JP4384772B2 - コード変調装置及び変調方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コード(符号)変調装置及び変調方法に関し、より詳しくは、入力コードに対応する変換コードが記憶されたテーブルに基づいて入力コードの変換を行う変調装置及び変調方法に関し、さらに詳しくは、DVD(Digital VideoDisk)等の光ディスクに書き込むコードの変調装置及び変調方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
DVDのコード変調には、8/16変調と呼ばれる変調方式が用いられている。8/16変調は、8ビットの入力コードを16ビットのコードに変換し、変換した16ビットのコードを直前の入力コードを変換した16ビットのコードに続けて記録する。ディスクに記録されるコードには、“1”と“1”の間の“0”の数が2個以上10個以下という条件(以下、RLL(2.10)の条件ともいう)が定められている。8ビットから16ビットへの変換は、入力コードに対応する変換コードが記憶された変換テーブルに基づいて行われる。
【0003】
図10に、8/16変調を行うコード変調装置80の一構成例を示す。この変調装置80は、8ビット(0〜255)の入力コードを16ビットのコードに変換する。変調装置80は、変換テーブル84とコード変換部82を含んだ構成になっている。
【0004】
変換テーブル84は、メイン・テーブルとサブ・テーブルを含む。メイン・テーブルには、図11に示すように、0〜255の各入力コードに対応する複数(STATE1,2,3,4)の変換コードが記憶されている。サブ・テーブルには、図12に示すように、0〜87の各入力コードに対応する複数(STATE1,2,3,4)の変換コードが記憶されている。変換用テーブル84には、通常ROM(Read Only Memory)を用いる。
【0005】
各変換コードには、その変換コードを入力コードの変換に使用した場合に、次の入力コードの変換に使用する変換コードのSTATEを指示する値NS(NS=1,2,3又は4)が付加されている。例えば、入力が255でSTATEが「3」の変換コードを使用した場合、その変換コードのNSの値は「2」なので、次の入力(例えば89)のコード変換には、入力が89でSTATEが「2」の変換コードを使用する。
【0006】
次のSTATE(NS)及び各変換コードについて説明すると、入力コードの変換に使用した変換コードが“1”又は“1 0”で終わった場合、本例では次のコード変換に使用する変換コードに、STATE1の変換コードを指定する。この場合、RLL(2.10)の条件を必ず満たすように、STATE1の変換コードは2個以上9個以下の連続した“0”で始まる。
【0007】
入力コードの変換に使用した変換コードが2個以上5個以下の連続した“0”で終わった場合、本例では次のコード変換に使用する変換コードに、STATE2又はSTATE3の変換コードを指定する。このとき、RLL(2.10)の条件を必ず満たすように、STATE2及びSTATE3の変換コードは“1”で始まるか、1個以上5個以下の連続した“0”で始まる。ただし、STATE2の変換コードは、最初のビット及び13番目のビットが共に“0”であり、STATE3の変換コードは、最初のビット又は/及び13番目のビットが“1”である。
【0008】
入力コードの変換に使用した変換コードが6個以上9個以下の連続した“0”で終わった場合、本例では次のコード変換に使用する変換コードに、STATE4の変換コードを指定する。このとき、RLL(2.10)の条件を必ず満たすように、STATE4の変換コードは最初が“1”又は“0 1”で始まる。
【0009】
このように、各変換コードに付加されたNS(次のSTATE)で指定されるSTATEの変換コードを、次の入力コードの変換に使用することにより、常にRLL(2.10)の条件が満たされる。
【0010】
コード変換部82は、後述するDSV(デジタル・サム・バリュー)の演算を行う演算器22と、DSVの比較を行う比較器24と、後述する現在までのDSVや上述した次のコード変換に使用する変換コードのSTATE(NS)が記憶されるメモリ(記憶装置)28と、メモリ28のNS値に基づいて次に使用する変換コードのSTATEを指示したり、演算器22や比較器24を制御して入力コードの変換を行う制御部26とを含む。
【0011】
入力コードが変換される度に、その変換コードに付加されているNSの値(1,2,3又は4)がメモリ28に記憶される。メモリ28に記憶されたNSの値によって、次の入力コードの変換時に、STATE1〜STATE4の中からどの変換コードを使用するか指示することができる。
【0012】
このように、メモリ28に記憶されたNSの値により、入力コードに対応する複数(STATE1〜4)の変換コードの中から、使用する変換コードを特定することができる。しかし、図11及び図12に示すように、0〜87の入力コードに対しては、メイン・テーブルとサブ・テーブルの2種類の変換コードが存在する。そのため、どちらかの変換コードを選択する必要がある。コードの変換手順は、入力コードが0〜87の場合と88〜255の場合とで異なる。
【0013】
入力コードが0〜87の場合は、メイン・テーブルとサブ・テーブルのどちらかの変換コードを選択する。この変換コードの選択は、DSVを用いて行う。DSVは、図13に示すように、コード中に“1”が現れる度に極性を反転させたビット出力の積分値である。実際の選択には、現在までのコード変換に使用した変換コードのDSVの累積値(以下、現在までのDSVともいう)を用いる。この現在までのDSVは、入力コードの変換が行われる度に演算器22で算出し、メモリ28に記憶する。この現在までのDSVがゼロに近づくように変換コードの選択を行う。
