JP4382593B2 - プローブユニット及びその製造方法 - Google Patents
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Description
従来のプローブユニットでは、特許文献1などに開示されているとおり、導線の厚さが均一である。また導線を形成する材料および導線の厚さは、導線の基板から突出する部分の耐久性および上述の接触圧を考慮して設計される。そのため特許文献1に記載されたプローブユニットでは、導線を電気抵抗率の低い材料で形成したり導線を厚くしたりすることにより、導線の電気抵抗を小さく設計することは容易ではない。また導線の幅は検体の電極のピッチに応じて設計される。そのため導線の幅を広くすることにより、導線の電気抵抗を小さくすることができない。このようなプローブユニットでは、導体損が大きくなるため導通試験で使用可能な信号の周波数が狭くなる等の問題がある。
しかしながら、特許文献2に記載のプローブユニットは、支持金属板上に導線を形成し、導線のフィルムから突出させない部分とフィルムとを接着剤で接合し、支持金属板を分離して製造される。導線を支持金属板上に形成するため、導線の支持金属板側は平坦になる。また導線とフィルムとを接着剤で接合するため、導線のフィルム側には大きな段差を設けることができない。つまり特許文献2に記載のプローブユニットでは、導線の厚さを自由に設計して導線の電気抵抗を小さくすることができない。
尚、本明細書において、「・・・上に形成する」とは、技術上の阻害要因がない限りにおいて、「・・・上に直に形成する」と、「・・・上に中間物を介して形成する」の両方を含む意味とする。
請求項1に記載の製造方法により製造されるプローブユニットは、基板と、前記基板上に形成され、前記基板の縁部から突出し検体の電極に接触する先端部と前記先端部よりも厚い厚肉部とを有する導線と、を備える。導線の先端部が基板の縁部から突出するので、オーバードライブをかけると先端部およびその近傍が撓む。そのため検体の電極に導線の先端部を適切な接触圧で確実に導通できる。ここで導線の先端部およびその近傍の厚さは、その耐久性と上述の接触圧とを考慮して設計されることが望ましい。そのため導線の先端部およびその近傍を厚くすることにより、導線の電気抵抗を小さくすることはできない。しかしながら導線は先端部と比較して厚い厚肉部を有している。そのため厚肉部の厚さを導線の電気抵抗を考慮して設計すれば、導線の電気抵抗を小さくすることができる。
前記導線は、前記先端部と前記厚肉部との間に前記先端部と同一厚さの薄肉部を有する。
また、前記導線は、前記先端部と前記薄肉部と前記厚肉部の下部層とに相当する第一層と、前記厚肉部の上部層に相当し前記第一層と異なる材質の第二層とを有する。第一層は先端部および薄肉部に相当する。そのため第一層を形成する材料は、オーバードライブによる先端部と検体の電極との接触圧と、その耐久性とを考慮して設計されるのが望ましい。上述の接触圧と耐久性とを考慮して第一層を設計すると、第一層を電気抵抗率の低い材料で形成するなどして、導線の電気抵抗を小さくすることは容易ではない。しかしながら導線は、第一層と異なる材質の第二層を有する。そのため第二層を第一層と比較して電気抵抗率の低い材料で形成すれば、導線の電気抵抗を小さくすることができる。
前記厚肉部と前記薄肉部との境界は、前記導線の前記基板上に形成されている部位に位置してもよい。
前記導線の前記基板と反対側の表面に、前記厚肉部と前記薄肉部との境界の段差が形成されていてもよい。
(プローブユニットの第一実施例)
図1は本発明のプローブユニットの第一実施例によるプローブユニット1の構成を表す模式図である。プローブユニット1は、プローブ4と液晶パネルやIC(Integrated Circuit)等の検体5の電極5aとを導通させて検体5の電気的特性を検査するために用いるものである(図7参照)。プローブユニット1は、後述するオーバードライブによる検体5の電極5aとの接触圧を考慮して設計可能な薄肉部4bと、プローブ4の電気抵抗を考慮して設計可能な厚肉部4cとを有する。そのため適切な接触圧で検体5の電極5aと接触させて導通させることができるとともに、プローブ4の電気抵抗を小さくできる。
