JP5255459B2 - コンタクトプローブ - Google Patents

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本発明は、コンタクトプローブ及びコンタクトプローブ用のコンタクトチップに係り、さらに詳しくは、集積回路などの電気的特性試験に使用するコンタクトプローブ、並びに、このようなコンタクトプローブに使用されるコンタクトチップの改良に関する。
一般に、プローブカードは、プローブ基板上に多数のコンタクトプローブを取り付けて構成され、検査対象物の微小電極に対し、プローブの先端を弾性的に接触させることによって、検査対象物の微小電極を外部装置と導通させるための装置であり、例えば、半導体デバイスの電気的特性試験に利用されている。
半導体デバイスの電気的特性試験を行う場合、プローブカード及び半導体ウエハを近づけることによって、コンタクトプローブを半導体デバイスの電極パッドに接触させる。このとき、全てのコンタクトプローブをそれぞれが対応する電極パッドに良好に導通させるために、オーバードライブと呼ばれる動作が行われる。オーバードライブとは、コンタクトプローブが電極パッドに接触すると想定される距離までプローブカード及び半導体ウエハを近づけた状態から、更に両者を近づける動作である。
半導体デバイスには、電極パッド上に半田ボールが形成されているものがあり、このような半導体デバイスの電気的特性試験には、スプリングピン型のコンタクトプローブが用いられる。スプリングピン型のコンタクトプローブは、先端を半田ボールに接触させる棒状のプランジャーと、プランジャーを軸方向に付勢するスプリングを内蔵し、プランジャーを軸方向に移動可能に保持する筒状のバレルとからなる(例えば、特許文献1参照)。
このようなスプリングピン型のコンタクトプローブを用いて、プランジャーの先端に形成されたコンタクト部を半田ボールに接触させ、更にプランジャーを半田ボールに向けて押圧することにより、上記コンタクト部を半田ボールに弾性的に接触させ、当該プランジャーを介して検査対象物の電気的特性の測定が行われる。
半田ボールは略球形であるため、先端が尖ったコンタクトプローブを用いれば、半田ボールに対して点接触となる。半田ボールをコンタクト部で押圧すると、コンタクト部の先端が半田ボールの接触面から外れ、コンタクト部の先端によって、半田ボールの表面に深い傷が形成されることが考えられる。
接触抵抗を安定化させるという観点からは、点接触よりも線接触の方が好ましい。そこで、特許文献1にも開示されているように、従来のコンタクトプローブでは、コンタクト部をクラウン形状に形成し、半田ボールの周辺を囲むように半田ボールに接触させることによって、良好なコンタクトを得ることができ、接触抵抗を低減させることができる。
特開2004−69508号公報
上述した通り、スプリングピン型のコンタクトプローブは、バレル内のスプリングによって付勢されるプランジャーが、バレル内において軸方向に移動可能に支持される構造を有している。このため、オーバードライブ時に、プランジャーの軸心がバレルの軸心に対して傾斜し、上記コンタクト部を半田ボールの所定の位置に接触させることができない場合があり、接触抵抗を安定化させることが容易ではなかった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、半田ボールなどの球状バンプの表面に深い傷を形成することなく、球状バンプと良好に接触させることができるコンタクトプローブを提供することを目的とする。また、このようなコンタクトプローブのコンタクト部として使用されるコンタクトチップを提供することを目的とする。
第1の本発明によるコンタクトプローブは、長手方向の一端にコンタクト部を有するコンタクトプローブであって、上記コンタクト部が、中間層を2つの外層で挟んだ積層構造からなるとともに、上記中間層の端面と、上記中間層の端面よりも突出する2つの上記外層の端面とによって形成される凹形状からなり、上記外層が、上記一端に向って幅広となる長手方向の切り込みを有する二股形状からなる。
このコンタクトプローブのコンタクト部は、三層構造を有し、2つの外層の端面を中間層の端面よりも突出させることによって、三層構造の端面に2つの外層からなる互いに対向する突出部が形成されている。従って、コンタクトプローブの長手方向の端面に凹形状からなるコンタクト部を容易に形成することができる。しかも、凹部の空隙の幅は、中間層の厚さによって制御することができるため、微小なコンタクト部を精度よく形成することができる。
