JP2004305555A - ベッド - Google Patents
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Abstract
【課題】使い勝手を向上する。
【解決手段】寝具を載置する寝具載置面を有する寝具受け枠3を具えたベッド1である。寝具受け枠3は、上昇可能に設けられた第1の可動部8と、一端部が該第1の可動部8と折り曲げ可能に取り付けられる第2の可動部9とを含む。第1の可動部8と第2の可動部9との寝具載置面が同一平面状となる伸展状態Sと、第1の可動部を実質的に水平状態で上昇させかつ第2の傾動部を一端部から他端部に向けて下降傾斜させたリクライニング状態Rとに変化させる受け枠駆動部を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】寝具を載置する寝具載置面を有する寝具受け枠3を具えたベッド1である。寝具受け枠3は、上昇可能に設けられた第1の可動部8と、一端部が該第1の可動部8と折り曲げ可能に取り付けられる第2の可動部9とを含む。第1の可動部8と第2の可動部9との寝具載置面が同一平面状となる伸展状態Sと、第1の可動部を実質的に水平状態で上昇させかつ第2の傾動部を一端部から他端部に向けて下降傾斜させたリクライニング状態Rとに変化させる受け枠駆動部を有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使い心地を向上しうるベッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の生活習慣では、ベッドの上で横になってテレビを見たり或いは本を読むこと等が頻繁に行われつつある。このようなベッドの使用形態に鑑み、例えば下記特許文献1では、図8に示すように、寝台部の一部(例えば足下側)に、第1の傾動部b1と、この第1の傾動部b1に折り曲げ可能に連結された第2の傾動部b2とを設けた折畳みベッドaが記載されている。そして、第1、第2の傾動部b1、b2を山折り状に折り曲げることによって、ユーザの脚部を持ち上げて血行を促進させ、かつリラックスさせる試みがなされている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−125991号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のベッドaでは、脚部をリラックスさせる際、第1の傾動部b1が膝から足首に向かって下降する傾斜となる。このため、足裏などを流れた血が心臓へと還流しずらく、十分な血行促進効果を得るためには、さらなる改善の余地があった。
【0005】
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、第1の可動部を水平状態で上昇させることを基本として、より快適なリクライニング状態を作り出しさらに使い勝手を高めうるベッドを提供することを主たる目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち請求項1記載の発明は、寝具を載置する寝具載置面を有する寝具受け枠を具えたベッドであって、前記寝具受け枠は、上昇可能に設けられた第1の可動部と、一端部が該第1の可動部と折り曲げ可能に取り付けられる第2の可動部とを含み、前記第1の可動部と前記第2の可動部との寝具載置面が同一平面状となる伸展状態と、前記第1の可動部を実質的に水平状態で上昇させかつ前記第2の傾動部を一端部から他端部に向けて下降傾斜させたリクライニング状態とに変化させる受け枠駆動部を有することを特徴としている。
【0007】
また請求項2記載の発明は、前記寝具受け枠は、その下方に位置するベッド枠体に支持されるとともに、前記受け枠駆動部は、ベッド長さ方向の垂直面内で回動可能かつ前記ベッド枠体側で一端部が枢着されるアーム体と、このアーム体の他端部と前記第1の可動部とを連結する継ぎリンクと、前記ベッド枠体に取り付けられかつ前記アーム体を傾動させることにより第1の可動部を上昇させる駆動器とを含むことを特徴とする請求項1記載のベッドである。
【0008】
また請求項3記載の発明は、前記第2の可動枠は、他端部をベッド枠体に回動可能に取り付けられてなる請求項2記載のベッドである。
【0009】
また請求項4記載の発明は、前記ベッド枠体は、倒立V字状に折曲げ可能な一対のベッド枠半体であり、かつ前記第1の可動部と第2の可動部とがなす寝具受け枠は、一方のベッド枠半体で支持されることを特徴とする請求項2又は3に記載のベッドである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1には、本実施形態のベッド1の分解斜視図を示す。本実施形態のベッド1は、倒立V字状に折曲げ可能なベッド枠体2と、該ベッド枠体2の上に配されかつ寝具を載置する寝具載置面mを有する寝具受け枠3とを具えるものが例示される。
【0011】
前記ベッド枠体2は、第1のベッド枠半体4と第2のベッド枠半体5とで構成されている。
【0012】
前記第1のベッド枠半体4は、枠材を例えば平面視で略コ字状ないし矩形状(本例ではコ字状)に折り曲げた主枠4aと、縦横にのびる適宜の補強材4b、4cとを一体に固着して形成される。第1のベッド枠半体4は、実質的にベッド長さの略半分の長さをもっている。第1のベッド枠半体4は、ベッド長さ方向の中間部側に位置する内端部が、継ぎ材6にピン等を用いて回動可能に枢着される。また第1のベッド枠半体4の外端部側には、第1の脚部材10が、ベッドの幅方向の両側に設けられる。
【0013】
前記第1の脚部材10、10は、本例では逆のT字状をなす脚フレーム10aと、その下部に取り付けられたキャスター車輪10bとで構成される。脚フレーム10aは、第1のベッド枠半体4にピンにて回動可能に取り付けられる。また両側の第1の脚部材10,10は、第1のベッド枠半体4の下方でベッド幅方向にのびる連結板11によって一体に固着される。また本実施形態では、第1のベッド枠半体4の外端部に、化粧仕上げされかつ垂直に立ち上がる宮板13が取り付けられたものを例示している。特に限定はされないが、好適な使用例として、この第1のベッド枠半体4側にユーザの上半身を載置させる。
