JP7121339B2 - チャンバ殺菌セットおよびチャンバ殺菌用閉鎖部材,ならびに殺菌充填装置および方法 - Google Patents

チャンバ殺菌セットおよびチャンバ殺菌用閉鎖部材,ならびに殺菌充填装置および方法 Download PDF

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Description

この発明はチャンバ殺菌セットおよびチャンバ殺菌用閉鎖部材,ならびに殺菌充填装置および方法に関する。
バッグインボックス(Bag In Box,以下,「BIB」と略する)は,プラスチック製の内袋(内容器)(Bag)と段ボールケースを主体とする外容器(Box)とから構成される液体(粘体や固形入り液体を含む)用の組合せ容器であり,省資源化,省エネルギー化,易廃棄化等の要求に応えることができる環境配慮型包装容器として注目を集めている。
BIB用内袋にはスパウト(注ぎ口)が設けられている。スパウトは,内袋に充填された内容物を外に注ぎ出すために用いられるのみならず,内容物を内袋に充填するときにも用いられる。
内容物が特に食品である場合,内容物を内袋に充填するときの雑菌混入を防ぐために,内容物の充填は殺菌(滅菌)処理された充填室内において行われる。多くの場合,内袋全体ではなく殺菌処理された充填室にスパウト部分のみが入れられる。充填室を提供するチャンバには,内袋のスパウト部分を充填室に入れるためのスパウトが通る孔(スパウト通過孔)があけられている。
チャンバ内(充填室)は,定期的に,たとえば1日1回,殺菌(滅菌)処理される。チャンバ内の殺菌処理は薬剤殺菌と蒸気殺菌とに大別されるが,内袋に充填される内容物が食品のときには,薬剤混入防止,作業者への安全性の観点から蒸気殺菌が採用されることが多い。スパウト通過孔を閉じたチャンバ内に高温の蒸気を供給することによって,チャンバ内の蒸気殺菌は行われる。
チャンバ内を蒸気殺菌するとき,スパウト通過孔は閉じられる。スパウト通過孔の閉鎖には,スパウト通過孔に沿う形状を備えるCIP(Cleaning In Place )アダプタが用いられる。蒸気漏れを防ぐために,多くのCIPアダプタにはその内面全面にシリコン板が貼り付けられている。しかしながら,これだけでチャンバに耐圧性を持たせるのは難しく(蒸気が漏れる),大気開放状態で蒸気殺菌を行っているのが現状である。大気開放状態(0.1MPa)における蒸気の温度は約100℃程度であり,100℃を超える温度において死滅する耐熱性菌を殺菌することはできない。
特許文献1は,チャンバのスパウト通過孔を閉じてチャンバ内を蒸気殺菌するのではなく,チャンバ全体を碗状の蓋部材によって覆い,チャンバ全体を殺菌する殺菌装置を開示する。殺菌時にチャンバ全体を覆う大きさの蓋部材は金属製で重量物であり,これを取り付ける作業が必要とされるので,当然に作業者への危険性が生じ,また作業の労力も大きい。
特開2005-335724号公報
この発明は,側面から底面にかけて連続してあけられたチャンバのスパウト通過孔を2面同時に閉じることができるようにすることを目的とする。
この発明はまたチャンバに耐圧性を持たせることを目的とする。
この発明によるチャンバ殺菌セットは,バッグインボックスの内袋のスパウトが通過するスパウト通過孔が側面から底面にかけて連続してあけられたチャンバと,上記スパウト通過孔があけられたチャンバの側面および底面に沿う形状を備え,かつ上記スパウト通過孔の全体を覆う大きさを有する閉鎖部材(たとえばCIPアダプタ)とを備え,上記閉鎖部材の内面に,上記閉鎖部材が上記チャンバに取り付けられたときに,上記スパウト通過孔の周囲の上記チャンバの側面および底面に密着する弾性Oリングが設けられていることを特徴とする。
この発明は,チャンバ殺菌用閉鎖部材も提供する。この発明によるチャンバ殺菌用閉鎖部材は,バッグインボックスの内袋のスパウトが通過するスパウト通過孔が側面から底面にかけて連続してあけられたチャンバを殺菌するときに,上記スパウト通過孔を閉じるものであって,上記スパウト通過孔があけられたチャンバの側面および底面に沿う形状を備え,かつ上記スパウト通過孔の全体を覆う大きさを有しており,内面に,上記チャンバに取り付けられたときに,上記スパウト通過孔の周囲の上記チャンバの側面および底面に密着する弾性Oリングが設けられていることを特徴とする。