【0014】
具体的には、メモリ28からNS(次のSTATE)の値を読み出せば、入力コードとSTATEに基づいて変換コードが特定できる。そこで、メイン・テーブル側で特定された変換コードを読み出し、この変換コードを用いた場合のDSVを求める。このDSVは、メモリ28に記憶されている現在までのDSVに、この変換コード自身のDSVを加算して求める。同様に、サブ・テーブル側で特定された変換コードを読み出し、この変換コードを使用した場合のDSVを求める。その後、この求めた両者のDSVを比較して、ゼロに近い方の変換コードを選択する。
【0015】
両者の絶対値が等しく、ゼロに近い方が定まらない場合は、変換コードの極性の反転回数の多い方を選択する。もし、極性の反転回数が等しい場合は、メイン・テーブルの方を選択する。この両者の絶対値が等しい場合の選択は、極性の反転回数を考慮せずに、常にメイン・テーブルの変換コードを選択する等、処理を簡略化することもできる。
【0016】
入力コードが88〜255の場合は、メイン・テーブルの変換コードを使用する。ただし、メモリ28のNS値によってSTATE1が指定された場合は、STATE1の代わりにSTATE4の変換コードを使用することもできる。同様に、STATE4が指定された場合は、STATE4の代わりにSTATE1の変換コードを使用することもできる。
【0017】
このSTATE1とSTATE4との選択では、元々指定された変換コードとは異なる変換コードを用いるので、変換後のコードがRLL(2.10)の条件を満たさない場合がある。そのため、代わりに使用する変換コードに対して、その変換コードを用いた場合に、“1”と“1”の間の“0”の数が2個以上10個以下となっているか確認する必要がある。RLL(2.10)の条件を満たしていない場合は、元々指定されていたSTATEの変換コードを使用する。RLL(2.10)の条件を満たしていれば、上述した入力コードが0〜87の場合のメイン・テーブルとサブ・テーブルの選択と同様に、DSVを用いてSTATE1とSTATE4の選択を行う。
【0018】
このように、入力コードの変換は、入力コードとメモリ28のNS値に基づいて、メイン・テーブルから変換コードを読み出し、この変換コードを用いた場合のDSVの計算を行う。続いて、入力が0〜87の場合は、サブ・テーブルの選択候補となる変換コードを読み出し、この変換コードを用いた場合のDSVの計算を行う。入力が88〜255の場合は、メイン・テーブル内に他の選択可能な変換コードが存在するか否かを調べ、他の選択可能な変換コードが存在すれば、その変換コードを用いた場合のRLL(2.10)のチェックを行う。RLL(2.10)の条件を満たしていれば、その変換コードを用いた場合のDSVの計算を行う。その後、両者のDSVを比較して変換コードを選択する。
【0019】
現在、DVDの転送速度は年々上昇しており、コードの変調速度も転送速度に合わせて向上させる必要がある。しかし、上述したコード変調装置及び変調方法では、コードの選択を行う際に、変換テーブルから2度に渡ってコードを読み出す必要がある。また、読み出された変換コードに対して、DSVの演算やRLL(2.10)のチェック等を行う必要がある。さらに、変換テーブルのサイズが大きく、記憶素子の占有面積が大きくなるという問題や、素子数が多いために消費電力が大きくなるという問題がある。図11及び図12の変換テーブル84では、
256×4 + 88×4 = 1376個
の変換コードが記憶されている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、変換テーブルのサイズを小さくすること、さらには、コードの変換速度を向上させることにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明のコード変調装置は、入力コードに対応する複数の変換コードの中から重複しているコードが省かれた変換コードが記憶された変換用テーブルと、前記複数の変換コードの中から省かれた変換コードとこの省かれた変換コードと重複している変換用テーブル内の変換コードとの対応関係を示す重複情報が記憶された前処理テーブルと、前記複数の変換コードの中から使用する変換コードを指定するコード指定手段と、コード指定手段の指定と前処理テーブルの前記重複情報に基づいて、変換用テーブルから入力コードに対応する変換コードを読み出すコード変換手段とを含む。
【0022】
このコード変調装置では、変換用テーブルには、前記複数の変換コードの中から重複しているコードを省いた変換コードが記憶されている。コード指定手段が変換用テーブルに記憶されている変換コードを指定した場合は、コード変換手段でその指定された変換コードを読み出す。コード指定手段が変換用テーブルから省かれた変換コードを指定した場合は、前処理テーブルに記憶されている重複情報に基づいて、その省かれた変換コードと重複する変換用テーブル内の変換コードをコード変換手段で読み出す。
【0023】
本発明のコード変調方法は、入力コードに対応する複数の変換コードの中から使用する変換コードを指定するコード指定ステップと、前記複数の変換コード内の重複している変換コードを示す重複情報が記憶された前処理テーブルから、入力コードに対応する複数の変換コードの重複情報を読み出すステップと、前記複数の変換コードの中から重複しているコードを省いた変換コードが記憶された変換用テーブルから、コード指定ステップの指定と前処理テーブルから読み出した重複情報に基づいて、入力コードに対応する変換コードを読み出すコード変換ステップとを含む。
