JP4393099B2 - 屈折率1.0以上の周囲媒質中での撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屈折率が1.0以上の周囲媒質中、特に水中において使用されるドーム状ブリンプに収納されたズームレンズを用いた撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、光学機器の発展と人類の飽くなき探求により、陸上での撮影だけでなく水中や、宇宙空間など様々な環境下での撮影が可能となり、我々はそれらの場所に居ずにして未知なる世界を知ることができるようになった。特に水中撮影においては、ダイビングの人気上昇、水中カメラマンの増加などにより撮影機会が増加し、陸上での撮影と同等の機能、操作性、光学性能が要求されている。通常、水中においては普通のカメラ(空気中での使用を想定して設計されたカメラ)を防水用のブリンプに収納して撮影を行う。水中撮影を行う際には、撮影中レンズの交換ができないため、ズーミングが可能なレンズが要求される。またダイナミックな水中景観を撮影するために、広角レンズが要求される。
【0003】
一般に、防水用ブリンプの耐圧窓(ポート)にはドーム状ポートと平行平板ポートの2種類がある(特開2002-116491号公報)。ドーム状ポートを使用する場合は、屈折率1.0以上の周囲媒質とドームポートの接面が負レンズとして作用し、所謂ワイドアタッチメントと同様の効果となり広角撮影が可能である。また耐圧性にも優れている。しかしながら、ズーミングを行うと焦点移動が大きく、ピンボケの状態となる。この時、従来のズームレンズのフォーカス群によるフォーカシングはできず、マクロ群またはフランジバック群を繰り出して焦点補正を行う。無論、繰り出し量に限界があるため、焦点距離の変動範囲も制限される。また光学性能においては、ドームの曲率、ポートの厚みの増加により、周囲媒質とドームポートの接面の負レンズのパワーが増大し、その結果正の像面湾曲が甚大に発生する。逆にドームポートの曲率を緩くすると望遠化してしまうため、広角化を実現するためにはドームポートとレンズの距離を遠ざける必要がある。するとドームポートの径は実用不能なほど巨大化してしまう。
【0004】
一方、平行平板ポートを使用した場合、ドームポートで発生するような周囲媒質による負レンズ効果はなく、ズーミングが可能となる。しかし、水中では水の屈折率が1.33で空気の屈折率1.0よりも高いため、水中での焦点距離が伸び、望遠画角となってしまう。また光学性能においては、軸外光線が平行平板射出面において急激に収斂するため、甚大な正のディスト−ションが発生してしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、屈折率が1.0以上の周囲媒質において撮影を行う場合、陸上での撮影と同等の機能、操作性、光学性能を従来のシステムで実現することは不可能である。本発明は前記の課題を鑑み、屈折率1.0以上の周囲媒質中において、簡易でコストを抑え、且つ広角撮影とズーミング操作を実現できるシステムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明における撮像装置は、
1)ズームレンズと、撮像用カメラと、入射面と出射面が同心状のドーム状耐圧窓(ドームポート)を含み、前記ズームレンズ及び前記撮像用カメラとを収納するブリンプ(ドーム状ブリンプ)と、前記ドーム状耐圧窓と前記ズームレンズとの間に配置され、前記ズームレンズの光路に対して着脱可能な正の屈折力を有するレンズ群と、を備える撮像装置であって、
前記ドーム状耐圧窓の外側が屈折率1.0よりも大きい媒質の場合、前記ドーム状耐圧窓による負レンズ効果と、前記正レンズ群の屈折力とにより、アフォーカル系を構成することを特徴としている。
【0008】
2)周囲媒質とドーム状耐圧窓(ドームポート)の接面での入射換算傾角ωと前記正レンズ群の最終面での射出換算傾角ω’の比(アフォーカル倍率M)が
0.5<ω’/ω=M ・・・(1)
であることを特徴としている。ただし、換算傾角とは光線と光軸のなす角度に媒質の屈折率を掛けた値である。
【0009】
3)前記正レンズ群に含まれる正レンズ成分の屈折率の最大値をNとすると、
N<1.65 ・・・(2)
を満たすことを特徴としている。
【0010】
本発明の撮像装置の概略図を図7に示す。屈折率N0の周囲媒質中において、ドーム状ポートを有するブリンプIにズームレンズIIIカメラ本体IVが収納されている。ブリンプ内は空気で充填されており、すなわち屈折率は1.0である。前記正レンズ群IIは、ブリンプ内においてドームポートとズームレンズIIIの間に着脱自在に配置されている。ドームポートの媒質側の曲率をr1、カメラ側の曲率をr2、ドームポートの厚みをd1、ドームポートの屈折率をN1とする。媒質とドームポートによる負レンズ作用の合成パワーφ1は以下の式で算出される。
【外1】
Figure 0004393099
【0011】
ただし、ドームポートの厚みdが一様な場合、
d1=r1−r2 ・・・(5)
となり、前側主点位置と後側主点位置は一致する。
周囲媒質とドームポートの合成系と正レンズ群IIにてアフォーカル系を形成する場合、アフォーカル倍率Mを任意に定めると、正レンズ群IIのパワーφ2は、
φ2=Mφ1 ・・・(6)
また、φ1とφ2の主点間距離d2は、
【外2】
Figure 0004393099
となる。よって、媒質の屈折率、ドームポートの形状、材質(屈折率)が既知であるなら、アフォーカル倍率Mを決定すれば正レンズ群のパワーと主点間距離は一意に決まる。そして、正レンズ群の構成枚数、曲率、屈折率などは収差補正の観点から最適な解が決定される。
【0012】