また、コンタクト部を凹形状にすることにより、半田ボールなどの球状バンプに当接させた場合に、外層からなる2つの突出部によって球状バンプを挟持することができる。このとき、2つの突出部が弾性変形することによって、球状バンプに深い傷を形成することなく、コンタクトプローブを良好に接触させることができる。さらに、外層を二股形状にする切り込みを挟んで、球状バンプに向けて傾斜させた一対のテーパー面が形成される。このため、コンタクト部を球状バンプに当接させれば、上記テーパー面に案内されて、球状バンプが、コンタクト部に対して正しく位置決めされ、良好な接触状態が得られる。また、一対のテーパー面で球状バンプを挟持することによって、切り込みの幅を広げるように外層が弾性変形し、球状バンプに深い傷を形成することなく、コンタクトプローブを良好に接触させることができる。
第2の本発明によるコンタクトプローブは、上記構成に加え、上記外層が、上記コンタクト部を形成する上記中間層側の積層面及び上記一端の端面に、上記外層よりも高硬度の材料からなる被覆層が形成されている。この様な構成により、外層には弾性特性の優れた材料を用いる一方、球状バンプと接触する被覆層には耐摩耗性に優れた高硬度の材料を用いることができる。従って、コンタクトプローブの弾性特性及び耐摩耗性を両立させることができる。
本発明によるコンタクトプローブのコンタクト部は、三層構造を有し、2つの外層の端面を中間層の端面よりも突出させることによって、コンタクトプローブの長手方向の端面に凹形状からなるコンタクト部が形成されている。従って、コンタクトプローブの一端に凹形状からなるコンタクト部を容易に形成することができる。しかも、凹部の空隙の幅は、中間層の厚さによって制御することができるため、微小なコンタクト部を精度よく形成することができる。また、外層からなる2つの突出部によって球状バンプを挟持することができ、これらの突出部が弾性変形することによって、球状バンプに深い傷を形成することなく、コンタクトプローブを良好に接触させることができる。
また、本発明によるコンタクトプローブは、コンタクトプローブの一端に向って幅広となる長手方向の切り込みが外層に形成され、上記一端が二股形状からなる。このため、球状バンプに向けて傾斜させた一対のテーパー面が切り込みを挟んで形成され、これらのテーパー面がガイドとなって、球状バンプが、コンタクト部に対して正しく位置決めされ、良好な接触状態が得られる。また、一対のテーパー面で球状バンプを挟持することによって、切り込みの幅を広げるように外層が弾性変形し、球状バンプに深い傷を形成することなく、コンタクトプローブを良好に接触させることができる。
また、本発明によるコンタクトプローブは、外層よりも高硬度の材料からなる被覆層が、外層上に形成されている。このため、外層には、弾性特性のより優れた材料を用いる一方、球状バンプと接触する被覆層には、耐摩耗性に優れたより高硬度の材料を用いることができる。このため、弾性特性と耐摩耗性を両立することができる。
本発明の実施の形態1によるプローブカード1の概略構成の一例を示した断面図である。 図1のコンタクトプローブ3Aの一構成例を示した図である。 図2のコンタクトプローブ3Aの要部を拡大して示した斜視図である。 コンタクトプローブ3Aを半田ボール21に接触させた状態を示した図である。 図2及び図3に示したコンタクトプローブ3Aの製造プロセスの一例を示した工程図である。 本発明の実施の形態2によるコンタクトプローブ3Bの一構成例を示した図である。 図6に示したコンタクトプローブ3Bの製造プロセスの一例を示した工程図である。 本発明の実施の形態3によるコンタクトプローブ3Cの一構成例を示した図である。 図8のコンタクトプローブ3Cの要部を拡大して示した斜視図である。 図8及び図9に示したコンタクトプローブ3Cの製造プロセスの一例を示した工程図である。 本発明の実施の形態4によるコンタクトプローブ3Dの一構成例を示した図である。 図11に示したコンタクトプローブ3の製造プロセスの一例を示した工程図である。 本実施の形態によるコンタクトチップ5Aの一構成例を示した斜視図である。 図13のコンタクトチップ5Aを用いたコンタクトプローブ3Eの一例を示した図である。 図13に示したコンタクトチップ5Aの製造プロセスの一例を示した工程図である。 図15に続いて、図13に示したコンタクトチップ5Aの製造プロセスの一例を示した工程図である。 本発明の実施の形態6によるコンタクトチップ5Bの一構成例を示した斜視図である。 図17に示したコンタクトプローブ3の製造プロセスの一例を示した工程図である
実施の形態1.
