JP2002080004A - 注出口付パウチに固液混合物を収容した物品の製造方法及び固形物充填装置 - Google Patents

注出口付パウチに固液混合物を収容した物品の製造方法及び固形物充填装置

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JP2002080004A
JP2002080004A JP2000274298A JP2000274298A JP2002080004A JP 2002080004 A JP2002080004 A JP 2002080004A JP 2000274298 A JP2000274298 A JP 2000274298A JP 2000274298 A JP2000274298 A JP 2000274298A JP 2002080004 A JP2002080004 A JP 2002080004A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 注出口付パウチに固液混合物を収容した物品
を、シール不良を生じることなく、容易に製造すること
可能とする方法を提供する。 【解決手段】 パウチ開口部に注出口を取り付け、その
注出口から、固形物を充填し次いで液体を充填するとい
うように、固形物、液体を分離して別個に充填する構成
とする。この構成により、小さい注出口から固形物、液
体をそれぞれ所定量ずつ良好に充填でき、シール不良の
無い且つ所定量の固液混合物を収容した物品を製造でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、注出口付パウチに
固液混合物を収容した物品の製造方法及びその方法の実
施に用いる固形物充填装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種レトルト食品等の、樹脂製の
袋に固液混合物を充填した物品が広く知られている。こ
れらの物品に用いる袋は、通常、三方シール或いは四方
シールの袋であるので、内容物の充填に用いる開口(袋
の上端或いは下端)は大きく、このため固液混合物の充
填を容易に行うことができ、しかも、充填後のシール部
分は単に開口の両側の平坦な面を突き合わせてシールす
ればよいので、シールも容易であった。
【0003】また、従来より、ガゼット型又はスタンド
型のパウチに注出口を取り付けた注出口パウチも多く使
用されている。これらの注出口パウチには、多くの場合
液体のみが充填されており、固形物を含むものとして
は、つぶつぶの入ったジュース程度であり、固形物はき
わめて少量であった。これらの内容物は、流動性が大き
いため、開口面積の小さい注出口から、支障なく充填す
ることができ、このため、パウチに注出口を取り付けた
後、その注出口から充填する方法が採られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近、注出口付パウチ
にも、例えば、おかゆ等の固形物の多い固液混合物を充
填する要望が生じてきた。ところが、注出口付パウチに
取り付けている注出口は通常、内径が8mm程度ときわ
めて小さいため、固形物の多い固液混合物をその注出口
から充填することはきわめて困難である。そこで、パウ
チの上端に注出口を取り付ける前に、パウチ上端の開口
から固液混合物を充填し、その後、その開口に注出口を
取り付けることが考えられる。しかしながら、この方法
を採用すると、パウチ内に固液混合物を充填する際に液
滴が飛び散ってパウチの上端開口の内面を濡らすことが
あり、その開口に注出口を取り付けてシールする際、シ
ール不良の危険性が生じる。また、固液混合物充填によ
り、パウチに歪みが生じるので、注出口取り付け位置の
ずれが生じて、やはり不良品となってしまう恐れがあ
る。この種の物品における不良品は、すでに内容物が入
っているため、廃棄に手間がかかり、また原材料も合わ
せてロスとなる等の欠点が生じる。
【0005】また、パウチの底部を閉じない状態で、パ
ウチ上端に注出口を取り付け、その後、底部の開口から
固液混合物を充填し、その後底部をシールして閉じるこ
とも考えられるが、ガゼット型又はスタンド型のパウチ
は底部のシール構造が複雑であり(側面を内側に折り込
んで重なった状態になっているため)、内容物を充填し
た後でのシールでは、シール不良を生じる危険性がきわ
めて大きい。従って、この方法も到底採用できない。
【0006】本発明はかかる状況に鑑みなされたもの
で、注出口付パウチに固液混合物を収容した物品を、シ
ール不良を生じることなく、容易に製造すること可能と
する方法並びにその方法の実施に用いる固形物充填装置
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明方法は、上記した
問題点を解決するため、固液混合物を固形物と液体とに
分離し、固形物と液体とを別個に充填するように構成し
たものである。すなわち、本発明の一つの方法は、パウ
チ開口部に注出口を取り付け、その注出口から、固形物
又は液体を充填し、次いで、液体又は固形物を充填する
ことを特徴とする。このように、注出口をパウチに取り
付けた後、その注出口から内容物を充填する方法を採用
したことで、シール不良の問題は回避できる。また、開
口面積の小さい注出口から固液混合物を充填しようとす
ると濡れた状態の固形物が互いにくっついたり内壁にく
っついたりして詰まり易く、充填がきわめて困難である
が、固形物のみを液体とは別に充填する方法を採ること
で、固形物が液体で濡れていないので滑り易く、小さい
注出口からでも充填することができる。かくして、不良
品をほとんど生じることなく、注出口付パウチに固液混
合物を収容した物品を製造できる。
【0008】本発明の第二の方法は、パウチに注出口を
取り付ける前に、パウチ開口部からそのパウチ内に固形
物を充填し、次いでそのパウチ開口部に注出口を取り付
け、その後、該注出口から液体を充填することを特徴と
する。このように、注出口をパウチ開口部に取り付ける
前にそのパウチ開口部から固形物を充填することで、充
填しにくい固形物でも容易に充填が可能となる。次に、
固形物を充填した後、パウチ開口部に注出口を取り付け
るが、そのパウチ開口部の内面は、液体で濡れるという
ことがないので、液体を充填した後に注出口を取り付け
る場合に生じたようなシール不良を生じることがなく、
また、パウチには、充填すべき内容物の全量ではなく、
固形物のみを充填しているので、充填量が少なく、この
ため注出口取り付け時にパウチに生じる歪みは小さく、
注出口取り付け位置のずれがほとんど生じない。かくし
て、不良品をほとんど生じることなく、注出口付パウチ
に固液混合物を収容した物品を製造できる。
【0009】本発明の装置は、注出口パウチに注出口を
通して所定量の固形物を充填するために、所定量の固形
物を計量して供給する計量手段と、該計量手段から供給
された固形物を受け取り、細長い流れにして搬送する搬
送手段と、該搬送手段から排出される固形物を受け取
り、前記注出口の開口に案内するガイド手段を備え、そ
のガイド手段を漏斗部と、注出口の開口にほぼ等しい大
きさの排出口を備えた構成とし、その排出口を注出口の
開口に対向して配置したものである。この構成により、
計量手段が所定量の固形物を計量して搬送手段に供給
し、搬送手段がその固形物を細長い流れにしてガイド手
段に送り込み、ガイド手段はその固形物を漏斗部で受け
取り、細長い流れのままで排出口に案内し、注出口の開
口に落下させる。このため、固形物がガイド手段の排出
口の上に溜まってブロッキングを起こすことがほとんど
なく、固形物を小口径の注出口からパウチ内に良好に充
填することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明方法で製造する物品は、注
出口付パウチに固液混合物を充填したものである。パウ
チの形態は任意であるが、底部から内容物を充填し、そ
の後その底部をシールして閉じるという方法を、シール
不良を生じるため採用できないガゼット型又はスタンド
型とするのが、本発明適用の効果が大きいので、好まし
い。また、パウチに対する注出口の取り付け位置も特に
限定するものではないが、上端から内容物を充填し、そ
の後上端中央に注出口を取り付けてシールするという方
法を、シール不良を生じるため採用できないパウチ上端
中央とすることが、本発明適用の効果が大きいので好ま
しい。
【0011】注出口付パウチの中に入れる固液混合物
は、通常は食品であるが、食品以外のものでもよく、固
形物と液体に分離できるものであれば任意である。ま
た、本発明で製造する物品は、注出口付パウチに固形物
及び液体を充填したままのものでも良いし、充填後、熱
処理等によって内容物の加工、調理等を行ったもの(例
えば、米と水を充填し、その後、熱処理しておかゆ、或
いは米飯としたもの)でもよい。以下、注出口付パウチ
に、米と水を入れる場合を例にとって、本発明の実施の
形態を詳細に説明する。
【0012】図6は本発明の第一の実施の形態に係る方
法の手順を示すブロック線図である。まず、底部を閉じ
たパウチの上端開口部に注出口をシールして取り付け、
必要に応じ、リークテストを行う。次に、その注出口付
パウチに注出口から所定量の固形物(米)を充填する。
以下、この充填を詳細に説明する。
【0013】図1はこの固形物の充填に用いる充填装置
の概略構成を示す概略斜視図、図2はその概略断面図で
ある。図1、図2において、1は注出口付パウチ、2は
注出口、3は固形物(米)、4は所定量の固形物3を計
量して供給する計量手段である。計量手段4としては、
升、ウェイトチェッカー等の公知のものを適宜使用すれ
ばよい。5は計量手段4からの固形物3をその下方に案
内する漏斗、6は、計量手段4から漏斗5を通して供給
された固形物を受け取り、細長い流れにして搬送する搬
送手段である。この搬送手段6としては、図示したV字
状断面の樋を用いることができ、その他にも、U字状断
面の樋、或いは管を用いることもできる。この樋等で構
成される搬送手段6は、適度な傾斜を与えておくこと
で、固形物3が自重によって底面に沿って流れ、固形物
3の細長い流れを形成することができ、固形物3を一定
の小流量で連続的に排出できる。なお、搬送手段6に振
動発生器7を取り付けてもよく、振動発生器7で搬送手
段6を振動させることで、固形物3の細長い流れを一層
確実に形成できる。
【0014】9は、搬送手段6から排出される固形物3
を受け取り、注出口2の開口2aに案内するガイド手段
である。このガイド手段9は漏斗部9aと、注出口の開
口2aにほぼ等しい大きさの排出口9bを備えており、
その排出口9bが、所定位置に搬送されてきた注出口付
パウチ1の注出口2の開口2aに対向するように配置さ
れている。ここで、排出口9bを注出口2の開口2aに
ほぼ等しい大きさとし、その開口2aに対向するように
配置したのは次の理由による。一般に漏斗を用いて液体
或いは米等の固形物を容器に入れようとする場合、漏斗
の下端を容器内に差し込んで使用する。従って、注出口
2に固形物を充填する場合にも、漏斗の下端の細い部分
を注出口2内に挿入して使用すればよい。しかしなが
ら、この形態で漏斗を使用すると、当然、漏斗下端の注
出口2内に挿入される部分の内径は、注出口2の開口2
aよりかなり小さくなる。もともと注出口2自体が小さ
いので、その中に差し込んだ部分の内径は一層小さくな
り、固形物の敏速な排出は期待できず、注出口内に差し
込んだ部分の上に固形物の溜まりが生じ、ブロッキング
が生じ易い。この欠点を避けるには、漏斗の下端の開口
を極力大きくすることが好ましく、本発明では、ガイド
手段9の下端に形成した排出口9bを注出口2内に差し
込まず、注出口2の開口2aに対向する位置に配置し、
その排出口9bを大きくしている。ただし、この排出口
9bを注出口2の開口2aよりも大きくすると、排出口
9b内に注出口2の上端が段を形成するような形で存在
することとなり、その段に固形物がぶつかって、固形物
の流れを阻害し、詰まりを生じ易くなる。これを避ける
ため、排出口9bを開口2aにほぼ等しい大きさとし、
ガイド手段9の内面と注出口2の内面とが段差を形成す
ることなく連なるようにしている。排出口9bを注出口
2の外側に配置しても、排出口9bと注出口2の間隔d
を固形物3が周囲にこぼれないように小さく、例えば、
0.5mm以下としておくことで、固形物3を支障なく
注出口2に送り込むことができる。
【0015】ガイド手段9は、搬送手段6から排出され
る固形物3を下方の排出口9bに案内し、その排出口9
bを経て注出口2の開口2aに送り込むものである。こ
のガイド手段9から注出口2の開口2aに、詰まりを生
じることなく且つ敏速に固形物3を充填するには、固形
物3が排出口9bや開口2aの上に溜まることなく、開
口2aを敏速に通り過ぎる形態とするのが良い。換言す
れば、固形物3が排出口9bを通過する際の速度を大き
くしておくのがよい。このため、ガイド手段9の漏斗部
