JP4390583B2 - 半導体記憶装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はセルフコントロール回路を有する半導体記憶装置及びその製造方法に関する。
半導体記憶装置に、リード動作及びライト動作のタイミングを自動的に制御するセルフコントロール回路を設けることにより、高い安定性で動作する半導体記憶装置を実現できる。セルフコントロール回路を有する従来例1の半導体記憶装置は、メモリセルアレイの周辺に、セルフコントロール回路の一部を構成するリード用のダミーメモリセルとライト用のダミーメモリセルとを有する。従来例1の半導体記憶装置は、リード時にはリード用のダミーメモリセルからデータを読み出したタイミングを用いてリード動作のタイミングを制御し、ライト時にはライト用のダミーメモリセルからデータを読み出したタイミングを用いてライト動作のタイミングを制御する。
特開平11−96768号公報に、セルフコントロール回路を有する従来例2の半導体記憶装置が開示されている。従来例2の半導体記憶装置は、リード時とライト時とで兼用する特殊な構成のダミーメモリセル(データの戻り信号の出力回路を有する。)を有する。
特開平11−96768号公報
従来例1の半導体記憶装置においては、リードイネーブル動作のためのダミーメモリセルと、ライトイネーブル動作のためのダミーメモリセルとを別個に設ける必要があった。そのため、従来例1の半導体記憶装置においては、ダミーメモリセルが占めるチップ面積が大きいという問題があった。
従来例2の半導体記憶装置においては、ライト時にダミーメモリセルに対する反転データの書き込みを行い、そのダミーメモリセルのデータ反転動作を検出して書き込み動作の戻り信号を生成するよう構成しており、その戻り信号を生成する回路のために、やはり、チップ面積が大きくなるという問題があった。
又、従来のセルフコントロール回路を有する半導体記憶装置の製造方法においては、製造時にリード動作のタイミング又はライト動作のタイミングが不適切であることに起因して半導体記憶装置を不良と判定しても、その半導体記憶装置を救済する方法がなかった。
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、メモリセルに対するリード動作及びライト動作を本来動作可能なタイミング速度まで高速化でき、ダミーメモリセルのために大きなチップ面積を割く必要がない半導体記憶装置を提供することを目的とする。
本発明は、製造時にリード動作のタイミング又はライト動作のタイミングが不適切であることに起因して不良と判定されたセルフコントロール回路を有する半導体記憶装置を救済可能な半導体記憶装置の製造方法を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明の半導体記憶装置及びその製造方法は、以下の構成を有する。請求項1に記載の発明は、複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、ダミーメモリセルと、前記メモリセルアレイの中から選択されたメモリセルにデータをライトするライト回路と、前記メモリセルアレイの中から選択されたメモリセルからデータをリードするリード回路と、前記ダミーメモリセルからデータをリードするダミーアンプと、前記ライト回路の動作タイミングを制御する第1の制御回路と、前記リード回路の動作タイミングを制御する第2の制御回路と、を有し、前記ダミーアンプは、前記ダミーメモリセルからデータをリードするタイミングに基づいて、前記第1の制御回路及び前記第2の制御回路に第1の信号を出力し、前記ライト回路は、前記第1の制御回路が前記第1の信号を受けて第2の信号を出力するタイミングに基づいて前記メモリセルに対するデータのライトを終了し、前記リード回路は、前記第2の制御回路が前記第1の信号を受けて第3の信号を出力するタイミングに基づいて前記メモリセルからのデータのリードを開始する、ことを特徴とする半導体記憶装置である。
請求項に記載の発明は、リード時に前記ダミーメモリセルからデータをリードするリード用の前記ダミーアンプと、ライト時に前記ダミーメモリセルからデータをリードするライト用の前記ダミーアンプと、を別個に設けたことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置である。
請求項に記載の発明は、前記ダミーアンプは、前記ダミーメモリセルから送られたデータを検知する閾値が、リード時とライト時とで異なることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置である。
請求項に記載の発明は、前記ダミーメモリセルが接続されたダミーワード線と、前記ダミーワード線に1端を接続するスイッチと、前記スイッチの他端に接続された少なくとも1個の他のダミーメモリセルと、を有し、リード動作及びライト動作のいずれか一方の動作で、前記スイッチは導通状態になって前記他のダミーメモリセルを前記ダミーワード線に接続し、他方の動作で、前記スイッチは遮断状態になって前記他のダミーメモリセルを前記ダミーワード線から切り離すことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置である。
請求項に記載の発明は、リード動作時のタイミングを定めるためのリード用のダミーメモリセルと、ライト動作時のタイミングを定めるためのライト用のダミーメモリセルと、を別個に有し、前記リード用のダミーメモリセルと前記ライト用のダミーメモリセルとは、共通の前記ダミーアンプに接続され、前記リード用のダミーメモリセルから前記ダミーアンプまでの距離が、前記ライト用のダミーメモリセルから前記ダミーアンプまでの距離と異なることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置である。
請求項に記載の発明は、前記ダミーメモリセルを活性化させるダミーワード線を駆動するドライバの電流駆動能力が、リード動作時とライト動作時とで異なることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置である。
請求項に記載の発明は、前記ダミーメモリセルが接続されたダミーワード線と、前記ダミーワード線に1端を接続するスイッチと、前記スイッチの他端に接続された負荷と、を有し、リード動作及びライト動作のいずれか一方の動作で、前記スイッチは導通状態になって前記負荷を前記ダミーワード線に接続し、他方の動作で、前記スイッチは遮断状態になって前記負荷を前記ダミーワード線から切り離すことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置である。
請求項に記載の発明は、前記メモリセルアレイはライト用ポートとリード用ポートとを別個に有し、前記メモリセルアレイの周りにリード系回路とライト系回路が分けて配置されており、前記ダミーアンプが、前記リード系回路よりも前記ライト系回路の近傍に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置である。
請求項に記載の発明は、前記メモリセルアレイは複数のポートを有し、少なくとも2つの前記ポートが、1つの前記ダミーアンプの出力信号に基づいて、リード動作又はライト動作の少なくとも一方の動作タイミングを決定されることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置である。
