JP4382648B2 - 警報装置 - Google Patents
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Description
前記火災環境状態検出手段として、前記火災環境状態としての煙、熱又は炎を検出する火災センサ、及び、前記火災環境状態としての火災により生成される火災生成ガスの濃度を検出するガスセンサを備え、
少なくとも1つの前記火災環境状態検出手段の出力に関する出力関連値が初期火災判定閾値以上となったことを初期火災状態として判定すると共に、前記火災環境状態検出手段の出力関連値が前記初期火災判定閾値よりも大きい本格火災判定閾値以上となったことを本格火災状態として判定する判定手段とを備えた警報装置に関する。
前記火災環境状態検出手段として、前記火災環境状態としての煙、熱又は炎を検出する火災センサ、及び、前記火災環境状態としての火災により生成される火災生成ガスの濃度を検出するガスセンサを備え、
少なくとも1つの前記火災環境状態検出手段の出力に関する出力関連値が初期火災判定閾値以上となったことを初期火災状態として判定すると共に、前記火災環境状態検出手段の出力関連値が前記初期火災判定閾値よりも大きい本格火災判定閾値以上となったことを本格火災状態として判定する判定手段とを備えた警報装置であって、その第1特徴構成は、
前記判定手段が、前記火災センサの出力関連値である火災センサ出力関連値が前記初期火災判定閾値としての火災センサ初期火災判定閾値以上となり且つ前記ガスセンサの出力関連値であるガスセンサ出力関連値が前記初期火災判定閾値としてのガスセンサ初期火災判定閾値以上となったことを前記初期火災状態として判定し、前記火災センサ出力関連値が前記本格火災判定閾値としての火災センサ本格火災判定閾値以上となったときに本格火災状態として判定するとともに、
前記判定手段が、前記火災センサ出力関連値が前記火災センサ本格火災判定閾値未満である場合において、所定の設定継続判定時間以上継続する前記初期火災状態の判定を前記本格火災状態の判定に変更する点にある。
尚、上記火災環境状態検出手段の出力関連値は、上記火災環境状態検出手段の出力、その出力の増加率、又は、その出力が継続して設定出力以上となる継続時間等のように、火災環境状態検出手段の出力の状態に伴って増減する値として求めることができる。
即ち、判定手段は、火災環境状態検出手段の出力関連値が、初期火災判定閾値以上であることを初期火災状態と判定すると共に、その出力関連値が、初期火災判定閾値よりも大きい本格火災判定閾値以上となったことを、初期火災状態よりも火災の規模が大きい又は火災発生の可能性が高い本格火災状態として精度良く判定することができる。
更に、初期火災状態を継続して判定している経過時間である初期火災継続判定時間が上記設定継続判定時間未満である場合には、上記のような初期火災状態として判定するが、上記初期火災継続判定時間が上記設定継続判定時間以上である場合には、本格火災状態と同様に、火災の規模が大きい又は火災発生の可能性が高いと判断して、その初期火災状態の判定を本格火災状態の判定に変更することで、適切に利用者に注意を促すことができる。
前記判定手段が、前記火災センサの出力関連値である火災センサ出力関連値が前記初期火災判定閾値としての火災センサ初期火災判定閾値以上となり且つ前記ガスセンサの出力関連値であるガスセンサ出力関連値が前記初期火災判定閾値としてのガスセンサ初期火災判定閾値以上となったことを前記初期火災状態として判定し、前記火災センサ出力関連値が前記本格火災判定閾値としての火災センサ本格火災判定閾値以上となったときに本格火災状態として判定する。
尚、上記火災センサ出力関連値や上記ガスセンサ出力関連値は、上記火災センサや上記ガスセンサの出力、その出力の増加率、又は、その出力が継続して設定出力以上となる継続時間等のように、火災センサやガスセンサの出力の状態に伴って増減する値として求めることができる。
即ち、火災センサ出力関連値が上記火災センサ本格火災判定閾値以上となった場合には、火災が発生している可能性が高いとして、ガスセンサ出力関連値の大小に拘わらず本格火災状態として判定し、一方、火災センサ出力関連値が上記火災センサ本格火災判定閾値よりも小さく設定された上記火災センサ初期火災判定閾値以上となった場合には、ガスセンサ出力関連値が上記ガスセンサ初期火災判定閾値以上である場合にのみ火災が発生している可能性があるとして、初期火災状態として判定することができる。
