JP4384391B2 - セパレータ材料の製造方法およびこれを組み込んだ電池 - Google Patents

セパレータ材料の製造方法およびこれを組み込んだ電池 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオレフィン系分割型複合繊維を含有した不織布であって、アルカリ二次電池、リチウムイオン二次電池、あるいは電気二重層キャパシタ、コンデンサーなどの電気素子、あるいはイオン交換セパレータ(イオンキャッチャー)に用いられるセパレータ材料に関するものであって、特には、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル−亜鉛電池、ニッケル−水素電池等のアルカリ二次電池用途において、優れた耐ショート性能を有しつつ、且つ電池内部での内部抵抗、内圧の抑制を可能にし、優れた充放電サイクル寿命を有するセパレータ材料およびそれを用いた電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、セパレータ材料として、液保持性、緻密性、耐ショート性の向上を図るため、複数のポリオレフィン系樹脂を構成単位とし、非相溶性の組み合わせでその繊維断面において2種の異なる紡糸成分を環の円周に沿って多数の構成部分を形成する如く放射線状に交互に配置した分割型複合繊維を極細繊維に分割させたセパレータ材料が多数提案されている。例えば、特開平7−153441号公報では、ポリオレフィン重合体/エチレンビニルアルコール共重合体からなる分割型複合繊維を水中で離解機を用いて分割し極細繊維を発生させた後、湿式抄紙法によりウェブを形成し、コロナ放電処理と常温カレンダー処理を施した電池セパレータ用不織布が提案されている。特開平10−312786号公報では、ポリオレフィン重合体/エチレンビニルアルコール共重合体およびポリエチレン/ポリプロピレンからなる繊維断面がオレンジ状(楔形)あるいは多重バイメタル型の2種類の分割型複合繊維を用い、湿式処理法によりウェブを作製した後、水流交絡処理により分割させて極細繊維を形成させた電池セパレータが提案されている。特開平10−284042号公報では、ポリオレフィン系極細繊維を発生可能な繊維断面がオレンジ状(楔形)あるいは多重バイメタル型の分割型複合繊維を用い、湿式処理法によりウェブを作製した後、水流交絡処理により分割させて極細繊維を形成させた電池セパレータが提案されている。特開平11−350396号公報では、少なくとも2本以上の楔状、略楕円状、円状、楕円状、扁平状等の断面形状を有する極細繊維に分割可能な分割型複合繊維からなる湿式抄造ウェブに熱融着処理を施した後、融点以下の凹凸を有する線状加圧体によって加圧処理を施して分割処理する電池セパレータ用不織布が提案されている。特開2000−328367号公報では、繊維外周弧の平均長さと中空部から繊維外周部までの平均厚みとの比を規定したポリオレフィン系中空分割型複合繊維からなるバッテリーセパレータ等に好適な不織布が提案されている。特開2000−328348号公報では、繊維断面が屈曲、湾曲、もしくは扁平形状であり、断面の長軸と短軸の比を規定したポリオレフィン系異形断面分割型複合繊維からなるバッテリーセパレータなどに好適な不織布が提案されている。さらに、特開平9−302563号公報では、繊維断面がオレンジ状(楔形)あるいは多重バイメタル型の分割型複合繊維、あるいは海島型複合繊維を用い、含水状態下で超音波照射して不織布表面の極細繊維を分散させ、不織布内部に極細繊維束を混在させている電池セパレータ用不織布が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記セパレータ材料には、以下のような問題がある。例えば、特開平7−153441号公報では、ポリオレフィン重合体/エチレンビニルアルコール共重合体からなる分割型複合繊維が分割性に優れており、水中で離解機を用いるとほとんどが分割して極細繊維を発現し分散されるので、極細繊維が不織布中に分散されて電解液及びガス通過性には優れるものの、不織布内部まで緻密となった構造となるため、電解液保持性が不十分であるとともに、前記分割型複合繊維の構成繊維に占める割合が80重量%以上であるため、スラリーでの分割後の極細繊維の絡みつき(ファイバーボール現象)を引き起こし湿式抄紙工程性に劣り、不織布の地合が乱れて均一な不織布が得られなかったりする恐れがある。さらに、常温カレンダー処理により厚み調整を行うだけなので、不織布幅方向での厚み斑が生じたり、厚み調整後の不織布の厚みが復元する(厚み回復)現象を引き起こし、不織布として一定の品質が得られないなどの問題がある。
【0004】
特開平10−312786号公報や特開平10−284042号公報では、ポリオレフィン系のオレンジ状(楔形)あるいは多重バイメタル型の分割型複合繊維を用いているので、分割性が他の構成の分割型複合繊維に比べ低く、水流交絡処理において10MPa以上の高水圧を噴射して分割させて極細繊維を形成させる必要があり、高水圧になればなるほどウォーターマーク(ノズルの筋跡)が形成されやすく、ウォーターマークにより不織布の最大孔径を大きくなるため、均一な不織布が得られず、耐ショート性に劣る恐れがある。さらに、分割後の繊維断面形状が横長な形状となり、不織布の進行方向に横たわる傾向があり、繊維間空隙を閉塞する問題がある。
【0005】
特開平11−350396号公報では、融点以下の凹凸を有する線状加圧体によって加圧処理を施し分割処理を試みているが、不織布が凹凸模様となるので、厚みが不均一となって耐ショート性に劣る問題がある。
【0006】
特開2000−328367号公報や特開2000−328348号公報では、バッテリーセパレータ等に好適なポリオレフィン系中空分割型複合繊維あるいはポリオレフィン系異形断面分割型複合繊維を提案しているが、いずれも分割性を向上させるために繊維形状を規定するものであって、電池セパレータとしてはいまだ改良の必要がある。
【0007】
特開平9−302563号公報では、超音波照射による分割処理では、分割性が不十分であり、分割を促進させるために照射を多くすると繊維表面の油剤が脱落してしまい抄紙時の分散性が悪くなり、均一な不織布が得られない問題がある。
【0008】