請求項10に記載の発明は、複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、ダミーメモリセルと、PチャンネルトランジスタとNチャンネルトランジスタとからなるコンプリメンタリ出力回路と、前記Pチャンネルトランジスタ又はNチャンネルトランジスタにそれぞれ並列に接続された、1又は複数のPチャンネル又はNチャンネルトランジスタとスイッチとの直列接続体と、を有し、前記ダミーメモリセルからデータをリードするダミーアンプと、前記メモリセルアレイの中から選択されたメモリセルにデータをライトするライト回路と、前記メモリセルアレイの中から選択されたメモリセルからデータをリードするリード回路と、前記ダミーアンプの出力信号に基づいて、前記ライト回路の動作タイミングを制御する第1の制御回路と、前記ダミーアンプの出力信号に基づいて、前記リード回路の動作タイミングを制御する第2の制御回路と、を有する半導体記憶装置の製造方法であって、前記第1の制御回路を製造する工程と前記第2の制御回路を製造する工程とを含む、前記半導体記憶装置を製造するプロセス工程と、前記半導体装置のリード動作及び/又はライト動作を検査する検査工程と、前記検査工程においてリード動作又はライト動作が不良と判定された前記半導体装置の前記ダミーアンプの少なくとも1つの前記スイッチを導通状態から遮断状態に変更し又は遮断状態から導通状態に変更することにより、リード動作及び/又はライト動作のタイミングを変更する調整工程と、を有することを特徴とする半導体記憶装置の製造方法である。
請求項11に記載の発明は、複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、ダミーメモリセルと、前記ダミーメモリセルが接続されたダミーワード線と、前記ダミーワード線に1端を接続する少なくとも1つのスイッチと、それぞれの前記スイッチの他端に接続された少なくとも1個の他のダミーメモリセル又は負荷と、前記ダミーメモリセルからデータをリードするダミーアンプと、前記メモリセルアレイの中から選択されたメモリセルにデータをライトするライト回路と、前記メモリセルアレイの中から選択されたメモリセルからデータをリードするリード回路と、前記ダミーアンプの出力信号に基づいて、前記ライト回路の動作タイミングを制御する第1の制御回路と、前記ダミーアンプの出力信号に基づいて、前記リード回路の動作タイミングを制御する第2の制御回路と、を有する半導体記憶装置の製造方法であって、前記第1の制御回路を製造する工程と前記第2の制御回路を製造する工程とを含む、前記半導体記憶装置を製造するプロセス工程と、前記半導体装置のリード動作及び/又はライト動作を検査する検査工程と、前記検査工程においてリード動作又はライト動作が不良と判定された前記半導体装置の少なくとも1つの前記スイッチを導通状態から遮断状態に変更し又は遮断状態から導通状態に変更することにより、リード動作及び/又はライト動作のタイミングを変更する調整工程と、を有することを特徴とする半導体記憶装置の製造方法である。
請求項12に記載の発明は、複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、ダミーメモリセルと、1つの出力回路と、前記出力回路と入力端子及び出力端子を共通にしハイインピーダンス状態と出力状態とを切り替え可能な1又は複数の他の出力回路と、を有し、前記ダミーメモリセルを活性化させるダミーワード線を駆動するドライバと、前記ダミーメモリセルからデータをリードするダミーアンプと、前記メモリセルアレイの中から選択されたメモリセルにデータをライトするライト回路と、前記メモリセルアレイの中から選択されたメモリセルからデータをリードするリード回路と、前記ダミーアンプの出力信号に基づいて、前記ライト回路の動作タイミングを制御する第1の制御回路と、前記ダミーアンプの出力信号に基づいて、前記リード回路の動作タイミングを制御する第2の制御回路と、を有する半導体記憶装置の製造方法であって、前記第1の制御回路を製造する工程と前記第2の制御回路を製造する工程とを含む、前記半導体記憶装置を製造するプロセス工程と、前記半導体装置のリード動作及び/又はライト動作を検査する検査工程と、前記検査工程においてリード動作又はライト動作が不良と判定された前記半導体装置の少なくとも1つの前記他の出力回路を出力状態からハイインピーダンス状態に変更し又はハイインピーダンス状態から出力状態に変更することにより、リード動作及び/又はライト動作のタイミングを変更する調整工程と、を有することを特徴とする半導体記憶装置の製造方法である。
本発明によれば、メモリセルに対するリード動作及びライト動作を本来動作可能なタイミング速度まで高速化でき、ダミーメモリセルのために大きなチップ面積を割く必要がない半導体記憶装置を実現できるという有利な効果が得られる。
本発明によれば、製造時にリード動作のタイミング又はライト動作のタイミングが不適切であることに起因して不良と判定されたセルフコントロール回路を有する半導体記憶装置を救済可能な半導体記憶装置の製造方法を実現できるという有利な効果が得られる。
以下本発明の実施をするための最良の形態を具体的に示した実施の形態について、図面とともに記載する。
《実施の形態1》
図1及び図2を用いて本発明の実施の形態1における半導体記憶装置を説明する。図1は本発明の実施の形態1における半導体記憶装置の主要部のブロック図である。本発明の実施の形態1における半導体記憶装置はSRAMであって、ロウデコーダ11、メモリセルアレイ12、ダミーアンプ13、プリチャージ制御回路(以下、「PC制御回路」と略す。)14、ライトイネーブル制御回路(以下、「WE制御回路」と略す)15、リードイネーブル制御回路(以下、「RE制御回路」と略す)16、ダミーワード線DWLによりリードデータを出力するダミーメモリセルDMC21、ビット線負荷の特性補償をさせるためのダミービット線DBLを備えたダミーメモリセルDMC22、ワード線負荷の特性補償をさせるためのダミーワード線DWLを備えたダミーメモリセルDMC23、ダミービット線DBLをプリチャージするためのプリチャージ回路(以下、「PCC」と略す)31、ビット線BLをプリチャージするためのPCC32、リード回路17、ライト回路18を有する。
ダミーメモリセルDMC22は、ダミーメモリセルDMC21がリードデータをダミービット線DBLに出力する時のデータの遅延時間が、メモリセルアレイ12のメモリセルがリードデータをビット線BLに出力する時の遅延時間とほぼ同じになるようにするための負荷である。ダミーメモリセルDMC23は、ロウデコーダ11がダミーワード線制御信号をダミーワード線DWLに出力する時の遅延時間が、ロウデコーダ11がワード線制御信号をワード線WL0〜WLxに出力する時の遅延時間とほぼ同じになるようにするための負荷である。ダミーメモリセルDMC22及びDMC23は、データのライトもリードもしない。
ロウデコーダ11は、クロックCLKとリードタイミング信号DOUTを制御信号として入力し、ワード線WL0〜WLxを通じてワード線制御信号を出力し、且つダミーワード線DWLを通じてダミーワード線制御信号を出力する。ワード線制御信号により、メモリセルアレイ12の中から選択されたメモリセルが活性化される。ダミーワード線制御信号によりダミーメモリセルDMC21が活性化される。
