JP7459587B2 - 無菌充填機構 - Google Patents

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Description

この発明は無菌充填機構に関し,特に,バッグインボックス内袋の簡易無菌充填機構に関する。
バッグインボックス(Bag In Box,以下,「BIB」と略する)は,プラスチック製の内袋(Bag)と内袋を収納する外容器(Box)とから構成される液体(粘体や固形入り液体を含む)用組合せ容器であり,省資源化,省エネルギー化,易廃棄化等の要求に応えることができる環境配慮型包装容器として注目を集めている。
BIB内袋は気密性が高く,液状食品(水,牛乳,生クリーム,果汁等)の賞味期限または加工使用期限の長期化を図ることができる。特許文献1はBIB内袋に液状食品を充填する無菌充填装置を開示する。
特開2000-142639号公報
無菌充填装置は,BIB内袋が備える内栓および外栓の把持(チャック),内栓および外栓の殺菌,内栓と外栓の分離(嵌合解除,開栓),液状食品の充填,液状食品の充填後の内栓および外栓の洗浄,内栓と外栓の再嵌合(閉栓),再嵌合後の内栓および外栓の洗浄,内栓および外栓の把持解除(アンチャック)を,自動的に行うものが多い。上述の処理を自動で行う無菌充填装置は比較的高額であり,中小企業にとっては特にその導入のハードルは高い。
この発明は,コスト面において低額である簡易な無菌充填機構を提供し,高額な設備投資をすることができない中小企業においても液状食品の無菌充填を行うことができるようにすることを目的とする。
この発明による無菌充填機構は,両端が開口し,内部が中空であり,内部中空に少なくとも蒸気および内容物を供給するための供給管が一体に設けられた充填胴体,上記充填胴体の一端部に着脱自在に固定され,一端部周縁にバッグインボックス内袋の外栓を把持するための内向きに突出する係合部を備える筒状クランプ,充填胴体の両端開口を結ぶ方向に進退可能に上記充填胴体の内部中空を通されるアンキャップ・シャフトを備え,上記充填胴体の他端部に着脱可能に固定されるアンキャップ・シャフト進退機構,上記筒状クランプと所定間隔をあけて配置され,上記筒状クランプに向けて進退するピストンロッドおよびピストンロッドの先端に設けられる,バッグインボックス内袋の内栓に嵌合するキャッパヘッドを備えるエアシリンダ装置,ならびに上記充填胴体および上記エアシリンダ装置に両端部が固定され,上記充填胴体,筒状クランプおよびアンキャップ・シャフト進退機構と一直線上に上記エアシリンダ装置を配列する固定枠を備えている。
充填胴体に設けられる供給管を通じて,充填胴体の内部中空に蒸気および内容物が供給される。供給管からは,蒸気および内容物に加えて,空気(無菌エア)を供給することもできる。内容物は典型的には液体であるが,粘体,粉体,これらの混合体であってもよい。いずれにしても充填胴体の内部中空には供給管を通じて流動体が供給される。
充填胴体の両端は開口しており,一端部に筒状クランプが,他端部にアンキャップ・シャフト進退機構が,それぞれ着脱可能に固定(接続)される。充填胴体と,その両端部に取り付けられる筒状クランプおよびアンキャップ・シャフト進退機構とは,一直線上に並ぶ。
充填胴体の一端部に着脱自在に固定される筒状クランプの一端部(接続端部と反対側の端部)周縁に形成される内向きに突出する係合部に,バッグインボックス内袋の外栓が把持される。バッグインボックスの外栓は上記係合部が係合する寸法を有する被係合部(典型的には溝ないし凹部)をその外周面に備えるのは言うまでもない。筒状クランプの係合部によってバッグインボックス内袋の外栓が把持されると,充填胴体の内部中空とバッグインボックス内袋の外栓の開口とが典型的には気密かつ水密に接続される。
充填胴体の他端部に着脱自在に固定されるアンキャップ・シャフト進退機構は,充填胴体の両端開口を結ぶ方向に進退可能に上記充填胴体の内部中空を通されるアンキャップ・シャフトを備える。充填胴体の他端部にアンキャップ・シャフト進退機構が固定されると,充填胴体の他端部開口は気密かつ水密に閉じられる。
