JP4392051B2 - 発光素子およびその製造方法 - Google Patents

発光素子およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4392051B2
JP4392051B2 JP2008548899A JP2008548899A JP4392051B2 JP 4392051 B2 JP4392051 B2 JP 4392051B2 JP 2008548899 A JP2008548899 A JP 2008548899A JP 2008548899 A JP2008548899 A JP 2008548899A JP 4392051 B2 JP4392051 B2 JP 4392051B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductive member
quantum dots
type
light emitting
silicon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008548899A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2009118790A1 (ja
Inventor
新 横山
嘉照 雨宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hiroshima University NUC
Original Assignee
Hiroshima University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hiroshima University NUC filed Critical Hiroshima University NUC
Application granted granted Critical
Publication of JP4392051B2 publication Critical patent/JP4392051B2/ja
Publication of JPWO2009118790A1 publication Critical patent/JPWO2009118790A1/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L33/00Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L33/02Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor bodies
    • H01L33/04Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor bodies with a quantum effect structure or superlattice, e.g. tunnel junction
    • H01L33/06Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor bodies with a quantum effect structure or superlattice, e.g. tunnel junction within the light emitting region, e.g. quantum confinement structure or tunnel barrier
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L33/00Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L33/02Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor bodies
    • H01L33/26Materials of the light emitting region
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L33/00Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L33/02Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor bodies
    • H01L33/08Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor bodies with a plurality of light emitting regions, e.g. laterally discontinuous light emitting layer or photoluminescent region integrated within the semiconductor body