プリチャージ制御回路(以下、「PC制御回路」と略す。)14は、リードタイミング信号DOUTを入力し、PCC31とPCC32とを活性化するプリチャージ制御信号PCを出力する。PCC32はプリチャージ制御信号PCを入力し、ビット線BL(メモリセルアレイ12の入出力データ線)をプリチャージする。PCC31はプリチャージ制御信号PCを入力し、ダミービット線DBL(ダミーメモリセルDMC21の入出力データ線)をプリチャージする。ダミーアンプ13は、ダミーメモリセルDMC21がダミービット線DBLに出力したリードデータを検知して、リードタイミング信号DOUTを出力する。WE制御回路15は、クロックCLKとリードタイミング信号DOUTとを入力し、これらの信号に基づいてライトイネーブル信号WE(Hレベルの時にライト回路18がメモリセルにデータをライト)を出力する。
ライト回路18は、ライトイネーブル信号WEとライトする入力データDIを入力し、ライトイネーブル信号WEの入力タイミングで入力データDIをPCC32を通じてメモリセルアレイ12に書き込む。RE制御回路16は、リードタイミング信号DOUTを制御信号として入力し、リードイネーブル信号RE(Hレベルの時にリード回路17がメモリセルからデータをリード)を出力する。リード回路17は、リードイネーブル信号REの入力タイミングで、PCC32を通じてメモリセルアレイ12から出力データDOを読み出して出力する。
上記の様に、リード動作を制御するリードイネーブル信号REとライト動作を制御するライトイネーブル信号WEとは共に、リードタイミング信号DOUT(ダミーアンプ13が、ダミーメモリセルDMC21がダミービット線DBLに出力したリードデータを検知して出力される。)にタイミングを制御されて出力される。
次に、図2を用いて実施の形態1における半導体記憶装置の動作を説明する。図2は本発明の実施の形態1における半導体記憶装置のタイミングチャートである。図2(a)はデータライト時のタイミングチャートを示す。ライト時は、クロックCLKが立ち上がり、ロウデコーダ11が出力するアドレスが確定すると、図2(a)に示すように、WE制御回路15はHレベルのクロックCLKを入力して、ライトイネーブル信号WEをHレベルに活性化する。これにより、アドレスで指定されたメモリセルアレイ12のメモリセルへのライト動作が開始される。さらにロウデコーダ11はHレベルのクロックCLKを入力して、ダミーワード線DWLに入力するダミーワード線制御信号をHレベルに活性化する。これにより、ダミーメモリセルDMC21がリードデータ(実施の形態1において、Lレベルに設定されている。)をダミービット線DBLに出力する。
ダミーアンプ13が、ダミーメモリセルDMC21がダミービット線DBLに出力したLレベルのリードデータを検知し、これに基づいてリードタイミング信号DOUTをHレベルにする。WE制御回路15は、Hレベルのリードタイミング信号DOUTを入力し、ライトイネーブル信号WEをLレベルに非活性化する。これにより、ライト動作が終了する。ロウデコーダ11は、Hレベルのリードタイミング信号DOUTを入力し、ダミーワード線DWLに入力するダミーワード線制御信号をLレベルに非活性化する。
PC制御回路14は、Hレベルのリードタイミング信号DOUTを入力し、プリチャージ制御信号PCをLレベルに活性化する。PCC31及びPCC32がプリチャージ動作を開始する。これによりダミービット線DBLがHレベルにチャージされ、リードデータを初期化する(Hレベルにする)。ダミーアンプ13はダミービット線DBLのリードデータがHレベルになったことを検知して、リードタイミング信号DOUTをLレベルに戻す。PC制御回路14は、リードタイミング信号DOUTがLレベルに戻ったことを検知すると、プリチャージ制御信号PCをHレベルに非活性化する。プリチャージ動作が終了する。
図2(b)はデータリード時のタイミングチャートを示す。リード時は、クロックCLKが立ち上がり、ロウデコーダ11が出力するアドレスが確定すると、図2(b)に示すように、ロウデコーダ11はHレベルのクロックCLKを入力して、ダミーワード線DWLに入力するダミーワード線制御信号をHレベルに活性化する。これにより、選択されたダミーメモリセルDMC21がリードデータ(実施の形態1において、Lレベルに設定されている。)をダミービット線DBLに出力する。
ダミーアンプ13が、ダミーメモリセルDMC21がダミービット線DBLに出力したLレベルのリードデータを検知し、これに基づいてリードタイミング信号DOUTをHレベルにする。RE制御回路16は、Hレベルのリードタイミング信号DOUTを入力し、リードイネーブル信号REをHレベルに活性化する。これにより、リード動作を開始する。ロウデコーダ11は、Hレベルのリードタイミング信号DOUTを入力し、ダミーワード線DWLに入力するダミーワード線制御信号をLレベルに非活性化する。
PC制御回路14は、Hレベルのリードタイミング信号DOUTを入力し、プリチャージ制御信号PCをLレベルに活性化する。PCC31及びPCC32がプリチャージ動作を開始する。これによりダミービット線DBLがHレベルにチャージされ、リードデータを初期化する(Hレベルにする)。ダミーアンプ13はダミービット線DBLのリードデータがHレベルになったことを検知して、リードタイミング信号DOUTをLレベルに戻す。PC制御回路14は、リードタイミング信号DOUTがLレベルに戻ったことを検知すると、プリチャージ制御信号PCをHレベルに非活性化する。プリチャージ動作が終了する。RE制御回路16は、リードタイミング信号DOUTがLレベルに戻ったことを検知すると、リードイネーブル信号REをLレベルに非活性化する。これにより、リード動作が終了される。
本発明の実施の形態1によれば、ライト時及びリードにおいて、同一のダミーメモリセルDMC21が出力するリードデータに基づいて、リードタイミング信号DOUTを生成し、リードタイミング信号DOUTに基づいてライトイネーブル信号WEの終了タイミングとリードイネーブル信号REの開始タイミングを共に定めている。ライトタイミングを決定するためのダミーメモリセルと、リードタイミングを決定するためのダミーメモリセルとを別個に設ける必要がない。これにより、面積デメリットを発生させることなく、且つ高速でリード動作及びライト動作を行うセルフコントロール回路を有する半導体記憶装置を実現できる。
《実施の形態2》
図3を用いて本発明の実施の形態2における半導体記憶装置(SRAMである。)を説明する。図3は本発明の実施の形態2における半導体記憶装置の主要部のブロック図である。実施の形態2の半導体記憶装置は、実施の形態1のダミーアンプ13(リード時及びライト時に使用した。)に代えて、ライト専用のダミーアンプ13とリード専用のダミーアンプ33とを別個に設けている。実施の形態2において、ライト専用のダミーアンプ13は、リード専用のダミーアンプ33より、ダミービット線DBLの電圧をLレベルと判定する閾値が高い。即ち、ライト専用のダミーアンプ13がリードデータ(ダミービット線DBL)がLレベルになったことを検知してリードタイミング信号DOUT1をHレベルにするタイミングが、リード専用のダミーアンプ33がリードデータ(同じダミービット線DBL)がLレベルになったことを検知してリードタイミング信号DOUT2をHレベルにするタイミングより早い。それ以外の点において、実施の形態2の半導体記憶装置は実施の形態1と同一である。図3(実施の形態2)において、図1(実施の形態1)と同一のブロックには同一の符号を付している。