また、このように構成する場合においても、上述した初期火災継続判定時間が上記設定継続判定時間以上である場合、即ち、上記火災センサ出力関連値が上記火災センサ本格火災判定閾値未満である場合において、上記設定継続判定時間以上継続して、火災センサ出力関連値が火災センサ初期火災判定閾値以上となり且つガスセンサ出力関連値がガスセンサ初期火災判定閾値以上となっている場合には、初期火災状態ではなく、本格火災状態として判定して、利用者に注意を促すことができる。
即ち、判定手段により継続的に初期火災状態を判定している初期火災継続判定時間において、火災環境状態検出手段の出力関連値が大きい場合には、実際に火災が発生している、又は、発生した火災が比較的大規模のものであると判断して、上記設定継続判定時間を比較的短くし、その初期火災状態の判定を早い段階で本格火災状態の判定に変更することにより、できるだけ迅速に、利用者に注意を促すことができる。
一方、判定手段により継続的に初期火災状態を判定している初期火災継続判定時間において、火災環境状態検出手段の出力関連値が小さい場合には、火災が発生していない、又は、発生した火災が比較的小規模のものであると判断して、上記設定継続判定時間を比較的長くし、その初期火災状態の判定を本格火災状態の判定に変更することをできるだけ遅くすることにより、利用者に対して無用に注意を促すことを抑制することができる。
前記判定手段で本格火災状態を判定したときに火災対策指令信号を外部に出力する信号出力手段とを備えた点にある。
そして、このように構成する場合においても、初期火災状態の判定及びそれに伴う警報の出力が上記設定継続判定時間以上継続した場合には、判定手段がその判定を本格火災状態の判定に変更することで、それに伴って信号出力手段が外部に火災対策指令信号を出力して、外部に火災に対する対策を要求することができる。
前記判定手段が、前記不在状態検出手段で前記不在状態を検出しているときの前記設定継続判定時間を、前記不在状態検出手段で前記不在状態を検出していないときよりも短くする点にある。
即ち、判定手段により継続的に初期火災状態を判定している初期火災継続判定時間において、不在状態検出手段で不在状態を検出している場合には、初期火災状態の判定及び警報の出力を維持しても、火災の確認及びその火災に対する対処を行うことができる者が存在しないと判断して、上記設定継続判定時間を比較的短くし、その初期火災状態の判定を早い段階で本格火災状態の判定に変更して、できるだけ迅速に、その火災に対して何らかの対策を施すことを指令するための火災対策指令信号を外部に出力することができる。
一方、判定手段により継続的に初期火災状態を判定している初期火災継続判定時間において、不在状態検出手段で不在状態を検出していない場合には、火災の確認及びその火災に対する対処を行うことができる者が存在する判断して、上記設定継続判定時間を比較的長くし、その初期火災状態の判定を本格火災状態の判定に変更することをできるだけ遅くして、本格火災状態の判定に伴う外部への無用の火災対策指令信号の出力を抑制することができる。
警報装置10は、図1及び図2に示すように、火災の発生に起因して変化する火災環境状態を検出する火災環境状態検出手段11を少なくとも1つ備え、少なくとも1つの火災環境状態検出手段11の出力に関する出力関連値が所定の判定閾値以上となったことを火災状態として判定する判定手段12と、判定手段12の判定結果に応じて警報を出力する警報手段13と、判定手段12で火災状態を判定したときに火災対策指令信号を外部に出力する信号出力手段14とを備え、例えば、本実施形態では、家庭内のキッチンの側壁4に設置され、コンロ2上の調理物による火災Fの発生を判定して、火災警報等を出力するように構成されている。
よって、その火災センサ11aの出力やその単位時間あたりの増加率等が大きいほど、火災Fが発生している可能性が高くなると判断できる。
例えば、一酸化炭素は火災Fにより不完全燃焼が発生することにより生成され、水素やアルデヒド類、ケトン類は、発火前に発生する成分や火災Fによる中間生成物として生成され、二酸化炭素、塩化水素及びシアン化水素は火災Fによる燃焼生成物として生成されるものであり、更に、通常の調理時や喫煙時においては、その生成量は少ない。
よって、そのガスセンサ11bの出力やその単位時間あたりの増加率等が大きいほど、火災Fが発生している可能性が高くなると判断できる。
判定手段12は、火災センサ出力関連値aが本格火災判定閾値として設定された所定の火災センサ本格火災判定閾値A4以上となったことを本格火災状態(Z)として判定する。
