JP4384837B2 - 着色剤、ディスパーション、分散剤及びインキ - Google Patents

着色剤、ディスパーション、分散剤及びインキ Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、着色剤、分散剤、ディスパーション及びインキに関する。特に本発明は、1から50ナノメートルの範囲の平均直径を有する架橋重合体ナノ粒子(以後PNPと称される)を含む着色剤、分散剤、ディスパーション及びインキに関する。本発明は、また、着色剤、分散剤、ディスパーション及びインキを製造する方法に関する。
【0002】
ここで「着色剤」とは、放射線と相互作用する物質、例えば、顔料及び染料を意味する。
【0003】
ここで「放射線と相互作用」とは、可視光線のような電磁線等の放射線の物質による散乱又は変化を意味する。
【0004】
ここで「発色団」とは、吸収、燐光又は蛍光等の電磁線を変化させる化学単位を意味する。
【0005】
ここで「粒子」及び「粒状物」とは、微細物質を意味する。
【0006】
ここで「顔料」とは、粒状有機又は無機物質形態の着色物質を意味する。
本発明の目的の範囲内で、無機粒子は粒状鉱物、クレー、セラミック及び金属等を含むが、これらに限定されない。
【0007】
ここで「染料」とは、例えば発色団を含有する分子のような非粒状形態の有機又は無機物質形態の着色物質を意味する。
【0008】
ここで「ディスパーション」とは、インキ、塗料、プラスチック及びコーティング用のポリマーラテックス、;インキ、塗料、プラスチック及びコーティング用の顔料ディスパーション等の着色剤ディスパーション;セラミックディスパーション;金属粒子ディスパーション;及び鉱物性ディスパーション(例えば、スケール防止用のクレーディスパーション、安定化ライムスラリー及び炭酸カルシウムの安定化ディスパーションのような多くの用途に有用な微細分散粒子の液状ディスパーションを意味する。
【0009】
ここで「分散剤」とは、例えば粒子の凝結、凝集、凝固、フロッキュレーション、相分離及び類似の作用を防止するために、粒子を粒子ディスパーション全体に分布するよう維持するに有用な、粒子ディスパーション中の分子を意味する。
【0010】
多くの種類の着色剤は、有機及び無機顔料粒子及び染料を含む液体に分散され得る。しかしながら、有機顔料等の多くの着色剤は、しばしば一次顔料粒子の集合体の大きな粉末状凝集物(100ミクロンより大)として提供される。不幸にして、大きな粉末着色剤凝集物のディスパーションを加えた物質の色彩品質は劣悪である。従って、多くの着色剤は、例えば粉砕及び微粉砕を通して多大なエネルギーの入力を必要とし、改良した色彩品質を有する物質における使用のための、一次顔料粒子のようなより小さな着色剤粒子のディスパーションを製造するために特殊な分散剤の使用が要求される。染料は、一般に顔料よりもより分散性があるが、多くの染料は熱、光及び放射線での暴露により退色する傾向(貧弱な光堅牢度)がある。多くの染料は、また、移行する傾向がある(すなわち「ブリード」)。有機顔料は典型的に染料と比較してより良い耐光堅牢性を有し、より移行が少ないが、典型的には、それらは上記したようにより分散が難しい。改良された着色剤が求められる。
【0011】
粒子ディスパーションは、本質的に不安定である。粒子ディスパーションは、粒子の凝固を防止するため有効な分散剤を要求する傾向にある。好適な分散剤の例は、アニオン、カチオン及び非イオン性界面活性剤及び重合体分散剤である。分散剤としての界面活性剤は、二つの粒子の接近に際し不可逆性の凝固をもたらし得る、粒子表面と連続相との間での動的移動性を有するという欠点を有している。それらの分散剤としての有効性は、また、ディスパーション中に存在する水混和性有機溶媒の存在によって悪影響を及ぼされ得る。重合体分散剤は、複数点において粒子表面に結合しているので、それらは界面活性剤の幾つかの不都合なモードを受け易すくはない。それらは、電荷及び立体安定性双方により安定化することができる。しかしながら、重合体ディスパーションでさえ、安定化ポリマー鎖の崩壊又は粒子表面から重合体分散剤の脱離の原因となり得る、種々の有機添加剤の存在により悪影響を及ぼされ得る。改良された分散剤及びディスパーションが求められている。
【0012】
エマルションポリマーのような分散したポリマーは、様々なインキにおけるバインダーとして広く使用されている。インクジェットプリンターに使用されるインキ配合物の成分としてのエマルションポリマーは、印刷される物品に有益な性質を付与するのに利点がある。水堅牢度、耐ハイライト性、耐ウエットラブ(wet rub)性、耐ドライラブ(dry rub)性及び基体接着性のような特性は、全て好適なバインダーの選択により向上され得る。しかし、インキ配合物内のラテックスバインダーの存在は、プリントヘッドのインキ性能を著しく劣化させる傾向がある。インキ配合物におけるラテックスバインダーの存在は、多くの異なるモードにより結果としてプリンター性能の劣化に結びつき得る。例えば、熱インクジェトプリントヘッドは、300℃以上の温度に達しうる抵抗発熱体を有する。ラテックスバインダーは、この温度で劣化し、発熱体を汚染し、発熱体表面にフィルムを形成し得る。これらの問題は、インキに与えられた熱エネルギーの程度を変化させてしまい、貧弱なプリント性能の原因となる。これらの条件下で、ラテックスバインダーは、また、それら自身で凝固することができ、又は若し存在するならば分散した顔料で凝固することができる。斯かる凝固は、粘度又は表面張力のようなインキの物理的特性に変化を蒙らせることにより、又はプリントヘッドのノズルを物理的に詰まらせることによりプリント性能を劣化し得る。プリントヘッドにおいて、高剪断条件が、プリントヘッドを通して高い頻度のインキ放出及び小さな寸法のプリントヘッドに起因して存在する。斯かる剪断条件は、また、ラテックス自身の凝固、分散顔料とラテックスバインダーとの凝固又はプリントヘッド内部表面上へのラテックスバインダーの吸着を引き起こし得る。高剪断条件は、熱的プリントヘッドに存在するばかりでなく、他の種類のインクジェットプリントヘッド並びに圧電性プリントヘッドにおいても存在する。改良されたインキが求められている。
【0013】
本発明は、上述の課題を克服する着色剤を提供することを追求するものである。これらの課題は、着色剤の大きさ、モルホロジー、分散性及び安定性が改良された新規な着色剤を提供することにより解決される。本発明は、また、上記した分散剤の欠点に悩まされることのない分散剤を提供することを追求する。本発明は、また、改良された安定性を有するディスパーション、特に着色剤ディスパーションを提供することを追求するものである。本発明は、また、改良した特性を有するインキ、特にインクジェットインキを提供することを追求するものである。
【0014】
上述の多くの課題は、着色剤、分散剤、ディスパーション及びインキ内にPNPを含ませることにより克服され得ることが、ここで見出された。有用なPNPは、1から50ナノメートルの範囲の平均直径を有し、重合単位として少なくとも一つの多エチレン性不飽和モノマーを有する。
【0015】
ここで提供されるディスパーションは、非PNP分散剤を使用したものと比較して、本発明のPNP分散剤を使用した場合にそれらの粘度が減少する点で特に有用である。
【0016】
本発明の着色剤は、1から50ナノメートルの範囲の平均直径を有するPNPを含み、そのPNPは重合単位として少なくとも一つの多エチレン性不飽和モノマー及び発色団を含有し、その発色団はPNP上に含まれ、又はその内部に含まれ、又は物理的に又は化学的にPNPと会合している。PNPは、本発明の着色剤をして顔料のような現行の着色剤と比較して改良した粒径制御及びモルホロジー制御をなさしめる。本発明の着色剤は、例えばインキ、コーティング及びプラスチックにおけるような様々な用途に使用され得る。
【0017】
本発明の第一の態様においては、少なくとも一つの発色団及び1から50ナノメートルの範囲の平均直径を有するPNPを含む着色剤であって、該PNPは重合単位として少なくとも一つの多エチレン性不飽和モノマーを含む着色剤が提供される。
【0018】
本発明の第二の態様においては、液体媒体に分散した粒子及びPNPを含み、該PNPは1から50ナノメートルの範囲の平均直径を有し、該PNPは重合単位として少なくとも一つの多エチレン性不飽和モノマーを含むディスパージョンが提供される。
【0019】
本発明の第三の態様においては、本発明のディスパーションを含むインキが提供される。
【0020】
本発明の第四の態様においては、50ナノメートルの範囲の平均直径を有する少なくとも一つのPNPを含み、該PNPは重合単位として少なくとも一つの多エチレン性不飽和モノマーを含む分散剤が提供される。
【0021】
本発明の第五の態様においては、重合単位として少なくとも一つの多エチレン性不飽和モノマーを含み、1から50ナノメートルの範囲の平均直径を有するPNPを形成し、少なくとも一つの発色団を該PNPの少なくとも一部に結合させることを含む、着色剤を提供する方法が提供される。
【0022】
本発明の第六の態様においては、1から50ナノメートルの範囲の平均直径を有するPNPを形成し、該PNPは重合単位として少なくとも一つの多エチレン性不飽和モノマーを含む;及び該PNPの少なくとも一部に少なくとも一つの発色団を結合させることを含む着色剤の提供法が提供される。
【0023】
ここで使用されるように、次の略語は、明らかに特段の断りのない限り次の意味を有する:C=摂氏度;μm=ミクロン;UV=紫外線;rpm=1分当たりの回転数;nm=ナノメートル;J=ジュール;cc=立法センチメートル;g=グラム;wt%=重量パーセント;L=リットル;mL=ミリリットル;PVC=(着色剤の総容積)/(着色剤の総容積プラス全ての他の不揮発性成分の総容積);MIAK=メチルイソアミルケトン;MIBK=メチルイソブチルケトン;BA=ブチルアクリレート;AA=アクリル酸;MAA=メタクリル酸;PS=粒径=平均直径;PMA=ポリ(メチルアクリレート);CyHMA=シクロヘキシルメタクリレート;EG=エチレングリコール;DPG=ジプロピレングリコール;DEA=ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート;BzA=ベンジルアクリレート;BzMA=ベンジルメタクリレート;MAPS=MATS=(トリメトキシルシリル)プロピルメタクリレート;PETTA=ペンタエリトリットテトラ/トリアセテート;PPG4000DMA=ポリプロピレングリコール4000ジメタクリレート;OFPMA=オクタフルオロペンチルメタクリレート;DPEPA;ジペンタエリトリットペンタアクリレート;TMSMA=トリメチルシリルメタクリレート;MOPTSOMS=メタクリルオキシプロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン;MOPMDMOS;3‐メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン;TAT=トリアリル‐1,3,5‐トリアジン‐2,4,6‐(1H、3H、5H)-トリオン;IBOMA=イソボルニルメタクリレート;PGMEA=プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート;PEGMEMA475=ポリ(エチレングリコールメチルエーテル)メタクリレートMw=475;及びPGDMA=プロピレングリコールジメタクリレート。
