JP4388011B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、出力電圧を変化させることができる可変電圧型のスイッチング電源装置に関し、特に、出力電圧を変化させた時のオーバーシュートおよびアンダーシュートを抑制する技術に関する。
図11は、従来のフォワード方式を採用した可変電圧型のスイッチング電源装置の構成を示す回路図である。このスイッチング電源装置の1次側は、直流電源V1、トランジスタQ1およびPWM制御回路11から構成されている。直流電源V1の出力端子間には、トランスT1の1次巻線とトランジスタQ1とが直列に接続されている。トランジスタQ1は、スイッチング素子として機能し、例えばMOSFETから構成されている。PWM制御回路11は、トランジスタQ1のゲートに接続されている。
PWM制御回路11には、2次側からフォトカプラDS11を介してフィードバックされるパルス幅制御信号が入力される。パルス幅制御信号は、詳細は後述するが、出力端子OUTから出力される出力電圧voutを反映した信号である。PWM制御回路11は、2次側からフィードバックされるパルス幅制御信号に基づき、出力電圧voutが所定の目標電圧となるようにデューティが調整されたパルス信号を生成し、トランジスタQ1のゲートに送る。これにより、トランジスタQ1はパルス信号に応じてオン/オフし、出力電圧voutが目標電圧で一定になるように制御する。
また、スイッチング電源装置の2次側には、整流平滑回路および制御回路が設けられている。整流平滑回路は、ダイオードD1、ダイオードD2、チョークコイルL1およびコンデンサC1から構成されている。ダイオードD1のアノードは、トランスT1の2次巻線の一端に接続され、カソードはチョークコイルL1の一端およびダイオードD2のカソードに接続されている。ダイオードD2のアノードはトランスT1の2次巻線の他端(グランド)に接続、つまり接地されている。チョークコイルL1の他端は、コンデンサC1の一端および出力端子OUTに接続されており、コンデンサC1の他端は接地されている。負荷LOADは、出力端子OUTとグランドとの間に接続される。
制御回路は、上述したパルス幅制御信号を生成する。この制御回路は、抵抗R11〜R18、コンデンサC12〜C14、誤差増幅器IC11、可変基準電源Vrefから構成されている。可変基準電源Vrefは、操作に応じて、可変基準電源Vrefから出力される可変基準電圧vrefを変化させ、出力電圧voutを目標電圧に設定するために使用される。出力端子OUTとグランドとの間には、抵抗R14と抵抗R15とが直列に接続されている。抵抗R14の両端間には、コンデンサC13と抵抗R13とが直列に接続されている。
誤差増幅器IC11の反転入力端子(−)(以下、「反転入力端子IC11−」と記す)は、抵抗R14と抵抗R15との接続点に接続されており、出力電圧voutを抵抗R14と抵抗R15とで分圧した電圧、つまり出力電圧voutに比例した電圧が供給される。また、誤差増幅器IC11の非反転入力端子(+)(以下、「非反転入力端子IC11+」と記す)は、コンデンサC14の一端および抵抗R18の一端に接続されており、コンデンサC14の他端は接地され、抵抗R18の他端は可変基準電源Vrefに接続されている。この非反転入力端子IC11+には、可変基準電源Vrefから抵抗R18を介して可変基準電圧vrefが供給される。
誤差増幅器IC11の出力端子OPoutと反転入力端子IC11−との間には、抵抗R16が接続され、この抵抗R16の両端間には、抵抗R12とコンデンサC12とが直列に接続されている。また、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutは、抵抗R11の一端に接続され、抵抗R11の他端はフォトカプラDS11の発光素子を経由して電源VCCに接続されている。フォトカプラDS11の発光素子の両端間には抵抗R17が接続されている。
なお、抵抗R12とコンデンサC12とが直列に接続されて成る直列回路は位相を遅らせ、抵抗R13とコンデンサC13とが直列に接続されて成る直列回路は位相を進めるために設けられており、これら両直列回路の作用によって、制御回路における異常発振の発生を抑えて安定した動作が得られるようになっている。
次に、このように構成される従来のスイッチング電源装置の一般的な動作を説明する。このスイッチング電源装置においては、可変基準電源Vrefを操作して可変基準電圧vrefを変化させることにより、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧が変化し、出力電圧voutに比例した電圧と可変基準電圧vrefとの差に応じた信号がフォトカプラDS11を介して、パルス幅制御信号としてPWM制御回路11にフィードバックされる。PWM制御回路11は、パルス幅制御信号に応じたデューティを有するパルス信号を生成してトランジスタQ1に送る。これにより、トランジスタQ1のオン/オフ期間が変化し、これに伴って出力電圧voutが変化する。以上のフィードバック動作が繰り返されることにより、出力電圧voutは、可変基準電源Vrefによって設定された目標電圧で一定になる。
次に、前述したスイッチング電源装置において、出力電圧voutを上昇させるように可変基準電源Vrefが操作された場合の動作を説明する。図12(a)に示すように、時刻t0において、可変基準電源Vrefから出力される可変基準電圧vrefを低い電圧から高い電圧に急激に変化させると、誤差増幅器IC11の非反転入力端子IC11+に印加される電圧も、図12(b)に示すように、可変基準電圧vrefと同様に変化する。これにより、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧は、図12(c)に示すように、抵抗R12、コンデンサC12、抵抗R13およびコンデンサC13の定数によって決定される応答速度に応じた傾きで上昇し、その後、誤差増幅器IC11の仕様にしたがった高レベル(以下、「Hレベル」という)になって安定する。
