JP4382894B2 - 視野移動内視鏡システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡下の手術中に体腔内に挿入された処置具の移動に追従して内視鏡の視野を変更することができる視野移動内視鏡システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、 処置具と内視鏡とをそれぞれ別個に患者の体腔内に挿入するとともに、体腔内に挿入した処置具の先端部分の画像を内視鏡の観察視野内に捕らえ、処置具による患部の処置状態を内視鏡によって観察しながらその処置作業を行なう内視鏡下外科手術が知られている。
【0003】
この手術において、術者は両手に処置具を持って処置を行なうため、助手が内視鏡を持つこととなる。この場合、助手は、手術のしやすい視野が得られるように、術者の指示にしたがって内視鏡の保持位置を変更している。しかし、この内視鏡の操作には習熟が必要であるため、なかなか術者の望む視野が得られず、手術が円滑に進行しないという問題がある。
【0004】
そのため、登録特許第2575586号は、内視鏡下の手術中に体腔内に挿入された処置具の移動に追従して内視鏡の視野を変更することができる視野移動内視鏡システムを開示している。具体的には、色マーカーが設けられた処置具で処置対象組織を指し示し、この時の画像中の色マーカーの位置を画像処理により検出し、検出位置に基づいて内視鏡を保持している電動マニピュレータを移動させて、色マーカーが画面中央に位置するように視野移動を行なうものである。
【0005】
また、これと略同様の技術が特開平9−28663号公報に開示されている。この公報に開示された内視鏡装置において、色マーカーの位置検出手段は登録特許第2575586号と同一であるが、視野移動手段は内視鏡像を撮像するTVカメラに備えられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来例では、視野移動を行なうために、色マーカーが設けられている専用の処置具が必要となる。しかし、各メーカーによって製造される処置具は多種多様であるため、これらの処置具に色マーカーを設けて専用化することは、コストの上昇を招く。また、複数のメーカーの異なる材質の処置具に色マーカーを設けることは、技術的な困難を伴う。したがって、簡易的な手段として、色の付いたテープを処置具の先端に貼り付けることも考えられるが、この場合には、腹腔内でテープが剥がれる可能性がある。
【0007】
本発明は前記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、視野移動を行なうための色マーカーを多種多様の処置具に簡単且つ固定的に設けることができ、これによって、体腔内に挿入された処置具の移動に追従して内視鏡の視野を変更することができる低コストな視野移動内視鏡システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、患者の体腔内に挿入される挿入部を有する内視鏡と、前記内視鏡の観察像を撮像する撮像手段と、前記内視鏡による観察像の変倍を行なう変倍光学系と、前記撮像手段の撮像範囲を移動させる撮像範囲移動手段と、前記変倍光学系を移動させる変倍光学系移動手段と、を備えた視野移動内視鏡システムにおいて、患者の体壁に穿刺されるトラカールを通じて体腔内に挿入される挿入部を有する処置具と、前記処置具の挿入部に対して着脱自在に被装されるとともに先端部に色マーカーが設けられ、かつ前記トラカールと一体に形成された外套部材と、前記撮像手段により撮像された信号に対して画像処理を行うことで前記外套部材の色マーカーの位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段によって検出された位置情報に基づいて前記撮像範囲移動手段及び前記変倍光学系移動手段を駆動する駆動手段と、を備えた視野移動制御手段と、前記変倍光学系移動手段及び前記撮像範囲移動手段に対して動作指令を行なう動作指令入力手段と、を具備することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0010】
