JP4390878B2 - スチームバリア部を有する無菌充填ノズル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、牛乳、クリーム、ジュース、酒、清涼飲料水等の液状食品、もしくは液状の薬品、又は固形物を含む液状食品等を注出口を有するバッグインボックス用内袋に、無菌チャンバーなしで無菌充填するための無菌充填ノズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、液体の大形容器としては1斗缶等の缶が多く使用されていたが、容器の廃棄処理等の観点から廃棄処理し易いバッグインボックス(以下BIBと記載する)への切替えが進んでいる。
また、BIBのような大形容器の場合、容器に内容物を充填してから加熱殺菌すると、加熱殺菌に長時間を要し、内容物が加熱により変質して食品として価値を失うので、長期保存を目的とする場合は、バッグの殺菌と内容物の殺菌を別々に行い、加熱による内容物の変質を防止した無菌充填方法が採用されている。
そのため、牛乳、クリーム、果汁、果肉入り果汁等を業務用等で大形容器で長期保存を必要とする場合は、無菌充填したBIBが多く使用されている。
【0003】
BIB用内袋への無菌充填方法としては、注出口を有する袋を注出口にキャップをした状態で、エチレンオキサイドガスやγ線照射等によって袋の内部を殺菌し、この殺菌した袋を無菌充填機に供給し、注出口及びキャップの外側を塩素水等の液状殺菌剤で殺菌した後、無菌チャンバー内で注出口からキャップを取り外して注出口と充填ノズルを嵌合させて、充填ノズルから内容物を充填し、規定量充填後注出口から充填ノズルを取り外して、注出口にキャップをして密封し、密封した無菌充填袋を無菌充填機から取り出して無菌充填製品とする方法が採られている。
【0004】
また、無菌チャンバーを使用せずに、滅菌した液体状の食品又は薬品等を殺菌したBIB用内袋に無菌状態で充填する方法も開発されている。
即ち、2枚のプラスチックフィルムの周縁をシールしてなるBIB用内袋の上側プラスチックフィルムに注出口を取り付け、前記注出口に内側から嵌合する中栓を下側プラスチックフィルムに取り付け、前記中栓を前記注出口に嵌合してなる密封袋の注出口と中栓を充填ノズル先端に装着して蒸気殺菌する殺菌工程、注出口から中栓を外し、充填ノズルから内容物を袋に充填する充填工程、充填ノズル先端から中栓部分までを蒸気により洗浄する洗浄工程、前記洗浄工程後、注出口と中栓を嵌合する工程、からなる無菌充填方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のように、無菌状態に維持された無菌チャンバーを利用して、袋に内容物を充填する場合、無菌チャンバー内の無菌化、無菌チャンバー内の無菌状態の維持、無菌状態にするための時間及びランニングコスト、並びに無菌充填装置のコストの点において、種々の問題があった。
【0006】
無菌チャンバーを使用せずに、BIB用内袋に液体食品等を無菌充填する方法の場合、特に、内容物に固形物が混入されている場合は、内容物の充填の際に、充填ノズルの充填口と、充填口を開閉するための充填弁の間隙を大きくする必要がある。
また、充填弁を開閉するためのプランジャーが、開閉動作をする際に、プランジャーから微生物汚染が生じないように保護する必要がある。
即ち、図7(a)に示すように、プランジャー11はダイヤフラム26によって内容物とは隔離されており、プランジャー先端部11aを開閉するためにプランジャー11を摺動させても、プランジャー11の摺動部から微生物汚染が生じることはない。
しかし、この場合、ダイヤフラム26の動作範囲が僅かなため、内容物充填の際、プランジャー11を摺動させても、プランジャー先端部11aと充填口20との間隙は小さく、大きな固形物を混入した内容物の場合は、その間隙で固形物を潰してしまうという問題があった。
【0007】
また、図7(b)に示すように、プランジャー11の内容物に接触する部分を蛇腹状のベローズ27で保護し、プランジャー摺動部からの微生物汚染を防止したものがある。
この場合、ベローズ27を長くすれば、プランジャーの摺動距離が大きくなり、プランジャー先端部11aと充填口20の間隙を大きくすることができるので、大きな固形物でも充填することができる。
しかし、ベローズ27を長くすることは、装置の大型化につながり、実用に供さなくなる。
【0008】
本発明の無菌充填ノズルは、無菌チャンバーを使用せずに、流体状の食品もしくは薬品、又は固形物を含む食品等をBIB用内袋に無菌充填を可能にしたものである。
更に、充填口を開閉するための充填弁に接続しているプランジャーの摺動部にスチームバリア部を設けているので、内容物中を移動するプランジャーからの微生物汚染が防止され、無菌充填製品の不良率を低減させることができる。
