特許文献2の技術ではプラズマ処理設備を設ける必要があるため、共に設備コストが高くなるという問題がある。
また、樹脂材注入溝は断熱形材の種類毎に位置や形状、大きさが異なるため、プラズマ処理や放電処理を確実に且つ均一に行い難いという問題がある。
そこで、本発明は、簡易且つ安価な設備で金属製形材に樹脂材を強固に接合できる断熱形材の製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、金属材間を樹脂材で連結してある断熱形材の製造方法であって、樹脂材注入溝を有する金属製形材に塗装を施し、焼付け乾燥し、乾燥後の樹脂材注入溝内の塗膜表面に加圧水蒸気を接触させた後、樹脂材注入溝に樹脂材を注入することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、樹脂材注入溝に加圧水蒸気を接触させるので、注入溝の位置や形状、大きさが異なるものであっても溝内に加圧水蒸気を確実且つ均一に接触させることができる。
また、焼付け乾燥後に加圧水蒸気を接触させており、加圧水蒸気により焼付けを行わないので、塗料の焼付け斑が生じ難い。
加圧水蒸気の接触には、放電処理設備やプラズマ処理設備のような新たな設備を設ける必要もないので、設備が簡単で且つ設備コストが安価にできる。
(実施例1)
A.実施例品の製造
(a)金属製形材の塗装
金属製形材1として図1(a)に示す2つの樹脂材注入3、5を有するアルミニウム合金押出形材A6063S−T5(以下単に「アルミ形材」という)を脱脂洗浄した後、80g/lの水酸化ナトリウム水溶液に40℃で7分間浸漬してエッチング処理をした。次いで、このアルミ形材を140g/lの硫酸に20℃で2分間浸漬してスマット除去を行なった。その後、21℃の150g/l硫酸水溶液中でアルミ形材を陽極に接続して電流密度70A/m2で41分間の電解処理を行ない、表面に6μmの陽極酸化皮膜を生成させた。続いて、このアルミ形材を74℃の脱イオン水で3.5分間の湯洗処理を行ない、これを冷却した。冷却処理後、アクリル−メラミン系アニオン艶消し電着塗料(日本ペイント製PM−6350T)浴中で、アルミ形材を陽極として200Vで3分間の通電を行ない、形材表面に20μmの電着塗膜を形成させた後、水洗して表面に付着した余剰の塗料成分を除去した。
(b)焼付け乾燥
このアルミ形材表面に形成した未硬化の電着塗膜を185℃で30分間の焼付乾燥を行なった。
(c)加圧水蒸気の接触
焼き付け乾燥後のアルミ形材に蒸缶内で加圧水蒸気を接触させた。水蒸気温度(処理温度)を101℃、102℃、103℃、104℃、105℃、110℃、120℃で各々60分間加圧水蒸気処理し、各温度毎のものを製造した。尚、各処理圧力は各処理温度での飽和水蒸気圧であり、水蒸気発生用の水には、井戸水を使用した。加圧水蒸気処理には、アルミニウム陽極酸化皮膜の封孔処理に使用している蒸缶を用いた。
(d)樹脂材注入溝における樹脂材の注入
得られた各アルミ形材1(図1(a)参照)において、樹脂材注入溝3、5の各々の面にプライマーとして、シランカップリング材(横浜ゴム工業株式会社製)を塗布した後、2成分硬質ウレタン(住友バイエルウレタン株式会社製)を注入して、4日以上経過したものを実施例品とした。また、焼付け乾燥後に加圧水蒸気の接触をしないで樹脂材を注入したものをブランク(比較例品)とした。
樹脂材の注入においては、図1に示すように、アルミ形材1において、樹脂材注入ノズル7から下方の樹脂材注入溝3に樹脂材6を注入し(b)、次に、下方の樹脂材注入溝3の溝壁9を分断し、上方の樹脂材注入5に補助材11を取り付けて上方の樹脂材注入溝5に樹脂材注入ノズル7から樹脂材6を注入し(c)、その後補助材11を除去して断熱形材(d)を得た。
B.実施例品の試験
各実施例品について、外観、接着強度について試験したので、その結果を下記表1に示す。
(1)外観
蒸缶処理後の塗装外観を目視にて確認した。
表1の外観において、○は異常なし、△は水滴痕が認められる、×は著しい異常が認められることを示す。
(2)接着強度
実施例品について、EZ−TEST500N(島津製作所(株)製)を用いて引張り速度を10mm/minで180度剥離強度試験を行った。
表1の接着強度において、◎は接着した樹脂材が剥がれず剥離強度試験ができないほど接着強度が高く基準値を充分に満たしている、○は剥離強度試験中に樹脂材が破壊してしまい測定できないほど接着強度が高く基準値を充分に満たしている、△は基準値を満たす、×は基準値を満たさないことを示す。尚、基準値は250N/cmである。
Figure 0004396842
表1から明らかなように、接着強度は加圧水蒸気温度が101℃及び102℃では△であり、接着強度の評価基準値250Nを僅かに満たすと共に水蒸気処理をしないもの(ブランク)よりも接着強度は高かった。水蒸気の圧力は各処理温度での飽和水蒸気圧であるから、水蒸気温度が100℃よりも高い温度の飽和水蒸気は加圧水蒸気である。したがって、本実例によれば、樹脂材注入溝の塗膜表面に加圧水蒸気を接触した後に樹脂材を注入することにより、加圧水蒸気を接触しないものよりも接着強度を高めることができた。