この発明によると,チャンバの側面から底面にかけて連続してあけられたスパウト通過孔を閉じる(覆う)閉鎖部材をチャンバに取り付けると,弾性Oリングが,スパウト通過孔の周囲においてチャンバの側面および底面に密着し,チャンバの側面と底面の2面において,同時に,上記スパウト通過孔を気密に閉鎖することができる。弾性Oリングはスパウト通過孔を全周にわたって閉じる(隙間を無くす)ので,チャンバ内に蒸気を供給してもチャンバと閉鎖部材の間から蒸気が漏れることがない。チャンバ内部の圧力を高めることもでき,これによって高温の蒸気を用いてチャンバ内を殺菌することができる。
好ましくは,上記スパウト通過孔があけられたチャンバの側面および底面が滑らかな曲面でつながっている。スパウト通過孔を閉じる閉鎖部材はスパウト通過孔があけられたチャンバの側面および底面に沿う形状を備えるので,閉鎖部材も滑らかな曲面(内面)を持つものとなる。スパウト通過孔があけられたチャンバの側面および底面に,これらの境界を含めて弾性Oリングをスムーズに沿わせることができるので,蒸気漏れを生じさせる隙間の発生を確実に防ぐことができる。
一実施態様では,上記閉鎖部材の内面に,横断面が台形のOリング嵌め込み溝が形成されており,上記Oリング嵌め込み溝に,上記Oリング嵌め込み溝の開口幅よりも大きく,かつ上記Oリング嵌め込み溝の深さよりも大きい直径を持つ断面円形の弾性Oリングが嵌め込まれている。弾性Oリングを,取り替え可能に,しかしながらしっかりと,閉鎖部材の内面に取り付けることができる。弾性Oリングの直径がOリング嵌め込み溝の深さよりも大きいので,Oリング嵌め込み溝に嵌め込まれた弾性OリングはOリング嵌め込み溝からはみ出す。このはみ出した部分を,チャンバの側面および底面に密着させることができる。
一実施態様では,上記閉鎖部材に,上記Oリング嵌め込み溝に連続するドレン排出孔があけられている。Oリング嵌め込み溝に溜まったドレンを,ドレン排出孔を通じて外に排出することができる。
一実施態様では,上記チャンバの内部の隅部に,上記隅部を塞ぐコーナー蓋が設けられている。ドレンが溜まりやすいチャンバ内部の隅部をコーナー蓋によって塞いでおくことで,チャンバ内におけるドレン溜まりの発生を防止ないし軽減することができる。
この発明は,上述した閉鎖部材を用いてチャンバ内を殺菌し,その後,殺菌(滅菌)雰囲気下のチャンバ内において,内容物をバッグインボックスの内袋に充填する殺菌充填装置も提供する。この発明による殺菌充填装置は,チャンバ内に蒸気を供給する蒸気供給機構,上記チャンバ内に内容物を供給する内容物供給機構,および上記チャンバの側面から底面にかけて連続してあけられているスパウト通過孔を通じて,バックインボックスの内袋のスパウトをチャンバ内に搬送する搬送機構を備え,上記スパウト通過孔があけられたチャンバの側面および底面に沿う形状を備え,かつ上記スパウト通過孔の全体を覆う大きさを有しており,上記スパウト通過孔の周囲の上記チャンバの側面および底面に密着する弾性Oリングが内面に設けられている閉鎖部材が上記チャンバに取り付けられているときに,上記蒸気供給機構によって上記チャンバ内が殺菌され,上記閉鎖部材が取り外されることによって現われる上記スパウト通過孔を通じて,上記搬送機構によって上記バッグインボックスの内袋のスパウトが上記チャンバ内に搬送され,上記チャンバ内に搬送された上記スパウトを通じて,上記内容物供給機構によって上記チャンバ内で上記内袋に内容物が充填される。