Description

この発明は、発光素子およびその製造方法に関し、特に、量子ドットを用いた発光素子およびその製造方法に関するものである。
従来、半導体島構造(量子ドット)を用いた半導体発光素子が知られている(特開2003−332695号公報)。この半導体発光素子は、n型AlGaAs/n型GaAs/InGaAs島構造/窒素を含む化合物半導体/p型GaAs/p型AlGaAsからなる。
そして、InGaAs島構造は、圧縮応力からなる内部応力を有する。また、窒素を含む化合物半導体は、引っ張り応力を有する。従って、窒素を含む化合物半導体をInGaAs島構造に接するように配置し、InGaAs島構造が有する内部応力を窒素を含む化合物半導体によって減少させる。
その結果、発光層であるInGaAs島構造における内部応力が減少し、1.55μmの発光スペクトルが室温で得られている。
しかし、従来の半導体発光素子は、高価な化合物半導体基板の上に、高度な技術であるヘテロエピタキシャル成長によって形成され、シリコン基板を用いるデバイスに比べてコストが高いという問題がある。また、従来のシリコンドットを用いる発光素子は、直接遷移型の化合物系半導体を用いる発光素子に比べ発光効率が低いという問題がある。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、発光効率が向上可能な発光素子を提供することである。
また、この発明の別の目的は、発光効率が向上可能な発光素子の製造方法を提供することである。
この発明によれば、発光素子は、第1および第2の導電部材と、半導体層とを備える。第1の導電部材は、第1の導電型を有する第1の量子ドットを含む。半導体層は、第1の導電部材に接して配置され、単一原子からなる。第2の導電部材は、半導体層に接して配置され、第1の導電型と異なる第2の導電型を有する第2の量子ドットを含む。
好ましくは、半導体層は、第1および第2の量子ドットとの間で電子および正孔に対するエネルギー障壁を有する。
好ましくは、半導体層は、10nm以下の膜厚を有する。
好ましくは、第1の導電部材は、複数個の第1の量子ドットとトンネル電流が流れる第1の絶縁層とを含み、第2の導電部材は、複数個の第2の量子ドットとトンネル電流が流れる第2の絶縁層とを含む。
好ましくは、第1および第2の絶縁層の各々は、10nm以下の膜厚を有する。
好ましくは、複数個の第1の量子ドットは、第1の導電部材の膜厚方向にランダムに配置され、複数個の第2の量子ドットは、第2の導電部材の膜厚方向にランダムに配置される。
好ましくは、第1の導電型は、n型であり、第2の導電型は、p型である。
好ましくは、第1の導電部材において、正孔に対する障壁エネルギーは、電子に対する障壁エネルギーよりも大きく、第2の導電部材において、電子に対する障壁エネルギーは、正孔に対する障壁エネルギーよりも大きい。
好ましくは、第1および第2の量子ドットは、シリコンドットからなり、第1の導電部材は、SiOよりも多くのシリコンと、酸素元素とを含むシリコン薄膜からなり、第2の導電部材は、Siよりも多くのシリコンと、窒素元素とを含むシリコン薄膜からなり、半導体層は、ゲルマニウムからなる。
また、この発明によれば、発光素子は、発光層と、第1および第2の導電部材とを備える。発光層は、単一原子からなる。第1の導電部材は、n型の量子ドットを介して電子を発光層へ供給する。第2の導電部材は、p型の量子ドットを介して正孔を発光層へ供給する。
好ましくは、第1の導電部材は、SiOよりも多くのシリコンと、酸素元素とを含むシリコン薄膜からなり、第2の導電部材は、Siよりも多くのシリコンと、窒素元素とを含むシリコン薄膜からなり、発光層は、ゲルマニウムからなる。
好ましくは、発光層は、10nm以下の膜厚を有する。
さらに、この発明によれば、発光素子の製造方法は、量子ドットを含む第1の導電部材を半導体基板の一主面に堆積する第1の工程と、半導体層を第1の導電部材上に堆積する第2の工程と、量子ドットを含む第2の導電部材を半導体層上に堆積する第3の工程と、第1の導電部材中へ第1の導電型の不純物を導入する第4の工程と、第2の導電部材中へ第1の導電型と異なる第2の導電型の不純物を導入する第5の工程と、第1の導電型の不純物を含む第1の導電部材と、半導体層と、第2の導電型の不純物を含む第2の導電部材とを熱処理する第6の工程とを備える。
好ましくは、第2の工程において、ゲルマニウムを含む材料ガスを用いて基板温度を2段階に変化させて前記半導体層が堆積される。
好ましくは、第2の工程において、基板温度を第1の温度から前記第1の温度よりも高い第2の温度に上昇させながら半導体層が堆積される。
好ましくは、第2の工程において、10nm以下の膜厚を有する半導体層が堆積される。
好ましくは、第1の工程において、酸素を含む第1の材料ガスの流量に対するシリコンを含む第2の材料ガスの流量の比を第1の基準値以上に設定してSiOよりも多くのシリコンと、酸素元素とを含むシリコン薄膜からなる第1の導電部材が一主面に堆積される。第3の工程において、窒素を含む第3の材料ガスの流量に対する第2の材料ガスの流量の比を第2の基準値以上に設定してSiよりも多くのシリコンと、窒素元素とを含むシリコン薄膜からなる第2の導電部材が第1の導電部材上に堆積される。
好ましくは、第4の工程において、n型の不純物が第1の導電部材中へ導入され、第5の工程において、p型の不純物が第2の導電部材中へ導入される。
好ましくは、第6の工程において、n型の不純物を含む第1の導電部材、半導体層およびp型の不純物を含む第2の導電部材は、窒素雰囲気中で熱処理される。
この発明による発光素子においては、第1および第2の導電部材のいずれか一方に含まれる量子ドットを介して電子および正孔の一方が半導体層に供給され、第1および第2の導電部材のいずれか他方に含まれる量子ドットを介して電子および正孔の他方が半導体層に供給される。そして、半導体層に供給された電子および正孔が再結合して発光する。つまり、この発明による発光素子においては、電子および正孔の両方が半導体層に供給されて発光する。
したがって、この発明によれば、発光効率を高くできる。
また、この発明においては、半導体層は、第1および第2の導電部材中の量子ドットとの間で電子および正孔に対してエネルギー障壁を有するので、半導体層に供給された電子および正孔は、半導体層に閉じ込められる。
したがって、この発明によれば、発光効率を高くできる。
さらに、この発明においては、半導体層の膜厚は、10nm以下に設定される。その結果、半導体層は、直接遷移へ移行する確率が高くなる。
したがって、この発明によれば、発光効率を高くできる。
