JP3810165B2 - 内視鏡装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、患者の体腔内に挿入された処置具による患部の処置状態を内視鏡によって観察しながらその処置作業を行う内視鏡下外科手術で使用される内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、処置具と、内視鏡とがそれぞれ別個に患者の体内に挿入され、体内に挿入された処置具の先端部分の画像を内視鏡の観察視野内に捕らえ、処置具による患部の処置状態を内視鏡によって観察しながらその処置作業を行う内視鏡下の手術が知られている。
【0003】
この種の内視鏡下の手術を行うための内視鏡装置として本発明の出願人は本出願の出願時にはまだ未公開の特願平7−313162号を出願している。この先行例の内視鏡装置には内視鏡から送られる内視鏡像を撮像する撮像光学系を備えた撮像手段と、この撮像手段により撮像された内視鏡像を表示するモニタ等の映像表示手段とが設けられている。そして、モニタの画面に表示される内視鏡像により患者の体内を観察する構成になっている。
【0004】
さらに、この内視鏡装置で使用される処置具には、色マーカなどの追尾指標が設けられている。そして、内視鏡下の手術中、例えば、処置具の先端部などの関心領域の移動に合わせてモニタの画面に表示される内視鏡像の視野を変換させる視野変換機能が組み込まれている。この時、モニタの画面に表示される内視鏡像の視野は関心領域の移動に追尾させる状態で、連続的に、或いは非連続的に変換されるようになっている。
【0005】
また、上記内視鏡装置では、内視鏡下の手術中、追尾指標の設けられた鉗子などの処置具がモニタの表示画面からはずれてしまった時に、処置具の先端位置・方向・距離等をモニタ上に表示させる機能が設けられている。さらに、この装置には、モニタの画面に表示される内視鏡像の中から処置具の追尾指標を抽出するための画像処理部が設けられている。そして、内視鏡下の手術中、周囲環境変化が生じても処置具の追尾指標が確実に抽出されるように画像処理部で適応処理的な動作を行わせている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記先行例の内視鏡装置では周囲の環境の変化、例えば、照明条件の変化に応じて色マーカの抽出パラメータ(色空間,色特徴量,色抽出閾値等)を任意に設定させている。これは、適応処理的なものであるため、周囲環境および色抽出条件のモデル化を正確に行わなければパラメータ調整がうまくいかず、チューニング条件を出す作業が複雑である。そのため、処置具の先端部などの関心領域の移動に合わせてモニタの画面に表示される内視鏡像の視野を変換させる視野変換機能を正確に機能させることができなくなるおそれがあるので、内視鏡下の手術の操作性が悪くなる問題がある。
【0007】
本発明は、前記課題に着目してなされたもので、その目的は、周囲の環境の変化などにかかわりなく、内視鏡下の手術の操作性向上を図ることができ、術時間の短縮、更に患者への負担が軽減できる内視鏡装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、体腔内に挿入される処置具と、体腔内を観察可能な内視鏡と、内視鏡の観察像の一部または全部を撮像する撮像手段と、この撮像手段を移動させて前記内視鏡の観察像の撮像範囲を移動させる撮像範囲移動手段と、前記処置具の位置を検出する検出手段と、この検出手段により検出された前記処置具の位置情報に基づいて前記撮像範囲移動手段を制御し、前記処置具の位置に応じて前記撮像手段を移動させる移動制御手段と、前記検出手段で検出された前記処置具の位置情報と前記撮像手段の位置情報とを比較してこの比較データに応じて前記処置具の位置情報の信頼性を判断し、前記比較データの偏差が予め設定された所定の設定値の範囲内の場合に前記撮像範囲移動手段を駆動して前記撮像範囲移動手段の誤動作を防止する誤動作防止手段とを具備し、前記設定値の範囲は、少なくとも2次元空間上で任意に設定可能になされたことを特徴とする内視鏡装置である。
上記構成により、患者の体内の観察時には内視鏡より体内の画像が撮像手段に送られて撮像される。さらに、位置検出手段によって検出される観察視野内の処置具の位置情報に基いて撮像範囲移動手段によって撮像手段を移動させることにより、内視鏡像の視野を移動させる。このとき、誤動作防止手段では検出手段で検出された処置具の位置情報と撮像手段の位置情報とを比較してこの比較データに応じて処置具の位置情報の信頼性を判断し、比較データの偏差が予め設定された所定の設定値の範囲内の場合に撮像範囲移動手段を駆動して撮像範囲移動手段の誤動作を防止するようにしたものである。さらに、誤動作防止のための設定値の範囲を少なくとも2次元空間上で任意に設定することができ、例えば硬性鏡では円形状、軟性鏡では八角形状といった種々の観察視野に対応させて設定値の範囲を設定することも可能となる。
請求項2の発明は、前記観察像のズーム倍率を変更して前記撮像範囲を変更する撮像範囲変更手段と、前記検出手段で検出された前記処置具の位置情報と前記撮像手段の位置情報とを比較し、この比較データの偏差が前記設定値の範囲外の場合に、前記撮像範囲変更手段を駆動して前記撮像範囲が変化するように制御する変更制御手段と、を具備したことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置である。
請求項3の発明は、前記検出手段は、複数の処置具のそれぞれの位置を検出し、この検出された各位置情報に基づいて新たな位置情報を算出するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置である。
請求項4の発明は、体腔内に挿入される処置具と、体腔内を観察可能な内視鏡と、内視鏡の観察像の一部または全部を撮像する撮像手段と、この撮像手段を移動させて前記内視鏡の観察像の撮像範囲を移動させる撮像範囲移動手段と、前記処置具の位置を検出する検出手段と、この検出手段により検出された前記処置具の位置情報により算出された移動ベクトルに基づいて前記撮像範囲移動手段を制御する移動制御手段と、前記移動ベクトルが所定の設定値の範囲を越えた場合に、前記設定値の範囲内になるように前記移動ベクトルを補正すると共に、前記設定値の範囲を越えた場合とベクトル方向が同じになるように前記移動ベクトルを補正するベクトル補正手段と、を具備したことを特徴とする内視鏡装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1乃至図3を参照して説明する。図1は本実施の形態の内視鏡装置全体の概略構成を示すものである。この内視鏡装置には患者の体腔内を観察する内視鏡,例えば、腹腔鏡等の直視型の硬性鏡1が設けられている。
【0010】
この硬性鏡1には患者の体腔内に挿入される挿入部2と、この挿入部2の基端部に配設された接眼部3とが設けられている。さらに、この硬性鏡1には図2(A)に示すように挿入部2の先端面に対物レンズ4、接眼部3に接眼レンズ5がそれぞれ配設されているとともに、挿入部2を形成する円筒状の筒体6内に複数のリレーレンズ7がそれぞれ適宜の間隔を存して対物レンズ4と接眼レンズ5との間に並設されている。なお、硬性鏡1の光学系には図示しない歪み除去レンズが設けられている。
【0011】
