JP4395449B2 - 搬送ライン装置 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ機などに代表される遊技機や遊技盤を搬送する際などに用いられる搬送ライン装置に関するものである。
従来より、遊技機工場の搬送ラインでは、遊技機や遊技盤などの被搬送物を搬送する作業が行われている。例えば、特許文献1では、遊技機の搬送方向に沿って複数設けられたローラで遊技機の底面を支持するとともに、前記搬送方向に延びる断面コ字状のレール(案内部材)で遊技機の上部を支持する搬送ラインが提案されている。
なお、特許文献1に示されるように、被搬送物を直立状態でしかも横向きに搬送するように搬送ラインを構成すると、搬送ラインの横幅を狭く抑えることができるため、搬送ラインを複数列配置することが可能となる。
特開2003−154143号公報([0003]、図3など)
しかし、搬送ラインが複数列配置される場合、作業効率が搬送ラインごとに異なると、搬送される被搬送物が滞る搬送ラインや、逆に被搬送物が不足する搬送ラインが生じる。
よって、作業効率の差異などを考慮して、被搬送物を、被搬送物が滞っている搬送ラインから被搬送物が不足している搬送ラインに移動させることが要望されている。被搬送物を移動させる移動装置としては、遊技機を真空吸引して移動させる移動装置や、ハンドアームで遊技機を把持して移動させる移動装置などが考えられる。しかし、これらの装置は大型かつ高価な場合が多い。よって、これらの装置を搬送ラインの近傍に新たに設けることは、スペース的にもコスト的にも問題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、搬送ライン間で被搬送物を移動させることができ、かつスペース的にもコスト的にも有利な搬送ライン装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、遊技機または遊技盤を被搬送物として直立状態で搬送する複数の搬送ラインが並列に配置された搬送ライン装置であって、前記複数の搬送ラインは、それぞれ複数単位の搬送手段によって構成されるとともに、搬送方向に対して角度をなすように回転可能な回転部となる搬送手段をそれぞれ含み、前記回転部となる搬送手段は、第1端から第2端までの長さが前記被搬送物の横方向の寸法よりも長く設定されるとともに、前記被搬送物を前記第1端から前記第2端に水平方向に移動させる駆動手段を有し、前記回転部は、前記搬送方向に延びるとともに前記被搬送物が搬送可能な状態で前記被搬送物の上部を支持する上部支持部材と、前記搬送方向に延びるとともに前記被搬送物が搬送可能な状態で前記被搬送物の下部を支持する下部支持部材と、前記上部支持部材と前記下部支持部材とを、前記被搬送物の高さと略同じ距離だけ離間させた状態で支持するフレーム部材と、前記フレーム部材を回転可能に支持するとともに、前記フレームの回転に伴い、前記上部支持部材及び前記下部支持部材をそれぞれ同じ角度だけ回転させる回転支持部材とを備え、前記フレーム部材は、上下方向に延びる柱状部材と、前記柱状部材の上端側が接続されるとともに前記上部支持部材の中央部に接続される上部支持板と、前記柱状部材の下端側が接続されるとともに前記下部支持部材の中央部に接続される下部支持板とを備え、前記回転部の前記第1端が上流側の搬送手段の終端に接近するとともに、前記回転部の前記第2端が下流側の搬送手段の始端に接近した状態で、送り側となる搬送ラインの回転部が有する駆動手段を駆動させて、送り側となる搬送ラインの回転部に前記被搬送物を搬入し、送り側となる搬送ラインの回転部及び受け側となる搬送ラインの回転部を垂直方向に延びる回転軸を中心として回転させることにより、送り側となる搬送ラインの回転部の第2端と受け側となる搬送ラインの回転部の第1端とが、両者の間に搬送手段が介在していない状態で近接するとともに同じ高さに位置するようになり、それら搬送ライン間で前記被搬送物を移動させる移動経路が直線状に形成可能となり、前記移動経路が形成された状態で、送り側となる搬送ラインの回転部が有する駆動手段と受け側となる搬送ラインの回転部が有する駆動手段とを同一方向に駆動させることにより、前記被搬送物を移動させることを特徴とする搬送ライン装置をその要旨とする。
なお、遊技機または遊技盤を被搬送物として横方向に搬送する複数の搬送ラインが並列に配置された搬送ライン装置であって、前記複数の搬送ラインは、それぞれ複数単位の搬送手段によって構成されるとともに、搬送方向に対して90°回転可能な回転部となる搬送手段をそれぞれ含み、送り側となる搬送ラインの回転部及び受け側となる搬送ラインの回転部を90°回転させることにより、それら搬送ライン間で前記被搬送物を移動させる移動経路が直線状に形成可能なことを特徴とする搬送ライン装置であることが好ましい
従って、請求項に記載の発明によると、送り側となる搬送ラインの回転部及び受け側となる搬送ラインの回転部を回転させることにより、それら搬送ライン間で被搬送物を移動させる移動経路が形成されるようになっている。このため、搬送ライン上の被搬送物に過不足が生じたとしても、回転部の回転により形成された移動経路を介して搬送ライン間で被搬送物を移動させることができるため、搬送ライン上の被搬送物の数を調整することができる。また、隣接する搬送ライン間での被搬送物の移動を繰り返すことにより、複数列離れた搬送ラインに被搬送物を移動させることもできる。
さらに、搬送ラインの一部を構成する既存の搬送手段を回転部とすることで、搬送ライン間での被搬送物の移動を実現させているため、被搬送物を移動させるための移動装置を新たに設けなくても済む。よって、スペース的にもコスト的にも有利な搬送ライン装置を実現することができる。
ここで、被搬送物としては、遊技機または遊技盤が挙げられる。また、「複数の搬送ラインが並列に配置」されるとは、複数の搬送ラインが並んだ状態で互いに平行に配置されている場合のみならず、略平行に配置されている場合も含むこととする。
搬送ラインは、回転部となる搬送手段を1つだけ含んでいてもよいし、回転部となる搬送手段を2つ以上含んでいてもよい。また、搬送ラインを構成する搬送手段の全てが回転部となる搬送手段であってもよい。
また、回転部は手動で回転するものであってもよいが、何らかの駆動手段により自動で回転するものであることが好ましい。このようにすれば、作業者が回転部を回転させなくても、回転部が自動的に回転するため、被搬送物を移動させる作業をより効率良く行うことができる。
回転部は、搬送方向に対して角度をなすように回転可能であれば、回転角度が限定されることはないが、搬送方向に対して90°回転可であれば特に好ましい。このようにすれば、回転部を90°回転させた際に、被搬送物が搬送方向と直交する方向に移動するため、どちらの搬送ラインからも同じ条件で被搬送物を移動させることができる。つまり、どちらの搬送ラインから被搬送物を移動させる場合であっても、被搬送物は、回転部にて移動方向が90°変更された状態で移動経路を移動する。
また、送り側となる搬送ラインの回転部を90°回転させた場合に、送り側となる搬送ラインの回転部の先端と受け側となる搬送ラインとの距離が最短となり、受け側となる搬送ラインの回転部を90°回転させた場合に、受け側となる搬送ラインの回転部の先端と送り側となる搬送ラインとの距離が最短となる。よって、回転部の回転角度を90°としない場合に比べて回転部を短くしたとしても、移動経路が形成可能となる。その結果、回転部が軽量化されるため、回転部の回転時に必要な力を小さくすることができる。
なお、送り側となる搬送ラインの回転部及び受け側となる搬送ラインの回転部を回転させた際に、送り側となる搬送ラインの回転部の先端と受け側となる搬送ラインの回転部の先端とが近接して、全体として一直線上の移動経路になることが好ましい。なお、この場合、回転部の先端同士が少なくとも衝突しないようにすることが必要である。このようにすれば、被搬送物を、送り側となる搬送ラインの回転部から受け側となる搬送ラインの回転部に確実に受け渡すことができる。
また、送り側となる搬送ラインの回転部及び受け側となる搬送ラインの回転部を回転させた際に、送り側となる搬送ラインの回転部の先端と受け側となる搬送ラインの回転部の先端とが同じ高さに位置することが好ましい。このようにすれば、送り側の回転部と受け側の回転部とのつなぎ目に段差が生じないため、搬送ライン間で被搬送物をスムーズに移動させることができる。