【0014】
前記第2のベッド枠半体5は、第1のベッド枠半体4と同様に枠材を略コ字状に折り曲げた主枠5aと、縦横にのびる補強材5b、5cとを一体に固着して形成される。第2のベッド枠半体5も、ベッド長さの約半分の長さ(例えば900〜1000mm)をもっている。該第2のベッド枠半体5は、そのベッド長さ方向の中間部に位置する内端部が、前記継ぎ材6にピンにて回動可能に枢着される。本実施形態では、第1、第2のベッド枠半体4、5は、それぞれベッド長さ方向で離間したそれぞれ別の軸で支承されるが、同じ軸で支承することでも良い。これにより、折り畳み時、第1、第2の脚部材10、15が干渉するのを防止できる。第2のベッド枠半体5の前記主枠5aには、ベッド幅方向に突出した取付軸14を介して、第2の脚部材15が固着される。第2の脚部材15は、第2のベッド枠半体5から高さ方向に突出する部分によって手摺りを兼ねるとともに、下方にのびる端部には、接地する車輪16が設けられる。
【0015】
ベッド幅方向の両側に設けられた前記継ぎ材6、6は、連結板17により一体に固着されるとともに、この連結材17には、中間支脚部19が固着される。中間支脚部19は、水平状態で床面と接地する。これにより、第1、第2の脚部材10、15及び中間支脚部19でベッド荷重を支持し、使用時の安定性を高める。図1では省略したが、図2に示すように、中間支脚部19と第1のベッド枠半体4との間、及び、中間支脚部19と第2のベッド枠半体5との間には、折畳み労力を軽減する例えば引張バネ20、20をそれぞれ架け渡すことができる。このようなベッド1は、継ぎ材6の一端に前記第1のベッド枠半体4を、かつ継ぎ材6の他端に前記第2のベッド枠半体5をそれぞれ枢支しているため、第1のベッド枠半体2と第2のベッド枠半体3とは、互いに垂直位置となるよう折り曲げることによりベッド1をコンパクトに収納できる。この際、引張バネ20は、折畳み時の操作力を軽減する。なお引張バネ20の架設位置を変えることができ、また電動機などを使用して、自動によりベッド1の折畳み、展開動作を行わせることが可能である。
【0016】
本実施形態の寝具受け枠3は、ベッド枠体2に対して非傾動の基部7と、上昇可能に設けられた第1の可動部8と、前記基部7と第1の可動部8との間に配されかつ一端部9oが該第1の可動部8と折り曲げ可能に取り付けられた第2の可動部9とを含んで構成されたものが例示される。
【0017】
前記基部7は、図2に示すように、基部7は、第1のベッド枠半体4と同長さでかつやや広幅の矩形状をなす。また基部7は、例えばパイプ材などを矩形に折り曲げた枠体7Aと、この枠体7Aが囲む空所に配された金網状の下張り材7Bと、桟状の補強材7Cとを固着して構成され、ボルト等を用いてを第1のベッド枠5の上に一体に固着されている。
【0018】
前記第1の可動部8は、本実施形態では、第2のベッド枠半体5の上で支持されており、固定はされていない。従って、上向きの外力を受けることにより、第2のベッド枠半体5から上昇できる。また第1の可動部8は、パイプ材等を横長矩形状に結合した枠体8Aと、この枠体8Aが囲む空所に配され寝具を載置可能な下張り材8Bと、縦横にのびる補強材8C、8Dとを含んで構成される。第1の可動部8の長さは、第2のベッド枠半体5の長さの60〜80%程度に設定されるのが好ましい。
【0019】
前記第2の可動部9は、パイプ材等を横長矩形状に構成した枠体9Aと、この枠体9Aが囲む空所に配され寝具を載置可能な下張り材9Bと、ベッド長さ方向にのびる補強材9Cとを含んで構成される。第2の可動部9は、第2のベッド枠半体5から第1の可動部8を除いた長さにほぼ等しい。第2の可動部9の一端部9oは、第1の可動部8側を、他端部9iは基部7側をそれぞれ向いている。
【0020】
第2の可動部9の一端部9oは、図3に拡大して示す如く、第1の可動部8に設けた連結金具21に、ベッド幅方向にのびる水平なピン21を介して折り曲げ可能に取り付けられる。また第2の可動部の他端部9iは、第2のベッド枠半体5に回動可能に取り付けられる。本実施形態では、第2のベッド枠半体5に、ベッド幅方向にのびる回動軸22が設けられ、この回転軸22を介して第2の可動部9の他端部9iが第2のベッド枠半体5に取り付けされている。
【0021】
本実施形態では、寝具受け枠3において、前記各部の下張り材7B、8B又は9Bを含む平面が寝具載置面mをなす。この寝具載置面mの上にマットレス等を単に載置しても良いが、好ましくは、図6に部分的に示すように、それぞれの下張り材(この例では7B)の上にスポンジ、チップウレタンフォーム、その他のクッション材からなる寝具C2を固着し、さらに枠体7Aとともにこれらシーツ状の被覆カバーC2で被覆して寝具C2と一体に構成することが好ましい。
【0022】
本実施形態のベッド1は、図3、図4に略示する如く、伸展状態Sと、リクライニング状態Rとに寝具受け枠3を変化させる受け枠駆動部Dを具えている。
【0023】
伸展状態Sは、基部7と第1の可動部8と第2の可動部9との寝具載置面mが同一平面状(なおここで言う「同一平面状」とは、製造上の誤差やガタツキによって生じる程度の段差はあるが機構上同一平面上に位置させることを意図したものを含む。以下同じである。)の状態である。またリクライニング状態Rは、第1の可動部8を実質的に水平状態で上昇させかつ第2の傾動部9を一端部9oから他端部9iに向けて下降傾斜させた状態である。基部7は、伸展状態Sの位置を保持しており変化しない。
【0024】
伸展状態Sは、ベッド1の寝台面を連続した水平面としうるため、枕を使用して通常の睡眠をとるのに適する。これに対して、リクライニング状態Rは、第1の可動部8を水平のまま上昇させかつ基部7を低いまま水平とし、さらに第2の可動部9を第1の可動部8と基部7とを繋ぐようその一端部9oから他端部9iに向けて下降傾斜させる。これにより、第1の可動部8と第2の可動部9とは段差を生じることなく滑らかに連続する。このため、図6に示す使用形態では、ユーザの足側から頭部に向けて高さを段階的ではあるが徐々に下降させることができる。これにより、足裏などを流れた血が心臓へと還流しやすくなり、十分な血行促進効果を図ることができる。つまり図8に示した従来のベッドaでの不具合を改善しうる。
【0025】
前記受け枠駆動部Dは、本例では図1〜図4に示す如く、ベッド長さ方向の垂直面内で回動可能かつ前記ベッド枠体2側で一端部が枢着されるアーム体24と、このアーム体24の他端部と前記第1の可動部8とを連結する継ぎリンク25と、前記ベッド枠体2に取り付けられかつ前記アーム体24を傾動させることにより第1の可動部8を上昇させる駆動器26とを含んで構成されたものが例示される。
【0026】
本実施形態のアーム体24は、ベッド長さ方向に並置された長さの等しい第1のアーム体24aと、第2のアーム体24bとを含み、これらは図1に示すように各々ベッド幅方向に隔設された一対のもので構成される。第2のベッド枠半体5の主枠5aには、その両側部に、二組の軸受け片27、28が固着される。この軸受け片27、28には、それぞれの間で、ベッド幅方向にのびる平行な回転軸29、30が同高さ位置で回動自在に枢支される。第1のアーム体24aは、回転軸29に、第2のアーム体24bは回転軸30に固着されている。このように、第1、第2のアーム体24a、24bの一端部は、回転軸29又は30を介してベッド枠体2(より具体的には第2のベッド枠半体5)に枢着される。
【0027】
また前記継ぎリンク25は、図3に示すように、ベッド長さ方向に並置された長さの等しい第1の継ぎリンク25aと、第2の継ぎリンク25bとを含み、これらは各々ベッド幅方向に隔設された一対のもので構成される。第1の継ぎリンク25は、本例では一端が第1のアーム体24aの他端部に、また第2の継ぎリンク25bは、一端が第2のアーム体24bの他端部に、夫々回動自在に枢着される。また各継ぎリンク25a、25bの他端は、第1の可動部8の補強材9cなどに金具31を介して枢着される。
【0028】
前記駆動器26として、本例では電動機などを有する本体部26aと、該電動機の正転、逆転により本体部26aから伸び縮み(出没)自在なロッド26bとを具えるボールネジ機構を用いた電動式シリンダが例示される。該駆動器26は、ロッド26bをベッド長さ方向に沿って配される。具体的には、駆動器26の本体部32aは、第2のベッド枠半体5の主枠5aなどにブラケットなどを介して枢着され、垂直面内を傾動できる。また駆動器26のロッド26bは、前記一方の回転軸29に向かってのび、ブラケット32を介して回動可能に連結される。従って、駆動器26のロッド26bを伸縮させることによって、回動軸29を回転させ、ひいては前記第1のアーム体24aを垂直面内で傾動させることができる。
【0029】
図5には、受け枠駆動部Dを含む機構の模式図を示す。
この機構では、リンク数が8個、自由度1のペアが10個であるため、機構全体の自由度Fが1となる(限定機構)。また原動節は駆動器26の一つであるため、受け枠駆動部Dは強制駆動される。図において、駆動器26のロッド26bを縮めることにより、第1、第2のアーム体24a、24bは、夫々回転軸29、30の回りに時計回りに傾動し、継ぎリンク25が第1の可動部8を押し上げ得る。
【0030】
一方、第1の可動部8は、回転軸22に回動自在に取り付けられた第2の可動部9とピンP1にて連結されている。このため、第1の可動部8は、回転軸22を中心とした旋回運動による拘束を受ける。また、アーム体24、継ぎリンク25は、それぞれ長さが等しい一対のリンク片によって平行リンク機構を形成している。従って、第1のアーム体24aは第2のアーム体24bと常に平行に保たれる。同様に第1の継ぎリンク25aは第2の継ぎリンク25bと、平行に保たれる。従って、図4、図5の仮想線にて示すように、第1の可動部8は、伸展状態での水平状態を保持したまま上下に運動できる。また第2の可動部9は、第1の可動部8と段差を生じることなく一端部9oから他端部9iに向けて下降傾斜できる。これにより、ベッド1は、伸展状態からリクライニング状態Rへと連続して変化しうる。
【0031】
なお本実施形態のように、ベッド1が折畳み式の場合、折畳み時のコンパクト化を図るため、伸展状態Sにおいて、ベッドの厚さ(各ベッド枠半体の厚さ)を小とすることが望ましい。この場合、図4に示すように、駆動器26の角度βを極力小さく設定することが好ましい。他方、このように、駆動器26を配すると、第1の可動部8の上昇量hを大きく確保することが難しい。本実施形態のように、受け枠駆動部Dに、前記アーム体24と継ぎリンク25とを用いた場合には、第1の可動部8の上昇量をより大きく稼ぐことができる点で好ましいものとなる。
【0032】
リクライニング状態Rにおける第1の可動部8の高さは、駆動器26のロッドのストロークを調節することに適宜好みの高さに調節しうる。この調節は、図示しないリモートコントローラを用いてユーザにより自由に行われる。特に限定はされないが、第1の可動部8の最大の上昇量hは、例えば80〜200mm、より好ましくは100〜150mm程度とするのが特に好ましい。これにより、標準的な成人において、よりくつろげるリクライニング状態Rが形成できる。
【0033】
また駆動器26は、電動機の回転出力を減速しかつボールナットなどの直線運動変換機構を介してロッド26bを設けているため、ロッド26b側からの外力に対して電動機を回転させることはできない。従って、駆動器26は、その停止時、位置を保持するロック機構として機能する。さらに、ベッド1は、リクライニング状態Rにおいて、駆動器26のロッド26bを伸ばすことにより、第1の可動部8を水平に保持したまま第1の可動部9を下降させることができる。