また、硬性鏡1の挿入部2は、予め例えば患者の腹壁部8等に穿剌された第1のトラカール9a内に挿通され、体腔内に挿入されている。ここで、硬性鏡1の挿入部2の接眼部3側は多関節構造のスコープホルダー10によって移動可能に保持されている。
【0012】
さらに、硬性鏡1の挿入部2内には図示しない照明用ライトガイドファイバが配設されている。この照明用ライトガイドファイバはライトガイドケーブル11の一端が連結されている。このライトガイドケーブル11の他端部は照明光を供給する外部の光源装置12に接続されている。
【0013】
また、患者の腹壁部8等には硬性鏡1の挿入場所とは別の挿入場所から第2のトラカール9bが穿刺されている。そして、このトラカール9bを通して処置具である鉗子13が体腔内に挿入されている。
【0014】
この鉗子13には体腔内に挿入される挿入部14の先端部に処置部15が配設されている。さらに、挿入部14の基端部には手元側のハンドル部16が配設されている。そして、このハンドル部16の開閉操作にともない処置部15が遠隔的に開閉操作されるようになっている。
【0015】
また、鉗子13の処置部15の先端には色マーカ17が設けられている。この色マーカ17は生体適合性を有する塗料であり、その色には臓器にはない色、例えば、緑,青等が適する。なお、処置具としては鉗子11の代わりに剥離鉗子、ハサミ、レーザプローブ、縫合器、電気メス、持針器、超音波吸引器等の他の構成の処置具を使用してもかまわない。
【0016】
また、硬性鏡1の接眼部3には、この硬性鏡1の観察像を撮像するTVカメラユニット18が着脱可能に取り付けられている。図2(A)に示すようにこのTVカメラユニット18のケーシング19内には硬性鏡1の接眼部3の接眼レンズ5に離間対向配置され、硬性鏡1の接眼部3から出射される光学像を2つに分配するハーフミラー20と、このハーフミラー20によって分配された片方の像(ハーフミラー20を透過した光学像)が入射される拡大光学系21と、ハーフミラー20によって分配された他方の像(ハーフミラー20によって反射された光学像)が入射される広角光学系22とが設けられている。なお、ハーフミラー20はプリズム等の光学的反射素子でもよい。
【0017】
ここで、拡大光学系21はズームレンズ23と、結像レンズ24と、モザイクフィルタ付きの単板CCDである第1のCCD(撮像手段)25aとから構成されている。さらに、広角光学系22は結像レンズ26と、モザイクフィルタ付きの単板CCDである第2のCCD25bとから構成されている。
【0018】
また、拡大光学系21の第1のCCD25aは、拡大光学系21の光軸方向と直交する2方向(X方向およびY方向)に移動可能な図示しないXYステージに装着されている。このXYステージの駆動源としては図3に示すXYステージ用アクチュエータ(撮像範囲移動手段)18A、例えば、ステッピングモータが使用されている。このXYステージ用アクチュエータ18Aとしては他にDCサーボモータ、ボイスコイルモータを使用しても良い。
【0019】
また、拡大光学系21のズームレンズ23の駆動源としてはズーム用アクチュエータ18Bとして図示しないステッピングモータが使用されている。このズーム用アクチュエータ18Bとしては他にDCサーボモータ、ボイスコイルモータを使用しても良い。
【0020】
また、TVカメラユニット18は、映像信号ケーブル27a,27bを介して2台のCCU28a,28bと接続され、さらに、制御信号ケーブル29を介して視野変換制御ユニット30に接続されている。ここで、TVカメラユニット18内の拡大光学系21の第1のCCD25aは映像信号ケーブル27aを介して一方の第1のCCU28aに接続され、広角光学系22の第2のCCD25bは映像ケーブル27bを介して第2のCCU28bに接続される。さらに、TVカメラユニット18内のXYステージ用アクチュエータ18A,ズームレンズ用アクチュエータ18Bは制御信号ケーブル29を介して視野変換制御ユニット30に接続される。
【0021】
また、第1、2のCCU28a,28bはビデオミキサー31に接続され、このビデオミキサー31はTVモニタ32に接続されている。さらに、第2のCCU28bは視野変換制御ユニット30にも接続されている。この視野変換制御ユニット30にはフットスイッチ33が接続されている。このフットスイッチ33には図示しない追尾用スイッチおよび図示しないズーム用スイッチが設けられている。
【0022】
また、図3は視野変換制御ユニット30の概略構成を示すものである。この視野変換制御ユニット30には第2のCCU28bからの信号が入力される色空間変換部34と、この色空間変換部34からの出力信号が入力される抽出画像生成部35と、この抽出画像生成部35からの出力信号が入力され、鉗子13の位置を検出する重心位置演算部(位置検出手段)36と、後述する指令位置比較部(誤動作防止手段)40と、この指令位置比較部40およびフットスイッチ33からの出力信号が入力される位置指令部37と、この位置司令部37にそれぞれ接続されたXYステージ制御部(移動制御手段)38およびズーム制御部39とが設けられている。
【0023】
ここで、XYステージ制御部38にはTVカメラユニット18内のXYステージ用アクチュエータ18Aが接続されている。そして、XYステージ制御部38から出力される制御信号がXYステージ用アクチュエータ18Aに入力されるようになっている。さらに、ズーム制御部39にはTVカメラユニット18内のズームレンズ用アクチュエータ18Bが接続されている。そして、このズーム制御部39にはフットスイッチ33からの出力信号が入力されるとともに、このズーム制御部39から出力される制御信号が位置指令部37およびズームレンズ用アクチュエータ18Bにそれぞれ入力されるようになっている。
【0024】
また、指令位置比較部40には、重心位置演算部36からの出力信号および位置指令部37からの出力信号が入力されるようになっている。そして、この指令位置比較部40には重心位置演算部36で検出された鉗子13の位置情報(重心位置)と第1のCCD25aの位置情報(現在位置)とを比較し、その比較データに応じて鉗子13の位置情報の信頼性を判断して比較データの偏差が予め設定された所定の設定値の範囲内の場合は位置指令部37に指令データを出力するとともに、重心位置と現在位置との差が設定された値よりも大きい場合は、位置指令部37に指令データを出力しないようなXYステージ用アクチュエータ18Aの誤動作を防止するシーケンスが盛り込まれている。すなわち、指令位置比較部40では1つ前の位置指令値と今回の重心位置データとを比較し、偏差が一定値以内であれば今回の重心位置が妥当であると判断する。ここで、本実施の形態の内視鏡装置のシステムにおいて、重心位置データの算出は、TV信号のフィールド毎に演算するディジタル制御で行っているためであり、1つ前の位置指令とは、最新の重心位置データの1フィールド前のデータとなる。また、重心位置データが妥当であると判断された後は、位置指令データが位置指令部37に出力され、XYステージの制御が行われるようになっている。
【0025】
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の内視鏡装置の使用時には図1に示すように予め例えば患者の腹壁部8等に穿刺された第1のトラカール9内にスコープホルダー10で保持された硬性鏡1の挿入部2が挿通され、体腔内へ挿入される。さらに、患者の腹壁部8等には硬性鏡1の挿入場所とは別の挿入場所から第2のトラカール9bが穿刺され、このトラカール9bを通して鉗子13が体腔内に挿入される。この時、図1に示すように鉗子13の先端の処置部15が硬性鏡1の接眼部3による視野範囲R1内で撮像される状態にセットされる。