【0024】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るコード変調装置及び変調方法の実施の形態について、図面に基づいて詳しく説明する。入力コードと変換コードの対応は、従来(図11及び図12)と同様である。図1に本発明に係るコード変調装置10の一構成例を示す。コード変調装置10は、従来(図11及び図12)の変換コードの中から重複しているコードを省いた変換コードが記憶された変換用テーブル14と、従来の変換コードの中から省かれた変換コードとこの省かれた変換コードと重複している変換用テーブル14内の変換コードとの対応関係を示す重複パターンが記憶された前処理テーブル18と、従来の変換コードの中から使用する変換コードを指定すると共に、この指定と前処理テーブルの重複パターンに基づいて、変換用テーブル14から入力コードに対応する変換コードを読み出すコード変換部12とを含んだ構成になっている。
【0025】
さらに、前処理テーブル18には、コード変換部12で指定された変換コードとこの指定された変換コードの代わりに使用することのできる変換コード(以下、この変換コードを代用可能変換コードともいう)との選択に用いるコード選択情報が含まれる。本実施形態では、STATE1の変換コードとSTATE4の変換コードとを、互いに代用可能変換コードとして使用することができる。この指定された変換コードと代用可能変換コードとの選択は、コード選択情報に基づいてコード変換部12で行う。
【0026】
変換用テーブル14には、図11及び図12に示した各入力に対応する複数(STATE1〜4)の変換コードの中から重複しているコードを省いた変換コードが記憶されている。
【0027】
重複しているコードについて説明すると、図11及び図12に示した変換テーブルでは、入力に対応する複数(STATE1〜4)の変換コードの中に、重複している変換コードが存在している。重複している変換コードのSTATEに応じて、この入力コードに対応する複数の変換コードを4つのパターン(パターンA,B,C,D)に分けることができる(以下、このパターンを重複パターンともいう)。
【0028】
パターンの分け方の一例を図5(a)に示す。パターンAには、STATE1とSTATE2とが等しく且つSTATE3とSTATE4とが等しい変換コードが含まれる。パターンBには、STATE1とSTATE3とが等しく且つSTATE2とSTATE4とが等しい変換コードが含まれる。パターンCには、STATE1とSTATE2とが等しく且つSTATE3とSTATE4とが異なる変換コードが含まれる。パターンDには、STATE1とSTATE3とが異なり且つSTATE2とSTATE4とが等しい変換コードが含まれる。
【0029】
各パターンに対応する入力コードの個数を図5(b)に示す。メイン・テーブルには、例えばパターンAに対応する入力コードが171個、パターンBに対応する入力コードが62個、パターンCに対応する入力コードが1個、パターンDに対応する入力コードが22個含まれる。サブ・テーブルには、例えばパターンAに対応する入力コードが46個、パターンBに対応する入力コードが4個、パターンDに対応する入力コードが38個含まれる。これらの個数は、変換テーブルの種類によって若干異なるが、個数の分布はほとんどこの例と同様な傾向になる。
【0030】
さらに、この重複パターン(パターンA〜D)とSTATE(STATE1〜4)に基づいて、図6に示すように、変換コードを3つのグループ(グループ1,2,3)に分けることができる。グループ1は、パターンAのSTATE1(=STATE2)と、パターンBのSTATE1(=STATE3)と、パターンCのSTATE1(=STATE2)と、パターンDのSTATE1の変換コードを含む。グループ2は、パターンAのSTATE4(=STATE3)と、パターンBのSTATE4(=STATE2)と、パターンCのSTATE4と、パターンDのSTATE4(=STATE2)の変換コードを含む。グループ3は、パターンCのSTATE3と、パターンDのSTATE3の変換コードを含む。
【0031】
変換用テーブル14には、重複しているコードを省いた変換コードが、図2(a)に示すように、このグループ(グループ1,2,3)ごとに記憶されている。グループ1には全パターンのSTATE1の変換コードが含まれ、グループ2には全パターンのSTATE4の変換コードが含まれ、グループ3にはパターンC及びパターンDのSTATE3の変換コードが含まれる。メイン・テーブルのグループ1の変換コードを図2(b)に、サブ・テーブルのグループ1の変換コードを図2(c)に示す。
【0032】
図5及び図6より、メイン・テーブルに記憶されている変換コードの数は、
171×2 + 62×2 + 1×3 + 22×3 = 535個
で、サブ・テーブルに記憶されている変換コードの数は、
46×2 + 4×2 + 0×3 + 38×3 = 214個
である。よって、変換用テーブル14に記憶されている変換コード数は、
535 + 214 = 749個
である。
【0033】
図11及び図12に示した従来の変換テーブル84に記憶されている変換コードは1376個なので、本発明の変換用テーブル14との比率は
749 ÷ 1376 ≒ 0.544
となる。本発明の変換用テーブル14は、記憶されている変換コードを従来の約半分(54.4%)に減らしている。
【0034】
グループの特定は、重複パターンとNSで指定されるSTATEを用いて行う。ここで、重複パターンをパターン・コード“PT1 PT0 ”で表す。ただし、パターンAは“PT1 PT0 ”=“0 0”、パターンBは“PT1 PT0 ”=“01”、パターンCは“PT1 PT0 ”=“1 0”、パターンDは“PT1 PT0 ”=“1 1”と定義する。さらに、NSで指定されるSTATEをステート・コード“ST1 ST0 ”で表す。ただし、STATE1は“ST1 ST0 ”=“0 0”、STATE2は“ST1 ST0 ”=“0 1”、STATE3は“ST1 ST0 ”=“1 0”、STATE4は“ST1 ST0 ”=“1 1”と定義する。このパターン・コード(“PT1 PT0 ”)とステート・コード(“ST1 ST0 ”)を用いて、グループ(グループ1,2又は3)を特定することができる。
