JP4395325B2 - 段付き構造スクロール流体機械 - Google Patents

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    • F04C18/0269Details concerning the involute wraps
    • F04C18/0276Different wall heights

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は空調装置、冷凍用圧縮機等に使用されるスクロール流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6に従来の一般的なスクロール流体機械の例として、冷凍用圧縮機等として用いられるスクロール圧縮機の一例の縦断面図を示し、説明する。
【0003】
図6は従来のスクロール圧縮機の一例の縦断面図(特許文献1参照)であり、図7(a)は、上記従来例の、渦巻き状壁体側を上にして示す固定スクロールの斜視図、(b)は、渦巻き状壁体側を上にして示す旋回スクロールの斜視図である。
【0004】
図6に示すように、スクロール圧縮機には、ハウジング6と、ハウジング6内に固定された固定スクロール1と、ハウジング6内に公転自在に支承された旋回スクロール2、旋回スクロール2の公転旋回運動を許容するがその自転を阻止する図示しないオルダムリングが設けられている。旋回スクロール2の公転旋回運動を支持するフロントケース5が、ハウジング6の開口端側に固定されており、この内部には旋回スクロール2を回転駆動するシャフト7が備えられている。
【0005】
このシャフト7には、その軸線X1に対して偏心した軸線X2を有するクランクピン7aが備えられており、このクランクピン7aが、旋回スクロール2の中心位置に形成されたボス2aに、ドライブブッシュおよびニードル軸受け等の軸受けを介して接続されている。
【0006】
図7に示すように、固定スクロール1は、固定端板11と渦巻き状壁体12とから構成され、旋回スクロール2は、旋回端板21と渦巻き状壁体22とから構成されている。そして、これらの各スクロール1、2の両渦巻き状壁体12、22どうしを180度位相ずらして組み合わせて配置し、固定スクロール1に対して旋回スクロール2をシャフト7を介して公転旋回運動させることになる。これにより、各渦巻き状壁体12、22の間の密閉空間には圧縮室が形成され、ここにおいて公転旋回運動により容積を漸次減少させ、この圧縮室内の流体の圧縮が行われる。圧縮された高圧流体は、最終的には固定端板11の中心部に設置される吐出ポート1aから吐出されることとなる。
【0007】
上記の本スクロール圧縮機においては、圧縮される流体の取り込み量を大きく、圧縮機を小型化し、かつ渦巻き状壁体12、22の剛性を向上させるために、固定スクロール1の固定端板11は、渦巻き状壁体12によって区画される底部が、底の浅い(底の位置が高い)中心側の浅底部11d(高部位)と、底の深い(底の位置が低い)外周側の深底部11e(低部位)とに形成され、それらの底の深さは、組み合わされる旋回スクロール2の渦巻き状壁体22の高さに合わせて形成されており、浅底部11dと深底部11eの接続部が底部側段付き部13を形成した段付き構造となっている。
【0008】
また、旋回スクロール2の旋回端板21は、渦巻き状壁体22によって区画される底部が、底の浅い(底の位置が高い)中心側の浅底部21d(高部位)と、底の深い(底の位置が低い)外周側の深底部21e(低部位)とに形成され、それらの底の深さは、組み合わされる固定スクロール1の渦巻き状壁体12の高さに合わせて形成されており、浅底部21dと深底部21eの接続部が底部側段付き部23を形成した段付き構造となっている。
【0009】
そして、固定スクロール1の渦巻き状壁体12は、渦巻きをなす全体のうち中心側の部分の上縁(中心側上縁)12bの高さが低く、渦巻きをなす全体のうち外周側の部分の上縁(外周側上縁)12aの高さが高く形成され、その接続部には、旋回スクロール2の底部側段付き部23に対応して、壁体側段付き部14が形成された段付き構造となっている。
【0010】
また、旋回スクロール2の渦巻き状壁体22は、渦巻きをなす全体のうち中心側の部分の上縁(中心側上縁)22bの高さが低く、渦巻きをなす全体のうち外周側の部分の上縁(外周側上縁)22aの高さが高く形成され、その接続部には、固定スクロール1の底部側段付き部13に対応して、壁体側段付き部24が形成された段付き構造となっている。
【0011】
上記のような従来例においては、外周側の密閉空間を大きく取ってスクロール圧縮機の外径を増加させることなく流体の取り込み量を大きくでき、中心側の圧縮室の容積を小さくできるほか、圧力の高い中心側の渦巻き状壁体の高さが小さいので、壁体剛性を向上させることができ、その導入が有効であると考えられている。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−364560公報(第2、3頁、図1、図7)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例の構成において、両スクロール1、2の各渦巻き状壁体12、22の上縁には、高さの低い中心上縁側12b、22bと、高さの高い外周側上縁12a、22aとの接続部に壁体側段付き部14、24があり、また、両スクロール1、2の各端板11、21の底部には、底の浅い中心側の浅底部11d、21dと、底の深い外周側の深底部11e、21eとの接続部に底部側段付き部13、23があるため、各スクロール1、2およびそれを備えるスクロール圧縮機の加工が複雑となってコストアップとなる問題があった。
【0014】
本発明は、かかる従来のスクロール流体機械の問題を解消し、スクロール流体機械のスクロール部材の加工において、壁体側段付き部または底部側段付き部の加工を省き、加工のコストダウンを可能とするスクロール流体機械を提供することを課題とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その第1の手段として、端板の一側面に渦巻き状壁体を立設してなる固定または旋回スクロール部材であって、前記渦巻き状壁体の高さを、渦巻きをなす全体の中心側で低く外周側で高くした段付き構造とすると共に、前記渦巻き状壁体によって区画される端板の底部を、底の浅い中心側の浅底部と底の深い外周側の深底部との段付き構造としたスクロール部材を用い、一対の固定スクロール部材と旋回スクロール部材とを有し、両スクロール部材の渦巻き状壁体を位相をずらして噛み合わせ、固定設置された前記固定スクロール部材に対して前記旋回スクロール部材を自転は阻止して公転旋回駆動するように構成したスクロール流体機械において、前記スクロール部材は高さが同一である前記渦巻き状壁体の外周側上縁と中心側上縁における外周側上縁に中心側上縁に対して所定の段高さを形成する高さ寸法を有するチップ材を設けて、前記外周側の高さを中心側上縁より高くし、対面する深底部と外周側上縁に設けられた前記チップ材、及び対面する浅底部と中心側上縁とで圧縮室を形成し、外周側と中心側とで容積を異ならせることを特徴とする段付き構造スクロール流体機械を提供する。
【0016】
上記の構成により第1の手段によれば、段付き構造スクロール流体機械において、スクロール部材の渦巻き状壁体の外周側と中心側との高さの段差は、渦巻き状壁体の外周側上縁に設置したチップ材によって形成されているので、渦巻き状壁体本体は同じ高さで加工形成することができ、段付き構造のスクロール部材でも段差を付けた複雑な加工が不要となる。
【0017】
(2)第2の手段としては、端板の一側面に渦巻き状壁体を立設してなる固定または旋回スクロール部材であって、前記渦巻き状壁体の高さを、渦巻きをなす全体の中心側で低く外周側で高くした段付き構造とすると共に、前記渦巻き状壁体によって区画される端板の底部を、底の浅い中心側の浅底部と底の深い外周側の深底部との段付き構造としたスクロール部材を用い、一対の固定スクロール部材と旋回スクロール部材とを有し、両スクロール部材の渦巻き状壁体を位相をずらして噛み合わせ、固定設置された前記固定スクロール部材に対して前記旋回スクロール部材を自転は阻止して公転旋回駆動するように構成したスクロール流体機械において、前記スクロール部材は深さが同一である前記底部の外周側と中心側における中心側に深底部となる外周側に対する所定の段高さに相当する厚さのプレート部材を設置して浅底部を形成し、対面する深底部と前記渦巻き状壁体の外周側、及び対面する前記プレート部材で形成される浅底部と前記渦巻き状壁体とで圧縮室を形成し、外周側と中心側とで容積を異ならせることを特徴とする段付き構造スクロール流体機械を提供する。
【0018】
第2の手段によれば、段付き構造スクロール流体機械において、スクロール部材の端板の渦巻き壁体によって区画される底部は,段付き構造のスクロール部材でも、全周を外周側の深底部と同一レベルに加工した後、中心側の底部に旋回端板とは別体のプレート部材を配設することによって、中心側の浅底部を形成することができるので、端板の底部に段差を付ける複雑な加工が不要となる。
【0019】
(3)また、第3の手段として、端板の一側面に渦巻き状壁体を立設してなる固定または旋回スクロール部材であって、前記渦巻き状壁体の高さを、渦巻きをなす全体の中心側で低く外周側で高くした段付き構造とすると共に、前記渦巻き状壁体によって区画される端板の底部を、底の浅い中心側の浅底部と底の深い外周側の深底部との段付き構造としたスクロール部材を用い、一対の固定スクロール部材と旋回スクロール部材とを有し、両スクロール部材の渦巻き状壁体を位相をずらして噛み合わせ、固定設置された前記固定スクロール部材に対して前記旋回スクロール部材を自転は阻止して公転旋回駆動するように構成したスクロール流体機械において、前記スクロール部材は高さが同一である前記渦巻き状壁体の外周側上縁と中心側上縁にチップ材を設けるとともに前記外周側上縁における外周側チップ材が前記中心側上縁における中心側チップ材に対して所定の段高さを形成する高さ寸法を有するように設定し、前記外周側の高さを中心側より高くし、対面する深底部と外周側上縁に設けられた前記外周側チップ材、及び対面する浅底部と中心側上縁に設けられた前記中心側チップ材とで圧縮室を形成し、外周側と中心側とで容積を異ならせることを特徴とする段付き構造スクロール流体機械を提供する。
【0020】
第3の手段によれば、段付き構造スクロール流体機械において、スクロール部材の渦巻き状壁体における外周側と中心側との高さの段差は、外周側上縁におけるチップ材と、それより高さが低く設定されている中心側上縁におけるチップ材とによって形成されるので、段付き構造のスクロール部材でも、渦巻き状壁体は同じ高さで加工形成することができ、段差を付けた複雑な加工が不要となる。
【0021】
(4)第4の手段として、第1の手段または第3の手段の段付き構造スクロール流体機械において、前記チップ材に代えてチップシール材を設けてなることを特徴とする段付き構造スクロール流体機械を提供する。
【0022】
第4の手段によれば、第1の手段または第3の手段の段付き構造スクロール流体機械において、チップ材に代えてチップシール材渦巻き状壁体の上縁に設置され、噛み合う相手方スクロール部材の底部に押し付けられてシールを行なうので、渦巻き状壁体の上縁またはチップシール材の上縁において噛み合う相手側底部との選択嵌合を要する精度の加工が不要となり、また、シールをより確実に行なえる。
【0023】
(5)第5の手段として、第1の手段、第3の手段または第4の手段のいずれかの段付き構造スクロール流体機械において、前記スクロール部材は深さが同一である前記底部の外周側と中心側における中心側に深底部となる外周側に対する所定の段高さに相当する厚さのプレート部材を設置して浅底部を形成してなることを特徴とする段付き構造スクロール流体機械を提供する。
【0024】
第5の手段によれば、第1の手段、第3の手段または第4の手段のいずれかの段付き構造スクロール流体機械の作用に加え、スクロール部材の端板の渦巻き壁体によって区画される底部は,段付き構造のスクロール部材でも、全周を外周側の深底部と同一レベルに加工した後、中心側の底部に端板とは別体のプレート部材を配設することによって、中心側の浅底部を形成することができるので、端板の底部に段差を付ける複雑な加工が不要となる。
【0025】
(6)第6の手段として、第2の手段または第5の手段の段付き構造スクロール流体機械において、前記プレート部材を樹脂材料または金属材料によって構成したことを特徴とする段付き構造スクロール流体機械を提供する。
【0026】
第6の手段によれば、第2の手段または第5の手段の段付き構造スクロール流体機械の作用に加え、スクロール部材の耐久性とシール性が優れる。
【0029】
)第の手段として、第の手段ないし第6の手段のいずれか段付き構造スクロール流体機械において、同スクロール流体機械が冷凍機用冷媒を圧縮する冷凍用圧縮機であることを特徴とする段付き構造スクロール流体機械を提供する。
【0030】
の手段によれば、第の手段ないし第6の手段のいずれかの段付き構造スクロール流体機械の作用が、冷凍機用冷媒を圧縮する冷凍用圧縮機として用いる段付き構造スクロール流体機械において特に有効に発揮される。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1に基づき、本発明の実施の第1形態に係る段付き構造スクロール流体機械としてのスクロール圧縮機の要部であるスクロール部材を説明する。図1は、図7(b)中A−A矢視に相当する、本実施の形態のスクロール部材である旋回スクロールの断面図である。本実施の形態において旋回スクロールの渦巻き状壁体の上縁側の構造に一部異なる点がある以外は、固定スクロールと旋回スクロールとの関係、スクロール圧縮機での機能は、図6、図7で説明したものと同様であり、同じ部分には同符号、対応する部分には100番台の同符号を付し、その異なる点を主に以下説明する。
【0032】
図1に示すように、旋回スクロール102の渦巻き状壁体122における外周側の部分の上縁(外周側上縁)122aと中心側の部分の上縁(中心側上縁)122bとは同じ高さに形成され、外周側上縁122aには中心側上縁122bに対して所定の段高さを形成する高さ寸法を有するチップ材30aが設置されて、渦巻き状壁体122の外周側と中心側の高さの段差は、外周側上縁122aに設置したチップ材30aによって形成され、中心側が低く外周側が高い段付き構造が得られている。
【0033】
そして、旋回端板121において、渦巻き状壁体122によって区画される底部の、底の浅い(底の位置が高い)中心側の浅底部121dと、底の深い(底の位置が低い)外周側の深低部121eとの段差は、成形加工或いは切削加工によって形成され、段付き構造が得られている。
【0034】
また、本実施の形態では旋回スクロール102の場合を図示したが、固定スクロールについても渦巻き状壁体の壁体側段付き部および固定端板の底部側段付き部を、旋回スクロール102と同様に形成することができる。
【0035】
なお、各スクロールの部材そのものは、鉄製、アルミニウム製等があり、チップ材の材料としてはPTFE系樹脂の他、PPS、液晶ポリマー、PEEK等をベースに耐磨耗性材、強度アップ材等を添加したものが使われる。
【0036】
本実施の形態によれば、旋回スクロール102の渦巻き状壁体122の外周側と中心側との高さの段差は、渦巻き状壁体122の外周側上縁122aに設置したチップ材30aによって形成されているので、渦巻き状壁体122は同じ高さで加工形成することができ、段差を付けた複雑な加工が不要となり、旋回スクロール102の加工コストを低減することができる。
【0037】
以上は、旋回スクロール102の場合で説明したが、固定スクロールにおいてもこれと同様に渦巻き状壁体を形成、加工することにより、同様の効果を得ることができ、両スクロールに実施すれば、より効果が高いものとなる。
【0038】
図2に基づき、本発明の実施の第2形態に係る段付き構造スクロール流体機械としてのスクロール圧縮機の要部であるスクロール部材を説明する。図2は、図7(b)中A−A矢視に相当する本実施の形態のスクロール部材である旋回スクロールの断面図である。本実施の形態において旋回スクロールの渦巻き状壁体の上縁側の構造と、旋回端板の底部側の構造に一部異なる点がある以外は、固定スクロールと旋回スクロールとの関係、スクロール圧縮機での機能は、図6、図7で説明したものと同様であり、同じ部分には同符号、対応する部分には200番台の同符号を付し、その異なる点を主に以下説明する。
【0039】
図2に示すように、旋回スクロール202の渦巻き状壁体222における外周側と中心側との高さの段差は、実施の第1形態と同様に、渦巻き状壁体222の外周側上縁222aに設置したチップ材30aによって形成され、中心側が低く外周側が高い段付き構造が得られている。
【0040】
そして、旋回端板222においては、渦巻き状壁体222によって区画される底部の全周を外周側の深底部221eと同一レベルに成形加工或いは切削加工した後、中心側の底部に旋回端板221とは別体の樹脂或いは金属材料の所定の段高さに相当する厚さのプレート31を配設することによって、中心側の浅底部221dが形成され、段付き構造が得られている。
【0041】
また、本実施の形態では旋回スクロール202の場合を図示したが、固定スクロールについても渦巻き状壁体の壁体側段付き部および固定端板の底部側段付き部を、旋回スクロール202と同様に形成することができる。
【0042】
なお、プレート部材の材料としては、樹脂材料の例としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)系樹脂、金属材料として鋼材が挙げられ、耐久性、シール性に優れる。
【0043】
本実施の形態によれば、旋回スクロール202の渦巻き状壁体222における外周側と中心側との高さの段差は、実施の第1形態と同様に、渦巻き状壁体222の外周側上縁222aに設置したチップ材30aによって形成され、旋回端板221の渦巻き壁体222によって区画される底部は,全周を外周側の深底部221eと同一レベルに加工した後、中心側の底部に旋回端板221とは別体の樹脂或いは金属材料のプレート31を配設することによって、中心側の浅底部221dが形成されるので、渦巻き状壁体222に段差を付ける加工、および旋回端板221の渦巻き状壁体222によって形成される底部に段差を付ける複雑な加工が不要となり、旋回スクロール202の加工コストを低減することができる。
【0044】
以上は、旋回スクロール202の場合で説明したが、固定スクロールにおいてもこれと同様に固定端板および渦巻き状壁体を形成、加工することにより、同様の効果を得ることができ、両スクロールに実施すれば、より効果が高いものとなる。
【0045】
図3に基づき、本発明の実施の第3形態に係る段付き構造スクロール流体機械としてのスクロール圧縮機の要部であるスクロール部材を説明する。図3は、図7(b)中A−A矢視に相当する本実施の形態のスクロール部材である旋回スクロールの断面図である。本実施の形態において旋回端板の底部側の構造に一部異なる点がある以外は、固定スクロールと旋回スクロールとの関係、スクロール圧縮機での機能は、図6、図7で説明したものと同様であり、同じ部分には同符号、対応する部分には300番台の同符号を付し、その異なる点を主に以下説明する。
【0046】
図3に示すように、旋回スクロール302の渦巻き状壁体322における外周側と中心側との高さの段差は、外周側上縁322aと中心側上縁322bの成形或いは切削加工によって形成され、中心側が低く外周側が高い段付き構造が得られている。
【0047】
そして、旋回端板321においては、実施の第2形態と同様に、渦巻き状壁体322によって区画される底部の全周を外周側の深底部321eと同一レベルに加工した後、中心側の底部に旋回端板321とは別体の樹脂或いは金属材料のプレート31を配設することによって中心側の浅底部321dが形成され、段付き構造が得られている。
【0048】
また、本実施の形態では旋回スクロール302の場合を図示したが、固定スクロールについても渦巻き状壁体の壁体側段付き部および固定端板の底部側段付き部を、旋回スクロール302と同様に形成することができる。
【0049】
本実施の形態によれば、旋回スクロール302の渦巻き状壁体322における外周側と中心側との高さの段差は、成形或いは切削加工によって形成されるが、旋回端板321においては、渦巻き状壁体322によって区画される底部の全周を外周側の深底部321eと同一レベルに加工した後、中心側の底部に旋回端板321とは別体の樹脂或いは金属材料のプレート31を配設することによって、中心側の浅底部321dが形成されている。
【0050】
以上によって、旋回スクロール302の旋回端板321の中心側の底部にプレート31を配設することによって浅底部321dが形成されるので、前述の底部に段差を付ける複雑な加工が不要となり、加工コストを低減することができる。
【0051】
以上は、旋回スクロール302の場合で説明したが、固定スクロールにおいてもこれと同様に固定端板および渦巻き状壁体を形成、加工することにより、同様の効果を得ることができ、両スクロールに実施すれば、より効果が高いものとなる。
【0052】
図4に基づき、本発明の実施の第4形態に係る段付き構造スクロール流体機械としてのスクロール圧縮機の要部であるスクロール部材を説明する。図4は、図7(b)中A−A矢視に相当する本実施の形態のスクロール部材である旋回スクロールの断面図である。本実施の形態において旋回スクロールの渦巻き状壁体の上縁側の構造に一部異なる点がある以外は、固定スクロールと旋回スクロールとの関係、スクロール圧縮機での機能は、図6、図7で説明したものと同様であり、同じ部分には同符号、対応する部分には400番台の同符号を付し、その異なる点を主に以下説明する。
【0053】
図4に示すように、旋回スクロール402の渦巻き状壁体422の外周側上縁422aと中心側上縁422bとは同じ高さに形成され、外周側上縁422aにはチップ材30a、中心側上縁422bにはチップ材30bが設けられるが、チップ材30aはチップ材30bに対して所定の段高さを形成する高さ寸法を有するように設定されており、旋回スクロール402の渦巻き状壁体422における中心側と外周側との高さの段差は、中心側上縁422bにおけるチップ材30bと、これに対して所定の段高さだけ高さが高い外周側上縁422aにおけるチップ材30aとによって形成され、中心側が低く外周側が高い段付き構造が得られている。
【0054】
なお、両チップ材30a、30bは、所定の段高さだけ高さを異ならせた段付き構造に予め形成された一体のものであることが好ましく、加工、組立てコストをより低減することが可能となるが、別体に形成されて上記のように渦巻き状壁体422上に設置されてもよい。
【0055】
そして、旋回端板421において、渦巻き状壁体422によって区画される底部の、底の浅い(底の位置が高い)中心側の浅底部421dと、底の深い(底の位置が低い)外周側の深低部421eとの段差は、成形加工或いは切削加工によって形成されて、段付き構造が得られている。
【0056】
また、本実施の形態では旋回スクロール402の場合を図示したが、固定スクロールについても渦巻き状壁体の壁体側段付き部および固定端板の底部側段付き部を、旋回スクロール402と同様に形成することができる。
【0057】
本実施の形態によれば、旋回スクロール402の渦巻き状壁体422における外周側と中心側との高さの段差は、外周側上縁422aにおけるチップ材30aと、それより高さが低く設定された中心側上縁422bにおけるチップ材30bとによって形成されるので、渦巻き状壁体422は同じ高さで加工形成され、段差を付けた複雑な加工が不要となり、旋回スクロール402の加工コストを低減することができる。
【0058】
以上は、旋回スクロール402の場合で説明したが、固定スクロールにおいてもこれと同様に固定端板および渦巻き状壁体を形成、加工することにより、同様の効果を得ることができ、両スクロールに実施すれば、より効果が高いものとなる。
【0059】
図5に基づき、本発明の実施の第5形態に係る段付き構造スクロール流体機械としてのスクロール圧縮機の要部であるスクロール部材を説明する。図5は、図7(b)中A−A矢視に相当する本実施の形態のスクロール部材である旋回スクロールの断面図である。本実施の形態において旋回スクロールの渦巻き状壁体の上縁側の構造と、旋回端板の底部側の構造に一部異なる点がある以外は、固定スクロールと旋回スクロールとの関係、スクロール圧縮機での機能は、図6、図7で説明したものと同様であり、同じ部分には同符号、対応する部分には500番台の同符号を付し、その異なる点を主に以下説明する。
【0060】
図5に示すように、旋回スクロール502の渦巻き状壁体522の外周側上縁522aと中心側上縁522bとは同じ高さに形成され、実施の第4形態と同様に、外周側上縁522aにはチップ材30a、中心側上縁522bにはチップ材30bが設けられるが、チップ材30aはチップ材30bに対して所定の段高さを形成する高さ寸法を有するように設定されており、旋回スクロール502の渦巻き状壁体522における外周側と中心側との高さの段差は、外周側上縁522aにおけるチップ材30aと、これに対し所定の段高さだけ高さが低い中心側上縁522bにおけるチップ材30bとによって形成され、中心側が低く外周側が高い段付き構造が得られている。
【0061】
なお、両チップ材30a、30bは、所定の段高さだけ高さを異ならせた段付き構造に予め形成された一体のものであることが好ましく、加工、組立てコストをより低減することが可能となるが、別体に形成されて上記のように渦巻き状壁体522上に設置されてもよい。
【0062】
そして、旋回端板521の渦巻き状壁体522によって区画される底部は,実施の第2形態と同様に、全周を外周側の深底部521eと同一レベルに加工した後、中心側の底部に旋回端板521とは別体の樹脂或いは金属材料のプレート31を配設することによって、中心側の浅底部521dが形成され、段付き構造が得られている。
【0063】
また、本実施の形態では旋回スクロール502の場合を図示したが、固定スクロールについても渦巻き状壁体の壁体側段付き部および固定端板の底部側段付き部を、旋回スクロール502と同様に形成することができる。
【0064】
本実施の形態によれば、旋回スクロール502の渦巻き状壁体522における外周側と中心側との高さの段差は、外周側上縁522aにおけるチップ材30aと、それより高さが低く設定された中心側上縁522bにおけるチップ材30bとによって形成されるので、渦巻き状壁体522は同じ高さで加工形成され、段差を付けた複雑な加工が不要となり、旋回スクロール502の加工コストを低減することができ、且つ旋回スクロール502の旋回端板521の中心側の底部にプレート31を配設することによって浅底部521dが形成されるので、前述の底部に段差を付ける複雑な加工が不要となり、加工コストを低減することができる。
【0065】
以上は、旋回スクロール502の場合で説明したが、固定スクロールにおいてもこれと同様に固定端板および渦巻き状壁体を形成、加工することにより、同様の効果を得ることができ、両スクロールに実施すれば、より効果が高いものとなる。
【0066】
以上、本発明を図示の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されず、本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えてよいことはいうまでもない。
【0067】
たとえば、上記の実施の形態においては、渦巻き状壁体の上縁に「チップ材30a、30b」を設ける場合を説明したが、ここで「チップ材」とは、チップ材自体に作用する特段の押し付け構造を備えず、また、チップ材は噛み合わされる相手側の底部と選択嵌合を要する精度に加工されることが多い。しかし、スクロール圧縮機において渦巻き状壁体の上縁に設置され、下面からガス圧等を受け、噛み合う相手側の底部に押し当てられてシールを行なう「チップシール材」を、上記「チップ材」に代えて備えてもよい。その場合、渦巻き状壁体の上縁またはチップ材の上縁において噛み合う相手側底部との選択嵌合を要する精度の加工が不要となり、また、シールをより確実に行なえるものとなる。
【0068】
また、本発明の段付き構造スクロール流体機械は、実施の形態のような、冷凍機用冷媒を圧縮する冷凍用圧縮機として用いるスクロール圧縮機において、特に有効にその作用効果を発揮するが、上記本発明の固定スクロールまたは旋回スクロール(スクロール部材)を備えるものであれば、本発明の段付き構造スクロール流体機械は、図6に示される態様のもの、また、空調装置、冷凍用圧縮機に使用されるスクロール圧縮機に限られず、スクロール流体機械一般に有効に適用されるものであることは勿論である。
【0069】
【発明の効果】
(1)請求項1の発明によれば、段付き構造スクロール流体機械を、端板の一側面に渦巻き状壁体を立設してなる固定または旋回スクロール部材であって、前記渦巻き状壁体の高さを、渦巻きをなす全体の中心側で低く外周側で高くした段付き構造とすると共に、前記渦巻き状壁体によって区画される端板の底部を、底の浅い中心側の浅底部と底の深い外周側の深底部との段付き構造としたスクロール部材を用い、一対の固定スクロール部材と旋回スクロール部材とを有し、両スクロール部材の渦巻き状壁体を位相をずらして噛み合わせ、固定設置された前記固定スクロール部材に対して前記旋回スクロール部材を自転は阻止して公転旋回駆動するように構成したスクロール流体機械において、前記スクロール部材は高さが同一である前記渦巻き状壁体の外周側上縁と中心側上縁における外周側上縁に中心側上縁に対して所定の段高さを形成する高さ寸法を有するチップ材を設けて、前記外周側の高さを中心側上縁より高くし、対面する深底部と外周側上縁に設けられた前記チップ材、及び対面する浅底部と中心側上縁とで圧縮室を形成し、外周側と中心側とで容積を異ならせるように構成したので、段付き構造スクロール流体機械において、スクロール部材の渦巻き状壁体の外周側と中心側との高さの段差は、渦巻き状壁体の外周側上縁に設置したチップ材によって形成されているため、渦巻き状壁体本体は同じ高さで加工形成することができ、段付き構造のスクロール部材でも段差を付けた複雑な加工が不要となり、スクロール部材の加工コストを低減することができる。
【0070】
(2)請求項2の発明によれば、段付き構造スクロール流体機械を、端板の一側面に渦巻き状壁体を立設してなる固定または旋回スクロール部材であって、前記渦巻き状壁体の高さを、渦巻きをなす全体の中心側で低く外周側で高くした段付き構造とすると共に、前記渦巻き状壁体によって区画される端板の底部を、底の浅い中心側の浅底部と底の深い外周側の深底部との段付き構造としたスクロール部材を用い、一対の固定スクロール部材と旋回スクロール部材とを有し、両スクロール部材の渦巻き状壁体を位相をずらして噛み合わせ、固定設置された前記固定スクロール部材に対して前記旋回スクロール部材を自転は阻止して公転旋回駆動するように構成したスクロール流体機械において、前記スクロール部材は深さが同一である前記底部の外周側と中心側における中心側に深底部となる外周側に対する所定の段高さに相当する厚さのプレート部材を設置して浅底部を形成し、対面する深底部と前記渦巻き状壁体の外周側、及び対面する前記プレート部材で形成される浅底部と前記渦巻き状壁体とで圧縮室を形成し、外周側と中心側とで容積を異ならせるように構成したので、段付き構造スクロール流体機械において、スクロール部材の端板の渦巻き壁体によって区画される底部は,段付き構造のスクロール部材でも、全周を外周側の深底部と同一レベルに加工した後、中心側の底部に旋回端板とは別体のプレート部材を配設することによって、中心側の浅底部を形成することができるため、端板の底部に段差を付ける複雑な加工が不要となり、スクロール部材の加工コストを低減することができる。
【0071】
(3)請求項3の発明によれば、段付き構造スクロール流体機械を、端板の一側面に渦巻き状壁体を立設してなる固定または旋回スクロール部材であって、前記渦巻き状壁体の高さを、渦巻きをなす全体の中心側で低く外周側で高くした段付き構造とすると共に、前記渦巻き状壁体によって区画される端板の底部を、底の浅い中心側の浅底部と底の深い外周側の深底部との段付き構造としたスクロール部材を用い、一対の固定スクロール部材と旋回スクロール部材とを有し、両スクロール部材の渦巻き状壁体を位相をずらして噛み合わせ、固定設置された前記固定スクロール部材に対して前記旋回スクロール部材を自転は阻止して公転旋回駆動するように構成したスクロール流体機械において、前記スクロール部材は高さが同一である前記渦巻き状壁体の外周側上縁と中心側上縁にチップ材を設けるとともに前記外周側上縁における外周側チップ材が前記中心側上縁における中心側チップ材に対して所定の段高さを形成する高さ寸法を有するように設定し、前記外周側の高さを中心側より高くし、対面する深底部と外周側上縁に設けられた前記外周側チップ材、及び対面する浅底部と中心側上縁に設けられた前記中心側チップ材とで圧縮室を形成し、外周側と中心側とで容積を異ならせるように構成したので、段付き構造スクロール流体機械において、スクロール部材の渦巻き状壁体における外周側と中心側との高さの段差は、外周側上縁におけるチップ材と、それより高さが低く設定されている中心側上縁におけるチップ材とによって形成されるため、段付き構造のスクロール部材でも、渦巻き状壁体は同じ高さで加工形成することができ、段差を付けた複雑な加工が不要となり、スクロール部材の加工コストを低減することができる。
【0072】
(4)請求項4の発明によれば、請求項1または請求項3に記載の段付き構造スクロール流体機械において、前記チップ材に代えてチップシール材を設けてなるように構成したので、段付き構造スクロール流体機械において、チップシール材は渦巻き状壁体の上縁に設置され、噛み合う相手方スクロール部材の底部に押し付けられてシールを行なうので、渦巻き状壁体の上縁またはチップ材の上縁において噛み合う相手側底部との選択嵌合を要する精度の加工が不要となり、また、シールをより確実に行なえる。
【0073】
(5)請求項5の発明によれば、請求項1、請求項3または請求項4のいずれかに記載の段付き構造スクロール流体機械において、前記スクロール部材は深さが同一である前記底部の外周側と中心側における中心側に深底部となる外周側に対する所定の段高さに相当する厚さのプレート部材を設置して浅底部を形成してなるように構成したので、請求項1、請求項3または請求項4の発明の効果に加え、段付き構造スクロール流体機械において、スクロール部材の端板の渦巻き壁体によって区画される底部は,段付き構造のスクロール部材でも、全周を外周側の深底部と同一レベルに加工した後、中心側の底部に端板とは別体のプレート部材を配設することによって、中心側の浅底部を形成することができるため、端板の底部に段差を付ける複雑な加工が不要となり、スクロール部材の加工コストを低減することができる。
【0074】
(6)請求項6の発明によれば、請求項2または請求項5に記載の段付き構造スクロール流体機械において、前記プレート部材を樹脂材料または金属材料によって構成したので、請求項2または請求項5の発明の効果に加え、スクロール部材の耐久性とシール性優れる。
【0076】
)請求項の発明によれば、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の段付き構造スクロール流体機械において、同スクロール流体機械が冷凍機用冷媒を圧縮する冷凍用圧縮機であるように構成したので、請求項1ないし請求項6のいずれかの発明の効果が、冷凍機用冷媒を圧縮する冷凍用圧縮機として用いる段付き構造スクロール流体機械において特に有効に発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の第1形態に係る段付き構造スクロール流体機械としてのスクロール圧縮機の要部であるスクロール部材の説明図であり、図7(b)中A−A矢視に相当する本実施の形態の旋回スクロールの断面図である。
【図2】 本発明の実施の第2形態に係る段付き構造スクロール流体機械としてのスクロール圧縮機の要部であるスクロール部材の説明図であり、図7(b)中A−A矢視に相当する本実施の形態の旋回スクロールの断面図である。
【図3】 本発明の実施の第3形態に係る段付き構造スクロール流体機械としてのスクロール圧縮機の要部であるスクロール部材の説明図であり、図7(b)中A−A矢視に相当する本実施の形態の旋回スクロールの断面図である。
【図4】 本発明の実施の第4形態に係る段付き構造スクロール流体機械としてのスクロール圧縮機の要部であるスクロール部材の説明図であり、図7(b)中A−A矢視に相当する本実施の形態の旋回スクロールの断面図である。
【図5】 本発明の実施の第5形態に係る段付き構造スクロール流体機械としてのスクロール圧縮機の要部であるスクロール部材の説明図であり、図7(b)中A−A矢視に相当する本実施の形態の旋回スクロールの断面図である。
【図6】 従来の一般的なスクロール流体機械の例として、冷凍用圧縮機等として用いられるスクロール圧縮機の一例の縦断面図である。
【図7】 (a)は、図6の従来例の、渦巻き状壁体側を上にして示す固定スクロールの斜視図、(b)は、渦巻き状壁体側を上にして示す旋回スクロールの斜視図である。
【符号の説明】