実施の形態2の半導体記憶装置の動作は、ライト時とリード時とで動作するダミーアンプが異なる他は、実施の形態1と同一である。ライト時には、ダミーアンプ13が、ダミーメモリセルDMC21がダミービット線DBLに出力したLレベルのリードデータを検知し、リードタイミング信号DOUT1をHレベルにする。プリチャージ動作が行われると、ダミーアンプ13はダミービット線DBLのリードデータがHレベルになったことを検知して、リードタイミング信号DOUT1をLレベルに戻す。
リード時には、ダミーアンプ33が、ダミーメモリセルDMC21がダミービット線DBLに出力したLレベルのリードデータを検知し、リードタイミング信号DOUT2をHレベルにする。プリチャージ動作が行われると、ダミーアンプ33はダミービット線DBLのリードデータがHレベルになったことを検知して、リードタイミング信号DOUT2をLレベルに戻す。
本発明の実施の形態2によれば、ライト時もリード時も同一のダミーメモリセルDMC21が出力するリードデータに基づいて、リードタイミング信号DOUT1及び2を生成し、リードタイミング信号DOUT1及び2に基づいてライトイネーブル信号WEの終了タイミングとリードイネーブル信号REの開始タイミングを共に定めている。ライトタイミングを決定するためのダミーメモリセルと、リードタイミングを決定するためのダミーメモリセルとを別個に設ける必要がない。これにより、面積デメリットを発生させることなく、セルフコントロール回路を有する半導体記憶装置を実現できる。
ダミーメモリセルのリードデータ出力を検知するダミーアンプをライト動作用とリード動作用と別個に設けている故、ライト時とリード時とでリードタイミング信号DOUT1、DOUT2の出力タイミングをそれぞれ別個に調整できる。
リード時には電流駆動能力の小さなメモリセルがビット線を駆動するのに対して、ライト時には電流駆動能力が大きなライト回路がビット線を駆動する。それ故に、リード時よりもライト時の方がビット線の電圧変化が大きい。リード後にビット線をプリチャージする際には、ビット線の電圧はそれほど大きく変化していない故に、ビット線の電圧を元のプリチャージ電圧に戻す時間は短くて済む。しかし、ライト後にビット線をプリチャージする際には、大きく変化したビット線の電圧を元のプリチャージ電圧に戻すために時間がかかる。
ライト専用のダミーアンプ13がリードタイミング信号DOUT1をHレベルにするタイミングを、リード専用のダミーアンプ33がリードタイミング信号DOUT2をHレベルにするタイミングより早くすることにより、ライトイネーブル信号WEの終了タイミングが早くなり、ライト後のプリチャージ動作がリード後のプリチャージ動作より早く開始される。同一のダミーメモリセルからのリードデータに基づいてライト動作及びリード動作のタイミングを定める構成において、ライト動作後のプリチャージ時間とリード動作後のプリチャージ時間とを別個に且つそれぞれ必要十分な時間に調整することが出来る。リード動作及びライト動作に必要なプリチャージ時間を確保しつつ、メモリを高速化することが出来る。
《実施の形態3》
図4を用いて本発明の実施の形態3における半導体記憶装置(SRAMである。)を説明する。実施の形態3の半導体記憶装置は、ダミーアンプ13の内部回路のみが実施の形態1と異なる。それ以外の点において、実施の形態3は実施の形態1と同一である。図4は実施の形態4の半導体記憶装置のダミーアンプ13の内部回路図である。なお、実施の形態1のダミーアンプ13は、図4からPchトランジスタP2及びP3を取り除いた構成を有する。実施の形態3において、ダミービット線DBLのプリチャージ電圧はHレベルであり、活性化されたダミーメモリセルDMC21はダミービット線DBLにLレベルを出力するとする。
実施の形態3の構成において、リード時にはPchトランジスタP2及びP3は遮断状態であり、ライト時には導通状態である。リード時にはダミービット線DBLの電圧を検知してPchトランジスタP1とNchトランジスタN1とが動作する。ライト時にはダミービット線DBLの電圧を検知してPchトランジスタP1、P2、P3と、NchトランジスタN1とが動作する。
図4の構成より、図2(a)(ライト時)において、ダミーアンプ13がリードデータ(ダミービット線DBL)がLレベルになったことを検知してHレベルのリードタイミング信号DOUTを出力するタイミングは、リード時より早い。ライト後のプリチャージ動作がリード後のプリチャージ動作と比較して早く開始される。同一のダミーメモリセルからのリードデータに基づいてライト動作及びリード動作のタイミングを定める構成において、ライト動作後のプリチャージ時間とリード動作後のプリチャージ時間とを別個に且つそれぞれ必要十分な時間に調整することが出来る。リード動作及びライト動作に必要なプリチャージ時間を確保しつつ、メモリを高速化することが出来る。
《実施の形態4》
図5を用いて本発明の実施の形態4における半導体記憶装置(SRAMである。)を説明する。図5は本発明の実施の形態4における半導体記憶装置の主要部のブロック図である。実施の形態4の半導体記憶装置は、実施の形態1の半導体記憶装置(図1)に、ライトコントロール信号WCで制御されるスイッチSW51を追加した構成を有する。それ以外の点において、実施の形態4の半導体記憶装置は実施の形態1と同一である。図5(実施の形態4)において、図1(実施の形態1)と同一のブロックには同一の符号を付している。図5に示すように、スイッチSW51は、ダミーワード線DWLに接続され、ロウデコーダ11が出力するダミーワード線制御信号によって活性化されるダミーメモリセルDMC21及び23の数を制御する。
実施の形態4において、ライトコントロール信号WCは、ライト動作時にはスイッチSW51を導通状態にする。ライト動作時には、図5のダミーメモリセルDMC21、22及び23がダミーワード線DWLに接続され、ロウデコーダ11が出力するダミーワード線制御信号によって活性化される。ダミービット線DBLに接続されたダミーメモリセルDM22の数が多いので、ダミーアンプの13のLレベルの感知が早くなる。
ライトコントロール信号WCは、リード動作時にはスイッチSW51を遮断状態にする。リード動作時には、ダミーワード線DWLに接続された(ロウデコーダ11が出力するダミーワード線制御信号によって活性化される)ダミーメモリセルDMC21及び23(図5において、ロウデコーダ11に直接接続されているダミーメモリセルのみ)の数は少ない。ダミービット線DBLに接続されたダミーメモリDM22のセル数が少ないので、リード動作時には、ダミーアンプの13のLレベルの感知が遅くなる。
図5の構成より、図2(a)(ライト時)において、ダミーアンプ13がリードデータ(ダミービット線DBL)がLレベルになったことを検知してHレベルのリードタイミング信号DOUTを出力するタイミングは、リード時より早い。ライト後のプリチャージ動作がリード後のプリチャージ動作と比較して早く開始される。ライト動作後のプリチャージ時間とリード動作後のプリチャージ時間とを別個に且つそれぞれ必要十分な時間に調整することが出来る。リード動作及びライト動作に必要なプリチャージ時間を確保しつつ、メモリを高速化することが出来る。
《実施の形態5》