【0035】
例えば、
“GP1"={(NOT“ST1") AND (NOT“ST0") } OR
{(NOT“ST1") AND “ST0" AND (NOT “PT0") } OR
{“ST1" AND (NOT“ST0") AND (NOT“PT1") AND “PT0"}
・・・・・(式1)
が“1”となれば、グループ1が特定される。
同様に、
“GP3"=“ST1" AND (NOT“ST0") AND “PT1"
・・・・・(式2)
が“1”となれば、グループ3が特定される。
最後に、
“GP2"= (NOT “GP1") AND (NOT“GP3")
・・・・・(式3)
が“1”となれば、グループ2が特定される。
【0036】
グループが特定されれば、そのグループから入力に対応する変換コードを読み出す。従来の変換テーブル84から重複のため省かれた変換コードがNSによって指定されたとしても、これら式1,式2,式3を用いてグループを特定し、省かれた変換コードと重複している変換コードを変換用テーブル14から読み出すことができる。変換テーブル84から省かれた変換コードと省かれていない変換コードとの区別を特に行わずに、式1,式2,式3よりグループを特定することができる。
【0037】
入力コードに対応する複数(STATE1〜4)の変換コードの中からどのSTATEを選択するかは、例えば、メモリ28に記憶されたNS(次のSTATE)で指定される。ただし、入力コードの変換に使用した変換コードが“1”又は“1 0”で終わった場合、本例では次に使用する変換コードにSTATE1を指定する。同様に、入力コードの変換に使用した変換コードが6個以上9個以下の“0”で終わった場合、本例では次に使用する変換コードにSTATE4を指定する。このことから、NSに「1」又は「4」が記憶されている場合は、メモリ28のNSを参照せずに、直前のコード変換に使用した変換コードを参照することで次のSTATE(STATE1又はSTATE4)を求めることもできる。
【0038】
よって、変換用テーブル14に記憶するNSの値は、図2(b)、(c)に示すように、「2」又は「3」だけでよい。直前のコード変換に使用した変換コードが“1”又は“1 0”で終わった場合と6個以上9個以下の“0”で終わった場合は、次のSTATE(STATE1又はSTATE4)をこの変換コードから求めることができる。この直前のコード変換に使用した変換コードが2個以上5個以下の“0”で終わった場合は、この変換コードから次のSTATEを求めることができないので、メモリ28のNS値を参照して次のSTATE(STATE2又はSTATE3)を求める。
【0039】
入力コードに対応する複数の変換コード内の重複パターンは、図1に示す前処理テーブル18から求めることができる。前処理テーブル18には、図3及び図4に示すように、各入力コードに対応する変換コードの重複パターン(パターンA,B,C又はD)が記憶されている。重複パターン(A,B,C又はD)の記憶には2ビット必要である。0〜87の入力コードに対しては、メイン・テーブルとサブ・テーブルの2つの重複パターンが記憶されている。さらに、前処理テーブル18には、後述する変換コードの選択に用いるDSVの中心値(DSVc)及び優先ビット(PB)と、後述するRLL(2.10)の確認に用いる“0”数情報が記憶されている。変換用テーブル14及び前処理テーブル18には、通常、ROM(Read Only Memory)を用いる。
【0040】
コード変換部12は、図1に示すように、重複パターン及びNSで指定されるSTATEを用いて式1,式2,式3を演算してグループ等を求める演算器22と、後述する前処理テーブルから読み出したDSVの中心値DSVcの極性を反転させた値と現在までのDSVとの比較等を行う比較器24と、現在までのDSVや次の変換コードを指定する情報(NS)が記憶されるメモリ(記憶装置)28と、直前のコード変換に使用した変換コードに基づいて次の変換コードを指定する又はメモリ28に記憶されたNSの値に基づいて次の変換コードを指定すると共に、演算器22や比較器24を制御して入力コードを変換する制御部26を含む。
【0041】
前処理テーブル18の重複パターンを参照することで、従来の変換テーブル84(図11及び図12)から省かれた変換コードと重複している変換用テーブル14内の変換コードとの対応関係がわかる。本実施形態では、上述した式1,式2,式3を用いて、重複パターンとSTATEからグループを求めて、変換用テーブル14内の変換コードを特定している。
【0042】
変換コードの選択について説明すると、0〜87の入力コードに対しては、メイン・テーブルとサブ・テーブルのどちらかの変換コードを選択する。この選択は、現在までのDSVと、メイン・テーブル及びサブ・テーブルの変換コードのDSVに基づいて行う。メイン・テーブル側の変換コードのDSVをDSVm、サブ・テーブル側の変換コードのDSVをDSVs、現在までのDSVをDSVtで表すと、(DSVt+DSVm)と(DSVt+DSVs)のうち、ゼロに近いほうを選択する。ただし、図11及び図12の変換テーブルでは、変換コードのDSVは、メイン・テーブルよりもサブ・テーブルの方が大きく(DSVm<DSVs)、さらにSTATE4よりもSTATE1の方が大きい。
【0043】
本実施形態では、選択候補の変換コードのDSVの中心値
DSVc=(DSVs+DSVm)÷2 ・・・・(式4)