また、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧が、パルス幅制御信号としてPWM制御回路11にフィードバックされることにより、PWM制御回路11は、オン幅を広くしたパルス信号をトランジスタQ1のゲートに送る。これにより、図12(d)に示すように、出力端子OUTから出力される出力電圧voutが上昇する。そして、時刻t1において、誤差増幅器IC11の反転入力端子IC11−に印加される電圧、つまり出力電圧voutに比例した電圧が可変基準電圧vrefに到達すると、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧は下降を始める。
一方、出力電圧voutは、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧が下降を始めても応答遅れによって上昇を続けるので、図12(d)に示すように、オーバーシュートが発生する。このオーバーシュートした出力電圧voutは、その後、応答遅れが回復されることにより下降に転じる。そして、この出力電圧voutは、時刻t2において、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧が可変基準電圧vrefと出力電圧voutとが均衡して一定になることにより、目標電圧で一定になる。
次に、上述したスイッチング電源装置において、出力電圧voutを下降させるように可変基準電源Vrefが操作された場合の動作を説明する。図13(a)に示すように、時刻t0において、可変基準電源Vrefから出力される可変基準電圧vrefを高い電圧から低い電圧に急激に変化させると、誤差増幅器IC11の非反転入力端子IC11+に印加される電圧も、図13(b)に示すように、可変基準電圧vrefと同様に変化する。これにより、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧は、図13(c)に示すように、抵抗R12、コンデンサC12、抵抗R13およびコンデンサC13の定数によって決定される応答速度に応じた傾きで下降し、その後、誤差増幅器IC11の仕様にしたがった低レベル(以下、「Lレベル」という)になって安定する。
また、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧が、パルス幅制御信号としてPWM制御回路11にフィードバックされることにより、PWM制御回路11は、オン幅を狭くしたパルス信号をトランジスタQ1のゲートに送る。これにより、図13(d)に示すように、出力端子OUTから出力される出力電圧voutは下降する。そして、時刻t1において、誤差増幅器IC11の反転入力端子IC11−に印加される電圧、つまり、出力電圧voutに比例した電圧が可変基準電圧vrefに到達すると、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧は上昇を始める。
一方、出力電圧voutは、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧が上昇を始めても応答遅れによって下降を続けるので、図13(d)に示すように、アンダーシュートが発生する。このアンダーシュートした出力電圧voutは、その後、応答遅れが回復されることにより上昇に転じる。そして、この出力電圧voutは、時刻t2において、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧は、可変基準電圧vrefと出力電圧voutが均衡することにより一定になり、出力電圧voutも目標電圧で一定になる。
なお、この分野の技術として、特許文献1は、特性や仕様を柔軟に変化させることができる電源装置を開示している。この電源装置において、参照電圧レジスタは、電源回路の出力電圧voutを指示する参照値を格納する。デジタルフィルタは、電源回路の出力電圧と参照電圧レジスタに格納されている参照値との差を増幅する。パルス幅計算部は、出力電圧が参照値に一致するようなデューティを算出し、そのデューティに対応するパルス信号のオン時間を生成する。参照値演算部は、電源回路の出力電流または電源回路の周囲の温度に従って参照電圧レジスタを更新する。
また、特許文献2は、系の安定性に優れ、且つ、負荷電流や入力電圧の急激な変化に対する出力電圧の追随性が良いスイッチング電源装置およびその制御装置を開示している。このスイッチング電源装置においては、コントローラICは、時比率調整部、補正用帰還ループおよび平均電流値生成部を備えている。時比率調整部は、平滑回路の出力電圧に応じて出力電圧の変動を抑制するようにPWM信号の時比率を変化させる。補正用帰還ループは時比率調整部に設けられており、PWM信号Dのパルス幅に補正を与える。平均電流値生成部は、比較器の前段側に平均値信号を入力して位相を進める。また、ドループ調整部は、個々の平均値の低周波成分に比例した値を平均値とは逆符号で時利率調整部内に加える。
また、特許文献3は、出力コンデンサを備えている電源装置であって、指令電圧が低い方向に変更された場合に、速やかに変更後の指令電圧に応じた出力電圧を発生する電源装置を開示している。この電源装置は、指令電圧と出力電圧とを比較し、指令電圧に応じた出力電圧が得られるように動作するスイッチング電源部と、この電源部の出力側に接続された出力コンデンサとを有し、指令電圧と出力電圧とを比較し、指令電圧が出力電圧より低くなった時に、出力コンデンサの電荷を放電する。
特開平11−289753号公報 特開2004−304960号公報 特開2003−333837号公報
上述したように、従来のスイッチング電源装置によれば、可変基準電源Vrefの出力電圧を急激に変化させた場合、出力電圧vrefにオーバーシュートおよびアンダーシュートが発生する。これらオーバーシュートおよびアンダーシュートを抑制するためには、抵抗R12、コンデンサC12、抵抗R13およびコンデンサC13の定数を変更し、応答速度を速める必要がある。しかしながら、応答速度を速めると制御が不安定になるという問題がある。