図6を用いて本発明の実施の形態5における半導体記憶装置(SRAMである。)を説明する。図6は本発明の実施の形態5における半導体記憶装置主要部のブロック図である。実施の形態1の半導体記憶装置(図1)は、ライトとリードとを共用するダミーワード線DWL及びダミーメモリセルDMC21を有していた。これに対して、実施の形態5の半導体記憶装置は、ライト用のダミーライトワード線DWWL及びダミーメモリセルDMC61と、リード用のダミーリードワード線DRWL及びダミーメモリセルDMC21と、を別個に有する。それ以外の点において、実施の形態5の半導体記憶装置は実施の形態1と同一である。図6(実施の形態4)において、図1(実施の形態1)と同一のブロックには同一の符号を付している。なお、図6において、BL0〜BLx、NBL0〜NBLxは、メモリセルアレイ12のビット線対を表す。図1には記載していないが、実施の形態1等もビット線対BL0〜BLx、NBL0〜NBLxを有する。
ダミーリードワード線DRWLには、ダミーメモリセルDMC21の他、ダミーメモリセルDMC23が接続されている。ダミーメモリセルDMC23は、ロウデコーダ11がダミーワード線制御信号をダミーリードワード線DRWLに出力する時の遅延時間が、ロウデコーダ11がワード線制御信号をワード線WL0〜WLxに出力する時の遅延時間とほぼ同じになるようにするための負荷である。
ダミーライトワード線DWWLには、ダミーメモリセルDMC61の他、ダミーメモリセルDMC63が接続されている。ダミーメモリセルDMC63は、ロウデコーダ11がダミーワード線制御信号をダミーライトワード線DWWLに出力する時の遅延時間が、所定量だけ遅くなるようにするための負荷である。ダミーメモリセルDMC63の数は、ライトイネーブル信号WEの時間幅がライト動作を行うのに必要な時間より長く(ダミーメモリセルDMC63の数が多い程、長い)、且つライト動作後のプリチャージ時間がプリチャージを完了するのに必要な時間より長くなるように(ダミーメモリセルDMC63の数が少ない程、長い)設定される。ダミーメモリセルDMC23及びDMC63は、データのライトもリードもしない。
ダミーリードワード線DRWLをダミーアンプ13から遠くに配置する。リード時に、ダミーアンプ13がHレベルのリードタイミング信号DOUTを出力するタイミングが遅くなり、リード動作後のプリチャージ時間が短くなる。ダミーライトワード線DWWLをダミーアンプ13の近くに配置する。ライト時に、ダミーアンプ13がHレベルのリードタイミング信号DOUTを出力するタイミングが早くなり、ライト動作後のプリチャージ時間が長くなる。
図6の構成より、図2(a)(ライト時)において、ダミーライトワード線制御信号がHレベルになってダミーセル61がLレベルを出力し、ダミーアンプ13がHレベルのリードタイミング信号DOUTを出力するタイミングは、リード時より早い。ライト後のプリチャージ動作がリード後のプリチャージ動作と比較して早く開始される。同一のダミーアンプの出力信号(リードタイミング信号DOUT)に基づいてライト動作及びリード動作のタイミングを定める構成において、ライト動作後のプリチャージ時間とリード動作後のプリチャージ時間とを別個に且つそれぞれ必要十分な時間に調整することが出来る。リード動作及びライト動作に必要なプリチャージ時間を確保しつつ、メモリを高速化することが出来る。
《実施の形態6》
図7を用いて本発明の実施の形態6における半導体記憶装置(SRAMである。)を説明する。実施の形態6の半導体記憶装置は、ロウデコーダ11のダミーワード線DWLの駆動回路(ダミーワード線制御信号DWLTの出力回路)のみが実施の形態1と異なる。それ以外の点において、実施の形態6は実施の形態1と同一である。図7は実施の形態6の半導体記憶装置のロウデコーダ11のダミーワード線DWLの駆動回路図である。
実施の形態1のロウデコーダ11のワード線WL0〜WLx(メモリセルアレイ12の各メモリセルに接続されている。)の駆動回路及びダミーワード線DWLの駆動回路と、実施の形態6のロウデコーダ11のワード線WL0〜WLxの駆動回路とは、図7からNchトランジスタN3及びN4と、PchトランジスタP5及びP6と、インバータ72とを取り除いた構成を有する。実施の形態1のダミーワード線DWL等の駆動回路(及び実施の形態6のロウデコーダ11のワード線WL0〜WLxの駆動回路)のNchトランジスタN2の電流駆動能力が、実施の形態6(図7)のダミーワード線DWLの駆動回路のNchトランジスタN2の電流駆動能力に等しい。同様に、実施の形態1のダミーワード線DWL等の駆動回路(及び実施の形態6のロウデコーダ11のワード線WL0〜WLxの駆動回路)のPchトランジスタP4の電流駆動能力が、実施の形態6(図7)のダミーワード線DWLの駆動回路のPchトランジスタP4の電流駆動能力に等しい。
実施の形態6の構成において、リード動作時には、PchトランジスタP6及びNchトランジスタN4を遮断状態にする。ロウデコーダ11は、PchトランジスタP4及びNchトランジスタN2のみによって、ダミーワード線DWLにダミーワード線制御信号DWLTを出力する。
ライト動作時には、PchトランジスタP6及びNchトランジスタN4を導通状態にする。ロウデコーダ11は、PchトランジスタP4、P5及びP6と、NchトランジスタN2、N3及びN4によって、ダミーワード線DWLにダミーワード線制御信号DWLTを出力する。ライト動作時に、ロウデコーダ11のダミーワード線DWLの駆動回路はリード時と較べて高い駆動能力を有する故に、ダミーワード線制御信号の伝達遅延時間はリード時より短い。
図7の構成より、図2(a)(ライト時)において、ダミーワード線制御信号がHレベルになってダミーセル21がLレベルを出力し、ダミーアンプ13がHレベルのリードタイミング信号DOUTを出力するタイミングは、リード時より早い。ライト後のプリチャージ動作がリード後のプリチャージ動作と比較して早く開始される。同一のダミーアンプの出力信号(リードタイミング信号DOUT)に基づいてライト動作及びリード動作のタイミングを定める構成において、ライト動作後のプリチャージ時間とリード動作後のプリチャージ時間とを別個に且つそれぞれ必要十分な時間に調整することが出来る。リード動作及びライト動作に必要なプリチャージ時間を確保しつつ、メモリを高速化することが出来る。
《実施の形態7》
図8を用いて本発明の実施の形態7における半導体記憶装置(SRAMである。)を説明する。図8は本発明の実施の形態7における半導体記憶装置の主要部のブロック図である。実施の形態7の半導体記憶装置は、実施の形態1の半導体記憶装置(図1)に、ライトコントロール信号WCで制御されるスイッチSW81を追加した構成を有する。それ以外の点において、実施の形態7の半導体記憶装置は実施の形態1と同一である。図8(実施の形態7)において、図1(実施の形態1)と同一のブロックには同一の符号を付している。図8に示すように、スイッチSW81は、ダミーワード線DWLに接続され、リード時にライト時よりもダミーワード線DWLの長さが長くなるように切り替える(ワード線の負荷量を切り替える)。これにより、リード時とライト時とでロウデコーダ11がダミーワード線DWLに出力するダミーワード線制御信号の伝達遅延時間を最適に切り替える。