本発明は、前記従来の問題を解決するため、湿式抄紙ウェブ作製時の離解処理におけるファイバーボール現象を引き起こすことなく分割処理することができ工程性に優れ、不織布の緻密性および地合の均一性に優れるとともに、電解液やガスの通過を阻害することがなく、保液性にも優れているので、高い耐ショート性を有しつつ、電池内部での内部抵抗、内圧の抑制を可能にし、長期の充放電サイクル寿命を有するセパレータ材料の製造方法および得られたセパレータ材料を組み込んだ電池を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記課題を克服するセパレータ材料につき鋭意検討した結果、セパレータ材料に用いる分割型複合繊維の分割後の断面形状に着目し、湿式抄紙ウェブ作製時の離解処理、水流交絡処理、およびプレス処理のうち少なくとも1つの処理により分割型複合繊維を分割させて略台形形状の極細繊維を発現させ、他のポリオレフィン系繊維とを所望の範囲で分散させることにより上記課題を解決することを見出した。
【0010】
すなわち、本発明のセパレータ材料の製造方法は、複数成分の異なるポリオレフィン系樹脂で構成された繊維長2mm以上、20mm以下の範囲からなる分割型複合繊維5mass%以上75mass%以下の範囲と、繊度を0.1dtex以上5dtex以下の範囲とし、繊維長3mm以上25mm以下の範囲からなる他のポリオレフィン系繊維95mass%以下25mass%以上の範囲で含有する繊維ウェブを湿式抄紙して得られる湿式不織布に親水化処理する製造方法であって、湿式抄紙前に離解処理する工程、および湿式抄紙後に水流交絡処理する工程から選ばれる少なくとも1つの工程を施した後、親水化処理を施し、その後、50℃より高く、前記構成繊維の溶融する温度より50℃以上低い温度の一対のカレンダーロールを用いて、前記不織布を線圧150N/cm以上1500N/cm以下の範囲で加圧するカレンダーロール処理を施して、前記分割型複合繊維のうち少なくとも一部の繊維を分割させて略台形形状の繊維断面を有する繊度0.5dtex未満の極細繊維を形成することを特徴とする。かかる構成とすることにより、湿式抄紙ウェブ作製時の離解処理において、分割し発現した極細繊維同士、および極細繊維と他の繊維による絡みつきに伴うファイバーボール現象を引き起こすことなく分割処理することができ工程性に優れ、不織布の緻密性および地合の均一性に優れるとともに、電解液やガスの通過を阻害することがなく、保液性にも優れているので、優れた耐ショート性を有しつつ、電池内部での内部抵抗、内圧の抑制を可能にし、優れた充放電サイクル寿命を有するセパレータ材料を得ることができる。
【0011】
前記分割型複合繊維は、繊維断面の中央部が中空部分である中空分割型複合繊維であることが好ましい。かかる形態を採ることにより、湿式抄紙ウェブ作製時の離解処理、水流交絡処理、およびプレス処理のうち少なくとも1つの処理により容易に分割させることができる。
【0012】
前記ポリオレフィン系樹脂は、ポリメチルペンテン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、およびエチレン−ビニルアルコール系樹脂から選ばれた異なる2成分であることが好ましい。
【0013】
前記他のポリオレフィン系繊維は、分割型複合繊維を構成する成分の融点よりも10℃以上低い融点を持つポリオレフィン系樹脂を1成分とし、前記1成分が少なくとも繊維表面の20%を占める熱接着性繊維を含有することが好ましい。かかる構成を採ることにより、極細繊維と他のポリオレフィン系繊維とで形成された不織布の繊維間空隙を維持しつつ、繊維同士を熱接着することができる。
【0014】
前記親水化処理がスルホン化処理であると、電池セパレータとして用いたとき、電池の自己放電性を改良することができ、好ましい。
【0015】
前記方法においては、プレス処理が、40℃より高く、前記構成繊維の溶融する温度より30℃以上低い温度の一対のカレンダーロールを用いて、前記不織布を線圧150N/cm以上、1500N/cm以下の範囲で加圧するカレンダーロール処理であることが好ましい。
【0016】
次に本発明の電池は、前記のいずれかのセパレータ材料の方法で得られたセパレータ材料を組み込んだことを特徴とする。
【0017】
前記セパレータ材料を組み込んだ電池は、特にニッケル−カドミウム電池、ニッケル−亜鉛電池、ニッケル−水素電池等のアルカリ二次電池用途において、優れた耐ショート性能を有しつつ、且つ電池内部での内部抵抗、内圧の抑制を可能にし、優れた充放電サイクル寿命を有する。
【0018】
以下、本発明の内容を具体的に説明する。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる分割型複合繊維は、分割後の繊維断面が略台形形状を有する繊度0.5dtex未満の極細繊維を発現させるものであれば特に限定されない。分割後の繊維断面が略台形形状とすることにより、従来のオレンジ状あるいは多層バイメタル状の繊維断面に比べ、繊維間空隙を大きくすることができ、電解液保持性や電解液及びガスの通過性を妨げることがない。また、海島型複合繊維により得られる円形形状の繊維断面ほど繊維間空隙が小さくないので、異物によるセパレータの破損を抑制し、耐ショート性を向上させることができる。ここでいう略台形形状を有する極細繊維とは、図1に示すように、極細繊維1の繊維断面において、少なくとも2辺以上の長さが異なる四角形状の繊維断面のものを指し、辺がラウンドしていたり、細かな凹凸があったり、また角が丸まっていたり、尖っていたりしたものであっても全体形状が台形状であるものも含む概念である。分割後の極細繊維の繊度を0.5dtex未満とすることにより、不織布の緻密化を可能とし、耐ショート性を向上させることができるだけでなく、繊維の比表面積を向上させて、スルホン化処理やコロナ放電処理などの親水化処理において比較的弱い条件で処理しても、十分な親水性を得ることができ、電池のサイクル寿命を向上させ、内圧、内部抵抗の上昇を抑制することができる。また、親水化処理による不織布の強力劣化を抑制することができる。より好ましい分割後の繊度の下限は、0.03dtex以上である。より好ましい分割後の繊度の上限は、0.4dtex以下である。
【0020】