【0024】
用語「(メタ)アクリル」はアクリル及びメタクリル双方を含み、用語「(メタ)アクリレート」はアクリレート及びメタクリレート双方を含む。同様に、用語「(メタ)アクリルアミド」はアクリルアミド及びメタクリルアミド双方を意味する。「アルキル」は直鎖、分岐及び環状アルキル基を含む。
【0025】
ここで規定される全ての範囲は、両端の数字を含み、組み合わせ可能である。
【0026】
特に断りの無い限り、用語の使用「又は」は、双方を含む形態を意味し、例えば、「A又はB」が真実であるとの状態は、Aが真実;Bが真実;A及びBが両方真実である、の内の少なくとも一つが満足される場合をここでは表す。
【0027】
本発明は、1から50ナノメートルの範囲の平均直径を有するPNPを含む着色剤、分散剤、ディスパーション及びインキを目的にしており、該PNPは重合単位として少なくとも一つの多エチレン性不飽和モノマーを含む。
【0028】
PNPは、少なくとも一つの多エチレン性不飽和モノマーのフリーラジカル重合によって形成される。典型的には、PNPは、PNPの重量を基準にして少なくとも1重量%の、少なくとも一つの重合された多エチレン性不飽和モノマーを含有する。PNPの重量を基準にして100%以下の重合された多エチレン性不飽和モノマーが、本発明のPNPに有効に使用され得る。好ましくは、重合された多エチレン性不飽和モノマーの量は、PNPの重量を基準にして1%から80%、より好ましくはPNPの重量を基準にして1%から60%、最も好ましくはPNPの重量を基準にして1%から25%である。
【0029】
本発明に有用である好適な多エチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、トリビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルピリジン、ジビニルナフタレン及びジビニルキシレン;及びエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリビニルシクロヘキサン、アリルメタクリレート(「ALMA」)、エチレングリコールジメタクリレート(「EGDMA」)、ジエチレングリコールジメタクリレート(「DEGDMA」)、プロピレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート(「TMPTMA」)、ジビニルベンゼン(「DVB」)、2,2-ジメチルプロパン‐1,3‐ジアクリレート、1,3‐ブチレングリコールジアクリレート、1,3‐ブチレングリコールジメタクリレート、1,4‐ブタンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、1,6‐ヘキサンジオールジアクリレート、1,6‐ヘキサンジオールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール200ジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジアクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート、ポリエチレングリコール600ジメタクリレート、ポリ(ブタンジオール)ジアクリレート、ペンタエリトリットトリアクリレート、トリメチロールプロパントリエトキシトリアクリレート、グリセロールプロポキシトリアクリレート、ペンタエリトリットテトラアクリレート、ペンタエリトリットテトラメタクリレート、ジペンタエリトリットモノヒドロキシペンタアクリレート、ジビニルシラン、トリビニルシラン、ジメチルジビニルシラン、ジビニルメチルシラン、メチルトリビニルシラン、ジフェニルジビニルシラン、ジビニルフェニルシラン、トリビニルフェニルシラン、ジビニルメチルフェニルシラン、テトラビニルシラン、ジメチルビニルジシロキサン、ポリ(メチルビニルシロキサン)、ポリ(ビニルヒドロシロキサン)、ポリ(フェニルビニルシロキサン)、及びそれらの混合物のようなジ‐、トリ‐、テトラ‐又はより高次の多官能性エチレン性不飽和モノマーが含まれる。
【0030】
PNPに共重合単位として組み入れられ得る好適なエチレン性不飽和モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド、アルキル(メタ)アクリレート、アルケニル(メタ)アクリレート、芳香族(メタ)アクリレート、ビニル芳香族モノマー、ホスホエチル(メタ)アクリレート(「PEM」)のようなリン含有化合物、酢酸ビニル、含窒素化合物及びそれらのチオ類似体、マレエート、モノ‐及びジアルキルエステル、マレイン酸、フマル酸、マレアメート(maleamates)及びビニル芳香族とのそれらのコポリマー、ビニルエーテル、ビニルスルフィド及び置換エチレンモノマーが含まれるが、これらに限定されない。
【0031】
典型的には本発明に有用なアルキル(メタ)アクリレートとしては、(C〜C24)アルキル(メタ)アクリレートである。適当なアルキル(メタ)アクリレートとしては、「ローカット(low cut)」アルキル(メタ)アクリレート、「ミッドカット(mid cut)」アルキル(メタ)アクリレート及び「ハイカット(high cut)」アルキル(メタ)アクリレートが含まれるが、これらに限定されない。
【0032】
「ローカット」アルキル(メタ)アクリレートは、典型的にはアルキル基が1から6の炭素原子を含むものである。適当なローカットアルキル(メタ)アクリレートとしては、メチルメタクリレート(「MMA」),メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート(「BMA」)、ブチルアクリレート(「BA」)、イソブチルメタクリレート(「IBMA」)、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0033】
「ミッドカット」アルキル(メタ)アクリレートは、典型的にはアルキル基が7から15の炭素原子を含むものである。適当なミッドカットアルキル(メタ)アクリレートとしては、2‐エチルヘキシルアクリレート(「EHA」)、2‐エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、デシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート( 「IDMA」、 分岐(C10)アルキル異性体混合物に基づく)、ウンデシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート(ラウリルメタクリレートとしても知られる)、トリデシルメタクリレート、テトラデシルメタクリレート(ミリスチルメタクリレートとしても知られる)、ペンタデシルメタクリレート及びそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。有用な混合物としては、ドデシル‐ペンタデシルメタクリレート(「DPMA」)、ドデシル、トリデシル、テトラデシル及びペンタデシルメタクリレートの直鎖及び分岐鎖異性体の混合物;及びラウリル‐ミリスチルメタクリレート(「LMA」)が含まれる。
【0034】
「ハイカット」アルキル(メタ)アクリレートは、典型的にはアルキル基が16から24の炭素原子を含むものである。適当なハイカットアルキル(メタ)アクリレートとしては、ヘキサデシルメタクリレート、ヘプタデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、ノナデシルメタクリレート、コシルメタクリレート、エイコシルメタクリレート及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。有用なハイカットアルキル(メタ)アクリレートとしては、ヘキサデシル、オクタデシル、コシル及びエイコシルメタクリレートの混合物であるセチル‐エイコシルメタクリレート(「CEMA」);及びヘキサデシル及びオクタデシルメタクリレートの混合物であるセチル‐ステアリルメタクリレート(「SMA」)が含まれるが、これらに限定されない。
【0035】
上記のミッドカット及びハイカットのアルキル(メタ)アクリレートは、一般的に工業品質の長鎖脂肪族アルコールを使用して標準エステル化操作により製造され、これらの商業的に入手可能なアルコールは、アルキル基が10から15又は16から20の炭素原子を含む鎖長の間で変動するアルコールの混合物である。これらのアルコールの例は、ビスタケミカル(現在ではサソール)カンパニーの種々のチーグラー触媒によって製造されるアルフォール(ALFOL)アルコール、即ち、アルフォール1618及びアルフォール1620、シェルケミカルカンパニーのチーグラー触媒によって製造される種々のネオドール(NEODOL)アルコール、即ち、ネオドール25L及びプロクターアンドギャンブル社のTA‐1618及びCO‐1270等の天然物由来アルコールである。結論として、本発明の目的のためには、アルキル(メタ)アクリレートは、個々の名称のアルキル(メタ)アクリレート製品ばかりでなく、示されたアルキル(メタ)アクリレートが主成分であるアルキル(メタ)アクリレートの混合物をも含むことが意図されている。
【0036】
本発明に有用なアルキル(メタ)アクリレートモノマーは、単一モノマーでもよいし、アルキル部分に異なる数の炭素原子を有するものの混合物であってもよい。また、本発明に有用な(メタ)アクリルアミド及びアルキル(メタ)アクリレートモノマーは、任意に置換されてもよい。任意に置換された、適当な(メタ)アクリルアミド及びアルキル(メタ)アクリレートモノマーとしては、ヒドロキシ(C‐C)アルキル(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノ(C‐C)‐アルキル(メタ)アクリレート及びジアルキルアミノ(C‐C)アルキルメタアクリルアミドが含まれるが、これらに限定されない。
【0037】