この発明は,殺菌(滅菌)雰囲気下においてバッグインボックスの内袋に内容物を充填する殺菌充填方法も提供する。この発明による殺菌充填方法は,スパウト通過孔があけられたチャンバの側面および底面に沿う形状を備え,かつ上記スパウト通過孔の全体を覆う大きさを有しており,上記スパウト通過孔の周囲の上記チャンバの側面および底面に密着する弾性Oリングが内面に設けられている閉鎖部材を,上記チャンバに取り付けて上記スパウト通過孔を閉鎖し,上記閉鎖部材を用いて上記スパウト通過孔を閉鎖しているときに,上記チャンバ内に蒸気を供給することによって上記チャンバ内を殺菌し,上記閉鎖部材を取り外すことによって現われる上記スパウト通過孔を通じて,バッグインボックスの内袋のスパウトを上記チャンバ内に搬送し,チャンバ内に搬送されたスパウトを通じて上記チャンバ内で上記内袋に内容物を充填するものである。
BIB無菌充填システムの一部を概略的に示す斜視図である。 殺菌時の無菌チャンバの側面図である。 (A)および(B)はBIB無菌充填システムの概略的構成を示すブロック図である。 殺菌時に無菌チャンバの開口を閉じるCIPアダプタを示す斜視図である。 図4のV-V線に沿う端面図である。
図1はBIB(Bag In Box)(バッグインボックス)無菌充填システム(無菌充填装置)を概略的に示すもので,BIB用内袋の一部と無菌チャンバの一部とを斜視的に示している。図2は無菌チャンバの一部破断側面図であり,無菌チャンバ内を殺菌するときの様子を示している。
BIB無菌充填システムは,無菌(滅菌)雰囲気とされた無菌チャンバ10のなかで,バッグインボックスの内袋20内に内容物を充填しかつキャップを脱着するシステムである。図1に示すように,BIB無菌充填システムは,無菌チャンバ10と,無菌チャンバ10に向けて内袋20を搬送する一対の搬送ガイド31(図1において一点鎖線で示す)を備えている。
内袋20は,方形の正面フィルム21と背面フィルム22とをそれらの四辺において熱溶着させた四方シール・タイプのもので,正面フィルム21の上部中央に,射出成形によって成形されたスパウト(注ぎ口)23が熱溶着によって取り付けられ,かつスパウト23を塞ぐキャップ24が取り付けられたものである。正面,背面フィルム21,22には複数種類のフィルムを積層させた積層フィルムが用いられる。積層フィルムの内層フィルムには,たとえばLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)が用いられ,外層フィルムにはLLDPEと各種のバリア基材(延伸ナイロン,EVOH(エチレン-ビニルアルコール共重合体)など)のラミネートフィルムが用いられる。長手方向にミシン目でつながった連続する内袋20を無菌チャンバ10に供給してもよいし,一枚ずつ切り離された内袋20を無菌チャンバ10に供給してもよい。一般には,無菌チャンバ10に供給される前に内袋20はあらかじめガンマ線によって滅菌される。
図1,図2を参照して,無菌チャンバ10は,その一側面(前面)から底面にかけて連続する開口11,12が形成された,概略直方体状の金属製たとえばステンレス製の中空の筐体である。無菌チャンバ10の前面および底面との境界にはたとえばR30(半径30mm)の曲面が形成されている。前面にあけられた開口(以下,前面開口と呼ぶ)11の幅と,底面にあけられた開口(以下,底面開口と呼ぶ)12の幅は等しく,これらの幅は内袋20に設けられたスパウト23およびキャップ24の直径よりも大きい。また,前面開口11の高さも内袋20のスパウト23およびキャップ24の高さ(突出し量)よりも高い。底面開口12の長さは無菌チャンバ10の底面の長さのおおよそ半分程度である。搬送ガイド31に沿って無菌チャンバ10に向けて搬送される内袋20は,そのスパウト23およびキャップ24が無菌チャンバ10の前面開口11を通過し,底面開口12に沿って無菌チャンバ10の内部の奥に送られる。内袋20の袋体は無菌チャンバ10の内部には入らず,無菌チャンバ10の底面の外面側に位置する。無菌チャンバ10にあけられている前面開口11および底面開口12を,以下,包括的に「スパウト通過孔11,12」と呼ぶ。