図8の構成より、図2(a)(ライト時)において、ダミーワード線制御信号がHレベルになってダミーセル21がLレベルを出力し、ダミーアンプ13がHレベルのリードタイミング信号DOUTを出力するタイミングは、リード時より早い。ライト後のプリチャージ動作がリード後のプリチャージ動作と比較して早く開始される。同一のダミーアンプの出力信号(リードタイミング信号DOUT)に基づいてライト動作及びリード動作のタイミングを定める構成において、ライト動作後のプリチャージ時間とリード動作後のプリチャージ時間とを別個に且つそれぞれ必要十分な時間に調整することが出来る。リード動作及びライト動作に必要なプリチャージ時間を確保しつつ、メモリを高速化することが出来る。
《実施の形態8》
図9を用いて本発明の実施の形態8における半導体記憶装置(SRAMである。)を説明する。図9は本発明の実施の形態8における半導体記憶装置の主要部のブロック図である。実施の形態1の半導体記憶装置は、リード動作及びライト動作において使用する1ポートのメモリセルアレイ12を有していたが、実施の形態8の半導体記憶装置は、リード動作用の出力ポートと、ライト動作用の入力ポートとを別個に有する2ポートのメモリセルアレイ92を有する。これに伴って、以下の構成も異なる。実施の形態1の半導体記憶装置は、リード動作及びライト動作において使用するロウデコーダ11及びPC制御回路14を有していたが、実施の形態8の半導体記憶装置は、ライト動作用のライトロウデコーダ91、リード動作用のリードロウデコーダ93、ライト用のライトプリチャージ制御回路(以下、「WPC制御回路」と略す)94、リード用のリードプリチャージ制御回路(以下、「RPC制御回路」と略す)95を有する。それ以外の点において、実施の形態8の半導体記憶装置は実施の形態1と同一である。図9(実施の形態8)において、図1(実施の形態1)と同一のブロックには同一の符号を付している。
ライトロウデコーダ91は、クロックCLKとリードタイミング信号DOUTを制御信号として入力し、ライト用ワード線WWL0〜WWLxを通じてライト用ワード線制御信号を出力し、且つダミーワード線DWLを通じてダミーワード線制御信号を出力する。ライト用ワード線制御信号により、メモリセルアレイ12の中から選択されたメモリセルが活性化される。ダミーワード線制御信号によりダミーメモリセルDMC21が活性化される。
リードロウデコーダ93は、クロックCLKとリードタイミング信号DOUTを制御信号として入力し、リード用ワード線RWL0〜RWLxを通じてリード用ワード線制御信号を出力する。リード用ワード線制御信号により、メモリセルアレイ12の中から選択されたメモリセルが活性化される。
ライト系回路のライトロウデコーダ91、WPC制御回路94、WE制御回路15は、ダミーアンプ13の近くに配置されている。ダミーアンプ13が出力したリードタイミング信号DOUTがライトロウデコーダ91等に到達する時間は短い。リード系回路のリードロウデコーダ93、RPC制御回路95、RE制御回路16は、ダミーアンプ13から遠くに配置されている。ダミーアンプ13が出力したリードタイミング信号DOUTがリードロウデコーダ93等に到達する時間は長い。
実施の形態1において説明したように、リード動作を制御するリードイネーブル信号REとライト動作を制御するライトイネーブル信号WEとは共に、リードタイミング信号DOUT(ダミーアンプ13が、ダミーメモリセルDMC21がダミービット線DBLに出力したリードデータを検知して出力される。)にタイミングを制御されて出力される。
図9の構成より、図2(a)(ライト時)において、ダミーアンプ13が出力したリードタイミング信号DOUTがライトロウデコーダ91等のライト系回路に到達するタイミングは、リード時にダミーアンプ13が出力したリードタイミング信号DOUTがリードロウデコーダ93等のリード系回路に到達するタイミングより早い。ライト後のプリチャージ動作がリード後のプリチャージ動作と比較して早く開始される。同一のダミーアンプの出力信号(リードタイミング信号DOUT)に基づいてライト動作及びリード動作のタイミングを定める構成において、ライト動作後のプリチャージ時間とリード動作後のプリチャージ時間とを別個に且つそれぞれ必要十分な時間に調整することが出来る。リード動作及びライト動作に必要なプリチャージ時間を確保しつつ、メモリを高速化することが出来る。
《実施の形態9》
図10を用いて本発明の実施の形態9における半導体記憶装置(SRAMである。)を説明する。図10は本発明の実施の形態9における半導体記憶装置の全体構成を示す概念図である。本発明の半導体記憶装置は、4ポートのメモリ12(Aポート制御回路1001、Bポート制御回路1002、Cポート制御回路1003、Dポート制御回路1004を有する。)と、セルフコントロール回路1005とを有する。4ポート全てが1つのセルフコントロール回路1005によりリード動作及びライト動作のタイミングを制御される。1つのセルフコントロール回路1005は、少なくともリード動作又はライト動作の一方において、1つのダミーアンプが出力するリードタイミング信号DOUTに基づいて、リード又はライト動作のタイミングを決定する。実施の形態9においては、リード動作及びライト動作の両方において、1つのダミーアンプが出力するリードタイミング信号DOUTに基づいて、それぞれリード又はライト動作のタイミングを決定する。実施の形態9の構成によれば、メモリのポート数が多くても、一定のチップ面積のセルフコントロール回路で(メモリのポート数が増えても、セルフコントロール回路の面積は増えない。)、全てのメモリのタイミングを制御できる。
《実施の形態10》
図11を用いて本発明の実施の形態10における半導体記憶装置(SRAMである。)を説明する。図11は本発明の実施の形態10における半導体記憶装置の全体構成を示す概念図である。本発明の半導体記憶装置は、4ポートのメモリ12(Aポート制御回路1001、Bポート制御回路1002、Cポート制御回路1003、Dポート制御回路1004を有する。)と、セルフコントロール回路1005及び1006とを有する。セルフコントロール回路1005の制御特性と、セルフコントロール回路1006の制御特性(各信号を発生するタイミング、遅延時間)とは異なる。両者の制御特性の相違点は、任意である。セルフコントロール回路1005が、Aポート制御回路1001及びBポート制御回路1002のリード動作及びライト動作のタイミングを制御する。セルフコントロール回路1006が、Cポート制御回路1003及びDポート制御回路1004のリード動作及びライト動作のタイミングを制御する。
実施の形態10によれば、メモリのポート数が多くても、制御特性が異なる一定のチップ面積の複数のセルフコントロール回路で(メモリのポート数が増えても、セルフコントロール回路の面積は増えない。)、全てのメモリのタイミングを、各ポートの特性に合わせて制御できる。
上記の実施の形態においては、ライト動作時に必要なプリチャージ時間がリード動作に必要なプリチャージ時間より長い場合を記載した。しかし、本発明はこれに限られるものではなく、ライト動作とリード動作とで異なる時間又はタイミングを確保する必要がある任意の半導体記憶装置に適用可能である。
《実施の形態11》
図12を用いて本発明の実施の形態11における半導体記憶装置(SRAMである。)の製造方法を説明する。図12は本発明の実施の形態11における半導体記憶装置の製造フロー図である、本発明の半導体記憶装置の製造フローは、半導体記憶装置を生成するプロセス工程1201と、生成された半導体記憶装置を1次検査する1次検査工程1202と、1次検査された半導体記憶装置のセルフコントロール回路を調整するセルフコントロール回路調整工程1203と、半導体記憶装置を2次検査する2次検査工程1204と、完成した半導体記憶装置を出荷する出荷工程1205とを持っている。