有用な置換アルキル(メタ)アクリレートモノマーの例としては、アルキル基に一つ以上の水酸基を有するもの、例えば、アルキル基のβ位(2の位置)に 水酸基が見出されるものである。置換アルキル基が分岐又は非分岐の(C‐C)アルキル基であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。好適なヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートモノマーとしては、2‐ヒドロキシエチルメタクリレート(「HEMA」)、2‐ヒドロキシエチルアクリレート(「HEA」)、2‐ヒドロキシプロピルメタクリレート、1‐メチル‐2‐ヒドロキシエチルメタクリレート、2‐ヒドロキシプロピルアクリレート、1‐メチル‐2‐ヒドロキシエチルアクリレート、2‐ヒドロキシブチルメタクリレート、2‐ヒドロキシブチルアクリレート及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。好ましいヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートモノマーは、HEMA、1‐メチル‐2‐ヒドロキシエチルメタクリレート、2‐ヒドロキシプロピルメタクリレート及びそれらの混合物である。後者の二つのモノマー混合物は、一般に「ヒドロキシプロピルメタクリレート」又は「HPMA」と呼ばれている。
【0038】
本発明に有用な他の置換(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリルアミドモノマーの例は、アルキル基中にジアルキルアミノ基又はジアルキルアミノアルキル基を有するものである。斯かる置換(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリルアミドの例としては、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N‐ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N‐ジメチル‐アミノプロピルメタクリルアミド、N,N‐ジメチルアミノブチルメタクリルアミド、N,N‐ジエチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N‐ジエチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N‐ジエチルアミノブチルメタクリルアミド、N‐(1,1‐ジメチル‐3‐オキソブチル)アクリルアミド、N‐(1,3‐ジフェニル‐1‐エチル‐3‐オキソブチル)アクリルアミド、N‐(1−メチル‐1‐フェニル‐3‐オキソブチル)メタクリルアミド及び2‐ヒドロキシエチルアクリルアミド、アミノエチルエチレンウレアのN‐メタクリルアミド、N‐メタクリロキシエチルモルフォリン、ジメチルアミノプロピルアミンのN‐マレイミド及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0039】
本発明に有用な他の置換(メタ)アクリレートモノマーは、γ‐プロピルトリ(C〜C)アルコキシシリル(メタ)アクリレート、γ‐プロピルトリ(C〜C)アルキルシリル(メタ)アクリレート、γ‐プロピルジ(C〜C)アルコキシ(C〜C)アルキルシリル(メタ)アクリレート、γ‐プロピルジ(C〜C)アルキル(C〜C)アルコキシシリル(メタ)アクリレート、ビニルトリ(C〜C)アルコキシシリル(メタ)アクリレート、ビニルジ(C〜C)アルコキシ(C〜C)アルキルシリル(メタ)アクリレート、ビニル(C〜C)アルコキシジ(C〜C)アルキルシリル(メタ)アクリレート、ビニルトリ(C〜C)アルキルシリル(メタ)アクリレート及びこれらの混合物等の珪素含有モノマーである。
【0040】
本発明の不飽和モノマーとして有用なビニル芳香族モノマーとしては、スチレン(「STY」)、α‐メチルスチレン、ビニルトルエン、p‐メチルスチレン、エチルビニルベンゼン、ビニルナフタレン、ビニルキシレン、及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。ビニル芳香族モノマーとしては、また、ハロゲン化誘導体、即ち、フッ素、塩素又は臭素等の1以上のハロゲン基を含む誘導体;及びニトロ、シアノ、(C〜C10)アルコキシ、ハロ(C〜C10)アルキル、カルブ(C〜C10)アルコキシ、カルボキシ、アミノ、(C〜C10)アルキルアミノ誘導体等のそれらの相当する置換対応物が含まれる。
【0041】
本発明の不飽和モノマーとして有用な含窒素化合物及びチオ類似化合物としては、2‐ビニル-ピリジン又は4‐ビニルピリジン等のビニルピリジン;2‐メチル‐5‐ビニルピリジン、2‐エチル‐5‐ビニルピリジン、3‐メチル‐5‐ビニルピリジン、2,3‐ジメチル‐5‐ビニルピリジン及び2‐メチル‐3‐エチル‐5‐ビニル‐ピリジン等の(C〜C)低級アルキル置換N‐ビニルピリジン;メチル置換キノリン及びイソキノリン;N-ビニルカプロラクタム;N‐ビニルブチロラクタム;N‐ビニルピロリドン;ビニルイミダゾール;N‐ビニルカルバゾール;N‐ビニルスクシンイミド;(メタ)アクリロニトリル;o‐,m‐又はp‐アミノスチレン;マレイミド;N‐ビニルオキサゾリドン;N、N‐ジメチルアミノエチル‐ビニルエーテル;エチル‐2‐シアノアクリレート;ビニルアセトニトリル;N‐ビニルフタルイミド;N‐ビニル‐チオ‐ピロリドン、3‐メチル‐1‐ビニルピロリドン、4‐メチル‐1‐ビニルピロリドン、5‐メチル‐1‐ビニルピロリドン、3‐エチル‐1‐ビニルピロリドン、3‐ブチル‐1‐ビニルピロリドン、3,3‐ジメチル‐1‐ビニルピロリドン、4,5‐ジメチル‐1‐ビニルピロリドン、5,5‐ジメチル‐1‐ビニルピロリドン、3,3,5‐トリメチル‐1‐ビニルピロリドン、4‐エチル‐1‐ビニルピロリドン、5‐メチル‐5‐エチル‐1‐ビニルピロリドン及び3,4,5‐トリメチル‐1‐ビニルピロリドン等のN-ビニルピロリドン;ビニルピロール;ビニルアニリン;及びビニルピペリジンが含まれるが、これらに限定されない。
【0042】
本発明において不飽和モノマーとして有用な置換エチレンモノマーとしては、アリルモノマー、酢酸ビニル、ビニルホルムアミド、塩化ビニル、塩化ビニルベンジル(「VBC」)、フッ化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン及び臭化ビニリデンが含まれるが、これらに限定されない。
【0043】
種々の染料分子を結合するためにPNPに取り込むのに有用な種々の置換ビニルモノマー及び官能化ビニルモノマーが、また、米国特許出願公開US20020025994A1号において提供される。
【0044】
本発明に使用されるPNPは、エマルション重合、サスペンション重合、非水性ディスパーション重合又は溶液重合により調製され得る。ここで「溶液重合」とは、ポリマーの溶媒である水性又は非水性媒体におけるフリーラジカル付加重合を意味する。ここで「ポリマーの溶媒」とは、架橋不在のポリマーが重合体媒体中で可溶性であることを意味し、約20重量%未満の多エチレン性不飽和モノマーを含有するポリマーについて架橋モノマー不在の同一条件下で製造されたポリマーの溶解度に基づいて或いはここで開示される溶解度マップに基づいた重合媒体の選択により予見され得る。
【0045】
PNPは、非水性溶媒内で調製され得る。斯かる溶媒の例としては、アルカン、フッ化炭化水素及び芳香族炭化水素、エーテル、ケトン、エステル、アルコール及びこれらの混合物のような炭化水素が挙げられるが、これらに限定されない。特に好適な溶媒としては、ドデカン、メシチレン、キシレン、ジフェニルエーテル、ガンマ‐ブチロラクトン、酢酸エチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カプロラクトン、2-ヘプタノン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、デカノール及びt-ブタノール等が含まれる。
【0046】
PNPは、最初に溶媒ヒール又は代替的に溶媒及びモノマーの一部の混合物を、撹拌機、温度計及び還流凝縮器を装備した反応容器に充填して調製され得る。モノマー充填物は、典型的にはモノマー、開始剤及び連鎖移動剤から適切に構成される。溶媒又は溶媒/モノマーヒール充填物は、撹拌を伴い窒素ブランケット下で約55℃から約125℃の温度まで加熱される。ヒール充填物が重合を開始するに十分な温度に達した後で、モノマー充填物又はモノマー充填物の残りが、反応を所望の反応温度に維持しながら15分から4時間の期間にわたり反応容器に添加される。モノマー混合物添加の完了後、溶媒内の追加の開始剤は反応に供給されることができ及び/又は静置期間が採用され得る。
【0047】
PNPは、エマルション重合により調製され得る。本発明に有用なエマルションポリマーは、最初に水及び一部のモノマーエマルションを撹拌機、温度計及び還流凝縮器を装備した反応容器に充填することにより一般に調製される。典型的には、モノマーエマルションはモノマー、界面活性剤、開始剤及び連鎖移動剤から適切に構成される。モノマーエマルションの初期充填は、撹拌を伴い窒素ブランケット下で約55℃から約125℃の温度まで加熱される好適な反応容器に添加される。シード充填物が重合開始に十分な温度に到達した後で、モノマーエマルション又はモノマーエマルションの残りが反応を所望の反応温度に維持しながら15分から4時間の期間にわたり反応容器に添加される。モノマーエマルション添加の完了後、追加の開始剤が反応に供給されることができ及び/又は静置期間が採用され得る。
【0048】
別法として、エマルション重合はバッチプロセスで遂行され得る。斯かるバッチプロセスにおいては、エマルションポリマーは、水、モノマー、界面活性剤、開始剤及び連鎖移動剤を適切に窒素ブランケット下で撹拌を伴いながら反応容器に充填することにより調製される。モノマーエマルションは、重合を遂行するために約55℃から約125℃の温度に加熱される。モノマー混合物添加の完了後、追加の開始剤が反応に供給されることができ及び/又は静置期間が採用され得る。
【0049】
好適なPNPとしては、例えば:HEMA/DEGDMA、MMA/DEGDMA、MMA/MAPS/DEGDMA、MMA/MAPS/PETTA、MMA/MAPS/PPG4000DMA、MMA/MAPS/DPEPA、MAPS/DEGDMA、BA/DEGDMA、MMA/MAPS/TMPTMA、MMA/MAPS/DVB、STY/MAPS/DVB、BA/MAPS/DVB、BA/TMSMA/DVB、BA/MOPTSOMS/DVB、BA/MOPMDMOS/DVB、BA/MAPS/TAT、ALMA/BA/DVB、IBOMA/MAPS/DVB、IBOA/MAPS/DVB、BA/DVB、BA/PGDMA、BA/ALMA、BA/TMPTMA、BA/DPEPA、EHA/DVB、EHA/ALMA、EHA/TMPTMA、EHA/DPEPA、STY/DVB、STY/ALMA、EHA/STY/ALMA、MMA/BA/ALMA、STY/MMA/DVB、MMA/ブタジエン/STY、MMA/EA/ALMA、BA/ALMA/MATS、STY/MATS/DVB、MMA/BA/MATS、STY/MMA/MATS/DVB、MMA/BA/MATS/ALMA、BzA/TMPTMA、BzA/DVB、IDMA/BzMA及びMMA/ALMA/MATSが挙げられる。