【0026】
また、硬性鏡1の接眼部3にはTVカメラ18が取り付けられている。そして、この硬性鏡1によって撮影された体腔内の観察像は、TVカメラユニット18内のハーフミラー20により2つに分配される。さらに、このハーフミラー20によって分配された片方の像(ハーフミラー20を透過した光学像)は拡大光学系21に入射され、ハーフミラー20によって分配された他方の像(ハーフミラー20によって反射された光学像)は広角光学系22に入射される。
【0027】
そして、広角光学系22では対物レンズ4で結像される像と等倍の像が第2のCCD25bに結像される。ここで、対物レンズ4を広角化すれば、図2(B)に示すように広い範囲R1の体腔内の観察像(広角画像)が得られる。
【0028】
さらに、広角光学系22の第2のCCD25bからの出力信号は、第2のCCU28bに入力されてこの第2のCCU28bによって映像化され、その映像は画像処理ユニット30の色空間変換部34およびビデオミキサー31にそれぞれ入力される。そして、画像処理ユニット30の色空間変換部34では入力された映像信号から、各画像毎の色成分を抽出し、それぞれの色空間(色差、HSI、L*a*b等)のデータに変換する。
【0029】
ここで、映像信号のフォーマットに応じて色差信号(Y,B−Y,R−Y)や、この色差信号から算出したRGB信号に基づいて算出可能な3剌激値(X,Y,Z)を用いたHSI(色相:Hue,彩度:Saturation,明度:Intensity)空間、L*a*b空間等の色空間に変換して出力する。また、映像信号のフォーマットがRGBであれば同様に、色差、HSI、L*a*b等の色空間に変換して出力する。
【0030】
この出力は抽出画像生成部35に入力される。この抽出画像生成部35は入力された色空間の信号が、予め設定されている抽出対象色の値の設定範囲に入っているかどうかを各画素毎に比較する。そして、入力信号が設定範囲に入っていればその画素の明度を1に、また設定範囲外であればその画素の明度を0にして無彩色で出力する。この結果、設定された色の部分が白、それ以外の部分が黒である2値画像が出力される。なお、この逆の出力でも良い。
【0031】
ここで抽出画像生成部35から出力される2値画像は重心位置演算部36に入力される。この重心位置演算部36では、設定色が抽出されている部分である白色部分の面積、および面積重心位置の画素データ、すなわち鉗子13の位置情報(重心位置)を出力する。
【0032】
ここで得られた重心位置が抽出対象点である。この抽出対象点を関心領域として視野変換の対象点としても良いし、関心領域を抽出対象点に対して所定の方向および距離を有する位置としても良い。後者の場合、関心領域の抽出対象点に対する方向および距離は予め術者が設定できる。
【0033】
また、この重心位置演算部36から出力される鉗子13の位置情報(重心位置)は指令位置比較部40に入力される。この指令位置比較部40には重心位置演算部36からの出力信号とともに位置指令部37からの出力信号が入力される。そして、この指令位置比較部40では重心位置演算部36で検出された鉗子13の位置情報(重心位置)と第1のCCD25aの位置情報(現在位置)とを比較し、その比較データに応じて鉗子13の位置情報の信頼性を判断する。このとき、比較データの偏差が予め設定された所定の設定値の範囲内の場合は位置指令部37に指令データを出力するとともに、重心位置と現在位置との差が設定された値よりも大きい場合は、位置指令部37に指令データを出力しない。
【0034】
また、指令位置比較部40から指令データが出力された場合には位置指令部37では予め設定されている抽出対象点に位置させたい広角画像R1の画面上の画素データ、例えば、広角画像R1の画面中央と、算出した抽出対象画素データとの差をとり、抽出対象点を予め設定されている広角画像R1の画面上の点に移動させるための指令位置を求める。
【0035】
ここで、フットスイッチ33に設けられている図示しない追尾用スイッチをオンにすることにより、位置指令部37で算出した指令位置がXYステージ制御部38に送られる。そして、このXYステージ制御部38からTVカメラユニット18のXYステージ用アクチュエータ18Aに制御信号が出力され、XYステージが駆動されて拡大光学系21の第1のCCD25aが拡大光学系21の光軸方向と直交する2方向(X方向およびY方向)に移動される。この時、XYステージ制御部38からの制御信号によってTVカメラユニット18内のXYステージ用アクチュエータ18Aを指令位置分だけ動かし、抽出対象点が設定された画面上の位置にくるように拡大光学系21の第1のCCD25aを移動させる。
【0036】
また、ハーフミラー20を透過して拡大光学系21に入射された光学像はズームレンズ23および結像レンズ24を通して第1のCCD25aに結像される。この時、接眼レンズ5で結像された体腔内の観察像はズームレンズ23により拡大され、第1のCCD25aにはその観察像の1部のみが拡大画像として結像される。即ち、第1のCCD25aに結像される体腔内の観察像によって拡大画像が行われることになる。これにより、図2(B)に示すように内視鏡像の1部のみを拡大した狭い視野範囲R2の体腔内の観察像(拡大画像)が得られ、TVモニタ32で観察しながら処理を行うことができる。
【0037】
ここで、鉗子13の処置部15の先端部に予め色マーカ17を設け、そのマーカ17の色を抽出対象色として設定するとともに、抽出対象点を位置させたいTVモニタ32の画面上の位置をTVモニタ32の画面中央として、それぞれ画像処理ユニット30に設定した場合には、次の鉗子追尾動作が行われる。すなわち、鉗子13の先端の処置部15を処置対象部位の近傍に近づけ、フットスイッチ33の追尾用スイッチをオンすると、前述の動作により図2(B)に示すように鉗子13の先端位置が拡大光学系21の撮像画像R2の中央にくるように第1のCCD25aが動く、言い換えれば、第1のCCD25aの画像が鉗子13の先端を追尾するように視野変換が行われる。
【0038】
また、フットスイッチ33のズーム用スイッチをオン操作した場合には、ズーム制御部39からズーム移動量の指令がTVカメラユニット18内のズーム用アクチュエータ18Bに伝達され、第1のCCD25aの視軸(光軸)方向にズームレンズ23が指令された分だけ移動される。このズームレンズ23によるズーム比は、ズーム用アクチュエータ18Bに取り付けられた図示しないエンコーダ、ポテンショメータ等によりモニタされ、ズーム制御部39から位置指令部37に送られる。
【0039】
さらに、位置指令部37ではこのズーム比によりXYステージ制御部38に与える指令位置までの移動速度に線形の重み付け操作を行う。この重み付け操作は同一観察対象をズーム比を変えて観察した場合にも、TVモニタ32の画面上の視野変換スピードが一定になるように制御するものである。
