JP2000142640A - スチームバリア部を有する無菌充填ノズル - Google Patents

スチームバリア部を有する無菌充填ノズル

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JP2000142640A
JP2000142640A JP10327662A JP32766298A JP2000142640A JP 2000142640 A JP2000142640 A JP 2000142640A JP 10327662 A JP10327662 A JP 10327662A JP 32766298 A JP32766298 A JP 32766298A JP 2000142640 A JP2000142640 A JP 2000142640A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 BIB 内袋に大きい固形物を含む液状食品を無
菌充填する充填ノズルにおいて、従来よく使用されてい
たベローズやダイヤフラム方式では、充填時に十分なノ
ズルの開口度が得られず、大きな固形物は潰してしまう
問題があった。 【解決手段】 充填口20を開閉するための充填弁12に接
続しているプランジャー11の摺動部の一部にバリア室16
を設け、そのバリア室16に供給用蒸気通路14と排出用蒸
気通路15を形成してスチームバリア部5 を構成し、スチ
ームバリア部5 に蒸気を導入してバリア室間16に蒸気を
満することにより、プランジャー11の摺動部からの微生
物汚染を防止した。また、充填口20と充填弁12の開口部
を広くして大きな固形物を含む内容物でも充填可能にす
るために、プランジャー11の移動距離を大きく取れるよ
うにバリア室16を大きくした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、牛乳、クリーム、
ジュース、酒、清涼飲料水等の液状食品、もしくは液状
の薬品、又は固形物を含む液状食品等を注出口を有する
バッグインボックス用内袋に、無菌チャンバーなしで無
菌充填するための無菌充填ノズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、液体の大形容器としては1斗缶等
の缶が多く使用されていたが、容器の廃棄処理等の観点
から廃棄処理し易いバッグインボックス(以下BIBと
記載する)への切替えが進んでいる。また、BIBのよ
うな大形容器の場合、容器に内容物を充填してから加熱
殺菌すると、加熱殺菌に長時間を要し、内容物が加熱に
より変質して食品として価値を失うので、長期保存を目
的とする場合は、バッグの殺菌と内容物の殺菌を別々に
行い、加熱による内容物の変質を防止した無菌充填方法
が採用されている。そのため、牛乳、クリーム、果汁、
果肉入り果汁等を業務用等で大形容器で長期保存を必要
とする場合は、無菌充填したBIBが多く使用されてい
る。
【0003】BIB用内袋への無菌充填方法としては、
注出口を有する袋を注出口にキャップをした状態で、エ
チレンオキサイドガスやγ線照射等によって袋の内部を
殺菌し、この殺菌した袋を無菌充填機に供給し、注出口
及びキャップの外側を塩素水等の液状殺菌剤で殺菌した
後、無菌チャンバー内で注出口からキャップを取り外し
て注出口と充填ノズルを嵌合させて、充填ノズルから内
容物を充填し、規定量充填後注出口から充填ノズルを取
り外して、注出口にキャップをして密封し、密封した無
菌充填袋を無菌充填機から取り出して無菌充填製品とす
る方法が採られている。
【0004】また、無菌チャンバーを使用せずに、滅菌
した液体状の食品又は薬品等を殺菌したBIB用内袋に
無菌状態で充填する方法も開発されている。即ち、2枚
のプラスチックフィルムの周縁をシールしてなるBIB
用内袋の上側プラスチックフィルムに注出口を取り付
け、前記注出口に内側から嵌合する中栓を下側プラスチ
ックフィルムに取り付け、前記中栓を前記注出口に嵌合
してなる密封袋の注出口と中栓を充填ノズル先端に装着
して蒸気殺菌する殺菌工程、注出口から中栓を外し、充
填ノズルから内容物を袋に充填する充填工程、充填ノズ
ル先端から中栓部分までを蒸気により洗浄する洗浄工
程、前記洗浄工程後、注出口と中栓を嵌合する工程、か
らなる無菌充填方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のよう
に、無菌状態に維持された無菌チャンバーを利用して、
袋に内容物を充填する場合、無菌チャンバー内の無菌
化、無菌チャンバー内の無菌状態の維持、無菌状態にす
るための時間及びランニングコスト、並びに無菌充填装
置のコストの点において、種々の問題があった。
【0006】無菌チャンバーを使用せずに、BIB用内
袋に液体食品等を無菌充填する方法の場合、特に、内容
物に固形物が混入されている場合は、内容物の充填の際
に、充填ノズルの充填口と、充填口を開閉するための充
填弁の間隙を大きくする必要がある。また、充填弁を開
閉するためのプランジャーが、開閉動作をする際に、プ