【0050】
酸モノマーから重合される単位を含む好適なPNPとしては、MMA/AA/TMPTA、MMA/MAA/TMPTA、MMA/AA/ALMA、BA/MMA/AA/TMPTA、BA/AA/TMPTA、MMA/2‐EHA/AA/TMPTA、STY/MMA/AA/TMPTA、BA/STY/AA/TMPTA、STY/MMA/AA/AAEM/TMPTA、AA/TMPTA、AA/ALMA、MAA/TMPTA、MMA/PEM/TMPTA及びMMA/AA/PEM/TMPTAが含まれる。
【0051】
例えばジメチルアミノプロピルメタクリレート(「DMAPMA」)及びジメチルアミノエチルメタクリレート(「DMAEMA」)のようなアミンモノマーから重合された単位を含有する好適なPNPとしては、MMA/DMAPMA/TMPTA、MMA/DMAEMA/TMPTA、MMA/DMAPMA/ALMA、BA/MMA/DMAEMA/TMPTA、BA/DMAPMA/TMPTA、MMA/2‐EHA/DMAEMA/TMPTA、STY/MMA/DMAPMA/TMPTA、BA/STY/DMAEMA/TMPTA、STY/MMA/DMAPMA/AAEM/TMPTA、DMAEMA/TMPTA、DMAPMA/ALMA,DMAEMA/TMPTA、MMA/DMAPMA/TMPTA及びMMA/DMAEMA/PEM/TMPTAが含まれる。
【0052】
粒径及び分布の調節は、溶媒の選択、開始剤の選択、全固形分濃度、多官能性モノマーの種類と量、連鎖移動剤の種類と量、開始剤量及び反応条件の選択のような方法によって達成され得る。粒径(平均粒子直径)は標準動的光散乱技術を使用して決定され、相関関数はコンチン(CONTIN)等のラプラス変換法を使用してハイドロダイナミックサイズに変換され得る。
【0053】
本発明のフリーラジカル重合に有用な開始剤には、例えば1以上のペルオキシエステル、ジアルキルペルオキシド、アルキルヒドロペルオキシド、過硫酸塩、アゾ開始剤及びレドックス開始剤等が含まれる。有用なフリーラジカル開始剤としては、過酸化ベンゾイル、t‐ブチルペルオクトエート、t‐アミルペルオキシピバレート、クメンヒドロペルオキシド、及びアゾイソブチルニトリル及び2,2´-アゾビス(2-メチルブタンニトリル)のようなアゾ化合物が挙げられるが、これらに限定されない。フリーラジカル開始剤は、t-アミルペルオキシピバレートであることが好ましい。使用されるフリーラジカル開始剤の量は、典型的には全モノマーの重量を基準にして0.05から10重量%である。
【0054】
連鎖移動剤は、本発明に有用なポリマーを調製するのに任意に使用され得る。好適な連鎖移動剤としては、例えば、ドデシルメルカプタンのようなアルキルメルカプタン及びトルエンのような活性水素を有する芳香族炭化水素が挙げられる。
【0055】
PNPは、典型的には500から1,000,000の範囲、好ましくは1,000から900,000の範囲、より好ましくは2,000から800,000の範囲、いっそうより好ましくは3,000から700,000の範囲、いっそう更に好ましくは4,000から600,000、いっそうより更に好ましくは5,000から500,000、実質的により好ましくは10,000から500,000及び最も好ましくは15,000から100,000の範囲の「見掛けGPC重量平均分子量」を有する。ここで使用される「見掛け重量平均分子量」はPNP粒子径を反映する。PNPのGPC溶出時間は、見掛け重量平均分子量測定の尺度を提供するが、絶対的な平均重量分子量測定では必ずしもない。ここで使用される用語「分子量」は、PNPについて記載されるとき、標準ゲル浸透クロマトグラフィー法、例えば40℃においてTHF溶媒,3Plgelカラム(ポリマーラブ(Polymer Labs))、100オングストローム、10、10オングストローム、30cm長、7.8mm内径、1ミル/分、100マイクロリットル注入容積、ポリマーラブのカリバー(CALIBRE:商標)ソフトウェアを使用して狭分散ポリスチレン標準試料を使用して得られる見掛け分子量を意味する。
【0056】
本発明の種々の態様において、断りの無い限り、PNPは、1から50nmの範囲、好ましくは1から40nmの範囲、より好ましくは1から30nmの範囲、いっそうより好ましくは1から25nmの範囲、更により好ましくは1から20nmの範囲、いっそう更により好ましくは1から15nmの範囲、実質的により好ましくは1から10nm及び最も好ましくは2から8nmの範囲の平均直径を有する。
【0057】
PNPは、また、後官能化され得る。斯かる後官能化は当分野で公知の様々な技術によって官能化され得る。PNPの後重合官能化は、着色剤を製造するための染料及び発色団を結合するに際し、分散剤及び着色剤を製造するために顔料に結合するに際し、及びPNPをディスパーション及びインキ組成物に相溶化するに際し有益であり得る。
【0058】
PNPは、望ましくは分離しているか非凝集的であり、液体状態又は乾燥状態でのディスパーション又はインキと、又はその中に分散可能、混和可能又はそうでなければで実質的に相溶性である。PNPと残りのインキ又は他の組成物との相溶性は、たとえばデルタd、デルタp、デルタh及びデルタvのファン クレベレン(Van Ktrevelen)パラメーターのようなそれらの溶解度を適合させることにより決定される。例えば、ファン クレベレン等の「ポリマー特性。それらの評価及び化学構造との相関」、Elsevier Scientific Publishing Co.,1976年;オラビシ(Olabisi)等の「ポリマー‐ポリマー混和性」、アカデミックプレス、NY、1979年;コールマン(Coleman)等の「ポリマーブレンドの特異的相互作用と混和性」、テクノミック、1991年;A.F.M.バートン(Barton)の「溶解度パラメーター及び他の凝集パラメーターに関するCRCハンドブック」、第二版、CRCプレス、1991年に開示されている。デルタdは物質の分散性相互作用の尺度であり、デルタpは物質の極性相互作用の尺度であり、デルタhは物質の水素結合相互作用の尺度であり、デルタvは物質の分散性及び極性相互作用双方の尺度である。SI単位、J1/2/cm3/2が、ここでは用いられる。斯かる溶解度パラメーターは原子団寄与法(group contribution method)等で計算され得るか又は可溶性溶媒及び不溶性溶媒からなる混合溶媒系内での重合体物質の曇り点を測定することにより決定されるかのいずれかであり得る。曇り点における溶解度パラメーターは、溶媒の重量%として定義される。典型的には、多くの曇り点がその物質について測定され、斯かる曇り点によって画定される中心領域はその物質の溶解度パラメーターの領域(範囲)として画定される。
【0059】
PNP及びディスパーション媒体又はインキ組成物媒体の溶解度パラメーターが実質的に類似しているとき、媒体内での/媒体とのPNPの相溶性は、より大きくなる。又、相分離及び/又はPNPの凝集はより起こりにくくなる。PNP及びインキ又は他の組成物媒体の溶解度パラメーター、特にデルタh及びデルタvは、実質的に適合していることが望ましい。「実質的に適合している」及び「実質的に類似している」溶解度パラメーターは、典型的には、PNP及び残りのインキ又は他の組成物媒体との間のデルタ‐d、デルタ‐p及びデルタ‐hの二乗平均の相違が5未満、好ましくは4未満、及び好ましくは3未満溶解度単位であるとき、与えられる。PNPの特性は、また、乾燥状態でPNPの相溶性に影響を及ぼすことを当業者は認識するであろう。
【0060】
PNPは、重合溶媒中に分散されるか、または例えば真空蒸発、非溶媒内での沈殿及びスプレードライにより単離され得る。単離されたPNPはその後ディスパーション又はインキ組成物に組み入れるのに適当な媒体中で再分散され得る。
【0061】
本発明の着色剤は、PNPの存在下で、又はその後の発色団によるPNP処理又は相互作用により製造され得る。
【0062】
本発明の着色剤は、染料のような発色団部位の溶液とPNPを混合することにより形成され得る。本発明において、発色団部位及びPNPは、共有結合力(例えばPNP‐染料のマクロモレキュールを形成)、イオン結合力(PNP‐染料の塩を形成)、分散力(例えばPNP‐染料の凝集物を形成)又はこれらの力の組み合わせを介して結合され得る。これらの溶液は、水性、非水性、又は水性及び非水性の混合物のいずれかであり得る。従って、着色剤は、PNPと染料を反応、沈殿、吸着、凝集、または他の方法で組み合わさせることにより提供され得る。PNPは、好ましくは発色団部位に共有又はイオン結合させるために官能化される。官能化ビニルポリマーに染料を結合させる様々な方法が、米国特許出願公開US20020025994A1において提供される。
【0063】
任意に好ましい後官能化を伴う着色剤の調製に好適なPNP組成物としては、例えば、
【化1】
Figure 0004384837
を含む。後官能化されるPNPを含有する着色剤は、種々の着色剤ディスパーション、例えば、塗料、プラスチック、インキ及びコーティングにおける分散性を改良した。
【0064】
本発明の一態様において、PNPは顔料用分散剤として使用され得る。水性又は非水性媒体中の顔料は、任意の他の成分と共にPNPの存在下で分散され又は「粉砕」されることができる。安定化されるべき顔料表面へのPNPの不均質凝集は、結果的に分散顔料表面へのPNPの強い結合がもたらされると考えられる。PNP分散剤は、顔料表面に不可逆的に吸着され、水混和性有機共溶媒の存在により影響を受けない。PNPは、電荷及び立体機構双方を使用してディスパーションを安定化することができる。従って、PNPは、水性及び非水性顔料ディスパーション用の分散剤として使用し得る。PNPは、ファンデルワールス力、化学結合又は静電力、又はこれらの組み合わせにより分散された顔料の表面に強力に結合され得る。加えて、PNPは、鉱物及びクレー等の非顔料粒子のディスパーションを安定化できる。PNPは、ポリマーラテックスのディスパーションとしても使用され得る。
【0065】
本発明の幾つかの態様において、PNPを含む着色剤及び着色剤ディスパーションが提供される。これらの態様において、着色剤は典型的には顔料であり及び着色剤ディスパーションは典型的には顔料ディスパーションである。これらの態様において、水性ベース及び溶剤ベースの着色剤ディスパージョンの両方が、調製され得る。水性着色剤ディスパーションにおいて、PNPは、零とは異なる表面電荷密度を提供するに十分な官能基量を含有することが望ましい。非水性(即ち、溶媒ベース)着色剤ディスパーションにおいては、PNPは零とは異なる又は零と等しい表面電荷を有しても良い。一般に非水性ディスパーションにおいて、及び特に非水性着色剤ディスパーションにおいて、PNPは、好ましくは、着色剤、例えば顔料の表面に結合することが出来る(例えば、物理的及び化学的相互作用による)少なくとも一つの官能性を含有する。斯かる官能性の例としては、酸、芳香族類及びアミンが含まれるが、これらに限定されない。零以外の表面電荷を有するPNPは、カチオン性及びアニオン性重合単位、例えばブレンステッド酸及び塩基、その例としては酸及びアミン等が含まれる、により提供され得る。