基板2上には複数のプローブ4が形成されている。導線としてのプローブ4は、先端部4a、薄肉部4b、および厚肉部4cを有する。先端部4aは基板2の縁部2aから突出している。薄肉部4bは先端部4aと厚肉部4cとの間に形成されている。薄肉部4bは先端部4aと同じ厚さに形成され、厚肉部4cは先端部4aおよび薄肉部4bと比較して厚く形成されている。本実施例では、薄肉部4bと厚肉部4cとの境界40が基板2上に位置し、薄肉部4bと厚肉部4cとによる段差42がプローブ4の表面の基板2と反対側に形成されているプローブユニット1について説明するが、プローブユニットの形状はこれに限定されない。例えばプローブユニットの第二実施例で説明するプローブユニット161のプローブ4のように、薄肉部4bと厚肉部4cとの境界40が基板2上に位置していなくてもよいし(図9参照)、図2に示すプローブユニット111のプローブ4のように、段差42がプローブ4の表面の基板2側に形成されていてもよい。
先端部4a、薄肉部4bおよび厚肉部4cの下部層としての第一層6は、基板2上に形成されている。先端部4aとしての第一層6の一端6aは、基板2の縁部2aから突出している。第一層6の基板2の縁部2aから突出する部分は、後述するオーバードライブによりプローブ4の先端部4aが検体5の電極5aに接触した状態で撓む(図7参照)。そのため第一層6の材料とその厚さとは、オーバードライブによる先端部4aと検体5の電極5aとの接触圧と、その耐久性とを考慮して設計されるのが望ましい。
表1は、図3のようにNiFeで形成した第一層6でオーバードライブの距離(OD)に対する接触圧(W)および応力(σ)の関係を検証した実験結果である。第一層6は、幅(B)50μm、基板2の縁部2aから突出する部分の長さ(L)1.2mmのものを用いた。NiFeのヤング率(E)は21414kgf/mm2であり、降伏点は130kgf/mm2であるとする。
まず図7(A1)、(B1)に示すように、プローブ4と検体5の電極5aが一対一で対応するように、プローブユニット1を検体5に対して配置する。
検査終了後に検体5とプローブユニット1を離間させると、プローブ4は弾性により検査前の状態に復元する。
また、プローブ4は電気抵抗率の低いAuの表面層10を有している。そのためプローブ4の電気抵抗を小さくできる。特に高周波の電気信号は表皮効果によってプローブ4の表面に近い表面層10を伝わるので、高周波の電気信号に対する導体損を効果的に低減することができる。
プローブユニットの第二実施例によるプローブユニット161は、プローブの形状が第一実施例によるプローブユニット1と異なる。尚、第二実施例では第一実施例と実質的に同一な部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図9は、本発明のプローブユニットの第二実施例によるプローブユニット161の構成を表す模式図である。プローブユニット161のプローブ4の厚肉部4cは、基板2の縁部2aから突出している。つまり薄肉部4bと厚肉部4cとの境界40はプローブ4の基板2の縁部2aから突出する部位に位置する。尚、厚肉部4cとしての第二層8と表面層10とが基板2の縁部2aから突出しているとして説明したが、プローブ4の構成はこれに限定されない。例えば、表面層10のみが基板2の縁部2aから突出していてもよいし、プローブユニット141のように表面層10を有していないプローブユニットでは、第二層8のみが基板2の縁部2aから突出していてもよい。
プローブユニットの第一参考例によるプローブユニット171は、プローブ4の構成が第一実施例によるプローブユニット1と異なる。尚、第一参考例では第一実施例と実質的に同一な部分については同一の符号を付して説明を省略する。
薄肉層12はNiFeで基板2に形成されている。先端部4aとしての薄肉層12の一端12aは、基板2の縁部2aから突出している。薄肉層12の基板2の縁部2aから突出する部分はオーバードライブにより撓むため、薄肉層12の厚さとその材料とは、オーバードライブによる先端部4aと検体5の電極5aとの接触圧と、その耐久性とを考慮して設計されることが望ましい。尚、薄肉層12の材料はNiFeに限定されない。例えば薄肉層12の材料は、NiCo、NiMn等のNi合金でもよいし、Niでもよい。
また、厚肉層14は薄肉層12より厚く形成されているため、プローブ4の電気抵抗を小さくできる。また厚肉層14の材料とその厚さとをプローブ4の電気抵抗を考慮して設計すれば、プローブ4の電気抵抗をさらに小さくすることができる。
(製造方法の第一実施例)
図14および図15は、製造方法の第一実施例を説明するための模式図である。製造方法の第一実施例による製造方法によればプローブユニット1を製造できる。尚、プローブユニットの第一実施例と実質的に同一な部分については同一の符号を付して説明を省略する。
まず、セラミックで形成された基板2に溝状の凹部200を形成する(図14(A1)参照)。この工程が特許請求の範囲に記載の「凹部形成工程」に相当する。尚、基板2はガラスセラミック、ガラス、シリコン、金属等の無機物の他、樹脂でもよい。また凹部200は、板状に成形した基板2に切削加工などで基板2の一部を除去することにより形成してもよいし、凹部200を有する形状に基板2を成形することにより形成してもよい。