また、前記回転部となる前記搬送手段よりも上流側にある搬送手段に、前記回転部が回転する際に前記搬送ライン上にある前記被搬送物を停止させるストッパ部材が設けられていることが好ましい。このようにすれば、回転部となる搬送手段よりも上流側にある搬送手段からの被搬送物の落下を防止できる。さらに、ストッパ部材は、回転部となる搬送手段のすぐ上流側にある搬送手段において、回転前の回転部の先端と向かい合う端部に設けられることがより好ましい。このようにすることで、回転部となる搬送手段よりも上流側にある搬送手段において、どの位置に被搬送物があったとしても、ストッパ部材によって被搬送物を停止させることができる。ゆえに、被搬送物の落下をより確実に防止することができる。
ところで、遊技盤は、制御装置などが配置される背面側の突出量が大きいのに対して、表面側の突出量が背面側の突出量に比べて小さくなっている。そこで、前記被搬送物が前記遊技盤であって、前記搬送ラインが2列配置される場合、前記一方の搬送ラインにある前記遊技盤の表面と、前記他方の搬送ラインにある前記遊技盤の表面とを向かい合わせるようにすれば、隣接する搬送ライン間の距離を短くすることができる。
また、請求項に記載の発明によると、作業者が被搬送物を移動させなくても、駆動手段が被搬送物を自動的に移動させるため、被搬送物を移動させる作業をより効率良く行うことができる。
なお、送り側となる搬送ラインの回転部が有する駆動手段のみを駆動させて、被搬送物を移動させてもよいが、送り側となる搬送ラインの回転部が有する駆動手段と受け側となる搬送ラインの回転部が有する駆動手段とを同一方向に駆動させて、被搬送物を移動させることが好ましい。このようにすれば、送り側となる搬送ラインの回転部にある被搬送物を、より確実に受け側となる搬送ラインの回転部に移動させることができる。
駆動手段は、例えば被搬送物を支持する複数の転動体で構成される。転動体を含む駆動手段としては、回転部となる搬送手段に所定間隔を隔てて回転可能に設けられ、被搬送物が載置される複数のローラと、ローラを駆動させるモータなどのアクチュエータとからなるものなどが挙げられる。また、回転部となる搬送手段に所定間隔を隔てて回転可能に設けられる複数のローラと、複数のローラに巻回され、被搬送物を支持するベルト部材と、ローラを駆動させるモータなどのアクチュエータとからなるもの(いわゆる「ベルトコンベア」)などが挙げられる。
請求項に記載の発明は、請求項において、前記フレーム部材に、前記被搬送物を検知して検知信号を出力する検知手段が設けられ、前記検知手段から出力される検知信号に基づいて、送り側となる搬送ラインの回転部に前記被搬送物が存在するか否かを判定するとともに、受け側となる搬送ラインの回転部に前記被搬送物が存在するか否かを判定する判定手段が設けられ、送り側となる搬送ラインの回転部に前記被搬送物が存在しないと前記判定手段が判定した場合に、送り側となる搬送ラインの回転部が有する駆動手段を駆動させて、送り側となる搬送ラインの回転部に前記被搬送物を搬入し、送り側となる搬送ラインの回転部に前記被搬送物が存在するとともに、受け側となる搬送ラインの回転部に前記被搬送物が存在しないと前記判定手段が判定した場合に、送り側となる搬送ラインの回転部及び受け側となる搬送ラインの回転部が回転して前記移動経路が形成され、受け側となる搬送ラインの回転部に前記被搬送物が存在すると前記判定手段が判定した場合に、受け側となる搬送ラインの回転部が有する駆動手段を駆動させて、受け側となる搬送ラインの回転部から前記被搬送物を搬出することをその要旨とする。
従って、請求項に記載の発明によると、判定手段の判定結果に基づいて回転部が回転することから、搬送ライン間での被搬送物の移動を正確に行うことができる。即ち、送り側となる搬送ラインの回転部に被搬送物が存在しない場合や、受け側となる搬送ラインの回転部に被搬送物が存在する場合などのような、搬送ライン間での被搬送物の移動が不可能な場合に、回転部が回転しなくなる。このため、送り側となる搬送ラインの回転部に被搬送物が存在していないのにもかかわらず、被搬送物を送り側の回転部に搬送できなくなる。また、移動経路が形成される場合には、受け側の回転部に別の被搬送物が存在しないため、被搬送物を受け側の回転部に確実に移動させることができる。
前記判定手段は、例えば、送り側となる搬送ラインの回転部や受け側となる搬送ラインの回転部に存在する被搬送物を検知する検知手段からの入力信号に基づいて判定を行う。このような検知手段としては、被搬送物が検知部上に載置されるなどして同検知部が押圧されている間のみ検知信号を出力する機械式スイッチ(メカスイッチ)、例えば被搬送物が近づいたときに検知信号を出力する電磁式スイッチ(近接スイッチ)や光センサ、例えば被搬送物が接触したときに検知信号を出力する接触センサなどが挙げられる。なお、前記検知手段は、送り側となる搬送ラインの回転部及び受け側となる搬送ラインの回転部の近傍にそれぞれ1つずつ設けられることが好ましい。検知信号の入力先としては、例えば前記メイン制御手段や前記サブ制御手段などが挙げられる。即ち、判定手段を、メイン制御手段やサブ制御手段と兼用させてもよい。
また、請求項に記載の発明によると、送り側となる搬送ラインの回転部に被搬送物が存在しない場合や、受け側となる搬送ラインの回転部に被搬送物が存在する場合などのような、搬送ライン間での被搬送物の移動が不可能な場合に、送り側または受け側となる搬送ラインの回転部が有する駆動手段を駆動して被搬送物を搬入または搬出することにより、被搬送物が移動可能な状態を積極的につくり出すことができる。よって、被搬送物が移動不能な状態となる期間が短くなるため、搬送ライン間で被搬送物を移動させる作業をより効率良く行うことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2において、前記上部支持部材は、断面コ字状をなし、前記被搬送物の上部が挿入された状態で前記被搬送物を倒れないように支持しており、前記回転部となる搬送手段の両端部に、前記回転部が回転する際に前記回転部上にある前記被搬送物を停止させるストッパ部材が設けられ、前記下部支持部材に、複数の下側ローラが所定間隔を隔てて回転可能に配設され、前記下側ローラは、前記被搬送物の底面に接触する下側ローラ本体と、前記下側ローラ本体の両端側に設けられ、前記下側ローラ本体の外側に向かうに従って徐々に直径が大きくなる下側ローラ用ガイド部とを備えることをその要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項において、送り側となる搬送ラインの回転部が受け側となる搬送ラインの回転部よりも上流側に位置しており、送り側となる搬送ラインの回転部の第2端を受け側となる搬送ラインの回転部の回転軸に向けて回転させるとともに、受け側となる搬送ラインの回転部の第1端を送り側となる搬送ラインの回転部の回転軸に向けて回転させることにより、前記移動経路が直線状に形成可能となることをその要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項において、前記回転部が搬送方向に対して角度をなす回転位置にある場合に、角度をなす回転位置にある回転部の上流側の搬送手段が有するアクチュエータを停止させることにより、角度をなす回転位置にある回転部の上流側の搬送手段上にある前記被搬送物を停止させることをその要旨とする。
なお、前記搬送ラインは、前記被搬送物を直立状態で搬送するものであり、前記回転部は、前記被搬送物が搬送可能な状態で前記被搬送物の上部を支持する上部支持部材と、前記被搬送物が搬送可能な状態で前記被搬送物の下部を支持する下部支持部材と、前記上部支持部材と前記下部支持部材とを、前記被搬送物の高さと略同じ距離だけ離間させた状態で支持するフレーム部材と、前記フレーム部材を回転可能に支持する回転支持部材と、前記回転支持部材を回転駆動させる回転駆動機構と、前記回転駆動機構の駆動を制御する回転駆動機構制御手段とを備えることが好ましい
このようにした場合、搬送ライン上に存在する被搬送物が直立状態で搬送されるため、被搬送物を搬送する過程で、被搬送物に対する作業(機能検査など)を行うことができる。しかも、回転部上に存在する被搬送物も、上部支持部材及び下部支持部材により上下2箇所において支持されて直立状態となる。このことから、被搬送物を回転させて、被搬送物の表面側及び裏面側に対する作業を行うことができる。また、回転部が回転するときであっても、被搬送物が上部支持部材及び下部支持部材によって支持されるため、被搬送物が倒れやすい直立状態であるにもかかわらず、被搬送物の移動及び回転をより安定的に行うことができる。さらに、被搬送物が安定的に支持されるため、被搬送物の移動及び回転を素早く行うこともできる。