尚、上記火災センサ出力関連値aが、火災センサ11aとしての熱センサで検出された熱量により求められる温度である場合には、上記火災センサ本格火災判定閾値A4を例えば65℃程度に設定することで、本格火災状態(Z)を適切に判定することができる。
判定手段12は、上記火災センサ出力関連値aが上記本格火災状態(Z)の判定のための火災センサ本格火災判定閾値A4未満である場合において、火災センサ出力関連値aが初期火災判定閾値として設定された所定の火災センサ初期火災判定閾値A3(但しA3<A4)以上となり且つガスセンサ出力関連値bが初期火災判定閾値として設定された所定のガスセンサ初期火災判定閾値B1以上となったことを、火災センサ出力関連値aが初期火災判定閾値として設定された所定の火災センサ初期火災判定閾値A2(但しA2<A3)以上となり且つガスセンサ出力関連値bが初期火災判定閾値として設定された所定のガスセンサ初期火災判定閾値B2以上となったことを、更には、火災センサ出力関連値aが初期火災判定閾値として設定された所定の火災センサ初期火災判定閾値A1(但しA1<A2)以上となり且つガスセンサ出力関連値bが初期火災判定閾値として設定された所定のガスセンサ初期火災判定閾値B3(但しB3>B2)以上となったことを、初期火災状態(Y)として判定する。
更に、その火災センサ初期火災判定閾値A2が、ガスセンサ出力関連値bが比較的小さい場合(例えば、ガスセンサ出力関連値bがガスセンサ初期火災判定閾値B1以上且つガスセンサ初期火災判定閾値B2未満の範囲内である場合)において、火災センサ出力関連値aに対して初期火災状態(Y)を判定するための火災センサ初期火災判定閾値A3よりも、小さく設定されている。
即ち、ガスセンサ出力関連値bが大きいほど、高感度で初期火災状態(Y)を判定することができる。
判定手段12は、所定の設定継続判定時間以上継続する前記初期火災状態(Y)の判定を前記本格火災状態(Z)の判定に変更するように構成されている。
即ち、図4のフロー図も参照して、判定手段12は、初期火災状態(Y)を判定しているか否かを判別し(ステップ#11)、初期火災状態(Y)を判定している場合には、その初期火災状態(Y)を継続して判定している経過時間である初期火災継続判定時間Tを計測し(ステップ#12)、逆に、初期火災状態(Y)の判定が途切れた場合には、上記初期火災継続判定時間Tを0にリセットする(ステップ#13)。
判定手段12は、初期火災状態(Y)及び本格火災状態(Z)を判定していない場合に、ガスセンサ出力関連値bが判定閾値としてのガス異常判定閾値B’以上となったことをガス異常状態(X)として判定する。
尚、上記ガスセンサ関連値bが、ガスセンサ11bとしての一酸化炭素センサで検出された火災生成ガスとしての一酸化炭素の濃度である場合には、上記ガス異常状態(X)の判定対象であるガスセンサ出力関連値bに対する上記ガス異常判定閾値B’を例えば200ppm程度に設定することで、ガス異常状態(X)を適切に判定することができる。
よって、判定手段12は、火災センサ出力関連値aが火災センサ本格火災判定閾値A4未満である場合において、火災センサ出力関連値aが火災センサ初期火災判定閾値A2以上と比較的大きい場合には、ガスセンサ関連値bがガスセンサ初期火災判定閾値B2以上となったことを初期火災状態(Y)と判定し、火災センサ出力関連値aが火災センサ初期火災判定閾値A1未満と比較的小さい場合には、ガスセンサ関連値bがガスセンサ初期火災判定閾値B2以上となったことをガス異常状態(X)として判定することになる。
警報手段13は、例えば、上記判定手段12でガス異常状態(X)を判定した場合には、火災生成ガスの濃度が異常に高いことを報知すると共に換気を促すための警報として、例えば、「空気が汚れて危険です。窓を開けて換気してください。」という音声ガイダンスを出力し、上記判定手段12で初期火災状態(Y)を判定した場合には、火気使用箇所(例えばコンロ)の状況の確認を促すための警報として、例えば、「火元を確認してください。」という音声ガイダンスを出力し、上記判定手段12で本格火災状態(Z)を判定した場合には、本格火災状態(Z)であることを報知するための警報として、例えば、「火災警報装置が作動しました。確認してください。」という音声ガイダンスを出力するように構成することができる。
信号出力手段14は、判定手段12において初期火災状態の判定が本格火災状態の判定に変更されたときを含め、判定手段12において本格火災状態を判定したときに、判定手段12による判定結果に関する火災対策指令信号を外部に出力して、その火災に対して何らかの対策を施すことを指令するように構成されている。