アンキャップ・シャフト進退機構は,充填胴体の一端部に固定される筒状クランプに把持される外栓から内栓を分離する(嵌合解除,開栓)するためのものである。ブランク(空)のバッグインボックス内袋の内部を清潔に保つために,ブランクのバッグインボックス内袋はあらかじめ閉栓されている(外栓に内栓が嵌合されている)。アンキャップ・シャフト進退機構のシャフトを充填胴体の一端部に向けて移動させる(前進させる)と,アンキャップ・シャフトの先端が外栓に嵌合されている内栓に当接する。シャフトをさらに一端部に向けて移動させて内栓を強く押すことで,外栓から内栓が分離して開栓され,これによって充填胴体の内部中空が外栓の開口を通じてバッグインボックス内袋内とつながる。清潔な充填胴体の内部中空において開栓が行われるので,開栓時に外栓または内栓が汚れることはない。
アンキャップ・シャフト進退機構は好ましくは手動でアンキャップ・シャフトを進退させるものであり,ねじ軸を利用して,回転運動を直線運動に変換することで,軽い力でアンキャップ・シャフトを進退させることができる。
上記筒状クランプと所定間隔をあけて,上記筒状クランプに向けて進退するピストンロッドおよびピストンロッドの先端に設けられる,バッグインボックス内袋の内栓に嵌合するキャッパヘッドを備えるエアシリンダ装置が配置される。上記充填胴体および上記エアシリンダ装置には,固定枠の両端部がそれぞれ固定され,上記充填胴体,筒状クランプおよびアンキャップ・シャフト進退機構と一直線上に上記エアシリンダ装置は配列される。エアシリンダ装置は,エアシリンダ装置のピストンロッドを筒状クランプに向けて移動させ,先端のキャッパヘッドによって内栓を外栓に強く押し付け,内栓を外栓に再嵌合する(閉栓する)ことができる。
この発明によると,充填胴体,筒状クランプ,アンキャップ・シャフト進退機構,エアシリンダ装置および固定枠の5つの構成部材によって無菌充填機構が構成される。充填胴体,筒状クランプ,アンキャップ・シャフト進退機構およびエアシリンダ装置は,一直線上に配列されるので,バッグインボックス内袋の外栓からの内栓の分離(開栓)および内栓と外栓の再嵌合(閉栓)を正確に行うことができる。また,複雑な制御装置を持たないので低額の無菌充填機構が提供される。外栓からの内栓の分離(開栓),内栓と外栓の再嵌合(閉栓),蒸気殺菌処理および洗浄処理は,これらをすべて自動的に行う無菌充填装置と変わりなく行うことができる。
好ましくは,上記充填胴体の内部中空に蒸気排出のためのドレン管が接続されている。蒸気殺菌時に充填胴体の内部中空に供給される蒸気をドレン管から排出し,内部中空の過剰な圧力上昇を抑制することができる。
一実施態様では,上記充填胴体の内部中空に上記アンキャップ・シャフトを覆う伸縮自在の筒状ベローズが設けられている。上述したように,アンキャップ・シャフト進退機構が備えるアンキャップ・シャフトは充填胴体の両端開口を結ぶ方向に進退し,その一部は充填胴体の内部中空と,充填胴体の外部とを行き来する。充填胴体の内部中空において,筒状ベローズの内部空間が仕切られ,筒状ベローズの内部空間においてアンキャップ・シャフトは進退する。内容物は筒状ベローズの外側の空間に充填されるので,アンキャップ・シャフトによる充填胴体の内部中空および内容物の汚染を防止することができる。
BIB内袋を示す斜視図である。 BIB内袋が備える内栓と外栓の分解斜視図である。 無菌充填機構の全体構成を示している。 滅菌処理時の無菌充填機構の一部拡大断面図である。 充填処理時の無菌充填機構の一部拡大断面図である。 図5のVI-VI線に沿う端面図である。
図1はBIB(Bag In Box)(バッグインボックス)内袋1の斜視図を示している。図2はBIB内袋1が備える外栓および内栓を分離状態(非嵌合状態)で示す斜視図である。
この実施例のBIB内袋1は,長方形の正面フィルム2と背面フィルム3とをそれらの四辺において熱溶着させた四方シール・タイプのもので,正面フィルム2の上部中央に外栓4が,背面フィルム3の上部中央に内栓5が,熱溶着によってそれぞれ取り付けられたものである。正面フィルム2と背面フィルム3とによって構成される袋体の内部に,内容物,典型的には水,牛乳,生クリーム,果汁等の液状食品が充填される。正面フィルム2,背面フィルム3の形状は,長方形に限らず,正方形その他の形状であってもよい。