【0066】
この態様において、着色剤ディスパーションは、少なくとも一つの有機溶媒、水、又は有機溶媒及び水の混合物のような液体媒体を含むであろう。本発明の着色剤ディスパーションのPVCは、非常に低く(例えば、1%)又はかなり高い(例えば、99%)場合があり得る。PVC値は、典型的には95パーセントまで、より典型的には90パーセントまで、いっそうより典型的には85パーセントまで、いっそう更に典型的には60パーセントまで及び最も典型的には50パーセントまでである。好ましくは、液体媒体は、PNPと相溶性である。
【0067】
本発明の一態様においては、PNPは、水性ベース物質(例えば、水性ラテックスポリマー粒子を含有するコーティング及びインキ)における使用のための顔料及び顔料ディスパーションを調製するために分散剤として使用される。この態様においては、PNP酸官能性の量は、5平方ナノメートルのPNP表面積当たり少なくとも一つの酸官能性である。好ましくは、酸官能性の量は、1平方ナノメートルのPNP表面積当たり好ましくは1、より好ましくは1平方ナノメートルのPNP表面積当たり2である。酸官能性の量は、PNPの平均直径の直径を有する球の表面積でPNP中の酸官能性の総数を割ることにより決定され得る。酸官能性の量は、PNPと水性ラテックスポリマー粒子との相溶性を達成することを助ける。この改良された相溶性は、水性ベース物質の安定性を改良するのを助ける。
【0068】
酸官能性を提供することは、エチレン性不飽和酸含有モノマーを有するPNPを調製することにより達成することができる。典型的には、水性ディスパーションにおける顔料分散剤として有用なPNPは、1から99重量パーセント、好ましくは5から95重量パーセント、より好ましくは15から60重量パーセント及びいっそう更に好ましくは20から40重量パーセントの酸モノマー又は酸形成剤から誘導される単位を含有する。酸形成剤は、典型的には加水分解等の処理工程により酸に形成され得る官能基である。酸表面濃度、酸量、及びAA重合単位を含有するPNPの粒径(酸官能性はCOOH)との間の幾つかの関係は、次の表により提供される。
【0069】
【表1】
Figure 0004384837
【0070】
これらの態様においては、如何なる酸含有モノマーも使用され得るが、典型的には、酸含有モノマーは、フリーラジカル重合により共重合可能なものである。典型的な酸含有モノマーは、好ましくはアクリル酸及びメタクリル酸であるエチレン性不飽和カルボン酸、およびマクロモノマー酸が使用される。典型的には、顔料分散剤として有用なPNPは、1から50重量パーセント、好ましくは2から40重量パーセント、より好ましくは3から20重量パーセント及び更により好ましくは5から15重量パーセントの少なくとも一つの多エチレン性不飽和モノマーから誘導された単位を含有する。好ましくは、PNPの酸官能基は、水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、アミン及び好ましくはアンモニアのような好適な中和塩基で中和される。水性ベース用途における使用については、PNPは、好ましくは水相溶性溶媒(IPAのようなアルコール)中で調製され、塩基で中和され、顔料ディスパーションを遂行する前に水で希釈される。PNPから、好ましくは水相溶性溶媒が少なくとも部分的に除去され、より好ましくは大部分の水相溶性溶媒が除去され、最も好ましくは実質的に完全に除去される。
【0071】
酸モノマー及び多エチレン性不飽和モノマーを含有するPNP分散剤は、酸含有モノマーでも多エチレン性不飽和モノマーでもない他のエチレン性不飽和モノマーから誘導された単位を最大98重量パーセントまで任意に含有できる。同様に、分散剤として有用なPNPは、また、ヒドロキシ、アセトアセテート、アクリルアミド、アクリルアミド/ホルムアルデヒド付加物、ウレイド、アミン、シロキサン及びシラン等のような、だがこれらに限定されない官能性を含む任意の官能性モノマーも含有することができる。
【0072】
水性ベース顔料分散剤は、水性ポリマーラテックスバインダーを含有するコーティング及びインキ配合物において有用である。好ましくは、酸含有PNPを含有する水性ディスパーションは、少なくともpH6を有するように調製される。MAA又はAAのような酸モノマーを含有するPNPを使用して調製される水性顔料ディスパーションは、典型的には少なくとも8、好ましくは少なくとも8.5及び最も好ましくは8.5から9.5の範囲のpHを有する。水酸化アルキル、例えばNaOHのような、如何なる塩基も使用されるが、アンモニアが好ましい。もしも、pHが高すぎると、過剰な塩基は顔料ディスパーションに対して有害になり得る。例えばPEMのようなより強い酸モノマーを使用して調製されたPNPを含有する水性顔料ディスパーションは、必要な塩基の量をより少ない量にすることができる(例えば少量のアンモニアは臭気を減じるに役立つ)9.5より低い、好ましくは7より低いpH値において調製される。
【0073】
典型的には、顔料を十分に分散するのに要求されるPNP分散剤の量は、PNP「ジャイロ(gyre)」表面積対顔料表面積比が0.7:1より大きく、典型的には少なくとも1:1、より典型的には少なくとも1.5:1及びいっそうより典型的には少なくとも2:1となることを確かにするよう決定される。PNP「ジャイロ」表面積は、二次元表面への三次元PNP粒子の投影した表面積に近似している。PNP「ジャイロ」及び顔料表面積は、次式により計算される:
PNPジャイロ表面積=π(PNP平均直径/2)
顔料表面積=4π(顔料平均直径/2)
【0074】
顔料平均直径は、BET窒素吸着を使用して、球状の顔料粒子形状と仮定して顔料の表面積を測定することにより決定される。
【0075】
本発明の一態様は、顔料は本発明の顔料ディスパーションから少なくとも一部の液体媒体を、例えばろ過、乾燥及び蒸発により除去することにより調製される。
【0076】
本発明の一態様では、PNPを含む顔料及び顔料ディスパーションが提供され、そのPNPは、重合単位として、少なくとも一つの多エチレン性不飽和モノマー、及び少なくとも一つの疎水性ポリマーブロックと少なくとも一つの親水性ポリマーブロックを有する少なくとも一つのブロック‐又はグラフトコポリマーを有する。好ましい疎水性ブロックは0.5未満、好ましくは0.2未満及びより好ましくは0.1未満のデルタh溶解度パラメータを有する。好ましい疎水性ブロックは、アルキル(メタ)アクリレートモノマー、より好ましくはBA及びMMAモノマーの重合単位を含有する。親水性ブロックは、疎水性ブロックとは異なる。好ましい親水性ブロックは、零(0)より大、好ましくは0.1より大、最も好ましくは0.2より大のデルタh溶解度パラメーターを有する。好ましい親水性ブロックは、アルキル(メタ)アクリル酸モノマー、より好ましくはAA及びMAAモノマーの重合単位を含有する。ブロック‐又はグラフトコポリマーは、溶媒ブレンディング、溶融ブレンディング、及び他方の存在下でブロックコポリマー、グラフトコポリマー又はPNPのいずれか一つの合成を含む多くの方法でPNPとブレンドされ得る。PNP/ブロックコポリマー分散剤で製造された結果として生じる顔料分散剤は、アルキド塗料との改良された相溶性を有し、アルキド塗料に改良された安定性を提供する。
【0077】
一態様において、PNPは、エマルション重合プロセスにより調製されたポリマーラテックスのようなディスパーション等のポリマー粒子ディスパーションにおいて分散剤として使用される。これらの態様においては、PNPは、一般に酸を含有する。好ましくは、PNPは、酸含有モノマーを使用して調製される。酸含量は、PNP周囲の静電電荷層を提供するに十分高いことが、また、好ましい。分散剤として有用なPNPの好適な酸含量は、エマルション重合用安定剤として作用することが知られている典型的な「ハイアシッド(high acid)」の酸含量によって推定され得る。本発明のPNPは、米国特許第4,845,149号及び米国特許第6,020,061号に記載されたような「ハイアシッド」重合体安定剤を使用するために知られた方法に従い、エマルション重合における分散剤として使用され得る。
【0078】
典型的には、水性重合体粒子ディスパーション用分散剤として有用なPNPは、1から99重量パーセント、好ましくは5から95重量パーセント、より好ましくは15から60重量パーセント及びいっそうより好ましくは20から40重量パーセントの酸モノマー又は酸形成剤から誘導される単位を含有する。如何なる酸含有モノマーも使用され得るが、典型的には、酸含有モノマーは、フリーラジカル重合により共重合可能なものである。典型的な酸含有モノマーの中では、エチレン性不飽和カルボン酸であり、その中でアクリル酸及びメタクリル酸が好ましく使用される。典型的には、分散剤として有用なPNPは、1から50重量パーセント、好ましくは2から40重量パーセント、より好ましくは3から20重量パーセント及び更により好ましくは5から15重量パーセントの少なくとも一つの多エチレン性不飽和モノマーから誘導された単位を含有する。好ましくは、PNPの酸官能基は水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、アミン及び好ましくはアンモニアのような好適な中和塩基で中和される。より好ましくは、そのようなPNPは水相溶性溶媒中で調製され、塩基で中和され、水で希釈され、ついでエマルション重合される。さらにより好ましくは、水相溶性溶媒は、エマルション重合を遂行する前に、PNPディスパーションから少なくとも部分的に除去され、最も好ましくは実質的に完全に除去される。
【0079】
PNP分散剤は、酸モノマー及び多エチレン性不飽和モノマーを含有する一方で、酸含有モノマーでも多エチレン性不飽和モノマーでもない他のエチレン性不飽和モノマーから誘導された単位を98重量パーセントまで、好ましくは90重量パーセントまで、より好ましくは80重量パーセントまで、任意に含有できる。同様に、分散剤として有用なPNPは、また、ヒドロキシ、アセトアセテート、アクリルアミド、アクリルアミド/ホルムアルデヒド付加物、ウレイド、アミン等のような、だがこれらに限定されない官能基を含む任意の官能性モノマーを含有しても良い。
【0080】
エマルション重合中の分散剤としてPNP使用のための範囲は、次の通りである:PNP及びエマルションポリマー媒体の総重量を基準にして5から80、好ましくは10から60、より好ましくは15から40重量パーセント。