上記を満たす分割型複合繊維としては、例えば、図2に示すような第1成分2と第2成分3とからなる分割型複合繊維の繊維断面が中空部分4を有するもの、図3に示すような第1成分2と第2成分3とからなる分割型複合繊維の繊維断面がC型断面のもの等が挙げられる。なかでも、繊維断面において複数成分のうち少なくとも1成分は2個以上に区分されており、各成分は各々が繊維断面の構成単位となっており、各構成単位は互いに異なる成分の構成単位と隣接し、且つ全ての各構成単位はその1部を繊維表面に露出しており、その中心部に空間を有している構造からなる中空分割型複合繊維であることが好ましい。中空分割型複合繊維によれば、従来の図4(a)に示すオレンジ状、あるいは図4(b)に示す多層バイメタル状の繊維断面の分割型複合繊維に比べ、分割性に優れており、湿式抄紙ウェブ作製時の離解処理、水流交絡処理、およびプレス処理のうち少なくとも1つの処理により容易に分割させることができ、特に好ましい。前記中空分割型複合繊維の最も好ましい分割処理は、離解処理および水流交絡処理から選ばれる少なくとも1処理を施した後、プレス処理を施すことである。また、分割型複合繊維の分割数は、分割発現後の極細繊維の断面形状や紡糸性を考慮すると、4〜20であることが好ましい。
【0021】
前記分割型複合繊維を分割発現させることにより得られる極細繊維の形状としては、図3または図4に示すように、略台形形状における4つの角を直線で結び四角形を作成したとき、辺の長さの最も短いものを短辺5とし、辺の長さの最も長いものを長辺6とし、短辺5と長辺6との比(短辺/長辺)は、0.1以上、0.9以下であることが好ましい。より好ましい短辺/長辺の比の下限は、0.2以上である。より好ましい短辺/長辺の比の上限は、0.6以下である。短辺/長辺の比が0.1未満であると、分割型複合繊維を構成する一方の成分が他方の成分にほとんど被覆されたようになり、分割性に劣ったり、繊維断面形状が従来のオレンジ型分割型複合繊維を分割させた楔形形状、あるいは多重バイメタル型分割型複合繊維を分割させた略長方形形状に近くなるため、繊維自体が不織布の進行方向に横たわり易い傾向にあるため、電極等のバリや充放電の繰り返しにより発生するデンドライドなど異物によるセパレータを破損を抑制し、耐ショート性を向上するものの、不織布の厚み方向への連続孔が少なくなり、電解液及びガス通過性が得られない。短辺/長辺の比が0.9を超えると、繊維断面が正方形に近づくので、略台形形状の極細繊維に比べ、繊維の比表面積が減少し、後述する親水化処理による改質度合いに劣る傾向である。なお、辺の長さは、電子顕微鏡を用い、500倍以上に拡大して確認することができる。
【0022】
前記分割型複合繊維に用いられる複数成分の異なるポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリメチルペンテン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、エチレン-ビニルアルコール系樹脂などの重合体あるいは共重合体を挙げることができる。特には、融点が100℃以上、好ましくは110℃以上のポリオレフィン系樹脂を用いると、耐熱性の面で優れ都合が良い。
【0023】
前記ポリメチルペンテン系樹脂としては、4−メチルペンテン−1と例えばエチレン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デカン−1、テトラデカン−1、オクタデカン−1等の炭素数2〜20、好ましくは8〜18のα−オレフィンの1種または2種との共重合体が挙げられ、通常4−メチルペンテン−1を85モル%以上含んでいれば良い。
【0024】
前記ポリプロピレン系樹脂としては、ホモポリプロピレン、エチレン含有量が1〜20mol%のエチレン-プロピレン共重合体などの炭素数2〜8のα−オレフィンとプロピレンとの共重合体などが挙げられる。ASTM−D−1238(230℃、21.18N)に準ずるメルトフローレート(MFR)が5g/10min以上、60g/10min以下の樹脂を用いると、紡糸性に優れ都合がよい。より好ましいMFRの下限は10g/10min以上である。より好ましいMFRの上限は40g/10min以下である。
【0025】
前記ポリエチレン系樹脂としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を用いたポリエチレンなどが挙げられるが、高密度ポリエチレンが不織布強力、耐突き刺し性、あるいは電池内部での温度上昇への対応力の点で好ましい。ASTM−D−1238(190℃、21.18N)に準ずるメルトフローレート(MFR)が5g/10min以上、60g/10min以下の樹脂を用いると、紡糸性に優れ都合がよい。より好ましいMFRの下限は10g/10min以上である。より好ましいMFRの上限は40g/10min以下である。
【0026】
前記エチレン-ビニルアルコール系樹脂としては、エチレン含有量が30mol%以上、70mol%以下であることが好ましい。より好ましいエチレン含有量は、35mol%以上である。より好ましいエチレン含有量は、50mol%以下である。エチレン含有量が30mol%未満であると、繊維製造時の延伸性に劣り、エチレン含有量が70mol%を超えると、繊維自体の親水性に劣るからである。ASTM−D−1238(210℃、21.18N)に準ずるメルトフローレート(MFR)が1g/10min以上、50g/10min以下の樹脂を用いると、紡糸性に優れ都合がよい。より好ましいMFRの下限は10g/10min以上である。
より好ましいMFRの上限は30g/10min以下である。
【0027】
前記ポリオレフィン系樹脂を組み合わせとしては、ポリ4−メチルペンテン−1/ポリプロピレン、ポリ4−メチルペンテン−1/高密度ポリエチレン、ポリプロピレン/高密度ポリエチレン、ポリプロピレン/エチレン-ビニルアルコール共重合体が挙げられる。なかでも、ポリ4−メチルペンテン−1/ポリプロピレン、ポリプロピレン/高密度ポリエチレンの組み合わせが、後述するスルホン化処理において高度にスルホン化できるとともにスルホン化後の繊維強度の低下を極力抑えることができ好ましい。また、前記ポリオレフィン系樹脂には、分割促進剤、滑剤、核剤などを必要に応じて添加してもよい。また、前記分割型複合繊維の各成分の容積比率も、特に限定するものではないが、1つの成分を少なくとも2分割できるだけの量があればよく、例えば2成分なら8/2〜2/8、好ましくは6/4〜4/6である。