また、回転部上に存在する被搬送物は、上部支持部材及び下部支持部材によって直立状態で支持される。よって、被搬送物が例えば寝た状態で支持される場合に比べて被搬送物の接地面積が小さくなるため、省スペース化を図ることができる。
なお、上部支持部材が、前記被搬送物が搬送可能な状態で前記被搬送物の上部を支持する態様としては、被搬送物の移動方向に延びる断面コ字状のレール(案内部材)内に被搬送物の上部を挿入した状態で、被搬送物の上部を支持することなどが挙げられる。また、被搬送物の移動方向に沿って所定間隔を隔てて回転可能に設けられる複数のローラを被搬送物の上面に接触させた状態で、被搬送物の上部を支持することなどが挙げられる。
一方、下部支持部材が、前記被搬送物が搬送可能な状態で前記被搬送物の下部を支持する態様としては、被搬送物の移動方向に沿って所定間隔を隔てて回転可能に設けられる複数のローラを被搬送物の下面に接触させた状態で、被搬送物の下部を支持することなどが挙げられる。また、複数のローラに巻回されるベルト部材の外周面を被搬送物の下面に接触させた状態で、被搬送物の下部を支持することなどが挙げられる。
前記回転駆動機構としては、モータなどのアクチュエータなどが挙げられる。また、前記回転駆動機構制御手段を、前記メイン制御手段や前記サブ制御手段と兼用させてもよい。
以上詳述したように、請求項1〜に記載の発明によれば、搬送ライン間で被搬送物を移動させることができ、かつスペース的にもコスト的にも有利な搬送ライン装置を提供することができる。
特に、請求項に記載の発明によれば、搬送ライン間で被搬送物を移動させる作業を効率良く行うことができる。
以下、本発明を、パチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)を搬送する際に用いられる搬送ライン装置として具体化した一実施形態を図1〜図6に基づき説明する。本実施形態では、搬送ライン装置31を、(1)搬送ライン装置31全体の概略構成、(2)非回転部となる遊技機搬送機構20、(3)回転部21a,21bとなる遊技機搬送機構20、(4)搬送ライン装置31の電気的構成の順に説明する。
(1)搬送ライン装置31全体の概略構成
図1,図2に示されるように、搬送ライン装置31は、互いに平行に配置された2列の搬送ライン32a,32bを備えている。各搬送ライン32a,32bでは、矢印F1方向(即ち横方向)に被搬送物としてのパチンコ機10を直立状態で搬送する作業が行われるようになっている。搬送ライン32a,32bは、パチンコ機10を複数台同時に並べて支持可能な長さを有しており、数m〜十数mの全長を有している。そして、パチンコ機10を搬送する過程では、パチンコ機10に対する機能検査などが行われる。
搬送ライン32a,32bは、パチンコ機10を搭載可能なライン本体33と、そのライン本体33を支持するベースフレーム34とを備えている。ライン本体33はベースフレーム34上に設けられている。このベースフレーム34の高さは、ライン本体33に搭載されたパチンコ機10が作業者の腰から胸の間に位置するような高さに設定されている。
図1,図2に示されるように、搬送ライン32a,32bは、それぞれ3つの遊技機搬送機構20(搬送手段)を搬送方向(矢印F1方向)に沿って並べることによって構成されている。また、搬送ライン32a,32bは、機能の異なる2種類の遊技機搬送機構20を含んでいる。即ち、搬送ライン32a,32bの両端には、搬送機能のみを有する遊技機搬送機構20が配置され、搬送ライン32a,32bの中央には、搬送機能に加え回転機能を有する遊技機搬送機構20が配置されている。なお、説明の便宜上、前者を非回転部となる遊技機搬送機構20と呼び、後者を回転部21a,21bとなる遊技機搬送機構20と呼ぶものとする。
(2)非回転部となる遊技機搬送機構20
非回転部となる遊技機搬送機構20は、複数のコンベア支持部44bによって支持された遊技機搬送用ローラコンベア44を備えている。また、各遊技機搬送用ローラコンベア44には、複数の下側ローラ61が、所定間隔を隔てて回転可能に配設されている。各下側ローラ61は、いずれも同一の高さに配置されており、パチンコ機10の搬送方向に沿って一直線上に配置されている。これら下側ローラ61は、回転軸がパチンコ機10の搬送方向に直交するように配置されている。また、下側ローラ61の回転軸方向の寸法は、パチンコ機10の底面10aの前後方向の寸法よりも若干大きくなるように設定されている。隣り合う下側ローラ61の間隔は、パチンコ機10の底面10aの搬送方向の寸法よりも短く、5〜20cm程度に設定されている。そして、各下側ローラ61の周面は、遊技機搬送用ローラコンベア44にパチンコ機10が搭載された際に、パチンコ機10の底面10aに接触するようになっている。換言すると、パチンコ機10は各下側ローラ61上に載置可能になっている。そして、各下側ローラ61は、パチンコ機10の搬送時に転動して同パチンコ機10のスムーズな移動を促すようになっている。
図2に示されるように、各下側ローラ61は、回転駆動モータ48などのアクチュエータによって回転駆動されるようになっている。具体的には、各下側ローラ61は、下側ローラ61に巻回された図示しないタイミングベルトなどの動力伝達機構により、一体的に回転駆動される。つまり、下側ローラ61は、回転駆動モータ48により同調して回転駆動される。
一方、図1に示されるように、遊技機搬送用ローラコンベア44の上方にある上側フレーム45には、搬送方向に延びる断面コ字状のレール46が設けられている。レール46は、パチンコ機10の上部の厚さよりも若干幅広(例えば1〜2cm)に形成されており、パチンコ機10の上部を挿入した状態で同パチンコ機10が倒れないように支持している。
従って、こうした遊技機搬送用ローラコンベア44に搭載されたパチンコ機10は、底面10aが前記下側ローラ61によって支持されるとともに、上部がレール46によって支持される。このため、下側ローラ61が回転すると、パチンコ機10は、上部及び下部が支持された状態で図1,図2の矢印F1方向(即ち搬送方向)に搬送される。これにより、搬送時におけるパチンコ機10の転倒が防止される。
(3)回転部21a,21bとなる遊技機搬送機構20
図1〜図4に示されるように、回転部21a,21bとなる遊技機搬送機構20は、非回転部となる遊技機搬送機構20と同様の搬送機能に加えて、回転機能を有したものである。回転部21a,21bは、上部支持レール36(上部支持部材)、遊技機移動用ローラコンベア43(下部支持部材)、コンベア支持部43a(回転支持部材)、回転駆動モータ54(回転駆動機構)及びフレーム部材35を備えている。フレーム部材35は、上下方向に延びる一対の柱状部材35aと、両柱状部材35aの下端側が接続される下部支持板37と、両柱状部材35aの上端側が接続される上部支持板50とを備えている。上部支持板50は、支持軸47の中央部に固定されており、支持軸47の基端は、上部支持レール36の中央部に接続されている。これにより、上部支持レール36がフレーム部材35に取り付けられる。なお、支持軸47は、先端部が前記上側フレーム45に取り付けられた軸受部47a(図1参照)を挿通しており、上側フレーム45に対して回転可能になっている。また、上部支持レール36は、断面コ字状をなし、遊技機移動用ローラコンベア43の上方に設けられている。上部支持レール36は、パチンコ機10の上部の厚さよりも若干幅広(例えば1〜2cm)に形成されており、パチンコ機10の上部を挿入した状態で同パチンコ機10が倒れないように支持している。即ち、上部支持レール36は、前記レール46と略同様の構成をなしている。
また、フレーム部材35を構成する下部支持板37上には、遊技機移動用ローラコンベア43が設置されている。これにより、遊技機移動用ローラコンベア43は、フレーム部材35の回転に伴い、同フレーム部材35に取り付けられた上部支持レール36と同じ角度だけ回転する。よって、フレーム部材35は、回転部21a,21bの回転時において上部支持レール36と遊技機移動用ローラコンベア43との位置ズレを防止することができる。また、遊技機移動用ローラコンベア43は、パチンコ機10が搬送可能な状態でパチンコ機10の下部を支持するようになっている。詳述すると、遊技機移動用ローラコンベア43には、複数の下側ローラ22が、所定間隔を隔てて回転可能に配設されている。なお、本実施形態において、各下側ローラ22は、前記遊技機搬送用ローラコンベア44に設けられた前記下側ローラ61と同一のものである。