【0081】
好適なエマルションポリマーの中で、如何なるエマルションポリマー、コポリマー、多段階コポリマー、インターポリマー及びコア‐シェルポリマー等は、本発明のPNP分散剤を組み入れることが出来る。如何なるエチレン性不飽和モノマーも使用され得るが、PNP分散剤を組み入れるエマルションポリマーは少なくとも一つの(メタ)アクリル、酢酸ビニル、及び芳香族ビニルモノマーから調製されるのが好ましい。
【0082】
本発明の一態様において、液体媒体に分散した粒子及びPNPを含むディスパーションが提供される。この態様においてPNPは如何なる種類の粒子ディスパーションを調製するのに有用であるが、粒子は典型的には着色剤である。上記したように、着色剤は顔料及び染料のような発色団を含む物質である。この態様において、着色剤ディスパーションを製造するのに使用される着色剤は、典型的にはPNPに結合される。PNPに結合している着色剤の例としては、上述のような吸着したPNPを有する顔料のような、結合した発色団を有するPNP、結合された染料を有するPNP、及び顔料又は染料でもない結合された発色化学単位を有するPNPが挙げられる。発色団は、共有、イオン及び分散相互作用を通して結合され得る。
【0083】
本発明において、発色団は少なくとも一部のPNPに結合され得る。発色団が顔料であるとき、PNP対顔料の比は上述のようなPNPジャイロ表面積の関係に従い提供される。発色団が染料又はPNPに結合した発色化学単位であるとき、少なくとも10%、好ましくは少なくとも25%、より好ましくは少なくとも50%、いっそうより好ましくは少なくとも75%及びいっそうより好ましくは95%のPNPが、少なくとも一つのPNPに結合した発色団を有することが典型的である。より高い発色団含量のPNPは、また、PNPが平均で一を超える結合発色団をそれぞれ含有することも構想される。ポリマーに結合され得る、PNPにも結合され得る染料又は他の発色化学単位の例は、米国特許出願公開US2002005994A1号において提供される。
【0084】
本発明の一態様において、インキは上述の着色剤ディスパーションから調製される。
【0085】
本発明の一態様において、PNPは、PNP又はPNPのディスパーションとインキ配合物の当業者に公知の、他の溶解した又は分散したポリマー及び/又は他のインキ補助剤とを混合させることによりインキ組成物中に組み入れられることができる。インキ組成物は、また、本発明の着色剤を含有することができる。インキは、水性又は非水性媒体を含むことが出来る。インキ組成物は、例えば、顔料、乳化剤、モノマー、オリゴマー、ポリマー、溶媒、融合助剤、バッファー、中和剤、増粘剤又はレオロジー変性剤、保湿剤、湿潤剤、バイオサイド、可塑剤、消泡剤、着色剤、ワックス及び抗酸化剤のような慣用のインキ補助剤を含有することができる。
【0086】
インクジェットインキにおけるバインダーとしてのPNPの導入はプリントヘッド性能の劣化を最小限にすることができると予測される。高いガラス転移温度(「Tg」)のラテックスバインダーは、インクジェットプリンター内のインクジェット配合物に使用されるとき、典型的には低Tgラテックスバインダーより丈夫である。しかし、高Tgバインダーについては、典型的にはフュザー(fuser)が製品印刷について必要とされる。本発明の一態様において低Tgラテックスバインダーを含有するインキ配合物内の少量の高TgPNPは、インクジェットプリントヘッド内のこれらインキの顕著な性能増加を結果的にもたらすことが出来る。好ましくは5から40nm直径を有する高TgPNPは、抵抗性発熱体からの汚染及び分散顔料粒子又はプリントヘッドの内部表面との不均質凝固から低Tgバインダーを防御するであろう。
【0087】
インキは、例えば、シート及びフィルムを含むプラスチック、木材、金属、皮革、織物、不織布、紙等の基体に、静電処理又はプライマー等の前処理を伴い又は伴わず適用され得る。
本発明は、以下の態様を包含する。
重合単位として少なくとも一つの多エチレン性不飽和モノマーを含み、1から50ナノメートルの範囲の平均直径を有するPNPを形成し、少なくとも一つの発色団を該PNPの少なくとも一部に結合させることを含む、着色剤を提供する方法。
重合単位として少なくとも一つの多エチレン性不飽和モノマーを含み、1から50ナノメートルの範囲の平均直径を有するPNPを形成し、該PNPと少なくとも一つの粒子を液体媒体中に分散させることを含む、ディスパーションを提供する方法。
【0088】
次の実施例は、本発明の更なる様々な態様を例示するため提示される。
【0089】
実施例1.PNPの調製
500mLの容器に、熱電対、温度調節器、パージガス入り口、パージガス出口付き水冷還流凝縮器、撹拌器及び添加漏斗が装備された。添加漏斗に18.00gメチルメタクリレート(100%純度)、2.00gのジエチレングリコールジメタクリレート(100%純度)、ミネラルスピリット内の1.60gのt-アミルペルオキシピバレート75%溶液(ルペロックス(Luperox)554-M-75)及び180.00gのジイソブチルケトン(「DIBK」)からなる201.60gのモノマー混合物が充填された。180.00gDIBKを含有する反応器は、それから反応器の内容物を75℃にするために熱を適用する前に30分間、窒素でフラッシュされた。反応器の内容物が75℃に達したとき、添加漏斗中のモノマー混合物は、90分に亘り反応器に一定速度で充填された。モノマー混合物の添加終了30分後に、ミネラルスピリット内の0.06gのt-アミルペルオキシピバレート75%溶液(ルペロックス554-M-75)及び2.00gのDIBKからなる二つのt−チェーサーアリコートの最初のものが添加され、30分の間隔を置いて第2のチェーサーアリコートが添加された。第二チェーサーアリコートの終了時点で、反応器の内容物は、反応を完了させるために80℃で2.5時間保持された。結果として生じたポリマーは、ヘプタンでの沈殿により分離され、ろ過により収集されそして真空下で乾燥され白色粉末を生じた。この物質は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート内で再溶解された。このようにして形成されたPNPは、動的レーザー光線散乱により測定される平均1.4nm、0.8から5.0nmの粒径分布を有し、及びGPCにより測定される14,601g/モルの数平均分子量及び1.6のMw/Mn分布を有する22,642g/モルの分子量を有していた。
【0090】
実施例2.セミバッチエマルション重合プロセスによるPNP、AAEM/ALMAコポリマーの調製
モノマーエマルションは、17gの脱イオン水、8.85gの28%w/w固形分ラウリル硫酸アンモニウム(「ALS」)、12.4gのアセトアセトキシエチルメタクリレート(「AAEM」)及び1.78gのアリルメタクリレート(「ALMA」)との混合物から製造された。反応容器は、それから600gの脱イオン水、15.0gの28%w/w固形分ALS、及び1mL脱イオン水内の0.15gの過硫酸アンモニウム(「APS」)が準備された。反応容器は、窒素でパージされながら90℃まで加熱された。200rpmで撹拌されながらモノマーエマルションの半分が反応容器に添加された。20分後、残りのモノマーエマルションが添加された。容器温度は、90℃で30分間、維持され、55℃に冷却され、それから1mL脱イオン水内の0.02gのt-ブチルヒドロキシペルオキシド(「t‐BHP」)溶液、及び1mL脱イオン水内の0.010gのスルホキシル酸ナトリウムフォルムアルデヒド(「SSF」)溶液がそれぞれ添加された。反応は、それから周囲温度まで冷却され、エマルションは400及び100メッシュ篩を通してそれぞれろ過された。
【0091】
試料は、凍結乾燥により水から分離され白色の脆いさらさらした粉末を生成した。結果として生じた白色粉末は、豊富な量の、二回蒸留され、脱イオンされた水で洗浄され、大部分の界面活性剤を除去した。
【0092】
実施例3.バッチエマルション重合プロセスにより調製されたPNP‐AAEM/ALMAコポリマーの調製
モノマーエマルションは、瓶の中で17gの脱イオン水、8.85gの28%w/w固形分ALS、12.4gのAAEM及び1.78gのALMAとの混合物から製造された。反応容器には、それから600gの脱イオン水、15.0gの28%w/w固形分ALS、及び1mL脱イオン水内の0.15gの過硫酸アンモニウム(「APS」)が準備された。反応容器は、窒素でパージされながら90℃まで加熱された。モノマーエマルションは、200rpmで撹拌されながら反応容器に全て一度に添加された。30分後、反応フラスコの温度は75℃まで冷却され、それから脱イオン水1mL内の0.02gのt-BHP溶液が添加された。反応は、更に55℃に冷却され、2mLの脱イオン水内の0.010gSSF溶液が添加された。反応は周囲温度まで冷却され、エマルションは400及び100メッシュ篩を通して、ろ過された。
【0093】
実施例4.漸次添加重合プロセスにより製造されるPNPの調製
モノマーエマルションは、100gの水、1.60gの28%w/w固形分ALS、68gのエチルアクリレート(「EA」)、17gのメチルメタクリレート(「MMA」)、12.5gのジビニルベンゼン(「DVB」)及び5gのメタクリル酸(「MAA」)の混合物から製造された。445gの水、22.2gの28%w/w固形分ALS、及び0.37gのAPSを含む反応容器が窒素雰囲気下で85℃に加熱された。モノマーエマルションは90分に亘り容器に供給された。反応は、供給の終了後85℃で30分間保持され、それから65℃に冷却された。冷却の後、1.33gの10%硫酸鉄(FeSO)が添加された。1分後、0.2gの70%t‐BHPが添加され、2分後、0.1gの100%イソアスコルビン酸(「IAA」)が添加され、反応は15分間保持された。第二チェーサー系は、同じ順序で、同じ時間の間添加された。反応は、それから周囲温度に冷却され、400メッシュ篩を通して、ろ過された。
【0094】
実施例5.種々のPNPの調製
PNP組成物は、表5.1で報告される。これらのポリマーは、実施例1〜4の一般的操作に従い調製された。「Mw」の略語は重量平均分子量を意味し、用語「Mn」は数平均分子量を意味する。用語「Dist」は、Mw/Mnの比を意味する。見掛け分子量は溶媒としてテトラヒドロフランを用い標準的GPC法を使用して測定された。
【0095】
【表2】
Figure 0004384837
【0096】
【表3】
Figure 0004384837
【0097】
実施例6.50/50=DVB/VBC PNPの調製
イソオクタン(1リットル)中のDVB(0.5M)、VBC(0.5M)の混合物は、加熱され、還流下で撹拌され、t‐ブチルペルオクトエート(0.02M)が激しい撹拌を伴い1時間にわたり徐々に添加される。反応完了後(2〜4時間)、次の反応用に残りは保存する。
【0098】