次に、凹部200を埋める犠牲層204をCuで形成する(図14(A1)参照)。この工程が特許請求の範囲に記載の「犠牲層形成工程」に相当する。尚、犠牲層204の材料は後述する犠牲層204を除去する工程で除去可能であればよく、Cuに限定されない。
次に、第二層8の犠牲層204上の一端8aから基板2上の所定の部位までの第二層8を除去する。具体的には例えば、第二層8の犠牲層204上の一端8aから基板2上の所定の部位までの第二層8を露出させる第二レジスト層210を第一層6上に形成し(図14(A5)参照)、第二レジスト層210から露出する第二層8をエッチング等により除去する(図14(A6)参照)。第一層6上に第二層8を形成する工程から第二層8の一部を除去する工程までの工程が、特許請求の範囲に記載の「第二層形成工程」に相当する。
次に、第一層6上と第二層8上とに表面層10を形成する。表面層10の厚さは0.01μmから10μm程度が望ましい。具体的には例えば、基板2および犠牲層204の第一層6が形成されていない部位上に第三レジスト層212を形成し(図15(A8)参照)、第三レジスト層212から露出する第一層6および第二層8上にAuをめっきすることにより、表面層10を形成する(図15(A9)参照)。最後に第三レジスト層212を除去する。尚、表面層10はAu合金、Pd、Rh、Ir等により形成してもよい。また表面層10の形成方法はめっきに限定されない。
次に、基板2および第一シード層206をダイシングで切断して整形する(図15(A12)参照)。尚、基板2および第一シード層206の整形方法はダイシングによる切断に限定されない。
製造方法の第二実施例による製造方法によればプローブユニット1を製造できる。製造方法の第二実施例による製造方法は、製造方法の第一実施例による製造方法と第二層形成工程が異なる。尚、製造方法の第二実施例ではプローブユニットの第一実施例、製造方法の第一実施例と実質的に同一な部分については同一の符号を付して説明を省略する。
まず、製造方法の第一実施例と同様に形成した第一層6上(図14(A3)参照)に、第二層8を形成する部位を露出させる第四レジスト層216を形成する(図16(A1)参照)。具体的には、第一層6の犠牲層204上に位置する一端6aから基板上の所定の部位までの第一層6上に第四レジスト層216を形成する。
次に、第一レジスト層208および第四レジスト層216を除去し、犠牲層204側に第一層6から露出する第一シード層206を除去する(図16(A3)参照)。
その後の工程は、製造方法の第一実施例と実質的に同一である(図15参照)。
また、第二層8の犠牲層204上の一端8aから基板2上の所定の部位までの第二層8を除去、または一端6aから基板2上の所定の部位までの第一層6上を第四レジスト層216でマスクして第二層8を形成するため、第一層6の少なくとも一端6aには第二層8は形成されない。また基板2上の所定の部位から第一層6の他端6bまでの第一層6上には第二層8が形成される。
また、基板2および犠牲層204の第一層6が形成されていない部位上に第三レジスト層212を形成し、第三レジスト層212から露出する第一層6および第二層8上に表面層10を形成するため、第一層6上と第二層8上とに表面層10を形成できる。つまりプローブユニットの第一実施例に係るプローブユニット1を製造できる。
製造法の第三実施例による製造方法によれば、プローブユニット121を製造できる。製造法の第三実施例による製造方法は、製造方法の第一実施例による製造方法と表面層10を形成する工程が異なる。尚、製造方法の第三実施例ではプローブユニットの第一実施例、上述の複数の製造方法の実施例と実質的に同一な部分については同一の符号を付して説明を省略する。
まず、製造方法の第一実施例または製造方法の第二実施例と同様にして、基板2上に第一シード層206と第一層6と第二層8とを形成し、第一レジスト層208等を除去する(図14(A7)、図16(A3)参照)。
次に、犠牲層204を除去する。具体的には例えば、第二層8を覆う保護膜214を形成し(図17(A1)参照)、ウェットエッチング等により犠牲層204を除去し(図17(A2)参照)する。最後に保護膜214を除去する(図17(A3)参照)。
次に、第一層6および第二層8の表面を被覆する表面層10を形成する(図17(A4)参照)。具体的には例えば、第一シード層206の第一層6が形成されていない部位に通電させて、Auを電気めっきする。表面層10の形成方法は電気めっきに限定されない。尚、通電させる部位は、第一層6上であっても、第二層8上であってもよい。