この発明の実施の形態による発光素子の断面図である。 図1に示すn型シリコン薄膜、i型Ge膜およびp型シリコン薄膜の拡大断面図である。 図1に示す発光素子のゼロバイアス時のエネルギーバンド図である。 図1に示す発光素子の電流通電時のエネルギーバンド図である。 図1に示す発光素子の製造に用いるプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)装置の概略図である。 図1に示す発光素子の製造方法を説明するための第1の工程図である。 図1に示す発光素子の製造方法を説明するための第2の工程図である。 この発明の実施の形態による他の発光素子の断面図である。 図8に示す半導体素子の製造方法を示す第1の工程図である。 図8に示す半導体素子の製造方法を示す第2の工程図である。 図8に示す半導体素子の製造方法を示す第3の工程図である。 図8に示す半導体素子の製造方法を示す第4の工程図である。 図8に示す半導体素子の製造方法を示す第5の工程図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態による発光素子の断面図である。図1を参照して、この発明の実施の形態による発光素子10は、基板1と、n型シリコン薄膜2と、i型ゲルマニウム(i型Ge)膜3と、p型シリコン薄膜4と、p型ポリシリコン(poly−Si)膜5と、電極6,7とを備える。
基板1は、約0.1Ω・cmの比抵抗を有するn型シリコン(n−Si)からなる。n型シリコン薄膜2は、n型不純物が導入されるとともに、SiOよりも多くのSiと、酸素元素(O)とを含む。より具体的には、n型シリコン薄膜2は、後述するように、n型Siからなる複数の量子ドットとシリコン酸化膜とを含み、基板1の一主面に形成される。そして、n型シリコン薄膜2は、約150nmの膜厚を有する。
i型Ge膜3は、20nm以下、好ましくは、10nm以下の膜厚を有し、n型シリコン薄膜2に接してn型シリコン薄膜2上に形成される。
p型シリコン薄膜4は、p型不純物が導入されるとともに、Siよりも多くのSiと、窒素元素(N)とを含む。より具体的には、p型シリコン薄膜4は、後述するように、p型Siからなる複数の量子ドットとシリコン窒化膜とを含み、i型Ge膜3に接してi型Ge膜3上に形成される。そして、p型シリコン薄膜4は、約100nmの膜厚を有する。
型poly−Si膜5は、p型poly−Si膜51〜54からなり、p型シリコン薄膜4に接してp型シリコン薄膜4上に形成される。そして、p型poly−Si膜5は、約1020cm−3のボロン濃度を含み、約50nmの膜厚を有する。
電極6は、電極61〜64からなる。そして、電極61〜64は、それぞれ、p型poly−Si膜51〜54に接してp型poly−Si膜51〜54上に形成される。電極61〜64の各々は、アルミニウム(Al)からなる。
電極7は、Alからなり、基板1の裏面(n型シリコン薄膜2等が形成された面と反対面)に形成される。
図2は、図1に示すn型シリコン薄膜2、i型Ge膜3およびp型シリコン薄膜4の拡大断面図である。図2を参照して、n型シリコン薄膜2は、複数の量子ドット21を含む。複数の量子ドット21の各々は、n型Siドットからなり、約1019cm−3のリン(P)濃度を含む。そして、複数の量子ドット21は、n型シリコン薄膜2中に不規則に配置される。
p型シリコン薄膜4は、複数の量子ドット41を含む。複数の量子ドット41の各々は、p型Siドットからなり、約1019cm−3のB濃度を含む。そして、複数の量子ドット41は、p型シリコン薄膜4中に不規則に配置される。
このように、n型シリコン薄膜2およびp型シリコン薄膜4は、それぞれ、n型Siドットからなる量子ドット21およびp型Siドットからなる量子ドット41を含み、i型Ge膜3を両側から挟みこみ、pin接合を形成する。
図3は、図1に示す発光素子10のゼロバイアス時のエネルギーバンド図である。図3を参照して、基板1を構成するnSi中には、伝導帯Ec1および価電子帯Ev1が存在し、nSiは、1.12eVのエネルギーバンドギャップEg1を有する。
また、ppoly−Si膜5中には、伝導帯Ec2および価電子帯Ev2が存在し、ppoly−Si膜5は、1.12eVのエネルギーバンドギャップEg1を有する。
さらに、i型Ge膜3中には、伝導帯Ec3および価電子帯Ev3が存在し、i型Ge膜3は、0.68+αeVのエネルギーバンドギャップEg2を有する。すなわち、i型Ge膜3は、膜厚に応じたエネルギーバンドギャップEg2を有し、量子サイズ効果が生じない膜厚を有するとき、0.68eVのエネルギーバンドギャップEg2を有し、量子サイズ効果が生じる膜厚を有するとき、0.68+αeVのエネルギーバンドギャップEg2を有する。
基板1を構成するnSiは、Pが高濃度にドーピングされ、ppoly−Si膜5は、Bが高濃度にドーピングされているため、nSiの伝導帯Ec1の端は、ppoly−Si膜5の価電子帯Ev2の端にエネルギー的に近い。
n型シリコン薄膜2は、上述したように、複数の量子ドット21を含むため、量子ドット21と、量子ドット21を含まないシリコンダイオキサイド(SiO)層22との積層構造からなる。その結果、量子ドット21は、SiO層22によって挟み込まれる。
SiO層22は、10nm以下の膜厚、すなわち、トンネル電流が流れる膜厚と、約9eVのエネルギーバンドギャップを有する。また、量子ドット21は、2つのSiO層22によって挟み込まれているので、量子サイズ効果によって、nSiの伝導帯Ec1側にサブ準位Lsub1を有し、nSiの価電子帯Ev1側にサブ準位Lsub2を有する。
サブ準位Lsub1は、nSiの伝導帯Ec1よりもエネルギー的に高く、サブ準位Lsub2は、nSiの価電子帯Ev1の端よりもエネルギー的に高い。その結果、サブ準位Lsub1とサブ準位Lsub2とのエネルギー差は、nSiのエネルギーギャップEg1よりも大きい。
また、nSiの伝導帯Ec1の端とSiO層22の伝導帯の端とのエネルギー差ΔE1は、約3.23eVであり、nSiの価電子帯Ev1の端とSiO層22の価電子帯の端とのエネルギー差ΔE2は、約4.65eVである。したがって、n型シリコン薄膜2は、nSi中の正孔に対する障壁エネルギー(=ΔE2)よりも小さい障壁エネルギー(=ΔE1)をnSi中の電子に対して有する。
p型シリコン薄膜4は、上述したように、複数の量子ドット41を含むため、量子ドット41と、量子ドット41を含まないシリコン窒化膜(Si)層42との積層構造からなる。その結果、量子ドット41は、Si層42によって挟み込まれる。
Si層42は、10nm以下の膜厚、すなわち、トンネル電流が流れる膜厚と、約5.2eVのエネルギーバンドギャップを有する。また、量子ドット41は、2つのSi層42によって挟み込まれているので、量子サイズ効果によって、ppoly−Si膜5の伝導帯Ec2側にサブ準位Lsub3を有し、ppoly−Si膜5の価電子帯Ev4側にサブ準位Lsub4を有する。