9aは送り込まれた固形物3を円滑に案内し、加速して
排出口9bから送り出すことができるものが好ましく、
これを達成するため、漏斗部9a内面は突起、凹凸等の
無い平滑な面としておく。また、漏斗部9aの内面の開
度αは、固形物3を加速する上からは小さい方が好まし
く、通常、120度以下、好ましくは75度以下、更に
好ましくは30度以下とする。漏斗部9aの長さLは、
上端の開口を大きくして固形物を受入れ易くし、且つ供
給された固形物3の加速を大きくする上からは、長い方
がよいが、あまり長くすると装置が大型化する。これら
を考慮すると、20〜40cm程度が好ましく、30c
m程度が一層好ましい。
【0016】次に、上記構成の充填装置による充填動作
を説明する。注出口付パウチ1が搬送されてきて図1、
図2に示す位置に停止する。なお、この注出口パウチ1
は、固形物3を入れた時にその固形物3が容易に内部に
入るよう、予め膨らませておくことが好ましい。計量手
段4が所定量の固形物3を計量して搬送手段6に供給
し、搬送手段6はその固形物3を細長い流れの形態で下
流に搬送し、ガイド手段9に供給する。ガイド手段9に
供給された固形物3は漏斗部9aの内面に沿って加速し
ながら落下し、排出口9bを経て注出口2の開口部2a
内に送り込まれる。この際、搬送手段6がガイド手段9
に送り込む固形物3の流量は、ガイド手段9に供給され
た固形物3が排出口9bの上にほとんど溜まることな
く、直ちに排出口9bを通り抜けて注出口2内に送り込
まれるように定めておく。これにより、固形物3が排出
口9bの上でブロッキングを生じるということがなく、
良好に注出口2に送り込まれる。なお、搬送手段6から
ガイド手段9への固形物3の流量をこのように設定をし
ておいても、固形物3が排出口9bの上に溜まることが
ある。しかしながら、排出口9bの上に生じる固形物3
の溜まり量があまり多くなければ、固形物はブロッキン
グを生じることなく排出口9bから流下してゆくので、
特に支障はない。なお、図2に示すように、ガイド手段
9に適当な振動発生器11を取り付け、ガイド手段9を
振動させる構成としてもよい。この構成とすると、排出
口9bの上に固形物3が溜まることを一層防止できると
共にブロッキングの発生を一層防止できる。本発明者ら
が確認したところ、固形物の最大寸法が注出口2の最小
径にほぼ等しいものまで図1、図2に示す装置で注出口
2へ充填可能であり、固形物の最大寸法が注出口2の最
小径よりも1mm以下のものであれば、ほとんど詰まり
を生じることなく充填可能であった。
【0017】なお、上記した実施の形態では、ガイド手
段9に投入された固形物3を自重のみによって注出口2
に送り込んでいるが、ガイド手段9内の固形物3を適当
な手段で加速して注出口2内に送り込むことも可能であ
る。図3はその場合の実施の形態を示す概略断面図であ
る。この実施の形態に用いるガイド手段9Aは、漏斗部
9aと排出口9bとの間に、圧縮空気を用いた吸引手段
9cと、その下流のエア抜き手段9dを備えた構成のも
のである。この吸引手段9cは中央の通路9caに周囲
に圧縮空気供給室9cbを形成し、ノズル孔9ccから
圧縮空気を斜め下方に高速で吹き出すことにより、中央
の通路9caに漏斗部9aから下方に向かう高速空気流
を生じさせるものであり、この空気流によって固形物3
を高速で注出口2に向かって搬送することができる。ま
た、エア抜き手段9dは、通路9caを囲む通路に固形
物3を通すことのできない大きさの複数のスリットを形
成したものであり、ここから空気を外部に排出できる。
この構成のガイド手段9Aを用いることにより、漏斗部
9aに供給された固形物3が吸引手段9cで加速され、
高速で注出口2内に送り込まれる。また、吸引手段9c
が固形物3を加速するため、漏斗部9aに供給された固
形物3の、吸引手段9cの入口に達した時の速度が小さ
くても、その固形物3を敏速に注出口2に送りこむこと
ができ、このため、漏斗部9aの長さを短くしても、吸
引手段9cの入口の部分に固形物の溜まりが生じにく
く、従ってブロッキングの発生を防止できる。更に、固
形物3の供給流量を多くしても、吸引手段9cの入口の
部分に固形物の溜まりが生じにくく、従ってブロッキン
グが生じにくく、このため、充填速度を上げることがで
きる。また、この吸引手段9cを用いると、空気が注出
口2に向かって吹き付けられるため、それによってパウ