【0040】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の内視鏡装置では視野変換制御ユニット30に重心位置演算部36からの出力信号および位置指令部37からの出力信号が入力される指令位置比較部40を設け、この指令位置比較部40によって重心位置演算部36で検出された鉗子13の位置情報(重心位置)と第1のCCD25aの位置情報(現在位置)とを比較し、その比較データに応じて鉗子13の位置情報の信頼性を判断して比較データの偏差が予め設定された所定の設定値の範囲内の場合は位置指令部37に指令データを出力するとともに、重心位置と現在位置との差が設定値の範囲よりも大きい場合は、位置指令部37に指令データを出力しないようにした。
【0041】
そのため、1つ前の位置指令値と今回の重心位置データとを比較した際の偏差が設定値の範囲内となり、今回の重心位置データが妥当であると判断された後は、位置指令データを位置指令部37に出力し、XYステージの制御を行うことができる。
【0042】
一般に、本実施の形態の内視鏡装置のシステムのように、鉗子13の先端に配置された色マーカ17による画像認識(色抽出)では、観察する周辺環境に大きく依存し、画像処理的にノイズが混入する事により色マーカ17が複数抽出されてしまう場合がある。この場合には、色マーカ17の重心位置が術者の所望の視野変換位置とは異なる位置として認識されてしまい、誤動作による操作性がかなり悪くなってしまう。これに対して、本実施の形態の内視鏡装置では、1つ前の位置指令値(第1のCCD25aの位置情報)と今回の重心位置データ(重心位置演算部36で検出された鉗子13の位置情報)とを比較した際の偏差が設定値の範囲よりも大きい場合は、今回の重心位置データが妥当であると判断されず、位置指令部37に指令データを出力しないようにしたので、色認識処理においてノイズにより複数の色抽出重心位置が検出された場合でもXYステージ用アクチュエータ18Aの誤動作を防止する事ができる。そのため、術者がスムーズに処置を行うことができ、内視鏡下の手術の操作性が向上するので、術時間の短縮、更に患者への負担が軽減できる。
【0043】
また、図4および図5(A),(B)は本発明の第2の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態(図1乃至図3参照)の視野変換制御ユニット30の構成を次の通り変更したものである。すなわち、本実施の形態の視野変換制御ユニット30は図4に示すように指令位置比較部40の出力ラインをズーム制御部39に接続し、指令位置比較部40からの出力信号を位置指令部37およびズーム制御部39にそれぞれ入力させる構成にしたものである。そして、指令位置比較部40から出力されたデータはズーム制御部39に入力された時、その値に応じてズーム倍率を変更するよう構成されている。なお、これ以外の部分の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0044】
また、本実施の形態でも第1の実施の形態で示したように、術者が鉗子13の移動を行う際に、鉗子13の先端部の色マーカ17の位置に応じてXYステージ用アクチュエータ18Aを駆動して第1のCCD25aの位置を移動し、所望の視野変換を行う事ができる。
【0045】
このシステムを用いて、術中の処置を行う場合の実際の作業手順(流れ)としては、患者の体内の処置対象部位をさがすために、鉗子13の移動による追尾(視野変換動作)が行われる。このような作業時には術者は、TVモニタ32に図5(A)に示す広角画像の観察像を表示させた状態で、患者の体内の処置対象部位をさがす作業を行う。この時、鉗子13はダイナミックに動く(移動範囲が大きい)。
【0046】
そして、処置のための対象部位が定まると、その対象部位周辺で鉗子13の移動が停止され、その停止位置で、処置部15の操作が開始される。この時、術者はTVモニタ32に図5(B)に示す拡大画像の観察像を表示させた状態で、その拡大画像によりある程度限定された範囲内での処置を進める。なお、図5(A)中で、点線の円で囲まれた部分が図5(B)の拡大画像に相当する。ここでは、限定範囲を円形状としたが、閉じた形であれば円形状以外のどの様な形状でもよく、また、限定範囲は任意に設定可能にしてもよい。
【0047】
このように、術中の処置の作業手順に合せて、鉗子13の動きがダイナミックに動く場合と、限定的に動く場合とに区分けされ、それに応じてTVモニタ32に表示させる画像の種類が広角画像と拡大画像のいずれが適切かを判断することができる。そして、これを利用して、自動的に広角、拡大画像の切り換えを可能にしたのが、本実施の形態である。
【0048】
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態でも大部分は第1の実施の形態と同様であるが、本実施の形態では次の作用が異なる。すなわち、指令位置比較部40によって重心位置演算部36で検出された鉗子13の位置情報(重心位置)と第1のCCD25aの位置情報(現在位置)とを比較し、その比較データに応じて鉗子13の位置情報の信頼性を判断する際に、指令位置比較部40で比較データの偏差が予め設定された所定の設定値の範囲内の状態と判断された場合にはズーム用アクチュエータ18Bは駆動されず、ズーム倍率はそのままの状態で保持される。
【0049】
ここで、仮に指令位置比較部40で比較データの偏差が予め設定された所定の設定値の範囲を超えた状態と判断された場合には、ズーム制御部39にズーム倍率を下げるように制御信号が出力され、自然と広角画像となるようにズーム用アクチュエータ18Bの駆動が制御される。この時、ズーム用アクチュエータ18Bのズーム倍率は任意に設定可能である。
【0050】
また、広角画像から拡大画像に自動的に切り替える事も可能である。例えば、図5(A)の広角観察画像において、鉗子13がある一定時間内、点線の円で囲まれた範囲内にとどまっていると判断された場合には、図5(B)の拡大画像に自動的に切り換えるように制御する構成にしても良い。
【0051】
基本的には、これらの動作は自動で行うが、フットスイッチや、ハンドスイッチ等に切換モード機能を割り当て、そのモードに切換えた場合には、上記の様な動作を行い、それ以外のモードに切換えた場合には上記動作を行わせない様にする事もできる。これは、術中に広角,狭角の両方の画像が頻繁に切り替わると操作性が逆に悪くなってしまうためである。なお、このモードは、主に、患者の体腔内外に処置具等を移動する時に使われる。
【0052】
そこで、上記構成の本実施の形態にあっても第1の実施の形態と同様に指令位置比較部40によって重心位置演算部36で検出された鉗子13の位置情報(重心位置)と第1のCCD25aの位置情報(現在位置)とを比較し、その比較データに応じて鉗子13の位置情報の信頼性を判断して比較データの偏差が予め設定された所定の設定値の範囲内の場合は位置指令部37に指令データを出力するとともに、重心位置と現在位置との差が設定値の範囲よりも大きい場合は、位置指令部37に指令データを出力しないようにしたので、色認識処理においてノイズにより複数の色抽出重心位置が検出された場合でもXYステージ用アクチュエータ18Aの誤動作を防止する事ができる。そのため、術者がスムーズに処置を行うことができ、内視鏡下の手術の操作性が向上するので、術時間の短縮、更に患者への負担が軽減できる。
【0053】
さらに、本実施の形態では特に、術中の処置の作業手順に合せて自動的に広角、拡大画像の切り換えを可能にし、術中の処置に応じて最適な観察画像が得られるようにしたので、一層、スムーズな処置を行う事ができ、操作性の向上を図ることができる。
【0054】
また、図6乃至図8(C)は本発明の第3の実施の形態を示すものである。本実施の形態は内視鏡下外科手術の術中に、複数の鉗子13等の処置具を使用する際に、複数の鉗子13にそれぞれ異なる色マーカ17を付け、色マーカ17が異なる複数の鉗子13を同時に制御する構成にしたものである。
【0055】
すなわち、内視鏡下の外科手術中に、異なる色マーカ17が配置された複数の鉗子13を同時に制御したい場合、前記第1,2の各実施の形態では、鉗子13の移動に追尾してTVモニタ32の画面を切換える視野変換動作を行う際、特定の1つの鉗子13の色マーカ17に対してTVモニタ32の画面中心位置にくるように制御しているので、特定の1つの鉗子13以外の他の鉗子13がTVモニタ32の画面から外れてしまう場合がある。
【0056】
そこで、これを解決する為に、本実施の形態では異なる色マーカ17毎にそれぞれ個別に重心位置を抽出するとともに、個別に抽出された複数の鉗子13のそれぞれの重心位置を総合した総合重心位置を求める事により複数の鉗子13が必ずTVモニタ32の観察画面に撮像されるようしたものである。
【0057】
図6は本実施の形態の画像処理ユニット30の回路構成例を示すものである。図6中で、第1,2の各実施の形態と異なる部分は、画像処理ユニット30における色空間変換部34と位置指令部37との間に複数色マーカ抽出部41を設け、この複数色マーカ抽出部41において、複数の色マーカ17に対する抽出画像生成および重心位置演算をそれぞれ個別に行うとともに、TVモニタ32の観察画面に個別に抽出された複数の鉗子13のそれぞれの重心位置を総合した総合重心位置を求めている点である。
【0058】
図7はこの複数色マーカ抽出部41の内部構成を示すものである。ここでは、一例として3色の色マーカ17を使用した場合についての構成を示しているが、それ以上、またはそれ以下の色数の色マーカ17で構成しても良い。
【0059】
本実施の形態の複数色マーカ抽出部41には、複数の異なる色の色マーカ17毎にそれぞれ個別に第1,2の各実施の形態の抽出画像生成部35,重心位置算出部36,指令位置比較部40に相当する処理を行う第1〜第3の抽出画像生成部42a,42b,42c、第1〜第3の重心位置算出部43a,43b,43c、第1〜第3の指令位置比較部44a,44b,44cが設けられている。さらに、第1〜第3の指令位置比較部44a,44b,44cは第1〜第3の位置算出部45a,45b,45cを介して総合重心位置演算部46に接続されている。そして、第1〜第3の指令位置比較部44a,44b,44cからの出力信号はそれぞれ第1〜第3の位置算出部45a,45b,45cに入力され、ここで得られた各色マーカ17毎の重心位置のデータが総合重心位置演算部46に入力されるようになっている。さらに、この総合重心位置演算部46では各色マーカ17毎の重心位置のデータからそれらの各色マーカ17で構成される三角形の図形の重心位置を総合した総合重心位置Gを求めるようになっている。
【0060】
また、この総合重心位置演算部46で求められた各色マーカ17で構成される三角形の図形の重心位置Gのデータは位置指令部37に送られるとともに、さらにこの位置指令部37で算出した指令位置がXYステージ制御部38に送られ、XYステージ用アクチュエータ18Aを制御する構成となっている。
【0061】
なお、位置指令部37で求められた総合重心位置Gのデータはズーム制御部39に送られ、各鉗子13の色マーカ17がTVモニタ32の画面内から外れないようにズーム用アクチュエータ18Bの制御を行い、拡大画像,広角画像の制御を行うようになっている。
【0062】
次に、上記構成の本実施の形態の作用を説明する。ここでは、追尾スイッチがオンの状態と仮定する。図8(A)はTVモニタ32の画面に表示される内視鏡下外科術中の処置部分の体腔内観察像の例を示す。図8(A)中で、50は圧排鉗子、51は把持鉗子、52は持針器、53は縫合対象部位である。なお、圧排鉗子50、把持鉗子51および持針器52等の各処置具にはそれぞれ異なる色の色マーカ17a,17b,17cが付着されている。
【0063】
まず、例えば、圧排鉗子50、把持鉗子51が予め体腔内に挿入されている状態で、後から持針器52を体腔内に挿入する手順を示す。ここで、TVモニタ32の表示画面は予め広角画像に設定しておき、持針器52を図8(A)中で、右側から矢印方向に挿入していく。
【0064】
すると、いままで圧排鉗子50と把持鉗子51の2つの色マーカ17a,17bからなる重心位置の画面であったものが図8(A)のように3つの鉗子で構成される色マーカ17a,17b,17cの重心画面となる。
【0065】
それと同時に、広角画像である図8(A)が自動的にズームイン動作され、図8(B)の観察画像(ズームイン動作の中間状態)となり、最終的には図8(C)の観察画像(ズームイン動作の完了状態)となる。この時の自動ズーム動作は、各鉗子に配置された色マーカ17a,17b,17cがTVモニタ32の画面から消えない場合にはズームイン動作を行い、いずれか1つのマーカが抽出されなくなる手前でズームイン動作が完了するようになっている。
【0066】
また、これとは逆に、1つの鉗子を体腔内から抜去する際に、各色マーカ17a,17b,17cがTVモニタ32の画面内で抽出される状態で保持させるために、ズームアウト動作を自動的に行わせる事もできる。
【0067】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、内視鏡下外科手術の処置中に、複数の鉗子13を同時に操作する際に、異なる色マーカ17が配置された複数の鉗子13の挿入および抜去の作業を行ってもいずれかの鉗子がTVモニタ32の画面から消えてしまう事はなくなるので、各鉗子13の操作をスムーズに行う事ができ、操作性の向上を図ることができる。
【0068】
また、図9乃至図11(C)は本発明の第4の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態(図1乃至図3参照)の画像処理ユニット30の構成を図9に示す通り変更したものである。
【0069】
すなわち、本実施の形態では画像処理ユニット30内の位置指令部37に図10に示すように相対位置指令算出部61と、ベクトル補正処理部62と、分配制御部63とが設けられている。ここで、相対位置指令算出部61は色マーカ17の重心位置の様なTVモニタ32の画面の画像上の絶対位置としての値をそのままXYステージ用アクチュエータ18Aに与えるのではなく、色マーカ17の重心位置がどれだけ動いたかという相対位置の指令をXYステージ用アクチュエータ18Aに与えるものである。
【0070】
なお、本実施の形態のシステムでは、一定のサンプリング周期(ここでは、色抽出に必要な時間としてビデオ信号の1フィールドをサンプリング時間としている)毎に鉗子13の処置部15の色マーカ17による重心位置を検出し、XYステージを制御するリアルタイム制御による動作を行っている。
【0071】
また、ベクトル補正処理部62は相対位置指令算出部61から出力されるXY軸の指令値のどちらかがサンプリング時間以内に動作可能な指令値を越えた際に、個々の軸に対して指令値にクランプ動作を加えた時に生じる移動ベクトルの変化が生じない様に真の移動べクトルになる様に補正処理を行うものである。具体的には、制限値を越えた軸は指令値を制限値とし、制限値を越えない軸については制限値を越えた軸の移動量と制限値との比を制限値を越えない軸の移動量に乗じたものを新しい移動量にしてやれば良い。なお、XYの両方の軸が同時に制限値を越えた場合でも適用可能である。
【0072】
また、分配制御部63はベクトル補正処理部62から出力される出力信号が入力された際に、サンプリング時間内にX軸、あるいはY軸に片寄った指令値が出力されない様に分配制御するための回路である。
【0073】
次に、上記構成の作用について説明する。第1の実施の形態で示した様に、追尾スイッチをオンすると、鉗子13の色マーカ17を追尾する状態でXYステージ用アクチュエータ18Aが駆動され、TVモニタ32の画面に表示されている鉗子13が現在位置から例えばTVモニタ32の画面中央位置等の設定位置に移動する。このとき、図11(A)に示すように1サンプリング時間内に制限値範囲α内の移動であれば、図11(A)のようなベクトルAとしてXYステージ用アクチュエータ18Aが制御される。
【0074】
しかし、図11(B)の実線矢印で示されたベクトルAの様に1サンプリング時間内に移動量が制限値範囲αを越えた場合、XY軸の個々の移動量に対して制限を加えてしまうと図11(B)の一点鎖線に示すようにベクトルAとは異なる方向に向かうベクトルBになってしまう。
【0075】
そこで、本実施の形態では位置指令部37のベクトル補正処理部62によって空間的にベクトル補正を行う事で、図11(C)の様なベクトルA´となり、1サンプリング時間あたりの移動量は異なってくるが、ベクトルの方向はベクトルAと同じになるので、術者が意図しない方向へTVモニタ32の画面が動いてしまうという事は生じない。
【0076】
また、移動量が異なっても、1サンプリング毎あたりの移動量が変化するだけで、XYステージの現在位置と鉗子13の色マーカ17とのTVモニタ32の画面上での位置偏差が生じていれば、相対位置指令が生じるため最終的には追尾目標地点に到達する様になる。
【0077】
以上の事から、術者が鉗子13をどの方向に動かしても、TVモニタ32の画面の移動方向が同じになるので、TVモニタ32の画面の移動軌跡が鉗子13に追従するようになり、操作性が向上する効果がある。
【0078】
また、図12(A)は本発明の第5の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第4の実施の形態(図9乃至図11(C)参照)の画像処理ユニット30の位置指令部37の構成を図12(A)に示す通り変更したものである。
【0079】
すなわち、本実施の形態の位置指令部37には相対位置指令算出部61と、ベクトル補正処理部62との間に不感帯処理部71が設けられている。この不感帯処理部71は相対位置指令算出部61で生じる指令量が不感帯幅に入るかどうかを判断し、もし不感帯幅内の移動量であれば指令量をゼロにしてしまうという処理を行っている。これにより、相対位置指令算出部61から出力される指令値に対する不感帯処理部71を設ける事によって、術者が鉗子13を止めている状態において、鉗子13の微動については、XYステージ用アクチュエータ18Aを制御しないようにしてTVモニタ32の画面の振動を抑える事ができるようになっている。
【0080】
次に、上記構成の本実施の形態の作用を説明する。本実施の形態でも第4の実施の形態と同様に、追尾スイッチをオンすると、鉗子13の色マーカ17を追尾する状態でXYステージ用アクチュエータ18Aが駆動され、TVモニタ32の画面に表示されている鉗子13が現在位置から例えばTVモニタ32の画面中央位置等の設定位置に移動する。そのため、術者が鉗子13の移動を行うことにより、鉗子13の色マーカ17を追尾する状態でTVモニタ32の画面を切換え、所望の視野変換を行う事ができる。
【0081】
しかし、追尾動作を連続的に行う場合(例えば、術者による追尾スイッチオン状態が続いている時)、術者が鉗子13を止めていると感じていても、手先の微妙な振動によって鉗子13の色マーカ17が動くことにより、画面が振動的に動いてしまう事がある。
【0082】
これを解決するために、本実施の形態では位置指令部37の相対位置指令算出部61と、ベクトル補正処理部62との間に不感帯処理部71を設け、この不感帯処理部71では相対位置指令算出部61で生じる指令量が不感帯幅に入るかどうかを判断し、もし不感帯幅内の移動量であれば指令量をゼロにしてしまうという処理を行っている。そのため、鉗子13の微動については、この不感帯処理部71によって相対位置指令算出部61から出力される指令値のデータがベクトル補正処理部62に入力されることを防止してXYステージ用アクチュエータ18Aを制御しないようにしている。これによって、術者が鉗子13を止めている状態において、TVモニタ32の画面の振動を抑える事ができる。
【0083】
特に、XYステージ用アクチュエータ18Aがパルスモータの場合、モータパルス駆動は駆動パルスの立ち上がり、あるいは立ち下がりのタイミングで制御しており(過渡状態)、特に、定常状態では、パルスがオン状態あるいはオフ状態のどちらの状態になっていても構わない制御である。したがって、この制御では駆動パルスの量によって、定常状態でパルスモータがオンの状態になってしまう場合がある。この時、直にXYステージ用アクチュエータ18Aのパルスモータの抵抗に駆動電圧がかかってしまう。それにより、XYステージ用アクチュエータ18Aのパルスモータの抵抗での消費エネルギーが全て熱にかわり、XYステージ用アクチュエータ18Aのパルスモータの発熱が生じ、XYステージ用アクチュエータ18Aのパルスモータの劣化、トルク不足が生じてしまうおそれがある。この場合には図12(B)に示す第5の実施の形態の変形例のように指令量がゼロの時に、不感帯処理部71からの出力信号に応じてXYステージ用アクチュエータ18AのパルスモータのX軸用モータドライバ72およびY軸用モータドライバ73の動作を禁止する事によって発熱防止にもなる。
【0084】
そこで、上記構成のものにあっては術者の微妙な手先の振動によって生じるTVモニタ32の画面の振動により、XYステージ用アクチュエータ18Aのパルスモータが発熱する事を抑える事ができ、XYステージ用アクチュエータ18Aの安定な動作が可能となる効果がある。
【0085】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。

(付記項1) 体腔内に挿入された処置具と、体腔内を観察可能な内視鏡と、内視鏡の観察像の一部または全部を撮像する撮像手段と、前記処置具の位置を検出する検出手段と、この検出手段により検出された位置情報に基づいて前記撮像手段を移動する移動手段と、前記検出された位置情報と前記撮像手段の位置情報を比較する位置比較手段と、前記位置比較手段の比較結果に応じて移動手段を制御する位置制御手段を具備したことを特徴とする内視鏡装置。
【0086】
(付記項1の従来技術) 特願平7-313162号:内視鏡から送られる内視鏡像を撮像する撮像光学系を備えた撮像手段と、この撮像手段により撮像された内視鏡像を表示するモニタ等の映像表示手段とが設けられている。そして、モニタの画面に表示される内視鏡像により患者の体内を観察する構成になっている。例えば、関心領域の移動に合わせてモニタの画面に表示される内視鏡像の視野を変換させる視野変換機能が組み込まれている。この時、モニタの画面に表示される内視鏡像の視野は関心領域の移動に追尾させる状態で、連続的に或いは非連続的に変換されるようになっている。
【0087】