サブ準位Lsub3は、ppoly−Si膜5の伝導帯Ec2の端よりもエネルギー的に高く、サブ準位Lsub4は、ppoly−Si膜5の価電子帯Ev2の端よりもエネルギー的に高い。その結果、サブ準位Lsub3とサブ準位Lsub4とのエネルギー差は、ppoly−Si膜5のエネルギーギャップEg1よりも大きい。
また、ppoly−Si膜5の伝導帯Ec2の端とSi層42の伝導帯の端とのエネルギー差ΔE3は、約2.3eVであり、ppoly−Si膜5の価電子帯Ev2の端とSi層42の価電子帯の端とのエネルギー差ΔE4は、約1.78eVである。したがって、p型シリコン薄膜4は、ppoly−Si膜5中の電子に対する障壁エネルギー(=ΔE3)よりも小さい障壁エネルギー(=ΔE4)をppoly−Si膜4中の正孔に対して有する。
図4は、図1に示す発光素子10の電流通電時のエネルギーバンド図である。電極6側をプラス、電極7側をマイナスとして電極6,7間に電圧を印加すると、図4に示すように、基板1を構成するnSiのエネルギーバンドが持ち上がり、nSi中の電子11は、n型シリコン薄膜2中の複数の量子ドット21を介してn型シリコン薄膜2中を伝導し、i型Ge膜3に注入される。
一方、ppoly−Si膜5中の正孔12は、p型シリコン薄膜4中の量子ドット41を介してp型シリコン薄膜4中を伝導し、i型Ge膜3に注入される。
そして、i型Ge膜3の伝導帯Ec3は、p型シリコン薄膜4中のサブ準位Lsub3よりもエネルギー的に低く、i型Ge膜3の価電子帯Ev3は、p型シリコン薄膜4中のサブ準位Lsub4よりもエネルギー的に低い。その結果、電子および正孔は、i型Ge膜3中に閉じ込められる。
そうすると、i型Ge膜3に蓄積された電子13は、i型Ge膜3に蓄積された正孔14と再結合して発光する。
このように、発光素子10は、電子および正孔をn型シリコン薄膜2およびp型シリコン薄膜4によってi型Ge膜3中に蓄積させることを特徴とする。その結果、発光素子10は、i型Ge膜3で発光する。
また、この発明においては、好ましくは、i型Ge膜3の膜厚を10nm以下に設定する。これによって、i型Ge膜3は、間接遷移型から直接遷移型へ移行する確率が高くなり、発光素子10の発光効率を高くできる。
さらに、発光素子10においては、n型シリコン薄膜2中の複数の量子ドット21は、n型にドーピングされ、p型シリコン薄膜4中の複数の量子ドット41は、p型にドーピングされている。その結果、n型Siドット中に電子が存在するため、複数の量子ドット21がn型にドーピングされていない場合よりも、より多くの電子がi型Ge膜3に注入される。また、p型Siドット中に正孔が存在するため、複数の量子ドット41がp型にドーピングされていない場合よりも、より多くの正孔がi型Ge膜3に注入される。
したがって、この発明によれば、発光効率を高くできる。
さらに、n型シリコン薄膜2は、複数の量子ドット21を不規則に含み、p型シリコン薄膜4は、複数の量子ドット41を不規則に含むので、不規則形状の量子ドット21,41の突起部における電界増強効果によって電子および正孔の注入効率が向上する。
したがって、この発明によれば、発光効率を高くできる。
図5は、図1に示す発光素子10の製造に用いるプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)装置の概略図である。図5を参照して、プラズマCVD装置100は、反応室101と、電極板102と、サンプルホルダー103と、ヒーター104と、RF(Radio Frequency)電源105と、配管106〜109と、ガスボンベ110〜113とを備える。
反応室101は、中空の容器からなり、排気口101Aを有する。電極板102およびサンプルホルダー103は、平板形状からなり、反応室101内に50mmの間隔で略平行に配置される。そして、電極板102およびサンプルホルダー103の各々は、200mmφの直径を有する。ヒーター104は、サンプルホルダー103内に配置される。
RF電源105は、電極板102とサンプルホルダー103とに接続される。配管106は、一方端が反応室101に接続され、他方端がガスボンベ110に接続される。また、配管107は、一方端が反応室101に接続され、他方端がガスボンベ111に接続される。さらに、配管108は、一方端が反応室101に接続され、他方端がガスボンベ112に接続される。さらに、配管109は、一方端が反応室101に接続され、他方端がガスボンベ113に接続される。
サンプルホルダー103は、基板1を保持する。ヒーター104は、基板1を所定の温度に加熱する。RF電源105は、電極板102とサンプルホルダー103との間に、13.56MHzのRF電力を印加する。
ガスボンベ110は、NO(100%)ガスを保持し、ガスボンベ111は、水素(H)ガスによって希釈された10%のSiHガスを保持し、ガスボンベ112は、NH(100%)ガスを保持し、ガスボンベ113は、Hガスによって希釈された10%のGeHガスを保持する。
配管106は、NOガスを反応室101内に供給する。配管107は、SiHガスを反応室101内に供給する。配管108は、NHガスを反応室101内に供給する。配管109は、GeHガスを反応室101内に供給する。
反応室101内に供給されたNOガス、SiHガス、GeHガスおよびNHガスは、ロータリーポンプ等の排気装置(図示せず)によって排気口101Aから排気される。その結果、反応室101内は、所定の圧力に設定される。
プラズマCVD装置100は、NOガスおよびSiHガスが反応室101内に供給された状態でRF電源105によってRF電力を電極板102とサンプルホルダー103との間に印加してシリコン酸化膜を基板1上に堆積する。また、プラズマCVD装置100は、NHガスおよびSiHガスが反応室101内に供給された状態でRF電源105によってRF電力を電極板102とサンプルホルダー103との間に印加してシリコン窒化膜を基板1上に堆積する。さらに、プラズマCVD装置100は、GeHガスが反応室101内に供給された状態で基板1を加熱して熱CVDによってi型Ge膜を基板1上に堆積する。
図6および図7は、それぞれ、図1に示す発光素子10の製造方法を説明するための第1および第2の工程図である。図6を参照して、発光素子10の製造が開始されると、nSiからなる基板1が準備され(工程(a)参照)、基板1を洗浄した後、プラズマCVD装置100のサンプルホルダー103上に基板1をセットする。
そして、表1に示す反応条件によって、SiOよりも多くのSiと、酸素元素とを含むシリコン薄膜11を基板1の一主面に堆積する。