外観については、加圧水蒸気温度が120℃で著しい異常が認められた。
表1から本発明の効果を確実に得るには、外観及び接着性を総合的に勘案すると、加圧水蒸気として井戸水を使用した場合には加圧水蒸気温度は103℃以上で120℃未満が好ましい。
尚、実施例1にかかる各断熱形材を−20℃で4時間保持した後80℃で4時間保持するサイクルを30サイクル繰り返す熱冷サイクル試験を行い、この熱冷サイクル後にも接着強度試験を行ったが、上記表1と同じ結果であった。
本実施例によれば、金属製形材に樹脂材を強固に接着できる。
放電処理設備やプラズマ処理設備のような新たな設備を設ける必要もないので、設備が簡単で且つ設備コストが安価にできる。
樹脂材注入溝に加圧水蒸気を接触させるので、注入溝の位置や形状、大きさが異なるものであっても溝内に加圧水蒸気を確実且つ均一に接触させることができる。
また、加圧水蒸気の接触(c)においては、アルミニウム陽極酸化皮膜の封孔処理に使用している通常の蒸缶をそのまま使用しているので、既存設備を利用でき、設備が簡単で且つ設備コストを安価にできる。
加圧水蒸気により焼付けを行わないので、塗料の焼き付け斑が生じ難い。
(実施例2)
A.実施例品の製造
実施例1の(c)加圧水蒸気の接触において、加圧水蒸気温度を105℃、110℃、120℃とし、各温度における接触時間を、30分と60分に変えたものについて、実施例1と同様に製造したものを実施例2とした。
B.実施例品の試験
各実施例品について、実施例1と同様に外観、接着強度について試験したので、その結果を下記表2に示す。
表2において、外観、接着強度の記号は、表1と同じ意味で使用した。
Figure 0004396842
表2から明らかなように、接着性については、加圧水蒸気温度が105℃、110℃、120℃のいずれの場合においても各処理時間(30分、60分)で良好な結果を得ることができた。したがって、高い接着性を得るためには、加圧水蒸気の接触時間(処理時間)は加圧水蒸気温度によっても異なるが、30分以上60分以下であることが好ましい。
外観については、加圧水蒸気温度が120℃の場合には、処理時間30、60分のものについて、異常が認められた。
外観及び接着性の全てを満足するには、加圧水蒸気の処理時間は120℃未満で30分以上60分以下が好ましい。
この実施例2においても、実施例1と同様な効果を得ることができる。
また、実施例2においても実施例1と同様に熱冷サイクル後の接着強度試験を行ったが、接着強度については上記表2と同じ結果であった。
(実施例3)
実施例3は、金属製形材の塗装として、実施例1のアクリルメラミン電着塗装に変えて、ウレタン樹脂静電塗装(ウレタン塗装)、アクリル樹脂静電塗装(アクリル塗装)をしたものを用いている。
A.実施例品の製造
実施例1の金属製形材の塗装(a)において、アルミ形材の湯洗処理後の電着塗装に換えて、ウレタン樹脂塗料(大日本塗料株式会社製:Vトップ)を静電スプレー塗装方法により30μmの膜厚になるように上塗り塗装した後、180℃で20分の乾燥を行なった(ウレタン塗装)。同様にアクリル樹脂塗料(大日本塗料株式会社製:デュラクロンCW)を塗装(アクリル塗装)したものの各々について、実施例1の加圧水蒸気の接触(c)において、それぞれ蒸気温度105、115、125℃で各60分接触した後、各々実施例1と同様に2成分硬質ウレタン樹脂を金属製形材の樹脂材注入溝に注入した。
B.実施例品の試験
実施例3の各実施例品について、硬質ウレタン樹脂の注入後4日間経過した後、外観及び接着強度試験を行ったのでその結果を下記表3に示す。尚、表3において、記号◎、○、△、×はそれぞれ表1と同じ意味で用いている。
Figure 0004396842
表3から明らかなように、実施例3によれば、ウレタン塗装、アクリル塗装のいずれの塗装においても、105℃、115℃、125℃の各温度において接着強度の基準値を満たしており、水蒸気温度(処理温度)105℃以上で十分な接着強度を得ることができた。
外観については、ウレタン塗装、アクリル塗装のいずれの塗装においても、125℃では異常が認められた。
外観及び接着性を満足するためには、ウレタン塗装、アクリル塗装のいずれの塗装でも105℃以上125℃未満が好ましい。
この実施例3においても、実施例1と同様な効果を得ることができる。
また、実施例3においても実施例1と同様に熱冷サイクル後の接着強度試験を行ったが、上記表3と同じ結果であった。
本発明は上述した実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
金属製形材1は、鋼材等の他の金属材であってもよい。
金属製形材に樹脂材を注入する工程を示す斜視図である。
符号の説明
1 アルミ形材(金属製形材)
3、5 樹脂材注入溝
6 樹脂材

Claims (1)

  1. 金属材間を樹脂材で連結してある断熱形材の製造方法であって、樹脂材注入溝を有する金属製形材に塗装を施し、焼付け乾燥し、乾燥後の樹脂材注入溝内の塗膜表面に加圧水蒸気を接触させた後、樹脂材注入溝に樹脂材を注入することを特徴とする断熱形材の製造方法。

JP2004263516A 2004-09-10 2004-09-10 断熱形材の製造方法 Expired - Fee Related JP4396842B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004263516A JP4396842B2 (ja) 2004-09-10 2004-09-10 断熱形材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004263516A JP4396842B2 (ja) 2004-09-10 2004-09-10 断熱形材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006077485A JP2006077485A (ja) 2006-03-23
JP4396842B2 true JP4396842B2 (ja) 2010-01-13

Family

ID=36157161

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004263516A Expired - Fee Related JP4396842B2 (ja) 2004-09-10 2004-09-10 断熱形材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4396842B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104118084A (zh) * 2013-04-27 2014-10-29 广东兴发铝业有限公司 一种制造隔热铝型材的设备及制造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104118084A (zh) * 2013-04-27 2014-10-29 广东兴发铝业有限公司 一种制造隔热铝型材的设备及制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006077485A (ja) 2006-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9458547B2 (en) Method for anodizing and dyeing metallic article
CN102650067B (zh) 被处理物品的涂布方法
EP3007271B1 (en) Internal antenna manufacturing method having capability to improve plating reliability
US20150083603A1 (en) Partial anodizing apparatus and anodizing method using the same
JP4418985B2 (ja) マグネシウム又はマグネシウム合金からなる製品の製造方法
JP4396842B2 (ja) 断熱形材の製造方法
JP2022125057A (ja) 少なくとも表面の全部又は一部が金属材料からなる基材であって、該金属材料の表面が孔を有する基材及び該基材と樹脂硬化物を含む基材-樹脂硬化物の複合体
US2171546A (en) Surface preparation
JP2016519693A5 (ja)
JP6528051B2 (ja) アルマイト部材、アルマイト部材の製造方法及び処理剤
CN107841753A (zh) 一种铝型材清洗喷涂固化工艺
JP3672506B2 (ja) アルミニウム合金の表面処理方法
CN104532317A (zh) 一种高耐腐蚀性塑料电镀工艺
JPH0523643A (ja) フツ素樹脂皮膜の形成方法及び該方法によりフツ素樹脂皮膜を形成した物品
KR101313014B1 (ko) Led 조명기기용 히트싱크의 표면 처리 방법
JP4378489B2 (ja) ラミネートシートの接着方法
US2207808A (en) Method of treating jointed electroplated articles
JPS63290296A (ja) アルミニウム又はその合金の塗装方法
JPH0523403A (ja) ゴルフボール成型用金型及び該金型を用いたゴルフボールの製造方法
TWI634985B (zh) 塗裝金屬帶的製造方法
CN109137025A (zh) 一种高耐腐蚀性塑料电镀工艺
JP4232649B2 (ja) アルミニウム又はアルミニウム合金の電着塗装方法
KR20090121708A (ko) 알루미늄 소재의 내전압 증가 방법
JP2800069B2 (ja) アルミニウムとステンレス鋼の積層材とその製造方法
CN108311360A (zh) 一种钢桶的漆膜喷涂方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20060615

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070622

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090925

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090930

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121030

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091013

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees