JP4388349B2 - ベッド - Google Patents

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Description

本発明は、快適な姿勢を維持できるとともに使い心地が優れるベッドに関する。
近年の生活習慣では、ベッドの上で横になりながらテレビを見たり或いは本を読むこと等が頻繁に行われつつある。このようなベッドの使用形態に鑑み、例えば下記特許文献1では、図8に示すように、寝台部の下半身側に、第1の脚支持部b1と、この第1の脚支持部b1に折り曲げ可能に連結された第2の脚支持部b2とを設けた折畳みベッドaが記載されている。そして、第1、第2の脚支持部b1、b2を山折り状に折り曲げることによって、膝、腰などの関節を含んだ下半身の姿勢を楽な状態に維持してリラックスさせ、かつ使用者の脚部を持ち上げて血行を促進させる試みがなされている。
特開2000−125991号公報
しかしながら、従来のベッドaでは、脚部をリラックスさせる際、第2の脚支持部b2が膝から足首に向かって下降する傾斜となる。このため、足裏などを流れた血が心臓へと還流しずらく、十分な血行促進効果を得るためには、さらなる改善の余地があった。
本発明は、前記したベッドが有する問題点を解消し、平行クランク機構を形成した第2の脚支持部を持上げられるリクライニング状態で保持しうる保持手段を設けることを基本として、就寝者がより快適な姿勢を維持できさらに使い勝手を高めうるベッドの提供を課題としている。
前記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、 寝具を載置する寝具載置面を有する寝具受け枠と、該寝具受け枠を支持するベッド枠体とを具えたベッドであって、
前記寝具受け枠は、就寝者のももを受けかつ中央側の一端部が前記ベッド枠体の枠体支持点で枢支される第1の脚支持部と、一端部が該第1の脚支持部の外の他端部に折り曲げ可能に取り付けられ、かつ就寝者のふくらはぎを受ける第2の脚支持部とを含み、
前記第2の脚支持部及び前記ベッド枠体は、該第2の脚支持部の他端部側に設けられる脚枢支点と、前記ベッド枠体の枠体枢支点とが前記第1の脚支持部と略同長さのレバーによって接続されることにより、前記レバー、前記第1の脚支持部、前記第2の脚支持部、及び前記ベッド枠体とで平行クランク機構が形成されるとともに、第1、第2の脚支持部が直線状となる展開状態から前記第2の脚支持部を持ち上げリクライニング状態保持しうる保持手段を有し、前記保持手段は、前記第2の脚支持部を持ち上げる起倒手段と、該起倒手段を駆動する駆動手段とを含み、前記起倒手段は、前記レバーの前記枠体枢支点よりも前記脚枢支点側で前記ベッド枠体に回動可能に枢支される筒部と、前記筒部にスライド可能に挿入されかつ先端が前記レバーの前記枠体枢支点よりも前記第2の脚支持部の前記一端部側で前記脚支持部に枢支されるロッドとを有し、前記駆動手段は、前記ロッドを前記筒部から伸長させることによって、前記第2の脚支持部を前記一端部側へ押すことにより該第2の脚支持部を持ち上げることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、前記ベッド枠体は、倒立V字状に折り曲げ可能な一対のベッド枠半体により構成され、前記第1の脚支持部と第2の脚支持部とがなす寝具受け枠は、一方のベッド枠半体で支持されることを特徴とする請求項1記載のベッドである。
本発明は叙上の如く構成しているため、就寝者が第1、第2の脚支持部に脚部を載せて使用するとき、就寝者の足側から頭部に向けて高さを段階的ではあるが徐々に下降させることができる。これにより、足裏などを流れた血が心臓へと還流しやすくなり、充分な血行促進効果を図ることができる。しかも第2の脚支持部は、レバー、第1の脚支持部、第2の脚支持部の一部、及びベッド枠体の一部により形成される平行クランク機構に支持されて持ち上げられるため、構造が簡単となるとともに第2の脚支持部をスムースに昇降することができる。
また請求項2記載の発明のように、ベッド枠体は、倒立V字状に折り曲げ可能な一対のベッド枠半体により構成され、前記第1の脚支持部と第2の脚支持部とがなす寝具受け枠は、一方のベッド枠半体で支持されるときには、折り畳みベッドに本発明を容易に適用することができる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1は本実施形態のベッド1の分解斜視図、図2はその平面図である。
本実施形態のベッド1は、倒立V字状に折り畳み可能なベッド枠体3と、該ベッド枠体3の上に配されかつ寝具を載置する寝具受け枠2とを具えるものが例示される。
前記ベッド枠体3は、第1のベッド枠半体14と第2のベッド枠半体15とを、折り曲げ可能に連結して構成している。
前記第1のベッド枠半体14は、枠材を例えば平面視で略コ字状ないし矩形状(本例ではコ字状)に折り曲げた主枠14aと、縦横にのびる補強材14b、14cとを一体に固着して形成される。第1のベッド枠半体14は、実質的にベッド長さの略半分の長さ(例えば900〜1000mm)をもっている。第1のベッド枠半体14は、ベッド長さ方向の中間部側に位置する内端部が、継ぎ材33にピン等を用いて回動可能に枢着される。また第1のベッド枠半体14の外端部側には、第1の脚部材34, 34が、ベッドの幅方向の両側に設けられる。
前記第1の脚部材34, 34は、本例では逆T字状をなす脚フレーム34aと、その下部に取り付けられたキャスター車輪34bとで構成される。脚フレーム34aは、第1のベッド枠半体14にピンにて回動可能に取り付けられる。また両側の第1の脚部材34, 34は、第1のベッド枠半体14の下方でベッドの幅方向にのびる連結杆35によって一体に固着される。また本形態では、第1のベッド枠半体14の外端部に、化粧仕上げされかつ垂直に立ち上がる宮板36が取り付けられたものを例示している。特に限定されないが、好適な使用例として、この第1のベッド枠半体14側に使用者の上半身を載置させる。
前記第2のベッド枠半体15は、第1のベッド枠半体14と同様に枠材を略コ字状に折り曲げた主枠15aと、縦横にのびる補強材15b、15cとを一体に固着して形成される。第2のベッド枠半体15も、ベッド長さの約半分の長さをもっている。該第2のベッド枠半体15は、ベッドの長さ方向の中間部に位置する内端部が、前記継ぎ材33にピンにて回動可能に枢着される。本実施形態では、第1、第2のベッド枠半体14、15は、ベッドの長さ方向で離間したそれぞれ別の軸で支承されるが、同じ軸で支承することでも良い。
第2のベッド枠半体15は、主枠15aの内側に配され、かつベッド長さ方向にのびる両側の補強材15bに、第2の脚部材38, 38がピンにて回動可能に取り付けられる。これにより、折り畳み時、第1、第2の脚部材34、38が干渉するのを防止できる。該第2の脚部材38は、その下端に接地する車輪39が設けられ、前記第1脚部材34とともに、折り畳み時に、第1、第2のヘッド枠半体14、15を円滑に移動させることができる。
ベッドの幅方向の両側に設けられた前記継ぎ材33, 33は、連結材40の両端部に各々固着されることにより一体化し、しかもこの連結材40には中間支脚部41が固着される。中間支脚部41は、水平状態で床面と接地する。これにより、第1、第2の脚部材34、38及び中間支脚部41でベッド荷重を支持し、使用時の安定性を高める。
なお、本形態では、中間支脚部41と第1の脚部材34の間、及び、中間支脚部41と第2の脚部材38と間を連結ロッド43で連結することにより、第1、第2のヘッド枠半体14、15と第1、第2の脚部材34、38と中間支脚部41および連結ロッド43とでそれぞれ平行クランク機構を形成している。これにより、中間支脚部41、第1、第2の脚部材34、38の向きを一定、例えば垂直に保持しつつ折り畳みできる。
中間支脚部41と第1のベッド枠半体14との間、及び、中間支脚部41と第2のベッド枠半体15との間には、夫々折畳み労力を軽減するため、例えば引張バネ42を架け渡すことができる。前記のように、継ぎ材33の一端に前記第1のベッド枠半体14を、かつ継ぎ材33の他端に前記第2のベッド枠半体15をそれぞれ枢支しているため、第1のベッド枠半体14と第2のベッド枠半体15とを互いに垂直位置となるよう折り曲げることによりベッド1をコンパクトに収納することができる。そしてその際、引張バネ42は、前記折り畳み時の操作力を軽減し、展開時の衝撃の緩和する。なお引張バネ42は、その架設位置を変えることができ、また電動機などを使用して、自動によりベッド1の折り畳み、展開動作を行わせることが可能である。
前記寝具受け枠2は、前記ベッド枠体3のベッドの長さ方向に配置された、就寝者の上半身を受ける上半身支持部16と、ももを支持する第1の脚支持部4と、ふくらはぎを支持する第2の脚支持部4とからなる。前記寝具受け枠2の幅は、前記ベッド枠体3よりも広く、例えば800〜1800mm程度に形成される。
前記上半身支持部16は、パイプ材等を矩形状に結合した枠体16Aと、この枠体16A内に架設されベッド1の長さ方向にのびる補強材16Bと、枠体16Aが囲む空所に配され枠体16Aおよび補強材16Bの上面に固着された下張り材16Cとを含んで構成される。本形態の下張り材16Cは、ベッド1の幅方向にのびる複数枚の帯状板体をベッド1の長さ方向に隔設して形成されたものが例示される。そして上半身支持部16は、前記第1のベッド枠半体にボルトなどを用いて固着されている。
前記第1の脚支持部4は、本形態では、パイプ材等を横長矩形状に結合した枠体4Aと、ベッド1の長さ方向にのびる補強材4Bと、枠体4Aが囲む空所に配され枠体4Aおよび補強材4Bの上面に固着された下張り材4Cとを含んで構成されたものを例示している。
また前記第2のベッド枠半体15は、図2に示すように、その頭側端部にベッド1の幅方向にのびる縦断面円形の脚支持軸44を回動可能に枢支している。本形態の脚支持軸44は、その両端が第2のベッド枠半体15の補強材15cに固着されたL字状金物により枢支されたものが例示される。
前記第1の脚支持部4は、枠体4Aを構成しかつ中央側の一端部に配された枠体部4A1が前記脚支持軸44に溶接などの手段で固着されている。これにより第1の脚支持部4は、その中央側の一端部が、第2のベッド枠半体15の前記脚支持軸44が形成する枠体支持点t1において第2のベッド枠半体15に枢支され、折り曲げ可能に取り付けられている。
前記第2の脚支持部5は、本形態では、パイプ材等を矩形状に結合した枠体5Aと、ベッド1の長さ方向にのびる補強材5Bと、枠体5Aが囲む空所に配され枠体5Aおよび補強材5Bの上面に固着された下張り材5Cとを含んで構成されたものを例示している。そしてこの第2の脚支持部5は、その一端部(頭側の端部)が、前記第1の脚支持部4の外の他端部(足側の端部)に連結金具45とピンにより、脚折曲点46において折り曲げ可能に連結されている。
また第2の脚支持部5は、前記第2のベッド枠半体15との間にレバー6が設けられている。このレバー6は前記第2の脚支持部5、第2のベッド枠半体15のベッド幅方向の両側部に一対配され、その一端部が第2の脚支持部5に枢支されるとともに他端部が第2のベッド枠半体15に枢支されることによりベッド長さ方向に沿う垂直面上で傾動可能に形成されている。
前記レバー6は、本形態では、図5に示すように、その一端部が第2の脚支持部5に設けた取付金具47により、脚枢支点t2において枢支されたものが例示される。前記取付金具47は、図3に示すように、第2の脚支持部5の枠体5Aと補強材5B間に架設された補助材5Dに固着され、下方に向く溝形状をなし、双方のフランジ間に架設された軸により前記レバー6を枢支している。
またレバー6は、図5に示すように、その他端部が前記第2のベッド枠半体15に設けた支持金具48に、枠体枢支点t3において枢支されたものが例示される。前記支持金物48は、第2のベッド枠半体15の補強材15bに固着され、該支持金物48の側方に水平に突設した軸により前記レバー6の他端部を枢支している。
前記枠体枢支点t3は、前記枠体支持点t1との間隔L2が、前記脚折曲点46と脚枢支点t2との間隔L1と略等しくなる位置に形成され、かつ前記レバー6は、前記第1の脚支持部4のベッド長さ方向の長さと略同じ長さに形成されている。従って、前記レバー6、前記第1の脚支持部4、第2の脚支持部5の前記一端部(頭側の端部)と脚枢支点t2との間の部分、及び第2のベッド枠半体15の枠体支持点t1と枠体枢支点t3との間の部分とは、向き合う枢支点間の距離が略等しくなるため、平行クランク機構7を形成する。これにより、第1の脚支持部4とレバー6とは、互いに連動し、第2のベッド枠半体15に対して同じ傾斜角度で傾き、第2の脚支持部5は、水平な姿勢を維持しながら昇降する。
なお前記レバー6の長さと第1の脚支持部4のベッド長さ方向の長さ、および前記間隔L1と前記間隔L2とは、各々略等しく形成されるものであり、±10%程度長さが違う場合も含まれるものとする。従って本明細書の平行クランク機構7は、幾何学的に厳密な構成の機構を指すのではなく、向き合うリンクの長さに多少の相違があり、向き合うリンク間に±15度程度の傾きを生じる場合も含むものとする。
このように構成されたベッド1では、第2の脚支持部5が水平を維持しながら上昇した時、図5に示すように、第1の脚支持部4は、その外の他端部(足側の端部)が第2の脚支持部5の一端部(頭側の端部)に連続するとともに中央側の一端部(頭側の端部)に向け下向きに傾斜したリクライニング状態Rを形成することができる。
また、第1の脚支持部4が枠体支持点t1を中心にして略水平状態まで倒れた時、図4に示すように、第1の脚支持部4と第2の脚支持部5とは、前記第2のベッド枠半体15の上に載置され、直線状に連続する展開状態Tを形成する。
前記平行クランク機構7のリクライニング状態Rを保持するために、保持手段8が設けられる。本形態の保持手段8は、図3に示すように、寝具受け枠2を持ち上げる起倒手段13と、該起倒手段13を駆動する駆動手段12とを含み構成されたものが例示される。
前記起倒手段13は、本形態では、筒部49aと該筒部49aにスライド可能に挿入されたロッド49bを含み構成された伸縮レバー49からなるものが例示される。該伸縮レバー49は、その基部が第2のベッド枠半体15に固着された支持金物50により、ベッド長さ方向に沿った垂直面上を回動可能に枢支されている。前記支持金物50は、第2のベッド枠半体15の平行な補強材15b, 15b間に設けられたベッドの幅方向に沿う水平な補助材15dに固着されている。
また伸縮レバー49は、その先端がベッドの頭側に配され、前記ロッド49bの先端部が、第2の脚支持部5に固着された取付金具51に枢支されている。この取付金具51は、基板51aに一対の取付片51b, 51bを垂下して構成され、基板51aが第2の脚支持部5の補強材5Bに固着されている。そして、取付金具51は、一対の取付片51b, 51b間に設けたピンによりロッド49bの先端部を枢支している。
本形態の伸縮レバー49は、ユニット化されて一体となった電動機からなる駆動手段12に、周知のボールネジ機構(図示せず)を介して連結されたものが例示される。そして前記電動機が正転、逆転すると、前記ボールネジ機構によりその回転運動が直線運動に変換されるため、ロッド49bが筒部49aから伸び縮み(出没)する。
図4に示すように、前記第1、第2の脚支持部4、5が展開状態Tにおいて、電動機の回転により前記伸縮レバー49のロッド49bが伸長すると、ロッド49bの先端が枢着した第2の脚支持部5を頭側へ押す力が作用する。この力を受けた第2の脚支持部5が
頭側へ移動すると、前記平行クランク機構7のメカニズムに基づき、第1の脚支持部は枠体支持点t1を中心として、またレバー6は枠体枢支点t3を中心として、図面上で時計廻りの回転モーメントが発生する。その結果、図5に示すように、第2の脚支持部5は平行な状態を維持しながら上昇するとともに第1の脚支持部4は、その外の他端部(足側の端部)が第2の脚支持部5の一端部(頭側の端部)に連続するとともに中央側の一端部(頭側の端部)に向け下向きに傾斜したリクライニング状態Rを形成する。なおこれに連動して、前記伸縮レバー49は、第2のベッド枠半体15への枢支点を中心に、反時計廻りに回動する。
そして、駆動手段12は、電動機の回転出力を減速し、ボールネジ機構などの直線運動変換機構を介して伸縮レバー49と連結しているため、伸縮レバー49側からの外力により電動機を回転することはできない。従って、駆動手段12は、その停止時において、平行クランク機構7の運動をロックし、前記リクライニング状態Rを保持することができる。