ランジャーから微生物汚染が生じないように保護する必
要がある。即ち、図7(a)に示すように、プランジャ
ー11はダイヤフラム26によって内容物とは隔離され
ており、プランジャー先端部11aを開閉するためにプ
ランジャー11を摺動させても、プランジャー11の摺
動部から微生物汚染が生じることはない。しかし、この
場合、ダイヤフラム26の動作範囲が僅かなため、内容
物充填の際、プランジャー11を摺動させても、プラン
ジャー先端部11aと充填口20との間隙は小さく、大
きな固形物を混入した内容物の場合は、その間隙で固形
物を潰してしまうという問題があった。
【0007】また、図7(b)に示すように、プランジ
ャー11の内容物に接触する部分を蛇腹状のベローズ2
7で保護し、プランジャー摺動部からの微生物汚染を防
止したものがある。この場合、ベローズ27を長くすれ
ば、プランジャーの摺動距離が大きくなり、プランジャ
ー先端部11aと充填口20の間隙を大きくすることが
できるので、大きな固形物でも充填することができる。
しかし、ベローズ27を長くすることは、装置の大型化
につながり、実用に供さなくなる。
【0008】本発明の無菌充填ノズルは、無菌チャンバ
ーを使用せずに、流体状の食品もしくは薬品、又は固形
物を含む食品等をBIB用内袋に無菌充填を可能にした
ものである。更に、充填口を開閉するための充填弁に接
続しているプランジャーの摺動部にスチームバリア部を
設けているので、内容物中を移動するプランジャーから
の微生物汚染が防止され、無菌充填製品の不良率を低減
させることができる。また、本発明においては、プラン
ジャーの摺動距離を大きくすることにより、充填ノズル
の開口部を広くすることができるので、大きな固形物が
混入されている内容物でも無菌充填が可能である。更
に、スチームバリア部のメンテナンスも簡単であり、作
業能率を向上させることができる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、BIB用内袋の無菌充填ノズルを以下のような構成
とした。2枚(二重袋の場合は4枚、三重袋の場合は6
枚)の柔軟性プラスチックフィルムの周縁をヒートシー
ルしてなるバッグインボックス用内袋の上側のプラスチ
ックフィルムに注出口を取り付け、前記注出口に内側か
ら嵌合する中栓を下側プラスチックフィルムに取り付
け、前記中栓を前記注出口に嵌合してなる密封袋の注出
口と中栓を充填ノズル先端に装着し、注出口、中栓、及
び充填ノズル先端で形成される空間に蒸気を導入して注
出口と中栓の表面、充填ノズル先端及び空間を蒸気殺菌
し、蒸気殺菌後蒸気の導入を止め、中栓を注出口から外
すと同時に、充填ノズルのプランジャーを移動させるこ
とにより、充填ノズルの開口部を開いて内容物をバッグ
インボックス用内袋に無菌充填し、充填終了後、再度蒸
気を導入して充填ノズル先端、注出口内面、中栓部分を
蒸気で洗浄した後、中栓を注出口に嵌合して無菌充填を
行う無菌充填ノズルにおいて、前記充填ノズルのプラン
ジャー摺動部にスチームバリア部を設けて、内容物と接
するプランジャー摺動部からの微生物汚染を防止したこ
とを特徴とするスチームバリア部を有する無菌充填ノズ
ルとした。
【0010】また、前記スチームバリア部が、プランジ
ャー摺動部の一部に空間を設け、該空間にスチームを供
給するための供給通路と該空間からスチームを排出する
ための排出通路とを設けたことを特徴とするスチームバ
リア部を有する無菌充填ノズルとした。更に、前記スチ
ームバリア部が、摺動部方向の長さを大きくして、プラ
ンジャーの移動距離を長くすることにより、大きな固形
物入りの内容物も充填可能にしたことを特徴とするスチ
ームバリア部を有する無菌充填ノズルとした。そして、
前記プランジャーに接続している充填弁の先端部を充填
口に対して擦り切り可能な構造とし、充填終了時に、充
填口への固形物の挟み込みをなくしたことを特徴とする
スチームバリア部を有する無菌充填ノズルとした。
【0011】本発明は、二枚の柔軟性プラスチックフィ
ルムの周縁をヒートシールしてなるBIB用内袋の上側
のプラスチックフィルムに注出口を取り付け、下側プラ
スチックフィルムに中栓を取り付けて、前記注出口に内
側から中栓を嵌合することにより密封袋とするBIB用
内袋に、固形物を含有する液状食品を無菌チャンバーを
使用せずに無菌充填する際に、その無菌充填機の充填ノ
ズルの構造を改良したものである。
【0012】即ち、前記BIB用内袋に無菌チャンバー
を使用せずに固形物を含有する液状食品を無菌充填する
には、注出口に中栓を嵌合した密封袋の注出口部分を無
菌充填機の充填ノズルの先端に装着し、注出口、中栓、
及び充填ノズル先端で形成される空間に蒸気を導入して
注出口と中栓の表面、充填ノズル先端及び空間を蒸気殺
菌する必要がある。そのため、充填ノズルの先端部分に
蒸気供給通路及び蒸気排出通路を設け、その蒸気供給通
路及び蒸気排出通路に蒸気の開閉装置を設ける方法を採
用した。
【0013】また、大きな固形物を含有する液状食品を