また、信号出力手段14は、屋外に設置された緊急回転灯24やスピーカ25(外部システムの一例)に上記火災対策指令信号を出力して作動させ、屋外の通行人等に火災の発生を通報するように構成することができる。
更に、信号出力手段14は、判定手段12で本格火災状態を判定したときに、コンロ等の火元へのガスの供給を遮断可能な遮断弁26に、上記火災対策指令信号を出力して、その遮断弁26を遮断するように構成することができる。
尚、この遮断弁26としては、ガスメータ(図示せず)に内蔵されたものを利用することができる。
この不在状態検出手段15は、公知の人感センサ15aにより所定の時間継続して人の存在を感知しなかったことを、不在状態として検出するように構成されている。
尚、不在状態検出手段15は、例えば、不在ボタン(図示せず)が押された場合に、不在状態を検出し、不在ボタンが再度押されるなどして解除された場合に、不在状態の検出を解除して設置空間に人が存在していると判断するように構成するなど、適宜改変可能である。
。
そして、上記のように設定継続判定時間tを不在状態に応じて変更することで、不在状態である場合には、上記設定継続判定時間tを0又は短くすることにより、継続する初期火災状態の判定を早い段階で本格火災状態に変更して、できるだけ迅速に、火災に対して何らかの対策を施すことを指令するための火災対策指令信号を外部に出力し、不在状態でない場合には、上記設定継続判定時間tを若干長くすることで、継続する初期火災状態の判定を本格火災状態の判定に変更するをできるだけ遅くすることにより、火災が発生していないとき又は鎮火後の火災対策指令信号の無用の出力を抑制することができる。
(1)上記実施の形態では、火災センサ11aとガスセンサ11bとの複数の火災環境状態検出手段11を設け、別に、一つの火災環境状態検出手段11を設け、その火災環境状態検出手段11の出力関連値を用いて火災状態がガス異常状態の判定を行っても構わない。
11:火災環境状態検出手段
11a:火災センサ
11b:ガスセンサ
12:判定手段
13:警報手段
14:信号出力手段
15:不在状態検出手段
a:火災センサ出力関連値(出力関連値)
b:ガスセンサ出力関連値(出力関連値)
t:信号出力遅延時間
A1,A2,A3:火災センサ初期火災判定閾値
A4:火災センサ本格火災判定閾値
B1,B2,B3:ガスセンサ初期火災判定閾値
B’:ガス異常判定閾値
F:火災
Y:初期火災状態
Z:本格火災状態
Claims (4)
- 火災に起因して変化する火災環境状態を検出する火災環境状態検出手段を少なくとも1つ備え、
前記火災環境状態検出手段として、前記火災環境状態としての煙、熱又は炎を検出する火災センサ、及び、前記火災環境状態としての火災により生成される火災生成ガスの濃度を検出するガスセンサを備え、
少なくとも1つの前記火災環境状態検出手段の出力に関する出力関連値が初期火災判定閾値以上となったことを初期火災状態として判定すると共に、前記火災環境状態検出手段の出力関連値が前記初期火災判定閾値よりも大きい本格火災判定閾値以上となったことを本格火災状態として判定する判定手段とを備えた警報装置であって、
前記判定手段が、前記火災センサの出力関連値である火災センサ出力関連値が前記初期火災判定閾値としての火災センサ初期火災判定閾値以上となり且つ前記ガスセンサの出力関連値であるガスセンサ出力関連値が前記初期火災判定閾値としてのガスセンサ初期火災判定閾値以上となったことを前記初期火災状態として判定し、前記火災センサ出力関連値が前記本格火災判定閾値としての火災センサ本格火災判定閾値以上となったときに本格火災状態として判定するとともに、
前記判定手段が、前記火災センサ出力関連値が前記火災センサ本格火災判定閾値未満である場合において、所定の設定継続判定時間以上継続する前記初期火災状態の判定を前記本格火災状態の判定に変更する警報装置。 - 前記判定手段が、前記設定継続判定時間を、少なくとも1つの前記火災環境状態検出手段の出力関連値に応じて変更する請求項1に記載の警報装置。
- 前記判定手段の判定結果に応じて警報を出力する警報手段と、
前記判定手段で本格火災状態を判定したときに火災対策指令信号を外部に出力する信号出力手段とを備えた請求項1又は2に記載の警報装置。 - 人が存在していない不在状態を検出する不在状態検出手段を備え、
前記判定手段が、前記不在状態検出手段で前記不在状態を検出しているときの前記設定継続判定時間を、前記不在状態検出手段で前記不在状態を検出していないときよりも短くする請求項1から3の何れか一項に記載の警報装置。
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