と、現在までのDSV(DSVt)とを用いる。具体的には、DSVcの極性を反転させた値(−DSVc)と現在までのDSV(DSVt)との比較を行う。
【0044】
Figure 0004384772
となる。これより、Nの値に関係なく、(DSVt+DSVm)の方がゼロに近いことがわかる。よって、DSVtが(−DSVc)よりも大きい場合は、メイン・テーブルの変換コードを選択すればよい。
【0045】
Figure 0004384772
となる。これより、Nの値に関係なく、(DSVt+DSVs)の方がゼロに近いことがわかる。よって、DSVtが(−DSVc)よりも小さい場合は、サブ・テーブルの変換コードを選択すればよい。
【0046】
DSVtと(−DSVc)とが等しい場合は、前処理テーブル18の優先ビットPB(PB=「M」又は「S」)に基づいて、メイン・テーブル(PB=「M」)又はサブ・テーブル(PB=「S」)を選択する。優先ビットPBは、変換コードの反転回数の大きい方が記憶される。反転回数が同じ場合は、メイン・テーブルの方が記憶される(PB=「M」)。これらDSVcと優先ビットPBは、図3に示すように、入力コード及びSTATEごとに前処理テーブル18に記憶されている。優先ビットPB(M又はS)の記憶には1ビット必要であり、DSVcの記憶には、本実施例の場合は4ビット必要である。
【0047】
88〜255の入力コードに対しては、メイン・テーブルから変換コードを読み出す。ただし、次のSTATEにSTATE1が指定された場合は、STATE1の代わりにSTATE4の変換コードを用いることもできる。また、次のSTATEにSTATE4が指定された場合は、STATE4の代わりにSTATE1の変換コードを用いることもできる。
【0048】
STATE1とSTATE4との選択は、STATE1の変換コードのDSVとSATE4の変換コードのDSVとの中心値DSVcと、優先ビットPB(PB=「1」又は「4」)と、現在までのDSVを用いて行う。選択方法は、上述したメイン・テーブルとサブ・テーブルの選択と同様である。これらDSVcと優先ビットPBは、図4に示すように、入力コードごとに前処理テーブル18に記憶されている。優先ビットPB(1又は4)の記憶には1ビット必要であり、DSVcの記憶には、本実施例の場合は4ビット必要である。
【0049】
ただし、STATE1とSTATE4との選択では、元々指定された変換コードの代わりに用いる変換コードに対し、RLL(2.10)の条件をチェックする必要がある。このチェックは前処理テーブル18の“0”数情報を用いて行う。
【0050】
“0”数情報について説明すると、入力コードの変換に使用した変換コードが“1”又は“1 0”で終わった場合、本例では次に使用する変換コードにSTATE1のコードを指定する。さらに、STATE4のコードは、最初が“1”又は“0 1”で始まる。以上のことから、STATE1の代わりにSTATE4のコードを用いる場合、RLL(2.10)の条件を満たすために、このSTATE4の変換コードは少なくとも最初が“0”で始まらなければならない。具体的には、直前のコード変換に使用された変換コードが“1 0”で終わり、次に使用するSTATE4の変換コードが“0 1”で始まる場合のみRLL(2.10)の条件を満たす。よって、代わりに使用するSTATE4の変換コードの最初のビット(“0”又は“1”)が分かれば、その変換コードを読み出さずにRLL(2.10)のチェックを行うことができる。
【0051】
同様に、入力コードの変換に使用した変換コードが6個以上9個以下の“0”で終わった場合、本例では次に使用する変換コードにSTATE4の変換コードを指定する。さらに、STATE1の変換コードは、2個以上9個以下の“0”で始まる。以上のことから、STATE4の代わりにSTATE1の変換コードを用いる場合、RLL(2.10)の条件を満たすために、このSTATE1の変換コードは少なくとも最初が2個以上4個以下の“0”で始まらなければならない。具体的には、直前に使用された変換コードが6個の“0”で終わり、次に使用するSTATE1の変換コードが2個〜4個の“0”で始まる場合と、直前に使用された変換コードが7個の“0”で終わり、次に使用するSTATE1の変換コードが2個又は3個の“0”で始まる場合と、直前に使用された変換コードが8個の“0”で終わり、次に使用するSTATE1の変換コードが2個の“0”で始まる場合のみRLL(2.10)の条件を満たす。よって、代わりに使用するSTATE1の変換コードの最初の“0”の数(2個,3個,4個又は5個以上)が分かれば、その変換コードを読み出さずにRLL(2.10)のチェックを行うことができる。
【0052】
“0”数情報は、図4に示すように、入力コードごとにSTATE1及びSTATE4の変換コードの先頭の“0”の数が記憶されている。ただし、図中のSTATE1の「5」は、“0”の数が5個以上であることを表している。STATE4の“0”数情報には、先頭のビット(“0”又は“1”)が記憶されている。STATE1の“0”数情報(2,3,4又は5)の記憶には2ビット必要であり、STATE4の“0”数情報(0又は1)の記憶には1ビット必要である。
【0053】
次に、このようなコード変調装置及び変調方法を用いた8/16変調について、その作用を説明する。ただし、メモリ28に記憶されるNSの初期値は「1」であり、最初のコード変換時は、STATE1の変換コードが使用される。
【0054】
入力が0〜87であった場合は、直前のコード変換に使用した変換コードに基づいて、次のSTATEがSTATE1であるかSTATE4であるか求める。直前のコード変換に使用した変換コードが2個以上5個以下の“0”で終わっている場合は、この変換コードから次のSTATEを求めることができないので、メモリ28に記憶されているNS値を参照して、次のSTATEがSTATE2であるかSTATE3であるか調べる。
【0055】
次のSTATEが分かれば、前処理テーブル18(図3)を参照して、入力コード及びこのSTATEに対応するDSVcを読み出す。その後、メモリ28に記憶されている現在までのDSVとこのDSVcを反転させた値(−DSVc)とを比較する。現在までのDSVの方が大きければメイン・テーブルを選択する。現在までのDSVの方が小さければサブ・テーブルを選択する。両者が等しい場合は、前処理テーブルの優先ビットPBを参照して、メイン・テーブルかサブ・テーブルを選択する。
【0056】
メイン・テーブルまたはサブ・テーブルが選択されると、前処理テーブルから入力コードに対応する重複パターンを読み出す。これにより、使用する変換コードのテーブル(メイン又はサブ),STATE,重複パターンが分かる。STATEと重複パターンが分かれば、上述した式1,式2,式3よりグループを特定できる。テーブル(メイン又はサブ)とグループが特定できれば、変換用テーブル14からその特定されたグループの変換コードを読み出すことができる。
【0057】
このように、本発明のコード変調装置及び変調方法では、次のSTATEがSTATE1又はSTATE4となることを、直前に使用した変換コードから求めている。そのため、変換テーブルに記憶するNS値は、「2」又は「3」だけでよい。さらに、メイン・テーブルとサブ・テーブルの選択が、メモリ28に記憶されている現在までのDSVと前処理テーブルのDSVc(4ビット)の反転値との比較だけで済む。しかも、現在のDSVとDSVcの反転値とが等しい場合は、前処理テーブルの優先ビットPB(1ビット)を参照するだけで、選択を行うことができる。これにより、変換コードの読み出しは一度だけで済み、処理速度も高速になる。
【0058】
入力が88〜255であった場合は、まず、上述した入力が0〜87の場合と同様に、次のSTATEを求める。次のSTATEにSTATE1又はSTATE4が指定された場合は、STATE1とSTATE4との選択を行う。次のSTATEにSTATE2又はSTATE3が指定された場合は、そのSTATE2又はSTATE3の変換コードを使用する。
【0059】
SATAE1とSTATE4の選択では、まず、前処理テーブル(図4)から“0”数情報を読み出し、RLL(2.10)の条件を満たすかどうか確認する。具体的には、STATE1が次のSTATEに指定された場合は、STATE4も選択候補になるので、STATE4の“0”情報を読み出して、直前のコード変換に使用した変換コードとこの“0”数情報を用いてRLL(2.10)のチェックを行う。STATE4が次のSTATEに指定された場合は、STATE1も選択候補になるので、STATE1の“0”情報を読み出して、直前のコード変換に使用した変換コードとこの“0”数情報を用いてRLL(2.10)のチェックを行う。
【0060】
RLL(2.10)の条件を満足していない場合は、元々指定されたSTATEの変換コードを使用する。RLL(2.10)の条件を満足している場合は、前処理テーブルよりDSVcを読み出して、上述したメイン・テーブルとサブ・テーブルの選択と同様に、STATE1とSTATE4の選択を行う。
【0061】
このようにSTATEが選択され、さらに前処理テーブル18(図4)から入力コードに対応する重複パターンを読み出すと、STATEと重複パターンが分かるため、上述した式1,式2,式3より、グループを特定できる。グループが特定できれば、変換用テーブル14からその特定されたグループの変換コードを読み出すことができる。
【0062】
このように、本発明のコード変調装置及び変調方法では、RLL(2.10)のチェックを直前の変換コードと前処理テーブルの“0”数情報(1ビット又は2ビット)を用いて行うことができる。STATE1とSTATE4の選択を、メモリ28に記憶された現在までのDSVと前処理テーブルのDSVc(4ビット)の反転値とを比較するだけで求めることができる。これにより、変換コードの読み出しは一度だけで済み、RLL(2.10)のチェックを含めた処理速度も高速になる。
【0063】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明に係るコード変調装置及び変調方法はその他の態様でも実施し得るものである。例えば、前処理テーブルに記憶される選択候補のDSVの中心値DSVcは、最初からこの中心値DSVcを反転させた値(−DSVc)を記憶しておくこともできる。
【0064】
図7及び図8(a)に示すように、優先ビットPBを前処理テーブルから取り除くこともできる。ただし、現在までのDSVとDSVcとが等しい場合は、入力が0〜87のときはメイン・テーブルを、入力が88〜255のときはSTATE1を常に選択する等のように予め決めておく。優先ビットPBを取り除くと、前処理テーブルのサイズがさらに小さくなる。変換コードの反転回数に基づいたこの優先ビットは、使用する方が好ましいが、必ず使用する必要はない。
【0065】
図8(b)に示すように、“0”数情報を前処理テーブルから取り除くこともできる。“0”数情報を取り除くと、RLL(2.10)のチェックを従来と同様な方法で行うために処理時間は長くなるが、前処理テーブルのサイズはさらに小さくなる。図示していないが、優先ビットPBと“0”数情報の両方を前処理テーブルから取り除くことも勿論可能である。
【0066】
図9に示すように、前処理テーブルに重複パターンのみを記憶させることもできる。この場合は、DSVの中心値(DSVc)と優先ビット(PB)と“0”数情報が無いので、変換コードの選択やRLL(2.10)のチェック速度は従来と変わらないが、前処理テーブル18のサイズをさらに小さくすることができる。
【0067】