無菌充填するには、無菌充填ノズルの開口部を広くする
と共に、充填ノズルを開閉させる際に、プランジャー摺
動部からの微生物汚染を防止する必要がある。そのた
め、プランジャー摺動部の一部に蒸気殺菌するための空
間(以下この空間をバリア室とする)を設け、該バリア
室に蒸気を供給するための供給通路と該バリア室から蒸
気を排出するための排出通路とを設けてスチームバリア
部を形成するとにより、内容物と接するプランジャー摺
動部からの微生物汚染を防止した。更に、充填ノズルの
プランジャーに接続している充填弁先端部を充填口に対
して擦り切り可能な構造とし、充填終了時には充填口へ
の固形物の挟み込みをなくして、固形物を含有する液状
食品をトラブルなく無菌充填できるようにした。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照にしながら本発
明を詳細に説明する。図1は本発明の無菌充填ノズルを
用いてBIB用内袋に無菌充填するときの、充填ノズル
及び袋の主要部を示した模式断面図である。図2は本発
明の無菌充填ノズルに設けたスチームバリア部を示した
模式断面図である。図3は、本発明の無菌充填ノズルの
先端部に設けた蒸気開閉装置の模式断面図である。図4
は本発明に用いられるBIB用内袋の構成を示した模式
図である。図5はBIB用内袋に内容物を無菌充填した
ときの無菌充填製品の模式図である。図6は本発明の無
菌充填ノズルを用いてBIB用内袋に無菌充填するとき
の各工程を示した説明図である。図7は無菌充填に用い
られる従来の無菌充填ノズルの模式断面図である。
【0015】本発明は、BIB用内袋に無菌チャンバー
なしで滅菌内容物を無菌充填するときに使用する無菌充
填ノズルに関するものである。即ち、本発明の無菌充填
ノズルは、図1(a)に示すように、注出口31に中栓
32を嵌合することにより密封したBIB用内袋2を無
菌充填ノズル1に装着し、無菌充填ノズル1に接続した
内容物供給管13から滅菌した内容物3を供給して、B
IB用内袋2に内容物3を無菌充填するためのものであ
る。図1(a)はBIB用内袋2を無菌充填ノズル1に
装着したときの主要部分を示したものであり、図1
(b)は無菌充填ノズル1の充填口20を開放して、固
形物を含有する液状の内容物をBIB用内袋2に無菌充
填しているときの図である。
【0016】本発明の無菌充填ノズル1は、図1(a)
及び(b)に示すように、内容物3を収納するためのバ
ルブボディー10、そのバルブボディー10に滅菌した
内容物を供給するための内容物供給管13、内容物を充
填するための充填口20、その充填口を開閉するための
充填弁12、充填弁12を移動させるためのプランジャ
ー11から構成され、そのプランジャー11は、バルブ
ボディー10内に設けられたブッシュ23に支持され、
内容物中を移動する。そして、プランジャー11の摺動
部からの微生物汚染を防止するために、プランジャー1
1にスチームバリア部5が設けられている。
【0017】スチームバリア部5は、図2に示すよう
に、プランジャー11の摺動部の一部に蒸気殺菌するた
めのバリア室16を設け、そのバリア室16に蒸気を供
給するための蒸気供給通路14とバリア室16から蒸気
を排出するための蒸気排出通路15を形成したものであ
る。即ち、バリア室16に蒸気を満すことにより、その
バリア室16の中にあるプランジャー11の摺動部を蒸
気で加熱殺菌し、プランジャー11の摺動部から内容物
3の中に微生物が進入することを防止したものである。
【0018】また、BIB用内袋に無菌チャンバーなし
で滅菌した内容物3を無菌充填するには、図1(a)に
示すように、BIB用内袋2を無菌充填ノズル1の先端
に装着したとき、内容物3を充填する前に、無菌充填ノ
ズル1の先端部、充填弁先端部12aと、BIB用内袋
2の注出口31及び中栓32で形成される空間21に蒸
気を導入して、無菌充填ノズル1の先端部、充填弁先端
部12a、注出口31、中栓32及び空間21を蒸気殺
菌する必要がある。そのため、無菌充填ノズル1の先端
部分に蒸気供給用の蒸気通路18と蒸気排出用の蒸気通
路19を形成して、上記の部分を蒸気殺菌できるように
した。
【0019】BIB用内袋2に内容物3を無菌充填する
ためには、図1(b)に示すように、プランジャー11
を右方向に移動して充填弁12を充填口20から引き出
し、充填弁12と充填口20に間隙を設ける必要があ
る。特に、内容物3が固形物3aを含有し、しかもその
固形物3aがかなり大きい場合は、充填弁12と充填口
20の間隙を更に大きくするために、プランジャー11
の摺動距離を大きくする必要がある。また、一定量充填
したとき、充填口20は充填弁12で閉鎖されるが、固
形物を含む内容物の場合、固形物が充填口20と充填弁
12の間に挟まることがある。これを防止するために、
充填弁12を充填口20に嵌合したとき固形物を完全に
擦り切るように、充填弁12の構造を改良した。
【0020】プランジャー11の摺動部からの微生物汚
染を防止するために、図1(a)に示すように、プラン
ジャー11の摺動部の一部に、蒸気殺菌するためのバリ
ヤ室16を形成し、そのバリヤ室16に蒸気供給通路1
4及び蒸気排出通路15を形成して、スチームバリア部
5を設けた。更に、大きな固形物を含有する内容物でも
無菌充填するには、充填弁12と充填口20の間隙を広
くする必要があり、それに対応してプランジャー11の
摺動距離も大きくする必要がある。即ち、固形物を含む
内容物を充填する際に、内容物3中にあったプランジャ
ー11の一部は、固形物の大きさに対応した距離だけ引
き出されてバリヤ室16内に入り、充填終了後は、プラ
ンジャー11の一部は再び内容物3の中に内に入ってく
る。そのため、プランジャー11のバリヤ室16に出入
りする部分から微生物汚染がないように、バリヤ室16
内でプランジャー11を蒸気で殺菌できるように、プラ
ンジャーの摺動距離に合わせてバリヤ室16内を大きく
する必要がある。
【0021】以下に、スチームバリア部における微生物
汚染の防止方法について説明する。無菌充填ノズル1
は、図1(a)及び(b)に示すように、プランジャー
11が内容物3を収納したバルブボディー10の内部を
左右に移動することにより、プランジャー11に接続し
ている充填弁12で充填口20を開閉して、BIB用内
袋2に内容物3を充填するものである。そして、プラン
ジャー11は、バルブボディー10内に設けられたブッ
シュ23に支持され、内容物中を移動しながら充填弁1
2の開閉を行っている。プランジャー11のバリヤ室1
6に出入りする部分は充填口20が開閉する度に、内容
物中に出入りするため、プランジャー11の摺動部から
内容物の中へ微生物が入り込む可能性があり、これを防
止する必要がある。
【0022】そのため、本発明の無菌充填ノズル1は、
図2に示すように、プランジャー11の摺動部の一部に
蒸気を満すためのバリア室16を設け、そのバリア室1
6に蒸気を供給するための蒸気供給通路14とバリア室
16から蒸気を排出するための蒸気排出通路15を形成
してスチームバリア部5を構成し、プランジャー11の
摺動部からの微生物汚染を防止した。更に、蒸気供給通
路14には蒸気供給管14aを接続し、蒸気排出通路1
5には蒸気排出管15aを接続し、蒸気42が蒸気供給
管14aから供給され、バリア室16を通って蒸気排出
管15aから排出されるようにした。
【0023】上記スチームバリア部5において、蒸気供
給管14aに蒸気42を供給し、バリア室16内に蒸気
42を送り続けることにより、内容物の充填中に、内容
物中にあったプランジャー11の一部がバリア室16内
に入ってきても、プランジャー11の摺動部は蒸気42
によって加熱殺菌されるので、プランジャー11からの
微生物汚染は防止される。そのため、プランジャー11
のバリア室16内に出入りする部分が蒸気で十分加熱殺
菌できるように、バリア室16の大きさをプランジャー
11の摺動距離より長くした。
【0024】次に、本発明の無菌充填ノズルを用いて固
形物を含有する内容物を充填する場合について説明す
る。内容物充填時のプランジャー11の摺動距離によ
り、充填口20と充填弁12の間隙の大きさ決まるの
で、プランジャー11の摺動距離を大きくすることによ
り、大きな固形物を含む内容物でも無菌充填が可能にな
る。本発明においては、プランジャー11を長くして、
バリア室16の大きさをプランジャー11の摺動距離よ
り大きくとれば、理論上は充填口の径と同様の大きさの
固形物が充填可能である。従って、果肉等の大きな固形
物を含む食品でも、本発明の無菌充填ノズルを用いれば
無菌充填が可能である。更に、本発明に用いるスチーム
バリア部5は加工が比較的簡単で、簡単にプランジャー
の摺動部に設けられるので、コスト的にも有利である。
【0025】また、本発明の無菌充填ノズルは、充填弁
の先端部を充填口と擦り切り可能な構造にし、充填終了
時に、固形物が充填口に挟まれることがないようにし
た。即ち、充填口20に充填弁の先端部12aが嵌合す
るとき、固形物が切断出来るような構造にしたものであ
る。
【0026】また、本発明の無菌充填ノズル1は、BI
B用内袋2に無菌チャンバーなしで無菌充填するため
に、図1(a)に示すように、無菌充填ノズル1の先端
部分に蒸気供給用の蒸気通路18と蒸気排出用の蒸気通
路19を形成し、更に、この蒸気通路18及び19に
は、図3(a)及び(b)に示すように、蒸気開閉装置
6を設けた。蒸気開閉装置6は、図3(a)に示すよう
に、圧縮エアー供給口24aに圧縮エアーを送って蒸気
開閉ロッド25及び25aを移動して、蒸気通路18及
び19を開放状態にし、また、図3(b)に示すよう
に、圧縮エアー供給口24に圧縮エアーを送って蒸気開
閉ロッド25及び25aを移動して、蒸気通路18及び
19を閉鎖状態にするものである。
【0027】更に、図3(a)に示すように、蒸気供給
用蒸気通路18には蒸気供給管18aを接続し、蒸気排
出用の蒸気通路19には蒸気排出管19aを接続して、
蒸気供給管18aから蒸気を供給して、蒸気排出管19
aから蒸気を排出することにより、BIB用内袋2を無
菌充填ノズル1の先端に装着したとき、内容物3を充填
する前に、無菌充填ノズル1の先端部及び充填弁先端部
12aと、BIB用内袋2の注出口31及び中栓32で
形成される空間21に蒸気を導入して、無菌充填ノズル
1の先端部、充填弁先端部12a、注出口31、中栓3
2及び空間21を蒸気殺菌できるようにした。
【0028】図1(a)に示すように、供給用の蒸気通
路18から空間21に導入された蒸気42は、空間21
を形成している無菌充填ノズル1の先端部、充填弁先端
部12a及びBIB用内袋の注出口31、中栓32を殺
菌するが、空間21に導入される蒸気42は、図3
(a)における蒸気供給管18の蒸気圧を調節すること
により、100℃以上の高温にすることができる。例え
ば、蒸気圧を1kgf/cm2 にすることにより、空間
21内の温度は約121℃の高温となり、空間21の内
部を短時間で完全に殺菌することができる。
【0029】空間21内を蒸気殺菌した後は、図3
(b)に示すように、蒸気開閉ロッド25と25aを移
動して、供給用蒸気通路18及び排出用蒸気通路19を
閉鎖する。内容物の無菌充填は、図3(b)に示すよう
に、蒸気通路18及び19が閉鎖された状態で行われる
ので、内容物3が蒸気通路に入り、蒸気通路に残留する
ことはなくなる。そのため、蒸気通路18及び19は常
に正常な状態に維持されるので、次の洗浄工程や蒸気殺
菌工程を円滑効率よく行うことができる。
【0030】以下に、本発明に用いられるBIB用内袋
について説明する。図4(a)はBIB用内袋2を上か
ら見た斜視図であり、図4(b)はその断面図である。
BIB用内袋2は、図4(a)に示すように、フレキシ
ブルなプラスチックフィルム又は積層フィルムを2枚
(二重袋の場合は4枚、三重袋の場合は6枚)重ね合わ
せて4方をヒートシールしてヒートシール部36を設け
て袋30を作製し、その袋30の上側のフィルムの一部
に注出口31を取り付け、下側のフィルムに中栓32を
取り付けて、注出口31に中栓32を嵌合させて密封袋
としたものである。尚、図4(a)において、記号3
1、32で示した部分は注出口31に中栓32を嵌合さ
せて一体化していることを示し、33、34の記号で示
した部分は注出口31のフランジ33と中栓32のフラ
ンジ34が重なっていることを示すものである。また、
図4(b)においては、BIB用内袋2は、袋内に空気
が入った状態になっているが、実際には製袋の際に、上
下のフィルムは密着した状態になっているので、袋内に
は非常に僅かの空気しか入っていない状態である。
【0031】BIB用内袋2は、密封された状態で、エ
チレンオキサイドガス、γ線、電子線等で公知の方法に
より殺菌され、袋内部は完全に滅菌された状態で無菌充
填に供される。
【0032】以下に、本発明の無菌充填ノズル1を用い
て、殺菌されたBIB用内袋2に無菌充填する方法につ
いて説明する。図1(a)に示すように、殺菌されたB
IB用内袋2は、注出口31(中栓32を嵌合させたも
の)を無菌充填機のクランプ40にセットし、自動的に
移動させて無菌充填ノズル1の先端部に注出口31を密
着させる。これによって、図1(a)に示すように、無
菌充填ノズル1の先端部、充填弁先端部12a、及び注
出口31、中栓32によって形成される空間21は外気
と遮断されて密閉状態となる。
【0033】次いで、図3(a)に示すように、蒸気供
給管18aに蒸気を供給して、供給用蒸気通路18及び
排出用蒸気通路19を通って蒸気排出管19aから蒸気
が排出できるようにする。蒸気開閉装置6を開放状態に
するには、圧縮エアー供給口24aに圧縮エアーを送っ
て、蒸気開閉ロッド25(供給用)及び蒸気開閉ロッド
25a(排出用)を移動させて、蒸気通路18、空間2
1、蒸気通路19を連通状態にする。この状態におい
て、蒸気供給管18aから加圧した蒸気42(例えば1
kgf/cm2 )を供給して、空間21内を加圧状態に
して、無菌充填ノズル1の先端部、充填弁先端部12
a、及び注出口31、中栓32を殺菌する。
【0034】殺菌終了後、図3(b)に示すように、開
放状態になっている蒸気開閉装置6の供給用蒸気通路1
8及び排出用蒸気通路19を閉鎖する。供給用蒸気通路
18及び排出用蒸気通路19を閉鎖するには、圧縮エア
ー供給口24から圧縮エアーを供給して、蒸気開閉ロッ
ド25(蒸気供給用)及び25a(蒸気排出用)を移動
させて、図3(b)に示すように、蒸気通路18及び1
9を閉鎖する。
【0035】図6(a)は、BIB用内袋2の注出口3
1、中栓32、及び無菌充填ノズル1の先端部の蒸気殺
菌工程が終了し、内容物の充填準備ができた状態を示し
た模式図である。次に、図6(b)に示すように、中栓
着脱装置41を用いて中栓32を引張り出すことによ
り、中栓32を注出口31から外し、それと同時に、無
菌充填ノズルのプランジャー11を右側に移動させるこ
とにより充填弁12を充填口20から引き出して、無菌
充填ノズル1の充填口20から袋30内に内容物3を充
填する。
【0036】無菌充填ノズル1は、図1(a)に示すよ
うに、バルブボディー10に内容物供給管13が接続さ
れており、アセプチックタンク(図示せず)に貯蔵され
ている内容物3が内容物供給管13を通してバルブボデ
ィー10内に供給されるようになっている。また、アセ
プチックタンクは加圧されており、その圧力によって無
菌充填ノズル1に供給されるので、充填弁12を充填口
20から引き出すだけで、内容物3は充填口20と充填
弁12の間隙から袋30に流出するようになっている。
【0037】内容物の充填が終了すると、図6(c)に
示すように、プランジャー11を左に移動させて充填弁
12で充填口20を閉鎖して内容物3の流出を止める。
次いで、蒸気通路18及び19を開放状態(図3(a)
参照)にする。この状態で、図6(c)に示すように、
蒸気供給管18aに蒸気42を供給して、空間21の内
部(即ち、充填弁先端部12a、注出口31等)及び中
栓32の内容物が付着している部分を蒸気42で洗浄す
る。これによって、充填弁先端部12a、注出口31、
中栓32に付着していた内容物3は除去され、清浄な状
態となる。除去された内容物は袋内に入り、蒸気通路1
9及び蒸気排出管19aに残留することはない。
【0038】次に、蒸気による吹き込み洗浄が終了する
と、図6(d)に示すように、中栓着脱装置41を右方
向に移動して中栓32を注出口31に嵌合させて、BI
B用内袋2を密封した後、蒸気通路19から蒸気を排出
しながら蒸気42を蒸気通路18に供給して、中栓32
の表面を洗浄する。
【0039】中栓32を注出口31に嵌合させて密封し
たBIB用内袋2は、中栓32から中栓着脱装置41を
取り外し、更に無菌充填機のクランプ40から注出口3
1を取り外して、図5に示すようなBIB用内袋2の無
菌充填製品4を得る。図6(c)において、蒸気洗浄し
ているときは、BIB用内袋2はかなり膨らんだ状態に
なっているが、これは蒸気によって膨らんだものであ
り、空気は中に入っていないので、冷却後は蒸気は凝縮
して僅かな水分となって内容物3に吸収されるので、充
填終了後の無菌充填製品4は、図5に示すような製品と
なる。
【0040】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明を更に詳細
に説明する。 (実施例1)先ず、下記仕様のBIB用内袋(容積10
l用)を作製した。製袋の際、各フィルムは密着させ
て、袋内には空気ができるだけ入らないようにした。 包装材料:ON 15 /PE 15 /Al 9/PE 50 /
/PE 80 (内面)尚、記号は下記のとおりとし、数字
はフィルムの厚さを示し、単位はμmである。 ・ON:二軸延伸ナイロン ・PE:ポリエチレン ・Al:アルミニウム箔 ・//:ON/PE/Al/PEの積層フィルムとPE
フィルムが接着されずに二重袋になっていることを示
す。
【0041】袋のサイズ及び製袋:上記ON/LMD
/PEとPEの2枚のフィルムを用いて、450mm×
570mmの大きさの二重袋を作製した。注出口31
は、図4(a)に示すように、上側のフィルム30aの
横方向(450mm)の中央で、縦方向(570mm)
の端から60mmの位置に直径42mmの穴を開けて、
その穴の周辺の上側フィルム30aの内側(図3(b)
においては下側)に注出口31のフランジ33をヒート
シールした。また、中栓32は、下側フィルム30bの
内側(図3(b)においては上側)にヒートシールし
た。尚、中栓32の取り付け位置は、注出口31と嵌合
できるように、注出口31と同じ位置にした。
【0042】注出口及び中栓の作製:ポリエチレンの
射出成形により、図4(b)に示した形状で、注出口の
口径が30mmφ、高さ20mmの成形品を作製した。
【0043】次に、中栓32を取り付けた下側フィルム
30bの上に注出口31を取り付けた上側フィルム30
aを重ね合わせ、図4(b)に示すように、中栓32に
Oリング35を嵌めて、注出口31の下側から中栓32
を嵌合した。次いで、重ね合わせた上側フィルム30a
と下側フィルム30bを密着させてフィルム間の空気を
できるだけ排除して4方をヒートシールし、図4(a)
に示すように、ヒートシール部36を形成してBIB用
内袋2を作製した。また、図4(b)に示すように、下
側フィルム30bの中栓32の凹部に相当する部分を切
り取り、中栓32の凹部に中栓着脱装置41が着脱でき
るようにした。
【0044】上記のように作製したBIB用内袋2は、
公知の方法により、袋の内面の吸収線量が15kGy
(キログレイ)になるようにγ線を照射して、袋の内外
面を殺菌した。
【0045】上記殺菌されたBIB用内袋2に以下のよ
うにして無菌充填を行った。先ず、図1(a)に示すよ
うに、殺菌されたBIB用内袋2は、注出口31(中栓
32を嵌合させたもの)を無菌充填機のクランプ40に
セットして固定し、自動的に移動させて無菌充填ノズル
1の先端部に注出口31を密着させた。これによって、
図1(a)に示すように、無菌充填ノズル1の先端部、
充填弁先端部12a、及び注出口31、中栓32によっ
て形成される空間21は外気と遮断されて密閉状態とな
った。更に、中栓着脱装置41を中栓32に挿入して、
自動的に中栓32が注出口31から着脱できるようにし
た。
【0046】一方、 内容物3として果肉(大きさ10
〜20mm角)を含む果汁を用い、公知の方法で滅菌し
て無菌タンクに貯蔵し、その無菌タンクから圧送して内
容物供給管13を通して無菌充填ノズル1のバルブボデ
ィー11内に供給した。充填量は電磁流量計を用いて規
定量(10l)充填する方法を採用した。
【0047】図1(a)に示すように、無菌充填ノズル
1の先端部にBIB用内袋2を密着した状態で、以下の
ようにして、無菌充填ノズル1の先端部分及びBIB用
内袋の注出口部分を蒸気殺菌した。先ず、図3(a)に
示すように、蒸気通路18及び19を開放状態にし、蒸
気供給管18aから蒸気42を供給して蒸気排出管19
aから蒸気が排出できるようにした。上記状態にして、
蒸気通路18及び19、空間21及び配管内を加圧状態
にし、蒸気排出管の直後にある熱電対で測定された温度
が120℃以上になった段階で10秒維持して、無菌充
填ノズル1の先端部、充填弁先端部12a、及び注出口
31、中栓32を蒸気殺菌した。
【0048】また、プランジャー11の摺動部には、図
2に示すように、バリア室16、供給用蒸気通路14、
排出用蒸気通路15からなるスチームバリア部5を設
け、そのバリア室16内におけるプランジャー11の移
動距離が50mmとなるようにした。更に、蒸気供給通
路14には蒸気供給管14aを接続し、蒸気排出通路1
5には蒸気排出管15aを接続し、蒸気供給管14aか
ら蒸気42を供給して、バリア室16内には常時蒸気4
2が導入されている状態にし、プランジャー11の摺動
部からの微生物汚染を防止した。
【0049】次に、蒸気通路18及び19、空間21の
蒸気を排出後、図3(b)に示すように、圧縮エアー供
給口24から圧縮エアーを供給して蒸気開閉ロッド25
及び25aを移動して、蒸気開閉装置6における蒸気通
路18の出口の直後及び蒸気通路19の排出口の直前で
閉鎖した。上記のように、蒸気通路18及び19を閉鎖
することにより、内容物を充填するとき、内容物3が蒸
気通路に入り込むことを防止した。
【0050】次いで、図6(b)に示すように、中栓着
脱装置41を左方向に移動して、中栓32を注出口31
から外してBIB用内袋2の注出口31を開放状態に
し、それと同時に、プランジャー11を右方向に移動し
て充填弁12を充填口20から引き出し、無菌充填ノズ
ル1の充填口20から内容物3(果肉入り果汁)をBI
B用内袋2の中に流出させた。充填量は電磁流量計を用
いて計量し、10l充填した。
【0051】充填終了後、図6(c)に示すように、プ
ランジャー11を左方向に移動して充填弁12を充填口
20に嵌合させて内容物3の流出を止めた。次いで、図
3(a)に示すように、圧縮エアー供給口24aに圧縮
エアーを供給して、蒸気開閉装置6の蒸気通路18を開
放状態にし、蒸気供給管18aから蒸気42を供給して
蒸気通路18に送った。その結果、図6(c)に示すよ
うに、無菌充填ノズル1の先端部、充填弁先端部12
a、注出口31の内部、中栓32の注出口31に嵌合す
る部分等に付着した内容物3は蒸気42により除去され
て清浄な状態となった。
【0052】次に、上記のように、注出口31や中栓3
2等を洗浄後、蒸気開閉装置6の蒸気通路19を開放状
態にして蒸気42を供給し、図6(d)に示すように、
中栓着脱装置41を右方向に移動して、中栓32を注出
口31に嵌合し、BIB用内袋2を密封状態にして、再
度中栓32の表面を蒸気洗浄した。次いで、BIB用内
袋2をクランプ40から取り外して、図5に示すよう
に、内容物3として果肉入り果汁を充填した無菌充填製
品4を得た。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、無菌チャンバーを使用
せずに、固形物を含む内容物をBIB用内袋に効率よく
無菌充填することができる。無菌充填ノズルは、充填弁
に接続しているプランジャーが内容物を収納したバルブ
ボディーの内部を左右又は上下に摺動することにより、
充填弁で充填口を開閉して、BIB用内袋に内容物を充
填するものである。そして、プランジャーは、バルブボ
ディー内に設けられたブッシュに支持され、内容物中を
移動しながら充填弁の開閉を行っている。そのため、プ
ランジャーのスチームバリア部に出入りする部分は充填
弁が開閉する度に、内容物中を出入りするので、プラン
ジャーの摺動部から内容物の中へ微生物汚染する可能性
があり、これを防止する必要がある。
【0054】本発明の無菌充填ノズルは、充填口を開閉
するための充填弁に接続しているプランジャーの摺動部
にスチームバリア部を設けているので、プランジャー摺
動部から内容物への微生物汚染が完全に防止され、無菌
充填製品の不良率を低下させることができる。また、プ
ランジャーの摺動部のスチームバリア部は蒸気を通すだ
けの簡単な構造になっているので、メンテナンスも簡単
であり、作業能率が向上し、生産コストを低減すること