【0034】
また、例えば受け枠駆動部Dは、電動機にて伸縮するロッドタイプのものに代えて、周知のロック機構付伸縮継手を用いることもできる。図7には、駆動器26に、手動操作が可能なロック機構付き伸縮継手40を用いた他の実施形態を示す。手動駆動器40は、一端が解放された筒状の鞘部40aと、該鞘部40aから出入り可能なロッド部40bとで構成される。鞘部40aには、その長手方向にのびる主溝41と、該主溝から斜めに隔設されたラチエット溝42とを含む係合溝43が設けられる。ロッド部40bには、前記係合溝に嵌り合いロックないしスライドが可能なガイド片46が設けられている。ガイド片46は、ロッド部40bが鞘部40aからのびる向きの移動に際しては、ラチェット溝42と主溝41とを抵抗を生じることなく順次移動できる。しながらロッド部40bを縮める向きの移動に際しては、ラチェット溝42に噛み合いその位置がロックされる。図において三点鎖線で示すように、ロッド部40bを鞘部40aから最も伸長させると、ガイド46は主溝41側に拘束され、これにより、ロッド部44bを縮めることができる。
【0035】
また、この実施形態では、ロッド部40bの先端部が第1の可動部8に回動自在に連結され、かつ鞘部40aの端部が第2のベッド枠半体5に回動自在に連結されている。また第2の可動部9は、第2のベッド枠半体5に回動自在に連結されている。なお第1の可動部8は、前記第2のベッド枠半体5と第2の可動部9とで四節平行連鎖を形成しうる継ぎリンク45により第2のベッド枠半体5と回動自在に連結される。このように、本実施形態では、受け枠駆動部を簡素化できる。
【0036】
また第1の可動部8又は第2の可動部9の少なくとも一方には、ユーザが可動部を上に持ち上げる際に使用する持ち手部44が固着される。該持ち手部44は、可動部に固着された例えば紐、金属又は樹脂からなる持ち手本体44aと、その外周部を覆う例えばスポンジ等の軟質材からなるカバー部44bとで構成される。これにより、ユーザの手への負担を軽減するのに役立つ。
【0037】
この実施形態では、ユーザが持ち手部44を把持し本例では第2の可動部9を持ち上げて好みの高さで手を離す。これにより、ロック機構付き伸縮継手40のロッド部40bが鞘部40aから突出するとともに、任意のラチェット溝42にロッド部40bのガイド46が噛み合う。これにより、仮想線で示すように、リクライニング状態Rに変形できる。伸展状態Sに戻す際には、第2の可動部9をさらに引き上げ、ロック機構付き伸縮継手40のロッド40bを最大に伸ばした後静かに第2の可動部9を下降させればよい。
【0038】
また、前記の各実施形態では、第1の可動部8をユーザの脚部側として好適な例を示したが、これに限定されるわけではなく、例えば第1、第2の可動部8、9をユーザの頭部側として使用することも勿論可能である。この場合、ユーザの頭部を高く保持して、いわゆる枕としての機能をもたせることもできる。また本実施形態では、折畳み式であるが、非折り畳み式のベッドとしても良い、以上のように本発明は上記の実施形態に限定されることなく種々の形態で実施しうる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明では、寝具を載置する寝具載置面を有する寝具受け枠を具えたベッドであって、前記寝具受け枠は、上昇可能に設けられた第1の可動部と、一端部が該第1の可動部と折り曲げ可能に取り付けられる第2の可動部とを含み、前記第1の可動部と前記第2の可動部との寝具載置面が同一平面状となる伸展状態と、前記第1の可動部を実質的に水平状態で上昇させかつ前記第2の傾動部を一端部から他端部に向けて下降傾斜させたリクライニング状態とに変化させる受け枠駆動部を有する。従って、例えば第1、第2の可動部側にユーザの脚部を向けて使用するとき、ユーザの足側から頭部に向けて高さを段階的ではあるが徐々に下降させることができる。これにより、足裏などを流れた血が心臓へと還流しやすくなり、十分な血行促進効果を図ることができる。
【0040】
また請求項2記載の発明のように、前記寝具受け枠は、その下方に位置するベッド枠体に支持させることができ、また受け枠駆動部は、ベッド長さ方向の垂直面内で回動可能かつ前記ベッド枠体側で一端部が枢着されるアーム体と、このアーム体の他端部と前記第1の可動部とを連結する継ぎリンクと、前記ベッド枠体に取り付けられかつ前記アーム体を傾動させることにより第1の可動部を上昇させる駆動器とを含んで簡単に構成できる。また第1の可動部を、継ぎリンクを介してアーム体と接続しているため、リンク長さを大、ひいては第1の可動部の上昇量を大とするのに役立つ。
【0041】
また請求項4記載の発明のように、前記ベッド枠体は、倒立V字状に折曲げ可能な一対のベッド枠半体であり、かつ前記第1の可動部と第2の可動部とがなす寝具受け枠は、一方のベッド枠半体で支持されるときには、折畳みベッドに本発明を容易に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のベッドの分解斜視図である。
【図2】ベッドの平面図である。
【図3】第1の可動部と第2の可動部との連結部を示す部分側面図である。
【図4】第1の可動部と第2の可動部との連結部を示す部分側面図である。
【図5】受け枠駆動部を模式的に示す線図である。
【図6】本発明のベッドの側面図である。
【図7】他の実施形態を示す受け枠駆動部の模式図である。
【図8】従来のベッドの側面図である。
【符号の説明】
1 ベッド
2 ベッド枠体
3 寝具受け枠
4 第1のベッド枠半体
5 第2のベッド枠半体
7 基部
8 第1の可動部
9 第2の可動部
24 アーム体
25 継ぎリンク
26 駆動器
D 受け枠駆動具
【発明の属する技術分野】
