JPH076103U - 可動式充填ノズルを備えた充填装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は可動式充填ノズルを備えた充填装置
に関し、さらに詳しくは流動体を容器に充填するに際
し、その充填ノズルを水平方向に可動式に構成して充填
効率を向上させた充填装置に関する。 【構成】 少なくとも２個の容器が載置可能となる大き
さの秤台の所定位置に、少なくとも２個の容器を安定保
持することができる保持治具を設け、該保持治具に係止
される複数容器の各口部上方位置に切換状に移動可能と
なる充填ノズルを取付けたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は可動式充填ノズルを備えた充填装置に関し、さらに詳しくは流動体を 容器に充填するに際し、その充填ノズルを水平方向に可動式に構成して充填効率 を向上させた充填装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、流動体（液体、クリーム体、泡体等あらゆる状態のものを含む）を小規 模な充填装置により充填するケースとしては、充填ノズルを固定状態に取付け、 この充填ノズルの下方に充填用の小分け容器を作業員がハンドにてセットし、そ の容器への充填完了後、その容器をセット位置から取り出すと同時に、次の容器 を空になったセット位置に新たに設置する構成のものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記の如き従来装置によれば、充填完了後から次の容器をセット位置に設置す るまでの時間は、充填ノズルを開状態にできない無駄な時間であり、その時間が 長くなれば流動体の充填効率が著しく悪くなるという問題点があった。

【０００４】 特に、ポリエチレンの袋を段ボール箱等に収納する形式のバッグインボックス 容器のような場合では、圧縮状態にあるポリエチレン袋を広げながら口部を正確 に所定位置に係止させなければならないから、次の新たな容器を所定位置に設置 するに際し、かなりの時間を要していた。

【０００５】 さらに、充填完了後に別の工程が組込まれるような場合には、新たな容器の設 置のタイミングがさらに遅れ、ロス時間の発生も大幅となっていた。

【０００６】 本考案は、充填ノズルを水平方向に可動式になるよう構成して、上記の問題点 を解消させた可動式充填ノズルを備えた充填装置を提供せんとするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

このため本考案は、少なくとも２個の容器が載置可能となる大きさの秤台の所 定位置に、少なくとも２個の容器を安定保持することができる保持治具を設け、 該保持治具に係止される複数容器の各口部上方位置に切換状に移動可能となる充 填ノズルを取付けたことを特徴とする可動式充填ノズルを備えた充填装置である 。

【０００８】

【作用】

上記した本考案の充填装置によれば、秤台上には、常時最低２個の容器を設置 しておくことが可能であり、一方の容器への充填作業中に、他方の容器の取り外 し、又は取付け作業を行う時間が確保できる。

【０００９】 このため、一方の容器への流動体の充填が完了した際には、次の容器の受け入 れ体制の準備は整い、充填ノズルを水平移動させることにより他方の容器の口部 の上方位置へ充填ノズルが移動し、無駄な充填停止時間を置くことなく充填作業 の再開が可能となる。このため連続的に、充填ノズルによる流動体の充填が行わ れる。

【００１０】

【実施例】

以下、図面に従って本考案の実施例を説明する。 図１は本考案の充填装置の斜視図であって、作業用架台１の上面に秤台２が載 置されている。

【００１１】 この秤台２の内部には、秤のような自動計量機構（特に図示しない）が内蔵さ れており、秤台２の上面には常時最低２個の容器３ａ、３ｂが設置可能である。

【００１２】 秤台２の上面には、２個の容器を安定保持することができる保持治具４が設け られている。保持治具４の適所には、容器３ａ、３ｂの口部５ａ、５ｂを挾み込 んで保持することができるブラケット４ａ、４ｂが存在する。

【００１３】 このブラケット４ａ、４ｂに、容器３ａ、３ｂの口部５ａ、５ｂを挾み込み、 一方の容器３ａの口部５ａの上方には充填ノズル６を設置し、この充填ノズル６ の根元付近には充填ノズルを移動させるための移動機構が設けられる。