【0028】
前記中空分割型複合繊維における繊維断面中央部分の中空率は、特に限定されないが、5〜35vol.%であることが好ましい。より好ましくは10〜30vol.%であり、さらに好ましくは15〜25vol.%である。中空率が5vol.%未満であると弱い物理的衝撃での分割性に劣り、セパレータ材料としての十分な電解液保持性、緻密性、及び耐ショート性が得られない。中空率が35vol.%を超えると、分割型複合繊維の生産性の点から困難となる。
【0029】
例えば、前記中空分割型複合繊維は、以下の方法で製造することができる。前記2成分は公知の溶融紡糸機で、中空分割型複合ノズルを用いて溶融紡糸することができる。このとき中空分割型複合繊維の中空率、分割後の極細繊維の繊維断面形状、及び分割性を考慮し、それぞれの樹脂の溶融粘度を押出機のせん断力や紡糸温度などを調整して、繊維断面において中空率が小さくなったり、1方の成分が他成分を巻き込んだりしないようにセクションを調整することが好ましい。次いで、紡糸フィラメント(未延伸糸)は、必要に応じて延伸され、熱媒中にて80〜150℃、延伸倍率1.5〜10倍程度の条件で延伸される。
【0030】
得られた延伸フィラメントは、必要に応じて繊維処理剤が付与され、捲縮付与処理が施され、所定の繊維長に切断されて得られる。繊維長は、得ようとする繊維ウェブの形態によって調整するとよいが、特に後述する湿式抄紙法による繊維ウェブを用いることが好ましく、2mm以上、20mm以下とすることが好ましい。さらに、不織布形成時の抄紙性、地合いの確保、分割型複合繊維の離解機による分割性などを考慮すると、繊維長の下限は3mm以上であることがより好ましい。繊維長の上限は10mm以下とすることがより好ましい。
【0031】
本発明のセパレータ材料における前記分割型複合繊維の含有量は、5mass%以上、75mass%以下である。より好ましい含有量の下限は、20mass%以上である。より好ましい含有量の上限は、50mass%以下である。分割型複合繊維の含有量が5mass%未満であると、繊維間空隙によって得られる不織布の平均孔径が大きくなり緻密性が損なわれるので、セパレータ材料として耐ショート性が劣る傾向にある。分割型複合繊維の含有量が75mass%を超えると、湿式抄紙工程のスラリー調製時の離解処理において、未分割の分割型複合繊維がスラリー表面に浮遊して(浮き種現象)工程性に劣るだけでなく、分割し発現した極細繊維同士および極細繊維と他の繊維とが絡みつき、ファイバーボール現象を引き起こしたりして、地合の均一な不織布が得られないばかりか、必要以上に緻密な不織布となるため、電池内部での充放電時に電解液及びガスの通過性が悪くなり、内圧、内部抵抗が上昇しサイクル寿命が悪くなる傾向となる。
【0032】
次に、前記分割型複合繊維以外に含有する他のポリオレフィン系繊維としては、繊度を0.1dtex以上、5dtex以下とするものが用いられる。より好ましい繊度の下限は0.4dtex以上である。より好ましい繊度の上限は2dtex以下である。繊度が0.1dtex未満であると、溶融紡糸での繊維化が困難となり、湿式抄紙工程での離解時に単繊維が切断したり、ファイバーボールとなったり工程性に劣る傾向となる。繊度が5dtexを超えると、不織布の緻密性が損なわれ、電池に組み込んだときのショート率が高くなる傾向となる。
【0033】
前記分割型複合繊維における分割発現した略台形形状の繊維断面を有する極細繊維の繊度をD1とし、他のポリオレフィン系繊維を構成する繊維群のうち最も繊度の大きいポリオレフィン繊維の繊度をD2としたとき、D2とDlとの比(D2/D1)が4以上、60以下の範囲を満たすことが好ましい。より好ましいD2/D1の下限は8以上である。より好ましいD2/D1の上限は30以下である。本発明によれば、不織布が極細繊維で構成しているため、不織布に緻密な内部空間を得ることができるが電解液及びガス通過性が低下する恐れのある場合に、略台形形状の繊維断面を有する極細繊維と他のポリオレフィン系繊維との間に所望の繊度差を設けることにより、極細繊維間に適度な空間を確保することができ、優れた電解液及びガス通過性、及び保液性を得ることができる。D2とD1との比(D2/D1)が4未満であると、不織布自体が緻密になりすぎて極細繊維間に適度な空間を確保することができず、電解液及びガス通過性、あるいは保液性を調整することが困難となる恐れがある。D2とD1との比(D2/D1)が60を超えると、不織布の内部空聞の大きさに隔たりを生じる恐れがあり、安定した電解液及びガス通過性が得にくい恐れがあるだけでなく、極細繊維の繊度が小さくなりすぎた場合、湿式抄紙時にファイバーボールを形成する恐れがあり、逆にポリオレフィン系繊維の繊度が大きくなりすぎた場合、電池に組み込んだ際にショートを引き起こす恐れがある。
【0034】
他のポリオレフィン系繊維として、分割型複合繊維を構成する成分の融点よりも10℃以上低い融点を持つポリオレフィン系樹脂を1成分とし、前記1成分が少なくとも繊維表面の20%を占める熱接着性繊維を含有すると、不織布の引張強力を向上、あるいは異物に対する耐突き刺し性を向上させることができ、しかも繊度の異なった繊維で不織布が形成されるので、繊維間空隙のランダム度合いが向上するとともに、不織布の緻密性をも維持することができ、好ましい。熱接着性繊維としては、前記分割型複合繊維を構成する樹脂が実質的に溶融しない温度で溶融可能なポリオレフィン系樹脂を採用すればよく、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1−プロピレン共重合体、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体などが挙げられ、その繊維形態としては、単一形態、鞘芯型、偏心鞘芯型、並列型、分割型、海島型などの複合形態、形状も円形、異形、中空などいずれであってもよい。なかでも、鞘成分を分割型複合繊維を構成する樹脂が実質的に溶融しない温度で溶融可能な低融点ポリオレフィン系樹脂とし、芯成分を鞘成分の融点より10℃以上高い融点を有する高融点ポリオレフィン系樹脂とした繊維表面を鞘成分で完全に覆った鞘芯型複合繊維が好ましく、具体的には、エチレン−プロピレン共重合体/ポリプロピレン、高密度ポリエチレン/ポリプロピレン、低密度ポリエチレン/ポリプロピレンの組み合わせが挙げられ、高密度ポリエチレン/ポリプロピレンの組み合わせが熱接着強力に優れ、好ましい。なお、融点はJIS−K−7122(DSC法)に準じ測定したものをいう。