上記装置では、内視鏡下の手術中、モニタに表示されている追尾指標の設けられた処置具がはずれてしまった時に、鉗子先端位置・方向・距離等をモニタ上に表示させる機能が具備されている。また、追尾指標の設けられた処置具は、周囲環境変化が生じても追尾指標が確実に抽出されるように画像処理部で適応処理的な動作を行わせている。
【0088】
(付記項1の課題) 特願平7-313162号:周囲の環境の変化、例えば、照明条件の変化、に応じて色マーカの抽出パラメータ(色空間,色特徴量,色抽出閾値等)を任意に設定させている。これは、適応処理的なものであるため、周囲環境および色抽出条件のモデル化を正確に行わなければパラメータ調整がうまくいかず、チューニング条件を出す作業が複雑である。
【0089】
(付記項1の目的) 操作性向上。
(付記項1の課題を解決するための手段及び作用) 画像上の処置具に配置された追尾指標の位置と、CCDの位置との差を求め、その差が一定値以内であれば追尾指標の位置が妥当であると判断する為の制御手段を設けた。
【0090】
(付記項1の効果) 本発明によれば術者の実使用での操作性を向上させる事ができ、強いては術時間の短縮、更に患者への負担が軽減できるようになる。
(付記項2) 付記項1において、撮像手段はCCDであることを特徴とする内視鏡装置。
【0091】
(付記項2の課題を解決するための手段及び作用) 処置具に配置された追尾指標の動きかたにより画面をワイドにするか否かを判断し、制御する手段を設けた。
【0092】
(付記項3) 付記項1において、撮像手段はTVカメラであることを特徴とする内視鏡装置。
(付記項2、3の従来技術) 特願平7-142133号,特願平7-143667号:内視鏡から送られる内視鏡像を撮像する撮像光学系を備えた撮像手段と、この撮像手段により撮像された内視鏡像を表示するモニタ等の映像表示手段とが設けられている。そして、モニタの画面に表示される内視鏡像により患者の体内を観察する構成になっている。また、上記装置では、内視鏡下の手術中、例えば、関心領域の移動に合わせてモニタの画面に表示される内視鏡像の視野を変換させる視野変換機能が組み込まれている。この時、モニタの画面に表示される内視鏡像の視野は関心領域の移動に追尾させる状態で、連続的に或いは非連続的に変換されるようになっている。
【0093】
特願平7-312930号:内視鏡から送られる内視鏡像を撮像する撮像光学系を備えた撮像手段と、この撮像手段により撮像された内視鏡像を表示するモニタ等の映像表示手段とが設けられている。この装置は、鉗子の先端に色マーカを設け、色マーカの移動に合わせてモニタの画面に表示される内視鏡像の視野を変換させる。この視野変換を行わす時、鉗子先端周辺に十分な観察画像があるように撮像手段の移動動作範囲を制限する手段を設けた事を特徴とする。
【0094】
(付記項2、3の課題) 特願平7-142133号,特願平7-143667号,特願平7-312930号:複数の処置具を体腔内に挿入した場合、個々の処置具に設けられている追尾指標について、画面の中心にくるようにはなるが、複数の処置具が1つの画面上で観察可能なものは開示されていない。
【0095】
(付記項3の課題を解決するための手段及び作用) 複数の処置具が体腔内に挿入された場合でも、必ず処置具全体が観察できるように制御する手段を設けた(いずれかの処置具が画面から見えなくならない様に制御する)。
【0096】
(付記項4) 付記項1において、処置具の位置情報を検出する手段は、処置具に配置された色マーカと、色マーカの位置を画像認識により検出する事を特徴とする内視鏡装置。
【0097】
(付記項4の課題) 特願平7-142133号,特願平7-143667号,特願平7-312930号:処置具先端部等の関心領域の移動に合わせてモニタの画面に表示される内視鏡像の視野変換を行う機能が盛り込まれているが、追尾動作時のXYステージの2軸制御の動作制御方法は開示されていない。
【0098】
(付記項4の課題を解決するための手段及び作用) 追尾動作を行うためのXYステージの動作を鉗子の動きに追従させるために、XY軸ベクトル補正手段を設けた。
【0099】
(付記項5) 付記項1において、画像認識手段の位置情報と撮像手段の位置情報の差が一定値以内であれば移動手段を制御する事が可能な様にする位置比較制御手段を具備している内視鏡装置。
【0100】
(付記項6) 付記項1において、CCDは内視鏡光軸および光軸に直交した平面を移動可能である事を特徴とする内視鏡装置。
(付記項7) 体腔内に挿入された処置具と、体腔内を観察可能な内視鏡と、内視鏡の観察像の一部または全部を撮像する撮像手段と、撮像手段の撮像範囲を変更させる手段と、前記処置具の位置情報を検出する検出手段と、この検出手段により検出された位置情報に基づいて前記撮像手段を移動する位置制御手段と、前記検出された位置情報が任意の値以上となる場合に、撮像範囲が変化するように制御する撮像範囲制御手段とを具備したことを特徴とする内視鏡装置。
【0101】
(付記項8) 付記項7において、撮像手段はCCDである事を特徴とする内視鏡装置。
(付記項9) 付記項7において、撮像手段はTVカメラである事を特徴とする内視鏡装置。
【0102】
(付記項10) 付記項7において、処置具の位置情報を検出する手段は、処置具に配置された色マーカと、色マーカの位置を画像認識により検出する事を特徴とする内視鏡装置。
【0103】
(付記項11) 付記項7において、前記撮像範囲制御手段は、検出された処置具の位置情報の相対的移動量に応じて撮像範囲を変化させる撮像範囲制御手段を具備した事を特徴とする内視鏡装置。
【0104】
(付記項12) 前記付記項7において、CCDは内視鏡光軸および光軸に直交した平面を移動可能である事を特徴とする内視鏡装置。
(付記項13) 前記付記項7において、撮像範囲制御手段は、検出された処置具の位置情報の相対的移動量が大きい場合に撮像範囲を広げる事を特徴とする内視鏡装置。
【0105】
(付記項14) 前記付記項7において、撮像範囲制御手段は、検出された処置具の位置情報の相対的移動量が小さい場合に撮像範囲を狭める事を特徴とする内視鏡装置。
【0106】
(付記項15) 前記付記項7において、撮像範囲制御手段は、処置具の位置情報の相対的移動量に応じた撮像範囲の変化量を任意に設定可能である事を特徴とする内視鏡装置。
【0107】
(付記項16) 体腔内に挿入された複数の処置具と、体腔内を観察可能な内視鏡と、内視鏡の観察像の一部または全部を撮像する撮像手段と、移動により撮像手段の撮像範囲を変更する手段と、前記各処置具の位置情報を検出する第1の位置検出手段と、この検出手段により検出された位置情報から新たな位置情報を算出する第2の位置検出手段と、第2の位置検出手段の情報に基づいて前記撮像手段を移動する制御手段を具備することを特徴とする内視鏡装置。
【0108】
(付記項17) 付記項16において、撮像手段はCCDである事を特徴とする内視鏡装置。
(付記項18) 付記項16において、撮像手段はTVカメラである事を特徴とする内視鏡装置。
【0109】
(付記項19) 付記項16において、処置具の位置情報を検出する手段は、処置具に配置された色マーカと、色マーカの位置を画像認識により検出する事を特徴とする内視鏡装置。
【0110】
(付記項20) 前記付記項16において、第1の位置検出手段は、各処置具の色の重心位置を検出し、第2の位置検出手段は各処置具の重心点から形成される図形の重心位置を検出する手段である事を特徴とする内視鏡装置。