条件式(1)はアフォーカル倍率Mの下限値を規定している。より広い画界を撮影するためには、より小さいアフォーカル倍率Mを設定すればよい。そのためには、式(7)よりφ1の値を小さく、またはd2の値を大きくすることが有効である。φ1の値を小さくすることは、周囲媒質とドームポート2の合成負レンズのパワーを強めることとなり、負のディストーション、正の像面湾曲が甚大に発生し十分な光学性能が得られない。またd2の値を大きくすると、軸外光線がドームポートにおいてケラレないためにドームポートの径を巨大にしなくてはならない。よって実用可能なシステムを構成するためには、条件式(1)で規定されたアフォーカル倍率Mを設定することが好ましい。さらに広い画界での撮影を望む場合は、正レンズ群IIを取り外し広角端で撮影すれば原理的に可能である。
条件式(2)は正レンズ群IIに含まれる正レンズの屈折率の最大値を規定している。レンズ系のペッツバール和は、各レンズのパワーをφi、屈折率をNiとすると、以下の式で表される。
【外3】
Figure 0004393099
【0013】
ズームレンズIIIにおいてペッツバール和が良好に補正されているとすると、周囲媒質とドームポートにより発生した負のパワーによりペッツバール和の値は負へシフトする。これにより正の像面湾曲が発生し、光学性能が劣化する。よってペッツバール和を正にシフトし、像面湾曲を良好に補正するためには正レンズ群IIに含まれる正レンズの屈折率が条件式(2)を満たすような硝材を選択することが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
ここで、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。図1は本発明の光学系の断面図の一実施例を示したものである。周囲媒質は水であり、その入射面と出射面とが同心状のドームポート(ドーム状耐圧窓)Iと接している。ドームポートの材質には可視光線の透過性、耐海水性の高いPMMAを使用している。IIは前記正レンズ群であり、像側に凸面を向けた正メニスカス2枚で構成されている。IIIはズームレンズであり、物体側より順にフォーカス群F、変倍群V、像面変動補正群C、結像群R、色分解プリズムPにて構成されている。水中での広角撮影ができるように、広角端の焦点距離が5mmという広角ズームレンズを使用している。周囲媒質の屈折率が1.0以上であるため、ドームポートは負レンズとして作用し、正レンズ群bとによりアフォーカル系を構成している。アフォーカル倍率Mは0.72であり、条件式(1)を満たしている。次に本発明の実施例1の諸元の値を示す。rは曲率半径、dは面間隔、nはd線の屈折率、νはAbbe数を示す。また、fは焦点距離、fnoはFナンバー、2wは画角を表している。
【外4】
Figure 0004393099
【0015】
上記第一実施例の広角端、中間及び望遠端における諸収差図を図2、図3、図4に示す。
【0016】
各収差図より、本発明の水中撮像装置が、各焦点距離において高い結像性能を有していることが分かる。本実施例においては、正レンズ群は正レンズ2枚で構成されているが、正レンズ群に負レンズを配することで、さらに高い結像性能が得られる。
【0017】
次に、本発明の第2請求項にかかる、正レンズ群IIを取り外した場合の断面図を図5に示す。このときはアフォーカル条件が成り立たなくなるため、広角端のみでの撮影となる。
【0018】
図6に広角端での諸収差図を示す。画角117.6°という非常に広い画界の撮影が可能であるが、負のディストーション、正の像面湾曲が甚大に発生する。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明により屈折率が1.0以上の周囲媒質(水)中での撮影において、ドームポートの耐圧窓と、ズームレンズの間に正レンズ群を装着するという簡易で低コストな構成により、広角撮影ができ、且つズーミングが可能となる。また、正レンズ群を着脱可能とすることにより、正レンズ群を取り外して、媒質中において超広角撮影をおこなうことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の断面図
【図2】本発明実施例の広角端での収差図
【図3】本発明実施例の中間ズームステートでの収差図
【図4】本発明実施例の望遠端での収差図
【図5】正レンズ群を取り外したときの断面図
【図6】正レンズ群を取り外したときの広角端での収差図
【図7】本発明の概略図
【符号の説明】
I ドームポート
II 正レンズ群
III ズームレンズ
F フォーカス群
V バリエータ
C コンペンセータ
R リレー群
P 色分解プリズム
SP 絞り

Claims (3)

  1. ズームレンズと、撮像用カメラと、入射面と出射面が同心状のドーム状耐圧窓を含み、前記ズームレンズ及び前記撮像用カメラとを収納するブリンプと、前記ドーム状耐圧窓と前記ズームレンズとの間に配置され、前記ズームレンズの光路に対して着脱可能な正の屈折力を有するレンズ群と、を備える撮像装置であって、
    前記ブリンプが、周囲の媒質から内部を隔離しており、
    前記周囲の媒質の屈折率が1.0よりも大きい場合、前記ドーム状耐圧窓による負レンズ効果と、前記正レンズ群の屈折力とにより、アフォーカル系を構成することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記周囲の媒質前記ドーム状耐圧窓の接面での入射換算傾角ωと正レンズ群の最終面射出換算傾角ω’の比(アフォーカル倍率M)が
    0.5<ω’/ω=M
    であることを特徴とする請求項記載の撮像装置。
  3. 前記正レンズ群は少なくとも1つの正レンズからなり、前記正レンズ群に含まれる正レンズの屈折率の最大値をNとすると、
    N<1.65
    を満たすことを特徴とする請求項1又は2記載の撮像装置。
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