Figure 0004392051
その後、表2に示す反応条件によってi型Ge膜3をシリコン薄膜11上に堆積する。
Figure 0004392051
引き続いて、表3に示す反応条件によって、Siよりも多くのSiと、窒素元素とを含むシリコン薄膜12をi型Ge膜3上に堆積する。
Figure 0004392051
そして、表3に示す反応条件においてNHガスを停止させた反応条件によって、アモルファスシリコン(a−Si)膜13をシリコン薄膜12上に堆積する(図6の工程(b)参照)。
その後、リンイオン(P)をイオン注入によってシリコン薄膜11中へ注入する(図6の工程(c)参照)。この場合、Pイオンがシリコン薄膜11中にのみ注入されるように、イオン注入の加速電圧が設定される。これによって、n型シリコン薄膜2が形成される(図6の工程(d)参照)。
そして、ボロンイオン(B)をイオン注入によってシリコン薄膜12およびa−Si膜13中へ注入する(図6の工程(d)参照)。この場合、Bイオンがシリコン薄膜12およびa−Si膜13中に注入されるように、イオン注入の加速電圧が設定される。これによって、p型シリコン薄膜4およびp型a−Si膜13Aが形成される(図7の工程(e)参照)。
そして、基板1/n型シリコン薄膜2/i型Ge膜3/p型シリコン薄膜4/p型a−Si膜13Aを表4に示す条件によってアニールする。
Figure 0004392051
これによって、n型シリコン薄膜2中へイオン注入されたP原子が電気的に活性化され、p型シリコン薄膜4中へイオン注入されたB原子が電気的に活性化され、さらに、p型a−Si膜13Aがppoly−Si膜5になる(図7の工程(f)参照)。
その後、フォトリソグラフィー技術を用いてppoly−Si膜5をppoly−Si膜51〜54にパターンニングする(図7の工程(g)参照)。
そして、Alのスパッタリングによって、電極6(61〜64)をそれぞれppoly−Si膜51〜54上に形成するとともに、電極7を基板1の裏面に形成する(図7の工程(h)参照)。これによって、発光素子10が完成する。
上述したように、表2に示す反応条件を用いることによって、シリコン薄膜11上に高品質なi型Ge膜3を堆積させることができる。
また、上述したように、表1に示す反応条件を用いることによって量子ドットを含むシリコン薄膜11が形成され、表3に示す反応条件を用いることによって量子ドットを含むシリコン薄膜12が形成されるので、1回の膜形成によって量子ドットを含むシリコン薄膜11またはシリコン薄膜12を形成できる。
上述したシリコン薄膜11を形成する条件(表1)におけるNOガスに対するSiHガスの流量比は、絶縁膜としてのSiO膜を形成するときのNOガスに対するSiHガスの流量比(=基準流量比)よりも大きい。すなわち、この発明においては、シリコン薄膜11は、SiHガスの流量を基準よりも多くして形成され、所謂、シリコンリッチ酸化膜と呼ばれる。
さらに、上述したシリコン薄膜12を形成する条件(表3)におけるNHガスに対するSiHガスの流量比は、絶縁膜としてのSi膜を形成するときのNHガスに対するSiHガスの流量比(=基準流量比)よりも大きい。すなわち、この発明においては、シリコン薄膜12は、SiHガスの流量を基準よりも多くして形成され、所謂、シリコンリッチ窒化膜と呼ばれる。
したがって、この発明においては、Siドットからなる量子ドットを含むシリコン薄膜11は、シリコンリッチ酸化膜を形成するときの形成条件を用いて形成され、Siドットからなる量子ドットを含むシリコン薄膜12は、シリコンリッチ窒化膜を形成するときの形成条件を用いて形成されることを特徴とする。
なお、n型シリコン薄膜2中の量子ドット21およびp型シリコン薄膜4中の量子ドット41の密度を高くするには、NOガスおよびNHガスに対するSiHガスの流量比を相対的に高くし、図7の工程(e)における熱処理時間を数秒程度に短くする。
一方、n型シリコン薄膜2中の量子ドット21およびp型シリコン薄膜4中の量子ドット41の密度を低くするには、NOガスおよびNHガスに対するSiHガスの流量比を相対的に低くし、図7の工程(e)における熱処理時間を数十分以上に長くする。
このように、n型シリコン薄膜2中の量子ドット21およびp型シリコン薄膜4中の量子ドット41の密度は、NOガスおよびNHガスに対するSiHガスの流量比および図7の工程(e)における熱処理時間によって制御され得る。
また、図6および図7に示す発光素子10の製造方法においては、量子ドットを含むシリコン薄膜11および量子ドットを含むシリコン薄膜12をプラズマCVD法によって形成した後に、イオン注入によって、PイオンおよびBイオンを注入してn型シリコン薄膜2およびp型シリコン薄膜4を形成すると説明したが、この発明においては、これに限らず、プラズマCVD法を用いてn型シリコン薄膜2およびp型シリコン薄膜4を形成するようにしてもよい。
この場合、PのソースガスとしてPHガスを用いてn型シリコン薄膜2がプラズマCVD法によって形成され、BのソースガスとしてBガスを用いてp型シリコン薄膜4が形成される。
そして、n型シリコン薄膜2を形成する反応条件は、PHガスの流量を表1に示す反応条件に追加した反応条件であり、p型シリコン薄膜4を形成する反応条件は、Bガスの流量を表3に示す反応条件に追加した反応条件である。
さらに、上記においては、Pを用いてn型シリコン薄膜2を形成すると説明したが、この発明においては、これに限らず、ヒ素(As)を用いてn型シリコン薄膜2を形成してもよい。この場合、図6の工程(c)において、Asイオンがn型シリコン薄膜11のみへイオン注入される。また、Asを用いてプラズマCVD法によってn型シリコン薄膜2を形成する場合、AsのソースガスとしてAsHガスが用いられる。
図8は、この発明の実施の形態による他の発光素子の断面図である。この発明による発光素子は、図8に示す発光素子10Aであってもよい。図8を参照して、発光素子10Aは、図1に示す発光素子10のn型シリコン薄膜2をシリコン薄膜70に代え、p型シリコン薄膜4をシリコン薄膜80に代えたものであり、その他は、発光素子10と同じである。
シリコン薄膜70は、基板1上に形成される。シリコン薄膜80は、i型Ge膜3に接してi型Ge膜3上に形成される。
シリコン薄膜70は、複数のSiO膜71と、複数のn型シリコン薄膜72とからなる。複数のSiO膜71および複数のn型シリコン薄膜72は、厚さ方向に交互に積層される。そして、複数のn型シリコン薄膜72の各々は、SiOよりも多くのSiと、酸素元素とを含むとともに、膜厚方向に不規則に配置された複数のn型Siドット73を含む。複数のSiO膜71の各々は、1〜5nmの膜厚を有し、複数のn型シリコン薄膜72の各々は、3〜10nmの膜厚を有する。