即ち、図4に示されるように、下側ローラ22は、下側ローラ本体23と、一対の下側ローラ用ガイド部24とを備えている。下側ローラ本体23は、パチンコ機10の底面10aに接触するようになっている。一方の下側ローラ用ガイド部24は、下側ローラ本体23の中心から一端部側に設けられており、他方の下側ローラ用ガイド部24は、下側ローラ本体23の中心から他端部側に設けられている。即ち、前記一対の下側ローラ用ガイド部24は、互いに離間して設けられており、下側ローラ本体23と一体回転するようになっている。一対の下側ローラ用ガイド部24の間隔は、パチンコ機10の底面10aの前後方向の寸法よりも若干大きくなるように設定されている。各下側ローラ用ガイド部24の直径は、下側ローラ本体23の直径よりも大きくなっている。下側ローラ用ガイド部24の内側部分(テーパ面がある部分)は、下側ローラ本体23の外側に向かうに従って徐々に直径が大きくなるように形成されている。そのため、遊技機移動用ローラコンベア43にパチンコ機10が載置された際、下側ローラ用ガイド部24の内側部分の外周面(ガイド面)24aは、パチンコ機10の底面10aに接触可能となる。これにより、パチンコ機10が下側ローラ本体23から下側ローラ用ガイド部24側に移動しようとした場合でも、パチンコ機10は、下側ローラ用ガイド部24の外周面24aに接触して、下側ローラ本体23側に戻される。よって、搬送中のパチンコ機10が下側ローラ22上からはみ出したり、脱落したりするのを防止できる。なお、下側ローラ用ガイド部24の外周面24aが回転軸に対して傾斜する傾斜角度は、本実施形態では60°である。また、本実施形態の下側ローラ用ガイド部24は、耐磨耗性に優れたフッ素系樹脂材料を用いて形成されている。
図2,図3に示されるように、各下側ローラ22は、回転駆動モータ49などのアクチュエータによって回転駆動されるようになっている。回転駆動モータ49は、遊技機移動用ローラコンベア43において前記コンベア支持部43aの側方に配置されている。具体的には、各下側ローラ22は、下側ローラ22に巻回され、回転駆動モータ49によって駆動される図示しないタイミングベルトなどの動力伝達機構により、一体的に回転駆動される。つまり、下側ローラ22は、回転駆動モータ49により同調して回転駆動される。なお、回転駆動モータ49と各下側ローラ22とにより、パチンコ機10を搬送させる駆動手段が構成されている。
また、図1〜図4に示されるように、前記遊技機移動用ローラコンベア43は、前記下部支持板37を介してコンベア支持部43aに支持されており、同コンベア支持部43aを中心として回転可能となっている。コンベア支持部43aは、遊技機移動用ローラコンベア43の中央部分に設けられている。コンベア支持部43aは、前記ベースフレーム34によって支持されており、前記回転駆動モータ54によって回転駆動されるようになっている。回転駆動モータ54は、コンベア支持部43aの側部に設けられており、図示しないギヤなどを介してコンベア支持部43aを駆動するようになっている。また、遊技機移動用ローラコンベア43は、回転前の状態において、一端が上流側の遊技機搬送用ローラコンベア44の終端に接近するとともに、他端が下流側の遊技機搬送用ローラコンベア44の始端に接近している。遊技機移動用ローラコンベア43の端部と遊技機搬送用ローラコンベア44の端部との間隔は、回転時に遊技機移動用ローラコンベア43が遊技機搬送用ローラコンベア44に接触しない程度であって、パチンコ機10が落下しない程度に設定されている。
図4に示されるように、前記フレーム部材35を構成する下部支持板37及び前記上部支持板50の間には、パチンコ機10の高さよりもやや長い前記柱状部材35aが2本介在されている。この柱状部材35aの介在によって、下部支持板37及び上部支持板50が所定間隔を隔てて互いに平行な状態に保持されている。これにより、フレーム部材35は、前記上部支持レール36と前記遊技機移動用ローラコンベア43とを、パチンコ機10の高さと略同じ距離だけ離間させた状態で支持することができる。さらに、上部支持レール36と遊技機移動用ローラコンベア43とによって、パチンコ機10を直立状態で倒れないように支持することができる。また、回転駆動モータ54によってコンベア支持部43aが回転駆動されると、フレーム部材35が回転し、それに伴って遊技機移動用ローラコンベア43と上部支持レール36とが同じ角度だけ回転するようになる。
なお、図3に示す前記両回転部21a,21bは、コンベア支持部43a(図1,図4参照)を中心として平面視時計回り方向及び平面視反時計回り方向に何回転でも回転可能になっている。そして、前記両回転部21a,21bの遊技機移動用ローラコンベア43の長手方向を搬送方向に対して90°回転させると、前記搬送ライン32a,32b間で前記パチンコ機10を移動させる移動経路38(図5(b),図6(b)参照)が直線状に形成(いわば「架設」)される。このとき、回転部21aの先端と回転部21bの先端とが近接する。また、回転部21aの先端と回転部21bの先端とが同じ高さに位置するようになる。本実施形態では、両回転部21a,21bの遊技機移動用ローラコンベア43を平面視時計回り方向または平面視反時計回り方向に90°だけ回転させた結果、移動経路38が形成されるようになっている。なお、両回転部21a,21bを平面視反時計回り方向に270°回転させた結果、両回転部21a,21bの遊技機移動用ローラコンベア43が搬送方向に対して90°回転した状態になり、移動経路38が形成されるものであってもよい。さらに、両回転部21a,21bが平面視時計回り方向または平面視反時計回り方向に複数回転した結果、両回転部21a,21bの遊技機移動用ローラコンベア43が搬送方向に対して90°回転した状態になり、移動経路38が形成されるものであってもよい。
図2,図3に示されるように、両遊技機移動用ローラコンベア43の両端部には、それぞれストッパ装置56(ストッパ部材)が設けられている。各ストッパ装置56には、ストッパピン56aが上下方向に出没可能に設けられている。搬送ライン32a側のストッパ装置56は、回転部21aが回転する際に、ストッパピン56aを上側に移動(突出)させるようになっている。同様に、搬送ライン32b側のストッパ装置56は、回転部21bが回転する際に、ストッパピン56aを上側に移動(突出)させるようになっている。これにより、ストッパピン56aの外周面が遊技機移動用ローラコンベア43上にあるパチンコ機10に接触して、パチンコ機10が停止する。なお、各ストッパ装置56は、コンベア支持部43aの上方に設けられるものであって、ストッパピン56aを下方に突出させることによりパチンコ機10を停止させるものであってもよい。
(4)搬送ライン装置31の電気的構成
図2に示されるように、搬送ライン装置31は、メインCPU51(メイン制御手段)とサブCPU52(サブ制御手段)とを備えている。メインCPU51は、2本の搬送ライン32a,32bの制御を行うようになっている。また、サブCPU52は、メインCPU51に電気的に接続されており、メインCPU51からの指示に基づいて回転部21a,21bの制御を行うようになっている。具体的には、サブCPU52は、前記回転駆動モータ54の駆動を制御するようになっている。即ち、サブCPU52は、回転駆動機構制御手段としての機能を有している。