図3,図4,図7及び図8(a),(b)に示す前処理テーブルから重複パターンを取り除くこともできる。重複パターンを取り除くと、変換用テーブル14のサイズは従来と変わらないが、変換コードの選択やRLL(2.10)のチェック速度は従来よりも向上する。
【0068】
以上、8/16変調を例にして説明してきたが、本発明のコード変調装置及び変調方法は、8/16変調に特に限定はされない。入力コードに対応する複数の変換コードの中に重複しているコードが存在するコード変換や、指定された変換コードの代わりに使用可能な別の変換コードが存在するコード変換等に、本発明のコード変調装置及び変調方法を用いることができる。
【0069】
以上、本発明に係るコード変調装置及び変調方法の実施例について、図面に基づいて種々説明したが、本発明は図示したコード変調装置及び変調方法に限定されるものではない。その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々なる改良,修正,変形を加えた態様で実施できるものである。
【0070】
【発明の効果】
本発明のコード変調装置及び変調方法によれば、変換テーブルのサイズを小さくすることができる。また、次のコード変換に使用するように指定された変換コードとこの指定された変換コードの代わりに使用可能な変換コードの選択や、代わりに使用可能な変換コードを用いた場合のRLL(2.10)の確認の処理速度を高速化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコード変調装置の一構成例を示すブロック図である。
【図2】図1に示すコード変調装置の変換用テーブルの構成概要を示す図であり、同図(a)は変換用テーブルの構成概要を示す図であり、同図(b)は同図(a)のメイン・テーブルのグループ1の構成概要を示す図であり、同図(c)は同図(a)のサブ・テーブルのグループ1の構成概要を示す図である。
【図3】図1に示すコード変調装置の前処理テーブルの構成概要を示す図であり、0〜87の入力に対応する部分を示している。
【図4】図1に示すコード変調装置の前処理テーブルの構成概要を示す図であり、88〜255の入力に対応する部分を示している。
【図5】図11及び図12に示す変換コードの分類を示す図であり、同図(a)は分類するパターンの種類を示す図であり、同図(b)は各パターンに対応する入力コード数を示す図である。
【図6】図11及び図12に示す変換コードの分類を示す図であり、図5(a)に示すパターンとSTATEに基づいたグループ分類を示す図である。
【図7】図1に示すコード変調装置の前処理テーブルの他の例を示す図であり、0〜87の入力に対応する部分を示している。
【図8】図1に示すコード変調装置の前処理テーブルの他の例を示す図であり、88〜255の入力に対応する部分を示している。
【図9】図1に示すコード変調装置の前処理テーブルの更に他の例を示す図であり、同図(a)はメイン・テーブル部分の概要を示す図であり、同図(b)は、サブ・テーブル部分の概要を示す図である。
【図10】従来のコード変調装置の一構成例を示すブロック図である。
【図11】図10に示すコード変調装置の変換テーブルの構成概要を示す図であり、メイン・テーブル部分を示している。
【図12】図10に示すコード変調装置の変換テーブルの構成概要を示す図であり、サブ・テーブル部分を示している。
【図13】DSV(Digital Sum Value) の説明図である。
【符号の説明】
10:コード変調装置
12:コード変換部
14:変換用テーブル
18:前処理テーブル
22:演算器
24:比較器
26:制御部
28:メモリ(記憶装置)
80:コード変調装置(従来)
82:コード変換部(従来)
84:変換テーブル(従来)

Claims (17)

  1. 8/16変調において入力コードに対応する複数の変換コードが4パターン有り、該入力コードに対応する複数の変換コードの中から重複しているコードを重複しないように省いた変換コードが記憶された変換用テーブルと、
    前記複数の変換コードの中から省かれた変換コードとこの省かれた変換コードと重複している変換用テーブル内の変換コードとの対応関係を示す重複情報が記憶された前処理テーブルと、
    前記入力コードに対応する複数の変換コードの中から使用する変換コードを指定するコード指定手段と、
    コード指定手段の指定と前処理テーブルの前記重複情報に基づいて、変換用テーブルから入力コードに対応する変換コードを読み出すコード変換手段と
    を含むコード変調装置。
  2. 前記コード変換手段が、
    コード指定手段が前記複数の変換コードから省かれた変換コードを指定した場合でも、前処理テーブルの前記重複情報に基づいて、その省かれた変換コードと重複している変換用テーブル内の変換コードを特定する手段
    を含む請求項1のコード変調装置。
  3. 前記複数の変換コードの中に、コード指定手段に指定された変換コードの代わりに使用することのできる変換コード(以下、代用可能変換コードという)が存在し、
    前記前処理テーブルが、前記指定された変換コードと前記代用可能変換コードとの選択に用いるコード選択情報を含み、
    前記コード変換手段が、前記コード選択情報に基づいて、前記指定された変換コードと前記代用可能変換コードのどちらかを選択するコード選択手段を含む請求項1又は請求項2のコード変調装置。
  4. 前記コード選択情報が、前記指定された変換コードのデジタル・サム・バリューと前記代用可能変換コードのデジタル・サム・バリューとの中心値を含み、
    前記コード選択手段が、前記デジタル・サム・バリューの中心値の極性を反転させた値と現在までコード変換に使用した変換コードのデジタル・サム・バリューの累積値との比較を行う比較手段を含む請求項3のコード変調装置。