図1〜図4は本発明の第1の実施形態を示している。図1の(a)に示されるように、本実施形態に係る視野移動内視鏡システムは、患者の体腔内を観察する例えば腹腔鏡等の直視型の硬性内視鏡1を有している。内視鏡1は、患者の体腔内に挿入される挿入部2と、この挿入部2の基端部に配設された接眼部3とを有している。また、内視鏡1には、挿入部2の先端面に図示しない対物レンズ、接眼部3に図示しない接眼レンズがそれぞれ配設されているとともに、挿入部2内には複数のリレーレンズ(図示せず)がそれぞれ適宜の間隔を存して前記対物レンズと前記接眼レンズとの間に並設されている。
【0011】
図1の(a)に示されるように、内視鏡1の挿入部2は、術中、例えば患者の腹壁部11に穿刺されたトラカール10aを介して(トラカール10a内に挿通されて)、 体腔内に挿入される。この場合、内視鏡1の挿入部2の接眼部3側は、多関節構造(本実施形態では3関節構造)の内視鏡保持具9によって移動可能に保持される。
【0012】
また、術中、処置具である鉗子12も、患者の腹壁部11に穿刺されたトラカール10bを介して、内視鏡1の挿入場所とは別の挿入場所から体腔内に挿入される。鉗子12は、体腔内に挿入される挿入部22と、挿入部22の先端部に配設された処置部21と、挿入部22の基端部に設けられたハンドル部23とを備えており、ハンドル部23の開閉操作に伴って処置部21が遠隔的に開閉されるようになっている。
【0013】
また、図2に詳しく示されるように、鉗子12の挿入部22には、先端に色マーカー14が設けられているアウターシース(外套部材)18が着脱自在に被嵌される。図1の(a)に示されるように被嵌された状態では、アウターシース18は鉗子12の処置部21の基端側まで延在する。鉗子12の挿入部22の径はメーカによらず標準の値があるため(5mm,10mm)、鉗子12の径に合わせたアウターシース18であれば、メーカや処置部21の種類( 把持・はさみ等)を問わずに、挿入部22に被嵌することができる。なお、本実施形態では、処置具として鉗子12が使用されているが、 ハサミ、レーザープローブ、縫合器、電気メス、持針器、超音波吸引器等を処置具として使用しても良い。
【0014】
内視鏡1の接眼部3には、内視鏡1の観察像の一部または全部を撮像するTVカメラ(視野移動カメラ)4が取付けられている。このTVカメラ4のケーシング内には、ズーム光学系(変倍光学系)5と、ズーム光学系5を構成するレンズを光軸方向に移動させてズームを行なう変倍光学系移動手段としてのズームレンズ駆動ユニット(アクチュエータ)6と、固体撮像素子であるCCD( 撮像手段)7と、CCD7を駆動する(CCD7による撮像範囲を移動させる)撮像範囲移動手段としてのCCD駆動ユニット(アクチュエータ)8とが配設されており、これによって、内視鏡1の接眼部3で得られる内視鏡1の観察像の一部または全部をズーム光学系5を介してCCD7で撮像できるようになっている。
【0015】
また、TVカメラ4には処置具追尾制御装置(視野移動制御手段)15が接続されている。この処置具追尾制御装置15には、鉗子12のハンドル部23に設けられた視野移動制御スイッチ(動作指令入力手段)13とカメラコントロールユニット16とがそれぞれ接続されている。また、カメラコントロールユニット16には表示モニタ17が接続されている。なお、視野移動制御スイッチ13には、図示しない処置具追尾スイッチとズームスイッチとが設けられている。
【0016】
図3に示されるように、処置具追尾制御装置15は、映像信号回路40と、A/Dコンバータ41と、画像演算処理回路42と、アクチュエータ制御回路43とを備えている。映像信号回路40には、CCD7および表示モニタ17がそれぞれ接続されている。なお、表示モニタ17は、図1の(a)に示されるようにカメラコントロールユニット16を介して処置具追尾制御装置15に接続されるが、図3では簡単のためカメラコントロールユニット16が図示されていない。