〔プローブカード〕
図1は、本発明の実施の形態1によるプローブカード1の概略構成の一例を示した断面図である。このプローブカード1は、2以上のコンタクトプローブ3A、下部ガイド板102、上部ガイド板103、カード基板101及び補強ブロック104からなる。カード基板101は水平に配置され、その下面に対向させて検査対象物が配置される。コンタクトプローブ3Aは、カード基板101の下面側に垂直に配置されている。
下部ガイド板102及び上部ガイド板103は、コンタクトプローブ3Aを保持する保持手段であり、セラミックなどの絶縁性材料からなる。下部ガイド板102は、カード基板101の下面側に、上部ガイド板103を挟んだ状態で、ネジなどによって固定されている。下部ガイド板102の上面には凹部102aが形成されており、この凹部102aを上部ガイド板103と対向させた状態で、上部ガイド板103及び下部ガイド102を重ね合わせることにより、これらのガイド板102,103の間に、コンタクトプローブ3Aが弾性変形するための中空領域105が形成される。
カード基板101は、電極が形成された薄い平板状の絶縁部材からなり、その中央付近には、上部ガイド板103上におけるコンタクトプローブ3Aの配設領域を露出させるための開口部101aが設けられている。各コンタクトプローブ3Aは、開口部101aを介してカード基板101上の電極と配線される。
補強ブロック104は、カード基板101を補強するためのステンレス製の金属ブロックであり、カード基板101の上面に接合されている。この補強ブロック104には、カード基板101の開口部101aを露出させるための開口部104aが形成されている。
コンタクトプローブ3Aは、検査対象物上に形成された半田ボールに対し、弾性的に当接させる棒状のプローブである。各コンタクトプローブ3Aは、上部ガイド板103及び下部ガイド板102によって支持され、検査対象物と対向するように、カード基板101の下面側に固定されている。また、各コンタクトプローブ3Aは、格子状に等間隔で整列配置され、その配列間隔は、検査対象物上に形成された半田ボールの配列間隔に一致させている。
〔コンタクトプローブ〕
図2は、図1のコンタクトプローブ3Aの一構成例を示した図である。このコンタクトプローブ3Aは、細い棒状体からなり、その長手方向の一端には、半田ボールと接触させるコンタクト部31が形成されている。また、上記長手方向の他端には、カード基板101の配線と接続される接続部32が形成されている。
また、コンタクト部31及び接続部32の間には、緩やかに湾曲するとともに、両側から緩やかに幅が細くなる弾性変形部33が形成されている。コンタクトプローブ3Aは、この弾性変形部33が中空領域105内に位置するように取り付けられているため、オーバードライブ時に、半田ボール21からの反力を受けて、弾性変形部33が弾性的に変形し、検査対象物22まで距離の変化(オーバードライブ量)を吸収している。
オーバードライブによって弾性変形部33が湾曲する方向は、弾性変形部33の形状によって予め定められている。このため、隣り合って配設されるコンタクトプローブ3Aは、オーバードライブ時に互いに接触することがないように、弾性変形部33の湾曲方向を一致させ、同じ方向に弾性変形するように配設される。
図3は、図2のコンタクトプローブ3Aの要部を拡大して示した斜視図である。コンタクトプローブ3Aは、第1外層11、中間層12及び第2外層13の三層構造からなる。これらの各層11〜13は、いずれも導電性材料を電気めっきすることにより積層形成されている。また、いずれも細長い積層面を有し、その長手方向の一端にコンタクト部31が形成されている。
コンタクト部31は、中間層12の端面を第1外層11及び第2外層13の端面よりも後退させて形成される凹形状からなる。すなわち、第1外層11及び第2外層13は、長手方向の一端において、中間層12の端面よりも突出させた突出部31aをそれぞれ有し、コンタクト部31は、空隙31dを挟んで互いに対向する2つの突出部31aによって形成される。
また、各突出部31aは、その先端から長手方向に切り込み31bが形成され、一対の挟持片31cに分岐された二股形状となっている。この切り込み31bは、突出部31aの先端に向かって幅が広がっている。このため、一対の挟持片31cの対向面は、先端側に向かって傾斜するテーパー面となり、各挟時片31cは、先端側がより細くなっている。また、切り込み31bの根元部分(最深部)は、オーバードライブ時における応力集中を抑制するために、円弧形状に形成されており、その幅は、切り込み31bの最小幅よりも広くなっている。つまり、切り込み31bは、二等辺三角形の頂点に円形を重ねた鍵穴のような形状になっている。
図4は、コンタクトプローブ3Aを半田ボール21に接触させた状態を示した図である。コンタクトプローブ3Aを用いて電気的特性試験を行う場合、検査対象物22をカード基板101の下面に接近させて、コンタクトプローブ3Aと、検査対象物22上の半田ボール21とを導通させる。この状態で、コンタクトプローブ3Aを介して、テスター装置(不図示)と検査対象物22との間で信号を入出力することにより、検査対象物22の電気的特性試験が行われる。
半田ボール21は、検査対象物22の電極端子上に形成された球状バンプであり、通常は、錫(Sn)と鉛(Pb)からなる共晶半田が用いられている。なお、球状バンプは完全な球体である必要はない。