本発明は、使い心地を向上しうるベッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の生活習慣では、ベッドの上で横になってテレビを見たり或いは本を読むこと等が頻繁に行われつつある。このようなベッドの使用形態に鑑み、例えば下記特許文献1では、図8に示すように、寝台部の一部(例えば足下側)に、第1の傾動部b1と、この第1の傾動部b1に折り曲げ可能に連結された第2の傾動部b2とを設けた折畳みベッドaが記載されている。そして、第1、第2の傾動部b1、b2を山折り状に折り曲げることによって、ユーザの脚部を持ち上げて血行を促進させ、かつリラックスさせる試みがなされている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−125991号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のベッドaでは、脚部をリラックスさせる際、第1の傾動部b1が膝から足首に向かって下降する傾斜となる。このため、足裏などを流れた血が心臓へと還流しずらく、十分な血行促進効果を得るためには、さらなる改善の余地があった。
【0005】
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、第1の可動部を水平状態で上昇させることを基本として、より快適なリクライニング状態を作り出しさらに使い勝手を高めうるベッドを提供することを主たる目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち請求項1記載の発明は、寝具を載置する寝具載置面を有する寝具受け枠を具えたベッドであって、前記寝具受け枠は、上昇可能に設けられた第1の可動部と、一端部が該第1の可動部と折り曲げ可能に取り付けられる第2の可動部とを含み、前記第1の可動部と前記第2の可動部との寝具載置面が同一平面状となる伸展状態と、前記第1の可動部を実質的に水平状態で上昇させかつ前記第2の傾動部を一端部から他端部に向けて下降傾斜させたリクライニング状態とに変化させる受け枠駆動部を有することを特徴としている。
【0007】
また請求項2記載の発明は、前記寝具受け枠は、その下方に位置するベッド枠体に支持されるとともに、前記受け枠駆動部は、ベッド長さ方向の垂直面内で回動可能かつ前記ベッド枠体側で一端部が枢着されるアーム体と、このアーム体の他端部と前記第1の可動部とを連結する継ぎリンクと、前記ベッド枠体に取り付けられかつ前記アーム体を傾動させることにより第1の可動部を上昇させる駆動器とを含むことを特徴とする請求項1記載のベッドである。
【0008】
また請求項3記載の発明は、前記第2の可動枠は、他端部をベッド枠体に回動可能に取り付けられてなる請求項2記載のベッドである。
【0009】
また請求項4記載の発明は、前記ベッド枠体は、倒立V字状に折曲げ可能な一対のベッド枠半体であり、かつ前記第1の可動部と第2の可動部とがなす寝具受け枠は、一方のベッド枠半体で支持されることを特徴とする請求項2又は3に記載のベッドである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1には、本実施形態のベッド1の分解斜視図を示す。本実施形態のベッド1は、倒立V字状に折曲げ可能なベッド枠体2と、該ベッド枠体2の上に配されかつ寝具を載置する寝具載置面mを有する寝具受け枠3とを具えるものが例示される。
【0011】
前記ベッド枠体2は、第1のベッド枠半体4と第2のベッド枠半体5とで構成されている。
【0012】
前記第1のベッド枠半体4は、枠材を例えば平面視で略コ字状ないし矩形状(本例ではコ字状)に折り曲げた主枠4aと、縦横にのびる適宜の補強材4b、4cとを一体に固着して形成される。第1のベッド枠半体4は、実質的にベッド長さの略半分の長さをもっている。第1のベッド枠半体4は、ベッド長さ方向の中間部側に位置する内端部が、継ぎ材6にピン等を用いて回動可能に枢着される。また第1のベッド枠半体4の外端部側には、第1の脚部材10が、ベッドの幅方向の両側に設けられる。
【0013】
前記第1の脚部材10、10は、本例では逆のT字状をなす脚フレーム10aと、その下部に取り付けられたキャスター車輪10bとで構成される。脚フレーム10aは、第1のベッド枠半体4にピンにて回動可能に取り付けられる。また両側の第1の脚部材10,10は、第1のベッド枠半体4の下方でベッド幅方向にのびる連結板11によって一体に固着される。また本実施形態では、第1のベッド枠半体4の外端部に、化粧仕上げされかつ垂直に立ち上がる宮板13が取り付けられたものを例示している。特に限定はされないが、好適な使用例として、この第1のベッド枠半体4側にユーザの上半身を載置させる。
【0014】
前記第2のベッド枠半体5は、第1のベッド枠半体4と同様に枠材を略コ字状に折り曲げた主枠5aと、縦横にのびる補強材5b、5cとを一体に固着して形成される。第2のベッド枠半体5も、ベッド長さの約半分の長さ(例えば900〜1000mm)をもっている。該第2のベッド枠半体5は、そのベッド長さ方向の中間部に位置する内端部が、前記継ぎ材6にピンにて回動可能に枢着される。本実施形態では、第1、第2のベッド枠半体4、5は、それぞれベッド長さ方向で離間したそれぞれ別の軸で支承されるが、同じ軸で支承することでも良い。これにより、折り畳み時、第1、第2の脚部材10、15が干渉するのを防止できる。第2のベッド枠半体5の前記主枠5aには、ベッド幅方向に突出した取付軸14を介して、第2の脚部材15が固着される。第2の脚部材15は、第2のベッド枠半体5から高さ方向に突出する部分によって手摺りを兼ねるとともに、下方にのびる端部には、接地する車輪16が設けられる。
【0015】