映像信号回路40は、CCD7からの映像信号をNTSCやRGB等の映像信号に変換して表示モニタ17およびA/Dコンバータ41に出力する。A/Dコンバータ41は、映像信号回路40から送られるアナログの映像信号をデジタル信号に変換して画像演算処理回路42に出力する。また、画像演算処理回路42は、A/Dコンバータ41からの出力信号に基づいて画像演算処理を行ない、鉗子12の先端の位置を求めるとともに、CCD7の位置および移動量を求めて、CCD駆動ユニット(アクチュエータ)8の位置および移動量に関する指令をアクチュエータ制御回路43に送る。すなわち、鉗子12の位置を検出する位置検出手段を形成している。
【0017】
なお、鉗子12の先端の位置を検出する方式としては、図4に示すようにアウターシース18の先端に設けた色マーカー14(図1の(a)および図2参照)の重心位置を検出する方式(後述する)や、鉗子11の形状を抽出し、モデルマッチングにより鉗子11の先端位置を検出する方式等がある。
【0018】
また、アクチュエータ制御回路43には、アクチェータであるズームレンズ駆動ユニット6およびCCD駆動ユニット8と、視野移動制御スイッチ13とがそれぞれ接続されている。このアクチュエータ制御回路43は、画像演算処理回路42で求められた位置および移動量に関する指令通りにCCD駆動ユニット8の動作を制御する。これにより、画像演算処理回路42により検出された鉗子12の先端位置が表示モニタ17の概ね中央に配置されるように、鉗子12の先端位置に追従してCCD7の移動位置が制御される(図1の(b)参照)。 すなわち、このアクチュエータ制御回路43は、画像演算処理回路42により検出された位置情報に基づいてCCD駆動ユニット8を制御してTVカメラ4の撮像範囲を変更する制御手段が形成されている。なお、アクチュエータ制御回路43は、視野移動制御スイッチ13の処置具追尾スイッチがONされると、前述したようにCCD駆動ユニット8の動作を制御するが、視野移動制御スイッチ13のズームスイッチがONされると、ズームレンズ駆動ユニット6の動作を制御してズーム光学系5を構成するレンズを光軸方向に移動させる。
【0019】
次に、前記構成の視野移動内視鏡システムの動作について説明する。
【0020】
まず、使用時には、図1の(a)に示すように予め例えば患者の腹壁部11に穿刺されたトラカール10a内に内視鏡1の挿入部2が挿通され、 これによって、体腔内に内視鏡1が挿入される。この場合、内視鏡1の挿入部2の接眼部3側は、内視鏡保持具9によって移動可能に保持される。また、処置具である鉗子12も、患者の腹壁部11に穿刺されたトラカール10bを介して、内視鏡1の挿入場所とは別の挿入場所から体腔内に挿入される。この場合、鉗子12の挿入部22には、その径に合ったアウターシース18が予め被せられている。また、鉗子12の先端の処置部21が内視鏡1の接眼部3による視野範囲R1 内に挿入される状態にセットされる。
【0021】
また、この状態では、内視鏡1の接眼部3に取付けられたTVカメラ4によって内視鏡1の観察像の一部が撮像され、 表示モニタ17に表示される。 ここで、TVカメラ4のズーム光学系5を経てCCD7に撮像される観察像の視野範囲R2 は、内視鏡1の接眼部3による視野範囲R1 よりも小さくなっており、内視鏡1の接眼部3による視野範囲R1 の一部の観察像がCCD7によって撮像される。
【0022】
このようなTVカメラ4による内視鏡像の撮像中、鉗子12の先端で処置対象組織を指し示した状態で、視野移動制御スイッチ13に設けられた処置具追尾スイッチをONすると、処置具追尾制御装置15は、CCD駆動ユニット8に対して、鉗子12の先端で指し示された組織を表示モニタ17の画面中の設定位置 (例えば画面中心)に移動させる信号を出力する。すなわち、処置具追尾制御装置15は、撮像画面が鉗子12の先端位置に追尾するような視野移動を行なうための制御信号をCCD駆動ユニット8に出力する。また、視野移動制御スイッチ13に設けられているズームスイッチをONすると、 処置具追尾制御装置15は、ズームレンズ駆動ユニット6に対して、ズームレンズを光軸方向に進退させるための制御信号を出力し、ズーム動作を行なわせる。
【0023】