ができる。更に、スチームバリア部におけるプランジャ
ーの移動距離を大きくすることにより、充填ノズルの開
口部を広くすることができるので、内容物に大きな固形
物が混入されていても無菌充填が可能である。また、充
填弁先端部は充填口と擦り切れ可能な構造としたので、
充填終了時に、充填口に嵌合したとき、固形物は充填口
に挟まることがなくなり、固形物を含有する食品をトラ
ブルなく無菌充填できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無菌充填ノズルを用いてBIB用内袋
に無菌充填するとおきの、充填ノズル及び袋の主要部を
示した模式断面図である。
【図2】本発明の無菌充填ノズルに設けたスチームバリ
ア部の概要を示した模式断面図である。
【図3】本発明の無菌充填ノズルの先端部に設けた蒸気
開閉装置の概要を示した模式断面図である。
【図4】本発明に用いられるBIB用内袋の構成を示し
た模式図である。
【図5】BIB用内袋に内容物を無菌充填したときの無
菌充填製品の模式図である。
【図6】本発明の無菌充填ノズルを用いてBIB用内袋
に無菌充填するときの各工程を示した説明図である。
【図7】無菌充填に用いられる従来の無菌充填ノズルの
模式断面図である。
【符号の説明】
1 無菌充填ノズル 2 BIB用内袋 3 内容物 3a 内容物の固形物 4 無菌充填製品 5 スチームバリア部 6 蒸気開閉装置 10 バルブボディー 11 プランジャー 11a プランジャー先端部 12 充填弁 12a 充填弁先端部 13 内容物供給管 14 供給用蒸気通路(スチームバリア部用) 14a 蒸気供給管 15 排出用蒸気通路(スチームバリア部用) 15a 蒸気排出管 16 バリア室 18 供給用蒸気通路(蒸気開閉装置用) 18a 蒸気供給管 19 排出用蒸気通路(蒸気開閉装置用) 19a 蒸気排出管 20 充填口 21 空間 22 バルブ(蒸気供給管用) 22a バルブ(蒸気排出管用) 23 ブッシュ 24 圧縮エアー供給口(蒸気開閉ロッドの開放用) 24a 圧縮エアー供給口(蒸気開閉ロッドの閉鎖用) 25 蒸気開閉ロッド(蒸気供給用) 25a 蒸気開閉ロッド(蒸気排出用) 26 ダイヤフラム 27 ベローズ 30 袋 30a 上側フィルム 30b 下側フィルム 31 注出口 32 中栓 33 注出口のフランジ 34 中栓のフランジ 35 Oリング 36 ヒートシール部 41 中栓着脱装置 42 蒸気

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二枚の柔軟性プラスチックフィルムの周
    縁をヒートシールしてなるバッグインボックス用内袋の
    上側のプラスチックフィルムに注出口を取り付け、前記
    注出口に内側から嵌合する中栓を下側プラスチックフィ
    ルムに取り付け、前記中栓を前記注出口に嵌合してなる
    密封袋の注出口と中栓を充填ノズル先端部に装着し、注
    出口、中栓、及び充填ノズル先端で形成される空間に蒸
    気を導入して注出口と中栓の表面、充填ノズル先端及び
    空間を蒸気殺菌し、蒸気殺菌後蒸気の導入を止め、中栓
    を注出口から外すと同時に、充填ノズルのプランジャー
    を移動させることにより充填ノズルの開口部を開いて、
    内容物をバッグインボックス用内袋に無菌充填し、充填
    終了後、再度蒸気を導入して充填ノズル先端、注出口内
    面、中栓部分を蒸気で洗浄した後、中栓を注出口に嵌合
    して無菌充填を行う無菌充填ノズルにおいて、前記充填
    ノズルのプランジャー摺動部にスチームバリア部を設け
    て、内容物と接するプランジャー摺動部からの微生物汚
    染を防止したことを特徴とするスチームバリア部を有す
    る無菌充填ノズル。
  2. 【請求項2】 前記スチームバリア部が、プランジャー
    摺動部の一部に空間を設け、該空間にスチームを供給す
    るための供給通路と該空間からスチームを排出するため
    の排出通路とを設けたことを特徴とする請求項1に記載
    のスチームバリア部を有する無菌充填ノズル。
  3. 【請求項3】 前記スチームバリア部が、摺動部方向の
    長さを大きくして、プランジャーの移動距離を長くする
    ことにより、大きな固形物入りの内容物も充填可能にし
    たことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスチ
    ームバリア部を有する無菌充填ノズル。
  4. 【請求項4】 前記プランジャーに接続している充填口
    弁先端部を充填口に対して擦り切り可能な構造とし、充
    填終了時に、充填口への固形物の挟み込みをなくしたこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    のスチームバリア部を有する無菌充填ノズル。
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