また、図11に示した従来のスイッチング電源装置のコンデンサC14の容量を増やし、可変基準電源Vrefから出力される可変基準電圧vrefの変化が急激であっても、誤差増幅器IC11の非反転入力端子IC11+に印加される電圧の変化を緩やかにすることにより、オーバーシュートおよびアンダーシュートを抑えることが可能であるが、出力側の負荷条件により、出力電圧が変化する時間が変わるため、立下り時の場合は、コンデンサC14の容量を最低負荷時の出力電圧の立下り時間に合わせる必要があり、大容量のコンデンサが必要となる。また、定格負荷の場合であっても出力の応答が非常に遅くなるという問題がある。
本発明の課題は、制御の安定化および大容量のコンデンサを必要とせずに応答の高速化を保ちつつ、オーバーシュートおよびアンダーシュートを抑制することができるスイッチング電源装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、請求項1記載の発明は、操作に応じた電圧を可変基準電圧として出力する可変基準電源と、可変基準電源からの可変基準電圧と出力電圧との差電圧を求める誤差増幅器と、誤差増幅器で求められた差電圧に応じて直流電源をスイッチングさせることにより操作に応じた電圧を出力電圧として出力するスイッチング電源装置において、出力電圧を上昇させるように可変基準電源が操作された時に、誤差増幅器から出力される電圧が高レベルになったか否かを検出する比較回路と、比較回路により高レベルになったことが検出された場合に、可変基準電源から誤差増幅器に送られる可変基準電圧を所定電圧だけ低下させて所定時間だけ保持し、該所定時間が経過した後に元の可変基準電圧に戻す遅延回路とを備え、比較回路は、誤差増幅器の出力端子と接地との間にダイオードと第1抵抗と第2抵抗とが直列に接続され第1抵抗と第2抵抗との直列回路の両端にコンデンサが接続され、遅延回路は、誤差増幅器の入力端子に第3抵抗を介してトランジスタの第1端子が接続されトランジスタの制御端子が第1抵抗と第2抵抗との接続点に接続されトランジスタの第2端子が第2抵抗とコンデンサと接地とに接続され、出力電圧は高い電圧に可変させる時に、遅延回路によって可変基準電圧を操作し、目標電圧を超えないようにされた後に目標電圧に上昇するように段階的に制御されることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、操作に応じた電圧を可変基準電圧として出力する可変基準電源と、可変基準電源からの可変基準電圧と出力電圧との差電圧を求める誤差増幅器と、誤差増幅器で求められた差電圧に応じて直流電源をスイッチングさせることにより操作に応じた電圧を出力電圧として出力するスイッチング電源装置において、出力電圧を下降させるように可変基準電源が操作された時に、誤差増幅器から出力される電圧が低レベルになったか否かを検出する比較回路と、比較回路により低レベルになったことが検出された場合に、可変基準電源から誤差増幅器に送られる可変基準電圧を所定電圧だけ上昇させて所定
時間だけ保持し、該所定時間が経過した後に元の可変基準電圧に戻す遅延回路とを備え、
比較回路は、直流電源と誤差増幅器の出力端子との間に第1抵抗と第2抵抗とダイオードとが直列に接続され、第1抵抗と第2抵抗との直列回路の両端にコンデンサが接続され、遅延回路は、トランジスタの制御端子が第1抵抗と第2抵抗との接続点に接続されトランジスタの第1端子が直流電源に接続されトランジスタの第2端子が第3抵抗を介して誤差増幅器の入力端子に接続され、出力電圧は高い電圧に可変させる時に、遅延回路によって可変基準電圧を操作し、目標電圧を超えないようにされた後に目標電圧に上昇するように段階的に制御されることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、操作に応じた電圧を可変基準電圧として出力する可変基準電源と、可変基準電源からの可変基準電圧と出力電圧との差電圧を求める誤差増幅器と、誤差増幅器で求められた差電圧に応じて直流電源をスイッチングさせることにより操作に応じた電圧を出力電圧として出力するスイッチング電源装置において、出力電圧を上昇させるように可変基準電源が操作された時に、誤差増幅器から出力される電圧が高レベルになったか否かを検出する第1比較回路と、第1比較回路により高レベルになったことが検出された場合に、可変基準電源から誤差増幅器に送られる可変基準電圧を所定電圧だけ低下させて所定時間だけ保持し、該所定時間が経過した後に元の可変基準電圧に戻す第1遅延回路と、出力電圧を下降させるように可変基準電源が操作された時に、誤差増幅器から出力される電圧が低レベルになったか否かを検出する第2比較回路と、第2比較回路により低レベルになったことが検出された場合に、可変基準電源から誤差増幅器に送られる可変基準電圧を所定電圧だけ上昇させて所定時間だけ保持し、該所定時間が経過した後に元の可変基準電圧に戻す第2遅延回路とを備え、第1比較回路は、誤差増幅器の出力端子と接地との間に第1ダイオードと第1抵抗と第2抵抗とが直列に接続され、第1抵抗と第2抵抗との直列回路の両端に第1コンデンサが接続され、第1遅延回路は、誤差増幅器の入力端子に第3抵抗を介してトランジスタの第1端子が接続されトランジスタの制御端子が第1抵抗と第2抵抗との接続点に接続されトランジスタの第2端子が第2抵抗と第1コンデンサと接地とに接続され、第2比較回路は、直流電源と誤差増幅器の出力端子との間に第4抵抗と第5抵抗と第2ダイオードとが直列に接続され第4抵抗と第5抵抗との直列回路の両端に第2コンデンサが接続され、第2遅延回路は、トランジスタの制御端子が第4抵抗と第5抵抗との接続点に接続されトランジスタの第1端子が直流電源に接続されトランジスタの第2端子が第6抵抗を介して誤差増幅器の入力端子に接続され、出力電圧は高い電圧に可変させる時に、遅延回路によって可変基準電圧を操作し、目標電圧を超えないようにされた後に目標電圧に上昇するように段階的に制御されることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、出力電圧を高い電圧に変化させる時に、比較回路および遅延回路によって、一旦、目標電圧より所定電圧だけ低い電圧が出力される状態を設けて、出力電圧が目標電圧を越えないように構成したので、出力電圧を上昇させるように可変基準電源を操作した場合のオーバーシュートを抑えることができる。