また、メインCPU51は、移動経路38を介して搬送ライン32a,32b間でパチンコ機10を振り分けるプログラムをメモリに記憶させるようになっている。例えば、メインCPU51は、搬送ライン32a,32b間でのパチンコ機10の台数の差が5台以上になった場合にパチンコ機10が少ない方の搬送ラインにパチンコ機10を移動させるプログラムをメモリに記憶させるようになっている。また、メインCPU51には、キーボード55(入力手段)及びディスプレイ57が接続されている。キーボード55は、パチンコ機10の生産計画などの情報をメインCPU51に入力するためのものである。また、キーボード55は、前記プログラムに基づいて搬送ライン32a,32b間でパチンコ機10を移動させるときの条件となるデータをメインCPU51に入力するためのものである。ディスプレイ57は、回転部21a,21bの上流側にある遊技機搬送用ローラコンベア44上に存在するパチンコ機10の数、回転部21a,21bの下流側にある遊技機搬送用ローラコンベア44上に存在するパチンコ機10の数、回転部21a,21b上にパチンコ機10が存在するか否かなどを表示するようになっている。なお、ディスプレイ57は、搬送ライン装置31の動作状態を簡略化した平面図(図5参照)を表示してもよいし、搬送ライン32a,32bでの異常の発生を示すマークを表示してもよい。
図1〜図3に示されるように、回転部21aには遊技機検出センサ53a(検知手段)が設けられており、回転部21bには遊技機検出センサ53b(検知手段)が設けられている。本実施形態において、遊技機検出センサ53a,53bは、上部支持レール36内において下流側の遊技機搬送用ローラコンベア44の近傍となる箇所に配置されている。遊技機検出センサ53a,53bは、パチンコ機10を検知している間、オン状態となり、遊技機検知信号を出力するようになっている。一方、遊技機検出センサ53a,53bは、パチンコ機10を検知していないときにオフ状態となり、遊技機検知信号を出力しなくなる。前記サブCPU52は、遊技機検出センサ53aから出力される遊技機検知信号の有無に基づいて、回転部21aにパチンコ機10が存在するか否かを判定するとともに、遊技機検出センサ53bから出力される遊技機検知信号の有無に基づいて、回転部21bにパチンコ機10が存在するか否かを判定するようになっている。なお、遊技機検出センサ53a,53bは、遊技機移動用ローラコンベア43や柱状部材35aなどの他の部分に配置されていてもよい。
さらに、メインCPU51は、前記回転駆動モータ48の回転駆動を制御するようになっている。具体的に言うと、メインCPU51は、回転部21aの遊技機移動用ローラコンベア43が搬送方向に対して角度をなす回転位置にある場合(0°,180°ではない場合、即ち、搬送方向に対して平行ではない場合)に、同回転部21aの上流側の前記遊技機搬送用ローラコンベア44にある回転駆動モータ48を停止させるようになっている。同様に、メインCPU51は、回転部21bの遊技機移動用ローラコンベア43が搬送方向に対して角度をなす回転位置にある場合に、同回転部21bの上流側の遊技機搬送用ローラコンベア44にある回転駆動モータ48を停止させるようになっている。これにより、前記各下側ローラ61が停止して、パチンコ機10が停止する。
なお、回転部21aよりも上流側にある遊技機搬送用ローラコンベア44の終端部、及び、回転部21bよりも上流側にある遊技機搬送用ローラコンベア44の終端部に、さらにストッパ装置(ストッパ部材)を追加してもよい。このようにした場合、搬送ライン32a側のストッパ装置は、回転部21aの遊技機移動用ローラコンベア43が搬送方向に対して角度をなす回転位置にある場合に、ストッパ装置に出没可能に設けられたストッパピンを上側に移動(突出)させる。同様に、搬送ライン32b側のストッパ装置は、回転部21bの遊技機移動用ローラコンベア43が搬送方向に対して角度をなす回転位置にある場合に、ストッパピンを上側に移動(突出)させる。これにより、各下側ローラ61の回転により遊技機搬送用ローラコンベア44上にあるパチンコ機10が移動し続けているとしても、ストッパピンの外周面をパチンコ機10に接触させて停止させることができる。
次に、搬送ライン装置31によるパチンコ機10の搬送方法を説明する。
例えば、搬送ライン32a上に多数のパチンコ機10が滞っている場合や、搬送ライン32b上のパチンコ機10が不足している場合、パチンコ機10を搬送ライン32aから搬送ライン32bへ移動させることにより、搬送ライン32a,32b上のパチンコ機10の数を調整することが好ましい。この場合、サブCPU52は、遊技機検出センサ53aから出力される遊技機検知信号の有無に基づいて、回転部21aにパチンコ機10が存在するか否かを判定するとともに、遊技機検出センサ53bから出力される遊技機検知信号の有無に基づいて、回転部21bにパチンコ機10が存在するか否かを判定する。即ち、サブCPU52は、『判定手段』としての機能を有している。
送り側となる搬送ライン32aの回転部21aにパチンコ機10が存在しないと判定した場合、サブCPU52は、回転部21aが有する回転駆動モータ49を駆動させて、上流側の遊技機搬送用ローラコンベア44から同回転部21aにパチンコ機10を搬入する。一方、受け側となる搬送ライン32bの回転部21bにパチンコ機10が存在すると判定した場合、サブCPU52は、回転部21bが有する回転駆動モータ49を駆動させて、同回転部21bから下流側の遊技機搬送用ローラコンベア44にパチンコ機10を搬出する。その結果、送り側の回転部21aにパチンコ機10が存在するとともに、受け側の回転部21bにパチンコ機10が存在しないと判定されると、メインCPU51は、回転部21a側の2つのストッパ装置56を駆動して、ストッパピン56aを上側に移動(突出)させる。これにより、各ストッパピン56aの外周面が遊技機移動用ローラコンベア43上にあるパチンコ機10に接触して、パチンコ機10が移動不能な状態になる。また、サブCPU52は、回転駆動モータ54を回転駆動して、回転部21a,21bの遊技機移動用ローラコンベア43を搬送方向に対して平面視時計回り方向に90°回転させる(図5(b)参照)。その結果、移動経路38が形成される。なお、各遊技機移動用ローラコンベア43の両端に近接センサを設けてもよい。このようにすれば、両遊技機移動用ローラコンベア43が90°回転したときに遊技機移動用ローラコンベア43の端部同士が接近して、確実に直線状の移動経路38が形成されたことを検出できる。このため、遊技機移動用ローラコンベア43間でパチンコ機10を移動させるタイミングをより正確に判断できるとともに、遊技機移動用ローラコンベア43間でのパチンコ機10の移動可否をより正確に判断することができる。
この状態において、メインCPU51は、回転部21a側の2つのストッパ装置56の駆動を終了して、ストッパピン56aを下側に移動させる。これにより、遊技機移動用ローラコンベア43上にあるパチンコ機10が移動可能な状態になる。また、サブCPU52は、両回転部21a,21bの回転駆動モータ49を回転駆動して、各下側ローラ22を回転させる。これにより、パチンコ機10が回転部21b側に移動する。その後、回転部21b側の遊技機検出センサ53bによってパチンコ機10が検出されると、サブCPU52は、両回転駆動モータ49を停止して下側ローラ22の回転を停止させる。そして、サブCPU52は、回転駆動モータ54を回転駆動して、回転部21a,21bの遊技機移動用ローラコンベア43を平面視反時計回り方向に90°回転させて、回転前の状態に戻す(図5(a)参照)。これにより、パチンコ機10が搬送ライン32aから搬送ライン32bへ移動して、搬送ライン32a,32b上のパチンコ機10の数が調整される。
一方、例えば、搬送ライン32b上に多数のパチンコ機10が滞っている場合や、搬送ライン32a上のパチンコ機10が不足している場合、パチンコ機10を搬送ライン32bから搬送ライン32aへ移動させることにより、搬送ライン32a,32b上のパチンコ機10の数を調整することが好ましい。この場合、サブCPU52は、遊技機検出センサ53a,53bから出力される遊技機検知信号の有無に基づいて、回転部21a,21bにそれぞれパチンコ機10が存在するか否かを判断する。
送り側となる搬送ライン32bの回転部21bにパチンコ機10が存在しないと判定した場合、サブCPU52は、回転部21bが有する回転駆動モータ49を駆動させて、上流側の遊技機搬送用ローラコンベア44から同回転部21bにパチンコ機10を搬入する。一方、受け側となる搬送ライン32aの回転部21aにパチンコ機10が存在すると判定した場合、サブCPU52は、回転部21aが有する回転駆動モータ49を駆動させて、同回転部21aから下流側の遊技機搬送用ローラコンベア44にパチンコ機10を搬出する。その結果、送り側の回転部21bにパチンコ機10が存在するとともに、受け側の回転部21aにパチンコ機10が存在しないと判定されると、メインCPU51は、回転部21b側の2つのストッパ装置56を駆動して、ストッパピン56aを上側に移動(突出)させる。これにより、各ストッパピン56aの外周面が遊技機移動用ローラコンベア43上にあるパチンコ機10に接触して、パチンコ機10が移動不能な状態になる。また、サブCPU52は、回転駆動モータ54を回転駆動して、回転部21a,21bの遊技機移動用ローラコンベア43を搬送方向に対して平面視反時計回り方向に90°回転させる(図6(b)参照)。その結果、移動経路38が形成される。