ベッド幅方向の両側に設けられた前記継ぎ材6、6は、連結板17により一体に固着されるとともに、この連結材17には、中間支脚部19が固着される。中間支脚部19は、水平状態で床面と接地する。これにより、第1、第2の脚部材10、15及び中間支脚部19でベッド荷重を支持し、使用時の安定性を高める。図1では省略したが、図2に示すように、中間支脚部19と第1のベッド枠半体4との間、及び、中間支脚部19と第2のベッド枠半体5との間には、折畳み労力を軽減する例えば引張バネ20、20をそれぞれ架け渡すことができる。このようなベッド1は、継ぎ材6の一端に前記第1のベッド枠半体4を、かつ継ぎ材6の他端に前記第2のベッド枠半体5をそれぞれ枢支しているため、第1のベッド枠半体2と第2のベッド枠半体3とは、互いに垂直位置となるよう折り曲げることによりベッド1をコンパクトに収納できる。この際、引張バネ20は、折畳み時の操作力を軽減する。なお引張バネ20の架設位置を変えることができ、また電動機などを使用して、自動によりベッド1の折畳み、展開動作を行わせることが可能である。
【0016】
本実施形態の寝具受け枠3は、ベッド枠体2に対して非傾動の基部7と、上昇可能に設けられた第1の可動部8と、前記基部7と第1の可動部8との間に配されかつ一端部9oが該第1の可動部8と折り曲げ可能に取り付けられた第2の可動部9とを含んで構成されたものが例示される。
【0017】
前記基部7は、図2に示すように、基部7は、第1のベッド枠半体4と同長さでかつやや広幅の矩形状をなす。また基部7は、例えばパイプ材などを矩形に折り曲げた枠体7Aと、この枠体7Aが囲む空所に配された金網状の下張り材7Bと、桟状の補強材7Cとを固着して構成され、ボルト等を用いてを第1のベッド枠5の上に一体に固着されている。
【0018】
前記第1の可動部8は、本実施形態では、第2のベッド枠半体5の上で支持されており、固定はされていない。従って、上向きの外力を受けることにより、第2のベッド枠半体5から上昇できる。また第1の可動部8は、パイプ材等を横長矩形状に結合した枠体8Aと、この枠体8Aが囲む空所に配され寝具を載置可能な下張り材8Bと、縦横にのびる補強材8C、8Dとを含んで構成される。第1の可動部8の長さは、第2のベッド枠半体5の長さの60〜80%程度に設定されるのが好ましい。
【0019】
前記第2の可動部9は、パイプ材等を横長矩形状に構成した枠体9Aと、この枠体9Aが囲む空所に配され寝具を載置可能な下張り材9Bと、ベッド長さ方向にのびる補強材9Cとを含んで構成される。第2の可動部9は、第2のベッド枠半体5から第1の可動部8を除いた長さにほぼ等しい。第2の可動部9の一端部9oは、第1の可動部8側を、他端部9iは基部7側をそれぞれ向いている。
【0020】
第2の可動部9の一端部9oは、図3に拡大して示す如く、第1の可動部8に設けた連結金具21に、ベッド幅方向にのびる水平なピン21を介して折り曲げ可能に取り付けられる。また第2の可動部の他端部9iは、第2のベッド枠半体5に回動可能に取り付けられる。本実施形態では、第2のベッド枠半体5に、ベッド幅方向にのびる回動軸22が設けられ、この回転軸22を介して第2の可動部9の他端部9iが第2のベッド枠半体5に取り付けされている。
【0021】
本実施形態では、寝具受け枠3において、前記各部の下張り材7B、8B又は9Bを含む平面が寝具載置面mをなす。この寝具載置面mの上にマットレス等を単に載置しても良いが、好ましくは、図6に部分的に示すように、それぞれの下張り材(この例では7B)の上にスポンジ、チップウレタンフォーム、その他のクッション材からなる寝具C2を固着し、さらに枠体7Aとともにこれらシーツ状の被覆カバーC2で被覆して寝具C2と一体に構成することが好ましい。
【0022】
本実施形態のベッド1は、図3、図4に略示する如く、伸展状態Sと、リクライニング状態Rとに寝具受け枠3を変化させる受け枠駆動部Dを具えている。
【0023】
伸展状態Sは、基部7と第1の可動部8と第2の可動部9との寝具載置面mが同一平面状(なおここで言う「同一平面状」とは、製造上の誤差やガタツキによって生じる程度の段差はあるが機構上同一平面上に位置させることを意図したものを含む。以下同じである。)の状態である。またリクライニング状態Rは、第1の可動部8を実質的に水平状態で上昇させかつ第2の傾動部9を一端部9oから他端部9iに向けて下降傾斜させた状態である。基部7は、伸展状態Sの位置を保持しており変化しない。
【0024】
伸展状態Sは、ベッド1の寝台面を連続した水平面としうるため、枕を使用して通常の睡眠をとるのに適する。これに対して、リクライニング状態Rは、第1の可動部8を水平のまま上昇させかつ基部7を低いまま水平とし、さらに第2の可動部9を第1の可動部8と基部7とを繋ぐようその一端部9oから他端部9iに向けて下降傾斜させる。これにより、第1の可動部8と第2の可動部9とは段差を生じることなく滑らかに連続する。このため、図6に示す使用形態では、ユーザの足側から頭部に向けて高さを段階的ではあるが徐々に下降させることができる。これにより、足裏などを流れた血が心臓へと還流しやすくなり、十分な血行促進効果を図ることができる。つまり図8に示した従来のベッドaでの不具合を改善しうる。
【0025】
前記受け枠駆動部Dは、本例では図1〜図4に示す如く、ベッド長さ方向の垂直面内で回動可能かつ前記ベッド枠体2側で一端部が枢着されるアーム体24と、このアーム体24の他端部と前記第1の可動部8とを連結する継ぎリンク25と、前記ベッド枠体2に取り付けられかつ前記アーム体24を傾動させることにより第1の可動部8を上昇させる駆動器26とを含んで構成されたものが例示される。
【0026】
本実施形態のアーム体24は、ベッド長さ方向に並置された長さの等しい第1のアーム体24aと、第2のアーム体24bとを含み、これらは図1に示すように各々ベッド幅方向に隔設された一対のもので構成される。第2のベッド枠半体5の主枠5aには、その両側部に、二組の軸受け片27、28が固着される。この軸受け片27、28には、それぞれの間で、ベッド幅方向にのびる平行な回転軸29、30が同高さ位置で回動自在に枢支される。第1のアーム体24aは、回転軸29に、第2のアーム体24bは回転軸30に固着されている。このように、第1、第2のアーム体24a、24bの一端部は、回転軸29又は30を介してベッド枠体2(より具体的には第2のベッド枠半体5)に枢着される。