請求項3記載の発明によれば、出力電圧を低い電圧に変化させる時に、比較回路および遅延回路によって、一旦、目標電圧より所定電圧だけ高い電圧が出力される状態を設けて、出力電圧が目標電圧を下回らないように構成したので、出力電圧を下降させるように可変基準電源を操作した場合のオーバーシュートを抑えることができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項1および請求項3記載の発明と同様の理由により、出力電圧を上昇させるように可変基準電源を操作した場合のオーバーシュートおよび出力電圧を下降させるように可変基準電源を操作した場合のアンダーシュートの双方を抑えることができる。
以下、本発明の実施例を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の実施例においては、背景技術の欄で説明したスイッチング電源装置の構成部分と同一または相当する構成部分には、同一の符号を付して説明する。
図1は、本発明の実施例1に係るフォワード方式を採用した可変電圧型のスイッチング電源装置の構成を示す回路図である。このスイッチング電源装置は、図11に示した従来のスイッチング電源装置に、比較回路21および遅延回路31が追加されて構成されている。
誤差増幅器IC11の出力端子OPoutには比較回路21が接続されている。この比較回路21は、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧が、誤差増幅器IC11の仕様にしたがったHレベルになったかどうかを検出する。この比較回路21における検出結果は、遅延回路31に送られる。この比較回路21の詳細は後述する。
遅延回路31の出力端子は誤差増幅器IC11の非反転入力端子IC11+に接続されている。この遅延回路31は、比較回路21から送られてくる検出結果に応答して、可変基準電源Vrefから誤差増幅器IC11に送られる可変基準電圧vrefを所定電圧だけ低下させて所定時間だけ保持し、この所定時間が経過した後に元の可変基準電圧に戻す。ここで、低下させる所定電圧は、出力電圧voutを上昇させるように可変基準電源Vrefが操作された時に、この出力電圧voutに現れるオーバーシュート分に対応する電圧である。この遅延回路31の詳細は後述する。
図2は、比較回路21および遅延回路31のうちの、オーバーシュートを抑制するための回路の構成を示す回路図である。なお、このオーバーシュートを抑制するための回路は、比較回路21および遅延回路31の各一部を一体にして構成されているので、以下では、これらをオーバーシュート抑制回路41と呼ぶ。
このオーバーシュート抑制回路41は、図2に丸で囲って示すように、ダイオードD21、抵抗R21〜R24、コンデンサC21およびNPN型のトランジスタQ21から構成されている。ダイオードD21のアノードは、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutに接続され、カソードは抵抗R21の一端に接続されている。抵抗R21の他端は、コンデンサC21の一端および抵抗R22の一端に接続されている。コンデンサC21の他端は接地されている。抵抗R22の他端は、抵抗R23の一端に接続され、抵抗R23の他端は接地されている。トランジスタQ21のベースは抵抗R22と抵抗R23の接続点に接続されており、エミッタは接地され、コレクタは抵抗R24を介して誤差増幅器IC11の非反転入力端子IC11+に接続されている。
図3は、比較回路21および遅延回路31のうちの、アンダーシュートを抑制するための回路の構成を示す回路図である。なお、このアンダーシュートを抑制するための回路は、比較回路21および遅延回路31の各一部を一体にして構成されているので、以下では、これらをアンダーシュート抑制回路51と呼ぶ。
このアンダーシュート抑制回路51は、ダイオードD31、抵抗R31〜R34、コンデンサC31およびPNP型のトランジスタQ31から構成されている。ダイオードD31のカソードは、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutに接続され、アノードは抵抗R31の一端に接続されている。抵抗R31の他端は、コンデンサC31の一端および抵抗R32の一端に接続されている。コンデンサC21の他端は電源VCCに接続されている。抵抗R32の他端は、抵抗R33の一端に接続され、抵抗R33の他端は電源VCCに接続されている。トランジスタQ31のベースは抵抗R32と抵抗R33の接続点に電源VCCに接続され、エミッタは接地され、コレクタは抵抗R34を介して非反転入力端子IC11+に接続されている。
次に、このように構成される本発明の実施例1に係るスイッチング電源装置の一般的な動作を説明する。このスイッチング電源装置においては、可変基準電源Vrefを操作して可変基準電圧vrefを変化させることにより、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧が変化し、出力電圧voutに比例した電圧と可変基準電圧vrefとの差に応じた信号がフォトカプラDS11を介して、パルス幅制御信号としてPWM制御回路11にフィードバックされる。PWM制御回路11は、パルス幅制御信号に応じたデューティを有するパルス信号を生成してトランジスタQ1に送る。これにより、トランジスタQ1のオン/オフ期間が変化し、これに伴って出力電圧voutが変化する。以上のフィードバック動作が繰り返されることにより、出力電圧voutは、可変基準電源Vrefによって設定された目標電圧で一定になる。
次に、前述したスイッチング電源装置において、出力電圧voutを上昇させるように可変基準電源Vrefが操作された場合の動作を説明する。図4(a)に示すように、時刻T0において、可変基準電源Vrefから出力される可変基準電圧vrefを低い電圧から高い電圧に急激に変化させると、誤差増幅器IC11の非反転入力端子IC11+に印加される電圧も、図4(c)に示すように、可変基準電圧vrefと同様に変化する。これにより、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧は、図4(b)に示すように、抵抗R12、コンデンサC12、抵抗R13およびコンデンサC13の定数によって決定される応答速度に応じた傾きで上昇し、時刻T1でHレベルになって安定する。