次に、製造方法の第一実施例と同様にして、基板2と第一シード層206と表面層10とをダイシングで切断して整形する(図17(A5)参照)。
以上説明したように表面層を形成することにより、第一層6および第二層8の表面を被覆する表面層10を形成できる。つまり製造法の第三実施例による製造方法によれば、プローブユニット121を製造できる。
製造法の第四実施例(または製造法の第五実施例)による製造方法によれば、プローブユニット131を製造できる。製造法の第四実施例(または製造法の第五実施例)によるの製造方法による製造方法は、製造方法の第一実施例から第三実施例による製造方法と表面層10を形成する工程が異なる。尚、製造方法の第四実施例(または製造方法の第五実施例)ではプローブユニットの第一実施例、上述の複数の製造方法の実施例と実質的に同一な部分については同一の符号を付して説明を省略する。
まず、製造方法の第一実施例と同様にして形成した第一層6上(図14(A3)参照)に、第一表面層10aを形成する(図18(A1)参照)。第一表面層10aは、表面層10と同様の材料および形成方法で形成する。具体的には例えば、第一レジスト層208から露出する第一層6上にAuをめっきすることにより第一表面層10aを形成する。
次に、第一表面層10a上に第二層8を形成する。
次に、第二層8上に第二表面層10bを形成する。第二表面層10bは、表面層10と同様の材料および形成方法で形成する。
次に、製造方法の第一実施例と同様の第二レジスト層210を第二表面層10b上に形成し、第二レジスト層210から露出する第二表面層10bと第二層8とをエッチングなどで除去する(図18(A2)参照)。
次に、第一レジスト層208および第二レジスト層210を除去し、犠牲層204側に第一層6から露出する第一シード層206を除去する(図18(A3)参照)。
その後の工程は、上述の複数の製造方法の実施例と実質的に同一である(図15、図17参照)。
まず、製造方法の第一実施例と同様にして形成した第一層6上(図14(A3)参照)に、第一表面層10aを形成する(図19(A1)参照)。具体的には例えば、第一レジスト層208から露出する第一層6上に第一表面層10aを形成する。
次に、第一表面層10a上に第二層8を形成する。具体的には例えば、製造方法の第二実施例と同様の第四レジスト層216を第一表面層10a上に形成し(図19(A1)参照)、第四レジスト層216から露出する第一表面層10a上に第二層8を形成する(図19(A2)参照)。
次に、第二層8上に第二表面層10bを形成する。具体的には例えば、第四レジスト層216から露出する第二層8上に第二表面層10bを形成する。
次に、第一レジスト層208および第四レジスト層216を除去し、犠牲層204側に第一層6から露出する第一シード層206を除去する(図19(A3)参照)。
その後の工程は、上述の複数の製造方法の実施例と実質的に同一である(図15、図17参照)。
図20は、製造方法の第一参考例を説明するための模式図である。製造方法の第一参考例による製造方法によればプローブユニット171を製造できる。尚、製造方法の第一参考例ではプローブユニットの第一参考例、上述の複数の製造方法の実施例と実質的に同一な部分については同一の符号を付して説明を省略する。
次に、犠牲層204および基板2上に、凹部200の長手方向に直交する方向に長い棒状の薄肉層12を、その一端12aが犠牲層204上に位置するように形成する。具体的には例えば、基板2および犠牲層204上に第一シード層206を形成し、薄肉層12を形成する部位を棒状に露出させる第五レジスト層218を第一シード層206上に形成する(図20(A1)参照)。そして第五レジスト層218から露出する第一シード層206上にNiFeをめっきすることにより、薄肉層12を形成する(図20(A2)参照)。薄肉層12を形成する工程を「薄肉層形成工程」という。尚、薄肉層12の材料は、NiFeに限定されない。例えば薄肉層12の材料は、NiCo、NiMn等のNi合金でもよいし、Niでもよい。
次に、第六レジスト層220を除去し、犠牲層204側に薄肉層12から露出する第一シード層206をミリング等により除去する(図20(A5)参照)。
その後の工程は、上述の複数の製造方法の実施例と実質的に同一である(図15、図17参照)。
製造法の第二参考例による製造方法によれば、プローブユニット191を製造できる。製造法の第二参考例による製造方法は、製造方法の第一参考例による製造方法と薄肉層12および厚肉層14を形成する工程が異なる。尚、製造方法の第二参考例ではプローブユニットの第一参考例、上述の複数の製造方法の実施例と実質的に同一な部分については同一の符号を付して説明を省略する。
まず、製造方法の第一実施例と同様にして、基板2に犠牲層204を形成する(図14(A1)参照)。
次に、凹部200の長手方向に直交する方向に長い棒状の厚肉層14を基板2上に形成する。具体的には例えば、製造方法の第一実施例と同様に形成した第一シード層206に、厚肉層14を形成する部位を棒状に露出させる第七レジスト層222を形成する(図21(A1)参照)。第七レジスト層222から露出する第一シード層206上にCuをめっきすることにより厚肉層14を形成する(図21(A2)参照)。最後に第七レジスト層222を除去する。
次に、厚肉層14と同一幅で厚肉層14より薄い棒状の薄肉層12を形成する。ここで薄肉層12の一端12aは犠牲層204上に形成され、他端12bは厚肉層14の一端14a側の一部上に形成される。具体的には例えば、厚肉層14の一端14a側の一部を除いて厚肉層14を埋没させ、薄肉層12を形成する部位を棒状に露出させる第八レジスト層224を形成する(図21(A3)参照)。そして第八レジスト層224から露出する第一シード層206と厚肉層14と上に薄肉層12を形成する(図21(A4)参照)。
次に、第八レジスト層224を除去し、犠牲層204側に薄肉層12から露出する第一シード層206をミリング等により除去する(図21(A5)参照)。
その後の工程は、上述の複数の製造方法の実施例と実質的に同一である(図15、図17参照)。
尚、製造方法の第一参考例では、薄肉層12の他端12bを露出させた状態で薄肉層12を埋没させる第六レジスト層220を形成するとして説明したが、図22に示すように薄肉層12の他端12b側の一部を露出させる第六レジスト層220を形成すれば、薄肉層12の他端12b側の一部が厚肉層14の一端14aに埋没するプローブユニット181を製造できる。
製造法の第六実施例による製造方法によれば、プローブユニット111を製造できる。尚、製造方法の第六実施例ではプローブユニットの第一実施例、上述の複数の製造方法の実施例と実質的に同一な部分については同一の符号を付して説明を省略する。
まず、製造方法の第一実施例と同様にして、基板2上に第一シード層206を形成し、第一シード層206上に第二層8を形成する部位を棒状に露出させる第九レジスト層228を形成する(図23(A1)参照)。そして第九レジスト層228から露出する第一シード層206上に第二層8を形成する(図23(A2)参照)。最後に第九レジスト層228を除去する。
次に、犠牲層204側に第二層8から露出している第一シード層206を除去する(図23(A3)参照)。
次に、第十レジスト層230を除去する(図23(A8)参照)。
その後の工程は、上述の複数の製造方法の実施例と実質的に同一である(図15、図17参照)。
Claims (5)
- 基板と、前記基板上に形成され、前記基板の縁部から突出し検体の電極に接触する先端部、前記先端部よりも厚い厚肉部、前記先端部と前記厚肉部との間に位置し前記先端部と同一厚さの薄肉部、前記先端部と前記薄肉部と前記厚肉部の下部層とに相当する第一層、および、前記厚肉部の上部層に相当し前記第一層と異なる材質の第二層を有する導線と、を備えるプローブユニットの製造方法であって、
前記基板に凹部を形成する凹部形成工程と、
前記基板上に前記凹部を埋める犠牲層を形成する犠牲層形成工程と、
一端が前記犠牲層上に位置する前記第一層を前記犠牲層および前記基板上に形成する第一層形成工程と、
少なくとも前記一端を除く前記第一層上に前記第二層を形成する第二層形成工程と、
前記犠牲層を除去する犠牲層除去工程と、
を含むことを特徴とするプローブユニットの製造方法。 - 請求項1に記載の製造方法によって製造されるプローブユニットであって、
前記厚肉部と前記薄肉部との境界は、前記導線の前記基板上に形成されている部位に位置することを特徴とするプローブユニット。 - 請求項1に記載の製造方法によって製造されるプローブユニットであって、
前記厚肉部と前記薄肉部との境界は、前記導線の前記基板の前記縁部から突出する部位に位置することを特徴とするプローブユニット。 - 前記導線の前記基板と反対側の表面に、前記厚肉部と前記薄肉部との境界の段差が形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載のプローブユニット。
- 前記導線は、内部と異なる材質の表面層を有することを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載のプローブユニット。
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