シリコン薄膜80は、複数のSi膜81と、複数のp型シリコン薄膜82とからなる。複数のSi膜81および複数のp型シリコン薄膜82は、厚さ方向に交互に積層される。そして、複数のp型シリコン窒化膜82の各々は、Siよりも多くのSiと、窒素元素とを含むとともに、膜厚方向に不規則に配置された複数のp型Siドット83を含む。そして、複数のSi膜81の各々は、1〜5nmの膜厚を有し、複数のp型シリコン薄膜82の各々は、3〜10nmの膜厚を有する。
複数のn型Siドット73の各々は、量子ドット21中のP濃度と略同じP濃度を含む。複数のp型Siドット83の各々は、量子ドット41中のB濃度と略同じB濃度を含む。
このように、発光素子10Aは、ドーパントを含まないSiO膜71によってn型シリコン薄膜72を挟み込み、ドーパントを含まないSi膜81によってp型シリコン薄膜82を挟み込んだ構造からなる。したがって、この発明による発光素子は、量子ドット(n型Siドット73またはp型Siドット83)をドーパントを含まない絶縁部材(SiO膜71またはSi膜81)によって挟み込んだ構造によって構成されていてもよい。
次に、発光素子10Aの製造方法について説明する。図9から図13は、それぞれ、図8に示す半導体素子10Aの製造方法を示す第1から第5の工程図である。図9を参照して、発光素子10Aの製造が開始されると、基板1が準備され(工程(a)参照)、基板1を洗浄した後、SiHガスおよびNOガスを原料ガスとしてプラズマCVD法によって基板1の全面にSiO膜71を形成する(工程(b)参照)。この場合、表1に示す反応条件において、SiHガスの流量を86sccm、NOガスの流量を200sccmに設定してSiO膜71が形成される。
その後、SiHガスおよびNOガスを原料として、表1に示す反応条件を用いてプラズマCVD法によってSiO膜71上に、SiOよりも多くのSiと、酸素元素とを含むシリコン薄膜90を堆積する(図9の工程(c)参照)。
そして、工程(b)および工程(c)を繰り返し実行し、複数のSiO膜71と複数のシリコン薄膜90とを交互に基板1上に形成する(図9の工程(d)参照)。
引き続いて、GeHガスを原料として、表2に示す反応条件を用いて熱CVD法によってi型Ge膜3をSiO膜71上に堆積する(図9の工程(e)参照)。
そして、SiHガスおよびNHガスを原料として、表3に示す反応条件を用いてプラズマCVD法によってi型Ge膜3上に、Siよりも多くのSiと、窒素元素とを含むシリコン薄膜120を堆積する(図10の工程(f)参照)。
その後、SiHガスおよびNHガスを原料として、プラズマCVD法によってシリコン薄膜120上にSi膜81を堆積する(図10の工程(g)参照)。この場合、表3に示す反応条件において、SiHガスの流量を92sccm、NHガスの流量を150sccmに設定してSi膜81が形成される。そして、工程(f)および工程(g)を繰り返し実行し、複数のSi膜81と複数のシリコン薄膜120とを交互にi型Ge膜3上に形成する。引き続いて、表3に示す反応条件においてNHガスを停止させた反応条件によって、a−Si膜13をSi層81上に堆積する(図10の工程(h)参照)。
その後、Pイオンをイオン注入によってシリコン薄膜90中へ注入する(図11の工程(i)参照)。この場合、Pイオンが複数のシリコン薄膜90中にのみ注入されるように、イオン注入の加速電圧が設定される。これによって、複数のn型シリコン薄膜72が形成される(図11の工程(j)参照)。
そして、Bイオンをイオン注入によってシリコン薄膜120およびa−Si膜13中へ注入する(図11の工程(j)参照)。この場合、Bイオンが複数のシリコン薄膜120およびa−Si膜13中に注入されるように、イオン注入の加速電圧が設定される。これによって、複数のp型シリコン薄膜82およびp型a−Si膜13Aが形成される(工図12の程(k)参照)。
そして、基板1/SiO膜71/シリコン薄膜72/・・・/SiO膜71/p型シリコン薄膜82/Si膜81/・・・/Si膜81/p型a−Si膜13Aを表4に示す条件によってアニールする。
これによって、n型シリコン薄膜72中へイオン注入されたP原子が電気的に活性化され、p型シリコン薄膜82中へイオン注入されたB原子が電気的に活性化され、さらに、p型a−Si膜13Aがppoly−Si膜5になる(図12の工程(l)参照)。
その後、フォトリソグラフィー技術を用いてppoly−Si膜5をppoly−Si膜51〜54にパターンニングする(図13の工程(m)参照)。
そして、Alのスパッタリングによって、電極6(61〜64)をそれぞれppoly−Si膜51〜54上に形成するとともに、電極7を基板1の裏面に形成する(図13の工程(n)参照)。これによって、発光素子10Aが完成する。
図8に示す発光素子10Aのゼロバイアス時のエネルギーバンド図は、図3に示すエネルギーバンド図になり、図8に示す発光素子10Aの電流通電時のエネルギーバンド図は、図4に示すエネルギーバンド図になる。その結果、発光素子10Aは、上述した発光素子10と同じ機構によって発光する。
したがって、発光素子10Aにおいても、発光効率を高くできる。
なお、この発明による発光素子は、電子と正孔との再結合により発光する発光層(=i型Ge膜3)と、n型の量子ドットを介して発光層に電子を供給する第1の導電部材と、p型の量子ドットを介して発光層に正孔を供給する第2の導電部材とを備えていればよい。電子および正孔の両方を発光層に供給する第1および第2の導電部材を備えていれば、発光層における発光効率を高くできるからである。
また、上記においては、Geをn型シリコン薄膜2およびp型シリコン薄膜4によって挟み込んで発光素子を形成すると説明したが、この発明においては、これに限らず、発光層、およびその発光層の両側に配置される層は、表5に示す材料から構成されていればよい。
Figure 0004392051
なお、表5において、中央の半導体が発光層に用いられる半導体であり、片側の半導体は、発光層の一方側に配置される半導体であり、もう一方の半導体は、発光層の他方側に配置される半導体である。
この発明においては、n型シリコン薄膜2,70の各々は、「第1の導電部材」を構成し、p型シリコン薄膜4,80の各々は、「第2の導電部材」を構成する。
また、量子ドット21,73の各々は、「第1の量子ドット」を構成し、量子ドット41,43の各々は、「第2の量子ドット」を構成する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、発光効率が向上可能な発光素子に適用される。また、この発明は、発光効率が向上可能な発光素子の製造方法に適用される。