【0035】
前記ポリオレフィン系熱接着性繊維の繊度としては、0.4dtex以上、5dtex以下であることが好ましい。繊度が0.4dtex未満であると、接着点が増えすぎて繊維間空隙を閉塞してしまう恐れがあり、繊度が5dtexを超えると、繊維間空隙が大きくなりすぎ、電解液保持性、電池特性の低下を引き起こす恐れがあるからである。また、繊維長としては、3mm以上、25mm以下のものを用いることが好ましい。
【0036】
前記熱接着性繊維以外にも、電極等のバリやデントライドなど異物によるショートを抑制するという観点から、繊維強度が4cN/dtex以上の高強度ポリオレフィン系繊維を含有させることが好ましく、繊維強度が7cN/dtex以上の高強度ポリオレフィン系繊維を含有させることがより好ましい。繊維強度を4cN/dtex以上とすることにより、不織布の耐突き刺し性および引張強さが向上させることができる。前記繊維強度を満たすポリオレフィン系繊維としては、ポリプロピレン、超高分子量ポリエチレンなどが挙げられる。前記高強度ポリオレフィン系繊維の繊度としては、0.1dtex以上、1.5dtex以下であることが好ましい。繊度が0.1dtex未満であると、溶融紡糸での繊維化が困難となり、湿式抄紙工程での離解時に単繊維が切断したり、ファイバーボールとなったり工程性に劣る傾向となる。繊度が1.5dtexを超えると、繊維間空隙が大きくなりすぎ、電解液保持性、電池特性の低下を引き起こす恐れがあるからである。前記高強度ポリオレフィン系繊維の繊維形態としては、繊維強度を満たしていれば単一形態、複合形態、形状も円形、異形、中空などいずれであってもよい。また、繊維長としては、3mm以上、25mm以下のものを用いることが好ましい。
【0037】
前記他のポリオレフィン系繊維の含有量は、95mass%以下、25mass%以上である。より好ましい含有量の上限は、80mass%以下である。より好ましい含有量の下限は、50mass%以上である。他のポリオレフィン系繊維の含有量が95mass%を超えると、略台形形状を有する極細繊維の含有量が少なくなるので、繊維間空隙が大きくなり過ぎ、電解液保持性および電池特性の低下を引き起こす恐れがある。含有量が25mass%未満であると、略台形形状を有する極細繊維の含有量が多くなるので、必要以上に緻密な不織布となり、電池内部での充放電時に電解液及びガスの通過性が悪くなり、内圧、内部抵抗が上昇しサイクル寿命が低下する恐れがある。
【0038】
また、他のポリオレフィン系繊維としては、ポリオレフィン系熱接着性繊維または高強度ポリオレフィン系繊維の単独であってもよいが、併用するとセパレータ材料として縦方向(機械方向)及び横方向(幅方向)の引張強力、破断伸度を所望の範囲で得ることができ、好ましい。熱接着性繊維と高強度ポリオレフィン系繊維との混合比(熱接着性繊維/高強度ポリオレフィン系繊維)は、1/10以上、10/1以下であることが好ましい。より好ましい混合比の下限は、1/2以上である。より好ましい混合比の上限は、5/1以下である。ポリオレフィン系熱接着性繊維の割合が多くなると、接着点が多くなり過ぎ、繊維間空隙を閉塞してしまう恐れがあり、ポリオレフィン系熱接着性繊維の割合が少なくなると、不織布縦方向の引張強力が低下し、電池作製時の巻回性に劣る傾向にある。
【0039】
前記湿式不織布は、以下の方法で製造することができる。まず、前記繊維からなる繊維ウェブの形態としては、湿式抄紙法による湿式抄紙ウェブが不織布の緻密性や均一性、分割型複合繊維の分割性などの観点で用いられる。そして、湿式抄紙法によれば前記分割型複合繊維を含有する水分散スラリーを調整する際に、離解機を用いて分割型複合繊維の少なくとも一部を分割させて、繊度0.5dtex未満の極細繊維を発現させることができる。
前記離解機としては、パルパー、チェスト、リファイナー等が挙げられる。なかでも、パルパーが撹拌時間、回転数で制御することによって分割型複合繊維の分割性を調整することができ、好ましい。湿式抄紙段階での分割率は、50%以上、90%以下であることが好ましい。分割率が50%未満であると、最終的に得られる不織布全体の緻密性が損なわれ、後述する親水化処理において均一な処理が困難となる。特に中空分割型複合繊維であれば、未分割の繊維がスラリーに大量に浮遊するため、抄紙工程性にも劣る。分割率が90%を超えると、分割が促進され過ぎて、ファイバーボールとなり易く、均一な不織布が得られない恐れがある。
【0040】
湿式抄紙法により得られた湿式抄紙ウェブは、シリンダードライヤーなどの熱処理機を用いて乾燥して不織布となす。このとき、構成繊維の一部を溶融させて接着させると、不織布強力が向上し、取り扱い性に優れ、好ましい。
【0041】
次いで、前記不織布を形成した後、必要に応じて水流交絡処理が施される。水流交絡処理を施すことにより、未分割の分割型複合繊維を分割させて極細繊維を発現させるとともに繊維同士の交絡を向上させることができる。水流交絡処理は、孔径0.05〜0.5mmのオリフィスが0.5〜1.5mmの間隔で設けられたノズルから、水圧10MPa未満の柱状水流を不織布の表裏にそれぞれ1回以上噴射するとよい。水圧が10MPaを超えると、ウォーターマークが形成される恐れがある。得られた交絡不織布は、乾燥と同時に熱接着性繊維の低融点成分を軟化、溶融させて構成繊維同士を熱接着させるとよい。
【0042】
次いで、40℃より高く、不織布を構成する繊維の溶融する温度より30℃以上低い温度の1対のプレス機を用いて、前記不織布を厚みが50μm以上、250μm以下となるようにプレスされることが好ましい。かかる処理を施すことにより、未分割の分割型複合繊維を分割させて極細繊維を発現させるとともに所望の厚みに調整することができる。1対のプレス機としては、ロール型、平板型などが挙げられるが、生産性を考慮すると平ロール型のカレンダー加工機を用いることが好ましい。より好ましい加工温度の下限は、50℃より高い温度である。より好ましい加工温度の上限は、不織布を構成する繊維の溶融する温度より50℃以上低い温度である。加工温度が低すぎると、不織布の幅方向で厚み斑が生じたり、加工後不織布の厚みが復元する(厚み回復)現象を引き起こしたりする恐れがある。加工温度が構成繊維の溶融する温度より30℃低い温度を超えると、不織布表面の繊維間空隙が閉塞され、電解液及びガス通過性を低下させる恐れがあるだけでなく、後述するスルホン化処理などの親水化処理により付与された親水基の劣化して、減衰する恐れがある。
【0043】
また、プレス処理における線圧は、150N/cm以上、1500N/cm以下であることが好ましい。より好ましい線圧の下限は、200N/cmである。さらに好ましい線圧の下限は、300N/cmである。より好ましい線圧の上限は、1000N/cmである。さらに好ましい線圧の上限は、800N/cmである。線圧が150N/cm未満であると、厚み加工が不安定になる恐れがあり、線圧が1500N/cmを超えると、不織布表面がフィルム化し易い傾向となり、ガス及び電解液通過性に支障をきたす恐れがある。
【0044】
このようにして得られた湿式不織布における分割型複合繊維の分割率は、80%以上であることが好ましい。より好ましくは、85%以上である。分割率が80%未満であると、未分割の分割型複合繊維が多数存在することとなり、繊維間空隙が大きく、電解液の保持性、電池特性の低下を引き起こす恐れがある。
【0045】
さらに、不織布の厚みは、50μm以上、250μm以下であることが好ましく、より好ましい厚みの下限は、80μm以上である。より好ましい厚みの上限は、150μm以下である。厚みが50μm未満とする場合、例えば目付の大きい不織布から得ようとすると、電解液及びガス通過性が悪くなり、内部抵抗、内圧が上昇する傾向にある。目付の小さい不織布から得ようとすると、耐ショート性に劣るだけでなく、不織布の伸度が大きくなり厚み加工時の工程性や電池組み込み時での工程性に劣る。厚みが250μmを超えると、電極間距離が大きくなり、十分な充放電特性が得られなくなるからである。
【0046】
さらに、前記プレス処理を施す前に不織布に親水化処理を施してもよい。親水化処理方法としては、例えば、スルホン化処理、コロナ放電やプラズマ放電などの放電処理、グラフト重合処理、フッ素ガス処理などが挙げられるが、特にスルホン化処理が電池の自己放電を抑制するのに寄与し、好ましい。スルホン化処理は、繊維表面にスルホン基を導入する表面処理であって、無水硫酸処理、発煙硫酸処理、フッ素/亜硫酸ガス処理、熱濃硫酸処理などで特に限定するものではない。また、スルホン化処理のみで、初期の電解液の親和性が不十分であれば、フッ素ガス処理、コロナ放電処理、界面活性剤処理、オゾンガス処理などの他の親水化処理をスルホン化処理前後に施してもよい。
【0047】
かくして得られた本発明のセパレータ材料は、目付が20〜70g/m2であることが好ましく、より好ましくは30〜60g/m2の範囲である。目付が20g/m2未満であると、所望の耐ショート性、緻密性を得るのが困難になり、70g/m2を超えると、通気度が小さくなり内部抵抗、内圧が上昇してしまう傾向にある。
【0048】
以下、本発明のセパレータ材料の製造方法における具体的な1例を示す。まず、前記中空分割型複合繊維と、鞘成分を低融点オレフィン系重合体として、芯成分を高融点オレフィン系重合体とした熱接着性複合繊維と、必要に応じて高強度ポリオレフィン系繊維とを所望の範囲で混合して、0.01〜0.6mass%の濃度になるように水に分散させ、水分散スラリーを調製する。そして、前記中空分割型複合繊維は、弱い衝撃力においても分割性に優れているため、スラリー調整時にパルパーなど離解機を用いて分割させる。次いで、水分散スラリーは、短網式、円網式、長網式、あるいはいずれかを組み合わせた湿式抄紙機を用いて湿式抄紙される。次いで、含水状態の湿式抄紙ウェブをシリンダードライヤーなどの熱処理機を用いて、乾燥と同時に熱接着性複合繊維の鞘成分を溶融させて熱接着処理を施した後、ワインダーで紙管に巻き取り、目付が20〜70g/m2の不織布を得る。このとき分割型複合繊維の分割率が50%未満であれば、さらに水流交絡処理を施して分割率を向上させることができる。
【0049】
次いで、前記不織布には、スルホン化処理が施される。例えば、無水硫酸処理であれば、10%以下の低濃度の無水硫酸ガス雰囲気下に不織布を通過させ、表面の残留硫酸成分をアルカリ溶液中で中和処理し、温水洗浄、乾燥させて処理するとよい。フッ素/亜硫酸ガス処理であれば、低濃度のフッ素、亜硫酸ガスの混合ガス中に通過させ、同じくアルカリ中和、温水洗浄、乾燥させて処理するとよい。また、初期の電解液の親和性を高めるためスルホン化処理前後に他の親水化処理を施してもよい。例えば、界面活性剤処理であればノニオン系活性剤の溶液中に不織布を浸漬したり、この溶液を不織布に塗布して付着させるとよい。
【0050】
しかる処理を施した後、40℃より高く、構成する繊維が溶融する温度より30℃以上低い温度でカレンダーロール処理を施して、厚みを50μm以上、250μm以下となるように線圧を150N/cm以上1500N/cm以下の範囲で加圧し調整するとともに、不織布中に未分割の分割型複合繊維が残存していれば、同時に分割させて本発明のセパレータ材料が得られる。
【0051】
【実施例】
以下、本発明の具体例を実施例により説明する。なお、各種性能は以下の方法により測定した。
【0052】
[厚み]
175kPa荷重(JIS−B−7502に準じたマイクロメーターによる測定)により、3枚の試料のそれぞれ異なる10箇所で厚みを測定し、計30箇所の平均値を求めた。
【0053】
[通気度]
フラジール型試験機を用いて、JIS−L−1096に準じて測定した。
【0054】
[円筒型密閉ニッケル水素電池の製造]
負極は、水素吸蔵合金、カルボニルニッケル、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)に水を加え混練りしスラリーを調整した。このスラリーをニッケルメッキしたパンチングメタルに浸漬塗りした後80℃で乾燥し、加圧成型して水素吸蔵合金負極を作成した。正極は、公知の焼結式ニッケル極を使用した。上記の負極、正極間に各セパレータを挟み電槽缶に挿入し、電解液を注液することで、円筒形密閉ニッケル水素電池を作成した。
【0055】
[内部抵抗]