実施の形態11の半導体記憶装置においては、ダミーアンプが図4のPchトランジスタP2及びP3のペアを複数個有する。各ペアはPchトランジスタP1に並列に接続される。2つのNchトランジスタからなるペアを1又は複数個、NchトランジスタN1に並列に接続しても良い。1次検査工程1202において、リード動作又はライト動作のタイミングが適切でないため半導体記憶装置が正常に動作しないことが分かったならば、セルフコントロール回路調整工程1203において、ダミーアンプが有する図4のPchトランジスタP2及びP3の複数のペアの中で、標準設定においてPchトランジスタP3を導通状態にしているペアを遮断状態に変更し、又は標準設定においてPchトランジスタP3を遮断状態にしているペアを導通状態に変更し、適切な動作タイミングを実現する。図4と同様に、リード動作時のタイミングと、ライト動作時のタイミングとを別個独立に設定できることが好ましい。
半導体記憶装置は、上記の構成に代えて、ロウデコーダが図7に示すNchトランジスタN3及びN4と、PchトランジスタP5及びP6と、インバータ72と、のセットを複数組有していても良い。各組は並列に接続される(入力端子及び出力端子を共通にする。)。1次検査工程1202において、リード動作又はライト動作のタイミングが適切でないため半導体記憶装置が正常に動作しないことが分かったならば、セルフコントロール回路調整工程1203において、ロウデコーダが有する図7に示すNchトランジスタN3及びN4と、PchトランジスタP5及びP6と、インバータ72と、で構成される複数組のセットの中で、標準設定においてNchトランジスタN4とPchトランジスタP6とを導通状態にしているセットを遮断状態に変更し、又は標準設定においてNchトランジスタN4とPchトランジスタP6とを遮断状態にしているセットを導通状態に変更し、適切な動作タイミングを実現する。図7と同様に、リード動作時のタイミングと、ライト動作時のタイミングとを別個独立に設定できることが好ましい。
半導体記憶装置は、上記の構成に代えて、図5のスイッチSW51又は図8のスイッチSW81を複数個有していても良い。1次検査工程1202において、リード動作又はライト動作のタイミングが適切でないため半導体記憶装置が正常に動作しないことが分かったならば、セルフコントロール回路調整工程1203において、複数個のスイッチSW51(図5)又はスイッチSW81(図8)の中で、標準設定において導通状態にしているスイッチSW51又はSW81を遮断状態に変更し、又は標準設定において遮断状態にしているスイッチSW51又はSW81を導通状態に変更し、適切な動作タイミングを実現する。図5又は図8と同様に、リード動作時のタイミングと、ライト動作時のタイミングとを別個独立に設定できることが好ましい。
実施の形態11によれば、1次検査工程1202において検出したリード動作又はライト動作のタイミングが適切でないため正常に動作しない半導体記憶装置を、セルフコントロール回路調整工程1203において正常に動作するように調整できる。本発明の半導体記憶装置の製造方法により、高い歩留まりで半導体記憶装置を製造できる。
本発明は、半導体記憶装置及びその製造方法として有用である。
本発明の実施の形態1における半導体記憶装置の主要部のブロック図 本発明の実施の形態1における半導体記憶装置のタイミングチャート 本発明の実施の形態2における半導体記憶装置の主要部のブロック図 本発明の実施の形態3の半導体記憶装置のダミーアンプの内部回路図 本発明の実施の形態4における半導体記憶装置の主要部のブロック図 本発明の実施の形態5における半導体記憶装置の主要部のブロック図 本発明の実施の形態6における半導体記憶装置のロウデコーダのダミーワード線の駆動回路図 本発明の実施の形態7における半導体記憶装置の主要部のブロック図 本発明の実施の形態8における半導体記憶装置の主要部のブロック図 本発明の実施の形態9における半導体記憶装置の全体構成を示す概念図 本発明の実施の形態10における半導体記憶装置の全体構成を示す概念図 本発明の実施の形態11における半導体記憶装置の製造フロー図
符号の説明
11 ロウデコーダ
12、92 メモリセルアレイ
13、33 ダミーアンプ
14 PC制御回路
15 WE制御回路
16 RE制御回路
17 リード回路
18 ライト回路
21、22、23、61、63 ダミーメモリセル
31、32 PCC
51、81 スイッチ
91 ライトロウデコーダ
93 リードロウデコーダ
94 WPC制御回路
95 RPC制御回路
1001、1002、1003、1004 ポート制御回路
1005、1006 セルフコントロール回路

Claims (12)

  1. 複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、
    ダミーメモリセルと、
    前記メモリセルアレイの中から選択されたメモリセルにデータをライトするライト回路と、
    前記メモリセルアレイの中から選択されたメモリセルからデータをリードするリード回路と、
    前記ダミーメモリセルからデータをリードするダミーアンプと、
    前記ライト回路の動作タイミングを制御する第1の制御回路と、
    前記リード回路の動作タイミングを制御する第2の制御回路と、
    を有し、
    前記ダミーアンプは、前記ダミーメモリセルからデータをリードするタイミングに基づいて、前記第1の制御回路及び前記第2の制御回路に第1の信号を出力し、
    前記ライト回路は、前記第1の制御回路が前記第1の信号を受けて第2の信号を出力するタイミングに基づいて前記メモリセルに対するデータのライトを終了し、
    前記リード回路は、前記第2の制御回路が前記第1の信号を受けて第3の信号を出力するタイミングに基づいて前記メモリセルからのデータのリードを開始する、
    ことを特徴とする半導体記憶装置。
  2. リード時に前記ダミーメモリセルからデータをリードするリード用の前記ダミーアンプと、ライト時に前記ダミーメモリセルからデータをリードするライト用の前記ダミーアンプと、を別個に設けたことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 前記ダミーアンプは、前記ダミーメモリセルから送られたデータを検知する閾値が、リード時とライト時とで異なることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  4. 前記ダミーメモリセルが接続されたダミーワード線と、前記ダミーワード線に1端を接続するスイッチと、前記スイッチの他端に接続された少なくとも1個の他のダミーメモリセルと、を有し、