また、本発明においては、プランジャーの摺動距離を大きくすることにより、充填ノズルの開口部を広くすることができるので、大きな固形物が混入されている内容物でも無菌充填が可能である。
更に、スチームバリア部のメンテナンスも簡単であり、作業能率を向上させることができる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、BIB用内袋の無菌充填ノズルを以下のような構成とした。2枚(二重袋の場合は4枚、三重袋の場合は6枚)の柔軟性プラスチックフィルムの周縁をヒートシールしてなるバッグインボックス用内袋の上側のプラスチックフィルムに注出口を取り付け、前記注出口に内側から嵌合する中栓を下側プラスチックフィルムに取り付け、前記中栓を前記注出口に嵌合してなる密封袋の注出口と中栓を充填ノズル先端に装着し、注出口、中栓、及び充填ノズル先端で形成される空間に蒸気を導入して注出口と中栓の表面、充填ノズル先端及び空間を蒸気殺菌し、蒸気殺菌後蒸気の導入を止め、中栓を注出口から外すと同時に、充填ノズルのプランジャーを移動させることにより、充填ノズルの開口部を開いて内容物をバッグインボックス用内袋に無菌充填し、充填終了後、再度蒸気を導入して充填ノズル先端、注出口内面、中栓部分を蒸気で洗浄した後、中栓を注出口に嵌合して無菌充填を行う無菌充填ノズルにおいて、充填ノズルの先端部分に、蒸気供給通路の出口直後及び蒸気排出通路の排出口直前に蒸気の開閉装置を設け、前記蒸気の開閉装置が、圧縮エアーにより、蒸気供給用開閉用ロッドおよび蒸気排出用開閉ロッドを上下又は左右に移動させることにより、蒸気供給通路および蒸気排出通路を開放又は閉鎖するものであり、さらに、前記充填ノズルのプランジャー摺動部にスチームバリア部を設け、前記スチームバリア部の一部にスチームを供給するための供給通路とスチームを排出するための排出通路を有するバリア室を設け、前記バリア室の大きさが、プランジャー摺動距離よりも大きい構造であり、内容物と接するプランジャー摺動部からの微生物汚染を防止したことを特徴とするスチームバリア部を有する無菌充填ノズルとした。
【0010】
また、前記スチームバリア部が、摺動部方向の長さを大きくして、プランジャーの移動距離を長くすることにより、大きな固形物入りの内容物も充填可能にしたことを特徴とするスチームバリア部を有する無菌充填ノズルとした。そして、前記プランジャーに接続している充填弁の先端部を充填口に対して擦り切り可能な構造とし、充填終了時に、充填口への固形物の挟み込みをなくしたことを特徴とするスチームバリア部を有する無菌充填ノズルとした。
【0011】
本発明は、二枚の柔軟性プラスチックフィルムの周縁をヒートシールしてなるBIB用内袋の上側のプラスチックフィルムに注出口を取り付け、下側プラスチックフィルムに中栓を取り付けて、前記注出口に内側から中栓を嵌合することにより密封袋とするBIB用内袋に、固形物を含有する液状食品を無菌チャンバーを使用せずに無菌充填する際に、その無菌充填機の充填ノズルの構造を改良したものである。
【0012】
即ち、前記BIB用内袋に無菌チャンバーを使用せずに固形物を含有する液状食品を無菌充填するには、注出口に中栓を嵌合した密封袋の注出口部分を無菌充填機の充填ノズルの先端に装着し、注出口、中栓、及び充填ノズル先端で形成される空間に蒸気を導入して注出口と中栓の表面、充填ノズル先端及び空間を蒸気殺菌する必要がある。
そのため、充填ノズルの先端部分に蒸気供給通路及び蒸気排出通路を設け、その蒸気供給通路及び蒸気排出通路に蒸気の開閉装置を設ける方法を採用した。
【0013】
また、大きな固形物を含有する液状食品を無菌充填するには、無菌充填ノズルの開口部を広くすると共に、充填ノズルを開閉させる際に、プランジャー摺動部からの微生物汚染を防止する必要がある。
そのため、プランジャー摺動部の一部に蒸気殺菌するための空間(以下この空間をバリア室とする)を設け、該バリア室に蒸気を供給するための供給通路と該バリア室から蒸気を排出するための排出通路とを設けてスチームバリア部を形成するとにより、内容物と接するプランジャー摺動部からの微生物汚染を防止した。
更に、充填ノズルのプランジャーに接続している充填弁先端部を充填口に対して擦り切り可能な構造とし、充填終了時には充填口への固形物の挟み込みをなくして、固形物を含有する液状食品をトラブルなく無菌充填できるようにした。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照にしながら本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の無菌充填ノズルを用いてBIB用内袋に無菌充填するときの、充填ノズル及び袋の主要部を示した模式断面図である。
