JP4393753B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、識別情報を可変表示可能な可変表示手段を備え、あらかじめ定められている可変表示の実行条件が成立した後、可変表示の開始条件の成立にもとづいて識別情報の可変表示を開始し、当該識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能であり、特定表示結果のうちの特別表示結果となったときに、特定表示結果が導出される確率が向上された確率向上状態に制御可能となるパチンコ機等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けられ、可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定表示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
【0003】
なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態となるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
【0004】
パチンコ遊技機では、特別図柄(識別情報)を表示する可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様の組合せとなることを、通常、「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条件(例えば、大入賞口内に設けられているVゾーンへの入賞)が成立していない場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0005】
また、特別図柄を表示する可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特別の表示態様の組合せで大当りとなることを、通常、「確変大当り」という。確変大当りが発生すると、上述した大当り遊技が実行され、その大当り遊技が終了したあとに、大当りとなる確率が向上された遊技者にとって有利な状態となる。具体的には、例えば、特別図柄が大当り図柄となる確率が高確率状態とされた「確変状態」となる。確変状態であるときに特別の表示態様以外の組合せで大当りとなり、その大当り遊技状態が終了すると確変状態は終了する。
【0006】
さらに、可変表示装置において最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定表示態様と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。なお、特別図柄がリーチ状態となっている場合に限らず、特別図柄の変動に関連して変動表示される飾り図柄がリーチ状態であるかのような状態となっている場合についても「リーチ状態」ということにする。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。リーチ状態において、変動パターンを通常状態における変動パターンとは異なるパターンにすることによって、遊技の興趣が高められている。そして、可変表示装置に可変表示される図柄の表示結果がリーチ状態となる条件を満たさない場合には「はずれ」となり、可変表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
【0007】
遊技機における遊技進行は、マイクロコンピュータ等による遊技制御手段によって制御される。また、可変表示装置に表示される識別情報の可変表示の態様を決定する場合には、遊技制御手段が、始動入賞時に所定の乱数を抽出しておき、識別情報の可変表示の開始時に、抽出されている乱数にもとづいて識別情報の可変表示の態様を決定する。
【0008】
このような遊技機では、遊技演出を豊富にするために、始動入賞時に判定した大当り/はずれなどの判定結果に応じた予告演出を実行することが行われている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、大当り/はずれを判定するための判定条件は、確変状態であるか否かによって異なる。このため、始動入賞時には確変状態であるが、その始動入賞にもとづく識別情報の可変表示の開始時には非確変状態となっているような場合には、始動入賞時と可変表示の開始時とで大当りとするか否かの判定結果が異なっているので、大当りとはならないにもかかわらず、大当りとなることを前提とした予告演出が実行されてしまうという弊害があった。
【0010】
上記のような弊害を防止するためには、始動入賞時に、実際の遊技状態が確変状態であるか否かにかかわらず、常に非確変時での判定条件にもとづいて判定するようにすることが考えられる。
【0011】
ところが、常に非確変時での判定条件にもとづいて判定するようにすると、確変時だけ大当り遊技状態となるような場合には予告演出がなされないため、確変状態中の大当り発生回数の全体に対する予告演出の出現率が低下してしまい、遊技の興趣が低下してしまうおそれがあるという問題があった。
【0012】
本発明は、遊技状態の変化によって予告演出の出現率が低下してしまうことを防止し、遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明による遊技機は、図1に示すように、識別情報を可変表示可能な可変表示手段(例えば可変表示装置9などの可変表示手段9a)を備え、あらかじめ定められている可変表示の実行条件(例えば、遊技領域に設けられた入賞領域への有効始動入賞があったときに成立する条件)が成立した後、可変表示の開始条件(例えば、前回の特別図柄の可変表示が終了したときに成立する条件)の成立にもとづいて識別情報の可変表示を開始し、当該識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果(例えば、「0」、「7」など)となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能であり、特定表示結果のうちの特別表示結果(例えば「7」など)となったときに、特定表示結果が導出される確率が向上された確率向上状態に制御可能となる遊技機であって、可変表示の実行条件は成立しているが未だ可変表示の開始条件が成立していない可変表示の開始を保留し、保留されている保留可変表示は、可変表示の開始条件が成立する毎に、可変表示の実行条件が成立した順番で順次開始され、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えばCPU56を含む遊技制御手段56a)と、遊技制御手段からのコマンドにもとづいて、表示結果の導出表示に関わる演出の実行を制御する演出制御手段(例えば表示制御用CPU101を含む演出制御手段101a)とを備え、遊技制御手段は、所定の数値更新条件(例えば2ms毎)にもとづいて数値を更新する数値更新手段(例えば大当り判定用乱数を生成するカウンタおよび確率変動判定用乱数を生成するカウンタを制御するCPU56を含む数値更新手段56b)と、可変表示の実行条件の成立時に、数値更新手段から特定表示結果判定用数値(例えば大当り判定用乱数)および特別表示結果判定用数値(例えば確率変動判定用乱数)を抽出する数値抽出手段(例えばCPU56を含む数値抽出手段56c)と、可変表示の開始条件成立する際に、特定表示結果判定用数値があらかじめ定められた特定表示結果判定値(例えば大当り判定値)に合致しているか否かにもとづいて、可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否かを決定する特定表示結果決定手段(例えばCPU56を含む特定表示結果決定手段56d)と、可変表示の開始条件成立する際に、特別表示結果判定用数値があらかじめ定められた特別表示結果判定値(例えば確変判定値)に合致しているか否かにもとづいて、可変表示の表示結果を特別表示結果とするか否かを決定する特別表示結果決定手段(例えばCPU56を含む特別表示結果決定手段56e)と、特定表示結果判定値を、第1の特定表示結果判定値から第1の特定表示結果判定値よりも多く設けられた第2の特定表示結果判定値とする(例えば、大当り判定テーブルにおける高確率時のテーブルを使用する)ことにより、確率向上状態とする確率向上手段(例えばCPU56を含む確率向上手段56f)と、可変表示の実行条件が成立した場合に、保留可変表示の数である保留記憶数を特定可能な保留記憶数コマンドを演出制御手段に送信する保留記憶数コマンド送信手段と、可変表示の開始条件の成立以前に、特定表示結果判定用数値が第1の特定表示結果判定値に合致しているか否かと、特定表示結果判定用数値が第2の特定表示結果判定値に合致しているか否かと、特別表示結果判定用数値が特別表示結果判定値に合致しているか否かとを判定する事前判定手段(例えばCPU56を含む事前判定手段56g)と、事前判定手段による判定結果を示す事前判定結果コマンド(例えば入賞時判定結果指定コマンド)を送信するコマンド送信手段(例えばCPU56を含むコマンド送信手段56h)とを含み、演出制御手段は、既に受信した事前判定結果コマンドにもとづいて、新たな可変表示の実行条件の成立にもとづく可変表示の開始条件が成立する際の確率状態が確率向上状態となっているか否かを判定する確率向上状態事前判定手段(例えば表示制御用CPU101を含む確率向上状態事前判定手段101b)と、新たな可変表示の実行条件の成立に関連して当該可変表示の開始条件が成立する以前に、当該可変表示の実行条件成立にもとづき送信された事前判定結果コマンドと、確率向上状態事前判定手段の判定結果にもとづいて、当該可変表示の実行条件の成立にもとづく可変表示の開始条件が成立する際の確率状態において特定表示結果決定手段が決定することとなる当該可変表示の実行条件成立にもとづく可変表示の表示結果が特定表示結果となるか否かを判定する特定表示結果事前判定手段(例えば表示制御用CPU101を含む特定表示結果事前判定手段101c)と、特定表示結果事前判定手段の判定結果により、今回の実行条件成立にもとづく可変表示以前に実行される可変表示において所定の報知演出(例えば、遊技者に対して何らかの情報を報知するための演出を意味し、具体的には例えば予告演出)を実行するか否かを決定する報知演出決定手段(例えば表示制御用CPU101を含む報知演出決定手段101d)とを含み、報知演出決定手段は、報知演出の実行回数を、遊技制御手段から送信された保留記憶数コマンドで特定される保留記憶数以下の回数の中からいずれの回数にするかを決定する実行回数決定手段を有することを特徴とする。
なお、上記の構成では、それぞれ別個に用意されている特定表示結果判定用数値と特別表示結果判定用数値とが用いられる遊技機が示されている。
【0014】
数値抽出手段が、実行条件の成立時に、数値更新手段(例えばリーチ判定用乱数を生成するカウンタを制御するCPU56)からリーチ判定用数値(例えばリーチ判定用乱数)を抽出し、遊技制御手段は、リーチ判定用数値があらかじめ定められたリーチ判定値に合致しているか否かにもとづいて、リーチ表示態様とするか否かを決定するリーチ表示態様決定手段(例えばCPU56を含む遊技制御手段)を備え、事前判定手段は、リーチ判定用数値がリーチ判定値に合致しているか否かを判定し、演出制御手段は、新たな可変表示の実行条件の成立に関連して当該可変表示の開始条件が成立する以前に、当該可変表示の実行条件成立にもとづき送信された事前判定結果コマンドにもとづいて、当該可変表示の実行条件成立にもとづく可変表示の表示結果がリーチ表示結果となるか否かを判定するリーチ表示結果事前判定手段(例えば表示制御用CPU101を含む表示制御手段)を備え、報知演出決定手段は、リーチ表示結果事前判定手段の判定結果により、今回の実行条件成立にもとづく可変表示以前に実行される可変表示において所定の報知演出を実行するか否かを決定するように構成されていてもよい。
【0015】
また、本発明による遊技機は、識別情報を可変表示可能な可変表示手段(例えば可変表示装置9)を備え、あらかじめ定められている可変表示の実行条件(例えば、遊技領域に設けられた入賞領域への有効始動入賞があったときに成立する条件)が成立した後、可変表示の開始条件(例えば、前回の特別図柄の可変表示が終了したときに成立する条件)の成立にもとづいて識別情報の可変表示を開始し、当該識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果(例えば、「0」、「7」など)となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能であり、特定表示結果のうちの特別表示結果(例えば「7」など)となったときに、特定表示結果が導出される確率が向上された確率向上状態に制御可能となる遊技機であって、可変表示の実行条件は成立しているが未だ可変表示の開始条件が成立していない可変表示の開始を保留し、保留されている保留可変表示は、可変表示の開始条件が成立する毎に、可変表示の実行条件が成立した順番で順次開始され、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えばCPU56を含む遊技制御手段56a)と、遊技制御手段からのコマンドにもとづいて、表示結果の導出表示に関わる演出の実行を制御する演出制御手段(例えば表示制御用CPU101を含む演出制御手段101a)とを備え、遊技制御手段は、所定の数値更新条件にもとづいて数値を更新する数値更新手段と、可変表示の実行条件の成立時に、数値更新手段から、可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否かの判定と、可変表示の表示結果を特別表示結果とするか否かの判定とに用いられる判定用数値(例えば、大当り判定および確変判定の双方に用いられる乱数)を抽出する数値抽出手段と、可変表示の開始条件成立する際に、判定用数値が、あらかじめ定められた表示結果判定値(例えば、大当り判定値と確変判定値、大当り判定と確変判定の双方に用いられる判定値)に合致しているか否かにもとづいて、可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否かおよび特別表示結果とするか否かを決定(例えば、大当り判定をしたあとに確変判定を行うことによる決定するようにしても、大当り判定と確変判定とを同時に決定するようにしてもよい。)する表示結果決定手段と、表示結果判定値を、第1の表示結果判定値から第1の表示結果判定値よりも多く設けられた第2の表示結果判定値とすることにより、確率向上状態とする確率向上手段と、可変表示の実行条件が成立した場合に、保留可変表示の数である保留記憶数を特定可能な保留記憶数コマンドを演出制御手段に送信する保留記憶数コマンド送信手段と、可変表示の開始条件の成立以前に、判定用数値が第1の表示結果判定値に合致しているか否か、判定用数値が第2の表示結果判定値に合致しているか否か、および判定用数値が第1の表示結果判定値または第2の表示結果判定値に合致しているときに特別表示結果となるか否かを判定する事前判定手段と、事前判定手段による判定結果を示す事前判定結果コマンドを送信するコマンド送信手段とを含み、演出制御手段は、既に受信した事前判定結果コマンドにもとづいて、新たな可変表示の実行条件の成立にもとづく可変表示の開始条件が成立する際の確率状態が確率向上状態となっているか否かを判定する確率向上状態事前判定手段と、新たな可変表示の実行条件の成立に関連して当該可変表示の開始条件が成立する以前に、当該可変表示の実行条件成立にもとづき送信された事前判定結果コマンドと、確率向上状態事前判定手段の判定結果にもとづいて、当該可変表示の実行条件の成立にもとづく可変表示の開始条件が成立する際の確率状態において表示結果決定手段が決定することとなる当該可変表示の実行条件成立にもとづく可変表示の表示結果が特定表示結果となるか否かを判定する特定表示結果事前判定手段と、特定表示結果事前判定手段の判定結果により、今回の実行条件成立にもとづく可変表示以前に実行される可変表示において所定の報知演出を実行するか否かを決定する報知演出決定手段とを含み、報知演出決定手段は、報知演出の実行回数を、遊技制御手段から送信された保留記憶数コマンドで特定される保留記憶数以下の回数の中からいずれの回数にするかを決定する実行回数決定手段を有することを特徴とする。
なお、上記の構成では、表示結果を特定表示結果とするか否かの判定と、表示結果を特別表示結果とするか否かの判定との双方に用いられる単一の判定用数値が用いられる遊技機が示されている。
【0016】
遊技制御手段は、判定用数値(例えば、大当り判定とリーチ判定との双方に用いられる乱数)がリーチ判定値(例えば、大当り判定とリーチ判定との双方に用いられる判定値)に合致しているか否かにもとづいて、リーチ表示態様とするか否かを決定するリーチ表示態様決定手段を備え、事前判定手段は、判定用数値がリーチ判定値と合致しているか否かを判定し、演出制御手段は、新たな可変表示の実行条件の成立に関連して当該可変表示の開始条件が成立する以前に、当該可変表示の実行条件成立にもとづき送信された事前判定結果コマンドにもとづいて、当該可変表示の実行条件成立にもとづく可変表示の表示結果がリーチ表示結果となるか否かを判定するリーチ表示結果事前判定手段を備え、報知演出決定手段は、リーチ表示結果事前判定手段の判定結果により、今回の実行条件成立にもとづく可変表示以前に実行される可変表示において所定の報知演出を実行するか否かを決定する構成とされていてもよい。
【0017】
遊技制御手段が、事前判定手段による判定結果を記憶し、開始条件の成立時に、記憶された判定結果に応じて特定表示結果とするか否かを決定するように構成されていてもよい。
【0018】
演出制御手段が、識別情報の可変表示に関連して可変表示手段にて可変表示される飾り識別情報(例えば飾り図柄)の変動パターンを決定する変動パターン決定手段を備え、報知演出決定手段が、変動パターン決定手段を含み、変動パターン決定手段が、報知演出として、特定の変動パターンを決定(例えば、ステップS876)するように構成されていてもよい。
【0019】
変動パターン決定手段が、飾り識別情報の変動パターンを決定するための変動パターン決定用テーブル(例えば図38に示す飾り図柄変動パターンテーブル)を、特定の変動パターンを含む変動パターン決定用テーブルに変更(例えば、ステップS669b)するように構成されていてもよい。
【0020】
所定の報知演出が、保留されている保留可変表示から当該報知演出の実行が決定される要因となった実行条件の成立にもとづく可変表示までの各可変表示において連続して実行されるように構成されていてもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例である第1種パチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図2はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、図3は遊技盤の前面を示す正面図である。
【0022】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
【0023】
図2に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
【0024】
遊技領域7の中央付近には、それぞれが識別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む可変表示装置(特別可変表示部)9が設けられている。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。また、可変表示装置9には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動記憶数を表示する4つの特別図柄始動記憶表示エリア(始動記憶表示エリア)18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、表示色を変化させる(例えば青色表示から赤色表示に変化させる)始動記憶表示エリアを1増やす。そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎に、表示色が変化している始動記憶数表示エリアを1減らす(すなわち表示色をもとに戻す)。この例では、図柄表示エリアと始動記憶表示エリアとが区分けされて設けられているので、可変表示中も始動記憶数が表示された状態とすることができる。なお、始動記憶表示エリアを図柄表示エリアの一部に設けるようにしてもよく、この場合には、可変表示中は始動記憶数の表示を中断するようにすればよい。また、この例では、始動記憶表示エリアを可変表示装置9に設けるようにしているが、始動記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を可変表示装置9とは別個に設けるようにしてもよい。
【0025】
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14としての可変入賞球装置15が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0026】
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aも設けられている。
【0027】
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄始動記憶が上限に達していなければ、所定の乱数値が抽出される。そして、普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態でなければ、普通図柄始動記憶の値が1増やされる。普通図柄表示器10の近傍には、普通図柄始動記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。なお、特別図柄と普通図柄とを一つの可変表示装置で可変表示するように構成することもできる。その場合には、特別可変表示部と普通可変表示部とは1つの可変表示装置で実現される。
【0028】
この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、可変表示は所定時間(例えば29秒)継続する。そして、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。当りとするか否かは、ゲート32に遊技球が入賞したときに抽出された乱数の値が所定の当り判定値と一致したか否かによって決定される。普通図柄表示器10における可変表示の表示結果が当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が入賞しやすい状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。
【0029】
さらに、確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が高められ、遊技者にとってさらに有利になる。また、確変状態等の所定の状態では、普通図柄表示器10における可変表示期間(変動時間)が短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利になるようにしてもよい。
【0030】
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
【0031】
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、図2には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50も示されている。
【0032】
カードユニット50には、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ151、カード内に記録された残額情報に端数(100円未満の数)が存在する場合にその端数を打球供給皿3の近傍に設けられる度数表示LEDに表示させるための端数表示スイッチ152、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器153、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口155、およびカード挿入口155の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0033】
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動記憶数を1増やす。
【0034】
可変表示装置9における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示態様)であると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
【0035】
停止時の可変表示装置9における特別図柄の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態となる。
【0036】
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図4を参照して説明する。図4は、遊技機を裏面から見た背面図である。
【0037】
図4に示すように、遊技機裏面側では、可変表示装置9を制御する図柄制御基板80を含む可変表示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31が設置されている。また、球払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37が設置されている。さらに、遊技盤6に設けられている各種装飾LEDおよび普通図柄始動記憶表示器41、装飾ランプ25、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れランプ52を点灯制御するランプ制御手段が搭載されたランプ制御基板35、スピーカ27からの音発生を制御する音制御手段が搭載された音制御基板70も設けられている。また、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5Vを作成する電源回路が搭載された電源基板910や発射制御基板91が設けられている。
【0038】
遊技機裏面において、上方には、各種情報を遊技機外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板160が設置されている。ターミナル基板160には、少なくとも、球切れ検出スイッチの出力を導入して外部出力するための球切れ用端子、賞球個数信号を外部出力するための賞球用端子および球貸し個数信号を外部出力するための球貸し用端子が設けられている。また、中央付近には、主基板31からの各種情報を遊技機外部に出力するための各端子を備えた情報端子盤34が設置されている。
【0039】
さらに、各基板(主基板31や払出制御基板37等)に含まれる記憶内容保持手段(例えば、電力供給停止時にもその内容を保持可能な変動データ記憶手段すなわちバックアップRAM)に記憶されたバックアップデータをクリアするための操作手段としてのクリアスイッチ921が搭載されたスイッチ基板190が設けられている。スイッチ基板190には、クリアスイッチ921と、主基板31等の他の基板と接続されるコネクタ922が設けられている。
【0040】
貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導レールを通り、賞球ケース40Aで覆われた球払出装置に至る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段としての球切れスイッチ187が設けられている。球切れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の払出動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通路内の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タンク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ167も誘導レールにおける上流部分(貯留タンク38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出スイッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構から遊技機に対して遊技球の補給が行われる。
【0041】
入賞にもとづく景品としての遊技球や球貸し要求にもとづく遊技球が多数払い出されて打球供給皿3が満杯になり、さらに遊技球が払い出されると、遊技球は余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払い出されると、満タンスイッチ48(図4において図示せず)がオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに発射装置の駆動も停止する。
【0042】
図5は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図5には、払出制御基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射制御基板91および図柄制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、賞球カウントスイッチ301Aおよびクリアスイッチ921からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。
【0043】
なお、図5には示されていないが、カウントスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、賞球カウントスイッチ301A等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。スイッチと称されているものがセンサと称されているもの等でもよいこと、すなわち、スイッチが遊技媒体検出手段の一例であることは、他の実施の形態でも同様である。
【0044】
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0045】
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する手段)としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。
【0046】
また、RAM(CPU内蔵RAMであってもよい。)55の一部または全部が、電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。
【0047】
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モータ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御される。
【0048】
この実施の形態では、ランプ制御基板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設けられている普通図柄始動記憶表示器41および装飾ランプ25の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れランプ52の表示制御を行う。なお、各ランプはLEDその他の種類の発光体でもよく、この実施の形態および他の実施の形態で用いられているLEDも他の種類の発光体でもよい。すなわち、ランプやLEDは発光体の一例である。また、特別図柄を可変表示する可変表示装置9および普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御は、図柄制御基板80に搭載されている表示制御手段によって行われる。
【0049】
図5に示すように、この実施の形態では、制御状態に応じて主基板31から図柄制御基板80に対して表示制御コマンドが送信される。そして、図柄制御基板80から、ランプ制御基板35に対してランプ制御コマンドが送信されるとともに、音制御基板70に対して音制御コマンドが送信される。
【0050】
図6は、表示制御用マイクロコンピュータ等が搭載された図柄制御基板80内の回路構成を、可変表示装置9の一実現例であるLCD(液晶表示装置)82、普通図柄表示器10、主基板31の出力ポート(ポート0,2)570,572および出力バッファ回路620,62Aとともに示すブロック図である。出力ポート(出力ポート2)572からは8ビットのデータが出力され、出力ポート570からは1ビットのストローブ信号(INT信号)が出力される。なお、この実施の形態では、可変表示装置9はLCDで実現されているが、可変表示装置9は、CRT、ドットマトリクス表示器、7セグメント表示器など他の表示装置によって実現されていてもよい。
【0051】
表示制御用CPU(以下の説明において「表示制御用マイクロコンピュータ」という意味で用いることもある)101は、制御データROM102に格納されたプログラムに従って動作し、主基板31からノイズフィルタ107および入力バッファ回路105Bを介してINT信号が入力されると、入力バッファ回路105Aを介して表示制御コマンドを受信する。入力バッファ回路105A,105Bとして、例えば汎用ICである74HC540,74HC14を使用することができる。なお、表示制御用CPU101がI/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ回路105A,105Bと表示制御用CPU101との間に、I/Oポートが設けられる。
【0052】
そして、表示制御用CPU101は、受信した表示制御コマンドに従って、LCD82に表示される画面の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマンドに応じた指令をVDP(ビデオディスプレイプロセッサ)103に与える。VDP103は、キャラクタROM86から必要なデータを読み出す。VDP103は、入力したデータに従ってLCD82に表示するための画像データを生成し、R,G,B信号および同期信号をLCD82に出力する。
【0053】
なお、図6には、VDP103をリセットするためのリセット回路83、VDP103に動作クロックを与えるための発振回路85、および使用頻度の高い画像データを格納するキャラクタROM86も示されている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の高い画像データとは、例えば、LCD82に表示される人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からなる画像などである。
【0054】
入力バッファ回路105A,105Bは、主基板31から図柄制御基板80へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、図柄制御基板80側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。すなわち、入力バッファ回路105A,105Bは、入力ポートともに不可逆性情報入力手段を構成する。図柄制御基板80内の回路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力される信号が主基板31側に伝わることはない。
【0055】
高周波信号を遮断するノイズフィルタ107として、例えば3端子コンデンサやフェライトビーズが使用されるが、ノイズフィルタ107の存在によって、表示制御コマンドに基板間でノイズが乗ったとしても、その影響は除去される。また、主基板31のバッファ回路620,62Aの出力側にもノイズフィルタを設けてもよい。
【0056】
なお、図示はしないが、図柄制御基板80には、試験信号出力用の配線パターンやスルーホールが設けられている。図柄制御基板80は、遊技機の試験に用いられる場合には、試験用端子を備える試験端子基板がボードトゥボードで接続される。
【0057】
図7は、図柄制御基板80および発光体制御用マイクロコンピュータ等が搭載されたランプ制御基板35における信号送受信部分を示すブロック図である。この実施の形態では、遊技領域7の外側に設けられている点枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cと遊技盤に設けられている装飾ランプ25の点灯/消灯と、賞球ランプ51および球切れランプ52の点灯/消灯とを示す第2のコマンドとしてのランプ制御コマンドが図柄制御基板80からランプ制御基板35に出力される。また、普通図柄始動記憶表示器41の点灯個数を示すランプ制御コマンドも図柄制御基板80からランプ制御基板35に出力される。
【0058】
図7に示すように、ランプ制御に関するランプ制御コマンドは、表示制御用CPU101におけるI/Oポート部の出力ポートから出力される。出力ポートは、8ビットのデータと、1ビットのINT信号とを出力する。ランプ制御基板35において、図柄制御基板80からの制御コマンドは、ランプ制御用CPU(以下の説明において「発光体制御用マイクロコンピュータ」という意味で用いることもある)351におけるI/Oポート部の入力ポートを介してランプ制御用CPU351に入力する。なお、ランプ制御用CPU351がI/Oポートを内蔵していない場合には、ランプ制御用CPU351の前段にI/Oポートが設けられる。
【0059】
ランプ制御基板35において、ランプ制御用CPU351は、表示制御用CPU101に対してACK信号を出力する。ACK信号は、ランプ制御用CPU351におけるI/Oポート部の出力ポートから出力される。
【0060】
ランプ制御基板35において、ランプ制御用CPU351は、各制御コマンドに応じて定義されている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、装飾ランプ25の点灯/消灯パターンに従って、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、装飾ランプ25に対して出力ポート358から点灯/消灯信号を出力する。出力ポート358から出力された点灯/消灯信号は、I/Oエクスパンダ(複数のI/Oポートを備えた出力ポートIC)359aを介して天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cに出力され、I/Oエクスパンダ359bを介して装飾ランプ25に出力される。なお、点灯/消灯パターンは、ランプ制御用CPU351の内蔵ROMまたは外付けROMに記憶されている。
【0061】
図柄制御基板80において、表示制御用CPU101は、RAM55の記憶内容に未払出の賞球残数があるときに賞球ランプ51の点灯を指示する主基板31からの表示制御コマンドの受信にもとづいて、賞球ランプ51の点灯を指示するランプ制御コマンドを出力する。また、表示制御用CPU101は、遊技盤裏面の払出球通路の上流に設置されている球切れスイッチ187(図4参照)が遊技球を検出しなくなったことに応じて球切れランプ52の点灯を指示する主基板31からの表示制御コマンドの受信にもとづいて、球切れランプ52の点灯を指示するランプ制御コマンドを出力する。ランプ制御基板35において、各制御コマンドは、入力ポートを介してランプ制御用CPU351に入力する。ランプ制御用CPU351は、それらの制御コマンドに応じて、賞球ランプ51および球切れランプ52に対して出力ポート358から点灯/消灯信号を出力する。出力ポート358から出力された点灯/消灯信号は、I/Oエクスパンダ359aを介して賞球ランプ51および球切れランプ52に出力される。なお、点灯/消灯パターンは、ランプ制御用CPU351の内蔵ROMまたは外付けROMに記憶されている。
【0062】
さらに、ランプ制御用CPU351は、受信したランプ制御コマンドに応じて、普通図柄始動記憶表示器41に対して出力ポート358から点灯/消灯信号を出力する。出力ポート358から出力された点灯/消灯信号は、I/Oエクスパンダ359bを介して普通図柄始動記憶表示器41に出力される。
【0063】
なお、図6に示すランプ制御基板35に搭載された回路一部(例えばI/Oエクスパンダ359a)が別個の基板に搭載される構成とされていてもよい。
【0064】
図8は、図柄制御基板80における音声制御コマンドの信号送信部分および音制御用マイクロコンピュータ等が搭載された音声制御基板70の構成例を示すブロック図である。この実施の形態では、遊技進行に応じて、遊技領域7の外側に設けられているスピーカ27の音声出力を指示するための音声制御コマンドが、図柄制御基板80から音声制御基板70に出力される。
【0065】
音制御基板70において、音制御用CPU(以下の説明において「音制御用マイクロコンピュータ」という意味で用いることもある)701は、表示制御用CPU101に対してACK信号を出力する。ACK信号は、音制御用CPU701におけるI/Oポート部の出力ポートから出力される。
【0066】
図8に示すように、音声制御コマンドは、表示制御用CPU101におけるI/Oポート部の出力ポートから出力される。出力ポートは、8ビットのデータと、1ビットのINT信号とを出力する。音制御基板70において、図柄制御基板80からの制御コマンドは、音制御用CPU701におけるI/Oポート部の入力ポートを介して音制御用CPU701に入力する。なお、音制御用CPU701がI/Oポートを内蔵していない場合には、音制御用CPU701の前段にI/Oポートが設けられる。
【0067】
そして、例えばデジタルシグナルプロセッサによる音声合成回路702は、音声制御用CPU701の指示に応じた音声や効果音を発生し音量切替回路703に出力する。音量切替回路703は、音声制御用CPU701の出力レベルを、設定されている音量(例えば、遊技機に設けられているボリューム切替スイッチの操作状態に応じた音量)に応じたレベルにして音量増幅回路704に出力する。音量増幅回路704は、増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。
【0068】
なお、図8に示す音制御基板70に搭載されている回路の一部(例えば音量切替回路703と音量増幅回路704)が別個の基板に搭載される構成とされていてもよい。
【0069】
図9は、図柄制御基板80からランプ制御基板35や音制御基板70に送信される第2のコマンド(ランプ制御コマンド、音制御コマンド)の送信形態を示すタイミング図である。
【0070】
図柄制御基板80における演出制御手段(表示制御用CPU101)は、第2のコマンドを送信するときに、図9に示すように、コマンドデータ(MODEデータまたはEXTデータ)をI/Oポートに設定し、STB信号をオン(ローレベル)にする。第2のコマンドを受信する受信側の基板(ランプ制御基板35、音制御基板70)における演出制御手段(ランプ制御用CPU351、音制御用CPU701)は、STB信号がオン状態になったことを検出すると、I/Oポートを介してコマンドデータを入力するとともに、受信完了を伝えるためにACK信号をオン(ローレベル)にする。
【0071】
表示制御用CPU101は、ACK信号がオン状態になったことを確認したら、STB信号をオフにする。受信側の演出制御手段(ランプ制御用CPU351、音制御用CPU701)は、STB信号がオフ状態になったことを確認したら、ACK信号をオフにする。以上のようにして、1バイトのコマンドデータの送受信が実現される。なお、2バイト構成の第2のコマンドの2バイト目も、1バイト目と同様に送受信される。
【0072】
この実施の形態では、図9に示すような形態で第2のコマンドが送受信されるが、図9に示された形態は一例であって、表示制御用CPU101からコマンドデータがランプ制御用CPU351や音制御用CPU701に向けて送信され、ランプ制御用CPU351や音制御用CPU701がコマンドデータを受信したことを示す応答としての情報を表示制御用CPU101に対して送信するのであれば、すなわち双方向通信によってコマンドデータを送受信するのであれば、いかなる形態で第2のコマンドが送受信されてもよい。例えば、ACK信号に代えて受信完了を示すコマンドを表示制御用CPU101に送信するようにしてもよい。また、この実施の形態では、後述するようにコマンドデータは2バイト構成であるが、1バイト構成でも3バイト以上の構成でもよいし、パラレル送受信(この例では8ビットパラレル)に限らず、シリアル送受信によってもよい。
【0073】
また、双方向通信に限らず、図柄制御基板80からランプ制御基板35や音制御基板70への方向にのみデータまたは信号を送信可能であるように構成してもよい。さらに、上述した主基板31と図柄制御基板80との間で行われている通信方法と同じ方法によって、図柄制御基板80とランプ制御基板35や音制御基板70との間でデータや信号をやりとりするようにしてもよい。このように構成すれば、データや信号の通信に関する制御プログラムの基本部分等を共通にすることができ、データや信号の通信に関する制御プログラムを大幅な変更を加えることなく各基板で流用することができる。
【0074】
次に遊技機の動作について説明する。図10は、主基板31における遊技制御手段(CPU56およびROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、CPU56は、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
【0075】
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。
【0076】
この実施の形態で用いられるCPU56は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0077】
この実施の形態で用いられているCPU56には、マスク可能な割込のモードとして以下の3種類のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
【0078】
割込モード0:割込要求を行った内蔵デバイスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よって、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまたはCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行する。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0になる。よって、割込モード1または割込モード2に設定したい場合には、初期設定処理において、割込モード1または割込モード2に設定するための処理を行う必要がある。
【0079】
割込モード1:割込が受け付けられると、常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0080】
割込モード2:CPU56の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すなわち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値とされ下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示されるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあるが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出する機能を有している。
【0081】
よって、割込モード2に設定されると、各内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を用意しておくことも容易である。上述したように、この実施の形態では、初期設定処理のステップS2において、CPU56は割込モード2に設定される。
【0082】
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS11〜ステップS15)。クリアスイッチ921がオンである場合(押下されている場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号が出力されている。なお、例えば、遊技店員は、クリアスイッチ921をオン状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始することによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行うことができる。
【0083】
クリアスイッチ921がオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
【0084】
バックアップありを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。ステップS9では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理にて同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
【0085】
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と表示制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
【0086】
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否かを確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
【0087】
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS12)。さらに、球払出装置97からの払出が可能であることを指示する払出許可状態指定コマンド(以下、払出可能状態指定コマンドという。)を払出制御基板37に対して送信する処理を行う(ステップS13)。また、他のサブ基板(ランプ制御基板35、音制御基板70、図柄制御基板80)を初期化するための初期化コマンドを各サブ基板に向けて送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンド(図柄制御基板80に対して)や賞球ランプ51および球切れランプ52の消灯を指示するコマンド(ランプ制御基板35に対して)等がある。
【0088】
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるようにCPU56に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS15)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
【0089】
初期化処理の実行(ステップS11〜S15)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数とは、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理において、大当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
【0090】
なお、表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0091】
タイマ割込が発生すると、CPU56は、レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図11に示すステップS21〜S32の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ24a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
【0092】
次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えられている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる(エラー処理:ステップS22)。
【0093】
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。CPU56は、さらに、表示用乱数および初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS24,S25)。
【0094】
図12は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用=特別図柄決定用)。この乱数は、後述する入賞確認処理にて抽出され(ステップS44参照)、大当りとするか否かの判定に用いられる(ステップS45参照)。なお、この判定結果にもとづいて、後述する停止図柄設定処理にて大当りとするか否かの決定がなされる(ステップS55参照)。
(2)ランダム2:大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定する(リーチ判定用)
(3)ランダム3:大当り時における特別図柄の停止図柄を決定する(大当り図柄決定用=特別図柄判定用)。また、高確率状態(確変状態)を発生させるか否か決定する(確率変動判定用)。
(4)ランダム4:リーチ時の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)。
【0095】
なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(4)の乱数以外の乱数(例えば、初期値決定用乱数)も用いられている。また、例えば各乱数に定期的に初期値(例えば各乱数毎にそれぞれ定められている初期値)を設定するなどして、上記(1)〜(4)の乱数が互いに同期しないように構成されていることが望ましい。
ステップS23では、CPU56は、(1)の大当り判定用乱数、(2)のリーチ判定用乱数、(3)の特別図柄判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数である。
【0096】
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0097】
次いで、CPU56は、特別図柄に関する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して表示制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマンド制御処理:ステップS28)。また、普通図柄に関する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して表示制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄コマンド制御処理:ステップS29)。
【0098】
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
【0099】
また、CPU56は、所定の条件が成立したときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステップS31)。可変入賞球装置15または開閉板20を開状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を切り替えたりするために、ソレノイド回路59は、駆動指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動する。
【0100】
そして、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS32)。その後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS33)、割込許可状態に設定する(ステップS34)。
【0101】
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
【0102】
ここで、この実施の形態で用いられる特別図柄について説明する。この例では、特別図柄として一つの図柄が可変表示装置9に表示される。特別図柄として表示される各図柄は、「1」〜「9」、「0」、「A」、「B」、「C」の13図柄であり、通常の可変表示演出においてはこの順番で変動表示される。なお、「C」が表示されたあとは「1」に戻る。そして、特別図柄が、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」または「A」で停止すると確変大当りとなり、「2」、「4」、「6」、「8」、「0」または「B」で停止すると非確変大当りとなり、「C」で停止するとはずれとなる。
【0103】
図13は、CPU56が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。図13に示す特別図柄プロセス処理は、図11のフローチャートにおけるステップS26の具体的な処理である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)および入賞確認処理(ステップS311)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS301〜S307のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマは、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変動時間を設定するためのタイマである。
【0104】
入賞確認処理(ステップS311):始動入賞口14に打球入賞して始動口スイッチ14aがオンするのを待つ。始動口スイッチ14aがオンすると、始動入賞記憶数が満タンでなければ、始動入賞記憶数を+1するとともに、大当り決定用乱数等の各乱数を抽出し、大当りとするかはずれとするかなどの判定を行う。
【0105】
停止図柄設定処理(ステップS301):特別図柄の可変表示を開始できる状態になるのを待つ。特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、特別図柄の停止図柄および図柄の変動パターンを決定する。決定される停止図柄は、はずれであれば「C」とされ、大当りであれば「C」以外の他の図柄とされる。なお、この例では、特別図柄の停止図柄の決定によって、確変/非確変も決定される。すなわち、停止図柄と、確変とするか否かとが同時に決定される。処理を終えると、内部状態(プロセスフラグ)をステップS302に移行するように更新する。
【0106】
特別図柄変動開始処理(ステップS302):可変表示装置9において特別図柄が変動開始されるように制御する。このとき、図柄制御基板80に対して、最終停止図柄と変動態様を指令する情報とが送信される。処理を終えると、内部状態(プロセスフラグ)をステップS303に移行するように更新する。
【0107】
特別図柄停止待ち処理(ステップS303):所定時間(ステップS310の変動短縮タイマで示された時間)が経過すると、可変表示装置9において表示される全図柄が停止される。そして、停止図柄が大当り図柄である場合には、内部状態(プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS301に移行するように更新する。
【0108】
大入賞口開放開始処理(ステップS304):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、大当りフラグ(大当り中であることを示すフラグ)のセットを行う。処理を終えると、内部状態(プロセスフラグ)をステップS305に移行するように更新する。
【0109】
大入賞口開放中処理(ステップS305):大入賞口ラウンド表示の表示制御コマンドデータを図柄制御基板80に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。最終的な大入賞口の閉成条件が成立したら、内部状態をステップS306に移行するように更新する。
【0110】
特定領域有効時間処理(ステップS306):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をステップS304に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS307に移行するように更新する。
【0111】
大当り終了処理(ステップS307):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための表示を行う。その表示が終了したら、内部状態をステップS301に移行するように更新する。
【0112】
図14は、この実施の形態で用いられる変動パターンの一例を示す説明図である。図14において、「EXT」とは、2バイト構成の表示制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「時間」は図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。
【0113】
「通常変動」とは、リーチ態様を伴わない変動パターンである。なお、「リーチ態様」とは、特別図柄によって表されるものは勿論であるが、この例では、特別図柄とともに変動表示される飾り図柄によってリーチ態様であるかのように表される表示態様をも含む概念であるとする。
【0114】
「ノーマルリーチ」とは、リーチ態様を伴うが変動結果(停止図柄)が大当りを生じさせるものとならない変動パターンである。「リーチA」は、「ノーマルリーチ」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。また、リーチ態様が異なるとは、リーチ変動時間において異なった態様の変動態様(速度や回転方向等)となることをいう。例えば、「ノーマル」では単に1種類の変動態様によってリーチ態様が実現されるのに対して、「リーチA」では、変動速度や変動方向が異なる複数の変動態様を含むリーチ態様が実現される。
【0115】
また、「リーチB」は、「ノーマルリーチ」および「リーチA」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。そして、「リーチC」は、「ノーマルリーチ」、「リーチA」および「リーチB」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。なお、「リーチA」、「リーチB」および「リーチC」では、大当りとなる場合と大当りとならない場合とがある。
【0116】
この実施の形態では、さらに、短縮表示パターンが用いられる。短縮表示パターンは、特別図柄の変動時間が例えば1.0秒という極めて短い変動パターンである。
【0117】
図15は入賞確認処理(ステップS311)を示すフローチャートである。打球が遊技盤6に設けられている始動入賞口14に入賞すると、始動口スイッチ14aがオンする。入賞確認処理において、CPU56は、スイッチ回路58を介して始動口スイッチ14aがオンしたことを判定すると(ステップS111)、始動入賞記憶数が最大値である4に達しているかどうか確認する(ステップS112)。始動入賞記憶数が4に達していなければ、始動入賞記憶数を1増やし(ステップS113)、大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出し、それらを始動入賞記憶数の値に対応した保存領域(特別図柄判定用バッファ)に格納する(ステップS114)。なお、乱数を抽出するとは、乱数を生成させるためのカウンタからカウント値を読み出して、読み出したカウント値を乱数値とすることである。ステップS114では、図12に示されたランダム1〜ランダム4が抽出される。
【0118】
次いで、CPU56は、始動入賞記憶指定のコマンド送信テーブルをセットし(ステップS115)、サブルーチンであるコマンド作成処理を実行する(ステップS116)。なお、コマンド送信テーブルをセットするとは、コマンド送信テーブルのアドレスを指定する処理(アドレスを所定のレジスタ等に設定する処理)である。そして、コマンド作成処理を実行することによって表示制御コマンド等が図柄制御基板80等に送信される。この実施の形態では、表示制御手段に送信されうる各表示制御コマンドはROMのコマンド送信テーブルに格納されている。
【0119】
さらに、CPU56は、再度、ランダム1(大当り判定用乱数)を生成するためのカウンタからランダム1を抽出し(ステップS117)、大当り判定モジュールを実行する。すなわち、大当り判定サブルーチンをコールする(ステップS118)。次いで、停止図柄判定サブルーチンをコールして停止図柄判定モジュールを実行し(ステップS119)、リーチ判定サブルーチンをコールしてリーチ判定モジュールを実行する(ステップS120)。なお、停止図柄判定サブルーチンは確変判定サブルーチンでもあり、停止図柄判定モジュールは確変判定モジュールでもある。
【0120】
そして、CPU56は、上記の判定処理(ステップS118〜ステップS120)の結果に応じて、入賞時判定結果指定のコマンド送信テーブルをセットし(ステップS121)、コマンド作成処理を実行する(ステップS122)。入賞時判定結果指定のコマンドは、入賞時の判定結果を示すコマンドであり、確変状態であるときと非確変状態であるときのそれぞれについて、確変大当りとするか、非確変大当りとするか、リーチとするか、リーチにもならないはずれとするかを示すコマンドである。
【0121】
以上の処理によって、始動入賞記憶数が増えるときには、図柄制御基板80に搭載されている表示制御手段に対して、始動入賞記憶数指定の表示制御コマンドが送信され、また、入賞時判定結果指定の表示制御コマンドが送信される。
【0122】
なお、この時点で決定される大当りおよびリーチは、可変表示装置9における可変表示開始を開始させるための条件(実行条件であって開始条件ではない)の成立にもとづいて決定されたものである。可変表示装置9において可変表示を開始できる条件(開始条件)の成立したときには、あらためて、大当りとするか否か、またはずれリーチとするか否かが決定される。そして、その決定結果にもとづいて実際の可変表示の表示結果が導出される。ただし、可変表示の開始条件が成立したときに用いられる乱数値は、可変表示の実行条件が成立したときに抽出され保存領域に保存された値である。従って、可変表示の開始条件が成立したときの確変大当りとするか否かと、非確変大当りとするか否かと、はずれリーチとするか否かの決定結果は、可変表示の実行条件が成立したときの判定結果と同じになる。
【0123】
図16(A)は、大当り判定モジュールで用いられる大当り判定テーブルの一例を示す説明図である。また、図16(B)は、停止図柄判定モジュールで用いられる停止図柄判定テーブルの一例を示す説明図である。さらに、図16(C)は、リーチ判定モジュールで用いられるリーチ判定テーブルの一例を示す説明図である。図16(A)に示すように、この実施の形態では、低確率時(非確変時)では大当り判定値は「3」であり、高確率時(確変時)では大当り判定値は「3」、「7」、「79」、「103」、「107」である。また、図16(B)に示すように、停止図柄判定値(確変判定値)は、大当り図柄決定用乱数と同じ「0」〜「11」の範囲の値であり、それぞれが所定の停止図柄と対応付けされている。各停止図柄判定値は、それぞれ「確変」あるいは「非確変」に対応付けされている。さらに、図16(C)に示すように、リーチ判定値は、「0」、「1」、「11」である。
【0124】
図17は、大当り判定モジュールを示すフローチャートである。大当り判定処理において、CPU56は、まず、図16(A)に示された大当り判定テーブル中の低確率時のテーブルを使用して(ステップS131)、抽出されているランダム1の値に一致する値が大当り判定テーブル中にあるか否か判定し(ステップS132,S133)、一致する値があれば、低確率中の大当り判定値の全てが高確率時の大当り判定値でもあるため、確変中であるときも非確変中であるときも大当りとすることに決定する(ステップS134)。
【0125】
ステップS133にて一致する値がなければ、CPU56は、図16(A)に示された大当り判定テーブル中の高確率時のテーブルを使用して(ステップS135)、抽出されているランダム1の値に一致する値が大当り判定テーブル中にあるか否か判定し(ステップS136,S137)、一致する値があれば確変中であるときは大当りとし、非確変中であるときは大当りとしないことに決定する(ステップS138)。そして、一致する値がなければ、確変中であるときも非確変中であるときもはずれとすることに決定する(ステップS139)。なお、本例では、低確率中の大当り判定値の全てが高確率時の大当り判定値でもあるため、低確率時のテーブルだけを用いて決定することがあるが、低確率中の大当り判定値群に高確率時の大当り判定値と異なる値の判定値を含む構成としてもよく、その場合には、常に低確率時の判定条件と高確率時の判定条件とで判定結果を導出するようにすればよい。
【0126】
図18は、停止図柄判定モジュールを示すフローチャートである。停止図柄判定処理において、CPU56は、大当り判定処理にて非確変時大当りと決定されていれば(ステップS141)、大当り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS142)、図16(B)に示された停止図柄判定テーブルを使用して、抽出されているランダム3の値に一致する停止図柄判定値が対応付けされている停止図柄および確変/非確変の別を、確変時および非確変時における停止図柄および確変/非確変の別とすることに決定する(ステップS143)。この例では、非確変時に大当りとする場合には、常に確変時も大当りとなるため、非確変時に大当りとすることを確認すれば確変時に大当りとするか否かを確認する必要はない。例えば、ステップS142にて大当り乱数「1」が抽出された場合には、一致する停止図柄判定値が対応付けされている「3」を大当り図柄とすることに決定し、その停止図柄判定値が対応付けされている「確変」とすることに決定する。すなわち、ステップS142にて大当り乱数「1」が抽出された場合には、確変中であるときも非確変中であるときも、ともに確変大当りとすることに決定し、大当り図柄が「3」に決定される。
【0127】
大当り判定処理にて非確変時ははずれであるが確変時は大当りと決定されていれば(ステップS144)、CPU56は、非確変時の停止図柄を「C」に決定する(ステップS145)。また、大当り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS146)、図16(B)に示された停止図柄判定テーブルを使用して、抽出されているランダム3の値に一致する停止図柄判定値が対応付けされている停止図柄および確変/非確変の別を、確変時における停止図柄および確変/非確変の別とすることに決定する(ステップS147)。例えば、ステップS146にて大当り乱数「7」が抽出された場合には、一致する停止図柄判定値が対応付けされている「4」を大当り図柄とすることに決定し、その停止図柄判定値が対応付けされている「非確変」とすることに決定する。すなわち、ステップS146にて大当り乱数「7」が抽出された場合には、確変中であるときに、非確変大当りとすることに決定し、大当り図柄が「4」に決定される。
【0128】
そして、大当り判定処理にて非確変時および確変時ともにはずれと決定されていれば(ステップS144のN)、CPU56は、非確変時および確変時の停止図柄をともに「C」とすることに決定する(ステップS148)。
【0129】
図19は、リーチ判定モジュールを示すフローチャートである。リーチ判定処理において、CPU56は、大当り判定処理にて非確変時ははずれであるが確変時は大当りと決定されていれば(ステップS151、ステップS152)、リーチ判定用乱数を抽出し(ステップS153)、抽出したランダム2の値に一致する値がリーチ判定テーブル中にあるか否か判定し(ステップS154、ステップS155)、一致する値があれば非確変時にリーチとすることにし(ステップS156)、一致する値がなければ非確変時にリーチとしないことに決定する(ステップS157)。
【0130】
また、大当り判定処理にて非確変時および確変時ともにはずれと決定されていれば(ステップS151、ステップS152)、CPU56は、リーチ判定用乱数を抽出し(ステップS158)、抽出したランダム2の値に一致する値がリーチ判定テーブル中にあるか否か判定し(ステップS159、ステップS160)、一致する値があれば確変時および非確変時ともにリーチとすることにし(ステップS161)、一致する値がなければ確変時および非確変時ともにリーチとしないことに決定する(ステップS162)。
【0131】
図20は、停止図柄設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。停止図柄設定処理において、CPU56は、特別図柄の変動を開始することができる状態(特別図柄プロセスフラグの値がステップS301を示す値となっている場合)には(ステップS51)、始動入賞記憶数の値を確認する(ステップS52)。なお、特別図柄プロセスフラグの値がステップS301を示す値となっている場合とは、可変表示装置9において図柄の変動がなされておらず、かつ、大当り遊技中でもない場合である。
【0132】
始動入賞記憶数が0でなければ、始動入賞記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出すとともに(ステップS53)、始動入賞記憶数の値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS54)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
【0133】
次いで、CPU56は、減算後の始動入賞記憶数指定のコマンド送信テーブルをセットし(ステップS55)、コマンド作成処理を実行する(ステップS56)。さらに、大当り判定モジュールを実行する(ステップS57)。ここでは、大当り判定モジュールにおいて、ステップS53で保存領域から読み出したランダム1の値にもとづいて大当りとするか否かの判定が行われる。また、ステップS57で実行される大当り判定モジュールでは、確変中であるか否かが確認され、その確認結果に応じた処理のみが行われる。例えば、確変中であれば、大当り判定モジュールにおけるステップS135〜ステップS139の処理が実行され、ステップS138,ステップS139では確変時の判定結果のみが導出される。
【0134】
大当りとすることに決定した場合には(ステップS58)、CPU56は、停止図柄判定モジュールを実行する(ステップS59)。ここでは、停止図柄判定モジュールにおいて、ステップS53で保存領域から読み出したランダム3の値にもとづいて大当り図柄および確変大当りとするか否かが決定される。また、ステップS58で実行される停止図柄判定モジュールでは、確変中であるか否かが確認され、その確認結果に応じた処理のみが行われる。例えば、確変中であれば、停止図柄判定モジュールにおけるステップS146〜ステップS147の処理が実行される。また、変動パターン決定用乱数(ランダム4)の値にもとづいて特別図柄の変動パターンを決定する(ステップS60)。ここでは、変動パターン11〜14のうちのいずれかの変動パターンが決定される(図14参照)。
【0135】
大当りとしないことに決定した場合には(ステップS58)、CPU56は、停止図柄を「C」とすることに決定し(ステップS61)、リーチ判定モジュールを実行する(ステップS62)。ここでは、リーチ判定モジュールにおいて、ステップS53で保存領域から読み出したランダム2の値にもとづいてリーチとするか否かの判定が行われる。また、ステップS62で実行されるリーチ判定モジュールは、ステップS58ではずれと決定された場合にのみ実行されるので、ステップS158〜ステップS162の処理だけが実行され、ステップS161,ステップS162では確変時であるか否かとは無関係に決定がなされる。そして、変動パターン決定用乱数(ランダム4)の値にもとづいて特別図柄の変動パターンを決定する(ステップS64)。ここでは、変動パターン2〜10のうちのいずれかの変動パターンが決定される(図14参照)。
【0136】
大当りとせずリーチにもしないことに決定した場合には、CPU56は、確変中か否かを確認する(ステップS65)。確変中あれば変動パターンをはずれ時短縮変動パターンとすることに決定する(ステップS66)。確変状態でなければランダム4の値に応じて変動パターンをはずれ時の通常変動パターンとすることに決定する(ステップS67)。なお、はずれ時短縮変動パターンは、特別図柄の変動時間が例えば1.0秒という通常変動パターンよりも変動期間が短い変動パターンである。また、この実施の形態では、はずれ時短縮変動パターンではないはずれ時の変動パターンは変動パターン1のみであるから(図14参照)、ランダム4の値にもとづく抽選を行わなくてもよい。
【0137】
以上のようにして、始動入賞があったときに図柄変動の表示態様を大当りとするか、リーチ態様とするか、はずれとするか、確変とするかが判定され、入賞時判定結果指定コマンドを表示制御手段に送信する。また、特別図柄の変動開始が可能となったときに演出に用いる変動パターンが決定されるとともに特別図柄の停止図柄が決定される。また、遊技制御手段は、決定結果にもとづく制御コマンド(変動パターンを特定可能な制御コマンド)を、表示制御手段に送信する処理を行う。
【0138】
次に、遊技制御手段から演出制御手段に対する制御コマンドの送出方式について説明する。図示はしないが、この実施の形態では、第1のコマンドとして用いられる表示制御コマンドは、表示制御信号D0〜D7の8本の信号線で主基板31から図柄制御基板80に送信される。また、主基板31と図柄制御基板80との間には、ストローブ信号を送信するための表示制御INT信号の1本の信号線も配線されている。
【0139】
遊技制御手段から他の電気部品制御基板(サブ基板:この実施の形態では図柄制御基板80および払出制御基板37)に制御コマンドを出力しようとするときに、コマンド送信テーブルの先頭アドレスの設定が行われる。図21(A)は、コマンド送信テーブルの一構成例を示す説明図である。1つのコマンド送信テーブルは3バイトで構成され、1バイト目にはINTデータが設定される。また、2バイト目のコマンドデータ1には、制御コマンドの1バイト目のMODEデータが設定される。そして、3バイト目のコマンドデータ2には、制御コマンドの2バイト目のEXTデータが設定される。
【0140】
なお、EXTデータそのものがコマンドデータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2には、EXTデータが格納されているテーブルのアドレスを指定するためのデータが設定されるようにしてもよい。例えば、コマンドデータ2のビット7(ワークエリア参照ビット)が0であれば、コマンドデータ2にEXTデータそのものが設定されていることを示す。そのようなEXTデータはビット7が0であるデータである。この実施の形態では、ワークエリア参照ビットが1であれば、EXTデータとして、送信バッファの内容を使用することを示す。なお、ワークエリア参照ビットが1であれば、他の7ビットが、EXTデータが格納されているテーブルのアドレスを指定するためのオフセットであることを示すように構成することもできる。
【0141】
図21(B)INTデータの一構成例を示す説明図である。INTデータにおけるビット0は、払出制御基板37に払出制御コマンドを送出すべきか否かを示す。ビット0が「1」であるならば、払出制御コマンドを送出すべきことを示す。従って、CPU56は、例えば賞球処理(遊技制御処理のステップS32)において、INTデータに「01(H)」を設定する。また、INTデータにおけるビット1は、図柄制御基板80に表示制御コマンドを送出すべきか否かを示す。ビット1が「1」であるならば、表示制御コマンドを送出すべきことを示す。従って、CPU56は、例えば特別図柄コマンド制御処理(遊技制御処理のステップS28)において、INTデータに「02(H)」を設定する。
【0142】
図22は、主基板31から他の電気部品制御基板に送出される第1のコマンドとして用いられる制御コマンドのコマンド形態の一例を示す説明図である。この実施の形態では、制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。このように、電気部品制御基板へのコマンドとなる制御コマンドは、複数のデータで構成され、先頭ビットによってそれぞれを区別可能な態様になっている。なお、図22に示されたコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。また、図22では図柄制御基板80に送出される表示制御コマンドを例示するが、払出制御基板37に送出される払出制御コマンドも同一構成である。さらに、図22では、第1のコマンドとして用いられる制御コマンドのコマンド形態を示したが、第2のコマンドとして用いられる制御コマンドのコマンド形態も同一構成とされる。
【0143】
図23に示すように、制御コマンドは、8ビットの制御信号CD0〜CD7(コマンドデータ)とINT信号(取込信号)とで構成される。払出制御基板37および図柄制御基板80に搭載されている払出制御手段および表示制御手段は、INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
【0144】
なお、制御コマンドは、電気部品制御手段が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば制御信号の1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じてINT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。
【0145】
各電気部品制御基板への制御コマンドを、対応する出力ポートに出力する際に、INT信号を出力する出力ポートのビット0〜1のうちのいずれかのビットが所定期間「1」(ハイレベル)になるのであるが、INTデータにおけるビット配列と出力ポートにおけるビット配列とは対応している。従って、各電気部品制御基板に制御コマンドを送出する際に、INTデータにもとづいて、容易にINT信号の出力を行うことができる。
【0146】
図24および図25は、主基板31から図柄制御基板80に対して送出される表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図24に示す例において、コマンド8000(H)〜800E(H)は、特別図柄を可変表示する可変表示装置9における特別図柄の変動パターン、すなわち可変表示装置9における表示結果導出動作に関わる演出内容を示す表示制御コマンドである。なお、変動パターンを指定するコマンド(変動パターンコマンド)は変動開始指示も兼ねている。
【0147】
コマンド86XX(H)は、特別図柄の停止図柄を指定する表示制御コマンドである。また、コマンド8F00(H)は、特別図柄の可変表示の停止を指示する表示制御コマンド(確定コマンド)である。
【0148】
コマンド9XXX(H)は、特別図柄の変動および大当り遊技に関わらない可変表示装置9の表示状態に関する表示制御コマンドである。コマンド9000(H)は、電源投入時に送出される特別図柄電源投入時指定コマンドである。表示制御手段は、特別図柄電源投入時指定コマンドを受信すると、初期表示を行う制御を開始する。コマンドAXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される表示制御コマンドである。そして、コマンドBXXX(H)は、普通図柄の変動パターンなどに関する表示制御コマンドである。コマンドB300(H)は、電源投入時に送出される普通図柄電源投入時指定コマンドである。表示制御手段は、普通図柄電源投入時指定コマンドを受信すると、初期表示を行う制御を開始する。
【0149】
コマンドC0XX(H)は、可変表示装置9における始動入賞記憶数を表示する表示エリアにおいて、表示色を変化させる始動記憶表示エリア18の個数を示す表示制御コマンドである。例えば、表示制御手段は、コマンドC0XX(H)を受信すると、各始動記憶表示エリア18のうち「XX(H)」で指定される個数の始動記憶表示エリア18の表示色を変化させる。すなわち、コマンドC0XX(H)は、保留個数という情報を報知するために設けられている表示エリアの制御を指示するコマンドである。なお、表示色を変化させる始動記憶表示エリア18の個数に関するコマンドが、表示色を変化させるエリアの個数の増減を示すように構成されていてもよい。
【0150】
コマンドC1XX(H)は、入賞時判定結果を指定する表示制御コマンドである。コマンドC1XX(H)は、入賞時の判定結果であって、確変中および非確変中の双方について、大当りか、確変大当りか、大当りとならないリーチか、リーチにもならないはずれかを示すものである。具体的には、この例では、コマンドC100(H)は確変時・非確変時ともに「はずれ」であることを指定し、コマンドC101(H)は確変時・非確変時ともに「リーチ」であることを示す。また、コマンドC102(H)は確変時には「非確変大当り」とされ非確変時には「はずれ」とされることを示し、コマンドC103(H)は確変時には「非確変大当り」とされ非確変時には「リーチ」とされることを示し、コマンドC104(H)は確変時・非確変時ともに「非確変大当り」とされることを示す。さらに、コマンドC105(H)は確変時には「確変大当り」とされ非確変時には「はずれ」とされることを示し、コマンドC106(H)は確変時には「確変大当り」とされ非確変時には「リーチ」とされることを示し、コマンドC107(H)は確変時・非確変時ともに「確変大当り」とされることを示す。
【0151】
図柄制御基板80の表示制御手段は、主基板31の遊技制御手段から上述した表示制御コマンドを受信すると図24に示された内容に応じて可変表示装置9および普通図柄表示器10の表示状態を変更する。また、詳細は後述するが、図柄制御基板80の表示制御手段は、所定の表示制御コマンドを受信すると、所定のタイミングでランプ制御コマンドや音制御コマンドを出力する。
【0152】
図25に示すように、この実施の形態では、ランプ制御のみに関する情報も、表示制御コマンドとして図柄制御基板80に送信される。コマンドE1XX(H)は、普通図柄始動記憶表示器41の点灯個数を示す表示制御コマンドである。表示制御手段は、ランプ制御のみに関する情報を示す表示制御コマンドを受信すると、その表示制御コマンドが示す内容と同一の内容を示すランプ制御コマンドを発光体制御手段に向けて送信する。発光体制御手段は、ランプ制御コマンドとして表示制御手段が出力したコマンドE1XX(H)を受信すると、普通図柄始動記憶表示器41における「XX(H)」で指定される個数の表示器を点灯状態とする。すなわち、コマンドE1XX(H)は、普通図柄の保留個数という情報を報知するために設けられている発光体の制御を指示するコマンドである。なお、普通図柄始動記憶表示器41の点灯個数に関するコマンドが点灯個数の増減を示すように構成されていてもよい。
【0153】
コマンドE200(H)およびE201(H)は、賞球ランプ51の表示状態に関する表示制御コマンドである。表示制御手段は、「E20X(H)」の表示制御コマンドを受信すると、ランプ制御コマンドとしてコマンドE20X(H)を出力する。発光体制御手段は、「E201(H)」のランプ制御コマンドを受信すると、賞球ランプ51の表示状態を賞球残がある場合としてあらかじめ定められた表示状態とし、「E200(H)」のランプ制御コマンドを受信すると賞球ランプ51の表示状態を賞球残がない場合としてあらかじめ定められた表示状態とする。すなわち、コマンドE200およびE201(H)は、未賞球の遊技球があることを遊技者等に報知するために設けられている発光体を制御することを示すコマンドである。
【0154】
コマンドE300(H)およびE301(H)は、球切れランプ52の表示状態に関する表示制御コマンドである。表示制御手段は、「E30X(H)」の表示制御コマンドを受信すると、ランプ制御コマンドとしてコマンドE30X(H)を出力する。発光体制御手段は、「E300(H)」のランプ制御コマンドを受信すると球切れランプ52の表示状態を球あり中の表示状態とし、「E301(H)」のランプ制御コマンドを受信すると球切れランプ52の表示状態を球切れ中の表示状態とする。すなわち、コマンドE300(H)およびE301(H)は、補給球が切れていることを遊技者や遊技店員に報知するために設けられている発光体を制御することを示すコマンドである。
【0155】
なお、音制御のみに関する情報を示すコマンドが用いられる場合にも、そのコマンドは表示制御コマンドとして図柄制御基板80に送信され、その表示制御コマンドと同一の内容を示す音制御コマンドが図柄制御基板80から音制御基板70に送信される。そして、音制御コマンドにもとづいて、音制御基板70において音声出力制御が実行される。
【0156】
図26は、コマンド作成処理の処理例を示すフローチャートである。コマンド作成処理は、コマンド出力処理とINT信号出力処理とを含む処理である。コマンド作成処理は、遊技制御処理では、ステップS25の特別図柄プロセス処理、ステップS27の特別図柄コマンド制御処理、ステップS28の普通図柄コマンド制御処理において、制御コマンドを作成する際にコールされる。
【0157】
コマンド作成処理において、CPU56は、まず、コマンド送信テーブルのアドレスをスタック等に退避する(ステップS331)。そして、ポインタが指していたコマンド送信テーブルのINTデータを引数1にロードする(ステップS332)。引数1は、後述するコマンド送信処理に対する入力情報になる。また、コマンド送信テーブルを指すアドレスを+1する(ステップS333)。従って、コマンド送信テーブルを指すアドレスは、コマンドデータ1のアドレスに一致する。
【0158】
次いで、CPU56は、コマンドデータ1を読み出して引数2に設定する(ステップS334)。引数2も、後述するコマンド送信処理に対する入力情報になる。そして、コマンド送信処理ルーチンをコールする(ステップS335)。
【0159】
図27は、コマンド送信処理ルーチンを示すフローチャートである。コマンド送信処理ルーチンにおいて、CPU56は、まず、引数1に設定されているデータすなわちINTデータを、比較値として決められているワークエリアに設定する(ステップS351)。次いで、送信回数=2を、処理数として決められているワークエリアに設定する(ステップS352)。そして、ポート1のアドレスをIOアドレスにセットする(ステップS353)。この実施の形態では、ポート1のアドレスは払出制御コマンドデータを出力するための出力ポートのアドレスであり、ポート2のアドレスが、表示制御コマンドデータを出力するための出力ポートのアドレスであるとする。
【0160】
次に、CPU56は、比較値を1ビット右にシフトする(ステップS354)。シフト処理の結果、キャリービットが1になったか否か確認する(ステップS355)。キャリービットが1になったということは、INTデータにおける最も右側のビットが「1」であったことを意味する。この実施の形態では4回のシフト処理が行われるのであるが、例えば、表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているときには、2回目のシフト処理でキャリービットが1になる。
【0161】
キャリービットが1になった場合には、引数2に設定されているデータ、この場合にはコマンドデータ1(すなわちMODEデータ)を、IOアドレスとして設定されているアドレスに出力する(ステップS356)。2回目のシフト処理が行われたときにはIOアドレスにポート2のアドレスが設定されているので、そのときに、表示制御コマンドのMODEデータがポート2に出力される。
【0162】
次いで、CPU56は、IOアドレスを1加算するとともに(ステップS357)、処理数を1減算する(ステップS358)。そして、CPU56は、処理数の値を確認し(ステップS359)、値が0になっていなければ、ステップS354に戻る。ステップS354で再度シフト処理が行われる。
【0163】
2回目のシフト処理ではINTデータにおけるビット1の値が押し出され、ビット1の値に応じてキャリーフラグが「1」または「0」になる。従って、表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否かのチェックが行われる。このように、それぞれのシフト処理が行われるときに、IOアドレスには、シフト処理によってチェックされるコマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド)に対応したIOアドレスが設定されている。
【0164】
よって、キャリーフラグが「1」になったときには、対応する出力ポート(ポート1〜ポート2)に制御コマンドが送出される。すなわち、1つの共通モジュールで、各サブ基板の制御手段に対する制御コマンドの送出処理を行うことができる。
【0165】
また、このように、シフト処理のみによってどの各サブ基板の制御手段に対して制御コマンドを出力すべきかが判定されるので、いずれの制御手段に対して制御コマンドを出力すべきか判定する処理が簡略化されている。従って、コマンド送信モジュールを複数のモジュールで共通に使用することが容易になっている。
【0166】
次に、CPU56は、シフト処理開始前のINTデータが格納されている引数1の内容を読み出し(ステップS360)、読み出したデータをポート0に出力する(ステップS361)。この実施の形態では、ポート0のアドレスは、各制御信号についてのINT信号を出力するためのポートであり、ポート0のビット0〜1が、それぞれ、払出制御コマンドのためのINT信号、表示制御コマンドのためのINT信号を出力するためのポートである。INTデータでは、ステップS351〜S359の処理で出力された制御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド)に応じたINT信号の出力ビットに対応したビットが「1」になっている。従って、ポート1〜ポート2のいずれかに出力された制御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド)に対応したINT信号がオフ状態(ローレベル)になる。
【0167】
次いで、CPU56は、ウェイトカウンタに所定値を設定し(ステップS362)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップS363,S364)。ウェイトカウンタの値が0になると、クリアデータ(00)を設定して(ステップS365)、そのデータをポート0に出力する(ステップS366)。よって、INT信号はオフ状態になる。そして、ウェイトカウンタに所定値を設定し(ステップS362)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップS368,S369)。
【0168】
以上のようにして、制御コマンドの1バイト目のMODEデータが送出される。そこで、CPU56は、図26に示すステップS336で、コマンド送信テーブルを指す値を1加算する。従って、3バイト目のコマンドデータ2の領域が指定される。CPU56は、指し示されたコマンドデータ2の内容を引数2にロードする(ステップS337)。また、コマンドデータ2のビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」であるか否か確認する(ステップS339)。0でなければ、コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アドレスをポインタにセットし(ステップS339)、そのポインタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を加算してアドレスを算出する(ステップS340)。そして、そのアドレスが指すエリアのデータを引数2にロードする(ステップS341)。
【0169】
コマンド拡張データアドレステーブルには、各サブ基板の制御手段に送出されうるEXTデータが順次設定されている。よって、以上の処理によって、ワークエリア参照ビットの値が「1」であれば、コマンドデータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレステーブル内のEXTデータが引数2にロードされ、ワークエリア参照ビットの値が「0」であれば、コマンドデータ2の内容がそのまま引数2にロードされる。なお、コマンド拡張データアドレステーブルからEXTデータが読み出される場合でも、そのデータのビット7は「0」である。
【0170】
次に、CPU56は、コマンド送信処理ルーチンをコールする(ステップS342)。従って、MODEデータの送出の場合と同様のタイミングでEXTデータが送出される。その後、CPU56は、コマンド送信テーブルのアドレスを復旧し(ステップS343)、コマンド送信テーブルを指す読出ポインタの値を更新する(ステップS344)。そして、さらに送出すべきコマンドがあれば(ステップS345)、ステップS331に戻る。
【0171】
以上のようにして、2バイト構成の制御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド)が、対応する各サブ基板の制御手段に送信される。各サブ基板の制御手段ではINT信号のレベル変化を検出すると制御コマンドの取り込み処理を開始するのであるが、いずれの制御手段についても、取り込み処理が完了する前に遊技制御手段からの新たな信号が信号線に出力されることはない。すなわち、表示制御手段等の各制御手段において、確実なコマンド受信処理が行われる。なお、INT信号の極性を図23に示された場合と逆にしてもよい。
【0172】
図28は、可変表示装置9において実行される予告演出(大当りとなること、又はリーチとなる可能性があることを報知するための演出)のうち、連続予告演出(保留予告:始動入賞発生時に実行される大当りとするか否かの抽選の結果に基づいて、以後の、複数回の特別図柄の可変表示において始動入賞記憶数を上限として連続して実行される予告演出)の例を示す説明図である。図28(A)〜(C)に例示するように、この実施の形態では、可変表示装置9において、背景(図柄表示エリア以外の部分)に現れるキャラクタ等の表示による3種類の連続予告演出を行うことが可能である。図28(A)〜図28(C)に示す予告A〜予告Cは、連続予告において用いられる予告演出である。
【0173】
次に、図柄制御基板80に搭載されている表示制御手段の動作について説明する。
図29は、表示制御用CPU101が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定等を行うための初期化処理が行われる(ステップS701)。その後、この実施の形態では、表示制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。なお、このループ処理で後述するカウンタ更新処理(ステップS705)を行うようにしてもよい。この実施の形態では、VDP103からのINT信号が入力したことによって表示制御用CPU101にタイマ割込が発生する。この例では、VDP103は、33msタイマを備えており、33ms毎にINT信号を出力するように設定されているため、表示制御の起動間隔は33ms毎になっている。
【0174】
VDP103からのINT信号の入力によってタイマ割込(例えば33ms毎)が発生すると、表示制御用CPU101は、タイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、表示制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS702,S703)、主基板31から受信した表示制御コマンドを解析する処理であるコマンド解析処理(ステップS704)、乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新するカウンタ更新処理(ステップS705)、表示制御プロセス処理(ステップS706)、およびコマンド送信処理(ステップS707)を実行する。コマンド送信処理では、主基板31から受信した変動パターンコマンドなどのランプ制御基板35や音制御基板70でも用いられる制御コマンドを送信したり、図柄制御基板80で決定した予告演出の内容などを指定する制御コマンドを送信する処理が実行される。
【0175】
図30は、主基板31から受信した表示制御コマンドを格納するための受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の表示制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
【0176】
図31は、割込処理による表示制御コマンド受信処理を示すフローチャートである。主基板31からの表示制御コマンドのためのINT信号は表示制御用CPU101の割込端子に入力されている。主基板31からのINT信号が立ち上がると、表示制御用CPU101に割込がかかり、図31に示す表示制御コマンドの受信処理が開始される。なお、表示制御用CPU101は、割込が発生すると、ソフトウェアで割込許可にしない限り、マスク可能割込がさらに生ずることはないような構造のCPUである。また、この実施の形態では、割込端子の入力が立ち上がると割込が発生するが、割込端子の入力が立ち下がると割込がかかるようなCPUの初期設定を行ったり、割込端子の入力が立ち下がると割込がかかるようなCPUを用いてもよい。
【0177】
すなわち、取込信号としてのパルス状(矩形波状)のINT信号のレベル変化タイミング(エッジ)で割込が発生するように構成すれば、エッジは立ち上がりエッジであっても立ち下がりエッジであってもよい。いずれにせよ、取込信号としてのパルス状(矩形波状)のINT信号のレベル変化タイミング(エッジ)で割込が発生するように構成される。このようにすることで、コマンドの取込が指示された段階でいち早くコマンド受信を行うことが可能になる。
【0178】
表示制御コマンドの受信処理において、表示制御用CPU101は、まず、各レジスタをスタックに退避する(ステップS600)。次いで、表示制御コマンドデータの入力に割り当てられている入力ポートからデータを読み込む(ステップS601)。そして、2バイト構成の演出制御コマンドのうちの1バイト目であるか否か確認する(ステップS602)。1バイト目であるか否かは、受信したコマンドの先頭ビットが「1」であるか否かによって確認される。先頭ビットが「1」であるのは、2バイト構成である表示制御コマンドのうちのMODEバイト(1バイト目)のはずである(図22参照)。そこで、表示制御用CPU101は、先頭ビットが「1」であれば、有効な1バイト目を受信したとして、受信したコマンドを受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタが示す受信コマンドバッファに格納する(ステップS603)。
【0179】
表示制御コマンドのうちの1バイト目でなければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ステップS604)。既に受信したか否かは、受信バッファ(受信コマンドバッファ)に有効なデータが設定されているか否かによって確認される。
【0180】
1バイト目を既に受信している場合には、受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンドを、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタ+1が示す受信コマンドバッファに格納する(ステップS605)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイト構成である表示制御コマンドのうちのEXTバイト(2バイト目)のはずである(図22参照)。なお、ステップS604における確認結果が「1バイト目を既に受信した」(=Y)である場合には、2バイト目として受信したデータのうちの先頭ビットが「0」でなければ処理を終了する。なお、ステップS604で「N」と判断された場合には、ステップS606の処理が行われないので、次に受信したコマンドは、今回受信したコマンドが格納されるはずであったバッファ領域に格納される。
【0181】
ステップS605において、2バイト目のコマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウンタに2を加算する(ステップS606)。そして、コマンド受信カウンタの値が12以上であるか否か確認し(ステップS607)、受信コマンドバッファにオーバフローが生じていないことが確認されたら、すなわち、正常に受信コマンドバッファに受信コマンドが確認されたら、退避されていたレジスタを復旧し(ステップS610)、最後に割込許可に設定する(ステップS611)。コマンド受信カウンタの値が12以上であれば受信コマンドバッファにオーバフローが生じているのでコマンド受信個数カウンタをクリアする(ステップS609)。その後、退避されていたレジスタを復旧し(ステップS610)、最後に割込許可に設定する(ステップS611)。
【0182】
表示制御コマンドは2バイト構成であって、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)とは、受信側で直ちに区別可能に構成されている。すなわち、先頭ビットによって、MODEとしてのデータを受信したのかEXTとしてのデータを受信したのかを、受信側において直ちに検出できる。よって、上述したように、適正なデータを受信したのか否かを容易に判定することができる。
【0183】
図32は、図29に示されたメイン処理におけるコマンド解析処理(ステップS704)を示すフローチャートである。コマンド解析処理において、表示制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファ(図30参照)に受信コマンド(遊技制御手段からの表示制御コマンド)が格納されているか否か確認する(ステップS751)。格納されているか否かは、コマンド受信カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信コマンドが格納されていない場合には処理を終了する。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、表示制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS752)。なお、1バイト分読み出す毎に読出ポインタの値を+1しておく。
【0184】
読み出した受信コマンドが特別図柄指定コマンドであれば(ステップS753)、そのコマンドのEXTデータを停止図柄格納エリアに格納し(ステップS754)、対応する有効フラグをセットする(ステップS755)。なお、特別図柄指定コマンドであるか否かは、2バイトの表示制御コマンドにおける1バイト目(MODEデータ)によって直ちに認識できる。
【0185】
読み出した受信コマンドが変動パターンコマンド(図柄制御基板80に出力されるパターンコマンド)であれば(ステップS756)、表示制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータを変動パターン格納エリアに格納し(ステップS757)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS758)。なお、変動パターン格納エリアは、図柄制御基板80が備える例えばRAMに設けられている。
【0186】
読み出した受信コマンドが始動入賞記憶数指定の表示制御コマンドであれば(ステップS759)、表示制御用CPU101は、RAMにおける始動入賞数記憶領域の始動入賞記憶数を表示制御コマンドで指定された数に更新する(ステップS760)。また、可変表示装置9において表示色が変化する始動記憶表示エリア18の数を更新する(ステップS761)。さらに、予告決定用乱数カウンタの値を+1する(ステップS762)。予告決定用乱数カウンタとは、連続予告を実行するか否か決定するための予告決定用乱数を生成するためのカウンタである。なお、この実施の形態では、予告決定用乱数カウンタのカウント値は0〜126の範囲の値をとり、カウント値が127になったら、その値を0に戻す。
【0187】
読み出した受信コマンドが入賞時判定結果指定の表示制御コマンドであれば(ステップS763)、表示制御用CPU101は、予告決定用乱数カウンタの値を+1するとともに(ステップS764)、予告決定用乱数カウンタのカウント値を読み出すことによって予告決定用乱数を抽出し(ステップS765)、連続予告の判定を行う(ステップS766)。
【0188】
また、読み出した受信コマンドがその他の表示制御コマンドである場合には、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS767)。
【0189】
そして、読み出した受信コマンドに対応したランプ制御コマンドや音制御コマンドを送信する必要があるか否か確認する(ステップS768)。必要があると判断した場合には、コマンド受信バッファから読み出した制御コマンドを、コマンド送信バッファのうちの書込ポインタが指す領域に格納し(ステップS769)、書込ポインタを+1する(ステップS770)。その後、ステップS751に戻る。
【0190】
次に、連続予告の判定について説明する。図33は、始動入賞記憶数と連続予告の実行回数の関係の一例を示す説明図である。図33(A)は、入賞時判定結果コマンドの受信にもとづくシミュレーション(表示結果の解析)の結果、リーチにもならないはずれとなると判定された場合の始動入賞記憶数と連続予告の実行回数の関係を示し、図33(B)は、入賞時判定結果コマンドの受信にもとづくシミュレーションの結果、大当りとはならないがリーチとなると判定された場合の始動入賞記憶数と連続予告の実行回数の関係を示し、図33(C)は、入賞時判定結果コマンドの受信にもとづくシミュレーションの結果、非確変大当りとなると判定された場合の始動入賞記憶数と連続予告の実行回数の関係を示す。そして、図33(D)は、入賞時判定結果コマンドの受信にもとづくシミュレーションの結果、確変大当りとなると判定された場合の始動入賞記憶数と連続予告の実行回数の関係を示す。なお、シミュレーションは、後述する表示結果解析処理によって実行される。
【0191】
図33に示すように、この実施の形態では、表示結果解析処理にてリーチにもならないはずれと判定された場合には、予告決定用乱数の値が29または124(連続予告判定値)に一致すれば連続予告を実行可能であり、大当りとはならないリーチと判定された場合には、予告決定用乱数の値が7、29、79または124(連続予告判定値)に一致すれば連続予告を実行可能であり、非確変大当りと判定された場合には、予告決定用乱数の値が7〜27または105〜124(連続予告判定値)に一致すれば連続予告が実行可能である。そして、確変大当りと判定された場合には、予告決定用乱数の値が3〜67または85〜124(連続予告判定値)に一致すれば連続予告が実行可能である。
【0192】
図34は、ステップS766で実行される連続予告の判定処理例を示すフローチャートである。連続予告の判定処理において、表示制御用CPU101は、まず、表示結果解析処理を実行する(ステップS661)。次いで、連続予告を実行中であるか否か判定する(ステップS662)。実行中であるか否かは、実行中にセットされている内部フラグである連続予告実行中フラグによって判定できる。連続予告の実行中でなければ、連続予告判定テーブルを選択する(ステップS663)。連続予告判定テーブルとは、図33に示された情報が設定されているテーブルであり、表示結果解析処理にてリーチにもならないはずれと判定された場合には図33(A)に示す情報に対応したテーブルが選択され、リーチと判定された場合には図33(B)に示す情報に対応したテーブルが選択され、非確変大当りと判定された場合には図33(C)に示す情報に対応したテーブルが選択され、確変大当りと判定された場合には図33(D)に示す情報に対応したテーブルが選択される。
【0193】
そして、表示制御用CPU101は、抽出されている予告決定用乱数の値と同じ連続予告判定値が連続予告判定テーブルに設定されているか否か確認し(ステップS664)、一致しているものがあれば、連続予告判定テーブルから対応する実行回数を抽出する。実行回数が0でなければ(ステップS665)、予告演出選択処理を実行するとともに(ステップS666)、実行回数をRAMにおける実行回数バッファに格納し(ステップS667)、連続予告抽選済フラグセットする(ステップS668)。さらに、表示結果解析処理での解析結果にもとづいて、飾り図柄変動パターン決定用テーブルを選択し、使用テーブルとして設定する(ステップS669)。
【0194】
以上の処理によって、予告決定用乱数カウンタは、入賞時判定結果指定の表示制御コマンドを受信する度に歩進し、入賞時判定結果指定の表示制御コマンドを受信すると、表示結果の解析結果を加味して連続予告を行うか否かの抽選が実行される。そして、連続予告を行うことに決定された場合には、そのときの始動入賞記憶数に応じてあらかじめ決められた実行回数が決定されるとともに、実行される連続予告演出の内容が決定される。
【0195】
後述するように、表示制御用CPU101は、0回でない実行回数が決定された後、可変表示装置9において特別図柄の可変表示を行う場合には、実行回数分の特別図柄の可変表示期間において予告演出(連続予告)を行う。
【0196】
図35は、ステップS661で実行される表示結果解析処理の例を示すフローチャートである。表示結果解析処理では、今回受信した入賞時判定結果指定コマンドが送信される原因となった入賞にもとづく可変表示が実際になされたときの表示結果を解析する処理が実行される。表示結果解析処理にて、表示制御用CPU101は、まず、確変解析フラグの状態を確認する(ステップS671)。確変解析フラグは、保留中の全ての可変表示演出が終了したあとの確変状態/非確変状態を示すフラグである。確変解析フラグがオン状態となっている場合には、今回の入賞時判定結果指定コマンドを受信したときに既に保留されていた保留中の全ての可変表示が終了したあとは、確変状態となっていることを意味する。確変解析フラグがオフ状態となっている場合には、今回の入賞時判定結果コマンドを受信したときに既に保留されていた保留中の全ての可変表示が終了したあとは、非確変状態となっていることを意味する。確変解析フラグは、例えば図柄制御基板80が備えるRAMに格納されている。
【0197】
確変解析フラグがオンであれば、表示制御用CPU101は、今回受信した入賞時判定結果コマンドが示す確変中であるときの判定結果を確認し、大当りではないがリーチとする判定がなされていた場合には、例えば図柄制御基板80が備えるRAMに設けられている解析結果記憶領域に「リーチ」を記憶し(ステップS672、ステップS673、ステップS675)、リーチにもならないはずれとする判定がなされていた場合には解析結果記憶領域に「はずれ」を記憶する(ステップS672、ステップS673、ステップS674)。また、確変となる大当りとする判定がなされていた場合には解析結果記憶領域に「確変大当り」を記憶し(ステップS672、ステップS680、ステップS685)、確変にはならない大当りとする判定がなされていた場合には解析結果記憶領域に「非確変大当り」を記憶する(ステップS672、ステップS680、ステップS681)。なお、解析結果記憶領域の記憶情報は、連続予告演出選択処理などにて参照される。
【0198】
確変解析フラグがオフであれば、表示制御用CPU101は、今回受信した入賞時判定結果コマンドが示す確変中でないときの判定結果を確認し、大当りではないがリーチとする判定がなされていた場合には解析結果記憶領域に「リーチ」を記憶し(ステップS676、ステップS677、ステップS679)、リーチにもならないはずれとする判定がなされていた場合には解析結果記憶領域に「はずれ」を記憶する(ステップS676、ステップS677、ステップS678)。また、確変となる大当りとする判定がなされていた場合には解析結果記憶領域に「確変大当り」を記憶し(ステップS676、ステップS680、ステップS685)、確変にはならない大当りとする判定がなされていた場合には解析結果記憶領域に「非確変大当り」を記憶する(ステップS676、ステップS680、ステップS681)。
【0199】
可変表示結果が「非確変大当り」となる場合には(ステップS681)、有効回数解析カウンタを1減算し(ステップS682)、有効回数解析カウンタが0となった場合には確変解析フラグをオフ状態とする(ステップS683、ステップS684)。有効回数解析カウンタは、保留中の全ての可変表示演出が終了したあと、確変状態となっている場合にその確変状態においてあと何回大当りの発生が許されているかを示すカウンタである。この例では、確変大当りとなったときの大当り遊技状態が終了したあと、2回目の大当りが終了するまで確変状態が継続するものとする。有効回数カウンタが0になったということは、該当する非確変大当りの発生によって確変状態が終了することを意味する。有効回数カウンタは、例えば図柄制御基板80が備えるRAMに格納されている。
【0200】
可変表示結果が「確変大当り」となる場合には(ステップS685)、有効回数解析カウンタに「2」を設定し(ステップS686)、確変解析フラグをオン状態とする(ステップS687)。
【0201】
図36は、演出選択テーブルの一例を示す説明図である。この実施の形態では、表示結果解析処理にて「はずれ」となることが確認されたときに選択される演出選択テーブル1と、「リーチ」となることが確認されたときに選択される演出選択テーブル2と、「非確変大当り」となることが確認されたときに選択される演出選択テーブル3と、「確変大当り」となることが確認されたときに選択される演出選択テーブル4がある。
【0202】
この実施の形態では、各演出選択テーブルには、選択確率を異ならせた複数の予告演出が設定されている。例えば、演出選択テーブル1が選択された場合には、80/100の確率で予告Aを実行することに決定され、20/100の確率で予告Bを実行することに決定される。具体的には、各演出選択テーブルに設定されている各予告には、連続予告演出決定用乱数の抽出値と比較される比較値が、例えば選択確率に応じた数だけ割り当てられている。なお、連続予告演出決定用乱数は、本例では0〜99の値の範囲の乱数とされ、図柄制御基板80が備えるRAM領域に格納されており、連続予告演出を決定するために用いられる乱数である。連続予告演出決定用乱数は、例えばステップS705で更新される。
【0203】
図37は、連続予告演出選択処理の一例を示すフローチャートである。連続予告演出選択処理において、表示制御用CPU101は、表示結果解析処理での判定結果に応じて使用する演出選択テーブルを選択する(ステップS691)。そして、表示制御用CPU101は、連続予告演出決定用乱数を抽出し、その抽出値に従って予告演出A〜予告演出Cのいずれかを選択して、連続予告演出として実行する予告演出を決定する(ステップS692)。
【0204】
図38は、飾り図柄変動パターンテーブルの一例を示す説明図である。この実施の形態では、表示結果解析処理にて「はずれ」と判定されたときに選択される飾り図柄変動パターンテーブル1と、「リーチ」と判定されたときに選択される飾り図柄変動パターンテーブル2と、「非確変大当り」と判定されたときに選択される飾り図柄変動パターンテーブル3と、「確変大当り」と判定されたときに選択される飾り図柄変動パターンテーブル4と、連続予告が実行されない場合に選択される飾り図柄変動パターンテーブル5とがある。各飾り図柄変動パターンテーブルには、それぞれ、主基板31からの変動パターンコマンド(図14参照)の種類に対応して、15種類の飾り図柄の変動パターンが予め設定されている。飾り図柄の変動パターンは、対応する変動パターンコマンドが示す変動時間の間、その変動パターンコマンドにもとづく特別図柄の変動に関連して飾り図柄を変動させるための変動パターンとされている。例えば、リーチAを指定する変動パターンコマンドに対応する飾り図柄の変動パターンは、飾り図柄の変動表示によってリーチ態様を表すように設定されている。なお、飾り図柄は、この例では左中右の3図柄によって構成される。
【0205】
本例では、飾り図柄変動パターンテーブル選択処理が、ステップS665で実行回数が0でないと判定された場合、すなわち予告演出を実行することが決定された場合に実行される。従って、飾り図柄変動パターンテーブル1〜4は連続予告を実行する場合に選択され、飾り図柄変動パターンテーブル1〜4に設定されている変動パターンにもとづく飾り図柄の変動表示は、予告演出としても用いられる。すなわち、キャラクタの出現による予告演出とともに、飾り図柄を通常の表示とは異なる表示態様で表示させることによる予告演出が実行される。よって、連続予告が実行される場合に選択される飾り図柄変動パターンテーブル1〜4に設定されている変動パターンは、連続予告が実行されない場合に選択される飾り図柄変動パターンテーブル5に設定されている変動パターンと比較して、多様な演出がなされるように作成されている。例えば、変動速度が速い変動パターンや、変動速度が遅い変動パターン、飾り図柄が停止位置を過ぎたあとに戻ってくる戻り演出を行う変動パターン、変動速度が突然速くなるすべり演出を行う変動パターン、飾り図柄の大きさや形が変化する変動パターンなどが考えられる。
【0206】
なお、各飾り図柄変動パターンテーブルに、主基板31からの変動パターンコマンドの種類に対応した飾り図柄の変動パターンが複数設定されていてもよい。この場合、例えば、乱数を用いて使用する飾り図柄の変動パターンを決定するようにすればよい。
【0207】
図39は、飾り図柄変動パターンテーブル設定処理の一例を示すフローチャートである。飾り図柄変動パターンテーブル設定処理において、表示制御用CPU101は、表示結果解析処理での判定結果に応じて使用する飾り図柄変動パターンテーブルを選択する(ステップS669a)。そして、表示制御用CPU101は、選択した飾り図柄変動パターンテーブルを使用テーブルとして設定する(ステップS669b)。
【0208】
図40は、図29に示されたメイン処理における表示制御プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。表示制御プロセス処理では、表示制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理が行われる。各処理において、以下のような処理が実行される。
【0209】
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動時間を特定可能な表示制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、コマンド解析処理によって、変動パターン指定の表示制御コマンドが受信されたことが確認された場合にセットされる(ステップS758)。
【0210】
飾り図柄演出設定処理(ステップS801):飾り図柄の停止図柄および変動パターンを決定する。飾り図柄の停止図柄は、特別図柄の停止図柄に合致した図柄組合せとされる。また、飾り図柄の変動パターンは、特別図柄の変動時間だけ、変動パターンコマンドが示す特別図柄の変動パターンに合致したものに決定される。
【0211】
予告演出設定処理(ステップS802):連続予告演出を行う場合に、決定されている演出態様で予告演出が実行されるように、予告開始タイミングの設定などを行う。
【0212】
図柄変動開始処理(ステップS803):特別図柄の変動が開始されるように制御する。また、飾り図柄である左中右図柄の変動が開始されるように制御する。
【0213】
図柄変動中処理(ステップS804):特別図柄および飾り図柄における変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。また、飾り図柄における左右図柄の停止制御を行う。
【0214】
図柄停止待ち設定処理(ステップS805):変動時間の終了時に、特別図柄停止を指示する表示制御コマンド(特別図柄停止の表示制御コマンド)を受信していたら、特別図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を表示する制御を行う。また、このとき、飾り図柄の変動も停止して停止図柄を表示する。
【0215】
大当り表示処理(ステップS806):変動時間の終了後、確変大当り表示または通常大当り表示の制御を行う。
【0216】
大当たり遊技中処理(ステップS807):大当たり遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放前表示や大入賞口開放時表示の表示制御コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
【0217】
図41は、変動パターンテーブル毎に設定されているプロセスデータの一構成例を示す説明図である。プロセスデータは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行テーブルの組合せが複数集まったデータで構成されている。各表示制御実行テーブルには、それぞれ、特別図柄の変動パターンを構成する各変動態様が記載されている特別図柄制御実行データと、飾り図柄の変動パターンを構成する各変動態様が記載されている飾り図柄制御実行データとが含まれている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定されている。表示制御用CPU101は、プロセスデータを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行テーブルに設定されている変動態様で特別図柄や飾り図柄を変動表示させる制御を行う。
【0218】
図41に示すプロセスデータは、図柄制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセスデータは、特別図柄の各変動パターンと飾り図柄の各変動パターンとの組合せのそれぞれに応じて用意されている。
【0219】
図42は、図40に示された表示制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、表示制御用CPU101は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS871)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS872)。そして、表示制御プロセスフラグの値を飾り図柄演出設定処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS873)。
【0220】
図43は、図40に示された表示制御プロセス処理における飾り図柄演出設定処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄演出設定処理において、表示制御用CPU101は、飾り図柄の左中右の停止図柄を決定する(ステップS875)。このとき、変動パターンコマンドにもとづく特別図柄の変動態様に合致するように、飾り図柄の停止図柄を決定する。例えば、「大当り」とされている場合には左中右の図柄が同一図柄となるように決定し、「リーチ」とされている場合には左右図柄が同一図柄となり中図柄のみが異なる図柄となるように決定し、「はずれ」とされている場合には左右図柄が異なる図柄となるように決定する。
【0221】
次いで、飾り図柄の変動パターンを決定する(ステップS876)。この例では、使用テーブルとして設定されている飾り図柄変動パターンテーブルに、変動パターンコマンドに対応して設けられている変動パターンとする。従って、受信した変動パターンコマンドにもとづく特別図柄の変動パターンに対応して設けられている飾り図柄の変動パターンに決定される。そして、表示制御プロセスフラグの値を予告演出設定処理(ステップS802)に対応した値に変更する(ステップS877)。
【0222】
図44は、図40に示された表示制御プロセス処理における予告演出設定処理(ステップS802)を示すフローチャートである。予告演出設定処理において、表示制御用CPU101は、連続予告の実行中であるか否か確認する(ステップS811)。実行中でなければ、連続予告抽選済フラグがセットされているか否か確認する(ステップS812)。連続予告抽選済フラグがセットされていれば、すなわち、連続予告を行うことに決定されていれば、連続予告抽選済フラグをリセットし(ステップS813)、実行回数バッファの内容を実行回数カウンタに設定する(ステップS814)。そして、連続予告実行中フラグをセットする(ステップS815)。
【0223】
また、予告開始時間決定タイマをスタートする(ステップS817)。そして、表示制御プロセスフラグを図柄変動開始処理(ステップS803)に対応した値に更新する(ステップS818)。予告開始時間決定タイマは、予告演出を開始するタイミングを決定するためのタイマである。
【0224】
ステップS811において連続予告実行中であると確認したら、表示制御用CPU101は、実行回数カウンタを−1し(ステップS821)、実行回数カウンタが0でなければステップS817に移行する(ステップS822)。実行回数カウンタが0になった場合には、決定された実行回数分の連続予告が既に完了していることになる。その場合には、連続予告実行中フラグをリセットするとともに(ステップS823)、飾り図柄変動パターンテーブル5を使用テーブルに設定したあと(ステップS824)、表示制御プロセスフラグを図柄変動開始処理(ステップS802)に対応した値に更新する(ステップS818)。
【0225】
図45は、表示制御プロセス処理における図柄変動開始処理(ステップS803)を示すフローチャートである。図柄変動開始処理において、表示制御用CPU101は、まず、使用するプロセスデータを選択する(ステップS881)。次いで、選択されたプロセスデータの最初に設定されているプロセスタイマをスタートし(ステップS882)、特別図柄制御実行データ1の内容に従ってLCD82を制御して特別図柄の変動表示を行い(ステップS883)、飾り図柄制御実行データ1の内容に従ってLCD82を制御して飾り図柄の変動表示を行う(ステップS884)。
【0226】
そして、変動時間タイマをスタートし(ステップS885)、表示制御プロセスフラグの値を図柄変動中処理に対応した値にする(ステップS886)。
【0227】
図46は、表示制御プロセス処理における図柄変動中処理(ステップS804)を示すフローチャートである。図柄変動中処理において、表示制御用CPU101は、予告開始時間決定用タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS830)。タイムアウトしていたら、既に決定されている予告演出に基づく表示が行われるようにLCD82を制御する(ステップS831)。ここで、予告演出を実行するためのパターンテーブル(タイマ設定値と制御実行テーブルの組み合わせが複数集まったデータ)を用いて予告演出を実行するようにしてもよいが、変動パターンテーブル毎に設定されているプロセスデータを、さらに、予告演出の種類に応じて細分化して設定しておき、実現される変動パターン及び実行される予告演出に応じたプロセスデータを使用するようにしてもよい。変動パターン及び予告演出に応じたプロセスデータを使用する場合には、予告演出の表示制御は、図柄の可変表示とともに、プロセスデータの内容に応じて実行される。表示制御手段は、予告演出の表示制御を、変動時間タイマがタイムアウトする前すなわち特別図柄の変動表示結果が確定する前に終了する。
【0228】
また、表示制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS832)、表示制御実行テーブルの切替えを行う(ステップS833)。すなわち、プロセスデータにおいて、次に設定されているプロセスタイマをスタートさせるとともに(ステップS834)、その次に設定されている特別図柄制御実行データの内容に従ってLCD82を制御する(ステップS835)。具体的には、表示制御用CPU101が特別図柄制御実行データの内容に従ってLCD82を制御し、そのLCD82が特別図柄制御実行データの内容に応じて特別図柄の表示状態を制御する。また、その次に設定されている飾り図柄制御実行データの内容に従ってLED82を制御して飾り図柄の表示状態を制御する(ステップS836)。
【0229】
そして、変動時間タイマがタイムアウトしていたら(ステップS837)、特別図柄停止の表示制御コマンドの受信を監視するための監視タイマをスタートさせ(ステップS838)、表示制御プロセスフラグの値を図柄停止待ち処理に対応した値にする(ステップS839)。
【0230】
図47は、可変表示装置9の表示状態の例を示す説明図である。図47に示すように、可変表示装置9の表示領域の中央に、飾り図柄が比較的大きく表示されている。特別図柄は、表示領域の右下部分に比較的小さく表示される。なお、可変表示装置9の表示領域の下部には、始動入賞記憶数を表示するための始動記憶表示エリア18が設けられている。
【0231】
図48は、図柄制御基板80からランプ制御基板35に送出されるランプ制御コマンドの内容例を示す説明図である。ランプ制御コマンドもMODEとEXTの2バイト構成である。図48に示す例において、コマンド80XX(H)(X=4ビットの任意の値)は、可変表示装置9における特別図柄の変動パターンすなわち可変表示装置9における表示結果導出動作に関わる演出内容に対応したランプ・LED(演出用のランプやLED等の発光手段)表示制御パターンを指定する変動中指定のランプ制御コマンドである。
【0232】
コマンド9XXX(H)は、特別図柄の変動時や大当り遊技に関わらないランプ・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマンドである。コマンド9400(H)は、客待ちデモンストレーション時のランプ・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマンドである。コマンドAXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までのランプ・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマンドである。発光体制御手段は、図柄制御基板80から上述したランプ制御コマンドを受信すると図48に示された内容に応じてランプ・LEDの表示状態を変更する。
【0233】
コマンドE1XX(H)は、普通図柄始動記憶表示器41の点灯個数を指示するランプ制御コマンドである。発光体制御手段は、表示制御手段からコマンドE1XX(H)を受信すると、普通図柄始動記憶表示器41における「XX(H)」で指定される個数の表示器を点灯状態とする。
【0234】
コマンドE200(H)およびE201(H)は、賞球ランプ51の表示状態に関するランプ制御コマンドである。発光体制御手段は、「E201(H)」のランプ制御コマンドを受信すると、賞球ランプ51の表示状態を賞球残がある場合としてあらかじめ定められた表示状態とし、「E200(H)」のランプ制御コマンドを受信すると賞球ランプ51の表示状態を賞球残がない場合としてあらかじめ定められた表示状態とする。すなわち、コマンドE200およびE201(H)は、未賞球の遊技球があることを遊技者等に報知するために設けられている発光体を制御することを示すコマンドである。
【0235】
コマンドE300(H)およびE301(H)は、球切れランプ52の表示状態に関するランプ制御コマンドである。発光体制御手段は、「E300(H)」のランプ制御コマンドを受信すると球切れランプ52の表示状態を球あり中の表示状態とし、「E301(H)」のランプ制御コマンドを受信すると球切れランプ52の表示状態を球切れ中の表示状態とする。すなわち、コマンドE300(H)およびE301(H)は、補給球が切れていることを遊技者や遊技店員に報知するために設けられている発光体を制御することを示すコマンドである。
【0236】
コマンド「DXXX(H)」は、図柄制御基板80へのセンサ入力にもとづいて作成されるランプ制御コマンドである。また、コマンド「FXXX(H)」は、表示制御手段が、遊技制御手段からの表示制御コマンドの受信に関連して、独自に発生したランプ制御コマンドである。
【0237】
コマンド「F000(H)」は、可変表示装置9において予告Aが実行されるときに送信されるランプ制御コマンドである。コマンド「F001(H)」は、可変表示装置9において予告Bが実行されるときに送信されるランプ制御コマンドである。コマンド「F002(H)」は、可変表示装置9において予告Cが実行されるときに送信されるランプ制御コマンドである。ランプ制御手段は、コマンド「F0XX(H)」を受信すると、「XX(H)」で指定される種類の背景予告に応じたランプ・LED点灯制御を行う。「XX(H)」では、各ビット(複数ビットを含む)に対応して、例えば、出現するキャラクタの種類、キャラクタの出現タイミング、背景の指定などの各種の情報が示される。なお、各ビットデータがそれぞれ1の情報を示すようにしても、2以上のビットデータの組み合わせによって1の情報を示すようにしてもよい。また、MODEデータを構成する各ビットデータによっても各種の情報が示されるようにしてもよい。
【0238】
図柄制御基板80における表示制御手段は、コマンド「DXXX(H)」およびコマンド「FXXX(H)」を除き、主基板31から図24および図25に示されたMODEデータとEXTデータとを有する表示制御コマンドを受信すると、受信したMODEデータおよびEXTデータを、そのままランプ制御コマンドとしてランプ制御基板35に送信する。ただし、遊技制御手段からの表示制御コマンドのうち、発光体制御手段が制御する発光体に関わらないものは、ランプ制御コマンドとして送信されない。すなわち、表示制御手段は、遊技制御手段から表示制御コマンドを受信した場合に、発光体による制御に用いられる可能性のある場合(発光体による制御やフラグのセットなどのために実際に利用されるか否かは問わない)にのみ、遊技制御手段から受信した表示制御コマンドに対応したランプ制御コマンドを送信する。
【0239】
図49は、図柄制御基板80から音制御基板70に送出される音制御コマンドの内容例を示す説明図である。音制御コマンドもMODEとEXTの2バイト構成である。図49に示す例において、コマンド80XX(H)(X=4ビットの任意の値)は、可変表示装置9における特別図柄の変動パターンすなわち可変表示装置9における表示結果導出動作に関わる演出内容に対応したスピーカ27からの音発生パターンを指定する変動中指定の音制御コマンドである。
【0240】
コマンドAXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの音発生パターンを指示する音制御コマンドである。音制御手段は、図柄制御基板80から上述した音制御コマンドを受信すると図49に示された内容に応じてスピーカ27の音出力状態を変更する。
【0241】
コマンド「DXXX(H)」は、図柄制御基板80へのセンサ入力にもとづいて作成される音制御コマンドである。また、コマンド「FXXX(H)」は、表示制御手段が、遊技制御手段からの表示制御コマンドの受信に関連して、独自に発生した音制御コマンドである。
【0242】
コマンド「F000(H)」は、可変表示装置9において予告Aが実行されるときに送信される音制御コマンドである。コマンド「F001(H)」は、可変表示装置9において予告Bが実行されるときに送信される音制御コマンドである。コマンド「F002(H)」は、可変表示装置9において予告Cが実行されるときに送信される音制御コマンドである。音制御手段は、コマンド「F0XX(H)」を受信すると、「XX(H)」で指定される種類の背景予告に応じた音発生制御を行う。
【0243】
図柄制御基板80における表示制御手段は、コマンド「DXXX(H)」およびコマンド「FXXX(H)」を除き、主基板31から図24および図25に示されたMODEデータとEXTデータとを有する表示制御コマンドを受信すると、受信したMODEデータおよびEXTデータを、そのまま音制御コマンドとして音制御基板70に送信する。ただし、遊技制御手段からの表示制御コマンドのうち、音制御手段が制御するスピーカ27に関わらないものは、音制御コマンドとして送信されない。すなわち、表示制御手段は、遊技制御手段から表示制御コマンドを受信した場合に、音出力手段(スピーカ27)による制御に用いられる可能性のある場合(音出力手段による制御やフラグのセットなどのために実際に利用されるか否かは問わない)にのみ、遊技制御手段から受信した表示制御コマンドに対応した音制御コマンドを送信する。
【0244】
なお、この実施の形態では、コマンド「DXXX(H)」およびコマンド「FXXX(H)」として、常に発光体制御手段および音制御手段の両方に送信するものが例示されているが、発光体制御手段または音制御手段のいずれか一方にのみ送信されるものがあってもよい。
【0245】
以上説明したように、表示制御手段が、入賞時判定結果コマンドを受信する毎に表示結果解析処理を実行し、その入賞時判定結果コマンドが示す判定結果が導出されるに至った原因である始動入賞にもとづく可変表示が実行されたあとの確変/非確変状態を解析して、確変解析フラグの状態を変化させることによって保留中の全ての可変表示が実行されたあとの確変/非確変状態を保存する構成とされているので、入賞時判定結果コマンドを受信したときに、確変解析フラグの状態を確認するだけで、確変時の判定結果にもとづいて解析するべきか、非確変時の判定結果にもとづいて解析するべきかを容易に判定することができる。従って、入賞時判定結果コマンドを受信したときに、入賞時判定結果コマンドが生成される原因となった始動入賞にもとづく可変表示が実際に行われるときの表示結果を導出することができ、その導出結果にもとづいて予告演出を実行するか否かを判定することができるようになる。よって、非確変時であればはずれであるが確変時であれば大当りとなることが始動入賞時の判定結果として導かれた場合に、その始動入賞にもとづく可変表示演出において実際に大当りとなるか否かを加味した上で連続予告演出を行うか否かを判定することができるので、確変状態における予告演出の出現率が低下してしまうようなことはない。また、表示結果解析処理は表示制御手段によって実行されるので、遊技制御手段の制御負担が増大してしまうようなことはない。
【0246】
また、上述したように、遊技制御手段が始動入賞時にリーチとするか否かを判定し、入賞時判定結果指定コマンドにリーチとするか否かを示す情報を含めるようにしたので、実際に可変表示が実行されるときにリーチとされることを加味して予告演出を行うか否かや予告演出の内容を決定することができる。従って、予告演出の内容を多様化することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0247】
また、上述したように、表示制御手段が、受信した入賞時判定結果指定コマンドにもとづいて飾り図柄の変動パターンを決定する構成としたので、背景に表示されるキャラクタとともに飾り図柄の変動表示によって予告演出を行うことができるようになる。よって、予告演出の内容を多様化することができる。なお、飾り図柄の変動表示のみによって予告演出を行う構成としてもよい。
【0248】
なお、上述した実施の形態では、受信した入賞時判定結果指定コマンドにもとづいて、飾り図柄変動パターンテーブルを選択して使用テーブルとして設定し、飾り図柄の変動パターンを決定する構成とされている。
【0249】
また、上述したように、所定の予告演出を連続して実行する連続予告演出を行う構成としたので、予告報知を遊技者が容易に認識できるようにすることができる。よって、多様化した演出を実行することができる。
【0250】
なお、上述した実施の形態では、遊技制御手段が、入賞確認処理(図15参照)にて、抽出した乱数を記憶しておく構成としていたが、確変時および非確変時の両方について導出した判定結果を記憶しておく構成としてもよい。そして、変動開始時処理(図20)にて、記憶していた判定結果を用いて停止図柄などを決定するようにすればよい。このように構成すれば、遊技制御手段が備えるRAM55の必要容量を低減させることができる。
【0251】
また、上述した実施の形態において、表示結果解析処理(図35)におけるステップS671にて確変解析フラグはオフであり、非確変時でおいて大当りでなかった場合(ステップS676のN)に、確変時であれば大当りとすると判定されていた場合には、大当りと判定された場合と同様の出現率で予告演出を実行するように構成されていてもよい。このように構成すれば、予告演出が出現する回数を増加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0252】
また、上述した実施の形態では、入賞確認処理にてリーチとなるか否かについてのみ判定する構成としていたが、リーチの内容についても判定する構成としてもよい。例えば、大当りが発生しやすいリーチ、大当りが発生しにくいリーチなどのように、大当り発展率に区分けされたリーチの種別をも判定するようにすればよい。
【0253】
また、上述した実施の形態では、1つの入賞時判定結果指定コマンドが、確変時に大当りとなるかはずれとなるか、非確変時に大当りとなるかはずれとなるか、大当りとなる場合には確変大当りか非確変大当りか、はずれの場合にはリーチとなるかを示す判定結果を示す構成としていたが、複数のコマンドによって各判定結果を示すようにしてもよい。例えば、確変時に大当りとなるかはずれとなるかおよび非確変時に大当りとなるかはずれとなるかを示す第1の入賞時判定結果指定コマンドと、大当りとなる場合には確変大当りか非確変大当りかを示す第2の入賞時判定結果指定コマンドと、はずれの場合にはリーチとなるかを示す第3の入賞時判定結果指定コマンドとによって判定結果を示す構成とすればよい。この場合、判定結果によって不必要なコマンドは表示制御手段に送信しないように構成してもよい。例えば、第1の入賞時判定結果指定コマンドが確変時および非確変時ともにはずれを示すものである場合には、第2の入賞時判定結果指定コマンドは送信不要である。
【0254】
また、上述した実施の形態では、入賞確認処理にて大当り判定用乱数を用いて大当りとするか否かの判定を行う構成としていたが、大当り判定用乱数とは別個に設けられた連続予告判定用乱数を用いて入賞確認処理における大当りとするか否かの判定を行うようにしてもよい。この場合、連続予告判定用乱数は、大当り判定用乱数と同一の範囲の値をとるものとし、大当り判定用乱数と同期して更新される。すなわち、連続予告判定用乱数と大当り判定用乱数とは、常に同一の値となっている。そして、入賞確認処理での大当りとするかの判定には連続予告判定用乱数を用い、停止図柄設定処理での大当りとするかの判定には大当り判定用乱数を用いるようにすればよい。
【0255】
また、上述した実施の形態では、特別図柄が1図柄だけである例を説明したが、左中右の3図柄のように、他の数であってもよい。
【0256】
また、上述した実施の形態では、大当り判定用乱数を生成するカウンタ、確率変動判定用乱数を生成するカウンタ、リーチ判定用乱数を生成するカウンタを、それぞれ別個に備える構成としたが、一部または全部を共通のカウンタとした構成としてもよい。例えば、大当り判定および確率変動判定に用いられる乱数を生成する共通のカウンタを備える構成とし、そのカウンタから抽出した1の乱数値を用いて、大当りとするか否かと確変とするか否かを決定するようにしてもよい。この場合、抽出値と比較される判定値は、上述した実施の形態のように大当り判定用と確変判定用とが別個に用意されていてもよく、また、大当り判定および確変判定に共通に用いられるものが用意されていてもよい。上記のように構成すれば、乱数を生成するカウンタを格納する記憶領域の必要容量を低減することができる。
【0257】
また、上述した実施の形態では、大当りとなる確率が高められた高確率状態と、大当りとなる確率が高められていない低確率状態の2種類の確率状態があるものとして説明したが、例えば、高確率状態よりも低確率ではあるが低確率状態よりは高確率とされる中確率状態などを設け、さらに多くの種類の確率状態がある構成としても本発明を適用することができる。
【0258】
また、上述した実施の形態では、飾り図柄の変動パターンの決定方法を変更する例として、飾り図柄決定用テーブルを変更する構成としていたが、例えば飾り図柄決定用テーブルに設定されている変動パターンの一部を入れ替えるようにしたり、選択可能な変動パターンの範囲を異ならせたりするなど、他の手段によって変動パターンの決定方法を変更するようにしてもよい。
【0259】
なお、上述した実施の形態では、入賞確認処理にて大当り判定だけでなく確変判定をも行うとともに、停止図柄設定処理にて同様の判定処理が実行されるので、2msタイマ割込処理(図11)が2ms内で終了しなくなる事態が発生するおそれがある。よって、タイマ割込が発生するタイミングを遅くしたり(例えば4ms)、入賞確認処理での判定処理の一部または全部をサブ基板で行うようにしておくことが望ましい。
【0260】
なお、上述した実施の形態において、「特定遊技状態」とは、所定の遊技価値が付与された遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、「特定遊技状態」は、例えば、例えば可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊技状態)、遊技者にとって有利な状態となるための権利が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態などの、所定の遊技価値が付与された状態である。
【0261】
また、上述した実施の形態において、「特別遊技状態」とは、大当りとなりやすい遊技者にとって有利な状態を意味する。また、「確率向上状態」ともいう。具体的には、「特別遊技状態」は、例えば、特別図柄が大当り図柄で揃う確率が高確率状態とされる確変状態、単位時間あたりの普通図柄の変動回数が高められる時短状態、可変入賞球装置15の開成期間や開成回数が高められる開放延長状態などの大当りとなる確率が高められている高確率状態である。なお、時短状態は、可変入賞球装置15の開放回数が高められていることから単位時間あたりの入賞回数が増加し、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数が高められるので、大当りとなる確率が高められている状態といえる。また、同様に、開放延長状態は、可変入賞球装置15の開成期間や開成回数が高められていることから単位時間あたりの入賞回数が増加し、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数が高められるので、大当りとなる確率が高められている状態といえる。
【0262】
さらに、上記の各実施の形態のパチンコ遊技機1は、始動入賞にもとづいて可変表示装置9に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続する第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。
【0263】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明では、遊技制御手段が、所定の数値更新条件にもとづいて数値を更新する数値更新手段と、可変表示の実行条件の成立時に、数値更新手段から特定表示結果判定用数値および特別表示結果判定用数値を抽出する数値抽出手段と、可変表示の開始条件成立する際に、特定表示結果判定用数値があらかじめ定められた特定表示結果判定値に合致しているか否かにもとづいて、可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否かを決定する特定表示結果決定手段と、可変表示の開始条件成立する際に、特別表示結果判定用数値があらかじめ定められた特別表示結果判定値に合致しているか否かにもとづいて、可変表示の表示結果を特別表示結果とするか否かを決定する特別表示結果決定手段と、特定表示結果判定値を、第1の特定表示結果判定値から第1の特定表示結果判定値よりも多く設けられた第2の特定表示結果判定値とすることにより、確率向上状態とする確率向上手段と、可変表示の実行条件が成立した場合に、保留可変表示の数である保留記憶数を特定可能な保留記憶数コマンドを演出制御手段に送信する保留記憶数コマンド送信手段と、可変表示の開始条件の成立以前に、特定表示結果判定用数値が第1の特定表示結果判定値に合致しているか否かと、特定表示結果判定用数値が第2の特定表示結果判定値に合致しているか否かと、特別表示結果判定用数値が特別表示結果判定値に合致しているか否かとを判定する事前判定手段と、事前判定手段による判定結果を示す事前判定結果コマンドを送信するコマンド送信手段とを含む。そして、演出制御手段が、既に受信した事前判定結果コマンドにもとづいて、新たな可変表示の実行条件の成立にもとづく可変表示の開始条件が成立する際の確率状態が確率向上状態となっているか否かを判定する確率向上状態事前判定手段と、新たな可変表示の実行条件の成立に関連して当該可変表示の開始条件が成立する以前に、当該可変表示の実行条件成立にもとづき送信された事前判定結果コマンドと、確率向上状態事前判定手段の判定結果にもとづいて、当該可変表示の実行条件の成立にもとづく可変表示の開始条件が成立する際の確率状態において特定表示結果決定手段が決定することとなる当該可変表示の実行条件成立にもとづく可変表示の表示結果が特定表示結果となるか否かを判定する特定表示結果事前判定手段と、特定表示結果事前判定手段の判定結果により、今回の実行条件成立にもとづく可変表示以前に実行される可変表示において所定の報知演出を実行するか否かを決定する報知演出決定手段とを含み、報知演出決定手段が、報知演出の実行回数を、遊技制御手段から送信された保留記憶数コマンドで特定される保留記憶数以下の回数の中からいずれの回数にするかを決定する実行回数決定手段を有する構成としたので、確率向上状態となっていても報知演出の出現率が低下してしまうことがなく、遊技の興趣を向上させることができる。また、演出制御手段が確率向上状態事前判定手段と特定表示結果事前判定手段を備えているので、遊技制御手段の制御負担が増加するようなことはない。