【0027】
また前記継ぎリンク25は、図3に示すように、ベッド長さ方向に並置された長さの等しい第1の継ぎリンク25aと、第2の継ぎリンク25bとを含み、これらは各々ベッド幅方向に隔設された一対のもので構成される。第1の継ぎリンク25は、本例では一端が第1のアーム体24aの他端部に、また第2の継ぎリンク25bは、一端が第2のアーム体24bの他端部に、夫々回動自在に枢着される。また各継ぎリンク25a、25bの他端は、第1の可動部8の補強材9cなどに金具31を介して枢着される。
【0028】
前記駆動器26として、本例では電動機などを有する本体部26aと、該電動機の正転、逆転により本体部26aから伸び縮み(出没)自在なロッド26bとを具えるボールネジ機構を用いた電動式シリンダが例示される。該駆動器26は、ロッド26bをベッド長さ方向に沿って配される。具体的には、駆動器26の本体部32aは、第2のベッド枠半体5の主枠5aなどにブラケットなどを介して枢着され、垂直面内を傾動できる。また駆動器26のロッド26bは、前記一方の回転軸29に向かってのび、ブラケット32を介して回動可能に連結される。従って、駆動器26のロッド26bを伸縮させることによって、回動軸29を回転させ、ひいては前記第1のアーム体24aを垂直面内で傾動させることができる。
【0029】
図5には、受け枠駆動部Dを含む機構の模式図を示す。
この機構では、リンク数が8個、自由度1のペアが10個であるため、機構全体の自由度Fが1となる(限定機構)。また原動節は駆動器26の一つであるため、受け枠駆動部Dは強制駆動される。図において、駆動器26のロッド26bを縮めることにより、第1、第2のアーム体24a、24bは、夫々回転軸29、30の回りに時計回りに傾動し、継ぎリンク25が第1の可動部8を押し上げ得る。
【0030】
一方、第1の可動部8は、回転軸22に回動自在に取り付けられた第2の可動部9とピンP1にて連結されている。このため、第1の可動部8は、回転軸22を中心とした旋回運動による拘束を受ける。また、アーム体24、継ぎリンク25は、それぞれ長さが等しい一対のリンク片によって平行リンク機構を形成している。従って、第1のアーム体24aは第2のアーム体24bと常に平行に保たれる。同様に第1の継ぎリンク25aは第2の継ぎリンク25bと、平行に保たれる。従って、図4、図5の仮想線にて示すように、第1の可動部8は、伸展状態での水平状態を保持したまま上下に運動できる。また第2の可動部9は、第1の可動部8と段差を生じることなく一端部9oから他端部9iに向けて下降傾斜できる。これにより、ベッド1は、伸展状態からリクライニング状態Rへと連続して変化しうる。
【0031】
なお本実施形態のように、ベッド1が折畳み式の場合、折畳み時のコンパクト化を図るため、伸展状態Sにおいて、ベッドの厚さ(各ベッド枠半体の厚さ)を小とすることが望ましい。この場合、図4に示すように、駆動器26の角度βを極力小さく設定することが好ましい。他方、このように、駆動器26を配すると、第1の可動部8の上昇量hを大きく確保することが難しい。本実施形態のように、受け枠駆動部Dに、前記アーム体24と継ぎリンク25とを用いた場合には、第1の可動部8の上昇量をより大きく稼ぐことができる点で好ましいものとなる。
【0032】
リクライニング状態Rにおける第1の可動部8の高さは、駆動器26のロッドのストロークを調節することに適宜好みの高さに調節しうる。この調節は、図示しないリモートコントローラを用いてユーザにより自由に行われる。特に限定はされないが、第1の可動部8の最大の上昇量hは、例えば80〜200mm、より好ましくは100〜150mm程度とするのが特に好ましい。これにより、標準的な成人において、よりくつろげるリクライニング状態Rが形成できる。
【0033】
また駆動器26は、電動機の回転出力を減速しかつボールナットなどの直線運動変換機構を介してロッド26bを設けているため、ロッド26b側からの外力に対して電動機を回転させることはできない。従って、駆動器26は、その停止時、位置を保持するロック機構として機能する。さらに、ベッド1は、リクライニング状態Rにおいて、駆動器26のロッド26bを伸ばすことにより、第1の可動部8を水平に保持したまま第1の可動部9を下降させることができる。
【0034】
また、例えば受け枠駆動部Dは、電動機にて伸縮するロッドタイプのものに代えて、周知のロック機構付伸縮継手を用いることもできる。図7には、駆動器26に、手動操作が可能なロック機構付き伸縮継手40を用いた他の実施形態を示す。手動駆動器40は、一端が解放された筒状の鞘部40aと、該鞘部40aから出入り可能なロッド部40bとで構成される。鞘部40aには、その長手方向にのびる主溝41と、該主溝から斜めに隔設されたラチエット溝42とを含む係合溝43が設けられる。ロッド部40bには、前記係合溝に嵌り合いロックないしスライドが可能なガイド片46が設けられている。ガイド片46は、ロッド部40bが鞘部40aからのびる向きの移動に際しては、ラチェット溝42と主溝41とを抵抗を生じることなく順次移動できる。しながらロッド部40bを縮める向きの移動に際しては、ラチェット溝42に噛み合いその位置がロックされる。図において三点鎖線で示すように、ロッド部40bを鞘部40aから最も伸長させると、ガイド46は主溝41側に拘束され、これにより、ロッド部44bを縮めることができる。
【0035】
また、この実施形態では、ロッド部40bの先端部が第1の可動部8に回動自在に連結され、かつ鞘部40aの端部が第2のベッド枠半体5に回動自在に連結されている。また第2の可動部9は、第2のベッド枠半体5に回動自在に連結されている。なお第1の可動部8は、前記第2のベッド枠半体5と第2の可動部9とで四節平行連鎖を形成しうる継ぎリンク45により第2のベッド枠半体5と回動自在に連結される。このように、本実施形態では、受け枠駆動部を簡素化できる。