無菌チャンバ10の上面には,無菌チャンバ10の内部につながる内容物注入パイプ15が固定されている。また,詳細な図示は省略するが,無菌チャンバ10内には,無菌チャンバ10の内部に搬送された内袋20のスパウト23内に挿入されるノズルを先端に備え,内袋20内に内容物を充填する充填装置(図示略)が設けられており,この充填装置と内容物注入パイプ15とが無菌チャンバ10の内部において連通している。内容物注入パイプ15は,内容物,たとえば各種食品(水,乳製品,調味料,アルコール飲料,食用油,清涼飲料など),化学薬品(写真処理剤,界面活性剤,金属処理剤,床用ワックスなど),液状トイレタリー(シャンプー,リンス,液体洗剤など)が溜められたタンク(図1,図2において図示略)に接続され,タンクに溜められた内容物が内容物注入パイプ15を通じて無菌チャンバ10内に送られ,充填装置によって無菌チャンバ10内においてスパウト23を通じて内袋20に充填される。
図示は省略するが,無菌チャンバ10内には,上述した充填装置に加えて,スパウト23に取り付けられているキャップ24を取り外し,かつ内容物が充填された後にスパウト23にキャップ24を取り付けるキャッピング装置,内袋20に内容物を充填するときおよびキャップ24を脱着するときに,スパウト23を無菌チャンバ10内の所定位置に固定(保持)するU字ホルダ等が設けられる。内容物の充填およびキャップ24の取付けを終えると,U字ホルダによるスパウト23の固定が解除される。内容物が充填された内袋20は自重によって無菌チャンバ10の下方に落下し,次の工程,たとえば段ボール箱への箱詰め工程に進む。
無菌チャンバ10の内部は,定期的に,たとえば1日1回殺菌(滅菌)される。
図2を参照して,無菌チャンバ10の上面には,上述した内容物注入パイプ15に加えて蒸気注入パイプ16も固定されており,蒸気注入パイプ16も無菌チャンバ10の内部に連通している。ボイラ(図2において図示略)によってつくられた蒸気が蒸気注入パイプ16を通じて無菌チャンバ10内に送られる。
無菌チャンバ10の内部を殺菌するとき,無菌チャンバ10のスパウト通過孔11,12は側方から見てL字形のCIP(Cleaning In Place )アダプタ40によって閉じられる。CIPアダプタ40の底面には,ドレンを排出するドレン排出パイプ17が接続される。ドレン排出パイプ17にはニードルバルブ18が設けられており,ニードルバルブ18を開閉することによって無菌チャンバ10内の圧力を調整することができる。
図3(A)は無菌チャンバ10内を殺菌するときの無菌充填システムの様子を概略的に示している。図3(B)は無菌チャンバ10内において内袋20に内容物を充填するときの無菌充填システムを概略的に示している。
上述したように,無菌チャンバ10の内部は定期的に殺菌(滅菌)される。図3(A)を参照して,殺菌処理のとき,CIPアダプタ40が用いられて無菌チャンバ10のスパウト通過孔11,12が閉じられる。スパウト通過孔11,12が閉じられているときにボイラ16Aから供給される蒸気が蒸気注入パイプ16を通じて無菌チャンバ10内に送られる。無菌チャンバ10内が蒸気殺菌される。
無菌チャンバ10内の蒸気殺菌を終えると,内容物の充填工程に進む。図3(B)を参照して,CIPアダプタ40が取り外されることによって現われるスパウト通過孔11,12を通して,無菌チャンバ10に向けて搬送される内袋20のスパウト23およびキャップ24(図3(B)において図示略)が,無菌(滅菌)雰囲気の無菌チャンバ10内に入り,キャップ24が取り外される。タンク15Aから供給される内容物が内容物注入パイプ15を通じて無菌チャンバ10内に送り込まれ,スパウト23を通じて内袋20内に充填される。内容物の充填を終えると,キャップ24が再びスパウト23に取り付けられ,これによって無菌雰囲気下における内容物の充填処理が完了する。長手方向にミシン目でつながった連続する内袋20が無菌チャンバ10に搬送される場合には,ミシン目において内容物が充填された内袋20が切り離される。内容物が充填された内袋20は無菌チャンバ10から排出(下方落下)され,次の内袋20に対する内容物の充填工程に進む。
図4はCIPアダプタ40を内面側から示す斜視図である。図5は,図4のV-V線に沿うCIPアダプタ40の端面図である。CIPアダプタ40も,無菌チャンバ10と同様にステンレス等の金属によって作られる。