Claims (13)

  1. 各々がn型の導電型を有する複数の第1の量子ドットを含み、電子が絶縁層をトンネルして前記複数の第1の量子ドットを膜厚方向に流れる第1の導電部材と、
    前記第1の導電部材に接して配置され、単一原子からなる半導体層と、
    前記半導体層に接して配置され、各々がp型の導電型を有する複数の第2の量子ドットを含み、正孔が絶縁層をトンネルして前記複数の第2の量子ドットを膜厚方向に流れる第2の導電部材とを備え、
    前記第1の導電部材において、前記正孔に対する障壁エネルギーは、前記電子に対する障壁エネルギーよりも大きく、
    前記第2の導電部材において、前記電子に対する障壁エネルギーは、前記正孔に対する障壁エネルギーよりも大きく、
    前記半導体層は、ゲルマニウムからなり、前記第1および第2の量子ドットとの間で前記電子および前記正孔に対するエネルギー障壁を有し、
    前記複数の第1の量子ドットの各々は、前記第1の導電部材の膜厚方向にランダムに配置され、シリコンドットからなり、
    前記複数の第2の量子ドットは、前記第2の導電部材の膜厚方向にランダムに配置され、シリコンドットからなり、
    前記第1の導電部材は、SiO よりも多くのシリコンと、酸素元素とを含むシリコン薄膜からなり、
    前記第2の導電部材は、Si よりも多くのシリコンと、窒素元素とを含むシリコン薄膜からなる、発光素子。
  2. 前記半導体層は、量子サイズ効果が生じない膜厚を有するときのエネルギーギャップ以上のエネルギーを有する、請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記半導体層は、10nm以下の膜厚を有する、請求項1に記載の発光素子。
  4. 前記第1の導電部材は、前記複数の第1の量子ドットとトンネル電流が流れる第1の絶縁層とを含み、
    前記第2の導電部材は、前記複数の第2の量子ドットとトンネル電流が流れる第2の絶縁層とを含む、請求項1に記載の発光素子。
  5. 前記第1および第2の絶縁層の各々は、10nm以下の膜厚を有する、請求項4に記載の発光素子。
  6. 各々がn型の導電型を有する複数の第1の量子ドットを含み、電子が絶縁層をトンネルして前記複数の第1の量子ドットを膜厚方向に流れる第1の導電部材と、
    前記第1の導電部材に接して配置され、単一原子からなる半導体層と、
    前記半導体層に接して配置され、各々がp型の導電型を有する複数の第2の量子ドットを含み、正孔が絶縁層をトンネルして前記複数の第2の量子ドットを膜厚方向に流れる第2の導電部材とを備え、
    前記第1の導電部材において、前記正孔に対する障壁エネルギーは、前記電子に対する障壁エネルギーよりも大きく、
    前記第2の導電部材において、前記電子に対する障壁エネルギーは、前記正孔に対する障壁エネルギーよりも大きく、
    前記半導体層は、前記第1および第2の量子ドットとの間で前記電子および前記正孔に対するエネルギー障壁を有し、
    前記複数の第1の量子ドットは、前記第1の導電部材の膜厚方向にランダムに配置され、シリコンドットからなり、
    前記複数の第2の量子ドットは、前記第2の導電部材の膜厚方向にランダムに配置され、シリコンドットからなり、
    前記半導体層は、ゲルマニウムからなり
    前記第1の導電部材は、
    複数の第1の絶縁膜と、
    前記複数の第1の絶縁膜と交互に配置され、各々が前記複数の第1の量子ドットを含む複数のn型半導体薄膜とを含み、
    前記第2の導電部材は、
    複数の第2の絶縁膜と、
    前記複数の第2の絶縁膜と交互に配置され、各々が前記複数の第2の量子ドットを含む複数のp型半導体薄膜とを含み、
    前記複数の第1の絶縁膜の各々は、SiO 膜からなり、
    前記複数のn型半導体薄膜の各々は、SiO よりも多くのシリコンと、酸素元素と、前記複数の第1の量子ドットとを含み、
    前記複数の第2の絶縁膜の各々は、Si 膜からなり、
    前記複数のp型半導体薄膜の各々は、Si よりも多くのシリコンと、窒素元素と、前記複数の第2の量子ドットとを含む、発光素子。
  7. 単一原子からなる発光層と、
    各々がn型の導電型を有する複数の第1の量子ドットを含み、隣接する第1の量子ドット間をトンネルさせて電子を前記発光層に蓄積する第1の導電部材と、
    各々がp型の導電型を有する複数の第2の量子ドットを含み、隣接する第2の量子ドット間をトンネルさせて正孔を前記発光層に蓄積する第2の導電部材とを備え、
    前記第1の導電部材において、前記正孔に対する障壁エネルギーは、前記電子に対する障壁エネルギーよりも大きく、
    前記第2の導電部材において、前記電子に対する障壁エネルギーは、前記正孔に対する障壁エネルギーよりも大きく、
    前記半導体層は、前記第1および第2の量子ドットとの間で前記電子および前記正孔に対するエネルギー障壁を有し、
    前記複数の第1の量子ドットは、前記第1の導電部材の膜厚方向にランダムに配置され、シリコンドットからなり、
    前記複数の第2の量子ドットは、前記第2の導電部材の膜厚方向にランダムに配置され、シリコンドットからなり、
    前記半導体層は、ゲルマニウムからなり、
    前記第1の導電部材は、SiO よりも多くのシリコンと、酸素元素とを含むシリコン薄膜からなり、
    前記第2の導電部材は、Si よりも多くのシリコンと、窒素元素とを含むシリコン薄膜からなり、
    前記発光層は、ゲルマニウムからなる、発光素子。
  8. 前記発光層は、10nm以下の膜厚を有する、請求項に記載の発光素子。
  9. シリコンからなる量子ドットと絶縁層とを含む第1の導電部材を半導体基板上の一主面に堆積する第1の工程と、
    単原子のゲルマニウムからなる半導体層を前記第1の導電部材上に堆積する第2の工程と、
    シリコンからなる量子ドットと絶縁層とを含む第2の導電部材を前記半導体層上に堆積する第3の工程と、
    前記第1の導電部材中へn型の不純物を導入する第4の工程と、
    前記第2の導電部材中へp型の不純物を導入する第5の工程と、
    前記n型の不純物を含む前記第1の導電部材と、前記半導体層と、前記p型の不純物を含む前記第2の導電部材とを熱処理する第6の工程とを備え、
    前記第1の工程において、酸素を含む第1の材料ガスの流量に対するシリコンを含む第2の材料ガスの流量の比を第1の基準値以上に設定してSiO よりも多くのシリコンと、酸素元素とを含むシリコン薄膜からなる前記第1の導電部材が前記一主面に堆積され、
    前記第3の工程において、窒素を含む第3の材料ガスの流量に対する前記第2の材料ガスの流量の比を第2の基準値以上に設定してSi よりも多くのシリコンと、窒素元素とを含むシリコン薄膜からなる前記第2の導電部材が前記第1の導電部材上に堆積される、発光素子の製造方法。
  10. 前記第2の工程において、ゲルマニウムを含む材料ガスを用いて基板温度を2段階に変化させて前記半導体層が堆積される、請求項に記載の発光素子の製造方法。
  11. 前記第2の工程において、前記基板温度を第1の温度から前記第1の温度よりも高い第2の温度に上昇させながら前記半導体層が堆積される、請求項10に記載の発光素子の製造方法。
  12. 前記第2の工程において、10nm以下の膜厚を有する前記半導体層が堆積される、請求項11に記載の発光素子の製造方法。
  13. 前記第6の工程において、前記n型の不純物を含む前記第1の導電部材、前記半導体層および前記p型の不純物を含む前記第2の導電部材は、窒素雰囲気中で熱処理される、請求項11に記載の発光素子の製造方法。
JP2008548899A 2008-03-27 2008-03-27 発光素子およびその製造方法 Expired - Fee Related JP4392051B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2008/000764 WO2009118790A1 (ja) 2008-03-27 2008-03-27 発光素子およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP4392051B2 true JP4392051B2 (ja) 2009-12-24
JPWO2009118790A1 JPWO2009118790A1 (ja) 2011-07-21