【0111】
(付記項21) 前記付記項16において、撮像手段は内視鏡光軸および光軸に直交した平面を移動可能である事を特徴とする内視鏡装置。
(付記項22) 前記付記項16において、撮像手段を移動する制御手段は、各処置具の先端マーカが観察画像の範囲内に入るように制御する事を特徴とする内視鏡装置。
【0112】
(付記項23) 前記付記項16において、撮像手段を移動する制御手段は、各処置具の先端マーカが観察画像の範囲内に入るように光軸に直交する平面に対して移動させる事を特徴する内視鏡装置。
【0113】
(付記項24) 前記付記項16において、撮像手段を移動する制御手段は、各処置具の先端マーカが観察画像の範囲内に入るように光軸方向に対して移動させる事を特徴とする内視鏡装置。
【0114】
(付記項25) 前記付記項16において、撮像手段を移動する制御手段は、各処置具の先端マーカが観察画像の範囲内に入り、かつ最大倍率となるよう自動的に設定する事を特徴とする内視鏡装置。
【0115】
(付記項26) 体腔内に挿入された処置具と、体腔内を観察可能な内視鏡と、内視鏡の観察像の一部または全部を撮像する撮像手段と、移動により撮像手段の撮像範囲を変更させる手段と、前記処置具の位置情報を検出する検出手段と、この検出手段により検出された位置情報に基づいて前記撮像手段を移動する位置制御手段と、前記位置制御手段は移動量を制限するための制限手段を含んでいる事を特徴とする内視鏡装置。
【0116】
(付記項27) 前記位置制御手段には、任意の移動量を越えた撮像手段の移動量であれば、任意の移動量以下に補正し、撮像手段の移動軌跡が移動量を超えた場合と同じになるような補正手段を有する事を特徴とする付記項26の内視鏡装置。
【0117】
(付記項28) 前記付記項26において、位置制御手段はXYステージを駆動して撮像手段を移動させる事を特徴とする内視鏡装置。
(付記項29) 前記付記項27において、補正手段は、任意の移動量を越えた軸の移動量を制限された移動量になるようスケール変換し、それ以外の軸に前記スケール変換値を乗じて新しい移動量とする事を特徴とする内視鏡装置。
【0118】
(付記項30) 前記付記項27において、補正手段は、任意の移動量が複数越えた場合に最大移動量の軸に対してスケール変換する事を特徴とする内視鏡装置。
【0119】
【発明の効果】
本発明によれば、処置具の位置情報と撮像手段の位置情報とを比較してこの比較データに応じて処置具の位置情報の信頼性を判断し、比較データの偏差が予め設定された所定の設定値の範囲内の場合に撮像範囲移動手段を駆動して撮像範囲移動手段の誤動作を防止する誤動作防止手段を設けたので、術者の実使用での操作性を向上させる事ができ、強いては術時間の短縮、更に患者への負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の内視鏡装置全体の概略構成図。
【図2】 (A)は第1の実施の形態の内視鏡装置の硬性鏡とTVカメラユニットの内部の概略構成図、(B)はTVモニタの画面上の視野変換動作を説明するための平面図。
【図3】 第1の実施の形態の内視鏡装置の視野変換制御ユニットの概略構成図。
【図4】 本発明の第2の実施の形態の内視鏡装置の視野変換制御ユニットの概略構成図。
【図5】 (A)は第2の実施の形態の内視鏡装置の広角画像の観察像を示す平面図、(B)は拡大画像の観察像を示す平面図。
【図6】 本発明の第3の実施の形態の内視鏡装置の視野変換制御ユニットの概略構成図。
【図7】 第3の実施の形態の内視鏡装置の複数色マーカ抽出部の概略構成図。
【図8】 第3の実施の形態の内視鏡装置のズームイン動作を説明するもので、(A)は広角画像の観察像を示す平面図、(B)はズームイン動作の中間状態を示す平面図、(C)はズームイン動作の完了状態を示す平面図。
【図9】 本発明の第4の実施の形態の内視鏡装置の視野変換制御ユニットの概略構成図。
【図10】 第4の実施の形態の内視鏡装置の位置指令部の概略構成図。
【図11】 第4の実施の形態の内視鏡装置の鉗子追尾動作を説明するもので、(A)は1サンプリング時間内の制限値範囲内の移動状態を示す特性図、(B)は1サンプリング時間内の制限値を越えた移動状態を示す特性図、(C)はベクトル補正状態を示す特性図。
【図12】 (A)は本発明の第5の実施の形態の内視鏡装置の位置指令部を示す概略構成図、(B)は第5の実施の形態の位置指令部の変形例を示す概略構成図。
【符号の説明】
1 硬性鏡(内視鏡)
13 鉗子(処置具)
25a 第1のCCD(撮像手段)
18A XYステージ用アクチュエータ(撮像範囲移動手段)
36 重心位置演算部(位置検出手段)
38 XYステージ制御部(移動制御手段)
40 指令位置比較部(誤動作防止手段)

Claims (4)

  1. 体腔内に挿入される処置具と、
    体腔内を観察可能な内視鏡と、
    内視鏡の観察像の一部または全部を撮像する撮像手段と、
    この撮像手段を移動させて前記内視鏡の観察像の撮像範囲を移動させる撮像範囲移動手段と、
    前記処置具の位置を検出する検出手段と、
    この検出手段により検出された前記処置具の位置情報に基づいて前記撮像範囲移動手段を制御し、前記処置具の位置に応じて前記撮像手段を移動させる移動制御手段と、
    前記検出手段で検出された前記処置具の位置情報と前記撮像手段の位置情報とを比較してこの比較データに応じて前記処置具の位置情報の信頼性を判断し、前記比較データの偏差が予め設定された所定の設定値の範囲内の場合に前記撮像範囲移動手段を駆動して前記撮像範囲移動手段の誤動作を防止する誤動作防止手段とを具備し、
    前記設定値の範囲は、少なくとも2次元空間上で任意に設定可能になされたことを特徴とする内視鏡装置。
  2. 前記観察像のズーム倍率を変更して前記撮像範囲を変更する撮像範囲変更手段と、
    前記検出手段で検出された前記処置具の位置情報と前記撮像手段の位置情報とを比較し、この比較データの偏差が前記設定値の範囲外の場合に、前記撮像範囲変更手段を駆動して前記撮像範囲が変化するように制御する変更制御手段と、
    を具備したことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
  3. 前記検出手段は、複数の処置具のそれぞれの位置を検出し、この検出された各位置情報に基づいて新たな位置情報を算出するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
  4. 体腔内に挿入される処置具と、
    体腔内を観察可能な内視鏡と、
    内視鏡の観察像の一部または全部を撮像する撮像手段と、
    この撮像手段を移動させて前記内視鏡の観察像の撮像範囲を移動させる撮像範囲移動手段と、
    前記処置具の位置を検出する検出手段と、
    この検出手段により検出された前記処置具の位置情報により算出された移動ベクトルに基づいて前記撮像範囲移動手段を制御する移動制御手段と、
    前記移動ベクトルが所定の設定値の範囲を越えた場合に、前記設定値の範囲内になるように前記移動ベクトルを補正すると共に、前記設定値の範囲を越えた場合とベクトル方向が同じになるように前記移動ベクトルを補正するベクトル補正手段と、
    を具備したことを特徴とする内視鏡装置。
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