【００１４】 即ちエアシリンダー７には、切り替えバルブ９のレバー１０を操作することに より、コンプレッサー（特に図示しない）よりホース１１並びにチューブ８ａ、 ８ｂを経由して高圧エアーが送り込まれ、切り替えバルブ９のレバー１０の位置 に応じてエアシリンダー７の前進又は後退が行われ、その動きに対応してロッド １２が出没し、ロッド１２と充填ノズル７を繋ぐロッド連結部１３も移動するこ とにより、充填ノズルの位置切換が行われる。

【００１５】 図中符号１４は、加圧状態の流動体を充填ノズル６に送り込むための供給ホー スである。また符号１５は、充填ノズルの開閉スイッチで、充填ノズル移動時の 垂れ落ちを防止するためにノズル先端を必要に応じて開閉させるためのものであ る。

【００１６】 本考案は上記の構成に係り、エアーシリンダー７を後退させた状態では、充填 ノズル６が容器３ａの口部５ａ上方に位置し、容器３ａへの充填量が所定量（例 えば充填ノズルを１分４０秒開状態にすることにより、約１０Ｋｇの流動体が充 填される）に達すると、秤台２内の秤がこの充填完了状態を検知し、検知信号を 送って切り替えバルブ９のレバー１０を自動又は手動により切り替え、それによ りホース１０からの高圧エアーをチューブ８ｂ経由に切り替えてエアーシリンダ ー７に送り込むことになる。

【００１７】 その結果、エアーシリンダー７は図１においてロッド１２を伸出させる方向に 伸び、ロッド連結部１３と共に充填ノズル６も容器３ｂの方向に水平移動するこ とになる。充填ノズル６が容器３ｂの直上に達したら、直ちに充填ノズルより流 動体の充填が開始される。

【００１８】 充填ノズルが容器３ｂに流動体を充填している間（上記の例では、約１分４０ 秒間）に、容器３ａの蓋を閉め、容器３ａをブラケット４ａから取り出し、その 後に空き状態となったブラケット４ａ位置に、新たに次の容器３ａを挾み込む。

【００１９】 ついで、容器３ｂへの流動体の充填が完了したら、先と同様の手順にてエアー シリンダー７への高圧エアーの通路をチューブ８ａに切り替え、充填ノズルを容 器３ａの上方に再度水平移動させる。

【００２０】 この操作を繰り返すことにより、流動体の充填作業を、時間を無駄にすること なく連続的に行うことが可能となる。

【００２１】

【考案の効果】

よって本考案によれば、充填ノズルを可動式にしたので、容器の取り外し、取 付けに要する時間を確保することができ、従って流動体の充填作業効率が著しく 良好となる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の充填装置の斜視図である。

【図２】容器３ｂに流動体を充填している状態の、要部
正面図である。

【図３】容器３ｂへの流動体の充填が完了した状態の、
要部正面図である。

【図４】容器３ａの上方位置に、充填ノズルが移動した
状態の、要部正面図である。

【図５】容器３ａに流動体を充填している状態の、要部
正面図である。

【図６】前図の状態において、容器３ｂを取り外してい
る状態の、要部正面図である。

【図７】前図の状態において、新たな容器３ｂをブラケ
ットに取付けている状態の、要部正面図である。

【符号の説明】

１ 作業用架台 ２ 秤台 ３ａ、３ｂ 容器 ４ 保持治具 ４ａ、４ｂ ブラケット ５ａ、５ｂ 容器の口部 ６ 充填ノズル ７ エアーシリンダー ８ａ、８ｂ チューブ ９ 切り替えバルブ １０ レバー １１ ホース １２ ロッド １３ ロッド連結部 １４ 供給ホース １５ 開閉スイッチ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも２個の容器が載置可能となる
   大きさの秤台の所定位置に、少なくとも２個の容器を安
   定保持することができる保持治具を設け、該保持治具に
   係止される複数容器の各口部上方位置に切換状に移動可
   能となる充填ノズルを取付けたことを特徴とする可動式
   充填ノズルを備えた充填装置。
2. 【請求項２】 少なくとも２個の容器が載置可能となる
   大きさの秤台の所定位置に、少なくとも２個の容器を安
   定保持することができる保持治具を設け、該保持治具に
   係止される複数容器の各口部上方位置に切換状に移動可
   能となる充填ノズルを取付け、秤台から発せられる重量
   チェック信号により前記充填ノズルの位置切換が自動的
   に行われるようにしたことを特徴とする可動式充填ノズ
   ルを備えた充填装置。