次に、視野移動制御スイッチ13の処置具追尾スイッチをONした場合の追尾制御動作について詳しく説明する。
【0024】
TVカメラ4による内視鏡観察像の撮像中、視野移動制御スイッチ13の処置具追尾スイッチがONされると、処置具追尾制御装置15による鉗子12の先端の追尾機能が作動する。この鉗子追尾機能の作動時には、CCD7の映像信号が映像信号回路40とA/Dコンバータ41とを順次介して画像演算処理回路42に送られ、この画像演算処理回路42でA/Dコンバータ41からの出力信号に基づいて図4のフローチャートに示す画像演算処理が行なわれ、鉗子12の先端の位置が求められる。
【0025】
まず、TVカメラ4で撮像された手術部位の観察画像の取り込みが行なわれる(ステップS1)。この画像はビデオ信号に変換された後、画像演算処理回路42の色相関演算回路に入力される。この色相関演算回路では、TVカメラ4で撮像されたアウターシース18の先端の色マーカー14の色の抽出が行なわれ(ステップS2)、 アウターシース18の先端の色マーカー14の3軸(x軸,y軸,z軸)の位置と方位とが検出される。この位置情報に基づいて、回転・並進の座標変換演算が行なわれ、2値化(ステップS3)、 重心演算(ステップS4)、鉗子12の先端位置の推定(ステップS5)の各ステップが順次行なわれた後、拡大率、座標軸の補正演算が行なわれ(ステップS6)、鉗子12の先端位置が算出される。この処理により算出された鉗子12の先端位置の算出データから、CCD7の移動量の演算が行なわれ(ステップS7)、CCD7の移動量のデータが出力される(ステップS8)。
【0026】
続いて、この画像演算処理回路42から出力される信号がアクチュエータ制御回路43に入力される。そして、アクチュエータ制御回路43は、画像演算処理回路42で求められた鉗子12の先端位置およびCCD7の移動量に関する指令通りにCCD駆動ユニット8が動作するように、CCD駆動ユニット8に制御信号を出力する。したがって、処置具追尾制御装置15による鉗子12の先端の追尾機能の作動中は、TVカメラ4によって撮像される鉗子12の先端の処置部21を追尾する状態でTVカメラ4の撮像範囲を変更する鉗子12の先端の追尾動作が行なわれる。この鉗子12の先端の追尾動作中は、処置具追尾制御装置15により検出された鉗子12の先端の処置部21の位置が表示モニタ17の概ね中央に表示されるように制御される。
【0027】
以上説明したように、本実施形態の視野移動内視鏡システムによれば、処置具の挿入部に色マーカー14付きのアウターシース18を挿通するだけで、多種多様なメーカの処置具に簡単且つ固定的に色マーカー14を設けることができる。したがって、色マーカー14が設けられている専用の処置具に限定されずに、視野移動(処置具追尾)を低コストで行なうことができる。
【0028】
なお、腸間膜の血管処理を行なう場合には、一般に、図2に示される処置具よりも径の大きい超音波処置具19(図5参照)が使用される。したがって、この場合には、超音波処置具19の挿入部の径に合わせた超音波処置具用アウターシース20を超音波処置具19に被嵌して腹腔内に挿入すれば、前述したと同様な処置・視野移動を行なうことができる。
【0029】
図6は本発明の第2の実施形態を示している。なお、本実施形態において第1の実施形態と共通の構成要素については、以下、同一符号を付してその説明を省略する。
【0030】
図6に示されるように、本実施形態の視野移動内視鏡システムでは、第1の実施形態における処置具挿通用のトラカール10bとアウターシース18とを一体化することによって形成されたアウターシース付きトラカール31を用いて鉗子12が体腔内に挿入される。このアウターシース付きトラカール31のシース部の先端には色マーカー14が設けられている。また、色マーカー14が設けられるシース部の先端側部位の径は、鉗子12の挿入部22の径と同じ程度に細く設定されている。したがって、鉗子12をアウターシース付きトラカール31内に挿入して、鉗子12の先端部をシース部の先端から突出させれば、色マーカー14が鉗子12の先端に固定され、鉗子12をトラカール31内に挿通した状態で進退させても、色マーカー14を鉗子12の先端部に位置させることができる。なお、それ以外の構成は第1の実施形態と同一である。