【0264】
請求項2記載の発明では、数値抽出手段が、実行条件の成立時に、数値更新手段からリーチ判定用数値を抽出し、遊技制御手段は、リーチ判定用数値があらかじめ定められたリーチ判定値に合致しているか否かにもとづいて、リーチ表示態様とするか否かを決定するリーチ表示態様決定手段を備え、事前判定手段が、リーチ判定用数値がリーチ判定値に合致しているか否かを判定し、演出制御手段は、新たな可変表示の実行条件の成立に関連して当該可変表示の開始条件が成立する以前に、当該可変表示の実行条件成立にもとづき送信された事前判定結果コマンドにもとづいて、当該可変表示の実行条件成立にもとづく可変表示の表示結果がリーチ表示結果となるか否かを判定するリーチ表示結果事前判定手段を備え、報知演出決定手段が、リーチ表示結果事前判定手段の判定結果により、今回の実行条件成立にもとづく可変表示以前に実行される可変表示において所定の報知演出を実行するか否かを決定するように構成されているので、報知演出の内容を多様化することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0265】
また、以上のように、請求項3記載の発明では、遊技制御手段が、所定の数値更新条件にもとづいて数値を更新する数値更新手段と、可変表示の実行条件の成立時に、数値更新手段から、可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否かの判定と、可変表示の表示結果を特別表示結果とするか否かの判定とに用いられる判定用数値を抽出する数値抽出手段と、可変表示の開始条件成立する際に、判定用数値が、あらかじめ定められた表示結果判定値に合致しているか否かにもとづいて、可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否かおよび特別表示結果とするか否かを決定する表示結果決定手段と、表示結果判定値を、第1の表示結果判定値から第1の表示結果判定値よりも多く設けられた第2の表示結果判定値とすることにより、確率向上状態とする確率向上手段と、可変表示の実行条件が成立した場合に、保留可変表示の数である保留記憶数を特定可能な保留記憶数コマンドを演出制御手段に送信する保留記憶数コマンド送信手段と、可変表示の開始条件の成立以前に、判定用数値が第1の表示結果判定値に合致しているか否か、判定用数値が第2の表示結果判定値に合致しているか否か、および判定用数値が第1の表示結果判定値または第2の表示結果判定値に合致しているときに特別表示結果となるか否かを判定する事前判定手段と、事前判定手段による判定結果を示す事前判定結果コマンドを送信するコマンド送信手段とを含む。そして、演出制御手段が、既に受信した事前判定結果コマンドにもとづいて、新たな可変表示の実行条件の成立にもとづく可変表示の開始条件が成立する際の確率状態が確率向上状態となっているか否かを判定する確率向上状態事前判定手段と、新たな可変表示の実行条件の成立に関連して当該可変表示の開始条件が成立する以前に、当該可変表示の実行条件成立にもとづき送信された事前判定結果コマンドと、確率向上状態事前判定手段の判定結果にもとづいて、当該可変表示の実行条件の成立にもとづく可変表示の開始条件が成立する際の確率状態において表示結果決定手段が決定することとなる当該可変表示の実行条件成立にもとづく可変表示の表示結果が特定表示結果となるか否かを判定する特定表示結果事前判定手段と、特定表示結果事前判定手段の判定結果により、今回の実行条件成立にもとづく可変表示以前に実行される可変表示において所定の報知演出を実行するか否かを決定する報知演出決定手段とを含み、報知演出決定手段が、報知演出の実行回数を、遊技制御手段から送信された保留記憶数コマンドで特定される保留記憶数以下の回数の中からいずれの回数にするかを決定する実行回数決定手段を有する構成としたので、確率向上状態となっていても報知演出の出現率が低下してしまうことがなく、遊技の興趣を向上させることができる。また、演出制御手段が確率向上状態事前判定手段と特定表示結果事前判定手段とを備えているので、遊技制御手段の制御負担が増加するようなことはない。
【0266】
請求項4記載の発明では、遊技制御手段が、判定用数値がリーチ判定値に合致しているか否かにもとづいて、リーチ表示態様とするか否かを決定するリーチ表示態様決定手段を備え、事前判定手段が、判定用数値がリーチ判定値と合致しているか否かを判定し、演出制御手段が、新たな可変表示の実行条件の成立に関連して当該可変表示の開始条件が成立する以前に、当該可変表示の実行条件成立にもとづき送信された事前判定結果コマンドにもとづいて、当該可変表示の実行条件成立にもとづく可変表示の表示結果がリーチ表示結果となるか否かを判定するリーチ表示結果事前判定手段を備え、報知演出決定手段が、リーチ表示結果事前判定手段の判定結果により、今回の実行条件成立にもとづく可変表示以前に実行される可変表示において所定の報知演出を実行するか否かを決定するように構成されているので、報知演出の内容を多様化することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0267】
請求項5記載の発明では、遊技制御手段が、事前判定手段による判定結果を記憶し、開始条件の成立時に、記憶された判定結果に応じて特定表示結果とするか否かを決定する構成とされているので、遊技制御手段が備える記憶手段の必要容量を低減させることができる。
【0268】
請求項6記載の発明では、演出制御手段が、識別情報の可変表示に関連して可変表示手段にて可変表示される飾り識別情報の変動パターンを決定する変動パターン決定手段を備え、報知演出決定手段が、変動パターン決定手段を含み、変動パターン決定手段が、報知演出として、特定の変動パターンを決定する構成とされているので、報知演出の内容を多様化することができる。
【0269】
請求項7記載の発明では、変動パターン決定手段が、飾り識別情報の変動パターンを決定するための変動パターン決定用テーブルを、特定の変動パターンを含む変動パターン決定用テーブルに変更する構成とされているので、報知演出の内容を多様化することができる。
【0270】
請求項8記載の発明では、所定の報知演出は、保留されている保留可変表示から当該報知演出の実行が決定される要因となった実行条件の成立にもとづく可変表示までの各可変表示において連続して実行される構成とされているので、多様化した演出を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の概要を示す概念図である。
【図2】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
【図3】 ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前面を示す正面図である。
【図4】 遊技機を裏面から見た背面図である。
【図5】 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。
【図6】 図柄制御基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図7】 ランプ制御基板内の回路構成を示すブロック図である。
【図8】 音声制御基板内の回路構成を示すブロック図である。
【図9】 第2のコマンドの送信形態を示すタイミング図である。
【図10】 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図11】 2msタイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図12】 各乱数を示す説明図である。
【図13】 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである
【図14】 特別図柄の変動パターンの一例を示す説明図である。
【図15】 入賞確認処理を示すフローチャートである。
【図16】 大当り判定テーブル、停止図柄判定テーブルおよびリーチ判定テーブルの一例を示す説明図である。
【図17】 大当り判定モジュールを示すフローチャートである。
【図18】 停止図柄判定モジュールを示すフローチャートである。
【図19】 リーチ判定モジュールを示すフローチャートである。
【図20】 停止図柄設定処理を示すフローチャートである。
【図21】 コマンド送信テーブル等の一構成例を示す説明図である。
【図22】 制御コマンドのコマンド形態の一例を示す説明図である。
【図23】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図24】 表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
【図25】 表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
【図26】 コマンド作成処理の処理例を示すフローチャートである。
【図27】 コマンド送信処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図28】 予告演出の例を示す説明図である。
【図29】 表示制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図30】 表示制御手段におけるコマンド受信バッファの構成を示す説明図である。
【図31】 コマンド受信割込処理を示すフローチャートである。
【図32】 コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【図33】 始動入賞記憶数と連続予告の実行回数の関係の一例を示す説明図である。
【図34】 連続予告の判定処理を示すフローチャートである。
【図35】 表示結果解析処理を示すフローチャートである。
【図36】 演出選択テーブルの一例を示す説明図である。
【図37】 連続予告選択処理を示すフローチャートである。
【図38】 飾り図柄変動パターンテーブルの一例を示す説明図である。
【図39】 飾り図柄変動パターンテーブル設定処理を示すフローチャートである。
【図40】 表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。
【図41】 プロセスデータの一構成例を示す説明図である。
【図42】 変動パターンコマンドコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。
【図43】 飾り図柄演出設定処理を示すフローチャートである。
【図44】 予告演出設定処理を示すフローチャートである。
【図45】 図柄変動開始処理を示すフローチャートである。
【図46】 図柄変動中処理を示すフローチャートである。
【図47】 可変表示装置における特別図柄および飾り図柄の表示状態の一例を示す説明図である。
【図48】 ランプ制御コマンドの内容例を示す説明図である。
【図49】 音制御コマンドの内容例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
9 可変表示装置
31 主基板
35 ランプ制御基板
56 CPU
70 音制御基板
80 図柄制御基板
101 表示制御用CPU

Claims (8)

  1. 識別情報を可変表示可能な可変表示手段を備え、あらかじめ定められている可変表示の実行条件が成立した後、可変表示の開始条件の成立にもとづいて識別情報の可変表示を開始し、当該識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能であり、前記特定表示結果のうちの特別表示結果となったときに、前記特定表示結果が導出される確率が向上された確率向上状態に制御可能となる遊技機であって、
    可変表示の実行条件は成立しているが未だ可変表示の開始条件が成立していない可変表示の開始を保留し、保留されている保留可変表示は、可変表示の開始条件が成立する毎に、可変表示の実行条件が成立した順番で順次開始され、
    遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
    前記遊技制御手段からのコマンドにもとづいて、表示結果の導出表示に関わる演出の実行を制御する演出制御手段とを備え、
    前記遊技制御手段は、
    所定の数値更新条件にもとづいて数値を更新する数値更新手段と、
    可変表示の実行条件の成立時に、前記数値更新手段から特定表示結果判定用数値および特別表示結果判定用数値を抽出する数値抽出手段と、
    変表示の開始条件成立する際に、前記特定表示結果判定用数値があらかじめ定められた特定表示結果判定値に合致しているか否かにもとづいて、可変表示の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを決定する特定表示結果決定手段と、
    変表示の開始条件成立する際に、前記特別表示結果判定用数値があらかじめ定められた特別表示結果判定値に合致しているか否かにもとづいて、可変表示の表示結果を前記特別表示結果とするか否かを決定する特別表示結果決定手段と、
    前記特定表示結果判定値を、第1の特定表示結果判定値から第1の特定表示結果判定値よりも多く設けられた第2の特定表示結果判定値とすることにより、前記確率向上状態とする確率向上手段と、
    可変表示の実行条件が成立した場合に、前記保留可変表示の数である保留記憶数を特定可能な保留記憶数コマンドを前記演出制御手段に送信する保留記憶数コマンド送信手段と、
    可変表示の開始条件の成立以前に、前記特定表示結果判定用数値が前記第1の特定表示結果判定値に合致しているか否かと、前記特定表示結果判定用数値が前記第2の特定表示結果判定値に合致しているか否かと、前記特別表示結果判定用数値が前記特別表示結果判定値に合致しているか否かとを判定する事前判定手段と、
    前記事前判定手段による判定結果を示す事前判定結果コマンドを送信するコマンド送信手段とを含み、
    前記演出制御手段は、
    既に受信した前記事前判定結果コマンドにもとづいて、新たな可変表示の実行条件の成立にもとづく可変表示の開始条件が成立する際の確率状態が前記確率向上状態となっているか否かを判定する確率向上状態事前判定手段と、
    新たな可変表示の実行条件の成立に関連して当該可変表示の開始条件が成立する以前に、当該可変表示の実行条件成立にもとづき送信された前記事前判定結果コマンドと、前記確率向上状態事前判定手段の判定結果にもとづいて、当該可変表示の実行条件の成立にもとづく可変表示の開始条件が成立する際の確率状態において前記特定表示結果決定手段が決定することとなる当該可変表示の実行条件成立にもとづく可変表示の表示結果が前記特定表示結果となるか否かを判定する特定表示結果事前判定手段と、
    前記特定表示結果事前判定手段の判定結果により、今回の実行条件成立にもとづく可変表示以前に実行される可変表示において所定の報知演出を実行するか否かを決定する報知演出決定手段とを含み、
    前記報知演出決定手段は、前記報知演出の実行回数を、前記遊技制御手段から送信された前記保留記憶数コマンドで特定される保留記憶数以下の回数の中からいずれの回数にするかを決定する実行回数決定手段を有する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 数値抽出手段は、実行条件の成立時に、数値更新手段からリーチ判定用数値を抽出し、
    遊技制御手段は、前記リーチ判定用数値があらかじめ定められたリーチ判定値に合致しているか否かにもとづいて、リーチ表示態様とするか否かを決定するリーチ表示態様決定手段を備え、
    事前判定手段は、前記リーチ判定用数値が前記リーチ判定値に合致しているか否かを判定し、
    演出制御手段は、新たな可変表示の実行条件の成立に関連して当該可変表示の開始条件が成立する以前に、当該可変表示の実行条件成立にもとづき送信された事前判定結果コマンドにもとづいて、当該可変表示の実行条件成立にもとづく可変表示の表示結果がリーチ表示結果となるか否かを判定するリーチ表示結果事前判定手段を備え、
    報知演出決定手段は、前記リーチ表示結果事前判定手段の判定結果により、今回の実行条件成立にもとづく可変表示以前に実行される可変表示において所定の報知演出を実行するか否かを決定する
    請求項1記載の遊技機。
  3. 識別情報を可変表示可能な可変表示手段を備え、あらかじめ定められている可変表示の実行条件が成立した後、可変表示の開始条件の成立にもとづいて識別情報の可変表示を開始し、当該識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能であり、前記特定表示結果のうちの特別表示結果となったときに、前記特定表示結果が導出される確率が向上された確率向上状態に制御可能となる遊技機であって、
    可変表示の実行条件は成立しているが未だ可変表示の開始条件が成立していない可変表示の開始を保留し、保留されている保留可変表示は、可変表示の開始条件が成立する毎に、可変表示の実行条件が成立した順番で順次開始され、
    遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
    前記遊技制御手段からのコマンドにもとづいて、表示結果の導出表示に関わる演出の実行を制御する演出制御手段とを備え、
    前記遊技制御手段は、
    所定の数値更新条件にもとづいて数値を更新する数値更新手段と、
    可変表示の実行条件の成立時に、前記数値更新手段から、可変表示の表示結果を前記特定表示結果とするか否かの判定と、可変表示の表示結果を前記特別表示結果とするか否かの判定とに用いられる判定用数値を抽出する数値抽出手段と、
    変表示の開始条件成立する際に、前記判定用数値が、あらかじめ定められた表示結果判定値に合致しているか否かにもとづいて、可変表示の表示結果を前記特定表示結果とするか否かおよび前記特別表示結果とするか否かを決定する表示結果決定手段と、
    前記表示結果判定値を、第1の表示結果判定値から第1の表示結果判定値よりも多く設けられた第2の表示結果判定値とすることにより、前記確率向上状態とする確率向上手段と、
    可変表示の実行条件が成立した場合に、前記保留可変表示の数である保留記憶数を特定可能な保留記憶数コマンドを前記演出制御手段に送信する保留記憶数コマンド送信手段と、
    可変表示の開始条件の成立以前に、前記判定用数値が前記第1の表示結果判定値に合致しているか否か、前記判定用数値が前記第2の表示結果判定値に合致しているか否か、および前記判定用数値が前記第1の表示結果判定値または前記第2の表示結果判定値に合致しているときに前記特別表示結果となるか否かを判定する事前判定手段と、
    前記事前判定手段による判定結果を示す事前判定結果コマンドを送信するコマンド送信手段とを含み、
    前記演出制御手段は、
    既に受信した前記事前判定結果コマンドにもとづいて、新たな可変表示の実行条件の成立にもとづく可変表示の開始条件が成立する際の確率状態が前記確率向上状態となっているか否かを判定する確率向上状態事前判定手段と、
    新たな可変表示の実行条件の成立に関連して当該可変表示の開始条件が成立する以前に、当該可変表示の実行条件成立にもとづき送信された前記事前判定結果コマンドと、前記確率向上状態事前判定手段の判定結果にもとづいて、当該可変表示の実行条件の成立にもとづく可変表示の開始条件が成立する際の確率状態において前記表示結果決定手段が決定することとなる当該可変表示の実行条件成立にもとづく可変表示の表示結果が前記特定表示結果となるか否かを判定する特定表示結果事前判定手段と、
    前記特定表示結果事前判定手段の判定結果により、今回の実行条件成立にもとづく可変表示以前に実行される可変表示において所定の報知演出を実行するか否かを決定する報知演出決定手段とを含み、
    前記報知演出決定手段は、前記報知演出の実行回数を、前記遊技制御手段から送信された前記保留記憶数コマンドで特定される保留記憶数以下の回数の中からいずれの回数にするかを決定する実行回数決定手段を有する
    ことを特徴とする遊技機。
  4. 遊技制御手段は、判定用数値がリーチ判定値に合致しているか否かにもとづいて、リーチ表示態様とするか否かを決定するリーチ表示態様決定手段を備え、
    事前判定手段は、判定用数値が前記リーチ判定値と合致しているか否かを判定し、
    演出制御手段は、新たな可変表示の実行条件の成立に関連して当該可変表示の開始条件が成立する以前に、当該可変表示の実行条件成立にもとづき送信された事前判定結果コマンドにもとづいて、当該可変表示の実行条件成立にもとづく可変表示の表示結果がリーチ表示結果となるか否かを判定するリーチ表示結果事前判定手段を備え、
    報知演出決定手段は、前記リーチ表示結果事前判定手段の判定結果により、今回の実行条件成立にもとづく可変表示以前に実行される可変表示において所定の報知演出を実行するか否かを決定する
    請求項3記載の遊技機。
  5. 遊技制御手段は、事前判定手段による判定結果を記憶し、開始条件の成立時に、記憶された判定結果に応じて特定表示結果とするか否かを決定する
    請求項1から請求項4のうちいずれかに記載の遊技機。
  6. 演出制御手段は、識別情報の可変表示に関連して可変表示手段にて可変表示される飾り識別情報の変動パターンを決定する変動パターン決定手段を備え、
    報知演出決定手段は、前記変動パターン決定手段を含み、
    前記変動パターン決定手段は、報知演出として、特定の変動パターンを決定する
    請求項1から請求項5のうちいずれかに記載の遊技機。
  7. 変動パターン決定手段は、飾り識別情報の変動パターンを決定するための変動パターン決定用テーブルを、特定の変動パターンを含む変動パターン決定用テーブルに変更する
    請求項6記載の遊技機。
  8. 所定の報知演出は、保留されている保留可変表示から当該報知演出の実行が決定される要因となった実行条件の成立にもとづく可変表示までの各可変表示において連続して実行される
    請求項1から請求項7のうちいずれかに記載の遊技機。
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