    リード動作及びライト動作のいずれか一方の動作で、前記スイッチは導通状態になって前記他のダミーメモリセルを前記ダミーワード線に接続し、他方の動作で、前記スイッチは遮断状態になって前記他のダミーメモリセルを前記ダミーワード線から切り離すことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  5. リード動作時のタイミングを定めるためのリード用のダミーメモリセルと、ライト動作時のタイミングを定めるためのライト用のダミーメモリセルと、を別個に有し、前記リード用のダミーメモリセルと前記ライト用のダミーメモリセルとは、共通の前記ダミーアンプに接続され、前記リード用のダミーメモリセルから前記ダミーアンプまでの距離が、前記ライト用のダミーメモリセルから前記ダミーアンプまでの距離と異なることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  6. 前記ダミーメモリセルを活性化させるダミーワード線を駆動するドライバの電流駆動能力が、リード動作時とライト動作時とで異なることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  7. 前記ダミーメモリセルが接続されたダミーワード線と、前記ダミーワード線に1端を接続するスイッチと、前記スイッチの他端に接続された負荷と、を有し、
    リード動作及びライト動作のいずれか一方の動作で、前記スイッチは導通状態になって前記負荷を前記ダミーワード線に接続し、他方の動作で、前記スイッチは遮断状態になって前記負荷を前記ダミーワード線から切り離すことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  8. 前記メモリセルアレイはライト用ポートとリード用ポートとを別個に有し、前記メモリセルアレイの周りにリード系回路とライト系回路が分けて配置されており、前記ダミーアンプが、前記リード系回路よりも前記ライト系回路の近傍に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  9. 前記メモリセルアレイは複数のポートを有し、少なくとも2つの前記ポートが、1つの前記ダミーアンプの出力信号に基づいて、リード動作又はライト動作の少なくとも一方の動作タイミングを決定されることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  10. 複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、
    ダミーメモリセルと、
    PチャンネルトランジスタとNチャンネルトランジスタとからなるコンプリメンタリ出力回路と、前記Pチャンネルトランジスタ又はNチャンネルトランジスタにそれぞれ並列に接続された、1又は複数のPチャンネル又はNチャンネルトランジスタとスイッチとの直列接続体と、を有し、前記ダミーメモリセルからデータをリードするダミーアンプと、
    前記メモリセルアレイの中から選択されたメモリセルにデータをライトするライト回路と、
    前記メモリセルアレイの中から選択されたメモリセルからデータをリードするリード回路と、
    前記ダミーアンプの出力信号に基づいて、前記ライト回路の動作タイミングを制御する第1の制御回路と、
    前記ダミーアンプの出力信号に基づいて、前記リード回路の動作タイミングを制御する第2の制御回路と、
    を有する半導体記憶装置の製造方法であって、
    前記第1の制御回路を製造する工程と前記第2の制御回路を製造する工程とを含む、前記半導体記憶装置を製造するプロセス工程と、
    前記半導体装置のリード動作及び/又はライト動作を検査する検査工程と、
    前記検査工程においてリード動作又はライト動作が不良と判定された前記半導体装置の前記ダミーアンプの少なくとも1つの前記スイッチを導通状態から遮断状態に変更し又は遮断状態から導通状態に変更することにより、リード動作及び/又はライト動作のタイミングを変更する調整工程と、
    を有することを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
  11. 複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、
    ダミーメモリセルと、
    前記ダミーメモリセルが接続されたダミーワード線と、
    前記ダミーワード線に1端を接続する少なくとも1つのスイッチと、
    それぞれの前記スイッチの他端に接続された少なくとも1個の他のダミーメモリセル又は負荷と、
    前記ダミーメモリセルからデータをリードするダミーアンプと、
    前記メモリセルアレイの中から選択されたメモリセルにデータをライトするライト回路と、
    前記メモリセルアレイの中から選択されたメモリセルからデータをリードするリード回路と、
    前記ダミーアンプの出力信号に基づいて、前記ライト回路の動作タイミングを制御する第1の制御回路と、
    前記ダミーアンプの出力信号に基づいて、前記リード回路の動作タイミングを制御する第2の制御回路と、
    を有する半導体記憶装置の製造方法であって、
    前記第1の制御回路を製造する工程と前記第2の制御回路を製造する工程とを含む、前記半導体記憶装置を製造するプロセス工程と、
    前記半導体装置のリード動作及び/又はライト動作を検査する検査工程と、
    前記検査工程においてリード動作又はライト動作が不良と判定された前記半導体装置の少なくとも1つの前記スイッチを導通状態から遮断状態に変更し又は遮断状態から導通状態に変更することにより、リード動作及び/又はライト動作のタイミングを変更する調整工程と、
    を有することを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
  12. 複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、
    ダミーメモリセルと、
    1つの出力回路と、前記出力回路と入力端子及び出力端子を共通にしハイインピーダンス状態と出力状態とを切り替え可能な1又は複数の他の出力回路と、を有し、前記ダミーメモリセルを活性化させるダミーワード線を駆動するドライバと、
    前記ダミーメモリセルからデータをリードするダミーアンプと、
    前記メモリセルアレイの中から選択されたメモリセルにデータをライトするライト回路と、
    前記メモリセルアレイの中から選択されたメモリセルからデータをリードするリード回路と、
    前記ダミーアンプの出力信号に基づいて、前記ライト回路の動作タイミングを制御する第1の制御回路と、
    前記ダミーアンプの出力信号に基づいて、前記リード回路の動作タイミングを制御する第2の制御回路と、
    を有する半導体記憶装置の製造方法であって、
    前記第1の制御回路を製造する工程と前記第2の制御回路を製造する工程とを含む、前記半導体記憶装置を製造するプロセス工程と、
    前記半導体装置のリード動作及び/又はライト動作を検査する検査工程と、
    前記検査工程においてリード動作又はライト動作が不良と判定された前記半導体装置の少なくとも1つの前記他の出力回路を出力状態からハイインピーダンス状態に変更し又はハイインピーダンス状態から出力状態に変更することにより、リード動作及び/又はライト動作のタイミングを変更する調整工程と、
    を有することを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
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