この状態において、メインCPU51は、回転部21b側の2つのストッパ装置56の駆動を終了して、ストッパピン56aを下側に移動させる。これにより、遊技機移動用ローラコンベア43上にあるパチンコ機10が移動可能な状態になる。また、サブCPU52は、両回転部21a,21bの回転駆動モータ49を回転駆動して、各下側ローラ22を回転させる。これにより、パチンコ機10が回転部21a側に移動する。その後、回転部21a側の遊技機検出センサ53aによってパチンコ機10が検出されると、サブCPU52は、両回転駆動モータ49を停止して下側ローラ22の回転を停止させる。そして、サブCPU52は、回転駆動モータ54を回転駆動して、回転部21a,21bの遊技機移動用ローラコンベア43を平面視時計回り方向に90°回転させて、回転前の状態に戻す(図6(a)参照)。これにより、パチンコ機10が搬送ライン32bから搬送ライン32aへ移動して、搬送ライン32a,32b上のパチンコ機10の数が調整される。
従って、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態の搬送ライン装置31によれば、搬送ライン32a,32b上のパチンコ機10に過不足が生じたとしても、回転部21a,21bを回転させて移動経路38を形成すれば、その移動経路38を介して搬送ライン32a,32b間でパチンコ機10を移動させることができる。このため、搬送ライン32a,32b上のパチンコ機10の数を調整することができる。
さらに、搬送ライン32a,32bの一部を構成する既存の遊技機搬送機構20を回転部21a,21bとすることで、搬送ライン32a,32b間でのパチンコ機10の移動を実現させている。このため、パチンコ機10を移動させるための移動装置を新たに設けなくても済む。よって、スペース的にもコスト的にも有利な搬送ライン装置31を実現することができる。
(2)本実施形態では、回転部21a,21bの遊技機移動用ローラコンベア43は、搬送方向に対して90°回転するようになっている。そして、回転部21aの遊技機移動用ローラコンベア43を90°回転させた場合、同回転部21aの先端と搬送ライン32bとの距離が最短となり、回転部21bの遊技機移動用ローラコンベア43を90°回転させた場合、同回転部21bの先端と搬送ライン32aとの距離が最短となる。よって、例えば、回転部21a,21bの回転角度を45°とした場合(図8参照)に比べて回転部21a,21bを短くしたとしても、移動経路38が形成可能となる。その結果、回転部21a,21bが軽量化されるため、回転部21a,21bの回転時に必要な力を小さくすることができる。
(3)例えば、隣接する搬送ライン32a,32b間を跨ぐターンテーブル71を用いることにより、搬送ライン32a,32b間でパチンコ機10を移動させることが考えられる(図7参照)。このターンテーブル71上には、一対の遊技機移動用ローラコンベア43が互いに平行に配置されている。しかし、ターンテーブル71を180°回転させて搬送ライン32a,32b間でパチンコ機10を移動させると、ターンテーブル71の下流側の遊技機搬送用ローラコンベア44にパチンコ機10を搬出させる際に、遊技機移動用ローラコンベア43の下側ローラ22を逆回転させる必要がある。このため、下側ローラ22を回転させる回転駆動モータ49の駆動制御が複雑になる。一方、本実施形態のように、搬送ライン32a,32bごとに回転部がある構成であれば、搬送ライン32a,32b間でパチンコ機10を移動させた後で下側ローラ22を逆回転させる必要がないため、回転駆動モータ49の駆動制御の複雑化を防止できる。
また、一方の搬送ライン32aにあるパチンコ機10を、例えば遊技盤面を他方の搬送ライン32b側に向けた状態で搬送し、ターンテーブル71を180°回転させて搬送ライン32bにパチンコ機10を移動させると、例えば、パチンコ機10の遊技盤面が反対側(搬送ライン32a側)に向いてしまう。このため、作業者は、パチンコ機10の遊技盤面側の検査などを行う際に、搬送ライン32a,32b間を通行する必要が生じうる。しかし、搬送ライン32a,32b間を通行しようとしても、ターンテーブル71に阻まれて通行することが困難になる。一方、本実施形態のような回転部21a,21bを備えた構成であれば、一方の搬送ライン32aにあるパチンコ機10を他方の搬送ライン32bに移動させる場合に、パチンコ機10が反対向きにならないように回転部21a,21bを回転させることができる。このため、搬送ライン32a,32b間を通行しなくても済む。仮に、搬送ライン32a,32b間を通行する必要が生じたとしても、作業者は、搬送ライン32a,32b間をターンテーブル71に阻まれずに通行できる。また、必要なときだけに移動経路38が形成されるため、作業者が搬送ライン32a,32b間を通行する際に回転部21a,21bに阻まれにくくなる。
さらに、図7の装置では、搬送ラインが3列ある場合、ターンテーブル71を180°回転させて搬送ライン間でパチンコ機10を移動させようとしても、中央列の遊技機移動用ローラコンベア43は回転前と同じ搬送ライン上に位置することとなる。このため、中央列の搬送ラインから他の列の搬送ラインにパチンコ機10を移動させることができない。一方、本実施形態のような回転部を備えた構成であれば、3つの回転部を90°回転させることで1つの移動経路38を直線状に形成できるため、中央列から他の列の搬送ラインにパチンコ機10を移動させることが可能となる。
(4)本実施形態では、搬送ライン32a,32b上に存在するパチンコ機10が遊技島への設置状態と略同じ直立状態で搬送されるため、パチンコ機10を搬送する過程で、そのままパチンコ機10に対する機能検査などを行うことができる。さらに、回転部21a,21b上に存在するパチンコ機10も、上部支持レール36及び遊技機移動用ローラコンベア43により上下2箇所において支持されて直立状態となる。このことから、パチンコ機10を回転させて、パチンコ機10の表面側(遊技盤面側)及び裏面側(制御基板などが露出する側)に対する機能検査などを行うことができる。しかも、機能検査が行われる場合、パチンコ機10の姿勢が遊技島への設置状態と略同じ姿勢となるため、機能検査が行いやすくなる。
また、搬送ライン装置31は、パチンコ機10の直立状態を保ったまま遊技機搬送用ローラコンベア44と遊技機移動用ローラコンベア43との間の受け渡しができるため、受け渡しの際にパチンコ機10の姿勢を変える姿勢変更機構が不要になる。しかも、回転部21a,21bが回転するときであっても、パチンコ機10が上部支持レール36及び遊技機移動用ローラコンベア43によって支持されるため、パチンコ機10が倒れやすい直立状態であるにもかかわらず、パチンコ機10の移動及び回転をより安定的に行うことができる。さらに、パチンコ機10が安定的に支持されるため、パチンコ機10の移動及び回転を素早く行うこともできる。
また、回転部21a,21b上に存在するパチンコ機10は、上部支持レール36及び遊技機移動用ローラコンベア43によって直立状態で支持される。よって、パチンコ機10が例えば寝た状態で支持される場合に比べて、パチンコ機10の遊技機移動用ローラコンベア43に対する接地面積が小さくなるとともに、前記姿勢変更機構の設置スペースが不要になるため、省スペース化を図ることができる。
(5)例えば、搬送ライン32aから搬送ライン32bにパチンコ機10を移動させる場合、回転部21aの先端が回転部21bの先端よりも高い位置にあると、パチンコ機10が回転部21bに移動する際に一旦低い位置に下がるため、パチンコ機10をスムーズに移動させにくい。逆に、回転部21bの先端が回転部21aの先端よりも高い位置にあると、パチンコ機10が回転部21bに移動する際に同回転部21bの先端に引っ掛かりやすくなる。
一方、本実施形態では、回転部21a,21bを回転させた際に、回転部21aの先端と回転部21bの先端とが同じ高さに位置するようになっている。この場合、回転部21aと回転部21bとのつなぎ目に段差が生じないため、搬送ライン32a,32b間でパチンコ機10をスムーズに移動させることができる。