図2は本発明の無菌充填ノズルに設けたスチームバリア部を示した模式断面図である。
図3は、本発明の無菌充填ノズルの先端部に設けた蒸気開閉装置の模式断面図である。
図4は本発明に用いられるBIB用内袋の構成を示した模式図である。
図5はBIB用内袋に内容物を無菌充填したときの無菌充填製品の模式図である。
図6は本発明の無菌充填ノズルを用いてBIB用内袋に無菌充填するときの各工程を示した説明図である。
図7は無菌充填に用いられる従来の無菌充填ノズルの模式断面図である。
【0015】
本発明は、BIB用内袋に無菌チャンバーなしで滅菌内容物を無菌充填するときに使用する無菌充填ノズルに関するものである。
即ち、本発明の無菌充填ノズルは、図1(a)に示すように、注出口31に中栓32を嵌合することにより密封したBIB用内袋2を無菌充填ノズル1に装着し、無菌充填ノズル1に接続した内容物供給管13から滅菌した内容物3を供給して、BIB用内袋2に内容物3を無菌充填するためのものである。
図1(a)はBIB用内袋2を無菌充填ノズル1に装着したときの主要部分を示したものであり、図1(b)は無菌充填ノズル1の充填口20を開放して、固形物を含有する液状の内容物をBIB用内袋2に無菌充填しているときの図である。
【0016】
本発明の無菌充填ノズル1は、図1(a)及び(b)に示すように、内容物3を収納するためのバルブボディー10、そのバルブボディー10に滅菌した内容物を供給するための内容物供給管13、内容物を充填するための充填口20、その充填口を開閉するための充填弁12、充填弁12を移動させるためのプランジャー11から構成され、そのプランジャー11は、バルブボディー10内に設けられたブッシュ23に支持され、内容物中を移動する。
そして、プランジャー11の摺動部からの微生物汚染を防止するために、プランジャー11にスチームバリア部5が設けられている。
【0017】
スチームバリア部5は、図2に示すように、プランジャー11の摺動部の一部に蒸気殺菌するためのバリア室16を設け、そのバリア室16に蒸気を供給するための蒸気供給通路14とバリア室16から蒸気を排出するための蒸気排出通路15を形成したものである。
即ち、バリア室16に蒸気を満すことにより、そのバリア室16の中にあるプランジャー11の摺動部を蒸気で加熱殺菌し、プランジャー11の摺動部から内容物3の中に微生物が進入することを防止したものである。
【0018】
また、BIB用内袋に無菌チャンバーなしで滅菌した内容物3を無菌充填するには、図1(a)に示すように、BIB用内袋2を無菌充填ノズル1の先端に装着したとき、内容物3を充填する前に、無菌充填ノズル1の先端部、充填弁先端部12aと、BIB用内袋2の注出口31及び中栓32で形成される空間21に蒸気を導入して、無菌充填ノズル1の先端部、充填弁先端部12a、注出口31、中栓32及び空間21を蒸気殺菌する必要がある。
そのため、無菌充填ノズル1の先端部分に蒸気供給用の蒸気通路18と蒸気排出用の蒸気通路19を形成して、上記の部分を蒸気殺菌できるようにした。
【0019】
BIB用内袋2に内容物3を無菌充填するためには、図1(b)に示すように、プランジャー11を右方向に移動して充填弁12を充填口20から引き出し、充填弁12と充填口20に間隙を設ける必要がある。
特に、内容物3が固形物3aを含有し、しかもその固形物3aがかなり大きい場合は、充填弁12と充填口20の間隙を更に大きくするために、プランジャー11の摺動距離を大きくする必要がある。
また、一定量充填したとき、充填口20は充填弁12で閉鎖されるが、固形物を含む内容物の場合、固形物が充填口20と充填弁12の間に挟まることがある。
これを防止するために、充填弁12を充填口20に嵌合したとき固形物を完全に擦り切るように、充填弁12の構造を改良した。
【0020】
プランジャー11の摺動部からの微生物汚染を防止するために、図1(a)に示すように、プランジャー11の摺動部の一部に、蒸気殺菌するためのバリヤ室16を形成し、そのバリヤ室16に蒸気供給通路14及び蒸気排出通路15を形成して、スチームバリア部5を設けた。
更に、大きな固形物を含有する内容物でも無菌充填するには、充填弁12と充填口20の間隙を広くする必要があり、それに対応してプランジャー11の摺動距離も大きくする必要がある。
即ち、固形物を含む内容物を充填する際に、内容物3中にあったプランジャー11の一部は、固形物の大きさに対応した距離だけ引き出されてバリヤ室16内に入り、充填終了後は、プランジャー11の一部は再び内容物3の中に内に入ってくる。
そのため、プランジャー11のバリヤ室16に出入りする部分から微生物汚染がないように、バリヤ室16内でプランジャー11を蒸気で殺菌できるように、プランジャーの摺動距離に合わせてバリヤ室16内を大きくする必要がある。
