JP4390517B2 - インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置 - Google Patents
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本発明者らは、高分子分散剤、水不溶性色材、水溶性有機溶剤、および水を含有するインクにおいて、上記高分子分散剤として少なくとも1種の疎水性ブロックと少なくとも1種の親水性ブロックとを少なくとも有し、各ブロックがビニルエーテル類から構成された高分子分散剤を使用し、かつ水溶性有機溶剤として多価アルコールのモノアルキルエーテルを少なくともインク中に含有させることで、高い堅牢性を有し品位に優れた画像をどのような場合でも安定して記録することが可能なインクを提供することができることを見出した。
(水溶性有機溶剤)
本発明のインクに使用する水溶性有機溶剤としては、多価アルコールのモノアルキルエーテルを含有しているものであればよいが、多価アルコールのモノアルキルエーテルを他の水溶性有機溶剤との混合溶剤として使用するとインクジェット記録装置のノズル先端部でのインク濃縮が抑制されるため好ましい。
本発明のインクに使用する高分子分散剤としては、少なくとも1種の親水性ブロックと、少なくとも1種の疎水性ブロックとをそれぞれ有し、各ブロックがビニルエーテル類から構成されたものであればよく、2種類以上の親水性ブロックや2種類以上の疎水性ブロックを有するものでも使用することができ、単独のブロック共重合体でも2種以上のブロック共重合体が混合されたものでも使用できる。共重合体の形態は直鎖型、グラフト型などが挙げられるが、直鎖型のブロック共重合体が好ましい。
−(CH2−CH(OR1))− (1)
上記の一般式(1)において、R1は、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、またはシクロアルケニル基のような脂肪族炭化水素、フェニル基、ピリジル基、ベンジル基、トルイル基、キシリル基、アルキルフェニル基、フェニルアルキレン基、ビフェニル基、フェニルピリジル基などのような、炭素原子が窒素原子で置換されていてもよい芳香族炭化水素基を表す。また、芳香環上の水素原子は、炭化水素基で置換されていてもよい。R1の炭素数は1〜18が好ましい。
本発明のインクに使用する水不溶性色材としては、水に殆ど溶解しない色材であれば使用することができる。具体的には、水に対する溶解度が、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下の色材である。このような色材としては、油溶性染料、建染染料、分散染料、顔料などが上記高分子分散剤と安定な色材分散体を形成するためより好ましい。
(油溶性染料)
C.I.ソルベントイエロー1、2、3、13、14、19、22、29、36、37、38、39、40、43、44、45、47、62、63、71、76、81、85、86;C.I.ソルベントレッド27、35、36、37、38、39、40、58、60、65、69、81、86、89、91、92、97、99、100、109、118、119、122;C.I.ソルベントブルー14、24、25、26、34、37、39、42、43、45、48、52、53、55、59;C.I.ソルベントブラック5、7、8、14、17、19、20、22、24、26、28、43など。
C.I.バットイエロー2、4、10、20、33;C.I.バットオレンジ1、2、3、5、7、9、13、15;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、16、61;C.I.バットブルー1、3、4、5、6、8、12、14、18、19、20、29、35、41;C.I.バットブラック1、8、9、13、14、20、25、27、29、36、56、57、59、60など。
C.I.ディスパーズイエロー5、42、83、93、99、198、224;C.I.ディスパーズオレンジ29、49、73;C.I.ディスパーズレッド92、126、145、152、159、177、181、206、283;C.I.ディスパーズブルー60、87、128、154、201、214、224、257、287、368など。
Raven 760 Ultra、Raven 1060 Ultra、Raven 1080、Raven 1100 Ultra、Raven 1170、Raven 1200、Raven 1250、Raven 1255、Raven 1500、Raven 2000、Raven 2500 Ultra、Raven 3500、Raven 5250、Raven 5750、Raven 7000、Raven 5000 ULTRAII、Raven 1190 ULTRAII(以上、コロンビアン・カーボン社製);Black Pearls L、MOGUL-L、Regal400R、Regal660R、Regal330R、Monarch 800、Monarch 880、Monarch 900、Monarch 1000、Monarch 1300、Monarch 1400(以上、キャボット社製);