また、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧が、パルス幅制御信号としてPWM制御回路11にフィードバックされることにより、PWM制御回路11は、オン幅を広くしたパルス信号をトランジスタQ1のゲートに送る。これにより、図4(d)に示すように、出力端子OUTから出力される出力電圧voutが上昇する。
上記動作と並行して、オーバーシュート抑制回路41(比較回路21および遅延回路31の各一部)では、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧が上昇して時刻T1でHレベルになると、誤差増幅器IC11の非反転入力端子IC11+に印加される電圧が、可変基準電圧vrefより若干低い電圧になるように下げられる。
具体的には、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧がHレベルになると、図2に示すダイオードD21および抵抗R21を介して電流がコンデンサC21に流れ込み、コンデンサC21が充電される。また、ダイオードD21、抵抗R21および抵抗R22を介してトランジスタQ21のベースに電流が流れ始めることにより、時刻T1において誤差増幅器IC11の非反転入力端子IC11+に印加される電圧が降下を始める。そして、コンデンサC21が充電されることにより、その両端間電圧を抵抗R22と抵抗R23とで分圧した電圧が、時刻T2において所定値になると、トランジスタQ21がオンする。
トランジスタQ2が時刻T2においてオンすることにより、抵抗R24およびトランジスタQ21を介してグランドに電流が流れるので、図4(c)に示すように、誤差増幅器IC11の非反転入力端子IC11+に印加されていた電圧が、時刻T2において、所定電圧だけ降下して可変基準電圧vrefより若干低い電圧で一定になる。ここで、降下する所定電圧は、抵抗R24の抵抗値によって決定される。この場合、抵抗R24の抵抗値は、出力電圧voutに現れるオーバーシュート分に対応する電圧になるよう決定される。
出力電圧voutの上昇に伴って、誤差増幅器IC11の反転入力端子IC11−に印加される電圧、つまり出力電圧voutに比例した電圧が可変基準電圧vrefより若干低い電圧に到達すると、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧は下降を始める。
一方、出力電圧voutは、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧が下降を始めても応答遅れによって上昇を続けるので、図4(d)に示すように、オーバーシュートが発生する。しかしながら、誤差増幅器IC11の非反転入力端子IC11+に印加される電圧は、可変基準電圧vrefより若干低い電圧になっているので、このオーバーシュートは、誤差増幅器IC11の非反転入力端子IC11+に可変基準電圧vrefが印加された場合の出力電圧voutを越えることはない。その後、このオーバーシュートした出力電圧voutは、時刻T3において下降に転じる。そして、この出力電圧voutは、時刻T4において、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧が可変基準電圧vrefより若干低い電圧と出力電圧voutとが均衡して一定になることにより、目標電圧より若干低い電圧で一定になる。
時刻T4において、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧が所定レベルまで下がると、ダイオードD21が逆バイアスになり、コンデンサC21の充電が停止される。その結果、コンデンサC21に蓄積されている電荷は、抵抗R22および抵抗R23を介して徐々に放電する。そして、放電が進んで、抵抗R22と抵抗R23とにより分圧された電圧が、時刻T5において所定値以下になると、トランジスタQ21がオフし、誤差増幅器IC11の非反転入力端子IC11+には元の可変基準電圧vrefが印加される。これにより、出力電圧voutは、可変基準電圧vrefに応じた目標電圧で一定になる。なお、可変基準電源Vrefから誤差増幅器IC11に送られる可変基準電圧vrefを所定電圧だけ低下さる所定時間は、コンデンサC21の放電時間、つまりコンデンサC21、抵抗R22および抵抗R23によって構成される回路の時定数によって決定される。
以上のように、出力電圧voutを高い電圧に変化させる時に、オーバーシュート抑制回路41によって、一旦、目標電圧より若干低い電圧が出力される状態を設けて、出力電圧が目標電圧を越えないように構成したので、出力電圧voutを上昇させるように可変基準電源Vrefを操作した場合のオーバーシュートを抑えることができる。
次に、上述したスイッチング電源装置において、出力電圧voutを下降させるように可変基準電源Vrefが操作された場合の動作を説明する。図5に示すように、時刻T0において、可変基準電源Vrefから出力される可変基準電圧vrefを高い電圧から低い電圧に急激に変化させると、誤差増幅器IC11の非反転入力端子IC11+に印加される電圧も、図5(c)に示すように、可変基準電圧vrefと同様に変化する。これにより、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧は、図5(b)に示すように、抵抗R12、コンデンサC12、抵抗R13およびコンデンサC13の定数によって決定される応答速度に応じた傾きで下降し、時刻T1でLレベルになって安定する。
また、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧が、パルス幅制御信号としてPWM制御回路11にフィードバックされることにより、PWM制御回路11は、オン幅を短くしたパルス信号をトランジスタQ1のゲートに送る。これにより、図5(d)に示すように、出力端子OUTから出力される出力電圧voutが下降する。