CIPアダプタ40は,無菌チャンバ10のスパウト通過孔11,12を閉鎖するものであるから,スパウト通過孔11,12があけられている無菌チャンバ10の前面および底面に沿う形状を持つ。上述したように,スパウト通過孔11,12が形成されている無菌チャンバ10の前面および底面の境界にはR30の曲面が形成されているので,これを閉じるためのCIPアダプタ40の内面もR30の曲面を有している。また,CIPアダプタ40は,無菌チャンバ10のスパウト通過孔11,12の全体を閉じる(塞ぐ)大きさを備えている。すなわち,CIPアダプタ40は,無菌チャンバ10の前面にあけられた開口11を閉じる前面部41と,無菌チャンバ10の底面にあけられた開口12を閉じる底面部42とを備え,それらの間を滑らかに連結させた概略L字形の形状を持つ。
L字形のCIPアダプタ40の外周縁部に複数のボルト穴46が間欠的にあけられており,ボルト穴46に通されるボルト14を無菌チャンバ10に締め付けることによって,CIPアダプタ40は,無菌チャンバ10の前面および底面にその外側からしっかりと固定される。
CIPアダプタ40の内面には,複数のボルト穴46が並ぶ外周縁部のやや内側に,Oリング嵌め込み溝43が形成されており,このOリング嵌め込み溝43に弾性Oリング47が嵌入されている。Oリング嵌め込み溝43は,CIPアダプタ40の前面部41から底面部42にかけて一続きに連続して形成されている。
図5を参照して,Oリング嵌め込み溝43は,CIPアダプタ40の厚さのほぼ半分程度の深さを持ち,かつ深さが深くなるにしたがって次第に外向きに広がる壁面を持つ。すなわち,断面から見てOリング嵌め込み溝43は台形状である。Oリング嵌め込み溝43には,Oリング嵌め込み溝43の開口幅よりもわずかに大きい直径を持つ断面円形のOリング47が嵌め込まれる。弾性Oリング47の直径はOリング嵌め込み溝43の深さよりも大きく,Oリング嵌め込み溝43に取り付けられた弾性Oリング47は,CIPアダプタ40の内面からわずかにはみ出る。
弾性Oリング47は,シリコン,バイトン(登録商標),EPDM(エチレン・プロピレンゴム)等の弾性を有する材料によって作られており,CIPアダプタ40を無菌チャンバ10に取り付けると,弾性Oリング47は,その全体が無菌チャンバ10の前面および底面に隙間なく密着する。すなわち,無菌チャンバ10のスパウト通過孔11,12の全体が,その周囲において,弾性Oリング47によってしっかりと密閉される。
CIPアダプタ40の底面部42の内面にはさらに,底面部42の両側部に形成された2本のOリング嵌め込み溝43を繋ぐドレン排出溝44がさらに形成されており,ドレン排出溝44のほぼ中央に,上述したドレン排出パイプ17につながるドレン排出孔45があけられている。Oリング嵌め込み溝43に溜まったドレンを,ドレン排出溝44およびドレン排出孔45を通じて外に逃がすことができる。Oリング嵌め込み溝43にドレンを溜まらなくすることができる。
さらに図2を参照して,無菌チャンバ10の内部の隅部にコーナー蓋19が設けられており,無菌チャンバ10の内部の隅部がコーナー蓋19によって塞がれている。無菌チャンバ10内においてドレンは隅部に溜まりやすく,コーナー蓋19も無菌チャンバ10内にドレンが溜まりにくくするために設けられているものである。
内面に弾性Oリング47を取り付けたCIPアダプタ40を用いて無菌チャンバ10のスパウト通過孔11,12を塞ぎ,蒸気注入パイプ16を通じて無菌チャンバ10内に蒸気を注入したところ,無菌チャンバ10からの蒸気漏れは発生することはなく,無菌チャンバ10内に0.25MPa以上の圧力を加えることができた。0.25MPaの圧力下において蒸気温度は127℃を超える。100℃程度では死滅しない耐熱性菌を完全に殺菌することができる。
10 無菌チャンバ
11,12 スパウト通過孔
15 内容物注入パイプ(内容物供給機構)
15A タンク(内容物供給機構)
16 蒸気注入パイプ(蒸気供給機構)
16A ボイラ(蒸気供給機構)
17 ドレン排出パイプ
18 ニードルバルブ
19 コーナー蓋
20 内袋
23 スパウト
24 キャップ
31 搬送ガイド(搬送機構)