正面,背面フィルム2,3には複数種類のフィルムを積層させた50μm~60μm程度の厚さの積層フィルムが用いられる。積層フィルムの内層フィルムには,たとえばLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)が用いられ,外層フィルムにはLLDPEと各種のバリア基材(延伸ナイロン,EVOH(エチレン-ビニルアルコール共重合体)など)のラミネートフィルムが用いられる。正面,背面フィルム2,3はいずれも薄く,柔軟性を持つ。
外栓4および内栓5はたとえばポリエチレン製のもので,耐熱性を有する素材が用いられる。後述するように,外栓4の開口から内容物がBIB内袋1内に出し入れされる。
図2を参照して,外栓4は中空の筒状部4aと,筒状部4aの末端周縁に一体に成形された外向きに広がる環状のフランジ部4bとを備えている。筒状部4aの外周面および内周面のそれぞれには環状の複数の突起部(凸部)および溝部(凹部)が形成されている。
正面フィルム2に外栓4の筒状部4aの外径(フランジ部4bの内径)とほぼ等しい直径の円形の孔があけられ,この円形孔に,外栓4の筒状部4aが正面フィルム2の内面側から通され,これによって外栓4のフランジ部4bはBIB内袋1の内部(正面フィルム2と背面フィルム3の間)に位置し,筒状部4aはBIB内袋1の外に出る。フランジ部4bの上面(筒状部4aが伸びるがわの面)と正面フィルム2の内面とが熱溶着されることでフランジ部4bと正面フィルム2とは隙間なく固定される。
内栓5は,円柱状の外形を有する頭部5aと,その末端周縁に一体に形成された外向きに広がる環状のフランジ部5bとを備えている。内栓5の頭部5aの外周面にも環状の突起部(凸部)および溝部(凹部)が形成されている。
内栓5のフランジ部5bの下面(頭部5aが伸びるがわと反対がわの面)が背面フィルム3の内面に熱溶着される。内栓5はその頭部5aおよびフランジ部5bのいずれもが,BIB内袋1の内部に位置する。
内栓5の頭部5aは中実ではなく,フランジ部5bが一体形成された末端側に円形に開口する円柱状の凹部空間を持つ(図4に示す内栓5の断面も参照)。フランジ部5bの内周縁に沿ってBIB内袋1の背面フィルム3は円形に切り取られる。これによってBIB内袋1の背面側では内栓5の頭部5aの凹部空間が外に露出する。後述するように,内栓5の頭部5aの凹部空間には,エアシリンダ装置のキャッパヘッドが嵌め込まれ,センタリングされて内栓5を外栓4に対して一直線上に押しつけることができる。
内栓5の頭部5aの外径は,外栓4の筒状部4aの内径とほぼ同径である。外栓4の筒状部4a内に,その末端がわから内栓5の頭部5aを強く押し込むと,内栓5の頭部5aの外周面に形成された突起部(溝部)と外栓4の筒状部4aの内周面に形成された溝部(突起部)とが嵌合し,外栓4と内栓5とがしっかりと固定される。内栓5の頭部5aの先端付近の外周面にはリング状のシール部材5cが設けられており,これによって外栓4内に内栓5を嵌合させると,外栓4と内栓5とは,隙間なく,水密かつ気密に互いに固定される。
図3は,上述したBIB内袋1用の無菌充填機構の全体構成を示す側面図である。図4は殺菌(滅菌)処理時における無菌充填機構の一部拡大断面図である。図5は内容物(液状食品)の充填処理時における無菌充填機構の一部拡大断面図である。図6は図5のVI-VI線に沿う端面図である。
図3を参照して,無菌充填機構は,充填胴体10と,筒状クランプ20と,アンキャップ・シャフト進退機構30と,エアシリンダ装置40とを備えている。図3に示すように組み立てられると,アンキャップ・シャフト進退機構30,充填胴体10,筒状クランプ20およびエアシリンダ装置40は,筒状クランプ20とエアシリンダ装置40との間に間隔をあけて,一直線上に配置される。以下に説明するように,充填胴体10とその両側の筒状クランプ20およびアンキャップ・シャフト進退機構30は着脱可能に互いに隣接して固定される。筒状クランプ20とエアシリンダ装置40は,U字固定枠55を用いて,所定の間隔をあけて固定される。以下の説明では,図3にしたがって各部材の端部(左端および右端)を説明する。
図3および図4を参照して,充填胴体10は,金属製(たとえば鋼製またはステンレス製)のもので,円筒状であり,その左右両端は開口し,内部が中空である。充填胴体10には,充填胴体10の内部中空61につながる内部通路11aを有する円筒状の蒸気/無菌エア/内容物供給管11が溶接されており,以下に説明するように,蒸気/無菌エア/内容物供給管11の内部通路11aを通じて充填胴体10の内部中空61に蒸気,無菌エアおよび内容物を送り込むことができる。
充填胴体10の右端部の外周面に,金属製の半割可能な筒状クランプ20が被せられて固定されている。充填胴体10の右端部と筒状クランプ20の左端部にそれぞれ外向きの環状フランジ13,23が一体に形成されており,2つの環状フランジ13,23を互いに密着させ,その周囲に環状の金属製クランプバンド52を取り付けて締め付けることによって,充填胴体10の右端部の外周面に筒状クランプ20が緩みなく固定される。筒状クランプ20は充填胴体10の右端部の外周面に密着する内径を持つ。
筒状クランプ20および充填胴体10にあけられた孔に,金属製の蒸気ドレン管12が固定されている。蒸気ドレン管12の内部通路12aは充填胴体10の内部中空61につながっている。後述するように,蒸気ドレン管12の内部通路12aを通じて,蒸気を排出することができる。
筒状クランプ20の右端部周縁に,内向き(筒状クランプ20の断面中心に向かう方向)にわずかに突出する環状係合部21が一体形成されている。内向きに突出する環状係合部21は外栓4の外周面に形成された環状の溝部(凹部)に嵌め込められてチャックされ,これによって筒状クランプ20の右端部に外栓4がしっかりと把持される。
筒状クランプ20の環状係合部21が外栓4の環状溝部に嵌め込まれてチャックされたとき,外栓4の先端の端面は,充填胴体10の右端部に固定された環状のガスケット16に密着し,これによって充填胴体10の内部中空61と外栓4の開口とが,気密かつ水密に接続される。
充填胴体10の左端部にはアンキャップ・シャフト進退機構30が固定される。
図3を参照して,アンキャップ・シャフト進退機構30は,充填胴体10の左端部に固定される内筒31と,内筒31に被せられる外筒32とを備えている。内筒31の外周面および外筒32の内周面とはねじ結合されており,外筒32を回転させると外筒32は内筒31の長手方向(左右方向)に進退する(移動する)。外筒32を回転させるときに,外筒32に固定されたハンドル部33を用いることができる。
図4を参照して,充填胴体10の左端部周縁には外向きの環状フランジ14が,アンキャップ・シャフト進退機構30を構成する内筒31の右端部周縁には外向きの環状フランジ39を外周縁に備える環状部材が,それぞれ一体に形成されている(図4,図5には内筒31の右端部のみが図示されている)。2つの環状フランジ14,39を互いに密着させ,その周囲に環状の金属製クランプバンド51(図3参照)を取り付けて締め付けることによって,充填胴体10の左端部にアンキャップ・シャフト進退機構30の内筒31がしっかりと固定される。また,充填胴体10の左端部にアンキャップ・シャフト進退機構30の内筒31が固定されると,充填胴体10の左端部の開口は気密かつ水密に閉じられる。
内筒31の内部は中空であり,中空の内筒31内に細長い金属製のアンキャップ・シャフト36が通されている。アンキャップ・シャフト36の先端(右端)は内筒31の右端開口から外に出て充填胴体10の内部中空61にまでのびている。アンキャップ・シャフト36の末端(左端)は上述した外筒32と固定されており,外筒32が内筒31に沿って進退すると,これ伴ってアンキャップ・シャフト36も進退する。内筒31の右端部の環状部材の内周面には軸受けブッシュ34が固定され,アンキャップ・シャフト36は軸受けブッシュ34に摺動しながら,軸ずれすることなく進退することができる。
充填胴体10の内部中空61内に位置するアンキャップ・シャフト36の先端部分には,左右両端部に外向きにのびる環状のフランジ部が一体形成されたアンキャップ・シャフトヘッド35が取り付けられている。進退するアンキャップ・シャフト36に伴ってアンキャップ・シャフトヘッド35も進退する。
充填胴体10の内部中空61内のアンキャップ・シャフト36は,内部中空61内に設けられる,長手方向に伸縮自在の筒状ベローズ37によってその周囲が覆われており,筒状ベローズ37によって形成される内部空間38内に配置される(図6参照)。筒状ベローズ37の先端(右端)はアンキャップ・シャフトヘッド35の末端(左端)のフランジ部に,筒状ベローズ37の末端(左端)は,中心部分に円形孔があけられた平板状かつ円盤状のベローズ固定具37Aの内周端(円形孔周縁)に固定(溶接)されている。ベローズ固定具37Aの外周縁部分は,充填胴体10とアンキャップ・シャフト進退機構30(内筒31の右端部の環状部材)の間の隙間にガスケット15を介してしっかりと挟まれ,筒状ベローズ37の内側と外側とは気密かつ水密に仕切られる。充填胴体10の内部中空61内と充填胴体10の外部とを行き来するアンキャップ・シャフト36は,筒状ベローズ37によって覆われているので,筒状ベローズ37の外側の範囲の内部中空61を清潔に保つことができる。
図3を参照して,筒状クランプ20とU字固定枠55を介して間隔をあけて固定されたエアシリンダ装置40は,ピストンロッド41およびピストンロッド41の先端に固定されたキャッパヘッド42を備えている。エアシリンダ装置40が備える2つの吸入/排気ポート43,44のそれぞれから吸入/排気される空気(空気圧)によって,ピストンロッド41は側方に進退する。ピストンロッド41の先端に固定されたキャッパヘッド42は,上述した内栓5の凹部空間に嵌合する大きさを備え,内栓5を簡易に保持する。また,U字固定枠55を介して固定されるエアシリンダ装置40は,筒状クランプ20に対してセンタリング(軸合わせ)され,これによってエアシリンダ装置40のピストンロッド41と,充填胴体10の内部中空61内のアンキャップ・シャフト36は一直線上に配置される。
無菌充填機構は次のように操作される。
はじめに,内容物が充填されていないブランクの(空の)BIB内袋1が無菌充填機構にセットされる。ブランクのBIB内袋1は内部の空気が抜かれ,かつ外栓4に内栓5が嵌合された状態である(閉栓)。
図4を参照して,内栓5が嵌合されている外栓4の外周面の溝部に,筒状クランプ20の環状係合部21が係合される。また,エアシリンダ装置40からピストンロッド41が前進させられ,ピストンロッド41の先端のキャッパヘッド42が内栓5の凹部空間に嵌合される。このとき,アンキャップ・シャフト進退機構30のアンキャップ・シャフト36の先端のアンキャップ・シャフトヘッド35は,内栓5の頭部上面に接しない(押さない)位置にまで後退させられる。
蒸気/無菌エア/内容物供給管11を通して充填胴体10の内部中空61に高温の蒸気が供給される。たとえば,充填胴体10の内部中空61には120~140℃程度の高温の蒸気が,10秒程度,充満される。充填胴体10の内面,筒状ベローズ37の表面,アンキャップ・シャフトヘッド35の表面,ならびに内部中空61に露出している外栓4および内栓5の表面が同時に殺菌(滅菌)される。蒸気殺菌時,上述した蒸気ドレン管12につながる配管のバルブ(図示略)が開かれて蒸気ドレン管12から蒸気が排出され,内部中空61内の圧力が過度に上昇することはない。
殺菌処理を終えた後,蒸気/無菌エア/内容物供給管11を通して充填胴体10の内部中空61に無菌エアが供給される。これは,蒸気殺菌によって温度が上昇した充填胴体10の内部中空61,外栓4および内栓5を冷却するためである。
図5を参照して,アンキャップ・シャフト進退機構30のハンドル部33(図3参照)を手でつかんで外筒32を回転させることで,アンキャップ・シャフト36を前進させる。アンキャップ・シャフト36の先端のアンキャップ・シャフトヘッド35によって内栓5の頭部上面が外向き(図面右方向)に押され,外栓4と内栓5の嵌合が外される(開栓)。エアシリンダ装置40の残圧を抜くために,エアシリンダ装置40に対する空気の供給/排気を制御する三方弁が排気位置にされる。エアシリンダ装置40のピストンロッド41はアンキャップ・シャフト36の前進にしたがって徐々に後退する。アンキャップ・シャフトヘッド35と外栓4の内周面との間の環状通路を介して,充填胴体10の内部中空61とBIB内袋1の内部とがつなげられる。
蒸気/無菌エア/内容物供給管11を通して充填胴体10の内部中空61に内容物(液状食品)が充填される。内容物の充填時,蒸気ドレン管12につながる配管のバルブは閉じられ,内容物が蒸気ドレン管12を通じて排出され続けることはない。
内容物の充填を終えた後,蒸気/無菌エア/内容物供給管11を通して充填胴体10の内部中空61に高温の蒸気が再度供給される。これは,充填胴体10の内部中空61内の残液をBIB内袋1内に送り込むための処理であり,蒸気ドレン管12につながる配管のバルブを閉じた状態で短時間だけ行われる。
アンキャップ・シャフト進退機構30のハンドル部33を手でつかんで外筒32を逆回転させ,かつエアシリンダ装置40のピストンロッド41を前進させる。ピストンロッド41の先端のキャッパヘッド42に嵌合されている内栓5が外栓4の筒状部内に入り込み,ついには再び嵌合される。
外栓4に内栓5を嵌合させた状態で,蒸気/無菌エア/内容物供給管11を通して充填胴体10の内部中空61に再び高温の蒸気が供給され,再嵌合された状態の外栓4および内栓5の表面が洗浄される。この洗浄時には,蒸気ドレン管12につながる配管のバルブはあけられる。
最後に,蒸気/無菌エア/内容物供給管11を通して充填胴体10の内部中空61に再び無菌エアを供給して外栓4および内栓5を冷却し,その後に筒状クランプ20を取り外すことで,内容物が充填されたBIB内袋1が無菌充填機構から取り出される。内容物が充填されたBIB内袋1はコンテナ等に詰められた後,加工工場等に出荷される。
無菌充填機構は,BIB内袋1のセット,殺菌,外栓4からの内栓5の分離,内容物の充填,内容物充填後の洗浄,内栓5と外栓4の再嵌合,再嵌合後の内栓5および外栓4の洗浄,BIB内袋1の取り外しのそれぞれの工程のたびに,手動工程(ハンドル操作,バルブの開閉操作など)を必要とする。しかしながら,外栓4から内栓5の分離,内栓5と外栓4の再嵌合,蒸気殺菌処理および洗浄処理のそれぞれの精度はこれらをすべて自動的に行う無菌充填装置と変わりはなく,比較的シンプルな構造であるので,低額なコストで製造することができる。また,無菌充填機構全体をコンパクトにまとめることができ,メインテナンスも容易である。
1 BIB内袋
4 外栓
5 内栓
10 充填胴体
11 内容物供給管
12 蒸気ドレン管
15,16 ガスケット
20 筒状クランプ
21 環状係合部
30 アンキャップ・シャフト進退機構
31 内筒
32 外筒
33 ハンドル部
34 軸受ブッシュ
35 アンキャップ・シャフトヘッド
36 アンキャップ・シャフト
37 筒状ベローズ
40 エアシリンダ装置
41 ピストンロッド
42 キャッパヘッド
55 U字固定枠
61 内部中空

Claims (3)

  1. 両端が開口し,内部が中空であり,内部中空に少なくとも蒸気および内容物を供給するための供給管が一体に設けられた充填胴体,
    上記充填胴体の一端部に着脱自在に固定されて上記充填胴体の一端部と一直線上に配置される,一端部周縁にバッグインボックス内袋の外栓を把持するための内向きに突出する係合部を備える筒状クランプ,
    充填胴体の両端開口を結ぶ方向に進退可能に上記充填胴体の内部中空を通され,バッグインボックス内袋の外栓から内栓を分離するためのアンキャップ・シャフトを備え,上記充填胴体の他端部に着脱可能に固定されて上記充填胴体の他端部と一直線上に配置されるアンキャップ・シャフト進退機構,
    上記筒状クランプと所定間隔をあけて配置され,上記筒状クランプに向けて進退するピストンロッドおよびピストンロッドの先端に設けられる,バッグインボックス内袋の内栓に嵌合するキャッパヘッドを備える,バッグインボックス内袋の外栓に内栓を嵌合するためのエアシリンダ装置,ならびに
    上記充填胴体および上記エアシリンダ装置に両端部が固定され,上記充填胴体,筒状クランプおよびアンキャップ・シャフト進退機構と一直線上に上記エアシリンダ装置を配列する固定枠,
    を備えている,無菌充填機構。
  2. 上記充填胴体の内部中空に蒸気排出のためのドレン管が接続されている,
    請求項1に記載の無菌充填機構。
  3. 上記充填胴体の内部中空に上記アンキャップ・シャフトを覆う伸縮自在の筒状ベローズが設けられている,
    請求項1または2に記載の無菌充填機構。
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