(熱エネルギーを利用したインクジェット記録装置)
まず、熱エネルギーを利用したインクジェット記録装置の主要部であるヘッド構成の一例を図1および図2に示す。図1は、インク流路に沿ったヘッド13の断面図であり、図2は図1のA−B線での切断面図である。ヘッド13はインクを通す流路(ノズル)14を有する、ガラス、セラミック、シリコンまたはプラスチック板などと発熱素子基板15とを接着して得られる。発熱素子基板15は酸化シリコン、窒化シリコン、炭化シリコンなどで形成される保護層16、アルミニウム、金、アルミニウム−銅合金などで形成される電極17−1および17−2、HfB2、TaN、TaAlなどの高融点材料から形成される発熱抵抗体層18、熱酸化シリコン、酸化アルミニウムなどで形成される蓄熱層19、シリコン、アルミニウム、窒化アルミニウムなどの放熱性のよい材料で形成される基板20よりなっている。
次に、力学的エネルギーを利用したインクジェット記録装置の好ましい一例としては、複数のノズルを有するノズル形成基板と、ノズルに対向して配置される圧電材料と導電材料からなる圧力発生素子と、この圧力発生素子の周囲を満たすインクを備え、印加電圧により圧力発生素子を変位させ、インクの小液滴をノズルから吐出させるオンデマンドインクジェット記録ヘッドを挙げることができる。その記録装置の主要部である記録ヘッドの構成の一例を図7に示す。
[実施例1]
(高分子分散剤Aの作製)
疎水性ブロックと親水性ブロックからなるABジブロック共重合体の合成:
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下、250℃で加熱し吸着水を除去した。系を室温に戻した後、ビフェニルビニルエーテル12ミリモル、酢酸エチル16ミリモル、1−イソブトキシエチルアセテート0.1ミリモル、およびトルエン11cm3を加え、系内温度が0℃に達したところでエチルアルミニウムセスキクロライド0.2ミリモルを加え重合を開始し、ABジブロックポリマーのAブロックを合成した。
市販の油溶性染料であるC.I.ソルベントイエロー14を1.0部とアセトン99.0部を混合し、40℃に加温して均一に溶解するようによく攪拌した。この混合溶液を、アセトン99.0部に上記高分子分散剤A1.0部を溶解した溶液中に添加し混合した後、水10.0部を添加した。その後、ロータリーエバポレーターでアセトンを除去し、色材分散体Iを得た。得られた色材分散体中のアセトンの濃度をガスクロマトグラフィーで分析したが、検出されず、色材分散体中には残留していないと判断される結果であった。
・上記色材分散体I 40.0部
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル
15.0部
(溶解性パラメータ21.5(J/cm3)1/2)
・エチレングリコール 10.0部
(溶解性パラメータ36.5(J/cm3)1/2)
・グリセリン 5.0部
(溶解性パラメータ41.0(J/cm3)1/2)
・0.01%水酸化アルミニウム水溶液 1.0部
・イオン交換水 29.0部
以上の成分を混合し、充分攪拌して、目的のインクを得た。
(インク2の作製)
・上記色材分散体I 45.0部
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル
4.2部
(溶解性パラメータ20.6(J/cm3)1/2)
・エチレングリコール 15.0部
(溶解性パラメータ36.5(J/cm3)1/2)
・2−ピロリドン 5.0部
(溶解性パラメータ28.9(J/cm3)1/2)
・0.01%水酸化アルミニウム水溶液 1.0部
・イオン交換水 29.8部
以上の成分を混合し、充分攪拌して、目的のインクを得た。
(インク3の作製)
・上記色材分散体I 30.0部
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル
12.0部
(溶解性パラメータ20.6(J/cm3)1/2)
・エチレングリコール 15.0部
(溶解性パラメータ36.5(J/cm3)1/2)
・トリエチレングリコール 3.0部
(溶解性パラメータ27.8(J/cm3)1/2)
・0.01%酸化アルミニウム水溶液 1.0部
・イオン交換水 39.0部
以上の成分を混合し、充分攪拌して、目的のインクを得た。
(高分子分散剤Bの作製)
疎水性ブロックと親水性ブロックからなるABジブロック共重合体の合成:
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下250℃で加熱し吸着水を除去した。系を室温に戻した後、2−フェノキシエチルビニルエーテル12ミリモル、酢酸エチル16ミリモル、1−イソブトキシエチルアセテート0.1ミリモル、およびトルエン11cm3を加え、系内温度が0℃に達したところでエチルアルミニウムセスキクロライド0.2ミリモルを加え重合を開始し、ABジブロックポリマーのA成分を合成した。
色材を市販の顔料であるC.I.ピグメントレッド122の1.0部とアセトン99.0部とを混合し、40℃に加温して均一に混合するようによく撹拌した。この混合液を、アセトン99.0部に上記高分子分散剤Bの1.0部を溶解した溶液中に添加し、混合した後、水10.0部を添加した。その後ロータリーエバポレーターでアセトンを除去して色材分散体IIを得た。得られた色材分散体中のアセトンの濃度をガスクロマトグラフィーで分析したが、検出されず色材分散体中には残留していないと判断される結果であった。
・上記の色材分散体II 40.0部
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル
10.0部
(溶解性パラメータ20.6(J/cm3)1/2)
・トリプロピレングリコール 3.0部
(溶解性パラメータ24.7(J/cm3)1/2)
・トリエチレングリコール 15.0部
(溶解性パラメータ27.8(J/cm3)1/2)
・0.01%酸化アルミニウム水溶液 1.0部
・イオン交換水 31.0部
以上の成分を混合し、充分攪拌して、目的のインクを得た。
(インク5の作製)
・上記の色材分散体II 40.0部
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル
4.0部
(溶解性パラメータ21.5(J/cm3)1/2)
・トリプロピレングリコール 5.0部
(溶解性パラメータ24.7(J/cm3)1/2)
・トリエチレングリコール 10.0部
(溶解性パラメータ27.8(J/cm3)1/2)
・0.01%水酸化アルミニウム水溶液 1.0部
・イオン交換水 40.0部
以上の成分を混合し、充分攪拌して、目的のインクを得た。
(インク6の作製)
・上記の色材分散体II 40.0部
・ジエチレングリコールモノエチルエーテル
4.0部
(溶解性パラメータ22.4(J/cm3)1/2)
・トリプロピレングリコール 15.0部
(溶解性パラメータ24.7(J/cm3)1/2)
・トリエチレングリコール 5.0部
(溶解性パラメータ27.8(J/cm3)1/2)
・0.01%水酸化アルミニウム水溶液 0.2部
・イオン交換水 35.8部
以上の成分を混合し、充分攪拌して、目的のインクを得た。
(高分子分散剤Cの作製)
疎水性ブロックと2つの親水性ブロックからなるABCトリブロック共重合体の合成:
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下250℃で加熱し吸着水を除去した。系を室温に戻した後、2−デカノキシエチルビニルエーテル12ミリモル、酢酸エチル16ミリモル、1−イソブトキシエチルアセテート0.1ミリモル、およびトルエン11cm3を加え、系内温度が0℃に達したところでエチルアルミニウムセスキクロライド0.2ミリモルを加え重合を開始し、ABCトリブロックポリマーのA成分を合成した。
色材を市販の油溶性染料であるC.I.ソルベントブルー25に変更し、高分子分散剤を上記高分子分散剤Cに変更した以外は、実施例1と同様にして色材分散体IIIを得た。得られた色材分散体中のアセトンの濃度をガスクロマトグラフィーで分析したが、検出されず色材分散体中には残留していないと判断される結果であった。
・上記色材分散体III 30.0部
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル
2.5部
(溶解性パラメータ21.5(J/cm3)1/2)
・エチレングリコール 2.0部
(溶解性パラメータ36.5(J/cm3)1/2)
・トリエチレングリコール 15.0部
(溶解性パラメータ27.8(J/cm3)1/2)
・0.01%酸化アルミニウム水溶液 1.0部
・イオン交換水 49.5部
以上の成分を混合し、充分攪拌して、目的のインクを得た。
(インク8の作製)
・上記色材分散体III 30.0部
・トリエチレングリコールモノメチルエーテル
2.5部
(溶解性パラメータ22.1(J/cm3)1/2)
・エチレングリコール 18.0部
(溶解性パラメータ36.5(J/cm3)1/2)
・トリエチレングリコール 2.0部
(溶解性パラメータ27.8(J/cm3)1/2)
・0.01%酸化アルミニウム水溶液 1.0部
・イオン交換水 46.5部
以上の成分を混合し、充分攪拌して、目的のインクを得た。
(色材分散体IVの作製)
市販の顔料であるC.I.ピグメントブルー15:3の1.0部とアセトン99.0部を混合し、40℃に加温して均一に混合するようによく攪拌した。この混合溶液を、アセトン15.0部とジエチレングリコールモノブチルエーテル(溶解性パラメータ21.5(J/cm3)1/2)3.0部の混合溶剤に前記高分子分散剤C1.0部を溶解した溶液中に添加し混合した後、水10.0部を添加した。その後、ロータリーエバポレーターでアセトンを除去し、色材分散体IVを得た。得られた色材分散体中のアセトンとジエチレングリコールモノブチルエーテルの濃度をガスクロマトグラフィーで分析したところ、アセトンは検出されず、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが色材分散体中に20%残留されていると判断される結果であった。