(6)本実施形態の両回転部21a,21bは、コンベア支持部43aを中心として平面視時計回り方向及び平面視反時計回り方向に何回転でも回転可能になっている。このため、搬送ライン32a,32b上を搬送されてきたパチンコ機10の向きが他のパチンコ機10とは逆向き(例えば、図1において、他のパチンコ機10が正面(操作ハンドルなどがある側)を手前側に向けた状態で搬送されるにもかかわらず、特定のパチンコ機10が背面(制御基板などが露出する側)を手前側に向けた状態で搬送される場合)であったとしても、逆向きのパチンコ機10を遊技機移動用ローラコンベア43に載置して回転部21a,21bを180°回転させることにより、パチンコ機10の向きを修正することができる。
(7)本実施形態では、遊技機移動用ローラコンベア43によってパチンコ機10が支持された状態にあっては、パチンコ機10の自重は底面10aに加わりやすい。このため、パチンコ機10の底面10aに摺接する下側ローラ22を回転駆動モータ49によって回転駆動させることにより、パチンコ機10に下側ローラ22の回転駆動力を確実に与えることができる。よって、パチンコ機10を効率よく移動させることが可能となる。
しかも、図示しないタイミングベルトなどの動力伝達機構を用いた本実施形態の構成によると、下側ローラ22に対して個別に回転駆動モータ49を設けなくてもよくなるので、回転部21a,21bの簡略化や小型化を図ることができる。
(8)本実施形態では、下側ローラ用ガイド部24の外周面24aは、下側ローラ22の回転軸に対して傾斜する傾斜面となる。そのため、搬送中のパチンコ機10が下側ローラ本体23から下側ローラ用ガイド部24側に移動しようとした場合でも、パチンコ機10は、下側ローラ用ガイド部24の外周面24aに接触して、下側ローラ本体23側に戻される。よって、搬送中のパチンコ機10が下側ローラ22上からはみ出したり、脱落したりするのを防止できる。しかも、下側ローラ用ガイド部24が下側ローラ本体23の端部から前記回転軸に対して垂直に延びる場合とは異なり、下側ローラ用ガイド部24がパチンコ機10と面接触して搬送の障害となったり、パチンコ機10に擦り傷を付けたりするのを防止することができる。また、回転部21a,21bの回転時に、パチンコ機10が遠心力によって下側ローラ22の回転軸方向に移動して、下側ローラ22からはみ出したり、脱落したりするのを防止できる。さらに、遊技機移動用ローラコンベア43の両端部に、ストッパピン56aの外周面を接触させてパチンコ機10を停止させるストッパ装置56が設けられている。このため、回転部21a,21bの回転時に、パチンコ機10が遠心力によって遊技機移動用ローラコンベア43の長さ方向に移動して、遊技機移動用ローラコンベア43からはみ出したり、脱落したりするのも防止できる。
(9)本実施形態の搬送ライン装置31は、メインCPU51及びサブCPU52を備えている。そして、メインCPU51が2本の搬送ライン32a,32bの制御を行い、サブCPU52が回転部21a,21bの制御を行うようになっている。従って、メインCPU51にかかるべき負担がサブCPU52に分散されるため、メインCPU51にかかる負担を減らすことができる。また、一般的な搬送ライン装置に回転部21a,21bやサブCPU52を後付けするだけで、本実施形態の搬送ライン装置31を容易に構成することができる。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、回転部21a,21bの遊技機移動用ローラコンベア43は、搬送方向に対して90°回転可能になっていた。しかし、遊技機移動用ローラコンベア43の回転角度を、30°、45°、60°などに変更してもよい。この場合、パチンコ機10が常に搬送ライン32aから搬送ライン32bに移動するのであれば、送り側となる回転部21aが受け側となる回転部21bよりも上流側に位置していることが好ましい(図8参照)。このようにすれば、パチンコ機10は、移動経路38上を移動する際に、パチンコ機10の搬送方向と同方向にも移動するため、搬送ライン32a,32b間でパチンコ機10をよりスムーズに移動させることができる。
・上記実施形態では、両回転部21a,21bの遊技機移動用ローラコンベア43は、コンベア支持部43aを中心として平面視時計回り方向及び平面視反時計回り方向に何回転でも回転可能になっていた。しかし、両回転部21a,21bの遊技機移動用ローラコンベア43は、コンベア支持部43aを中心として平面視時計回り方向及び平面視反時計回り方向に90°だけ回転可能なものであってもよい。
・上記実施形態では、搬送ライン装置31は、互いに平行に配置された2列の搬送ライン32a,32bを備えていた。しかし、搬送ライン装置31は、3列以上の搬送ラインを備えていてもよい。例えば、図9(a),(b)に示されるように、搬送ライン装置31は、互いに平行に配置された3列の搬送ライン32a,32b,32cを備えていてもよい。このようにすれば、隣接する搬送ライン32a,32b間でパチンコ機10を移動させ、隣接する搬送ライン32b,32c間でパチンコ機10を移動させることにより、搬送ライン32aから2列離れた搬送ライン32cにパチンコ機10を移動させることができる。
・上記実施形態の搬送ライン32a,32bは、パチンコ機10を被搬送物として搬送するようになっていた。しかし、搬送ライン32a,32bは、遊技盤を被搬送物として搬送するものであってもよい。
なお、遊技盤の裏面側は、制御装置などが配置されるために突出量が大きいのに対して、遊技盤の表面側(遊技盤面側)は、裏面側に比べてフラットである。このため、一方の搬送ライン32aにある遊技盤の遊技盤面(表面)と、他方の搬送ライン32bにある遊技盤の遊技盤面とが向かい合っていることが好ましい。このようにすれば、隣接する搬送ライン32a,32b間の距離を短くすることができる。
この場合、両回転部21a,21bの遊技機移動用ローラコンベア43を平面視時計回り方向に90°回転させて移動経路38を形成し、移動経路38を介して搬送ライン32a,32b間で遊技盤を移動させた後、両遊技機移動用ローラコンベア43をさらに平面視時計回り方向に90°回転させることが好ましい。このようにすれば、搬送ライン32bに移動した遊技盤を、搬送ライン32bにて搬送される他の遊技盤と同じ向きとすることができる。即ち、搬送ライン32bに移動した遊技盤の遊技盤面を、搬送ライン32a上の遊技盤の遊技盤面と向かい合わせることができる。また、回転部21a,21bの遊技機移動用ローラコンベア43を一方向にしか回転させないため、サブCPU52による制御が楽になる。なお、両回転部21a,21bの遊技機移動用ローラコンベア43を平面視反時計周り方向に90°回転させて移動経路38を形成し、移動経路38を介して搬送ライン32a,32b間で遊技盤を移動させた後、両遊技機移動用ローラコンベア43をさらに平面視反時計回り方向に90°回転させるようにしてもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項1乃至6のいずれか1項において、送り側となる搬送ラインの回転部及び受け側となる搬送ラインの回転部を回転させた際に、送り側となる搬送ラインの回転部の先端と受け側となる搬送ラインの回転部の先端とが近接すること。
(2)請求項1乃至6のいずれか1項において、送り側となる搬送ラインの回転部及び受け側となる搬送ラインの回転部を回転させた際に、送り側となる搬送ラインの回転部の先端と受け側となる搬送ラインの回転部の先端とが同じ高さに位置すること。
(3)請求項1乃至6のいずれか1項において、前記複数の搬送ラインの制御を行うメイン制御手段と、前記メイン制御手段からの指示に基づいて前記回転部の制御を行うサブ制御手段とを備え、前記メイン制御手段に、どの移動経路を介して前記被搬送物を移動させるかの情報を入力する入力手段が接続されること。
(4)請求項1乃至6のいずれか1項において、前記回転部となる前記搬送手段よりも上流側にある搬送手段に、前記回転部が回転する際に前記搬送ライン上にある前記被搬送物を停止させるストッパ部材が設けられていること。
(5)請求項1乃至6のいずれか1項において、前記回転部となる前記搬送手段の両端部に、前記回転部が回転する際に前記回転部上にある前記被搬送物を停止させるストッパ部材が設けられていること。