実施例7.50:50=DVB/ビニルベンジルアミン(VBA)PNP;50/50=DVB/VBC コポリマーのアンモノリシス
実施例6の反応混合物をメタノール(200ml)中の過剰のアンモニア(2M)で200psig定格のオートクレーブ内において処理する。1時間、加熱及び撹拌;それから冷却する。全ての存在する有機塩化物が無機塩化物に転換されたことを保証するためアリコートを点検する。水洗のために水(1リットル)を加え、有機相を分離し、水で再洗し、それから有機相を共沸混合させ、それを乾燥する。ディスパーションのアリコートを標準酸で滴定し、そのアミン含量を測定する。
【0099】
実施例8.アミノアルキル化アントラキノンレッド177類似体PNP
アントロキノンレッド177(0.05M)顔料と実施例6のPNPディスパーションの0.1Mアリコート、炭酸カリウム(0.1M)及びDMSO(200ml)とを混合する。容器温度が、175℃に到達するまで上部からイソオクタンを除去しながら、加熱及び撹拌し、175℃で3時間保持する。ロータリーエバポレーターを使用して、真空下でDMSOを蒸留により除去する。水を加え、内容物を遠心分離用ボトルに洗い流す。水性相をデカントし、残渣を熱水で再洗し、再度遠心分離し上澄みを除去する。真空下で残渣を乾燥し、生成物を分離する。本実施例の顔料生成物はインクジェットインキ調製用及び他の印刷及び装飾目的の用途に有用である。
【0100】
実施例9.ディスパースレッド(Disperse Red)60からの及びソルベントレッド(Solvent Red)172からのアミノアルキル化アントラキノンPNP類似体
実施例8と同様な方法で、上記の名称の染料をそれらのアミノアルキル化PNP類似体に転換する。DMSOの変わりに、N‐メチルピロリジノン(NMP)、HMPA及びN,N´‐ジメチルエチレンウレア(DMEU)をはじめとする他の高沸点媒体が使用できる。同様な方法において、PNPアルキル化キナクリドン、ピラントロン及びペリレンが調製される。本実施例の着色剤生成物は、インクジェットインキ調製用及び他の印刷及び装飾目的の用途に有用である。
【0101】
実施例10.アミノアルキル化ディスパースイエロー54PNP類似体
実施例8及び9と同様な方法においてディスパースイエロー54をそのアミノアルキル化PNP類似体に転換する。本実施例の顔料生成物は、インクジェットインキ調製用及び他の印刷及び装飾目的の用途に有用である。
【0102】
実施例11.スルホニル化アントラキノン染料PNP類似体
VBCをSTYに置き換えた以外は実施例6の操作手順に従い、イソオクタン内の50/50=DVB/S PNPのディスパーションを調製する。反応の進行過程でスクラバーにHClガス(及び多少のSO)をベントしながら、還流条件下でそのディスパーションを30%モル過剰のSOClで処理する。ガス放出が終えたとき、真空下でイソオクタン及び過剰SOClを除去し、引き続きの使用のため新鮮なイソオクタンにスルホニル化PNPを再分散させる。実施例8のプロセスを使用してアントラキノンレッド177、ディスパースレッド172、ソルベントレッド172及びディスパースイエロー54のスルホニルアミド類似体調製のためにこのディスパーション/「溶液」のアリコートを使用する。本実施例の顔料生成物は、インクジェットインキ調製用及び他の印刷及び装飾目的の用途に有用である。
【0103】
実施例12.リアクティブブルー(Reactive Blue)2及びリアクティブブルー5のトリアミノトリアジンPNP類似体
実施例9において示された好ましい媒体の一つ及び実施例8の手法を使用して、リアクティブブルー2及びリアクティブブルー5のモノクロロジアミノトリアジン前駆体のそれぞれを20M%過剰の実施例7の生成物で処理する。水洗浄の後、水性酢酸で固形分を洗浄して未転換のDVB/VBA PNPを回収し、真空下で乾燥して望ましいトリアミノトリアジンリアクティブブルーPNP類似体を得る。本実施例の顔料生成物は、インクジェットインキ調製用及び他の印刷及び装飾目的の用途に有用である。
【0104】
実施例13.PNPフタロシアニン顔料類似体
クロロスルホン化フタロシアニン顔料は、商業的に入手可能である。これらはHPMA中に分散されており、実施例7のモル過剰のDVB/VBA生成物及び過剰な炭酸カリウムが添加され、反応は実施例8のプロセスのように遂行される。無機塩化物及び過剰な塩基を除去するための水洗浄の後、残渣は過剰なDVB/DVA PNPを除去するため水性酢酸で処理され、それから真空下で乾燥され所望のスルホンアミドフタロシアニンPNPを得る。本実施例の顔料生成物は、インクジェットインキ調製用及び他の印刷及び装飾目的の用途に有用である。
【0105】
実施例14‐A.ディスパーション及びインキの調製
100グラムのカーボンブラックは、500グラムの10nmPNPの水溶液(5%固形分、BA/AA/TMPTA、pHは水酸化カリウムで7から9に調整)に添加される。その混合物は、カーボンブラックが湿潤化されるように高速ディスクディスパーサーを使用して分散される。このプレミックスは、0.5mmポリスチレン/DVB粉砕用媒体を充填した50mlアイガー水平媒体ミルに供給される。その混合物は、分散したカーボンブラックの粒径が90及び120nmの間となるまで再循環様式で粉砕される。カーボンブラックについての本発明の微細ディスパーションは、有機補助溶剤の存在に対して、凍結融解サイクルに対して及び熱老化性に対し安定であることが見出された。カーボンブラックの微細ディスパーションは、6.5gのN‐メチル‐2‐ピロリドン、4.0gのポリエチレングリコール‐600、10.2gの1,3プロパンジオール、20gのPNP‐分散カーボンブラック及び59.3gの脱イオン水からなるインクジェットインキ配合物内で着色剤として使用される。本発明のインキは、良く撹拌され、1ミクロンガラスマイクロファイバーフィルターを通して、ろ過され、HP51629Aインクジェットカートリッジに注入される。カートリッジは、高品質画像を噴射するのに使用される。
【0106】
実施例14‐B ディスパーション及び改良インキの調製
100gのカーボンブラックが、タモール(Tamol)731分散剤を含有する水溶液(カーボンブラックを基準にして2重量%、pHは8及び11の間に調整)500グラムに添加される。その混合物は、カーボンブラックが湿潤化されるように高速ディスクディスパーサーを使用して分散される。このプレミックスは、0.5mmポリスチレン/DVB粉砕用媒体を充填した50mlアイガー水平媒体ミルに供給される。その混合物は、分散したカーボンブラックの粒径が90及び120nmの間となるまで再循環様式で粉砕される。ミル中のディスパーションに対し10nmのナノ粒子(5%固形分、BA/AA/TMPTA,pHは水酸化カリウムで7から9に調整)が加えられ、粉砕は少なくとも30分継続された。カーボンブラックについての本発明の微細ディスパーションは、有機補助溶剤の存在に対して、凍結融解サイクルに対して及び熱老化性に対し安定であることが判明した。カーボンブラックの微細ディスパーションは、6.5gのN‐メチル‐2‐ピロリドン、4.0gのポリエチレングリコール‐600、10.2gの1,3プロパンジオール、20gのナノ粒子‐分散カーボンブラック及び59.3gの脱イオン水からなるインクジェットインキ配合物内で着色剤として使用される。本発明のインキは、良く撹拌され、1ミクロンガラスマイクロファイバーフィルターを通して、ろ過され、HP51629Aインクジェットカートリッジに注入される。カートリッジは、高品質画像を噴射するのに使用される。
【0107】
実施例15.インキの調製
6.5gのN‐メチル‐2‐ピロリドン、4.0gのポリエチレングリコール‐600、10.2gの1,3プロパンジオール、20gのアクリジェット(Acryjet、商標)ブラック357(20%固形分)、8gのラテックスバインダー(50%固形分、−20℃Tg)及び59.3gの脱イオン水を含有するインクジェットインキ配合物に、6.7gのPNPの15%固形分水溶液(10nmPNP、BA/AA/TMPTA30/60/10)が添加される。インキは良く撹拌され、HP51629Aインクジェットカートリッジに充填するのに使用される。カートリッジは、ノズルクロッギング、ミスディレクション、又はノズルクラスティング(crusting)の痕跡を残さず印刷乾燥され、優れたウエットラブ、ハイライト及び耐ドライラブ性を有する高品質印刷結果を与えた。
【0108】
実施例16.インキの調製
4.8gのN‐メチル‐2‐ピロリドン、4.0gのリポニックEG‐7(リポケミカル(Lipo Chemicals)、7.6gのメチルカルビトール、20gのアクリジェットイエロー747(ロームアンドハースカンパニー)(20%固形分)、8gのラテックスバインダー(50%固形分、−20℃Tg)及び59.3gの脱イオン水を含有するインクジェットインキ配合物に、6.7gのPNPの15%固形分水溶液(10nmPNP、BA/AA/TMPTA30/60/10)が添加される。インキは良く撹拌され、HP51629Aインクジェットカートリッジ(ヒュウレットパッカード)に充填するのに使用される。カートリッジは、ノズルクロッギング、ミスディレクション、又はノズルクラスティングの痕跡を残さず印刷乾燥され、優れたウエットラブ、ハイライト及び耐ドライラブ性を有する高品質印刷結果を与えた。
【0109】
実施例17‐1から17‐8. 顔料分散剤として使用されるPNP
顔料ディスパーションは、下記に示されるように顔料分散剤としての水性PNPを使用して調製された。これらの実施例に使用されるPNPは、本来IPA内で、アンモニアで中和され、水で希釈されて調製された。IPAは、顔料ディスパーションを調製する前に除去された。「%w/w固形分」は、PNP及び水の総重量を基準にしたPNP固形分重量パーセントを意味する。結果は、また、下記に示される。
【0110】
実施例17‐1
【0111】
【表4】
Figure 0004384837
【0112】
ポリマージャイロ表面積:顔料表面積は2:1、顔料:バインダー4.8:1、PVC83%、重量固形分71%w/w、容積固形分39%v/v、密度2.192kg/Lであった。5.0gから25gの市販のアクリルセミグロス水ベース塗料が添加され、良好な相溶性及び安定性及び高剪断に際し5%未満の発色が認められた。
【0113】
実施例17‐2
【0114】
【表5】
Figure 0004384837
【0115】
ポリマージャイロ表面積:顔料表面積は4:1、顔料:バインダー3:1、PVC75%、重量固形分72%w/w、容積固形分45%v/v、密度2.042kg/Lであった。良好な顔料分散が見出された。
【0116】
実施例17‐3
【0117】
【表6】
Figure 0004384837
【0118】
ポリマージャイロ表面積:顔料表面積は5:1、顔料:バインダー0.8:1、PVC43%、重量固形分44%w/w、容積固形分38%v/v、密度1.192kg/Lであった。市販の白色つや消しCPVC試験塗料への良好な色素受容性が認められた。
【0119】
実施例17‐4
【0120】
【表7】
Figure 0004384837
【0121】
ポリマージャイロ表面積:顔料表面積は0.7:1、顔料:バインダー1.9:1、PVC65%、重量固形分31%w/w、容積固形分27%v/v、密度1.145kg/Lであった。市販の白色つや消しCPVC試験塗料への貧弱な色素受容性が認められた(顔料を分散し、安定化させるには不十分なポリマー表面積)。本実施例は、ポリマージャイロ表面積:顔料表面積は、典型的には0.7:1より大であることを示している。
【0122】
実施例17‐5
【0123】
【表8】
Figure 0004384837
【0124】
ポリマージャイロ表面積:顔料表面積は0.4:1、顔料:バインダー3.4:1、PVC77%、重量固形分45%w/w、容積固形分36%v/v、密度1.241kg/Lであった。貧弱な色素受容性が認められた(顔料を分散し、安定化させるには不十分なポリマー表面積)。本実施例は、ポリマー回転表面積:顔料表面積は、典型的には0.4:1より大であることを示している。
【0125】
実施例17‐6
【表9】
Figure 0004384837
【0126】
ポリマージャイロ表面積:顔料表面積は2.4:1、顔料:バインダー1.3:1、PVC56%、重量固形分45%w/w、容積固形分38%v/v、密度1.143kg/Lであった。良好な分散結果を得た。
【0127】
実施例17‐7
ランプブラック(Lamp Black)顔料が、次の配合により製造された。
【0128】
【表10】
Figure 0004384837
【0129】
上記配合物は、実験室用ミルを使用して46部の1mmガラスビーズで2500rpmにおいて5分間、粉砕され、黒色顔料ディスパーションを得た。pHは7〜9の範囲であった。
【0130】
灰色塗料配合物が、この黒色顔料ディスパーションを使用して次の通り調製された:0.83部の黒色ディスパーションは、10.1部の低TiO2セミグロスアクリルラテックス塗料と低剪断で混合された。色彩受容性(ラブアップ試験(Rub Up Test))は、0.3のデルタEを与えた。
【0131】
顔料ディスパーション特性:密度1.138、重量固形物43.7%、容積固形分37.2%、顔料含量27.6%、ポリマー断面「ジャイロ」対顔料表面積2:1。顔料添加量は、この顔料について高い(ディスパーションの総重量を基準にして通常15から20の顔料含量パーセント)。比較として、UCD Q‐ラインは17.5%のラベン(Raven)14顔料を有する。分散時間は、予期したより短かった(10〜20分が予期されたのに対し5分未満であった)。色素塗料の粘度は、少ししか変化が無かった。色彩受容性(0.3のデルタEは、ほとんど認知されない)は、類似条件下で使用される匹敵する未架橋のコポリマー分散剤で調製された顔料ディスーパションよりずっと良好である。
【0132】
実施例17‐8
本実施例において、実施例17‐7の黒色顔料ディスパーションが、PNPがブロックコポリマーを含有することを除き、再度作られた。そのブロックコポリマーは、BA及びMMA重合単位を含有する疎水性ブロック及びMAAの重合単位を含有する親水性第二ブロックを含有する。ブロックコポリマーは、実施例17‐7において使用されるIPA‐ベースPNP溶液で溶媒‐ブレンドされる(ブロックコポリマー固形分:PNP固形分は1:2である)。PNP/ブロックコポリマー分散剤で製造された結果として生じる顔料ディスパーションはアルキド塗料との相溶性及び安定性を改善した。
【0133】
PNP分散剤で安定化されたラテックスベースポリマー粒子ディスパーションを含有する金属プライマーコーティング組成物は、標準塗料配合手法を使用して調製された。金属プライマーコーティングの組成は、次の表で提供される:
【0134】
【表11】
Figure 0004384837
【0135】
結果として生じるコーティングは、本実施例のPNP分散剤を使用して有効に安定化された。
【0136】
実施例19から31
ポリマーラテックス用分散剤として使用されるPNP
実施例19:メチルメタクリレート/メタクリル酸/トリメチロールプロパントリアクリレート(70/20/10wt%)のPNPは、溶液重合により次のように調製された:5リットル反応器に熱電対、温度調節器、パージ用ガス入り口、パージガス出口を有する水冷還流凝縮器、撹拌器及びモノマー供給ラインが装備された。別個の容器に315.00gm.のメチルメタクリレート(MMA)、90.00gmのメタクリル酸(MAA)及び45.00gmのトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)からなる450.00グラムのモノマー混合物Aが充填された。追加の容器にミネラルスピリット内のt‐アミルペルオキシピバレートの75%溶液(トリガノックス(Triganox)125‐C75))18.00グラム、、及び112.50gmのイソプロピルアルコールからなる開始剤混合物(B)が、充填された。2325.00gmのイソプロピルアルコールの供給量が、反応器に添加された。反応器を窒素で約30分間スイープした後、反応器充填物が79℃になるよう熱が加えられた。反応器の内容物が79℃に達したとき、モノマー混合物(A)及び開始剤混合物(B)の両者が供給された。二つの混合物は、120分に亘りフィードポンプを使用して一定速度で供給された。モノマー及び開始剤供給終了後に、バッチは79℃で30分間保持され、ミネラルスピリット内における9.00グラムのt‐アミルペルキシピバレート75%溶液(トリガノックス125‐C75)9.00gm、及び22.50gmのイソプロピルアルコールからなる三つのチェイサーについて最初のものを添加する。第二の開始剤チェイサー添加は、最初の開始剤チェイサー添加から30分後になされた。同様に、最終開始剤添加は、第二開始剤チェイサー添加から30分後になされた。バッチは、それから79℃の重合温度において追加の2.5時間保持され、モノマーの完全転換を達成する。最終静置の終わりに、バッチは42.5gmのNHOH50%水溶液及び450.00gmの水との混合物で中和された。中和されたポリマー溶液は、ロトエバポレーターに移され、全体真空下で〜35℃において溶媒を蒸留除去した。全ての溶媒を除去した後、バッチは、水中〜40%ポリマー(PNP)となるよう更に水で希釈された。粒径は、〜5.0nmと測定された。結果として生じた水性PNPディスパーションは、ポリマーラテックス用分散剤として使用され得る。
【0137】
実施例20
サイドアーム、冷却器、撹拌器及び熱電対を備えた2リットルの四つ口丸底フラスコに295.3グラムの脱イオン水が添加された。160.6グラムのアンモニア中和アクリルベースPNP(水中51.6%活性)、pH8〜9(70MMA/20MAA/10TMPTA、10nm未満の粒径−実施例19に従い調製)が、その後丸底フラスコに添加され、分散剤として使用された。フラスコ内容物は、窒素によるスイープの下で85℃に加熱され、145.9グラムのスチレン、185.7グラムの2‐エチルヘキシルアクリレート及び0.35グラムのブチルメルカプトプロピオネートからなるモノマー混合物6.8グラムが添加された。6.8グラムのモノマー混合物をフラスコに添加した直後に、過硫酸アンンモニウム溶液(3グラムの脱イオン水に溶解した0.33グラムの過硫酸アンモニウム)がフラスコに加えられ、フラスコ内容物は85℃において15分間保持される。15分の保持された後で、追加の過硫酸アンモニウム溶液(17.8グラムの水に溶解した1.0グラムの過硫酸アンモニウム)がフラスコに添加され、残存モノマー混合物は、150分に亘りフラスコに供給された。モノマー混合物供給60分のところで、過硫酸アンモニウム同時供給溶液(29.9グラムの水に溶解した1.2グラムの過硫酸アンモニウム)がフラスコに120分にわたり添加された。モノマー混合物供給140分のところで、反応温度は87℃に上昇した。モノマー混合物の供給の終了に際し、フラスコ内容物は、87℃でさらに追加の60分間保持された。その後、フラスコ内容物は、25℃に冷却され、100/325メッシュの重ねられたスクリーンセットを通して、ろ過された。無視し得る量の凝固ポリマーも生じた。結果として生じたろ過エマルション重合生成物は、48.1%の固形分含量、pH8.3、700nmの粒径及び1340cpsの粘度を有していた。
【0138】
実施例21〜31:次の表に掲示されたPNPは、実施例19の方法に従い調製され、実施例20に従いエマルション重合に使用される。異なる組成のPNPを利用すれば、異なる粒径ラテックス及びそれらが発揮する改良された特性の組み合わせが得られる。結果として生じるエマルションポリマーはコーティングを配合するために使用される。
【0139】
【表12】
Figure 0004384837

Claims (9)

  1. 少なくとも一つの発色団と、1から15ナノメートルの範囲の平均直径を有し非水性溶媒中で調製された架橋重合体ナノ粒子(以下「PNP」という)とを含む着色剤であって、該PNPは重合単位として少なくとも一つの多エチレン性不飽和モノマーを含み、前記発色団がPNPに結合しかつ前記発色団が顔料を含む、着色剤。
  2. 子及びPNPを含むディスパージョンであって、
    前記PNPは非水性溶媒中で調製され、1から15ナノメートルの範囲の平均直径を有し、該PNPは重合単位として少なくとも一つの多エチレン性不飽和モノマーを含み、
    前記粒子前記PNPの少なくとも一部に結合している少なくとも一つの発色団を含み、かつ該発色団が顔料を含む、ディスパージョン。
  3. 請求項2のディスパーションを含むインキ。
  4. 1から15ナノメートルの範囲の平均直径を有し非水性溶媒中で調製されたPNPの顔料分散剤としての使用であって、該PNPは重合単位として少なくとも一つの多エチレン性不飽和モノマーを含み、顔料がPNPへ結合される、PNPの使用。
  5. インキにおいて使用するためのバインダーであって、1から15ナノメートルの範囲の平均直径を有し非水性溶媒中で調製されたPNPの少なくとも1つを含み、該PNPが重合単位として、少なくとも1つの多エチレン性不飽和モノマーを含む、前記バインダー。
  6. 請求項5のバインダーを含むインキ。
  7. イエロー、マゼンダ、シアン、ブラック、レッド、ブルー、グリーンおよびこれらの組み合わせからなる群から選択される、少なくとも1つの色を示す、請求項1記載の着色剤。
  8. イエロー、マゼンダ、シアン、ブラック、レッド、ブルー、グリーンおよびこれらの組み合わせからなる群から選択される、少なくとも3つの色を示す、請求項1記載の着色剤。
  9. 請求項1記載の着色剤を含むインキ。
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