【0021】
以下に、スチームバリア部における微生物汚染の防止方法について説明する。無菌充填ノズル1は、図1(a)及び(b)に示すように、プランジャー11が内容物3を収納したバルブボディー10の内部を左右に移動することにより、プランジャー11に接続している充填弁12で充填口20を開閉して、BIB用内袋2に内容物3を充填するものである。
そして、プランジャー11は、バルブボディー10内に設けられたブッシュ23に支持され、内容物中を移動しながら充填弁12の開閉を行っている。
プランジャー11のバリヤ室16に出入りする部分は充填口20が開閉する度に、内容物中に出入りするため、プランジャー11の摺動部から内容物の中へ微生物が入り込む可能性があり、これを防止する必要がある。
【0022】
そのため、本発明の無菌充填ノズル1は、図2に示すように、プランジャー11の摺動部の一部に蒸気を満すためのバリア室16を設け、そのバリア室16に蒸気を供給するための蒸気供給通路14とバリア室16から蒸気を排出するための蒸気排出通路15を形成してスチームバリア部5を構成し、プランジャー11の摺動部からの微生物汚染を防止した。
更に、蒸気供給通路14には蒸気供給管14aを接続し、蒸気排出通路15には蒸気排出管15aを接続し、蒸気42が蒸気供給管14aから供給され、バリア室16を通って蒸気排出管15aから排出されるようにした。
【0023】
上記スチームバリア部5において、蒸気供給管14aに蒸気42を供給し、バリア室16内に蒸気42を送り続けることにより、内容物の充填中に、内容物中にあったプランジャー11の一部がバリア室16内に入ってきても、プランジャー11の摺動部は蒸気42によって加熱殺菌されるので、プランジャー11からの微生物汚染は防止される。そのため、プランジャー11のバリア室16内に出入りする部分が蒸気で十分加熱殺菌できるように、バリア室16の大きさをプランジャー11の摺動距離より長くした。
【0024】
次に、本発明の無菌充填ノズルを用いて固形物を含有する内容物を充填する場合について説明する。
内容物充填時のプランジャー11の摺動距離により、充填口20と充填弁12の間隙の大きさ決まるので、プランジャー11の摺動距離を大きくすることにより、大きな固形物を含む内容物でも無菌充填が可能になる。
本発明においては、プランジャー11を長くして、バリア室16の大きさをプランジャー11の摺動距離より大きくとれば、理論上は充填口の径と同様の大きさの固形物が充填可能である。
従って、果肉等の大きな固形物を含む食品でも、本発明の無菌充填ノズルを用いれば無菌充填が可能である。
更に、本発明に用いるスチームバリア部5は加工が比較的簡単で、簡単にプランジャーの摺動部に設けられるので、コスト的にも有利である。
【0025】
また、本発明の無菌充填ノズルは、充填弁の先端部を充填口と擦り切り可能な構造にし、充填終了時に、固形物が充填口に挟まれることがないようにした。即ち、充填口20に充填弁の先端部12aが嵌合するとき、固形物が切断出来るような構造にしたものである。
【0026】
また、本発明の無菌充填ノズル1は、BIB用内袋2に無菌チャンバーなしで無菌充填するために、図1(a)に示すように、無菌充填ノズル1の先端部分に蒸気供給用の蒸気通路18と蒸気排出用の蒸気通路19を形成し、更に、この蒸気通路18及び19には、図3(a)及び(b)に示すように、蒸気開閉装置6を設けた。
蒸気開閉装置6は、図3(a)に示すように、圧縮エアー供給口24aに圧縮エアーを送って蒸気開閉ロッド25及び25aを移動して、蒸気通路18及び19を開放状態にし、また、図3(b)に示すように、圧縮エアー供給口24に圧縮エアーを送って蒸気開閉ロッド25及び25aを移動して、蒸気通路18及び19を閉鎖状態にするものである。
【0027】
更に、図3(a)に示すように、蒸気供給用蒸気通路18には蒸気供給管18aを接続し、蒸気排出用の蒸気通路19には蒸気排出管19aを接続して、蒸気供給管18aから蒸気を供給して、蒸気排出管19aから蒸気を排出することにより、BIB用内袋2を無菌充填ノズル1の先端に装着したとき、内容物3を充填する前に、無菌充填ノズル1の先端部及び充填弁先端部12aと、BIB用内袋2の注出口31及び中栓32で形成される空間21に蒸気を導入して、無菌充填ノズル1の先端部、充填弁先端部12a、注出口31、中栓32及び空間21を蒸気殺菌できるようにした。
【0028】
図1(a)に示すように、供給用の蒸気通路18から空間21に導入された蒸気42は、空間21を形成している無菌充填ノズル1の先端部、充填弁先端部12a及びBIB用内袋の注出口31、中栓32を殺菌するが、空間21に導入される蒸気42は、図3(a)における蒸気供給管18の蒸気圧を調節することにより、100℃以上の高温にすることができる。