上記動作と並行して、アンダーシュート抑制回路51(比較回路21および遅延回路31の各一部)では、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧が下降して時刻T1でLレベルになると、誤差増幅器IC11の非反転入力端子IC11+に印加される電圧が、可変基準電圧vrefより若干高い電圧になるように上げられる。
具体的には、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧がLレベルになると、図3に示す電源VCC、コンデンサC31、抵抗R31およびダイオードD31といった経路で電流が流れることによりコンデンサC31が充電される。また、抵抗R32、抵抗R31およびダイオードD31を介してトランジスタQ31のベースに電流が流れ始めることにより、時刻T1において誤差増幅器IC11の非反転入力端子IC11+に印加される電圧が上昇を始める。そして、コンデンサC31が充電されることにより、その両端間電圧を抵抗R32と抵抗R33とで分圧した電圧が、時刻T2において所定値になると、トランジスタQ31がオンする。
トランジスタQ3が時刻T2においてオンすることにより、電源VCCからトランジスタQ31および抵抗Rを介して電流が流れるので、図5(c)に示すように、誤差増幅器IC11の非反転入力端子IC11+に印加されていた電圧が、時刻T2において、所定電圧だけ上昇して可変基準電圧vrefより若干高い電圧で一定になる。ここで、上昇する所定電圧は、抵抗R34の抵抗値によって決定される。この場合、抵抗R34の抵抗値は、出力電圧voutに現れるアンダーシュート分に対応する電圧になるよう決定される。
出力電圧voutの下降に伴って、誤差増幅器IC11の反転入力端子IC11−に印加される電圧、つまり出力電圧voutに比例した電圧が可変基準電圧vrefより若干高い電圧に到達すると、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧は上昇を始める。
一方、出力電圧voutは、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧が下降を始めても応答遅れによって下降を続けるので、図5(d)に示すように、アンダーシュートが発生する。しかしながら、誤差増幅器IC11の非反転入力端子IC11+に印加される電圧は、可変基準電圧vrefより若干高い電圧になっているので、このアンダーシュートは、誤差増幅器IC11の非反転入力端子IC11+に可変基準電圧vrefが印加された場合の出力電圧voutを下回ることはない。その後、このアンダーシュートした出力電圧voutは、時刻T3において上昇に転じる。そして、この出力電圧voutは、時刻T4において、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧が可変基準電圧vrefより若干高い電圧と出力電圧voutとが均衡して一定になることにより、目標電圧より若干高い電圧で一定になる。
時刻T4において、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧が所定レベルまで上がると、ダイオードD31が逆バイアスになり、コンデンサC31の充電が停止される。その結果、コンデンサC31に蓄積されている電荷は、抵抗R32および抵抗R33を介して徐々に放電する。そして、放電が進んで、抵抗R32と抵抗R33とにより分圧された電圧が、時刻T5において所定値以下になると、トランジスタQ31がオフし、誤差増幅器IC11の非反転入力端子IC11+には元の可変基準電圧vrefが印加される。これにより、出力電圧voutは、可変基準電圧vrefに応じた目標電圧で一定になる。なお、可変基準電源Vrefから誤差増幅器IC11に送られる可変基準電圧vrefを所定電圧だけ低下さる所定時間は、コンデンサC31の放電時間、つまりコンデンサC31、抵抗R32および抵抗R33によって構成される回路の時定数によって決定される。
以上のように、出力電圧voutを低い電圧に変化させる時に、アンダーシュート抑制回路51によって、一旦、目標電圧より若干高い電圧が出力される状態を設けて、出力電圧が目標電圧を下回らないように構成したので、出力電圧voutを下降させるように可変基準電源Vrefを操作した場合のアンダーシュートを抑えることができる。
上述した実施例1に係るスイッチング電源装置では、オーバーシュート抑制回路41とアンダーシュート抑制回路51とを別個に備えた構成を説明したが、これらを同時に備えるように変形できる。この場合、図2に示す回路構成に、図3に示すアンダーシュート抑制回路51を追加するように構成できる。この場合、オーバーシュート抑制回路41の比較回路21および遅延回路31が本発明の第1比較回路および第1遅延回路にそれぞれ対応し、アンダーシュート抑制回路51の比較回路21および遅延回路31が本発明の第2比較回路および第2遅延回路にそれぞれ対応する。
この変形例に係るスイッチング電源装置の場合、オーバーシュート抑制回路41のダイオードD21とアンダーシュート抑制回路51のダイオードD31とは背反的にバイアスされるので、オーバーシュート抑制回路41とアンダーシュート抑制回路51とは相互に独立して動作し、他に影響を与えることはない。
この変形例に係るスイッチング電源装置によれば、出力電圧voutを上昇させるように可変基準電源Vrefを操作した場合のオーバーシュートおよび出力電圧voutを下降させるように可変基準電源Vrefを操作した場合のアンダーシュートの双方を抑えることができる。
また、上述した実施例1では、フォワード方式を採用した可変電圧型のスイッチング電源装置について説明したが、本発明はフォワード方式に限らず、フライバック方式、共振方式、フルブリッジ方式、ハーフブリッジ方式、マグアンプ方式のスイッチング電源装置にも適用できる。以下、各方式のスイッチング電源装置を簡単に説明する。