40 CIPアダプタ(閉鎖部材)
43 Oリング嵌め込み溝
44 ドレン排出溝
45 ドレン排出孔
47 弾性Oリング

Claims (8)

  1. バッグインボックスの内袋のスパウトが通過するスパウト通過孔が側面から底面にかけて連続してあけられたチャンバと,
    上記スパウト通過孔があけられたチャンバの側面および底面に沿う形状を備え,かつ上記スパウト通過孔の全体を覆う大きさを有する閉鎖部材とを備え,
    上記閉鎖部材の内面に,上記閉鎖部材が上記チャンバに取り付けられたときに,上記スパウト通過孔の周囲の上記チャンバの側面および底面に密着する弾性Oリングが設けられている,
    チャンバ殺菌セット。
  2. 上記スパウト通過孔があけられたチャンバの側面および底面が滑らかな曲面でつながっている,
    請求項1に記載のチャンバ殺菌セット。
  3. 上記閉鎖部材の内面に,横断面が台形のOリング嵌め込み溝が形成されており,上記Oリング嵌め込み溝に,上記Oリング嵌め込み溝の開口幅よりも大きく,かつ上記Oリング嵌め込み溝の深さよりも大きい直径を持つ断面円形の弾性Oリングが嵌め込まれている,
    請求項1または2に記載のチャンバ殺菌セット。
  4. 上記閉鎖部材に,上記Oリング嵌め込み溝に連続するドレン排出孔があけられている,
    請求項3に記載のチャンバ殺菌セット。
  5. 上記チャンバの内部の隅部に,上記隅部を塞ぐコーナー蓋が設けられている,
    請求項1から4のいずれか一項に記載のチャンバ殺菌セット。
  6. バッグインボックスの内袋のスパウトが通過するスパウト通過孔が側面から底面にかけて連続してあけられたチャンバを殺菌するときに,上記スパウト通過孔を閉じる閉鎖部材であって,
    上記スパウト通過孔があけられたチャンバの側面および底面に沿う形状を備え,かつ上記スパウト通過孔の全体を覆う大きさを有しており,
    内面に,上記チャンバに取り付けられたときに,上記スパウト通過孔の周囲の上記チャンバの側面および底面に密着する弾性Oリングが設けられている,
    チャンバ殺菌用閉鎖部材。
  7. チャンバ内に蒸気を供給する蒸気供給機構,
    上記チャンバ内に内容物を供給する内容物供給機構,および
    上記チャンバの側面から底面にかけて連続してあけられているスパウト通過孔を通じて,バックインボックスの内袋のスパウトをチャンバ内に搬送する搬送機構を備え,
    上記スパウト通過孔があけられたチャンバの側面および底面に沿う形状を備え,かつ上記スパウト通過孔の全体を覆う大きさを有しており,上記スパウト通過孔の周囲の上記チャンバの側面および底面に密着する弾性Oリングが内面に設けられている閉鎖部材が上記チャンバに取り付けられているときに,上記蒸気供給機構によって上記チャンバ内が殺菌され,
    上記閉鎖部材が取り外されることによって現われる上記スパウト通過孔を通じて,上記搬送機構によって上記バッグインボックスの内袋のスパウトが上記チャンバ内に搬送され,
    上記チャンバ内に搬送された上記スパウトを通じて,上記内容物供給機構によって上記チャンバ内で上記内袋に内容物が充填される,
    殺菌充填装置。
  8. スパウト通過孔があけられたチャンバの側面および底面に沿う形状を備え,かつ上記スパウト通過孔の全体を覆う大きさを有しており,上記スパウト通過孔の周囲の上記チャンバの側面および底面に密着する弾性Oリングが内面に設けられている閉鎖部材を,上記チャンバに取り付けて上記スパウト通過孔を閉鎖し,
    上記閉鎖部材を用いて上記スパウト通過孔を閉鎖しているときに,上記チャンバ内に蒸気を供給することによって上記チャンバ内を殺菌し,
    上記閉鎖部材を取り外すことによって現われる上記スパウト通過孔を通じて,バッグインボックスの内袋のスパウトを上記チャンバ内に搬送し,
    チャンバ内に搬送されたスパウトを通じて上記チャンバ内で上記内袋に内容物を充填する,
    殺菌充填方法。
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