コンタクトプローブ3A及び検査対象物22を近づけると、コンタクト部31の4つの挟持片31cが半田ボール21に接触する。この状態から両者を更に近づけるオーバードライブを行えば、各挟持片31cを半田ボール21の表面に線接触させた状態を維持しつつ、各挟持片31cをラッパ状に広げるように弾性変形させ、半田ボール21の上部をコンタクト部31内の空間に押し込むことができる。このため、半田ボール21に深い傷を形成することなく、半田ボール21の表面に形成されている酸化膜を削り取り、良好な電気的接触が得られる。
オーバードライブを行うことによって、2つの突出部31aは、互いに遠ざかるように外側へ弾性変形する。また、対をなす挟持片31cも、互いに遠ざかるように外側へ弾性変形する。つまり、4つの挟持片31cは、コンタクト部31の中心から遠ざかるように放射状に弾性変形する。その結果、4つの挟時片31cで囲まれたコンタクト部31内の空間が広がり、当該空間内に半田ボール21の上部が押し込まれる。
また、オーバードライブ前は、各挟持片31cの端面に隣接する辺が、半田ボール21と接触しているが、オーバードライブが開始され、各挟持片31cが放射状に広がりはじめると、各挟持片31cのテーパー面によって半田ボール21が挟持される。つまり、テーパー面に隣接する内側の辺が、半田ボール21と線接触している状態となる。このため、オーバードライブ中、半田ボール21は、各挟時片31cのテーパー面に案内されて、コンタクト部31に対して正しく位置決めされ、半田ボール21の上部をコンタクト部31内の空間に確実に押し込むことができる。
また、線接触によって、適度な押圧力でコンタクト部31と半田ボール21とを接触させることができるので、半田ボール21に深い傷を形成することなく、半田ボール21の表面に形成されている酸化膜を削り取ることができる。さらに、オーバードライブ後も、コンタクト部31が半田ボール21と線接触しているため、良好な電気的接触が得られる。
コンタクトプローブ3Aは、弾性を有する導電性材料で形成することが好ましい。第1外層11、中間層12及び第2外層13を全て同じ導電性材料で形成する場合であれば、例えば、ニッケルコバルト(Ni−Co)、ニッケル(Ni)、ベリリウム銅(Be−Cu)などの導電性材料を用いることができる。また、金(Au)を10重量%、白金(Pt)を10重量%、パラジウム(Pd)を35重量%、銀(Ag)を30重量%含有し、その他が銅(Cu)、亜鉛(Zn)からなる合金で形成することもできる。
また、第1外層11及び第2外層13を同一の導電性材料で形成し、中間層12をこれとは異なる材料で形成することもできる。例えば、中間層12には、ニッケルコバルト(Ni−Co)などの弾性材料を用い、第1外層11及び第2外層13には、金(Au)、銀(Ag)又は銅(Cu)などの導電性材料を用いることもできる。挟持片31cを形成する第1外層11及び第2外層13をより導電性に優れた材料で形成し、中間層12をより弾性を有する材料で形成すれば、中間層12によってコンタクトプローブ3Aの弾性力が保持され、第1外層11及び第2外層13によってコンタクトプローブ3Aの抵抗を小さくすることができる。
〔コンタクトプローブの製造プロセス〕
微細加工技術の進歩に伴って半導体デバイスが高集積化され、半導体デバイス上の電極端子も狭ピッチ化されている。このような半導体デバイスの電気的特性試験を行うコンタクトプローブ3Aは、半導体デバイス上の各半田ボール21に対向させて、コンタクトプローブ3Aを狭ピッチで配列させる必要があり、各コンタクトプローブ3Aをより細く加工しなければならない。
このため、本実施の形態に係るコンタクトプローブ3Aは、いわゆるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いて作製される。MEMS技術とは、フォトリソグラフィ技術及び犠牲層エッチング技術を利用して、微細な立体的構造物を作製する技術である。フォトリソグラフィ技術は、半導体製造プロセスなどで利用される感光レジストを用いた微細パターンの加工技術である。また、犠牲層エッチング技術は、犠牲層と呼ばれる下層を形成し、その上に構造物を構成する層をさらに形成した後、上記犠牲層のみをエッチングして立体的な構造物を作製する技術である。
このような犠牲層を含む各層の形成処理には、周知のめっき技術を利用することができる。例えば、陰極としての基板と、陽極としての金属片とを電解液中に浸し、両電極間に電圧を印加することにより、電解液中の金属イオンを基板表面に付着させることができる。このような処理は電気めっき処理と呼ばれている。めっき処理は、基板を電解液に浸すウエットプロセスであるため、めっき処理後は乾燥処理が行われる。また、乾燥後には、研磨処理などによって積層面を平坦化させる平坦化処理が必要に応じて行われる。
図5の(a)〜(g)は、図2及び図3に示したコンタクトプローブ3Aの製造プロセスの一例を示した工程図である。コンタクトプローブ3Aを製造する場合、まず、図5(a)に示すように、プローブ製造用の基板10上に、第1外層11、中間層12及び第2外層13を形成する導電性材料とは異なる材料、例えば、銅(Cu)からなる犠牲膜41を形成する。