例えば、蒸気圧を1kgf/cm2 にすることにより、空間21内の温度は約121℃の高温となり、空間21の内部を短時間で完全に殺菌することができる。
【0029】
空間21内を蒸気殺菌した後は、図3(b)に示すように、蒸気開閉ロッド25と25aを移動して、供給用蒸気通路18及び排出用蒸気通路19を閉鎖する。
内容物の無菌充填は、図3(b)に示すように、蒸気通路18及び19が閉鎖された状態で行われるので、内容物3が蒸気通路に入り、蒸気通路に残留することはなくなる。
そのため、蒸気通路18及び19は常に正常な状態に維持されるので、次の洗浄工程や蒸気殺菌工程を円滑効率よく行うことができる。
【0030】
以下に、本発明に用いられるBIB用内袋について説明する。
図4(a)はBIB用内袋2を上から見た斜視図であり、図4(b)はその断面図である。
BIB用内袋2は、図4(a)に示すように、フレキシブルなプラスチックフィルム又は積層フィルムを2枚(二重袋の場合は4枚、三重袋の場合は6枚)重ね合わせて4方をヒートシールしてヒートシール部36を設けて袋30を作製し、その袋30の上側のフィルムの一部に注出口31を取り付け、下側のフィルムに中栓32を取り付けて、注出口31に中栓32を嵌合させて密封袋としたものである。
尚、図4(a)において、記号31、32で示した部分は注出口31に中栓32を嵌合させて一体化していることを示し、33、34の記号で示した部分は注出口31のフランジ33と中栓32のフランジ34が重なっていることを示すものである。
また、図4(b)においては、BIB用内袋2は、袋内に空気が入った状態になっているが、実際には製袋の際に、上下のフィルムは密着した状態になっているので、袋内には非常に僅かの空気しか入っていない状態である。
【0031】
BIB用内袋2は、密封された状態で、エチレンオキサイドガス、γ線、電子線等で公知の方法により殺菌され、袋内部は完全に滅菌された状態で無菌充填に供される。
【0032】
以下に、本発明の無菌充填ノズル1を用いて、殺菌されたBIB用内袋2に無菌充填する方法について説明する。
図1(a)に示すように、殺菌されたBIB用内袋2は、注出口31(中栓32を嵌合させたもの)を無菌充填機のクランプ40にセットし、自動的に移動させて無菌充填ノズル1の先端部に注出口31を密着させる。
これによって、図1(a)に示すように、無菌充填ノズル1の先端部、充填弁先端部12a、及び注出口31、中栓32によって形成される空間21は外気と遮断されて密閉状態となる。
【0033】
次いで、図3(a)に示すように、蒸気供給管18aに蒸気を供給して、供給用蒸気通路18及び排出用蒸気通路19を通って蒸気排出管19aから蒸気が排出できるようにする。
蒸気開閉装置6を開放状態にするには、圧縮エアー供給口24aに圧縮エアーを送って、蒸気開閉ロッド25(供給用)及び蒸気開閉ロッド25a(排出用)を移動させて、蒸気通路18、空間21、蒸気通路19を連通状態にする。
この状態において、蒸気供給管18aから加圧した蒸気42(例えば1kgf/cm2 )を供給して、空間21内を加圧状態にして、無菌充填ノズル1の先端部、充填弁先端部12a、及び注出口31、中栓32を殺菌する。
【0034】
殺菌終了後、図3(b)に示すように、開放状態になっている蒸気開閉装置6の供給用蒸気通路18及び排出用蒸気通路19を閉鎖する。
供給用蒸気通路18及び排出用蒸気通路19を閉鎖するには、圧縮エアー供給口24から圧縮エアーを供給して、蒸気開閉ロッド25(蒸気供給用)及び25a(蒸気排出用)を移動させて、図3(b)に示すように、蒸気通路18及び19を閉鎖する。
【0035】
図6(a)は、BIB用内袋2の注出口31、中栓32、及び無菌充填ノズル1の先端部の蒸気殺菌工程が終了し、内容物の充填準備ができた状態を示した模式図である。
次に、図6(b)に示すように、中栓着脱装置41を用いて中栓32を引張り出すことにより、中栓32を注出口31から外し、それと同時に、無菌充填ノズルのプランジャー11を右側に移動させることにより充填弁12を充填口20から引き出して、無菌充填ノズル1の充填口20から袋30内に内容物3を充填する。
【0036】
無菌充填ノズル1は、図1(a)に示すように、バルブボディー10に内容物供給管13が接続されており、アセプチックタンク(図示せず)に貯蔵されている内容物3が内容物供給管13を通してバルブボディー10内に供給されるようになっている。
また、アセプチックタンクは加圧されており、その圧力によって無菌充填ノズル1に供給されるので、充填弁12を充填口20から引き出すだけで、内容物3は充填口20と充填弁12の間隙から袋30に流出するようになっている。