3225ミリオーム計(日置電気(株)製)を使用し、周波数1KHzのインピーダンス抵抗で円筒形密閉ニッケル水素電池の抵抗値を測定した。
【0056】
[サイクル寿命]
前記作成した円筒型密閉ニッケル水素電池を、充電0.1C率で12時間、休止0.5時間、放電0.1C率で終止電圧1.0Vとし、10サイクル充放電を繰返し、電池初期活性を行った。初期活性を行った。
【0057】
次いで、円筒型密閉ニッケル水素電池を、充電1.0C率で、1.1時間、休止1.0時間、放電1.0C率(終止電圧1.0V)で理論容量に対する利用率が80%以下になったときのサイクル数を求めた。充放電は25℃で行った。
【0058】
[実施例1]
4−ポリメチルペンテン−1を第1成分、MFR32の結晶性ポリプロピレンを第2成分として、紡糸温度を第1成分を300℃、第2成分を260℃、引取速度600m/minで溶融紡糸し、未延伸繊度5.5dtexの中空未延伸糸フィラメントを得た。その中空未延伸糸フィラメントを延伸温度110℃、延伸倍率3.5倍で繊度1.8dtex、分割後繊度約0.23dtex、繊維長6mm、中空率22.2%、短辺/長辺の比が約0.47の中空8分割型複合繊維を得た(図1参照)。
【0059】
さらに、ポリオレフィン系熱接着性繊維として、芯成分を結晶性ポリプロピレン、鞘成分を高密度ポリエチレンとした繊度2.2dtex、繊維長6mm、鞘成分の融点132℃の複合繊維(大和紡績(株)製、NBF(H))を準備し、高強度ポリオレフィン系繊維として、繊度1.1dtex、繊維長10mm、繊維強度8cN/dtexのポリプロピレン繊維(大和紡績(株)製、PZ)を準備し、中空分割型複合繊維40mass%、熱接着性繊維40mass%、高強度ポリオレフィン系繊維20mass%の混合比とした。なお、前記分割型複合繊維における分割後の繊度をD1とし、ポリオレフィン系繊維を構成する繊維群のうち最も繊度の大きいポリオレフィン系熱接着性繊維の繊度をD2としたときD2とD1との比(D2/D1)は2.2/0.23=9.6であった。
【0060】
そして、前記3繊維を混合して、0.5mass%の濃度になるように水分散スラリーを調製し、パルパーを用い撹拌時間60min、回転数1000rpmで分割型複合繊維の分割処理を施した。得られた水分散スラリーを短網式湿式抄紙機及び円網湿式抄紙機を用いて抄き合わせで湿式抄紙して湿式抄紙ウェブを作製し、シリンダードライヤーを用いて135℃で乾燥とともに、熱接着性複合繊維の鞘成分を溶融させて構成繊維同士を接着させ、目付50g/m2の不織布を得た。しかるのち、孔径0.1mmのオリフィスが0.6mmの間隔で設けられたノズルから水圧6MPaの柱状水流をそれぞれ3回ずつ噴射して、未分割の中空分割型複合繊維を分割させるとともに繊維同士を交絡させ、次いでシリンダードライヤーを用いて135℃で乾燥とともに、熱接着性複合繊維の鞘成分を溶融させて構成繊維同士を接着させ、目付50g/m2の湿式不織布を得た。得られた湿式不織布は、分割型複合繊維は90%が分割して略台形形状の極細繊維が発現していた。なお分割率は、不織布の長手方向が断面となるように束ねて1mm径の穴のあいた金属プレートに通し、電子顕微鏡を用いて400倍に拡大して、分割された繊維の割合を算出して求めた。
【0061】
得られた湿式不織布を無水硫酸ガス雰囲気下でスルホン化処理を施し、水酸化ナトリウム5%溶液で中和、60℃の温水で洗浄後、70℃のドラム式乾燥機で乾燥後、ワインダーで巻とってスルホン化不織布を得た。さらに得られたスルホン化不織布をロール温度60℃、線圧650N/cmのカレンダーロールを用いてカレンダー処理を施して、厚みを調整した。得られた不織布の両面にそれぞれ4回ずつ、放電量1.0kw・min/m2でコロナ放電処理を施し(総放電量8kw・min/m2)、目付53g/m2、厚み123μm、通気度15ccsのセパレータ材料を得た。得られたセパレータの分割率は95%であった。
【0062】
[実施例2]
MFR20の高密度ポリエチレンを第1成分、MFR32の結晶性ポリプロピレンを第2成分として、紡糸温度を第1成分を260℃、第2成分を280℃、引取速度340m/minで溶融紡糸し、未延伸繊度10dtexの中空未延伸糸フィラメントを得た。その中空未延伸糸フィラメントを延伸温度95℃、延伸倍率6倍で繊度1.7dtex、分割後繊度約0.1dtex、繊維長6mm、中空率19.8%、短辺/長辺の比が約0.32の中空16分割型複合繊維を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、目付52g/m2、厚み119μm、通気度13ccsのセパレータ材料を得た。なお、前記分割型複合繊維における分割後の繊度をD1とし、ポリオレフィン系繊維を構成する繊維群のうち最も繊度の大きいポリオレフィン系熱接着性繊維の繊度をD2としたとき、D2とD1との比(D2/D1)は2.2/0.1=22であった。湿式抄紙後の分割型複合繊維は、65%が分割して略台形形状の極細繊維が発現していた。得られたセパレータの分割率は95%であった。
【0063】
[実施例3]
水流交絡処理を施さなかった以外は、実施例1と同様の方法で目付53g/m2、厚み123μm、通気度17ccsのセパレータ材料を得た。得られたセパレータの分割率は95%であった。
【0064】
[実施例4]
水流交絡処理を施さなかった以外は、実施例2と同様の方法で目付52g/m2、厚み119μm、通気度15ccsのセパレータ材料を得た。得られたセパレータの分割率は95%であった。
【0065】
[比較例1]
実施例1の中空分割型複合繊維の混抄率を80mass%とし、ポリオレフィン系熱接着繊維を20mass%の混抄率とした以外は、実施例1と同様の方法で、目付52g/m2、厚み120μm、通気度13ccsのセパレータ材料を得た。得られたセパレータの分割率は90%であった。
【0066】
[比較例2]
実施例1の中空分割型複合繊維の代わりに、分割後の極細繊維の断面形状が楔形を形成する繊度1.8dtex、分割後繊度約0.23dtex、繊維長6mmのオレンジ状分割型複合繊維(大和紡績(株)製、DF−3)を用い、パルパーでの撹拌時間を10minとした以外は、実施例3と同様の方法で、目付52g/m2、厚み120μm、通気度23ccsのセパレータ材料を得た。得られた湿式不織布は、分割型複合繊維は約20%が分割して極細繊維が発現していた。また、セパレータの分割率は30%であった。
【0067】
[比較例3]
湿式抄紙ウェブに孔径0.1mmのオリフィスが0.6mmの間隔で設けられたノズルから水圧13MPaの柱状水流をそれぞれ3回ずつ噴射して水流交絡処理を施した以外は比較例2と同様の方法で、目付51g/m2、厚み124μm、通気度18ccsのセパレータ材料を得た。得られた交絡不織布は、分割型複合繊維は約80%が分割して極細繊維が発現していた。また、セパレータの分割率は85%であった。
【0068】
実施例1〜4及び比較例1〜3のセパレータ材料を密閉型円筒型ニッケル水素電池に組み込み、アルカリ蓄電池を得た。それらの測定結果を表1に示す。
【0069】
【表1】
Figure 0004384391
【0070】
実施例1〜4において、分割後繊度が0.5dtex未満であり、分割後の繊維断面形状が略台形の形状を有する中空分割型複合繊維の含有量を40mass%とし、他のポリオレフィン系繊維として、繊度が2.2dtexの結晶性ポリプロピレン/高密度ポリエチレンの熱接着性複合繊維と、繊度が1.1dtexの繊維強度8cN/dtex以上の高強度ポリプロピレン繊維を用いたことにより、比較例1〜3のセパレータ材料に比べ、同程度の通気度であっても電池内部での電解液及びガスの通過性が優れているので、内部抵抗が低く、サイクル寿命に優れたセパレータ材料が得られた。比較例1では、中空分割型複合繊維の含有量が80mass%であったため、不織布が緻密になり過ぎ、内部抵抗が高く、サイクル寿命も不十分であった。また比較例2では、水流交絡処理を施していないので、通気度は確保されるものの、分割型複合繊維の分割性に劣り不織布全体の平均繊度が大きくなっていたため、スルホン化処理される繊維の有効面積が少なくなり、内部抵抗が高く、サイクル寿命も不十分であった。比較例3では、水流交絡処理を施しているので、分割率は向上しているものの、分割後の1成分の断面形状が楔型であるため、電池内部での電解液及びガスの通過性が悪くなり、初期の内部抵抗が高く、サイクル寿命が不十分であった。さらに、不織布の表面部分が高圧水流によるウォーターマークによる貫通孔が発生しており、均一な不織布が得られず、引張強力も低下していた。不織布の緻密性が損なわれ、サイクル寿命が不十分となった。
【0071】
【発明の効果】
本発明のセパレータ材料は、湿式抄紙ウェブ作製時の離解処理におけるファイバーボール現象を引き起こすことなく分割処理することができ工程性に優れ、不織布の緻密性および地合の均一性に優れるとともに、電解液やガスの通過を阻害することがなく、保液性にも優れているので、高い耐ショート性を有しつつ、電池内部での内部抵抗、内圧の抑制を可能にし、長期の充放電サイクル寿命を有するセパレータ材料を得ることができる。
【0072】
前記分割型複合繊維として繊維断面の中央部が中空部分である中空分割型複合繊維を用いることにより、湿式抄紙ウェブ作製時の離解処理、水流交絡処理、およびプレス処理のうち少なくとも1つの処理により容易に分割させることができる。
【0073】
そして、本発明のセパレータ材料は、アルカリ二次電池、リチウムイオン二次電池、あるいは電気二重層キャパシタ、コンデンサーなどの電気素子、あるいはイオン交換セパレータ(イオンキャッチャー)に用いられるセパレータとして好適であり、特にニッケル−カドミウム電池、ニッケル−亜鉛電池、ニッケル−水素電池等のアルカリ二次電池用途に好適であり、本発明のセパレータ材料を組み込んだ電池は、内部抵抗が低く、充放電時におけるサイクル寿命が長いので、長期間安定した電池性能を与えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる極細繊維の繊維断面の一例を示す。
【図2】本発明に用いられる分割型複合繊維の繊維断面の一例を示す。
【図3】本発明に用いられる分割型複合繊維の繊維断面の一例を示す。
【図4】(a)〜(b)は従来の分割型複合繊維の繊維断面の一例を示す。
【符号の説明】
1 極細繊維
2 第1成分
3 第2成分
4 中空部分
5 短辺
6 長辺

Claims (6)

  1. 複数成分の異なるポリオレフィン系樹脂で構成された繊維長2mm以上、20mm以下の範囲からなる分割型複合繊維5mass%以上75mass%以下の範囲と、繊度を0.1dtex以上5dtex以下の範囲とし、繊維長3mm以上25mm以下の範囲からなる他のポリオレフィン系繊維95mass%以下25mass%以上の範囲で含有する繊維ウェブを湿式抄紙して得られる湿式不織布に親水化処理する製造方法であって、
    湿式抄紙前に離解処理する工程、および湿式抄紙後に水流交絡処理する工程から選ばれる少なくとも1つの工程を施した後、
    親水化処理を施し、
    その後、50℃より高く、前記構成繊維の溶融する温度より50℃以上低い温度の一対のカレンダーロールを用いて、前記不織布を線圧150N/cm以上1500N/cm以下の範囲で加圧するカレンダーロール処理を施して、前記分割型複合繊維のうち少なくとも一部の繊維を分割させて略台形形状の繊維断面を有する繊度0.5dtex未満の極細繊維を形成することを特徴とするセパレータ材料の製造方法。
  2. 分割型複合繊維が、繊維断面の中央部が中空部分である中空分割型複合繊維である請求項1記載のセパレータ材料の製造方法。
  3. ポリオレフィン系樹脂が、ポリメチルペンテン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、およびエチレン−ビニルアルコール系樹脂から選ばれた異なる2成分である請求項1または2に記載のセパレータ材料の製造方法。
  4. 他のポリオレフィン系繊維が、分割型複合繊維を構成する成分の融点よりも10℃以上低い融点を持つポリオレフィン系樹脂を1成分とし、前記1成分が少なくとも繊維表面の20%を占める熱接着性繊維を含有する請求項1〜3のいずれかに記載のセパレータ材料の製造方法。
  5. 親水化処理が、スルホン化処理である請求項1〜4のいずれかに記載のセパレータ材料の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法で得られたセパレータ材料を組み込んだ電池。
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