この犠牲膜41上に、感光性有機物質からなるフォトレジストを塗布して第1レジスト層51を形成する。この第1レジスト層51は選択的に露光され、部分的に除去される。このようにして第1レジスト層51が除去された領域に、電気めっきにより第1外層11が積層形成され、図5(b)に示された状態となる。その後、第1レジスト層51が完全に除去され、第1レジスト層51の除去によって露出した犠牲膜41上に、電気めっきにより犠牲膜41と同じ導電性材料からなる第1犠牲層42が形成され、図5(c)に示された状態となる。
次に、第1外層11及び第1犠牲層42上に、フォトレジストを塗布して第2レジスト層52を形成する。この第2レジスト層52は選択的に露光され、部分的に除去される。第2レジスト層52が除去された領域には、第1外層11が露出しており、この第1外層11上に電気めっきにより中間層12が形成され、図5(d)に示された状態となる。その後、第2レジスト層52が完全に除去され、第2レジスト層52の除去によって露出した第1外層11及び第1犠牲層42上に、電気めっきにより犠牲膜41と同じ導電性材料からなる第2犠牲層43が形成され、図5(e)に示された状態となる。
次に、中間層12及び第2犠牲層43上に、フォトレジストを塗布して第3レジスト層53を形成する。この第3レジスト層53は選択的に露光され、部分的に除去される。第3レジスト層53が除去された部分には、中間層12及び第2犠牲層43が露出しており、これらの中間層12及び第2犠牲層43上に電気めっきにより第2外層13が形成され、図5(f)に示された状態となる。
その後、第3レジスト層53が完全に除去され、さらに、第2犠牲層43、第1犠牲層42及び犠牲膜41が完全に除去され、図5(g)に示したコンタクトプローブ3Aが得られる。
この様にして、中間層12が積層形成される形成領域と、第1外層11及び第2外層13が積層形成される形成領域とを異ならせることにより、コンタクトプローブ3Aの長手方向の一端において、中間層12よりも第1外層11及び第2外層13を突出させ、凹形状からなるコンタクト部31を簡単に形成することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、カード基板101と接続される接続部32が、第1外層11、中間層12及び第2外層13によって形成されているコンタクトプローブ3Aの例について説明した。これに対し、本実施の形態では、第1外層11、中間層12及び第2外層13を横断する接続部61が、電気めっきによって形成されたコンタクトプローブ3Bについて説明する。
図6は、本発明の実施の形態2によるコンタクトプローブ3Bの一構成例を示した図である。このコンタクトプローブ3Bは、図2のコンタクトプローブ3A(実施の形態1)と比較すると、第1外層11、中間層12及び第2外層13とは異なる導電性材料からなり、これらの各層11〜13に隣接する接続部61を有する点で異なる。なお、本実施の形態によるコンタクトプローブ3Bは、この相違点を除き、上記実施の形態1のコンタクトプローブ3Aの構成と同一であるため、同じ構成部分については同じ符号を付して、説明を省略する。
接続部61は、第1外層11、中間層12及び第2外層13を形成した後、これらの各層11〜13の端面に接合するように電気めっきにより形成される。接続部61には、カード基板101の配線との接触抵抗を小さくすることができる材料が用いられる。例えば、金(Au)や、白金族元素である白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)又はイリジウム(Ir)から選択される接触抵抗の小さい導電性材料が用いられる。
図7の(a)〜(d)は、図6に示したコンタクトプローブ3Bの製造プロセスの一例を示した工程図であり、接続部61を形成する工程が示されている。なお、第1外層11、中間層12及び第2外層13を形成する工程は、図5の場合(実施の形態1)と同様であり、重複する説明は省略する。
図7(a)には、図5(f)と同じ状態が示されている。この状態から第3レジスト層53を完全に除去した後、フォトレジストを塗布して第4レジスト層54を形成する。その後、この第4レジスト層54の表面を選択的に露光し、第4レジスト層54を部分的に除去することにより、開口部54aが形成される。開口部54aは、コンタクト部31とは反対側に形成され、第2外層13の幅と同一の幅を有する開口であり、第2外層13に隣接する第2犠牲層43を露出させる。この第2犠牲層43と、その下層の第1犠牲層42及び犠牲膜41とをエッチングし、開口部54aの大きさに合わせて除去すれば、第1外層11、中間層12及び第2外層13の端面を露出させることができる。図7(b)には、この状態が示されている。
次に、第4レジスト層54を完全に除去した後、再びフォトレジストを塗布して第5レジスト層55を形成する。その後、この第5レジスト層55の表面を選択的に露光し、第5レジスト層55を部分的に除去することにより、第1外層11、中間層12及び第2外層13の端面を露出させる開口部55aがコンタクト部31とは反対側に形成される。そして、これらの端面に導電性材料を電気めっきすることにより、接続部61が形成される。その後に、第5レジスト層55を除去し、さらに第2犠牲層43、第1犠牲層42及び犠牲膜41を除去することにより、図7(d)に示すように、長手方向の一端にコンタクト部31を有し、他端に接続部61を有するコンタクトプローブ3Bが得られる。
実施の形態3.
実施の形態1では、第1外層11及び第2外層13からなる突出部31aが半田ボール21を直接挟持するコンタクトプローブ3Aの例について説明した。これに対し、本実施の形態では、各突出部31aの表面に被覆層71が形成され、当該被覆層71を介して半田ボール21を挟持するコンタクトプローブ3Cについて説明する。
図8は、本発明の実施の形態3によるコンタクトプローブ3Cの一構成例を示した図である。また、図9は、図8のコンタクトプローブ3Cの要部を拡大して示した斜視図である。このコンタクトプローブ3Cは、図2のコンタクトプローブ3A(実施の形態1)と比較すると、コンタクト部31を構成する4つの挟持片31cの表面に被覆層71が形成されている点で異なる。このコンタクトプローブ3Cは、この相違点を除き、実施の形態1によるコンタクトプローブ3Aの構成と同一であるため、同じ構成部分については同じ符号を付して、説明を省略する。
被覆層71は、第1外層11及び第2外層13とは異なる導電性材料からなる薄膜層であり、コンタクト部31の表面に電気めっきによって形成されている。半田ボール21と接触させるコンタクト部31の表面を第1外層11及び第2外層13と異なる材料で被覆することにより、耐摩耗性を向上させ、あるいは、接触抵抗を抑制することができる。また、被覆層71を形成することによって、第1外層11及び第2外層13の材料選択の自由度を向上させることができる。
例えば、第1外層11及び第2外層13には、ヤング率のより大きな導電性材料を用いる一方、被覆層71には、より高硬度の導電性材料を用いることによって、弾性特性と耐摩耗性とを両立することができる。あるいは、第1外層11及び第2外層13には、抵抗率のより小さい導電性材料用いる一方、被覆層71には、より高硬度の導電性材料を用いることによって、プローブ低抵抗化と耐摩耗性とを両立することができる。
このような被覆層71は、半田ボール21との接触面に形成されていればよく、コンタクト部31の表面全体に形成されている必要はない。すなわち、第1外層11及び第2外層13の先端側の端面と、中間層12側の積層面(つまり内面)に被腹膜71が形成されていればよい。図9に示したコンタクトプローブ3Cは、被覆層71の形成時に基板10上の犠牲膜41と対向している第1外層の外面以外に被覆層71が形成されている。この様な構成にすることにより、コンタクト部31の表面全体を被覆する場合に比べて、製造プロセスが簡単になり、安価に製造することができる。
被覆層71には、接触抵抗が小さく、耐摩耗性に優れた導電性材料が用いられることが好ましい。例えば、ロジウム(Rh)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、パラジウム(Pd)又はこれらの金属を含む合金(例えばパラジウムコバルト合金(Pd−Co))などの導電性材料を用いることができる。また、金(Au)など導電性に優れた導電性材料を用いることもできる。
突出部31aをロジウム(Rh)などの高硬度の導電性材料からなる被覆層71で覆う場合であれば、第1外層11及び第2外層13を金(Au)など導電性に優れた材料で形成し、中間層12をパラジウムコバルト合金(Pd−Co)などの弾性を有する材料で形成することもできる。このように構成することにより、中間層12によりコンタクトプローブ3の弾性力を保持し、第1外層11及び第2外層13により電気抵抗を小さくし、被覆層71により半田ボールと接触した際の摩耗を抑制することができる。
図10の(a)〜(d)は、図8及び図9に示したコンタクトプローブ3Cの製造プロセスの一例を示した工程図であり、被覆層71を形成する工程が示されている。なお、第1外層11、中間層12及び第2外層13を形成する工程は、図5の場合(実施の形態1)と同様であり、重複する説明は省略する。
図10(a)には、図5(f)と同じ状態が示されている。この状態から第3レジスト層53を完全に除去した後、フォトレジストを塗布して第4レジスト層54を形成する。その後、この第4レジスト層54の表面を選択的に露光し、第4レジスト層54を部分的に除去することにより、開口部54bが形成される。開口部54bは、コンタクト部31側に形成され、第2外層13の幅よりも大きな幅を有する開口であり、第2外層13に隣接する第2犠牲層43を露出させる。この第2犠牲層43と、その下層の第1犠牲層42と及び犠牲膜41とをエッチングし、開口部54bの大きさに合わせて除去すれば、第1外層11の下面を除くコンタクト部31の表面を露出させることができる。図10(b)には、この状態が示されている。
次に、第4レジスト層54を完全に除去した後、再びフォトレジストを塗布して第5レジスト層55を形成する。その後、この第5レジスト層55の表面を選択的に露光し、第5レジスト層55を部分的に除去することにより、コンタクト部31を構成する第1外層11、中間層12及び第2外層13の表面を露出させる開口部55bが形成される。そして、この表面に導電性材料を電気めっきすることにより、被覆層71が形成される。その後に、第5レジスト層55を除去し、さらに第2犠牲層43、第1犠牲層42、犠牲膜41を除去することにより、図10(d)に示すように、被覆層71が形成されたコンタクト部31を有するコンタクトプローブ3Cが得られる。
実施の形態4.
本実施の形態では、実施の形態2において詳述した接続部61を有するとともに、実施の形態3において詳述した被覆層71がコンタクト部31に形成されたコンタクトプローブ3Dについて説明する。
図11は、本発明の実施の形態4によるコンタクトプローブ3Dの一構成例を示した図である。このコンタクトプローブ3Dは、図2のコンタクトプローブ3A(実施の形態1)と比較すると、接続部61及び被覆層71を有する点で異なる。接続部61の構成は、実施の形態2と同様であり、被覆層71の構成は、実施の形態3と同様である。
図12の(a)〜(e)は、図11に示したコンタクトプローブ3の製造プロセスの一例を示した工程図であり、被覆層71及び接続部61を形成する工程が示されている。なお、第1外層11、中間層12及び第2外層13を形成する工程は、図5の場合(実施の形態1)と同様であり、重複する説明は省略する。
図12(a)には、図5(f)と同じ状態が示されている。この状態から第3レジスト層53を完全に除去した後、再びフォトレジストを塗布して第4レジスト層54を形成する。その後、この第4レジスト層54の表面を選択的に露光し、第4レジスト層54を部分的に除去することにより、開口部54a及び54bが形成される。これらの開口部54a,54b内で露出する第2犠牲層43と、その下層の第1犠牲層42及び犠牲膜41とをエッチングにより除去すれば、接続部61が形成される端面と、コンタクト部31の表面を露出させることができる。図12(b)には、この状態が示されている。
次に、第4レジスト層54を完全に除去した後、フォトレジストを塗布して第5レジスト層55を形成する。その後、この第5レジスト層55の表面を選択的に露光し、第5レジスト層55を部分的に除去することにより、コンタクト部31の表面を露出させる開口部55bが形成される。そして、この表面に導電性材料を電気めっきすることにより、被覆層71が形成される。この状態が、図12(c)に示されている。
次に、第5レジスト層55を完全に除去した後、フォトレジストを塗布して第6レジスト層56を形成する。その後、この第6レジスト層56の表面を選択的に露光し、第6レジスト層56を部分的に除去することにより、第1外層11、中間層12及び第2外層13の端面を露出させる開口部56aがコンタクト部31とは反対側に形成される。そして、これらの端面に導電性材料を電気めっきすることにより、接続部61が形成される。その後に、第6レジスト層56を完全に除去し、さらに第2犠牲層43、第1犠牲層42、犠牲膜41を除去することにより、図12(e)に示すように、コンタクト部31に被覆層71が形成され、コンタクト部31とは反対側の端部に接続部61が形成されたコンタクトプローブ3Dが得られる。
実施の形態5.