チが膨らまされ、固形物3を一層入れ易くなるという利
点も得られる。
【0018】なお、図3の実施の形態では、吸引手段9
cの通路9caと排出口9bとを同じ面積としている
が、図4に示すように、吸引手段9cの通路9caを排
出口9bより大きくすることも可能であり、この構成を
採用することにより、固形物3のブロッキングが生じに
くく、固形物の充填速度を一層上げることができる。ま
た、ガイド手段9Aは図3に示すように注出口2と同一
軸線上に位置するように配置する場合に限らず、図5に
示すように、ガイド手段9Aを注出口2に対して傾斜さ
せて配置してもよい。図1、図2に示すガイド手段9も
同様に注出口2に対して傾斜させてもよい。
【0019】再び図6を参照する。上記した手順で注出
口付パウチに所定量の固形物(米)を充填した後は、注
出口から液体(水)を充填する。この液体充填は公知の
方法で容易に実施可能である。以上のようにして、注出
口パウチに対して所定量の固液混合物を充填する。
【0020】その後は、必要に応じ、以下の操作を行
う。すなわち、口部洗浄、注出口の口栓シール(口栓シ
ールを行わない場合はキャッピング)、ウエイトチエッ
ク、熱処理(レトルト、ボイル、スチーム殺菌等)によ
る内容物の加工又は調理、注出口へのキャッピング等を
行う。以上により、注出口付パウチへ内容物を充填した
製品が製造される。
【0021】なお、図6に示す実施の形態では、注出口
付パウチに固形物を充填した後、液体充填を行っている
が、液体充填を固形物充填に先立って行うように変更し
てもよい。ただし、注出口が濡れた状態で、固形物をそ
の注出口から充填しようとすると、固形物が注出口の壁
面に付着して詰まる恐れがあるので、注出口を乾燥した
後で行うことが好ましい。この乾燥工程を不要とする上
から、先に固形物を充填するのがよい。
【0022】図7は本発明の第二の実施の形態に係る方
法の手順を示すブロック線図である。この方法ではま
ず、底部を閉じたパウチの上端開口部から固形物を充填
する。このパウチ開口部は、注出口に比べてはるかに大
きいので、固形物充填は簡単に実施できる。次に、その
パウチの上端開口部に注出口をシールして取り付ける。
この際、パウチの上端開口部は濡れていないので、シー
ル不良を生じることなく注出口を容易に取り付けること
ができる。次いで、必要に応じ、リークテストを行った
後、注出口から液体(水)を充填する。以後は、第一の
実施の形態と同様に、必要に応じ、以下の操作を行う。
すなわち、口部洗浄、注出口の口栓シール(口栓シール
を行わない場合はキャッピング)、ウエイトチエック、
熱処理(レトルト、ボイル、スチーム殺菌等)による内
容物の加工又は調理、注出口へのキャッピング等を行
う。以上により、注出口付パウチへ内容物を充填した製
品が製造される。
【0023】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本願第
一の発明方法は、パウチ開口部に注出口を取り付け、そ
の注出口から、固形物及び液体を別個に、順次、充填す
る構成としたことにより、シール不良が生じることがな
く、また、固形物のみを液体とは別に充填する方法を採
用したことで小径の注出口から支障なく所定量の固形物
を充填でき、固形物、液体ともに充填量を確実に均一化
でき、不良品をほとんど生じることなく、注出口付パウ
チに固液混合物を収容した物品を製造できるという効果
を有している。
【0024】また、本願第二の発明方法は、パウチに注
出口を取り付ける前に、パウチ開口部からそのパウチ内
に固形物を充填し、次いでそのパウチ開口部に注出口を
取り付け、その後、該注出口から液体を充填する構成と
したことで、所定量の固形物を容易に充填でき、その後
の注出口取り付けに当たってもシール不良を生じること
がなく、その後注出口から所定量の液体を充填すること
で、固形物、液体ともに充填量を確実に均一化でき、不
良品をほとんど生じることなく、注出口付パウチに固液
混合物を収容した物品を製造できるという効果を有して
いる。
【0025】本発明の充填装置は、所定量の固形物を計
量して供給する計量手段と、該計量手段から供給された
固形物を受け取り、細長い流れにして搬送する搬送手段
と、該搬送手段から排出される固形物を受け取り、前記
注出口の開口に案内するガイド手段を備え、そのガイド