1 固定スクロール
2 旋回スクロール
11 固定端板
11d、21d 浅底部
11e、21e 深底部
12、22 渦巻き状壁体
12a、22a 外周側上縁
12b、22b 中心側上縁
13、23 底部側段付き部
14、24 壁体側段付き部
21 旋回端板
30a、30b チップ材
31 プレート
102、202、302、402、502 旋回スクロール
121、221、321、421、521 旋回端板
121d、221d、321d、421d、521d 浅底部
121e、221e、321e、421e、521e 深底部
122、222、322、422、522 渦巻き状壁体
122a、222a、322a、422a、522a 外周側上縁
122b、222b、322b、422b、522b 中心側上縁

Claims (7)

  1. 端板の一側面に渦巻き状壁体を立設してなる固定または旋回スクロール部材であって、前記渦巻き状壁体の高さを、渦巻きをなす全体の中心側で低く外周側で高くした段付き構造とすると共に、前記渦巻き状壁体によって区画される端板の底部を、底の浅い中心側の浅底部と底の深い外周側の深底部との段付き構造としたスクロール部材を用い、一対の固定スクロール部材と旋回スクロール部材とを有し、両スクロール部材の渦巻き状壁体を位相をずらして噛み合わせ、固定設置された前記固定スクロール部材に対して前記旋回スクロール部材を自転は阻止して公転旋回駆動するように構成したスクロール流体機械において、前記スクロール部材は高さが同一である前記渦巻き状壁体の外周側上縁と中心側上縁における外周側上縁に中心側上縁に対して所定の段高さを形成する高さ寸法を有するチップ材を設けて、前記外周側の高さを中心側上縁より高くし、対面する深底部と外周側上縁に設けられた前記チップ材、及び対面する浅底部と中心側上縁とで圧縮室を形成し、外周側と中心側とで容積を異ならせることを特徴とする段付き構造スクロール流体機械
  2. 端板の一側面に渦巻き状壁体を立設してなる固定または旋回スクロール部材であって、前記渦巻き状壁体の高さを、渦巻きをなす全体の中心側で低く外周側で高くした段付き構造とすると共に、前記渦巻き状壁体によって区画される端板の底部を、底の浅い中心側の浅底部と底の深い外周側の深底部との段付き構造としたスクロール部材を用い、一対の固定スクロール部材と旋回スクロール部材とを有し、両スクロール部材の渦巻き状壁体を位相をずらして噛み合わせ、固定設置された前記固定スクロール部材に対して前記旋回スクロール部材を自転は阻止して公転旋回駆動するように構成したスクロール流体機械において、前記スクロール部材は深さが同一である前記底部の外周側と中心側における中心側に深底部となる外周側に対する所定の段高さに相当する厚さのプレート部材を設置して浅底部を形成し、対面する深底部と前記渦巻き状壁体の外周側、及び対面する前記プレート部材で形成される浅底部と前記渦巻き状壁体とで圧縮室を形成し、外周側と中心側とで容積を異ならせることを特徴とする段付き構造スクロール流体機械
  3. 端板の一側面に渦巻き状壁体を立設してなる固定または旋回スクロール部材であって、前記渦巻き状壁体の高さを、渦巻きをなす全体の中心側で低く外周側で高くした段付き構造とすると共に、前記渦巻き状壁体によって区画される端板の底部を、底の浅い中心側の浅底部と底の深い外周側の深底部との段付き構造としたスクロール部材を用い、一対の固定スクロール部材と旋回スクロール部材とを有し、両スクロール部材の渦巻き状壁体を位相をずらして噛み合わせ、固定設置された前記固定スクロール部材に対して前記旋回スクロール部材を自転は阻止して公転旋回駆動するように構成したスクロール流体機械において、前記スクロール部材は高さが同一である前記渦巻き状壁体の外周側上縁と中心側上縁にチップ材を設けるとともに前記外周側上縁における外周側チップ材が前記中心側上縁における中心側チップ材に対して所定の段高さを形成する高さ寸法を有するように設定し、前記外周側の高さを中心側より高くし、対面する深底部と外周側上縁に設けられた前記外周側チップ材、及び対面する浅底部と中心側上縁に設けられた前記中心側チップ材とで圧縮室を形成し、外周側と中心側とで容積を異ならせることを特徴とする段付き構造スクロール流体機械
  4. 請求項1または請求項3に記載の段付き構造スクロール流体機械において、前記チップ材に代えてチップシール材を設けてなることを特徴とする段付き構造スクロール流体機械
  5. 請求項1、請求項3または請求項4のいずれかに記載の段付き構造スクロール流体機械において、前記スクロール部材は深さが同一である前記底部の外周側と中心側における中心側に深底部となる外周側に対する所定の段高さに相当する厚さのプレート部材を設置して浅底部を形成してなることを特徴とする段付き構造スクロール流体機械
  6. 請求項2または請求項5に記載の段付き構造スクロール流体機械において、前記プレート部材を樹脂材料または金属材料によって構成したことを特徴とする段付き構造スクロール流体機械。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の段付き構造スクロール流体機械において、同スクロール流体機械が冷凍機用冷媒を圧縮する冷凍用圧縮機であることを特徴とする段付き構造スクロール流体機械。
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