Family

ID=41113034

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008548899A Expired - Fee Related JP4392051B2 (ja) 2008-03-27 2008-03-27 発光素子およびその製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4392051B2 (ja)
WO (1) WO2009118790A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2549951B (en) * 2016-05-03 2019-11-20 Metodiev Lavchiev Ventsislav Light emitting structures and systems on the basis of group-IV material(s) for the ultra violet and visible spectral range
JP2018037690A (ja) * 2017-12-05 2018-03-08 晶元光電股▲ふん▼有限公司Epistar Corporation 発光素子

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09102596A (ja) * 1995-10-04 1997-04-15 Fujitsu Ltd 量子ドットの製造方法及び量子ドット装置
JP4131882B2 (ja) * 1998-03-18 2008-08-13 株式会社イオン工学研究所 半導体発光素子およびその製造方法
JP2005347465A (ja) * 2004-06-02 2005-12-15 Sony Corp 半導体発光デバイスおよび半導体発光デバイス製造方法
KR100682933B1 (ko) * 2005-02-16 2007-02-15 삼성전자주식회사 질화실리콘 표피를 갖는 실리콘 나노선 및 그 제조방법
JP2006228916A (ja) * 2005-02-17 2006-08-31 Sony Corp 発光素子
JP4497068B2 (ja) * 2005-09-26 2010-07-07 日新電機株式会社 シリコンドット形成方法及びシリコンドット形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2009118790A1 (ja) 2009-10-01
JPWO2009118790A1 (ja) 2011-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4392052B2 (ja) 発光素子およびその製造方法
CN102194934B (zh) 半导体发光器件及其制造方法、以及晶片及其制造方法
JP4881491B2 (ja) 半導体発光素子
CN109346576B (zh) 一种发光二极管外延片及其制备方法
JP4392045B2 (ja) 発光素子およびその製造方法
CN110224047B (zh) 基于P型掺杂AlScN/AlScN超晶格势垒层的高效发光二极管及制备方法
CN106876530B (zh) 一种氮化镓基发光二极管的外延片及其制作方法
JP4445556B2 (ja) 発光素子およびその製造方法
CN109346568B (zh) 一种发光二极管外延片及其制备方法
CN113410353B (zh) 发光二极管外延片及其制备方法
JP5057903B2 (ja) 炭化珪素半導体装置の製造方法
WO2009122458A1 (ja) 量子ドットの製造方法
JP4392051B2 (ja) 発光素子およびその製造方法
WO2021226867A1 (zh) 紫外led及其制作方法
CN109360872B (zh) 一种氮化镓基发光二极管外延片及其制作方法
CN109659408B (zh) 一种氮化镓基发光二极管外延片、芯片及其制备方法
CN109326696B (zh) 一种发光二极管的外延片的制备方法
CN109638128B (zh) 一种发光二极管外延片及其制作方法
JP5135465B2 (ja) 半導体発光素子及びその製造方法
CN109638127B (zh) 一种发光二极管外延片及其制作方法
TWI394217B (zh) 雙極性電晶體的製造方法
CN115841950A (zh) 基于退火扩散的GaN增强型PMOS器件及其制备方法
TWI273727B (en) Method of fabricating light emitting diode with low operating voltage
JP5458162B2 (ja) 半導体発光素子
CN117650211A (zh) 紫外发光二极管外延片及其制备方法、发光二极管

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091006

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091008

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121016

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121016

Year of fee payment: 3

S201 Request for registration of exclusive licence

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R314201

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121016

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121016

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131016

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees