JPH0523643A - フツ素樹脂皮膜の形成方法及び該方法によりフツ素樹脂皮膜を形成した物品 - Google Patents

フツ素樹脂皮膜の形成方法及び該方法によりフツ素樹脂皮膜を形成した物品

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JPH0523643A
JPH0523643A JP3203402A JP20340291A JPH0523643A JP H0523643 A JPH0523643 A JP H0523643A JP 3203402 A JP3203402 A JP 3203402A JP 20340291 A JP20340291 A JP 20340291A JP H0523643 A JPH0523643 A JP H0523643A
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oxide film
fluorinated resin
chromium oxide
fluororesin
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Keisuke Ihara
敬介 井原
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 金属製の基材(1)表面にクロム酸化皮膜
(2)を形成し、該皮膜上にフッ素樹脂をコーティング
することにより、該基材(1)表面にフッ素樹脂皮膜
(3)を形成する。 【効果】 基材表面に密着性よくフッ素樹脂皮膜を形成
することができ、耐久性の良好なフッ素樹脂皮膜を得る
ことができる。更に、本発明方法により得られたフッ素
樹脂皮膜は、摩耗等によって劣化した場合には、基材を
傷つけることなく、容易に剥離除去することができ、よ
って新しい離型膜を形成することにより、基材を半永久
的に使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業の利用分野】本発明は、密着性に優れ、良好な耐
久性を示すと共に、皮膜を剥離して新たな皮膜を再生す
る場合に、基材を傷つけることなく良好に再生すること
が可能なフッ素樹脂皮膜の形成方法及び該方法によりフ
ッ素皮膜を形成した物品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属からなる基材表面にポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロ
エチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FE
P)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体等のフッ素樹脂からなる皮膜を
形成することにより、非粘着性、滑り性、耐食性等を付
与することが家庭用品から各種工業材料に至るまで広範
囲に行われている。
【0003】このようなフッ素樹脂皮膜は、通常のコー
ティング方法では、金属基材に密着性よく形成すること
ができず、このため金属基材表面にフッ素樹脂皮膜を形
成する場合、基材表面をサンドブラスト処理などにより
粗面化し、洗浄した後、基材表面とフッ素樹脂との密着
性を良好ならしめるためにプライマーを塗布してこれを
焼き付け、更に必要に応じてこのプライマーの上に中塗
を行い、最後にフッ素樹脂の仕上げ塗装を行なって焼き
付け処理するなどの方法が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな方法により形成されたフッ素樹脂皮膜は、通常プラ
イマー層、中塗層及び仕上げ層の3層以上の層からな
り、このため皮膜全体の厚さはどうしても厚くなり、基
材の寸法精度等を低下させる原因となる場合がある。
【0005】また、フッ素樹脂はそれ自体が優れた非粘
着性、滑り性を有するために上記方法においても基材と
の密着性は必ずしも十分ではなく、使用中に剥離等の不
都合を生じやすい上、その硬度も決して高くはなく、摩
耗し易い等の問題点もある。
【0006】なお、剥離や摩耗等によってフッ素樹脂皮
膜が劣化した場合には、劣化した皮膜を基材から剥離
し、新しい皮膜を再生することが必要となる場合もあ
り、この場合再生方法としては、例えば古い皮膜をサン
ドブラストなどにより物理的に皮膜を除去し、再び皮膜
を形成することが行われるが、このような物理的方法に
より皮膜除去を行うと、どうしても基材表面を傷つける
ことになり、微妙な寸法精度が要求される工業製品、例
えば金型等においては、基材自体が使用不可能になる場
合もある。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、フッ素樹脂皮膜を密着性よく形成することができ、
しかも剥離除去する場合には、基材を傷つけるようなこ
とがなく、容易かつ完全に除去することが可能なフッ素
樹脂皮膜を得ることができるフッ素樹脂皮膜の形成方法
及び該方法によりフッ素樹脂皮膜を形成した物品を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため、鋭意検討を重ねた結果、テトラ
フルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体
(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロア
ルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラ
フルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂は、黒色
クロムめっき、電解クロメート、クロムの陽極酸化等の
電解法により形成されたクロム酸化皮膜に対して良好な
密着性を示すこと、これらクロム酸化皮膜は、金属製基
材の表面に密着性よくしかも容易に形成されること、従
って基材表面にこれらクロム酸化皮膜を形成し、このク
ロム酸化皮膜上に上記フッ素樹脂をコーティングするこ
とにより、密着性よくフッ素樹脂皮膜を形成することが
できることを知見した。この方法によれば、基材表面の
粗面化処理やプライマー層、中塗層の形成を行う必要が
ないので、基材自体の精度を低下させることもなく、ま
たこのフッ素樹脂皮膜は上記クロム酸化皮膜を介して金
属基材表面に形成されているため密着性が良好であり、
更に上記クロム酸化皮膜は酸洗浄により容易かつ完全に
除去することが可能であるため、基材を損傷させること
なくフッ素樹脂皮膜を除去し、必要な場合は再度同様に
してフッ素樹脂皮膜の形成を行うことができることを見
出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0009】従って、本発明は、金属製の基材表面にク
ロム酸化皮膜を形成し、該皮膜上にフッ素樹脂をコーテ
ィングすることを特徴とするフッ素樹脂皮膜の形成方
法、及び、該方法によりフッ素樹脂皮膜を形成したこと
を特徴とする物品を提供するものである。
【0010】なお、クロム酸化皮膜上に密着性よくフッ
素樹脂皮膜を形成し得る理由は、明確ではないが、クロ
ム酸化皮膜にフッ素樹脂がその焼き付け時に配位結合す
ることによると思われる。また、クロム酸化皮膜は、そ
の種類や形成条件によってその表面がマイクロポーラス
な状態であったり、マイクロクラックが形成されていた
り、微粒子が積層された状態になっていたりするため、
これらの凹部内にフッ素樹脂層の一部が侵入し、アンカ
ー効果を発揮することも密着性に好影響を与えていると
思われる。
【0011】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明のフッ素樹脂皮膜の形成方法は、図1に示し
たように、まず金属製基材1の表面にクロム酸化皮膜2
を形成し、次いで該クロム酸化皮膜2上にフッ素樹脂を
コーティングしてフッ素樹脂コーティング層3を形成す
るものである。この場合、上記基材1としては、鉄製、
銅合金製、ステンレススチール製、ニッケル製等、種々
の金属からなるものを使用することができる。
【0012】本発明のフッ素樹脂皮膜の形成方法は、ま
ずこの金属製基材1表面にクロム酸化皮膜2を形成す
る。この場合、クロム酸化皮膜2としては、黒色クロム
めっき、電解クロメート、クロムの陽極酸化などによっ
て形成することができる。これらの電解法を実施する場
合、基材1の前処理、下地形成などに制限はないが、鉄
製や銅合金製の基材1にクロム酸化皮膜を形成する場合
は、基材1にニッケルめっき皮膜を形成し、その上にク
ロム酸化皮膜を形成することが好適である。
【0013】上記黒色めっき及び電解クロメート等の陰
極電解によってクロム酸化皮膜を形成する浴の組成とし
ては、特に制限はなく、クロム化合物と酢酸、酢酸塩、
フッ化物、尿素などの触媒及び硝酸塩、バリウム塩など
の添加剤を含有したものが用いられる。より具体的に
は、下記に示す浴を例示することができるが、勿論これ
に限定されるものでもなく、また下記組成においてその
成分濃度も適宜変更し得る。
【0014】組成1 無水クロム酸 100〜300g/L 塩化ニッケル 10〜30g/L 氷酢酸 1〜15ml/L 組成2 無水クロム酸 100〜300g/L バナジウム酸アンモン 10〜30g/L 酢酸 1〜15ml/L 組成3 無水クロム酸 200〜300g/L ケイフッ酸 0.1〜3ml/L 炭酸バリウム 1〜30g/L 組成4 無水クロム酸 300〜500g/L 水酸化ナトリウム 40〜120g/L 炭酸バリウム 3〜20g/L しょ糖 0.5〜8g/L ケイフッ酸 0.5〜5ml/L 組成5 重クロム酸塩 30〜100g/L 硫酸クロム 0.2〜3g/L フッ酸 0.05〜0.5g/L
【0015】なお、上記浴を用いて黒色クロムめっき又
は電解クロメートを行う場合の条件は適宜選定される
が、陰極電流密度は通常0.1〜50A/dm2、より
好ましくは20〜40A/dm2であり、また浴温は−
10〜25℃、特に0〜10℃である。
【0016】更に、クロムの陽極酸化に用いる電解液と
しては、クロム化合物、硫酸等の酸根、フッ化物等の触
媒などを含有する通常の組成の電解液を使用することが
でき、具体的には下記に示す組成の電解液を例示するこ
とができる。
【0017】 無水クロム酸 150〜350g/L 硫酸 300〜500g/L フッ化マグネシウム 0.1〜5g/L
【0018】この陽極酸化は、陽極電解処理と陰極電解
処理とを交互に行うもので、この場合陽極及び陰極電流
密度をそれぞれ0.01〜3A/dm2とし、1〜60
秒毎に陽極電解と陰極電解とを反転させることが好まし
い。なお、浴温は40〜60℃が好適である。
【0019】ここで、陰極電解によるクロム酸化物の皮
膜形成は、マイクロクラックや微粒子積層体の形態とす
ることができ、電解条件等を調節することにより、この
ような形態を形成するようにすることが好ましい。更
に、クロムの陽極酸化皮膜の場合は、ワークに対し陰極
電解処理と陽極電解処理を交互に繰り返し行うことによ
って、マイクロポーラスな形態を有するクロム酸化皮膜
とすることができる。
【0020】これらのクロム酸化皮膜層2の厚さは、特
に制限されるものではないが、0.01〜10μm、よ
り好適には1〜3μmとすることが好ましく、クロム酸
化皮膜2の厚さが0.01μm未満であるとフッ素樹脂
皮膜との間に良好な密着性が得られない場合がある。
【0021】なお、これらのクロム酸化皮膜2を形成す
る場合、通常基材に前処理を施すが、この前処理は基材
を脱脂した後、水洗し、酸活性すればよく、サンドブラ
ストなどによる粗面化処理を施す必要は必ずしもなく、
従って基材の表面精度を低下させることなく、該クロム
酸化皮膜を形成することができるものである。なおま
た、クロム酸化皮膜は、上記のものに限定されるもので
はなく、溶射、PVD、CVDなどにより形成すること
もできる。
【0022】次に、このクロム酸化皮膜2上にフッ素樹
脂をコーティングしてフッ素樹脂コーティング層3を形
成する。この場合使用されるフッ素樹脂としては、特に
限定されるものではないが、テトラフルオロエチレン・
ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラ
フルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)等が好ましく使用され、これらフッ素樹脂
を粉体又はディスパージョンで上記クロム酸化皮膜上に
コーティングし、これを加熱して焼き付けることによ
り、密着性良好にフッ素樹脂コーティング層を形成する
ことができる。なお、コーティングや焼き付けの条件
は、フッ素樹脂コーティングにおける通常の条件とする
ことができる。また、このフッ素樹脂コーティング層3
の厚さは、特に制限されるものではなく、その目的に応
じて適宜選定される。
【0023】本発明方法により形成されたフッ素樹脂皮
膜は、良好な密着性を有し、従って耐久性に優れるもの
であり、また摩耗等によりフッ素樹脂皮膜が劣化した場
合には、この皮膜を剥離除去して新しい皮膜を容易に形
成することができる。
【0024】即ち、フッ素樹脂皮膜が摩耗した場合に
は、最表面のフッ素樹脂層の大部分をウォータージェッ
ト等により取り除いた後、塩酸等の酸でクロム酸化皮膜
を溶解除去することにより、基材を傷つけることなく、
即ち基材の精度を低下させることなく、化学的に両皮膜
を剥離することができ、再び上記クロム酸化皮膜及びフ
ッ素樹脂皮膜を基材に形成することにより、容易にしか
も基材の精度を低下させることなくフッ素樹脂皮膜を再
生することができるものである。
【0025】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記実施例に制限されるものではな
い。
【0026】[実施例1]ニッケル製の基材表面に下記
(1)〜(9)の工程を順次施して、陰極電解法による
クロム酸化皮膜層を形成した。 (1)溶剤脱脂 (2)水洗 (3)アルカリ脱脂 (4)水洗 (5)酸活性 (6)水洗 (7)陰極電解法によるクロム酸化皮膜の形成 (8)水洗 (9)乾燥(60℃,30分) なお、(7)のクロム酸化皮膜形成工程は、次の条件で
行った。浴組成 無水クロム酸 400g/L NR−10(荏原ユージライト(株)製) 10g/L NR−20(荏原ユージライト(株)製) 9g/L NR−30(荏原ユージライト(株)製) 30g/L ゼロミストHT−2(荏原ユージライト(株)製) 0.4g/L陰極電解条件 浴温度 18℃ 陰極電流密度 30A/dm2 めっき時間 6分 めっき膜厚 1.5μm
【0027】基材表面に形成されたクロム酸化皮膜は、
マイクロクラックが微細に形成されたクロム酸化物の積
層体の形状であった。
【0028】次いで、このクロム酸化皮膜を形成した基
材を150℃で30分間予熱した後、クロム酸化皮膜上
にFEPディスパージョンをスプレーガンにより吹き付
けて塗装し、380℃で1時間加熱してこれを焼き付
け、FEPコーティング層を形成した。なお、FEPデ
ィスパージョンの塗装は2回塗りで行い、膜厚10μm
のフッ素樹脂皮膜を形成した。
【0029】得られたフッ素樹脂皮膜は、基材表面に良
好に密着していた。また、最表面のフッ素樹脂皮膜の大
部分をウォータージェットで取り除いた後、35%塩酸
溶液に3時間浸漬してクロム酸化皮膜を溶解除去したと
ころ、基材を痛めることなく良好かつ完全にクロム酸化
皮膜層を剥離除去することができた。そして、この基材
表面に上記方法により再びフッ素樹脂皮膜を形成するこ
とにより、容易に皮膜を再生することができた。
【0030】[実施例2]実施例1と同様のニッケル製
の基材表面に下記(1)〜(9)の工程を順次施して、
陽極酸化法によるクロム酸化皮膜層を形成した。 (1)溶剤脱脂 (2)水洗 (3)アルカリ脱脂 (4)水洗 (5)酸活性 (6)水洗 (7)陽極酸化法によるクロム酸化皮膜の形成 (8)水洗 (9)乾燥(60℃,30分) なお、(7)のクロム酸化皮膜形成工程は、次の条件で
行った。浴組成 無水クロム酸 250g/L 硫酸 450g/L フッ化マグネシウム 0.5g/L電解条件 浴温度 50℃ 電流密度 マイナス電解0.3A/dm2とプラス電解 0.3A/dm2とを1分ごとに反転させた めっき時間 30分 めっき膜厚 0.3μm
【0031】基材表面に形成されたクロム酸化皮膜は、
マイクロポーラスが微細に形成された高強度を有する皮
膜であった。
【0032】次いで、このクロム酸化皮膜を形成した基
材を150℃で30分間予熱した後、クロム酸化皮膜上
にPFAディスパージョンをスプレーガンにより吹き付
けて塗装し、400℃で1時間加熱してこれを焼き付
け、PFAコーティング層を形成した。なお、PFAデ
ィスパージョンの塗装は2回塗りで行い、膜厚10μm
のフッ素樹脂皮膜を得た。
【0033】得られたフッ素樹脂皮膜は、基材表面に良
好に密着していた。また、最表面のフッ素樹脂皮膜の大
部分をウォータージェットで取り除いた後、35%塩酸
溶液に3時間浸漬してクロム酸化皮膜を溶解除去したと
ころ、基材を痛めることなく良好かつ完全にクロム酸化
皮膜層を剥離除去することができた。そして、この基材
表面に上記方法により再びフッ素樹脂皮膜を形成するこ
とにより、容易に皮膜を再生することができた。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のフッ素樹
脂皮膜の形成方法によれば、基材との密着性が良好なフ
ッ素樹脂皮膜を得ることができ、このため耐久性に優れ
るフッ素樹脂皮膜を形成することができるものである。
更に、本発明方法により得られたフッ素樹脂皮膜は、摩
耗等によって劣化した場合には、基材を傷つけることな
く、容易に剥離除去することができ、よって新しい離型
膜を形成することにより、基材を半永久的に使用するこ
とができる。
【0035】従って、本発明方法によりフッ素樹脂皮膜
を形成した物品は、耐久性に優れる上、フッ素樹脂皮膜
が劣化した場合には、該皮膜を再生することにより半永
久的に使用し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフッ素樹脂皮膜の形成方法により、基
材表面にフッ素樹脂皮膜を形成した状態を示す部分拡大
断面図である。
【符号の説明】
1 基材 2 クロム酸化皮膜 3 フッ素樹脂コーティング層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製の基材表面にクロム酸化皮膜を形
    成し、該皮膜上にフッ素樹脂をコーティングすることを
    特徴とするフッ素樹脂皮膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法によりフッ素樹脂皮
    膜を形成したことを特徴とする物品。
JP3203402A 1991-07-19 1991-07-19 フツ素樹脂皮膜の形成方法及び該方法によりフツ素樹脂皮膜を形成した物品 Pending JPH0523643A (ja)

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