【0031】
このように、本実施形態によれば、処置を行なう前にアウターシースを処置具に挿脱する必要がなく、腹腔内に処置具を挿入するのみで処置具追尾を行なうことができる。
【0032】
図7および図8は本発明の第3の実施形態を示している。なお、本実施形態において第1の実施形態と共通の構成要素については、以下、同一符号を付してその説明を省略する。
【0033】
図7に示されるように、本実施形態の視野移動内視鏡システムは、視野移動制御スイッチ13のに代わりに、音声コマンドを入力するためのマイク50と、マイク50に入力された音声コマンドを認識するための音声リモコン22とを有している。音声リモコン22は処置具追尾制御装置15に接続されている。なお、それ以外の構成は第1の実施形態と同一である。
【0034】
このような構成では、図8に示されるようなフローチャートにしたがって処置具追尾制御が行なわれる。すなわち、まず、第1の音声コマンドであるキーワードがマイク50を通じて入力される(ステップS1)。音声リモコン22は、このキーワードを認識する(ステップS2)と、第2の音声コマンドの認識へと移行する。この第2の音声コマンドはアウターシース18の先端に設けられた色マーカー14の色の名前である。この第2の音声コマンドがマイク50を通じて入力される(ステップS3)と、マーカーの色を音声リモコン22が認識し(ステップS4)、第1の実施形態で説明した視野移動(処置具追尾)動作を行なわせる信号が音声リモコン22から処置具追尾制御装置15に出力される(ステップS5)。なお、その後の制御動作は第1の実施形態と同一である。
【0035】
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、音声入力により処置具追尾を行なわせることができるため、鉗子12のハンドル部23に設けられていた視野移動制御スイッチ13をなくすことができ、 これに伴って、スイッチケーブルもなくすことができる。そのため、スイッチケーブルによって処置具の操作性が制限されるようなことがない。また、本実施形態では、複数の処置具にアウターシース18を介して各々異なる色マーカーを設けることにより、それぞれの処置具に対して個別に処置具追尾を行なうことが可能となる。
図9は先端の処置部24に反射色マーカー部25が設けられた処置具を示している。反射色マーカー部25の断面は図10に示されるようになっている。すなわち、処置部24には凹部30が形成されており、この凹部30には、着色面27を有するカバーガラス26と、ガラスビーズ28と、断熱層29とが設けられている。断熱層29は、例えば耐熱性接着剤によって形成されており、処置部24が電気メスとして機能して焼灼処置が行なわれるような場合に、電気メスから出力される処置電流によって生ずる高熱が着色面27に伝達されることを防止する。すなわち、熱による着色面27の色変化を防止する。したがって、このような構成によれば、安定した色抽出・処置具追尾を行なうことが可能となる。
【0036】
なお、以上説明してきた技術内容によれば、以下に示すような各種の構成が得られる。
【0037】
1.患者の体腔内に挿入される挿入部を有する内視鏡と、
内視鏡の観察像を撮像する撮像手段と、観察像の変倍を行なう変倍光学系と、撮像手段の撮像範囲を移動させる撮像範囲移動手段と、変倍光学系を移動させる変倍光学系移動手段とを備え、内視鏡の接眼部に取り付けられるTVカメラと、患者の体腔内に挿入される挿入部を有する処置具と、
先端部に色マーカーが設けられ、処置具の挿入部に着脱自在に被装される外套部材と、
外套部材の色マーカーの位置を検出する位置検出手段と、位置検出手段によって検出された位置情報に基づいて撮像範囲移動手段を駆動する制御手段と、変倍光学系移動手段を駆動する手段とを備えた視野移動制御手段と、
変倍光学系移動手段と撮像範囲移動手段の動作指令を行なう動作指令入力手段と、
を具備することを特徴とする視野移動内視鏡システム。
【0038】
2.前記外套部材は、処置具の挿入部に挿脱可能なアウターシースであることを特徴とする第1項に記載の視野移動内視鏡システム。