そして就寝者は、前記リクライニング状態Rにおいて、図6に示すように、ふくらはぎが第2の脚支持部5に支持され、膝から下部が高くしかも水平に保たれ、一方ももは第1の脚支持部4が形成する臀部に向け下り勾配の傾斜面に支持される。そのため、足先を高くした楽な姿勢を維持できるとともに、足裏などを循環する血液の心臓に向い還流が促進されるため、血行が促進され健康、疲労回復に優れた効果が得られる。しかもリクライニング状態Rは、レバー、第1の脚支持部、第2の脚支持部の一部、及びベッド枠体の一部により構成された平行クランク機構により形成されるため、構造がシンプル化され、第2の脚支持部5をスムースに昇降できる。
また、図5に示すように、前記第1、第2の脚支持部4、5がクライニング状態Rにおいて、電動機が逆転することにより伸縮レバー49のロッド49bが短縮すると、ロッド49bの先端が枢着した第2の脚支持部5を足側へ引き戻す力が作用する。この力を受けた第2の脚支持部5が足側へ移動すると、第1の脚支持部は枠体支持点t1を中心として、またレバー6は枠体枢支点t3を中心として、図面上で反時計廻りの回転モーメントが発生する。その結果第2の脚支持部5は平行な状態を維持しながら下降するとともに第1の脚支持部4は傾斜角度を漸減し、図4に示すように、第1、第2の脚支持部4、5は展開状態Tに戻る。またこれに連動して、前記伸縮レバー6は、第2のベッド枠半体15への枢支点を中心に、時計廻りに回動する。なおこのとき、第1の脚支持部4、第2の脚支持部5、及び上半身支持部16によりフラットな寝具載置面mが形成され、ベッド1は、睡眠時など標準的な状態として使用される。
またリクライニング状態Rにおける第2の脚支持部5の高さは、伸縮レバー49のロッド49bのストロークを調節することに適宜好みの高さに調節しうる。この調節は、図示しないリモートコントローラを用いて就寝者により自由に行われる。特に限定はされないが、第2の脚支持部5の最大の上昇量hは、例えば80〜200mm、より好ましくは100〜150mm程度とするのが特に好ましい。これにより、標準的な成人において、よりくつろげるリクライニング状態Rが形成できる。
なお前記伸縮レバー49は、ロッド49bが筒部49aから伸縮することにより軸方向の長さが増減する直線運動器9を構成している。このように本形態のベッド1は、第1、第2の脚支持部4、5のクライニング状態Rが直線運動器9により保持されるため、上昇した寝具受け枠、寝具、および就寝者の脚などの荷重を安定して支持することができる。
なお本形態では、寝具受け枠2において、前記各部の下張り材4C、5C、及び16Cを含む平面が寝具載置面mをなす。この寝具載置面mの上にマットレス等を単に載置しても良いが、好ましくは、図6に部分的に示すように、それぞれの下張り材(この例では5C)の上にスポンジ、チップウレタンフォーム、その他のクッション材からなる寝具Bを固着し、さらに枠体5Aとともにこれらシーツ状の被覆カバーCで被覆して寝具Bと一体に構成することが好ましい。
図7は、本発明の前記と異なる実施形態を例示している。以下前記形態と異なる内容のみを説明し、他の内容は図中に表れれた同等の構成に同じ符号を付すのみで、説明は省略している。
本形態の保持手段8は、係止手段10を具えたアーム状体11を含み構成されている。そしてこのアーム状体11は、一端が解放された筒状の鞘部11aと、該鞘部11aから出入り可能なロッド部11bとで構成される。鞘部11aは、その端部が第2のベッド枠半体15に枢支され、長手方向にのびる主溝52aと、該主溝52aから斜めに隔設されたラチェット溝52bとを含む係合溝52が設けられる。またロッド部11bは、の先端部が第2の脚支持部5に枢支され、前記係合溝52に嵌り合いロックないしスライドが可能なガイド片53が設けられている。
前記ガイド片53は、ロッド部11bが鞘部11aからのびる向きの移動に際しては、ラチェット溝52bと主溝52aとを抵抗を生じることなく順次移動できる。しながらロッド部11bを縮める向きの移動に際しては、ラチェット溝52bに噛み合って係止し、その位置がロックされる。図において三点鎖線で示すように、ロッド部11bを鞘部11aから最も伸長させると、ガイド片53は主溝52a側に拘束され、これにより、ロッド部44bを縮めることができる。なお、鞘部11aの係合溝52と、ロッド部11bのガイド片53とで係止手段10を形成している。