【0037】
内容物の充填が終了すると、図6(c)に示すように、プランジャー11を左に移動させて充填弁12で充填口20を閉鎖して内容物3の流出を止める。
次いで、蒸気通路18及び19を開放状態(図3(a)参照)にする。
この状態で、図6(c)に示すように、蒸気供給管18aに蒸気42を供給して、空間21の内部(即ち、充填弁先端部12a、注出口31等)及び中栓32の内容物が付着している部分を蒸気42で洗浄する。
これによって、充填弁先端部12a、注出口31、中栓32に付着していた内容物3は除去され、清浄な状態となる。
除去された内容物は袋内に入り、蒸気通路19及び蒸気排出管19aに残留することはない。
【0038】
次に、蒸気による吹き込み洗浄が終了すると、図6(d)に示すように、中栓着脱装置41を右方向に移動して中栓32を注出口31に嵌合させて、BIB用内袋2を密封した後、蒸気通路19から蒸気を排出しながら蒸気42を蒸気通路18に供給して、中栓32の表面を洗浄する。
【0039】
中栓32を注出口31に嵌合させて密封したBIB用内袋2は、中栓32から中栓着脱装置41を取り外し、更に無菌充填機のクランプ40から注出口31を取り外して、図5に示すようなBIB用内袋2の無菌充填製品4を得る。
図6(c)において、蒸気洗浄しているときは、BIB用内袋2はかなり膨らんだ状態になっているが、これは蒸気によって膨らんだものであり、空気は中に入っていないので、冷却後は蒸気は凝縮して僅かな水分となって内容物3に吸収されるので、充填終了後の無菌充填製品4は、図5に示すような製品となる。
【0040】
【実施例】
以下、実施例に基づいて、本発明を更に詳細に説明する。
(実施例1)
先ず、下記仕様のBIB用内袋(容積10l用)を作製した。製袋の際、各フィルムは密着させて、袋内には空気ができるだけ入らないようにした。
▲1▼包装材料:ON 15 /PE 15 /Al 9/PE 50 //PE 80 (内面)
尚、記号は下記のとおりとし、数字はフィルムの厚さを示し、単位はμmである。
・ON:二軸延伸ナイロン
・PE:ポリエチレン
・Al:アルミニウム箔
・//:ON/PE/Al/PEの積層フィルムとPEフィルムが接着されずに二重袋になっていることを示す。
【0041】
▲2▼袋のサイズ及び製袋:上記ON/LMD/PEとPEの2枚のフィルムを用いて、450mm×570mmの大きさの二重袋を作製した。
注出口31は、図4(a)に示すように、上側のフィルム30aの横方向(450mm)の中央で、縦方向(570mm)の端から60mmの位置に直径42mmの穴を開けて、その穴の周辺の上側フィルム30aの内側(図3(b)においては下側)に注出口31のフランジ33をヒートシールした。
また、中栓32は、下側フィルム30bの内側(図3(b)においては上側)にヒートシールした。
尚、中栓32の取り付け位置は、注出口31と嵌合できるように、注出口31と同じ位置にした。
【0042】
▲3▼注出口及び中栓の作製:ポリエチレンの射出成形により、図4(b)に示した形状で、注出口の口径が30mmφ、高さ20mmの成形品を作製した。
【0043】
次に、中栓32を取り付けた下側フィルム30bの上に注出口31を取り付けた上側フィルム30aを重ね合わせ、図4(b)に示すように、中栓32にOリング35を嵌めて、注出口31の下側から中栓32を嵌合した。
次いで、重ね合わせた上側フィルム30aと下側フィルム30bを密着させてフィルム間の空気をできるだけ排除して4方をヒートシールし、図4(a)に示すように、ヒートシール部36を形成してBIB用内袋2を作製した。
また、図4(b)に示すように、下側フィルム30bの中栓32の凹部に相当する部分を切り取り、中栓32の凹部に中栓着脱装置41が着脱できるようにした。
【0044】
上記のように作製したBIB用内袋2は、公知の方法により、袋の内面の吸収線量が15kGy(キログレイ)になるようにγ線を照射して、袋の内外面を殺菌した。
【0045】
上記殺菌されたBIB用内袋2に以下のようにして無菌充填を行った。
先ず、図1(a)に示すように、殺菌されたBIB用内袋2は、注出口31(中栓32を嵌合させたもの)を無菌充填機のクランプ40にセットして固定し、自動的に移動させて無菌充填ノズル1の先端部に注出口31を密着させた。
これによって、図1(a)に示すように、無菌充填ノズル1の先端部、充填弁先端部12a、及び注出口31、中栓32によって形成される空間21は外気と遮断されて密閉状態となった。
更に、中栓着脱装置41を中栓32に挿入して、自動的に中栓32が注出口31から着脱できるようにした。
【0046】