図6は、本発明をフライバック方式のスイッチング電源装置に適用した場合の回路構成を示す図である。このスイッチング電源装置では、トランスT1の巻線は、トランスT1の1次巻線がオンの時に2次巻線がオフになるように、1次側の巻線と2次側の巻線が逆方向に巻かれている。また、整流平滑回路はダイオードD1とコンデンサC1とから構成されている。このフライバック方式のスイッチング電源装置によれば、励磁電流のピーク値が大きいためにトランスT1は大きくなるが、2次巻線の電圧は巻線比とスイッチング素子のオン期間とオフ期間の比に比例するため制御回路が簡単になるとともに、整流平滑回路が簡単になる。また、回路方式上、過電流保護が容易である。
図7は、本発明を共振方式のスイッチング電源装置に適用した場合の回路構成を示す図である。このスイッチング電源装置では、図6に示すフライバック方式のスイッチング電源装置においてトランジスタQ2の両端に並列にコンデンサC15が追加されて共振回路が形成されている。この共振方式のスイッチング電源装置によれば、ゼロカレントスイッチングが可能になるので、スイッチングロスを低減させることができる。
図8は、本発明をフルブリッジ方式のスイッチング電源装置に適用した場合の回路構成を示す図である。このスイッチング電源装置では、トランジスタQ1とトランジスタQ4は同時にオン/オフを繰り返し、トランジスタQ2とトランジスタQ3は同時にオン/オフを繰り返すように制御される。但し、トランジスタQ1およびトランジスタQ4と、トランジスタQ2およびトランジスタQ4とは、各オン期間は、同じ値で交互に且つ少し間を空けて繰り返される。このフルブリッジ方式のスイッチング電源装置によれば、上述したフォワード方式のスイッチング電源装置に較べて、各トランジスタに印加される電圧が半分ですむ。また、1次巻線には、入力電圧がそのまま加わるので、電流は後述するハーフブリッジの半分で済む。
図9は、本発明をハーフブリッジ方式のスイッチング電源装置に適用した場合の回路構成を示す図である。このスイッチング電源装置では、トランジスタQ1とトランジスタQ2とは、少し間を空けてオン/オフされる。このハーフブリッジ方式のスイッチング電源装置によれば、磁束密度を元に戻す巻線は不要である。また、1次巻線に発生するサージ電圧もトランジスタQ1およびQ2の各ボディダイオードとコンデンサC20およびC21による回路によって吸収される。また、スイッチング周期はトランスT1の磁束密度の変化の周期であり、トランジスタQ1とQ2のオン期間は同じであるから、いずれのオン期間も周期の50%を越えることはないが、出力リプル電流、入力リプル電流ともにフォワード方式に較べて小さくなるので、コンデンサC20およびC21のリプル容量が軽減される。さらに、磁束密度の変化の幅はゼロを中心に正負に跨るので、コアの利用率がよく、1次巻線も1つで済むので、トランスのサイズを小さくできる。
図10は、マグアンプ方式のスイッチング電源装置に本発明を適用した場合の回路構成を示す図である。このスイッチング電源装置では、2次側の整流平滑回路に過飽和リアクトルL2が追加され、この過飽和リアクトルL2に、誤差増幅器IC11の出力端子OPoutから出力される電圧に応じて、リセット電流を供給するように構成されている。このマグアンプ方式のスイッチング電源装置によれば、入力電圧が変化したときに出力に現れる入力変動や、整流平滑された直流電圧が持っている交流周波数の2倍のリプルに同期して出力に現れるACリプルを抑止することができる。
本発明は、フォワード方式、フライバック方式、ハーフブリッジ方式、フルブリッジ方式、マグアンプ方式といった出力電圧をフィードバックして目標電圧を設定する構成を有する可変電圧型のスイッチング電源装置に利用できる。
本発明の実施例1に係るフォワード方式を採用した可変電圧型のスイッチング電源装置の構成を示す回路図である。 図1に示す比較回路および遅延回路のうちの、オーバーシュートを抑制するための回路(オーバーシュート抑制回路)の構成を示す回路図である。 図1に示す比較回路および遅延回路のうちの、アンダーシュートを抑制するための回路(アンダーシュート抑制回路)の構成を示す回路図である。 本発明の実施例1に係るスイッチング電源装置において、出力電圧を上昇させる操作がなされた場合の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施例1に係るスイッチング電源装置において、出力電圧を下降させる操作がなされた場合の動作を示すタイミングチャートである。 本発明をフライバック方式のスイッチング電源装置に適用した場合の回路構成を示す図である。 本発明を共振方式のスイッチング電源装置に適用した場合の回路構成を示す図である。 本発明をフルブリッジ方式のスイッチング電源装置に適用した場合の回路構成を示す図である。 本発明をハーフブリッジ方式のスイッチング電源装置に適用した場合の回路構成を示す図である。 本発明をマグアンプ方式のスイッチング電源装置に適用した場合の回路構成を示す図である。 従来のフォワード方式を採用した可変電圧型のスイッチング電源装置の構成を示す回路図である。 従来のスイッチング電源装置において、出力電圧を上昇させる操作がなされた場合の動作を示すタイミングチャートである。 従来のスイッチング電源装置において、出力電圧を下降させる操作がなされた場合の動作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
11 PWM制御回路
21 比較回路、
31 遅延回路
V1 直流電源
Vref 可変基準電源
IC11 誤差増幅器
T1 トランス
DS11 フォトカプラ
Q1、Q21、Q31 トランジスタ
R11〜R18、R21〜R24、R31〜R34 抵抗
C1、C12〜C14、C21、C31 コンデンサ
D1、D2、D21、D31 ダイオード
L1 チョークコイル
LOAD 負荷


Claims (6)

  1. 操作に応じた電圧を可変基準電圧として出力する可変基準電源と、前記可変基準電源からの可変基準電圧と出力電圧との差電圧を求める誤差増幅器と、前記誤差増幅器で求められた差電圧に応じて直流電源をスイッチングさせることにより操作に応じた電圧を前記出力電圧として出力するスイッチング電源装置において、
    前記出力電圧を上昇させるように前記可変基準電源が操作された時に、前記誤差増幅器から出力される電圧が高レベルになったか否かを検出する比較回路と、