上記実施の形態1〜4では、棒状のコンタクトプローブ3A〜3Dの例について説明した。これに対し、本実施の形態では、コンタクト部31を有し、棒状のプローブ本体7の一端に固着して使用されるコンタクトチップ5Aについて説明する。
図13は、本実施の形態によるコンタクトチップ5Aの一構成例を示した斜視図である。また、図14は、図13のコンタクトチップ5Aを用いたコンタクトプローブ3Eの一例を示した図である。このコンタクトチップ5Aは、図2及び図3のコンタクトプローブ3A(実施の形態1)と比較すると、バンプ部81を有するチップ形状である点で異なっている。なお、実施の形態1によるコンタクトプローブ3Aと同じ構成部分については同じ符号を付して、説明を省略する。
コンタクトチップ5Aは、コンタクトプローブ3Eのコンタクト部31として機能するチップ部品であり、その一端には、コンタクトプローブ3Aと同じコンタクト部31が形成されている。また、コンタクトチップ5Aの他端には、バンプ部81が形成され、このバンプ部81が棒状のプローブ本体7の一端に固着される。
プローブ本体7の他端には、カード基板101の配線と接続するための接続部32が形成され、コンタクトチップ5A及び接続部32の間には、オーバードライブ時に弾性変形させる弾性変形部33とが形成されている。つまり、コンタクトチップ5Aは、接続部32又は61や、弾性変形部33を有しておらず、上記コンタクトプローブ3A〜3Dに比べて、第1外層11、中間層12及び第2外層13からなる三層構造部分の長さが短くなっている。
バンプ部81は、第1外層11、中間層12及び第2外層13を横断するめっき層であり、これらの層11〜13の端面に対し、第1外層11、中間層12及び第2外層13よりも融点が低い金属材料、例えば、半田を電気めっきすることにより形成されている。
この様にして、コンタクトプローブ3Eをプローブ本体7及びコンタクトチップ5Aに分離して製造し、その後に両者を固着することによって、プローブ本体7の長さや弾性特性を異ならせれば、同一のコンタクトチップ5Aを用いて、特性の異なるコンタクトプローブ3Eを製造することができる。従って、球状バンプ21に良好に接触させることができるコンタクトプローブを安価に製造することができる。
図15及び図16の(a)〜(i)は、図13に示したコンタクトチップ5Aの製造プロセスの一例を示した工程図である。(a)〜(f)には、第1外層11、中間層12及び第2外層13を形成する工程が示されており、上記実施の形態1と比較すれば、各層の長さが異なる点を除き同一の工程である。
図16(f)には、図5(f)と同じ状態が示されている。この状態から第3レジスト層53を完全に除去した後、フォトレジストを塗布して第4レジスト層54を形成する。その後、この第4レジスト層54の表面を選択的に露光し、第4レジスト層54を部分的に除去することにより、開口部54aが形成される。開口部54aは、コンタクト部31とは反対側に形成され、第2外層13の幅と同一の幅を有する開口であり、第2外層13に隣接する第2犠牲層43を露出させる。この第2犠牲層43と、その下層の第1犠牲層42及び犠牲膜41とをエッチングし、開口部54aの大きさに合わせて除去すれば、第1外層11、中間層12及び第2外層13の端面を露出させることができる。図16(g)にはこの状態が示されている。
次に、第4レジスト層54を完全に除去した後、再びフォトレジストを塗布して第5レジスト層55を形成する。その後、この第5レジスト層55の表面を選択的に露光し、第5レジスト層55を部分的に除去することにより、第1外層11、中間層12及び第2外層13の端面を露出させる開口部55aがコンタクト部31とは反対側に形成される。そして、これらの端面に導電性材料を電気めっきすることにより、バンプ部81が形成される。その後に、第5レジスト層55を完全に除去し、さらに第2犠牲層43、第1犠牲層42及び犠牲膜41を除去することにより、図16(d)に示すように、一端にコンタクト部31を有し、他端にバンプ部81を有するコンタクトチップ5Aが得られる。
実施の形態6.