・上記色材分散体IV 40.0部
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル
4.0部
(溶解性パラメータ21.5(J/cm3)1/2)
・ジエチレングリコール 10.0部
(溶解性パラメータ30.6(J/cm3)1/2)
・グリセリン 5.0部
(溶解性パラメータ41.0(J/cm3)1/2)
・0.01%水酸化アルミニウム水溶液 1.0部
・イオン交換水 40.0部
以上の成分を混合し、充分攪拌して、目的のインクを得た。
(インク10の作製)
・上記色材分散体IV 50.0部
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル
4.0部
(溶解性パラメータ21.5(J/cm3)1/2)
・エチレングリコール 6.0部
(溶解性パラメータ36.5(J/cm3)1/2)
・トリエチレングリコール 5.0部
(溶解性パラメータ27.8(J/cm3)1/2)
・0.01%水酸化アルミニウム水溶液 1.0部
・イオン交換水 34.0部
以上の成分を混合し、充分攪拌して、目的のインクを得た。
(インク11の作製)
・上記の色材分散体I 50.0部
・トリプロピレングリコール 20.0部
・イオン交換水 30.0部
以上の成分を混合し、充分攪拌して、目的のインクを得た。
(インク12の作製)
・上記の色材分散体II 40.0部
・グリセリン 20.0部
・0.01%水酸化アルミニウム水溶液 1.0部
・イオン交換水 39.0部
以上の成分を混合し、充分攪拌して、目的のインクを得た。
(色材分散体Vの作製)
市販の顔料であるC.I.ピグメントブルー15:3を10部、スチレン−マレイン酸ランダム共重合体(数平均分子量10,000)10部とイオン交換水100部を混合し、ウルトラホモジナイザーで均一に分散するように良く攪拌混合し、色材分散体Vを得た。
・上記の色材分散体V 50.0部
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル
20.0部
(溶解性パラメータ21.5(J/cm3)1/2)
・エチレングリコール 1.0部
(溶解性パラメータ36.5(J/cm3)1/2)
・グリセリン 3.0部
(溶解性パラメータ41.0(J/cm3)1/2)
・0.01%水酸化アルミニウム水溶液 1.0部
・イオン交換水 25.0部
以上の成分を混合し、充分攪拌して、目的のインクを得た。
(インク14の作製)
・C.I.ダイレクトレッド80 5.0部
・トリプロピレングリコール 20.0部
・イオン交換水 75.0部
以上の成分を混合し、充分攪拌して、インクを得た。
実施例1〜10のインクと比較例1〜4のインクを、記録信号に応じた熱エネルギーをインクに付与することによりインクを吐出させるオンデマンド型マルチ記録ヘッドを有するインクジェット記録装置BJF−660(キヤノン製)にそれぞれ搭載して、光沢紙SP101(キヤノン製)に印字を行い、表1に記載の評価を行った。その結果、表1に記載したように、いずれの実施例のインクも比較例のインクに比べて吐出安定性が良好で画像品位と堅牢性が良好な結果が得られた。
各インクを60℃で3ヶ月間保管した後、15℃で湿度が10%の環境下において、100%ベタ画像を印字し3分間休止した後、再度100%ベタ画像を印字した画像を下記の評価基準で評価した。
◎:白スジが全く無く、正常に印字されている。
○:印字の最初の部分に僅かに白スジがみられる。
△:画像全体に白スジがみられる。
×:画像が殆ど印字されていない。
各インクを60℃で3ヶ月間保管した後、15℃で湿度が10%の環境下において10mm間隔の方眼模様を印字し、印字した画像を下記の評価基準で評価した。
◎:顕微鏡で観察しても印字が全く乱れることなく、方眼模様は10mm間隔で正常に印字されている。
○:顕微鏡で観察すると一部に印字の乱れがみられるが、方眼模様は10mm間隔に印字されている。
△:肉眼でも一部に印字の乱れがみられ、方眼模様の一部が10mm間隔からずれている。
×:全体で印字の乱れが肉眼でみられ、方眼模様の全体が10mm間隔からずれている。
印字物にキセノンランプを100時間照射した後の画像の反射濃度を測定し、耐光性試験前と耐光性試験後の反射濃度の残存率を求め耐光性の尺度とした。評価基準は下記の通りとした。
○:画像濃度の残存率が90%以上。
△:画像濃度の残存率が80%以上90%未満。
×:画像濃度の残存率が80%未満。
印字から12時間以上放置後、印字物を5分間水道水中に静止し、水を乾燥させた後の画像の反射濃度を測定し、耐水性試験前と耐水性試験後の反射濃度の残存率を求め耐水性の尺度とした。評価基準は下記の通りとした。
○:画像濃度の残存率が90%以上。
△:画像濃度の残存率が80%以上90%未満。
×:画像濃度の残存率が80%未満。
14:流路(ノズル)
15:発熱素子基板
16:保護層