3.前記処置具は体壁に穿刺されるトラカールを通じて体腔内に挿入され、前記外套部材がトラカールと一体に形成されていることを特徴とする第1項または第2項に記載の視野移動内視鏡システム。
【0039】
4.体腔内に挿入される挿入部を有する処置具において、
前記挿入部を備えた処置具本体と、先端部に色マーカーが設けられ且つ前記挿入部に着脱自在に被装される外套部材とからなり、
前記色マーカーの位置を検出することにより色マーカーの移動に追従した内視鏡視野の変更を行なう視野移動内視鏡システムとともに使用されることを特徴とする処置具。
5.前記外套部材は、処置具本体の挿入部に挿脱可能なアウターシースであることを特徴とする第4項に記載の処置具。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の視野移動内視鏡システムでは、視野移動を行なうための色マーカーを、処置具の挿入部に対し着脱自在に被装される外套部材に設けるようにしたから、多種多様の処置具に簡便に使用できる。これにより、低いコストで、体腔内に挿入された処置具の移動に追従して内視鏡の視野を変更することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施形態の視野移動内視鏡システムの概略構成図、 (b)は(a)のシステムを構成する表示モニタの表示画面を示す図である。
【図2】図1のシステムを構成する処置具の分解側面図である。
【図3】図1のシステムの制御系のブロック図である。
【図4】図1のシステムの動作のフローチャートである。
【図5】図1のシステムを構成する処置具の変形例に係る分解側面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る視野移動内視鏡システムの概略構成図である。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る視野移動内視鏡システムの概略構成図である。
【図8】図7のシステムの動作のフローチャートである。
【図9】先端の処置部に反射色マーカー部が設けられた処置具の斜視図である。
【図10】図9のA−A線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1…内視鏡
2…挿入部
3…接眼部
4…TVカメラ
5…ズーム光学系(変倍光学系)
6…ズームレンズ駆動ユニット(変倍光学系移動手段)
7…CCD(撮像手段)
8…CCD駆動ユニット(撮像範囲移動手段)
12…鉗子(処置具)
13…視野移動制御スイッチ(動作指令入力手段)
14…色マーカー
15…処置具追尾制御装置(視野移動制御手段)
18…アウターシース(外套部材)
22…挿入部
42…画像演算処理回路(位置検出手段)
43…アクチュエータ制御回路(制御手段)
Claims (1)
- 患者の体腔内に挿入される挿入部を有する内視鏡と、前記内視鏡の観察像を撮像する撮像手段と、前記内視鏡による観察像の変倍を行なう変倍光学系と、前記撮像手段の撮像範囲を移動させる撮像範囲移動手段と、前記変倍光学系を移動させる変倍光学系移動手段と、を備えた視野移動内視鏡システムにおいて、
患者の体壁に穿刺されるトラカールを通じて体腔内に挿入される挿入部を有する処置具と、
前記処置具の挿入部に対して着脱自在に被装されるとともに先端部に色マーカーが設けられ、かつ前記トラカールと一体に形成された外套部材と、
前記撮像手段により撮像された信号に対して画像処理を行うことで前記外套部材の色マーカーの位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段によって検出された位置情報に基づいて前記撮像範囲移動手段及び前記変倍光学系移動手段を駆動する駆動手段と、を備えた視野移動制御手段と、
前記変倍光学系移動手段及び前記撮像範囲移動手段に対して動作指令を行なう動作指令入力手段と、
を具備することを特徴とする視野移動内視鏡システム。
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