実施の形態5では、実施の形態1の場合と同じコンタクト部31を有するコンタクトチップ5Aの例について説明した。これに対し、本実施の形態では、実施の形態3と同様にして被覆層71が形成されたコンタクト部31を有するコンタクトチップ5Bについて説明する。
図17は、本発明の実施の形態6によるコンタクトチップ5Bの一構成例を示した斜視図である。このコンタクトチップ5Bは、図13のコンタクトチップ5A(実施の形態5)と比較すると、コンタクト部31を構成する4つの挟持片31cの表面に被覆層71が形成されている点で異なる。このコンタクトチップ5Bは、この相違点を除き、実施の形態5によるコンタクトチップ5Aの構成と同一であるため、同じ構成部分については同じ符号を付して、説明を省略する。
被覆層71は、実施の形態3における被覆層71と同じものである。すなわち、第1外層11及び第2外層13とは異なる導電性材料からなる薄膜層であり、コンタクト部31の表面に電気めっきによって形成されている。半田ボール21と接触させるコンタクト部31の表面に被覆層71を形成することにより、耐摩耗性を向上させ、あるいは、接触抵抗を抑制することができる。また、被覆層71を形成することによって、第1外層11及び第2外層13の材料選択の自由度を向上させることできる。
図18の(a)〜(e)は、図17に示したコンタクトプローブ3の製造プロセスの一例を示した工程図であり、被覆層71及びバンプ部81を形成する工程が示されている。なお、第1外層11、中間層12及び第2外層13を形成する工程は、図15及び図16の場合(実施の形態5)と同様であり、重複する説明は省略する。
図18(a)には、図16(f)と同じ状態が示されている。この状態から第3レジスト層53を完全に除去した後、フォトレジストを塗布して第4レジスト層54を形成する。その後、この第4レジスト層54の表面を選択的に露光し、第4レジスト層54を部分的に除去することにより、開口部54a及び54bが形成される。これらの開口部54a,54b内で露出する第2犠牲層43と、その下層の第1犠牲層42及び犠牲膜41とをエッチングにより除去すれば、バンプ部81が形成される端面と、コンタクト部31の表面を露出させることができる。図18(b)にはこの状態が示されている。
次に、第4レジスト層54を完全に除去した後、フォトレジストを塗布して第5レジスト層55を形成する。その後、この第5レジスト層55の表面を選択的に露光し、第5レジスト層55を部分的に除去することにより、コンタクト部31の表面を露出させる開口部55bが形成される。そして、この表面に導電性材料を電気めっきすることにより、被覆層71が形成される。この状態が、図18(c)に示されている。
次に、第5レジスト層55を完全に除去した後、フォトレジストを塗布して第6レジスト層56を形成する。その後、この第6レジスト層56の表面を選択的に露光し、第6レジスト層56を部分的に除去することにより、第1外層11、中間層12及び第2外層13の端面を露出させる開口部56aがコンタクト部31とは反対側に形成される。そして、これらの端面に導電性材料を電気めっきすることにより、バンプ部81が形成される。その後に、第6レジスト層56を除去し、さらに第2犠牲層43、第1犠牲層42、犠牲膜41を除去することにより、図18(e)に示すように、コンタクト部31に被覆層71が形成され、コンタクト部31とは反対側の端部にバンプ部81が形成されたコンタクトチップ5Bが得られる。
なお、上記各実施の形態では、第1外層11、中間層12及び第2外層13が同じ導電性材料からなる場合の例について説明したが、この様な場合には限定されない。例えば、中間層12をニッケルコバルト合金(Ni−Co)等の弾性に優れた金属材料で形成し、第1外層11及び第2外層13を金(Au)などの導電性に優れる材料で形成することができる。さらに、第1外層11及び第2外層13を金(Au)などの導電性に優れる材料で形成する場合には、突出部の表面にロジウム(Rh)などの高硬度の導電性材料で被覆層を形成することにより、コンタクト部の摩耗を抑制できる。
1 プローブカード
3A〜3E コンタクトプローブ
5A〜5B コンタクトチップ
7 プローブ本体
10 プローブ製造用の基板
11 第1外層
12 中間層
13 第2外層
21 半田ボール
22 検査対象物
31 コンタクト部
31a 突出部
31c 挟持片
31d 空隙
32 接続部
33 弾性変形部
41〜43 犠牲膜
51〜56 レジスト層
54a,54b,56a 開口部
61 接続部
71 被覆層
81 バンプ部
101 カード基板
102 下部ガイド板
103 上部ガイド板
104 補強ブロック

Claims (2)

  1. 手方向の一端にコンタクト部を有するコンタクトプローブにおいて、
    上記コンタクト部は、中間層を2つの外層で挟んだ積層構造からなるとともに、上記中間層の端面と、上記中間層の端面よりも突出する2つの上記外層の端面とによって形成される凹形状からなり、
    上記外層は、上記一端に向って幅広となる長手方向の切り込みを有する二股形状からなることを特徴とするコンタクトプローブ。
  2. 上記外層は、上記コンタクト部を形成する上記中間層側の積層面及び上記一端の端面に、上記外層よりも高硬度の材料からなる被覆層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトプローブ。
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