【0036】
また第1の可動部8又は第2の可動部9の少なくとも一方には、ユーザが可動部を上に持ち上げる際に使用する持ち手部44が固着される。該持ち手部44は、可動部に固着された例えば紐、金属又は樹脂からなる持ち手本体44aと、その外周部を覆う例えばスポンジ等の軟質材からなるカバー部44bとで構成される。これにより、ユーザの手への負担を軽減するのに役立つ。
【0037】
この実施形態では、ユーザが持ち手部44を把持し本例では第2の可動部9を持ち上げて好みの高さで手を離す。これにより、ロック機構付き伸縮継手40のロッド部40bが鞘部40aから突出するとともに、任意のラチェット溝42にロッド部40bのガイド46が噛み合う。これにより、仮想線で示すように、リクライニング状態Rに変形できる。伸展状態Sに戻す際には、第2の可動部9をさらに引き上げ、ロック機構付き伸縮継手40のロッド40bを最大に伸ばした後静かに第2の可動部9を下降させればよい。
【0038】
また、前記の各実施形態では、第1の可動部8をユーザの脚部側として好適な例を示したが、これに限定されるわけではなく、例えば第1、第2の可動部8、9をユーザの頭部側として使用することも勿論可能である。この場合、ユーザの頭部を高く保持して、いわゆる枕としての機能をもたせることもできる。また本実施形態では、折畳み式であるが、非折り畳み式のベッドとしても良い、以上のように本発明は上記の実施形態に限定されることなく種々の形態で実施しうる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明では、寝具を載置する寝具載置面を有する寝具受け枠を具えたベッドであって、前記寝具受け枠は、上昇可能に設けられた第1の可動部と、一端部が該第1の可動部と折り曲げ可能に取り付けられる第2の可動部とを含み、前記第1の可動部と前記第2の可動部との寝具載置面が同一平面状となる伸展状態と、前記第1の可動部を実質的に水平状態で上昇させかつ前記第2の傾動部を一端部から他端部に向けて下降傾斜させたリクライニング状態とに変化させる受け枠駆動部を有する。従って、例えば第1、第2の可動部側にユーザの脚部を向けて使用するとき、ユーザの足側から頭部に向けて高さを段階的ではあるが徐々に下降させることができる。これにより、足裏などを流れた血が心臓へと還流しやすくなり、十分な血行促進効果を図ることができる。
【0040】
また請求項2記載の発明のように、前記寝具受け枠は、その下方に位置するベッド枠体に支持させることができ、また受け枠駆動部は、ベッド長さ方向の垂直面内で回動可能かつ前記ベッド枠体側で一端部が枢着されるアーム体と、このアーム体の他端部と前記第1の可動部とを連結する継ぎリンクと、前記ベッド枠体に取り付けられかつ前記アーム体を傾動させることにより第1の可動部を上昇させる駆動器とを含んで簡単に構成できる。また第1の可動部を、継ぎリンクを介してアーム体と接続しているため、リンク長さを大、ひいては第1の可動部の上昇量を大とするのに役立つ。
【0041】
また請求項4記載の発明のように、前記ベッド枠体は、倒立V字状に折曲げ可能な一対のベッド枠半体であり、かつ前記第1の可動部と第2の可動部とがなす寝具受け枠は、一方のベッド枠半体で支持されるときには、折畳みベッドに本発明を容易に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のベッドの分解斜視図である。
【図2】ベッドの平面図である。
【図3】第1の可動部と第2の可動部との連結部を示す部分側面図である。
【図4】第1の可動部と第2の可動部との連結部を示す部分側面図である。
【図5】受け枠駆動部を模式的に示す線図である。
【図6】本発明のベッドの側面図である。
【図7】他の実施形態を示す受け枠駆動部の模式図である。
【図8】従来のベッドの側面図である。
【符号の説明】
1 ベッド
2 ベッド枠体
3 寝具受け枠
4 第1のベッド枠半体
5 第2のベッド枠半体
7 基部
8 第1の可動部
9 第2の可動部
24 アーム体
25 継ぎリンク
26 駆動器
D 受け枠駆動具
Claims (4)
- 寝具を載置する寝具載置面を有する寝具受け枠を具えたベッドであって、
前記寝具受け枠は、上昇可能に設けられた第1の可動部と、一端部が該第1の可動部と折り曲げ可能に取り付けられる第2の可動部とを含み、
前記第1の可動部と前記第2の可動部との寝具載置面が同一平面状となる伸展状態と、
前記第1の可動部を実質的に水平状態で上昇させかつ前記第2の傾動部を一端部から他端部に向けて下降傾斜させたリクライニング状態とに変化させる受け枠駆動部を有することを特徴とするベッド。 - 前記寝具受け枠は、その下方に位置するベッド枠体に支持されるとともに、
前記受け枠駆動部は、ベッド長さ方向の垂直面内で回動可能かつ前記ベッド枠体側で一端部が枢着されるアーム体と、
このアーム体の他端部と前記第1の可動部とを連結する継ぎリンクと、
前記ベッド枠体に取り付けられかつ前記アーム体を傾動させることにより第1の可動部を上昇させる駆動器とを含むことを特徴とする請求項1記載のベッド。 - 前記第2の可動枠は、他端部をベッド枠体に回動可能に取り付けられてなる請求項2記載のベッド。
- 前記ベッド枠体は、倒立V字状に折曲げ可能な一対のベッド枠半体であり、
かつ前記第1の可動部と第2の可動部とがなす寝具受け枠は、一方のベッド枠半体で支持されることを特徴とする請求項2又は3に記載のベッドである。
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Legal Events
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