一方、 内容物3として果肉(大きさ10〜20mm角)を含む果汁を用い、公知の方法で滅菌して無菌タンクに貯蔵し、その無菌タンクから圧送して内容物供給管13を通して無菌充填ノズル1のバルブボディー11内に供給した。充填量は電磁流量計を用いて規定量(10l)充填する方法を採用した。
【0047】
図1(a)に示すように、無菌充填ノズル1の先端部にBIB用内袋2を密着した状態で、以下のようにして、無菌充填ノズル1の先端部分及びBIB用内袋の注出口部分を蒸気殺菌した。
先ず、図3(a)に示すように、蒸気通路18及び19を開放状態にし、蒸気供給管18aから蒸気42を供給して蒸気排出管19aから蒸気が排出できるようにした。
上記状態にして、蒸気通路18及び19、空間21及び配管内を加圧状態にし、蒸気排出管の直後にある熱電対で測定された温度が120℃以上になった段階で10秒維持して、無菌充填ノズル1の先端部、充填弁先端部12a、及び注出口31、中栓32を蒸気殺菌した。
【0048】
また、プランジャー11の摺動部には、図2に示すように、バリア室16、供給用蒸気通路14、排出用蒸気通路15からなるスチームバリア部5を設け、そのバリア室16内におけるプランジャー11の移動距離が50mmとなるようにした。
更に、蒸気供給通路14には蒸気供給管14aを接続し、蒸気排出通路15には蒸気排出管15aを接続し、蒸気供給管14aから蒸気42を供給して、バリア室16内には常時蒸気42が導入されている状態にし、プランジャー11の摺動部からの微生物汚染を防止した。
【0049】
次に、蒸気通路18及び19、空間21の蒸気を排出後、図3(b)に示すように、圧縮エアー供給口24から圧縮エアーを供給して蒸気開閉ロッド25及び25aを移動して、蒸気開閉装置6における蒸気通路18の出口の直後及び蒸気通路19の排出口の直前で閉鎖した。
上記のように、蒸気通路18及び19を閉鎖することにより、内容物を充填するとき、内容物3が蒸気通路に入り込むことを防止した。
【0050】
次いで、図6(b)に示すように、中栓着脱装置41を左方向に移動して、中栓32を注出口31から外してBIB用内袋2の注出口31を開放状態にし、それと同時に、プランジャー11を右方向に移動して充填弁12を充填口20から引き出し、無菌充填ノズル1の充填口20から内容物3(果肉入り果汁)をBIB用内袋2の中に流出させた。充填量は電磁流量計を用いて計量し、10l充填した。
【0051】
充填終了後、図6(c)に示すように、プランジャー11を左方向に移動して充填弁12を充填口20に嵌合させて内容物3の流出を止めた。
次いで、図3(a)に示すように、圧縮エアー供給口24aに圧縮エアーを供給して、蒸気開閉装置6の蒸気通路18を開放状態にし、蒸気供給管18aから蒸気42を供給して蒸気通路18に送った。
その結果、図6(c)に示すように、無菌充填ノズル1の先端部、充填弁先端部12a、注出口31の内部、中栓32の注出口31に嵌合する部分等に付着した内容物3は蒸気42により除去されて清浄な状態となった。
【0052】
次に、上記のように、注出口31や中栓32等を洗浄後、蒸気開閉装置6の蒸気通路19を開放状態にして蒸気42を供給し、図6(d)に示すように、中栓着脱装置41を右方向に移動して、中栓32を注出口31に嵌合し、BIB用内袋2を密封状態にして、再度中栓32の表面を蒸気洗浄した。
次いで、BIB用内袋2をクランプ40から取り外して、図5に示すように、内容物3として果肉入り果汁を充填した無菌充填製品4を得た。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、無菌チャンバーを使用せずに、固形物を含む内容物をBIB用内袋に効率よく無菌充填することができる。
無菌充填ノズルは、充填弁に接続しているプランジャーが内容物を収納したバルブボディーの内部を左右又は上下に摺動することにより、充填弁で充填口を開閉して、BIB用内袋に内容物を充填するものである。
そして、プランジャーは、バルブボディー内に設けられたブッシュに支持され、内容物中を移動しながら充填弁の開閉を行っている。
そのため、プランジャーのスチームバリア部に出入りする部分は充填弁が開閉する度に、内容物中を出入りするので、プランジャーの摺動部から内容物の中へ微生物汚染する可能性があり、これを防止する必要がある。
【0054】
本発明の無菌充填ノズルは、充填口を開閉するための充填弁に接続しているプランジャーの摺動部にスチームバリア部を設けているので、プランジャー摺動部から内容物への微生物汚染が完全に防止され、無菌充填製品の不良率を低下させることができる。
また、プランジャーの摺動部のスチームバリア部は蒸気を通すだけの簡単な構造になっているので、メンテナンスも簡単であり、作業能率が向上し、生産コストを低減することができる。