    前記比較回路により高レベルになったことが検出された場合に、前記可変基準電源から前記誤差増幅器に送られる可変基準電圧を所定電圧だけ低下させて所定時間だけ保持し、該所定時間が経過した後に元の可変基準電圧に戻す遅延回路と、
    を備え、
    前記比較回路は、前記誤差増幅器の出力端子と接地との間にダイオードと第1抵抗と第2抵抗とが直列に接続され前記第1抵抗と前記第2抵抗との直列回路の両端にコンデンサが接続され、
    前記遅延回路は、前記誤差増幅器の入力端子に第3抵抗を介してトランジスタの第1端子が接続され前記トランジスタの制御端子が前記第1抵抗と前記第2抵抗との接続点に接続され前記トランジスタの第2端子が前記第2抵抗と前記コンデンサと前記接地とに接続され、
    前記出力電圧は高い電圧に可変させる時に、前記遅延回路によって前記可変基準電圧を操作し、目標電圧を超えないようにされた後に前記目標電圧に上昇するように段階的に制御されることを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 前記遅延回路で低下させる所定電圧は、前記出力電圧を上昇させるように前記可変基準電源が操作された時に該出力電圧に現れるオーバーシュート分に対応する電圧であることを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源装置。
  3. 操作に応じた電圧を可変基準電圧として出力する可変基準電源と、前記可変基準電源からの可変基準電圧と出力電圧との差電圧を求める誤差増幅器と、前記誤差増幅器で求められた差電圧に応じて直流電源をスイッチングさせることにより操作に応じた電圧を前記出力電圧として出力するスイッチング電源装置において、
    前記出力電圧を下降させるように前記可変基準電源が操作された時に、前記誤差増幅器から出力される電圧が低レベルになったか否かを検出する比較回路と、
    前記比較回路により低レベルになったことが検出された場合に、前記可変基準電源から前記誤差増幅器に送られる可変基準電圧を所定電圧だけ上昇させて所定時間だけ保持し、該所定時間が経過した後に元の可変基準電圧に戻す遅延回路と、
    を備え、
    前記比較回路は、直流電源と前記誤差増幅器の出力端子との間に第1抵抗と第2抵抗とダイオードとが直列に接続され、前記第1抵抗と前記第2抵抗との直列回路の両端にコンデンサが接続され、
    前記遅延回路は、トランジスタの制御端子が前記第1抵抗と前記第2抵抗との接続点に接続され前記トランジスタの第1端子が前記直流電源に接続され前記トランジスタの第2端子が第3抵抗を介して前記誤差増幅器の入力端子に接続され、
    前記出力電圧は高い電圧に可変させる時に、前記遅延回路によって前記可変基準電圧を操作し、目標電圧を超えないようにされた後に前記目標電圧に上昇するように段階的に制御されることを特徴とするスイッチング電源装置。
  4. 前記遅延回路で上昇させる所定電圧は、前記出力電圧を下降させるように前記可変基準電源が操作された時に該出力電圧に現れるアンダーシュート分に対応する電圧であることを特徴とする請求項3記載のスイッチング電源装置。
  5. 操作に応じた電圧を可変基準電圧として出力する可変基準電源と、前記可変基準電源からの可変基準電圧と出力電圧との差電圧を求める誤差増幅器と、前記誤差増幅器で求められた差電圧に応じて直流電源をスイッチングさせることにより操作に応じた電圧を前記出力電圧として出力するスイッチング電源装置において、
    前記出力電圧を上昇させるように前記可変基準電源が操作された時に、前記誤差増幅器から出力される電圧が高レベルになったか否かを検出する第1比較回路と、
    前記第1比較回路により高レベルになったことが検出された場合に、前記可変基準電源から前記誤差増幅器に送られる可変基準電圧を所定電圧だけ低下させて所定時間だけ保持し、該所定時間が経過した後に元の可変基準電圧に戻す第1遅延回路と、
    前記出力電圧を下降させるように前記可変基準電源が操作された時に、前記誤差増幅器から出力される電圧が低レベルになったか否かを検出する第2比較回路と、
    前記第2比較回路により低レベルになったことが検出された場合に、前記可変基準電源から前記誤差増幅器に送られる可変基準電圧を所定電圧だけ上昇させて所定時間だけ保持し、該所定時間が経過した後に元の可変基準電圧に戻す第2遅延回路と、
    を備え、
    前記第1比較回路は、前記誤差増幅器の出力端子と接地との間に第1ダイオードと第1抵抗と第2抵抗とが直列に接続され、前記第1抵抗と前記第2抵抗との直列回路の両端に第1コンデンサが接続され、
    前記第1遅延回路は、前記誤差増幅器の入力端子に第3抵抗を介してトランジスタの第1端子が接続され前記トランジスタの制御端子が前記第1抵抗と前記第2抵抗との接続点に接続され前記トランジスタの第2端子が前記第2抵抗と前記第1コンデンサと前記接地とに接続され、
    前記第2比較回路は、直流電源と前記誤差増幅器の出力端子との間に第4抵抗と第5抵抗と第2ダイオードとが直列に接続され前記第4抵抗と前記第5抵抗との直列回路の両端に第2コンデンサが接続され、
    前記第2遅延回路は、トランジスタの制御端子が前記第4抵抗と前記第5抵抗との接続点に接続され前記トランジスタの第1端子が前記直流電源に接続され前記トランジスタの第2端子が第6抵抗を介して前記誤差増幅器の入力端子に接続され、
    前記出力電圧は高い電圧に可変させる時に、前記遅延回路によって前記可変基準電圧を操作し、目標電圧を超えないようにされた後に前記目標電圧に上昇するように段階的に制御されることを特徴とするスイッチング電源装置。
  6. 前記第1遅延回路で低下させる所定電圧は、前記出力電圧を上昇させるように前記可変基準電源が操作された時に該出力電圧に現れるオーバーシュート分に対応する電圧であり、前記第2遅延回路で上昇させる所定電圧は、前記出力電圧を下降させるように前記可変基準電源が操作された時に該出力電圧に現れるアンダーシュート分に対応する電圧であることを特徴とする請求項5記載のスイッチング電源装置。
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