(6)請求項1乃至6のいずれか1項において、前記被搬送物が前記遊技盤であって、前記搬送ラインが2列配置される場合、一方の前記搬送ラインにある前記遊技盤の表面と、他方の前記搬送ラインにある前記遊技盤の表面とが向かい合っていること。
(7)技術的思想(6)において、前記両回転部を時計回り方向に90°回転させて前記移動経路を形成し、前記移動経路を介して前記搬送ライン間で前記遊技盤を移動させた後、前記両回転部をさらに時計回り方向に90°回転させること。
(8)技術的思想(6)において、前記両回転部を反時計回り方向に90°回転させて前記移動経路を形成し、前記移動経路を介して前記搬送ライン間で前記遊技盤を移動させた後、前記両回転部をさらに反時計回り方向に90°回転させること。
(9)請求項4または5において、送り側となる搬送ラインの回転部または受け側となる搬送ラインの回転部の近傍に、前記被搬送物を検知して検知信号を出力する検知手段を設け、前記判定手段は、前記検知手段から出力される検知信号に基づいて、送り側となる搬送ラインの回転部に前記被搬送物が存在するか否かを判定するとともに、受け側となる搬送ラインの回転部に前記被搬送物が存在するか否かを判定すること。
(10)遊技機または遊技盤を被搬送物として直立状態で搬送する複数の搬送ラインが並列に配置された搬送ライン装置であって、前記複数の搬送ラインは、それぞれ複数単位の搬送手段によって構成されるとともに、搬送方向に対して角度をなすように回転可能な回転部となる搬送手段をそれぞれ含み、送り側となる搬送ラインの回転部及び受け側となる搬送ラインの回転部は互いに隣接しており、送り側となる搬送ラインの回転部及び受け側となる搬送ラインの回転部を回転させることにより、それら搬送ライン間で前記被搬送物を移動させる移動経路が直線状に形成可能なことを特徴とする搬送ライン装置。
本実施形態の搬送ライン装置を示す正面図。 搬送ライン装置を示す平面図。 搬送ライン装置の要部平面図。 図1のA−A線断面図。 (a),(b)は、搬送ライン装置によるパチンコ機の搬送方法の一態様を示す概略図。 (a),(b)は、搬送ライン装置によるパチンコ機の搬送方法の別の態様を示す概略図。 本発明とは異なる構成の搬送ライン装置を示す概略図。 他の実施形態における搬送ライン装置を示す概略図。 (a),(b)は、他の実施形態における搬送ライン装置を示す概略図。
符号の説明
10…被搬送物及び遊技機としてのパチンコ機
20…搬送手段としての遊技機搬送機構
21a,21b…回転部
31…搬送ライン装置
32a,32b…搬送ライン
35…フレーム部材
36…上部支持部材としての上部支持レール
38…移動経路
43…下部支持部材としての遊技機移動用ローラコンベア
43a…回転支持部材としてのコンベア支持部
52…判定手段及び回転駆動機構制御手段としてのサブCPU
54…回転駆動機構としての回転駆動モータ

Claims (5)

  1. 遊技機または遊技盤を被搬送物として直立状態で搬送する複数の搬送ラインが並列に配置された搬送ライン装置であって、
    前記複数の搬送ラインは、それぞれ複数単位の搬送手段によって構成されるとともに、搬送方向に対して角度をなすように回転可能な回転部となる搬送手段をそれぞれ含み、
    前記回転部となる搬送手段は、第1端から第2端までの長さが前記被搬送物の横方向の寸法よりも長く設定されるとともに、前記被搬送物を前記第1端から前記第2端に水平方向に移動させる駆動手段を有し、
    前記回転部は、前記搬送方向に延びるとともに前記被搬送物が搬送可能な状態で前記被搬送物の上部を支持する上部支持部材と、前記搬送方向に延びるとともに前記被搬送物が搬送可能な状態で前記被搬送物の下部を支持する下部支持部材と、前記上部支持部材と前記下部支持部材とを、前記被搬送物の高さと略同じ距離だけ離間させた状態で支持するフレーム部材と、前記フレーム部材を回転可能に支持するとともに、前記フレームの回転に伴い、前記上部支持部材及び前記下部支持部材をそれぞれ同じ角度だけ回転させる回転支持部材とを備え、
    前記フレーム部材は、上下方向に延びる柱状部材と、前記柱状部材の上端側が接続されるとともに前記上部支持部材の中央部に接続される上部支持板と、前記柱状部材の下端側が接続されるとともに前記下部支持部材の中央部に接続される下部支持板とを備え、
    前記回転部の前記第1端が上流側の搬送手段の終端に接近するとともに、前記回転部の前記第2端が下流側の搬送手段の始端に接近した状態で、送り側となる搬送ラインの回転部が有する駆動手段を駆動させて、送り側となる搬送ラインの回転部に前記被搬送物を搬入し、
    送り側となる搬送ラインの回転部及び受け側となる搬送ラインの回転部を垂直方向に延びる回転軸を中心として回転させることにより、送り側となる搬送ラインの回転部の第2端と受け側となる搬送ラインの回転部の第1端とが、両者の間に搬送手段が介在していない状態で近接するとともに同じ高さに位置するようになり、それら搬送ライン間で前記被搬送物を移動させる移動経路が直線状に形成可能となり、
    前記移動経路が形成された状態で、送り側となる搬送ラインの回転部が有する駆動手段と受け側となる搬送ラインの回転部が有する駆動手段とを同一方向に駆動させることにより、前記被搬送物を移動させる
    ことを特徴とする搬送ライン装置。
  2. 前記フレーム部材に、前記被搬送物を検知して検知信号を出力する検知手段が設けられ、
    前記検知手段から出力される検知信号に基づいて、送り側となる搬送ラインの回転部に前記被搬送物が存在するか否かを判定するとともに、受け側となる搬送ラインの回転部に前記被搬送物が存在するか否かを判定する判定手段が設けられ、
    送り側となる搬送ラインの回転部に前記被搬送物が存在しないと前記判定手段が判定した場合に、送り側となる搬送ラインの回転部が有する駆動手段を駆動させて、送り側となる搬送ラインの回転部に前記被搬送物を搬入し、
    送り側となる搬送ラインの回転部に前記被搬送物が存在するとともに、受け側となる搬送ラインの回転部に前記被搬送物が存在しないと前記判定手段が判定した場合に、送り側となる搬送ラインの回転部及び受け側となる搬送ラインの回転部が回転して前記移動経路が形成され
    受け側となる搬送ラインの回転部に前記被搬送物が存在すると前記判定手段が判定した場合に、受け側となる搬送ラインの回転部が有する駆動手段を駆動させて、受け側となる搬送ラインの回転部から前記被搬送物を搬出する
    ことを特徴とする請求項に記載の搬送ライン装置。
  3. 前記上部支持部材は、断面コ字状をなし、前記被搬送物の上部が挿入された状態で前記被搬送物を倒れないように支持しており、
    前記回転部となる搬送手段の両端部に、前記回転部が回転する際に前記回転部上にある前記被搬送物を停止させるストッパ部材が設けられ、
    前記下部支持部材に、複数の下側ローラが所定間隔を隔てて回転可能に配設され、
    前記下側ローラは、前記被搬送物の底面に接触する下側ローラ本体と、前記下側ローラ本体の両端側に設けられ、前記下側ローラ本体の外側に向かうに従って徐々に直径が大きくなる下側ローラ用ガイド部とを備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の搬送ライン装置。
  4. 送り側となる搬送ラインの回転部が受け側となる搬送ラインの回転部よりも上流側に位置しており、
    送り側となる搬送ラインの回転部の第2端を受け側となる搬送ラインの回転部の回転軸に向けて回転させるとともに、受け側となる搬送ラインの回転部の第1端を送り側となる搬送ラインの回転部の回転軸に向けて回転させることにより、前記移動経路が直線状に形成可能となる
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の搬送ライン装置。
  5. 前記回転部が搬送方向に対して角度をなす回転位置にある場合に、角度をなす回転位置にある回転部の上流側の搬送手段が有するアクチュエータを停止させることにより、角度をなす回転位置にある回転部の上流側の搬送手段上にある前記被搬送物を停止させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の搬送ライン装置。
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