更に、スチームバリア部におけるプランジャーの移動距離を大きくすることにより、充填ノズルの開口部を広くすることができるので、内容物に大きな固形物が混入されていても無菌充填が可能である。
また、充填弁先端部は充填口と擦り切れ可能な構造としたので、充填終了時に、充填口に嵌合したとき、固形物は充填口に挟まることがなくなり、固形物を含有する食品をトラブルなく無菌充填できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無菌充填ノズルを用いてBIB用内袋に無菌充填するとおきの、充填ノズル及び袋の主要部を示した模式断面図である。
【図2】本発明の無菌充填ノズルに設けたスチームバリア部の概要を示した模式断面図である。
【図3】本発明の無菌充填ノズルの先端部に設けた蒸気開閉装置の概要を示した模式断面図である。
【図4】本発明に用いられるBIB用内袋の構成を示した模式図である。
【図5】BIB用内袋に内容物を無菌充填したときの無菌充填製品の模式図である。
【図6】本発明の無菌充填ノズルを用いてBIB用内袋に無菌充填するときの各工程を示した説明図である。
【図7】無菌充填に用いられる従来の無菌充填ノズルの模式断面図である。
【符号の説明】
1 無菌充填ノズル
2 BIB用内袋
3 内容物
3a 内容物の固形物
4 無菌充填製品
5 スチームバリア部
6 蒸気開閉装置
10 バルブボディー
11 プランジャー
11a プランジャー先端部
12 充填弁
12a 充填弁先端部
13 内容物供給管
14 供給用蒸気通路(スチームバリア部用)
14a 蒸気供給管
15 排出用蒸気通路(スチームバリア部用)
15a 蒸気排出管
16 バリア室
18 供給用蒸気通路(蒸気開閉装置用)
18a 蒸気供給管
19 排出用蒸気通路(蒸気開閉装置用)
19a 蒸気排出管
20 充填口
21 空間
22 バルブ(蒸気供給管用)
22a バルブ(蒸気排出管用)
23 ブッシュ
24 圧縮エアー供給口(蒸気開閉ロッドの開放用)
24a 圧縮エアー供給口(蒸気開閉ロッドの閉鎖用)
25 蒸気開閉ロッド(蒸気供給用)
25a 蒸気開閉ロッド(蒸気排出用)
26 ダイヤフラム
27 ベローズ
30 袋
30a 上側フィルム
30b 下側フィルム
31 注出口
32 中栓
33 注出口のフランジ
34 中栓のフランジ
35 Oリング
36 ヒートシール部
41 中栓着脱装置
42 蒸気
Claims (3)
- 二枚の柔軟性プラスチックフィルムの周縁をヒートシールしてなるバッグインボックス用内袋の上側のプラスチックフィルムに注出口を取り付け、前記注出口に内側から嵌合する中栓を下側プラスチックフィルムに取り付け、前記中栓を前記注出口に嵌合してなる密封袋の注出口と中栓を充填ノズル先端部に装着し、注出口、中栓、及び充填ノズル先端で形成される空間に蒸気を導入して注出口と中栓の表面、充填ノズル先端及び空間を蒸気殺菌し、蒸気殺菌後蒸気の導入を止め、中栓を注出口から外すと同時に、充填ノズルのプランジャーを移動させることにより充填ノズルの開口部を開いて、内容物をバッグインボックス用内袋に無菌充填し、充填終了後、再度蒸気を導入して充填ノズル先端、注出口内面、中栓部分を蒸気で洗浄した後、中栓を注出口に嵌合して無菌充填を行う無菌充填ノズルにおいて、充填ノズルの先端部分に、蒸気供給通路の出口直後及び蒸気排出通路の排出口直前に蒸気の開閉装置を設け、前記蒸気の開閉装置が、圧縮エアーにより、蒸気供給用開閉用ロッドおよび蒸気排出用開閉ロッドを上下又は左右に移動させることにより、蒸気供給通路および蒸気排出通路を開放又は閉鎖するものであり、さらに、前記充填ノズルのプランジャー摺動部にスチームバリア部を設け、前記スチームバリア部の一部にスチームを供給するための供給通路とスチームを排出するための排出通路を有するバリア室を設け、前記バリア室の大きさが、プランジャー摺動距離よりも大きい構造であり、内容物と接するプランジャー摺動部からの微生物汚染を防止したことを特徴とするスチームバリア部を有する無菌充填ノズル。
- 前記スチームバリア部が、摺動部方向の長さを大きくして、プランジャーの移動距離を長くすることにより、大きな固形物入りの内容物も充填可能にしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスチームバリア部を有する無菌充填ノズル。
- 前記プランジャーに接続している充填口弁先端部を充填口に対して擦り切り可能な構造とし、充填終了時に、充填口への固形物の挟み込みをなくしたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスチームバリア部を有する無菌充填ノズル。
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