手段を漏斗部と、注出口の開口にほぼ等しい大きさの排
出口を備えた構成とし、その排出口を注出口の開口に対
向して配置するという構成としたことにより、詰まりや
すい固形物を取り扱っているにも係わらず、固形物がガ
イド手段の排出口の上に溜まってブロッキングを起こす
ことがほとんどなく、固形物を小口径の注出口からパウ
チ内に良好に充填することができるという効果を有して
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る充填装置の概略斜視
【図2】図1に示す装置の概略断面図
【図3】本発明の他の実施の形態に係る充填装置の概略
断面図
【図4】本発明の更に他の実施の形態に係る充填装置の
概略断面図
【図5】本発明の更に他の実施の形態に係る充填装置の
概略断面図
【図6】本発明の実施の形態に係る製造方法のブロック
線図
【図7】本発明の他の実施の形態に係る製造方法のブロ
ック線図
【符号の説明】
1 注出口付パウチ 2 注出口 2a 開口 3 固形物 4 計量手段 5 漏斗 6 搬送手段 7 振動発生器 9、9A ガイド手段 9a 漏斗部 9b 排出口 9c 吸引手段 9d エア抜き手段 11 振動発生器
フロントページの続き (72)発明者 岩瀬 達彦 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 3E018 AA06 AB08 BA02 BA08 BB01 BB03 BB08 CA06 DA02 DA04 EA01 3E055 AA01 AA07 AA09 CB08 EA01 FA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パウチ開口部に注出口を取り付け、その
    注出口から、固形物又は液体を充填し、次いで、液体又
    は固形物を充填し、その後注出口を閉じることを特徴と
    する、注出口付パウチに固液混合物を収容した物品の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 パウチ開口部からそのパウチ内に固形物
    を充填し、次いでそのパウチ開口部に注出口を取り付
    け、その後、該注出口から液体を充填し、注出口を閉じ
    ることを特徴とする、注出口付パウチに固液混合物を収
    容した物品の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記パウチが、ガゼット型又はスタンド
    型のパウチであることを特徴とする請求項1又は2記載
    の、注出口付パウチに固液混合物を収容した物品の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記固形物が米であることを特徴とする
    請求項1から3のいずれか1項記載の、注出口付パウチ
    に固液混合物を収容した物品の製造方法。
  5. 【請求項5】 注出口付パウチ内に固形物及び液体を充
    填した後、熱処理することで内容物の加工又は調理を行
    うことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載
    の、注出口付パウチに固液混合物を収容した物品の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 注出口付パウチに注出口を通して固形物
    を充填する装置であって、所定量の固形物を計量して供
    給する計量手段と、該計量手段から供給された固形物を
    受け取り、細長い流れにして搬送する搬送手段と、該搬
    送手段から排出される固形物を受け取り、前記注出口の
    開口に案内するガイド手段を備え、該ガイド手段が漏斗
    部と、前記注出口の開口にほぼ等しい大きさの排出口を
    備え、該排出口が注出口の開口に対向するように配置さ
    れていることを特徴とする固形物充填装置。
  7. 【請求項7】 前記ガイド手段が漏斗部と排出口との間
    に、圧縮空気を用いた吸引手段と、その下流のエア抜き
    手段を有することを特徴とする請求項6記載の固形物充
    填装置。
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