  5. 前記コード選択情報が、前記指定された変換コードと前記代用可能変換コードのどちらかを指定する優先情報を含む請求項3又は請求項4のコード変調装置。
  6. 前記入力コードが8ビットのコードであり、
    前記変換コードが16ビットのコードであり、
    変換後のコードを変換順につないだコード内の“1”と“1”の間の“0”の数が2個以上10個以下である請求項1乃至請求項5のいずれかのコード変調装置。
  7. 前記前処理テーブルが、前記代用可能変換コードの先頭の“0”の数を含み、
    前記コード選択手段が、直前のコード変換に使用した変換コードと前記代用可能変換コードの先頭の“0”の数に基づいて、前記直前のコード変換に使用した変換コードに前記代用可能変換コードをつないだ場合の“1”と“1”の間の“0” の数が2個以上10個以下であることを確認する手段を含む請求項3のコード変調装置。
  8. 前記コード指定手段が、直前のコード変換に使用した変換コードに基づいて、次のコード変換に使用する変換コードを求める手段を含む請求項1のコード変調装置。
  9. 前記変換用テーブルが、各変換コードに付加された、その変換コードを使用したコード変換の次のコード変換に使用する変換コードを指定する情報を含み、
    前記コード指定手段が、入力コードの変換に使用した変換コードに付加されている前記次のコード変換に使用する変換コードを指定する情報を記憶する手段を含む請求項1のコード変調装置。
  10. 8/16変調において入力コードに対応する複数の変換コードが4パターン有り、該入力コードに対応する複数の変換コードの中から使用する変換コードを指定するコード指定ステップと、
    前記複数の変換コード内の重複している変換コードを示す重複情報が記憶された前処理テーブルから、入力コードに対応する複数の変換コードの重複情報を読み出すステップと、
    前記複数の変換コードの中から重複しているコードを重複しないように省いた変換コードが記憶された変換用テーブルから、コード指定ステップの指定と前処理テーブルから読み出した重複情報に基づいて、入力コードに対応する変換コードを読み出すコード変換ステップと
    を含むコード変調方法。
  11. 前記コード変換ステップが、
    コード指定ステップの指定が前記複数の変換コードから省かれた変換コードを指定した場合でも、前処理テーブルから読み出した重複情報に基づいて、その省かれた変換コードと重複している変換用テーブル内の変換コードを特定するステップを含む請求項10のコード変調方法。
  12. 前記コード変換ステップが、
    前記複数の変換コードの中に、前記コード指定ステップで指定された変換コードの代わりに使用することのできる変換コード(以下、代用可能変換コードという)が存在することを確認するステップと、
    前記指定された変換コードと前記代用可能変換コードとの選択に用いるコード選択情報が記憶された前処理テーブルから、前記存在が確認された代用可能変換コードのコード選択情報を読み出すステップと、
    読み出したコード選択情報に基づいて、前記指定された変換コードと前記代用可能変換コードのどちらかを選択するコード選択ステップと
    を含む請求項10又は請求項11のコード変調方法。
  13. 前記コード選択情報に、前記指定された変換コードのデジタル・サム・バリューと前記代用可能変換コードのデジタル・サム・バリューとの中心値が含まれ、
    前記コード選択ステップが、
    前記デジタル・サム・バリューの中心値の極性を反転させた値を求めるステップと、
    現在までコード変換に使用した変換コードのデジタル・サム・バリューの累積値を求めるステップと、
    前記デジタル・サム・バリューの中心値の極性を反転させた値と前記デジタル・サム・バリューの累積値との比較を行う比較ステップと
    を含む請求項12のコード変調方法。
  14. 前記コード選択情報に、前記指定された変換コードと前記代用可能変換コードのどちらかを指定する優先情報が含まれ、
    前記コード選択ステップが、前記デジタル・サム・バリューの中心値の極性を反転させた値と前記デジタル・サム・バリューの累積値とが等しい場合に、前記優先情報に基づいて、前記指定された変換コードと前記代用可能変換コードのどちらかを選択するステップを含む請求項13のコード変調方法。
  15. 前記コード選択情報に、前記指定された変換コードの代わりに使用することのできる変換コードの先頭の“0”の数が含まれ、
    前記コード選択ステップが、
    直前のコード変換に使用した変換コードと前記代用可能変換コードの先頭の“0”の数に基づいて、前記直前のコード変換に使用した変換コードに前記代用可能変換コードをつないだ場合の“1”と“1”の間の“0”の数を求めるステップと、
    求めた“1”と“1”の間の“0”の数が2個以上10個以下であることを確認するステップと
    を含む請求項12乃至請求項14のいずれかのコード変調方法。
  16. 前記コード指定ステップが、直前のコード変換に使用した変換コードに基づいて、次のコード変換に使用する変換コードを求めるステップを含む請求項10乃至請求項15のいずれかのコード変調方法。
  17. 前記コード指定ステップが、
    入力コードの変換に使用した変換コードに付加されている、その変換コードを使用したコード変換の次のコード変換に使用する変換コードを指定する情報を記憶するステップと、
    次の入力コードの変換時に、この記憶した次のコード変換に使用する変換コードを指定する情報を読み出すステップと
    を含む請求項10乃至請求項16のいずれかのコード変調方法。
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