また第1の脚支持部4又は第2の脚支持部5の少なくとも一方には、ユーザが可動部を上に持ち上げる際に使用する持ち手部54が固着される。該持ち手部54は、可動部に固着された例えば紐、金属又は樹脂からなる持ち手本体54aと、その外周部を覆う例えばスポンジ等の軟質材からなるカバー部54bとで構成される。これにより、ユーザの手への負担を軽減するのに役立つ。
この実施形態では、ユーザが持ち手部54を把持し本例では第1の脚支持部4を持ち上げて好みの高さで手を離す。これにより、アーム状体11のロッド部11bが鞘部11aから突出するとともに、任意のラチェット溝52bにロッド部11bのガイド片53が噛み合う。これにより、仮想線で示すように、リクライニング状態Rに変形できる。展開状態Tに戻す際には、第1の脚支持部4をさらに引き上げ、アーム状体11のロッド40bを最大に伸ばした後静かに第1の脚支持部4を下降させればよい。
なお前記実施形態のベッド1は、折畳み式であるが、非折り畳み式のベッドとしても良い。また本発明は上記の実施形態に限定されることなく種々の形態で実施しうる。
本実施形態のベッドの分解斜視図である。 その平面図である。 その要部拡大斜視図である。 展開状態における第1の脚支持部と第2の脚支持部との連結部を示す部分側面図である。 リクライニング状態における第1の脚支持部と第2の脚支持部との連結部を示す部分側面図である。 本実施形態のベッドの使用状態を例示する側面図である。 他の実施形態の第1の脚支持部と第2の脚支持部との連結部を示す部分側面図である。 従来のベッドの側面図である。
符号の説明
1 ベッド
2 寝具受け枠
3 ベッド枠体
4 脚支持部
5 脚支持部
6 レバー
7 平行クランク機構
8 保持手段
9 直線運動器
10 係止手段
11 アーム状体
12 駆動手段
13 起倒手段
14 第1のベッド枠半体
15 第2のベッド枠半体
S 寝具
m 寝具載置面
T 展開状態
R リクライニング状態
t1 枠体支持点
t2 脚枢支点
t3 枠体枢支点

Claims (2)

  1. 寝具を載置する寝具載置面を有する寝具受け枠と、該寝具受け枠を支持するベッド枠体とを具えたベッドであって、
    前記寝具受け枠は、就寝者のももを受けかつ中央側の一端部が前記ベッド枠体の枠体支持点で枢支される第1の脚支持部と、一端部が該第1の脚支持部の外の他端部に折り曲げ可能に取り付けられ、かつ就寝者のふくらはぎを受ける第2の脚支持部とを含み、
    前記第2の脚支持部及び前記ベッド枠体は、該第2の脚支持部の他端部側に設けられる脚枢支点と、前記ベッド枠体の枠体枢支点とが前記第1の脚支持部と略同長さのレバーによって接続されることにより、前記レバー、前記第1の脚支持部、前記第2の脚支持部、及び前記ベッド枠体とで平行クランク機構が形成されるとともに、
    第1、第2の脚支持部が直線状となる展開状態から前記第2の脚支持部を持ち上げリクライニング状態保持しうる保持手段を有し、
    前記保持手段は、前記第2の脚支持部を持ち上げる起倒手段と、該起倒手段を駆動する駆動手段とを含み、
    前記起倒手段は、前記レバーの前記枠体枢支点よりも前記脚枢支点側で前記ベッド枠体に回動可能に枢支される筒部と、
    前記筒部にスライド可能に挿入されかつ先端が前記レバーの前記枠体枢支点よりも前記第2の脚支持部の前記一端部側で前記脚支持部に枢支されるロッドとを有し、
    前記駆動手段は、前記ロッドを前記筒部から伸長させることによって、前記第2の脚支持部を前記一端部側へ押すことにより該第2の脚支持部を持ち上げることを特徴とするベッド。
  2. 前記ベッド枠体は、倒立V字状に折り曲げ可能な一対のベッド枠半体により構成され、前記第1の脚支持部と第2の脚支持部とがなす寝具受け枠は、一方のベッド枠半体で支持されることを特徴とする請求項1記載のベッド。
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