17−1、17−2:電極
18:発熱抵抗体層
19:蓄熱層
20:基板
21:インク
22:吐出オリフィス(微細孔)
23:メニスカス
24:インク小滴
25:被記録材
26:マルチノズル
27:ガラス板
28:発熱ヘッド
40:インク袋
42:栓
44:インク吸収体
45:インクカートリッジ
51:給紙部
52:紙送りローラー
53:排紙ローラー
61:ブレード
62:キャップ
63:インク吸収体
64:吐出回復部
65:記録ヘッド
66:キャリッジ
67:ガイド軸
68:モーター
69:ベルト
70:記録ユニット
71:ヘッド部
72:大気連通口
80:インク流路
81:オリフィスプレート
82:振動板
83:圧電素子
84:基板
85:吐出口
Claims (15)
- 高分子分散剤、水不溶性色材、水溶性有機溶剤、および水を含有するインクジェット記録用インクにおいて、上記高分子分散剤が、少なくとも1種の疎水性ブロックと少なくとも1種の親水性ブロックとを少なくとも有し、各ブロックがビニルエーテル類から構成されたものであり、上記水溶性有機溶剤として多価アルコールのモノアルキルエーテルを少なくとも含有し、さらに水酸化アルミニウムまたは酸化アルミニウムを含有することを特徴とするインクジェット記録用インク。
- 上記多価アルコールのモノアルキルエーテルが、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、およびトリプロピレングリコールモノメチルエーテルからなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
- 上記多価アルコールのモノアルキルエーテルが、ジエチレングリコールモノブチルエーテルおよび/またはトリプロピレングリコールモノメチルエーテルである請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
- 上記多価アルコールのモノアルキルエーテルが、前記高分子分散剤に対して質量比で0.5〜8.0倍の範囲で含有されている請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
- 前記高分子分散剤の疎水性ブロック部の溶解性パラメータが、前記多価アルコールのモノアルキルエーテルの溶解性パラメータに対して、−4.0〜+2.0(J/cm3)1/2の範囲である請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録用インク。
- 前記高分子分散剤の親水性ブロックが、アニオン性のビニルエーテル類から構成されている請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
- 前記高分子分散剤の親水性ブロックが、非イオン性のビニルエーテル類から構成されている請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
- 前記高分子分散剤の親水性ブロックが、非イオン性のビニルエーテル類から構成されているブロックと、アニオン性のビニルエーテル類から構成されているブロックとを少なくとも含む請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
- 前記高分子分散剤が、疎水性のビニルエーテル類で構成されたブロック、非イオン性の親水性ビニルエーテル類から構成されたブロック、およびアニオン性の親水性ビニルエーテル類から構成されたブロックの順番で少なくとも構成されている請求項8に記載のインクジェット記録用インク。
- 前記水不溶性色材が、顔料、油溶性染料、建染染料、および分散染料からなる群から選ばれる少なくとも1種の色材である請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
- インクにエネルギーを与えて、該インクを飛翔させて被記録材に付与して行うインクジェット記録方法において、上記インクが、請求項1〜10のいずれか1項に記載のインクジェット記録用インクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
- 前記エネルギーが、熱エネルギーである請求項11に記載のインクジェット記録方法。
- 前記被記録材が、少なくとも一方の面にインクを受容するコーティング層をもつ被記録材である請求項11に記載のインクジェット記録方法。
- インクを収容したインク収容部を備えたインクカートリッジにおいて、上記インクが請求項1〜10のいずれか1項に記載のインクジェット記録用インクであることを特徴とするインクカートリッジ。
- インクを収容したインク収容部を備えたインクカートリッジと、上記インクを吐出させるためのヘッド部を備えたインクジェット記録装置において、上記インクが請求項1〜10のいずれか1項に記載のインクジェット記録用インクであることを特徴とするインクジェット記録装置。
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